JP2005350467A - 脂肪層および非極性油に分散したポリマー粒子を含む組成物 - Google Patents

脂肪層および非極性油に分散したポリマー粒子を含む組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒトの唇または外皮、たとえば髪、まつげまたは眉のメークアップまたはケア用の化粧品組成物に関する。ポリマー粒子分散物と非常に少量の非極性または低極性の油とを、限定量の揮発油(類)の存在下で組み合わせて使用することにより、良好なレベルの光沢を有する一方で同時に良好な保持力を有する組成物を提供する。
【解決手段】脂肪相に分散させた少なくとも1種のポリマー粒子を含む化粧品組成物であって、前記脂肪相が、揮発性油を含まないかまたは前記脂肪相の重量に対して50%未満の揮発性油を含み、前記脂肪相が少なくとも1種の低極性または非極性の油を少なくとも5%含む、化粧品組成物に関する。前記非極性または低極性の油は、非揮発性炭化水素系の非極性油である。
【選択図】なし

Description

本発明は、脂肪相に分散したポリマーの粒子を含む、ヒトの顔または身体のいずれかの皮膚(頭皮を含む)およびヒトの唇または外皮、たとえば髪、まつげまたは眉のメークアップまたはケア用の化粧品組成物に関する。
特許出願EP1 002 528は、揮発油中のポリマー粒子の分散物を含む色移り抵抗性の組成物を開示している。これらの組成物は、主として揮発油を含み、非揮発性シリコーン油および非揮発性炭化水素系油も含む。非揮発性炭化水素系油は約3%と非常に少量である。
特許出願EP1,002,528 FR-A-2,782,917 C.M.ハンセンによる論文「3次元溶解性パラメーター」(J. Paint Technol. 39, 105 (1967) 特許出願EP-A-0955039 標準ISO 11357-3,1999 US-A-5,070,171 US-A-5,149,765 US-A-5,093,452 US-A-5,091,493 特許出願EP-A-749,747 特許出願EP-A-0,951,897 US-A-5,156,911 WO-A-01/19333, US-A-5,736,125 US-A-5,519,063 特許出願EP-A-550,745 「ポリ(-カルボラクトン)-ブロック-(ポリブタジエン)ブロックコポリマーの熔融挙動」(S. Nojima, Macromocecules, 32, 3227-3734(1999) 「PP/PBTの形態学的または機械的特性の研究」(B. Boutevinら、polymer bulletin, 34, 117-123 (1995)) 「エチレン-(エチレン-アルト-プロピレン)の半結晶性ブロックポリマー」(P. Rangarajan ら、Macromolecules, 26, 4640-4645 (1993)) 「結晶核とのポリマー凝集物:ポリエチレン-ポリ(エチレン-プロピレン)」(P. Richter ら, Macromolecules, 30, 105301068 (1997)) 「ブロック共重合中の結晶化」(I.W. Hamley, Advances in Polymer Science, Vol. 148, 113-137 (1999)) FR0,209,246 WO02/39961 EP-A-0,667,146 EP-A-749,746
光沢があり、良好な保持力を有し、脂肪相中にポリマー粒子分散物を含んでいる化粧品の需要は依然としてある。本発明者らは、驚くべきことに、このようなポリマー粒子分散物と非常に少量の非極性または低極性の油とを、限定量の揮発油(類)の存在下で組み合せて使用することにより、良好なレベルの光沢を有する一方で同時に良好な保持力を有する組成物が得られることを発見した。
加えて、従来技術の良好な光沢を有する組成物の多くは、保持力が少ないという欠点を有している。しかし、今日の女性は、良好な光沢および良好な保持力も有する製品、特に唇またはまぶたのメークアップ製品を探している。本発明による光沢組成物は、良好な保持力も有するので、この需要を満たしている。
本発明組成物は特に、ケアおよび/またはトリートメント性を有する、頭髪用製品またはヒトのボディ、唇あるいは外皮用メークアップ製品を構成する。本発明組成物は、特にリップスティックまたはリップグロス、アイシャドウ、刺青用品、マスカラ、アイライナー、皮膚日焼け製品、色をつけてあってもよいケア用クリームまたは保護クリーム、毛染め製品またはヘアケア製品を構成する。
一実施形態によると、本発明による組成物は、良好な保持力を有し、非粘着性で、最初に付着させた域の外側へにじまないという利点を有する。本組成物を皮膚または唇に塗布する場合、塗布の際およびひとたび付着すると快適感を与えることもできる。
すなわち本発明の1つの主題は、脂肪相に分散した少なくとも1種のポリマーの粒子を含む化粧品組成物であって、
- 前記脂肪相は、揮発油を含まないかまたは脂肪相の重量に対して50重量%未満の揮発油を含み、
- 前記液体脂肪相は、少なくとも5重量%の少なくとも1種の低極性または非極性の油を含む。
脂肪相は、少なくとも1種の非極性または低極性の油を少なくとも10重量%含むと有利である。
有利には、ポリマーは、脂肪相に十分な量分散している場合、支持体の上に塗り広げられると、その組成物の付着物の20°における平均光沢が、100のうち30以上となるようなものである。
用語「平均光沢」は、下記の方法により光沢計を使用して従来どおり測定することができる光沢を意味する。
厚さ50μmから150μmの組成物の被覆物を、レネタ(Leneta)ブランドのコントラストカード(参照:1Aペノパク(Penopac))の上に自動スプレッダーを使用して塗り広げる。被覆物はそのカードの少なくとも白のバックグランドを覆う。この組成物が固体であれば、必要であれば、塗り広げて白のバックグランドを覆った後、カード上で溶解させる。
付着物は24時間30℃の温度で乾燥してから、20°での光沢を白のバックグランド上で、バイクガードナー(Byk Gardner)ブランドの光沢計(参照:マイクロトリグロス(MicroTri-Gloss))を使用して測定する。
この測定(0〜100)を少なくとも3回繰り返して、少なくとも3回の測定値の平均をとって平均光沢とする。
20°で測定した組成物の平均光沢は、100のうち30以上が有利で、35以上がより有利であり、40以上がより有利であり、45以上がよりよく、50以上がより有利であり、55以上がより有利であり、60以上がより有利である。
支持体に塗り広げた時の60°で測定した組成物の平均光沢は、100のうち50以上が好ましく、60以上がより好ましく、65以上がより好ましく、70以上がより好ましく、75以上がより好ましく、80以上がより好ましく、85以上がより好ましく、90がより好ましい。
60°での平均光沢は、20°ではなく60°での測定値をとって上記に記載したように測定する。
一実施形態によると、20°で測定した組成物の平均光沢は100のうち35以上が好ましく、40、45、または50が好ましく、かつ/または60°で測定した組成物の平均光沢は、好ましくは100のうち65、70または75以上であることが好ましい。本実施形態では、組成物が液体リップスティックを構成すると有利である。
本発明はまた、上記定義の組成物の、皮膚および/または唇および/または外皮上の付着物、特にメークアップの光沢を改善するための化粧品の使用にも関する。
本特許出願の目的では、用語「脂肪相」は任意の非水性媒体を意味する。
脂肪相は、室温(25°C)および大気圧(760mmHg)で少なくとも部分的に液体であって、室温で液体である油としても知られている1種または複数の脂肪物質から構成されることが好ましい。
本発明はまた、皮膚および/または唇および/または外皮上の付着物、特にメークアップ付着物に光沢と移動抵抗性を与えるための上記定義の組成物の化粧品の使用に関する。
分散しているポリマー
本発明によれば、ポリマーは、室温(たとえば約25℃)で組成物の脂肪相に不溶な固体である。ポリマーはまた、その融点より高い温度で脂肪相に溶解するワックスと異なり、軟化点で脂肪相に不溶である。この意味で、ポリマーはワックスではない。
分散しているポリマーによって、特に連続し、均一であり、かつ/またはポリマー鎖の重複を特徴とする付着物の形成もまた可能となる。
本発明による組成物は、1種または複数のポリマーの本質的に球状のポリマー粒子が脂肪相中にある少なくとも1種の安定した分散物を含むと有利である。
こうした分散物は、特に、前記液体有機相中にポリマーナノ粒子形が安定して分散している形態とすることができる。このナノ粒子は、好ましくは5〜800nm、より好ましくは、50〜500nmの平均サイズを有する。しかしポリマー粒子は、最高1μmまでの範囲のサイズで得ることが可能である。
分散しているポリマー粒子は水溶性アルコール(たとえばエタノール)に不溶であることが好ましい。
本発明の組成物に使用し得る分散しているポリマーは、好ましくは約2,000〜10,000,000g/molの分子量を有し、-100℃〜300℃、より好ましくは、-50℃〜100℃、好ましくは-10℃〜50℃のTg値を有する。
ポリマーは皮膜形成性であることが好ましい。好ましくは皮膚温度以下、特に40℃以下の低いTg値を有する皮膜形成ポリマーを使用することが可能である。
用語「皮膜形成性ポリマー」とは、単独であるいは皮膜形成助剤の存在下で、特にケラチン物質などの支持体に付着する連続皮膜、好ましくは粘着性皮膜、さらに適切には、皮膜がその支持体から単離できるような粘着性および機械的特性を有する皮膜を形成可能なポリマーを意味する。
しかし、非皮膜形成性ポリマーを使用することも可能である。用語「非皮膜形成性ポリマー」は、単独では単離可能な皮膜を形成することが不可能なポリマーを意味する。
皮膜形成性ポリマーとしては、単独または混合物として使用される、好ましくは40℃以下、特に-10℃〜30℃の範囲のTg値を有するアクリルまたはビニルフリーラジカルホモポリマーまたはコポリマーなどが挙げられる。
非皮膜形成性ポリマーとしては、単独または混合物として使用される、好ましくは40℃より高い、特に45℃〜150℃の範囲のTg値を有する任意選択で架橋したビニルまたはアクリルフリーラジカルホモポリマーあるいはコポリマーなどが挙げられる。
用語「フリーラジカルポリマー」とは、不飽和、特にエチレン性モノマー(各モノマーはホモ重合可能である)の重合によって得られるポリマー(重縮合ではなく)を意味する。このフリーラジカルポリマーは、特にビニル系ポリマーまたはコポリマー、具体的にはアクリルポリマーであってもよい。
アクリルポリマーは、少なくとも1つの酸基を含むエチレン性不飽和モノマーおよび/またはこれらの酸のモノマーのエステルおよび/またはこれら酸のアミドの重合からもたらされてもよい。
メタ(アクリル)/(メタ)アクリレートコポリマー、特にアクリル/アクリレートコポリマーは、アクリル単位とアクリレート単位の質量比が、0.1%〜40%、好ましくは2%〜30%、より好ましくは5〜20%であることが、本発明では好ましい。
使用することができる酸基を有するモノマーには、アクリル酸、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、またはイタコン酸などのα,β-エチレン性不飽和カルボン酸が含まれる。好ましく(メタ)アクリル酸およびクロトン酸、より好ましくは(メタ)アクリル酸を使用する。
酸モノマーエステルは、(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリレートとしても知られる)から選択すると有利である。これには、たとえば、アルキル(メタ)アクリレート、特にC1〜C20アルキル(メタ)アクリレート、好ましくはC1〜C8アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、特にC6〜C10アリール(メタ)アクリレートおよびヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、特に、C2〜C6ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート)などがある。アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル、エチル、ブチル、イソブチル、2-エチルヘキシルおよびラウリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよび2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。アリール(メタ)アクリレートとしては、ベンジルアクリレートまたはフェニルアクリレートなどが挙げられる。
特に好ましい(メタ)アクリル酸エステルは、アルキル(メタ)アクリレートである。
好ましく使用されるフリーラジカルポリマーには、(メタ)アクリル酸のコポリマーおよびアルキル(メタ)アクリレートのコポリマー、特にC1〜C4アルキル(メタ)アクリレートのコポリマーなどが含まれる。アクリル酸と任意選択で共重合しているメチルアクリレートをより優先的に使用することができる。
酸モノマーのアミドとして、(メタ)アクリルアミド、特にN-アルキル(メタ)アクリルアミド、特にN-エチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミドおよびN-オクチルアクリルアミドなどのC2〜C12アルキルアクリルアミド、およびN-ジ(C1〜C4)アルキル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
アクリルポリマーは、少なくとも1つのアミン基を、遊離した形または一部もしくは全体的に中和された形で、または一部もしくは全体的に四級化された形で含むエチレン性不飽和モノマーの重合からもたらされてもよい。このようなモノマーには、たとえば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ビニルアミン、ビニルピリジン、または塩化ジアリルジメチルアンモニウムがある。
ビニルポリマーは、ビニルエステルおよびスチレンモノマーから選択された少なくとも1種のモノマーのホモ重合または共重合からもたらされてもよい。特に、これらのモノマーは、先に述べたような酸モノマーおよび/またはそのエステルおよび/またはそのアミドと重合されてもよい。ビニルエステルの例には、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニル、およびt-ブチル安息香酸ビニルなどが挙げられる。スチレンモノマーには、スチレンおよびα-メチルスチレンなどが挙げられる。
所与のモノマーのリストは限定的ではない。アクリルモノマーおよびビニルモノマー(シリコーン鎖で修飾されたモノマーを含む)のカテゴリーに含まれ当分野の技術者に既知であれば、いかなるモノマーも使用可能である。
ほかの使用可能なビニルモノマーとしては、
- N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、ビニル-N-(C1〜C6)アルキルピロール、ビニルオキサゾール、ビニルチアゾール、ビニルピリミジンおよびビニルイミダゾール
- エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプロピレンまたはブタジエンなどのオレフィン類などが挙げられる。
ビニル系ポリマーは、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートまたはジアリルフタレートなどの少なくとも2つのエチレン性不飽和結合を特に含む1種または複数の二官能性モノマーと架橋していてもよい。
非限定の方法で、本発明の分散しているポリマーは、下記のポリマーおよびコポリマー、すなわちポリウレタン類、ポリウレタン-アクリル類、ポリ尿素類、ポリ尿素-ポリウレタン類、ポリエステル-ポリウレタン類、ポリエーテル-ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリエステルアミド類、アルキド類;アクリルおよび/またはビニル系ポリマーまたはコポリマー類;アクリル-シリコーンコポリマー類、ポリアクリルアミド類、シリコーンポリマー類(たとえば、シリコーンポリウレタンまたはシリコーンアクリル類)、およびフルオロポリマーおよびその混合物から選択し得る。
脂肪相に分散しているポリマーは、組成物中の固体重量の5%〜40%、好ましくは5%〜35%、より適切には8%〜30%であってよい。
一実施形態によると、分散しているポリマー粒子は、室温で固体である安定化剤によって表面が安定化されている。この場合、分散物中の固体の量は、ポリマーの量が5%未満でないとして、ポリマー+安定化剤の全量に相当する。
少なくとも1種皮膜形成性ポリマーの粒子の分散物を選択して使用することが好ましい。
安定化剤
有機媒体中のポリマー粒子は、重合が進むにつれて、安定化剤によって表面が安定化されると有利である。この安定化剤は、ブロックポリマー、グラフトポリマーおよび/またはランダムポリマーの単独または混合物であってよい。安定化はいかなる既知の手段、具体的には、重合の際にブロックポリマー、グラフトポリマーおよび/またはランダムポリマーを直接添加することで起こり得る。
また安定化剤は、重合の前に混合物中に存在していることが好ましい。しかし、特にモノマーを連続的に添加する場合にも、安定化剤も連続して添加することが可能である。
初期モノマー混合物中に対して2〜30重量%、好ましくは5〜20重量%の安定化剤を使用してもよい。
グラフトポリマーおよび/またはブロックポリマーを安定化剤として使用する場合、前記ポリマー安定化剤の少なくとも幾つかのグラフトまたはブロックが前記溶媒中に溶解され、残りのグラフトまたはブロックが溶解されないように合成溶媒を選択する。重合の際、使用されるポリマー安定化剤は、合成溶媒中に溶解可能であるかまたは分散可能であるべきである。さらに、その不溶性ブロックまたはグラフトが重合中に形成されるポリマーとある種の親和性を有する安定化剤を選ぶことが好ましい。
グラフトポリマーの中では、炭化水素系鎖でグラフトされたシリコーンポリマー、シリコーン鎖でグラフトされた炭化水素系ポリマーが挙げられる。
たとえば、ポリアクリルタイプの不溶性骨格を有し、ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)タイプの溶解性グラフトを有するグラフトコポリマーもまた使用に適する。
したがって、少なくとも1種のポリオルガノシロキサンタイプのブロックおよび少なくとも1種のフリーラジカルポリマーを含むグラフトブロックコポリマーまたはブロックコポリマー(たとえば、アクリル/シリコーンタイプのグラフトコポリマー)を使用してもよく、これらのコポリマーは、合成媒体および最初の組成物の有機相がシリコーン相を含む場合に特に使用してもよい。
また、少なくとも1種のポリオルガノシロキサンタイプのブロックおよび少なくとも1種のポリエーテルブロックを含むグラフトブロックコポリマーまたはブロックコポリマーを使用することも可能である。ポリオルガノシロキサンブロックは、特にポリジメチルシロキサンまたはポリ(C2-C18)アルキルメチルシロキサンのブロックであってよく、ポリエーテルブロックは、ポリ(C2-C18)アルキレン、特にポリオキシエチレンおよび/またはポリオキシプロピレンのブロックであってよい。特に、ダウコーニング社によって「ダウコーニング3225C」の名前で販売されているようなジメチコンコポリオールまたは(C2-C18)アルキルジメチコンコポリオールおよびダウコーニング社によって「ダウコーニングQ2-5200」の名前で販売されているようなラウリルメチコンを使用してもよい。
グラフトブロックコポリマーまたはブロックコポリマーとしては、1種または複数の任意選択で共役結合したエチレン結合を含む少なくとも1種のエチレンモノマー(たとえば、エチレン、またはブタジエンおよびイソプレンなどのジエン類)の重合、および少なくとも1つのブロックビニル系ポリマーの重合、より適切にはスチレンポリマーの重合から生じる少なくとも1種のブロックを含むものも挙げられる。エチレンモノマーが、数個の任意選択で共役結合したエチレン結合を含む場合、重合後の残りのエチレン不飽和物は一般に水素化される。したがって、既知の方法でイソプレンを重合すると、水素化の後、エチレン-プロピレンブロックの形成がもたらされ、またブタジエンを重合すると、水素化の後、エチレン-ブチレンブロックの形成がもたらされる。これらのポリマーには、特に、BASFによってルビトール(Luvitol)HSBの名前で販売されているような、ポリスチレン/ポリイソプレン(SI)、ポリスチレン/ポリブタジエン(SB)などの「ジブロック」または「トリブロック」タイプのブロックコポリマー、シェル化学(Shell Chemical Co.)によってクラトン(Kraton)の名前で販売されているようなポリスチレン/コポリ(エチレン-プロピレン)(SEP)などのタイプのブロックコポリマー、またはポリスチレン/コポリ(エチレン-ブチレン)(SEB)などのタイプのブロックコポリマーが挙げられる。具体的にクラトンG1650(SEBS)、クラトンG1651(SEBS)、クラトンG1652(SEBS)、クラトンG1657X(SEBS)、クラトンG1701X(SEP)、クラトンG1702X(SEP)、クラトンG1726X(SEB)、クラトンD-1101(SBS)、クラトンD-1102(SBS)およびクラトンD-1107(SIS)を使用してもよい。これらポリマーは、水素化または非水素化ジエンコポリマーとして一般に知られている。
また、ペンレコ(Penreco)からのゲル化パーメチル(Permethyl)99A-750、99A-753-59および99A-753-58(トリブロックおよび星型ポリマーの混合物)およびバーサゲル(Versagel)5960(トリブロックおよび星型ポリマーの混合物)およびルブリゾル(Lubrizol)からのOS129880、0S129881およびOS84383(スチレン/(メタ)アクリレートコポリマー)を使用してもよい。
1種または複数のエチレン結合を含む少なくとも1種のエチレンモノマーの重合、および少なくとも1種のアクリルポリマーのブロックの重合から生じる少なくとも1種のブロックを含むグラフトブロックコポリマーまたはブロックコポリマーとして、ポリ(メチル(メタ)アクリレートポリイソブチレンジブロックまたはポリ(メチル(メタ)アクリレート)骨格およびポリイソブチレングラフトを含むトリブロックポリマーまたはグラフトコポリマーが挙げられる。
1種または複数のエチレン結合を含む少なくとも1種のエチレンモノマーの重合、およびC2-C18ポリアルキレン(特に、ポリエチレンおよび/またはポリオキシプロピレン)などのポリエーテルの少なくとも1種のブロックの重合から生じる少なくとも1種のブロックを含むグラフトブロックコポリマーまたはブロックコポリマーとして、ポリオキシエチレン/ポリブタジエンまたはポリオキシエチレン/ポリイソブチレンジブロックまたはトリブロックコポリマーが挙げられる。
ランダムポリマーを安定化剤として使用する場合、意図する有機合成媒体中での溶解を可能とする十分な量の基を有するようなランダムポリマーが選択される。
したがって、C1-C4アルコールから誘導されるアルキルアクリレートまたは(メタ)アクリレートをベースとするコポリマーおよびC8-C30アルコールから誘導されるアルキルアクリレートまたは(メタ)アクリレートをベースとするコポリマーを使用してもよい。具体的にステアリル(メタ)アクリレート/メチル(メタ)アクリレートコポリマーが挙げられる。
合成媒体が非極性である場合、粒子を可能な限り完全に被覆する(つまり幾つかのポリマー安定化剤の鎖が重合によって得られるポリマーの粒子上に吸収されている)ポリマーを安定化剤として選択することが好ましい。
この場合、良好な界面活性を有するようなグラフトポリマーまたはブロックポリマーのいずれかを安定化剤として使用することが好ましい。具体的に、合成溶媒に不溶であるブロックまたはグラフトは、粒子の表面での被覆がより嵩だかとなる。
液体の合成溶媒が、少なくとも1種のシリコーン油を含む場合、安定化剤は少なくとも1種のポリオルガノシロキサンタイプのおよびフリーラジカルポリマーまたはポリエーテルポリマーあるいはポリエステルポリマー(たとえば、ポリオキシプロピレンおよび/またはポリオキシエチレンブロックなど)の少なくとも1種のブロックを含むグラフトブロックまたはブロックポリマーから構成される群から選択されることが好ましい。
液体の有機相がいかなるシリコーン油も含まない場合、安定化剤は
- (a)ポリオルガノシロキサンタイプの少なくとも1種のブロックおよびフリーラジカルポリマーまたはポリエーテルポリマーまたはポリエステルポリマーの少なくとも1種のブロックを含むグラフトブロックまたはブロックコポリマー、
- (b)C1-C4アルコールから誘導されるアルキルアクリレートまたは(メタ)アクリレートのコポリマーおよびC8-C30アルコールから誘導されるアルキルアクリレートまたは(メタ)アクリレートのコポリマー、
- (c)共役エチレン結合を含む少なくとも1種のエチレンモノマーの重合から生じる少なくとも1種のブロック、およびビニルまたはアクリルポリマーあるいはポリエーテルもしくはポリエステルの少なくとも1種のブロックを含むグラフトブロックまたはブロックコポリマー、あるいはその混合物
からなる群から選択することが好ましい。
ジブロックポリマーが、安定化剤として使用されることが好ましい。
可塑剤
ポリマーが意図する用途には高すぎるガラス転移温度を有する場合、可塑剤をポリマーに組合せてもよい。可塑剤は、適用分野で通常使用されている可塑剤から選択してもよいし、またポリマーの溶媒となりやすい化合物から特に選択してもよい。またコアレッサーを、連続した均質な付着物をポリマーから形成する助けに使用してもよい。
本発明に使用してもよいコアレッサーまたは可塑剤は特に、文書FR-A-2,782,917に記載の物である。
本発明による組成物は、炭素原子1〜7の少なくとも1種のカルボン酸の少なくとも1種のエステル、および少なくとも4種の水酸基を含むポリオールの少なくとも1種のエステルを含んでいてもよい。このエステルは5000g/モル未満のモル質量を有する。
ポリオールは単糖類または、1〜10種、好ましくは1〜4種、より好ましくは1または2種の糖類を含む多糖類であってよい。
本発明によるポリオールは二糖類であることが好ましい。二糖類には、シュークロース(α-D-グルコピラノシル-(1-2)-β-D-フルクトフラノース)、ラクトース(β-D-ガラクトピラノシル-(1-4)-β-D-グルコピラノシル)およびマルトース(α-D-グルコピラノシル-(1-4)-β-D-グルコピラノース)が挙げられる。
好ましい一実施形態によると、エステルはシュークロースジアセテートヘキサキス(2-メチルプロパノエート)である。
エステルは、室温および大気圧で液体であることが好ましい。エステルは0.1重量%〜25重量%の量、好ましくは0.5重量%〜15重量%、より好ましくは3重量%〜15重量%で存在すると有利である。
ポリマー粒子と酸とポリオールとのエステルとの質量比は、0.5〜100、好ましくは1〜50、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5が好都合である。
脂肪相
組成物の脂肪相は、炭素系油、炭化水素系油、フルオロ油および/または鉱物、植物または合成物起源のシリコーン油から単独にまたは混合物として特に選択される、少なくとも1種の美容上または外皮科学的に許容可能であって一般に生理学的に許容可能な油を含むと有利である。
本出願の目的では、用語「油」は、室温(25℃)、大気圧(760mmHg)で液体である任意の非水系媒体を意味する。
組成物の全脂肪相は、組成物の全重量の5%〜90%、好ましくは20%〜85%に相当する。組成物の全重量の少なくとも30%に相当すると有利である。
一実施形態によると、脂肪相は、少なくとも1種の揮発油を含まないかまたは脂肪相全重量に対して50重量%未満含む。脂肪相が少なくとも1種の揮発油を脂肪相の全重量に対して40%未満、好ましくは30%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満含むことが好ましい。
非極性または低極性油
一実施形態によると、脂肪相は、組成物の全重量に対して少なくとも5重量%に相当する少なくとも1種の非極性または低極性油を含む。
具体的に、脂肪相の油(類)は、非揮発性単化水素系の非極性または低極性の油であり、炭化水素系のものが好ましい。
特に、非極性油は、溶解性のパラメーター、δa=0を有する。
用語「極性油」は、少なくとも1種の極性基を含む化合物から構成される油を意味する。「極性基」は、当技術分野の技術者に既知であって、たとえば、-COOH、-OH、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、-PO4、-NHR、-NR1R2(R1およびR2は任意選択で環を形成し、直鎖または分枝状のC1〜C20のアルキル基またはアルコキシ基を示す)から選択されるイオン性極性基または非イオン性基であってよい。
低極性油は、25℃における平均溶解性パラメーター、0<δa<5.0(J/cm3)1/2を有する油を含む。
高極性油は、25℃におけるハンセン溶解性スペースに従う平均溶解パラメーター、δa≧5.0(J/cm3)1/2であるδaを有する。
3次元のハンセン溶解スペースにおける溶解性パラメーターの規定および計算は、C.M.ハンセンによる論文「3次元溶解性パラメーター」(J. Paint Technol. 39, 105 (1967)に記載される。
ハンセンのスペースによると、
- δDは、分子衝突の際に誘導される双極子の形成に由来するロンドン分散力の特徴を表す。
- δPは、永久双極子の間のデバイ相互作用力および誘導された双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力の特徴を表す。
- δhは、特殊な相互作用力(水素結合形成、酸/塩基、供与体/受容体など)を特徴づける。
- δaは、式:δa=(δP 2h 2)1/2によって決定される。
パラメーターδP、δh、δDおよびδaは、(J/cm3)1/2で表わされる。
油相が異種油の混合物である場合、混合物の溶解性パラメーターは下記の関係式に従って別個に得られる化合物のパラメーターから決定される。
δDmixt =(xiδDi、δpmixt=Σxiδpiおよびδhmixt=Σ xi δhi
δamixt =(δ2 pmixt + δ2 hmixt)1/2
式中、xiは混合物中の化合物iの体積比率を表わす。
各油の量を決定し、所望の基準を満足させる油相を得るのは、当分野の技術者の能力の範疇である。
非極性または低極性油は炭化水素系であることが好ましい。用語「炭化水素系油」とは、本質的に炭素および水素原子からまたは炭素および水素原子のみから形成され、酸素および窒素原子が任意選択で入っていてもよく、シリコーンもフッ素原子も含まれないものを意味する。アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミンおよび/またはアミド基を含んでいてもよい。
非極性または低極性油は非揮発性であることが好ましい。用語「非揮発性油」は、室温および大気圧下で、0.02mmHg未満、より好ましくは10-3mmHg未満のノンゼロ蒸気圧を有する任意の油を意味する。
非極性または低極性油は、組成物の全重量の少なくとも5重量%に相当すると有利である。非極性または低極性油は、組成物の全重量に対して5重量%〜80重量%、好ましくは組成物の全重量に対して10重量%〜60重量%、より好ましくは10重量%〜40重量%を表わすと有利である。
炭化水素系非極性または低極性油は、組成物の全重量に対して10重量%〜40重量%、好ましくは15重量%〜30重量%に相当すると有利である。
非極性または低極性油は、非揮発性非極性炭化水素系の油であることが好ましい。
一実施形態によると、非極性炭化水素系油は、ヘテロ原子を含まない。用語「ヘテロ原子」とは、炭素または水素以外の原子を意味する。
一実施形態によると、非揮発性炭化水素系非極性油は、直鎖または分枝状の飽和アルカンから選択されると有利である。
非揮発性非極性または低極性の炭化水素系油は、300〜900g/mol、好ましくは350〜800g/molのモル質量を有する炭化水素系油から選択してもよい。
一実施形態によると、非揮発性炭化水素系の非極性油は、流動パラフィン、流動ワセリンおよび液体ナフタレンなどの直鎖または分枝状の炭化水素、水素化ポリイソブテン、イソエイコサン、スクアランおよびデセン/ブテンコポリマーおよびその混合物などから選択される。
一実施形態によると、脂肪相は、脂肪相重量に対して30重量%〜70重量%、好ましくは、40重量%〜60重量%の非極性非揮発性炭化水素系油(類)を含む。
非揮発性非極性または低極性油の他の例には、
- 動物起源の炭化水素系油(たとえばスクアレン)、
- 炭素原子少なくとも10個の脂肪酸の液体トリグリセライドなどの炭化水素系植物油、
- 合成エステルおよびエーテル、特に脂肪酸の合成エステルおよびエーテル(たとえば、式R1(CO)xOR2(式中、R1は炭素原子2〜29個を含む酸の残基を表し、xが0または1であり、R2は炭素原子3〜30個を含む炭化水素系の鎖を表わす)の油(たとえば、クエン酸アセチルトリブチル、エルカ酸オレイル、ベヘン酸2-オクチルドデシル、クエン酸トリイソアラキディル、ステアロイルステアリン酸イソセチルまたはオクチルドデカニル、n-プロピル酢酸、トリメリット酸トリデシル、ドデカンジオレイン酸またはステアリン酸ジイソセチル、プロピオン酸アラキジル、フタル酸ジブチル、カルボン酸プロピレン、またはペンタン酸オクチルドデシル;ポリオールエステル(たとえば、ビタミンF、イソステアリン酸ソルビタン、トリイソステアリン酸グリセリル、またはトリイソステアリン酸ジグリセリル、および
- これらの混合物があげられる。
組成物の脂肪相はまた、
- C3〜C40アルキル鎖またはC3〜C40アルコキシ鎖またはフェニル基
を任意選択で含むポリジメチルシロキサン(PDMS)(フェニル基を含むポリジメチルシロキサンは、フェニルトリメチコーンから選択されてもよい)、
- 任意選択でフッ素化されたポリアルキルメチルシロキサン(たとえば、ポリメチルトリフルオロプロピルジメチルシロキサン)、
- ヒドロキシ、チオール、および/またはアミン基などの官能基で置換されたポリアルキルメチルシロキサン、
- 脂肪酸、脂肪アルコールまたはポリオキシアルキレンで修飾されたポリシロキサンから選択される非揮発性シリコーン油を含んでいてもよい。
組成物の脂肪相は、10%未満の1種または複数のシリコーン油を含んでいることが好ましい。脂肪相は、5%未満、3%未満、さらに1%未満の1種または複数のシリコーン油を含むことが好ましい。
非揮発性高度極性油
脂肪相は、上記記載のような非極性または低極性油のほかに、炭素原子7〜29個の脂肪酸エステルから選択される高度極性非揮発性油が含まれてもよい。これらには、たとえば、リンゴ酸ジイソステアリル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリル(たとえば、ステアリネリーズデュボイス(Stearineries Dubois)社で販売しているもの、あるいは、ダイナミットノーベル(Dynamit Nobel)社がミグロール(Miglyol)810,812および818の名で販売しているもの)、シェーバター油、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、ラウリン酸2-ヘキシデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸または乳酸2-オクチルドデシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、またはキャスター油;ラノリン酸、ラウリン酸またはステアリン酸のエステル、ステアリルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、デカノール、ドデカノール、オクタデカノール、またはオレイルアルコールなどの高級脂肪酸アルコール(炭素原子7〜29個);ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸またはイソステアリン酸などの高級脂肪酸(炭素原子7〜29個)、その混合物がある。
これらの非揮発性高度極性油は、組成物の全重量の0.1%〜10%、より適切には1%〜5%に相当する。
脂肪相の揮発油
一種またはそれ以上の油は、もし脂肪相の50重量%未満に相当するならば本発明による組成物の脂肪相に含まれていてもよい。これらの油は、シリコーン鎖の端にぶら下がっているがそこにあるアルキル基またはアルコキシ基を任意選択で含む炭化水素系の油またはシリコーン油でもよい。
用語「揮発油」は、室温、大気圧で0.02mmHgより大きな蒸気圧を有する任意の油を意味する。
本発明で使用可能な揮発性シリコーン油には、室温で8センチストークス未満の粘度を有する、特にシリコン原子2〜7個を含む直鎖または環状シリコーンが挙げられる。このようなシリコーンには、炭素原子1〜10個のアルキル基またはアルコキシ基を任意選択で含む。本発明で使用可能な揮発性シリコーン油としては、特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、およびデカメチルテトラシロキサンおよびそれらの混合物が挙げられる。
本発明で使用してもよい揮発油としては、C8〜C16イソアルカン油(イソパラフィンとしても知られる)、たとえば、イソドデカン、イソデカン、またはイソヘキサデカン(たとえば、イソパーおよびパーメチル(Isopar and Permethyl)の商標名で販売している油)、また特にイソドデカン(パーメチル(Permethyl 99A))が特に好ましい。
組成物の脂肪相は、1種または複数の揮発油を10%未満含むことが好ましい。脂肪相には、1種または複数の揮発油を5%未満、3%未満、さらには1%未満含むことが好ましい。
高モル質量の油
一実施形態によると、脂肪相には、非極性または低極性油のほかに、高モル質量(たとえば、650〜10,000g/モル)の少なくとも1種の油を含んでもよい。
本発明による組成物は、650〜10,000g/モルの範囲、および好ましくは750〜7500g/モルの範囲のモル質量を有する少なくとも1種の油を2%〜30%、好ましくは5%〜25%または5%〜15%で含むと有利である。
650〜10,000g/モル範囲のモル質量を有する油は、下記から選択されてもよい:
- アモコ(Amoco)社が製造販売しているインドポール(Indopol)H-100(モル質量、すなわちMM=965g/モル)、インドポールH-300(MM=1340g/モル)、インドポールH-1500(MM=2160g/モル)などのポリブチレン類;
- アモコ(Amoco)社が製造販売しているパナレン(Panalane)H-300E(MM=1340g/モル)、シンチール(Synteal)社が製造販売しているビシール(Viseal 20,000)(MM=6000g/モル)、およびウイトコ(Witco)社が製造販売しているレオパール(Rewopal)PIB1000(MM=1000g/モル)などの水素化ポリイソブチレン類;
- モービル化学社が製造販売しているピュレシン(puresyn)10(MM=723g/モル)およびピュレシン150(MM=9200g/モル)などのポリデセンおよび水素化ポリデセン類;
- アイエスピー(ISP)社が製造販売しているビニルピロリドン/1-ヘキサデセンコポリマー、アンタロン(Antaron)V-216などのビニルピロリドンコポリマー;
- エステル類、たとえば
a)35〜70の全炭素数を有する直鎖脂肪酸エステル(たとえば、テトラペラルゴン酸ペンタエリスリチル(MM=697.05g/モル))
b)トリイソステアリン酸ポリグリセリル-2(MM=965.58g/モル)などの水酸化エステル、
c)トリメリト酸トリデシル(MM=757.19g/モル)などの芳香族エステル、
d)分枝状鎖C24〜C28脂肪酸アルコールまたは脂肪酸のエステル(たとえば、特許出願EP-A-0955039に記載のもの)特にクエン酸トリイソアラキディル(MM=1033.76g/モル)、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル(MM=697.05g/モル)、トリイソステアリン酸グリセリル(MM=891.51g/モル)、トリス(2-デシル)テトラデカン酸グリセリル(MM=1143.98g/モル)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル(MM=1202.02g/モル)、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2(MM=1232.04g/モル)またはテトラキス(2-デシル)テトラデカン酸ペンタエリスリチル(MM=1538.66g/モル)、
e)ジオールダイマーエステルおよびポリエステル(たとえばジオールダイマーのエステルおよび脂肪酸エステル)およびジオールダイマーのエステルおよび二酸のエステル。ジオールダイマーのエステルおよびモノカルボン酸のエステルは、4〜34個の炭素原子、特に10〜32個の炭素原子を含むモノカルボン酸から得てもよく、これらの酸は直鎖または分枝状鎖、飽和または不飽和である。
本発明に適するモノカルボン酸として例示される例には、特に脂肪酸が挙げられる。ジオールダイマーのエステルおよびジカルボン酸のエステルは、特に、C8〜C34、特にC12〜C22、詳細にはC18〜C20、より詳細にはC18の不飽和脂肪酸の二量化から特に誘導される二酸ダイマーから得られてもよい。変種の具体例では、より詳細には、エステル化すべきジオールのダイマーがそれから誘導もされる二酸のダイマーである。ジオールのダイマーエステルは、上記に記載した二酸のダイマーを触媒で水素化して生産するジオールダイマー(たとえば、水素化ジリノール酸二酸)から得られてもよい。ジオールダイマーエステルの例としては、特に、日本ファインケミカル社がラスプランDD-DA5(登録商標)およびDD-DA7(登録商標)の商標で販売しているジリノール酸二酸およびジリノレン酸ジオールダイマーのエステルが挙げられる。
- フェニールシリコーン(たとえばワッカー(Wacker)社からのベルジル(Belsil)PDM1000(MM=9000g/モル))のようなシリコーン油、
- ゴマ油(MM=820.6g/モル)のような植物起源の油
- それらの混合物。
ワックス、ペースト状化合物
本発明による組成物は少なくとも1種のワックスを含んでいてもよい。
本発明の目的では、ワックスは室温(25℃)で固体である親油性の脂肪の化合物であって、固体/液体状態の可逆的な変化を行い、30℃以上の融点を有し、固体状態で異方性の結晶組織を有する。結晶のサイズは、結晶が光を回折および/または分散し、組成物を曇らせ、多少不透明な外観を与える程度である。ワックスをその融点にもっていくと、油類と混和することができ、微視的に均一な混合物を形成するが、その混合物の温度を室温に戻すとすぐ、混合物の油中でワックスの再結晶が得られる。
本発明の目的では、ワックスの融点は、標準ISO 11357-3,1999に記載された熱分析(DSC)によって観測される最大の吸熱ピークの温度に匹敵する。
ワックスの融点は、示差走査熱量計(DSC)(たとえば、TA計器会社により、MDSC2920の名の下に販売される熱量計)を使用して測定してもよい。
測定プロトコルは、たとえば以下のようである。
坩堝の中に入れた5mgのワックスのサンプルを、-20℃〜100℃の範囲で10℃/分の加熱速度で行う最初の温度上昇に供し、次に、100℃〜-20℃まで冷却速度10℃/分で冷却し、最終的に、-20℃〜100℃の範囲で5℃/分の加熱速度で行う第二の温度上昇に供する。第二の温度上昇では、空の坩堝によって吸収されたパワーとワックスサンプルを含む坩堝で吸収されたパワーとの差の変化を、温度の関数として測定する。化合物の融点は、吸収されたパワーの差の変化を温度の関数として示す曲線のピークの頂点に匹敵する温度値である。
用語「非極性ワックス」とは、炭化水素系またはシリコーンの非極性ワックスを意味する。
このワックスは、炭化水素系のワックス、フルオロワックスおよび/またはシリコーンワックスであってもよく、また植物、鉱物、動物および/または合成物起源であってもよい。具体的に、これらのワックスは、45℃より高い融点を有している。
本発明の組成物に使用されてもよいワックスとして、蜜蝋、カルナバワックス、またはカンデリラ蝋、パラフィン、微結晶質ワックス、セレシンまたはオゾケライト、合成ワックス(たとえば、ポリエチレンワックスまたはフィッシャートロプシュワックス)、およびシリコーンワックス(たとえば、炭素原子16〜45個を含むアルキルジメチコーンまたはアルコキシジメチコーン)が挙げられる。
本発明による組成物は、炭化水素系またはシリコーン非極性ワックスなどの非極性ワックスを含んでいてもよい。
組成物は、非極性炭化水素系ワックスを含むと有利である。用語「非極性炭化水素系ワックス」とは、極性基を含まない少なくとも95重量%の化合物を含むワックスを意味する。この「極性基」は、当分野の技術者には既知であって、たとえば、-COOH、-OH、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、-PO4、-NHR、-NR1R2(R1およびR2は任意選択で環を形成し、直鎖または分枝状のC1-C20のアルキル基またはアルコキシ基を示す)から選択されるイオン性または非イオン性基であってよい。
一実施形態によると、炭化水素系のワックスは、ヘテロ原子を含まない少なくとも95重量%の化合物を含む。用語「ヘテロ原子」は、炭素または水素以外の原子を意味する。
一実施形態によると、非極性の炭化水素系ワックスは、少なくとも95重量%の炭素および水素から構成される化合物を含む。これらの化合物は、直鎖または分枝状鎖の飽和アルカンから選択すると有利である。
一実施形態によると、非極性ワックスは、直鎖炭化水素系ワックスから選択する。
直鎖炭化水素系ワックスには、エチレンポリマーおよびコポリマー、直鎖パラフィンワックスおよびフィッシャートロプシュワックスが含まれる。
炭化水素系ワックスの非限定例を具体的に挙げると、フィッシャートロプシュワックス(これはポリメチレンワックスとしても知られている)であって、これは組成式:CnH2n+2に匹敵する。
本発明の具体的一実施形態によると、本発明によるワックスはポリメチレンワックス、(たとえば、サゾール(Sasol)社で製造される融点40℃を有するワックス、シレベレ(Cirebelle) 505(登録商標))である。
非極性ワックスは、ポリオキシアルキレン化シリコーンタイプのワックス、すなわち、(-CxH2xO)a(式中、xは2〜6の範囲にあってよく、aは2以上である)のタイプの少なくとも1つのオキシアルキレン基を含むシリコーンである。
本発明に適する可能性のあるオキシアルキレン化シリコーンは、一般式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)の化合物から選択してもよい。
Figure 2005350467
式(I)、(II)、(III)、(IV)中、
-R1は、同一でも異なっていてもよく、直鎖または分枝状のC1〜C30のアルキル基またはフェニル基を表わし、
-R2は、同一でも異なっていてもよく、基CcH2c-O-(C2H4O)a(C3H6O)b-R5または基-CcH2c-O-(C4H8O)a-R5を表し、
-R3およびR4は、同一でも異なっていてもよく、直鎖または分枝状のC1-C12のアルキル基または好ましくはメチル基を表わし、
-R5は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分枝状の炭素原子1〜12個のアルキル基、直鎖または分枝状の炭素原子1〜6個のアルコキシ基、直鎖または分枝状の炭素原子2〜30個のアシル基、ヒドロキシ基、アミン上で任意選択で置換されたC1〜C6のアミノアルコキシ基、アミン上で任意選択で置換されたC2〜C6のアミノアシル基、アミン上およびアルキル鎖上で任意選択で置換されたアミノアルキル基、C2〜C30のカルボキシアシル基、1個または2個の置換されたアミノアルキル基により任意選択で置換された基、-NHCO(CH2)dOH、リン酸基から選択され、
- Mは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、Na、K、Li、NH4または有機アミンを表わし、
- R7は、水素原子を表わし、
- dは、1〜10の範囲であり、
- mは、0〜20の範囲であり、
- nは、0〜500の範囲であり、
- oは、0〜20の範囲であり、
- pは、1〜50の範囲であり、
- aは、0〜50の範囲であり、
- bは、0〜50の範囲であり、
- a+bは、2以上であり、
- cは、0〜4の範囲であり、
- xは、1〜100の範囲である。
このようなシリコーンは、たとえば、特許US-A-5,070,171、US-A-5,149,765、US-A-5,093,452およびUS-A-5,091,493に記載されている。
もっとも特に適したシリコーンは、式(III)(式中、R2は同一でも異なっていてもよく、基CcH2c-O-(C2H4O)a(C3H6O)b-R5を表わし、R5、a、b、およびcは上記定義の通りである)のシリコーンである。本実施形態で、bおよびcは、好ましくは0であり、aは1〜50、好ましくは5〜30、より好ましくは10〜20である。
低融点非極性ワックスは、組成物の全体重量に対して1重量%〜30重量%、より適切には3重量%〜20重量%であると有利である。
ポリマー粒子と低融点非極性ワックスの質量比は、0.5〜100であることが有利で、好ましくは1〜50、好ましくは1〜20およびより好ましくは3〜15である。
本発明による組成物は、上記の低融点非極性ワックスの他に少なくとも1種の別のワックスを含んでいてもよい。
その別のワックスは、65℃以上の融点を有し、蜜蝋、カルナバワックス、カンデリラ蝋、パラフィン、微結晶質ワックス、セレシンまたはオゾケライト、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、およびその混合物から選択される。
一実施形態によると、65℃未満の融点を有する非極性ワックス(a)と、融点が65℃以上であるワックス(b)は、30/70および55/45の質量比、好ましくは約40/60および約45/55質量比(a)/(b)で存在する。
組成物中に含まれる全てのワックスの量は、組成物全量に対して15重量%〜35重量%、好ましくは20重量%〜30重量%であると有利である。
別のワックスは、65℃より高い融点を有する非極性ワックス(たとえば、微結晶ワックス、ポリエチレンワックスまたはパラフィンワックス、あるいはその混合物であることが好ましい。
また、本発明による組成物はぺースト状化合物を含んでいてもよい。
ポリマー粒子の合成媒体
特に好ましい実施形態によると、組成物の脂肪相は、上記に記載のポリマー粒子の重合媒体として働く有機溶媒(類)である少なくとも1種の油を含む。
ポリマー分散物は、文書EP-A-749,747に記載したように製造してもよい。
初めのモノマーとフリーラジカル開始剤からなる混合物を調製する。この混合物を、「合成溶媒」として下記記載中に言及した溶媒に溶解する。
合成溶媒は、初めのモノマーおよびフリーラジカル開始剤がその中に溶解可能であり、得られたポリマー粒子がそこに不溶であり、ポリマー粒子が形成中にその溶媒から沈殿するようなものを選択する。特に、合成溶媒は、ヘプタン、イソドデカンまたはシクロヘキサンなどのアルカン類から選択することができる。ポリマー粒子の重合は上記のように合成溶媒中で行い、上記の非揮発性炭化水素系油を添加してもよく、この合成溶媒が非揮発性炭素水素系油と混和性であるとすれば、前記合成溶媒を選択的に留去してもよい。
重合の前に、反応混合物に5〜20重量%の割合で合成溶媒中にモノマーが存在することが好ましい。反応の開始前に溶媒中にモノマーの全量が存在してもよいし、または重合反応が進行するに連れて、幾つかのモノマーを徐々に添加してもよい。
フリ-基開始剤は具体的に、アゾビスイソブチロニトリルまたはヘキサン酸t-ブチルペロキシ-2-エチルであってよい。
親水性媒体
本発明による組成物は、水または水と親水性有機溶媒(類)(たとえば、アルコール類、特に直鎖または分枝状の炭素原子2〜5個を含む低級モノアルコール(たとえば、エタノール、イソプロパノールまたはn-プロパノール)およびポリオール(たとえば、グリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコールおよびポリエチレングリコール)または親水性C2エーテルおよびC2-C4とアルデヒド)の混合物を含む親水性媒体を含んでいてもよい。
水または水と親水性有機溶媒の混合物は、本発明による組成物中に、組成物の全重量に対して0.1重量%〜99重量%、好ましくは10重量%〜80重量%範囲の含有量で存在していてもよい。
本発明の目的では、用語「ポリマー」は、少なくとも2個の繰り返し単位、好ましくは少なくとも3個の繰り返し単位、より好ましくは少なくとも10個の繰り返し単位を含む化合物を意味する。
本発明の目的では、用語「半結晶性ポリマー」は、骨格中に結晶可能な部分と非晶質部分を含み、相温度の一次可逆性変化、特に溶融(固体液体転移)を有するポリマーを意味する。結晶可能な部分は、骨格中の側鎖(またはペンダント鎖)またはブロックのいずれかである。
半結晶性ポリマーの結晶可能な部分は、ポリマー骨格中のブロックであり、この結晶可能なブロックは、非晶質ブロックの化学性質とは異なる化学性質を有するので、この場合、半結晶性ポリマーはブロックポリマー(たとえば、ジブロック、トリブロック、または多ブロックタイプ)である。結晶可能な部分が、骨格中のペンダント鎖である場合、半結晶性ポリマーは、ホモポリマーまたはコポリマーであってもよい。
用語「有機化合物」および「有機構造を有する」とは、炭素原子および水素原子を含み、任意選択でS、O、N、またはPなどのヘテロ原子を単独でまたは組合せて含む化合物を意味する。
半結晶性ポリマーの融点は150℃未満であることが好ましい。
半結晶性ポリマーの融点は、30℃以上であって100℃未満であることが好ましい。より好ましくは、半結晶性ポリマーの融点は、30℃以上であって60℃未満であることが好ましい。
本発明による半結晶性ポリマー(類)は、室温(25℃)および大気圧(760mmHg)で固体であり、30℃以上の融点を有する融点の値は、メトラー(Mettler)社により、DSC30の名の下に販売されている熱量計であって1分あたり温度の上昇が5〜10℃である(考慮すべき融点は、サーモグラムの最大熱吸収ピークの温度に対応する点)示差走査熱量計(DSC)を使用して測定した融点に相当する。
本発明の半結晶性ポリマー(類)は、この組成物を受けるためのケラチン性支持体、特に皮膚または唇の温度よりも高い融点を有することが好ましい。
本発明の半結晶性ポリマー(類)は、単独でまたは混合物として、組成物を、特殊な界面活性剤または充填剤あるいはワックスを添加しないで構造物とすることが可能である。
本発明によれば、半結晶性ポリマー類は、脂肪相においてその融点より高い温度で、特に少なくとも1重量%まで溶解すると有利である。結晶可能な鎖やブロックのほかは、ポリマーのブロックは非結晶性である。
本発明の目的では、表現「結晶可能な鎖やブロック」は、もしそれが単独でい得られたならば、それが融点の上であるか下であるかによって非晶質状態から結晶質状態に可逆的に変化する鎖やブロックを意味する。本発明の目的では、「鎖」は、ポリマーの骨格に対してぶら下がるかまたは側にある原子の群である。「ブロック」とは、骨格に属する原子の群である。この群は、ポリマーの繰り返し単位の1つを構成する。
半結晶性ポリマー類のポリマーの骨格は、脂肪相に溶解可能であることが好ましい。
半結晶性ポリマー類の結晶性ブロックまたは鎖は、各ポリマーの全重量の少なくとも30%、さらに適切には40%に相当することが好ましい。結晶性の側鎖を有する半結晶性ポリマー類は、ホモポリマーまたコポリマーである。本発明の結晶可能なブロックを含む半結晶性ポリマー類は、ブロックまたはマルチブロックコポリマーである。それらは反応性(エチレン性)二重結合を含むモノマーの重合によって、または重縮合によって得られてもよい。本発明のポリマーが、結晶可能な側鎖を含むポリマーである場合、これらの側鎖は、ランダムすなわち統計的な型であると有利である。
好ましくは、本発明の半結晶性ポリマー類は合成物由来である。本発明の一実施形態によると、半結晶性ポリマー類は多糖骨格を含まない。
本発明に使用される半結晶性ポリマー類は、特に、
-結晶化を制御したポリオレフィンのブロックコポリマー(そのモノマーはEP-A-0,951,897に記載されている)、
- 特に、脂肪族または芳香族ポリエステルタイプまたは脂肪性/芳香性ポリエステルタイプの重縮合物、
- 少なくとも1種の結晶性側鎖を有するホモポリマーまたはコポリマーおよび骨格中に少なくとも1種の結晶可能なブロックを有するホモポリマーまたはコポリマー(たとえば、文献US-A-5,156,911に記載のもの)、
- 少なくとも1種の結晶可能な側鎖(具体的には、文書WO-A-01/19333に記載されたようなフルオロ基)を有するホモポリマーまたはコポリマー、および
- その混合物、
から選択することができる。
最後の2つのケースでは、結晶可能な側鎖またはブロックは、疎水性である。
A)結晶性側鎖を含む半結晶性ポリマー
文書:US-A-5 156 911およびWO-A-01/19333に定義されたものが挙げられる。
・ポリマーは、結晶性の疎水性側鎖を有する1種または複数のモノマーの重合から生じる50%〜100重量%の単位を含むホモポリマーまたはコポリマーである。
・これらのホモポリマーまたはコポリマーが、具体的には、その融点より高く加熱することによって脂肪相に溶解可能または分散可能であるという特徴と共に下記記載の条件に合うならば、ホモポリマーまたはコポリマーはどんな性質であってもよい。
これらポリマーは、
- 重合物に対して反応性またはエチレン性二重結合(すなわち、ビニル、(メタ)アクリルまたはアリル基)を含む1種または複数のモノマーの重合、特にフリーラジカル重合から生じ、
- 共反応性基(カルボキシル基、スルホン酸、アルコール、アミンまたはイソシアネート)を有する1種または複数のモノマーの重縮合から生じる(たとえば、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリ尿素またはポリアミド)から生じる。
a)一般に、本発明による半結晶性ポリマーの結晶性単位(鎖またはブロック)は、結晶可能なブロックまたは鎖を含むモノマーから誘導され、半結晶性ポリマーの製造に使用される。これらのポリマーは、組成式Xで表わされる結晶性鎖(類)を含む少なくとも1種のモノマーの重合から生じるホモポリマーおよびコポリマーから特に選択される。
Figure 2005350467
ここで、Mは、ポリマー骨格の原子を表し、Sはスペーサーを表し、またCは結晶化可能な基を表す。
結晶可能な鎖「-S-C」は脂肪族または芳香族であってもよく、任意選択でフッ素化または過フッ素化してもよい。特に「S」は、(CH2)n、(CH2CH2O)nまたは(CH2O)基を表わし、直鎖でも分枝状でも環状であってもよい。ここでnは、0〜22の範囲の整数である。「S]は、直鎖基が好ましい。「S」と「C」は、異なることが好ましい。
結晶可能な鎖が炭化水素系脂肪族の鎖である場合、これには、少なくとも11個の炭素原子、40個以下の炭素原子、より適切には24個以下の炭素原子を含む炭化水素系アルキルの鎖を含む。これらは特に、少なくとも12個の炭素原子を含む脂肪族の鎖またはアルキル鎖であり、また、C14〜C24のアルキル鎖であることが好ましく、C16〜C22のアルキル鎖であることが好ましい。これらの鎖が、フッ化アルキルまたは過フッ化アルキル鎖である場合は、少なくとも11個の炭素原子を含み、そのうちの少なくとも6個の炭素原子がフッ素化されている。
結晶可能な鎖(類)を含む半結晶性ホモポリマーまたはコポリマーの例としては、1種または複数の下記のモノマー:すなわち、飽和アルキルの(メタ)アクリレート(アルキル基はC14〜C24である)、ペルフルオロアルキル、(メタ)アクリレート(C11〜C15のぺルフルオロアルキル基を有する)、N-アルキル(メタ)アクリルアミド(フッ素原子を有すかまたは有さないC14〜C24のアルキル基を有する)、アルキルまたはペルフルオロアルキル鎖を含むビニルエステル類(アルキル基はC14〜C24であり、ペルフルオロアルキル鎖あたり少なくとも6個のフッ素原子を有する)、アルキルまたはペルフルオロアルキル鎖を含むビニルエステル類(アルキル基は、C14-C24であり、ペルフルオロアルキル鎖あたり少なくとも6個のフッ素原子を有する)、C14-C24のαオレフィン(たとえば、12〜24個の炭素原子を含むアルキル基を有するオクタデカン、パラアルキルスチレンおよびその混合物)の重合から生じるものが挙げられる。
ポリマーが重縮合から生じる場合、上記の炭化水素系および/またはフッ化された結晶可能な鎖は、二酸、ジオール、ジアミンまたはジイソシアネートであってもよいモノマーによって産生される。
本発明の主題であるポリマーがコポリマーである場合、これらコポリマーは、下記の共重合から生じる0から50%のYまたはZ基をさらに含む。
α)極性または非極性のモノマーまたはこの二つの混合物であるYの共重合
・Yが極性モノマーの場合、極性モノマーは、ポリオキシアルキル化された基(特に、オキシエチレン化および/またはオキシプロピレン化された基)を有するモノマー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル(たとえば、アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド(たとえば、N,N-ジイソプロピルアクリルアミドまたはN-ビニルピロリドン(NVP))、N-ビニルカプロラクタム)、少なくとも1種のカルボン酸基を有するモノマー(たとえば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、またはフマル酸)、あるいは、カルボン酸(無水)基(たとえば、マレイン酸無水物)を有するモノマー、およびその混合物である。
・Yが非極性モノマーの場合、非極性モノマーは、直鎖、分枝状または環状の(メタ)アクリル酸アルキルタイプのエステル、ビニルエステル、アルキルビニルエーテル、αオレフィン、スチレンまたはC1-C10のアルキル基で置換されたスチレン(たとえば、α-メチルスチレン)または、ビニル不飽和結合を含むポリオルガノシロキサンタイプのマクロモノマーであってよい。
本発明の目的では、用語「アルキル」は、特に断りがある場合を除いて、C8〜C24の飽和基を特に意味する。
β)極性モノマーまたは極性モノマーの混合物であるZの共重合(この場合Zは、上記定義の「極性Y」と同じ規定を有する)
結晶可能な側鎖を含む半結晶性ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルまたはアルキル(メタ)アクリルアミドホモポリマー(アルキル基は上記のとおりであり、特にC14〜C24のホモポリマー)、これらモノマーのコポリマー(疎水性モノマーは(メタ)アクリル酸とは異なる性質を持つことが好ましく、たとえばN-ビニルピロリドンまたは(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルがある)、およびその混合物である。
結晶可能な側鎖を含む半結晶性ポリマー(類)は、5,000から1,000,000、好ましくは、10,000から800,000、優先的には15,000から500,000、より好ましくは、100,000から200,000の重量平均モル質量Mpを有する。
本発明による組成物に使用してもよい半結晶性ポリマーの具体例としては、ランデック(Landec)社の製品インテリマー(登録商標intelimer、小冊子「インテリマーポリマー」ランデックIP22 (Rev. 4-97)に記載)が挙げられる。これらのポリマーは、室温(25℃)で固体である。結晶可能な側鎖を所持し、上記の式Xを有する。
たとえば、約145,000の分子量を有し、融点49℃を有するアクリル酸ポリステアリルであるランデック社のインテリマー(登録商標)製品IPA-13-1が選択される。
半結晶性ポリマーは特に米国特許出願US-A-5,156,911の実施例3、4、5、7および9に記載のポリマーであってもよく、これらのポリマーは-COOH基を含み、アクリル酸と20℃〜35℃の融点を有するC5〜C16の(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合から生じ、より具体的には、
・アクリル酸、アクリル酸ヘキサデシルおよびアクリル酸イソデシルを比率1/16/3で共重合、
・アクリル酸およびアクリル酸ペンタデシルを比率1/19で共重合、
・アクリル酸、アクリル酸ヘキサデシルおよびアクリル酸エチルを比率2.5/76.5/20で共重合、
・アクリル酸、アクリル酸ヘキサデシルおよびアクリル酸メチルを比率5/85/10で共重合、
・アクリル酸/メタ)アクリル酸ポリオクタデシルを比率2.5/97.5で共重合させた結果生じる。
文書:US-A-5,736,125に記載の製品のような、44℃の融点を有するナショナルスターチのポリマー構造「O」を使用することも可能である。
半結晶性ポリマーは、具体的には、文書:WO-A-01/19333の実施例1、4、6、7および8に記載のようなフルオロ基を含む結晶可能なペンダント鎖を有する半結晶性ポリマーであってもよい。
また、文書:US-A-5,519,063またはEP-A-550,745に記載のように、アクリル酸ステアリルとアクリル酸またはNVPとの共重合によって得られる半結晶性ポリマーを使用することも可能である。
また、文書:US-A-5,519,063またはEP-A-550,745に記載のように、アクリル酸ビヘニルとアクリル酸またはNVPとの共重合によって得られる半結晶性ポリマー、また特に、下記の実施例3および4に記載(ポリマー調製物)の半結晶性ポリマーを使用することも可能である。
B)少なくとも1種の結晶可能なブロックを骨格中に有するポリマー
これもまた、融点よりも高く加熱することにより、脂肪相に溶解または分散するポリマーのケースである。これらのポリマーは、特に少なくとも2種の化学的性質の異なるブロックから構成され、そのうちの1つが結晶化可能なブロックポリマーである。
骨格中に少なくとも1種の結晶可能なブロックを有するポリマーを、結晶可能な鎖を含むオレフィンまたはシクロオレフィンのブロックポリマーから選択してもよく、ブロックポリマーは、たとえば、
・シクロブテン、シクロヘキサン、シクロオクテン、ノルボルネン(すなわち、ビシクロ(2,2,1)-2-ヘプテン)、5-メチルノルボルネン、5-エチルノルボルネン、5,6-ジメチルノルボルネン、5,5,6-トリメチルノルボルネン、5-エチリデンノルボルネン、5-フェニルノルボルネン、5-ベンジルノルボルネン、5-ビニルノルボルネン、1,4,5,8-ジメタノ-1,2,3,4,4a,5,8a-オクタヒドロナフタレン、ジシクロペンダジエン、またはその混合物と、
・エチレン、プロピレン、1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-へキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンまたは1-エイコセン、またはその混合物とのブロック重合に由来し、また、
・具体的には、コポリ(エチレン/ノルボルネン)ブロックおよび(エチレン/プロピレン/エチリデン-ノルボルネン)ブロック三量体から選択されてもよい。上記に記載したような、少なくとも2種のC2-C16さらに適切にはC2-C12のαオレフィンのブロック重合から生じるポリマー、具体的に、エチレンおよび1オクテンのブロック二量体もまた使用されてもよい。
骨格中に少なくとも1種の結晶可能なブロックを有するポリマーは、少なくとも1種の結晶可能なブロックを含み、残りのコポリマーが室温で非晶質であるコポリマーから選択しされてもよい。これらのポリマーはまた、化学的性質が異なる2種の結晶可能なブロックを含んでいてもよい。
好ましいコポリマーは、疎水性でも親油性でもある室温で結晶可能なブロックと非晶質ブロックとを同時に含み、これらのブロックが連続して分布しているコポリマーである。たとえば、下記の結晶可能なブロックのうちから1つ、非晶質ブロックから1つを含むポリマーが挙げられる。
・生来結晶可能なポリエステルタイプのブロック(たとえば、ポリアルキレンテレフタレート)またはポリオレフィンタイプのブロック(たとえば、ポリエチレンまたはポリプロピレン)。
・非晶質親油性ブロック(たとえば、ポリイソブチレン、水素化ポリブタジエン、または水素化ポリイソプレンなどの非晶質ポリオレフィンまたはコポリ(オレフィン)。
結晶可能なブロックまたは非晶質ブロックを含むこのようなコポリマーの例には、
α)ポリ(ε-カプロラクトン)-b-ポリ(ブタジエン)ブロックコポリマー、これは論文D6の「ポリ(-カプロラクトン)-ブロック-(ポリブタジエン)コポリマーの溶融挙動」(S. Nojima, Macromocecules, 32, 3727-3734(1999))に記載されたコポリマーのように好ましくは水素化して使用される、
β) 水素化されたブロックまたはマルチブロックポリ(ブチレンテレフタレート)-b-ポリ(イソプレーン)ブロックポリマーであって、これは文献D7「PP/PBTの形態学的または機械的特性の研究」(B. Boutevinら、polymer bulletin, 34, 117-123 (1995))に引用されている、
γ)ポリエチレン-b-コポリ(エチレン-プロピレン)ブロックコポリマーであって、これは文献D8「エチレン-(エチレン-アルト-プロピレン)の半結晶性ブロックポリマー」(P. Rangarajan ら、Macromolecules, 26, 4640-4645 (1993))
および文献D9「結晶核とのポリマー凝集物:ポリエチレン-ポリ(エチレン-プロピレン)」(P. Richter ら, Macromolecules, 30, 1053-1068 (1997))に引用されているもの、
δ) ポリエチレン-b-ポリ(エチルエチレン)ブロックコポリマーであって、これは一般文献D10「ブロック共重合における結晶化」(I.W. Hamley, Advances in Polymer Science, Vol. 148, 113-137 (1999))に引用されているものが挙げられる。
C)脂肪族または芳香族あるいは脂肪族/芳香族ポリエステルタイプの重縮合
ポリエステル縮合物は、脂肪族ポリエステルから選択してもよい。そのモル質量は、200以上で10,000以下であることが好ましく、300以上5000以下がより好ましく、好ましくは500以上2000g/モル以下である。
ポリエステル重縮合体は、具体的に、ポリカプロラクトンから選択する。このポリカプロラクトンは、具体的には、ε-カプロラクトンホモポリマーから選択されてもよい。ホモ重合は、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオールまたはネオペンチルグリコールなどのジオール、特に、2〜10個の原子を含むジオールで開始してもよい。
使用可能なポリカプロラクトン、たとえばソルベイ(Solvay)社の登録商標名CAPA240(融点68℃、分子量4,000)、CAPA223(融点48℃、分子量2,000)、CAPA222(融点48℃、分子量2,000)、CAPA217(融点44℃、分子量1,250)、CAPA2125(融点45℃、分子量1,250)、CAPA212(融点45℃、分子量1,000)、CAPA210(融点38℃、分子量1,000)、CAPA205(融点39℃、分子量830)およびユニオンカーバイド社のPCL-300およびPCL-700で販売されているポリカプロラクトンが挙げられる。
特に、融点が35〜45℃であリ、分子量1250であるCAPA(登録商標)2125を使用することができる。
本発明による組成物の半結晶性ポリマーは、融点を超えて加熱しても、架橋の程度が、ポリマーの脂肪相における溶解または分散を妨げないのであれば、部分的に架橋していてもしていなくてもよい。さらに、重合の際、多機能性モノマーとの反応によって化学的に架橋してもよい。また、物理的に架橋してもよいが、この場合は、架橋は、ポリマーによって個々の基の間に生まれる水素または両極性タイプの結合が確立すること(たとえば、カルボン酸アイオノマー間の両極性相互作用(このような相互作用は、少量でありポリマー骨格によって生まれる))に起因するかまたは、ポリマーによって生まれる結晶可能なブロックおよび非晶質ブロック間の相分離に起因するかのいずれかである。
本発明による組成物中の半結晶性ポリマーは、非架橋性であることが好ましい。
実践では、半結晶性ポリマーの全量が、組成物全重量の0.1%〜80%、より適切には0.5%〜40%、さらに適切には、3%〜30%に相当する。組成物全重量の5%〜25%に相当することが好ましい。
微粒子相
本発明による組成物は、色素剤および/または充填剤を含んでいてもよい。
色素剤は白色でも有色でも、鉱物でもおよび/または有機物でも、被覆してあってもなくてもよい。鉱物色素の中には、二酸化チタニウム、任意選択で表面処理した酸化ジルコニウムあるいは酸化セリウム、また酸化亜鉛、酸化鉄(黒、黄色および赤)、酸化クロミウム、マンガン紫、ウルトラマリン青、クロミウム水和物、および鉄青が挙げられる。有機物色素材には、カーボンブラック、バリウム、ストロンチウム、カルシウムまたはアルミニウムの有機レーキといったタイプの色素剤があげられ、これには食品医薬品局(FDA)によって認証(たとえば、D&CまたはFD&C)が発行されているもの、またFDA認証から除外されたもの(たとえば、コチニールカルミン系のレーキ)が挙げられる。色素剤は組成物全重量に対して活性物質の0.1%〜50%、特に0.5%〜35%またより適切には、2%〜25%に相当することができる。
真珠光沢色素剤は、チタンまたはオキシ塩化ビスマスで被覆した雲母などの白色真珠光沢色素剤、酸化鉄で被覆した雲母チタン、具体的には、鉄青または酸化クロミウムで被覆した雲母チタン、上記に記載のタイプの有機色素で被覆した雲母チタンなどの有色真珠光沢色素剤、のみならずオキシ塩化ビスマス系の真珠光沢色素剤から選択してもよい。これらの色素剤は活性材料の0〜25%、さらに適切には、(存在する)組成物中の全重量の、0.1%〜15%に相当する。したがって、ゴニオクロマチック特性を有する色素剤、および/または、FR0,209,246の番号で提出されたフランス特許出願(その内容は引用によって本特許出願に取り込まれている)に記載されたような金属効果を有する色素剤を使用してもよい。
充填剤は、鉱物または有機物、また層状または球状であってよい。タルク、雲母、シリカ、カオリン、ナイロン(登録商標)粉末(アトケム(Atochem)のオルガゾル(登録商標、orgazol))、ポリ-β-アラニン粉末およびポリエチレン粉末、テトラフルオロエチレンポリマー(テフロン(登録商標))の粉末、ラウロイルリジン、スターチ、窒化ホウ素、エクスパンセル(登録商標、Expancel、ノーベル工業(Nobel Industrie))、ポリトラップ(登録商標、ダウコーニング社)およびシリコーン樹脂マイクロビーズ(たとえば、東芝のトスパールズ(登録商標、Tospearls)などの中空のミクロスフェア、沈殿した炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、マグネシウムハイドロカーボネート、ヒドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフェア(マプレコス(Maprecos)社のシリカビーズ(登録商標))、ガラスまたはセラミックのマイクロカプセル、8〜22個の炭素原子、好ましくは12から18個の炭素原子を含むカルボン酸の有機酸から得られる金属石鹸(たとえば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛またはミリスチン酸マグネシウム)が挙げられる。
本発明による組成物は、特許出願国際公開WO02/39961(その内容は引用によって本発明出願に取り込まれている)に記載のように、室温で固体であって、生理学的に許容可能な媒体中に分散され、コロイド形態で組成物中に導入されている粒子を含むことが好ましい。
組成物は、少なくとも1種の分散剤を含んでいてもよい。分散剤は、特に分散されている充填剤または色素剤粒子を凝塊とならないようまたは凝集しないように作用する。コロイド状分散物を安定化するために通常使用する分散剤の濃度は、色素剤および/または充填剤粒子の表面積の0.3〜5mg/m2、より好ましくは0.5〜4mg/m2である。分散剤は、分散される粒子の表面に強い親和性を有する1種または複数の官能性を有する界面活性剤、オリゴマー、ポリマーまたはそれらいくつかの混合物である。具体的に、分散剤は、色素剤表面に物理的に化学的に付着できる。これらの分散剤はまた、連続媒体に相溶性で溶解性である少なくとも1種の官能基を有する。具体的には、12-ヒドロキシステアリン酸のエステルおよびC8-C20の脂肪酸のエステルおよびポリオール(たとえば、グリセロールまたはジグリセロール)のエステルを使用し、これらの例には、分子量約750g/molのポリ(12-ヒドロオキシステアリン酸ステアレート)(たとえば、アベシア(Avecia)社ゾルスパース(solsperse)21,000の名称下で販売されている製品)、ジポリヒドロキシステアリン酸ポリグリセリル-2(名称CTFA)、ヘンケル社の参照名デハイミル(Dehymyls)PGPHで販売されている)または、ポリヒドロキシステアリン酸(ユニゲマ(Unigema)社の参照名アルラセルP100で販売されている製品)およびこれらの混合物がある。
本発明の組成物中に使用してもよい分散剤としては、他に、重縮合した脂肪酸の4級アンモニウム誘導体(たとえば、アベシア社で販売するゾルスパース17,000)、およびダウコーニング社で参照番号DC2-5185およびDC2-5225Cで販売しているようなポリジメチルシロキサン/オキシプロピレンの混合物が挙げられる。
ポリジヒドロオキシステアリン酸および12-ヒドロキシステアリン酸エステルは、炭化水素系またはフッ素化された媒体のためのものであることが好ましい。これに対し、オキシエチレン/オキシプロピレンジメチルシロキサンは、シリコーン媒体のためのものであることが好ましい。
コロイド状分散物は、連続媒体中の通常ミクロンサイズの粒子(<10μm)が懸濁されているものである。濃縮された分散物の粒子の体積分率は、20%〜40%であり、30%より大きいことが好ましく、この体積分率が、粒子の密度によると、最大70%あたる含有量(重量)に匹敵する。
添加剤および製剤学的形状
本発明の組成物はまた、通常使用されるような化粧品または外皮科学的活性剤を1種またはそれ以上含んでいてもよい。
本発明の組成物中に使用してもよい化粧品、外皮科学的、衛生または薬学的に活性な薬剤として、湿潤剤、ビタミン、必須脂肪酸、スフィンゴ脂肪および日焼け止め剤が挙げられる。これらの活性剤は、当分野の技術者にとって通常の量、特に、組成物の全重量の0〜20%の濃度、特に0.001%〜15%で使用される。
組成物は、水、ゲル化剤、水溶性染色剤、抗酸化剤、香料、保存剤および精油などのこのような組成物に通常使用するいかなる添加剤を含んでいてもよい。
言うまでもなく、当分野の技術者は、これらの任意選択の添加物および/またはその量を、想定される添加により本発明による組成物の有利な性質に悪影響がもたらされないように、または実質的な悪影響がもたらされないように留意して選択するであろう。
本発明の具体的実施形態では、本発明による組成物は、当分野の技術者によって通常の方法で調製して得る。組成物は、キャスト製品の形状(たとえば棒状またはチューブの形状)またはスポンジを直接接触させて使用することができる皿状であってもよい。具体的に、組成物はキャストファンデーション、キャストメークアップルージュ、キャストアイシャドー、リップスティック、リップのケア用ベースまたはバルム剤、あるいはコンシーラー製品として適用される。また、組成物はチューブに充填したソフトぺーストの形状または多少とも液体のゲルまたはクリームあるいは液体の形状であってもよい。したがって、組成物は、ファンデーション、リップスティック、抗日焼け剤または皮膚染色剤を構成してもよい。
本発明の組成物は、無水物が有利で、この場合、組成物の全重量に対して5%未満の水を含む。
局所適用の組成物は、本質的に顔、首、手、身体の保護、トリートメントまたはケア用の化粧品、外皮科的、衛生的、または薬学的組成物(たとえばケアクリーム、抗日焼けオイル、ボディジェル)またメークアップ組成物(たとえば、メークアップジェル、クリーム、スティック)あるいは人工日焼けまたは皮膚の保護用組成物を構成してもよい。
本発明の組成物は、皮膚および/または外皮の外皮科的またはケア組成物の形態あるいは抗日焼け組成物または身体衛生組成物の形、特に消臭形態であってよい。それから特に無色形状である。皮膚、外皮、唇のケアベース(唇を寒さおよび/または太陽光および/または風に対して保護するリップバルム、または皮膚、爪、髪のケアクリーム)として使用してもよい。
本発明の組成物は、さまざまな構成物をもっとも高い融点のワックスの融点まで加熱した後、型(皿または指サック)に溶融混合物をキャストして得てもよい。ヨーロッパ特許出願EP-A-0,667,146に記載のように、押し出し成型によって得てもよい。
リップスティック
Figure 2005350467
ポリマー粒子の分散物の合成
メチルアクリレートおよびアクリル酸の比率85/15での非架橋性コポリマーをヘプタン中に分散させたものを、文献ヨーロッパ特許出願EP-A-749,746の実施例1の方法に従って調製する。重合が完了したら、水素化ポリイソブテンを添加し、ヘプタンを真空中で留去する。
このようにして、水素化ポリイソブテン中にポリスチレン/コポリ(エチレン-プロピレン)ジブロックコポリマー(クラトンG1701の名で販売)で安定化させたポリ(アクリル酸メチル/アクリル酸)粒子の21重量%の固体物含有量および150nmの平均粒子サイズを有する分散物を得る。
リップスティックの調製法
すべての出発物質を外装に油循環させた加熱パンに秤量して、攪拌しながら加熱する(ターボミキサー)。
材料をすべて融解し混合物を均一にした後、3機のロールミルにより連続して5回すりつぶす。得られたペーストを20℃で24時間静置して安定化し、次に加熱袋中に充填する。

Claims (34)

  1. 脂肪相に分散させた少なくとも1種のポリマーの粒子を含む化粧品組成物であって、
    前記脂肪相が、揮発性油を含まないかまたは前記脂肪相の重量に対して50重量%未満の揮発性油を含み、
    前記脂肪相が少なくとも1種の低極性または非極性油を少なくとも5重量%含む、
    化粧品組成物。
  2. 前記脂肪相が少なくとも1種の非極性または低極性油を少なくとも10重量%含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記脂肪相が、少なくとも1種の揮発性油を前記脂肪相の全重量に対して40重量%未満、好ましくは30重量%未満、好ましく20重量%未満、より好ましく10重量%未満含むことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
  4. 揮発性油を含まないことを特徴とする、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記ポリマーが前記脂肪相に十分な量で分散された場合、支持体上に塗り広げられたときの前記組成物の付着物の20°における平均光沢が、100のうち30以上であることを特徴とする請求項の1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記組成物を支持体上に塗り広げたときの20°で測定した前記組成物の平均光沢が、35以上、より有利には40以上、より有利には45以上、より有利には50以上、より有利には55以上、より有利には60以上であることを特徴とする請求項5に記載の組成物。
  7. 前記組成物を支持体上に塗り広げたときの60°で測定した前記組成物の平均光沢が、100のうち50以上、より有利には60以上、より有利には65以上、より有利には70以上、より有利には75以上、より有利には80以上、より有利には85以上、より有利には90以上であることを特徴とする請求項5または6に記載の組成物。
  8. 前記組成物を支持体上に塗り広げたときの20°で測定した前記組成物の平均光沢が、100のうち35、好ましくは40、45、50より大きいことおよび/または前記組成物を支持体上に塗り広げたときの60°で測定した組成物の平均光沢が、100のうち好ましくは65、70、75より大きいことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 25℃の温度で前記ポリマー粒子が固体であり、脂肪相に不溶であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記ポリマーがワックスではないことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記ポリマー粒子が5〜800nmの平均サイズを有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記ポリマーが皮膜形成性であることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記ポリマーが炭化水素系ポリマーであることを特徴とする請求項1から12に記載の組成物。
  14. 前記ポリマー粒子が水溶性アルコールに不溶であることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記ポリマーが、ポリウレタン類、ポリウレタン-アクリル類、ポリ尿素類、ポリ尿素/ポリウレタン類、ポリエステル-ポリウレタン類、ポリエーテル-ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリエステルアミド類、脂肪鎖ポリエステル類、アルキド類;アクリルおよび/またはビニルポリマーまたはコポリマー類;アクリルシリコーンコポリマー類、ポリアクリルアミド類、シリコーンポリマー類、およびフルオロポリマーおよびその混合物から選択されることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記ポリマーがメタ(アクリル)/メタアクリレートコポリマーから選択されることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記ポリマーが、アクリル単位とアクリレート単位との質量比が、0.1%〜40%、好ましくは2%〜30%、より好ましくは、5〜20%であるようなアクリル/アクリレートコポリマーから選択されることを特徴とする請求項16に記載の組成物。
  18. 前記ポリマーが、固体として、前記組成物の全重量の5%〜40%、好ましくは5%〜35%、より適切には8%〜30%に相当することを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 前記組成物が、ブロックポリマー、グラフトポリマーおよびランダムポリマー、およびその混合物から選択される安定剤を含むことを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 前記安定剤が、少なくとも1種のビニルポリマーのブロックとジエンの重合から生じる少なくとも1種のブロックを含むグラフトブロックポリマーまたはグラフトポリマーであることを特徴とする請求項19に記載の組成物。
  21. 前記安定剤がジブロックポリマーであることを特徴とする請求項20に記載の組成物。
  22. 前記非極性または低極性油が炭化水素系油であることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 前記非極性または低極性油が、組成物の全重量に対して、5重量%〜80重量%に相当することを特徴とする請求項22に記載の組成物。
  24. 前記非極性または低極性油が、組成物の全重量に対して、10重量%〜60重量%、好ましくは10重量%〜40重量%、より好ましくは15重量%〜30重量%に相当することを特徴とする請求項1から23に記載の組成物。
  25. 前記非極性または低極性油が、炭化水素系非極性油であることを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
  26. 前記炭化水素系非極性油が300〜900g/mol、好ましくは350〜800g/molのモル質量を有する油から選択されることを特徴とする請求項25に記載の組成物。
  27. 前記非揮発性炭化水素系非極性油が、流動パラフィン、流動ワセリンおよび液体ナフタレンなどの直鎖または分枝状の炭化水素、水素化ポリイソブテン、イソエイコサン、スクアランおよびデセン/ブテンコポリマーおよびその混合物から選択されることを特徴とする請求項26に記載の組成物。
  28. 650〜10,000g/モルの範囲、好ましくは750〜7500g/モルの範囲のモル質量を有する少なくとも1種の油を2%〜30%、好ましくは5%〜25%または5%〜15%で含むことを特徴とする請求項1から27のいずれか一項に記載の組成物。
  29. 色素剤、真珠光沢剤、フレークおよびそれらの混合物から選択される少なくとも1種の微粒子状染料材を含むことを特徴とする請求項1から28のいずれか一項に記載の組成物。
  30. ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸ステアレート)、ポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)、および2-ジポリヒドロキシステアリン酸ジグリセリルおよびそれらの混合物から選択される分散剤を含むことを特徴とする請求項29に記載の組成物。
  31. 無水型であることを特徴とする請求項1から30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 皮膚および/または唇をケアおよび/またはメークアップするための製品形態である請求項1から31のいずれか一項に記載の組成物。
  33. ファンデーション、メークアップルージュ、アイシャドウ、リップスティック、唇のケアベース、ケアバウム、コンシーラ品、アイライナー、またはマスカラ形態である請求項1から32のいずれか一項に記載の組成物。
  34. 良好な保持力を有する光沢性、非移動性メークアップを得るための請求項1から33のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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