JP2005511829A - ハロゲン化イソオレフィン系ターポリマー - Google Patents

ハロゲン化イソオレフィン系ターポリマー Download PDF

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Abstract

本発明は、低い空気透過性と同様に、タイヤカーカス材料(例えばSBR)に対する接着性及び柔軟性が望ましいインナーライナーのようなエアバリヤーに適するイソブチレン系組成物を包含する。ターポリマーは、一つの態様では、C乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位の、ハロゲン化ターポリマーである。本発明は又、ルイス酸、及び前記ターポリマーを生成するための少なくとも一つの開始剤の存在下で、極性希釈剤中でC乃至Cイソオレフィンモノマー、C乃至C14マルチオレフィンモノマー及びp−アルキルスチレンモノマーを化合させることを含む、エラストマーターポリマー組成物を製造するための方法も包含する。適する開始剤の例には、クミル化合物及びハロゲン化有機化合物、特に、例えばt−ブチルクロリドのような第二又は第三ハロゲン化化合物、2−アセチル−2−フェニルプロパン(酢酸クミル)、2−メトキシ−2−フェニルプロパン(クミルメチルエーテル)、1,4−ジ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン(ジ(クミルメチルエーテル));クミルハロゲン化物、特に、2−クロロ−2−フェニルプロパン、塩化クミル(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン)、1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン(ジ(クミルクロリド))及び1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン(トリ(クミルクロリド))のようなクミル塩化物;脂肪族ハロゲン化物、特に、例えば2−クロロ−4,4,4−トリメチルペンタン(TMPCI)及び2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPBr)のような脂肪族塩化物が含まれる。

Description

発明の詳細な説明
発明の分野
本発明は、イソブチレン系ターポリマーに関する。より特定すると、本発明は、ターポリマーが、イソオレフィンから誘導された単位(イソオレフィン誘導単位)、スチレンから誘導された単位(スチレン誘導単位)及びマルチオレフィンから誘導された単位(マルチオレフィン誘導単位)を含み、タイヤ、特にトレッド、ベルト、タイヤインナーライナー、インナーチューブ及び他のエアバリヤーに有用なターポリマー組成物に関する。
発明の背景
イソオレフィン誘導単位、スチレン誘導単位及びマルチオレフィンから誘導された単位を含むイソブチレン系ターポリマーは、米国特許第3,948,868号、米国特許第4,779,657号及びPCT特許出願公開WO01/21672に開示されている。そのようなターポリマーを含有するインナーライナー及びインナーチューブのようなエアバリヤーに有用な組成物は知られていない。
現在の性能を犠牲にせずに、タイヤインナーライナーの特定の性質を改良することは望ましい。インナーライナーポリマーとしての、ブチルゴム(IIR)、ハロブチルゴム[クロロ(CIIR)又はブロモ(BIIR)]又は臭素化イソブチレン−p−メチルスチレン(BIMS)のようなイソブチレン系エラストマーの使用は、汎用エラストマー(NR、BR又はSER)、又はイソブチレンエラストマーとのそれらのブレンドと比較して空気に対する低減された透過性を与えるのに役立つ。屈曲疲れ抵抗性、カーカス及びビード化合物のような他のタイヤ成分に対する接着強度、並びに磨耗抵抗も望ましい性能特徴である。BIMSコポリマーの使用は、インナーライナーのGPR炭化水素エラストマーとの相溶性を増大する。しかし、硫黄硬化系を用いる同時加硫は、十分に高い程度までには、なお達成されない。カーカス化合物に対する改良された実験室接着強度がなお望ましい。
例えば、自動車用多部材タイヤの部分としてのタイヤトレッド又はタイヤサイドウォールにおいて有用であるためには、前記ターポリマーは、望ましくは、硫黄硬化性であり、天然ゴム及びポリブタジエンのような他のゴムと相溶性でなくてはならない。さらに、タイヤインナーライナーのようなエアバリヤーとして役立つためには、そのターポリマー組成物は、空気不透過性で、ポリ(スチレン−ブタジエン)(SBR)カーカスのようなタイヤカーカスに良好に接着し、適する耐久性を有しなくてはならない。それらの性質は、一つを改良することは、しばしば他を低減させ得るというように、同時に達成するのがしばしば困難である。
イソブチレン/p−メチルスチレン主鎖を有するポリマーを含有する組成物におけるマルチオレフィンの組み込みが、空気不透過性を維持しながら、改良されたカーカス接着性及び柔軟性に寄与することは、予測されないことである。同様に、IB/PMSコポリマーが硫黄加硫できないことを考えると、そのようなターポリマーが硫黄硬化するということは予測されない。さらに、本願発明者らは、特に、硫黄硬化性であるマルチオレフィンを組み込む特定のイソオレフィン系ターポリマーの実際の使用を本明細書に示す。より特定すると、それらのターポリマーは、改良された牽引力及び耐磨耗性能のために、適する充填剤等との硬化性ブレンドおいて有用であることが見出され、従って、ニューマチックタイヤ用のインナーライナー及びインナーチューブのようなエアバリヤーと同様にタイヤトレッド及びサイドウォールにおいて有用なそれらの組成物を製造した。
他の背景文献には、米国特許第3,560,458号及び米国特許第5,556,907号及び欧州特許出願公開1215241Aが含まれる。
発明の概要
それらの及び他の問題は、一つの態様では、イソブチレン(IB)誘導単位のようなC乃至Cイソオレフィン誘導単位を、イソプレン(I)誘導単位のようなマルチオレフィン誘導単位、及びp−メチルスチレン(MS)誘導単位のようなスチレン部分誘導単位とともに組み込むことにより製造されるターポリマーにより解決される。マルチオレフィンは、望ましくは、従来からの硫黄硬化成分による加硫を促進させるために、前記ターポリマー中に十分な濃度で存在する。又、前記ターポリマーは、架橋反応をさらに増大させるためにハロゲン化され得る。従って、ハロゲン原子、望ましくは塩素又は臭素、は、ブロモブチルにおけるような、ターポリマーの主鎖におけるイソプレン部分に、又は前記主鎖とp−メチルスチレンのメチル基に組み込まれ得る。それらの反応性部位は、ハロゲン化ターポリマーのそれ自体との、及びNR、BR及びSBRのような、タイヤカーカス化合物に用いられる炭化水素ジエンゴムとの架橋を可能にする。
本発明は、自動車用タイヤ用のインナーライナー又はインナーチューブのようなエアバリヤー、及び空気不透過性及び柔軟性が望ましい他の物品に適する組成物を包含する。本発明は、少なくとも一つの(すなわち、一つ以上の)充填剤;硫黄硬化系;任意に少なくとも一つの第二のゴム;並びにC乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位の、少なくとも一つのハロゲン化ターポリマーの組成物から製造される自動車用インナーライナーを包含する。一つの態様において、ターポリマーはハロゲン化されている。適する充填剤の例には、カーボンブラック、シリカ、いわゆるナノクレー、すなわち表層剥離されたクレー及びそれらの組合わせが含まれる。
本発明は又、エラストマーターポリマー組成物を製造するための方法であり、一つの態様では少なくとも6の、他の態様では少なくとも9の、誘電率を有する希釈剤中で、C乃至Cイソオレフィンモノマー、C乃至C14マルチオレフィンモノマー及びp−アルキルスチレンモノマーを、ルイス酸、及びエラストマーターポリマーを生成するための少なくとも一つの開始剤の存在下で化合させることを含む方法を包含する。適する開始剤の例には、t−ブチルクロリド、2−アセチル−2−フェニルプロパン(酢酸クミル)、2−メトキシ−2−フェニルプロパン(クミルメチルエーテル)、1,4−ジ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン[ジ(クミルメチルエーテル)];例えば、2−クロロ−2−フェニルプロパン、クミル塩化物(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン)、1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[ジ(クミルクロリド)]及び1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[トリ(クミルクロリド)]のようなクミルハロゲン化物、特に、クミル塩化物;例えば、2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPCl)、2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(TMPBr)及び2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタンのような脂肪族ハロゲン化物、特に脂肪族塩化物;1,4−ジ((2−ヒドロキシル−2−プロピル)−ベンゼン)、2,6−ジヒドロキシル−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、1−クロロアダマンタン及び1−クロロボルナン、5−tert−ブチル−1,3−ジ(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンのようなクミル及び脂肪族ヒドロキシル、並びに同様の化合物又は先に挙げられた化合物の混合物が含まれる。
発明の詳細な記載
本発明は、C乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位を有するイソオレフィン系ターポリマーを製造する方法、並びにそれらのターポリマー及びハロゲン化ターポリマーの組成物を包含する。本発明のターポリマーは、少なくとも、モノマー類の混合物、ルイス酸触媒、開始剤及び希釈剤、望ましくは極性希釈剤、を用いるカルボカチオン性重合方法により製造され得る。その重合は、典型的には、連続性スラリー反応器もしくはブチル系反応器におけるようなスラリーにおいて、又は溶液において行われる。共重合反応器は、触媒、開始剤又はモノマー類と錯化し得る不純物を実質的に含まずに維持される。不純物を実質的に含まないということは、不純物が100ppm以下の含量であることを意味する。無水条件が好ましく、活性水素原子を有する成分(水、アルコール等)のような反応性不純物は、モノマー及び希釈剤から、本技術分野でよく知られた技術により望ましくは除去される。水のようなそれらの不純物が存在したとしても、一つの態様では、500ppm以下の程度までである。
本明細書中で用いられているように、「触媒系」という用語は、後に記載される開始剤及び本明細書中で記載される他の少量の触媒成分と同様に、ルイス酸、又はオレフィンモノマーの重合を活性化させるために用いられる他の金属錯体をいい、それらを含有する。
本明細書で用いられているように、「重合系」という用語は、ブチル系反応器内の、少なくとも触媒系、希釈剤、モノマー類及び反応されたモノマー(ポリマー)を含む。「ブチル系」反応器とは、小さい、実験室規模の回分反応器又は大きなプラント規模反応器のようないずれかの適する反応器をいう。そのような反応器の一つの態様は、連続性流動攪拌槽反応器(“CFSTR”) であり、米国特許第5,417,930号に見出される。それらの反応器において、スラリー(反応されたモノマー)は、外殻側における沸騰するエチレンが冷却をさせながら、ポンプにより熱交換器の管を循環し、スラリー温度は、沸騰エチレン温度、要求される熱フラックス及び熱伝達に対する全体的な抵抗性により決定される。
本明細書で用いられるように、「希釈剤」という用語は、重合反応のための反応媒体として作用することができる、室温及び大気圧において液体又は気体である、1つの物質又は2つ以上の物質の混合物を意味する。
本明細書で用いられているように、「スラリー」という用語は、重合された反応されたモノマーが希釈剤から沈殿された段階まで重合された反応されたモノマーをいう。スラリー「濃度」は、それらの反応されたモノマーの重量%‐‐スラリー、希釈剤、未反応モノマー及び触媒系の総重量に基づく反応されたモノマーの重量%、である。
「エラストマー」という用語は、本明細書で用いられているように、「ゴム」という用語と互換的に用いられており、ASTM 1566における定義と一致している。
本明細書で用いられているように、周期表の族の新しい番号付け体系は、Hawley’s Condensed Chemical Dictionary 852(13版、1997年)におけるように用いられる。
本明細書で用いられているように、モノマーのポリマー及びコポリマーは、相当するモノマー「から誘導された単位(誘導単位)」を有する又は含むポリマー及びコポリマーとして言及される。従って、例えば、イソプレン及びイソブチレンモノマーの重合により生成されたコポリマーは、イソプレン誘導単位及びイソブチレン誘導単位のコポリマーとして言及され得る。
本明細書において用いられているように、「ブチルゴム」は、イソブチレンのようなイソオレフィンから誘導された反復単位から主に構成されるが、イソプレンのようなマルチオレフィンから誘導される反復単位を含有するポリマーを意味すると定義され、「ターポリマー」という用語は、イソオレフィン誘導単位、マルチオレフィン誘導単位及びスチレン系誘導単位を有するポリマーを記載するために用いられる。
本明細書で用いられているように、「スチレン系」という用語は、スチレン又は置換されたスチレンモノマー単位のいずれかをいう。「置換された」により、例えば、ハロゲン(塩素、臭素、フッ素又はヨウ素)、アミノ、ニトロ、スルホキシ(スルホネート又はアルキルスルホネート)、チオール、アルキルチオール及びヒドロキシ;1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル;1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ及びデシルオキシを含むアルコキシ;少なくとも一つのハロゲンにより置換された、1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルを意味し、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、フルオロメチル、ヨードメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−フルオロエチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、3−フルオロプロピル、4−クロロブチル、4−フルオロブチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、ジフルオロメチル、ジヨードメチル、2,2−ジクロロエチル、2,2−ジブロモエチル、2,2−ジフルオロエチル、3,3−ジクロロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、4,4−ジクロロブチル、4,4−ジフルオロブチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,3,3−トリフルオロプロピル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル及び2,2,3,3−テトラフルオロプロピルを含むハロアルキルから選ばれる少なくとも一つの置換基による少なくとも一つの水素基の置換を意味する。
本明細書で用いられているように、「置換されたアリール」という用語は、例えば、ハロゲン(塩素、臭素、フッ素又はヨウ素)、アミノ、ニトロ、スルホキシ(スルホネート又はアルキルスルホネート)、チオール、アルキルチオール及びヒドロキシ;1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル;1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖の、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ及びデシルオキシを含むアルコキシ;少なくとも一つのハロゲンにより置換された、1乃至20の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキルを意味し、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、フルオロメチル、ヨードメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−フルオロエチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、3−フルオロプロピル、4−クロロブチル、4−フルオロブチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、ジフルオロメチル、ジヨードメチル、2,2−ジクロロエチル、2,2−ジブロモエチル、2,2−ジフルオロエチル、3,3−ジクロロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、4,4−ジクロロブチル、4,4−ジフルオロブチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,3,3−トリフルオロプロピル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル及び2,2,3,3−テトラフルオロプロピルを含むハロアルキルから選ばれる少なくとも一つの置換基により置換されたフェニル、ナフチル及び他の芳香族基を意味する。
ブチル系ゴムは、イソオレフィン及び共役されたジエン‐‐又はマルチオレフィン系‐‐コモノマー間の重合反応により製造される、従って、イソオレフィン誘導単位及びマルチオレフィン誘導単位を有する、イソブチレン系ポリマーである。本発明のターポリマーは、付加的なコモノマー(例えば、スチレン系モノマー)もポリマー鎖に組み込まれる他は、伝統的なブチルゴムのための方法と同様の仕方で製造される。触媒及び開始剤系(後により詳細に記載される)に関連して用いられるオレフィン重合供給原料は、その重合がカチオン的に開始されることが知られているオレフィン系化合物である。好ましくは、本発明において用いられるオレフィン重合供給源料は、ブチル系ゴムポリマーの製造において従来から用いられているオレフィン系化合物である。そのターポリマーは、少なくとも(1)イソブチレンのようなC乃至Cイソオレフィンモノマー成分、(2)スチレン系モノマー及び(3)マルチオレフィンモノマー成分を有するコモノマー混合物を反応させることにより製造される。
本発明のターポリマーは、各モノマー誘導単位の範囲により画定され得る。イソオレフィンは、一つの態様では総ターポリマーの少なくとも70重量%の、他の態様では少なくとも80重量%の、さらに他の態様では少なくとも90重量%の、さらに他の態様では70重量%乃至99.5重量%の、他の態様では85重量%乃至99.5重量%の、範囲である。スチレン系モノマーは、一つの態様では、総ターポリマーの0.5重量%乃至30重量%、他の態様では1重量%乃至25重量%、さらに他の態様では2重量%乃至20重量%、さらに他の態様では5重量%乃至20重量%、存在する。マルチオレフィン成分は、一つの態様では30重量%乃至0.2重量%、他の態様では15重量%乃至0.5重量%、ターポリマーにおいて存在する。さらに他の態様では、ターポリマーの8重量%乃至0.5重量%がマルチオレフィンである。ターポリマーの望ましい態様は、ターポリマーの重量に基づいた、いずれかの下限重量%と組み合わされたいずれかの上限重量%のいずれかの組み合わせを含み得る。
イソオレフィンは、一つの態様においてイソブチレン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン及び4−メチル−1−ペンテンから選ばれる、C乃至C化合物であり得る。スチレン系モノマーは、いずれかの置換されたスチレンモノマーであることができ、望ましくは、スチレン、α−メチルスチレン、又はアルキルがC乃至Cアルキル又は分岐鎖アルキルから選ばれるアルキルスチレン(オルト、メタ又はパラ)から選ばれる。望ましい態様では、スチレン系モノマーは、p−メチルスチレンである。マルチオレフィンは、共役されているか又は共役されていないC乃至C14ジエンであることができ、一つの態様では、イソプレン、ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ミルセン、6,6−ジメチル−フルベン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタジエン及びピペリレンから選ばれる。
イソモノオレフィン、スチレン系モノマー及びマルチオレフィンモノマー、特に、イソブチレン、p−メチルスチレン及びイソプレンは、カチオン性条件下で共重合され得る。例えば、PCT特許出願公開WO00/27807及びWO01/04731、米国特許第3,560,458号及び米国特許第5,162,445号を参照。共重合は、少なくとも一つのルイス酸触媒を用いて行われる。望ましい触媒は、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、チタン、ジルコニウム、錫、バナジウム、砒素、アンチモン及びビスマスを含む、元素の周期表4族、13族及び15族からの金属に基づいたルイス酸である。一つの態様において、金属は、アルミニウム、ホウ素及びチタンであり、アルミニウムが望ましい。
13族ルイス酸は、一般式、RMX3−n
(式中、Mは13属金属であり、Rは、C乃至C12アルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール及びシクロアルキル基から選ばれる一価の炭化水素基であり、nは0乃至3の整数であり、Xはフッ素、塩素、臭素及びヨウ素から個々に選ばれるハロゲンであり、好ましくは塩素である)
を有する。「アリールアルキル」という用語は、アルキル位に存在する、脂肪族及び芳香族構造の両方を有する基をいう。「アルキルアリール」という用語は、アリール位に存在する、脂肪族及び芳香族構造の両方を含む基をいう。それらのルイス酸の非限定例には、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三フッ化ホウ素、エチルアルミニウムジクロリド(EtAlCl又はEADC)、ジエチルアルミニウムクロリド(EtAlCl又はDEAC)、エチルアルミニウムセスキクロリド(Et1.5AlCl1.5又はEASC)、トリメチルアルミニウム及びトリエチルアルミニウムが含まれる。
4族ルイス酸は、一般式、MX
(式中、Mは4族金属であり、Xは配位子であり、好ましくはハロゲンである)
を有する。非限定例には、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム又は四塩化錫が含まれる。
15属ルイス酸は、一般式、MX
(式中、Mは15属金属であり、Xは配位子であり、好ましくはハロゲンであり、yは3乃至5の整数である。)
を有する。非限定例には、四塩化バナジウム及び五フッ化アンチモンが含まれる。一つの態様において、ルイス酸は、AlCl、EADC、EASC、DEAC、BF、TiCl等を含む、イソブチレンコポリマーのカチオン性重合に有用な化合物のいずれかであり、一つの態様においてEASC及びEADCが望ましい。
大規模の連続性スラリー反応器における触媒効率(ルイス酸に基づいて)は、ルイス酸対開始剤のモル比を制御することにより、好ましくは、10,000ポンドのポリマー/触媒ポンド乃至300ポンドのポリマー/触媒ポンドに維持され、望ましくは、4,000ポンドのポリマー/触媒ポンド乃至1,000ポンドのポリマー/触媒ポンドに維持される。
本発明の一つの態様によれば、ルイス酸触媒は、開始剤と組み合わせて用いられる。開始剤は、下記式(A):
Figure 2005511829
[式中、Xはハロゲンであり、望ましくは塩素又は臭素であり、Rは、水素、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリール、C乃至C10シクロアルキル及び下記式(B):
Figure 2005511829
{式中、Xはハロゲンであり、望ましくは塩素又は臭素であり、Rは、C乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、フェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び--(CH)n--(式中、nは1乃至10の整数である)}により表される基から選ばれ、
、R及びRは又、アダマンチル又はボルニル環系を形成することができ、一つの態様では、X基は第三炭素位に存在する]
により記載される。
本明細書で用いられているように、「アルケニル」という用語は、例えば、C基、C基等のような単−又は多−不飽和アルキル基をいう。
式(A)におけるRについての先の構造式基(B)の置換は、下記式(C):
Figure 2005511829
(式中、X、R、R、R、R及びRは先に定義した通りである)
をもたらす。構造式(C)により表される化合物は、2つの離れたハライドを有する。
実質的に線状のコポリマーの製造には、単−又は二−官能性開始剤が好ましいが、分岐したコポリマーの製造が望ましい場合、多官能性開始剤が用いられる。
一つの望ましい態様では、開始剤は、構造(D):
Figure 2005511829
(式中、Xはハロゲンであり、mの値は1乃至60である)で表されるイソブチレンのオリゴマー及びその混合物である。他の態様では、mは2乃至40である。この構造は又、一つの態様では2,500以下の、他の態様では、1.200以下のMnを有する第三アルキルクロリド末端ポリイソブチレンとしても記載される。
適する開始剤の非限定例は、炭化水素酸のクミルエステル及びアルキルクミルエーテル及び他のクミル化合物及び/又はハロゲン化有機化合物、特に、例えば、t−ブチルクロリド、2−アセチル−2−フェニルプロパン(酢酸クミル)、2−メトキシ−2−フェニルプロパン(クミルメチルエーテル)、1,4−ジ(2−メトキシ−2−プロピル)ベンゼン[ジ(クミルメチルエーテル)]のような第二又は第三ハロゲン化化合物;クミルハロゲン化物、特に、例えば、2−クロロ−2−フェニルプロパン、塩化クミル(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼン)、1,4−ジ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[ジ(クミルクロリド)]及び1,3,5−トリ(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼン[トリ(クミルクロリド)]のようなクミル塩化物;脂肪族ハロゲン化物、特に、例えば、2−クロロ−2,4,4−トリメチルペンタン(“TMPCl”)、2−ブロモ−2,4,4−トリメチルペンタン(“TMPBr”)及び2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタンのような脂肪族塩化物;1,4−ジ((2−ヒドロキシル−2−プロピル)−ベンゼン)、2,6−ジヒドロキシル−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、1−クロロアダマンタン及び1−クロロボルナン、5−tert−ブチル−1,3−ジ(1−クロロ−1−メチルエチル)ベンゼンのようなクミル及び脂肪族ヒドロキシル、並びに同様の化合物である。他の適する開始剤は、米国特許第4,946,899号、3,560,458号に開示されている。それらの開始剤は、一般的に、C以上の第三又はアリル性アルキル又はベンジル性ハライドであり、多官能性開始剤を含み得る。それらの開始剤の望ましい例には、TMPCl、TMPBr、2,6−ジクロロ−2,4,4,6−テトラメチルヘプタン、「ジ−」及び「トリ−」クミルクロリド又はブロミドと同様にクミルクロリドが含まれる。
選ばれる希釈剤又は希釈剤混合物は、ある程度の極性を有する希釈剤媒体を提供しなくてはならない。本明細書で用いられているように、「極性希釈剤」相は、単一の化合物又は化合物の混合物、望ましくは、4より大きい、所定の温度(20℃乃至−100℃)における誘電率を有する20℃乃至−100℃において液体を含有する。ある程度の極性を有するという要件を満たすためには、非極性及び極性の希釈剤の混合物は用いられ得るが、極性希釈剤の一つ又は混合物が好ましい。適する非極性希釈剤成分には、炭化水素が含まれ、好ましくは、芳香族又は環式炭化水素又はそれらの混合物が含まれる。そのような化合物には、例えば、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、二硫化炭素等が含まれる。適する極性希釈剤には、ハロゲン化炭化水素、直鎖、分岐鎖又は環式炭化水素が含まれる。具体的な化合物には、塩化エチル、塩化メチレン、メチルクロリド(クロロメタン)、CHCl、CCl、n−ブチルクロリド、クロロベンゼン及び他の塩素化炭化水素のような好ましい液体希釈剤が含まれる。適する極性及び可溶性を得るために、その希釈剤、すなわち希釈剤混合物、が極性及び非極性の希釈剤の混合物である場合、その混合物は、好ましくは、容量基準で少なくとも70%の極性成分である。
希釈剤の相対的極性度は、希釈剤の誘電率で記載され得る。一つの態様において、希釈剤は、5より大きい、他の態様では6より、大きい誘電率(20乃至25℃において測定されたとき)を有する。さらに他の態様では、希釈剤の誘電率は、7より大きい、さらに他の態様では8より大きい。望ましい態様において、希釈剤の誘電率は9より大きい。単一の希釈剤での誘電率(20乃至25℃)の例は、CRC Handbook of Chemistry and Physics 6−151乃至6−173(D.R. Line編、82版、CRC Press 2001)によるように、クロロメタン(10)、ジクロロメタン(8.9)、二硫化炭素(2.6)、トルエン(2.4)及びシクロヘキサン(2.0) である。
典型的には、生成物の分子量は、温度、モノマー及び開始剤の濃度、反応体の性質及び同様の因子により決定される。結果として、異なる反応条件により、異なる分子量及び/又はターポリマーにおける異なるモノマー組成の生成物が生じる。従って、本技術分野において広範に用いられており、実施例において示されている技術である、反応の間、周期的に行われる試料の検査により、又は反応器の流出物をサンプリングすることにより、反応の過程をモニターすることによって、望ましい反応生成物の合成が得られる。
本発明は、ターポリマーを製造する方法に限定されない。ターポリマーは、例えば、回分重合又は連続性スラリー重合を用いて、いずれかの容量規模で製造され得る。本発明の実施において用いられ得る反応器には、従来のいずれかの反応器及びそれに同等の反応器が含まれる。好ましい反応器には、米国特許第5,417,930号に開示されているような、連続性スラリー法を行うことができる反応器が含まれる。反応器ポンプ羽根車は、アップポンピング種又はダウンポンピング種のものであることができる。反応器は、十分な量の、望ましい特徴を有するポリマーが生成されるように、モノマー含有供給原料流れの重合を触媒するのに有効な本発明の触媒系の十分な量を含有する。一つの態様では、供給原料流れは、30重量%より多い(モノマー類、希釈剤及び触媒系の総重量に基づいて)、他の態様では35重量%より多い、総モノマー濃度を有する。さらに他の態様では、供給原料流れは、モノマー類、希釈剤及び触媒系の総重量に基づいて、35重量%乃至50重量%のモノマー濃度を有する。凝集相、すなわち、モノマー類と触媒が、反応し、ポリマーを生成するために、互いに接触している相、も同じモノマー濃度を有し得る。
供給原料流れ又は凝集相は、本発明の一つの態様において、シリカカチオン生成種を実質的に含有しない。シリカカチオン生成種を実質的に含有しないということは、供給原料流れ又は凝集相においてモノマーの総重量に基づいて0.0005重量%以下しかシリカ種が存在しないことを意味する。シリカカチオン生成種の典型的な例は、式、RSiX又はRSiX等(各“R”はアルキルであり、“X”はハロゲンである)を有するハロ−アルキルシリカ化合物である。
反応条件は、典型的には、反応媒体を液体状態に維持するのに、かつ望ましい特徴を有する望ましいポリマーを生成するために、望ましい温度、圧力及び滞留時間が、効果的であるような条件である。モノマー供給原料流れは、典型的には、重合条件下で触媒と不利に反応性である不純物を実質的に含有しない。例えば、モノマー供給原料は、塩基(KO、NaOH、CaCO及び他の水酸化物、酸化物及び炭酸化物のような)、硫黄含有化合物(HS、COS及び有機メルカプタン、例えば、メチルメルカプタン、エチルメルカプタンのような)、N含有化合物、アルコールのような酸素含有塩基等を実質的に含有してはならない。実質的に含有しないということは、先に記載の種が存在したとしても0.0005重量%以下の程度である。
一つの態様において、触媒系の存在下で一緒に接触されるモノマー類の比は、モノマーの総重量に基づいて、98重量%のイソオレフィン、1.5重量%のスチレン系モノマー及び0.5重量%のマルチオレフィン("98/1.5/1.5")乃至50/25/25重量比の範囲である。例えば、イソオレフィンモノマーは、モノマーの総重量に基づいて、一つの態様では、50重量%乃至98重量%、他の態様では70重量%乃至90重量%、存在し得る。スチレン系モノマーは、モノマーの総重量に基づいて、一つの態様では1.5重量%乃至25重量%、他の態様では5重量%乃至15重量%、存在し得る。マルチオレフィンは、モノマーの総重量に基づいて、一つの態様では0.5重量%乃至25重量%、他の態様では2乃至10重量%、さらに他の態様では3重量%乃至5重量%、存在し得る。
重合反応温度は、標準プロセス変数及び経済的考察、例えば、速度、温度制御等と同様に、目的のポリマーの分子量及び重合されるモノマーに基づいて都合よく選ばれる。重合のための温度は、一つの態様では、10℃から重合系の凍結温度までであり、他の態様では−25℃乃至−120℃である。さらに他の態様では−40℃乃至−100℃、さらに他の態様では−70℃乃至−100℃である。さらに他の望ましい態様では、その温度範囲は、−80℃乃至−99℃の範囲である。その温度は、望ましいポリマー分子量が得られるように選ばれ、その温度範囲は、ここに開示されたいずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせを含み得る。
触媒(ルイス酸)対モノマーの用いられる比は、カルボカチオン性重合法のための本技術分野における従来の比である。連続性のスラリー又は溶液法においては、特定のモノマー対触媒の比が望ましく、小さい実験室規模のポリマー合成ではほとんどのいずれの比も適している。モノマーに対する触媒(ルイス酸)のモル比は、本発明の一つの態様では0.10乃至20であり、他の態様では0.5乃至10の範囲である。さらに他の望ましい態様では、開始剤に対するルイス酸の比は0.75乃至2.5であり、さらに他の望ましい態様では1.25乃至1.5の範囲である。反応器における開始剤の総濃度は、一つの態様では50乃至300ppmであり、他の態様では100乃至250ppmである。触媒供給原料流れにおける開始剤の濃度は、一つの態様では500ppm乃至3,000ppmであり、他の態様では1,000ppm乃至2,500ppmである。反応器における開始剤の量を記載する他の方法は、ポリマーに対する量による。一つの態様では0.25乃至5.0モルのポリマー/モル開始剤であり、他の態様では0.5乃至3.0モルのポリマー/モル開始剤である。
塩素又は臭素がマルチオレフィン誘導単位(例えば、イソプレン残基単位)の不飽和と迅速に反応し得て、ハロゲン化ポリマーを生成することは知られている。
ブチルポリマーのようなポリマーをハロゲン化する方法は、米国特許第2,964,489号、米国特許第2,631,984号、米国特許第3,099,644号、米国特許第4,254,240号、米国特許第4,554,326号、米国特許第4,681,921号、米国特許第4,650,831号、米国特許第4,384,072号、米国特許第4,513,116号及び米国特許第5,681,901号に開示されている。ハロブチルゴムを製造するための典型的ハロゲン化法は、望ましい量の塩素又は臭素をブチルゴムのセメント(溶液)に注入し、ハロゲン化反応器において、かなり短い滞留時間、典型的には1分未満、反応体を荒々しく混合し、続いてHCl又はHBr及び未反応のハロゲンの中和を行うことを含む。ハロゲン化ブチルゴムの具体的な構造は複雑であり、ハロゲン化条件によると考えられていることは本技術分野においてよく知られている。本発明の臭素化ターポリマーもそうであるように、ほとんどの商業的ブロモブチルゴムは、「構造III」型臭素化部分の生成が最小化される条件下で製造される。例えば、Anthony Jay Diasによる5 Polymeric Materials Encyclopedia 3485乃至3492頁(Joseph C.Salamone編、CRC Press、1996年)を参照。それは、典型的には、光又は高温のような遊離基源の不存在を意味する。代替として、ハロゲン化は、押出機又は他のゴム混合装置において溶媒の不存在下でポリマー溶融体において行われ得る。
ポリマー主鎖及びそれに組み込まれるスチレン系部分に位置するハロゲンを含む、ハロゲン化ターポリマーにおけるハロゲンの最終含量は、用途及び望ましい硬化性能による。本発明の典型的なハロゲン化ターポリマーのハロゲン含量は、ターポリマーの重量に基づいて、一つの態様では0.05重量%乃至5重量%の範囲であり、他の態様では0.2重量%乃至3重量%の範囲であり、さらに他の態様では0.8重量%乃至2.5重量%の範囲である。さらに他の態様では、ターポリマーに存在するハロゲンの量は、10重量%未満であり、他の態様では8重量%未満であり、さらに他の態様では6重量%未満である。他の方法で記載すると、ターポリマーに組み込まれるハロゲンの量は、ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モルに対して、一つの態様では5モル%未満であり、他の態様では0.2乃至2モル%であり、さらに他の態様では0.4乃至1.5モル%である。ハロゲン化の望ましい程度は、上限のいずれかの重量%又はモル%と下限のいずれかの重量%又はモル%のいずれかの組み合わせを含み得る。
他の態様において、本発明の典型的なハロゲン化ターポリマーの主鎖(イソプレン誘導単位)におけるハロゲン含量は、ターポリマーの重量に基づいて、一つの態様では0.05重量%乃至5重量%、他の態様では0.2重量%乃至3重量%、さらに他の態様では0.8重量%乃至2.5重量%、である。さらに他の態様では、ターポリマーに存在するハロゲンの量は、10重量%未満であり、他の態様では8重量%未満であり、さらに他の態様では6重量%未満である、他の方法で記載すると、ターポリマーに組み込まれるハロゲンの量は、ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に対して、一つの態様では5モル%未満であり、他の態様では0.1乃至2.5モル%であり、他の態様では0.2乃至2モル%であり、さらに他の態様では0.4乃至1.5モル%である。ハロゲン化の望ましい程度は、上限のいずれかの重量%又はモル%と下限のいずれかの重量%又はモル%のいずれかの組み合わせを含み得る。
さらに他の態様では、スチレン系部分、例えばp−メチルスチレン(従って、p−ハロメチルスチレンを生成する)、におけるハロゲン含量は0.05重量%乃至5重量%であり、さらに他の態様では0.2重量%乃至3重量%であり、さらに他の態様では0.2重量%乃至2重量%であり、さらに他の態様では0.2重量%乃至1重量%であり、さらに他の態様では0.5重量%乃至2重量%であった。
ターポリマーの分子量、数平均分子量等は、例えば、モノマー混合物に最初に存在するマルチオレフィンの量、開始剤に対するルイス酸の比、反応器温度及び他の因子のような、用いられる反応条件による。本発明のターポリマーは、一つの態様では1,000,000以下の、他の態様では800,000以下の、数平均分子量(Mn)を有する。さらに他の態様では、400,000以下の、さらに他の態様では300,000以下の、さらに他の態様では180,000以下の、Mnを有する。他の態様では、ターポリマーのMn値は、他の態様では少なくとも80,000、さらに他の態様では少なくとも100,000であり、さらに他の態様では少なくとも150,000であり、さらに他の態様では少なくとも300,000である。ターポリマーのMnにおける望ましい範囲は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
ターポリマーは、一つの態様では2,000,000以下の、他の態様では1,000,000以下の、さらに他の態様では800,000以下の、さらに他の態様では500,000以下の、重量平均分子量(Mw)を有する。ターポリマーについてのMw値は、さらに他の態様では少なくとも80,000であり、他の態様では少なくとも100,000であり、さらに他の態様では少なくとも150,000であり、さらに他の態様では少なくとも200,000である。ターポリマーのMw値における望ましい範囲は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
ターポリマーは、一つの態様では2,000,000以下の、他の態様では1,000,000以下の、さらに他の態様では500,000以下の、重量平均分子量(Mw)を有する。ターポリマーについてのMw値は、さらに他の態様では少なくとも80,000であり、他の態様では少なくとも100,000であり、さらに他の態様では少なくとも150,000であり、さらに他の態様では少なくとも200,000である。ターポリマーのMw値における望ましい範囲は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
ターポリマーのピーク分子量値(Mp)は、一つの態様では少なくとも2,000,000であり、他の一つの態様では少なくとも100,000であり、他の態様では少なくとも150,000であり、さらに他の態様では少なくとも300,000である。ターポリマーのMp値は、他の態様では600,000以下であり、さらに他の態様では400,000以下である。ターポリマーのMpにおける望ましい範囲は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
ターポリマーは、一つの態様では7.0未満の、他の態様では4.0未満の、さらに他の態様では1.5乃至3.8の、分子量分布(Mw/Mn又はMWD)を有する。さらに他の態様では、MWD値は、2.0乃至3.5である。MWD値は、いずれかの上限といずれかの下限のいずれかの組み合わせであることができる。
本発明のターポリマーは、一つの態様では20MU乃至60MUの、他の態様では25MU乃至70MUの、さらに他の態様では30MU乃至50MUの、さらに他の態様では50MU乃至70MUの、ムーニー粘度(1+8、125℃)を有する。
ターポリマー及び/又はハロゲン化ターポリマーは、一つ以上の第二のゴム成分、硬化系、特に硫黄硬化系、カーボンブラック又はシリカのような少なくとも一つの充填剤、及びゴム配合技術において共通の他の少量の成分のような他の成分を含む組成物の一部であり得る。ターポリマー又はハロゲン化ターポリマーは、組成物において、一つの態様では5phr乃至100phr、他の態様では20phr乃至100phr、さらに他の態様では30phr乃至90phr、さらに他の態様では40phr乃至80phr、さらに他の態様では20phr乃至50phr、さらに他の態様では15phr乃至55phr、他の態様では100phr以下、存在し得る。
第二のゴム成分
本発明の組成物において第二のゴム成分が存在し得る。それらのゴムには、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリ(イソプレン−ブタジエン)ゴム(IBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリスルフィド、ニトリルゴム、プロピレンオキシドポリマー、星型分岐ブチルゴム及びハロゲン化星型分岐ブチルゴム、ハロゲン化星型分岐ブチルゴム、臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、星型分岐ポリイソブチレンゴム、星型分岐した臭化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム;例えばイソブチレン誘導単位、p−メチルスチレン誘導単位及びp−ブロモメチルスチレン誘導単位のターポリマーのような、ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)及びハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)、並びにそれらの混合物が含まれるがそれらに限定されない。
存在する第二のゴム成分の望ましい態様は、天然ゴムである。天然ゴムは、SubramaniamによるRubber Technology、179乃至208頁(Maurice Morton, Chapman & Hall、1995年)に詳細に記載されている。本発明の天然ゴムの望ましい態様は、SMR CV、SMR 5、SMR 10、SMR 20及びSMR 50及びそれらの混合物のようなマレーシアゴムから選ばれ、天然ゴムは、30乃至120の、より好ましくは40乃至65の、100℃(ML 1+4)におけるムーニー粘度を有する。本明細書で記載されているムーニー粘度試験は、ASTM D−1646による。
ポリブタジエン(BR)ゴムは、本発明の組成物において有用な他の望ましい第二のゴムである。100℃(ML 1+4)において測定されるポリブタジエンゴムのムーニー粘度は、35乃至70の範囲であり得て、他の態様では40乃至約65であり、さらに他の態様では45乃至60である。本発明において有用なそれらの合成ゴムのいくつかの商業的な例は、NATSYNTM(Goodyear Chemical Company)及びBUDENETM 1207又はBR 1207(Goodyear Chemical Company)である。望ましいゴムは、高シス−ポリブタジエン(シス−BR)である。「シス−ポリブタジエン」又は「高シス−ポリブタジエン」は、シス成分が少なくとも95%である1,4−シス−ポリブタジエンが用いられることを意味する。本発明の組成物において用いられる高シス−ポリブタジエンの商業的製品の例は、組成物BUNDENETM 1207である。
EPM及びEPDMのようなエチレン誘導単位及びプロピレン誘導単位のゴムも第二のゴムとして適している。EPDMを製造するのに適するコモノマーの例は、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン等である。それらのゴムは、Rubber Technology 260−283頁(1995年)に記載されている。適するエチレン−プロピレンゴムは、VISTALONTM(ExxonMobil Chemical Company、テキサス州ヒューストン)として市販されている。
他の態様において、ターポリマー組成物の一部としての第二のゴムは、ハロゲン化ゴムである。ハロゲン化ブチルゴムは、臭素化ブチルゴムであり、他の態様では塩素化ブチルゴムである。ハロゲン化ブチルゴムの一般的性質及び処理は、The Vanderbilt Rubber Handbook、105−122頁(Rovert F.Ohm編、R.T.Vanderbilt Co.Inc.、1990年)及びRubber Technology、311−321頁(1995年)に記載されている。ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム及び星型分岐ブチルゴムは、Edward Kresge及びH.C.Wangによる8 Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、934−955頁(John Wiley & Sons,Inc.、4版、1993年)に記載されている。
本発明の第二のゴム成分には、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、星型分岐ポリイソブチレンゴム、星型分岐臭素化ブチル(ポリイソブチレン/イソプレンコポリマー)ゴム、例えば、イソブチレン誘導単位、p−メチルスチレン誘導単位及びp−ブロモメチルスチレン誘導単位のターポリマー(BrIBMS)のようなハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)、米国特許第5,162,445号、米国特許第4,074,035号及び米国特許第4,395,506号におけるような同様のハロメチル化芳香族インターポリマー;ハロゲン化イソプレン及びハロゲン化イソブチレンコポリマー、ポリクロロプレン等の少なくとも一つ以上、並びにそれらのいずれかの混合物が含まれるが、それらに限定されない。ハロゲン化ゴム成分のいくつかの態様は、米国特許第4,703,091号及び米国特許第4,632,963号にも記載されている。
本発明の1つの態様では、第二の「ゴム」成分として、いわゆる半結晶質コポリマー(“SCC”)が存在する。半結晶質コポリマーは、PCT特許出願公開WO00/69966に記載されている。一般的に、SCCは、1つの態様ではエチレン誘導単位又はプロピレン誘導単位及びα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、α−オレフィンは、一つの態様では4乃至16の炭素原子を有し、他の態様では、SCCは、エチレン誘導単位及びα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、α−オレフィンは4乃至10の炭素原子を有し、そのSCCは、ある程度の結晶質を有する。他の態様において、SCCは、1−ブテン誘導単位及び他のα−オレフィン誘導単位のコポリマーであり、他のα−オレフィンは5乃至16の炭素原子を有し、SCCは又、ある程度の結晶質を有する。SCCは、又、エチレンとスチレンのコポリマーであることができる。
エラストマー組成物の第二のゴム成分は、1つの態様では90phr以下の範囲で、他の態様では50phr以下の範囲で、他の態様では40phr以下の範囲で、さらに他の態様では30phr以下の範囲で、存在し得る。さらに他の態様では、第二のゴムは少なくとも2phr、他の態様では少なくとも5phr、さらに他の態様では少なくとも10phr、存在し得る。望ましい態様は、いずれかの上限phrといずれかの下限phrのいずれかの組み合わせを含み得る。例えば、NR及びBRのような個々のゴム又はゴムのブレンドとしての第二のゴムは、1つの態様では5乃至90phr、他の態様では10乃至80phr、さらに他の態様では30乃至70phr、さらに他の態様では40乃至60phr、さらに他の態様では5乃至50phr、さらに他の態様では5乃至40phr、さらに他の態様では20乃至60phr、さらに他の態様では20乃至50phr、存在し、選ばれる態様は、組成物の望ましい最終使用用途による。
充填剤
本発明のエアバリヤーに適するエラストマー組成物は、炭酸カルシウム、クレー、マイカ、シリカ、シリケート、タルク、二酸化チタン、でんぷん、並びに木粉のような他の有機充填剤及びカーボンブラックのような一つ以上の充填剤成分を含み得る。1つの態様では、充填剤はカーボンブラック又は改質カーボンブラックである。1つの態様において、充填剤は、本発明の組成物の10乃至150phrの、好ましくは10乃至100phrの、好ましくは30乃至120phrの、より好ましくは40乃至80phrの、含量で存在する補強級カーボンブラックである。有用なグレードのカーボンブラックは、Rubber Technology 59−85頁(1995年)に記載されており、N110乃至N990の範囲である。より望ましくは、例えば、タイヤトレッドにおいて有用なカーボンブラックの態様は、ASTM(D3037、D1510及びD3765)において規定されたN229、N351、N339、N220、N234及びN110である。例えば、タイヤにおけるサイドウォールに有用なカーボンブラックの態様は、N330、N351、N550、N650、N660及びN762である。例えば、インナーライナー又はインナーチューブにおいて有用なカーボンブラックの態様は、N550、N650、N660、N762、N990及びRegal 85(Cabot Corporation、ジョージア州Alpharetta)等である。
改質されたカーボンブラックも充填剤として適し得る。そのような「改質されたカーボンブラック」は、例えば、米国特許第3,620,792号、第5,900,029号及び第6,158,488号に開示されている。例えば、改質されたカーボンブラックは、窒素酸化物、オゾン又は、カーボンブラックの表面に改良された性質を付与し得る他の気体のような気体での処理に付されたカーボンブラックを構成し得る。改質されたカーボンブラックは、又、例えば、シラノール含有化合物及び/又はアルキル、アリール、アルキルアリール及びアリールアルキルのような炭化水素基と接触させたカーボンブラックを構成し得る。シラノール含有化合物と接触された改質カーボンブラックは、例えば、アルキルアルコキシシランのような有機シランを高温でカーボンブラックと接触させることにより、製造され得る。代表的な有機シランには、テトラエトキシシリケートのようなテトラアルコキシシリケートが含まれる。その代わりとして、改質されたカーボンブラックは、高温で、カーボンブラックの存在下、有機シランと油を同時燻蒸することにより製造され得る。改質されたカーボンブラックを製造する、さらに他の例では、ジアゾニウム塩を、電子源の存在下もしくは非存在下で、プロトン系溶媒の存在下もしくは非存在下で、カーボンブラックと接触させ得る。ジアゾニウム塩は、本技術分野で知られており、第一アミン、ニトリル及び酸(プロトン供与体)を接触させることにより生成され得る。ニトリルは、いずれかの金属ニトリル、望ましくは、リチウムニトリル、ナトリウムニトリル、カリウムニトリル、亜鉛ニトリルもしくはそれらのある組み合わせ、又は、イソアミルニトリルもしくはエチルニトリルのような有機ニトリル、又はそれらの組み合わせであることができる。
表層剥離されたクレーも本組成物中に存在し得る。「ナノクレー」とも呼ばれる。それらのクレーは、よく知られており、それらの特定、製造方法及びポリマーとのブレンド化は、例えば、日本特許出願公開2000−109635、日本特許出願公開2000−109605、日本特許出願公開11−310643、DE19726278、PCT特許出願公開WO98/53000、米国特許第5,091,462号、米国特許第4,431,755号、米国特許第4,472,538号、米国特許第5,910,523号に開示されている。本発明の目的のために適する膨潤性層状クレー物質には、バーミュキュライト、ハロイサイト、アルミネート酸化物、ハイドロタルサイト等と同様に、天然の又は合成の層状シリケート、特に、モノモンモリロナイト、ノントロナイト、バイデル石、ボルコンスコアイト、ラポナイト、ヘクトライト、サポナイト、ソーコナイト、マガダイト、ケニアイト、スチーブンサイト等のようなスメクチッククレーが含まれる。それらの層状クレーは、一般的に、一緒に結合され、中間層表面に存在するNa、Ca+2、K又はMg+2のような交換できるカチオンを有する、1つの態様では4乃至20オングストロームの、他の態様では8乃至12オングストロームの、厚さを有する複数のシリケート小板を含有する粒子を構成する。
層状クレーは、層状シリケートの中間層表面に存在するカチオンとイオン交換反応を受けることができる有機分子(膨潤剤)での処理により内位添加され、表層剥離され得る。適する膨潤剤には、アンモニウム、アルキルアミン、又は脂肪族、芳香族もしくはアリール脂肪族アミン、ホスフィンもしくはスルフィドのアルキルアンモニウム (第一、第二、第三及び第四)、ホスホニウムもしくはスルホニウム誘導体のようなカチオン性界面活性剤が含まれる。望ましいアミン化合物(又は相当するアンモニウムイオン)は、構造、RN(式中、R、R及びRは、同じであるか又は異なり、C乃至C20アルキル又はアルケンである)を有する化合物である。一つの態様では、表層剥離剤は、少なくともRがC14乃至C20アルキル又はアルケンである長鎖第三アミンである。
膨潤剤の他の種類には、中間層表面に共有結合され得る化合物が含まれる。それらには、構造、Si(R’)(式中、R’は各々同じ又は異なり、アルキル、アルコキシ又はオキシシランから選ばれ、Rはその複合体のマトリックスポリマーと相溶性であるか又は可溶性である有機基である)のポリシランが含まれる。
他の適する膨潤剤には、12−アミノドデカン酸、エプシロンカプロラクタム及び同様の物質のような、2乃至30の炭素原子を有するプロトン化されたアミノ酸及びそれらの塩が含まれる。層状シリケートに内位添加するのに適する膨潤剤及び方法は、米国特許第4,472,538号、米国特許第4,810,734号、米国特許第4,889,885号及びPCT特許出願公開WO92/02582に開示されている。
本発明の一つの態様では、表層剥離添加剤は、ハロゲン化ターポリマーと化合される。一つの態様では、表層剥離添加剤には、すべての第一、第二及び第三アミン類、ホスフィン類;アルキル及びアリールスルフィド及びチオール類、並びにそれらの多官能性誘導体が含まれる。望ましい表層剥離添加剤には、N,N−ジメチル−オクタデシルアミン、N,N−ジオクタデシルメチルアミン、いわゆる二水素化タロウアルキルメチルアミン等のような長鎖第三アミン及びアミン末端ポリテトラヒドロフラン;ヘキサメチレンナトリウムチオスルフェートのような長鎖チオール及びチオスルフェート化合物が含まれる。本発明の他の態様では、改良されたインターポリマーの不透過性は、ヘキサメチレンビス(ナトリウムチオスルフェート)及びヘキサメチレンビス(シンナムアルデヒド)のような多官能性硬化剤の存在により得られる。
本組成物のさらに他の態様では、充填剤は、シリカのような無機充填剤であり得る。望ましい無機充填剤の記載は、Walter H.Waddell及びLarry R.EvansによるRubber Technology,Compounding and Testing for Performance、325−332頁(John S. Dick編、Hanser Publishers、2001年)にされている。そのような無機充填剤には、炭酸カルシウム、及び炭酸の他のアルカリ土類金属塩及びアルカリ金属塩、硫酸バリウム及び硫酸の他の金属塩、粉砕された結晶質シリカ、ドロマイト、カオリンクレー及び他のアルミナシリケートクレーからのような有機物から生じたシリカ、タルク及び他のマグネシウムシリカ化合物、アルミナ、酸化チタン及び他の3乃至12族の金属酸化物のような金属酸化物が含まれ、上記のいずれも、当業者に知られた技術により沈降され得る。特に望ましい無機充填剤には、沈降シリカ及び沈降シリケートが含まれる。他の適する非ブラック充填剤、及びそれらの充填剤のための処理剤(例えばカップリング剤)は、Blue Book、275乃至302頁、405乃至410頁(Lippincott & Peto Publications、Rubber World、2001)に開示されている。
そのような無機充填剤が存在する場合、有機シランカップリング剤も含有することが望ましい。カップリング剤は典型的には、二官能性有機シラン架橋剤である。「シランカップリング剤」は、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ−プロピルトリエトキシシラン(A1100としてWitcoにより市販されている)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(WitcoによるA189)等及びそれらの混合物を含む、しかしそれらに限定されない、当業者に知られた、いずれかのシランでカップリングされた充填剤及び/又は架橋活性剤及び/又はシラン補強剤を意味する。好ましい態様では、ビス(3(トリエトキシシリル)−プロピル)−テトラスルファン[Si69としてDegussa AG(ドイツ)により市販されている]が用いられる。好ましくは、エラストマー組成物の有機シランカップリング剤は、一つの態様では、充填剤の重量に基づいて2乃至15重量%構成する。より好ましくは、さらに他の態様では、充填剤の4乃至12重量%を構成する。
エラストマー組成物の充填剤成分は、一つの態様では120phr以下、他の態様では100phr以下、さらに他の態様では60phr以下、の範囲で存在し得る。さらに他の態様では、充填剤は5phr乃至80phr、さらに他の態様では50phr乃至80phr、さらに他の態様では20phr乃至80phr、さらに他の態様では10phr乃至70phr、さらに他の態様では50phr乃至70phr、さらに他の他の態様では60phr乃至90phr、存在し、望ましい範囲は、いずれかの上限phrといずれかの下限phrとのいずれかの組み合わせであり得る。
硬化剤及び促進剤
本発明により製造される組成物は典型的には、顔料、促進剤、架橋及び硬化物質、抗酸化剤、オゾン亀裂防止剤及び充填剤のような、ゴム配合物中に従来から用いられている他の成分及び添加剤を含有する。
一般的に、ポリマー組成物、例えば、タイヤを製造するために用いられる組成物、は架橋されている。加硫されたゴム化合物の物理的性質、性能特徴及び耐久性は、加硫反応の間に形成される架橋の数(架橋密度)及び種類に直接関係する[例えば、W.HeltらによるThe Post Vulcanization Stabilization for NR、Rubber World、18乃至23頁(1991年)参照]。架橋及び硬化剤には、硫黄、酸化亜鉛及び脂肪酸が含まれる。過酸化物硬化系も用いられ得る。
より特定すると、本発明の組成物の望ましい態様では、その組成物中に「硫黄硬化系」が存在する。本発明の硫黄硬化系には、少なくとも一つの、元素硫黄のような硫黄化合物が含まれ、硫黄系促進剤が含まれ得る。一般的に、ターポリマー組成物は、硬化性分子、例えば、硫黄、金属酸化物(例えば酸化亜鉛)、有機金属化合物、ラジカル開始剤等のような他の硬化性成分を含有し得て、続いて加熱する。特に、ZnO、CaO、MgO、Al、CrO、FeO、Fe及びNiOは、本発明において機能する慣用硬化剤である。それらの金属酸化物は、相当する金属錯体、又はステアリン酸等のようなC乃至C30脂肪酸のような相当する作用剤[例えば、Zn(ステアレート)、Ca(ステアレート)、Mg(ステアレート)及びAl(ステアレート)]とともに用いられ得る。[Formulation Design and Curing Characteristics of NBR Mixes for Seals、Rubber World、25乃至30頁(1993年)も参照。]本方法は促進され、しばしばエラストマー組成物の加硫のために用いられる。本発明の硫黄硬化系には、少なくとも硫黄、典型的には元素硫黄を含有し、本明細書に記載された金属酸化物、促進剤及びフェノール樹脂も含み得る。
促進剤には、アミン類、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、チウラム類、スルフェンアミド類、スルフェンイミド類、チオカルバメート類、キサンテート類等が含まれる。硬化プロセスの促進化は、本組成物に、ある量の促進剤を添加することにより行われる。天然ゴムの促進された加硫の機構は、硬化剤、促進剤、活性剤及びポリマー間の複合的相互作用に関する。理想的には、利用できる硬化剤のすべてを、2つのポリマー鎖を結合し、ポリマーマトリックスの全体の強度を増大する有効な架橋の形成において消費する。多くの促進剤が本技術分野で知られており、ステアリン酸、ジフェニルグアニジン(DPG)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、4,4’−ジチオジモルフォリン(DTDM)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、2,2’−ベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオスルフェート二ナトリウム塩二水和物、2−(モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール(MBS又はMOR)、90%のMORと10%のMBTSの組成物(MOR 90)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)及びN−オキシジエチレンチオカルバミル−N−オキシジエチレンスルホンアミド(OTOS)、2−エチルヘキサン酸亜鉛(ZEH)、N,N’−ジエチルチオ尿素が含まれるが、それらに限定されない。
本発明の組成物は、又、パラフィン系、ポリブテン系、ナフテン系又は脂肪族樹脂及び脂肪族油のようなプロセス油及び樹脂も含有し得る。加工助剤には、可塑剤、粘着付与剤、エキステンダー、化学的コンディショナー、均質剤、及び、メルカプタン、石油及び加硫化植物油、ワックス、樹脂、ロジン等のようなペプタイザーが含まれるが、それらに限定されない。加工助剤は、典型的には、一つの態様では1乃至70phr、他の態様では5乃至60phr、さらに他の態様では10乃至50phr、存在する。加工助剤のいくつかの商業的な例は、SUNDEXTM(Sun Chemicals)、FLEXONTM及びPARAPOLTM(ExxonMobil Cemical)及びCALSOLTM(R.E. Carroll)である。他の適する添加剤は、Howard L.StevensによるRubber Technology、20乃至58頁(1995年)、特に表2.15及び2.18に記載されている。
本発明の一つの態様では、少なくとも一つの硬化剤が、0.2乃至15phr、他の態様では0.5乃至10phr、さらに他の態様では2乃至8phr、存在する。硬化剤には、エラストマーの硬化を容易にする又は影響を与える、金属、促進剤、硫黄、過酸化物及び本技術分野で慣用の他の作用剤のような先に記載した成分が含まれる。
従来からの加硫化法による熱又は放射線を用いて前記組成物にさらすことによるようないずれかの適する手段により加硫(硬化)され得る。熱又は放射(“熱”)の量は、その組成物における硬化に影響を与えるのに必要な量であり、本発明は、本明細書において、配合生地又は物品を生成することにおいて組成物を硬化するのに必要な方法及び熱の量に限定されない。典型的には、加硫は、一つの態様では約100℃乃至約250℃、他の態様では150℃乃至200℃、の範囲の温度で約1乃至150分間行う。
タイヤインナーライナー又はインナーチューブのような物品のために適するエラストマー組成物は、例えば、混練、ロール練り、押出機混合、密閉混合(BanburyTMミキサーでのような)等を含む従来からの混合技術を用いることにより製造され得る。混合の順序及び用いる温度は、熟練のゴム配合者によく知られており、目的は、過度の熱の蓄積をせずに、充填剤、活性剤及び硬化剤をポリマーマトリックス中に分散することである。有用な混合操作はBanburyTMミキサーを用い、そのなかで、ポリマーゴム、カーボンブラック及び可塑剤が添加され、組成物が望ましい時間又は特定の温度まで混合され、成分の適切な分散を達成する。その代わりとして、ゴム及びカーボンブラックの一部(例えば、3分の1又は3分の2)を短時間(例えば、約1乃至3分)混合し、続いて、残りのカーボンブラックと油を混合する。混合を、高ローター速度で約1乃至10分間続け、その時間の間に、混合された成分は約140℃の温度に達する。冷却後、それらの成分を、第二段階においてゴム用ロール機又はBanburyTMミキサーで混合し、その間に、硬化剤及び任意の促進剤が、その組成物の早すぎる硬化を避けるために、比較的低い温度、例えば、約80℃乃至約105℃の温度で完全に及び均等に分散される。混合のバリエーションは、当業者に明らかであり、本発明は、いずれの特定の混合操作にも限定されない。混合は、組成物のすべての成分を完全に及び均等に分散させるために行う。
次にインナーライナー配合生地は、その配合されたゴム組成物を、およそ40乃至100ミルゲージの厚さを有するシートにカレンダーをかけるか又は押し出し、そのシート物質を、タイヤ構築操作におけるインナーライナー用途に適する幅及び長さのストリップに切断することにより製造される。次にそのライナーを、そのライナーを配置するタイヤカーカス及び/又はサイドウォールと接触させながら、硬化し得る。
インナーチューブ配合生地は、その配合されたゴム組成物を、50乃至150ミルゲージの厚さを有するチューブ形状に押し出し、その押し出された物質を、適するサイズの長さに切断することにより製造される。次にその押し出された物質のチューブを、二次切断し、その末端を一緒に添え継ぎし、未加硫チューブを形成する。次にそのチューブを、25乃至250℃に加熱するか又は放射線にさらし又は、当業者に知られている他の技術により、硬化し、最終のインナーチューブを形成させる。
試験法
硬化性は、指示された温度及び0.5度の弧におけるMDR 2000を用いて測定された。試験片を、指示された温度、典型的には150℃乃至160℃においてT90+の適する成型ラグに相当する時間(分)、硬化した。可能な場合、硬化された化合物の物理的性質を決定するためにASTM試験を用いた。応力/歪性質(引張強さ、破断点伸び、モジュラス値、破断までのエネルギー)を室温でInstron 4202又はInstron 4204を用いて測定した。ショアーA硬度は、室温においてZwick Duromaticを用いて測定した。磨耗減量は、室温において、回転試料ホルダー(5Nバランスウエイト)及び回転ドラムを有するAPH−40 Abrasion Testerを用いることにより重量差により決定した。重量損失は、標準DIN化合物の重量損失を指標とし、より低い損失は、より高いDIN磨耗抵抗指数を示す。重量損失は、プラスマイナス5%の誤差で測定した。
温度依存(−80℃乃至60℃)動力学的性質(G、G’、G’’及びタンジェントデルタ)は、Rheometrics ARESを用いて得た。長方形捩じり試料形状幾何学を1又は10Hz及び2%歪において試験した。温度依存タンジェントデルタ曲線(例えば図1において形成されたような)は、タイヤ性能を予測するために用いられる情報を与える温度において最大化する。タンジェントデルタ値は、プラスマイナス5の誤差で測定し、温度は、プラスマイナス2の誤差で測定する。実験室動力学的試験において−10℃乃至10℃の範囲で測定されたG’’又はタンジェントデルタの値はタイヤウエットトラクションの予測値として用いられ得て、一方、−20℃乃至−40℃の範囲で測定されたG’’又はタンジェントデルタの値はウインタートラクションの予測値として用いられる。実験室動力学的試験において50℃乃至70℃の範囲で測定されたタンジェントデルタの値は、タイヤ転がり抵抗の予測値として用いられ得る。
ターポリマーについての分子量データーを決定するためにゲル透過クロマトグラフィーを用いた。得られる数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及びピーク分子量(Mp)は、プラスマイナス20%の誤差を有する。分子量及び分子量分布(MWD)を決定するための技術は、一般的にCozewithらに付与された米国特許第4,540,753号及びそれに引用された文献及びVerstrateらによる21 Macromolecules 3360(1988年)に記載されている。典型的な測定において、3−カラムセットが30℃において操作される。用いられる溶離溶媒は、安定化されたテトラヒドロフラン(TRF)又は1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)であることができる。それらのカラムを、詳細に知られた分子量のポリスチレン標準物質を用いて較正する。試験されたポリマーの保持容量への標準物質から得られたポリスチレン保持容量の相互関係により、そのポリマーの分子量が得られる。
酸素透過度を、R.A.Pasternakらにより発行された8 Journal of Polymer Science:Part A−2、467頁(1970年)におけるように、薄いフィルムへの酸素輸送の動的測定の原則下で操作するMOCON OxTran Model 2/61を用いて測定した。その測定の単位は、cc−ミル/m−日−mmHgである。一般的に、その測定は、下記のようである:フラットフィルム又はゴム試料を拡散セルにクランプで締め、残存する酸素を、60℃において、酸素を含有しないキャリアーガスを用いてパージする。そのキャリアーガスを安定なゼロ値が確立するまで、センサーに送る。次に純粋な酸素又は空気を拡散セルの室の外側に導入する。フィルムを通り室内へ拡散する酸素は、センサーに運ばれ、酸素拡散速度が測定される。
空気透過度を、下記の方法により試験した。試料組成物からの薄い加硫された試験片を拡散セルに取り付け、65℃における油浴において状態調整した。空気が所定の試験片を透過するのに必要な時間を記録し、その空気透過度を決定した。試験片は、12.7cmの直径及び0.38mmの厚さを有する円板であった。空気透過度を測定することにおける誤差(2ρ)はプラスマイナス0.245(×10)単位である。他の試験法は、表2に記載している。
SBRに対する接着試験
この試験法、「SBRに対する接着強度」又は「接着T剥離」試験は、ASTM D413に基づいている。本試験は、硬化後に、同じか又は異なる2つのゴム化合物間の接着性結合強度を決定するために用いられる。一般的に、ゴム(エラストマー)組成物を組成するのに用いられる化合物は、三本ロール練り機において2.5mmの厚さに調製される。接着剤が裏に塗られた布を各化合物の裏におく。典型的には、約500gの、素材がブレンドされたエラストマー組成物は、8接着試験を2回するために十分な16試料を生じ、カレンダーを11cm離された2.5mmガイドに設定する。
2つの化合物の表を加圧し、互いに結合させる。小さなMylarタブを、接着を避けるために一端においてゴム組成物(SBR及び試験組成物)の2つの層の間におき、約2.5インチ(6.35cm)のタブ面積を与える。次に、所定の条件において硬化成形機において試料を硬化結合させる。各成型された加硫片から、1インチ(2.54cm)×6インチ(15.24cm)片を打ち抜き出す。各試験片のタブを、動力駆動引張機(Instron 4104、4202又は1101)により保持させ、2つのゴム組成物間で分離が生じるまで180度において引っ張る。次に分離を得るための力及び観察を記録する。
他の試験法を表1にまとめる。
実施例
本発明は、それらに限定されることを意味しないが、下記の実施例及び表を参照することにより、より良好に理解され得る。下記の文字は、本発明のゴム成分を記載するために本明細書で用いられる。IBIMS[ターポリマー;ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン−イソプレン)];BrIBIMS[臭素化ターポリマー;臭素化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン−イソプレン)];IBMS[ポリ(イソブチレン)p−メチルスチレン];BrIBMS[ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン−p−ブロモメチルスチレン)];SBB[臭素化星型分岐ゴム(ポリ(イソブチレン−イソプレン))];BR(ポリブタジエン);NR(天然ゴム);SBR(スチレン−ブタジエンゴム);及びBIIR[臭素化ポリ(イソブチレン−イソプレン)]。
本発明において有用なターポリマーの合成は、6試料回分実施の一セットで行った。tert−ブチルクロリド(t−BuCl)は、実施A乃至Fにおいて用いられた開始剤であり、そのデーターは表3Aに示されている。
実施A乃至Fでは、回分実験を−93℃の初期温度でクロロメタン中の250ml反応であった。実施例で用いた開始剤は、t−ブチルクロリド(Aldrich Chemical Co.)であり、用いたルイス酸触媒はヘプタン中EADC(エチルアルミニウムジクロリド)の25重量%溶液であった。t−ブチルクロリド開始剤及びEADC触媒をクロロメタン中で3/1モル比で予備混合し、クロロメタン中約1重量%溶液の最終的総濃度に希釈した。
実施例で用いたイソブチレンは、イソブチレン蒸気を乾燥カラムに通すことにより乾燥し、次に、使用前に、ドライボックスにおける清浄なフラスコ中で濃縮した。実施例で用いたp−メチルスチレン及びイソプレンモノマーは、使用前に、水分と遊離基抑制剤を除去するために真空下で蒸留した。実施A乃至Fのターポリマー合成において用いられるモノマー供給原料ブレンドは、80/10/10重量%比のイソブチレン/イソプレン/p−メチルスチレンを有する、クロロメタン中10重量%総モノマーであった。
低温反応のための冷却浴を備えた標準窒素雰囲気密閉ボックス(ドライボックス)における500ml容のガラス反応器中で三元重合実験を行った。各重合バッチは、80/10/10重量%比のイソブチレン/イソプレン/p−メチルスチレンをクロロメタン中10重量%の総モノマーで含有するモノマー供給原料ブレンド250mlを用いた。モノマー溶液を望ましい反応温度(<−90℃)まで冷却した後、予備冷却した開始剤/触媒混合物溶液をゆっくりと反応器に添加し、重合を開始させた。触媒溶液添加の速度は、反応器における過度の温度の上昇を回避するために制御された。従って、触媒を反応器内の凝集相に漸増的に添加した。添加された総触媒溶液の量は、特に、反応器中で消費されるモノマーの量と相関する蓄積された温度上昇に基づいて調整された。望ましいモノマー変換 (例えば、少なくとも50%の変換) に達したときに、少量のメタノールを反応器に添加し、重合反応を止めた。次にターポリマーを単離して分析のために真空オーブン中で乾燥させた。
得られたターポリマーの分子量及び分子量分布(Mn/Mw)を、本技術分野で知られた標準ゲル透過クロマトグラフィー(GPC) (先に記載した)により分析した。ターポリマーのGPC分析結果を表3に示す。標準プロトンNMR技術により得られた最終ターポリマー中のモノマー誘導単位のモル%比も表3Aに示す。実施A乃至Fのターポリマー中の不飽和基[イソブチレン(IP)の含量にも相当する]の合わせた量は4.14モル%である。実施A乃至Fの最終ターポリマー中のPMSの合わせた量は4.64モル%である。
A乃至Fのターポリマー複合体の臭素化は、シクロヘキサン中の5重量%のターポリマー溶液を用いて標準の丸底フラスコ中で行った。遊離基臭素化を最小にするために、反応器を光から完全に遮り、少量(ポリマー装入量に基づいて約200ppm)のBHT遊離基抑制剤をポリマー溶液中に添加した。シクロヘキサン中10重量%の臭素溶液を調製し、反応器に連結させた目盛付き漸次的添加漏斗に移した。次に、望ましい量の臭素溶液を、激しい攪拌をしながらターポマー溶液に滴下して添加した。臭素添加が完了して2乃至5分後に臭素化反応を過剰の苛性溶液で止めた。次に、中和化ターポリマー中の過剰の苛性物質を別の漏斗中の新しい水で数回洗滌した。臭素化ターポリマーをメタノールにおける溶媒沈降により単離し、次に真空オーブン中、中温で一晩乾燥させた。
臭素化は、ほとんどターポリマーにおける主鎖中の不飽和の臭素化になり、PMSのいくらかの臭素化を有した。複合試料中の主鎖における臭素の含量は、NMRにより決定されたときに0.80モル%であり、PMSにおいては0.06モル%である(全部で0.86モル%の臭素)。この試料を実施例3において用いた。ターポリマーの他のバッチを上記と同様の臭素化に付し、1.1モル%の合わせた臭素含量(プラスマイナス10%)がもたらされた。この試料を実施例7に用いた。
IBIMS、A乃至F複合試料及び他の比較化合物の硬化特徴を示すことにおいて、実施例1乃至3をHaake RheomixTM600密閉式ミキサーを用いて二段階で混合した。エラストマー、充填剤及びプロセス油を最初の段階で混合した。成分を表3に記載する。第二段階は、最初の段階のマスターバッチを混合し、すべての他の化学的成分を添加することにより構成された。混合を3分間又は110℃の温度に達するまで続けた。開放式二本ロール機を用いて、各Haak混合段階の後に素材をシートにした。
ターポリマーの硬化特徴を研究するために用いた組成物(1乃至7)の例は、表4に示され、それらの性質を表5にまとめる。試料1乃至7は、他の公知のゴムと比較するターポリマーを表わす。各試料1乃至7は、60phrのN666カーボンブラック;4phrのSP−1068樹脂;7phrのSTRUKTOL 40 MS;1phrのステアリン酸;8phrのCALSOL 810プロセス油;0.15phrのMAGLITE−K;1phrのKADOX 911酸化亜鉛;0.5phrの硫黄;及び1.25phrのMBTSを含有する。硬化性質を表5にまとめ、物理的特徴を表6にまとめる。試料4乃至7の経時性、SBRに対する接着性試験を表7にまとめる。最後に、実施例4乃至7の動的性質(タンジェントデルタ)値を表8及び図1にまとめる。
表5乃至7に記載された物理的性質の結果は、BrIBIMS化合物7は、研究した他のイソブチレン系ポリマー:ブロモブチルゴム、星型ブロモブチルゴム及びBIMSと同様の硬化性質を有することを示す。インナーライナー化合物のために得られるずっと低いムーニー粘度により示されるBrIBIMSターポリマーのより低い分子量に主によるものと考えられる、わずかに低い機械的性質(100%及び300%モジュラス値、引張値及び破断までのエネルギー値)が得られる(表6)。BrIBIMSインナーライナー化合物7は、他のイソブチレンエラストマーと同じ望ましい低い空気透過性を有する。しかし、予期せぬことに、この低い分子量にもかかわらず、BrIBIMS化合物7は、ブロモブチルゴム(5)又は星型分岐ブロモブチルゴム(4)インナーライナーよりも高く、BIMS化合物6に匹敵する磨耗抵抗値を有する。又、BrIBIMS化合物7は、BIMS化合物6よりも、SBRカーカス化合物へのより高い接着性を有し、より高い引裂強さを有する。
動力学的性質試験は、BrIBIMSターポリマー化合物7は、+30℃乃至−20℃の温度において、より高いタンジェントデルタを有することを示し、潜在的な改良されたドライ、ウエット及びウインタートラクション性を示している。図1参照。この性質は、タイヤトレッド、靴底及び伝動ベルトのようなトラクション及びグリップが重要な性能であるゴム製品において有用である。
先の実施例3及び7は、約90,000の集合的な(数バッチの組み合わせの)数平均分子量を有するBrIBIMSターポリマーを用いて行った。この比較的低い分子量である場合、表7におけるSBRへの接着強度が70N/mmもの高さであることは驚くべきことである。従って、実施例7のBrIBIMSの引張強さ及び破断までのエネルギー値は、例えば、BIIRと比較して低いが、このことは、実施例7のBrIBIMSに示されている比較的低い数平均分子量を有するポリマーについて予測される。予測された実施例BrIBIMSにおいて、ターポリマーの数平均分子量は、一つの態様において300,000乃至800,000であり、他の態様では300,000乃至600,000である。このターポリマーは、開始剤の存在及び/又は量のような反応条件を調整することにより得られる。この300,000乃至800,000の数平均分子量のBrIBIMSターポリマーは、80乃至300N/mm又はそれより大きな、SBRへのさらに改良された接着強度を示すことが予測される。この、より高い分子量のターポリマーのDIN磨耗指数は、一つの態様では60よりも大きく、他の態様では70よりも大きく、さらに他の態様では80よりも大きい。この300,000乃至800,000の数平均分子量のBrIBIMSターポリマーのムーニー粘度[100℃におけるML(1+4)]は、50乃至70単位である。
従って、望ましい態様では、充填剤及び代替的に他の付加的なゴム及び他の成分を含有する本発明のターポリマーは、一つの態様では70N/mmより大きな、他の態様では80N/mmより大きな、さらに他の態様では100N/mmより大きな、さらに他の態様では200N/mmより大きな、一つの態様では70乃至400N/mmの、さらに他の態様では80乃至300N/mmの、100℃におけるSBRへの接着強度を示す。
適する充填剤及び代替的に一つ以上の付加的な第二のゴムと組み合わされた本発明のターポリマーは、いずれかの適する手段により硬化され得て、種々の有用な物品を形成する。特に、本発明の硬化されたターポリマーは、トレッド、サイドウォールのような自動車用タイヤ部材に適しており、特に、タイヤインナーライナー、インナーチューブ、及びエアバリヤー品質が望ましい他の用途に適している。本発明のターポリマー又はターポリマーの組成物は、又、ベルト及びホース、制振装置、医薬用栓及びプランジャー、靴底及び他の靴部材、並びに空気不透過性及び柔軟性が重要である他の装置のような物品にも適している。
本発明の組成物は、トラック用タイヤ、バス用タイヤ、乗用車用タイヤ、オートバイ用タイヤ、道路外走行タイヤ等のような自動車用タイヤ用インナーライナーを製造するのに用いられ得る。本発明の硬化された組成物の酸素透過性(MOCON)は、一つの態様では65℃において10×10−8cm・cm/cm・秒・気圧未満であり、他の態様では65℃において9.5×10−8cm・cm/cm・秒・気圧未満であり、さらに他の態様では65℃において9.0×10−8cm・cm/cm・秒・気圧未満であり、さらに他の態様では65℃において8.5×10−8cm・cm/cm・秒・気圧未満であり、酸素透過性は、一つの態様では65℃において0.1×10−8乃至10×10−8cm・cm/cm・秒・気圧の範囲であり、他の態様では65℃において1×10−8乃至9×10−8cm・cm/cm・秒・気圧の範囲であり、さらに他の態様では65℃において1.5×10−8乃至9×10−8cm・cm/cm・秒・気圧の範囲である。
適する充填剤及び代替的に付加的なゴム及び他の成分と組み合わされた本発明の硬化された組成物は、一つの態様では45より大きな、他の態様では50より大きな、さらに他の態様では52より大きな、DIN磨耗指数を有し得て、さらに他の態様では30乃至80の、さらに他の態様では40乃至70の、さらに他の態様では45乃至65の、DIN磨耗指数を有し得る。
又、適する充填剤及び代替的に付加的なゴム及び他の成分と組み合わされた本発明の硬化された組成物は、一つの態様では0.60よりも大きい、他の態様では0.70よりも大きい、さらに他の態様では0.80よりも大きい、さらに他の態様では0.50乃至1.2の、さらに他の態様では0.60乃至1.1の、さらに他の態様では0.70乃至1.1の、−30℃におけるタンジェントデルタ(G”/G’)値を有する。硬化された組成物の0℃におけるタンジェントデルタ(G”/G’)値は、一つの態様では0.20よりも大きい、他の態様では0.25よりも大きい、さらに他の態様では0.30よりも大きい、さらに他の態様では020乃至0.80の、さらに他の態様では0.25乃至0.70の、さらに他の態様では0.25乃至0.65であり得る。本発明のターポリマーは、60℃におけるタンジェントデルタ値に基づいて、例えば、タイヤの他の部材と比較して同様の発熱を有することが予測される。従って、本発明のターポリマーをインナーライナー及びインナーチューブにおける使用において予期されるヒステリシスがない。
本発明は、先に記載され、特徴付けられたターポリマーの種々の組成物における使用、並びにそのターポリマー及び組成物を製造する方法を包含する。本発明の一つの態様は、C乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位のハロゲン化ターポリマーである。ターポリマーの一つの態様では、硬化されたターポリマーは、70N/mmより大きい、100℃におけるSBRへの接着強度を有する。
本発明のターポリマーの組成物は、他の態様では第二のゴムを含有し得て、第二のゴムは、、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ニトリルゴム、珪素ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ(スチレン−ブタジエン)ゴム(SBR)、ポリ(イソプレン−ブタジエン)ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、臭化ブチルゴム、塩化ブチルゴム、ハロゲン化イソプレン、ハロゲン化イソブチレンゴム、ポリクロロプレン、星型分岐ポリイソブチレンゴム、星型分岐臭化ブチルゴム、ポリ(イソブチレン−イソプレン)ゴム、ハロゲン化ポリ(イソブチレン−p−メチルスチレン)及びそれらの混合物から選ばれる。
本エラストマー組成物のさらに他の態様では、ターポリマーが臭素化されている。エラストマー組成物中のターポリマーの臭素含量は、一つの態様では、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.1モル%乃至2.5モル%の範囲で、及び前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.2モル%乃至2モル%の範囲で、存在し得る。
本エラストマー組成物のさらに他の態様では、前記ターポリマーは、300,000乃至800,000の、他の態様では300,000乃至1,000,000の、数平均分子量を有する。
本ターポリマーは、一つの態様では45単位よりも大きいDIN磨耗指数、他の態様では−30℃において060よりも大きいタンジェントデルタ値、さらに他の態様では0℃において0.20よりも大きいタンジェントデルタ値を有する。従って、本ターポリマーは、タイヤインナーライナー及びトレッド、サイドウォール等のような物品に適している。
本発明は、又、BrIBIMSターポリマーを製造する改良された方法を包含する。エラストマーターポリマー組成物を製造する方法は、希釈剤中でC乃至Cイソオレフィンモノマー、C乃至C14マルチオレフィンモノマー及びp−アルキルスチレンモノマーを、ルイス酸、及び前記ターポリマーを生成するための少なくとも一つの開始剤の存在下で、化合させることを含む。
本発明のターポリマーを製造する方法の一つの態様では、
開始剤が、下記式:
Figure 2005511829
[式中、Xはハロゲンであり、Rは、水素、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、一つの態様ではC乃至C200アルキル、他の態様ではC乃至C50アルキル、C乃至Cアルケニル、アリール、置換されたアリール、C乃至C10シクロアルキル及び
Figure 2005511829
{式中、Xはハロゲンであり、Rは、C乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、フェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び--(CH)n--(式中、nが1乃至10の整数である)}から選ばれ、R、R及びRは又、アダマンチル又はボルニル環系を形成することができる]
により記載される。
本ターポリマーを製造する方法の他の態様において、ルイス酸は、アリールアルミニウムハライド、アルキル置換アリールアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムハライド及びそれらの混合物から選ばれる。
ルイス酸は、一つの態様では、ジアルキルアルミニウムハライド、モノアルキルアルミニウムジハライド、アルミニウムトリハライド、エチルアルミニウムセスキクロリド及びそれらの混合物から選ばれ、他の態様では、AlCl、EtAlCl、Et1.5AlCl1.5、EtAlCl及びそれらの混合物から選ばれる。
本ターポリマー及び組成物を製造する方法のさらに他の態様において、
希釈剤の誘電率は20℃において6より大きく、他の態様では20℃において9より大きい。他の態様では、希釈剤は、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、二硫化炭素、塩化エチル、塩化メチル、塩化メチレン、CHCl、CCl、n−ブチルクロリド、クロロベンゼン及びそれらの混合物から選ばれる。
本方法は、他の態様では、本ターポリマーをハロゲン化する工程をさらに含む。
本ターポリマーを製造する方法の他の態様において、重合の温度は、−10℃から重合系の凍結点までである。
本発明は、特定の態様について記載され示されているが、当業者は、本発明は、
本明細書に示されていない多くの異なるバリエーションに向いていることを認識するであろう。それらの理由のために、本発明の真の範囲を決定する目的のための言及は特許請求の範囲にのみなされなくてはならない。
すべての優先権証明書は、そのような組み込みが可能なすべての管轄区域について、引用により完全に組み込む。さらに本明細書に引用された試験操作を含むすべての文書をそのような組み込みが可能なすべての管轄区域について、引用により完全に組み込む。
Figure 2005511829
Figure 2005511829
Figure 2005511829
触媒溶液は、クロロメタン中、1.0重量%のEADC及びt−BuCl混合物であり、EADC/t−BuClモル比は3:1であった。
Figure 2005511829
試料1乃至3の各々は、又、60phrのN666カーボンブラック、4phrのSP−1068樹脂、7phrのSTRUCTOL 40MS、1phrのステアリン酸、8phrのCALSOL 810プロセス油、0.15phrのMAGLITE−K、1phrのKADOX 911酸化亜鉛、0.5phrの硫黄及び1.25phrのMBTSを含有する。
Figure 2005511829
Figure 2005511829
Figure 2005511829
Figure 2005511829
図1は、組成物中にすべてカーボンブラックを含有している、実施例4(SBB)、5(BIIR)、6(BIMS)及び7(BrIBIMS)について温度の関数としてタンジェントデルタ(G’’/G’)値のプロットである。

Claims (30)

  1. 乃至Cイソオレフィン誘導単位、C乃至C14マルチオレフィン誘導単位及びp−アルキルスチレン誘導単位のハロゲン化ターポリマー。
  2. 乃至Cイソオレフィンがイソブチレンである、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  3. 乃至C14マルチオレフィンがシクロペンタジエン及びイソプレンから選ばれる、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  4. p−アルキルスチレンがp−メチルスチレンである、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  5. 前記ターポリマーが臭素化されている、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  6. 前記ターポリマー中に臭素が、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.1モル%乃至2.5モル%の範囲で存在する、請求項5に記載のハロゲン化ターポリマー。
  7. 前記ターポリマー中に臭素が、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.2モル%乃至2モル%の範囲で存在する、請求項5に記載のハロゲン化ターポリマー。
  8. 前記ターポリマーが、300,000乃至800,000の数平均分子量を有する、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  9. 前記ターポリマーが、300,000乃至1,000,000の数平均分子量を有する、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  10. 硬化されたハロゲン化ターポリマーの100℃におけるSBRへの接着強度が70N/mmよりも大きい、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  11. 硬化されたハロゲン化ターポリマーの100℃におけるSBRへの接着強度が100N/mmよりも大きい、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  12. 硬化されたハロゲン化ターポリマーの100℃におけるSBRへの接着強度が200N/mmよりも大きい、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  13. 硬化されたハロゲン化ターポリマーが45単位よりも大きいDIN磨耗指数を有する、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  14. 硬化されたハロゲン化ターポリマーが−30℃において0.60よりも大きいタンジェントデルタ値を有する、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  15. 硬化されたハロゲン化ターポリマーが0℃において0.20よりも大きいタンジェントデルタ値を有する、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  16. マルチオレフィン誘導単位が前記ターポリマー中に0.2重量%乃至30重量%存在し、p−アルキルスチレン誘導単位が前記ターポリマーの0.5重量%乃至30重量%存在する、請求項1に記載のハロゲン化ターポリマー。
  17. 請求項1に記載のハロゲン化ターポリマーを含有するインナーライナー。
  18. 請求項1に記載のハロゲン化ターポリマーを含有するインナーチューブ。
  19. 請求項1に記載のハロゲン化ターポリマーを含有するエアバリヤー。
  20. エラストマーターポリマー組成物を製造するための方法であり、極性希釈剤中でC乃至Cイソオレフィンモノマー、C乃至C14マルチオレフィンモノマー及びp−アルキルスチレンモノマーを、ルイス酸、及び前記ターポリマーを生成するための開始剤の存在下で、化合させることを含む方法。
  21. 開始剤が、下記式:
    Figure 2005511829
    [式中、Xはハロゲンであり、Rは、水素、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、C乃至C200アルキル、C乃至Cアルケニル、アリール、置換されたアリール、C乃至C10シクロアルキル及び
    Figure 2005511829
    {式中、Xはハロゲンであり、Rは、C乃至Cアルキル及びC乃至Cアルケニルから選ばれ、Rは、C乃至Cアルキル、C乃至Cアルケニル、アリール及び置換されたアリールから選ばれ、Rは、フェニレン、ビフェニル、α,ω−ジフェニルアルカン及び--(CH)n--(式中、nは1乃至10の整数である)}から選ばれ、R、R及びRは又、アダマンチル又はボルニル環系を形成することができる]
    により記載される、請求項20に記載の方法。
  22. ルイス酸が、アリールアルミニウムハライド、アルキル置換アリールアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムハライド及びそれらの混合物から選ばれる、請求項20に記載の方法。
  23. ルイス酸が、ジアルキルアルミニウムハライド、モノアルキルアルミニウムジハライド、アルミニウムトリハライド、エチルアルミニウムセスキクロリド及びそれらの混合物から選ばれる、請求項20に記載の方法。
  24. ルイス酸が、AlCl、EtAlCl、Et1.5AlCl1.5、EtAlCl及びそれらの混合物から選ばれる、請求項20に記載の方法。
  25. 前記希釈剤の誘電率が20℃において6より大きい、請求項20に記載の方法。
  26. 前記希釈剤の誘電率が20℃において9より大きい、請求項20に記載の方法。
  27. 前記希釈剤が、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、二硫化炭素、塩化エチル、塩化メチル、塩化メチレン、CHCl、CCl、n−ブチルクロリド、クロロベンゼン及びそれらの混合物から選ばれる、請求項20に記載の方法。
  28. 前記ターポリマーをハロゲン化する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  29. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.1モル%乃至2.5モル%の範囲で存在する、請求項20に記載の方法。
  30. 前記ターポリマー中にハロゲンが、前記ターポリマーにおけるモノマー誘導単位の総モル数に基づいて0.2モル%乃至2モル%の範囲で存在する、請求項20に記載の方法。
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