JP2005347016A - 燃料電池の発電計算方法及び装置、並びに燃料電池の性能評価方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 シミュレーションを用いた開発時間を短縮することが可能な燃料電池の性能評価方法を提供する。
【解決手段】 所定の形状を有する流路に燃料ガスを流通させ発電する燃料電池について、流路形状と物理特性とを関連付けて燃料電池の発電量を計算する燃料電池の発電計算方法であって、流路形状(1)を縮小した相似形状に前記物理特性を関連づけたモデル(10)を用いて発電計算を行うことを特徴とする。上記方法によれば、縮小した相似形モデル(10)を用いるので、発電計算の単位となるメッシュの数が少なくなる。また、相似形であるため、実際の流路(1)に対する相関関係が強い。このため、このようなモデル(10)を利用することによって、実際の流路に対応した性能評価ができ、かつ、モデルの作成時間とそのモデルに対する発電計算時間の双方を短縮することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池の性能評価方法に係り、特に短時間に最適な形状を特定可能な性能評価方法の改善に関する。
燃料電池の設計分野においても、数値流体力学(Computational Fluid Dynamics, CFD)の手法を取り入れるようになってきている。例えばFluent社では、数値流体力学に基づくコンピュータシミュレーションシステムを提供している。このシステムでは、膜―電極アセンブル(MEA)における電気化学サブモデル、電気伝導性を持つすべての多孔質と固体領域における電流・電圧予測のための電場サブモデル、局所の温度、電流密度、及び化学種濃度に基づいて、MEAの通過による電気的損失と水分移動を予測するMEAサブモデル、多孔質拡散層における液相の流れをモデリングする多孔質混相サブモデル、ガス流路における液相の流れ用混相薄膜モデルを統合して、MEA表面での局所化学種濃度と温度に基づいて、サブモデル間の反復計算を繰り返し、電流密度及びセル電圧を定常状態の収束解として求めることができていた(http://www.fluent.co.jp/)(非特許文献1)。
http://www.fluent.co.jp/参照
しかし、上記システムにおける反復計算は、セルの全体に対して行われるため、サブモデルを作成したり、電流密度分布を求めたりするために膨大な時間を要していた。特に燃料電池ではその形状が複雑であるため、シミュレーションしてみなければその電流密度等がどのようになるかが把握できない。より望ましいモデル形状を特定するには、複数のモデルを作成して電流密度のシミュレーションを行い、そのシミュレーション結果を比較することがある。しかし、それぞれのモデルに対して多数の計算ステップが必要となる現状は、期間短縮を求められる燃料電池の開発において好ましい状況ではなかった。
そこで本発明は、シミュレーションを用いた開発時間を短縮することが可能な燃料電池の性能評価方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、所定の形状を有する流路に燃料ガスを流通させ発電する燃料電池について、流路形状と物理特性とを関連付けて燃料電池の発電量を計算する燃料電池の発電計算方法であって、流路形状を縮小した相似形状に物理特性を関連づけたモデルを用いて発電計算を行うことを特徴とする。
燃料電池の流路に対して発電計算をする場合には、流路形状と所定の物理特性とを関連づけるため、流路形状に多数のメッシュを設定した原形モデルを形成し、各メッシュに対して物理特性を関連付けた多数の計算ステップを繰り返して収束解を得て発電状態を得る必要がある。最適な流路形状を得るためにはそれぞれの流路形状に対して総て膨大な計算をしなければ、最適な発電状態を得ることができる流路形状がどれであるかを特定することができない。この点、上記構成によれば、縮小したモデル(相似形モデル)を用いるので、発電計算の単位となるメッシュの数が少なくなる。また、相似形のモデルであるため、実際の流路に対する物理特性上の相関関係が強い。このため、このようなモデルを利用することによって、実際の流路形状に対応した性能評価ができ、かつ、モデルの作成時間とそのモデルに対する発電計算時間の双方を短縮することができるのである。
なお、相似形のモデルの流路幅は、実際の流路形状における流路幅に近い方が特性も近似するため好ましいが、必ずしも両者が同一の幅である必要はない。
またここにいう「燃料ガス」が広い意味で発電に寄与するガスを意味し、例えば水素ガスの他に、酸化ガスも含む概念である。
ここで「発電計算」に限定は無いが、物理特性、例えば電気化学的な観点から形成されたモデルについての発電状態を特定できる要素、例えば抵抗分極、拡散分極、活性化分極を考慮し、初期境界条件として全電流を設定してから流体ソルバーと電気化学、電気伝導サブモデルとの間の反復計算によって収束解を得て、この解から燃料電池表面の局所電流密度と電圧とを求めることが考えられる。
ここで、燃料電池は複数の並行流路を備え、モデルの流路本数は燃料電池の流路本数よりも少ない数の流路であることは好ましい。実際の流路本数より少ない流路数を用いるということは、実際の流路における流路幅から大きく縮小させない流路幅でモデルの流路を設定可能ということである。このように実流路パターンより少ない流路数で相似形モデルの流路を形成すると、モデルの流路幅が、実際の流路における流路幅に近い幅となるので、発電分布が実際のサイズのものと殆ど変わらなくなる。このため、モデルについての発電計算であっても実際の流路に対するものとほぼ同じような発電分布を得ることができ、正しく実際の流路形状の発電計算をすることができる。
ここで、相似形モデルは、燃料電池の流路形状の1/n(nは自然数)に縮小したサイズで形成される。実際の流路形状の自然数分の1の比で縮小することにより、モデルを形成する場合である。例えばnとして10とすることが考えられる。
例えば、複数の燃料電池の流路形状に対する燃料電池の性能評価方法であって、各々の流路に対して、各流路形状を縮小した相似形状に物理特性を関連づけたモデルを用いて発電計算を行い、発電計算の結果、最も高い電流密度を示したモデルに対応する燃料電池の流路形状を特定することができる。電流密度が高いほど発電可能な最大電力が高いことが期待されるため、相似形に対するシミュレーションで相対的に高い電流密度を得られた流路を最適な流路に決定することは好ましいのである。
そして、本発明では、特定された燃料電池の流路形状について、原形モデルを作成する。このような手順によれば、最適な流路形状が特定できて初めて原形サイズのモデルを作成すればよいため、最終的に利用しない流路形状についての計算時間を大幅に短縮できる。
本発明は、所定の形状を有する流路に燃料ガスを流通させ発電する燃料電池について、流路形状と物理特性とを関連付けて燃料電池の発電量を計算する燃料電池の発電計算装置であって、流路形状を縮小した相似形状を形成する手段と、相似形状に物理特性を関連づけたモデルを用いて発電計算を行う手段とを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、まず縮小されたモデルに対して発電計算が実施されるので、モデルの形成に対しても発電計算についても、演算に要する時間を大幅に短縮することができる。
所定の形状を有する流路に燃料ガスを流通させ発電する燃料電池について、流路の形状と物理特性とを関連付けて燃料電池の発電量を計算する燃料電池の性能評価装置であって、複数の燃料電池の流路形状について、各流路形状を縮小した相似形状に物理特性を関連づけたモデルを、当該燃料電池の流路本数よりも少ない数の流路本数で形成する手段と、モデルのそれぞれに対し発電計算を行う手段と、発電計算に基づいて複数の燃料電池の流路形状のうちいずれかの流路形状を特定する手段と、特定された流路形状について原形サイズでモデルを形成する手段とを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、まず縮小されたモデルのそれぞれに対して発電計算が実施されるので、モデルの形成に対しても発電計算についても、演算に要する時間を大幅に短縮することができる。また、各モデルは、よりも少ない流路数で形成されるので、発電分布を原形モデルと殆ど変わらなくできる。すなわち、縮小したモデルについての発電計算であってもほぼ原形モデルに対するものと同じような発電分布を得ることができ、正しく最適な燃料電池の流路形状を評価し、選択することができる。そして最適な流路形状が特定できて初めて原形サイズのモデル形成を行えばよいため、最終的に利用しない流路形状についての計算時間を大幅に短縮できる。
以上本発明によれば、発電分布を変えないようにして縮小したモデルを形成し、少ない面積に対して発電計算を実施するので、発電・性能評価シミュレーションを用いた開発時間を大幅に短縮することが可能である。
次に本発明を実施するための好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は本発明の一形態に過ぎず、本発明はこれに限定されずに適用可能である。
本実施形態は、燃料電池の性能評価方法に関する。本実施形態における性能評価対象となる燃料電池は、高分子電解質膜を燃料極及び空気極の二つの電極を挟み込んだMEA(Membrane Electrode Assembly)構造を、燃料ガスと酸化源を供給する流路が設けられた一対のセパレータで狭持して構成される単セルを一単位とする。燃料電池全体で高電圧を得るためこの単セルを複数積層したスタック構造として用いられることが多い。MEAは燃料極は燃料極用触媒層を多孔質支持層状に設けてあり、空気極は空気極用触媒層を多孔質支持層上に設けてある。燃料電池は水の電気分解の逆反応を起こすものであるために、アノード(陰極)である燃料極側には燃料ガスである水素ガスが供給され、カソード(陽極)である空気極側には酸素源である空気が供給される。燃料極側では式(1)のような反応を、空気極側では式(2)のような反応を生じさせて電子を循環させ電流を流すものである。
2 → 2H++2e― …(1)
2H++2e―+(1/2)O2 → H2O …(2)
この単セルでは、その外形と流路の形成パターンによって発電性能が異なる。単セルにおける発電性能を最大にすることができれば、この単セルをスタックして構成される燃料電池全体も高い発電性能を備えることになる。そこで本実施形態では、複数の流路パターンのモデルを作成し、複数のモデルの中からシミュレーションによって最適な発電状態を示すこのような燃料電池の流路パターンを特定する。この発電性能を評価するために、幾つかのサブモデルを形成して、それぞれのモデルに応じた演算を実行する。例えば、局所電流密度と電圧を予測するMEAにおける電気化学サブモデル、電気伝導性を持つすべての多孔質と固体領域における電流・電圧予測のための電場サブモデル、局所の温度、電流密度、及び化学種濃度に基づいて、MEAの通過による電気的損失と水分移動を予測するMEAサブモデル、多孔質拡散層における液相の流れをモデリングする多孔質混相サブモデル、ガス流路における液相の流れ用混相薄膜モデルなどが存在する。特に発電性能としては電流密度の多少が重要な要素となるため、ここではモデルとして電気化学サブモデルを代表する。ただし、いずれのモデルに対しても本発明を適用することは可能である。
さて燃料電池の流路パターンが一種類のみならば、その原形サイズの流路パターン(実流路パターン)に対してモデルを作成し(原形モデルと呼ぶ)、そのモデルの性能評価をシミュレーションすればよい。ところが、原形モデルに対してこのようなシミュレーション計算に必要な微小多角形(メッシュという)を設定すると、メッシュ数が例えば1000個を越えることになる。このような数のメッシュ総てに、収束解を得るための反復計算を実施すれば、シミュレーション結果を得るまでに必要な演算ステップ数は非常に多くなる。まして複数のパターンのそれぞれについて発電性能をシミュレーションして最適なものを選ぼうとするなら、その演算量はとてつもなく膨大なものになる。
そこで、本実施形態では、候補となる複数の実流路パターンのそれぞれについて、縮小した相似形モデルを形成し、相似形モデルにおける発電計算を行い、発電計算に基づいていずれかの燃料電池パターンを特定することとする。ここで、相似形モデルの流路数を実流路パターンの流路数よりも少なくすることで、流路自体の幅を多く変えずに、実流路に近似した発電分布でシミュレーションを行うようにする。
図1に、目標とする燃料電池の単セルのサイズで作成される実流路パターンに対応した原形モデル1と、本実施形態で利用する相似形モデル10とを示す。図1に示すように、本実施形態では、原形モデル1と相似な相似形モデル10を、原形モデル作成に先立って形成する。このようなパターンには流路2が設定されており、燃料ガスや酸化源を流通させるマニホールド3が設けられている。原形モデル1と相似形モデル10とは相似であるため、原形モデル1の縦横をそれぞれ全長L、全幅Wとし、相似形モデル10の縦横をそれぞれ全長l、全幅wとするなら、相似形である両者の縦横比は等しい(L/W=l/w)。
ここで、燃料電池における発電分布は化学種濃度の影響を大きく受ける。つまり流路2の幅が相似であるからといって狭くなると、電気化学反応を生じさせる化学種の分布が原形モデルにおけるそれと異なることとなり、相似形におけるシミュレーションで得られる発電分布が原形におけるシミュレーションで得られる発電分布に対応しなくなる。そこで本実施形態では、単セルの外形については特定の相似比(ここでは1:10とする)で縮小して相似形モデルを形成するが、流路2の数を実流路パターンから少なくし、その流路幅を大きく変更しないようにして相似形モデルを形成する。すなわち、原形サイズの実流路パターンにおける流路幅をd1とした場合、相似形モデルの流路幅d2は、実流路パターンの流路幅d1に等しいか近いような値を取ることが好ましい。
図2に、本実施形態の燃料電池の性能評価方法を実施する性能評価装置の機能ブロックを示す。当該機能ブロックは、所定のコンピュータ装置が、本発明の性能評価方法を実行させるためのソフトウェアプログラムを順次実行することにより実現される、機能上のブロック図である。
図2に示すように、当該性能評価装置20は、複数の燃料電池パターンのそれぞれについて、相似形モデルを形成する相似形モデル作成手段22、相似形モデルのそれぞれに対し発電計算を行う発電計算手段24、発電計算に基づいて複数の燃料電池パターンのうちいずれかの燃料電池パターンを特定する最適パターン特定手段25、及び特定された燃料電池パターンについて目標サイズで原形モデルを形成する原形モデル作成手段26を備えている。さらに当該性能評価装置20はユーザによる情報を入力させるための入力装置21、作成された相似形モデルを格納する相似形モデル格納部23、作成された原形モデルを格納する原形モデル格納部27を備える。
次に、図3のフローチャートに基づいて当該性能評価装置20によって実現される性能評価方法を説明する。
まず図1で説明したように、相似形モデル作成手段22は性能評価したい燃料電池セパレータの実流路パターンのいずれか一つについて、原形サイズの1/n(nは自然数)の相似形モデル10を作成する(S1)。例えばこのnを10とし1/10のサイズの相似形モデルを電気化学的な観点から作成する。このとき、流路数は実流路パターンから少なくして相似形モデルを作成する。この相似形モデル10には多数のメッシュが設定されて、相似形モデル格納部23に格納されることになる。次いで、発電計算手段24は、相似形モデル格納部23に格納された相似形モデル10に対して発電計算を実施する(S2)。すなわち相似形モデルについての発電状態を特定できる要素、例えば抵抗分極、拡散分極、活性化分極を考慮し、初期境界条件として全電流を設定してから流体ソルバーと電気化学、電気伝導サブモデルとの間の反復計算によって収束解を求め、この解から燃料電池表面の局所電流密度と電圧とを求める。この結果を再び相似形モデル格納部23に格納する。
他にも性能評価すべきパターンが存在する場合には(S3:YES)、再びそのパターンに対する相似形モデルの形成と格納(S1)、発電計算(S2)を実施する。
評価すべき総てのパターンについてモデル作成と発電計算が終了したら(S3:NO)、最適パターン特定手段25は、それぞれについて計算された電流密度を参照し、最適なパターンがどれであるかを特定する(S4)。このような電流密度の分布は例えば図4に示すようなものとなる。図4は、全長Lと全幅Wの比(=相似形モデルにおける全長l/全幅)を異ならせて作成した複数のパターンについて電流密度計算を行った結果を示している。図4では、全長Lと全幅Wの比が3であるパターンが最大の電流密度Dmaxを示している。最適パターン特定手段25はこのような分布を参照して最適なパターンを特定するのである。
原形モデル作成手段26は、特定された最適なパターンを有する相似形モデルに対応する原形モデルを作成し(S5)、原形モデル格納部27に格納する。そして必要に応じて改めてこの原形モデルに対する発電性能を評価すれば、より細かなシミュレーションが実施できる。
本実施形態によれば、極めて顕著な演算時間の短縮、開発時間の短縮という作用効果が得られる。例えば、5つのパターンから最適なパターンを選ぼうとする場合、従来の方法であれば、原形モデルの作成に必要な時間が、
40時間/パターン×5パターン=200時間、
発電計算に必要な時間が、
120時間/パターン×5パターン=1200時間
であり、合計1400時間もの時間を要していた。
これに対し本実施形態によれば、例えば縮小比を1/10(n=10)とした場合、相似形モデルの作成に必要な時間が、
4時間/パターン×5パターン=20時間、
発電計算に必要な時間が、
12時間/パターン×5パターン=120時間
であり、合計140時間で済ませることになる。すなわち同一の結果を得るために大幅な演算時間を短縮できることが判る。
このように本実施形態はどのような流路形状や外形形状の燃料電池の性能評価に対しても適用可能である。
以上本実施形態によれば、まず縮小された相似形モデルに対して発電計算が実施されるので、モデルの形成に対しても発電計算についても、演算に要する時間を大幅に短縮することができる。このとき、相似形モデルの流路数は、実流路パターンの流路数から少なく形成されるので、流路の幅を大きく変化させず、発電分布を実流路と殆ど変わらなくできるので、相似形モデルについての発電計算であってもほぼ原形モデルに対するものと同じような発電分布を得ることができ、正しく最適な燃料電池パターンを選択することができる。そして最適なパターンが特定できて初めて原形モデル形成を行えばよいため、最終的に利用しないパターンについての計算時間を大幅に短縮できる。
本実施形態に係る燃料電池パターンの原形モデルと相似形モデルとの関係。 本実施形態に係る燃料電池の性能評価装置のブロック図。 本実施形態に係る性能評価方法を説明するフローチャート。 全長/全幅比と電流密度の関係図。
符号の説明
L…全長、W…全幅、l…全長、w…全幅、1…燃料電池パターンの原形モデル、2…流路、3…マニホールド、10…相似形モデル、20…性能評価装置、21…入力装置、22…相似形モデル作成手段、23…相似形モデル格納部、24…発電計算手段、25…最適パターン特定手段、26…原形モデル作成手段、27…原形モデル格納部

Claims (7)

  1. 所定の形状を有する流路に燃料ガスを流通させ発電する燃料電池について、前記流路形状と物理特性とを関連付けて前記燃料電池の発電量を計算する燃料電池の発電計算方法であって、
    前記流路形状を縮小した相似形状に前記物理特性を関連づけたモデルを用いて発電計算を行うことを特徴とする燃料電池の発電計算方法。
  2. 前記燃料電池は複数の並行流路を備え、前記モデルの流路本数は前記燃料電池の流路本数よりも少ない数である、請求項1に記載の燃料電池の発電計算方法。
  3. 前記モデルは、前記燃料電池の流路形状の1/n(nは自然数)に縮小したサイズで形成される、請求項1に記載の燃料電池の発電計算方法。
  4. 複数の前記燃料電池の流路形状に対する燃料電池の性能評価方法であって、
    各々の前記流路に対して、各前記流路形状を縮小した相似形状に前記物理特性を関連づけたモデルを用いて発電計算を行い
    前記発電計算の結果、最も高い電流密度を示した前記モデルに対応する前記燃料電池の流路形状を特定する燃料電池の性能評価方法。
  5. 前記特定された前記燃料電池の流路形状について、原形サイズでモデルを作成する、請求項4に記載の燃料電池の性能評価方法。
  6. 所定の形状を有する流路に燃料ガスを流通させ発電する燃料電池について、前記流路形状と物理特性とを関連付けて前記燃料電池の発電量を計算する燃料電池の発電計算装置であって、
    前記流路形状を縮小した相似形状を形成する手段と、
    前記相似形状に前記物理特性を関連づけたモデルを用いて発電計算を行う手段とを備えたことを特徴とする燃料電池の発電計算装置。
  7. 所定の形状を有する流路に燃料ガスを流通させ発電する燃料電池について、前記流路の形状と物理特性とを関連付けて前記燃料電池の発電量を計算する燃料電池の性能評価装置であって、
    複数の前記燃料電池の流路形状について、各前記流路形状を縮小した相似形状に前記物理特性を関連づけたモデルを、当該燃料電池の流路本数よりも少ない数の流路本数で形成する手段と、
    前記モデルのそれぞれに対し発電計算を行う手段と、
    前記発電計算に基づいて複数の前記燃料電池の流路形状のうちいずれかの流路形状を特定する手段と、
    特定された前記流路形状について原形サイズでモデルを形成する手段とを備えたことを特徴とする燃料電池の性能評価装置。

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