JP2005344599A - 密閉型圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、アウターローター型電動機部を備えることを前提として、下部側に位置する圧縮機構部の密閉ケース内への組み込み作業を容易化して作業性の向上を図る密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】密閉ケース1内に回転軸2を介して圧縮機構部3と電動機部4とを連結してなる電動圧縮機本体5を収容し、電動機部は回転軸を軸支する主軸受け15の外径部に圧入固定される固定子9と、回転軸に取付けられ固定子の外周面と所定の間隙を存するよう延出される傘型回転子10とからなるいわゆるアウターローター型電動機部を構成し、密閉ケースは互いに略椀状に形成され、密閉ケースは、互いに略椀状に形成され、下端部全面が開口される上部ケース1Aと、上端部全面が開口される下部ケース1Bとからなり、これら下部ケースと上部ケースの開口部が嵌め込まれて互いに密封シール構造となし、上部ケースの軸方向長さをL1、下部ケースの軸方向長さをL2としたとき、 L1≧L2 とするとともに、圧縮機構部を下部ケースに取付け固定した。
【選択図】 図1
【解決手段】密閉ケース1内に回転軸2を介して圧縮機構部3と電動機部4とを連結してなる電動圧縮機本体5を収容し、電動機部は回転軸を軸支する主軸受け15の外径部に圧入固定される固定子9と、回転軸に取付けられ固定子の外周面と所定の間隙を存するよう延出される傘型回転子10とからなるいわゆるアウターローター型電動機部を構成し、密閉ケースは互いに略椀状に形成され、密閉ケースは、互いに略椀状に形成され、下端部全面が開口される上部ケース1Aと、上端部全面が開口される下部ケース1Bとからなり、これら下部ケースと上部ケースの開口部が嵌め込まれて互いに密封シール構造となし、上部ケースの軸方向長さをL1、下部ケースの軸方向長さをL2としたとき、 L1≧L2 とするとともに、圧縮機構部を下部ケースに取付け固定した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転軸を軸支する軸受けに固定される固定子と、回転軸に取付けられ固定子の外周面と所定間隙を存するよう延出される傘型回転子とからなる、いわゆるアウターローター型電動機部を備えた密閉型圧縮機に関する。
たとえば冷凍サイクル構成機器として用いられる密閉型圧縮機は種々の形態があるが、一般的には密閉ケース内に、回転軸を介して圧縮機構部と電動機部とを連結してなる電動圧縮機本体を収容している。近時、上記圧縮機構部は2シリンダタイプが多用されるとともに、電動機部として、いわゆるアウターローター型のものが提案されている。
上記アウターローター型電動機部は、軸受けの内径部に回転軸を軸支し、この軸受けの外径部に固定子を取付け固定する。回転子は、回転軸に取付けられ端部が固定子外周に延出される傘部と、この傘部の端部に一体に設けられ固定子外周面と所定の間隙を存して並行な回転子部とからなり、いわゆる傘型回転子を備える。
具体的には、たとえば[特許文献1]および[特許文献2]に開示されるようになっている。いずれも、回転軸は圧縮機構部を構成する主軸受けに軸支され、この主軸受けの外径部に固定子孔部が圧入固定される。回転軸は主軸受け上端および固定子上端面から突出し、この突出部に傘型回転子の傘部が嵌着される。
特開2001−268832号公報
特開2002− 21733号公報
上記アウターローター型電動機部は、軸受けの内径部に回転軸を軸支し、この軸受けの外径部に固定子を取付け固定する。回転子は、回転軸に取付けられ端部が固定子外周に延出される傘部と、この傘部の端部に一体に設けられ固定子外周面と所定の間隙を存して並行な回転子部とからなり、いわゆる傘型回転子を備える。
具体的には、たとえば[特許文献1]および[特許文献2]に開示されるようになっている。いずれも、回転軸は圧縮機構部を構成する主軸受けに軸支され、この主軸受けの外径部に固定子孔部が圧入固定される。回転軸は主軸受け上端および固定子上端面から突出し、この突出部に傘型回転子の傘部が嵌着される。
ところで、上述の[特許文献1]と[特許文献2]に開示される密閉型圧縮機において、回転軸を介して連結される圧縮機構部と電動機部を収容する密閉ケースは、いずれも直径と比較して軸方向が長い縦長状をなしていて、圧縮機構部が下部側に、電動機部が上部側に配置される。
このことから、圧縮機の組立てにあたって、深絞り成形された下部ケースの上端開口部から圧縮機構部を挿入して組み込まなければならず、極めて面倒な作業となって作業性が悪く、生産性が上がらない。
このことから、圧縮機の組立てにあたって、深絞り成形された下部ケースの上端開口部から圧縮機構部を挿入して組み込まなければならず、極めて面倒な作業となって作業性が悪く、生産性が上がらない。
いずれの圧縮機においても、密閉ケースの上端面に給電部が設けられていて、口出し線を介して電動機部に接続される。このような給電部が密閉ケースの上端面に取付けられることが、密閉ケースの軸方向長さを長くする一因にもなっている。
そして、これら先行技術では、アウターローター型電動機部を備えているところから、固定子の外周に傘型回転子が位置して回転駆動される。そのため、傘型回転子外周面と密閉ケース内周壁との間の僅かな隙間に口出し線を通さなければならず、作業的に無理がある。
そして、これら先行技術では、アウターローター型電動機部を備えているところから、固定子の外周に傘型回転子が位置して回転駆動される。そのため、傘型回転子外周面と密閉ケース内周壁との間の僅かな隙間に口出し線を通さなければならず、作業的に無理がある。
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、第1の目的とするところは、アウターローター型電動機部を備えることを前提として、下部側に位置する圧縮機構部の密閉ケース内への組み込み作業を容易化して、作業性の向上を図る密閉型圧縮機を提供しようとするものである。
本発明の第2の目的とするところは、アウターローター型電動機部を備えることを前提として、電動機部に口出し線を介して電気的に接続される給電部の位置を選択することにより、密閉ケース内における口出し線の配線の容易化を図って作業性の向上を得られる密閉型圧縮機を提供しようとするものである。
本発明の第2の目的とするところは、アウターローター型電動機部を備えることを前提として、電動機部に口出し線を介して電気的に接続される給電部の位置を選択することにより、密閉ケース内における口出し線の配線の容易化を図って作業性の向上を得られる密閉型圧縮機を提供しようとするものである。
上述の第1の目的を満足するため本発明の密閉型圧縮機は、密閉ケース内に回転軸を介して圧縮機構部と電動機部とを連結してなる電動圧縮機本体を収容し、電動機部は回転軸を軸支する軸受けの外径部に圧入固定される固定子と、回転軸に取付けられ固定子の外周面と所定の間隙を存するように延出される傘型回転子とからなるいわゆるアウターローター型電動機部を構成し、密閉ケースは互いに略椀状に形成され下端部全面が開口される上部ケースと、上端部全面が開口される下部ケースとからなり、これら下部ケースと上部ケースの開口部が嵌め込まれて互いに密封シール構造となし、上部ケースの軸方向長さをL1、下部ケースの軸方向長さをL2としたとき、L1≧L2とするとともに圧縮機構部を下部ケースに取付け固定した。
上述の第2の目的を満足するため本発明の密閉型圧縮機は、密閉ケース内に回転軸を介して圧縮機構部と電動機部とを連結してなる電動圧縮機本体を収容し、電動機部は回転軸を軸支する軸受けの外径部に圧入固定される固定子と、回転軸に取付けられ固定子の外周面と所定の間隙を存するように延出される傘型回転子とからなるいわゆるアウターローター型電動機部を構成し、密閉ケースは互いに略椀状に形成され下端部全面が開口される上部ケースと、上端部全面が開口される下部ケースとからなり、これら下部ケースと上部ケースの開口部が嵌め込まれて互いに密封シール構造となし、圧縮機構部は密閉ケースを構成する下部ケースに対向して下部側に配置され、電動機部は密閉ケースを構成する上部ケースに対向して上部側に配置され、下部ケースに電動機部と口出し線を介して電気的に接続される給電部が取付けられる。
本発明によれば、アウターローター型電動機部を備え、下部側に位置する圧縮機構部の密閉ケース内への組み込み作業を容易化して作業性の向上を図るとともに、電動機部に口出し線を介して電気的に接続される給電部の位置を選択して、密閉ケース内における口出し線の配線の容易化を図り作業性の向上を得られる密閉型圧縮機を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る密閉型圧縮機について説明する。
図1は密閉型圧縮機の断面図である。
図中1は密閉ケースであって、これは上部ケース1Aと下部ケース1Bを組合せてなる組立て体である。上部ケース1Aおよび下部ケース1Bとも、浅絞り用の安価な鋼材で略椀状に一体成形されているが、それぞれ胴部に鋼管等を用いるとともに、端部を浅絞りの2ピースとなし、互いにアーク溶接などの手段で一体化してもよい。
図1は密閉型圧縮機の断面図である。
図中1は密閉ケースであって、これは上部ケース1Aと下部ケース1Bを組合せてなる組立て体である。上部ケース1Aおよび下部ケース1Bとも、浅絞り用の安価な鋼材で略椀状に一体成形されているが、それぞれ胴部に鋼管等を用いるとともに、端部を浅絞りの2ピースとなし、互いにアーク溶接などの手段で一体化してもよい。
上部ケース1Aは下端部全面が開口され、下部ケース1Bは上端部全面が開口される。上部ケース1Aの下端開口部内径は下部ケース1B上端開口部外径と略同一に形成され、上部ケース1A下端開口部内径に下部ケース1B上端開口部外径が嵌め込まれ、たとえばアーク溶接等の手段をもって嵌め込み部分を完全シール構造となしている。
なお密閉ケースについて説明すると、上部ケース1Aと下部ケース1Bともに同一板厚の鋼材から成形されているので、図に示すように上部ケース1Aの開口部内径をφD1とし、下部ケース1Bの開口部内径をφD2としたとき、 φD1 > φD2 の関係が成立する。
なお密閉ケースについて説明すると、上部ケース1Aと下部ケース1Bともに同一板厚の鋼材から成形されているので、図に示すように上部ケース1Aの開口部内径をφD1とし、下部ケース1Bの開口部内径をφD2としたとき、 φD1 > φD2 の関係が成立する。
そして、下部ケース1Bは後述するように中央部が膨出形成されるが、上部ケース1Aの軸方向長さである下部ケース1Bとの嵌め込み部分端縁から上端面までの長さをL1とし、下部ケース1Bの軸方向長さである上部ケース1Aとの嵌め込み部分端縁から下端膨出端部までの長さをL2としたとき、 L1 ≧ L2 の関係が成立するように構成される。
このような密閉ケース1内には、回転軸2を介して後述する圧縮機構部3と電動機部4とが連結されてなる電動圧縮機本体5が収容される。上記圧縮機構部3は下部側に配置され、密閉ケース1を構成する下部ケース1Bと対向している。上記電動機部4は上部側に配置され、密閉ケース1を構成する上部ケース1Aと対向して配置される。
このような密閉ケース1内には、回転軸2を介して後述する圧縮機構部3と電動機部4とが連結されてなる電動圧縮機本体5が収容される。上記圧縮機構部3は下部側に配置され、密閉ケース1を構成する下部ケース1Bと対向している。上記電動機部4は上部側に配置され、密閉ケース1を構成する上部ケース1Aと対向して配置される。
そして、圧縮機構部3は中間仕切板6を挟んで上下に2組のシリンダ7A,7Bを備えた2シリンダタイプのものであり、上記電動機部4は固定子9と傘型回転子10を備えた、いわゆるアウターローター型電動機部である。
さらに圧縮機構部3から詳述すると、下部側に第1のシリンダ7Aが設けられ、中間仕切板6を介して上部側に第2のシリンダ7Bが設けられる。第1のシリンダ7Aの外径は第2のシリンダ7Bの外径よりも大に形成され、この外周部は複数の取付けボルト11を介して下部ケース1Bの取付け座12に取付け固定される。
第1のシリンダ7Aの下面部には副軸受け13が取付けられ、このシリンダの下部側開口面を閉成する。下部ケース1Bの中心軸部分は下面側に膨出形成されていて、潤滑油を集溜する油溜り部14が形成される。下部ケース1Bに油溜り部14を設けることによって、上記副軸受け13に対する下部ケース1Bの干渉が回避される。
さらに圧縮機構部3から詳述すると、下部側に第1のシリンダ7Aが設けられ、中間仕切板6を介して上部側に第2のシリンダ7Bが設けられる。第1のシリンダ7Aの外径は第2のシリンダ7Bの外径よりも大に形成され、この外周部は複数の取付けボルト11を介して下部ケース1Bの取付け座12に取付け固定される。
第1のシリンダ7Aの下面部には副軸受け13が取付けられ、このシリンダの下部側開口面を閉成する。下部ケース1Bの中心軸部分は下面側に膨出形成されていて、潤滑油を集溜する油溜り部14が形成される。下部ケース1Bに油溜り部14を設けることによって、上記副軸受け13に対する下部ケース1Bの干渉が回避される。
第1のシリンダ7Aの上部側開口面は中間仕切板6によって閉成される。第2のシリンダ7Bの下部側開口面は中間仕切板6により、かつ上部側開口面は主軸受け15により閉成される。したがって、第1のシリンダ7A内には、副軸受け13と中間仕切板6によって囲まれる第1のシリンダ室が形成され、第2のシリンダ7B内には中間仕切板6と主軸受け15によって囲まれる第2のシリンダ室が形成される。
第1、第2のシリンダ室には、それぞれ上記回転軸2に一体に設けられる偏心部が収容され、かつこれら偏心部にはローラが回転自在に嵌め込まれる。第1、第2のシリンダ室と偏心部およびローラは図示していないが、上記偏心部は回転軸2中心を介して互いに対称方向で、かつ同一寸法の位置に重心があるよう偏心している。
第1、第2のシリンダ室には、それぞれ上記回転軸2に一体に設けられる偏心部が収容され、かつこれら偏心部にはローラが回転自在に嵌め込まれる。第1、第2のシリンダ室と偏心部およびローラは図示していないが、上記偏心部は回転軸2中心を介して互いに対称方向で、かつ同一寸法の位置に重心があるよう偏心している。
回転軸2の回転にともなって、それぞれのシリンダ室では回転軸偏心部とローラが偏心回転をなす。ローラの周面一部は常に軸方向に沿ってシリンダ室周面と線状に接触し、この接触部分はシリンダ室を二室に区分する。ローラの回転方向でシリンダ室の区分された一方の室部分には弁機構を備えている。
上記主軸受け15は、第2のシリンダ7Bの上端開口面を閉成するフランジ部15aと、このフランジ部から回転軸2に沿い上方へ一体に突設され、内径部で回転軸2の一部を回転自在に軸支し、かつ外径部に上記電動機部4を構成する固定子9が圧入固定されるボス部15bとから構成される。
上記主軸受け15は、第2のシリンダ7Bの上端開口面を閉成するフランジ部15aと、このフランジ部から回転軸2に沿い上方へ一体に突設され、内径部で回転軸2の一部を回転自在に軸支し、かつ外径部に上記電動機部4を構成する固定子9が圧入固定されるボス部15bとから構成される。
上記回転軸2は、主軸受けボス部15bの上端から突出し、固定子9孔部を挿通して固定子上端面よりも上方へ突出する。この回転軸2の主軸受けボス部15bから突出し、固定子9孔部に挿通する部位には、第1のバランサ15が取付けられる。そして、回転軸2の固定子9上端面から突出する上端部に上記傘型回転子10が取付けられる。
この傘型回転子10は、回転軸2上端部に嵌着固定される第2のバランサ10Aと、このバランサ10Aに一体に設けられ径方向に延出されるとともに、所定部位で折曲形成される傘部10Bおよび、この傘部10Bの折曲部に一体に取付けられる固定子部10Cとから構成される。
この傘型回転子10は、回転軸2上端部に嵌着固定される第2のバランサ10Aと、このバランサ10Aに一体に設けられ径方向に延出されるとともに、所定部位で折曲形成される傘部10Bおよび、この傘部10Bの折曲部に一体に取付けられる固定子部10Cとから構成される。
なお傘型回転子10について説明すると、上記第1のバランサ15に対して第2のバランサ10Aは、回転軸2中心を介して互いに対称の方向で、かつ互いに同一の距離の位置に重心があるよう偏心している。上記傘部10Bは、固定子9外周面と所定間隔を存した位置で、かつ固定子9外周面と並行に折曲される。上記回転子部10Cは、傘部10Bの折曲部位に取付けられ、その内周面が固定子9外周面と所定(狭小)の間隙を存するように円環状をなす。
上記回転子部10Cは、通常の電動機部を構成する回転子と同一素材および同一構成をなす、回転子そのものである。そして、回転子部10Cは、上部ケース1Aの内周壁と所定間隔を存して対向する部位にある。上述したように密閉ケース1は、下部ケース1Bの上端外径部に上部ケース1Aの下端内径部が嵌め込まれるところから、回転子部10Cと上部ケース1A内壁面との間に寸法的な余裕があり、設計上および組立て上、有利な構成となっている。
上記回転子部10Cは、通常の電動機部を構成する回転子と同一素材および同一構成をなす、回転子そのものである。そして、回転子部10Cは、上部ケース1Aの内周壁と所定間隔を存して対向する部位にある。上述したように密閉ケース1は、下部ケース1Bの上端外径部に上部ケース1Aの下端内径部が嵌め込まれるところから、回転子部10Cと上部ケース1A内壁面との間に寸法的な余裕があり、設計上および組立て上、有利な構成となっている。
一方、上記固定子9を構成するコイル部9bは、下部ケース1Bに取付けられる給電部16と口出し線17を介して電気的に接続される。上記給電部16を下部ケース1Bに取付けたから、下部ケース1Bに上部ケース1Aを取付ける以前の状態、すなわち下部ケース1Bの上端が開放した状態で給電部16と固定子9との間に亘って口出し線17の接続作業ができ、作業性のより簡単化を図れる。
このようにして構成される密閉型圧縮機であって、給電部16を介して固定子9に駆動信号が入力され傘型回転子10が回転駆動される。傘型回転子10と一体に連結される回転軸2が回転して、回転軸2の偏心部およびローラが第1のシリンダ室と第2のシリンダ室において偏心回転する。それにともない、冷媒ガスは図示しない吸込み管を介して第1、第2のシリンダ室に吸込まれ、かつ圧縮されて密閉ケース1内に充満し図示しない吐出管を介して吐出される。
このようにして構成される密閉型圧縮機であって、給電部16を介して固定子9に駆動信号が入力され傘型回転子10が回転駆動される。傘型回転子10と一体に連結される回転軸2が回転して、回転軸2の偏心部およびローラが第1のシリンダ室と第2のシリンダ室において偏心回転する。それにともない、冷媒ガスは図示しない吸込み管を介して第1、第2のシリンダ室に吸込まれ、かつ圧縮されて密閉ケース1内に充満し図示しない吐出管を介して吐出される。
さらに、回転軸2の回転にともなって下部ケース1Bの油溜り部14から潤滑油が吸い上げられ、圧縮機構部3の各摺動部に給油される。したがって、圧縮機構部3では潤滑性が確保される。各摺動部に給油された潤滑油の一部はそのまま油溜り部14に戻り、一部は油粒子となって密閉ケース1内に浮遊し、密閉ケース1内壁面や傘型回転子10周面および回転軸2に接触して油滴に変り、かつ流下して再び油溜り部14に戻る。
一方、このような密閉型圧縮機において、傘型回転子10を固定子9の外側に配置した電動機部4と圧縮機構部3とを回転軸2で連結して、同一の密閉ケース1内に配置する構造で、密閉ケース1を構成する上部ケース1Aの軸方向長さL1と下部ケース1Bの軸方向長さL2の関係を、 L1 ≧ L2 とし、かつ圧縮機構部3を下部ケース1B側に取付け固定した。
一方、このような密閉型圧縮機において、傘型回転子10を固定子9の外側に配置した電動機部4と圧縮機構部3とを回転軸2で連結して、同一の密閉ケース1内に配置する構造で、密閉ケース1を構成する上部ケース1Aの軸方向長さL1と下部ケース1Bの軸方向長さL2の関係を、 L1 ≧ L2 とし、かつ圧縮機構部3を下部ケース1B側に取付け固定した。
すなわち、圧縮機構部3が配置される下部ケース1Bの方が上部ケース1Aよりも絞りが浅く形成されていて、圧縮機構部3をより浅い絞り側の(下部)ケース1Bの内径を基準にして配置し、セッティングできる。そのため、圧縮機構部3が組立て易くなって、作業性と生産性の向上化を得られる。
さらに、いわゆるアウターローター型電動機部4を構成したうえで、圧縮機構部3を下部ケース1Bに対向して下部側に配置し、電動機部4を上部ケース1Aに対向して上部側に配置し、下部ケース1Bに給電部16を取付けて、電動機部4と口出し線17を介して電気的に接続している。
電動機部4の固定子9は、圧縮機構部3を介して下部ケース1Bと一体化することとなり、固定子コイル部9bの口出し線17取出し口と給電部16との位置関係は一定であり、電気安全性を確保し易い。
さらに、いわゆるアウターローター型電動機部4を構成したうえで、圧縮機構部3を下部ケース1Bに対向して下部側に配置し、電動機部4を上部ケース1Aに対向して上部側に配置し、下部ケース1Bに給電部16を取付けて、電動機部4と口出し線17を介して電気的に接続している。
電動機部4の固定子9は、圧縮機構部3を介して下部ケース1Bと一体化することとなり、固定子コイル部9bの口出し線17取出し口と給電部16との位置関係は一定であり、電気安全性を確保し易い。
電動機部4を構成する回転子10を傘型回転子とすることを前提として、先に説明した先行技術のように上部ケースの上端面に給電部を取付けると、口出し線を傘型回転子と上部ケースとの間に通さなければならないが、上述のように構成することにより給電部16の周囲に回転物が無く、電気安全性を確保できる。
密閉ケース1を構成する上部ケース1Aの下端開口部内径をφD1とし、下部ケース1Bの上端開口部内径をφD2としたとき、 φD1 > φD2 とした。すなわち、傘型回転子10を備えた場合の電動機部4の効率向上には、内側に配置される固定子9の巻線収納スロットの断面積を大きくとることが有効である。そのため、同一出力を得るには、電動機部の外径を従来の電動機部よりも大きくとる必要がある。
密閉ケース1を構成する上部ケース1Aの下端開口部内径をφD1とし、下部ケース1Bの上端開口部内径をφD2としたとき、 φD1 > φD2 とした。すなわち、傘型回転子10を備えた場合の電動機部4の効率向上には、内側に配置される固定子9の巻線収納スロットの断面積を大きくとることが有効である。そのため、同一出力を得るには、電動機部の外径を従来の電動機部よりも大きくとる必要がある。
また、圧縮機構部は固定摺動損失を最小にし、かつコスト低減をなすため小型化が推進されているが、密閉ケースの内部容積を有効に使うためには、上述の構成(φD1>φD2)を採用するとよく、封入油量の最適化ができる。そして、上述の構成を採用することで、2シリンダタイプである圧縮機構部3の外径はさらに小さくなる。
さらに、傘型回転子10を備えた電動機部4と、複数のシリンダ7A,7Bを備えた圧縮機構部3を回転軸2を介して連結し、同一の密閉ケース1内に収容配置する構成で、密閉ケース1の継ぎ目である上部ケース1Aと下部ケース1Bとの重なり代部(すなわち、溶接部)を、電動機部4と圧縮機構部3との間に位置させた。
この種の密閉型圧縮機のように、固定子9が密閉ケース1に内接していない構造では、固定子9から密閉ケース1への電磁振動伝達は少なくなるが、圧縮機構部3での圧縮仕事による影響で、密閉ケース1への振動が伝達し易い傾向にある。これに対して、上述の構成のように密閉ケース1の上下方向略中間部に節部を設けることによって、剛性を上げることができ、静音化を実現できる。
さらに、傘型回転子10を備えた電動機部4と、複数のシリンダ7A,7Bを備えた圧縮機構部3を回転軸2を介して連結し、同一の密閉ケース1内に収容配置する構成で、密閉ケース1の継ぎ目である上部ケース1Aと下部ケース1Bとの重なり代部(すなわち、溶接部)を、電動機部4と圧縮機構部3との間に位置させた。
この種の密閉型圧縮機のように、固定子9が密閉ケース1に内接していない構造では、固定子9から密閉ケース1への電磁振動伝達は少なくなるが、圧縮機構部3での圧縮仕事による影響で、密閉ケース1への振動が伝達し易い傾向にある。これに対して、上述の構成のように密閉ケース1の上下方向略中間部に節部を設けることによって、剛性を上げることができ、静音化を実現できる。
1…密閉ケース、2…回転軸、3…圧縮機構部、4…電動機部、5…電動圧縮機本体、15…主軸受け、9…固定子、10…傘型回転子、1A…上部ケース、1B…下部ケース、17…口出し線、16…給電部。
Claims (3)
- 密閉ケース内に、回転軸を介して圧縮機構部と電動機部とを連結してなる電動圧縮機本体を収容し、
上記電動機部は、上記回転軸を軸支する軸受けの外径部に圧入固定される固定子と、上記回転軸に取付けられ、上記固定子の外周面と所定の間隙を存するように延出される傘型回転子とからなる、いわゆるアウターローター型電動機部を構成し、
上記密閉ケースは、互いに略椀状に形成され、下端部全面が開口される上部ケースと、上端部全面が開口される下部ケースとからなり、これら下部ケースと上部ケースの開口部が嵌め込まれて互いに密封シール構造となし、
上部ケースの軸方向長さをL1、下部ケースの軸方向長さをL2としたとき、
L1 ≧ L2
とするとともに、上記圧縮機構部を下部ケースに取付け固定したことを特徴とする密閉型圧縮機。 - 密閉ケース内に、回転軸を介して圧縮機構部と電動機部とを連結してなる電動圧縮機本体を収容し、
上記電動機部は、上記回転軸を軸支する軸受けの外径部に圧入固定される固定子と、上記回転軸に取付けられ、上記固定子の外周面と所定の間隙を存するように延出される傘型回転子とからなる、いわゆるアウターローター型電動機部を構成し、
上記密閉ケースは、互いに略椀状に形成され、下端部全面が開口される上部ケースと、上端部全面が開口される下部ケースとからなり、これら上部ケースと下部ケースの開口部が互いに嵌め込まれて互いに密封シール構造をなし、
上記圧縮機構部は、密閉ケースを構成する下部ケースに対向して下部側に配置され、
上記電動機部は、密閉ケースを構成する上部ケースに対向して上部側に配置され、
上記下部ケースに、上記電動機部と口出し線を介して電気的に接続される給電部が取付けられることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 上記密閉ケースを構成する上部ケースの下端開口部内径をφD1とし、下部ケースの上端開口部内径をφD2としたとき、
φD1 > φD2
としたことを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の密閉型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004164766A JP2005344599A (ja) | 2004-06-02 | 2004-06-02 | 密閉型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004164766A JP2005344599A (ja) | 2004-06-02 | 2004-06-02 | 密閉型圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005344599A true JP2005344599A (ja) | 2005-12-15 |
Family
ID=35497213
Family Applications (1)
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JP2004164766A Pending JP2005344599A (ja) | 2004-06-02 | 2004-06-02 | 密閉型圧縮機 |
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JP (1) | JP2005344599A (ja) |
-
2004
- 2004-06-02 JP JP2004164766A patent/JP2005344599A/ja active Pending
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