JP2005506216A - 紙材をダンネージ材に加工するための機械及び方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、クッション材、即ち、ダンネージ材に加工するための機械及び方法に関する。本発明による方法は、紙を供給源(13)から引出し、弓形に湾曲した成形用バー(32)の周りに紙を通して、紙に横方向の湾曲を付与する。次いで、紙をクランプリングヘッド(16)内の送りベルトの対向面の間に通して、湾曲した紙をくしゃくしゃに加工し、それにより、クッション材を形成する。その後、くしゃくしゃに加工した紙、即ち、クッション材をクランプリングヘッド(16)内のナイフブレードによって所望の長さに切断する。送りベルト及びナイフブレードの動作は、フットスイッチ、論理回路、及びナイフブレードの位置を監視するリミットスイッチによって制御される。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、概略的には、紙小出し装置に関し、更に詳細には、紙材をダンネージに加工するための機械及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ある製品、即ち、品物を1つの場所から別の場所に輸送する場合、品物を段ボール箱等の保護用包装体に入れるのが一般的である。もし品物が箱の形状に合わなければ、品物と箱との隙間にダンネージ(dunnage)材又はクッション材を充たすのが通例であり、それにより、品物への衝撃を緩和し、品物が輸送中に箱の内部を動きまわることを防止する。従来の充填材は、緩めに詰めたパッキング材、発泡ビニールシート、空気を充填した袋、発泡材、くしゃくしゃにした紙などを含む。発泡ビニールシートと発泡材は、リサイクルが困難であり、発泡ビニールシート及び発泡材を廃棄した場合、環境問題が生じることになろう。くしゃくしゃにした紙はリサイクルが比較的容易であるが、紙をくしゃくしゃに形成するたの機械は、小組織や個人では経済的に実現不可能である。さらに、かかる機械は、他の目的にも使用できる貴重なフロアスペースを占めることにもつながる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、概略的には、紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するために新しく改良された機械及び方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、従来のダンネージ材製造機よりも簡単かつ低コストで、紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するために新しく改良された機械及び方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、作業台又はテーブル面上で使用可能な、紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するために新しく改良された機械及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、これらの及びその他の目的は、紙を供給源から引出し、弓形に湾曲した成形用バーの周りに紙を通して紙に横方向の湾曲を付与し、次いで、紙を送りベルトの対向面の間に通して、湾曲した紙をくしゃくしゃに加工し、それにより、クッション材を形成し、その後、くしゃくしゃに加工した紙、即ち、クッション材をナイフブレードによって所望の長さに切断する機械及び方法を提供することによって達成される。送りベルト及びナイフブレードの動作は両方とも、フットスイッチ、論理回路及びナイフブレードの位置を監視するリミットスイッチによって制御される。フットスイッチを押すことにより、送りベルトを前進させ、フットスイッチを解除することにより、ベルトを停止させ且つナイフブレードを前進させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図面に示すように、ダンネージ加工機は、紙供給源13を支持する取付けベース12と、紙成形又は形状決めユニット14と、くしゃくしゃに加工するためのヘッド、即ち、クランプリングヘッド16とを備えている。
取付けベースは、テーブル面又は作業台等の取付け面又はその他の適当な面に機械を固定するために、ネジ又はその他の留め具(図示せず)を受入れるための取付け穴18を備えたほぼ平らなベースプレート即ちバー17を備えている。ダンネージ加工機を、それを水平面に取付ける向きで図示しているが、望む場合には、ダンネージ加工機は、垂直面に取付けられても良いし、傾斜面にも取付けられても良い。
【0006】
図示した実施形態においては、紙供給源13は、ベースプレート17から上方及び後方にのび且つ間隔をおいた1対の傾斜アーム21に回転自在に取付けられた紙19のロールを含んでいる。この紙は、好ましくは、45〜55ポンド(18.16〜24.97kg)の褐色のクラフト紙のような1層の材料であるが、2層以上を有する紙材も含むその他の重量及び/又は種類の紙を使用しても良い。また、望む場合には、ロールの代わりに、例えば箱に入った連続用紙等の別の形態で紙を供給しても良い。
紙19は、ロール23を形成するために円筒形コア22の周りに巻付けられており、コアの端部は支持用アーム21の外端部の半円形ジャーナル24に乗っている。望む場合には、ロールの装着/取外し作業を円滑にするため、ハンドル又はノブ25をコアの一端又は両端に取付けても良い。
【0007】
クランプリングヘッド16と成形ユニット14は、紙供給源13の上方において、ベースプレート17から上方に延びる支柱26に取付けられている。図3に示す実施形態では、支柱は、前方向に傾斜しており、クランプリングヘッドと成形ユニットの高さ調節を行うために入れ子式に伸縮する2つのセクション27、28から構成されている。支柱を所望の高さに固定するため、クロスピン29がこの2つのセクションの整列した開口31に挿入されている。また望む場合には、固定長の支柱を用いても良い。
成形ユニット14は、紙がロール23からクランプリングヘッド16に送られる際に紙19が巻付けられる弓形湾曲バー32を有する。この成形用バーは、クランプリングヘッド16から後方及び上方に延びるアーム33に取付けられており、紙に横方向の湾曲を付与し、それにより、紙がクランプリングヘッド内に送込まれる際、紙の両縁を互いに引寄せる。
クランプリングヘッド16は、支柱26の上端の取付け板38に固定されたベースプレート37を含むハウジング36内に収納されている。ほぼ平行な1対の直立取付け板39、41がベースプレート37に固定され、更に、安定性を保つためのクロスバー42が取付け板の上部の間に延びている。ハウジングはまた、カバー43を有し、カバー43は、側壁44、45及び傾斜した前壁46及び後壁47を備えている。
【0008】
機械の動作を制御し、誤動作の際に機械を停止させるために、ON/OFFスイッチ48と非常スイッチ49が側壁45上に取付けられている。1つの好ましい実施形態においては、ON/OFFスイッチはロータリースイッチであり、非常スイッチは押しボタンスイッチであるが、望む場合には、その他の適当な種類のスイッチも用いても良い。側壁45のパネルライト51は、機械の作動時又は作動準備完了時に点灯する。
給紙スロット52と排紙スロット53がカバー43とベースプレート37との間に形成されており、排紙スロットは、くしゃくしゃに加工されて機械から排出される紙を、機械が据え付けられている作業台又は面に向かって差し向けるために、一般的には下方向に向けられている。
【0009】
ハウジング36内部において、クランプリングヘッドは、折曲げ送り機構56及び切断機構57を備えている。折曲げ送り機構は、紙に折りじわを付け、機械の中を通過させる下側駆動ユニット58及び上側駆動ユニット59を有する。
下側駆動ユニット58は、ベースプレート37に固定された1対のサイドプレート61、62を有し、更に、1対の回転自在に取付けられたシャフト63、64がサイドプレートの間に延びている。駆動プーリ65がシャフト63の外端部に固定され、複数の送りベルト66が、シャフトに固定され且つサイドプレート間に間隔をおいて配置されたベルトホイール67に巻付けられている。送りベルトは、サイドプレート間に配置されたガイドプレート69の縦方向にのびるスロット状開口68を貫通している。
上側駆動ユニット59は、下側駆動ユニット58に類似しており、下側サイドプレート61、62上に取付けられた1対のサイドプレート71、72を有し、更に、1対の回転自在に取付けられたシャフト73、74が1対のサイドプレートの間に延びている。駆動プーリ76がシャフト73の外端部に固定されており、複数の送りベルト77が、シャフトに固定され且つサイドプレートの間に間隔をおいて配置されたベルトホイール78に巻付けられている。送りベルト77は、サイドプレートの間に配置されたガイドプレート82の縦方向にのびるスロット状開口81を貫通しており、更に、ベルト77の下側走行部は、ベルト66の上側走行部と対向し且つ係合している。
【0010】
送りベルト66、77は、直立取付け板39、41の間に配置された駆動モータ84により駆動される。駆動モータは、直立取付け板のスロット状開口87を貫通してモータハウジングの雌ネジ山付きボス88に受入れられるボルト86によって直立取付け板39に固定され、駆動プーリ89が駆動モータの出力シャフト91上に取付けられ、駆動ベルト92が駆動プーリとシャフト63、73上のプーリ65、76とに巻付けられ、更に、ベルトの内面92aはプーリ65と係合し、ベルトの外面92bはプーリ76と係合している。これにより、シャフト63、73は逆方向に回転し、送りベルト66、76の対向している表面は同方向に動くことになる。従って、例えば、図3に示すように、もし駆動プーリ89が時計方向に回転した場合は、プーリ65も時計方向に回転し、プーリ76は反時計方向に回転し、更に、紙19を供給源13から引出すために、ベルト66の上側走行部及びベルト77の下側走行部は前方に動くことになる。
シャフト73は、それを手動で回転させて、紙が最初に機械に送込まれる際に送りベルト66、77を前進させたり、紙詰まりを解消したりするために、クランクハンドル、ノブ等(図示せず)を取付けられるネジ山付き延長部94を有している。
【0011】
切断機構57は、ベースプレート37に固定された1対の垂直にのびるガイドロッド98上を上下に摺動する支持ブロック即ちホルダ97内に取付けられたナイフブレード96を有している。ナイフブレードが貫通するスロット101を備えた圧縮バー99が、ナイフブレードホルダ97の下方において、ガイドロッド上を摺動自在に取付けられている。ブレード受入れブロック102がベースプレートに固定され、ナイフブレードが下降、即ち、前進位置にあるときにナイフブレードを受入れるためのスロット103を有している。圧縮バネ104が、ナイフブレードホルダ97と圧縮バー99との間及び圧縮バーとブレード受入れブロック102との間のガイドロッド98上に設けられている。これらのバネは、ナイフブレードをその後退位置に向かって上方向に押す。
ナイフブレードは、直立取付け板39上に取付けられた第2のモータ106により駆動されるクランク機構により、その前進位置と後退位置との間を往復動する。このクランク機構は、モータシャフト112とクランクの入力シャフト114にそれぞれ固定されたプーリ109、111に巻付けられたベルト108により駆動されるクランク107を有している。連結アーム116がクランクピン117に回転自在に取付けられ、ナイフブレードホルダ97に枢動自在に連結されている。クランクが回転するとき、連結アーム116の下端は上下移動し、それにより、ナイフブレードをその前進位置と後退位置との間で駆動する。
【0012】
くしゃくしゃに加工された紙は、機械から出る際、圧縮バー99とナイフブレード受入れブロック102との間を通過する。ナイフブレードの下降により、圧縮バーはその上方のバネによって紙と係合してそれを保持し、ナイフブレードの上昇により、圧縮バーの下方のバネは圧縮バーを上方向に動かし、紙を解放する。圧縮バーは、それに固定され且つナイフブレードホルダ97に摺動自在に連結された戻りリンク118によって更に持上げられる。
ナイフブレード96の位置は、ナイフブレードホルダ97の突出部121と垂直方向に整列し且つベースプレート37上に取付けられたリミットスイッチ119によって監視され、リミットスイッチ119は、ナイフブレードがその前進、即ち、下降位置にあるときに作動され、即ち、閉じる。
【0013】
図6に示すように、機械の動作は、プログラマブル論理制御装置(PLC)によって制御され、このプログラマブル論理制御装置は、リミットスイッチ及びフットスイッチ123に応答して、駆動モータ84及びカッターモータ106をリレー124、126によって制御する。
PLCがフットスイッチの押下げを検出すると、PLCは、リレー124を作動させて、駆動モータ84を作動させ、ベルト66、77を前進させ、紙を機械の中を通過させる。フットスイッチを解除すると、PLCは、リレー124を非作動にすると共にリレー126を作動させ、駆動モータ84を停止させ、カッターモータ106を作動させる。ナイフブレード96がその下降端に到達すると、リミットスイッチ119が作動し、PLCは、リレー126を非作動にしてカッターモータを停止させ、カッターモータの回転モーメントにより、ブレードをその上昇位置に戻す。
フットスイッチの押下げと解除を繰返すことにより、紙を次々と前進させ、スイッチの押下げ時間長さにより決定される材料切断長さで切断する。かくして、フットスイッチの押下げ時間を長くしたり、短くしたりすることにより、材料の長さを簡単に変えることができる。
【0014】
ロール23から供給された紙19が成形湾曲バー32のまわりを動くとき、成形湾曲バーは紙に横方向の湾曲を与え、それにより、紙の両縁を互いに引寄せる。湾曲した紙がベルト66、77の間を通過する際、湾曲した紙をランダムにくしゃくしゃに加工し、元の紙材よりも狭く厚いシート状クッション材又はダンネージ材を製造する。例えば、1つの実施形態では、紙を成形し、くしゃくしゃに加工し、初期幅約24〜30インチ(60.96〜76.2cm)から最終幅約6から12インチ(15.24〜30.48cm)になる。しかしながら、紙を所望の初期幅で供給して、押しつぶし且つくしゃくしゃに加工し、その他の最終幅にすることも可能である。
【0015】
紙材をクッション材又はダンネージ材に加工するための新しく改良された機械及び方法が提供されたことは、上述から明白であろう。以上いくつかの好ましい実施形態について詳述したが、特許請求の範囲により定義されているように、本発明の範囲を逸脱せずに、いろいろな変更や改良を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による紙材をダンネージ材に加工するダンネージ加工機の1つの実施形態の斜視図である。
【図2】カバーを取外した図1の実施形態を部分的に拡大した斜視図である。
【図3】図1の実施形態の左側面図である。
【図4】図1の実施形態のクランプリングヘッドの折曲げ送り機構の斜視図である。
【図5】図4の線5−5における断面図である。
【図6】図1の実施形態の制御システムの概略的なブロック図である。
【0001】
本発明は、概略的には、紙小出し装置に関し、更に詳細には、紙材をダンネージに加工するための機械及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ある製品、即ち、品物を1つの場所から別の場所に輸送する場合、品物を段ボール箱等の保護用包装体に入れるのが一般的である。もし品物が箱の形状に合わなければ、品物と箱との隙間にダンネージ(dunnage)材又はクッション材を充たすのが通例であり、それにより、品物への衝撃を緩和し、品物が輸送中に箱の内部を動きまわることを防止する。従来の充填材は、緩めに詰めたパッキング材、発泡ビニールシート、空気を充填した袋、発泡材、くしゃくしゃにした紙などを含む。発泡ビニールシートと発泡材は、リサイクルが困難であり、発泡ビニールシート及び発泡材を廃棄した場合、環境問題が生じることになろう。くしゃくしゃにした紙はリサイクルが比較的容易であるが、紙をくしゃくしゃに形成するたの機械は、小組織や個人では経済的に実現不可能である。さらに、かかる機械は、他の目的にも使用できる貴重なフロアスペースを占めることにもつながる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、概略的には、紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するために新しく改良された機械及び方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、従来のダンネージ材製造機よりも簡単かつ低コストで、紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するために新しく改良された機械及び方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、作業台又はテーブル面上で使用可能な、紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するために新しく改良された機械及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、これらの及びその他の目的は、紙を供給源から引出し、弓形に湾曲した成形用バーの周りに紙を通して紙に横方向の湾曲を付与し、次いで、紙を送りベルトの対向面の間に通して、湾曲した紙をくしゃくしゃに加工し、それにより、クッション材を形成し、その後、くしゃくしゃに加工した紙、即ち、クッション材をナイフブレードによって所望の長さに切断する機械及び方法を提供することによって達成される。送りベルト及びナイフブレードの動作は両方とも、フットスイッチ、論理回路及びナイフブレードの位置を監視するリミットスイッチによって制御される。フットスイッチを押すことにより、送りベルトを前進させ、フットスイッチを解除することにより、ベルトを停止させ且つナイフブレードを前進させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
図面に示すように、ダンネージ加工機は、紙供給源13を支持する取付けベース12と、紙成形又は形状決めユニット14と、くしゃくしゃに加工するためのヘッド、即ち、クランプリングヘッド16とを備えている。
取付けベースは、テーブル面又は作業台等の取付け面又はその他の適当な面に機械を固定するために、ネジ又はその他の留め具(図示せず)を受入れるための取付け穴18を備えたほぼ平らなベースプレート即ちバー17を備えている。ダンネージ加工機を、それを水平面に取付ける向きで図示しているが、望む場合には、ダンネージ加工機は、垂直面に取付けられても良いし、傾斜面にも取付けられても良い。
【0006】
図示した実施形態においては、紙供給源13は、ベースプレート17から上方及び後方にのび且つ間隔をおいた1対の傾斜アーム21に回転自在に取付けられた紙19のロールを含んでいる。この紙は、好ましくは、45〜55ポンド(18.16〜24.97kg)の褐色のクラフト紙のような1層の材料であるが、2層以上を有する紙材も含むその他の重量及び/又は種類の紙を使用しても良い。また、望む場合には、ロールの代わりに、例えば箱に入った連続用紙等の別の形態で紙を供給しても良い。
紙19は、ロール23を形成するために円筒形コア22の周りに巻付けられており、コアの端部は支持用アーム21の外端部の半円形ジャーナル24に乗っている。望む場合には、ロールの装着/取外し作業を円滑にするため、ハンドル又はノブ25をコアの一端又は両端に取付けても良い。
【0007】
クランプリングヘッド16と成形ユニット14は、紙供給源13の上方において、ベースプレート17から上方に延びる支柱26に取付けられている。図3に示す実施形態では、支柱は、前方向に傾斜しており、クランプリングヘッドと成形ユニットの高さ調節を行うために入れ子式に伸縮する2つのセクション27、28から構成されている。支柱を所望の高さに固定するため、クロスピン29がこの2つのセクションの整列した開口31に挿入されている。また望む場合には、固定長の支柱を用いても良い。
成形ユニット14は、紙がロール23からクランプリングヘッド16に送られる際に紙19が巻付けられる弓形湾曲バー32を有する。この成形用バーは、クランプリングヘッド16から後方及び上方に延びるアーム33に取付けられており、紙に横方向の湾曲を付与し、それにより、紙がクランプリングヘッド内に送込まれる際、紙の両縁を互いに引寄せる。
クランプリングヘッド16は、支柱26の上端の取付け板38に固定されたベースプレート37を含むハウジング36内に収納されている。ほぼ平行な1対の直立取付け板39、41がベースプレート37に固定され、更に、安定性を保つためのクロスバー42が取付け板の上部の間に延びている。ハウジングはまた、カバー43を有し、カバー43は、側壁44、45及び傾斜した前壁46及び後壁47を備えている。
【0008】
機械の動作を制御し、誤動作の際に機械を停止させるために、ON/OFFスイッチ48と非常スイッチ49が側壁45上に取付けられている。1つの好ましい実施形態においては、ON/OFFスイッチはロータリースイッチであり、非常スイッチは押しボタンスイッチであるが、望む場合には、その他の適当な種類のスイッチも用いても良い。側壁45のパネルライト51は、機械の作動時又は作動準備完了時に点灯する。
給紙スロット52と排紙スロット53がカバー43とベースプレート37との間に形成されており、排紙スロットは、くしゃくしゃに加工されて機械から排出される紙を、機械が据え付けられている作業台又は面に向かって差し向けるために、一般的には下方向に向けられている。
【0009】
ハウジング36内部において、クランプリングヘッドは、折曲げ送り機構56及び切断機構57を備えている。折曲げ送り機構は、紙に折りじわを付け、機械の中を通過させる下側駆動ユニット58及び上側駆動ユニット59を有する。
下側駆動ユニット58は、ベースプレート37に固定された1対のサイドプレート61、62を有し、更に、1対の回転自在に取付けられたシャフト63、64がサイドプレートの間に延びている。駆動プーリ65がシャフト63の外端部に固定され、複数の送りベルト66が、シャフトに固定され且つサイドプレート間に間隔をおいて配置されたベルトホイール67に巻付けられている。送りベルトは、サイドプレート間に配置されたガイドプレート69の縦方向にのびるスロット状開口68を貫通している。
上側駆動ユニット59は、下側駆動ユニット58に類似しており、下側サイドプレート61、62上に取付けられた1対のサイドプレート71、72を有し、更に、1対の回転自在に取付けられたシャフト73、74が1対のサイドプレートの間に延びている。駆動プーリ76がシャフト73の外端部に固定されており、複数の送りベルト77が、シャフトに固定され且つサイドプレートの間に間隔をおいて配置されたベルトホイール78に巻付けられている。送りベルト77は、サイドプレートの間に配置されたガイドプレート82の縦方向にのびるスロット状開口81を貫通しており、更に、ベルト77の下側走行部は、ベルト66の上側走行部と対向し且つ係合している。
【0010】
送りベルト66、77は、直立取付け板39、41の間に配置された駆動モータ84により駆動される。駆動モータは、直立取付け板のスロット状開口87を貫通してモータハウジングの雌ネジ山付きボス88に受入れられるボルト86によって直立取付け板39に固定され、駆動プーリ89が駆動モータの出力シャフト91上に取付けられ、駆動ベルト92が駆動プーリとシャフト63、73上のプーリ65、76とに巻付けられ、更に、ベルトの内面92aはプーリ65と係合し、ベルトの外面92bはプーリ76と係合している。これにより、シャフト63、73は逆方向に回転し、送りベルト66、76の対向している表面は同方向に動くことになる。従って、例えば、図3に示すように、もし駆動プーリ89が時計方向に回転した場合は、プーリ65も時計方向に回転し、プーリ76は反時計方向に回転し、更に、紙19を供給源13から引出すために、ベルト66の上側走行部及びベルト77の下側走行部は前方に動くことになる。
シャフト73は、それを手動で回転させて、紙が最初に機械に送込まれる際に送りベルト66、77を前進させたり、紙詰まりを解消したりするために、クランクハンドル、ノブ等(図示せず)を取付けられるネジ山付き延長部94を有している。
【0011】
切断機構57は、ベースプレート37に固定された1対の垂直にのびるガイドロッド98上を上下に摺動する支持ブロック即ちホルダ97内に取付けられたナイフブレード96を有している。ナイフブレードが貫通するスロット101を備えた圧縮バー99が、ナイフブレードホルダ97の下方において、ガイドロッド上を摺動自在に取付けられている。ブレード受入れブロック102がベースプレートに固定され、ナイフブレードが下降、即ち、前進位置にあるときにナイフブレードを受入れるためのスロット103を有している。圧縮バネ104が、ナイフブレードホルダ97と圧縮バー99との間及び圧縮バーとブレード受入れブロック102との間のガイドロッド98上に設けられている。これらのバネは、ナイフブレードをその後退位置に向かって上方向に押す。
ナイフブレードは、直立取付け板39上に取付けられた第2のモータ106により駆動されるクランク機構により、その前進位置と後退位置との間を往復動する。このクランク機構は、モータシャフト112とクランクの入力シャフト114にそれぞれ固定されたプーリ109、111に巻付けられたベルト108により駆動されるクランク107を有している。連結アーム116がクランクピン117に回転自在に取付けられ、ナイフブレードホルダ97に枢動自在に連結されている。クランクが回転するとき、連結アーム116の下端は上下移動し、それにより、ナイフブレードをその前進位置と後退位置との間で駆動する。
【0012】
くしゃくしゃに加工された紙は、機械から出る際、圧縮バー99とナイフブレード受入れブロック102との間を通過する。ナイフブレードの下降により、圧縮バーはその上方のバネによって紙と係合してそれを保持し、ナイフブレードの上昇により、圧縮バーの下方のバネは圧縮バーを上方向に動かし、紙を解放する。圧縮バーは、それに固定され且つナイフブレードホルダ97に摺動自在に連結された戻りリンク118によって更に持上げられる。
ナイフブレード96の位置は、ナイフブレードホルダ97の突出部121と垂直方向に整列し且つベースプレート37上に取付けられたリミットスイッチ119によって監視され、リミットスイッチ119は、ナイフブレードがその前進、即ち、下降位置にあるときに作動され、即ち、閉じる。
【0013】
図6に示すように、機械の動作は、プログラマブル論理制御装置(PLC)によって制御され、このプログラマブル論理制御装置は、リミットスイッチ及びフットスイッチ123に応答して、駆動モータ84及びカッターモータ106をリレー124、126によって制御する。
PLCがフットスイッチの押下げを検出すると、PLCは、リレー124を作動させて、駆動モータ84を作動させ、ベルト66、77を前進させ、紙を機械の中を通過させる。フットスイッチを解除すると、PLCは、リレー124を非作動にすると共にリレー126を作動させ、駆動モータ84を停止させ、カッターモータ106を作動させる。ナイフブレード96がその下降端に到達すると、リミットスイッチ119が作動し、PLCは、リレー126を非作動にしてカッターモータを停止させ、カッターモータの回転モーメントにより、ブレードをその上昇位置に戻す。
フットスイッチの押下げと解除を繰返すことにより、紙を次々と前進させ、スイッチの押下げ時間長さにより決定される材料切断長さで切断する。かくして、フットスイッチの押下げ時間を長くしたり、短くしたりすることにより、材料の長さを簡単に変えることができる。
【0014】
ロール23から供給された紙19が成形湾曲バー32のまわりを動くとき、成形湾曲バーは紙に横方向の湾曲を与え、それにより、紙の両縁を互いに引寄せる。湾曲した紙がベルト66、77の間を通過する際、湾曲した紙をランダムにくしゃくしゃに加工し、元の紙材よりも狭く厚いシート状クッション材又はダンネージ材を製造する。例えば、1つの実施形態では、紙を成形し、くしゃくしゃに加工し、初期幅約24〜30インチ(60.96〜76.2cm)から最終幅約6から12インチ(15.24〜30.48cm)になる。しかしながら、紙を所望の初期幅で供給して、押しつぶし且つくしゃくしゃに加工し、その他の最終幅にすることも可能である。
【0015】
紙材をクッション材又はダンネージ材に加工するための新しく改良された機械及び方法が提供されたことは、上述から明白であろう。以上いくつかの好ましい実施形態について詳述したが、特許請求の範囲により定義されているように、本発明の範囲を逸脱せずに、いろいろな変更や改良を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による紙材をダンネージ材に加工するダンネージ加工機の1つの実施形態の斜視図である。
【図2】カバーを取外した図1の実施形態を部分的に拡大した斜視図である。
【図3】図1の実施形態の左側面図である。
【図4】図1の実施形態のクランプリングヘッドの折曲げ送り機構の斜視図である。
【図5】図4の線5−5における断面図である。
【図6】図1の実施形態の制御システムの概略的なブロック図である。
Claims (13)
- 紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するための機械であって、
作業台に据え付けるように構成されたベースと、
紙の連続供給源と、
弓形に湾曲した成形バーと、
対抗面を備えた送りベルトを有するクランプリングヘッドと、を有し、
前記送りベルトは、紙が前記成形バーを横切って紙に横方向の湾曲を付与するように、紙を前記連続供給源から引出し、次いで、湾曲した紙が前記対向面の間を通過するとき、湾曲した紙をランダムにくしゃくしゃに加工して、クッション材を形成することを特徴とする機械。 - 前記紙の連続供給源が、前記クランプリングヘッドの下方に且つ前記ベースに回転自在に取付けられた紙のロールを有することを特徴とする請求項1に記載の機械。
- 紙材をクッション材、即ち、ダンネージ材に加工するための方法であって、
紙を供給源から引出す工程と、
紙を弓形に湾曲した成形バーの周りに通して、紙に横方向の湾曲を与える工程と、
湾曲した紙を送りベルトの対向面の間に通して、紙をくしゃくしゃに加工し、それにより、クッション材を形成する工程と、を有することを特徴とする方法。 - 紙を前記供給源から前記送りベルトによって引出すことを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 紙材をクッション材料に加工するための機械であって、
作業台に据え付けるように構成されたベースと、
前記ベースの後方に延びる1対の支持アームと、
前記支持アームに回転自在に取付けられた紙のロールと、
前記ベースから上方に延びる支柱と、
前記ロールの上方で前記支柱に取付けられたクランプリングヘッドと、
前記クランプリングヘッドの後方に取付けられ且つ弓形に湾曲した成形バーと、
紙を前記ロールから前記成形バーの周りを通して前記クランプリングヘッドに送るための手段と、を有することを特徴とする機械。 - 前記クランプリングヘッドが取付けられている支柱が前方に傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の機械。
- 前記紙のロールは、紙が巻付けられている円筒形コアを有し、この円筒形コアの端部分が前記支持アームの半円形ジャーナルに乗っていることを特徴とする請求項5に記載の機械。
- 前記紙を送るための手段は、前記クランプリングヘッド内に設けられた1対のベルトを有し、この1対のベルトは、紙を前記ロールから引出し且つ紙をランダムにくしゃくしゃに加工するために紙と係合する対向面を有していることを特徴とする請求項5に記載の機械。
- 紙材をクッション材に加工するための機械であって、
対向面を備えた送りベルトを有し、この送りベルトは、紙を機械の中を通して送り、紙が対向面の間を通るときに、紙をくしゃくしゃに加工するためのものであり、
更に、紙をくしゃくしゃに加工した後で紙を切断するために後退位置と前進位置の間を移動できるナイフブレードと、
前記送りベルトに作動可能に接続された駆動モータと、
前記ナイフブレードを後退位置と前進位置の間で移動させるための第2の駆動モータと、
紙を前進させたり切断したりするために、前記駆動モータ及び前記第2の駆動モータを交互に作動させるための手段と、を有することを特徴とする機械。 - 前記駆動モータ及び前記第2の駆動モータを交互に作動させるための前記手段は、フットスイッチと、前記ナイフブレードがその前進位置に到達した時を決定するためのリミットスイッチと、前記フットスイッチ及び前記リミットスイッチに応答する論理回路と、を有し、前記論理回路は、前記フットスイッチが押下げられたとき、前記駆動モータを作動させ、前記フットスイッチが解除されたとき、前記ナイフブレードを移動させる前記第2の駆動モータを作動させ、前記ナイフブレードがその前進位置に到達したとき、前記第2の駆動モータを非作動にすることを特徴とする請求項9に記載の機械。
- 紙材をクッション材に加工するための方法であって、
紙を供給する工程と、
対向面を有する複数の送りベルトを用いて、紙を前記対抗面の間に通し、紙をくしゃくしゃに加工する工程と、
紙をくしゃくしゃに加工した後、ナイフブレードを後退位置から前進位置に前進させて、紙を切断する工程と、を有することを特徴とする方法。 - フットスイッチの押下げ及び解除に応答して、前記送りベルトを作動及び非作動にし、前記フットスイッチの解除に応答して、前記ナイフブレードを前進させることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 更に、前記ナイフブレードがその前進位置に到達したとき、リミットスイッチを作動させる工程と、
前記リミットスイッチの作動時、前記ナイフブレードを駆動するモータを非作動にする工程と、を有することを特徴とする請求項12に記載の方法。
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