JP2005500697A - 切り替え可能磁気装置 - Google Patents

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Abstract

第1及び第2の永久磁石(10,11)を有する切り替え可能磁気装置が、それらの磁石が、完全オフ位置と完全オン位置の間で、互いに相対的に回転可能であるように、ハウジング内に取り付けられる。完全オフ位置は、第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、そのとき、磁気装置は、相対的に弱い外部磁界を与える。完全オン位置は、第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、そのとき、磁気装置は、相対的に強い外部磁界を与える。バイアス手段(30)は、第1及び第2の磁石に関連づけられ、第1及び第2の磁石の完全オン位置への相対的な回転を偏らせる。切り替え可能磁気装置を、強磁性材料上に、又は強磁性材料に近接して配置することは、磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるように、第1及び第2の磁石を相対的な方向に回転させる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、切り替え可能磁気装置に関する。本発明の追加の態様は、さらに、切り替え可能磁気装置を含む種々の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
我々の同時継続国際特許出願第PCT/AU00/01505号(以下、「特許文献1」という。)、及び我々の同時継続米国特許出願第09/951905号(以下、「特許文献2」という。)(その全体の内容は、相互参照により本明細書に組み込まれる)において、切り替え可能磁気装置が述べられる。この装置は、ハウジング、そのハウジングに設けられた第1及び第2の永久磁石を含む。第1及び第2の永久磁石は、それらが、相対的に回転可能であるようにハウジングに取り付けられる。これは、好ましくは、所定の位置に固定された磁石の1つを有し、第2の磁石が回転可能であることによって達成できる。特許文献1の装置において、第1及び第2の磁石は、第1の磁石のN極及びS極が、第2の磁石のN極及びS極について、実質的に並ぶように配置できる。磁石がこの方向性にあるとき、装置は、強い外部磁界を与える。磁石は、第1の磁石のN極が、第2の磁石のS極と、実質的に並び、第1の磁石のS極が、第2の磁石のN極と実質的に並ぶように、互いに回転可能である。この方向性において、装置は、相対的に弱い外部磁界を作る。それらの磁石は、作動手段によって回転する。
【発明の概要】
【0003】
明確に記載されていなければ、明細書及び特許請求の範囲において、「切り替え可能磁気装置」という用語が使用され、その「切り替え可能磁気装置」は、第1の永久磁石と第2の永久磁石を含む装置に関すると理解されるべきである。第1及び第2の永久磁石は、オフ状態とオン状態の間で互いに相対的に回転可能である。オフ状態において、磁石は、比較的弱い外部磁界を示すように配置され、オン状態において、磁石は、比較的強い外部磁界を示すように配置される。
【0004】
第1の態様において、本発明は、ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と、完全オン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、前記の完全オフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、前記の完全オン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、前記の第1の磁石及び前記の第2の磁石の前記の完全オン位置への相対的な回転を偏らせるバイアス手段が、前記の第1の磁石及び前記の第2の磁石に関連づけられ、前記の切り替え可能磁気装置を、強磁性材料上に、又は強磁性材料に近接して配置することは、前記の切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石、及び前記の第2の磁石を相対的な方向に回転させる装置を提供する。
【0005】
好ましくは、前記の切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にある、又は強磁性材料に近接しているとき、前記の第1及び第2の磁石の前記の完全オン位置への相対的な回転を引き起こすために必要な力は、第1のあらかじめ決められた力の範囲内にあり、前記の切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に接触していない、又は強磁性材料に近接していないとき、前記の第1及び第2の磁石の前記の完全オン位置への相対的な回転を引き起こすために必要な力は、第2のあらかじめ決められた力の範囲内にあり、前記の第2のあらかじめ決められた力の範囲は、前記の1のあらかじめ決められた力の範囲よりも高いピーク力を有し、前記のバイアス手段は、前記の第1のあらかじめ決められた力の範囲のピーク力を超えるが、前記の第2のあらかじめ決められた力の範囲のピーク力未満である力を用いて、前記の第1及び第2の磁石の前記の完全オン位置への相対的な回転を偏らせるために必要な力を印加し、よって、切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にあり、又は強磁性材料に近接してあるとき、前記の完全オン位置への自動的な回転を引き起こす。前記のバイアス手段は、好ましくは、ばねである。
【0006】
本発明の第1の態様の切り替え可能磁気装置は、強磁性材料上に、又は強磁性材料に極めて近接して位置されるとき、相対的に強い外部磁界を与える「オン」位置に自動的に切り替わることが可能な切り替え可能磁気装置を提供する。
【0007】
第2の態様において、本発明は、ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と、完全オン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、前記の完全オフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、前記の完全オン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、前記の第1及び第2の磁石の相対的な回転の範囲を制限する回転制限手段を含む装置を提供する。
【0008】
前記の回転制限手段は、前記の切り替え可能磁気装置が相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のS極及びN極に最も近接して並ぶ非アクティブ状態と、前記の切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のN極及びS極にほぼ並ぶように位置されるアクティブ位置との間で、前記の第1及び第2の磁石の相対的な回転を可能にできる。
【0009】
前記のアクティブ状態において、前記の第1の磁石のN極及びS極と、前記の第2の磁石のN極及びS極のそれぞれのずれの角度は、好ましくは、15度以下である。より好ましくは、ずれは、10度以下である。アクティブ位置は、完全オン位置であってもよい。
【0010】
前記の非アクティブ状態において、前記の第1の磁石のN極及びS極と、前記の第2の磁石のS極及びN極のそれぞれのずれの角度は、好ましくは、40度未満である。より好ましくは、30度未満である。特に好ましい実施の形態において、非アクティブ状態は、磁石を完全オフ位置に有する。
【0011】
前記の回転制限手段は、前記の第1及び第2の磁石の相対的な回転を、180度以下に制限する。好ましくは、前記の回転制限手段は、前記の第1及び第2の磁石が完全オン位置に達することを妨げる。
【0012】
前記の回転制限手段は、前記の第1及び第2の磁石の180度より大きい範囲までの相対的な回転を可能にしてもよい。好ましくは、前記の回転制限手段は、前記の第1及び第2の磁石の、完全オン位置を過ぎた方向への相対的な回転を可能にする。
【0013】
好ましくは、使用時において、前記の切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にあるとき、又は強磁性材料に近接しているとき、前記の第1及び第2の磁石が、保持力によってアクティブ位置に保持される。
【0014】
また、好ましくは、前記の切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にあるとき、又は強磁性材料に近接しているとき、前記の第1及び第2の磁石をアクティブ位置に保持するために第1の力が必要とされ、前記の切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に近接していないとき、前記の第1の力よりも大きい第2の力が、前記の第1及び第2の磁石を、アクティブ位置に保持するために必要とされ、前記の第1及び第2の磁石をアクティブ位置に保持するために加えられる前記の保持力は、前記の第1の力よりも大きく、前記の第2の力未満であり、よって、前記の切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に接触する、又は強磁性材料に近接した位置から除かれるとき、前記の第1及び第2の磁石が、非アクティブ位置に自動的に回転することを可能にする。
【0015】
前記の保持力は、摩擦力であってよい。前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、強磁性材料に接触する、又は強磁性材料に近接しているとき、前記の第1及び第2の磁石を、アクティブ位置に保持する保持力を加える保持手段を含んでもよい。前記の保持装置が、好ましくは、前記の第2の力より小さく前記の第1の力よりも大きいあらかじめ決められた力を生じるラッチ手段を含む。
【0016】
第3の態様において、本発明は、ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と完全オン位置の間で互いに相対的に回転可能であり、前記の完全オフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、前記の完全オン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、前記の第1及び第2の磁石の相対的な回転は、前記の第1及び第2の磁石が完全オン位置に達することを妨げるように制限され、前記の第1及び第2の磁石が、前記の切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、前記の第2の磁石のN極及びS極に完全ではないが近接して並ぶように、あらかじめ決められた相対的な方向に回転可能であり、前記の切り替え可能磁気装置は、接触する又は近接する外部強磁性材料から除かれるとき、前記の外部磁界が相対的に弱い状態に自動的に切り替わる装置を提供する。
【0017】
第4の態様において、本発明は、ハウジング、第1の永久磁石、第2の永久磁石、及び前記の第1の永久磁石と前記の第2の永久磁石の相対的な動作を引き起こすように構成された作動手段を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と、完全オン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、前記の完全オフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、前記の完全オン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記の第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記の第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、前記の作動手段は、フレキシブル部分を含み、前記のフレキシブル部分は、もし、前記の作動手段が、外部磁気回路が不在の状態で作動され、よって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石の相対的な回転を制限するなら、変形し、前記のフレキシブル部分は、外部磁気回路の存在する状態における前記の作動手段の作動中に、変形を実質的に回避する十分な降伏強度を有する装置を提供する。
【0018】
好ましくは、前記のフレキシブル部分は、ばねリンクである。
【0019】
好ましくは、前記のフレキシブル部分は、最大限に変形し、その後、前記の作動手段の連続作動が、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石の相対的な回転を引き起こすように動作する。
【0020】
本発明の第4の態様の1つの実施の形態において、もし、外部磁気回路が設定されるなら、切り替え可能磁気回路が「オン」位置に切り替えられ、たとえ外部磁気回路が強制的に除かれても、切り替え可能磁気回路が「オン」位置に留まる。従って、切り替え可能磁気装置は、その状態が、外部磁気回路との接触が成功したかどうかを示すことができる「メモリ」アドバイザとして動作することが可能である。
【0021】
ハウジングは、例えば、エアギャップによって、又は磁気的に高リラクタンスの1以上の材料によって、磁気的に分離された1対の受動的強磁性要素を含んでもよい。ハウジングは、第1及び第2の磁石が位置されるチャンバを最も適切に区画する。チャンバは、開放端を有し、より好ましくは、閉じたチャンバである。チャンバ閉鎖部材は、チャンバを閉じるために適切に使用される。
【0022】
別の実施の形態において、前記のハウジングが、一体構造として作成され、又は、一体形成の材料から作成される。この実施の形態において、好ましくは、前記のハウジングの2つの部分が、前記のハウジングが2つの受動的な極として作動するように、減じられた断面領域を有する。あるいは、前記のハウジングの部分が、前記の部分が非磁性になり、それ故、前記のハウジングが2つの受動的な極として働くように、対処されてもよい。
【0023】
前記のハウジングが、好ましくは、磁気リラクタンスの低い材料から成る。軟鋼、軟鉄、又はソフトパーマロイは、前記のハウジングの適当な材料の例である。
【0024】
前記のハウジングは、最も好ましくは、一対の受動的な極を含む。外部磁界の強さは、その一対の磁極を、それらが、第1及び第2の永久磁石の周囲の磁界強さを反映するように形作ることによって最大化されてもよい。
【0025】
前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、好ましくは、実質的にディスク形状である。最も好ましくは、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、本質的に、形状が円筒形であり、その円筒の高さは、円筒の直径未満である。前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、正確に、円筒形である必要はなく、円形の断面のわずかな変化が、本発明の精神の範囲に含まれることが理解される。前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石の高さは、広範囲に変化してもよく、高さ対直径の比も広範囲に変化してもよい。
【0026】
第1及び第2の磁石は、好ましくは、正反対に磁化される。それによって、N極領域は、S極領域から磁石の円筒表面の直径だけ分離される。N極領域とS極領域は、ともに、実質的に円形表面である磁石の上部表面及び下部表面に存在し、磁石の長さ又は高さに渡って存在する。
【0027】
上述されたように、1つの磁石が、ハウジングに固定され、1つの磁石がハウジング内で回転可能である。特に好ましくは、回転可能磁石が、本質的に円形である表面の中心点の周りに回転できる。こんなやり方で、ハウジングの内壁と回転可能な磁石の間の大きな間隔の必要性が避けられる。この実施の形態において、回転可能な磁石の回転の本体の形状は、磁石自体(すなわち、上面図及び底面図において実質的に円形である)と同じ形状である。従って、磁石は、回転可能であり、さらに、ハウジングの壁に相対的にその位置を保持する。
【0028】
磁石の相対的な回転を引き起こす作動手段は、好ましくは、磁石の1つと接続されるハンドル又はノブを含む。ハンドル又はノブは、1以上の中間部材によって、磁石の1つに接続されてもよい。
【0029】
前記のハンドル、又はノブが、手動で、電気的に、空気圧によって、水圧によって、又はバイメタルストリップの伸張動作によって、又は実際には、他の適当な手段によって回転してもよい。
【0030】
上述されたように、ハウジングは、好ましくは、2つの受動的な極を含む。また、好ましくは、1つの磁石は、ハウジングに固定される。この特に好ましい実施の形態において、1つの磁石は、磁極片に永久にエネルギーが与えられるように、定位置に固定される。また、本発明のいくつかの実施の形態において、両方の磁石が回転できてもよい。
【0031】
本発明における永久磁石は、任意の適切な種類であってよい。現時点では、それらが、強い磁界を有することが可能という理由で、希土類磁石である。また、そのような磁石は、消磁に対する抵抗を意味する高い保持力を有する。永久磁石技術が発展し続け、本発明に使用するのに適したより強力な磁石が、将来利用可能になることが予想される。
【0032】
第1及び第2の磁石が、本質的に、互いに同一であってもよい。
【0033】
あるいは、第1及び第2の磁石が、異なる磁気特性を有していてもよい。磁石は、互いに、同一又は異なる物理的寸法を有していてもよい。本発明のいくつかの実施の形態において、第1及び第2の磁石の磁気特性、又は物理的寸法の変形が、磁気スイッチング特性を変化させるために利用できる。
【0034】
本発明の全ての態様において、切り替え可能磁気装置は、さらに、磁石が回転可能となる前にユーザによるいくつかの余分な動作が必要とされるように、作動手段における子供に安全なロック又は子供に安全なキャッチ型の配置を含んでもよい。例えば、作動手段は、ノブを含んでもよい。そのノブは、ノブに印加される回転力が1以上の磁石に伝えられることが可能になる前に、押し下げられなければならない。当業者に容易に明らかである他の装置も、容易に明らかであろう。
【0035】
また、本発明のある実施の形態は、地球、又は他の惑星の磁気圏との相互作用を通じて、宇宙における短距離加速、及び/又は、宇宙船における強磁性材料との引力/反発力を提供するために使用されてもよい。宇宙飛行士が、宇宙遊泳、又は緊急時にそのような加速を利用できる。引き寄せ距離及び反発距離を増すために、第2の切り替え可能永久磁石が、宇宙船に導入されてもよい。
【0036】
本発明の他の態様によれば、磁界を有する惑星の周囲の軌道において衛星の方位を制御するシステムであって、少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、前記の切り替え可能磁気装置は、前記の切り替え可能磁気装置の方向が前記の衛星に対して可変であるように、前記の衛星に取り付けられ、使用時に、磁石が第2の位置にあるとき、前記の切り替え可能磁気装置の磁軸を、前記の衛星の磁界の方向に相対的に偏向させることによって、前記の衛星の方位が可変であり、それ故、前記の衛星の方位を変化させて、少なくとも1つの前記の切り替え可能磁気装置の磁軸を、前記の衛星の磁界の方向に、少なくとも部分的に再び位置合わせするシステムが提供される。
【0037】
少なくとも1つの前記の切り替え可能磁気装置は、前記の衛星上のレバーアームに取り付けられてもよい。
【0038】
好ましくは、前記のシステムは、対で配置された複数の切り替え可能磁気装置を含み、前記の切り替え可能磁気装置の各々の対は、1つの軸について前記の衛星の方位を制御するために一斉に動作する。より好ましくは、前記のシステムは、少なくとも2対の切り替え可能磁気装置を含む。前記のシステムは、少なくとも3対の切り替え可能磁気装置を含み、前記の3対のそれぞれの軸が相互に直交してもよい。
【0039】
1以上の切り替え可能磁気装置が、オン状態とオフ状態の間で選択的に可変であり、前記の衛星を周期的に正しい方位に置く。好ましくは、衛星の打ち上げおよび/または配備中に少なくとも1つの切り替え可能磁気装置がオフしうる。
【0040】
本発明のさらに別の態様によれば、 強磁性体を収集する収集装置であって、磁気引力によって強磁性体を収集して保持する強磁性収集部と、使用時に、前記の収集装置が保持される強磁性支持表面に係合する表面係合部とを含み、さらに、オフ位置とオン位置との間で切り替え可能な少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、前記のオフ位置では、前記の強磁性収集部が実質的に消磁され、前記のオン位置では、前記の切り替え可能磁気装置の外部磁界が、前記の強磁性収集部を磁化して、強磁性体を、前記の強磁性収集部に接触させて、又は近接させて収集かつ保持し、及び前記の収集装置を、磁気引力によって前記の強磁性支持表面に対して保持する装置が提供される。
【0041】
好ましくは、前記の切り替え可能磁気装置が、「オフ」位置にあるとき、前記の強磁性収集部、前記の強磁性体、前記の切り替え可能磁気装置、及び前記の強磁性支持表面の間の磁気引力がごくわずかである。
【0042】
前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、切り替え可能磁気装置をオン位置とオフ位置の間で切り替える作動手段を含んでもよい。
【0043】
好ましい実施の形態において、切り替え可能磁気装置は、さらに、前記の切り替え可能磁気装置と前記の強磁性収集部との間に位置された、少なくとも1つの強磁性分岐路を含み、前記の強磁性分岐路は、前記の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記の強磁性収集部よりも優先的に磁化され、故に、切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記の強磁性収集部の磁化を効果的に妨げる。好ましくは、前記の強磁性分岐路は、前記の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、磁気的に飽和されないが、前記の切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、磁気的に飽和される。前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、前記の切り替え可能磁気装置と前記の表面係合部との間に高リラクタンス領域を含み、前記の高リラクタンス領域は、前記の表面係合部における磁束が、前記の強磁性支持表面の磁気特性とは実質的に無関係である十分なリラクタンスを有することが可能である。
【0044】
本発明のさらなる態様によれば、第1のクランプ部材と、前記の第1のクランプ部材に向かって、及び前記の第1のクランプ部材から離れてスライド可能な第2のクランプ部材と、前記の第1のクランプ部材、及び前記の第2のクランプ部材の1つに、又は前記の第1のクランプ部材、及び前記の第2のクランプ部材の1つに極めて近接して取り付けられた切り替え可能磁気装置とを含む少なくとも1つのものを固定するクランプ手段であって、前記の第2のクランプ部材は、前記の第1のクランプ部材から間隔が開けられ、クランプされるものが、挿入されるギャップを区画し、前記の切り替え可能磁気装置がオンするとき、前記の第1及び第2のクランプ部材が、互いに移動し、それ故、クランプ部材の間のギャップに挿入されるものをクランプする手段が提供される。
【0045】
ホルダは、好ましくは、前記の第1のクランプ部材、及び前記の第2のクランプ部材に相対的にスライド可能な、クランプされるべきものが挿入されうるギャップが、クランプ部材の隣接する対の間で区画され、前記の切り替え可能磁気装置が「オン」するとき、クランプ部材の隣接する対が、互いに向かって移動し、それによって、クランプ部材の隣接する対の間のギャップに挿入されるものをクランプする。また、ホルダは、1以上の追加のクランプ部材に取り付けられた1以上の追加の切り替え可能磁気装置を含んでもよい。
【0046】
好ましくは、ホルダは、さらに、前記の切り替え可能磁気装置の1つの作動手段を、1以上の追加の切り替え可能磁気装置の少なくとも他方とともに操作する手段を含む。
【0047】
本発明の別の態様によれば、前記の切り替え可能磁気装置の機能を提供又は制限する1以上の機能モジュールに係合する切り替え可能磁気装置が提供される。
【0048】
1以上の機能モジュールは、1以上の以下の種類のモジュールを含むことが可能である。それらは、前記の切り替え可能磁気装置の磁石の相対的な回転を、あらかじめ決められた角度範囲内に制限する回転制限モジュール、前記の切り替え可能磁気装置の磁石の相対的な回転を偏らせるバイアスモジュール、及び前記の切り替え可能磁気装置の磁石の相対的な方向を開放可能にロックするロックモジュールである。
【0049】
前記のロックモジュールは、好ましくは、1以上のあらかじめ決められた相対方向において、前記の切り替え可能磁気装置の磁石を開放可能にロックする。
【0050】
前記の切り替え可能磁気装置は、好ましくは、さらに、磁石の相対的な回転を引き起こす作動手段を含み、前記の作動手段は、追加的に、少なくとも1つの前記の機能モジュールによって係合され、前記の切り替え可能磁気装置の機能を制御する。
【0051】
本発明のさらに別の態様によれば、表面をグリップするグリップ装置であって、その表面にシール可能に係合する排出可能な空間を有する種類の少なくとも1つのグリップ手段を含み、前記のグリップ手段は、前記の空間を部分的に排出することにより、前記の表面と前記のグリップ手段との間に吸引力を形成することによって、前記の表面をグリップし、前記のグリップ装置は、さらに、少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、前記の切り替え可能磁気装置は、前記の表面が強磁性であるとき、前記の表面と追加の磁気的係合を生成する装置が提供される。
【0052】
好ましくは、前記のグリップ手段が前記の表面にシール可能に係合されるとき、少なくとも1つの前記の切り替え可能磁気装置が、前記の表面に接触する、又は前記の表面に近接する。
【0053】
好ましくは、少なくとも1つの前記の切り替え可能磁気装置は、使用時に、もし、前記のグリップ手段の前記の表面とのシーリング係合が、部分的に又は全体的に破られるなら、そのシーリング係合を、少なくとも部分的に再構成するように動作する。
【0054】
グリップ装置は、前記の切り替え可能磁気装置をオン位置とオフ位置の間で切り替えて、前記のグリップ装置の前記の表面に対する取り付け及び分離を可能にする作動手段を含むことができる。
【0055】
また、グリップ装置は、前記の切り替え可能磁気装置が、1以上の磁極拡張手段を有し、前記の磁極拡張手段は、相対的に高い透磁率の磁気回路を提供し、前記の切り替え可能磁気装置の外部磁界を、強磁性表面に、実質的に導通させ、それらとの磁気引力を増す。また、グリップ装置は、複数のグリップ手段、又は切り替え可能磁気装置を含むことができる。
【0056】
本発明の別の態様によれば、第1の磁気装置と第2の磁気装置とを含む連結器であって、前記の第1の磁気装置は、切り替え可能磁気装置であり、前記の第1の磁気装置及び前記の第2の磁気装置は、前記の第1の磁気装置がオフのとき、前記の第2の磁気装置が、前記の第1の磁気装置を引きつけ、前記の第1の磁気装置がオンのとき、前記の第2の磁気装置が、前記の第1の磁気装置に反発するように互いに相対的に配置される連結器が提供される。
【0057】
前記の第2の磁気装置は磁石を備えてもよい。好ましくは、前記の第2の磁気装置が、第2の切り替え可能磁気装置を備え、前記の第1及び第2の切り替え可能磁気装置は、前記の第1及び第2の切り替え可能磁気装置がオンするとき、互いに反発する。
【0058】
好ましくは、前記の第1の磁気装置が、前記の第2の磁気装置に対して相対的に移動可能である。
【0059】
本発明のさらなる態様によれば、切り替え可能磁気装置、及び少なくとも1つの第2の磁気手段を含む連結手段であって、前記の切り替え可能磁気装置、及び前記の第2の磁気手段は、前記の切り替え可能磁気装置がオンし、かつ前記の第2の磁気手段が、前記の切り替え可能磁気装置に接触している、又は極めて近接しているとき、前記の第2の磁気手段が、前記の切り替え可能磁気装置に、相対的に強く引き寄せられ、よって、前記の第2の磁気手段を前記の切り替え可能磁気装置に連結し、前記の切り替え可能磁気装置がオフするとき、前記の第2の磁気手段と前記の切り替え可能磁気装置が分離するように、前記の第2の磁気手段が、前記の切り替え可能磁気装置に相対的に弱く引き寄せられる連結手段が提供される
【0060】
好ましくは、前記の連結手段は、少なくとも1つの追加の磁気手段を含み、前記の追加の磁気手段は、前記の切り替え可能磁気装置がオンし、前記の第2の磁気手段が前記の切り替え可能磁気装置に接触し、又は極めて近接し、かつ前記の追加の磁気手段が、前記の第2の磁気手段に接触し、又は極めて近接するとき、前記の追加の磁気手段が、前記の第2の磁気手段に結合され、前記の切り替え可能磁気装置がオフするとき、前記の第2、及び前記の追加の磁気手段が、前記の第2、及び前記の追加の磁気手段が分離できるように、前記の切り替え可能磁気装置に相対的に弱く引き寄せられるように、前記の第2の磁気手段に対して配置される。
【0061】
前記の切り替え可能磁気装置は、前記の第2の磁気手段に対して相対的に可動であってよい。前記の追加の磁気手段は、好ましくは、前記の第2の磁気手段、及び前記の切り替え可能磁気装置に対して相対的に可動である。少なくとも1つの前記の第2の磁気手段および/または少なくとも1つの前記の追加の磁気手段は、強磁性部材であってよい。
【0062】
また、連結器は、さらに、前記の切り替え可能装置をオフし、前記の連結手段の分離を可能にする作動手段を含んでもよい。好ましくは、前記の作動手段は、前記の切り替え可能磁気装置をオンして、前記の連結手段の連結を引き起こすように追加的に構成される。
【0063】
連結手段は、さらに、間隔が開けられた複数の第2の手段を含み、前記の切り替え可能磁気装置は、前記の切り替え可能磁気装置が、複数の前記の第2の磁気手段の選択された1つに連結可能なように可動であってよい。
【0064】
本発明の別の態様によれば、ラッチ部材、第1の磁気装置、及び切り替え可能磁気装置を含むラッチ手段であって、前記のラッチ部材は、前記のラッチ部材がラッチ凹部に受け入れられ、前記のラッチ部材のラッチを引き起こすことができる伸張位置と、後退位置との間で可動であり、前記の第1の磁気装置と前記の切り替え可能磁気装置は、互いに相対的に可動であり、前記の第1の磁気手段、又は前記の切り替え可能磁気装置が、前記のラッチ部材に結合され、前記の切り替え可能磁気装置の作動が前記のラッチ部材の相対的な動きを引き起こすように取り付けられる手段が提供される。
【0065】
前記の第1の磁気装置が、好ましくは、磁石である。
【0066】
切り替え可能磁気装置、又は第1の磁気手段は、前記ラッチ部材に連結できる。
【0067】
好ましくは、前記の切り替え可能磁気装置、及び前記の第1の磁気手段が、前記の切り替え可能磁気装置がオンのとき、前記の第1の磁気手段を引き寄せるように互いに相対的に配列される。あるいは、前記の切り替え可能磁気装置、及び前記の第1の磁気手段が、前記の切り替え可能磁気手段がオンのとき、前記の切り替え可能磁気手段が、前記の第1の磁気手段に反発するように互いに相対的に配列される。
【0068】
前記の第1の磁気手段が、強磁性材料から形成され、前記の切り替え可能磁気装置、及び前記の第1の磁気手段が、前記の切り替え可能磁気装置がオンのとき、前記の第1の磁気手段を引き寄せるように、互いに相対的に配列される。
【0069】
第1の磁気手段、または切り替え可能磁気装置は、前記のラッチ部材に取り付けられてもよい。
【0070】
前記の装置は、好ましくは、さらに、前記のラッチピンを、伸張位置、又は後退位置に偏らせるバイアス手段を含む。
【0071】
ある実施の形態において、前記のラッチ部材、及び前記の第1の磁気手段が、第1の部材に取り付けられ、前記の切り替え可能磁気装置が、前記の第1の部材に相対的に可動である第2の部材に取り付けられ、前記のラッチ手段は、前記の第1の部材を前記の第2の部材にラッチする。
【0072】
別の実施の形態において、ラッチピン、第1の磁気手段、及び切り替え可能磁気装置が、第1の部材に取り付けられ、前記のラッチ部材が、前記の第1の磁気手段に相対的に可動である第2の部材の受入アパーチャに受け入れられ、前記のラッチ手段は、前記の第1の部材を前記の第2の部材にラッチする。ラッチ部材は、第1の磁気部材を含んでもよい。
【0073】
本発明のさらなる態様によれば、ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置の間で互いに相対的に回転可能であり、前記のオフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、前記のオン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、低リラクタンス分岐路を含み、前記の低リラクタンス分岐路は、少なくとも前記のハウジングの第1の部分に取り付けられ、前記のハウジングの第1の部分は、前記の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記のハウジングの第1の部分に隣接した、前記の切り替え可能磁気装置によって与えられる外部磁界がごくわずかであるように、少なくとも部分的に磁化されるように構成され、前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、前記の第1及び第2の磁石と、前記の切り替え可能磁気装置の外部表面の一部との間の高リラクタンス領域を含み、前記の高リラクタンス領域は、前記の切り替え可能磁気装置の前記の外部表面の一部に与えられる磁束が実質的に一定であるように、十分なリラクタンスを有する装置が提供される。
【0074】
好ましくは、前記の分岐路は、切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、切り替え可能磁気装置の外部磁界によってほとんど磁気的に飽和される。前記の分岐路は、好ましくは、強磁性である。
【0075】
本発明のさらなる別の態様によれば、ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、前記のオフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、前記のオン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、低リラクタンス分岐路を含み、前記の低リラクタンス分岐路は、前記の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記の低リラクタンス分岐路に隣接した切り替え可能磁気装置によって与えられる外部磁界がごくわずかであるように、少なくとも部分的に磁化される装置が提供される。
【0076】
本発明のこれらの態様において、前記の低リラクタンス分岐路は、前記の切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、前記の分岐路に隣接して、相対的に強い外部磁化を与える。前記の低リラクタンス分岐路は、好ましくは、エアギャップによって、前記の磁石から分離される。より好ましくは、前記の低リラクタンス分岐路は、前記の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、磁気的に飽和されず、前記の切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、磁気的に飽和される。
【0077】
本発明のさらなる態様によれば、ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、前記のオフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、前記のオン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、磁石と前記の磁気装置の外部表面の一部との間に高リラクタンス領域を含み、前記の高リラクタンス領域は、前記の切り替え可能磁気装置の前記の外部表面の一部に与えられる磁束が実質的に一定であるように、十分なリラクタンスを有する装置が提供される。前記の高リラクタンス領域は、エアギャップであってよい。
【0078】
前記の高リラクタンス領域は、こうリラクタンス領域を区画するハウジングを囲む外殻、前記のハウジングに外部で取り付けられるスペーサ、前記のハウジングにおける空間、磁石とハウジングの間のギャップ、非磁性スペーサを提供することによって、任意の既知の方法によって形成可能である。
【0079】
前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、前記の磁石を、第1の相対方向に開放可能に保持する開放可能保持手段を備え、前記の開放可能保持手段は、開放可能であり、前記の磁石が、第2の相対方向に動くことを可能にする。好ましくは、前記の切り替え可能磁気装置は、前記の開放可能保持手段を作動させて、前記の磁石を開放する作動手段を含む。前記の作動手段が、好ましくは、押しボタン装置を含む。前記の開放可能保持手段は、好ましくは、前記のバイアス手段を開放可能に保持する。
【0080】
本発明の別の態様によれば、外部導体に電気的に接続するように構成された電気連結器であって、前記の連結器は、電気接続をする少なくとも1つの接触部を含み、切り替え可能磁気装置は、前記の切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、前記の接触部を、前記の外部導体と導電接触させて保持する連結器が提供される。
【0081】
好ましくは、前記の接触部が、前記の切り替え可能磁気装置の前記のハウジングに取り付けられる。前記の接触部が、前記の切り替え可能磁気装置の前記のハウジングと一体的に形成可能である。前記の電気連結器は、2以上の接触部を含んでもよい。また、前記の電気連結器は、導電性ケーブルを受け入れて電気的に接触するケーブル受入手段を含んでもよい。
【0082】
好ましくは、前記の電気連結器が、前記の切り替え可能磁気装置の磁石を、オン状態とオフ状態の間で相対的に回転し、電気連結手段の連結と分離を選択的に可能にする作動手段を含む。
【0083】
好ましい実施の形態において、前記の電気連結器は、さらに、電流が前記の連結器に流れることを選択的に防止または可能にする電気スイッチング手段を含む。
【0084】
前記の作動手段は、前記の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、電流が前記の連結器を流れないように前記の電気スイッチング手段と関連づけできる。また、電気連結器は、電気絶縁手段を含んでもよい。
【0085】
前記の電気連結器は、好ましくは、溶接のための地中接続器であってよい。
【0086】
本発明の別の態様によれば、ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、前記の第1の永久磁石及び前記の第2の永久磁石は、前記のハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、前記のオフ位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、前記のオン位置は、前記の切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、前記の第1及び第2の磁石の相対的な方向が、前記のオン位置とオフ位置の間で可変であり、その強さが可変の外部磁界を生成する装置が提供される。
【0087】
前記の第1及び第2の磁石の相対的な方位は、好ましくは、前記のオン位置とオフ位置の間で連続的に可変である。また、前記の第1及び第2の磁石の相対的な方位が、前記のオン位置とオフ位置との間で増加的に可変であってもよい。
【0088】
本発明のさらなる別の態様によれば、偏向手段を超えて移動する帯電粒子を偏向させる粒子偏向手段であって、外部磁界を生成して、前記の粒子を帯電させる切り替え可能磁気装置を含む手段が提供される。
【0089】
本発明の別の態様によれば、第1の流体部と第2の流体部の間に流体接続部を作成する流体連結器であって、さらに、少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、前記の切り替え可能磁気装置は、前記の第1及び第2の流体部を互いに流体が行き来するように保持する流体連結器が提供される。
【0090】
前記の流体連結器は、さらに、前記の切り替え可能磁気装置の磁石を、オン状態とオフ状態の間で相対的に回転させ、前記の流体連結手段の連結と分離を選択的に可能にする作動手段を含んでもよい。前記の流体連結器は、さらに、前記の第1及び第2の流体部の間で、流体の流れを制御する流体制御手段を含んでもよい。記の作動手段は、好ましくは、前記の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、流体の流れが妨げられるように、流体制御手段に関連している。
【0091】
本発明の別の態様によれば、第2の部材に相対的につり下げられた第1の部材を有する懸垂装置であって、第1の部材に関連した第1の磁気手段、及び第2の部材に関連した第2の磁気手段を含み、前記の第1の磁気手段、又は前記の第2の磁気手段は、切り替え可能磁気装置を含む装置が提供される。
【0092】
前記の第1及び第2の磁気手段は、前記の切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるとき、互いに反発するように配置されてよい。あるいは、前記の第1及び第2の磁気手段は、前記の切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるとき、互いに引き合うように配置されてよい。この場合において、前記の第1及び第2の磁気手段は、前記の切り替え可能磁気装置が相対的に弱い外部磁界を与えるとき、互いに引き合うように配置されてもよい。
【0093】
磁気懸垂装置は、さらに、導電部を含むダンプ手段を有し、前記のダンプ手段は、前記の第1及び第2の部材の相対的な動きが、前記の導電部を、前記の第1又は第2の磁気手段によって生成される磁界中で動かすように、前記の第1又は第2の部材に連結される導電部を含んでもよい。
【0094】
前記の第1及び第2の部材が、好ましくは、互いに相対的にスライド可能である。記の第1の磁気手段、及び/または、前記の第2の磁気手段は、切り替え可能磁気装置を含む。
【0095】
好ましくは、使用時に、前記の切り替え可能磁気装置の外部磁界が変化し、懸垂中の前記の第1及び第2の部材の隔たりを変化させることが可能である。
【0096】
懸垂装置は、好ましくは、ダンパ又は衝撃吸収装置を備えていてもよい。
【0097】
本発明の別の態様によれば、磁気手段に対する導電性部材の動きが、導電性部材に対する磁気力の印加によって減じられ、前記の磁気手段が、切り替え可能磁気装置を含む磁気ブレーキ手段が提供される。
【0098】
好ましくは、使用時に、前記の導電性部材と前記の磁気手段の相対的な動きの減少率を変化させるように、前記の切り替え可能磁気装置の外部磁界が、相対的な低レベルと高レベルとの間で可変である。
【0099】
好ましい実施の形態において、前記の切り替え可能磁気装置は、さらに、磁石の相対的な方位を指示する指示手段を含む。使用時に、もし、外部磁気回路を形成する前記の切り替え可能磁気手段が、強制的に除去されるなら、前記の指示手段が、前記の磁石の相対的な方位を除去するように指示することができる。前記の指示手段が前記の作動手段を含んでもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0100】
以下に、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について述べる。
添付の図面は、本発明の好ましい実施の形態を示す。これらの図は、本発明の好ましい実施の形態を図示する目的で提供され、本発明は、図示された特定の実施の形態に制限されない。
【0101】
特許文献1に述べられる切り替え可能磁気装置について発明者によって実施される更なる研究を受けて、本発明の種々の態様が生み出された。これらの研究は、切り替え可能磁気装置を「オフ」の位置から「オン」の位置に切り替えるために必要な力が、外部磁気回路の透磁率とともに変化することを明らかにした。特に、外部磁気回路がない場合に、装置を「オン」の位置から「オフ」の位置に切り替えるために必要な力は、外部磁気回路が存在する場合に、装置を所定の位置に切り替えるために必要な力よりもずっと大きいことがわかった。例えば、その装置が、外部の強磁性材料と接触して、又は極めて近接して配置されるとき、高い透磁率の外部磁気回路が存在しうる。図1Aは、特許文献1に述べられた切り替え可能磁気装置の作動手段を角変位で回転させるために必要な相対的な力のグラフである。図1Aからわかるように、装置を、「オン」の位置に切り替えるために必要な力は、もし外部の透磁率が低いなら、大きい。これは、高い透磁率を有する外部の磁気回路が存在しないとき、装置固有の大きい磁界強さに起因する。従って、この固有の磁界によって生成される抵抗を克服する研究がなされてきた。オン位置、すなわち、図1Aの180度への磁界の回転は、機械エネルギーを、磁極間の磁束密度の高い反発領域に保存される磁気ポテンシャルエネルギーに変換する。
【0102】
図1Bは、切り替え可能磁気装置が、高い透磁率の外部磁気経路の存在するところにある場合の、図1Aと同様のグラフを示す。これは、例えば、磁石が外部の鉄の負荷に取り付けられるとき等の、装置を、外部強磁性材料に接触させて、又は極めて近接させて配置することによって達成できる。図1Bからわかるように、グラフの一般的形状が、図1Aのそれに類似するけれども、磁石をオフ位置とオン位置の間で動かすために必要とされる相対力は、高透磁率外部磁気回路が存在しないときよりもずっと小さい。図1Bにおいて、磁石をオフ位置とオン位置の間で動かすために必要な力は、図1Aにおけるそれよりも小さい。なぜなら、外部磁気回路の高い透磁率が、結果として、いくらかの磁束が、反発する極の間で、より容易にそれる外部経路を見つけることにつながるからである。
【0103】
図1A及び図1Bの両方において、角変位力は、磁石を、180度(すなわち、完全オン位置)を除いて、0度又は360度の方向(すなわち、完全オフ位置)に戻そうとする。0度又は360度では、たとえ不安定、又は半安定の平衡でも、時計回り、及び反時計回りの力がつり合う。
【0104】
図2は、角変位に対してプロットされた、典型的な切り替え可能磁気装置の作動手段を切り替えるために必要な相対力の一連のプロットを示す。各々別個のプロットは、切り替え可能磁気装置が、強磁性体基板から異なる距離だけ離れているときの回転力を示す。プロット2001は、切り替え可能磁気装置が無負荷であるとき、すなわち、切り替え可能磁気装置が強磁性表面に近接していないときの、角変位に対する力の角度を示す。プロット2002は、切り替え可能磁気装置が、外部磁性体から3.5mmであるときの、角変位に対する力を示す。プロット2003、2004、2005は、切り替え可能磁気装置が、磁気回路から、それぞれ、2mm、0.5mm、及び0.1mmだけ離れているときの、角変位に対する力を示す。プロット2006は、切り替え可能磁気装置が、強磁性材料と接触しているときの、角変位に対する角変位力を示す。これらのプロットからわかるように、切り替え可能磁気装置が、外部強磁性体に近づけられるとき、切り替え可能磁気装置の磁石を回転させるために必要な力が十分に低減する。切り替え可能磁気装置が、外部強磁性回路に接触するとき、オフ位置(0度)とオン位置(180度)の間の磁石を回転させるために必要なピーク力は、切り替え可能磁気装置が無負荷なときに必要とされるピーク力の20%未満である。
【0105】
磁石に作用する力は、(磁石が、180度の平衡状態であるときを除いて)常に、磁石をオフ位置(0度又は360度)に戻そうとするので、磁石をオン位置に回転させるためになされるどの働きも、磁石がオフ位置に戻されるときに戻される。
【0106】
本発明の第1の実施の形態において、磁気装置は、磁石を、完全オフ位置から偏らせる、磁石に関連したバイアス手段を含む。上述したように、例えば、磁気装置が、外部強磁性材料に接触していない、又はあまり近接していない等の、切り替え可能磁気装置が、外部磁気回路を有していない場合、装置をオフ位置からオン位置にシフトするために必要とされる力は、相対的に高い。バイアス手段は、それが、磁石に対して回転力を与えるように配置される。その回転力は、外部磁気回路がない状態で作動手段をオン位置に移動させるために必要なピーク力よりも小さいが、外部磁気回路が存在する状態で、作動手段をオン位置に移動させるのに十分な力である。結果として、本発明の第1の態様による装置が、外部強磁性材料に極めて近接して、又は接触して配置されるとき、装置は、自動的に、オン位置に切り替わる。従って、本発明の第1の態様の装置は、「自動ターンオン」特性を有するといえる。
【0107】
本発明の第1の態様の装置において、バイアス手段は、作動手段を、完全オフ位置から離して保持するように動作する。例えば、バイアス手段は、外部磁気回路が存在しないとき、動作手段を0度、すなわち完全オフ位置から離して偏らせる、図3に示されるような力Fを印加してもよい。図3の例において、バイアス手段によって印加されるバイアス力Fは、外部磁気回路が閉じられるとき、作動手段を、完全オフ位置から約30度に保持する。外部磁気回路が閉じられるとき、力Fは、磁石を動かすのに必要な力F1よりも大きい。よって、その装置は、オン位置まで自動的に動く。やや違う言葉で表現すると、バイアス手段は、磁石に回転力Fを印加する。外部磁気回路が存在しないとき(プロット31)、装置を「オン」位置に移動させるために、最大力F2が必要とされる。FがF2より小さい時、その装置は、外部磁気回路が存在しないときに、「オン」位置まで移動しない。しかし、外部磁気回路が、一旦、所定の位置にあると(プロット32)、「オン」位置に移動させるために印加する必要のある最大力は、F1まで減少する。バイアス手段によって提供される力FがF1より大きいので、外部磁気回路が完了するとき、装置は、自動的に「オン」位置まで移動する。
【0108】
再び図2を参照すると、約2ニュートンの力を印加するバイアス手段は、切り替え可能磁気装置が無負荷の場合、磁石をオン位置まで回転しないが、切り替え可能磁気装置が、一旦、外部強磁性体の0.1mm内、又はそれに接触して配置されるなら、磁石をオン位置まで回転させる。この実施の形態において、バイアス手段の2ニュートンの力は、切り替え可能磁気装置が無負荷のとき、それらの磁石を、約35度の相対的な方位で留まらせる。
【0109】
本発明の第2及び第3の態様による実施の形態は、例えば、装置を外部強磁性材料から強制的に除去することによって、外部磁気回路が除去されるなら、装置が自動的にターンオフする「自動オフ」特性を含むものとして説明できる。一般的な用語において、「自動オフ」特性は、磁石が、「完全オン」位置に回転することを妨げることによって達成される。この動作は、図6及び図7とともに、相対力に対する角変位のプロットである図4Aを参照して説明されてよい。プロットAは、外部磁気回路が存在しない場合の力を示し、プロットBは、外部磁気回路が存在する場合の力を示す。
【0110】
装置が、自動オフモードで動作するために、装置の内部摩擦を利用してもよく、専用のオーバーライド可能な固定装置が使用されてもよい。外部磁気経路が妨げられるとき、リセット特性がトリガされる。
【0111】
図4Aは、装置の内部摩擦に依存する自動オフ構成の実施の形態における適用可能な力を図示する。この実施の形態において、装置は、例えば、175度にスイッチオンされ(図7)、すなわち、180度の半平衡位置になく、装置は、強磁性材料等の外部磁気回路に接触して、又は極めて近接していると仮定する。プロットBは、この条件において、磁石間の磁気反発によって生じる反発回転力を示す。この構成では、磁石を、「オフ」方向に回転させるために作用する逆方向の力Wがある。175度での内部摩擦がXで示される。この摩擦力は、反発磁力Wに抵抗する。摩擦力がWより大きいので、高い透磁率の外部磁気経路が所定の位置にある限り、スイッチは、175度の位置に存在する。もし、透磁率の高い外部経路が遮断されるなら、磁石間の反発力は、プロットAによって示されるそれとなり、その反発力は、Xより大きいYとなる。結果として、プロットAの反発磁力と摩擦力が、Zで均衡となるまで、移動可能な磁石が、オフ位置に向かって駆動される。
【0112】
ここから
摩擦線が図4Aに直線として示される一方、摩擦力は、例えば、磁石間の磁力相互作用の位置による変化の効果に起因する回転によって変化してよい。また、外部磁気回路が存在するとき、(1以上の磁石の慣性等の)摩擦以外の他の要因が、磁気装置を、所定の位置に保持することを助けることができる。
【0113】
自動オフ特性のより正確な制御が必要とされるとき、プロットAの磁力の反発に従うトリップ可能なラッチ機構が使用されてもよい。そのようなラッチの1つの実施の形態は、ターンオン方向における垂直な「前」縁と勾配のある後縁とを有する三角断面のばね仕掛けのドアに類似する。このばね仕掛けのラッチは、相対的に動く一対の磁石の他の部分、又はそれらのそれぞれの運搬装置上で、所望の回転角度(例えば、175度)で、適当な凹部に係合することができる。ばね張力は、1以上の予測可能なラッチ力を提供する一方、自動ターンオフ力を制御するように調整できる。
【0114】
本発明の別の実施の形態において、切り替え可能磁気装置は、自動オン特性と自動オフ特性を組み込む。好ましくは、自動オン特性は、本発明の第1の態様のそれに類似し、自動オフ特性は、本発明の第2又は第3の態様のそれに類似する。
【0115】
本発明の第1の態様の実施の形態において、作動手段に関連したバイアス手段は、好ましくは、1以上のばねを含む。あるいは、バイアス手段は、空気圧手段、圧縮空気手段、バイメタルのばね、又は実際にバイアス力を印加する他の適当な手段を含む。
【0116】
外部磁気回路が全く存在しない場合に、バイアス手段は、第1及び第2の磁石が、完全オフ位置から、約10度から60度、好ましくは、20度から40度、最も好ましくは、約30度のオフセットがかけられるように、バイアス力を印加することが好ましい。
【0117】
本発明の第2又は第3の態様の実施の形態において、回転制限手段は、完全オン位置への作動手段の回転を妨げる留め手段を有してもよい。あるいは、回転制限手段は、第1および/または第2の磁石の完全オン位置への回転を妨げる、第1及び第2の磁石の1つ又は両方と内部係合する留め手段を有していてもよい。この実施の形態において、留め手段は、格納式の係合部材を備えてもよい。磁石がオン位置に回転するにつれて、磁石の1つの表面に形成された凹部がその格納式部材と並んで動くとき、その格納式の係合部材が、凹部に向かって動く。磁石がオフ位置に向かって逆に回転するとき、傾斜した、だんだん細くなる表面が提供され、格納式部材が、磁石における凹部から離れることを可能にしてもよい。
【0118】
図5Aを参照すると、特許文献1及び特許文献2に述べられた基本装置は、第1の磁石10と第2の磁石11を含む。両方の磁石10、11は、一般的に、円板型の磁石であり、特許文献1の図1に示された磁石1に似ている。磁石10,11は、磁極片12,13から作られたハウジングに収容される。磁極片12,13は、好ましくは、磁気抵抗の小さい強磁性の材料からなる。磁極片12,13は、それらが、固定位置で下部磁石10を固定して保持するように配置される。しかし、上部磁石11は、磁極片12,13によって形成されたハウジング内で回転可能である。
【0119】
上部磁石11の回転を容易にするために、磁石11は、垂直側壁に沿ってノッチ又は溝14,15を有した状態で形成される。これらのノッチ又は溝14,15は、バー18の下方ディペンディングアーム16,17を受け入れる。バー18は、ボス20上に形成された溝19の内部に受けいれられる。ボス20は、続けて、ハンドルすなわちレバー22に固定して接続される短バー21に接続される。この手段によって、ハンドルすなわちレバー22の回転は、第2の磁石11の回転を引き起こす。第2の磁石11が、本質的にその中心点の周りに回転することが理解されるであろう。
【0120】
その装置は、さらに、磁極片12,13によって形成されたハウジングに固定される上部カバー23を含む。カバー23は、磁極片12,13によって形成されたハウジングの上部を隠す。ボス20が、上部カバー23の穴に存在し、密封用部材24は、その穴の周囲の水密防塵シールを形成することを助けることが知られる。
【0121】
図5Aに示された装置のある実施の形態において、下部磁石10の底部表面は、装置の底部表面の一部を形成する。この実施の形態において、下部磁石10の最も下の表面は、磁極12,13のそれぞれの底部表面に本質的に隣接して存在するように位置される。別の実施の形態において、装置の底部表面は、底部カバー(図示されない)によって提供される。いずれの実施の形態においても、装置は、実質的に水密及び防塵であるように、実質的に密封されることが好ましい。これは、装置を、ほこりっぽい環境、湿った環境、又は、十分潜水した環境等の厳しい環境で使用されることを可能にする。
【0122】
図6を参照すると、本発明による切り替え可能磁気装置を示す。図6の基本装置は、一般的に、図5に示された装置に類似し、同じ機能には、同じ符号が付されている。図6に示された装置は、本発明の第1の態様の実施の形態、及び本発明の第2の態様の実施の形態を含む。本発明の他の実施の形態が、本発明の第1の態様の自動オン特性、又は、本発明の第2又は第3の態様の自動オフ特性を提供できることが理解される。
【0123】
図5Aの実施の形態に共通する機能に加えて、図6の装置は、磁極13の一端31と、軸21に対する内部端に接続されたコイルばねの形態をしたバイアスばね30も含む。コイルばね30は、外部磁気回路が与えられないとき、軸21、結果として、上部の回転可能磁石が、完全オフ位置から約30度の角度αで保持されるように、軸21を偏らせる。リラクタンスの高い外部磁気回路は、バイアスばね30によって提供される装置をオン位置にしようとする力と、この力に対向する内部磁界の抵抗との間の平衡をもたらす。これは、結果として、安定した待機状態を採用する装置となる。リラクタンスが十分に低い経路を有する外部磁気回路を閉じることは、内部磁界を低くし、バイアスばねによって提供される力が装置をオン位置に切り替えるのに十分である。
【0124】
図6に示される装置において、磁気装置は、180度の前、例えば175度に位置された留め部材33が提供されてもよい。留め部材33は、装置の磁極片12の上部表面から下方に存在する突起と同じように単純であってよい。留め部材33は、レバー22が完全オン位置に回転するとき、それと係合する。留め部材33は、レバー22が、完全オン位置に回転することを防止する。レバー22は、180度未満で180度近くまで回転することが可能であることが好ましい。それは、装置が、完全ではないがほとんど、完全オン位置の状態になることを可能にする。この場合に、もし、外部磁気回路が、上述したように強制的に除去されるなら、装置は、自動的に低い外部磁界状態に戻る。低リラクタンスの外部経路が、所定の位置にある間、図4Aを参照して述べられたように、内部摩擦が、磁石をスイッチオンされた位置で保持するに十分でありうる。
【0125】
本実施の形態の別の場合において、レバー22の回転は留め部材(図示されない)に対して180度を超える、例えば、185度であることが許されてもよい。レバー22が、その留めに対抗するように回転するとき、内部磁界は、その留めに対して移動可能な磁石を押す。従って、その装置は、もし、外部磁気回路が強制的に除去されるなら、完全オン位置に留まったままである。これは、磁性のセンターオーバートグルに相当するものとして考えられてもよい。
【0126】
場合によっては、外部経路のリラクタンスが十分に低く、その結果、ターンオン力を予め決められた閾値未満に低減することを保証することが望まれてもよい。そのターンオン力の低減は、切り替え可能磁気装置が「オン」位置に切り替えられることが可能になる前に、あらかじめ決められた量の磁束が外部磁気回路を通して迂回させられたことを示す。この配置は、図8及び図9を参照して検討される。
【0127】
ハンドルは、トルク検知レバーを有する。そのトルク検知レバーは、予め決められた量を超えるトルクが、1つの磁石に印加されることを許さない。上述されたように、磁気装置に印加される外部負荷が存在しないとき、アクティブ状態と非アクティブ状態の間で、磁気装置を切り替えるより多くの力が必要である。作動手段の一部としてトルク検知レバーを使用することは、もし、十分な外部磁気回路が存在しないなら、磁気装置を、アクティブ状態と非アクティブ状態の間で切り替えることを不可能にする。この特徴は、フェイルセーフ特徴として利用され、対象物との磁気結合が、その対象物を安全に持ち上げるのに不十分である場合には、対象物に結合しようとする試みを妨げることができる。
【0128】
トルク制限スイッチの第1の配置において、ハンドル又はレバー等の回転機構は、図8に示されるように、トルク検知ばね機構を通して移動可能な磁石に結合される。関連する力は、図4Bに示される。もし、反発磁力を克服するために必要な力が、図9に示される閾値、例えば、プロットCにおけるVを超えるなら、これは、外部磁気経路にそらされる磁束が不十分である、言い換えれば、外部経路のリラクタンスが、高すぎることを示す。ハンドルに印加される力が閾値を越えるとき、トルク制限装置は、レバーが回転を続けることを可能にするが、回転が可動磁石に伝わることを妨げる空動き装置として働いてもよい。
【0129】
図8は、作動手段として、トルクレバーを用いる本発明の実施の形態を示す。この場合に、軸21は、内部リング40と外部リング41に囲まれる。内部リング40は、ピストン42のとがっている端を受け入れる凹部を含む。外部リング41は、ピストン42が貫通する通路を含む。ピストン42は、外部ケーシング43内に含まれる。ピストン42は、圧縮ばね44の力によるばね仕掛けである。圧縮ばね44は、ケーシング43内部に位置され、ピストン42と調節可能なグラブねじ45との間に存在する。もし、外部磁気回路が存在することなく、レバー22を回そうという試みがなされるなら、装置の内部磁界によって生じる回すことに対する抵抗が、結果として、現在の値を越えるレバー22に印加される力となる。これは、ピストン42の先端が、内部リング40における凹部から動かされ、その後、レバーが、外部リングと共にすべり、従って、軸に固定される内部リングに対して、力の流れを切断する結果となる。従って、上部磁石は、オフ状態に戻る。このようにして、外部磁気回路と磁気装置の制御されたターンオン機能との間の接続が実現できる。
【0130】
本発明の第4の態様の1つの実施の形態である、図9に示される実施の形態において、回転ハンドル22は、ばね50等の柔軟なリンクを経由して、回転可能な磁石に接続される。ばね50は、例えば、装置が、強磁性材料に配置されるとき等の、外部磁気回路の存在下にあるとき、もし、回転ハンドル22が回転するなら、実質的に変形しないように選択される。しかし、もし、回転ハンドル22が、外部磁気回路の存在下で操作されるなら、磁石を回転するために必要とされる力はずっと大きく(図1参照)、ばね50は変形する。これは、回転ハンドルの回転が、ばね50の変形によって除かれ、従って、磁石が回転しない結果となる。結局、回転ハンドルは、ばね50が十分変形(又は、圧縮)し、さらに、回転ハンドル22のさらなる回転が、磁石の回転に形を変えるように、十分な回転が可能である。
【0131】
図1A−図4Bに示される角変位に対する力の図は、本発明に関連した原理を示すために提供されたことが理解されるべきである。しかし、図1A−図4Bに示される角変位に対する力の曲線形状は、必ずしも正しいとは限らず、実際の曲線形状は、図示されたものとは異なる場合もあることが理解されるであろう。
【0132】
上述されたように、本明細書、及び上述の同時係属出願に述べられた切り替え可能磁気装置は、完全オン位置と完全オフ位置との間の中間状態で使用できる。図10は、回転の角度と、外部磁界の変動との間のアナログ関係を示す。曲線の正確な特徴は、磁極(図5Aの12,13)の形状と、磁石が物理的な形状において磁化される方法に依存する。磁気ディスク10,11の磁気エネルギー出力の比率の変動は、特定の用途に適応する図10における曲線のさらなる変形を達成できる。
【0133】
外部磁界強さのさらなる増加は、それらが、永久磁化されたディスク10,11の周辺の磁界強さの変動を反映するように、磁極12,13の肉厚を形作ることによって達成できる。
【0134】
図5Bは、磁気ディスク10,11の周辺の磁界強さHの変動に応じて形作られた磁極片12,13の設計を示す。磁界の逆二乗の法則の適用は良好な結果を達成するが、特定の材料と用途が、最適な磁極の形状に影響を与える。以下を含む磁極の肉厚が可変であることは確実である。
肉厚が、磁石の周囲の磁界強度の数学的関数である卵型磁極
肉厚が、磁石10,11の磁気質量分布の数学的関数である卵型磁極
肉厚が一定であり、磁界強さが、周囲において低いが均一である円形磁極
【0135】
図5Bは、外部磁界強さを最大にし、不完全な磁気回路中の所定の場所に磁気装置を保持することを助ける卵型の磁極を有する実施の形態を示す。不完全な磁気回路は、磁気装置の底面と、磁気装置が装着される表面との間にエアギャップがあるとき、又は、磁気装置が装着される表面と装置の底面との間に非磁性材料が挿入される場合に、実際に対応可能である。
【0136】
好ましくは、磁極は、その長さが可能な限り最小である。磁極は、(磁石に沿って)磁気回路の一部を形成し、結果として、磁気エネルギーの損失につながる固有の磁気抵抗(リラクタンス)を有する。従って、磁極の長さを最小にすることは、磁気エネルギーの損失を最小にし、従って、外部磁界強さを最大にする。
【0137】
本発明の実施の形態は、切り替え可能磁気保持装置として使用できる。例えば、その装置は、表面、特に金属表面上にしっかり留まるように使用されてもよい。切り替え可能磁気装置の全ての側面は、磁気材料に取り付けるために使用できる。しかし、磁界の強度は、ハウジングの周囲の点ごとに変化するので、種々の点で発生する保持力も変化する。好ましい実施の形態において、装置が固定される表面は、下部磁石の底部表面に隣接して、又は真下に位置される。他の実施の形態において、磁気装置が固定される表面は、磁石の側面に隣接して、又は側面のそばに位置される。従って、好ましい実施の形態において、切り替え可能磁気装置の最高4つの側面が使用できる。
【0138】
図11Bに関してさらに説明されるように、切り替え可能磁気装置の4つの側面の各々は、切り替え可能磁気装置の表面と、その磁気装置を取り付けることができる表面の間に、適当なエアギャップ、又はリラクタンスの高い経路を提供することによって、「定磁束」配置で使用できる。
【0139】
上述されるように、本発明は、特許文献1で述べられた切り替え可能磁気装置に基づいている。従って、発明者は、本発明の種々の側面の実施の形態が、モジュール形態で効果的に作成できると主張している。従って、本発明は、加えて、切り替え可能磁気装置のモジュール構成、及びそのような装置で使用されるモジュールに関する。
【0140】
モジュール構成を有する切り替え可能磁気装置の実施の形態が、図18を参照して説明される。モジュール式の切り替え可能磁気装置2000の土台は、図5Aと共に説明され、さらに、特許文献1で説明された切り替え可能磁気装置2010である。切り替え可能磁気装置2010のモジュールの上部に、下部から上部にかけて取り付けられるものは、以下のモジュール、すなわち、回転制限モジュール2020、ばねモジュール2030、動作モード選択モジュール2040、及びアクチュエータ2070である。
【0141】
回転制限モジュール2020は、回転可能磁石の回転を、あらかじめ決められた角度範囲に制限する。そのような回転制限モジュール2020は、切り替え可能磁気装置2010の上部回転可能磁石に取り付けられたピン又は留めを受け入れるスロット又はアパーチャを含む平板を備えることが可能である。スロットは、回転可能磁石の角度回転の範囲が、スロット又はアパーチャ内のピン又は留めの許された移動によって制限されるように、大きさが決められ、形が決められる。回転制限モジュール2020は、回転可能磁石の角度回転の範囲を、完全オフ位置から180度に制限してもよい。その結果、ユーザが、作動手段を十分回転させることによって、切り替え可能磁気装置を、容易に回転させることができる。あるいは、回転制限モジュール2020は、回転可能磁石の角度回転の範囲を、完全オフ位置から185−190度に制限し、上述されたように、切り替え可能磁気装置のオーバーセンタトグル動作を利用してもよい。回転制限モジュール2020は、回転可能磁石の角度回転の範囲を、完全オフ位置から180度未満、例えば、170度に制限し、上述したような自動ターンオフ機能を提供してもよい。
【0142】
ばねモジュール2030は、ハウジングと、1以上のバイアス手段を含む。そのハウジングは、切り替え可能磁気装置2010の作動軸を受け入れる、ハウジングに取り付けられた回転可能部を有する。1以上のバイアス手段は、回転可能部に結合され、切り替え可能磁気装置2010の作動にバイアスを与える。従って、ばねモジュールは、自動ターンオン機能を提供することができる。
【0143】
本発明による動作モード選択モジュール2040は、切り替え可能磁気装置2010の自動オン、又は自動オフ機能を動作させるために使用できる2つのボタン2050、2060を有する。動作モード選択モジュール2040は、回転制限モジュールと共に、又はそれなしで使用可能であり、回転可能磁石の角度回転の範囲を、自動オフ、又は「オーバーセンター」機能を提供する所定の範囲まで選択的に制限するように動作する。また、動作モード選択モジュール2040は、バイアス手段が閾値レベルを超えて伸張することを選択的に可能にし、自動オンモードを稼動させるばねモードと相互作用するように構成されてもよい。また、動作モード選択モジュール2040は、作動手段を、オン位置又はオフ位置等の所定の方向付けでロックするロック手段を含んでもよい。
【0144】
説明されたモジュール構成は、製造において多大な柔軟性を可能にする。特に、切り替え可能磁気装置は、製品の説明された使用に応じて、それに追加される多くの適切な1以上のモジュールで製造できる。また、上述のものとは異なる機能を有するモジュールが使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0145】
当業者によって理解されるように、本明細書、特許文献1、及び特許文献2で説明された切り替え可能磁気装置の特徴は、それらの、以前に切り替え可能永久磁気装置が使用された種々の用途での使用を適切にする。
【0146】
それ故、上述された、及び特許文献1で述べられた切り替え可能磁気装置の典型的な用途は、限定されない例の目的で説明されるであろう。
【0147】
図11Aは、本発明の実施の形態による切り替え可能磁気装置を採用する収集トレイ1000を示す。そのような収集トレイは、強磁性支持表面1050に磁気的に取り付けでき、強磁性体を収集するために使用できる。
【0148】
この用途において、切り替え可能磁気装置の上部及び底部の両方における磁界が利用される。切り替え可能磁気装置1040の底部における磁界は、支持表面1050上に収集トレイを保持するために使用され、切り替え可能磁気装置1040の上部における磁界は、強磁性体をトレイ1010の収集井戸1030に保持するために使用される。
【0149】
図11Bは、収集トレイ1000の土台部分1020の断面図を示す。図11Bで理解できるように、土台1020は、切り替え可能磁気装置1040を含む。ボール1010に保持されたものの形態で、又は、ボールが支持される強磁性表面の形態で、収集トレイ1000に取り付けられた任意の外部磁気回路の範囲と透磁率は、切り替え可能磁気装置によって生成される磁界に影響を与える。この点で、トレイ1000を支持表面1050に保持するために利用可能な磁界が、一般的に、支持表面1050の厚さ及び磁気特性とは無関係であることが望まれる。また、収集トレイ1000がオンされるとき、収集井戸1030において、可能な限りの最大磁界が利用できること、及び磁界がオフされるとき、収集井戸1030において、最小残留磁化があることが望まれる。これらの望まれる磁気品質を有する収集トレイは、ボール1010の収集井戸1030と、切り替え可能磁気装置1040の上部表面との間のエアギャップ1061に、透磁率の高い分岐路1060を提供し、切り替え可能磁気装置1040の底部表面と、支持表面1050との間に、より大きな第2のエアギャップ1070を提供することによって達成できる。残留磁界分岐路1060は、できるだけ小さいリラクタンスを有するべきである。理想的には、切り替え可能磁気装置1040がオフ位置にあるとき、任意の残留磁束が分岐路をほとんど飽和するほど小さいように、分岐路1060の大きさ、及び分岐路1060のための材料が選択されるべきである。従って、切り替え可能磁気装置1040が、オン位置に切り替えられるとき、残留磁界分岐路1060は、飽和され、従って、事実上エアギャップになる。
【0150】
磁界が、支持表面の影響から分断され、よって、磁界が、表面の磁気特性に関係なく実質的に一定の磁束のままであることを保証し、最大磁界強さが、収集トレイのボール1030に存在することを保証するために、エアギャップ1061は、エアギャップ1070よりも実質的に小さいことが好ましい。
【0151】
収集トレイの動作は、切り替え可能磁気装置1040がオフされるとき、トレイ1010の収集井戸1030内の磁界が回転し、その方向を逆転するという事実によって、さらに向上する。これは、収集された粒子の消磁を助ける。
【0152】
切り替え可能磁気装置のさらなる用途は、ドア若しくは窓又はそれに類似するものに使用する磁気ラッチ及び磁気連結器である。切り替え可能磁気装置を組み込むラッチは、一般的に2つの分類、すなわち、可動ロック要素又はそれに類似するものを作動する切り替え可能永久磁石を使用するもの、及び、安全手段として、磁力を使用するものに分けられる。これらのラッチ機構の1つまたはその他を利用するラッチの多くの実施の形態が説明される。これらの例示した実施の形態が、ラッチドア又はラッチ窓と共に説明される一方、これらの実施の形態は、一般的に、例えば、ツールボックスのふた、食器棚の扉等の任意の可動体のラッチに適用可能であってよい。
【0153】
図12A及び図12Bは、切り替え可能磁気装置が、ロックピンを動かすために使用するラッチ機構を示す。そのラッチは、ドア又はそれに類似するものの内部に取り付けできる第1の部分1200と、それに対してドアが閉まるドア枠、又は他の表面に取り付けできる第2の部分1210の2つの部分を含む。ラッチの一部1200,1210は、明らかに、ドア又はドア枠に交換可能に取り付けできる。
【0154】
ロック装置の第1の部分1200は、作動部材1225が取り付けられた切り替え可能磁気装置1220を含む。その作動部材1225は、さらに、作動部材1225の移動を可能にするハンドルまたは他の手段に取り付けられる。ロックピンを受け入れられる強磁性接合凹部1230は、切り替え可能磁気装置の他方の側に取り付けられる。従って、第1の部分1200は、一般的に、それに選択的に印加される磁界を有していてもよい強磁性材料における凹部を含む。第2の構成要素1210は、ドア枠にスライド可能に取り付けられ、スライド可能なロックピン1250に取り付けられた永久磁化部分1240を含む。第2の部分1210は、ドアが、ロックされた位置にあるとき、第1の部分1200に係合する適当な位置で、ドア又はドア枠の凹部に取り付けられる。
【0155】
図12Aにおいて、切り替え可能磁気装置1220がオフされ、よって、強磁性凹部1230は、磁界を有しない。この条件でドアがドア枠に対して閉じられるとき、スライド可能なロックピン1250に取り付けられた永久磁石1240は、矢印1260に示されるように、凹部1230の強磁性材料に引きつけられる。これは、ロックピン1250を凹部1230に引きつけ、2つの構成要素1200,1210をロックし、よって、ドアをドア枠にロックする。作動ハンドル1225が、回転するとき、切り替え可能磁気装置1220はオンされ、外部磁界を生成する。図12Bは、切り替え可能磁気装置が、外部磁界を生成していることを除いて、図12Aと同様の図である。切り替え可能磁気装置1220によって生成される外部磁界の極性は、ロックピン1250に取り付けられた固定された永久磁石1240のそれと位置合わせされる。永久磁石1240と切り替え可能磁気装置1220の磁界の位置合わせは、第1の構成要素1200の凹部1230からロックピン1250を押す磁気要素間に反発力を提供し、従って、ドアをロックから解除する。
【0156】
当業者によって理解されるように、上述のラッチに対する同様の原理に基づく種々の代替の実施の形態が考案されるだろう。ある好ましい実施の形態は、ドアにおいて、永久磁石を有するスライド可能なロック部材と、切り替え可能磁石の両方を含み、磁界のカウンタアラインメントによって生成される引力を使って、永久磁石に固定されたロックピンをドアに引き寄せる。この実施の形態において、ロックは、ばね等を用いてロック位置にロックピンを偏らせる、または、永久磁石が、ドア枠における強磁性の衝突表面に引きつけられることを可能にすることによって達成できる。
【0157】
図13Aおよび図13Bは、上述の種類の切り替え可能磁気装置を採用するラッチ機構の第2の変形例を示す。この変形例において、ラッチ1300は、典型的に、ドア等に取り付けられる切り替え可能磁気装置1310と、ドア枠に取り付けられる受座1305を含む。受座1305と切り替え可能磁気装置1310は、ドアが閉められるとき、切り替え可能磁気装置1310が、受座1305と接触するように、位置合わせされる。受座1305は、強磁性体材料から成る。この実施の形態において、切り替え可能磁気装置が、ロックピン、または他の機械的ラッチ手段を作動するために使用されず、それが、ドアとドア枠との間に、ドアを開けるために克服すべき磁力を生成し、よって、磁力は、ラッチ1300の安全要素を提供することに留意すべきである。
【0158】
この実施の形態において、好ましくは、図6に関連して説明された自動オン特性を有する切り替え可能磁気装置が使用される。以下に説明されるように、自動オフ特性が付加された切り替え可能磁気装置が使用されてもよい。
【0159】
上述されたように、自動オンを有する切り替え可能磁気装置は、小さな残留磁界を生成する。その残留磁界は、ドアが受座に極めて近い位置にあるときドアをラッチされる位置まで引く力を生じさせる。一旦、ドアが受座に触れると、図13Bに示されるように、切り替え可能磁気装置は、「オン」位置にトリガされ、ドアを受座1305にラッチするずっと大きな磁界を引き起こす。
【0160】
ドアは、受座1305から切り替え可能磁気装置1310を分離するためにラッチに十分な力が加えられる場合、または、切り替え可能磁気装置を「オフ」位置に切り替えることによってのみ開くことが可能である。切り替え可能磁気装置1310をオフ位置に切り替えることは、切り替え可能磁気装置1310の作動手段1320に取り付けられるハンドル1330を回すことによって達成される。
【0161】
本実施の形態によるラッチは、特に、病院、高齢者福祉施設等の内ドアのような安全よりもプライバシーが必要とされる用途に適している。ドアを、ツールなしに無理矢理あけることができることは、特に、部屋に対する緊急アクセスが必要とされる環境に特に適したラッチを提供する。
【0162】
上述されたように、図7に関して説明された自動オフ設備を有する切り替え可能磁気装置は、効果的に使用できる。これは、ドアが強制的に開けられた状況で、切り替え可能磁気装置が、自動的に、低い磁気状態に戻ることを保証する。
【0163】
図14Aおよび図14Bは、本発明の実施の形態による切り替え可能磁気装置を含むラッチ機構のさらなる実施の形態を示す。本実施の形態のラッチ1400は、シャッター等を含む折り畳み式ドア若しくは窓等の複数の構成要素を有するものをラッチするのに適している。ラッチ1400は、ラッチされる可動部の数に応じて変化しうる数の構成要素を含み、所望のラッチされる位置に固定された関係で保持される切り替え可能磁気装置1410と、ラッチされる複数の可動部の最も遠い構成要素に、切り替え可能磁気装置1410と位置合わせされた位置に取り付けられた強磁性材料から成るエンドプレート1420を有する。ラッチされる各々の中間可動部において、強磁性材料からなる中間ラッチ部材1430が位置される。図14Aに示されるように、ラッチされない位置において、切り替え可能磁気装置1410はオフされ、残留磁界がほとんど又は全くないので、ものの可動部は自由に動く。可動部をラッチするために、可動部は、中間ラッチ部材1430やエンドプレート1420が、図14Bに示されるように、切り替え可能磁気装置1410と位置合わせされるように接触させられる。この位置において、切り替え可能磁気装置1410はオンされ、磁気回路は、中間ラッチ部材1430、エンドプレート1420、および切り替え可能磁気装置1410の間に配置され、従って、ラッチされた位置に可動部を保持する。
【0164】
本発明によるさらなるラッチ又は結合部材を示す図19および図20を参照すると、この実施の形態において、結合器3100は、第1の切り替え可能磁気装置3102と第2の切り替え可能磁気装置3104を含む。図19において、両方の切り替え可能磁気装置3102,3104は、それらが「オン」の位置にあるとき、オンの状態にある。さらに、磁気装置3102,3104は、それらが「オン」位置にあるとき、それらのN極およびS極のそれぞれが並ぶように配置される。図19に示される構成において、2つの磁気装置3102,3104は、互いに反発する。
【0165】
図20に示される構成において、切り替え可能磁気装置3102は、それが、比較的弱い又は不十分な外部磁界を提示するように、「オフ」位置に切り替えられた。切り替え可能磁気装置3102が、強磁性材料を含むので、それは、いまだ「オン」位置にある第2の切り替え可能磁気装置3104に取り付けられる。従って、結合器3100は、積極的に結合することが可能である。切り替え可能磁気装置102を、図19に示される「オン」位置に切り替えることは、反発を引き起こし、その結合器は、積極的に結合されないであろう。
【0166】
また、図19及び図20に示される結合器は、第2の切り替え可能磁気装置3104が、「オフ」位置に切り替えられることを可能にする。もし、切り替え可能磁気装置3102,3104が、ともに、「オフ」位置に切り替えられるなら、結合器は、引力も反発も起こらない消極的状態になる。もしそのような消極的状態が必要とされないなら、切り替え可能磁気装置3102,3104のオンは、永久磁石等の磁石によって代用されてもよい。
【0167】
第1及び第2の磁気装置は、それらが、互いに相対的に、かつ、互いから離れて動くことができ、それらの結合、及び非結合を可能にするように、配置されるべきである。例えば、そのドアの開閉のために、第1の磁気装置は、ドアに取り付けられ、第2の磁気装置は、ドア枠に取り付けられてもよい。
【0168】
第1および/または第2の磁気装置が、切り替え可能磁気装置である実施の形態において、それらは、好ましくは、本明細書で説明された例示の切り替え可能磁気装置のいずれかを参照して説明されるものである。
【0169】
折り畳み式ドアのラッチに対する同様の原理が、ホルダにものをロックするために使用されてもよい。図15A及び図15Bとともに説明されるホルダは、刃物ホルダとして説明される。しかし、ホルダは、比較的薄い非強磁性体を保持するためにも使用でき、それ故、強磁性体すなわち刃物を保持することに制限されるものとしてみなされるべきではないことが理解されるであろう。
【0170】
刃物を保持するために適用される切り替え可能磁気装置を使用するホルダの実施の形態は、図15A及び図15Bとともに説明される。安全でない刃物は、台所において、特に子供に対して危険を引き起こす要因でありうる。しかし、ナイフをナイフブロックにロックする既知の手段等は、それらがナイフブロックにおいてあらかじめ決められたスロットに特定の大きさのナイフをロックすることができる限りにおいては、それらの用途において相対的に制限される機械的装置に制限される。図15A及び図15Bは、既知の刃物ブロックの多くの欠点を克服する、切り替え可能磁気装置を組み込む刃物ブロックを示す。
【0171】
図15A及び図15Bは、4本のナイフ1505を保持するように構成される例示の刃物ブロック1500を示す。説明された種類のホルダは、明らかに、本実施の形態よりも多い又は少ないアイテムを保持するように設計でき、故に、本発明の態様は、任意の特定保持容量に制限されるべきないと考えられる。
【0172】
図15Aにおいて、切り替え可能磁気装置は、オフ位置に示され、刃物は、ブロックに自由に出し入れできる。一方、図15Bは、刃物がロックされる構成における刃物ブロックを示す。
【0173】
刃物ブロック1500は、主要本体1510を含む。その主要本体1510は、典型的に、アパーチャ又はスロット(図示されない)を受け入れる複数の刃物を有する。また、刃物ブロック1500は、ブロックにおいて保持されるべき刃物1505の列と並んで、ブロック1510の両側に2つの切り替え可能磁気装置1515を有する。切り替え可能磁気装置1515の1つ又は両方は、切り替え可能磁気装置間の相対的な隔たりが可変なように、スライド可能に取り付けられる。切り替え可能磁気装置1515は、それらがターンオンされるとき、それらの磁極が向かい合って位置あわせされるように、取り付けられる。透磁率の高い強磁性材料から成る複数のスライド可能な中間部材1520が、切り替え可能磁気装置1505間に取り付けられる。中間部材1520の向かい合う表面と、取り替え可能磁気装置1515は、刃物1505が挿入される隙間を区画する。
【0174】
刃物をブロック1500にロックするために、2つの切り替え可能磁気装置1515がオンされる。これは、切り替え可能磁気装置1515、スライド可能中間部材1520、及び刃物1505の係合された部分によって形成される磁気回路を通して導かれる磁界を設定する。磁界は、刃物をブロックに強固に保持し、刃物は切り替え可能磁気装置1505と中間部材の間にクランプされる。この種の刃物ブロックにおいて、クランプされるアイテムが典型的に強磁性であるとき、多くの追加の磁気回路が設定される。また、刃物にクランプ力を増すように作動する、刃物の隣接するアイテム間の磁気回路が存在する。
【0175】
2つの切り替え可能磁気装置1515の作動手段は、それらが一斉にオン及びオフできるように、一緒に結合されることが好ましい。容易に明らかなように、中間部材の端は、最大保持力を生成するために、金属砥石等の特定の刃物に都合がよいように追加的に合わせることができる。
【0176】
切り替え可能磁気装置のもう1つの用途は、シートメタル、モータカーパネル、冷蔵庫等の強磁性特性を有する表面をつかむために効果的に使用できる保持装置である。保持装置の好ましい実施の形態は、吸盤若しくは真空パッド、及び磁気ホルダの混成である。図17に示される保持装置1700は、一般的に、既知の吸盤又は真空パッドに使用されるものに類似する変形可能なスカート部1710と、そのスカート1710上に主として取り付けられた切り替え可能磁気装置1720とを含む。
【0177】
変形可能スカート部1710は、従来の吸盤と同様に動作し、スカート1710と表面1730の間に形成された空間内部から空気を部分的に排出することによって、表面1730に吸引力を生成する。切り替え可能磁気装置1720は、オンされるとき、表面に磁気引力を生成し、もし、シールが破れる、又は部分的に破れるなら、変形可能スカート部1710と表面との間にシールを再び定着し又は維持するように動作する。切り替え可能磁気装置をオフすることによって、切り替え可能磁気装置1720と表面1730との間の磁気引力は除去され、シールはより容易に破られ、ホルダ1700の表面からの除去を可能にする。あるいは、吸引圧力の開放を可能にするために、バルブが追加されてもよい。好ましくは、切り替え可能磁気装置1720をオフし、スカート1710における吸引力を開放するために、同じ作動手段が使用されてもよい。
【0178】
自動オン機能を有する切り替え可能磁気装置は、本実施の形態において、特に好都合である。もし、そのような切り替え可能磁気装置が採用されるなら、ユーザは、ホルダを取り付ける表面にホルダを単に押すだけでよい。ホルダを押す動作は、スカートから気体を排出し、吸引力を生成し、切り替え可能磁気装置をオンして磁気保持力を生成するであろう。
【0179】
図17Bは、図17Aに示されたホルダと類似するホルダ1701の別の実施の形態を示す。同様の部分には、同様の符号が付される。2つの実施の形態の差は、図17Bの実施の形態において、実質的に強固な支持シェル1740が追加されることである。支持シェルは、プラスチック材料から成り、安定性を追加して、スカート1710と表面1730との間のシールの破損を引き起こしうるホルダのロックを防止する。しかし、特に好ましい実施の形態において、支持シェルは、少なくとも2つの部分、例えば、強磁性材料から成る部分、及び切り替え可能磁気装置に隣接した位置からシェル1740の周辺縁1760に存在し、磁極拡張部として動作する部分1750を含む。好ましくは、シェル1740の強磁性部分は、吸引力及び磁界が印加されるとき、ホルダ1700が係合される表面に接触するように位置される。それ故、磁極拡張部が、切り替え可能磁気装置1720の主要本体よりも近くにあるとき、ホルダ1700と表面との間の磁気吸引力が増す。
【0180】
切り替え可能磁気装置は、漂遊磁界が損失を生じうる用途、例えば、宇宙及び衛星用途のための永久磁石について効果を示す。切り替え可能磁気装置が、その装置によって生成される外部磁界が最小化される「オフ」状態になるので、打ち上げクラフト、又は衛星システムを妨げる切り替え可能磁気装置の機会が低減される。
【0181】
複数の切り替え可能磁気装置は、惑星の周りの軌道における衛星の方位を制御するために使用できる。少なくとも一対の切り替え可能磁気装置を採用する衛星のための方位制御システム(OCS)と、そのような衛星を制御する方法は、図16とともに説明される。
【0182】
図16に示されたOCSは、衛星に取り付けられ、衛星の誘導システムによって制御される3対の切り替え可能磁気装置1610,1620,1630を含む。切り替え可能磁気装置の対1610,1620,1630の各々は、惑星の磁気圏と相互作用し、ある平面において衛星の方位を制御するために使用され、磁針に類似する方法でこれを達成する。切り替え可能磁気装置1610,1620,1630は、それぞれ、衛星に回転可能に取り付けられ、再方位付け中に衛星の回転方向を選択するために、駆動手段によって、その対をなすものと併せて駆動される。切り替え可能磁気装置の各々の対は、ある平面における衛星の方位付けを制御する。
【0183】
一対の切り替え可能磁気装置がオンされるとき、それらは、衛星の軸と外部磁界とを一直線に合わせようとする。それらがオフされるとき、衛星には、さらなる回転動作は全く加えられない。従って、切り替え可能磁気装置の磁石の位置合わせを、オン位置とオフ位置の間で選択的に変え(及び、オン位置とオフ位置を含み)、生成される外部磁界を変化させることによって、及び、衛星に対する方位を変化させることによって、衛星の3次元における方位を変えることができる。
【0184】
また、切り替え可能磁気装置は、磁界を生成し、帯電した磁気粒子を偏向させるために使用できる。偏向の程度は、切り替え可能磁気装置によって、(図10とともに説明されるように)切り替え可能磁気装置の磁石の相対的方位を変化させることによって生成される外部磁界を変化させることによって制御できる。
【0185】
例えば、磁界は、磁気圏が地球の周囲から粒子をそらすのと同じ方法で、宇宙船、又は衛星の周囲から帯電粒子をそらすために使用できる。切り替え可能磁気装置は、宇宙船又は衛星の「上流」端に取り付けられ、動く帯電粒子又は磁性粒子が宇宙船と衝突することをそらすために、それらと相互作用する大きな外部磁界を生成する。上述されたように、切り替え可能磁気装置は、衛星又は宇宙船との必要とされる相互作用を最小にできるとき、オン又はオフに切り替えできる。
【0186】
また、切り替え可能磁気装置と磁気圏との間の相互作用は、例えば、宇宙遊泳中の宇宙飛行士を適当な位置に置く、又は助け出すために、宇宙における短距離加速を提供するために使用できる。
【0187】
本発明の実施の形態による切り替え可能磁気装置のさらなる用途を考案することができる。例えば、1以上の切り替え可能磁気装置は、液体又は気体の移動中にホース結合器を固定するために使用できる。そのような用途において、自動オン特徴を有する切り替え可能磁気装置は、結合を行う人が、磁気固定を引き起こすために、追加ステップを実施することが必要とされないので、特に効果がある。
【0188】
切り替え可能磁気装置は、溶接機その他のための電気結合器として使用されてもよい。使用時において、磁石は、溶接機と製造中の製品との間の電気的接続を提供すると同時に、溶接される製造中の製品を保持するために使用できる。好ましくは、磁石を保持するハウジングが、電源と溶接される金属との間の電気的接続を形成するために、追加的に使用されてもよい。都合のいいことに、希土類磁石を用いた切り替え可能磁気装置が、溶接用途において採用される。希土類磁石は、高い保磁力を有し、それ故、そのような用途において発生しそうな高い電流において消磁されない。
【0189】
図21は、切り替え可能磁気装置を用いる整調可能懸垂装置の断面図を示す。懸垂システム2500は、シリンダ2520内で往復できるように取り付けられたピストンを含む。永久磁石2515が、ピストン2510の下端に取り付けられる。作動手段2530を含む切り替え可能磁気装置2525が、シリンダ2520の底部に取り付けられる。その作動手段2530は、切り替え可能磁気装置2525の磁石の相対的方位を変化させて、切り替え可能磁気装置2525によって提示される外部磁界を変化させるように適用される。ピストン2510の端に取り付けられる磁石2515、及び切り替え可能磁気装置2525は、切り替え可能磁気装置がオンされるとき、それらが互いに反発するように位置合わせされる。従って、切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、ピストン2510は、シリンダ2520内につり下げられ、シリンダ内で上下に往復できる。永久磁石2515と切り替え可能磁気装置2525との間の反発力は、ピストン2510を可動に支持するばねのように振る舞う。
【0190】
上述されたように、切り替え可能磁気装置2525によって与えられた外部磁界は、切り替え可能磁気装置2525の磁石間の位置合わせの程度に応じて変化する。この可変外部磁界は、磁石2515と切り替え可能磁気装置2525との間の反発レベルを変化させるために使用でき、従って、整調可能懸垂システムを提供する。切り替え可能磁気装置の外部磁界を増すことによって、ピストン2510の均衡位置は、シリンダ2520に対して高くなり、逆に、切り替え可能磁気装置2525の外部強さを減じることによって、シリンダ2520に対するピストン2510の均衡位置は下がる。また、ピストン2510を切り替え可能磁気装置2525に押し進めるために必要な力は、切り替え可能磁気装置の外部磁界の強さが増すにつれて大きくなる。
【0191】
上述の均衡システムの好ましい実施の形態において、ピストン2510は、その下端に隣接した導電性の高い部分を含む。導電性の高い部分は、鉄、アルミニウム又は他の導電性の高い材料によって作成できる。導電性の高い部分は、均衡システムに減衰効果を導入するために提供される。切り替え可能磁気装置によって与えられた磁界内で動くとき、ピストン2510の導電性の高い部分は、ピストン2510の導電性部分に渦電流を生成し、シリンダ2520内でピストン2510の振動に減衰効果を引き起こす。
【0192】
当業者によって理解されるように、上述の均衡システム2500は、コイルばね、水圧若しくは圧縮空気減衰手段の代わりに、都合よく使用されてもよい。
【0193】
さらに、切り替え可能磁気装置が完全オフ位置に成るとき、ピストン2510に取り付けられた磁石2515は、切り替え可能磁気装置2525の強磁性磁極部2526に取り付けられ、均衡手段を、後退位置にロックさせる。
【0194】
当業者に理解されるように、永久磁石2515は、第2の切り替え可能磁気装置によって交換され、均衡システムに整調可能性を追加し、他の切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、懸垂のロックを妨げてもよい。切り替え可能磁気装置と永久磁石2515の相対的位置は、入れ替えが可能である。さらに、当業者によって、1以上の切り替え可能磁気装置を採用する均衡システムが、ピストン及びシリンダの形態をとる必要がなく、相対的に移動可能な部材が、互いに関連した対向する磁気装置を有しうる任意の装置を含んでもよいことが理解されるであろう。
【0195】
図22及び図23は、切り替え可能磁気装置を用いる可変破壊装置を提供する2つの装置を示す。図22及び図23に示される装置は、磁界に相対的に動く導電性材料の本体に、渦電流が誘導され、これらの渦電流が、相対的に動く本体にブレーキ効果を引き起こすという原理に依存する。切り替え可能磁気装置によって提供される外部磁界の可変性は、渦電流ブレーキ装置において、効果的に採用され、強さが可変のブレーキを提供することが可能である。
【0196】
その側面に隣接して切り替え可能磁気装置2220が取り付けられたディスク2210を示す図22を参照する。ディスク2210は、切り替え可能磁気装置2220に関して、矢印2211の方向に回転している。ディスク2210と切り替え可能磁気装置220の相対的な動きは、切り替え可能磁気装置が外部磁界を与えているとき、切り替え可能磁気装置に隣接した領域2230においてディスク2210に渦電流を引き起こす。渦電流の強さ、よってブレーキ力の強さは、与えられる外部磁界が増すように、切り替え可能磁気装置220の磁石の相対的な位置合わせを増すことによって、増すことが可能である。ブレーキ力を減じるために、切り替え可能磁気装置220の磁石の相対的な位置あわせは、減じることが可能である(すなわち、磁石は、オフ位置に対して移動可能である)。
【0197】
図23は、切り替え可能磁気装置を用いてブレーキを提供する代替の配置を示す。この実施の形態において、切り替え可能磁気装置2320は、切り替え可能磁気装置2320に相対的に、矢印2311によって示される方向に移動可能なシリンダ2310内に取り付け可能である。切り替え可能磁気装置2320は、その磁極2325が、シリンダ2310の直径に渡って存在するように配置される。この実施の形態において、切り替え可能磁気装置2320は、切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、移動シリンダ2310の領域2330に渦電流を引き起こす。
【0198】
切り替え可能磁気装置2320の磁石の位置合わせを再び変化させることによって、渦電流2330の程度が可変であり、従って、シリンダ2310におけるブレーキ効果が可変である。
【0199】
当業者によって理解されるように、切り替え可能磁気装置を用いた可変ブレーキ原理は、可動導電性部材に相対的に取り付けられた複数の切り替え可能磁気装置を含んでもよい。さらに、切り替え可能磁気装置は、固定された導電部材の周囲を動くように配置され、切り替え可能磁気装置にブレーキ効果を提供することが可能である。さらに、1以上の切り替え可能磁気装置と導電性部材の両方が、可動であってもよい。
【0200】
当業者に理解されるように、本明細書で説明された切り替え可能磁気装置は、磁界が望まれる用途において効果的に採用可能である強さが可変の磁界が望まれる場合に採用されてもよい。従って、本発明は、本明細書で説明された実施の形態の任意の1つの切り替え可能磁気装置の全ての用途に拡張されることを考慮するべきである。
【0201】
当業者は、本発明が、詳細に説明されたもの以外に変形及び修正できることを理解するであろう。本発明は、その精神及び範囲の変形及び修正のすべてを含むことが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0202】
【図1A】外部磁気回路が存在しない状態で、磁気装置に作用する内力を、磁石の各々に対する角変位の関数として示す、角変位に対する相対力のプロットを示す図である。
【図1B】外部磁気回路の存在における図1Aに類似するプロットを示す図である。
【図2】外部磁気回路からある範囲だけ離れた場合の、角変位に対する相対力を示す、典型的な切り替え可能磁気装置の図3のプロットと同様のプロットを示す図である。
【図3】本発明の第1の態様の特徴についての説明を有する、互いに重ね合わせられた図1及び図2のプロットを示す図である。
【図4A】本発明の第2及び第3の態様の特徴についての説明に必要な力を示す図である。
【図4B】
【図5A】切り替え可能磁気装置の基本構成を示す、特許文献1の図2の複製である。
【図5B】磁極の代替の形状を示す、本発明の一態様に従った磁気装置の端面図である。
【図6】本発明の実施の形態による切り替え可能磁気装置の部分断面を示す上面図である。
【図7】本発明の第2及び第3の態様による装置の端面図である。
【図8】作動手段としてトルク検知レバーを使用する本発明の実施の形態の断面における上面図である。
【図9】本発明を具体化するフェイルセーフ配置に必要とされる力を示す図である。
【図10】本発明のある実施の形態による装置の回転角度と外部磁界との間の関係を示す図である。
【図11A】本発明のある実施の形態による切り替え可能磁気装置を採用する収集トレイを示す図である。
【図11B】図11Aの収集トレイの土台部分の断面図である。
【図12A】ロックピンの動作を稼働させる切り替え可能磁気装置を有するラッチ機構を図式的に示す図である。
【図12B】ロックピンの動作を稼働させる切り替え可能磁気装置を有するラッチ機構を図式的に示す図である。
【図13A】切り替え可能磁気装置を採用するラッチ機構の第2の変形例を示す図である。
【図13B】切り替え可能磁気装置を採用するラッチ機構の第2の変形例を示す図である。
【図14A】本発明のある実施の形態による切り替え可能磁気装置を含むラッチ機構のさらなる実施の形態を示す図である。
【図14B】本発明のある実施の形態による切り替え可能磁気装置を含むラッチ機構のさらなる実施の形態を示す図である。
【図15A】切り替え可能磁気装置を組み込む刃物ブロックを示す図である。
【図15B】切り替え可能磁気装置を組み込む刃物ブロックを示す図である。
【図16】切り替え可能磁気装置を含む衛星の方位制御システムの実施の形態の例を示す図である。
【図17A】切り替え可能磁気装置を含むハイブリッド真空/磁気ホルダの実施の形態を示す図である。
【図17B】切り替え可能磁気装置を含むハイブリッド真空/磁気ホルダの実施の形態を示す図である。
【図18】モジュール構成を有する切り替え可能磁気装置を示す図である。
【図19】本発明のさらなる態様によるさらなる連結器の動作原理を示す図である。
【図20】本発明のさらなる態様によるさらなる連結器の動作原理を示す図である。
【図21】切り替え可能磁気装置を使用する整調可能懸垂アセンブリの図式的な断面図である。
【図22】切り替え可能磁気装置を有する調整可能ブレーキシステムの第1の実施の形態を示す図である。
【図23】切り替え可能磁気装置を有する調整可能ブレーキシステムの第2の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0203】
11 磁石
12 磁極片
13 磁極
21 軸
22 レバー
30 コイルばね
33 留め部材

Claims (174)

  1. ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と、完全オン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記完全オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記完全オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記第1の磁石及び前記第2の磁石の前記完全オン位置への相対的な回転を偏らせるバイアス手段が、前記第1の磁石及び前記第2の磁石の1つ又は両方に関連づけられ、
    前記切り替え可能磁気装置を、強磁性材料上に、又は強磁性材料に近接して配置することは、前記切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石、及び前記第2の磁石を相対的な方向に回転させる装置。
  2. 使用時に、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にある、又は強磁性材料に近接しているとき、前記第1及び第2の磁石の前記完全オン位置への相対的な回転を引き起こすために必要な力は、第1のあらかじめ決められた力の範囲内にあり、
    前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に接触していない、又は強磁性材料に近接していないとき、前記第1及び第2の磁石の前記完全オン位置への相対的な回転を引き起こすために必要な力は、第2のあらかじめ決められた力の範囲内にあり、
    前記第2のあらかじめ決められた力の範囲は、前記1のあらかじめ決められた力の範囲よりも高いピーク力を有し、
    前記バイアス手段は、前記第1のあらかじめ決められた力の範囲のピーク力を超えるが、前記第2のあらかじめ決められた力の範囲のピーク力未満である力を用いて、前記第1及び第2の磁石の前記完全オン位置への相対的な回転を偏らせるために必要な力を印加し、よって、切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にあり、又は強磁性材料に近接してあるとき、前記完全オン位置への自動的な回転を引き起こす請求項1に記載の切り替え可能磁気装置。
  3. 前記バイアス手段がばねである請求項1または2に記載の切り替え可能磁気装置。
  4. ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と、完全オン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記完全オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記完全オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記切り替え可能磁気装置は、さらに、前記第1及び第2の磁石の相対的な回転の範囲を制限する回転制限手段を含む装置。
  5. 前記回転制限手段は、前記切り替え可能磁気装置が相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のS極及びN極に最も近接して並ぶ非アクティブ状態と、前記切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のN極及びS極にほぼ並ぶように位置されるアクティブ位置との間で、前記第1及び第2の磁石の相対的な回転を可能にする請求項4に記載の切り替え可能磁気装置。
  6. 前記非アクティブ状態において、前記第1の磁石のN極及びS極と、前記第2の磁石のS極及びN極のそれぞれのずれの角度は、50度以下である請求項5に記載の切り替え可能磁気装置。
  7. 前記非アクティブ状態において、前記第1の磁石のN極及びS極と、前記第2の磁石のS極及びN極のそれぞれのずれの角度は、30度以下である請求項5又は6に記載の切り替え可能磁気装置。
  8. 前記非アクティブ状態において、前記第1及び第2の磁石が完全オフ位置にある請求項5から7のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  9. 前記アクティブ状態において、前記第1の磁石のN極及びS極と、前記第2の磁石のN極及びS極のそれぞれのずれの角度は、15度以下である請求項5から8のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  10. 前記アクティブ状態において、前記第1の磁石のN極及びS極と、前記第2の磁石のN極及びS極のそれぞれのずれの角度は、10度以下である請求項5から9のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  11. 前記アクティブ状態において、前記第1及び第2の磁石が完全オン位置にある請求項5から10のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  12. 前記回転制限手段は、前記第1及び第2の磁石の相対的な回転を、180度以下に制限する請求項4から11のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  13. 前記回転制限手段は、前記第1及び第2の磁石が完全オン位置に達することを妨げる請求項4から10、及び12のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  14. 前記回転制限手段は、前記第1及び第2の磁石の180度より大きい範囲までの相対的な回転を可能にする請求項4から11、及び13のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  15. 前記回転制限手段は、前記第1及び第2の磁石の、完全オン位置を過ぎた方向への相対的な回転を可能にする請求項5から10、及び14のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  16. 使用時において、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にあるとき、又は強磁性材料に近接しているとき、前記第1及び第2の磁石が、保持力によってアクティブ位置に保持される請求項5から15のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  17. 前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にあるとき、又は強磁性材料に近接しているとき、前記第1及び第2の磁石をアクティブ位置に保持するために第1の力が必要とされ、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に近接していないとき、前記第1の力よりも大きい第2の力が、前記第1及び第2の磁石を、アクティブ位置に保持するために必要とされ、
    前記第1及び第2の磁石をアクティブ位置に保持するために加えられる前記保持力は、前記第1の力よりも大きく、前記第2の力未満であり、よって、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に接触する、又は強磁性材料に近接した位置から除かれるとき、前記第1及び第2の磁石が、非アクティブ位置に自動的に回転することを可能にする請求項5から16のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  18. 前記保持力が摩擦力である請求項16又は17に記載の切り替え可能磁気装置。
  19. さらに、強磁性材料に接触する、又は強磁性材料に近接しているとき、前記第1及び第2の磁石を、アクティブ位置に保持する保持力を加える保持手段を含む請求項5から18のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  20. 前記保持装置が、前記第2の力より小さく前記第1の力よりも大きいあらかじめ決められた力を生じるラッチ手段を含む請求項19に記載の切り替え可能磁気装置。
  21. ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と完全オン位置の間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記完全オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記完全オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記第1及び第2の磁石の相対的な回転は、前記第1及び第2の磁石が完全オン位置に達することを妨げるように制限され、前記第1及び第2の磁石が、前記切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、前記第2の磁石のN極及びS極に完全ではないが近接して並ぶように、あらかじめ決められた相対的な方向に回転可能であり、前記切り替え可能磁気装置は、接触する又は近接する外部強磁性材料から除かれるとき、前記外部磁界が相対的に弱い状態に自動的に切り替わる装置。
  22. 使用時に、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に接触する、又は極めて近接しているとき、前記第1及び第2の磁石が、保持力によって、あらかじめ決められた相対的な方向に保持される請求項21に記載の切り替え可能磁気装置。
  23. 前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料上にあるとき、又は強磁性材料に近接しているとき、前記第1及び第2の磁石をあらかじめ決められた相対的な方向に保持するために第1の力が必要とされ、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に近接していないとき、第1の力よりも大きい第2の力が、前記第1及び第2の磁石をあらかじめ決められた相対的な方向に保持するために必要とされ、
    加えられる前記保持力は、前記第1の力よりも大きく、前記第2の力未満であり、よって、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に接触する、又は強磁性材料に近接した位置から除かれるとき、前記第1及び第2の磁石が、完全オフ位置に自動的に回転することを可能にする請求項21または22に記載の切り替え可能磁気装置。
  24. 前記保持力が摩擦力である請求項21から23のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  25. さらに、前記切り替え可能磁気装置が、強磁性材料に接触する、又は強磁性材料に近接しているとき、前記第1及び第2の磁石を、あらかじめ決められた相対方向に保持する保持力を加える保持手段を含む請求項21から24のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  26. 前記保持装置が、前記第2の力より小さく前記第1の力よりも大きいあらかじめ決められた力を生じるラッチ手段を含む請求項25に記載の切り替え可能磁気装置。
  27. ハウジング、第1の永久磁石、第2の永久磁石、及び前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石の相対的な動作を引き起こすように構成された作動手段を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、完全オフ位置と、完全オン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記完全オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のS極及びN極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記完全オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与えるように、前記第1の磁石のN極及びS極が、それぞれ、前記第2の磁石のN極及びS極に実質的に並ぶ位置であり、
    前記作動手段は、柔軟部分を含み、
    前記柔軟部分は、もし、前記作動手段が、外部磁気回路が不在の状態で作動され、よって、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石の相対的な回転を制限するなら、変形し、
    前記柔軟部分は、外部磁気回路の存在する状態における前記作動手段の作動中に、変形を実質的に回避する十分な降伏強度を有する装置。
  28. 前記柔軟部分は、ばねリンクである請求項27に記載の切り替え可能磁気装置。
  29. 前記柔軟部分は、最大限に変形し、その後、前記作動手段の連続作動が、前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石の相対的な回転を引き起こしうる請求項27又は28に記載の切り替え可能磁気装置。
  30. さらに、前記第1及び第2の永久磁石の相対的な回転を引き起こす作動手段を含む請求項1から26のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  31. 前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石が、実質的にディスク形状である請求項1から30のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  32. 前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記第1の磁石の表面が、前記第2の磁石の表面に対向するように、前記ハウジングに取り付けられる請求項1から30のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  33. 前記第1及び第2の永久磁石の一方が、前記ハウジングに固定して取り付けられ、他方が、前記ハウジング内で回転可能である請求項1から32のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  34. 他方の前記磁石が180度回転され、前記切り替え可能磁気装置を、相対的に強い外部磁界を有する状態から、相対的に弱い外部磁界を有する状態に変化させる請求項33に記載の切り替え可能磁気装置。
  35. 前記ハウジングが2つの磁極を有する請求項1から34のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  36. 前記ハウジングが、一体構造として作成され、又は、一体形成の材料から作成される請求項1から34のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  37. 前記ハウジングの2つの部分が、前記ハウジングが2つの受動的な極として作動するように、減じられた断面領域を有する請求項36に記載の切り替え可能磁気装置。
  38. 前記ハウジングの部分が、前記部分が非磁性になり、それ故、前記ハウジングが2つの受動的な極として働くように、対処される請求項36に記載の切り替え可能磁気装置。
  39. 前記ハウジングが、前記第1及び第2の磁石が取り付けられるチャンバを区画する請求項1から38のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  40. 前記チャンバが開放端を有する請求項39に記載の切り替え可能磁気装置。
  41. 1以上のチャンバ閉鎖手段が、前記チャンバの1以上の開放端を閉じる請求項40に記載の切り替え可能磁気装置。
  42. 前記第1及び第2の磁石のうち最低の磁石が、前記チャンバの底部端に近接する請求項40または41に記載の切り替え可能磁気装置。
  43. 前記チャンバが閉鎖端を有する請求項39に記載の切り替え可能磁気装置。
  44. 前記ハウジングが、磁気リラクタンスの低い材料から成る請求項1から43のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  45. 前記ハウジングが、軟鋼、軟鉄、又はソフトパーマロイから成る請求項44に記載の切り替え可能磁気装置。
  46. 前記磁極が、外部磁界を最大にするように形成される請求項45または46に記載の切り替え可能磁気装置。
  47. 前記磁極の長さが最小である請求項45または46に記載の切り替え可能磁気装置。
  48. 前記作動手段が、前記第1及び第2の磁石の1つに接続されたハンドル又はノブを含む請求項1から47のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  49. 前記ハンドル又はノブが、1以上の中間部材を経由して、前記第1及び第2の磁石の1つに接続される請求項48に記載の切り替え可能磁気装置。
  50. 前記ハンドルが、1つの前記磁石に加えられるあらかじめ決められた量を超えるトルクを含む請求項48または49に記載の切り替え可能磁気装置。
  51. 前記作動手段が、手動で、電気的に、空気圧によって、水圧によって、又はバイメタルストリップの伸張動作によって作動する請求項48から50のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  52. 前記第1の磁石及び第2の磁石が、希土類型磁石を含む請求項1から51のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  53. さらに、磁石が回転可能となる前にユーザによるいくつかの余分な動作が必要とされるように、作動手段における子供に安全なロック又は子供に安全なキャッチ型の配置を含む請求項1から52のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  54. 使用時に、前記第1の磁石が、前記第2の磁石に相対的に、時計回りの方向に、又は反時計回りの方向に回転可能な請求項1から53のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  55. 磁界を有する惑星の周囲の軌道において衛星の方位を制御するシステムであって、
    少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、
    前記切り替え可能磁気装置は、前記切り替え可能磁気装置の方向が前記衛星に対して可変であるように、前記衛星に取り付けられ、
    使用時に、磁石が第2の位置にあるとき、前記切り替え可能磁気装置の磁軸を、前記衛星の磁界の方向に相対的に偏向させることによって、前記衛星の方位が可変であり、それ故、前記衛星の方位を変化させて、少なくとも1つの前記切り替え可能磁気装置の磁軸を、前記衛星の磁界の方向に、少なくとも部分的に再び位置合わせするシステム。
  56. 少なくとも1つの前記切り替え可能磁気装置は、前記衛星上のレバーアームに取り付けられる請求項55に記載のシステム。
  57. 対で配置された複数の切り替え可能磁気装置を含み、
    前記切り替え可能磁気装置の各々の対は、1つの軸について前記衛星の方位を制御するために一斉に動作する請求項55または56に記載のシステム。
  58. 少なくとも2対の切り替え可能磁気装置を含む請求項55から57のいずれかに記載のシステム。
  59. 少なくとも3対の切り替え可能磁気装置を含み、前記3対のそれぞれの軸が相互に直交する請求項57または58に記載のシステム。
  60. 1以上の切り替え可能磁気装置が、オン状態とオフ状態の間で選択的に可変であり、前記衛星を周期的に正しい方位に置く請求項55から59のいずれかに記載のシステム。
  61. 打ち上げおよび/または配備中に少なくとも1つの切り替え可能磁気装置がオフする請求項55から60のいずれかに記載のシステム。
  62. 強磁性体を収集する収集装置であって、
    磁気引力によって強磁性体を収集して保持する強磁性収集部と、
    使用時に、前記収集装置が保持される強磁性支持表面に係合する表面係合部と
    を含み、
    さらに、オフ位置とオン位置との間で切り替え可能な少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、
    前記オフ位置では、前記強磁性収集部が実質的に消磁され、前記オン位置では、前記切り替え可能磁気装置の外部磁界が、前記強磁性収集部を磁化して、強磁性体を、前記強磁性収集部に接触させて、又は近接させて収集かつ保持し、及び前記収集装置を、磁気引力によって前記強磁性支持表面に対して保持する装置。
  63. 前記切り替え可能磁気装置が、「オフ」位置にあるとき、前記強磁性収集部、前記強磁性体、前記切り替え可能磁気装置、及び前記強磁性支持表面の間の磁気引力がごくわずかである請求項62に記載の収集装置。
  64. さらに、切り替え可能磁気装置をオン位置とオフ位置の間で切り替える作動手段を含む請求項62または63に記載の収集装置。
  65. さらに、前記切り替え可能磁気装置と前記強磁性収集部との間に位置された、少なくとも1つの強磁性分岐路を含み、
    前記強磁性分岐路は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記強磁性収集部よりも優先的に磁化され、
    故に、切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記強磁性収集部の磁化を効果的に妨げる請求項62から64のいずれかに記載の収集装置。
  66. 前記強磁性分岐路は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、磁気的に飽和されないが、前記切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、磁気的に飽和される請求項65に記載の収集装置。
  67. 前記強磁性分岐路は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、切り替え可能磁気装置の外部磁界によってほとんど磁気的に飽和される請求項66又は67に記載の収集装置。
  68. さらに、前記切り替え可能磁気装置と前記表面係合部との間に高リラクタンス領域を含み、
    前記高リラクタンス領域は、前記表面係合部における磁束が、前記強磁性支持表面の磁気特性とは実質的に無関係である十分なリラクタンスを有する請求項62から67のいずれかに記載の収集装置。
  69. 前記高リラクタンス領域がエアギャップである請求項68に記載の収集装置。
  70. 前記強磁性収集部が、ボールのような収集井戸の少なくとも一部を形成する請求項62から69のいずれかに記載の収集装置。
  71. 前記切り替え可能磁気装置は、請求項1から54のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置である請求項62から70のいずれかに記載の収集装置。
  72. 第1のクランプ部材と、
    前記第1のクランプ部材に向かって、及び前記第1のクランプ部材から離れてスライド可能な第2のクランプ部材と、
    前記第1のクランプ部材、及び前記第2のクランプ部材の1つに、又は前記第1のクランプ部材、及び前記第2のクランプ部材の1つに極めて近接して取り付けられた切り替え可能磁気装置と
    を含む少なくとも1つのものを固定するクランプ手段であって、
    前記第2のクランプ部材は、前記第1のクランプ部材から間隔が開けられ、クランプされるものが、挿入されるギャップを区画し、
    前記切り替え可能磁気装置がオンするとき、前記第1及び第2のクランプ部材が、互いに移動し、それ故、クランプ部材の間のギャップに挿入されるものをクランプする手段。
  73. 前記第1のクランプ部材、及び前記第2のクランプ部材に相対的にスライド可能な、クランプされるべきものが挿入されうるギャップが、クランプ部材の隣接する対の間で区画され、前記切り替え可能磁気装置が「オン」するとき、クランプ部材の隣接する対が、互いに向かって移動し、それによって、クランプ部材の隣接する対の間のギャップに挿入されるものをクランプする請求項72に記載のホルダ。
  74. 1以上の追加のクランプ部材に取り付けられた1以上の追加の切り替え可能磁気装置を含む請求項72または73に記載のホルダ。
  75. さらに、前記切り替え可能磁気装置の1つの作動手段を、1以上の追加の切り替え可能磁気装置の少なくとも他方とともに操作する手段を含む請求項74に記載のホルダ。
  76. 前記切り替え可能磁気装置の機能を提供又は制限する1以上の機能モジュールに係合する切り替え可能磁気装置。
  77. 1以上の前記機能モジュールが、前記切り替え可能磁気装置の磁石の相対的な回転を、あらかじめ決められた角度範囲内に制限する回転制限モジュールを含む請求項76に記載の切り替え可能磁気装置。
  78. 1以上の前記機能モジュールが、前記切り替え可能磁気装置の磁石の相対的な回転を偏らせるバイアスモジュールを含む請求項76または77に記載の切り替え可能磁気装置。
  79. 1以上の前記機能モジュールが、前記切り替え可能磁気装置の磁石の相対的な方向を開放可能にロックするロックモジュールを含む請求項76から78のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  80. 前記ロックモジュールが、1以上のあらかじめ決められた相対方向において、前記切り替え可能磁気装置の磁石を開放可能にロックする請求項79に記載の切り替え可能磁気装置。
  81. さらに、磁石の相対的な回転を引き起こす作動手段を含み、
    前記作動手段は、追加的に、少なくとも1つの前記機能モジュールによって係合され、前記切り替え可能磁気装置の機能を制御する請求項76から80のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  82. 表面をグリップするグリップ装置であって、
    その表面にシール可能に係合する排出可能な空間を有する種類の少なくとも1つのグリップ手段を含み、
    前記グリップ手段は、前記空間を部分的に排出することにより、前記表面と前記グリップ手段との間に吸引力を形成することによって、前記表面をグリップし、
    前記グリップ装置は、さらに、少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、
    前記切り替え可能磁気装置は、前記表面が強磁性であるとき、前記表面と追加の磁気的係合を生成する装置。
  83. 前記グリップ手段が前記表面にシール可能に係合されるとき、少なくとも1つの前記切り替え可能磁気装置が、前記表面に接触する、又は前記表面に近接する請求項82に記載のグリップ装置。
  84. 少なくとも1つの前記切り替え可能磁気装置は、使用時に、もし、前記グリップ手段の前記表面とのシーリング係合が、部分的に又は全体的に破られるなら、そのシーリング係合を、少なくとも部分的に再構成するように動作する請求項82又は83に記載のグリップ手段。
  85. 前記切り替え可能磁気装置が、さらに、前記切り替え可能磁気装置をオン位置とオフ位置の間で切り替えて、前記グリップ装置の前記表面に対する取り付け及び分離を可能にする作動手段を含む請求項82から84のいずれかに記載のグリップ装置。
  86. 前記切り替え可能磁気装置は、前記グリップ手段の前記空間の中心に実質的に並べられる請求項82から85のいずれかに記載のグリップ手段。
  87. 前記切り替え可能磁気装置が、前記グリップ手段の空間内に少なくとも部分的に取り付けられる請求項82から86のいずれかに記載のグリップ装置。
  88. 前記切り替え可能磁気装置が、1以上の磁極拡張手段を有し、
    前記磁極拡張手段は、相対的に高い透磁率の磁気回路を提供し、前記切り替え可能磁気装置の外部磁界を、実質的に強磁性表面に伝え、それらとの磁気引力を増す請求項82から87のいずれかに記載のグリップ装置。
  89. 前記切り替え可能磁気装置が、請求項1から54のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置である請求項82から88のいずれかに記載のグリップ装置。
  90. 複数のグリップ部材を含む請求項82から90のいずれかに記載のグリップ装置。
  91. 第1の磁気装置と第2の磁気装置とを含む連結器であって、
    前記第1の磁気装置は、切り替え可能磁気装置であり、
    前記第1の磁気装置及び前記第2の磁気装置は、前記第1の磁気装置がオフのとき、前記第2の磁気装置が、前記第1の磁気装置を引きつけ、前記第1の磁気装置がオンのとき、前記第2の磁気装置が、前記第1の磁気装置に反発するように互いに相対的に配置される連結器。
  92. 前記第2の磁気装置は磁石を備える請求項91に記載の連結器。
  93. 前記第2の磁気装置が、第2の切り替え可能磁気装置を備え、前記第1及び第2の切り替え可能磁気装置は、前記第1及び第2の切り替え可能磁気装置がオンするとき、互いに反発する請求項91または92に記載の連結器。
  94. 前記第1の磁気装置が、前記第2の磁気装置に対して相対的に移動可能である請求項91から93のいずれかに記載の連結器。
  95. 前記切り替え可能磁気装置が、請求項1から54のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置である請求項91から94のいずれかに記載の連結器。
  96. 切り替え可能磁気装置、及び少なくとも1つの第2の磁気手段を含む連結手段であって、
    前記切り替え可能磁気装置、及び前記第2の磁気手段は、
    前記切り替え可能磁気装置がオンし、かつ前記第2の磁気手段が、前記切り替え可能磁気装置に接触している、又は極めて近接しているとき、前記第2の磁気手段が、前記切り替え可能磁気装置に、相対的に強く引き寄せられ、よって、前記第2の磁気手段を前記切り替え可能磁気装置に連結し、
    前記切り替え可能磁気装置がオフするとき、前記第2の磁気手段と前記切り替え可能磁気装置が分離するように、前記第2の磁気手段が、前記切り替え可能磁気装置に相対的に弱く引き寄せられる連結手段。
  97. 少なくとも1つの追加の磁気手段を含み、
    前記追加の磁気手段は、前記切り替え可能磁気装置がオンし、前記第2の磁気手段が前記切り替え可能磁気装置に接触し、又は極めて近接し、かつ前記追加の磁気手段が、前記第2の磁気手段に接触し、又は極めて近接するとき、前記追加の磁気手段が、前記第2の磁気手段に結合され、前記切り替え可能磁気装置がオフするとき、前記第2、及び前記追加の磁気手段が、前記第2、及び前記追加の磁気手段が分離できるように、前記切り替え可能磁気装置に相対的に弱く引き寄せられるように、前記第2の磁気手段に対して配置される請求項96に記載の連結器。
  98. 前記切り替え可能磁気装置が、前記第2の磁気手段に対して相対的に可動である請求項96または97に記載の連結器。
  99. 前記追加の磁気手段が、前記第2の磁気手段、及び前記切り替え可能磁気装置に対して相対的に可動である請求項97または98に記載の連結器。
  100. 少なくとも1つの前記第2の磁気手段および/または少なくとも1つの前記追加の磁気手段は、強磁性部材である請求項96から99のいずれかに記載の連結器。
  101. さらに、前記切り替え可能装置をオフし、前記連結手段の分離を可能にする作動手段を含む請求項96から100のいずれかに記載の連結器。
  102. 前記作動手段が、前記切り替え可能磁気装置をオンして、前記連結手段の連結を引き起こすように追加的に構成される請求項101に記載の連結器。
  103. 間隔が開けられた複数の第2の手段を含み、前記切り替え可能磁気装置は、前記切り替え可能磁気装置が、複数の前記第2の磁気手段の選択された1つに連結可能なように可動である請求項96から102のいずれかに記載の連結手段。
  104. 前記切り替え可能磁気装置が、請求項1から54のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置である請求項91から103のいずれかに記載の連結手段。
  105. ラッチ部材、第1の磁気装置、及び切り替え可能磁気装置を含むラッチ手段であって、
    前記ラッチ部材は、前記ラッチ部材がラッチ凹部に受け入れられ、前記ラッチ部材のラッチを引き起こすことができる広範な位置と、後ろ寄りの位置との間で可動であり、
    前記第1の磁気装置と前記切り替え可能磁気装置は、互いに相対的に可動であり、前記第1の磁気手段、又は前記切り替え可能磁気装置が、前記ラッチ部材に結合され、前記切り替え可能磁気装置の作動が前記ラッチ部材の相対的な動きを引き起こすように取り付けられる手段。
  106. 前記第1の磁気装置が、磁石である請求項105に記載のラッチ手段。
  107. 前記切り替え可能磁気装置が、前記ラッチ部材に連結される請求項105または106に記載のラッチ手段。
  108. 前記第1の磁気手段が、前記ラッチ部材に連結される請求項105または106に記載のラッチ手段。
  109. 前記切り替え可能磁気装置、及び前記第1の磁気手段が、前記切り替え可能磁気装置がオンのとき、前記第1の磁気手段を引き寄せるように互いに相対的に配列される請求項105から108のいずれかに記載のラッチ手段。
  110. 前記切り替え可能磁気装置、及び前記第1の磁気手段が、前記切り替え可能磁気手段がオンのとき、前記切り替え可能磁気手段が、前記第1の磁気手段に反発するように互いに相対的に配列される請求項105から108のいずれかに記載のラッチ手段。
  111. 前記第1の磁気手段が、強磁性材料から形成され、前記切り替え可能磁気装置、及び前記第1の磁気手段が、前記切り替え可能磁気装置がオンのとき、前記第1の磁気手段を引き寄せるように、互いに相対的に配列される請求項105から108のいずれかに記載のラッチ手段。
  112. 前記第1の磁気手段が、前記ラッチ部材に取り付けられる請求項105から111のいずれかに記載のラッチ手段。
  113. 前記切り替え可能磁気装置が、前記ラッチ部材に取り付けられる請求項105から111に記載のラッチ手段。
  114. 前記装置が、さらに、前記ラッチピンを、広範な位置、又は後ろ寄りの位置に偏らせるバイアス手段を含む請求項105から113のいずれかに記載のラッチ手段。
  115. 前記ラッチ部材、及び前記第1の磁気手段が、第1の部材に取り付けられ、前記切り替え可能磁気装置が、前記第1の部材に相対的に可動である第2の部材に取り付けられ、前記ラッチ手段は、前記第1の部材を前記第2の部材にラッチする請求項105から114のいずれかに記載のラッチ手段。
  116. ラッチピン、第1の磁気手段、及び切り替え可能磁気装置が、第1の部材に取り付けられ、前記ラッチ部材が、前記第1の磁気手段に相対的に可動である第2の部材の受入アパーチャに受け入れられ、
    前記ラッチ手段は、前記第1の部材を前記第2の部材にラッチする請求項105から114のいずれかに記載のラッチ手段。
  117. ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置の間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、
    前記オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、
    前記切り替え可能磁気装置は、さらに、低リラクタンス分岐路を含み、
    前記低リラクタンス分岐路は、少なくとも前記ハウジングの第1の部分に取り付けられ、
    前記ハウジングの第1の部分は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記ハウジングの第1の部分に隣接した、前記切り替え可能磁気装置によって与えられる外部磁界がごくわずかであるように、少なくとも部分的に磁化されるように構成され、
    前記切り替え可能磁気装置は、さらに、前記第1及び第2の磁石と、前記切り替え可能磁気装置の外部表面の一部との間の高リラクタンス領域を含み、
    前記高リラクタンス領域は、前記切り替え可能磁気装置の前記外部表面の一部に与えられる磁束が実質的に一定であるように、十分なリラクタンスを有する装置。
  118. ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、
    前記オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、
    前記切り替え可能磁気装置は、さらに、低リラクタンス分岐路を含み、
    前記低リラクタンス分岐路は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記低リラクタンス分岐路に隣接した切り替え可能磁気装置によって与えられる外部磁界がごくわずかであるように、少なくとも部分的に磁化される装置。
  119. 前記低リラクタンス分岐路は、前記切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、前記分岐路に隣接して、相対的に強い外部磁化を与える請求項117または118に記載の切り替え可能磁気装置。
  120. 前記低リラクタンス分岐路が、エアギャップによって、前記磁石から分離される請求項117から119のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  121. 前記低リラクタンス分岐路は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、磁気的に飽和されず、前記切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、磁気的に飽和される請求項117から120のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  122. ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、
    前記オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、
    前記切り替え可能磁気装置は、さらに、磁石と前記磁気装置の外部表面の一部との間に高リラクタンス領域を含み、
    前記高リラクタンス領域は、前記切り替え可能磁気装置の前記外部表面の一部に与えられる磁束が実質的に一定であるように、十分なリラクタンスを有する装置。
  123. 前記高リラクタンス領域は、エアギャップである請求項117または122に記載の切り替え可能磁気装置。
  124. さらに、前記ハウジングに外部で取り付けられた外殻を含み、
    前記外殻が、前記高リラクタンス領域を、少なくとも部分的に区画する請求項117、122、又は123に記載の切り替え可能磁気装置。
  125. さらに、前記ハウジングに外部で取り付けられるスペーサを含み、
    前記スペーサは、前記高リラクタンス領域を、少なくとも部分的に区画する請求項117、又は、122から124のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  126. 前記高リラクタンス領域は、前記ハウジング内に形成された少なくとも1つの空間を含む請求項117、又は請求項122から125のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  127. さらに、前記磁石を、第1の相対方向に開放可能に保持する開放可能保持手段を備え、
    前記開放可能保持手段は、開放可能であり、前記磁石が、第2の相対方向に動くことを可能にする請求項1から26のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  128. さらに、前記開放可能保持手段を作動させて、前記磁石を開放する作動手段を含む請求項127に記載の切り替え可能磁気装置。
  129. 前記作動手段が、押しボタン装置を含む請求項128に記載の切り替え可能磁気装置。
  130. 前記開放可能保持手段が前記バイアス手段を開放可能に保持する、請求項1から3のいずれかに付加される、請求項127から129のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  131. 外部導体に電気的に接続するように構成された電気連結器であって、
    前記連結器は、電気接続をする少なくとも1つの接触部を含み、
    切り替え可能磁気装置は、前記切り替え可能磁気装置がオン位置にあるとき、前記接触部を、前記外部導体と導電接触させて保持する連結器。
  132. 前記接触部が、前記切り替え可能磁気装置の前記ハウジングに取り付けられる請求項131に記載の電気連結器。
  133. 前記接触部が、前記切り替え可能磁気装置の前記ハウジングと一体的に形成される請求項131に記載の電気連結器。
  134. 2以上の接触部を含む請求項131から133のいずれかに記載の電気連結器。
  135. さらに、前記2以上の接触部の間に導電性回路を含む請求項134に記載の電気連結器。
  136. さらに、前記切り替え可能磁気装置の磁石を、オン状態とオフ状態の間で相対的に回転させ、前記電気連結手段の連結及び分離を選択的に可能にする作動手段を含む請求項131から135のいずれかに記載の電気連結器。
  137. 導電性ケーブルを受け入れて電気的に接触するケーブル受入手段を含む請求項131から136のいずれかに記載の電気連結器。
  138. さらに、電流が前記連結器に流れることを選択的に防止または可能にする電気スイッチング手段を含む請求項131から137のいずれかに記載の電気連結器。
  139. 前記作動手段は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、電流が前記連結器を流れないように前記電気スイッチング手段に連結される請求項136から138のいずれかに記載の電気連結器。
  140. さらに、電気絶縁手段を含む請求項131から139のいずれかに記載の電気連結器。
  141. 請求項1から54のいずれか、又は請求項127から139のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置を含む請求項131から140のいずれかに記載の電気連結器。
  142. 溶接のための地中接続器である請求項131から141のいずれかに記載の電気連結器。
  143. ハウジング、第1の永久磁石、及び第2の永久磁石を含む種の切り替え可能磁気装置であって、
    前記第1の永久磁石及び前記第2の永久磁石は、前記ハウジング内に取り付けられ、オフ位置とオン位置との間で互いに相対的に回転可能であり、
    前記オフ位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に弱い外部磁界を与える位置であり、
    前記オン位置は、前記切り替え可能磁気装置が、相対的に強い外部磁界を与える位置であり、
    前記第1及び第2の磁石の相対的な方向が、前記オン位置とオフ位置の間で可変であり、その強さが可変の外部磁界を生成する装置。
  144. 前記第1及び第2の磁石の相対的な方位が、前記オン位置とオフ位置の間で連続的に可変である請求項143に記載の切り替え可能磁気装置。
  145. 前記第1及び第2の磁石の相対的な方位が、前記オン位置とオフ位置との間で増加的に可変である請求項143に記載の切り替え可能磁気装置。
  146. 偏向手段を超えて移動する帯電粒子を偏向させる粒子偏向手段であって、外部磁界を生成して、前記粒子を帯電させる切り替え可能磁気装置を含む手段。
  147. 粒子の偏向程度の制御を可能にするように、請求項143から145のいずれかに記載の切り替え可能永久磁石を含む請求項146に記載の粒子偏向手段。
  148. 第1の流体部と第2の流体部の間に流体接続部を作成する流体連結器であって、
    さらに、少なくとも1つの切り替え可能磁気装置を含み、
    前記切り替え可能磁気装置は、前記第1及び第2の流体部を互いに流体が行き来するように保持する流体連結器。
  149. さらに、前記切り替え可能磁気装置の磁石を、オン状態とオフ状態の間で相対的に回転させ、前記流体連結手段の連結と分離を選択的に可能にする作動手段を含む請求項148に記載の流体連結器。
  150. さらに、前記第1及び第2の流体部の間で、流体の流れを制御する流体制御手段を含む請求項148又は149に記載の流体連結器。
  151. 前記作動手段は、前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、流体の流れが妨げられるように、流体制御手段に関連している請求項150に記載の流体連結器。
  152. 請求項1から54のいずれか、又は請求項127から130のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置を含む請求項148から151のいずれかに記載の流体連結器。
  153. 第2の部材に相対的につり下げられた第1の部材を有する懸垂装置であって、
    第1の部材に関連した第1の磁気手段、及び第2の部材に関連した第2の磁気手段を含み、
    前記第1の磁気手段、又は前記第2の磁気手段は、切り替え可能磁気装置を含む装置。
  154. 前記第1及び第2の磁気手段が、互いに相対的に配置され、前記第2の部材に対する前記第1の部材の懸垂を引き起こす請求項153に記載の懸垂装置。
  155. 前記第1及び第2の磁気手段は、前記切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるとき、互いに反発するように配置される請求項153又は154に記載の懸垂装置。
  156. 前記第1及び第2の磁気手段は、前記切り替え可能磁気装置が相対的に強い外部磁界を与えるとき、互いに引き合うように配置される請求項153又は154に記載の懸垂装置。
  157. 前記第1及び第2の磁気手段は、前記切り替え可能磁気装置が相対的に弱い外部磁界を与えるとき、互いに引き合うように配置される請求項154に記載の磁気懸垂装置。
  158. さらに、導電部を含むダンプ手段を有し、
    前記ダンプ手段は、前記第1及び第2の部材の相対的な動きが、前記導電部を、前記第1又は第2の磁気手段によって生成される磁界中で動かすように、前記第1又は第2の部材に連結される導電部を含む請求項153から157のいずれかに記載の磁気懸垂装置。
  159. 前記第1及び第2の部材が、互いに相対的にスライド可能である請求項153から158のいずれかに記載の磁気懸垂装置。
  160. 前記第1の磁気手段は、切り替え可能磁気装置を含む請求項153から159のいずれかに記載の磁気懸垂装置。
  161. 前記第2の磁気手段が、切り替え可能磁気装置を含む請求項153から160のいずれかに記載の磁気懸垂装置。
  162. 使用時に、前記切り替え可能磁気装置の外部磁界が変化し、懸垂中の前記第1及び第2の部材の隔たりを変化させることが可能な請求項153から161のいずれかに記載の磁気懸垂装置。
  163. ダンパ又は衝撃吸収装置を備える請求項158から162のいずれかに記載の磁気懸垂装置。
  164. 磁気手段に対する導電性部材の動きが、導電性部材に対する磁気力の印加によって減じられ、前記磁気手段が、切り替え可能磁気装置を含む磁気ブレーキ手段。
  165. 使用時に、前記導電性部材と前記磁気手段の相対的な動きの減少率を変化させるように、前記切り替え可能磁気装置の外部磁界が、相対的な低レベルと高レベルとの間で可変である請求項164に記載の磁気ブレーキ手段。
  166. 前記磁気手段が固定し、前記導電性部材が動く請求項164又は165に記載の磁気ブレーキ手段。
  167. 前記導電性部材が固定し、前記磁気手段が動く請求項164又は165に記載の磁気ブレーキ手段。
  168. 導電性部材が実質的に円板形である請求項164から167のいずれかに記載の磁気ブレーキ手段。
  169. さらに、磁石の相対的な方位を指示する指示手段を含む請求項1から54、請求項76から81、及び請求項117から130のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  170. 使用時に、もし、外部磁気回路を形成する前記切り替え可能磁気手段が、強制的に除去されるなら、前記指示手段が、前記磁石の相対的な方位を除去するように指示する請求項169に記載の切り替え可能磁気装置。
  171. 前記指示手段が前記作動手段である請求項169又は170に記載の切り替え可能磁気装置。
  172. 前記ラッチ部材が、第1の磁気部材を備える請求項105に記載のラッチ手段。
  173. 前記切り替え可能磁気装置がオフ位置にあるとき、前記分岐路が、前記切り替え可能磁気装置の外部磁界によって、ほとんど磁気的に飽和される請求項117から121のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
  174. 前記分岐路が強磁性である請求項117から122のいずれかに記載の切り替え可能磁気装置。
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