JP2005502540A - 最適速度ティルト・ローター - Google Patents

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Abstract

1分間当たりの回転数(RPM)で表される最適角速度でローターを作動できるようにして、ローターを回転させるために必要とされるパワーを最小限に抑え、それによって性能効率を向上させ、騒音を減少し、ローター、トランスミッション及びエンジンの寿命を改良する、可変速式ティルト・ローター・システム及びこのシステムを作動するための方法が提供される。このシステム及び方法は、航続時間及び航続距離の増大をもたらす。このシステム及び方法は、また、離陸、ホバリング及び操縦中の性能を大幅に改良する。これらの改良は、全て、ヘリコプタがローターの垂直揚力によって支えられるヘリコプタ・モード、ヘリコプタが翼の揚力によって支えられローターが推力を与えるために前に傾けられる飛行機モード、及びヘリコプタ・モードから飛行機モードへの切り替えにおいて有効である。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、ティルト・ローター・ヘリコプタ、特に航続時間、航続距離、高度及び速度の大幅な増大及び騒音及び燃料消費量の減少を達成するための可変速式ティルト・ローターを有するヘリコプタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
固定翼航空機であろうと回転翼航空機であろうと例えば巡航、上昇または最大速度など特定の性能を得るために必要とされる燃料消費量によって表される航空機の効率は、これらの性能を得るために必要とされるパワーに正比例する。必要とされるパワーは、航空機の揚抗比(L/D)に反比例する。航空機の効率を上げるために、設計者は、航空機の重量に対抗して航空機の操縦を可能にするために必要な揚力のレベルで航空機の抗力を最小限に抑えることによって揚抗比を増そうと努力する。
【0003】
航空機の揚力及び抗力は、それぞれ下記の式によって決定される。
L=1/2ρV2SCL …(1)
D=1/2ρV2SCD …(2)
【0004】
ここで、pは空気密度であり、Vは対気速度であり、Sは揚力面(翼または回転羽根)の基準面積であり、CL及びCDは無次元の揚力及び抗力係数である。揚抗比L/Dは、揚力係数−抗力係数比CL/CDに等しい。従って、揚力係数−抗力係数比CL/CDは、性能に直接的に影響する。CL/CDは、典型的翼型について図1に示されるCL対CL/CD グラフから分かる通り、CLの関数である。巡航効率を最良にするためには、揚力翼型の揚力係数は最大CL/CDレベルに維持されなければならない。
【0005】
ヘリコプタにおいて、回転羽根の揚力及び抗力は、同じ揚力式L=3/2pV2SCLに一致する。ここで、Vは羽根に対する局部対気速度であり、これはホバリング中のヘリコプタにおいては1分間当たりの回転数(RPM)の単位で表される羽根の角速度の結果である。便宜上、本出願において使用される場合RPMは、ローター角速度を意味する。さらに、「ヘリコプタ」という用語は、本出願においてあらゆるタイプの回転翼航空機を包含する。
【0006】
ホバリング中のヘリコプタにおいて、回転羽根の速度は半径方向外側に向かって増大する。ローター中心からある半径速度において、羽根の速度は下記の方程式によって求められる。
vr=2πr(RPM)/60 …(3)
ここで、vrは回転速度、rはローター中心から測定した半径距離である。
【0007】
実質的前進速度(例えば100〜200mph)のヘリコプタは前進羽根と後退羽根の速度の非対称の結果生じる制御、振動及び性能限界の問題に直面する。前進方向8に進むとき、前進羽根10の速度は羽根の回転速度、プラス、ヘリコプタの前進速度に等しく、後退羽根12の速度は、羽根の回転速度、マイナス、ヘリコプタの前進速度に等しい。前進中、羽根の長さに沿った速度は図2に示される通りである。その結果、前進羽根は後退羽根より大きい揚力を持つ。対気速度の非対称によるヘリコプタのロールオーバーを防ぐために、後退羽根に対する揚力を増大させる一方で、前進羽根の対気速度を減少させなければならない。揚力は羽根の速度の二乗(V2)に反比例するので、後退羽根の揚力係数(CL)の大幅な増大が必要である。所与の羽根に有効な揚力係数は、図1に示される通り限定される。従って、前進羽根と後退羽根の間の速度の非対称を制限しなければならず、従ってヘリコプタの前進速度を制限しなければならない。
【0008】
ローターのRPMを増大すると対気速度分布の相対的非対称が減少するので、回転制御限度に対する前進速度の影響を減少する。しかし、このようなRPMの増大は最大許容ローター先端速度によって制約される。最大許容先端速度は、先端速度がマッハ1に接近するときの抗力、振動及び騒音の大幅な増大を避けるために、一般に音速(すなわち、マッハ1)より低い。
【0009】
現在のヘリコプタのローターは、複雑で深刻なローターの動力学的問題のために飛行中一定のRPMで回転する。一般的に言って、ヘリコプタ設計者は、単一速度ローターの開発に成功すれば満足する。これは、スタート及びストップ中地上で荷重が与えられずヘリコプタ及びローター構造に過大応力を与える振動荷重を受けることがない場合、ゼロから設計RPMまで可能である。従来のローターの羽根が揚力を生じるとき、回転羽根のRPMが設計RPMから著しく変化すると、悲惨な結果を生じるかも知れない。
【0010】
従来のヘリコプタのローターは、動作RPMのとき、1/回転、2/回転、3/回転などの速度で生じるローター励起周波数から適切に分離される羽根のフラップ、ラグ及びねじれ自然振動周波数が得られるように設計される。例えば、360RPMで動作するローターの場合、1/回転のローター励起周波数の発生に相当する周波数は6Hzであり(360RPMは6サイクル/秒である)、2/回転は12Hzである。ローターRPMが変化すると、励起周波数も変化する。便宜上、このような励起周波数を生じる周波数を、本出願においては励起周波数発生速度と呼ぶ。例えば、2/回転の速度で発生する励起周波数を生じる周波数は、本出願において「2/回転」周波数と呼ばれる。良好な動的行動を得るために、羽根の荷重及びヘリコプタの振動の両方を考慮して、羽根の数に関係なく従来のローターは1/回転、2/回転、3/回転などの周波数を避けるように設計される。従来の回転羽根は、設計RPMの100%で動作するように設計され、1/回転周波数より上の周波数で基本フラップ・モード、通常1/回転周波数より下で時には1/回転周波数と2/回転周波数の間の周波数で基本ラグ・モードであり、羽根の動力学は高いフラップ、ラグねじれモードが1、2、3、4、…n/回転周波数を避けるように調整される。従来の羽根の設計モード(すなわちモード周波数)は、惨事をもたらしかねない振動荷重の発生を避けるために1、2、3、4、…n/回転周波数から常に分離されていなければならない。少なくとも、この種の振動荷重は、ヘリコプタをパイロット及び乗客にとって許容できないものにし、そのメカニズム及び設備の信頼性を損なう。このような振動荷重を防ぐために、ローター角速度は、低ローター荷重または無ローター荷重及び低風速で起動または停止する場合を除いて、設計RPMの100%前後の狭い範囲に限定される。
【0011】
ヘリコプタのローターのRPMは、通常、特定の臨界高度で最大重量で最大前進速度について設定される。速度がマッハ1に近づくとき抗力、振動及び騒音が大幅に増大することを避けるために、ローターのRPMは、最大前進速度のとき前進羽根先端がマッハ1に近いがこれより低い速度で回るようにする。他のどのような飛行条件においても、ローターRPM従ってローターを回転させるために必要なパワーは、効率的な運転のために必要なRPM及びパワーよりかなり高くなる。
【0012】
Lockheed XH-51A複合ヘリコプタなど一部の調査用ヘリコプタは、必要とされる揚力のほとんどを生じるための翼及び必要とされる前進推力を生じるためのジェットまたはプロペラ駆動エンジンを組み込むことによって、特定の飛行条件のときのローターRPMを減少させることを試みている。翼及びエンジンを使用することによって、ローターは揚力及び推力を生じるという任務から解放されるので、荷重を除かれたローターは低いRPMで動作することができる。この点に関して、ヘリコプタは、前進羽根先端が音速に接近し振動、騒音及び抗力のレベルが増大する前により速い速度で飛行することができる。
【0013】
二段変速ギアボックスを使用することによってヘリコプタの最大前進速度を向上させかつ(または)最大速度における騒音を減少するための他の試みが行われてきた。このようなギアボックスは、ローターが2つのRPM値で回転できるようにしながら、一定のエンジンRPMに保つことができる。ローターは、ローター先端速度を減少するように高速前進のとき低い方のRPMで回転するように設定される。その他の条件においては、ローターは高い方のRPMで回転するように設定される。しかし、このような試みは燃料消費量を減少することによってヘリコプタの効率を大幅に上げることにはならない。
【0014】
別のヘリコプタは、非常に厳しい騒音制限に従うために離陸及び着陸中ローターRPMを10%減少する。このローターRPMの減少によって、ヘリコプタの性能は、離陸及び着陸中低下する。
【0015】
これらの努力は最大速度を増し離陸及び着陸中の騒音を減少しようとするものであるが、ヘリコプタの効率を上げようとするものではない。また、ある一定の性能のために消費される燃料及び必要とされるパワーを減少しようとするものではなく、また消費燃料及び必要なパワーを増大することなくヘリコプタの性能を向上させようとするものではない。従って、ヘリコプタの航続距離、高度及び速度性能を改良しながら、燃料消費量及び騒音を減少するヘリコプタのローター・システムが必要である。
【0016】
ティルト・ローター式回転翼航空機は、前進飛行中でかつ回転翼航空機の重量を支えるのに適切な前進速度のとき揚力を生じる翼を組み込む。ローター(通常2つまたは4つ)は、回転軸が垂直でありローターが通常のヘリコプタ・ローターとして作用する第一のポジションから、回転軸が相対的に水平でありローターが前進推力を生じるプロペラとして作用する第二のポジションに「傾く」。ティルト・ローター式回転翼航空機は、垂直離陸後ヘリコプタ・モードから飛行機モード(プロペラ付きの翼)に切り替わり、ホバリングまたは垂直着陸のためにヘリコプタ・モードに切り替わる。
【0017】
最もよく知られているティルト・ローター式回転翼航空機はV-22 Ospreyである。V-22 Ospreyは、二段変速ローターを使用し、ヘリコプタ・モード及び飛行機モードへの切り替えのために412RPM及びローターが前進飛行のためにプロペラ・モードにロックされるとき333RPMを使用する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
V-22の実験用前身XV-15は、同じタイプの二段変速ローターを試みたが、100%以外のRPMのとき大きい振動及び荷重を生ずるというローターの動力学のために二段変速に成功しなかった。
【0019】
現在のティルト・ローターの一定のRPMまたは近い比率(100%及び81%)のRPMは、前進飛行のとき過剰なRPMを生じ、ホバリング飛行のために過剰な羽根の「ねじり」(羽根先端の羽根角度と羽根付根の角度の違い)を生じる。どちらも現在のティルト・ローターの性能及び効率を制限している。従って、ティルト・ローター式回転翼航空機の最大ホバリング重量、巡航距離、高度及び速度性能を向上させながら、燃料消費量及び騒音を減少するティルト・ローター・システムが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、可変速式ティルト・ローター、及びティルト・ローター式回転翼航空機の性能及び効率を向上させながら燃料消費量を減少するために、この可変速式ティルト・ローターを使用する方法を提供する。ヘリコプタ・モード及び飛行機モードの両方において、本発明のローター・システムのRPMは、最適性能及び燃料効率のために羽根荷重を維持するために、回転翼航空機の飛行条件に応じて数倍までまた無限大設定にまで変動させることができる。ヘリコプタ・モードのとき、本発明は、低減前進速度で低減ローターRPMを可能にして、より低い前進速度で回転羽根の揚力係数を高め、羽根の揚抗比を高め、従って、航空力学的効率を高め、必要なパワー、燃料消費量及び騒音を低くする。ローターのRPMを減少することによって、このRPMでローターを駆動するために必要なパワーも減少する。ローターのRPM及びパワーの調整は、手動でまたは例えばコンピュータによって自動的に行うことができる。
【0021】
飛行機モードのとき、本発明は、RPMを大幅に減少し、プロペラ効率、回転翼航空機の航続時間、航続距離、高度及び速度を大幅に増大することができる。本発明は、回転羽根の重量を劇的に減少することができ、それによって、現在のローターでは得られない大きい直径のローターを可能にする。飛行機モードのときの非常に低いRPMと小さい羽根の質量の組み合わせは、旋回モードのフラッタをほとんど取り除くので、より高い効率の翼(より大きい翼幅及びより狭い翼弦)を可能にするので、航続時間、航続距離、高度をさらに増大し、燃料消費量及び騒音をさらに小さくすることができる。
【0022】
広い範囲のRPMで動作できるようにするために、本発明のティルト・ローター・システムは、ローター励起周波数でまたはその前後で動作できるように設計される。このような独自の能力を得るために、回転羽根は硬く、極度に軽量になるように設計される。羽根は、従来の回転羽根より相当軽くなければならない。
【0023】
実施態様例において、ティルト・ローターの羽根のフラップ、ラグ及びねじれ剛性並びに単位長さ当たりの羽根重量は、羽根付根から羽根先端に向かって徐々に減少する。出願者は、広い範囲のティルト・ローター角速度で効率的に動作できるようにするために、本発明の羽根は下記のフラップ剛性及び羽根の重量を持つことが望ましいことを発見した:
【0024】
フラップ剛性: EIflap≧200D4
(ローターの回転中心から測定してローター半径の30%の点において)
羽根全重量: W≦0.0025D3
ここで、Dはローターの直径であり、フィートの単位で測定され、Wはポンドの単位で表される各羽根の全重量であり、EIはポンド−平方インチの単位で表される。
【0025】
実施態様例において、ティルト・ローターは、従来のティルト・ローターのようにジンバル式ではなく、羽根は、フラップ及びラグ方向にローター・ハブにしっかりと取り付けられ(ヒンジ、エラストメーターまたはフレックスビームを必要としない)、ハブはマストにしっかりと取り付けられる。フェザリング軸の周りの羽根の取り付け角を変えるために羽根ベアリング・システムが装備される。この非ジンバル式ヒンジレス・ローターは、循環制御を使用してローターのコントロール・モーメントを大幅に増大する。循環制御は、フェザリング軸の周りでの羽根の取り付け角を変えることによってローター円板の一方の面に対して他方の面に対するより大きい揚力/推力を与える羽根の制御である。OSTRは、ヘリコプタ・モードのときピッチ及びロール方向にまた飛行機モードのときピッチ及びヨー方向により高いローター・コントロール・モーメントを与えるので、回転翼航空機の機動性が大幅に増大し、より広い範囲の回転翼航空機の重心で飛行できるようにする。飛行機モード及び切り替えモードのときのピッチ及びヨー方向の強力な制御能力によって尾翼が垂直安定板も水平安定板も完全に不要となるか、そのサイズを徹底的に小さくすることができ、その結果、回転翼航空機の重量及び抗力を大幅に減少する。
【0026】
高剛性OSTRローターのもう1つの利点は、突風及びローター荷重を緩和するために個別羽根ピッチ制御(IBPC)を付加的に使用できるようにすることである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明は、最適の飛行性能を得るためにヘリコプタの飛行条件に応じてRPMを数倍に、さらには無限大の設定にまで変えることができる最適速度ティルト・ローターを提供する。
【0028】
本発明の最適速度ティルト・ローター・システムは、ティルト・ローター式回転翼航空機に組み込まれると、より少ない燃料消費量及び騒音で航続距離、高度及び対気速度を大幅に改良することができる。説明のために、本発明の実施態様例の最適速度ローター・システムを、本出願においては、最適速度ティルト・ローターまたはOSTRと呼ぶ。OSTRは、ピストン・エンジンまたはタービン・エンジンなど任意の動力装置によって駆動することができる。
【0029】
本発明は、低減前進速度で及び(または)低減ローター揚力で低減ローターRPMを可能にし、回転羽根の揚力係数を増大して、羽根の揚抗比を高めることができ、従って、航空力学的効率を高め、必要とされるパワー、燃料消費量及び騒音レベルを小さくすることができる。本発明のOSTRは、ヘリコプタ・モード、飛行機モード及び一方のモードから他方のモードへの切り替え中にこれを達成することができる。
【0030】
ヘリコプタ・モードのとき回転羽根の揚力係数は羽根の長さに沿ってまた羽根の角位置と共に変動するので、その荷重を確認することによって回転羽根の揚力特性を評価するのが普通である。羽根荷重(CT/σ)は、回転羽根の平均揚力係数(CL)の関数であるパラメータであり、下記の式によって定義される。
【0031】
T=T/SσρVT 2 …(4)
ここで、T=ローター推力、S=ローター円板面積、VT=ローター先端速度である。
Tは、約T=nWであり、nは垂直操縦係数であり、Wはヘリコプタ重量である。剛率比σは加重羽根総面積とローター円板面積の比である。
T=2πR(RPM)/60 …(5)
【0032】
「羽根荷重」または「回転羽根荷重」という用語は、本出願において使用される場合CT/σを意味する。任意のヘリコプタのローター・システムの羽根荷重の有効限界は、実験によってすなわち飛行テストによって導出することができる。ヘリコプタ・モードにおける典型的なティルト・ローター・システムの有効限界羽根荷重は、図3においてヘリコプタ前進率μすなわちヘリコプタ前進速度とローター先端回転速度VTの比の関数として曲線14によって示されている。図から分かる通り、前進率が0.1より大きいとき、羽根荷重限界が低下する。羽根荷重の最適範囲16も、特定のヘリコプタのローター・システムについて飛行テストを行うことによって、図3に示される通り前進率の関数として導出することができる。ある前進率のとき、最適羽根荷重の範囲は、ヘリコプタ・モードのときの上昇速度及び航続時間などさまざまな飛行性能パラメータを最適化するために必要な羽根荷重によって定義される。
【0033】
同様に、飛行機モードのとき、ある一定の回転翼航空機重量、速度、上昇速度及び飛行高度で希望の前進推力を得るために必要とされる羽根荷重は、羽根の揚抗比を、従ってローターの推進効率を定義する。高いプロペラ効率を得るために、多くのプロペラ駆動固定翼航空機は可変ピッチ・プロペラを使用し、最適羽根荷重を得るためにプロペラRPMを変動させる。しかし、従来のティルト・ローターは、RPMを変動させると深刻な動荷重が生じるので、飛行機モードにおいてはRPMを固定している。
【0034】
本発明のOSTRは、羽根荷重を最適範囲に維持するためにティルト・ローターRPMを調整できるようにする。RPMの100%未満で動作することによって、低減されたRPMでローターを駆動するために必要とされるパワーも低減する。ティルト・ローターRPM及びパワーの調整は、手動でまたは例えばコンピュータによって自動的に行うことができる。手動OSTRシステムにおいては、最良の航続時間を得るために、パイロットは手動でティルト・ローターRPM及びエンジン・パワーを調整して、燃料消費量を最小限に抑える(直接測定するかあるいはエンジン・パワーの表示を観察して)。最良の巡航距離を得るために、パイロットは、燃料単位当たりの航行マイル数を最大限にするようにRPM及び対気速度を調整する。ある一定のパワー設定で上昇中、パイロットは、上昇速度を最大限にするようにティルト・ローターRPM及び対気速度を調整する。自動OSTRも同様に動作する。燃料消費量及び消費燃料単位当たりの航行マイル数などの情報は、コンピュータによって監視される。パイロットは、最適化する必要のある飛行性能パラメータ例えば航続距離、航続時間、上昇速度などを選択し、コンピュータはこれに応じて選択された性能を最大にするためにティルト・ローターRPM、パワー及び対気速度設定を調整する。その代わりに、前進率の関数としての最適羽根荷重範囲が飛行テストから予め決定され、これがコンピュータに記憶されて、コンピュータが、パイロット制御の大気速度及び上昇速度について予め決められた範囲内に羽根荷重を維持するようにティルト・ローターRPM及びパワー設定を調整する。
【0035】
出願者は、ティルト・ローターRPMの大幅な変化に伴う構造力学的問題は、質量を低減し剛性を増した羽根18(図4A、4B、4C及び10)から成るローター・システムを構築することによって克服できることを発見した。出願者は、フラップ剛性、ラグ剛性及びねじれ剛性が羽根付根20から羽根先端22に向かって徐々に減少しかつ質量が羽根付根から先端に向かって徐々に減少する羽根を設計することができた。フラップ24、ラグ26及びねじれ28方向は、それぞれ図4A、4B及び4Cに示されている。ローター・ハブに取り付けられるとこの羽根は、従来の羽根の構造力学的問題を生じることなく、ローターRPMの大幅な変化を可能にする。図4A、4B及び4Cに示されるこの種の羽根の実施態様例は、カーボン−エポキシ先進複合材料から作られる。
【0036】
広いRPM範囲で動作できるように、OSTRは特に、ローター励起周波数でまたはその前後で動作できるように設計される。OSTRは、この周波数でまたはその前後で全ローター揚力荷重の下で長時間動作可能である。このような独自の機能を得るために、OSTR回転羽根は、剛性で、非常に軽量に設計される。羽根の重量を減少し、フェザリング軸30(図4A)に対する羽根のフラップ剛性を増すことによって、羽根はローター励起周波数でまたはその前後でより良く動作できる。ラグ剛性は、フラップ剛性より励起周波数に対して敏感ではない傾向があるが、平均でフラップ剛性に対する比率が2より大に維持されれば、振動ラグ荷重及びヘリコプタ振動を減少するのに役立つ。
【0037】
OSTR回転羽根は、剛性であり、従来のローターの羽根より大幅に軽量である。出願者は、広範囲の角速度で動作できるようにするために、OSTRの羽根は下記のフラップ剛性及び重量を持つことが望ましいことを発見した:
フラップ剛性: EIflap≧200D4
(ローターの回転中心から測定してローター半径の30%の点において)
羽根全重量: W≦0.0025D3
ここで、Dはローターの直径であり、フィートの単位で測定され、Wはポンドの単位で表される各羽根の全重量であり、EIはポンド−平方インチの単位で表される。ただし、各羽根の全重量Wは、0.004D3以下でも良い。例えば、各羽根の全重量Wは、0.003D3以下、または0.002D3以下、または0.001D3以下でも良い。さらに、フラップ剛性EIflapは、ローターの回転中心から測定してローター半径の30%の点で100D4程度でも良い。
【0038】
図4A、4B及び4Cに示される本発明のOSTRの羽根の例は、約15フィートのシャンク33含めた長さ32、約21.2インチの最大幅34及び先端における約4.36インチの最小幅36を有する(図4A)。羽根は、約10.3インチのシャンク長さ40及び約5.81インチのシャンク直径42を有する。例示される羽根は、図5Aの表に示される直径(インチ)、剛性(ポンド−平方インチ)及び単位長さ当たりの重量(ポンド/インチ)を有する。図5Aから分かる通り、例示される羽根のフラップ剛性、ラグ剛性及びねじれ剛性は、ハブ中心から羽根先端に向かって徐々に減少する。羽根の20%測点5C〜5C及び70%測点5D〜5Dにおける羽根の断面図が、それぞれ図5C及び5Dに示されている。20%測点及び70%測点は、それぞれローターの回転中心から測定してローター半径の20%及び70%にある。羽根のシャンクの断面は図5Bに示されている。例示される羽根は、カーボン−エポキシの桁/シャンク及びカーボン−エポキシの前縁によって構成されている。後縁は薄いカーボン−エポキシの上面及び下面及び全深ハニコム・コアで作られる軽量セクションである。
【0039】
例示されるOSTRローター・ハブは、非常に剛性で、非ジンバル式であり、ヒンジレスである。例えば図6に示される通り、例えばローラー54など転動体及び例えばそれぞれ軌道52及び55など内側及び外側軌道から成るベアリングは、フェザリング軸の周りでの羽根のピッチを制御する。羽根の連結またはフレックスビームは使用されない。OSTRは、図6に示される通りカーボン−エポキシの円筒形のシャンクを有する羽根を含み、シャンクは、機外のチタン隔壁50に接合され、機内のチタン隔壁51に接合されリベットで留められる。分割される内側軌道52は、各々機内及び機外ベアリングの4列のバレル形中空ローラー54を支える。これらのローラー・ベアリング、ローラー・ガイド付きの個々の外側軌道55及びハブ構造56は、ジンバル式ローター・システムに比べてかなり大きいモーメントに耐える。羽根の遠心力に対しては、リベット57、機内隔壁51、拘束ベアリング58用の円錐マウンティング、スラスト・ベアリング・アセンブリ59及びハブ構造へのタイロッド60取り付けによって抵抗する。
【0040】
従来のティルト・ローターに対するOSTRの利点を実証するために、おそらく一般航空または無人航空機用に典型的な空重量4,000ポンド及び最大垂直離陸重量8,000ポンドの比較的軽量の回転翼航空機が選択された。従来のティルト・ローターの円板荷重は、典型的な13.24ポンド/平方フィート(Bell XV-15、Bell 609)と想定され、翼アスペクト比(翼幅対翼弦の比)も典型的な6.12であり、本発明と無関係な性能変動を避けるために、翼面積は従来のものとOSTR装備のティルト・ローターについて同じ(201.3平方フィート)と想定した。OSTRの旋回フラッタは大幅に遅延するので、OSTR装備の回転翼航空機の翼のアスペクト比をずっと大きくすることができる。アスペクト比が大きくなると、飛行機モードのときの巡航効率が高くなるばかりでなく、ホバリング時のローターの上昇圧係数が従来のティルト・ローターの10%に対して5.5%と相当低くなる。上昇圧係数が低くなるのは、ホバリング中のローターの吹き下ろしにより翼にマイナスの揚力が与えられるためであり、ローターの直径と翼弦の比に関係する。どちらのローターも3枚羽根である。
【表1】
Figure 2005502540
【0041】
OSTRの直径は、従来のローターの19.61フィートに対して30フィートでありかなり大きいが、著しく軽く、より高いOSTRのトルクの結果OSTRのギアボックスが重くなることを相殺する。実施態様例は、従来のティルト・ローター式航空機と等しいエンジン・パワー、胴体サイズ及び抗力、及び25,000フィートにおいて飛行機モードで最大速度のときに等しいローター効率に合わせた。従って、この実施態様例においては、全てのOSTRの利点は、より速い最大速度ではなく、ヘリコプタ・モードのとき、切り替え時及び25,000フィートにおける飛行機モードのほとんどの飛行条件においてより高い性能を得ることを目指している。ただし、本発明のOSTRは、より低速で得られる利点を減らすが、より速い最高速度を得られるように構成することができる。
【0042】
円板面積の134%の増大、それに伴う円板荷重の43%までの減少、及びOSTR可変RPMは、ホバリング・モード中(従来のティルト・ローターの49〜76%)及び飛行機モード中(20〜47%)のローター先端速度を大幅に減少し、それによりローターの騒音レベルを劇的に下げる。
【0043】
円板荷重の減少及びOSTR最適速度動作は、また8,000ポンドのとき地面効果を受けないホバリングの最大高度(上昇限度)を8,500フィート(XV-15と同じ)から16,300フィートに劇的に増大する。
【0044】
図7A及び7Bは、それぞれ非ジンバル式ヒンジレス・ローターに組み込まれるOSTRの羽根の例をジンバル式ローター・システムの従来の羽根と比較する2つの表を示す。図7Cは、図7A及び7Bの表において比較されているOSTRの羽根18と従来の羽根70の間の縮尺比較である。比較対象の従来の羽根70の長さ72は約9.8フィートであり、一定幅74は約11インチである。図7Aから分かる通り、OSTRの羽根は、フラップ(羽根の上下)方向のジンバルを備えるハブに取り付けられる従来の結合回転羽根より、半径10%の点で5.9倍の剛性を持つ。剛性が5.9倍であるにもかかわらず、OSTRの羽根の表面積当たりの重量は、従来の羽根の30%である。このようにOSTRの羽根の剛性が増大し表面積当たりの重量が減少するのは、テーパ形の平面図形及び高い剛性/重量のカーボン−エポキシ材料を使用して最大羽根厚み(羽根半径の30%の点で)を56%増大したことによる。剛性で軽量のOSTRの羽根は、従来の羽根のようにその先端に重りを必要としない。
【0045】
本発明のローター・システムは、ローターの構造的完全性を減じることなく全揚力荷重の下で0から100%のRPMで動作することができる。さらに、本発明のローターによって生じる振動は、乗員の疲労、乗客の快適さ及びペイロード性能に関して許容可能な範囲である。本発明のローター・システムは、広範囲のRPMでローターを作動することに伴う構造的安定性、荷重及び振動の問題を防ぐことができる。
【0046】
例示されるOSTRを構成するヒンジレス・ローターに据え付けられる実施態様例のOSTRの羽根は、計算流体力学、構造、構造力学及び制御力学用の9つの統合動力学的分析ツールを使って、分析され、最適化され、OSTR性能が確認された。これらのツールのうち最も重要なのは、CAMRAD II(Wayne Johnsonを起源とし、Analytical Methods Inc−ワシントン州、レッドモンド−から入手可)であり、ローター安定性(旋回フラッタを含めて)、ローター荷重、性能及び制御を評価するために広範囲に使用された。提示された全ての性能データ及び構造力学的データは不等流入を使ってCAMRAD IIを実行した結果に基づいている。広範なCAMRAD IIの分析において、例示されるOSTRは、設計RPM範囲のどの点でもローターの動的不安定を示さなかった。
【0047】
CAMRAD II分析は、揚抗比を最適化し、パワーを押さえ、より長い航続時間及び航続距離を得るためまたは同じパワー・レベルでより高い高度及び前進速度を得るために、例示されるOSTRが、ヘリコプタ・モードにおいて230RPM程度(先端マッハ数0.32)、飛行機モードにおいて75RPM程度(接線先端マッハ数0.11)またはその他の任意の中間RPMに角速度を下げることができることを明らかにした。
【0048】
図8は、従来のティルト・ローターと比較してOSTRの羽根のねじり(付根から先端に向かって羽根の取り付け角の変動)を示している。飛行機モードにおいて高前進速度のときのOSTR性能の鍵となるのは、高度25,000フィートで、290ノットの最大前進速度で180RPM(細大ホバリングRPMの50%)にまでRPMを減少し、非常に高い前進率で動作することができ、その結果、従来のティルト・ローターの46度に比べて合計の羽根のねじり(ローターの回転中心からローター先端まで)がわずか27度となる。
【0049】
図9は、従来のティルト・ローターと比較した場合のOSTRのホバリング性能指数を示している。ホバリング中のローターの性能指数は、誘発される損失が最小限であり、形状抗力がゼロであり、回転先端損失がゼロである理想的ローターに必要とされるパワーとホバリングために実際に必要とされるパワーの比として定義される。回転翼航空機の最大重量(8,000ポンド)のOSTRの性能指数は、従来のティルト・ローターより5%しか高くない。しかし、重量が小さくなると、性能指数の向上は39%と大きくなる。
【0050】
図10は、さまざまなローター直径について、例示されるOSTRの羽根重量を従来のティルト・ローターと比較している。図から分かる通り、直径によっては、例示されるOSTRを使って重量を80%減少することができる。ローター力学によって、回転翼航空機の回転羽根は、ローター直径の三乗の関数として重量を増大する。重量が80%減少することは、小型のローターに関しても重要であるが、大型のローターの場合非常に重要である。図10に示される通り、直径90フィートのOSTRの羽根の重量は、直径52.7フィートの従来のティルト・ローターの羽根の重量と同じである。従って、OSTRは、従来のティルト・ローターでは実用的とみなされない大型回転翼航空機を実現可能にする。
【0051】
ティルト・ローター式回転翼航空機の羽根システムの全重量は平均で回転翼航空機最大垂直離陸重量の約5%である。図11は、羽根の全重量が回転翼航空機の最大重量の5%であるOSTR装備の回転翼航空機のローター円板荷重を従来の回転翼航空機と比較して示している。両方とも3枚羽根ローターを想定している。図11から分かる通り、OSTRのローター円板荷重は、著しく減少する。OSTRは、もっと円板荷重を大きくして構築することもできるが(より小さい直径及びより軽いローター及びトランスミッション)、小さい円板荷重の利点により、小さい円板荷重は重要な設計上の選択肢である。ローターの円板荷重が小さいことの大きな利点は、垂直離陸、ホバリング及びヘリコプタ・モードでの飛行に必要とされるパワーを減少し、吹き下ろし速度、騒音レベル及び離陸及び着陸中の粉塵量を減少することである。
【0052】
図12は、ホバリング中の回転翼航空機の吹き下ろし速度をローターの円板荷重の関数として示している。従来のティルト・ローターの円板荷重は大きい(15〜25ポンド/平方フィート)ため、暴風−疾強風規模の風をホバリング中のティルト・ローター式回転翼航空機のすぐ近くに生じて、乗員の安全性、粉塵及び破片効果の点で望ましくない。
【0053】
ホバリング中回転翼航空機が必要とする回転翼航空機の単位重量当たりのパワーは、ローター円板荷重の平方根に比例する。図13は、ホバリング性能指数を0.75と想定してホバリングに必要とされる回転翼航空機のパワー−重量比を示している。V-22は、実施態様例の回転翼航空機に比べて航空機重量のポンドあたり2倍のパワーを必要とする。
【0054】
図14〜16は、4,000ポンド、6,000ポンド及び8,000ポンドの重量について、ヘリコプタ・モードにおいて及びヘリコプタ・モードから飛行機モードへの切り替えにおいてOSTRを作動するとき海抜ゼロで飛行するために必要なパワーを示している。それぞれ図14、15及び16に示される段101、102及び103は、飛行機モードへの切り替え及び720から583へのローターRPMの減少(すなわち、ローターのRPMを100%から約81%に減少)の終了時に従来のティルト・ローターに必要とされるパワーの減少を示している。
【0055】
ホバリングのために必要とされるパワーの大幅な減少、すなわち4,000ポンド、6,000ポンド及び8,000ポンドの場合にそれぞれ52%、42%及び38%の減少は、円板荷重の減少(必要とされるパワーの35%の減少)及びOSTR可変RPM動作によるホバリング性能指数の向上(図9)の効果が結びついた結果である。飛行機モードに切り替えられた後でも(従来のティルト・ローターでは583RPMで最大限効果的)重量4,000ポンド、6,000ポンド及び8,000ポンドの回転翼航空機でそれぞれ60%、55%および50%の必要パワーの減少は、OSTRが75RPMと360RPMの間で動作できるために低パワーでローター効率が大幅に高いという効果と、87%という高い翼アスペクト比により低前進速度で回転翼航空機翼抗力が大幅に低いという効果が結びついた結果である。従って、本発明の実施態様例のOSTRは、100%から20%までの範囲のRPMレベルで動作することができる。このように、実施態様例のOSTRは、従来のティルト・ローターの最小RPMレベル81%よりかなり低いRPMレベルで動作することができる。
【0056】
OSTRの利点は、ヘリコプタ・モードのとき及び切り替え中を通じて劇的である。OSTRは、より高い性能(ホバリングの上昇限界、上昇速度、加速、機動性など)を得るように、または騒音レベルを下げ、燃料消費量を小さくし、航続時間及びエンジン寿命を伸ばすように、または重量ペイロード及び燃料をより多く積載するようにまたは従来のティルト・ローターと同様の性能を得るためにエンジン・サイズを小さくして最大巡航速度の多少の減速を受け入れるように、設計することができる。
【0057】
飛行機モード及び切り替えモードにおけるピッチ及びヨーの強力な制御能力は、尾翼(垂直安定板及び水平安定板の両方)を完全に不要とするか、または尾翼の垂直安定板及び水平安定板のサイズを徹底的に小さくすることを可能にし、その結果、回転翼航空機の重量及び抗力を大幅に小さくすることができる。さらに、OSTRの大幅に軽い羽根は、OSTRを使用する回転翼航空機の重量を大幅に減少し(性能の増大)、コストを大幅に削減する。
【0058】
従来のティルト・ローターに比べて必要パワーの40%〜60%の減少は、同様の減少を燃料消費量にもたらす。従来のティルト・ローターに比べてヘリコプタ及び切り替えモードにおけるローター先端速度の36%〜67%の減速及び低速飛行機モードにおける接線先端速度の78%の減速は、本発明のOSTRを組み込む回転翼航空機に低燃料消費量(長い航続時間)及び民間へリポートの「保有パターン」または市街地上空を飛ぶヘリコプタとして低高度で操縦するために必要な非常に低い騒音をもたらす。
【0059】
図17〜19は、それぞれ4,000ポンド、6,000ポンド及び8,000ポンドの回転翼航空機重量について従来のティルト・ローターと比較した実施態様例のOSTRのローター効率を示している。この比較においては、OSTRの設計のために最大前進速度のとき等しいローター効率が予め選択された。25,000フィートでも、低い巡航速度におけるローター効率の大幅な向上が、OSTRの低くかつ可変のRPM動作に典型的である。4,000ポンドの場合39%である巡航効率の圧倒的優位は、8,000ポンドの場合には7%に減少するが、この事実は、25,000フィートの巡航高度の場合のみ通用する。図20は、10,000フィートで8,000の重量の場合について同様の比較を示しており、この条件では、効率の優位は25,000フィートの場合の7%から26%に増大する。
【0060】
さらに、図14〜20から分かる通り、飛行機モードで巡航する実施態様例のOSTRの最大RPM(約183RPM)は、ヘリコプタ・モードでホバリングするOSTRの最大RPM(約360RPM)の約半分である。このように広いRPM範囲の全体(すなわち360RPMから183RPMまで)を通じてパワーを維持するために、ローターを駆動するエンジンにローターを結合するために技術上周知の二段変速トランスミッションを使用することができる。
【0061】
図14〜20は、本発明のOSTRが、低前進速度で航行する低円板荷重ヘリコプタに使用されるとき、ティルト・ローター式回転翼航空機に典型的な高速巡航、ターボプロペラ航空機の巡航効率及び米国特許第6,007,298号において説明される発明の効率的な低騒音動作をもたらすことを示している。前記の特許は参照により全面的に本出願に組み込まれる。
【0062】
代替実施態様においては、広範囲のRPMで動作する代わりに、OSTRは、2つまたはそれ以上の角速度で動作するようにすることができる。この種のOSTRの場合、効率における利得は大きいが、広範囲のRPMで動作するOSTRによって得られる利得ほど大きくない。
【0063】
代替実施態様においては、ローター直径を53%増大する(従来のティルト・ローターの19.16フィートに対してOSTRは30フィート)代わりに、増大率を小さくすると、より軽量になり安価になる。このようなOSTRの場合、ヘリコプタ、切り替え及び低速飛行機モードのときの性能の利得、パワー及び騒音の減少は相当あるが、大きい直径のOSTRで得られる利得ほど大きくはない。
【0064】
本発明は、実施態様例に関して説明され、図に示されているが、以下に請求される通り本発明の意図される完全な範囲内において変更及び修正を加えることができるので、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、典型的な翼型の場合の揚力係数−抗力係数比のグラフを示している。
【図2】縁に沿った前進飛行(ヘリコプタ・モード)におけるローターの対気速度分布の略図である。
【図3】図3は、ヘリコプタ・モードのときの典型的なティルト・ローターの有効限界羽根荷重及び羽根荷重の最適範囲を示す、羽根荷重対前進率のグラフを示している。
【図4A】本発明の実施態様例の羽根の上面図である。
【図4B】本発明の実施態様例の羽根の側面図である。
【図4C】本発明の実施態様例の羽根の端面図である。
【図5A】図4Aに示される実施態様例の羽根の設計データを示す表である。
【図5B】図4Aに示される実施態様例の羽根のシャンクの断面図である。
【図5C】図4Aに示される実施態様例の羽根の20%測点における断面図である。
【図5D】図5Dは、図4Aに示される実施態様例の羽根の70%測点における断面図である。
【図6】ヒンジレス・ローターと結合される、図4Aに示される実施態様例の羽根のシャンクの部分断面図である。
【図7A】図4Aに示される実施態様例の羽根をジンバル式ティルト・ローターに使用するための従来の羽根と比較する表を示している。
【図7B】図4Aに示される実施態様例の羽根をジンバル式ティルト・ローターに使用するための従来の羽根と比較するさらなる表を示している。
【図7C】図7A及び7Bにおいて比較される2つの羽根の上面図を縮尺比較で示している。
【図8】図4Aに示される実施態様例の羽根のねじりを従来のティルト・ローターの羽根のねじりと比較するグラフである。
【図9】可変RPMの実施態様例のローターの海抜ゼロでホバリングする際の性能指数を固定RPMの従来のティルト・ローターの性能指数と比較するグラフである。
【図10】本発明の羽根の重量を従来のティルト・ローターの羽根の重量と比較するグラフである。
【図11】回転翼航空機最大重量の5%の全重量の羽根を持つ3枚羽根OSTRの円板荷重を従来の3枚羽根ティルト・ローターの円板荷重と比較するグラフである。
【図12】ホバリング中のローター吹き下ろし速度に対する回転翼航空機円板荷重の影響を示すグラフである。
【図13】ホバリングのために必要とされる回転翼航空機のパワー/重量比に対する回転翼航空機円板荷重の影響を示すグラフである。
【図14】4,000ポンドの低重量で海抜ゼロを可変RPMの実施態様例のローターを使用するティルト・ローター式回転翼航空機がヘリコプタ・モードで飛行するために必要とするパワーを、従来の翼及び二段変速ティルト・ローターを使用する回転翼航空機が必要とするパワーと比較するグラフである。
【図15】6,000ポンドの中重量で海抜ゼロを可変RPMの実施態様例のローターを使用するティルト・ローター式航空機がヘリコプタ・モードで飛行するために必要とするパワーを従来の翼及び二段変速ティルト・ローターを使用する回転翼航空機が必要とするパワーと比較するグラフである。
【図16】8,000ポンドの高重量で海抜ゼロを可変RPMの実施態様例のローターを使用するティルト・ローター式航空機がヘリコプタ・モードで飛行するために必要とするパワーを従来の翼及び二段変速ティルト・ローターを使用する回転翼航空機が必要とするパワーと比較するグラフである。
【図17】4,000ポンドの低重量で25,000フィートを可変RPMの実施態様例のローターを使用する回転翼航空機が飛行機モードで飛行する際のローター効率を定速ティルト・ローターを使用する回転翼航空機のローター効率と比較するグラフである。
【図18】6,000ポンドの中重量で25,000フィートを可変RPMの実施態様例のローターを使用する回転翼航空機が飛行機モードで飛行する際のローター効率を定速ティルト・ローターを使用する回転翼航空機のローター効率と比較するグラフである。
【図19】8,000ポンドの高重量で25,000フィートを可変RPMの実施態様例のローターを使用する回転翼航空機が飛行機モードで飛行する際のローター効率を定速ティルト・ローターを使用する回転翼航空機のローター効率と比較するグラフである。
【図20】8,000ポンドの高重量で10,000フィートを可変RPMの実施態様例のローターを使用する回転翼航空機が飛行機モードで飛行する際のローター効率を定速ティルト・ローターを使用する回転翼航空機のローター効率と比較するグラフである。

Claims (29)

  1. ある特定の飛行条件において回転翼航空機の効率を向上させるための方法であり、前記回転翼航空機が、半径方向に伸びる羽根及び前記ローターを回転するためのパワーを提供するためのエンジンを有するローターを備え、前記方法において、前記ローターが最大ローターRPMレベルと最小ローターRPMレベルの間(その両端を含む)のRPMレベルで動作し、該方法が、
    前記特定の飛行条件に関する効率を向上させるためのRPMレベルを確認するステップと、
    前記ローターのRPMを前記確認されるRPMレベルに調整するステップであり、前記確認されるRPMレベルが最大RPMの94%未満である、ステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記方法において、前記確認されるRPMレベルが前記ローター最大RPMレベルの80%未満である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記方法において、前記確認されるRPMレベルが前記ローター最大RPMレベルの70%未満である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記方法において、前記確認されるRPMレベルが前記ローター最大RPMレベルの60%未満である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記方法において、PRMレベルを確認する前記ステップが、RPMレベルの関数として羽根荷重を決定し、前記決定される羽根荷重を得るためのRPMレベルを確認するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記方法において、前記決定のステップが、前記飛行条件について効率を向上させるための羽根荷重の範囲を決定するステップを含み、かつ前記方法において、前記決定される羽根荷重を得るためのRPMレベルを確認する前記ステップが、前記決定される羽根荷重の範囲内の羽根荷重を得るためのRPM範囲を確認するステップを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記方法において、前記回転翼航空機がティルト・ローター式回転翼航空機であり、前記ローターがティルト・ローターであり、かつ前記方法において、前記特定の飛行条件が、飛行機、ヘリコプタ及び切り替えモードから成るグループから選択される飛行モード中に生じる飛行条件であり、前記方法において、ヘリコプタ・モードにおいて、前記確認されるローターRPMレベルが、前記最大RPMレベルの94%未満である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記方法において、ヘリコプタ・モード中、前記確認されるローターRPMレベルが前記最大RPMレベルの80%未満である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記方法において、ヘリコプタ・モード中、前記確認されるローターRPMレベルが前記最大RPMレベルの70%未満である、請求項7に記載の方法。
  10. ティルト・ローターを備えるティルト・ローター式回転翼航空機の効率を向上させるための方法であり、前記ティルト・ローターが、ヘリコプタ・モード、切り替えモード及び飛行機モードに傾きこれらのモードで動作でき、かつ半径方向に伸びる羽根及びさまざまなRPMで前記ローターを回転させるためのパワーを提供するためのエンジンを有し、前記ティルト・ローターが、ヘリコプタ・モードにおいて最大RPMレベルで動作することができ、該方法が、
    ヘリコプタ・モードにおいてあるRPMレベルで前記ローターを作動するステップと、
    飛行機モードにおいて、ヘリコプタ・モードにおける前記最大RPMレベルの80%未満のRPMレベルで前記ローターを作動するステップと、
    を含む、方法。
  11. 前記方法において、飛行機モードにおいて前記ローターを作動する前記ステップが、飛行機モードにおいて、ヘリコプタ・モードにおける前記最大RPMレベルの70%未満のRPMレベルで前記ローターを作動するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記方法において、飛行機モードにおいて前記ローターを作動する前記ステップが、飛行機モードにおいて、ヘリコプタ・モードにおける前記最大RPMレベルの60%未満のRPMレベルで前記ローターを作動するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  13. 前記方法において、ヘリコプタ・モードにおいてあるRPMレベルで前記ローターを作動する前記ステップが、ヘリコプタ・モードにおける前記最大ローターRPMレベルの94%未満のRPMレベルで前記ローターを作動するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記方法において、ヘリコプタ・モードにおいてあるRPMレベルで前記ローターを作動する前記ステップが、ヘリコプタ・モードにおける前記最大ローターRPMレベルの80%未満のRPMレベルで前記ローターを作動するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  15. 前記方法において、ヘリコプタ・モードにおいてあるRPMレベルで前記ローターを作動する前記ステップが、ヘリコプタ・モードにおける前記最大ローターRPMレベルの70%未満のRPMレベルで前記ローターを作動するステップを含む、請求項10に記載の方法。
  16. 可変速式ティルト・ローターであり、前記ティルト・ローターにおいて、該ティルト・ローターがヘリコプタ・モード・ポジションから飛行機モード・ポジションに傾き、前記ティルト・ローターにおいて、該ティルト・ローターがヘリコプタ・モードにおいて回転翼航空機に揚力を与え、該ティルト・ローターが飛行機モードにおいて前記回転翼航空機に推力を与え、該ローターが、ローター回転中心から測定してある半径及び直径を有し、該ローターが、
    ローター・ハブと、
    前記ハブに半径方向に結合される少なくとも2枚の羽根であり、各羽根が、前記ハブの近位の付根及び前記ハブの遠位の先端を有し、前記ローターにおいてポンドで表される各羽根の重量がフィートで表される該ローターの直径の三乗の0.004倍を上回らない、羽根と、
    を備える、ティルト・ローター。
  17. 前記ティルト・ローターにおいて、ポンドで表される各羽根の重量がフィートで表される該ローターの直径の三乗の0.0025倍を上回らない、請求項16に記載のティルト・ローター。
  18. 前記ティルト・ローターにおいて、ローター回転中心から測定して前記ローター半径の30%の点におけるポンド−平方インチで表される各羽根のフラップ剛性が、フィートで表されるローター直径の四乗の100倍以上である、請求項17に記載のティルト・ローター。
  19. 前記ティルト・ローターにおいて、ローター回転中心から測定して前記ローター半径の30%の点におけるポンド−平方インチで表される各羽根のフラップ剛性が、フィートで表されるローター直径の四乗の200倍以上である、請求項17に記載のティルト・ローター。
  20. 前記ティルト・ローターにおいて、単位長さ当たりの各羽根の重量が、前記羽根付根から前記羽根先端に向かって徐々に減少する、請求項17に記載のティルト・ローター。
  21. 前記ティルト・ローターにおいて、各羽根のフラップ剛性、ラグ剛性及びねじれ剛性が前記羽根付根から前記羽根先端に向かって徐々に減少する、請求項17に記載のティルト・ローター。
  22. 前記ティルト・ローターにおいて、前記ハブが非ジンバル式で、ヒンジレスである、請求項17に記載のティルト・ローター。
  23. 可変速式ティルト・ローターであり、前記ティルト・ローターにおいて、該ティルト・ローターがヘリコプタ・モード・ポジションから飛行機モード・ポジションに傾き、前記ティルト・ローターにおいて、該ティルト・ローターがヘリコプタ・モードにおいて回転翼航空機に揚力を与え、該ティルト・ローターが飛行機モードにおいて前記回転翼航空機に推力を与え、該ローターがローター回転中心から測定してある半径及びある直径を有し、該ローターが、
    ローター・ハブと、
    前記ハブに半径方向に結合される少なくとも2枚の羽根であり、各羽根が前記ハブの近位の付根及び前記ハブの遠位の先端を有し、前記ローターにおいて、前記ローター半径の30%の点におけるポンド−平方インチで表される各羽根のフラップ剛性がフィートで表される前記ローター直径の四乗の100倍以上である、羽根と、
    を備える、ティルト・ローター。
  24. 前記ティルト・ローターにおいて、前記ローター半径の30%の点におけるポンド−平方インチで表される各羽根のフラップ剛性がフィートで表される前記ローター直径の四乗の200倍以上である、請求項23に記載のティルト・ローター。
  25. 前記ティルト・ローターにおいて、単位長さ当たりの各羽根の重量が、前記羽根付根から前記羽根先端に向かって徐々に減少する、請求項23に記載のティルト・ローター。
  26. 前記ティルト・ローターにおいて、各羽根のフラップ剛性、ラグ剛性及びねじれ剛性が、前記羽根付根から前記羽根先端に向かって徐々に減少する、請求項23に記載のティルト・ローター。
  27. 回転翼航空機用のローターであり、
    ローター・ハブと、
    前記ハブに半径方向に結合される少なくとも2枚の羽根であり、前記ローターにおいて、ポンドで表される各羽根の重量が、フィートで表される該ローターの直径の三乗の0.003倍を上回らない、羽根と、
    を備える、ローター。
  28. 前記ローターにおいて、ポンドで表される各羽根の重量が、フィートで表される該ローターの直径の三乗の0.002倍を上回らない、請求項27に記載のローター。
  29. 前記ローターにおいて、ポンドで表される各羽根の重量が、フィートで表される該ローターの直径の三乗の0.001倍を上回らない、請求項27に記載のローター。
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