JP2005345644A - 粒子移動型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】後方側基板に反射層を用いた場合においても、品質の良い画質を得ることが可能な粒子移動型表示装置を提供する。
【解決手段】第1電極206にて反射される反射光は、第1電極206の上部に備えた散乱層208が有する散乱条件、例えば散乱強度や屈折率等、に従って散乱される。この散乱光は、散乱層208の有する散乱条件によって多方向に進行し、分布範囲が広がることにより第1電極206からの反射光が生じる干渉を抑える。このように、第1電極206と帯電泳動粒子205との間に散乱層208を備えることにより品質の良い画質を得ることが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、粒子を移動させることにより表示をおこなう粒子移動型表示装置に関し、特に入射光を反射することで表示をおこなう反射型のものに関する。
従来、対向する一対の基板間に移動可能な帯電性の粒子を配置し、これらの粒子を電圧の印加によって移動させることに基づいて表示をおこなう電気泳動表示装置やトナーディスプレイ等の表示装置がある。
これらの表示装置は、例えば液晶ディスプレイのバックライトやプラズマディスプレイの蛍光物質等、といった発光することによる表示をせず、表示面から入射する光を反射させることによって表示をおこなう反射型の表示装置である。そのため、比較的照度が高く明るさを確保できる場所で使用されることが望まれる。
そこで、従来の反射型液晶表示素子では、入射する光の反射率を向上させつつ反射光に干渉色が生じるのを防止するため、後方側基板に拡散反射や鏡面反射をおこなう反射層を備え、前方側基板に散乱層を備えるものが提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−338993号公報
しかしながら、後方側基板の反射層と前方側基板の散乱層とを備える従来の反射型液晶表示素子では、散乱面と反射面とが離れて配置されるため、反射層にて反射した光が再び散乱層によって散乱されることにより、表示画質が劣化するという問題があった。
そこで本発明は、後方側基板に反射層を用いた場合においても、品質の良い画質を得ることが可能な粒子移動型表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、光透過性の第1の基板と、前記第1の基板を透過する入射光を反射させることで表示光源とする反射層を有する第2の基板と、を有し、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される複数の粒子を移動させることにより、前記反射層から反射する光の量を制限することによって表示をおこなう粒子移動型表示装置において、前記反射層は、前記反射層から反射する光を散乱させる散乱層によって覆われていることを特徴とするものである。
好ましくは、前記粒子移動型表示装置は、液層中の帯電粒子を電界によって移動させることにより前記反射層から反射する光の量を制限することによって表示をおこなう電気泳動表示装置であることを特徴とするものである。
好ましくは、前記反射層は、前記第1の基板を透過する入射光を反射する際の反射の条件が異なる複数の領域から構成されることを特徴とするものである。
好ましくは、前記散乱層は、前記反射層から反射される光を散乱する条件が異なる複数の領域から構成されることを特徴とするものである。
好ましくは、前記反射層が入射光を拡散反射または鏡面反射する反射層であることを特徴とするものである。
好ましくは、前記反射層が導電膜であることを特徴とするものである。
好ましくは、前記散乱層は、前記反射層から反射される光を散乱する条件が異なる複数の領域から構成され、散乱性のより高い散乱層の下に拡散性のより高い反射層が配置され、散乱性のより低い散乱層の下に拡散性のより低い反射層が配置されていることを特徴とするものである。
好ましくは、第2基板に、前記第1基板の散乱層よりも散乱性の低い散乱層が配置されていることを特徴とするものである。
好ましくは、散乱層の上に着色層が積層されていることを特徴とするものである。
本発明にかかる粒子移動型表示装置によれば、光透過性の第1の基板と入射光を反射させることで表示光源とする反射層を有する第2の基板との間に配置される粒子を移動させることによって表示をおこなう粒子移動型表示装置において、反射層が前記反射層から反射する光を散乱させる散乱層によって覆われているので、品質の良い画質を得ることができる。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる粒子移動型表示装置である電気泳動表示装置を図1乃至図3に沿って説明する。図1は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置の画素の構成及び表示状態の一例を表す上面図、図2は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置の画素の構成及び表示状態の一例を表す断面図、図3は散乱層による光の散乱過程を示す説明図である。ここで、図2は、図1中の点Xと点Yとを結ぶ破線で示される位置の断面図である。
まず、図1及び図2に示すように、電気泳動表示装置100は、第1基板201と、第2基板202と、隔壁203と、絶縁性液体204と、帯電泳動粒子205と、第1電極206と、第2電極207と、散乱層208とを有する構成となっている。
本電気泳動表示装置100は、例えば電子書籍や個人用の携帯情報端末(PDA)等の情報端末装置やパーソナルコンピュータ(PC)等に接続して用いられるものであり、接続先の機器から送出される画像データや文字データ等の表示をおこなう表示装置である。また、表示する際の駆動方式については、液晶表示素子等と同様、例えば単純マトリクス駆動やアクティブマトリクス駆動等、をおこなう駆動回路を用い、各画素のON,OFFの切り替えを電圧信号によっておこなう。
電気泳動表示装置100の基板となる第1基板201及び第2基板202は、互いに所定間隙を開けた対向する位置に配置されており、さらに、これらの間隙は隔壁203によって仕切られることで画素a,bを形成している。この第1基板201及び第2基板202には、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)やポリエーテルサルフォン(PES)等のプラスチックフィルムの他、ガラスや石英等を用いる。なお、第2基板202には光透過性のある透明な材料を使用する必要があるが、第1基板201には、ポリイミド(PI)などの着色されているものを用いてもよい。
また、隔壁203には、第1基板201及び第2基板202と同一の材料やアクリルなどの感光性樹脂が用いられる。なお、隔壁203の形成には、例えば感光性樹脂層を塗布した後で露光及びウエット現像をおこなう方法や別途作成した隔壁を接着する方法等、どのような方法を用いてもよく、さらに、隔壁203と第1基板201とを一体成型によって形成してもよい。
そして、上述した第1基板201と第2基板202と隔壁203とによって仕切られる空間には、帯電泳動粒子205が分散された絶縁性液体204が充填される。この絶縁性液体204には、イソパラフィン、シリコーンオイル及びキシレン、トルエン等の非極性溶媒であって透明なものが用いられる。また、帯電泳動粒子205には、絶縁性液体204内で正極性又は負極性の帯電特性を示す着色された材料を用い、無機顔料、有機顔料、カーボンブラック、或いは、それらを含有させた樹脂等が用いられる。なお、帯電泳動粒子205の粒径は、通常0.01μm〜50μm程度のものを使用できるが、好ましくは、0.1μm〜10μm程度のものを用いるとよい。
第1電極206(反射層)は、第1基板201の上面であって絶縁性液体204に近接する位置に配置される。また、第2電極207は、隔壁203の下部であって第1基板201と絶縁性液体204とに近接する位置に配置される。そして、散乱層208は、第1電極206の上面に積層されるように配置される。
第1電極206は、例えば銀(Ag)やアルミニウム(Al)等、の光反射性の高い材料にて形成し、第2基板202から入射する光を拡散反射及び/又は鏡面反射する反射層の機能を有する。また、第2電極207は、パターニング可能な導電性材料にて形成し、チタン(Ti)、Al、銅(Cu)等の金属、或いは、カーボンや銀ペースト、或いは有機導電膜にて形成する。
また、散乱層208は、光が散乱するように屈折率の異なる複数の材料を混在させたもの、例えば酸化チタン粒子を分散配置した樹脂層等、を用いる。
ところで、上述した絶縁性液体204に分散される帯電泳動粒子205は、第1電極206と第2電極207とによって印加される電界を受けることにより移動(泳動)する性質を備える。電気泳動表示装置100はこの電気泳動現象を利用することによって表示をおこなうものである。
この電気泳動現象による表示状態の具体例は、図1及び図2に示されている。例えば、図1及び図2の左半に示す画素aは、第1電極206と第2電極207とによって印加される電界により、帯電泳動粒子205が第2電極207の近傍に分布した状態を示している。帯電泳動粒子205が、第2電極207の近傍に分布されると、矢印AR1の方向から入射する入射光は、帯電泳動粒子205に覆われていない第1電極206によって反射され、明表示の状態となる。
また、図1及び図2の右半に示す画素bは、第1電極206と第2電極207とによって印加される電界により、帯電泳動粒子205が第1電極206の近傍に分布した状態を表すものである。帯電泳動粒子205が、第1電極206の近傍に分布されると、矢印AR1の方向から入射する入射光は、第1電極206が帯電泳動粒子205によって覆われているため、帯電泳動粒子205に吸収され、暗表示の状態となる。
ここで、第1の実施の形態にかかる散乱層による光の散乱過程を説明する。まず、図3の画素aで示される入射光301は、第2基板202を介して絶縁性液体204へと透過する。そして、絶縁性液体204を透過して散乱層208の方向に透過する入射光301は、散乱層208を介することにより散乱される。散乱された入射光301のうち、そのまま透過されるものは反射層である第1電極206に達する。
そして、第1電極206に達した入射光301は、第1電極206の備える反射条件、例えば反射率や反射角度等、に従って反射される。第1電極206は、入射光301を反射する際に拡散反射及び鏡面反射する反射層によって高い反射率を確保する。
さらに、第1電極206にて反射された入射光301は、再び散乱層208を介することによって散乱され、散乱光302a〜302fとなる。散乱光302a〜302fは、散乱層208の備える散乱条件、例えば散乱強度や屈折率等、に従って散乱される。図3に示すように、散乱光302a〜302fは、散乱層208の備える散乱条件によって多方向に進行して分布範囲が広がることにより、第1電極206で反射した際に生じる干渉を抑える。
一方、図1及び図2に示す画素bでの散乱層208による光の散乱は、第2基板202を介して絶縁性液体204へと入射する光が帯電泳動粒子205によってその多くが吸収されることにより暗表示の状態となる。さらに、帯電泳動粒子205の間隙から第1電極206の方向に入射する光は、散乱層208によって散乱されるため、反射光として戻る際に再び帯電泳動粒子205に多くが吸収される。このことにより、第2基板202から出射する光はごく少量となり、散乱層208が無い場合と比較してさらに暗表示の反射光が少なくなる。
ついで、第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置100のさらに詳細な例を説明する。以下は、電気泳動表示装置100の構成を具体的な数値で示すものである。
例えば、図1に示した電気泳動表示装置100の画素a,bのそれぞれの縦横の長さは、100μm×100μmとする。そして、第1基板201は厚さ1.1mmのガラス基板を用い、画素の境界部分には隔壁203を配置する。なお、隔壁203の幅を5μmとし、高さを18μmとする。また、第1電極206は、幅90μm、高さ0.1μmとし、各画素の中央と同じ位置に合わせて配置する。さらに、第2電極207は、隔壁203上であって、絶縁性液体204と散乱層208との近傍に配置し、幅5μm、高さ0.1μmとした。
図1及び図2に示した電気泳動表示装置100が、上述したような大きさの構成であるとき、まず、第1基板201上にTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング素子、補助容量、その他駆動に必要な配線を形成する。
次に、感光性樹脂(商品名:OMR83−20Cp、東京応化製)を厚さ1.2μmとなるように塗布し、フォトリソグラフィー及びウェット現像によりパターニングした後、さらに、120℃で30分熱処理をおこなう。
また、第1基板201にアルミニウムを厚さ150nmで成膜し、フォトリソグラフィー及びウェットエッチングによりパターニングして第1電極206を形成する。そして、この第1電極206の表面には、酸化チタンを含有するアクリル樹脂層を形成し、散乱層208とする。
次に、チタンを成膜し、フォトリソグラフィー及びドライエッチングによりパターニングして第2電極207を形成する。そして、この第2電極207の表面には、暗黒色の樹脂膜をフォトリソグラフィーにてパターニングする。さらに、感光性エポキシ樹脂を塗布し露光及びウェット現像をおこなうことによって隔壁203を形成した後、絶縁性の樹脂を塗布し、熱処理を施す。
そして、第1基板201と第2基板202と隔壁203とによって仕切られた空間に絶縁性液体204及び帯電泳動粒子205を充填する。絶縁性液体204にはイソパラフィン(商品名:アイソパー、エクソン社製)を用い、帯電泳動粒子205には粒径1〜2μm程度のカーボンブラックを含有したポリスチレン−ポリメチルメタクリレート共重合樹脂を用いる。イソパラフィンには、荷電性制御剤としてコハク酸イミド(商品名:OLOA1200、シェブロン社製)を含有させる。
一方、第2基板202には硬化性樹脂層(封止層)を塗布する。この第2基板202には、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートを用い、硬化性樹脂層の材質は、ポリエチレングリコールメタクリレートを主成分とする混合物とする。
そして、硬化性樹脂層が絶縁性液体204に接触するように押し付けてから紫外線を照射し、硬化性樹脂層を硬化させる。これに不図示の電圧印加回路を接続して表示装置とする。
次に、上述した電気泳動表示装置100の駆動について説明する。まず、第1電極206に印加する電圧をVd1、第2電極207に印加する電圧をVd2とする。そして、駆動電圧は、Vd1=+20V及びVd2=0V、もしくは、Vd1=−20V及びVd2=0Vとし、電圧印加時間は100msecの条件で印加すると、帯電泳動粒子205が移動することで電気泳動表示装置100の駆動が得られる。
上述のような具体的な数値で構成した電気泳動表示装置100を駆動させ、目視により得る結果では、反射層である第1電極206による干渉は見られず、また、表示がぼやけることがない。
次に、上述した電気泳動表示装置100との比較例として、電気泳動表示装置100から散乱層208を除いた構成の電気泳動表示装置を作製し、駆動をおこなう。ここでは、第1電極206の表面の酸化チタンを含有するアクリル樹脂層を形成する工程を除き、上述した具体例と同様であり、同様の具体例についてはその説明を省略する。
まず、散乱層208を除いた構成の電気泳動表示装置を駆動する際は、第1電極206に印加する電圧をVd1、第2電極207に印加する電圧をVd2とする。そして、駆動電圧は、Vd1=+20V及びVd2=0V、もしくは、Vd1=−20V及びVd2=0Vとし、電圧印加時間は100msecの条件で印加すると、帯電泳動粒子205が移動することで電気泳動表示装置100の駆動が得られる。
上述のような散乱層208を除いた電気泳動表示装置を具体的な数値で構成して駆動させ、目視により得る結果では、反射層である第1電極206による干渉が見られる。
以上説明したように、第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置100によれば、第1電極206と散乱層208とが近接した位置に配置されるため、反射層である第1電極206からの反射光の干渉や表示のぼやけを抑えることができるので、品質の良い画質を得ることができるようになる。
また、第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置100によれば、第1電極206によって反射される反射光は、全て散乱層208を介するため、第1電極206の反射角度等の反射条件に起因して生じる干渉を抑えつつ、高コントラスト化を図ることができるので、明瞭な画質を得ることができるようになる。
また、第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置100によれば、隔壁203によって画素を1つずつ仕切ることにより、他の画素へ帯電泳動粒子205が移動することを防止し、各画素の帯電泳動粒子205の数を均等に配分することができるので、画素ごとの濃淡にばらつきが出ることを防ぎ、品質の良い画質を得ることができるようになる。
なお、第1の実施の形態においては、図1及び図2に示す隔壁203は、画素を1つずつ仕切るように配置されているが、1つの画素をさらに複数に仕切るように配置する、或いは、隣接する隔壁203の間に複数の画素が含まれるように配置してもよい。
また、第1の実施の形態においては、散乱層208は反射層である第1電極206と同等の大きさとして説明したが、散乱層208は第1電極206と絶縁性液体との間の少なくとも一部に配置されていれば良く、散乱層208の構成について特に制限するものではない。
また、第1の実施の形態においては、第2電極207は、隔壁203の下部であって第1基板201の近傍に配置されるとして説明したが、隔壁203の内部に配置したり、隔壁203と第2基板202との間に配置するなど特に場所を制限するものではない。
<第2の実施の形態>
つぎに、本発明の第2の実施の形態にかかる散乱特性の異なる複数の領域を有する電気泳動表示装置を図4及び図5を用いて説明する。図4は第2の実施の形態にかかる散乱特性の異なる複数の領域を有する電気泳動表示装置の一例を示す上面図、図5は第2の実施の形態にかかる散乱特性の異なる複数の領域を有する電気泳動表示装置の一例を示す断面図である。なお、第2の実施の形態にかかる電気泳動表示装置401は、上記第1の実施の形態を一部変更したものであって、図4及び図5において図2と同一符号は、同一又は相当部分を示し、他の同一部分も含め、その説明を省略する。
まず、図4及び図5に示される電気泳動表示装置401は、帯電泳動粒子205が第2電極207の近傍に分布しており、明表示の状態である。また、図4及び図5に示される電気泳動表示装置401は1つの画素を示すものであり、その画素中の第1電極206上部の中央には第1の散乱層402aが配置され、その隔壁203近傍には第2の散乱層402bが配置されている。
第2の散乱層402bには第1の散乱層402aに比して散乱性の低い材料が用いられる。ここで、散乱性が低いとは、第2の散乱層402bによって散乱された後の光が、第2の散乱層402bの側に設置されている隔壁203や帯電泳動粒子205に再び入射されない程度の分布範囲に散乱される程度をいう。これは、隔壁203や帯電泳動粒子205に光が入射されると光が吸収されてしまい、画素としての反射率が下がるからである。
また、第1の散乱層402aには第2の散乱層402bに比して散乱性の高い材料が用いられる。これは、第1電極206によって反射した光に生じる干渉を抑えるためと、第1の散乱層402aによって散乱された後の光が第2基板202を透過した後に広い範囲に散乱されるようにするためである。
一方、図4には示していないが、上述のように散乱層を異なる散乱特性の複数の領域で構成したのと同様に、反射層である第1電極206を異なる反射特性の複数の領域で構成すると好ましい。
一例として、第1及び第2の散乱層402a,402bの下に位置する第1電極206上であって、第1及び第2の散乱層402a,402bと同一の面積を占めるそれぞれの位置に、異なる反射特性の複数の反射層を備える。そして、第1の散乱層402aの下に位置する反射層には拡散反射率が高く、鏡面反射率の低い拡散性の高いものを配置し、第2の散乱層402bの下に位置する反射層には拡散反射率が低く、鏡面反射率の高い拡散性の低いものを配置することで、反射光の性質や量の制御をすることができるようになる。
その他にも、第2の散乱層402bの下に位置する反射層を画素全体としての反射率が高くなるような材質や配置に選択したり、或いは、第1及び第2の散乱層402a,402bに対応するそれぞれの反射層との関係で決まる散乱特性によって反射光を制御し、それによって反射光が損失する割合を抑え、画素全体としての反射率を向上させることも可能である。
以上説明したように、第2の実施の形態にかかる電気泳動表示装置401によれば、第1の散乱層402aには散乱性が高い材料を用い、第2の散乱層402bには散乱性が低い材料を用いることにより、第1電極206から反射する反射光を制御でき、画素の表示時に生じる干渉を抑えつつ、画素の反射率を向上させることができる。
<第3の実施の形態>
つぎに、本発明の第3の実施の形態にかかる散乱特性の異なる2層の散乱層を有する電気泳動表示装置を図6を用いて説明する。図6は、第3の実施の形態にかかる散乱特性の異なる2層の散乱層を有する電気泳動表示装置の他の例を示す断面図である。なお、第3の実施の形態にかかる電気泳動表示装置601は、上記第1の実施の形態を一部変更したものであって、図6において図2と同一符号は、同一又は相当部分を示し、他の同一部分も含め、その説明を省略する。
まず、図6に示される電気泳動表示装置601は、帯電泳動粒子205が第2電極207の近傍に分布しており、電気泳動表示装置601が明状態であることが示されている。また、電気泳動表示装置601は全体で1つの画素を形成しており、その画素中の第1基板201と絶縁性液体204との間には散乱層602が配置され、第2基板202の上面には散乱層603が配置されている。
ここで、散乱層602には、図1に示した散乱層208と同様の散乱性を備えた材料が用いられる。この散乱層602は、第1電極206からの反射光が生じる干渉を抑え、散乱層602によって散乱された後の光が第2基板202を透過した後に広い範囲に散乱されるようにするものである。
また、第2基板202の上面に配置する散乱層603には、散乱層602と比較して散乱性の非常に低い材料が用いられる。散乱層603は、散乱層602によって散乱された後の光が第2基板202を透過した後、より広い範囲に散乱されるように機能を補足する程度の散乱性を備えた散乱層を用いる。
以上説明したように、第3の実施の形態にかかる電気泳動表示装置601によれば、散乱層602には図1に示した散乱層208と同等の散乱性が高い材料を用い、散乱層603には散乱層602と比較して散乱性が非常に低い材料を用いることにより、表示時に干渉が生じることを抑えつつ、画素の反射率を向上させることができる。
<第4の実施の形態>
つぎに、本発明の第4の実施の形態にかかるカラー表示をおこなう電気泳動表示装置を図7を用いて説明する。図7は、第4の実施の形態にかかるカラー表示をおこなう電気泳動表示装置の断面図である。なお、第4の実施の形態にかかる電気泳動表示装置701は、上記第1の実施の形態を一部変更したものであって、図7において図2と同一符号は、同一又は相当部分を示し、他の同一部分も含め、その説明を省略する。
まず、図7に示される電気泳動表示装置701では、3つの副画素703a〜703cによって1つの画素702が構成されている。これら副画素703a〜703cには、それぞれ第1電極206を配置し、さらに第1電極206の上部にはそれぞれ散乱層208を配置する。続いて、これらの散乱層208の上部には、それぞれ半透明性の赤色着色層704、緑色着色層705、青色着色層706をそれぞれ配置する。
ここで、帯電泳動粒子205として黒色のものを用いると、副画素703a〜703c内のそれぞれの帯電泳動粒子205が、副画素703a〜703cのそれぞれの第1電極206上に分布する場合には1つの画素702としては黒色が視認される。一方、副画素703a〜703cのそれぞれの第2電極207側に分布すると、RGB3色の加法混色で表される白色が視認される。
さらに、副画素703b及び副画素703c内のそれぞれの帯電泳動粒子205のみを第1電極206上に分布させると、赤色が視認される。同様にして、緑色、青色を始めとして、赤色、緑色、青色の加法混色により様々な色を発色することができる。
電気泳動表示装置701は、カラー表示をおこなうための上述した各副画素を拡散反射及び鏡面反射する反射層である第1電極206を用いて表示することにより、紙の印刷表示により近く明るい反射型カラー表示を実現する。
以上説明したように、第4の実施の形態にかかる電気泳動表示装置701によれば、カラー表示をおこなう際に1つの画素702を複数の副画素703a〜703cから形成することにより、その各々の副画素が備える反射層を拡散反射及び鏡面反射する反射層とすることができるので、副画素703a〜703cを合わせた画素702の反射率を向上させることができるようになる。
なお、第4の実施の形態においては、着色層の色については、赤、緑、青に替えて、シアン、マゼンタ、イエローを組み合わせてもよく、またこれら各色を有する副画素の配置パターンにも、特段の制限はなく、当該分野にて従来公知の様々な配置が利用できることはいうまでもない。
また、第4の実施の形態においては、図1で用いた反射層である第1電極206と同様のものを用いて説明したが、各種の反射特性や指向特性を有する反射層を用いてもよい。
また、以上で説明した、第1乃至第3の実施の形態においては、上述した絶縁性液体204や帯電泳動粒子205中には、帯電泳動粒子205の帯電を制御し、安定化させるための荷電制御剤を添加してもよい。このような荷電制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、有機四級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物等、を用いてもよい。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、絶縁性液体204中には、帯電泳動粒子205同士の凝集を防ぎ、分散状態を維持するための分散剤を添加してもよい。かかる分散剤としては、例えばリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のリン酸多価金属塩、炭酸カルシウム等の炭酸塩、その他無機塩、無機酸化物、或いは、有機高分子材料等、を用いてもよい。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、第1電極206のような入射光を反射する反射層は第1電極206そのものの表面反射特性を用いるとして説明したが、第1電極206上に形成する部材の反射特性を用いるなど、所望の反射特性を得ることができれば、どのような方法で作製してもよい。例えば基板の表面に微細な凹凸を作って金属を蒸着する方法や、感光性樹脂を塗布した後で露光およびウェット現像をおこなうことで凹凸を作製した後に金属を蒸着する方法等、が考えられる。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、絶縁性液体204等のような分散液体を用いた電気泳動現象による表示を一例として説明したが、粒子を気体中で移動することでコントラストを発生させるトナーディスプレイと呼ばれる乾式の表示装置や、液晶中に分散させた粒子を移動させてコントラストを発生させる微粒子分散型表示装置等、粒子を移動させることによって表示をおこなう表示装置であればよい。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、上述した反射層は反射性を考慮して用いるとして説明したが、基本的に光を反射する性質を備えていればよく、反射層の構成についても特に制限を設けるものではない。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、第1電極206及び第2電極207に、特に絶縁層を形成するとして説明しなかったが、その表面に絶縁層を形成することにより、2つの電極間の絶縁や、各電極から帯電泳動粒子205へ電荷が流入するのを防ぐようにしてもよい。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、上述した散乱層は散乱性を考慮して用いるとして説明したが、基本的に光を散乱する性質を備えていればよく、散乱層の構成についても特に制限を設けるものではない。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、電気泳動表示装置100,401,601,701を用いて表示をおこなうには、帯電泳動粒子205や第1電極206等をあらかじめ所望の色に着色しておく必要がある。例えば、図1に示した電気泳動表示装置100において白黒表示をおこなう場合、帯電泳動粒子205を黒色にし、第1電極206は、例えばアルミニウム等の鏡面反射特性を有する材料を用いてその上に適切な表面形状を有する透明樹脂からなる反射層を形成すれば、特に着色する必要はない。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、電気泳動表示装置100,401,601,701にてカラーで表示をおこなう場合は、所望の色の帯電泳動粒子205を用いたり、第1電極206をあらかじめ所望の色に着色しておくとよい。他にも、第1電極206自体及び/又はその上に形成される反射層を着色する方法や、第1電極206が配置される領域(例えば、第1電極206自体やその上に形成された反射層の上側等)にさらに着色層を配置する方法等、表示させる方法は制限されるものではない。
また、第1乃至第3の実施の形態においては、第1電極206は銀(Ag)やアルミニウム(Al)等を用いて形成するとして説明したが、導電膜等を用いてもよい。
以上のように、本発明にかかる粒子移動型表示装置は、反射型の表示をおこなう表示装置に有用であり、特に、印刷物のような視認性が要求される粒子移動型表示装置に適している。
第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置の画素の構成及び表示状態の一例を表す上面図。 第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置の画素の構成及び表示状態の一例を表す断面図。 散乱層による光の散乱過程を示す説明図。 第2の実施の形態にかかる散乱特性の異なる複数の領域を有する電気泳動表示装置の一例を示す上面図。 第2の実施の形態にかかる散乱特性の異なる複数の領域を有する電気泳動表示装置の一例を示す断面図。 第3の実施の形態にかかる散乱特性の異なる2層の散乱層を有する電気泳動表示装置の他の例を示す断面図。 第4の実施の形態にかかるカラー表示をおこなう電気泳動表示装置の断面図。
符号の説明
100,401,601,701 電気泳動表示装置(粒子移動型表示装置)
201 第1基板(第1の基板)
202 第2基板(第2の基板)
204 絶縁性液体(液層)
205 帯電泳動粒子(粒子)
206 第1電極(反射層)
208 散乱層

Claims (9)

  1. 光透過性の第1の基板と、前記第1の基板を透過する入射光を反射させることで表示光源とする反射層を有する第2の基板と、を有し、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される複数の粒子を移動させることにより、前記反射層から反射する光の量を制限することによって表示をおこなう粒子移動型表示装置において、
    前記反射層は、前記反射層から反射する光を散乱させる散乱層によって覆われていることを特徴とする粒子移動型表示装置。
  2. 前記粒子移動型表示装置は、液層中の帯電粒子を電界によって移動させることにより前記反射層から反射する光の量を制限することによって表示をおこなう電気泳動表示装置であることを特徴とする請求項1に記載の粒子移動型表示装置。
  3. 前記反射層は、前記第1の基板を透過する入射光を反射する際の反射の条件が異なる複数の領域から構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の粒子移動型表示装置。
  4. 前記散乱層は、前記反射層から反射される光を散乱する条件が異なる複数の領域から構成されることを特徴とする請求項1乃至3に記載の粒子移動型表示装置。
  5. 前記反射層が入射光を拡散反射または鏡面反射する反射層である請求項1に記載の粒子移動型表示装置。
  6. 前記反射層が導電膜である請求項1に記載の粒子移動型表示装置。
  7. 前記散乱層は、前記反射層から反射される光を散乱する条件が異なる複数の領域から構成され、散乱性のより高い散乱層の下に拡散性のより高い反射層が配置され、散乱性のより低い散乱層の下に拡散性のより低い反射層が配置されている請求項1に記載の粒子移動型表示装置。
  8. 第2基板に、前記第1基板の散乱層よりも散乱性の低い散乱層が配置されている請求項1に記載の粒子移動型表示装置。
  9. 散乱層の上に着色層が積層されている請求項1に記載の粒子移動型表示装置。
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