JP2005512735A - 創傷ケア器具 - Google Patents

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Abstract

創傷の疼痛を局所的に治療するための、活性疼痛軽減組成物を含む創傷ケア器具であって、前記組成物が抗炎症性鎮痛剤である創傷ケア器具。創傷ケア器具は、開放創傷における疼痛の治療に適している。この器具は、創傷用包帯の形態を成していてよく、そして疼痛軽減組成物は、制御放出系を介して創傷に送達することができる。

Description

本発明は、創傷ケア器具であって、開放創傷部位における局所的な疼痛を軽減するための活性疼痛軽減剤を含む創傷ケア器具、及び、このような創傷における疼痛の治療方法に関する。
創傷の疼痛は、創傷又は潰瘍に付随する主要な問題の1つである。創傷は、定義によれば、2つのカテゴリー、すなわち急性創傷及び慢性創傷に分類される。急性創傷は、火傷及び外科的な創傷のような創傷であり得るのに対し、慢性創傷は床擦れ、下腿潰瘍及び糖尿病性潰瘍の形で存在し得る。患者の健康に与える影響は、慢性創傷の方が際立ってはいるものの、疼痛は慢性創傷及び急性創傷の双方に付随し得る。
疼痛は3つのカテゴリー:すなわち急性疼痛、非悪性疼痛及び癌性疼痛に分類することができる。創傷疼痛は、実際の疼痛の特性に応じて、また創傷が例えば包帯交換中に触診されているか否かに応じて、急性又は非悪性となることが多い。さらに疼痛は一般に、侵害受容起源又は神経原性起源を有することになる。
創傷疼痛の実際の種類は下記3つのクラスに分けることができる:
-非周期性急性創傷疼痛。これは、例えば創傷内の壊死組織の切除中又はドレナージの除去中に発生することがある。
-周期性急性創傷疼痛。これは、例えば包帯交換中又はいくつかの事例において創傷清拭中に発生することがある。
-慢性創傷疼痛。これは、関与する皮膚又は組織を触診しなくても発生する永続的な疼痛、すなわち包帯交換時から次の交換時までの間の疼痛である。
以下に我々は、主に、包帯の交換時から次の交換時までの間の創傷に付随する永続的な疼痛又は慢性疼痛の軽減に取り組む。しかし、この目的に適した治療は、下記のように包帯交換中及び創傷清拭中の疼痛を軽減することもできる。
疼痛はそれ自体、もちろん患者にとって極めて不快であり、従って、患者のクオリティ・オブ・ライフに影響を与えることになる。加えて、疼痛はカテコールアミンの放出を刺激し、その結果として血管収縮が生じ、皮膚創傷への酸素供給量が低減される。このことは、創傷の治癒及び創傷の感染に対する抵抗性に影響を与えるおそれがある。さらに、疼痛が患者に対して与え得る全身的な影響、例えば食欲の損失、可動性の低下、状態全体の悪化及び熱意の欠乏により、創傷の治癒が遅れる場合がある。しかし、創傷治癒に対する疼痛の考えられ得るこのような影響は、文献においては証明されておらず、従って推測の域を出ない。これとは対照的に、疼痛が患者の健康に関連するクオリティ・オブ・ライフ(HQoL)に対して大きな影響を与えることはよく認識されている。
創傷疼痛は、現代の湿潤創傷治療の原理によって低減されることが判っている。湿潤創傷治療用の包帯は、包帯の下の環境を湿潤状態に保つが、しかし、同時に創傷からのかなりの量の滲出物を吸収し、これにより、潰瘍周囲の皮膚を保護し、そして漏れを回避することができる。湿潤創傷治療用包帯の装用中には、組織及び神経終末が湿潤状態のままになる。このような包帯、例えばヒドロコロイド包帯は鎮静作用を有し、また、装用中及びin situでは、伝統的な乾式ガーゼ包帯よりも痛さを小さくする。創傷清拭時の痛さも少ない。それというのも、創傷床は湿潤状態に保たれ、ひいては、乾ききることによる痛みが見られないからである。
湿潤創傷治療は、治癒速度を高め、in situの痛みを軽減し、創傷床が乾ききるのを防ぎ、創傷清拭に付随する不快さを減らし、そして患者のクオリティ・オブ・ライフを全体的に高めることが判っているが、創傷に付随する包帯交換時と次の包帯交換時との間の局所的な創傷疼痛に対処する一層直接的な方法を得るという点から、さらなる便宜性が依然として、必要である。
鎮痛剤又は麻酔剤を疼痛治療のための局所用製品中に組み入れること、或いは、無傷の皮膚表面又は全身に知覚麻痺をもたらすことが当業者に良く知られている。これらの製品は経皮用の包帯又はパッチ、クリーム、ゲル又は軟膏の形態を成していてよい。薬剤が皮膚を通過して、例えば経皮パッチから体循環に到達する速度を高めるために、或いは、無傷の皮膚表面に適した配合を達成するために、その他の成分を組み入れることが望ましく、又は必要な場合さえしばしばある。これらの成分は、刺激、過敏化、又は毒性効果さえもが開放創傷部位及び開放創傷の周りのしばしば極めて脆弱な潰瘍周囲の皮膚に生じるおそれがあるという点で、開放創傷部位を妨害することになる。
国際公開第94/23713号パンフレットには、経皮抗炎症性組成物が開示されている。これらの組成物は、軟膏及び包帯のような局所用途及び経皮用途に使用することができ、抗炎症性組成物は好ましくはNSAID(非ステロイド抗炎症薬)である。
しかし、無傷の健康な皮膚及び体循環に薬剤を送達することは、開放創傷又は損傷皮膚に局所的に薬剤を送達することとは大きく異なる。皮膚は経皮送達の際に、薬剤と、下部組織及び血液循環との間に効果的なバリアを形成する。従って、薬剤は、このバリアを克服できるように調製されなければならない。経皮配合物中の薬剤の濃度もより高くして、これにより皮膚バリアを克服し、全身的な効果を発揮するのに十分に高い血漿濃度で体循環に到達するようにしなければならない。創傷はバリアを殆ど又は全く有さず、さらに、創傷はしばしば液体を滲出させ、また汚染されることがある。
さらに、創傷用包帯は、患者の最適な快適性をもたらすために創傷滲出物処理手段を備える必要がしばしばある。開放創傷に局所的に使用するための薬剤の放出バリヤは、医療器具であって、無傷の皮膚ではない。医療器具は創傷からの滲出物を吸収し、そしてこれを保持することができ、ひいては周囲皮膚、及びしばしば脆弱で損傷されやすい創傷組織の浸軟を防止することができる。その結果として、創傷の管理及び患者の快適性が向上する。経皮パッチ、又は局所用のクリーム又は軟膏は、創傷滲出物を処理することはできず、このパッチの接着剤もその他の成分も、開放創傷部位及び極めて脆弱な皮膚周辺部位と接触するようには構成されていない。経皮系又は局所用軟膏、ゲル又はクリーム中の薬剤濃度は余りにも高いので、吸収バリヤが見られない開放創傷内に使用することはできない。さらに、クリーム、ゲル又は軟膏又は経皮用パッチ中には添加剤、例えば浸透促進剤が含まれており、これらが、開放創傷におけるパッチの使用を不適切なものにする。それというのも、これらの添加剤はしばしば余りにも攻撃的であるか、又は毒性でさえあるので、開放創傷中に直接的に導入することはできないからである。
これらの添加剤は創傷の治癒を妨げ、患者の健康に影響を及ぼすおそれがあるので、殆どの創傷ケア製品はこのような添加剤なしで調製されている。これらの製品の例は、特に例えば開放創傷の清拭のため、及び、包帯の下に使用するために形成されたヒドロゲル、並びに発泡体、アルギン酸塩又はヒドロコロイドを含む包帯のようなその他の湿潤創傷治療器具である。
経皮送達及び開放創傷治療の双方において、薬剤の制御された状態での放出がしばしば望まれる。しかし、放出メカニズムはこれら2つの系において全く異なる場合がある。経皮用器具、例えばパッチ、クリーム、軟膏又はゲルの場合、皮膚バリアは制御放出層として役立つことができる。添加剤はさらに放出を制御することができる。創傷ケア器具の場合、放出は別の方法、例えば、創傷からの滲出物の量によって、又は制御放出マトリックスを使用することにより、制御することができる。
鎮痛剤はおおまかに云えば、知覚を著しく妨げることなしに開放創傷の疼痛を軽減することができる。対照的に、麻酔剤は、局所的に使用されると知覚を妨げ、中枢に使用されると意識を失うこともあり得る。外傷及び周辺部位における知覚の損失は、不合理であり且つ不都合であると考えられている。それというのも、外傷に生じ得る障害や変化を感知する能力を患者が失うからである。従って、より長い期間にわたって創傷の疼痛を軽減するために、鎮痛剤を使用することが好ましい。
米国特許第6,312,731号明細書には、薬剤、例えば鎮静剤を徐々に放出する表面創傷用薄層状包帯が開示されている。この薬剤は、親水性高分子マトリックス中に組み入れられ、局所的に使用することができる。この包帯は薄型であり、創傷滲出物治療手段を含まず、ひいては乾燥創傷にしか適さないことになる。
米国特許第5,792,469号明細書には、治療薬、例えば疼痛軽減剤を有するin situ形成フィルム包帯が開示されている。このフィルムは所望の身体部位上に噴霧される。この包帯は乾燥創傷にしか適さない。それというのも、創傷滲出物処理手段が含まれていないからである。
米国特許第6,048,850号明細書には、ヒト宿主中のPGHS-2を選択的に阻害する方法が開示されている。この参考文献は、局所創傷治療に関しては何も述べていない。
米国特許第6,190,689号明細書には、物質が組み入れられたホットメルト接着剤を含む経皮器具が開示されている。創傷の治療において疼痛軽減剤を使用することが述べられているが、しかしこの参考文献は、この主題に関する詳細又は例に関しては何も述べていない。
国際公開第00/07574号パンフレットには、薬理活性が遅延させられる医薬品が開示されている。これらの医薬品は創傷ケア器具内での使用について述べられてはいるものの、主としてカテーテル内に使用することが意図されている。
従って、鎮痛化合物の添加という点でより優れた創傷管理並びに局所疼痛軽減に対処する医療器具が依然として必要である。このような創傷ケア器具は、湿潤創傷治療の有益な効果と、疼痛軽減剤の薬理効果とを組み合わせた本発明によって達成される。この薬理効果は疼痛軽減剤を創傷及び隣接する周辺部位に局所的に供給するが、しかし全身的には、すなわち体内には供給しない。
発明の簡単な説明
本発明は、創傷の疼痛を治療するための、活性疼痛軽減組成物を含む創傷ケア器具に関する。
本発明はさらに、創傷部位の疼痛を治療する方法に関する。
発明の詳細な説明
本発明は、創傷の疼痛を局所的に治療するための、活性疼痛軽減組成物を含む創傷ケア器具であって、前記組成物が抗炎症性鎮痛剤であり、該器具内の鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量よりも少ない、創傷ケア器具に関する。
本発明の1実施態様の場合、鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量の75%未満である。
本発明の別の実施態様の場合、鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量の50%未満である。
鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量の25%未満であることが好ましい。
鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量の10%未満であることがさらに好ましい。
本発明の1実施態様の場合、鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量の5%未満である。
全身性治療を施すための鎮痛剤の全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量に言及する場合には、この一日単位投与量は、全身性疼痛軽減効果を達成する、すなわち、所望の血清濃度を達成する一日の投与量を意味する。
表1には、種々の鎮痛剤の全身一日単位投与量又は局所一日単位投与量の例が示されている。成人に通常推奨される使用範囲で例を以下に示す。
Figure 2005512735
本発明は、改善された疼痛軽減特性を有する湿潤創傷治療器具を調製するためのアプローチを開示する。湿潤創傷治療の原理は、創傷を湿潤状態に保つことにより受動的な疼痛軽減効果を提供する。創傷ケア器具に活性疼痛軽減組成物を添加することにより、創傷疼痛、特に包帯交換時と次の包帯交換時との間の永続的な疼痛又は慢性疼痛を軽減する器具の能力がさらに高められる。
本発明の器具における鎮痛剤は、時間の経過とともに創傷に局所的に放出することができる。疼痛軽減組成物の放出量は、全身性効果が見られることのないように低いことが好ましい。従って本発明の器具内の鎮痛剤の濃度は、血漿中の全身性効果濃度が殆ど又は全く見出されないほど低くてよい。このことは、鎮静剤の全身性副作用の発生可能性を低減又は排除し、同時に、最大限の安全性を患者に提供する。それというのも、経口投与又は無傷の皮膚への局所投与を同時に行うことができるからである。従ってこの器具は、必要な場合には、創傷ケア器具におけるものと同じタイプの付加的な医薬品を、過剰投与のリスクなしに経口又は局所摂取することを可能にする。さらに、副作用が低減され、コンプライアンス並びにHQoLが改善される。
種々異なる鎮痛剤に関して、全身性効果に対応する血漿濃度の最低範囲を、一例として以下のように報告する:アセチルサリチル酸:270μg/ml;ケトプロフェン:3μg/ml;イブプロフェン:10μg/ml;ピロキシカム:1μg/ml。従って、創傷部位に局所的に鎮痛剤を放出する、創傷の疼痛治療のための創傷ケア器具は、血漿濃度が体内の全身性効果に対応する最低範囲を下回るように構成することができる。
このことは、創傷滲出物処理手段と、開放創傷内の創傷疼痛の局所治療手段とを組み合わせた医療器具内に組み入れるのに適したその他の抗炎症性疼痛軽減組成物にも当てはまる。
抗炎症性鎮痛剤、例えばNSAIDは開放創傷部位における使用には適さないという考えが広く支持されている。これらの組成物は、局所治療ではなく、全身性疾患の治療に主に使用される。さらに、これらの組成物は局所的な刺激を引き起こし、開放創傷におけるこのような組成物の使用を回避することが推奨されている。
驚くべきことに、創傷ケア器具内に抗炎症性鎮痛剤を組み入れることにより、開放創傷における局所疼痛軽減効果が達成されることが見出された。局所的な副作用は驚くべきことに見られず、血漿中の抗炎症性鎮痛剤濃度は、もしこれがあるとしても、全身性効果に対応する濃度を下回った。
本発明による器具は、主として局所性疼痛軽減手段として使用されるように意図されている。疼痛軽減剤の全身性効果は、例えばリューマチ様関節炎、筋肉痛又は頭痛に対して疼痛軽減を可能にする場合に望ましく、経口摂取型鎮痛剤が好ましい。本発明の器具の疼痛軽減組成物は、損傷された皮膚に局所的に、開放創傷上に直接的に適用され、しかも創傷治癒を妨げない。
プロスタグランジン、ロイコトリエン、及びトロンボキサンは、アラキドン酸から生成された重要な炎症性メディエータである。これらのメディエータの合成を阻止することが、抗炎症薬NSAIDの最も普及しているクラスの目標である。炎症性メディエータが疼痛侵害受容器を刺激し、その結果として、疼痛が引き起こされる。
皮膚内及びより深い構造内の疼痛受容体から皮膚組織内の疼痛インパルスが生じる。活性化された受容体の数及びインパルスの頻度が増大すると、疼痛の強さも増大する。皮膚のような末梢組織内の疼痛知覚は、侵害受容器と呼ばれる神経線維の刺激で始まる。変換と呼ばれるプロセスにおいて、侵害刺激は、侵害受容器膜をナトリウム・イオン透過性にする。透過として知られる第2のプロセスにおいて、ナトリウム・イオンの流入によって、脊髄の後角に信号が送られる。第3のプロセスである調整において、疼痛を阻害する系及び疼痛を促進する系が、発生した信号に作用する。最後に知覚プロセスにおいて、前に経験した疼痛に部分的に基づく可塑性と呼ばれる因子が、どの程度に強く疼痛が知覚されるかを決定する。従って疼痛は主観的でもある。疼痛は心理的且つ生理的な成分を有する。急性因子、社会的因子、文化的因子及び心理的因子が疼痛に影響を与える。痛いと感じることは、身体の実際の損傷又は潜在的な損傷について警告するという状況において防御的である。これらの状況以上のことに関しては、疼痛の機能は余り明らかでない。
慢性的又は永続的な創傷疼痛を実際に感じることに関しては、炎症性疼痛が重要であると考えられている。例えば慢性創傷に見られるような組織傷害は、多数の炎症性メディエータの放出を引き起こし、これらのメディエータ自体が侵害受容器の機能を変化させる。従って炎症レベルは上昇し、疼痛を軽減することになる抗炎症薬を創傷に局所的に添加することにより、このレベルを低下させることができる。
好ましくは、疼痛軽減組成物は、抗炎症性鎮痛剤を含み、抗炎症性鎮痛剤は、アラキドン酸から生成される炎症性メディエータの生成をブロックする。
NSAID(非ステロイド抗炎症薬)は一般に、抗炎症能力と並んで、鎮痛剤特性及び解熱剤特性を有している。抗炎症性鎮痛剤は、酵素標的、例えばシクロオキシゲナーゼ阻害性NSAIDと相互作用する。COX(シクロオキシゲナーゼ)として一般に知られている酵素PGHS(プロスタグランジンHシンテターゼ)は、アラキドン酸を加工して炎症性メディエータにする原因となる。COXは2つのイソ型COX 1及びCOX 2に由来する。COX 1はいつでも或る程度一定レベルで生成され、幾つかの重要な機能を発揮するプロスタグランジンを形成することに関与する。これらの機能は胃粘膜の保護、及び腎機能の支持を含む。その結果、COX 1のインヒビターは、胃粘膜及び腎機能を妨げることがある。誘導可能なCOX 2は、組織傷害後に発現され、炎症を促進する。従って、COX 1活性をとっておき、COX-2を選択的に阻害することにより、経口投与時に胃及び腎臓に対して副作用を発生させずに炎症がブロックされることが予期されることになる。しかし、開放創傷部位に局所的にCOX 1を使用しても、全身性副作用は生じない。古典的なNSAIDはCOX 1及びCOX 2の両方に作用し、これに対して、より新しい薬剤はCOX 2に対して選択的に作用する。
従って、本発明の1実施態様の場合、疼痛軽減組成物は、アラキドン酸を加工して炎症性メディエータにする原因となるメディエータを阻害することができる。
本発明の好ましい実施態様の場合、疼痛軽減組成物は、COX 1及びCOX 2を阻害することができる。
本発明の1実施態様の場合、疼痛軽減組成物は、COX 2を特異的に阻害することができる。この疼痛軽減組成物は、抗炎症性組成物、例えばフェニルプロピオン酸、フェネル酢酸、インドール酢酸、ピロール酢酸、N-フェニル酢酸、サリチル酸塩、エノール酸、フェノール、非酸又はコキシブから成る群から選ばれた1又は2種以上の化合物を含んでよい。
疼痛軽減組成物のためのこのような化合物の例としては下記のものが挙げられる:プロピオン酸誘導体(例えばナプロキセン、イブプロフェン、ケトプロフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、デキシブプロフェン又はチアプロフェン酸)、酢酸誘導体(例えばジクロフェナク、アルクロフェナク、フェンクロフェナク、エトドラク、アセクロフェナク、スリンダク又はインドメタシン)、ピロール酢酸(例えばケトロラク又はトルメチン)、N-フェニル酢酸(例えばメフェナム酸)、サリチル酸塩(例えばアセチルサリチル酸(アスピリン)、サリチル酸又はディフニザル)、ピラゾロン誘導体(例えばフェニルブタゾン)、オキシカム誘導体(例えばピロキシカム、テノオキシカム、メロキシカム又はロルノキシカム)、エノール酸誘導体(例えばアミノピレン又はアンチピレン)、フェノール(例えばアセトアミノフェン又はフェナセチン)、非酸誘導体(例えばナブメトン)、コキシブ誘導体(例えばセレコキシブ又はロフェコキシブ)。
COX 2を特異的に阻害する化合物は、コキシブ誘導体、例えばセレコキシブ又はロフェコキシブであってよい。
本発明の1実施態様の場合、疼痛軽減組成物はイブプロフェンである。
本発明の別の実施態様の場合、疼痛軽減組成物はケトプロフェンである。
疼痛軽減組成物は医療用器具の成分相中に、粒子、コーテッド粒子として組み込まれているか、又は、希釈されているか、或いは、該医療用器具内の助剤中に分配されていてよい。
粒子は、創傷ケア器具の成分の1又は2種以上と混合されていてよく、例えば粒子は、接着剤層、吸収層内に組み入れるか、又はフィルム内に組み入れられてよい。
疼痛軽減組成物は、創傷ケア器具の成分の1又は2種以上に溶解又は懸濁させることができ、或いは、当該成分の前駆物質として作用する1又は2種以上の成分中に溶解又は懸濁させることもできる。
本発明の1実施態様の場合、粒子は補助ビヒクル中に液体又は固体の形で溶解させることができ、また、器具の成分の1又は2種以上の中に不連続相として現れることができ、例えば、水不溶性組成物を疎水性ビヒクル中に組み入れることができ、又はその逆も可能である。
創傷ケア器具はさらに制御放出系を含んでよい。
本発明による器具の疼痛軽減効果は時間の経過と共に、鎮痛剤が創傷に放出されることにより発揮され始める。所定の時間にわたって開放創傷に被さるように装着されている包帯を調査すると、鎮痛剤は創傷への放出により、創傷の真上の領域で減少又は消滅し、これに対して潰瘍周囲の皮膚の上方領域で放出される量はごく僅かにすぎない。
本発明の1実施態様の場合、放出は、創傷滲出物の選択された成分の量の関数として制御することができる。
本発明の好ましい実施態様の場合、選択された成分は液体である。
疼痛軽減組成物は、医療器具内に吸収されて保持された滲出物の量に関連して局所的に制御放出することによって、創傷に放出することができ、さらに、疼痛軽減剤にコーティングを施すか又はビヒクル中にこれを組み入れることにより、放出を遅延させることができる。
本発明の1実施態様の場合、疼痛軽減成分は、制御放出特性を有するコーテッド粒子の形態を成していてよい。コーティングは、所望の放出特性を有する粒子を提供する、放出系技術において良く知られた任意の好適なコーティングであってよい。その一例としては、ユードラジット(Eudragit)等級でコーティングされたケトプロフェン粒子が挙げられる。
好ましくは、本発明の器具は、創傷用包帯の形態、又は、創傷用包帯の一部の形態を成している。
包帯は、単一ユニット又は層状製品の形態を成していてよい。
器具は創傷滲出物吸収手段を含んでよい。
本発明の包帯は、吸収性成分又は吸収性要素を含んでよい。疼痛軽減組成物は、吸収性成分又は吸収性要素内に含まれてよい。それというのも、このようにすれば、創傷滲出物又はその他の液体は、疼痛軽減組成物とより容易に接触させられるからである。
吸収性成分又は吸収性要素は好ましくは吸収性発泡体、ヒドロゲル、又はペースト、ヒドロ・シートから成る別個の要素、又は、ヒドロコロイドの形態であるか、且つ/又は、包帯内に均質に分配された別個の要素又は粒子状物質の形態のアルギン酸塩であってよい。
本発明の1実施態様の場合、吸収性要素は、発泡体、好ましくはポリウレタン・フォームを含む。
このような吸収性要素は、1実施態様において、本発明の包帯を構成することができる。このような場合、吸収性要素はそれ自体が接着特性を示してよい。或いは、吸収性要素は接着特性を示さなくてもよく、この場合典型的には、カバー用包帯のようなコンベンショナルな手段を用いて、所望の部位に固定される。
本発明の器具は接着剤を含んでよい。
本発明の器具は、皮膚への負担の少ない接着性を示す領域を含む皮膚接触面を含んでよい。
このような包帯は好適には、実質的に不透水性の層又はフィルムと、吸収性成分又は要素が組み入れられた、皮膚への負担の少ない接着剤とを含む包帯であってよい。
皮膚への負担の少ない接着剤は、それ自体は周知の任意の接着剤、例えば、ヒドロコロイド又はその他の吸湿性成分を含む接着剤、例えばヒドロコロイドを含む米国特許第4,231,369号明細書及び同第4,367,732号明細書に開示されている接着剤であってよい。別個の吸収性要素を含む包帯は、例えば米国特許第5,051,259号明細書又は同第5,714,225号明細書に開示されたタイプのものであってよい。
不透水性層又はフィルムは、創傷包帯の調製に使用するのにそれ自体周知の任意の好適な材料、例えば発泡体、不織布層又はポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステル又はポリアミド・フィルムであってよい。不透水性フィルムとして使用するのに適した材料は、ポリウレタン、例えば米国特許第5,643,187号明細書に開示されているような低摩擦フィルム材料である。
本発明の別の実施態様の場合、器具は裂傷穴充填剤であってよい。穴充填剤は例えば繊維、ゲル又はヒドロゲル、発泡体又は粉末の形態を成していてよい。
本発明の器具は、鎮痛剤の他に1又は2種以上の活性成分を含んでよい。
本発明による創傷ケア器具は、1又は2種以上の活性成分、例えば薬剤を含んでよい。このような薬剤の一例としては、静菌化合物又は殺菌化合物(例えばヨウ素、ヨードポビドン錯体、クロラミン、クロロヘキシジン)、銀塩(例えばスルファジアジン、硝酸銀、酢酸銀、乳酸銀、硫酸銀、チオ硫酸ナトリウム銀又は塩化銀)、亜鉛又はその塩、メトロニダゾール、サルファ剤及びペニシリン、組織治癒促進剤(例えばRGDトリペプチドなど)、タンパク質、アミノ酸(例えばタウリン)、ビタミン(例えばアスコルビン酸)、創傷清浄用酵素、例えばペプシン及びトリプシンなど、プロテイナーゼ阻害剤又は金属プロテイナーゼ阻害剤(例えばイロスタート又はエチレンジアミン四酢酸)、細胞傷害剤、及び、癌組織内への生成物の外科的挿入に使用するための増殖阻害剤、及び/又は、任意には局所に使用可能なその他の治療薬、皮膚軟化薬、レチノイド、又は、本発明の1観点とも考えられる冷却効果を有する薬剤が挙げられる。
活性成分は、臭気制御材料又は臭気低減材料、例えば木炭を含んでもよい。
本発明はさらに、創傷部位の疼痛を治療する方法であって、活性疼痛軽減組成物を含む創傷ケア器具を該創傷に装着することに関する。
疼痛軽減組成物は好ましくは、抗炎症性疼痛軽減組成物であってよく、前記組成物は抗炎症性鎮痛剤であり、該器具内の鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための一日単位投与量、又は、該薬剤を使用して局所性治療を施すための一日単位投与量よりも少ない。
本発明による創傷ケア器具を創傷に装着すると、疼痛軽減組成物は創傷床に放出され、疼痛が軽減される。好ましくは、疼痛軽減組成物は所定の時間にわたって放出され、これにより、組成物の制御又は持続された放出が可能になる。こうして包帯の装用時間が長くなり、頻繁に包帯を交換しなくても済むようになる。包帯の交換はしばしば痛みを伴い、従って包帯の交換頻度は少ないことが望ましい。
実施例
実施例1
発泡体包帯の調製
ポリウレタン・フォームを下記のように調製した:100部w/wのHypol200(Dow Chemical Company)を、1部w/wのPluronic 62(BASF)、100部w/wの水、及び下記実施例において指定した量の鎮痛剤と混合した。これらの材料をほぼ15秒間にわたって混ぜ合わせた。液体を型に注ぎ込み、10分間にわたって反応させておいた。その結果生じた発泡体シートを70℃で30分間にわたって炉内で乾燥させ、そしてこれを裁断して厚さ4.4mmの20 x 20 cmの包帯にした。さらにガンマ線を用いて、器具を滅菌することができる。
実施例2
イブプロフェンを含有する発泡体包帯
1部w/wのイブプロフェンを用いて、実施例1において記載したように発泡体包帯を調製した。
実施例3
ピロキシカムを含有する発泡体包帯
0.04部w/wのピロキシカムを用いて、実施例1において記載したように発泡体包帯を調製した。
実施例4
ケトプロフェンを含有する発泡体包帯
0.06部w/wのケトプロフェンを用いて、実施例1において記載したように発泡体包帯を調製した。
実施例5
ヒドロコロイド包帯の調製
米国特許第4,231,369号明細書に記載されているように、下記成分からヒドロコロイド接着剤を調製した:25.1%のKraton D 1107(Shell Chemical Company)、35.1%のArkon P90(Arakawa Chemical)、30%のカルボキシメチルセルロース、8.8%のジオクチルアジペート、及び1%の酸化防止剤(メチレン-ビス-4メチル6t-ブチルフェノール)。この接着剤を1.1mmの層としてポリウレタン・フィルム上にコーティングし、そしてその結果生じたラミネートを裁断してサイズ20 x 20 cmの包帯にした。これらの包帯を好ましくはガンマ線によって滅菌した。
実施例6
イブプロフェンを含有するヒドロコロイド包帯
97.8%w/wの上記処方を含有するヒドロコロイド包帯を、実施例5において記載したように調製し、2.2%w/wのイブプロフェンを添加した。
実施例7
ピロキシカムを含有するヒドロコロイド包帯
99.96%w/wの上記処方を含有するヒドロコロイド包帯を、実施例5において記載したように調製し、0.04%w/wのピロキシカムを添加した。
実施例8
ケトプロフェンを含有するヒドロコロイド包帯
99.6%w/wの上記処方を含有するヒドロコロイド包帯を、実施例5において記載したように調製し、0.4%w/wのケトプロフェンを添加した。
実施例9
ヒドロゲルの調製
下記成分を含む水素含有水を調製した:96%w/wの水、3.6%w/wのAquasorb、0.4%w/wのアルギン酸カルシウム。水の約3分の2を混合器に添加した。アルギン酸カルシウムと、鎮痛剤とを混合し、その後Aquasorbの4分の1を先ず添加し、続いてAquasorbの残りを添加した。この混合物を水にゆっくりと添加して、さらに混合した。相が均質になったら、水の残りを最低20分間にわたって連続的に混合しながらゆっくりと添加した。このゲルは、オートクレーブを使用して滅菌することができる。
実施例10
ケトプロフェンを含有するヒドロゲルの調製
99.9%w/wの上記処方と0.1%w/wのケトプロフェンとを含有するヒドロゲルを、実施例9において記載されているように調製した。
実施例11
イブプロフェンを含有するヒドロゲルの調製
98〜99.5%w/wの上記処方と0.5〜2.0%w/wのイブプロフェンとを含有するヒドロゲルを、実施例9において記載されているように調製した。
実施例12
ピロキシカムを含有するヒドロゲルの調製
99.9%w/wの上記処方と0.1%w/wのピロキシカムとを含有するヒドロゲルを、実施例9において記載されているように調製した。
実施例13
本発明による包帯の使用
実施例1及び2において記載されたような発泡体包帯を、静脈性潰瘍患者に装着した。1日おきに包帯を交換しながら、患者を10日間にわたって治療した。局所性疼痛が極めて良好に軽減されたこと、及び包帯装用時間中の痛みの強さが納得がいく程に低減されたことが報告された。局所性副作用も全身性副作用も観察されなかった。血漿濃度を念入りにモニターした。全身性効果に対応するレベルは血漿中に見出されなかった。さらに、創傷治癒が期待通りに進んだことが判り、すなわち創傷治癒の遅れは観察されなかった。治療時間中、HQoLの極めて説得力のある改善が見られた。

Claims (12)

  1. 創傷の疼痛を局所的に治療するための、活性疼痛軽減組成物を含む創傷ケア器具であって、前記組成物が抗炎症性鎮痛剤であり、該器具内の鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための一日単位投与量、又は、該薬剤を使用して局所性治療を施すための一日単位投与量よりも少ないことを特徴とする、創傷ケア器具。
  2. 該器具が、創傷滲出物吸収手段を含む、請求項1に記載の器具。
  3. 鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための一日単位投与量、又は、該薬剤を使用して局所性治療を施すための一日単位投与量の75%未満である、請求項1又は2に記載の器具。
  4. 鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための一日単位投与量、又は、該薬剤を使用して局所性治療を施すための一日単位投与量の50%未満である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の器具。
  5. 該疼痛軽減組成物が、アラキドン酸を加工して炎症性メディエータにする原因となるメディエータを阻害することができる、請求項1から4までのいずれか1項に記載の器具。
  6. 該疼痛軽減組成物が、COX 1及びCOX 2を阻害することができる、請求項1から5までのいずれか1項に記載の器具。
  7. 該疼痛軽減組成物が、フェニルプロピオン酸、フェネル酢酸、インドール酢酸、ピロール酢酸、N-フェニル酢酸、サリチル酸塩、エノール酸、フェノール、非酸又はコキシブから成る群から選ばれた1又は2種以上の化合物を含む、請求項1から6までのいずれか1項に記載の器具。
  8. 該疼痛軽減組成物が医療用器具の成分相中に、粒子、コーテッド粒子として組み込まれているか、又は、希釈されているか、或いは、該医療用器具内の助剤中に分配されている、請求項1から7までのいずれか1項に記載の器具。
  9. 該器具がさらに制御放出系を含む、請求項1から8までのいずれか1項に記載の器具。
  10. 該放出が、創傷滲出物の選択された成分の量の関数として制御される、請求項9に記載の器具。
  11. 該選択された成分が液体である、請求項10に記載の器具。
  12. 創傷部位の疼痛を治療する方法であって、活性疼痛軽減組成物を含む創傷ケア器具を該創傷に装着することを含み、前記組成物が抗炎症性鎮痛剤であり、該器具内の鎮痛剤の量が、該薬剤を使用して全身性治療を施すための一日単位投与量、又は、該薬剤を使用して局所性治療を施すための一日単位投与量よりも少ないことを特徴とする、創傷部位の疼痛を治療する方法。
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