JP2005351800A - 生体物質濃縮方法、生体物質濃縮素子、及び、生体物質濃縮素子を用いたバイオセンサ - Google Patents

生体物質濃縮方法、生体物質濃縮素子、及び、生体物質濃縮素子を用いたバイオセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】特定物質が、短時間で円滑かつ均一に表面に接触し、高濃度で担持され、さらに短時間で円滑かつ均一に放出されることを可能とする生体物質濃縮方法を提供する。
【解決手段】上記の方法には、(1)等電点が4から10の範囲にあり、実質的に均一な径のメソ細孔を有する金属酸化物多孔質体に、該等電点とは異なるpHにおいて、電荷を有する生体物質が溶解または分散した水溶液を接触させ、該生体物質を前記多孔質体の細孔内に吸着させる工程と、該生体物質を吸着させた後の水溶液を除去する工程と、(2)前記吸着時のpHにおける前記多孔質体の表面電位と逆の極性の表面電位を与えるpHの脱着液を、前記生体物質を担持した多孔質体に接触させて前記生体物質を脱着させる工程とが含まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は測定溶液中から生体物質を吸着、脱着させることで、生体物質を濃縮する生体物質濃縮方法、生体物質濃縮素子、及び該生体物質濃縮素子を用い、生体物質の存在/非存在、存在量又は存在濃度を検知するバイオセンサに関する。
バイオセンサは、生体や生体物質の持つ、優れた分子認識能を活用した計測デバイスであり、近年、医療分野のみならず、環境や食料品等への幅広い応用が期待されている。
一般的に、バイオセンサは測定対象とする化学物質(以下、特定物質という。)を認識する分子認識素子、及びその時発生する物理的、化学的な変化を検知し、電気信号、光信号等の検出可能な信号へ変換する検知素子から構成される。生体内には、互いに親和性のある物質の組み合わせとして例えば酵素−基質、抗原−抗体、DNA−DNA等があり、バイオセンサはこれらの組み合わせの一方を基材に固定化もしくは担持し分子認識材料として用いることによって、もう一方の物質を選択的に計測できるという原理を利用している。また、検知素子としては、酸素電極、過酸化水素電極、イオン電極、ISFET、光ファイバ、サーミスタなど様々な形式のものが提案されており、最近では水晶振動子やSAW素子、表面プラズモン共鳴素子なども使われる場合もある。
これらバイオセンサを用いた測定の短時間化、高精度化に対しては、測定溶液内の特定物質の濃度が大きく影響する。例えば測定溶液中の特定物質が非常に低濃度で存在していた場合、特定物質の分子認識素子への移動、つまり拡散に時間がかかり、物理的、化学的な変化が現れる、もしくは、定常化するまでに時間を要してしまう。また、現れた変化量も少なく検知が困難となってしまう。よって、バイオセンサで測定を行う際に特定物質を濃縮し、高濃度の溶液を調整するという処理は、測定の短時間化、高精度化に対して重要な処理のひとつとされている。
また、特に近年では、化学分析システムを数センチ四方のガラスやプラスチックのような基板上に集積する研究、つまりマイクロ分析システムの研究が盛んになっている。例えば、チップ内部に反応物質を含む液体を流すために、内径100μm程度のごく細い溝、つまり微小空間を作りこんだチップが研究されている。
バイオセンサにおいても、あらゆる場所に設置あるいは持ち運び可能であり、サイズが小型の装置で、高性能な分析を短時間でできるものが期待されており、マイクロ分析システム化は重要な課題となっている。
よって、このようなバイオセンサのマイクロ分析システム化においても、小型、高性能な分子濃縮素子が適用でき、特定物質の濃縮、認識、検知の一連の処理を簡便に行うことが出来れば、上記測定の短時間化、高精度化に大きく貢献できるものと考えられる。
一般的に、生体物質の濃縮方法としては、高塩濃度化でたんぱく質を凝集沈殿させる塩析法、核酸を沈殿させるアルコール沈殿法、試料を凍結後減圧して溶媒を揮散させる減圧法等様々な方法があるが、これらはどれも大掛かりな装置と操作が必要である。
この他には、イオン交換反応を用いて特定物質を吸着剤に吸着、吸着剤から脱着を行うことで、分離、精製する方法もあり、例えば、特許文献1には生体関連試料に適しイオン交換基を有する重合体について開示されている。
特開2000−275231
マイクロシステム化、つまり小型化を考えた場合、センサを構成する各素子も小型でありながら高い性能を発揮しなければならない。濃縮素子においては、限られた容積の中で多量に特定物質を担持、濃縮して、認識素子に放出できる必要がある。
上記特許文献1は平均直径が10〜100Åの細孔を有する重合体を使用することで、分離能を向上させている。細孔の存在は吸着サイトを増やし、担持、濃縮量の増大には大きな効果がある。しかし、上記特許文献1に記載の重合体の細孔径は均一性が低い。よって、生体物質を特定物質として濃縮したい場合は、該生体物質より小さな細孔は無駄な空間となり、担持、濃縮量を落とす原因となってしまう。
また、上記特許文献1のように細孔の形状を制御していない場合、内部は高容積を有しているが、入り口の狭い、いわゆるインクボトル型の細孔が形成されてしまう可能性も大きい。このように細孔径が不均一であったり、インクボトル型の細孔形状であったりすると、低濃度溶液を注入した際に細孔内部への溶液の浸透が円滑に行われず、特定物質が吸着剤に担持されるまでに時間を要してしまう。また、イオン交換されて特定物質が放出される際も同様に時間を要してしまう可能性がある。
また重合体の表面積は0.05m〜5m/gと記載されているが、この表面積がさらに大きければさらに多量の生体物質を吸着できる可能性がある。
また、上記特許文献1の充填剤はイオン交換基を有する単量体と架橋性単量体を構成成分とするものである。イオン交換容量、つまり特定物質を担持可能な量はイオン交換基を有する単量体の使用量によってしまい、架橋性単量体の部分は特定物質を担持しえない無駄な領域となってしまう。よって、重合体そのもの全体がイオン交換能を有すれば、より高濃度に担持、濃縮が可能となる可能性がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、特定物質が、短時間で円滑かつ均一に表面に接触し、高濃度で担持され、さらに短時間で円滑かつ均一に放出されることを可能とする生体物質濃縮方法、生体物質濃縮素子、及び、該生体物質濃縮素子を用いたバイオセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による生体物質濃縮方法は、等電点が4から10の範囲にあり、実質的に均一な径のメソ細孔を有する金属酸化物多孔質体に、該等電点とは異なるpHにおいて、電荷を有する生体物質が溶解または分散した水溶液を接触させ、該生体物質を前記多孔質体の細孔内に吸着させる工程と、該生体物質を吸着させた後、前記多孔質体から水溶液を除去する工程と、前記吸着時のpHにおける前記多孔質体の表面電位と逆の極性の表面電位を与えるpHの脱着液を、前記生体物質を吸着した多孔質体に接触させて前記生体物質を脱着させる工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明による生体物質濃縮素子は、等電点が4から10の範囲にあり、実質的に均一な径のメソ細孔を有する金属酸化物多孔質体と、該多孔質体に、電荷を有する生体物質が溶解または分散した水溶液を接触させるための流路と、該多孔質体に吸着しない成分及び水を除去するための流路と、前記吸着時のpHにおける前記多孔質体の表面電位と逆の極性の表面電位与えるpHの脱着液を該多孔質体に導入するための流路と、脱着した生体物質を回収するための流路とを有することを特徴とする
上記の2つの発明における好ましい態様は以下のとおりである。
上記実質的に均一な径のメソ細孔が界面活性剤の集合体を鋳型にして形成されている。
窒素ガス吸着測定により求められた上記メソ細孔の径の分布が、単一の極大値を有し、且つ、60%以上の細孔が極大値に対してプラスマイナス5ナノメートル以内の範囲に含まれている。
前記金属酸化物は、スズ、チタン、アルミニウム、ジルコニウムのうち少なくとも一種の元素を含む。
前記生体物質が蛋白質または遺伝子である。
本発明によるバイオセンサは上記の生体物質濃縮素子を備えることを特徴とする。
本発明によれば、pH4〜10の範囲内に等電点を有する金属酸化物からなり、実質的に均一な径のメソ細孔を有する多孔質体を生体物質濃縮素子に用い、生体物質を吸着、脱着することで、短時間で効率よく特定物質を濃縮することが可能となる。
また、該生体物質濃縮素子を用いることにより、生体物質が非常に低濃度でも高感度、高精度で測定ができ、さらに測定の短時間化を可能とするバイオセンサを提供することが可能となる。
以下、実施態様を用いて本発明を説明する。
本発明における生体物質濃縮素子は、生体物質の構造変化が比較的小さい領域のpHに等電点を有する金属酸化物から構成され、細孔径が実質的に均一である多孔質体を有する。
まず、本発明による多孔質体について説明する。
本発明において、多孔質体の細孔径は、メソ細孔領域のものが好ましく用いられる。メソ細孔とは、IUPACの分類に基づくもので、細孔径が2nmから50nmのものをいう。
これよりも径の小さいミクロポーラス物質の場合には、多くの生体物質のサイズが細孔径より大きくなってしまい、細孔内に吸着できなくなってしまう。一方、これよりも径の大きいマクロポーラス物質の場合には、多孔質体全体の表面積が減ってしまい、吸着量も減ってしまう可能性がある。
本発明の多孔質体の形状は図1に示すようなほぼ均一な大きさを持った球状のものの方が、多孔質体と多孔質体の隙間の大きさ、形状も比較的均一になりやすく、低濃度測定溶液の注入を円滑に行うためにもより好ましいが、ファイバー状等他の形状やある程度不均一な大きさを有するものでも使用可能である。また、多孔質体が膜状であるものも使用可能である。
また、該多孔質体は図1に示すように実質的に均一な径のメソ細孔を有する。この図1には、二次元ヘキサゴナル構造のものが示されているが、細孔の配置はこれに限定されるものではない。例えば、この他に、キュービック構造のもの、三次元ヘキサゴナル構造のもの等を使用することが可能である。また、細孔径は実質的に均一であって、その配置がランダムなものでも、本発明の分子濃縮素子に良好に用いることができる。
多孔質体中の細孔径分布の評価には、一般に窒素等のガスの吸着等温線を測定する方法が用いられ、得られた等温吸着線からベレト・ジョイナ・ハレンダ(Berret-Joyner-Halenda, BJH)の解析法等によって計算される。
本発明の生体分子濃縮素子に用いられる多孔質体の細孔は、窒素ガス吸着測定からBJH法により求められた細孔径の分布が単一の極大値を有し、且つ60%以上の細孔が極大値に対してプラスマイナス5ナノメートル以内の範囲に含まれるものが好ましい。
これよりも広い細孔径分布を有する多孔質体を用いた場合には、生体物質が吸着できず無駄な領域が増え濃縮能を低下させる、細孔内部への溶液の浸透が円滑に行われないといった問題を生じる場合がある。
多孔質体の構成材料には金属酸化物が好適である。金属酸化物は等電点を有し、pHによって表面電位を変化させることができる。これは酸化物表面に生成する表面水酸基の解離状態がpHにより変化するためである。よって、この変化を用いれば、静電気的に物質を吸着、脱着させることができる。
一般的に吸着剤に用いられる酸化物材料のひとつにシリカゲルがあり、シリカゲルにも同様な作用はあるが、シリカゲルの等電点は2付近にある。このような強酸性下では吸着、脱着したい生体物質の構造を大きく破壊し変性させてしまう可能性が大きい。よって、本発明では、より等電点が中性領域に近い金属酸化物、具体的には等電点が4から10の範囲内にある金属酸化物が好ましく、例示すると、SnO、ZrO、TiO、Al、等が好適に用いられる。
また、シリカ等、等電点が中性領域から離れた物質でも、表面を他の金属酸化物で覆う等の処理を行えば好適に用いることが出来る。例えば、細孔表面にSnCl4、TiCl4等の金属塩化物や金属アルコキシドを反応させ、グラフト重合することで、表面の電気的な特性を変化させることが可能である。
本発明の多孔質体の均一な径の細孔は、種々の方法で形成することが可能であるが、両親媒性分子の集合体、特に界面活性剤分子の集合体であるミセルを鋳型にして作製したメソ構造体から、鋳型である両親媒性物質を除去して作製されるものが一般的であり、また、好ましい特性を示す。
界面活性剤ミセルを鋳型に用いるメソ構造体の作製方法に関しては、幅広い方法が適用できるが、基本的には界面活性剤の存在下において多孔質体を形成する材料の原料となる化合物(以下、多孔質体原料という。)を加水分解するという手法を用いる。
例えば、Nature誌の第359巻第710ページに記載されている方法、Nature誌の第368巻第317ページに記載されている方法などを用いることが可能である。
また、これらの方法はシリカメソ構造体についての報告であるが、他の金属酸化物メソ構造体の作製についても、例えば、Nature誌第396巻、152頁(1998年)等に多くの報告がなされている。
界面活性剤としては、4級アルキルアンモニウムのようなカチオン性界面活性剤、親水基にポリエチレンオキシドを含む非イオン性界面活性剤等が適用可能であるが、比較的大きな径を有する細孔を形成するためには、HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20HやHO(CH2CH2O)75(CH2CH(CH3CH2)O)45のようなブロックポリマーが好適に用いられる。また、界面活性剤ミセルの径を調整するための添加物をさらに加えてもよい。
多孔質体原料にも幅広い材料を使用可能で、例えば、金属アルコキシド、金属塩化物等を多孔質体原料として用いる事ができる。
これら両親媒性物質、多孔質体原料を水やアルコール等の溶媒に溶解し、場合によっては酸等の触媒を混合して多孔質体作製用の反応溶液とするが、この反応溶液を基板上に塗布することで、膜状の多孔質体を形成することも可能である。塗布方法も、キャスト法、ディップコート法、スピンコート法、スプレー法等既存の塗布方法が適用可能である。
メソ構造体から両親媒性物質を除去する方法には、焼成、紫外光照射、オゾンによる酸化分解、超臨界流体による抽出、溶剤による抽出等様々な手法がある。多孔質構造を破壊しない方法であれば、いずれの方法も用いることが可能である。
特に、超臨界流体による抽出、溶剤による抽出等は金属酸化物の表面水酸基を多く保持したまま両親媒性物質を除去することが可能であり、好ましい。
両親媒性物質の除去によって細孔内は中空となり、構造体はメソポーラス材料、つまり細孔径が実質的に均一で良好な多孔質体となる。
本発明では、別途イオン交換基等を導入することなく、上記金属酸化物多孔質体そのものがその表面電電位により生体物質の吸着サイトとなる。よって、イオン交換基の導入量に影響されることなく多量の生体物質を吸着可能となる。
次に、バイオセンサについて説明する。
前述のように、一般的に、バイオセンサは分子認識素子と検知素子から構成される。
検知素子は、分子認識素子が特定しようとする物質を認識したときに起こる反応を電流、電圧、光量、質量、熱量等の変化として捉えて表示する。現在でも、検知素子として酸素電極、化酸化水素電極、ISFET、光ファイバ、SAW、サーミスタ等数多くの検知素子が提案されているが、本発明はこれら分子認識素子と検知素子にさらに分子濃縮素子を組み合わせることで高感度、高精度バイオセンサが得られることが特徴であり、組み合わせる検知方式はこれらに限定されるものではない。
本発明のバイオセンサの測定対象は、直接生体物質濃縮素子が濃縮する生体物質である必要は無く、間接的に測定できるものでもよい。例えば、測定対象に特異的に存在する生体物質を濃縮することで測定対象そのものの測定が可能となる。よって、測定対象は生体物質に限るものではなく、またそのサイズも限定されるものではない。ただし、生体物質濃縮素子で濃縮される物質は糖、蛋白質、アミノ酸、抗体、抗原や疑似抗原、ビタミン、遺伝子などの生物に含有される生体物質、及び、その関連物質や人工的に合成された擬似生体物質であることが望ましい。
また、本発明による生体物質濃縮素子は、バイオセンサのマイクロ分析システム化、つまりチップ上に各素子を集積する際においても容易に配置することができる。例えば現在、チップ内部に特定物質を含む液体を流すために、内径100μm程度のごく細い溝を作りこむ研究されているが、該溝に前記多孔質体を充填し、さらに多孔質体に吸着しない成分及び水を除去するための流路、生体物質を脱着させるための脱着液を導入する流路、脱着した生体物質を回収するための流路を備えれば生体物質濃縮素子とすることができる。
次に本発明における生体物質濃縮素子を用いた生体物質の濃縮方法について説明する。
上述のように本発明では、生体物質濃縮素子は金属酸化物多孔質体を有している。該金属酸化物は等電点を有し、pHによって表面電位を変化させる。一方、生体物質の多くは電解質であり、溶液中において電荷を持っている場合が多い。例えば、カルボキシル基とアミノ基を有するたんぱく質も等電点をもっており、溶液内では電荷を帯びている状態にある。また、DNAはマイナスの電荷を有している。本発明はこの電荷による静電的な吸着、脱着を利用して生体物質を濃縮する。
以下、濃縮方法を図2の生体分子濃縮素子の模式図を用いて具体的に説明する。
多孔質体は、低濃度の生体物質を含む溶液(以下、測定溶液という。)のpHにおいて、生体物質と逆の極性の表面電位をもつ金属酸化物から形成する。この多孔質体を流路上に充填し、該多孔質体に測定溶液を溶液導入管1から注入する。すると、生体物質は多孔質体に静電気的に吸着する。本発明における生体物質濃縮素子の多孔質体は生体物質に適した大きさであり、かつ実質的に均一である細孔を多数有し、表面積も大きいため、短時間で生体物質を吸着することができる。次に多孔質体に吸着しなかった成分と溶液は溶液排出管1から排出される。この操作により、多孔質体には高濃度に生体物質が吸着されるが、これらの操作を繰り返して、さらに吸着量を増やしてもよい。
次に、多孔質体の表面電位が生体物質の電荷と同じ極性になるようなpHの溶液(以下、脱着液という。)を溶液導入管2から分子濃縮素子に注入する。すると、生体物質は多孔質体から静電気的に脱着し、脱着液内に放出されることで、高濃度に濃縮された溶液が得られる。
この高濃度の生体物質を含む溶液を生体物質回収管で回収し、分子認識素子、検知素子等に注入すれば高感度、短時間で測定が可能となる。尚、図2では分子認識素子と分子検知素子は模式的にわけて示しているが、もちろん一体化しているものでもよく、本発明による生体物質濃縮素子を好適に利用できるものであればバイオセンサの形態はこれに限るものではない。また、測定溶液用の導入管と脱着液用の導入管は同一のものでも構わない。また、生体物質回収管は直接分子認識素子に連結し、該分子認識素子に生体物質を直接供給するものでも構わない。
本発明における生体分子濃縮素子は以上説明した多孔質体、該多孔質体に測定溶液を接触させるための流路、吸着操作の後に残った溶液を排出する流路、脱着液を導入する流路、脱着した生体物質を回収する流路から構成される。
本発明における生体物質濃縮素子は測定溶液を注入し、その後に該測定溶液とはpHの異なる脱着液を注入するだけで分子の濃縮が可能となるため、大掛かりな装置が必要とならない。よって、マイクロチップ上でも好適に行うことが出来る。
以上説明したごとく、本発明は、生体物質濃縮素子が、pH4〜10の範囲内に等電点を有する金属酸化物によって形成され、実質的に均一な細孔径を有する多孔質体を有するというものである。
また、本発明は、該生体物質濃縮素子を用いて行う生体物質濃縮方法を提供するものである。
さらに該生体物質濃縮素子を用いることで生体物質が非常に低濃度でも高感度、高精度、短時間で測定可能なバイオセンサを提供するというものである。
以下、実施例を用いてさらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、材料、反応条件等は、同様な構造の生体物質濃縮素子、及びバイオセンサが得られる範囲で自由に変えることが可能である。また、生体物質濃縮方法も同様の効果が得られる範囲で自由に変えることができる。
以下、実施例1に生体物質濃縮素子を構成する金属酸化物多孔質体を作製した例、実施例2、3に生体物質濃縮素子、バイオセンサを作製し、生体物質を濃縮してバイオセンサとして測定を行った例を示す。
本実施例は、種々の反応溶液から、種々の金属酸化物多孔質体を作製した例である。
まず、エタノール10gにトリブロックコポリマーP-123<HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20H>1.0gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化第二スズ2.9gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液Aとした。
次に、エタノール10gと水1gの混合溶媒にポリオキシエチレン(20)ヘキサデシルエーテル<C1633(CH2CH2O)20OH>0.3gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化ジルコニウム1.3gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液Bとした。
次に、エタノール10gにジブロックポリマー<HO(CH2CH2O)75(CH2CH(CH3CH2)O)45>1.0gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化チタン2.1gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液Cとした。
次に、エタノール10gと水1gの混合溶媒にP-123<HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20H>1.0gを溶解し、30分撹拌後、無水塩化アルミニウム1.4gを添加し、さらに30分間撹拌して反応溶液Dとした。
次に、反応溶液A、B、C、Dをそれぞれ時計皿に移し、空気中環境試験機内に保持し、ゲル化した。環境試験器内の条件、および、保持時間は反応溶液Aは40℃80%RHに48時間、反応溶液Bは40℃70%RHに5時間、反応溶液Cは40℃60%RHに2時間、反応溶液Dは40℃70%RHに3時間である。
さらに、このゲル状物質をマッフル炉に入れ、A、C、Dは400℃まで、Bは300℃まで昇温し、空気中で焼成した。
次に焼成によりA、B、C、Dから得られたそれぞれの試料a、b、c、dについてX線回折分析を行ったところ、a、bそれぞれ面間隔10.8nm、3.5nmに強いヘキサゴナル構造の細孔構造体の(100)面に帰属される回折ピークが観測され、試料が多孔質体であることが確認された。
次に、c、dについて、X線回折分析を行ったところ、cにおいては面間隔7.5nmにキュービック構造のメソ構造体の(110)面に帰属される強い回折ピークが観測され、試料がキュービックな細孔構造を有する多孔質体であることを確認したが、dにおいては明確な構造規則性は確認されなかった。
また、窒素ガス吸着測定を行った結果、a、b、cそれぞれ、細孔径は7nm、3nm、7nm、に鋭い極大値を持つ単一分散を示し、かつ分布曲線は極大値に対してそれぞれ、2nmから12nm、1.5nmから7nm、3nmから11nmの範囲内に入っていた。また、表面積は180m/g、190m/g、200m/gであることが確認された。
さらにdについて窒素ガス吸着測定を行った結果、細孔径は14nmに鋭い極大値を持つ単一分散を示し、且つ60%以上の細孔が9nmから19nm以内の範囲に入っていた。また、表面積は300m/gであることが確認され、dは細孔の構造規則性はなくランダムであるが、多孔質体であることが確認された。
よってこれらの結果から、金属酸化物多孔質体を形成できることが確認された。
本実施例では、実施例1で作製した酸化スズ多孔質体が充填された生体物質濃縮素子を用いて作製したバイオセンサ、及び濃縮方法について具体的に説明する。
本実施例は分子認識反応を質量変化として検出するバイオセンサの一例であり、アビジンが固定化された水晶振動子を分子認識素子、検知素子として用いたものである。
まず、上記分子認識素子、及び分子検知素子部分について説明する。
分子検知素子は、図3のように水晶振動子を挟んでその両面に一対の電極(プラス側電極とマイナス側電極)が配置され、その両電極間に所定電圧を印加し、水晶振動子を特定の周波数で発振させる発振器(外部回路)が接続された構成である。分子認識素子は、電極上に、アビジンが固定化された状態で形成される。
本発明に用いる水晶振動子は、特定の周波数に対して電気的インピーダンスが低下する。この特定の周波数は共振周波数とも呼ばれ、水晶振動子の密度や厚さによって以下の式:
の関係を満たす。ここで、
とおくと、式(1)は
と表される。従って、電極表面に分子認識材料であるアビジンを固定化すれば、検出すべき特定物質との結合により重量が増加し、これが共振周波数の変化となって現れる。本バイオセンサはこの変化量を測定し、アビジンと特異的に結合するビオチンを検出するものである。
このアビジンが表面に固定化された水晶振動子をリン酸緩衝液(pH7.4)中に浸漬し、分子認識素子、分子検知素子とした。尚、アビジンの固定化法は一般的に数多くあるが、アミノカップリング法を用いた。
生体物質濃縮素子は、実施例1で作製した酸化スズ多孔質体をガラス管に充填し、図4のようにその他の流路を設置することで作製した。尚、本実施例では多孔質体に吸着しない成分及び水を除去するための流路と、脱着液を該金属酸化物多孔質体に導入するための流路を同一の溶液導入管として用いた。
該生体物質濃縮素子に図4のように分子認識素子兼分子検知素子を接続し、バイオセンサを作製した。
次に、濃縮及び測定方法について説明する。
測定溶液はリン酸緩衝液(pH5.0)10ml中にビオチンが10μg/mlの濃度になるように溶解し作製した。
次に該測定溶液を図4の溶液導入管から金属酸化物多孔質体に1ml導入し、静置後、溶液排出管から溶液を排出した。この操作を10回繰り返した。
その後、リン酸緩衝液(pH8.0)を脱着液として溶液導入管より注入し、静置後、生体物質が脱着され生体物質が高濃度に含まれた溶液を分子認識素子兼分子検知素子、つまり水晶振動子が浸漬された溶液中に注入した。その後、ビオチンとアビジンは特異的に結合し、電極表面の重量が変化したので、その質量変化に伴う水晶振動子の共振周波数の変化を測定した。
これに対し比較例として、生体物質濃縮素子を介さずに直接分子認識素子兼分子検知素子、つまり水晶振動子が浸漬された溶液に測定溶液を10回注入し、同様に共振周波数の変化を測定した。
その結果、図5の水晶振動子の周波数変化を示すグラフ(横軸:時間、縦軸:周波数変化量)に示すように、本実施例の生体物質濃縮素子を使用したバイオセンサ(図中の実線で示す変化曲線参照)のほうが比較例の分子濃縮素子を用いなかったバイオセンサ(図中の破線で示す変化曲線参照)よりも、ビオチン溶液を注入後、周波数の変化量が定常化するまでの時間が短かった。
以上の結果から、本実施例では、上記生体物質濃縮素子を用いることで、生体物質の濃縮が可能となり、また高感度な検出が短時間で行えるバイオセンサの作製が可能となることが確認された。
本実施例では、実施例1で作製した酸化チタン多孔質体が充填された生体物質濃縮素子を用いて作製したバイオセンサ、及び濃縮方法について具体的に説明する。
本実施例は分子認識反応を光学的に検出するバイオセンサの一例であり、図6は生体物質濃縮素子、及び該生体分子濃縮素子を備えたバイオセンサの構成の一例を示す図である。
まず、分子認識素子について説明する。
分子認識素子は、プローブDNAを基板(シリコン)上に固定化することで作製した。
プローブDNAの合成にはDNA自動合成機を用いて配列番号1の一本鎖核酸を合成した。なお配列番号1の一本鎖DNA末端にはDNA自動合成機での合成時にチオール・モディファイア(Thiol-Modifier)を用いる事によってチオール基を導入した。続いて通常の脱保護を行い、DNAを回収し、高速液体クロマトグラフィーにて精製し、以下の実験に用いた。
配列番号1: 5’HS-(CH2) 6-O-PO2-O-ACTGGCCGTCGTTTTACA3’
まず、アミノ基を結合したシラン化合物(N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)[(CH3O)3SiC36NHC24NH2]を含むシランカップリング剤の1wt%水溶液を室温下で2時間攪拌し、上記シラン化合物の分子内のメトキシ基を加水分解した。
次いで、この溶液に、基板を室温(25℃)で20分間浸した後、引き上げて、乾燥させた。次に、基板を120℃に加熱したオーブン中で1時間ベークしてシランカップリング処理を完結させ、基板表面にアミノ基を導入した。
次いで、N−マレイミドカプロイロキシスクシンイミド(以降、EMCSと略す。)を2.7mg秤量し、ジメチルスルホキシド(DMSO)/エタノールの1:1溶液に最終濃度が0.3mg/mlとなる様に溶解したEMCS溶液を用意した。シランカップリング処理を行った基板をこのEMCS溶液に室温で2時間浸して、シランカップリング処理によって基板表面に担持されているアミノ基とEMCS溶液のカルボキシル基を反応させた。この状態で基板表面にはEMCS由来のマレイミド基が表面に存在することになる。EMCS溶液から引き上げた基板は、DMSO及びエタノールの混合溶媒及びエタノールで順次洗浄した後、窒素ガス雰囲気下で乾燥させた。
次に、上記配列番号1の一本鎖DNAを最終濃度が約400mg/mlになるようにTE溶液(10mM Tris−HCl(pH8)/1mM EDTA水溶液)に溶解し、一本鎖DNA溶液を調製した。
次に、上記DNA溶液に蒸留水を加え、一本鎖DNAの最終濃度が8μMとなるように調整し、前記基板を30分間該溶液に浸漬して、マレイミド基と核酸プローブ末端のチオール基とを反応させた。
以上の方法により、シリコン基板表面にプローブDNAを固定化し、分子認識素子とした。
分子検知素子には分子認識素子に認識固定化される生体物質の蛍光発光を観察できる倒立型蛍光顕微鏡を用意した。
生体物質濃縮素子は、実施例1で作製した酸化チタン多孔質体を図6のチップ基板上の溝に充填し、その他の流路を図6のように設置することで作製した。
該生体物質濃縮素子に図6のように分子認識素子、分子検知素子を接続し、バイオセンサを作製した。
次に、図6の構成のバイオセンサを用いた測定方法及び生体分子濃縮法について説明する。
まず、生体物質として、配列番号1のDNAと相補的な塩基配列を有する一本鎖DNAをDNA自動合成機で合成し、5’末端にローダミンを結合させて標識化した一本鎖DNAを得た。この標識化一本鎖DNAをリン酸緩衝液(pH5.0)に最終濃度0.2μMとなるように溶解した。
この溶液を測定溶液とし、図6の溶液導入管1から金属酸化物多孔質体に5μl導入し、静置後、溶液排出管1から溶液を排出した。この操作を5回繰り返した。
その後、リン酸緩衝液(pH9.0)を脱着液として溶液導入管2より注入し、静置後、該脱着液を分子認識素子に注入した。室温(25℃)で反応を行い、その後、リン酸緩衝液(pH7.0)で洗浄した。
次に該分子認識素子上の蛍光発光を、ローダミンBに適するフィルターセットを装着した倒立型蛍光顕微鏡を用いて観察したところ、強い蛍光が観察された。
しかし、生体物質濃縮素子を用いず直接分子認識素子に測定溶液を注入、静置、洗浄したあと、同様の測定を行ったところ、弱い蛍光しか観察されなかった。
以上の結果から、本実施例では、上記生体物質濃縮素子を用いることで、生体物質の濃縮が可能となり、また高感度な検出が短時間で行えるバイオセンサの作製が可能となることが確認された。
本発明による多孔質体の構造を示す模式図である。 本発明による生体分子濃縮素子、及びバイオセンサ示す模式図である。 水晶振動子から構成される分子認識素子兼分子検知素子を示す模式図である。 実施例2における生体分子濃縮素子、及びバイオセンサを示す模式図である。 実施例2における測定結果を示す模式図である。 実施例3における生体分子濃縮素子、及びバイオセンサを示す模式図である。
符号の説明
11 多孔質体
12 細孔
21 基板
22 金属酸化物多孔質体
23 分子認識素子
24 分子検知素子
25 溶液導入管1
26 溶液導入管2
27 溶液排出管1
28 溶液排出管2
29 生体物質回収管
31 水晶振動子
32 電極
33 発振器
34 発振周波数測定器
35 分子認識素子
41 測定溶液
42 溶液導入管
43 金属酸化物多孔質体
44 溶液排出管1
45 溶液排出管2
46 分子認識素子兼分子検知素子
47 生体物質回収管
61 チップ基板
62 金属酸化物多孔質体
63 分子認識素子
64 分子検知素子
65 溶液導入管1
66 溶液導入管2
67 溶液排出管1
68 溶液排出管2
69 生体物質回収管

Claims (13)

  1. 等電点が4から10の範囲にあり、実質的に均一な径のメソ細孔を有する金属酸化物多孔質体に、該等電点とは異なるpHにおいて、電荷を有する生体物質が溶解または分散した水溶液を接触させ、該生体物質を前記多孔質体の細孔内に吸着させる工程と、該生体物質を吸着させた後、前記多孔質体から水溶液を除去する工程と、前記吸着時のpHにおける前記多孔質体の表面電位と逆の極性の表面電位を与えるpHの脱着液を、前記生体物質を吸着した多孔質体に接触させて前記生体物質を脱着させる工程とを含むことを特徴とする生体物質の濃縮方法。
  2. 上記実質的に均一な径のメソ細孔が界面活性剤の集合体を鋳型にして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の生体物質の濃縮方法。
  3. 窒素ガス吸着測定により求められた上記メソ細孔の径の分布が、単一の極大値を有し、且つ、60%以上の細孔が極大値に対してプラスマイナス5ナノメートル以内の範囲に含まれていることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮方法。
  4. 前記金属酸化物が、スズ、チタン、アルミニウム、ジルコニウムのうち少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮方法。
  5. 前記生体物質が蛋白質であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮方法。
  6. 前記生体物質が遺伝子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮方法。
  7. 等電点が4から10の範囲にあり、実質的に均一な径のメソ細孔を有する金属酸化物多孔質体と、該多孔質体に、電荷を有する生体物質が溶解または分散した水溶液を接触させるための流路と、該多孔質体に吸着しない成分及び水を除去するための流路と、前記吸着時のpHにおける前記多孔質体の表面電位と逆の極性の表面電位を与えるpHの脱着液を該多孔質体に導入するための流路と、脱着した生体物質を回収するための流路とを有することを特徴とする生体物質の濃縮素子。
  8. 上記実質的に均一な径のメソ細孔が界面活性剤の集合体を鋳型にして形成されていることを特徴とする請求項7に記載の生体物質の濃縮素子。
  9. 窒素ガス吸着測定により求められた上記メソ細孔の径の分布が、単一の極大値を有し、且つ、60%以上の細孔が極大値に対してプラスマイナス5ナノメートル以内の範囲に含まれていることを特徴とする請求項7乃至8のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮素子。
  10. 前記金属酸化物が、スズ、チタン、アルミニウム、ジルコニウムのうち少なくとも一種の元素を含むことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮素子。
  11. 前記生体物質が蛋白質であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮素子。
  12. 前記生体物質が遺伝子であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮素子。
  13. 請求項7乃至12のいずれかの項に記載の生体物質の濃縮素子を備えることを特徴とするバイオセンサ。
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