JP2005514440A - アミドおよび/またはエステルを含有する、賦形剤化合物を含む、医用エアロゾル組成物 - Google Patents

アミドおよび/またはエステルを含有する、賦形剤化合物を含む、医用エアロゾル組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、推進剤、酸末端基またはアミン末端基および少なくとも1個かつ2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を含む賦形剤、および薬剤を含む、医用エアロゾル組成物を含む。本発明は、酸末端基またはアミン末端基および少なくとも1個かつ2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基含有する賦形剤を組み入れた、約10μm未満の平均質量空気動力学的直径を有する粒子を含む、粒子状医薬品も含む。

Description

本発明は、医用エアロゾル組成物および製品、ならびに、特に、このような組成物および製品に使用するための賦形剤に関する。
生物への、治療効果のある化合物(すなわち、薬剤)の送達は、一般に、該薬剤の実際の化学的同一性および薬理活性のほかに、多数のパラメーターに影響される。
医用エアロゾルは、経口または経鼻吸入で肺系内に薬剤を導入する効果的な方法であり得るが、医用エアロゾル組成物の能力に影響を及ぼす、医用エアロゾル組成物を制御する多数の重要なパラメーターがある。こうしたパラメーターの相対的重要性は、使用される投薬形態のタイプ(たとえば、定量吸入器すなわちMDI、ドライパウダー吸入器、ネブライザー)および送達される薬剤のタイプによって異なる可能性があるが、通常は、剤形中の薬剤濃度、生物に送達されるエアロゾルの粒径、組成物の物理化学的安定性、および肺系に送達された粒子の体内に吸収される能力等の事項が含まれる。
ある特定の望ましい特性、または特性の望ましいバランスを達成するためには、時には、様々な賦形剤を医用エアロゾル組成物中に組み入れることが望ましい場合がある。本出願で使用される「賦形剤」は、該製剤の性質を改良するために使用される、一次的な有効薬剤部分以外のあらゆる製剤添加物を広く指す。薬剤を可溶化するためのもの、粒子の分散を物理的に安定化するためのもの、放出される粒径を増大するためのもの等々の、医用エアロゾルで使用するための多くの様々な賦形剤が提唱されてきた。しかし、多くの提唱された賦形剤は、1つ以上の利益を提供するかもしれないが、事情が変われば賦形剤を使用に望ましくなくする欠点、たとえば、毒物学的な問題、製造上の困難、限られた溶解度または他の製品成分との有害な相互作用等がある。したがって、医用エアロゾル、HFC−134aおよびHFC−227等のハイドロフルオロカーボン推進剤を使用した、今問題にしている加圧型医用エアロゾルに有用な、新しくかつ有効な賦形剤の継続した必要性がある。過去10年間にわたって多大な研究投資が行われてきたが、厳しい機能的要件および治療的要件に関して適当な、CFCを含まない加圧型定量吸入器を考案することが、今日、引き続いて、非常に重要である。
少なくとも1個、しかし2個以下の、アミドおよび/またはエステル官能基を有するある種の化合物が、医用エアロゾル賦形剤として特に有用であることが、今般見出された。本発明は、推進剤、構造X−R1−Y−Zの化合物を含む賦形剤、および薬剤を含む医用エアロゾル組成物を提供する。Xは、−C(O)OH;−S(O2)OH;−OS(O2)OH;−P(OH)2O;−OP(OH)2O;および−N(R2)(R2);からなる群より選択される。Yは、−C(O)O−;−OC(O)−;−C(O)−NR4−;および−NR4−C(O)−;からなる群より選択される。Zは、−R3または−R1−Y−R3である。各R1は、独立して、1〜22個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であり、−O−、−S−、−N(R4)−、エステル、またはアミド基で場合によって中断されていてもよく、あるいは−OH;−SH;−C(O)OH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい。各R2は、水素、または1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素(−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい)から独立して選択される。R3は、1〜20個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい。各R4は、水素または1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素から独立して選択される。R1およびR4は、場合によって一緒に結合して、2〜4個の炭素有するアルキレン架橋を形成してもよい。該化合物は、2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を有する。
好ましい実施形態において、本発明の組成物は、ハイドロフルオロカーボン推進剤、好ましくはHFC−134aおよび/またはHFC−227を含有する溶液であるが、他の推進剤も適する。
別の態様では、本発明は、薬剤および構造X−R1−Y−Zの化合物を含む賦形剤を組み入れた粒子を含む粒子状医薬品であって、該粒子が、約10μm未満の質量平均空気動力学的直径を有する粒子状医薬品を提供する。Xは、−C(O)OH;−S(O2)OH;−OS(O2)OH;−P(OH)2O;−OP(OH)2O;および−N(R2)(R2);からなる群より選択される。Yは、−C(O)O−;−OC(O)−;−C(O)−NR4−;および−NR4−C(O)−;からなる群より選択される。Zは、−R3または−R1−Y−R3である。各R1は、独立して、1〜22個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、−N(R4)−、エステル、またはアミド基で場合によって中断されていてもよく、あるいは−OH;−SH;−C(O)OH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい。各R2は、水素、または1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素(−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい)から独立して選択される。R3は、1〜20個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい。各R4は、水素、または1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素から独立して選択される。R1およびR4は、場合によって一緒に結合して、2〜4個の炭素を有するアルキレン架橋を形成してもよい。該化合物は、2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を有する。
本発明のこの態様の好ましい実施形態では、該薬剤および賦形剤は、疎水性イオン対錯体を形成する。本発明のこの態様の別の好ましい実施形態では、該薬剤および賦形剤は、薬学的塩を形成する。
また別の態様において、本発明は、推進剤、酸末端基またはアミン末端基および少なくとも1個かつ2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を含む賦形剤、および薬剤を含む医用エアロゾル組成物であって、該薬剤、賦形剤、および推進剤が溶液を形成する、医用エアロゾル組成物を提供する。
本発明は、推進剤、構造X−R1−Y−Zの化合物を含む賦形剤、および薬剤を含む医用エアロゾル組成物を含む。
適当な推進剤としては、たとえば、トリクロロフルオロメタン(推進剤11とも呼ばれる)、ジクロロジフルオロメタン(推進剤12とも呼ばれる)、および1,2−ジクロロ−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(推進剤114とも呼ばれる)等のクロロフルオロカーボン(CFC)、ハイドロクロロフルオロカーボン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(推進剤134a、HFC−134a、またはHFA−134aとも呼ばれる)および1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(推進剤227、HFC−227、またはHFA−227とも呼ばれる)等のハイドロフルオロカーボン(HFC)、二酸化炭素、ジメチルエーテル、ブタン、プロパン、またはそれらの混合物などがある。好ましくは、該推進剤は、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、またはそれらの混合物を含む。より好ましくは、ハイドロフルオロカーボンが、推進剤として使用される。最も好ましくは、HFC−227および/またはHFC−134aが推進剤として使用される。推進剤は、複数回の服用量の薬剤をエアロゾルキャニスター、好ましくは定量吸入器、から推進させるのに十分な量で存在することが好ましい。
適当な賦形剤は、構造X−R1−Y−Zの化合物を含む。
Xは、−C(O)OH;−S(O2)OH;−OS(O2)OH;−P(OH)2O;−OP(OH)2O;および−N(R2)(R2);からなる群より選択され、より好ましくは、−C(O)OHである。
各R1は、独立して、1〜22個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、−N(R4)−、エステル、またはアミド基で場合によって中断されていてもよく、あるいは、−OH;−SH;−C(O)OH;および−N(R4)(R4)からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい。好ましくは、R1は、1〜22個の炭素、より好ましくは1〜6個の炭素、最も好ましくは1〜2個の炭素を有する、直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−基で場合によって中断されていてもよい。より好ましくは、R1は、1〜22個の炭素、より好ましくは1〜6個の炭素、最も好ましくは1〜2個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素である。
Yは、−C(O)O−;−OC(O)−;−C(O)−N(R4)−;および−N(R4)−C(O)−;からなる群より選択される。
Zは、−R3または−R1−Y−R3であり、より好ましくはR3である。
各R2は、水素、または1〜18個の炭素、好ましくは1〜12個の炭素、より好ましくは1〜4個の炭素、最も好ましくは1個の炭素、を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素(−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは、−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい)から独立して選択される。好ましくは、各R2は、独立して、1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であり、−O−基で場合によって中断されていてもよい。より好ましくは、各R2は、独立して、1〜18個の炭素、好ましくは1〜12個の炭素、より好ましくは1〜4個の炭素、最も好ましくは1個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素である。
3は、1〜20個の炭素、より好ましくは6〜20個の炭素、最も好ましくは10〜18個の炭素、を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であり、−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい。好ましくは、R3は、1〜20個の炭素、より好ましくは6〜20個炭素、最も好ましくは10〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素である。
各R4は、水素、または1〜18個の炭素、より好ましくは1〜4個の炭素、を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素から独立して選択され、最も好ましくはメチルである。R1およびR4は、場合によって、一緒に結合して2〜4個の炭素を有するアルキレン架橋を形成してもよい。
1、R2、R3、R4の炭化水素は、飽和していてもよく不飽和であってもよい。
幾つかの既知の賦形剤と違って、本発明の化合物は、2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基(言い換えれば、1個のアミド、2個のアミド、1個のエステル、2個のエステル、または1個のアミドおよび1個のエステル)を有する。
好ましい酸含有賦形剤としては、タウリンおよびα−アミノ酸、たとえばアラニン、プロリン、およびサルコシン、ならびにヒドロキシ酸、たとえばグリコール酸、乳酸、およびイセチオン酸を含む、アシル化された内因性酸などがある。好ましいアミン含有賦形剤としては、ヒンダード(hindered)アミンまたは三級アミン、より好ましくはエステル化されたα−アミノ酸、またはエステル化されたα−アミノ酸誘導体、たとえば、ジメチルグリシンなどがある。特に好ましいものは、アシル化サルコシン、たとえばココイルサルコシンおよびステアロイルサルコシンである。好ましい賦形剤は生体適合性である。
好ましい実施形態において、該賦形剤は、2個のアミドおよび/またはエステル基を含有する。酸官能性を有する、2個のアミドおよび/またはエステル基を含有する賦形剤の好ましい例としては、ジアシル化セリンまたはトレオニン;スルホコハク酸のジエステル類;ジグリコール酸またはコハク酸等の二酸と、ラウリル乳酸またはドデシルサルコシン等の乳酸アルキルまたはエステル化α−アミノ酸との、モノ反応生成物;およびアシル化サルコシン等のアシル化アミノ酸と、メチルタウリンまたは乳酸等のヒドロキシ酸またはアミノ酸との反応生成物などがある。アミン官能性を有するジエステル/アミドの好ましい例としては、グルタミン酸またはアスパラギン酸のジエステル類;アシル化されたアミノ/ヒドロキシ酸と、N,N−ジメチルエタノールアミンとの反応生成物;およびラウロイル乳酸等のエステル化されたアミノ/ヒドロキシ酸と、ジメチルグリシンとの反応生成物などがある。
これらの賦形剤の利点の中で最たるものは、HFC推進剤系におけるアミン−または酸−含有薬剤の溶解度を上昇できることである。薬剤溶解度は、イオン対錯体の形成によって上昇できることが好ましい。低揮発性または半揮発性の補助溶媒のみの使用で、こうした賦形剤が、上記定量吸入器における薬剤溶解度を上昇できることによって、極めて望ましくかつ通常は同時に起こらない、高呼吸可能部分(すなわち、約5μm未満の空気動力学的粒径を有する、アクチュエーター・マウスピースから放出される全粒子の該部分)と多量の呼吸可能量という独特の組合せを送達することが可能になる。脂肪酸鎖長の適切な選択によって、薬剤の管理された放出すなわち徐放も可能にすることができる。こうした賦形剤は、懸濁定量吸入器における懸濁補助物として使用することも可能である。
本発明による医用製剤は、製剤中に分散または溶解された、治療有効量の薬剤を含有する。本明細書で使用される用語「治療有効量」は、気管支拡張または抗ウイルス活性等の治療効果を誘発するのに十分な量を意味する。その量は、当業者に既知の因子、たとえば個々の薬剤の薬理活性、処置すべき状態、投与頻度、治療部位、および同時投与される他の治療薬によって変化する。
本明細書で使用される用語「薬剤」は、その同等物、「生物活性物質」および「医薬品」を含み、また、診断、治療、緩和、疾患の処置または予防に使用するため、または身体の構造または機能に影響を及ぼすための物質を含む、その最も広い意味を有することを意図する。中性であってもイオン形であってもよい。該薬剤は、経口および/または経鼻吸入に適することが好ましい。気管支拡張をもたらして、喘息および慢性閉塞性肺疾患等の病気を処置するためには、気道および/または肺への送達は、経口吸入によることが好ましい。あるいは、鼻炎またはアレルギー性鼻炎等の病気を処置するためには、送達は経鼻吸入によることが好ましい。
適当な薬剤としては、たとえば、抗アレルギー薬、抗癌薬、抗真菌薬、抗悪性腫瘍薬、鎮痛薬、気管支拡張薬、抗ヒスタミン薬、抗ウイルス剤、鎮咳薬、アンギナ用製剤、抗生物質、抗炎症薬、免疫調節薬、5−リポキシゲナーゼインヒビター、ロイコトリエン拮抗物質、ホスホリパーゼA2インヒビター、ホスホジエステラーゼIVインヒビター、ペプチド、タンパク質、ステロイド類、およびワクチン製剤などがある。好ましい薬剤群は、アドレナリン、アルブテロール、アトロピン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、プロピオン酸ブチキソコルト、クレマスチン、クロモリン、エピネフリン、エフェドリン、フェンタニル、フルニソリド、フルチカゾン、フォルモテロール、臭化イプラトロピウム、イソプロテレノール、リドカイン、モルフィン、ネドクロミル、イセチオン酸ペンタミジン、ピルブテロール、プレドニゾロン、サルメテロール、テルブタリン、テトラサイクリン、4−アミノ−α,α−2−トリメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール、2,5−ジエチル−10−オキソ−1,2,4−トリアゾロ[1,5−c]ピリミド[5,4−b][1,4]チアジン、1−(1−エチルプロピル)−1−ヒドロキシ−3−フェニルウレア、およびそれらの薬学的に許容し得る塩類および溶媒和化合物、およびそれらの混合物を包含する。特に好ましい薬剤としては、ピルブテロール、4−アミノ−α,α−2−トリメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール、2,5−ジエチル−10−オキソ−1,2,4−トリアゾロ[1,5−c]ピリミド[5,4−b][1,4]チアジン、1−(1−エチルプロピル)−1−ヒドロキシ−3−フェニルウレア、およびそれらの薬学的に許容し得る塩類および溶媒和化合物、およびそれらの混合物などがある。
好ましい実施形態において、該薬剤および賦形剤は、疎水性イオン対錯体を形成する。この好ましい実施形態の理解を助けるためであり、理論に縛られるべきではないが、該薬剤および該賦形剤は、該賦形剤と該薬剤との間で錯体の形で会合していると考えられる。好ましくは、該賦形剤および該薬剤は、会合してイオン対(IP)錯体を形成する、反対に帯電したイオン部分を有する。該薬剤は、該賦形剤の脱プロトン化形と会合する陽イオン部分を有することが好ましい。該賦形剤が、該薬剤と相互に作用しない疎水性部分を有する場合には、該イオン対錯体は疎水性イオン対(HIP)錯体と呼ばれることがある。疎水性イオン対(HIP)錯体は当業者に周知であり、また、米国特許第5,770,559号(マニング(Manning)ら)に記載されており、その開示内容を参照により本明細書に援用する。
経口および/または経鼻吸入には、該薬剤が溶液状である製剤が一般に好ましいが、懸濁液が使用される場合、好ましくは、該薬剤は微粉状(すなわち、マイクロメートル程度の直径を有する粒子の形態)である。より好ましくは、薬剤の治療有効部分(一般に、約90%以上)は、約10μm未満、最も好ましくは約5μm未満の、直径を有する粒子の形態である。これらの粒径は、ドライパウダー吸入器に使用される、薬剤およびアミドおよび/またはエステルを含有する賦形剤の製剤にも当てはまる。これによって、該薬剤が、気道および/または肺の中に吸入され得ることが保証される。経鼻吸入には、このような制限は必ずしも存在しないことが理解されるであろう。
好ましくは、本発明による医用製剤は、該薬剤をエアロゾルとして投与することができる量および形態で薬剤を含む。より好ましくは、該薬剤は、定量弁等の従来の弁が付いた従来のエアロゾルキャニスターからの1または2回量で、該薬剤が、その望まれる治療効果をもたらすことができる量で存在する。本明細書で使用される薬剤の「量」は、量または濃度で表すことができる。薬剤の治療有効量は、個々の薬剤の効能、該製剤の投与経路、該製剤の投与方式、および該製剤の投与に使用される機械システム等の様々な因子によって異なる可能性がある。個々の薬剤の治療有効量は、当業者がこのような因子を考慮して選択することができる。一般に、治療有効量は、医用製剤100部を基準にして、約0.0001〜約5重量部、より好ましくは約0.01〜約1重量部であろう。
本発明による医用製剤は、任意の補助溶剤または補助溶媒の混合物を含んでもよい。該補助溶剤は、該薬剤および/または該賦形剤を溶解するのに有効な量で使用することができる。好ましくは、該補助溶剤は、製剤の総重量を基準にして、約0.01〜約25重量%、より好ましくは約2〜約15重量%、最も好ましくは約4〜約10重量%の量で使用される。適当な補助溶媒の例としては、エタノールまたはイソプロパノール等が挙げられる。
本発明による医用製剤は、推進剤中に懸濁された懸濁液の形態であってもよい。このような懸濁液は、好ましくは、アミドおよび/またはエステル含有賦形剤を溶解するのに十分であるが、懸濁された薬剤を溶解できるほど十分ではない量の補助溶剤を含む。このような懸濁液中の、アミドおよび/またはエステル含有賦形剤と薬剤との比率は、重量基準で、好ましくは、約0.01〜0.1である。
他の添加物(すなわち、賦形剤)、たとえば滑沢剤、界面活性剤、および味を消す成分も、本発明の医用製剤に含まれていてもよい。
使用されるアミドおよび/またはエステルを含有する賦形剤の量は、使用される薬剤のタイプおよび量ならびに所望の治療効果を含む、多数の因子によって異なる。好ましい実施形態では、アミドおよび/またはエステルを含有する賦形剤と薬剤とのモル比は、約1.5:1〜1:2であり、より好ましくは約1:1である。該賦形剤および薬剤は、好ましくは、薬学的塩または疎水性イオン対として存在する。
本発明の医薬品は、薬剤が身体に持続的に放出するのに有用な可能性がある。該薬剤を持続的に放出するために、このような組成物は、薬剤と、送達されたとき、薬剤(たとえば、賦形剤マトリックス中に捕捉された/封入された薬剤、または薬剤−賦形剤塩としての薬剤)と会合する、十分な量のアミドおよび/またはエステルを含有する賦形剤とを含む。このような医用エアロゾル組成物が身体に投与されるとき、該薬剤は、たとえば、約30分から1日またはそれより多い範囲の期間にわたって、持続的な方式で放出される。該薬剤の放出時間は、たとえば、使用されるアミドおよび/またはエステルを含有する賦形剤の量およびタイプ、ならびに該薬剤の化学的性質および物理的性質を含む、多くの因子によって異なる。所望の徐放プロフィールを提供するのに十分な賦形剤の量は、ほとんど困難なく、個々別々に決定することが可能である。好ましくは、アミドおよび/またはエステルを含有する賦形剤は、推進剤および薬剤に関して同じ組成であるが賦形剤を含まないものの活性期間に比べて少なくとも約1.5倍に、該薬剤の治療活性期間を増加させる量で存在する。
本発明による医用製剤を収容するために、従来のエアロゾルキャニスター、たとえば、アルミニウム、ガラス、ステンレススチール、またはポリエチレンテレフタレートのものを使用することができる。従来の弁、好ましくは、定量弁を備えたエアロゾルキャニスターを使用して、本発明の製剤を送達することができる。適切な弁アセンブリの選択は、一般に、医用製剤中の成分によって異なる。
組成物の調製は、様々な従来の方法によってもよい。補助溶剤が使用される場合、薬剤、賦形剤、および補助溶剤の混合物を調製し、その後、推進剤を加えて定量吸入器を作製してもよい。あるいは、薬剤および賦形剤を処理溶媒に溶解し、再結晶して薬学的塩を調製してもよい。
別の態様において、本発明は、薬剤および構造X−R1−Y−Z(式中、X、R1、Y、およびZは上述の通りである)の化合物を含む賦形剤を組み入れた粒子を含み、該粒子が約10μm未満、より好ましくは約5μm未満の質量平均空気動力学的直径(mass mean aerodynamic diameter)(MMAD)を有する粒子状医薬品を含む。該粒子の直径は、好ましくは約5μm未満である。別の好ましい実施形態では、該薬剤および賦形剤は薬学的塩を形成する。
本発明の粒子状医薬品は、ドライパウダー吸入器または懸濁液系定量吸入器で特に有用な可能性がある。
また別の態様では、本発明は、推進剤、酸末端基またはアミン末端基および少なくとも1個かつ2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を含む賦形剤、および薬剤を含み、該薬剤、賦形剤、および推進剤が溶液を形成する、医用エアロゾル製剤を含む。酸末端基は、好ましくは、カルボン酸、硫酸、またはスルホン酸である。アミン末端基は、置換基が、独立して、水素または1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状または環状のアルカン、好ましくは、1〜4個の炭素を有する直鎖状、分枝状または環状のアルカンである、二置換体である。好ましくは、該医用エアロゾル製剤は、極性補助溶剤をさらに含む。
好ましい酸含有賦形剤は、タウリンおよびアラニン、プロリン、およびサルコシン等のα−アミノ酸を含む、アシル化された内因性酸を包含する。好ましいアミン含有賦形剤としては、ヒンダードアミンまたは三級アミン、より好ましくはエステル化されたα−アミノ酸またはそれらの誘導体、たとえばジメチルグリシンなどがある。特に好ましいものは、アシル化サルコシン、たとえばココイルサルコシンおよびステアロイルサルコシンである。好ましい賦形剤は生体適合性である。
実施例1〜5
薬剤(4−アミノ−2−エトキシメチル−α,α−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール)、ラウロイルサルコシン(ハンプシャー・ケミカルズ(Hampshire Chemicals)の商標、ハンポシルL(Hamposyl L)として入手可能)、およびエタノールを、連続弁で蓋をしたキャニスターに加えた。HFC−134a推進剤をこのキャニスターに加え、一緒に混合して溶液製剤を作った。賦形剤およびエタノールの相対的重量百分率を下表1に示す。過剰の薬剤を提供した。キャニスターを少なくとも2日間振盪した。連続弁を、ドライアイス上において置くことによって冷却した第2の空のキャニスターの上に重ねた。両方の連続弁を押し下げることにより、第1のキャニスターからの製剤を、0.22μmのフィルターを経て第2のキャニスター内に通過させた。第1のキャニスター内の製剤の蒸気圧が、該製剤を、フィルターを通過させた。薬剤の溶解度は、フィルターを経て第2のキャニスター内に通過する溶液中の薬剤濃度と考えられる。イオン交換HPLC方法と外部標準定量および247nmにおけるUV検出を使用して、溶液薬剤濃度を、薬剤濃度について分析した。
薬剤の溶解度を下表1に示す。
Figure 2005514440
実施例6〜10
ラウロイルサルコシンの代わりにラウロイル乳酸を使用したこと以外は実施例1〜5の方法に従って、一連の製剤を調製した。各成分の相対的重量百分率および薬剤溶解度を、下表2に示す。
Figure 2005514440
実施例11〜13
ラウロイルサルコシンの代わりにミリストイルサルコシンを使用したこと以外は実施例1〜5の方法に従って、一連の製剤を調製した。各成分の相対的重量百分率および薬剤溶解度を、下表3に示す。
Figure 2005514440
実施例14〜16
ラウロイルサルコシンの代わりにステロイルサルコシンを使用したこと以外は実施例1〜5の方法に従って、一連の製剤を調製した。各成分の相対的重量百分率および薬剤溶解度を、下表4に示す。
Figure 2005514440
実施例17
ラウロイルサルコシン(3.80g、ハンプシャー・ケミカルズ(Hampshire Chemicals)の商標、ハンポシルL(Hamposyl L)として入手可能)を温かい酢酸エチル30mLに溶解し、濾過して少量の不溶性物質を除去した。薬剤、4−アミノ−2−エトキシメチル−α,α−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール(4.00g)を濾液に加え、温めるとすぐに溶解した。ヘキサン10mlを加え、室温で放置し、次いで冷却して、結晶塊を形成させた。この結晶を、冷酢酸エチル/ヘキサン1:1(v:v)で2回、続いてヘキサンで洗浄し、107.5〜109℃の融点を有する結晶7.17gを得た。質量分析法で、ラウリン酸は検出されなかった。この生成物を酢酸エチル70mLおよびヘキサン30mLから再結晶させ、107〜108℃の融点を有する白色結晶6.73gが生じた。
実施例18
1−イソブチル−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(0.0115g)、ラウロイルサルコシン(0.0104g、ハンプシャー・ケミカルズ(Hampshire Chemicals)の商標、ハンポシルL(Hamposyl L)として入手可能)、およびエタノール(1.2885g)を、連続弁で蓋をしたキャニスターに加えた。HFC−134a推進剤(12.0g)をこのキャニスターに加え、一緒に混合して溶液製剤を作った。キャニスターの内容を冷却して15mLキャニスターに移し、50μLスプレーマイザー(Spraymiser)(スリーエム・カンパニー(3M Co.)の商標)弁を、このキャニスターの上に重ねた。約0.30mmのオリフィス直径を有するキャニスターを標準溶液MDIアクチュエーターに入れた。
米国特許第6,039,969号(トマイ(Tomai)ら)(その開示内容を参照により本明細書に援用する)に記載の喘息セファデックス・ラット・モデルを使用して、この製剤の効力を決定した。効力を、肺における好酸球のパーセント阻害として表す。この製剤は、62%の好酸球阻害を示した。
実施例19〜32
アルブテロール主剤、サルコシン由来のアミド担持賦形剤、およびエタノールを、連続弁で蓋をしたキャニスターに加えた。HFA−134a推進剤をこのキャニスターに加え、一緒に混合して溶液製剤を作った。過剰の薬剤を提供した。キャニスターを少なくとも2日間振盪した。連続弁を、ドライアイス上において置くことによって冷却した第2の空のキャニスターの上に重ねた。両方の連続弁を押し下げることにより、第1のキャニスターからの製剤を、0.22μmのフィルターを経て第2のキャニスター内に通過させた。第1のキャニスター内の製剤の蒸気圧が、該製剤を、フィルターを経て第2のキャニスター内に通過させた。0.1%o−リン酸55部:メタノール45部(v/v)の移動相を用いた、逆相HPLCと外部標準定量および225nmにおけるUV検出を使用して、溶液薬剤濃度を、薬剤濃度について分析した。薬剤の溶解度は、フィルターを経て第2のキャニスター内に通過する溶液中の薬剤濃度と考えられる。結果として得られた溶解度を表5に示す。
Figure 2005514440
本発明を、その幾つかの実施形態に関して説明してきた。前述の詳細な説明および実施例は、理解を明確にするために提供されているにすぎず、不必要な制限と解釈すべきではない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、記載の実施形態に多くの変更を行えることは、当業者に明白であろう。したがって、本発明の範囲は、本発明に記載の組成物および構造の正確な詳細によってではなく、特許請求の範囲の用語によって限定されるべきである。

Claims (38)

  1. 推進剤と、
    構造X−R1−Y−Z
    (式中、
    Xは、−C(O)OH;−S(O2)OH;−OS(O2)OH;−P(OH)2O;−OP(OH)2O;および−N(R2)(R2);からなる群より選択され、
    Yは、−C(O)O−;−OC(O)−;−C(O)−N(R4)−;および−N(R4)−C(O)−;からなる群より選択され、
    Zは、−R3または−R1−Y−R3であり、
    各R1は、独立して、1〜22個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、−N(R4)−、エステル、またはアミド基で場合によって中断されていてもよく、あるいは、−OH;−SH;−C(O)OH;および−N(R4)(R4)からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよく、
    各R2は、水素、あるいは−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよい、又は−OH;−SH;および−N(R4)(R4)からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい、1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素から独立して選択され、
    3は、1〜20個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは、−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよく、
    各R4は、水素、あるいは1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素から独立して選択され、
    1およびR4は、場合によって一緒に結合して、2〜4個の炭素を有するアルキレン架橋を形成してもよい)の化合物を含む賦形剤であって、
    前記化合物が2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を有する賦形剤と、
    薬剤と、
    を含む、医用エアロゾル組成物。
  2. ZがR3である、請求項1に記載の医用エアロゾル組成物。
  3. Yが、−C(O)−N(R4)−;および−N(R4)−C(O)−からなる群より選択される、請求項2に記載の医用エアロゾル組成物。
  4. Yが、−C(O)O−;−OC(O)−;からなる群より選択される、請求項2に記載の医用エアロゾル組成物。
  5. Zが−R1−Y−R3である、請求項1に記載の医用エアロゾル組成物。
  6. 前記推進剤がハイドロフルオロカーボンを含む、請求項1に記載の医用エアロゾル組成物。
  7. 前記ハイドロフルオロカーボンが、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項6に記載の医用エアロゾル組成物。
  8. 前記薬剤、賦形剤、および推進剤が溶液を形成する、請求項6に記載の医用エアロゾル組成物。
  9. 前記薬剤および賦形剤が、推進剤中に懸濁された懸濁液を形成する、請求項6に記載の医用エアロゾル組成物。
  10. 前記薬剤および賦形剤が疎水性イオン対錯体を形成する、請求項8に記載の粒子状医薬品。
  11. 補助溶剤をさらに含む、請求項8に記載の医用エアロゾル組成物。
  12. 前記賦形剤が、前記推進剤および薬剤に関して同じ組成であるが賦形剤を含まないものの活性期間に比して少なくとも約1.5倍に、前記薬剤の治療活性期間を増加させる量で存在する、請求項6に記載の医用エアロゾル組成物。
  13. 賦形剤と薬剤とのモル比が約1.5:1〜1:2である、請求項1に記載の医用エアロゾル組成物。
  14. 賦形剤と薬剤とのモル比が約1:1である、請求項12に記載の医用エアロゾル組成物。
  15. 薬剤および構造X−R1−Y−Zの化合物を含む賦形剤を組み入れた粒子を含む粒子状医薬品であって、
    式中、
    Xは、−C(O)OH;−S(O2)OH;−OS(O2)OH;−P(OH)2O;−OP(OH)2O;および−N(R2)(R2);からなる群より選択され、
    Yは、−C(O)O−;−OC(O)−;−C(O)−N(R4)−;および−N(R4)−C(O)−;からなる群より選択され、
    Zは、−R3または−R1−Y−R3であり、
    各R1は、独立して、1〜22個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、−N(R4)−、エステル、またはアミド基で場合によって中断されていてもよく、あるいは、−OH;−SH;−C(O)OH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよく:
    各R2は、水素、あるいは−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよい、又は−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよい、1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素から独立して選択され、
    3は、1〜20個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素であって、−O−、−S−、または−N(R4)−基で場合によって中断されていてもよく、あるいは、−OH;−SH;および−N(R4)(R4);からなる群より選択される1つ以上の置換基で場合によって置換されていてもよく、
    各R4は、水素、または1〜18個の炭素を有する直鎖状、分枝状、または環状の炭化水素から独立して選択され、
    1およびR4は、場合によって一緒に結合して、2〜4個の炭素を有するアルキレン架橋を形成してもよく、
    前記化合物は、2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を有し、
    さらに、前記粒子は、約10μm未満の質量平均空気動力学的直径を有する、
    粒子状医薬品。
  16. ZがR3である、請求項15に記載の粒子状医薬品。
  17. Yが、−C(O)−NR4−;および−NR4−C(O)−;からなる群より選択される、請求項16に記載の粒子状医薬品。
  18. Yが、−C(O)O−;−OC(O)−;からなる群より選択される、請求項16に記載の粒子状医薬品。
  19. Zが−R1−Y−R3である、請求項15に記載の粒子状医薬品。
  20. 前記粒子が、約5μm未満の質量平均空気動力学的直径を有する、請求項15に記載の粒子状医薬品。
  21. 前記粒子が約5μm未満の平均直径を有する、請求項15に記載の粒子状医薬品。
  22. 賦形剤と薬剤とのモル比が約1.5:1〜1:2である、請求項15に記載の粒子状医薬品。
  23. 賦形剤と薬剤とのモル比が約1:1である、請求項22に記載の粒子状医薬品。
  24. 前記薬剤および賦形剤が薬学的塩を形成する、請求項15に記載の粒子状医薬品。
  25. 前記粒子が、約5μm未満の質量平均空気動力学的直径を有する、請求項15に記載の粒子状医薬品。
  26. 推進剤;
    酸末端基またはアミン末端基および少なくとも1個かつ2個以下のアミドおよび/またはエステル官能基を含む賦形剤;および
    薬剤;
    を含み、
    前記薬剤、賦形剤、および推進剤が溶液を形成する、
    医用エアロゾル組成物。
  27. 前記賦形剤がただ1個のアミド官能基を含む、請求項26に記載の医用エアロゾル組成物。
  28. 前記賦形剤が、グリシン、アラニン、サルコシン、タウリン、およびN−メチルタウリンからなる群より選択される残基を含む、請求項27に記載の医用エアロゾル組成物。
  29. 前記賦形剤が、ただ1個のエステル官能基を含む、請求項26に記載の医用エアロゾル組成物。
  30. 前記賦形剤が、グリシン、アラニン、サルコシン、タウリン、およびN−メチルタウリンからなる群より選択される残基を含む、請求項29に記載の医用エアロゾル組成物。
  31. 前記賦形剤が2個のアミドおよび/またはエステル官能基を含む、請求項26に記載の医用エアロゾル組成物。
  32. 前記推進剤がハイドロフルオロカーボンを含む、請求項26に記載の医用エアロゾル組成物。
  33. 前記ハイドロフルオロカーボンが、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項32に記載の医用エアロゾル組成物。
  34. 前記薬剤および賦形剤が、推進剤中に懸濁された懸濁液を形成する、請求項32に記載の医用エアロゾル組成物。
  35. 補助溶剤をさらに含む、請求項32に記載の医用エアロゾル組成物。
  36. 前記賦形剤が、前記推進剤および薬剤に関して同じ組成であるが賦形剤を含まないものの活性期間に比して少なくとも約1.5倍に、前記薬剤の治療活性期間を増加させる量で存在する、請求項26に記載の医用エアロゾル組成物。
  37. 賦形剤と薬剤とのモル比が約1.5:1〜1:2である、請求項26に記載の医用エアロゾル組成物。
  38. 賦形剤と薬剤とのモル比が約1:1である、請求項26に記載の医用エアロゾル組成物。
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