JP2005503141A - アシル化ポリペプチドを作出するための方法 - Google Patents

アシル化ポリペプチドを作出するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明はポリペプチドを形質転換した宿主細胞内で産生する方法に関し、該方法は所望のポリペプチドの前駆物質分子を発現することによる方法であり、これは続くインビトロ工程においてアシル化される。また本発明は、本発明の方法において使用される、DNA配列、ベクターおよび形質転換した宿主細胞に関する。更に、本発明は、所望のポリペプチドの特定の前駆物質および特定のアシル化方法に関する。本発明は、特定のリジンのε-アミノ基が優先的にアシル化されたポリペプチドを作出するための方法を提供する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、アシル化されたタンパク質またはポリペプチドを、所望のポリペプチドの特定の前駆体を発現することにより産生する方法に関し、該方法は発現ポリペプチドの宿主細胞内でのタンパク分解性の分解を防止する。また本発明は、本発明の方法において使用される、DNA配列、ベクターおよび形質転換した宿主細胞に関する。さらにまた、本発明は、所望のポリペプチドの特定の前駆体に関する、また所望のポリペプチドにおける1以上のリジン残基のアシル化のためのアシル化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
組換えDNA技術により、外来の(異種性の)ポリペプチドを微生物および他の宿主細胞において発現させることが可能となった。酵母において、異種性ポリペプチドの発現〔酵母細胞を適切な発現ベクター(該ポリペプチドをコードしているDNA配列を具備する)で形質転換後〕は、これまで多くの種のポリペプチド(例えば、インシュリンおよびインシュリン前駆体、グルカゴン、グルカゴン様ペプチド類及びそのアナログ)に関して成功している。
【0003】
しかしながら、共通する問題(組換え型宿主における制限されたサイズのタンパク質またはポリペプチドの発現)は、タンパク分解性の分解、つまり発現した産物のタンパク分解性(proteolytic)の酵素(宿主生物により産生された)による分解である。
【0004】
従って、分離された産物は、所望のポリペプチド(異なる長さのアミノ酸鎖を有する)の種の不均一な混合物であろう。別の問題(酵母における異種性のポリペプチドの産生において直面する)は低収率であろう。この問題はおそらくタンパク分解性のプロセッシングが原因であり、細胞内区画内および原形質膜で、該ポリペプチドの内部サイトでの異常なプロセッシングにより生じる。酵母はプロセッシングのための多数のプロテアーゼを含有しており、例えば、Kex2pおよびYps1p〔二塩基性アミノ酸(dibasic amino acid)のC末端側を切断する〕、並びにカルボキシペプチダーゼ Kex1p〔Kex2pによる内部タンパク質消化(endoproteolytic digestion)の後に残存している塩基性アミノ酸を消化する〕、並びにSte13pまたはDap2p〔X-AlaもしくはX-Proで切断する〕を含有している。
【0005】
いくつかのポリペプチド、例えば、約10〜約100のアミノ酸鎖を有し且つジスルフィド結合を有さないか又は若干(a few)有するポリペプチドおよび/または塩基性アミノ酸を多く有するポリペプチド(例えば、β-エンドルフィン、グルカゴン及びグルカゴン様ペプチド類)は、細胞内の及び細胞外のタンパク分解性の分解に特に感受性があり(形質転換した宿主細胞に発現させた際に)、この現象は彼等の短い鎖(開いた非-ジスルフィド安定化構造をとる)に起因し、結果的に不均質な産物〔NおよびC末端の終端(ends)でタンパク分解性の分解をうけるか同様に内部タンパク質分解の様式で分解される〕を生じる。
【0006】
さらにまた、発現したポリペプチドのN末端切断(宿主細胞により産生された酵素による)は、正しいN末端を有する所望の産物の収率の減少の原因となり得る(もし、発現産物のN末端が内在性酵素の切断部位を含む場合)。酵母において、例えば酵素Ste13pは、X-AlaまたはX-Pro(ここでXは任意のアミノ酸残基である)で切断する。従って、N末端終端から第二の残基としてAlaまたはPro残基を有するポリペプチドはN末端終端で切断される可能性があり、回収されたポリペプチドは異なる分解産物の混合物(回収処理を複雑にし、全収率を減少させる)である可能性がある。
【0007】
さらにまた、若干の三次構造を有し且つα-ヘリックス含量が低い小さいポリペプチドは、互いに堆積した(stack on each other)β-シートを形成し、線維(fibrils)を発酵および大規模生産の下流の分離および精製工程の間に形成する傾向が高いと思われる。線維の形成は、望まない沈殿(所望の産物の損失を伴う)を生じえる。線維形成(Fibrillation)は、高いpHで処理することにより阻止し得る。しかしながら、かかるアルカリ処理は産物に対してかなり過酷(harsh)であり、望まないD-アミノ酸残基の形成の原因となり得る。
【0008】
ヒトGLP-1は、37アミノ酸残基のペプチドであり、プレプログルカゴン(遠位の回腸のL細胞、膵臓および脳で合成される)に由来する。プレプログルカゴンのプロセッシング(GLP-1(7-36)アミド、GLP-1(7-37)およびGLP-2を生じる)は、主にL細胞で生じる。GLP-1およびGLP-2双方は、AlaをN末端終端から第二番目のアミノ酸残基として有し、それゆえ宿主生物体(例えば、酵母)において発現させた際にN末端切断を受ける傾向がある。
【0009】
天然のペプチド類における親油性アシル基またはそのアナログの導入は、天然のペプチドまたは無修飾のアナログと比較して遅延性のプロフィール(a protracted profile)を有するアシル化ペプチドへと動機付けした。本発明は、所望の位置(問題となるポリペプチドにおける)で優先的なアシル化を確保するための方法を提供し、その方法は以下に示される。
【発明の概要】
【0010】
一側面において、本発明はポリペプチドを作出するための方法に関し、該ポリペプチドは少なくとも1つのリジン残基(この残基のε-アミノ基がアシル化される)を具備しており、該方法は以下の工程を具備する、即ち:
(i)宿主細胞(該細胞は所望のポリペプチドの前駆物質分子をコード化しているポリヌクレオチド配列を具備しており、該前駆物質分子は所望のポリペプチドをタンパク分解性の分解から防御する能力のあるN末端拡張を具備し、該N末端拡張は切断部位をその拡張のC末端終端に前記所望のポリペプチドからの切断されるために具備する)を、該前駆物質分子の発現のために適切な条件下で培養することと(該切断部位はLys残基ではない);
(ii)発現した前駆物質を培養ブロスから分離することと;
(iii)所望のポリペプチドにおける少なくとも1つのリジン残基のε-アミノ基をアシル化することと;
(iv)前記N末端拡張を化学的な又は酵素的な切断により除去することと;および
(v)アシル化ポリペプチドを適切な手段により分離することと;
を具備する。
【発明の詳細説明】
【0011】
本発明の一態様において、工程(ii)から(iv)の順序は、変更されてもよい。従って、本発明の一態様において、アシル化工程(iii)は除去工程(iv)の後に、前記N末端拡張は前記ポリペプチドが所望の位置でアシル化される前に除去されるように実施される。
【0012】
前記所望のポリペプチドは、2以上のリジン残基をアシル化の潜在的な標的として具備し得るが、典型的にはただ1つのリジン残基を具備する。従って、一態様において、前記所望のポリペプチドはモノアシル化される。
【0013】
前記N末端拡張は、典型的には15アミノ酸までの長さのものであり、また1-15;2-15;3-15;3-12;3-10;3-9;3-8;3-7;3-6;または3-5のアミノ酸の長さであってもよい。N末端拡張におけるアミノ酸は、複数の目的で選択され、即ち:1)発現させた前駆物質分子を内部タンパク質分解から防御するため;2)所望のポリペプチドのN末端アミノ酸残基のアシル化を回避するため、即ち、所望のポリペプチドの望まれる位置で優先的に生じるか又はその位置でのみアシル化が生じることを保証するため;および3)発酵および下流でのプロセッシング工程(例えば、大規模生産における分離および精製)の間の線維形成により生じる沈殿を阻止するため;に選択される。さらにまた、N末端拡張の両方の終端のアミノ酸残基は、所望のポリペプチドからのN末端拡張のC末端終端での効率的な切断を並びにN末端終端に存在しうる上流配列(例えば、プレ-もしくはプレ-プロペプチド、これは発現した前駆物質分子の宿主細胞から培地への輸送を確実にする目的を有している)からの効率的な切断を、保証するように選択されるべきである。最終的に、N末端拡張は精製目的のタグとして使用されてもよい。
【0014】
N末端拡張は、本発明の前駆物質分子に発酵間に安定して付着していると考えられ、前駆物質分子のN末端終端をタンパク分解性酵素(例えば、Ste13pおよび/またはDap2p)から防御する。
【0015】
N末端拡張は、所望のポリペプチドのN末端終端に除去可能な様式で取付けられる。従って、N末端拡張のC末端終端は、切断部位を構成するか又はアミノ酸残基を伴って所望のポリペプチドのN末端終端で適切な切断部位を構成する。この切断部位は、前駆物質分子のこの位置でのアシル化を回避するために、リジンとは異なるものである。
【0016】
切断は臭化シアン(E. Gross: Methods in Enzymlogy XI, 1967, 238-255, Editor: CHW Hirs, and JP Whitelegge et al, Protein Science 2000, 9, 1618-1630)またはヒドロキシルアミン(MetまたはAsnのC末端側で切断する)のような化学物質の手段により実施してもよい。Asnの場合、切断はGlyの存在(切断部位に対してN末端)により増強される(Asn ↓GIy)。また切断は、特異的なエキソプロテアーゼ(選択された切断部位に特異的な適切なタンパク質分解酵素など、N末端ピログルタミン酸を切断する)又はプロリンエンドプロテアーゼ(EC 3.4. 22.26)のようなエンドプロテアーゼ(ポリペプチドのProのC末端側で切断する)により達成することができる。他のエンドプロテアーゼ(トリプシンのような)は多くの単一Arg残基のC末端側で切断するが、他(ファクターXaのような)はより特異的であり、しばしば配列lle-Glu-Gly-Argの後で切断する。Kex2pまたはPC1および類似する酵素は、二塩基性切断部位(例えば、Arg-Arg)で切断する。化学的及び酵素的な方法の混合を使用することが可能である(もしCys残基が前記ポリペプチドのN末端側に配置された場合)。SH基はアミンで容易にアシル化することが可能であり、これはシュウドリジンアミノ酸を形成し、これは次にAchromobacter lyticus プロテアーゼIにより切断される(所望のポリペプチドのリジン残基のアシル化の後に)、これによってこの部位を切断から防御する。
【0017】
一態様において、前記切断部位はMet、Asn、Pro、Gln、CysおよびArg-Argからなる群から選択される。
【0018】
本発明の一態様によると、前記所望のポリペプチドは、Pro、AlaまたはSer残基をN末端終端から第二番目のアミノ酸残基として具備する。かかるポリペプチドは、タンパク分解性の酵素(例えば、Ste13p)による分解に特に脆弱(vulnerable)である。
【0019】
更なる態様によると、前記所望のポリペプチドは、His-AlaまたはHis-Pro、His-Ser或いはTyrをN末端配列として有する。
【0020】
より具体的な態様において、前記N末端拡張は以下の式を有し、
Xn------X1-Y
式中のXn------X1は1〜14アミノ酸残基の長さのペプチド配列であり、またYはMet、Asn、Pro、Gln、CysまたはArg-Argであり、Xn------X1-Yの機能はa)発現したポリペプチドを内部タンパク質切断から防御すること、b)所望のポリペプチドのN末端終端でのアシル化を阻止すること、並びにc)発酵および下流での分離および精製工程の間の線維形成により生じる沈殿を阻止することである。Xn------X1-Yのアミノ酸残基は、更に選択されて、至適なN末端拡張のC末端終端でのインビトロ切断(Yにおいて)を達成し、また至適なインビボ切断をKEX部位のN末端終端(Xnにおいて)で上流シグナル-リーダー配列からの分離において達成する。Xn------X1におけるアミノ酸残基は、ペプチド配列が要求された目的の少なくとも1つを実現する(fulfils)かぎり、原則的に任意のアミノ酸残基(Lysを除く)であってよい。しかしながら、拡張のN末端終端からナンバー2のアミノ酸残基は、好ましくはAlaまたはProではない。
【0021】
一態様において、Xn------X1は1-15;2-15;3-15;3-12;3-10;3-9;3-8;3-7;3-6;または3-5のアミノ酸残基の長さのペプチド配列である。プレプロ配列からの効率的な切断をKex2部位で宿主細胞(酵母など)において達成するために、Xn------X1における1または2つのN末端アミノ酸残基は好ましくはGluおよびAspから選択される。また、Gluおよび/またはAsp(N末端拡張のN末端終端に配置される)は、発現された分子を酵母細胞におけるタンパク分解性の分解から防御する。
【0022】
N末端拡張の例は、Glu-Glu-Met ; Glu-Glu-Ala-Glu-Met (配列番号1); Glu-Glu-Ala-Glu-Asn (配列番号2); Glu-Glu-Ala-Glu-Arg-Arg (配列番号3); Gln ; Glu-Pro-Gln (配列番号4); Glu-Ala-Gln; Glu-Ala-Glu-Ala-Gln (配列番号5); Glu-Ala-Glu-Ala-Glu-Ala-Gln (配列番号6); Glu-Glu-Gly-Cys-Thr-Ser-Ile-Cys (配列番号7); Glu-His-Gly-Cys-Thr-Ser-Ile-Cys (配列番号8); Glu-Glu-Ala-Arg-Met (配列番号9); Glu-Glu-Arg-Asn (配列番号10);Glu-Glu-Ala-Glu-Asn (配列番号11); Glu-Glu-Arg-Ala-Arg-Arg (配列番号12);Glu-Glu-Ala-Glu-Pro (配列番号13);Glu-Glu-Gly-Glu-Pro (配列番号14); Glu-Glu-Ala-Glu-Cys (配列番号15)およびGlu-Glu-Ile-Glu-Gly-Arg (配列番号16)である。
【0023】
更なる側面によると、本発明は所望のポリペプチドのポリペプチド前駆物質に関し、該ポリペプチド前駆物質は次の式を有し、
N末端拡張-Y1-*ポリペプチド*
式中でY1はMet、Asn、Pro、Gln、CysまたはArg-Argであり;前記N末端拡張は1〜14のアミノ酸残基を有し(上記のように)および*ポリペプチド*は前記所望のポリペプチドの残りの部分である。
【0024】
なお更なる側面によると、本発明は所望のポリペプチドのポリペプチド前駆物質に関し、該ポリペプチド前駆物質は次の式を有し、
N末端拡張-Y1-Y2-Y3-*ポリペプチド*
式中でY1はMet、Asn、Pro、Gln、CysまたはArg-Argであり;Y2はHisまたはTyrであり、Y3はAla、SerまたはGlyであり、前記N末端拡張は1〜14のアミノ酸残基を有し(上記のように)および*ポリペプチド*は所望のポリペプチドの残りの部分である。
【0025】
より具体的には、Y2は前記所望のポリペプチドにおけるN末端アミノ酸残基であり、またY3は前記所望のポリペプチドのN末端終端から第二番目のアミノ酸残基である。
更なる側面によると、本発明は、本発明のポリペプチド前駆体をコード化しているポリヌクレオチド並びにベクターおよび形質転換した宿主細胞(かかるポリヌクレオチドを具備している)に関する。
【0026】
天然のペプチド類における親油性アシル基またはそのアナログの導入は、生来の(native)ペプチドまたは無修飾のアナログと比較して遅延性のプロフィール(a protracted profile)を有するアシル化ペプチドへと動機付けした。この現象は、WO 98/08871(これはGLP-1およびそのアナログのアシル化を開示している)およびWO98/08872(これはGLP-2およびそのアナログのアシル化を開示している)において開示および実証されている。親油性の基(lipophilic group)は、モノまたはジペプチド スペーサーの手段により導入されてもよい(WO98/08871の開示のように)。或いは、親油性の基は、α-アミノ-α、ω-ジカルボン酸基の手段により導入されてもよい(WO 00/55119に開示されているように)。
【0027】
本ポリペプチド前駆物質は、少なくとも1つのリジン基(アシル化される自由なε-アミノ基を有している)を具備する。ポリペプチドにおける1以上の自由なアミノ酸基をアシル化する際、N末端アミノ酸残基における自由アミノ基のアシル化は多少は(more or less)回避可能(avoidable)である。N末端アミノ酸残基でのアシル化を回避するための特定の方法が開発されている(米国特許番号5,905,140を参照)。本発明は、課題に関する別の解決策を提供する、それは即ち前記所望のポリペプチドのN末端が拡張された前駆体を発現することである。たとえアシル化が、所望のポリペプチドの目的の位置及びN末端アミノ酸残基の双方で生じたとしても、引き続く所望のポリペプチドのN末端拡張の切断により望まないアシル化されたアミノ酸残基が除去される。前記前駆物質分子を、目的のリジン残基において優先的にアシル化することが可能であり、GLP-1の場合はポジション26のリジンである。アシル化後、アシル化された前駆物質分子を適切な化学的または酵素的な手段(上記のような)で切断し、目的のアシル化ポリペプチドを分離することが可能である。
【0028】
アシル化工程(iii)は、7と12の間のpHにおいて実施されてもよい。特定の態様において、pHは8と11.5の間または9.0と10.5の間であり、約9.5〜10.5のpH値が効率的であることが証明されている。温度はマイナス5と35℃の間、典型的には0と20℃の間または15と30℃の間である。
【0029】
定 義
「優先的なアシル化」の用語は、アシル化が前記分子における1以上の好適な位置で、同分子の他の位置よりも高水準で発生するアシル化プロセスを意味する。従って、好適な位置でのアシル化は、アシル化全体の好ましくは少なくとも50、より好ましくは少なくとも80および最も好ましくは90〜100%である。
【0030】
「N末端拡張」は、所望のポリペプチドのN末端アミノ酸残基に除去可能な様式で取付けられるポリペプチド配列を意味する。N末端拡張は、1〜15のアミノ酸残基の長さであり、Lys残基を含まない。N末端拡張は、発現された融合ポリペプチドをタンパク分解性の分解から宿主細胞内で防御する(上記のように)。
【0031】
「所望のポリペプチド」は、前駆物質分子のN末端拡張の切断後に取得される最終的なポリペプチドを意味する。この発現は、アシル化および非アシル化バージョン双方の前記ポリペプチドをカバーする。「N末端拡張」は、所望のポリペプチドのN末端終端からN末端拡張を切断するための切断部位を含む。特異的なN末端拡張または前記N末端拡張に含まれる配列が示されれば、生成するC末端アミノ酸残基が所望のポリペプチドのN末端アミノ酸残基に直接的に連結する切断部位であることが理解される。
【0032】
所望のポリペプチドの例は、GLP-1である。GLP-1のアミノ酸配列は、Schmidt等(Diabetologia 28 704-707 (1985)により提示されている。GLP-1(7-37)およびそのアナログの興味深い薬理学的な特性が最近の数年間に注目されているが、これらの分子の構造についてはほんの少しの事項しか知られていない。ミセルにおけるGLP-1の二次構造は、Thorton等(Biochemistry 33 3532-3539 (1994))により記載されている、しかし通常の溶液中においては、GLP-1は非常に可動性のある分子であると考えられている。
【0033】
単純な方式により、このペプチドの断片およびアナログが記載される。即ち、例えば、Gly8GLP-1(7-37)はGLP-1(7-37)に由来するGLP-1の断片を示しており、アミノ酸残基番号1から6を削除し、位置8(Ala)における天然のアミノ酸残基をGlyで置換することで作出されるものである。同様に、Lys26(Nε-tetradecanoyl)-GLP-1(7-37)は、位置26におけるLys残基のε-アミノ基がテトラデカノイル化(tetradecanoylated)されたGLP-1(7-37)を示している。
【0034】
所望のポリペプチドの別の例は、GLP-2およびグルカゴンであり、双方はGRF(成長ホルモン遊離因子)ファミリーのペプチド類に属し、HisまたはTyrをN末端位置に及びSer、AlaまたはGlyを次の位置に有する(Adelhorts K. et al., The Journal of Biological Chemistry (1994) p 6275-6278を参照)。
【0035】
「POT」は、Schizosaccharomyces pombe トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子であり、「TPI1」はS.cerevisiae トリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子である。
【0036】
「線維形成(fibrillation)」は、いわゆる「線維(fibrils)」が形成されるプロセスを意味する。「線維」は、広く理解され記載された現象であり、逆平行のβ-シートから構成され得る。若干のα-ヘリックス構造および非常に可動性で小さい(little)三次構造を有する分子(GLP'sのような)は凝集する傾向が高く、これにより沈殿および収率の損失を生じる〔もし非常にクルードな化学的な条件が使用されなかった場合(例えば、pH〜12のアルカリ処理)〕。
【0037】
「リーダー」の用語により、プレ-ペプチド(シグナルペプチド)およびプロペプチドからなるアミノ酸配列を意味する。
【0038】
「シグナルペプチド」の用語は、蛋白質の前駆物質形態のN末端配列として存在するプレ-ペプチドを意味すると理解される。シグナルペプチドの機能は、異種性の蛋白質の小胞体へのトランスロケーションを促進させることである。シグナルペプチドは、このプロセスの過程で通常は切断除去される。シグナルペプチドは、前記タンパク質を産生する酵母生物体に対して異種性(heterologous)または同種性(homologous)のものであってもよい。多くのシグナルペプチドを、本発明のDNA構築物と共に使用することが可能であり、これにはYPS1シグナルペプチド(公式にはYAP3シグナルペプチドと称される)または任意のその機能的なアナログ(Egel-Mitani et al. (1990) YEAST 6: 127-137 and US 5,726, 038)およびMFα1 遺伝子のα-因子シグナル(Thorner (1981) in The Molecular Biology of the Yeast Saccharomyces cerevisiae, Strathern et al., eds. , pp 143-180, Cold Spring Harbor Laboratory, NY and US 4,870, 00)が含まれる。
【0039】
「プロペプチド」の用語はポリペプチド配列を意味しており、その配列の機能は発現されたポリペプチドを小胞体からゴルジ体へと、更に培地への分泌に関連する分泌小胞(secretory vesicle)へと方向付けることを可能にすることである(即ち、ポリペプチドの細胞壁を横切った輸送又は少なくとも細胞膜を介した酵母細胞の細胞膜周辺腔への輸送)。前記プロペプチドは酵母α-因子プロペプチドであってもよい(US4,546,082および4,870,008を参照)。或いは、前記プロペプチドは合成プロペプチドであってもよく、つまり自然界でみつけることができないプロペプチドであってもよい。適切な合成プロペプチドは、US5,395,922; 5,795,746;5,162,498およびWO98/32867に開示されたものである。前記プロペプチドは、好ましくはエンドペプチダーゼプロセッシング部位をC末端終端に具備し、それは例えば、Lys-Arg配列またはその任意の機能的なアナログである。
【0040】
本発明のポリヌクレオチド配列は、確立された標準方法で合成により調製されてもよく、その方法は、例えばBeaucage et al. (1981) Tetrahedron Letters 22:(1981) 1859-1869により記載された亜リン酸アミダイト法、またはMatthes et al. (1984) EMBO Journal 3: 801-805により記載された方法である。亜リン酸アミダイト法に基づいて、オリゴヌクレオチドを(例えば、自動DNAシンセサイザーにおいて)合成し、精製し、二本鎖化(duplexed)し、ライゲートして合成DNA構築物を形成する。DNA構築物を調製する現行の好適な方法は、ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)による方法である。
【0041】
また本発明のポリヌクレオチド配列は混合的なものであってもよい(ゲノム、cDNA、および合成に由来する)。例えば、リーダーペプチドをコード化しているゲノムまたはcDNA配列は、本発明の前駆物質分子をコード化しているゲノムまたはcDNA配列に連結されてもよく、その後に前記DNA配列は特定の部位で修飾されてもよい。これらの処理は公知の処理法に基づいて相同的組換えに必要なアミノ酸配列をコード化している合成オリゴヌクレオチドを挿入することにより、または好ましくは目的の配列を適切なオリゴヌクレオチドを用いたPCRにより発生させることにより実施し得る。
【0042】
本発明はベクターを含む。該ベクターは、選択された微生物中で又は宿主細胞中で複製可能であり、また本発明の前駆物質分子をコード化しているポリヌクレオチド配列を保持する。組換え型のベクターは自律的に複製するベクター、即ち、染色体外の実体(extra-chromosomal entity)として存在し、その複製が染色体複製に非依存性であるベクターであり、例えばプラスミド、染色体外因子(an extra-chromosomal element)、ミニ染色体(mini-chromosome)、または人工染色体(an artificial chromosome)である。前記ベクターは、自己複製を保証するための任意の手段を含み得る。或いは、前記ベクターは次のようなベクター、即ち、宿主細胞に導入された際に、ゲノムに統合され、それが統合された染色体(s)と共に複製されるベクターであってもよい。さらにまた、単一のベクターもしくはプラスミドまたは2以上のベクターもしくはプラスミッド(宿主細胞のゲノムに導入されるトータルDNAを双方で含有する)、或いはトランスポゾンが、使用されてもよい。前記ベクターは、直鎖状または閉鎖環状のプラスミッドであってもよく、また好ましくはエレメント(s)を具備している。そのエレメントは宿主細胞のゲノムへの前記ベクターの安定的な統合を又は前記細胞内で前記ベクターの自律複製(ゲノム非依存的に)を可能とするものである。
【0043】
好適な一態様において、前記組換え型の発現ベクターは、酵母において複製することが可能なものである。酵母において前記ベクターを複製可能にする配列の例は、酵母プラスミド2μm複製遺伝子REP1-3および複製起点である。
【0044】
本発明のベクターは好ましくは1以上の選択可能なマーカーを具備し、このマーカーは形質転換した細胞の容易な選択を可能にする。選択可能なマーカーは遺伝子であり、その産物は殺生剤(biocide)またはウイルス性の抵抗性(viral resistance)、重金属への抵抗性、栄養要求株に対する独立栄養株(prototrophy to auxotrophs)、等を提供する。細菌性の選択可能なマーカーの例は、dal遺伝子(Bacillus subtilisまたはBacillus licheniformisに由来)、または抗生物質耐性(例えばアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコールもしくはテトラサイクリン耐性)を与えるマーカーである。糸状菌(filamentous fungal)宿主細胞における使用に関する選択可能なマーカーは、amdS(アセトアミダーゼ)、argB(オルニチンカルバミルトランスフェラーゼ)、pyrG(オロチジン-5'-リン酸塩デカルボキシラーゼ)およびtrpC(アントラニル酸シンターゼ)を含む。酵母宿主細胞に関して適切なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1、およびURA3である。酵母に関する好適な選択可能マーカーは、Schizosaccharomyces pompe TPI遺伝子(Russell (1985) Gene 40: 125-130)である。
【0045】
前記ベクターにおいて、前記ポリヌクレオチド配列は適切なプロモータ配列と動作可能に(operably)連結されている。前記プロモータは、選択された宿主細胞において転写活性を呈する任意の核酸配列であってもよく、変異型(mutant)、短縮型(truncated)、およびハイブリッド型(hybrid)のプロモータを含む。また前記プロモータは、細胞外または細胞内ポリペプチド(宿主細胞に対して同種性または異種性の何れか)をコード化している遺伝子から取得し得る。
【0046】
細菌性の宿主細胞における転写を制御するための適切なプロモータの例は、大腸菌lacオペロン、Streptomycescoelicolor agaraseの遺伝子(dagA)、Bacillus subtilis levansucraseの遺伝子(sacB)、Bacillus licheniformisのαアミラーゼ遺伝子(amyL)、Bacillus stearothermophilusのマルトジェニックアミラーゼ遺伝子(amyM)、Bacillus amyloliquefaciensのアルファ−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、および Bacillus licheniformisのペニシリナーゼ遺伝子(penP)から取得されたプロモータである。糸状菌の宿主細胞における転写を制御するための適切なプロモータの例は、Aspergillus oryzaeのTAKAアミラーゼ、Rhizomucor mieheiのアスパルティックプロテイナーゼ、Aspergillus nigerの中性アルファ-アミラーゼ、およびAspergillus nigerの酸耐性アルファ-アミラーゼに関する遺伝子から取得されたプロモータである。酵母ホストにおいて、有用なプロモータはSacharomyces cerevisiaeのMFα1、TPI、ADHm GalまたはPGKプロモータである。
【0047】
また本発明のポリヌクレオチド構築物は、典型的には適切なターミネーターに動作可能に連結されている。酵母における適切なターミネーターは、TPIターミネーター(Alber et al.(1982) J. Mol. Appl. Genet. 1: 419-434)またはCYC1ターミネーターである。
【0048】
それぞれ本発明のポリヌクレオチド配列、プロモータおよびターミネーターのライゲートに並びにそれらを適切なベクター(選択された宿主における複製に必要な情報を具備している)に挿入する操作に使用される処理は、当業者に公知である。前記ベクターは、最初にDNA構築物(本発明の前駆物質分子をコード化した総DNA配列を具備している)を調製することと、引き続いてこの断片を適切な発現ベクターに挿入することと、或いは個々の因子に関する遺伝情報を具備しているDNA断片を連続的に挿入することと(その後にライゲーション操作が続く)の何れかにより構築される。
【0049】
また本発明は組換え型の宿主細胞に関し、該細胞は本発明の前駆物質分子をコード化しているポリヌクレオチド配列を具備する。かかるポリヌクレオチド配列を具備しているベクターは、該ベクターが染色体統合体(a chromosomal integrant)として又は自己複製する染色体外ベクター(既に記載したような)として保持されるように宿主細胞に導入される。「宿主細胞」の用語は、親細胞の如何なる子孫をも含む用語であり、この子孫は複製の間に生じる突然変異により前記親細胞と同一ではない。前記宿主細胞は、原核生物または真核生物の細胞であってもよい。有用な原核生物は、細菌細胞(例えば、BacillusおよびStreptomycesの細胞を含むグラム陽性菌、またはE coliおよびPseudomonas sp.細胞などのグラム陰性菌)である。真核生物細胞は、哺乳類、昆虫、植物、または真菌の細胞であってもよい。一態様において、前記宿主細胞は酵母細胞である。本発明の方法に使用される酵母生物体は、培養において、大量の前記前駆物質分子を産生する任意の適切な酵母生物体であってもよい。適切な酵母生物体の例は、酵母の種Saccharomyces cerevisiae、Saccharomyces kluyveri、Schizosaccharomyces pombe、Sacchoromyces uvarum、Kluyveromyces lactis、Hansenula polymorpha、Pichia pastoris、Pichia methanolica、Pichia kluyveri、Yarrowia lipolytica、Candida sp.、Candida utilis、Candida cacaoi、Geotrichum sp.、およびGeotrichum fermentansから選択される株である。
【0050】
酵母細胞の形質転換は、例えば既知の様式のプロトプラスト形成と続く形質転換により達成されてもよい。前記細胞を培養するための培地は、酵母の生物体を成長させることに適切な任意の従来培地であればよい。本発明の分泌された前駆物質は次に培地から従来の処理により回収され、この処理には酵母を培地から遠心分離により分離すること、前記前駆物質をイオン交換マトリックスにより若しくは逆相吸着マトリックスにより濾過または捕獲(catching)すること、上清もしくは濾過物のタンパク性成分を塩(例えば、アンモニウム硫酸塩)で沈殿させ次に様々なクロマトグラフィー処理(例えば、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー)により精製すること、等が含まれる。
【0051】
本明細書において「アナログ」はペプチドを示すために使用され、該ペプチドは親ペプチドの1以上のアミノ酸残基が別のアミノ酸残基によって置換された、および/または親ペプチドの1以上のアミノ酸残基が削除された、および/または1以上のアミノ酸残基が親ペプチドに付加されたものである。かかる付加は、親ペプチドのN末端終端またはC末端終端の何れかで又は両方で生じてもよい。
【0052】
「誘導体」の用語は本明細においてペプチドを示すために使用され、該ペプチドは親ペプチドの1以上のアミノ酸残基がアルキル化、アシル化、エステル形成またはアミド形成などにより化学的に修飾されたものである。
【実施例】
【0053】
[実施例1]
N末端が拡張されたArg34GLP-1(7-37)の発現
【0054】
宿主株ME1719は、二倍体の系統であり、2つのアスパルチルプロテアーゼを欠失した表現型を有しており、即ち、一塩基性の又は二塩基性のアミノ酸残基のC末端側を切断するYPS1(以前はYAP3と称された)(Egel-Mitani, et al., YEAST 6: 127-137,1990)および他のプロテアーゼ〔例えば、プロテアーゼB、カルボキシペプチダーゼY、アミノペプチダーゼ1、RNA分解酵素、アルカリホスファターゼ、酸トレハラーゼ(acid threhalase)およびエクソポリホスファターゼ(exopolyphosphatase)〕の活性化を生じるPEP4 液胞プロテアーゼAである。さらにトリオースリン酸イソメラーゼ遺伝子(TPI)が破壊され、その表現型によりグルコース含有培地中で成長した形質転換体がグルコースを利用することが可能となる。ME1719の遺伝的背景は、MATa/αΔyps1::ura3/Δyps1::URA3pep4-3/pep4-3Δtpi::LEU2/Δtpi::LEU2leu2/leu2Δura3/Δura3。
【0055】
N末端が拡張されたArg34GLP-1(7-37)を具備する発現プラスミッドを以下のように作出した、即ち:プラスミドpKV304(N末端拡張なしのArg34GLP-1(7-37)をコードしているDNAを具備している)をEagI+NcoIまたはEagI+Asp718の何れかで消化した。アガロース電気泳動法およびGeneCleanTM III精製後、1.4kbおよび10kbの断片をそれぞれ分離した。Arg34GLP-1(7-37)(NcoIおよびAsp718切断部位を具備している)の様々なN末端拡張に対応するオリゴヌクレオチドアダプタを同様に精製した(上記のように)。1.4kb断片(EagI+NcoI)、10kb断片(EagI+Asp718)およびArg34GLP-1(7-37)(NcoI+Asp718)のN末端拡張に関して設計されたアダプタ断片をライゲートし、大腸菌系統MT172を形質転換し、プラスミドDNAをシークエンスしてN末端拡張されたArg34GLP-1(7-37)を検証した。
【0056】
次にプラスミドDNAで酵母系統ME1719を形質転換し、酵母形質転換体をMUPD選択プレート上で2回分離した。酵母を培養(5ml MUPD培地、3日間、30℃)し、培養上清をHPLCおよびMALDI-MS(マトリックス支援レーザー脱離/イオン化質量分析)により分析した。
【0057】
表は、各々のGLP-1前駆物質とコントロール(N末端拡張なし)と比較した収率とを示す。
【0058】
【表1】
Figure 2005503141
【0059】
分離された前駆物質分子のアシル化は、WO98/08871、WO98/09972、WO00/55119または米国特許番号5,905,140に記載された方法にしたがい実施される。目的の分子からのN末端拡張の切断は、選択された切断部位に依存する。この切断は、標準処理に従い実施される。
【0060】
[実施例2]
ヒドロキシルアミンによるGlu-Glu-Ala-Glu-Asn(配列番号2)-Arg34GLP-1(7-37)の切断
GLP-1における、アスパラギンのN末端His残基(His-7)のN末端への付加(Inclusion)は、ヒドロキシルアミンにより選択的に切断される可能性を生じさせる、なぜなら他のAsnがGLP1 7-37、R34アミノ酸配列に存在していないからである。Asn-Glyモチーフでの優先的な切断は蛋白質技術において確立されている(Bornstein, P. and Balian, G. (1970) J.Biol.Chem. 245,4854-4856 and Blodgett, J. K., Loudon, G. M., and Collins, K. D. (1985) J. Am. Chem. Soc. 107, 4305-4313)。Asn-Xxx切断の可能性(willingness)は大まかに空間的利用可能性に基づく、従って、小さいXxx残基が好適である(Geiger, T. and Clarke, S. (1987) J. Biol. Chem. 262,785-794)。本発明により驚くことに、ただ1つのAsnが存在する場合、可動性(motive)のAsn-Hisが切断部位を構成することが実証された。ヒドロキシルアミン法の潜在的な問題は、Asp-15またはGlu-9/Glu-21/Glu-27での切断であろう。しかしながら、AspおよびGlu残基は、典型的にはヒドロキシルアミンおよびイミド(imid)形成(Asnと比較して)に対して低反応性である。そのプロセスの間、His-7のラセミ化が関わるかもしれないが、適用された穏やかな条件においてはこの事態は発生していない可能性が高い。
【0061】
Glu-Glu-Ala-Glu-Asn(配列番号2)-GLP-1を酵母で発現させて既に記載されたように精製した。その後、そのペプチドをNε-パルミトイル-Glu-γ-サクシンイミジル-α-tert-ブチルエステルを使用してアシル化し、TFAを使用して脱保護した。逆相HPLC-MSにより目的の産物、位置Lys-26がアシル化されたGlu-Glu-Ala-Glu-Asn(配列番号2)-NN2211を同定した(80%の収率)。20%のアシル化混合物をアシル化した(Lys-26およびN末端の両方において)。これらのペプチド双方のAsn-Hisでの切断は同じ産物Arg34GLP-1(7-37)を産出するだろうから、予備的な研究を80/20混合物で実施することに決定された。
【0062】
切断条件のスクリーニングを以下の通り実施した:
Figure 2005503141
【0063】
スクリーンした範囲における至適条件は、20時間、45℃、pH7、3-5Mヒドロキシルアミンであるようで、切断の収率は80〜90%であった(HPLCで検定)。より短時間またはより低いヒドロキシルアミン濃度は、不完全な切断を生じた。より高い温度またはより高いpH'sは、副産物の水準を増加させた。
【0064】
[実施例3]
FXaによる非アシル化 Glu-Glu-lle-Glu-Gly-Arg(配列番号16)-Arg34GLP-1(7-37)の切断
【0065】
Glu-Glu-Ile-Glu-Gly-Arg(配列番号16)-Arg34GLP-1(7-37)を発現させ、既に記載されたように回収した。1mg凍結乾燥産物を10ml 0,02M Trisおよび2mM CaCl2、pH7,5に溶解した。ゼロ時間に40ユニットのFXa(Amersham Pharmacia Biotech、製品番号:27-0849-01)を添加し、インキュベーション(30℃、水浴)を2時間後に1M HAcで1:1に希釈することにより停止させた。HPLCおよびMALDI-TOFによる検定は、82%の正確に切断されたArg34GLP-1(7-37)および18%の非切断産物 Glu-Glu-Ile-Glu-Gly-Arg(配列番号16)-Arg34GLP-1(7-37)の存在を示した。Arg34GLP-1(7-37)を次に確立された既知の方法によりアシル化できる。
【0066】
[実施例4]
ケキシン(kexin)による非アシル化 Glu-Glu-Ala-Glu-Arg-Arg(配列番号3)-Arg34GLP-1(7-37)の切断
【0067】
Glu-Glu-Ala-Glu-Arg-Arg(配列番号3)-Arg34GLP-1(7-37)を発現させ、既に記載されたように回収した。0.37mg凍結乾燥産物を900μl 0,1M NaAcおよび5mM CaCl2、pH6,0に溶解した。ゼロ時間に100μlの可溶性のC末端短縮型(C-terminal truncated)ケキシンを添加し、その混合物をインキュベーションした(水浴、30℃)。1時間後、反応を2M HAc 1:1を添加することにより停止し、切断をHPLCおよびMALDI-MSで決定した。66.9%は、Arg34GLP-1(7-37)へと切断され、残りは非切断のGlu-Glu-Ala-Glu-Arg-Arg(配列番号3)-Arg34GLP-1(7-37)であった。Arg34GLP-1(7-37)を次に確立された既知の方法によりアシル化できる。
【0068】
[実施例5]
プロリルエンドペプチダーゼ(prolylendopeptidase)による非アシル化 Glu-Glu-Ala-Glu-Pro(配列番号13)-Arg34GLP-1(7-37)の切断
【0069】
Glu-Glu-Ala-Glu-Pro(配列番号13)-Arg34GLP-1(7-37)を発現させ、既に記載されたように回収した。11.4mg凍結乾燥産物を50ml 0,02M Tris,HCI、pH7,5に溶解した。ゼロ時間に500μlのプロリルエンドペプチダーゼ(Sphingomonas capsulata prolylendopeptidase、Kanatani et al, Archives of Biochemistry and Biophysics, 358, 141-148(1998)に従いE.coliで発現させた)を添加した。Arg34GLP-1(7-37)の切断および形成は、30分のインキュベーション(水浴中、30℃)後に検出される。Arg34GLP-1(7-37)を次に確立された、既知の方法によりアシル化できる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1はプラスミドpKV304を示しており、これはArg34GLP-1(7-37)をコード化したDNAを具備しており、このDNAはTPIプロモーターおよびターミネーターおよびMFalphaプレプロ配列の調節制御下にある。このプラスミドは、本発明による前駆物質分子を発現させる発現プラスミドを作出するための開始プラスミドである。

Claims (21)

  1. 所望のポリペプチドを作出するための方法であって、該ポリペプチドは少なくとも1つのリジン残基(この残基のε-アミノ基がアシル化される)を具備し、以下の工程:
    (i)宿主細胞(該細胞は前記所望のポリペプチドの前駆物質分子をコード化しているポリヌクレオチド配列を具備している)を、該前駆物質分子の発現に適切な条件下で培養することと〔該前駆物質分子は、前記所望のポリペプチドをタンパク分解性の分解から防御する能力のあるN末端拡張を具備し、且つ、そのN末端拡張のC末端終端に配置され、前記所望のポリペプチドから切断されるためのLysとは異なる切断部位を有する〕;
    (ii)発現した前駆物質を培養ブロスから分離することと;
    (iii)所望のポリペプチドにおける少なくとも1つのリジン残基のε-アミノ基をアシル化することと;
    (iv)前記N末端拡張を化学的な又は酵素的な切断により除去することと、およびアシル化されたポリペプチドを適切な手段により分離することと;
    を具備する方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、アシル化する工程(iii)が除去工程(iv)の後に実施される方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記ポリペプチドがモノアシル化される方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、前記N末端拡張が15アミノ酸残基までの長さである方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、前記N末端拡張が1〜15;2〜15;3〜15;3〜12;3〜10;3〜9;3〜8;3〜7;3〜6または3〜5のアミノ酸残基の長さである方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、前記所望のポリペプチドはGRF(成長ホルモン遊離因子)ファミリーのペプチドに属し、1つのHisまたはTyrをN末端位置に及びSer、AlaまたはGlyを次の位置に有する方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、前記所望のポリペプチドがHis-Ala、His-Gly、His-SerまたはTyr-AlaをN末端配列として有する方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記所望のポリペプチドがGLP-1もしくはGLP-2またはGLP-1もしくはGLP-2のアナログである方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、前記所望のポリペプチドがポジションLys26でアシル化されるArg34GLP1(7-37)である方法。
  10. 請求項1に記載の方法であって、前記N末端拡張における前記切断部位がMet、Asn、Pro、Gln、CysおよびArg-Argからなる群から選択される方法。
  11. 請求項1に記載の方法であって、前記N末端拡張がGlu-Glu配列をN末端終端に具備する方法。
  12. 請求項1に記載の方法であって、前記N末端拡張が下記の配列を有する方法:
    Xn------X1-Y
    式中のXn------X1は1〜14アミノ酸残基の長さのペプチド配列であり、配列Xn------X1-Yはa)発現したポリペプチドを内部タンパク質切断から防御する、b)前記所望のポリペプチドのN末端終端でのアシル化を阻止する、並びにc)発酵および下流での分離および精製工程の間の線維形成により生じる沈殿を阻止する機能を有しており;YはMet; Asn, Pro, Gln, CysまたはArg-Argである。
  13. 請求項12に記載の方法であって、Xn------X1が2〜14アミノ酸残基の長さのペプチド配列である方法。
  14. 請求項12に記載の方法であって、Xn------X1が3〜14;3〜13;3〜12;3〜11;3〜10;3〜9;3〜8;3〜7;3〜6または3〜5のアミノ酸残基の長さのペプチド配列である方法。
  15. 請求項1に記載の方法であって、前記N末端拡張がGlu-Glu-Met ; Glu-Glu-Ala-Glu-Met (配列番号1); Glu-Glu-Ala-Glu-Asn (配列番号2); Glu-Glu-Ala-Glu-Arg-Arg (配列番号3); Gln ; Glu-Pro-Gln (配列番号4); Glu-Ala-Gln ; Glu-Ala-Glu-Ala-Gln (配列番号5); Glu-Ala-Glu-Ala-Glu-Ala-Gln (配列番号6); Glu-Glu-Gly-Cys-Thr-Ser-lle-Cys (配列番号7); Glu-His-Gly-Cys-Thr-Ser-lle-Cys (配列番号8); Glu-Glu-Ala-Arg-Met (配列番号9); Glu-Glu-Arg-Asn (配列番号10); Glu-Glu-Ala-Glu-Asn (配列番号11); Glu-Glu-Arg-Ala-Arg-Arg (配列番号12); Glu-Glu-Ala-Glu-Pro (配列番号13); Glu-Glu-Gly-Glu-Pro (配列番号14); Glu-Glu-Ala-Glu-Cys (配列番号15) および Glu-Glu-Ile-Glu-Gly-Arg (配列番号16)からなる群から選択される方法。
  16. 請求項1に記載の方法であって、前記宿主細胞が酵母細胞である方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、前記酵母細胞がSaccharomyces cerevisiae細胞である方法。
  18. 所望のポリペプチドのためのポリペプチド前駆物質であって、次の式を有する前駆物質:
    N末端拡張-Y-*ポリペプチド*
    式中でYはMet、Asn、Pro、Gln、CysまたはArg-Argであり、前記N末端拡張は1〜14のアミノ酸残基を有し、*ポリペプチド*は前記所望のポリペプチドの残りの部分である。
  19. 請求項18に記載のポリペプチド前駆物質であって、次の式を有する前駆物質:
    N末端拡張-Y1-Y2-Y3-*ポリペプチド*
    式中でY1はMet、Asn、Pro、Gln、CysまたはArg-Argであり;Y2はHisまたはTyrであり、Y3はAla、SerまたはGlyであり、前記N末端拡張は1〜14のアミノ酸残基を有し、*ポリペプチド*は所望のポリペプチドの残りの部分である。
  20. 請求項19に記載のポリペプチド前駆物質であって、前記所望のポリペプチドがGLP-1もしくはGLP-2またはGLP-1もしくはGLP-2のアナログである前駆物質。
  21. 請求項20に記載のポリペプチド前駆物質であって、前記所望のポリペプチドがポジションLys26でアシル化されるArg34GLP-1(7-37)である前駆物質。
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