JP2005506545A - 空気力学的/流体力学的なモデル試験のための方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
自由表面が残らないように試験筐体から全ての空気を排除することができる、空気力学的又は流体力学的試験装置。このことにより、特に低レイノルズ数において、構造体のより正確な試験が可能になる。装置は、液体自由表面を排除可能にするシールを有する。シールは、筐体の上面のスリットに配置され、1つ以上の膨張可能なシール部材を有することができる。筐体の上面は、筐体内への気泡の混入を防止するために、シールに向かう上り勾配を有することが好ましい。このような装置を用いた試験方法も開示される。
Description
【技術分野】
【0001】
本願は、2001年10月2日に出願された米国仮出願第60/330,438号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、空気力学的及び流体力学的な試験の分野に関し、より詳細には、そのような試験を低レイノルズ数で行うための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
空気力学的な試験の伝統的アプローチでは、風洞内及び周りの強制流れにおける、検討中の構造の適当なモデル設置を行う。その流れにおいて、モデルに作用する力、モーメント及び圧力等の物理量が測定される。また、局部流速のようなモデル周りの流れ特性が、流れの可視化及び診断技法によって確認される。
【0004】
しばしば使用される他の空気力学的試験のアプローチは、水トンネルの使用に基づくものである。水トンネルは通常、水が流れる開口路を有する。モデルは水没させられ、その結果風洞の場合と似たような状態となるが、試験媒体が異なることに加えて試験媒体がその上面に自由表面を備える点で異なる。
【0005】
空気力学的及び流体力学的な試験においては、伝統的な曳航水槽も使用可能である。当業者に公知のそのような曳航水槽は通常、静止した液体を収容する水路からなる。モデルは、実行される試験によって、水没させられるか又はその液体の表面に浮かべられる。モデルは、水路の上に設置されたトロリー装置によってその水路を通って引張られ、それによりモデルが移動する。あまり一般的でない曳航水槽は、Giovachini等の特許文献1に記載されている。この水槽は、流体力学試験に使用可能である。モデルは、細長い窪みの内側に収容された水に浮かぶか又は水没し、所要の動作を行う水槽内の機構によって支持される。Giovachini等は、ローラ及びモータを備えた、水槽の底に取付けられる水没式フレームを開示している。水路状の曳航水槽もまた、上部自由表面を有する。
【0006】
水路及び曳航水槽のいずれにも存する自由表面は、媒体表面において望ましくない波、渦及び他の外乱を惹起する。これらの外乱は水槽内の圧力分布を変化させることがあり、それにより流れが変化して他の測定値が影響を受ける。モデル自体の移動だけでなく、車両通行による振動のような外部要因も、自由表面を有する水槽又はトンネル内の状態に悪影響を及ぼし得る。これらの影響を最小化するために、水で満たされた通常の曳航水槽は、モデルが自由表面から遠く離れて位置するように、十分に深く作製される。
【0007】
実験条件全体にわたって高度な制御を行いかつ自由表面の外乱に関する問題を回避するためには、自由表面をもたない閉路を有することが望ましい。そのような装置は、必要とする試験流体が少なくてよいという付加的利益を有し、高価な液体を扱う場合は重要である。外山等の特許文献2に記載の試験水槽は、装置に蓋を取付けることにより、開路から閉路への切替えを行うことができる。しかし、一度閉路が形成された後は、水没したモデルを移動させる機構がなく、自由表面が存在し続ける場合がある。
【0008】
【特許文献1】
米国特許第4,587,841号明細書
【特許文献2】
特開平11−344415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
風及び水用の従来の空気力学的試験装置の短所は、低レイノルズ数の流れでの試験が要求されるときにさらに明らかになる。レイノルズ数は、モデルに作用する慣性力と粘性力との比に比例する。低レイノルズ数での試験は、基礎研究の補助として特に重要であるだけでなく、そのような流れ機構にて操作される超小型飛行機(Micro Air Vehicles;MAV)、高高度長期滞空(high-altitude, long-endurance;HALE)飛行機等の乗物の開発においても重要である。
【0010】
低レイノルズ数流れでの空気荷重を実験的に定めることは、従来の装置においては極めて困難である。生成される荷重が非常に小さく、許容できる精度では実際上測定できないからである。さらに、試験を実行するために必要な小寸法のモデル、及びそれに対応して小さな、関連する流れの状態は、試験体を囲む流れの研究を可能にする精度及び分解能を大きく制限する。さらに、低レイノルズ数条件での境界層の成長速度が速いことにより、風洞又は水トンネルの場合のように周囲の壁に対して流体が移動する試験設備は使用できない。試験領域の適当な流れのプロファイルの生成を壁境界層が妨害するからである。従って、流体が周囲の壁に対して静止しており、モデルがそこを通って移動するような方法の採用が必要となる。
【0011】
従って、特に低レイノルズ数での試験における、従来の装置の使用に関する問題を克服する試験装置又は設備の提供が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、空気力学的及び流体力学的試験のための従来公知の方法及び装置短所を排除又は軽減することである。詳細な目的は、低レイノルズ数での空気力学的及び流体力学的試験の改善を可能にする方法及び装置を提供することである。第1の態様において、モデルの空気力学的又は流体力学的試験の装置が提供される。この装置は、粘度及び密度等の物性が既知であるグリセリン等の液体で満たされた筐体を有する。液体は、水及びグリセリン等の2つ以上の液体の混合物であってもよい。混合液を使用する場合は、混合比を制御可能な混合装置が提供可能である。筐体は、その全ての壁が液体に全面的に接するように覆われ、それにより自由表面は存在しなくなる。モデルの移動を行うための機構が提供される。
【0013】
本発明の装置の好適な一実施形態においては、筐体の上方にモデルを移動させる可動台(キャリッジ)が配置される。筐体の上方の屋根は、モデルの支柱が通ることができるスリットを有することを特徴とする。スリットに沿ってその全長にわたってシールを設けることにより、スリットは、支柱の周りを緊密に囲むことによって、通常は閉じているにも関わらずその支柱が移動することを可能にする。このような構成により、モデルが試験媒体を通って押されているときに、支柱近傍に自由表面が生じることが防止される。シールは、1つの膨張可能な部材を具備できることが考えられるが、互いに対向配置された2つの協働する膨張可能な部材により形成されることが好ましい。液体によって筐体内から空気を移動させることを容易にするために、筐体の上面は上り勾配を有することができ、それにより液体はシールに向かって流れ、水槽を満たすためにシールが開き、故に筐体内に空気が混入することが防止される。他の実施形態によれば、装置はモデルを移動させるための軌道(トラック)を筐体内に有することができ、それによりシールは不要になる。
【0014】
他の態様において、既知の物性の液体で満たされた筐体内でのモデルの空気力学的又は流体力学的試験を行う方法が提供される。この方法は、液体が自由表面をもたないように筐体を完全に満たした試験流体内にモデルを沈めることと、筐体内の液体中でモデルを移動させ、モデルの空気力学的又は流体力学的特性を測定してモデル周りの流れを調査することとを有する。好ましくは、モデルはシールを通って延びる支柱の上に取付けられる。或いは、モデルは筐体内に設けられたトラックに沿って移動可能である。
【0015】
さらなる他の態様において、本発明は空気力学的又は流体力学的試験装置のためのシールを提供する。空気力学的又は流体力学的試験装置は、筐体内の試験流体に沈められたモデルを移動させるための支柱用通路を提供するスリットを有する。シールは少なくとも1つの膨張可能な部材を有し、この部材は、自由表面を生じさせる開口部の存在を防止するのに十分な圧力まで膨張可能である一方、支柱がスロット内を移動することは可能にする。好適な実施形態においては、シールは、互いに対向配置された2つの協働する膨張可能な部材を有する。
【0016】
本発明の他の態様及び特徴は、本発明の特定の実施形態についての以下の説明を、添付図面とともに検討することにより、当業者に明らかとなろう。本発明の実施形態は、添付図面を参照して以下に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は広くは、低レイノルズ数にて空気力学的及び流体力学的試験を行うために構成された装置を提供し、この装置は、その条件下で使用される汎用設備において直面する問題に対処するものである。この装置は試験媒体用の筐体を提供し、筐体は、媒体とその周囲との間の自由表面を実質的に排除する一方、モデルが媒体を通って移動することを可能にする。水槽内に収容される流体は壁、床及び屋根に完全に囲まれてそれらに全面的に接触し、それにより自由表面が生じる可能性が実質的に排除される。そのような装置の使用方法もまた提供される。
【0018】
好ましくは、試験媒体は2つ以上の液体の混合液であり、それらの液体のいくつかは高粘度であって他は低粘度である。従って試験媒体の粘度は、成分比を変更することにより調節可能である。
【0019】
本発明の第1の実施形態を図1A、図1B、図2、図3A及び図3Bに示す。装置の立面図である図1A及び図1Bを参照すると、装置は3つのモジュールを有し、3つのモジュールは、連続的に当接し固定されて、それらを貫通する筐体5を形成する。第1のモジュールは、筐体5に対してモデル112を挿入し取外すためのアクセスモジュール3である。第2のモジュールは、1つ又は複数の中間モジュール2である。中間モジュール2の個数は、異なる要求に対し異なる長さの試験設備を提供するために変更可能である。第3のモジュールはエンドモジュール1である。単一の装置において、これらのモジュールは幅は互いに等しいが、長さは互いに異なってもよい。図示される装置は、3つのモジュール(中間モジュールは1つのみ)を有する。このようなモジュールは、必要に応じ追加可能であることが理解されよう。
【0020】
アクセスモジュール3は、筐体5の上に延びる4つの支柱30を有し、それによりプーリ及び/又は電動ホイストの設置が可能になり、筐体5に対しモデル112の挿入又は取外しを行うために十分な空間が確保される。他のモジュールは、上部バー12により互いに結合されて対になるように構成された支柱10を有する。支柱10はトラック150を支持し、それによりキャリッジ組立体26が筐体5の上であってトラック150の下を自由に移動するための十分な隙間が得られる。全てのモジュールは、筐体の底部を支持する下部バー11と筐体の上の上部バー12とを同じように備えて作製される。アクセスモジュール3の支柱30はさらに、モデル持上げ装置を支持するための補助バー31を、上部バー12の上に有する。
【0021】
モジュールの各側には、上部及び下部の矩形構造管組立体21及び22が設けられ、それらは筐体5の同じ側にある支柱を連続的に結合する。筐体及びそこに充填される流体の重量に基づいて、補強バー13を付設することができる。支柱(10又は30)は、固定構造体又は可動構造体に直接固定又は取付けることができ、及び/又は、水平バー14によって装置の他方の側の対応する支柱に接続されることができる。構造体の下部には、正確な高さ調節を行うためのレベリングパッド15が設けられる。
【0022】
設備の側面図である図2を参照すると、筐体5は一連のパネルにより画定される。一連のパネルは、筐体の互いに反対の側にある対のパネル(17、23、32)と、エンドパネル(16、33)と、床パネル(18、22、40)と、各々が対の屋根パネル(図1の19、24)と、アクセスモジュール屋根35と、シール組立体100とを有する。これらのパネルは、2つの支柱及び2つのバー、又は4つのバーにより形成された複数の開口部を密閉する。
【0023】
アクセスモジュール3のパネル32、33及び40は、アルミニウムのような非透光性材料から作製されてもよいし、ガラス、Plexiglass(商標)のような透光性材料から作製されてもよい。複数のバックパネルが非透光性材料から作製される場合は、モデル112の載置操作及び取出操作、並びに試験中のモデル112の移動を視覚化するために、バックパネルに観測窓を設けることができる。アクセスモジュール3における筐体の頂部は、ピボットパネル35により閉鎖可能である。
【0024】
中間モジュール2のパネル22、23は、ガラス、Plexiglass(商標)又は他の適当な透光性材料から作製可能であり、それによりモデルはいかなる角度からも観測可能である。エンドモジュール1のパネル16、17及び18もまた、ガラス、Plexiglass(商標)又は他の適当な透光性材料から作製可能である。またエンドパネル16は、不透明材料から作製されて、試験中のモデルの移動を視覚化するために観測窓を有することも可能である。
【0025】
図1A及び図1Bを参照すると、中間モジュール2及びエンドモジュール1における筐体5の頂部は、2対の屋根パネル(それぞれ24及び19)とシール組立体100とにより閉鎖可能であり、それにより、屋根パネル間のスリットを通る流体の鉛直方向の移動は全て防止される。好ましくは、屋根パネル19及び24は、空気が水槽内に混入することを防止するために、シール組立体100に向かって僅かに上り勾配(図3及び図5の角度α)になっている。図3A及び図3Bにおいて、パネル勾配は、前パネル16の上部に並べられたねじ51の位置に示される。以降は、シール組立体をより詳細に説明する。
【0026】
図2を参照すると、載置モジュール3は、モデルを筐体の中に挿入し外に取出すためのホイスト組立体140を有する。このホイスト組立体140は、ホイスト用トラック151をホイストの移動全体にわたって整合するための4つの鉛直ガイド152を有する。ホイスト用トラック151は、トラック150を延長したものであり、同じ断面を有する。2つの鉛直ガイド152は、ホイスト用トラック151の各側で上部バー12及び補助バー31に取付けられる。4つのガイドは、それらの上端にてプーリリテーナ153によって互いに結合される。プーリ(126及び127)はプーリリテーナ153に取付けられ、それによりホイスト用トラック151が、ケーブル125によってホイスト34から移動可能になる。有利なことに、プーリ及びホイスト装置は、プーリ127の正確な位置において電動ホイストに置換可能である。
【0027】
図3A及び図3Bを参照すると、水槽の外部のトラック上に取付けられたキャリッジ上に、流れ診断装置(61、62、64)を設置することができる。流れ診断装置の設置は、図3Aに示されるように個別のキャリッジ(62、64)上であってもよいし、図3Bに示されるようにモデルのキャリッジ(60、61)上であってもよい。
【0028】
図2を参照すると、筐体5の長さ方向に沿って延びるパイプからなり、水槽の内側に面する複数の孔をパイプに沿って有する2つのマニホールド43及び47が、流体を水槽内へ導入し水槽の外へ抜出すために使用される。これらのパイプは、試験媒体に要求される粘度に基づいてユーザが液体の低粘度と高粘度との比を制御するために使用可能な装置に接続される。マニホールドはまた、筐体内に直交流を生成するために使用することができ、それにより、流れ診断試験後に残った染料又は他のトレース材料が排出され、追加の試験のために筐体の中央部分が清浄に維持される。ピボットパネル35が開いたときにアクセスモジュール3内に流体を注入することによっても、筐体5を満たすことができる。流体は、ポート44及び46(図1A)に接続されるポンプ循環式閉路によって、筐体5を通って強制的に循環可能である。
【0029】
図4及び図7を参照すると、第1のシール組立体100は、筐体の屋根を通る流体の漏れは防止するが、モデル支柱110がスリットに沿って移動することは可能にする。第1のシール組立体は、屋根パネルの一体部分(図4)であるか又は屋根パネルに取付けられる別個の装置(図7)である複数の取付け要素101と、適当な形状の膨張可能シール102とを有する。複数の取付け要素101は、一定の隙間を有して互いに離れている。膨張可能シール102は、取付け要素101に接着されるか、L字型のブラケット109によって取付け要素101に取付けられるか、あるいは、破れたシールを交換可能な全ての適当な手段によって取付け要素101に取付けられることができる。膨張可能部材102は、その一端において閉鎖され、他端においては管103を介して適当な空気源に接続される。
【0030】
図5及び図6を参照すると、シール組立体の各側にある複数の膨張可能な第1のシール102は、互いに面するように配置される。これらの膨張可能シールは協働して閉鎖するが、圧力がかかっていないときは互いに接する必要はない。圧力がかかったときは、複数の膨張可能シールは先ず接線方向に互いに接触し、次に圧力の増加に伴って、接触面積が増加することができる。さらに圧力が上がることによって良好なシール状態が得られ、一方、圧力が下がることによって支柱110の移動が容易になる。潤滑剤を使用することにより、より高い圧力でのシール操作が可能になる。この理由から、膨張可能シールを良好な潤滑状態に保つためには、シールを試験流体に僅かに浸すことが好ましい。シールが浸されても、シール組立体は、膨張可能なシール間の接触によって流体の漏れを防止する。また、膨張可能シールはその弾性により、支柱110が屋根のスリットに沿って移動するときに支柱110の外形に適合する。支柱110の前方及び後方のエッジにおいては非常に小さい局所的な隙間が生じるが、高粘度の流体であれば、それらの隙間を通る流れは実質的に無視できる。第1のシール102の上方に配置される第2のシール108は、ブラケット109の上に取付けられる、互いに部分的に重なる2つの可撓性ストリップからなる。この第2のシール108は、モデル支柱が屋根のスリットを通って移動することを可能にし、第1のシールの上方にある、上述した潤滑に必要な少量の流体に塵埃が入らないようにするために使用される。第2のシール108があることにより、小さく細長いチャンバー113が形成される。チャンバー113は、その上部がこのシールによって、底部は流体面によって、そして側部はブラケット109によって画定される。グリセリンのような吸湿性の試験流体が使用される場合は、流体による水の吸着を最小限にするために、このチャンバーを乾燥空気によって僅かに加圧された状態に維持することができる。
【0031】
図4を参照すると、適当な全ての空気供給源106が、膨張可能シール102を操作するために使用可能である。制御装置104は、この供給源から自動又は手動で、所要の操作圧力を維持することができる。供給源106から制御装置104までは、1つの管105が接続可能である。それらの管103の各々は、制御装置104からシール組立体100の膨張可能シール102の各々に供給する。
【0032】
レイノルズ数Reの定義(Re=Vl/ν;ここでVは粘度、lは参照長さ、νは流体の動粘度)を考慮すると、より高い流体動粘度において所定値のReを得るためには、速度が与えられているときはモデルを大きくすることができ、モデル寸法が与えられているときは速度を上げることが可能である。従って、より詳細な研究のために流れの特徴を拡大できる高い動粘度の試験媒体によって、スーパースケールモデルを使用することができる。種々の高粘度流体は、ニュートン流体として必要な特性を満足する限りにおいて使用可能である。高粘度流体溶液の濃度を低粘度に変更することにより、動粘度を連続的に変えることができる。例えば、図8を参照すると、グリセリンを高粘度液として、水を低粘度成分として使用することができる。このような溶液によれば、動粘度を純水(〜1.0×10-6m2/s)から純グリセリン(〜1.0×10-3m2/s)まで3桁の大きさにわたって変化させることができる。実験者はこの種の流体を使用することにより、試験媒体の粘度を、空気の動粘度(グリセリンの2/3溶液の動粘度に概ね相当)の両側における有意義な範囲にわたって調節することができ(図9)、非常に広範囲のレイノルズ数において試験を可能にする。高粘度流体を使用することによってもモデルの速度を上げることができる。高粘度流体の使用は、空気に比べ高い流体密度を使用することと協働して動圧を大きく高め、故に所定のレイノルズ数において生じる荷重が大きくなる。従って、高い動粘度及び密度の流体の使用は、低レイノルズ数での極めて小さい荷重の測定に関連する実験的課題を解消する。
【0033】
低レイノルズ数の流れは、境界層の非常に迅速な成長を特徴とする。図11は、層状の境界層厚さを、純グリセリンの場合の異なる自由流れ速度における距離の関数として示している。迅速な境界層の成長、及びその成長のレイノルズ数への依存性(図11)を考慮すると、境界層の吸引作用が非実用的なものになり、故に、風洞のように壁に対して流体が移動する大部分の装置は使用できなくなる。従って、非常に低いレイノルズ数においては、流体は水槽の壁に対して静止していることが好ましい。
【0034】
操作において、筐体は予め液体によって満たされ、液体はシール100も含めて筐体を完全に満たす。図6に示すように、筐体の屋根パネルの勾配により、筐体5内にはいかなる気泡も混入しない。筐体内には、膨張可能部材102のすぐ上の高さに液面が達するのに十分な量の液体が導入される。このことにより、筐体内は完全に空気がなくなり、支柱とシールとの界面が潤滑されることが確保される。モデル112は、支柱110の底側の端部にしっかりと取付けられ、支柱110の上端はキャリッジ26に取付けられる。キャリッジ26はモータ115によって動かされ、モータ115は任意の速度プロファイルを形成するように遠隔制御される。モータの回転動作をキャリッジの直線動作に変換し、さらに減速を行うためには、ラック−ピニオン式又は高摩擦バンド上の摩擦ホイール式の装置が適当である。支柱110の内側のシャフトを介して、モデル112を例えば羽ばたくように動かすために、キャリッジモータ115を用いた第2モータ又は伝動装置が使用可能である。
【0035】
第2の実施形態においては、図12に示すように、筐体200は底部パネル209、屋根パネル213、側部パネル211及びエンドパネル212によって完全に閉鎖される。少なくとも1つのトラック(201、202、203)は、筐体200内に水没する。トラックは、水槽の底部209、屋根204(トラック203)、又は側部211(トラック202)に取付け可能である。キャリッジ213は、適当な支柱を介して、モデルに必要な動きをさせる。このことによりユーザは、外部のいかなる移動部も使用せずに、試験媒体を通してモデル221を移動させることができる。このような場合、水槽の屋根パネル204は、設備の他のパネルと同一であってもよい。サービスパネル216は、モデル221並びにトラック及びキャリッジの有用な部分へのアクセスを可能にする。サービスパネル216が閉じているときは、設備は完全な閉路を形成し、自由表面を一切有さない。この第2の実施形態において使用されるこの単純な構造体は、水槽の底部パネルを越えて延びる付加的な構造支持体を有さず、また第1の実施形態にも適用可能であり、同様に、第1の実施形態の付加的構造体はこの実施形態に適用可能である。
【0036】
第3の実施形態(図13)においては、天井クレーン又はガントリー305を使用してモデルの一部又は全部を移動させるために、汎用の曳航水槽のような大きな水路301が適用可能である。この場合は、曳航水槽の壁及び底によって1つ又は2つの筐体表面が提供可能である。同様に、本発明の範囲を逸脱することなく、提案されるスタンドアロン型に置換することも可能である。
【0037】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の全ての実施形態を含むことが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1A】筐体の内部の特徴を示すために、サービスモジュール内の1つの屋根パネル及びピボットパネルが除去された試験装置の第1の実施形態の立面図である。
【図1B】筐体によって占有される体積を示す、試験装置の第1の実施形態の立面図である。
【図2】シールの側面を示すために、1つの屋根パネルが除去された試験装置の第1の実施形態の側面図である。
【図3A】試験装置の第1の実施形態の正面図である。
【図3B】モデルキャリッジ上に観測装置を取付可能にするために、いくつかの構成要素が片持ちされている、試験装置の第1の実施形態の変形例の正面図である。
【図4】第1の実施形態に使用される、シール及びそれに関連付けられるモデルの支柱の立面図である。
【図5】支柱を所定の場所に有さないときのシールの断面図である。
【図6】支柱を所定の場所に有するときのシールの断面図である。
【図7】独立した装置としてのシール及びそれに関連付けられるモデルの支柱の立面図である。
【図8】(水中の)グリセリン濃度の関数としての試験媒体の動粘度を示す曲線である。
【図9】所定のモデル寸法及び試験媒体組成に対して、所定のレイノルズ数を得るために必要なモデル速度を示すグラフである。
【図10】所定のレイノルズ数において、グリセリン溶液中及び空気中でモデルに作用する空力荷重の比を示す図である。
【図11】境界層の成長を、純グリセリンにおける距離及び流速の関数として示す図である。
【図12】試験装置の第2の実施形態の側面図である。
【図13】水槽を作製するために再利用された既存の曳航水槽から構成されるが、第1及び第2の実施形態の構造は有さない、試験装置の第3の実施形態の正面図である。
【0001】
本願は、2001年10月2日に出願された米国仮出願第60/330,438号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、空気力学的及び流体力学的な試験の分野に関し、より詳細には、そのような試験を低レイノルズ数で行うための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
空気力学的な試験の伝統的アプローチでは、風洞内及び周りの強制流れにおける、検討中の構造の適当なモデル設置を行う。その流れにおいて、モデルに作用する力、モーメント及び圧力等の物理量が測定される。また、局部流速のようなモデル周りの流れ特性が、流れの可視化及び診断技法によって確認される。
【0004】
しばしば使用される他の空気力学的試験のアプローチは、水トンネルの使用に基づくものである。水トンネルは通常、水が流れる開口路を有する。モデルは水没させられ、その結果風洞の場合と似たような状態となるが、試験媒体が異なることに加えて試験媒体がその上面に自由表面を備える点で異なる。
【0005】
空気力学的及び流体力学的な試験においては、伝統的な曳航水槽も使用可能である。当業者に公知のそのような曳航水槽は通常、静止した液体を収容する水路からなる。モデルは、実行される試験によって、水没させられるか又はその液体の表面に浮かべられる。モデルは、水路の上に設置されたトロリー装置によってその水路を通って引張られ、それによりモデルが移動する。あまり一般的でない曳航水槽は、Giovachini等の特許文献1に記載されている。この水槽は、流体力学試験に使用可能である。モデルは、細長い窪みの内側に収容された水に浮かぶか又は水没し、所要の動作を行う水槽内の機構によって支持される。Giovachini等は、ローラ及びモータを備えた、水槽の底に取付けられる水没式フレームを開示している。水路状の曳航水槽もまた、上部自由表面を有する。
【0006】
水路及び曳航水槽のいずれにも存する自由表面は、媒体表面において望ましくない波、渦及び他の外乱を惹起する。これらの外乱は水槽内の圧力分布を変化させることがあり、それにより流れが変化して他の測定値が影響を受ける。モデル自体の移動だけでなく、車両通行による振動のような外部要因も、自由表面を有する水槽又はトンネル内の状態に悪影響を及ぼし得る。これらの影響を最小化するために、水で満たされた通常の曳航水槽は、モデルが自由表面から遠く離れて位置するように、十分に深く作製される。
【0007】
実験条件全体にわたって高度な制御を行いかつ自由表面の外乱に関する問題を回避するためには、自由表面をもたない閉路を有することが望ましい。そのような装置は、必要とする試験流体が少なくてよいという付加的利益を有し、高価な液体を扱う場合は重要である。外山等の特許文献2に記載の試験水槽は、装置に蓋を取付けることにより、開路から閉路への切替えを行うことができる。しかし、一度閉路が形成された後は、水没したモデルを移動させる機構がなく、自由表面が存在し続ける場合がある。
【0008】
【特許文献1】
米国特許第4,587,841号明細書
【特許文献2】
特開平11−344415号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
風及び水用の従来の空気力学的試験装置の短所は、低レイノルズ数の流れでの試験が要求されるときにさらに明らかになる。レイノルズ数は、モデルに作用する慣性力と粘性力との比に比例する。低レイノルズ数での試験は、基礎研究の補助として特に重要であるだけでなく、そのような流れ機構にて操作される超小型飛行機(Micro Air Vehicles;MAV)、高高度長期滞空(high-altitude, long-endurance;HALE)飛行機等の乗物の開発においても重要である。
【0010】
低レイノルズ数流れでの空気荷重を実験的に定めることは、従来の装置においては極めて困難である。生成される荷重が非常に小さく、許容できる精度では実際上測定できないからである。さらに、試験を実行するために必要な小寸法のモデル、及びそれに対応して小さな、関連する流れの状態は、試験体を囲む流れの研究を可能にする精度及び分解能を大きく制限する。さらに、低レイノルズ数条件での境界層の成長速度が速いことにより、風洞又は水トンネルの場合のように周囲の壁に対して流体が移動する試験設備は使用できない。試験領域の適当な流れのプロファイルの生成を壁境界層が妨害するからである。従って、流体が周囲の壁に対して静止しており、モデルがそこを通って移動するような方法の採用が必要となる。
【0011】
従って、特に低レイノルズ数での試験における、従来の装置の使用に関する問題を克服する試験装置又は設備の提供が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、空気力学的及び流体力学的試験のための従来公知の方法及び装置短所を排除又は軽減することである。詳細な目的は、低レイノルズ数での空気力学的及び流体力学的試験の改善を可能にする方法及び装置を提供することである。第1の態様において、モデルの空気力学的又は流体力学的試験の装置が提供される。この装置は、粘度及び密度等の物性が既知であるグリセリン等の液体で満たされた筐体を有する。液体は、水及びグリセリン等の2つ以上の液体の混合物であってもよい。混合液を使用する場合は、混合比を制御可能な混合装置が提供可能である。筐体は、その全ての壁が液体に全面的に接するように覆われ、それにより自由表面は存在しなくなる。モデルの移動を行うための機構が提供される。
【0013】
本発明の装置の好適な一実施形態においては、筐体の上方にモデルを移動させる可動台(キャリッジ)が配置される。筐体の上方の屋根は、モデルの支柱が通ることができるスリットを有することを特徴とする。スリットに沿ってその全長にわたってシールを設けることにより、スリットは、支柱の周りを緊密に囲むことによって、通常は閉じているにも関わらずその支柱が移動することを可能にする。このような構成により、モデルが試験媒体を通って押されているときに、支柱近傍に自由表面が生じることが防止される。シールは、1つの膨張可能な部材を具備できることが考えられるが、互いに対向配置された2つの協働する膨張可能な部材により形成されることが好ましい。液体によって筐体内から空気を移動させることを容易にするために、筐体の上面は上り勾配を有することができ、それにより液体はシールに向かって流れ、水槽を満たすためにシールが開き、故に筐体内に空気が混入することが防止される。他の実施形態によれば、装置はモデルを移動させるための軌道(トラック)を筐体内に有することができ、それによりシールは不要になる。
【0014】
他の態様において、既知の物性の液体で満たされた筐体内でのモデルの空気力学的又は流体力学的試験を行う方法が提供される。この方法は、液体が自由表面をもたないように筐体を完全に満たした試験流体内にモデルを沈めることと、筐体内の液体中でモデルを移動させ、モデルの空気力学的又は流体力学的特性を測定してモデル周りの流れを調査することとを有する。好ましくは、モデルはシールを通って延びる支柱の上に取付けられる。或いは、モデルは筐体内に設けられたトラックに沿って移動可能である。
【0015】
さらなる他の態様において、本発明は空気力学的又は流体力学的試験装置のためのシールを提供する。空気力学的又は流体力学的試験装置は、筐体内の試験流体に沈められたモデルを移動させるための支柱用通路を提供するスリットを有する。シールは少なくとも1つの膨張可能な部材を有し、この部材は、自由表面を生じさせる開口部の存在を防止するのに十分な圧力まで膨張可能である一方、支柱がスロット内を移動することは可能にする。好適な実施形態においては、シールは、互いに対向配置された2つの協働する膨張可能な部材を有する。
【0016】
本発明の他の態様及び特徴は、本発明の特定の実施形態についての以下の説明を、添付図面とともに検討することにより、当業者に明らかとなろう。本発明の実施形態は、添付図面を参照して以下に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明は広くは、低レイノルズ数にて空気力学的及び流体力学的試験を行うために構成された装置を提供し、この装置は、その条件下で使用される汎用設備において直面する問題に対処するものである。この装置は試験媒体用の筐体を提供し、筐体は、媒体とその周囲との間の自由表面を実質的に排除する一方、モデルが媒体を通って移動することを可能にする。水槽内に収容される流体は壁、床及び屋根に完全に囲まれてそれらに全面的に接触し、それにより自由表面が生じる可能性が実質的に排除される。そのような装置の使用方法もまた提供される。
【0018】
好ましくは、試験媒体は2つ以上の液体の混合液であり、それらの液体のいくつかは高粘度であって他は低粘度である。従って試験媒体の粘度は、成分比を変更することにより調節可能である。
【0019】
本発明の第1の実施形態を図1A、図1B、図2、図3A及び図3Bに示す。装置の立面図である図1A及び図1Bを参照すると、装置は3つのモジュールを有し、3つのモジュールは、連続的に当接し固定されて、それらを貫通する筐体5を形成する。第1のモジュールは、筐体5に対してモデル112を挿入し取外すためのアクセスモジュール3である。第2のモジュールは、1つ又は複数の中間モジュール2である。中間モジュール2の個数は、異なる要求に対し異なる長さの試験設備を提供するために変更可能である。第3のモジュールはエンドモジュール1である。単一の装置において、これらのモジュールは幅は互いに等しいが、長さは互いに異なってもよい。図示される装置は、3つのモジュール(中間モジュールは1つのみ)を有する。このようなモジュールは、必要に応じ追加可能であることが理解されよう。
【0020】
アクセスモジュール3は、筐体5の上に延びる4つの支柱30を有し、それによりプーリ及び/又は電動ホイストの設置が可能になり、筐体5に対しモデル112の挿入又は取外しを行うために十分な空間が確保される。他のモジュールは、上部バー12により互いに結合されて対になるように構成された支柱10を有する。支柱10はトラック150を支持し、それによりキャリッジ組立体26が筐体5の上であってトラック150の下を自由に移動するための十分な隙間が得られる。全てのモジュールは、筐体の底部を支持する下部バー11と筐体の上の上部バー12とを同じように備えて作製される。アクセスモジュール3の支柱30はさらに、モデル持上げ装置を支持するための補助バー31を、上部バー12の上に有する。
【0021】
モジュールの各側には、上部及び下部の矩形構造管組立体21及び22が設けられ、それらは筐体5の同じ側にある支柱を連続的に結合する。筐体及びそこに充填される流体の重量に基づいて、補強バー13を付設することができる。支柱(10又は30)は、固定構造体又は可動構造体に直接固定又は取付けることができ、及び/又は、水平バー14によって装置の他方の側の対応する支柱に接続されることができる。構造体の下部には、正確な高さ調節を行うためのレベリングパッド15が設けられる。
【0022】
設備の側面図である図2を参照すると、筐体5は一連のパネルにより画定される。一連のパネルは、筐体の互いに反対の側にある対のパネル(17、23、32)と、エンドパネル(16、33)と、床パネル(18、22、40)と、各々が対の屋根パネル(図1の19、24)と、アクセスモジュール屋根35と、シール組立体100とを有する。これらのパネルは、2つの支柱及び2つのバー、又は4つのバーにより形成された複数の開口部を密閉する。
【0023】
アクセスモジュール3のパネル32、33及び40は、アルミニウムのような非透光性材料から作製されてもよいし、ガラス、Plexiglass(商標)のような透光性材料から作製されてもよい。複数のバックパネルが非透光性材料から作製される場合は、モデル112の載置操作及び取出操作、並びに試験中のモデル112の移動を視覚化するために、バックパネルに観測窓を設けることができる。アクセスモジュール3における筐体の頂部は、ピボットパネル35により閉鎖可能である。
【0024】
中間モジュール2のパネル22、23は、ガラス、Plexiglass(商標)又は他の適当な透光性材料から作製可能であり、それによりモデルはいかなる角度からも観測可能である。エンドモジュール1のパネル16、17及び18もまた、ガラス、Plexiglass(商標)又は他の適当な透光性材料から作製可能である。またエンドパネル16は、不透明材料から作製されて、試験中のモデルの移動を視覚化するために観測窓を有することも可能である。
【0025】
図1A及び図1Bを参照すると、中間モジュール2及びエンドモジュール1における筐体5の頂部は、2対の屋根パネル(それぞれ24及び19)とシール組立体100とにより閉鎖可能であり、それにより、屋根パネル間のスリットを通る流体の鉛直方向の移動は全て防止される。好ましくは、屋根パネル19及び24は、空気が水槽内に混入することを防止するために、シール組立体100に向かって僅かに上り勾配(図3及び図5の角度α)になっている。図3A及び図3Bにおいて、パネル勾配は、前パネル16の上部に並べられたねじ51の位置に示される。以降は、シール組立体をより詳細に説明する。
【0026】
図2を参照すると、載置モジュール3は、モデルを筐体の中に挿入し外に取出すためのホイスト組立体140を有する。このホイスト組立体140は、ホイスト用トラック151をホイストの移動全体にわたって整合するための4つの鉛直ガイド152を有する。ホイスト用トラック151は、トラック150を延長したものであり、同じ断面を有する。2つの鉛直ガイド152は、ホイスト用トラック151の各側で上部バー12及び補助バー31に取付けられる。4つのガイドは、それらの上端にてプーリリテーナ153によって互いに結合される。プーリ(126及び127)はプーリリテーナ153に取付けられ、それによりホイスト用トラック151が、ケーブル125によってホイスト34から移動可能になる。有利なことに、プーリ及びホイスト装置は、プーリ127の正確な位置において電動ホイストに置換可能である。
【0027】
図3A及び図3Bを参照すると、水槽の外部のトラック上に取付けられたキャリッジ上に、流れ診断装置(61、62、64)を設置することができる。流れ診断装置の設置は、図3Aに示されるように個別のキャリッジ(62、64)上であってもよいし、図3Bに示されるようにモデルのキャリッジ(60、61)上であってもよい。
【0028】
図2を参照すると、筐体5の長さ方向に沿って延びるパイプからなり、水槽の内側に面する複数の孔をパイプに沿って有する2つのマニホールド43及び47が、流体を水槽内へ導入し水槽の外へ抜出すために使用される。これらのパイプは、試験媒体に要求される粘度に基づいてユーザが液体の低粘度と高粘度との比を制御するために使用可能な装置に接続される。マニホールドはまた、筐体内に直交流を生成するために使用することができ、それにより、流れ診断試験後に残った染料又は他のトレース材料が排出され、追加の試験のために筐体の中央部分が清浄に維持される。ピボットパネル35が開いたときにアクセスモジュール3内に流体を注入することによっても、筐体5を満たすことができる。流体は、ポート44及び46(図1A)に接続されるポンプ循環式閉路によって、筐体5を通って強制的に循環可能である。
【0029】
図4及び図7を参照すると、第1のシール組立体100は、筐体の屋根を通る流体の漏れは防止するが、モデル支柱110がスリットに沿って移動することは可能にする。第1のシール組立体は、屋根パネルの一体部分(図4)であるか又は屋根パネルに取付けられる別個の装置(図7)である複数の取付け要素101と、適当な形状の膨張可能シール102とを有する。複数の取付け要素101は、一定の隙間を有して互いに離れている。膨張可能シール102は、取付け要素101に接着されるか、L字型のブラケット109によって取付け要素101に取付けられるか、あるいは、破れたシールを交換可能な全ての適当な手段によって取付け要素101に取付けられることができる。膨張可能部材102は、その一端において閉鎖され、他端においては管103を介して適当な空気源に接続される。
【0030】
図5及び図6を参照すると、シール組立体の各側にある複数の膨張可能な第1のシール102は、互いに面するように配置される。これらの膨張可能シールは協働して閉鎖するが、圧力がかかっていないときは互いに接する必要はない。圧力がかかったときは、複数の膨張可能シールは先ず接線方向に互いに接触し、次に圧力の増加に伴って、接触面積が増加することができる。さらに圧力が上がることによって良好なシール状態が得られ、一方、圧力が下がることによって支柱110の移動が容易になる。潤滑剤を使用することにより、より高い圧力でのシール操作が可能になる。この理由から、膨張可能シールを良好な潤滑状態に保つためには、シールを試験流体に僅かに浸すことが好ましい。シールが浸されても、シール組立体は、膨張可能なシール間の接触によって流体の漏れを防止する。また、膨張可能シールはその弾性により、支柱110が屋根のスリットに沿って移動するときに支柱110の外形に適合する。支柱110の前方及び後方のエッジにおいては非常に小さい局所的な隙間が生じるが、高粘度の流体であれば、それらの隙間を通る流れは実質的に無視できる。第1のシール102の上方に配置される第2のシール108は、ブラケット109の上に取付けられる、互いに部分的に重なる2つの可撓性ストリップからなる。この第2のシール108は、モデル支柱が屋根のスリットを通って移動することを可能にし、第1のシールの上方にある、上述した潤滑に必要な少量の流体に塵埃が入らないようにするために使用される。第2のシール108があることにより、小さく細長いチャンバー113が形成される。チャンバー113は、その上部がこのシールによって、底部は流体面によって、そして側部はブラケット109によって画定される。グリセリンのような吸湿性の試験流体が使用される場合は、流体による水の吸着を最小限にするために、このチャンバーを乾燥空気によって僅かに加圧された状態に維持することができる。
【0031】
図4を参照すると、適当な全ての空気供給源106が、膨張可能シール102を操作するために使用可能である。制御装置104は、この供給源から自動又は手動で、所要の操作圧力を維持することができる。供給源106から制御装置104までは、1つの管105が接続可能である。それらの管103の各々は、制御装置104からシール組立体100の膨張可能シール102の各々に供給する。
【0032】
レイノルズ数Reの定義(Re=Vl/ν;ここでVは粘度、lは参照長さ、νは流体の動粘度)を考慮すると、より高い流体動粘度において所定値のReを得るためには、速度が与えられているときはモデルを大きくすることができ、モデル寸法が与えられているときは速度を上げることが可能である。従って、より詳細な研究のために流れの特徴を拡大できる高い動粘度の試験媒体によって、スーパースケールモデルを使用することができる。種々の高粘度流体は、ニュートン流体として必要な特性を満足する限りにおいて使用可能である。高粘度流体溶液の濃度を低粘度に変更することにより、動粘度を連続的に変えることができる。例えば、図8を参照すると、グリセリンを高粘度液として、水を低粘度成分として使用することができる。このような溶液によれば、動粘度を純水(〜1.0×10-6m2/s)から純グリセリン(〜1.0×10-3m2/s)まで3桁の大きさにわたって変化させることができる。実験者はこの種の流体を使用することにより、試験媒体の粘度を、空気の動粘度(グリセリンの2/3溶液の動粘度に概ね相当)の両側における有意義な範囲にわたって調節することができ(図9)、非常に広範囲のレイノルズ数において試験を可能にする。高粘度流体を使用することによってもモデルの速度を上げることができる。高粘度流体の使用は、空気に比べ高い流体密度を使用することと協働して動圧を大きく高め、故に所定のレイノルズ数において生じる荷重が大きくなる。従って、高い動粘度及び密度の流体の使用は、低レイノルズ数での極めて小さい荷重の測定に関連する実験的課題を解消する。
【0033】
低レイノルズ数の流れは、境界層の非常に迅速な成長を特徴とする。図11は、層状の境界層厚さを、純グリセリンの場合の異なる自由流れ速度における距離の関数として示している。迅速な境界層の成長、及びその成長のレイノルズ数への依存性(図11)を考慮すると、境界層の吸引作用が非実用的なものになり、故に、風洞のように壁に対して流体が移動する大部分の装置は使用できなくなる。従って、非常に低いレイノルズ数においては、流体は水槽の壁に対して静止していることが好ましい。
【0034】
操作において、筐体は予め液体によって満たされ、液体はシール100も含めて筐体を完全に満たす。図6に示すように、筐体の屋根パネルの勾配により、筐体5内にはいかなる気泡も混入しない。筐体内には、膨張可能部材102のすぐ上の高さに液面が達するのに十分な量の液体が導入される。このことにより、筐体内は完全に空気がなくなり、支柱とシールとの界面が潤滑されることが確保される。モデル112は、支柱110の底側の端部にしっかりと取付けられ、支柱110の上端はキャリッジ26に取付けられる。キャリッジ26はモータ115によって動かされ、モータ115は任意の速度プロファイルを形成するように遠隔制御される。モータの回転動作をキャリッジの直線動作に変換し、さらに減速を行うためには、ラック−ピニオン式又は高摩擦バンド上の摩擦ホイール式の装置が適当である。支柱110の内側のシャフトを介して、モデル112を例えば羽ばたくように動かすために、キャリッジモータ115を用いた第2モータ又は伝動装置が使用可能である。
【0035】
第2の実施形態においては、図12に示すように、筐体200は底部パネル209、屋根パネル213、側部パネル211及びエンドパネル212によって完全に閉鎖される。少なくとも1つのトラック(201、202、203)は、筐体200内に水没する。トラックは、水槽の底部209、屋根204(トラック203)、又は側部211(トラック202)に取付け可能である。キャリッジ213は、適当な支柱を介して、モデルに必要な動きをさせる。このことによりユーザは、外部のいかなる移動部も使用せずに、試験媒体を通してモデル221を移動させることができる。このような場合、水槽の屋根パネル204は、設備の他のパネルと同一であってもよい。サービスパネル216は、モデル221並びにトラック及びキャリッジの有用な部分へのアクセスを可能にする。サービスパネル216が閉じているときは、設備は完全な閉路を形成し、自由表面を一切有さない。この第2の実施形態において使用されるこの単純な構造体は、水槽の底部パネルを越えて延びる付加的な構造支持体を有さず、また第1の実施形態にも適用可能であり、同様に、第1の実施形態の付加的構造体はこの実施形態に適用可能である。
【0036】
第3の実施形態(図13)においては、天井クレーン又はガントリー305を使用してモデルの一部又は全部を移動させるために、汎用の曳航水槽のような大きな水路301が適用可能である。この場合は、曳航水槽の壁及び底によって1つ又は2つの筐体表面が提供可能である。同様に、本発明の範囲を逸脱することなく、提案されるスタンドアロン型に置換することも可能である。
【0037】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の全ての実施形態を含むことが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1A】筐体の内部の特徴を示すために、サービスモジュール内の1つの屋根パネル及びピボットパネルが除去された試験装置の第1の実施形態の立面図である。
【図1B】筐体によって占有される体積を示す、試験装置の第1の実施形態の立面図である。
【図2】シールの側面を示すために、1つの屋根パネルが除去された試験装置の第1の実施形態の側面図である。
【図3A】試験装置の第1の実施形態の正面図である。
【図3B】モデルキャリッジ上に観測装置を取付可能にするために、いくつかの構成要素が片持ちされている、試験装置の第1の実施形態の変形例の正面図である。
【図4】第1の実施形態に使用される、シール及びそれに関連付けられるモデルの支柱の立面図である。
【図5】支柱を所定の場所に有さないときのシールの断面図である。
【図6】支柱を所定の場所に有するときのシールの断面図である。
【図7】独立した装置としてのシール及びそれに関連付けられるモデルの支柱の立面図である。
【図8】(水中の)グリセリン濃度の関数としての試験媒体の動粘度を示す曲線である。
【図9】所定のモデル寸法及び試験媒体組成に対して、所定のレイノルズ数を得るために必要なモデル速度を示すグラフである。
【図10】所定のレイノルズ数において、グリセリン溶液中及び空気中でモデルに作用する空力荷重の比を示す図である。
【図11】境界層の成長を、純グリセリンにおける距離及び流速の関数として示す図である。
【図12】試験装置の第2の実施形態の側面図である。
【図13】水槽を作製するために再利用された既存の曳航水槽から構成されるが、第1及び第2の実施形態の構造は有さない、試験装置の第3の実施形態の正面図である。
Claims (18)
- モデルの空気力学的又は流体力学的試験のための装置であって、
既知の物性の液体により満たされる筐体であって、前記液体が前記筐体の壁に全面的に接触し、それにより全ての自由表面が排除されるように、前記筐体から全ての空気を排除するための手段を有する筐体と、
前記モデルを移動させるための機構と、
を有する装置。 - 前記既知の物性は粘度及び密度から選定される、請求項1に記載の装置。
- 前記液体はグリセリンを含む、請求項1に記載の装置。
- 前記液体は、前記既知の物性を得るために混合された複数の液体を含む、請求項1に記載の装置。
- 前記複数の液体の混合比を制御するための装置をさらに有する、請求項4に記載の装置。
- 前記空気を排除するための手段は前記筐体の上面にスリットを有し、該スリットにはシールが配置され、前記モデルを移動させるための機構は前記スリットを通る支柱を有する、請求項1に記載の装置。
- 前記シールは少なくとも1つの膨張可能な部材を有する、請求項6に記載の装置。
- 前記シールは、互いに対向配置された2つの協働する膨張可能なシールから構成される、請求項7に記載の装置。
- 前記シールは、互いに対向配置された2つの協働するストリップにより構成される第2のシールをさらに有する、請求項8に記載の装置。
- 前記モデルを移動させるための機構は、前記筐体の内側にトラックを有する、請求項1に記載の装置。
- 前記空気を排除するための手段は、前記筐体の上り勾配の上面を含み、それにより液体は前記シールに向かって移動し、前記筐体内に空気が混入することが防止される、請求項1に記載の装置。
- モデルの空気力学的又は流体力学的試験のための方法であって、
筐体を既知の物性の液体で満たし、前記液体が自由表面を有さないように前記筐体から空気を排除することと、
前記モデルを前記液体中に沈めることと、
前記モデルの空気力学的又は流体力学的特性を測定して前記モデル周りの流れを診断するために、前記モデルを前記筐体内の前記液体を通して移動させることと、
を有する方法。 - 前記筐体から空気を排除するステップは、前記筐体の上面のスリットにシールを設けることを含む、請求項12に記載の方法。
- 前記モデルは、前記シールを通って延びる支柱に取付けられ、前記モデルを移動させることが前記支柱を移動させることを含む、請求項13に記載の方法。
- 前記モデルは、前記筐体内に含まれるトラック上を移動するキャリッジによって動かされる、請求項12に記載の方法。
- 空気力学的又は流体力学的試験装置の筐体内に沈められるモデルを移動させるための支柱用の通路を形成するスリットを有する前記試験装置のためのシールであって、
前記スリット内で開放可能に取付けられる少なくとも1つの膨張可能部材を有し、該少なくとも1つの膨張可能部材は、自由表面の存在を防止するのに十分な圧力まで膨張可能である一方、前記支柱が前記スリット内を移動することは可能にする、
シール。 - 互いに対向配置された2つの協働する膨張可能部材を有する、請求項16に記載のシール。
- 前記モデルは、互いに対向配置された2つの協働するストリップにより構成される第2のシールをさらに有する、請求項17に記載のシール。
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