JP2005344111A - 天然ゴム含量の高いゴム組成物のトレッドを有するタイヤ - Google Patents

天然ゴム含量の高いゴム組成物のトレッドを有するタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】天然ゴム含量の高いタイヤトレッドゴム組成物において、天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴムの一部を合成ポリマーまたは合成エラストマーで置き換えて、ほぼ同等の物理的特性を有するゴム組成物を得る。
【解決手段】天然ゴム含量の高いタイヤトレッド中の天然ゴムの一部置き換えは、結合スチレン含量の制約条件と微細構造の制約条件との組み合わせを有することを特徴とする特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーゴムを組み込むことによって達成される。本発明のタイヤトレッドゴム組成物は、特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムとシス-1,4-ポリイソプレン天然ゴムとのブレンドを、少なくとも1種の追加の、ジエンをベースとするエラストマーと共に含み、このとき天然ゴムがトレッドゴム組成物中のエラストマーの過半量を占めたままである。
【選択図】無し

Description

本発明は、天然ゴム含量の高いゴム組成物および前記組成物を組み込んだトレッドを有するタイヤに関する。天然ゴム含量の高いタイヤトレッド中の天然ゴムの一部を置き換えることは、結合スチレン含量の限定と微細構造の限定との組み合わせを有することを特徴とする特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーゴムを組み込むことによって達成される。タイヤトレッドゴム組成物は、特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムとシス-1,4-ポリイソプレン天然ゴムとのブレンド、および必要に応じて少なくとも1種の追加の、ジエンをベースとするエラストマーを含む。本発明の重要な態様は、トレッドゴム組成物中における天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴムの一部置き換えである。特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムは、約15〜約35%の範囲の結合スチレン含量、ならびに約50〜約80%のトランス-1,4-異性体単位、約10〜約20%のシス-1,4-異性体単位、および約2〜約10%のビニル-1,2-異性体単位で構成されるポリブタジエン部分の微細構造を有し;100℃でのムーニー(Mooney)(ML1+4)にて約50〜約100(これとは別に約50〜約85)の範囲の粘度値、および約−60℃〜約−90℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有するのが好ましい。
天然ゴム含量の高いタイヤトレッドゴム組成物において、天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴムの一部を合成ポリマーまたは合成エラストマーで置き換えて、ほぼ同等の物理的特性を有するゴム組成物を達成するという課題が提示されている。このような課題がもたらされる誘引は、入手性および/またはコストの相対的な問題点を相殺するために、合成ゴムの形態での天然ゴム代替物(少なくとも部分的な代替物)が求められていることにある。
したがって、タイヤトレッド〔相当量の天然ゴムを含有するゴムトレッド(たとえば高耐久性タイヤ用トレッド)の場合〕中の天然ゴムの一部を合成ゴムで置き換えることの実現性を評価すべく、このような課題が着手されている。
天然ゴム含量の高いタイヤトレッドゴム組成物(相当量の天然ゴムを含有する)中に含まれている天然ゴムの一部を単に合成エラストマーで置き換えることは、ここでは実現可能な通常の代替手段とは見なさない。この場合、置き換えられていない天然ゴム含量の高いゴム組成物とほぼ同等の物理的特性を有するゴム組成物を達成しつつ、天然ゴムの一部を合成エラストマーで置き換えることが要求される。
タイヤトレッド用の天然ゴム含量の高いゴム組成物中における天然ゴムの一部を置き換えるための有望物質として使おうとする合成エラストマーに対する考慮すべき重要なポイントは、得られるゴム組成物の引裂強度である。この点に関して本明細書では、引裂強度は、天然ゴム含量の高いゴム組成物自体の引裂強度の少なくとも90%(さらに好ましくは約10%以内)であるのが好ましい、と考える。本明細書では、こうしたゴム組成物における同等程度の引裂強度特性が、高トランス1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマー(a high trans 1,4-styrene/butadiene copolymer elastomer)をこのような一部置き換えのための有望物質として見なす上での第一の物理的特性であるのが好ましい、と考える。したがって本発明の好ましい実施態様において、高トランス1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーによる一部置き換えが23℃と95℃において適切な引裂強度特性をもたらすならば、得られるゴム組成物の他の重要な物理的特性は、特に、反発弾性値等の履歴特性に関係した内部発熱であると考えることができる。
したがって、本発明の場合、天然ゴム含量の高いトレッドゴム組成物中の天然ゴムの一部を高トランス1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーで置き換えたときに、23℃と95℃においてこのような同等程度の引裂強度特性が得られないならば、他の物理的特性が適切であるがどうかには関係なく、相当な内部発熱が予想される作動条件下(連結された車両が載った状態での使用時)においてかなりの加重を受けるべく意図もしくは設計された比較的大きなタイヤのタイヤトレッド中の天然ゴムに対する有効な代替物として使用するには上記エラストマーは不適切であると考えられる。
実際、タイヤトレッドのチップ・チャンク抵抗(chip-chunk resistance)を促進もしくは高めるために、23℃または95℃におけるゴム組成物の適切な引裂強度特性が要望されることが多い。
実際、空気ゴムタイヤは従来から、接地接触するように意図されたタイヤの走行表面を含んだゴムトレッドを有する。このようなタイヤトレッドは、運転条件下において、相当な動的歪みや動的屈曲、ならびに、擦り減り、疲労クラック、および風化作用(たとえば大気中でのエージング)による摩滅をこうむる。
タイヤ、特に大形のタイヤ(たとえば、オフロード車、トラック、農業用トラクタ、そして航空機等の大形タイヤ)は、重荷重、内部発熱という固有の傾向、およびそれに関連した高温での運転にさらされるよう意図されており、このようなタイヤは一般に、相当量の天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴムを含有する。なぜなら、たとえば、天然ゴムの熱耐久性が合成ジエンをベースとするエラストマーより一般には良好であることがよく知られているからである。このようなタイヤは、天然ゴム含量の高いゴム組成物(すなわち、50phrを超える多い天然ゴムを含有する組成物)から製造されるトレッドを有することがある。
この点で、天然ゴム含量の高いタイヤトレッドゴム組成物に対する重要な物理的特性は、タイヤの転がり抵抗に(したがって連結車両の燃料節約に)寄与する100℃での反発弾性および100℃でのtanδであると考えられる。反発弾性特性に関してはより高い値が要求され、tanδ特性に関してはより低い値が要求される。
さらなる望ましい物理的特性は、ここでは、タイヤに対するコーナリング係数とハンドリングならびに耐トレッド摩耗性を促進するための、上記の反発弾性・tanδ特性と組み合わさった形の、より高い低歪み-剛性特性(higher low strain stiffness properties)(ショアーA硬度値と100℃における10%歪み値でのG’で示される)であると考えられる。
したがって、天然ゴム含量の高いトレッドゴム組成物中の天然ゴムの合成ゴムによる一部置き換えは単純な問題ではなく、通常より多くの実験が必要となり、このとき天然ゴム含量の高いトレッドゴム組成物自体がもつ典型的な物理的特性の適切なバランスを実質的に保持するか、あるいは向上させることが求められる。
一般には、このようなタイヤトレッドゴム組成物はさらに、合成ジエンをベースとする種々の量の追加エラストマーを含んでよい。合成ジエンをベースとするこのような追加エラストマーとしては、たとえばトレッドの摩耗に対する耐摩耗性とそれに関連した抵抗性を高めるための、たとえばシス-1,4-ポリブタジエンゴム、およびたとえばトレッドのけん引力を高めるためのスチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーがある。
たとえば、特定の触媒系によるトランス-1,4-スチレン/ブタジエンの製造とその使用が、米国特許第6,627,715号に開示されている。
イソプレンと1,3-ブタジエンのトランスコポリマーによる天然ゴムの一部置き換えが、米国特許第5,844,044号に示されている。
しかしながら、本発明の場合、タイヤトレッドが走行表面を有していて、ゴム含量の過半量のゴム部分が天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴムであって、半量未満のゴム部分が特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムである、という天然ゴム含量の高いゴム組成物を含むゴム組成物として提供される。特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムは、約15〜約35%の範囲の結合スチレン含量と、約50〜約80%のトランス-1,4-異性体単位で構成されるポリブタジエン部分の微細構造とを有する
本発明の実施態様においては、特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムは、関連した内部発熱を伴う作動条件下にて比較的大きな荷重を受けるべく設計された比較的大形のタイヤの、天然ゴム含量の高いトレッド組成物中における天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴムの一部置き換えを可能にするよう製造されている。
エラストマーまたはイオウ加硫可能なポリマー(特に、特殊化したトランス-1,4-スチレン/ポリブタジエンポリマー)のガラス転移温度(Tg)について言及しているときは、未硬化状態におけるそれぞれのエラストマーまたはイオウ加硫可能なポリマーのガラス転移温度を表わしている。Tgは、10℃/分の温度上昇速度での示差走査熱量計(DSC)による測定(当業者によく知られている方法)によって適切に決定することができる(ASTM3418)。
イオウ加硫可能なポリマー(特に、特殊化されたトランス-1,4-ポリブタジエンポリマー)の融点(Tm)について言及しているときは、Tg測定の場合と基本的に同じであるか又は類似の方法を使用して、そして10℃/分の温度上昇速度を使用して測定される(当業者に公知の方法)、未硬化状態におけるその融点を表わしている。
エラストマーまたはイオウ加硫可能なポリマー(特に、特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマー)の分子量〔たとえば、重量平均分子量(Mw)や数平均分子量(Mn)〕について言及しているときは、未硬化の状態におけるそれぞれのエラストマーまたはイオウ加硫可能なポリマーのそれぞれの分子量を表わしている。分子量は、GPC(ゲル透過クロマトグラフ機器)分析によって適切に測定することができる(当業者によく知られている分子量測定法)。
エラストマーまたはイオウ加硫可能なポリマー(特に、特殊化したトランス-1,4-ポリブタジエンポリマー)のムーニー(ML1+4)粘度について言及しているときは、未硬化の状態におけるそれぞれのエラストマーまたはイオウ加硫可能なポリマーのそれぞれの粘度を表わしている。100℃におけるムーニー(ML1+4)粘度は、1分のウォームアップ時間と4分の粘度測定時間を使用して100℃にて測定(当業者に公知の方法)される“ムーニー・ラージ(Mooney Large)”粘度に関する。
本発明の説明において、“配合された(compounded)”ゴム組成物、および“配合物(compounds)”(使用されている場合)という用語は、適切な配合成分〔たとえば、カーボンブラック、オイル、ステアリン酸、酸化亜鉛、シリカ、ワックス、アンチデグラダント(antidegradants)、レジン、イオウと加硫促進剤、およびシリカとシリカカップリング剤(必要に応じて)〕が配合されているそれぞれのゴム組成物を表わしている。“ゴム”および“エラストマー”という用語は区別なく使用することができる。この点で、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーへの言及も、ポリマーまたはコポリマーに関してより単純に行なうことができる。物質の量は通常、特に明記しない限り、ゴムポリマー100重量部(phr)当たりの該物質の部数として表示される。
本発明によれば、天然ゴム含量の高いゴム組成物および前記組成物のトレッドを有するタイヤ(タイヤの走行表面が接地接触するように意図されている)が提供され、このとき前記天然ゴム含量の高いゴム組成物と前記タイヤのトレッドは、ゴム100重量部当たりの重量部(phr)に基づいて、
(A) 約2〜約45phr(これとは別に約5〜約40phr)の特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴム、このとき前記ゴムは、約15〜約35%(これとは別に20〜30%)の範囲の結合スチレン含量、ならびに約50〜約80%のトランス-1,4-異性体単位、約10〜約20%のシス-1,4-異性体単位、および約2〜約10%のビニル-1,2-異性体単位で構成されるポリブタジエン部分の微細構造を有する;
(B) 約98〜約55phr(これとは別に約95〜約60phr)の天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴム;
(C) 0〜約20phr(これとは別に約5〜約15phr)の少なくとも1種の追加の、ジエンをベースとする合成エラストマー、このとき前記ゴム組成物の前記天然ゴム含量が少なくとも55phrである限り、前記合成エラストマーは、前記特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムを含めた、イソプレンおよび/または1,3-ブタジエンのポリマー、ならびにスチレンとイソプレンおよび/または1,3-ブタジエンとのコポリマーから選択される;ならびに
(D) 約30〜約120phrの粒状の補強用充填剤、このとき前記充填剤は
(1) 約5〜約120phr(これとは別に約30〜約115phr)のゴム補強用カーボンブラック、および
(2)0〜約60phr(これとは別に約5〜約60phr、さらにこれとは別に約5〜約25phr)の非晶質合成シリカ(好ましくは沈降シリカ)
で構成される;
を含む。
前記天然ゴム含量の高いトレッドゴム組成物は、前記特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーが存在しない場合の天然ゴム高含量トレッドゴム組成物の対応する引裂抵抗特性(それぞれ、23℃と95℃における)の、少なくとも90%(好ましくは約10%以内)の23℃と95℃における引裂抵抗特性(後記のG-tear試験による)を有するのが好ましい。
補強用充填剤はさらに、所望により、表面上にシリカのドメインを有するシリカ含有カーボンブラック(シリカドメインはそれらの表面上にヒドロキシル基を有する)を含有してもよい。
シリカ(たとえば沈降シリカ)は、必要に応じて、シリカをエラストマーに連結するための、したがってエラストマー組成物に対する補強剤としての効果を高めるためのシリカカップリング剤と組み合わせて使用することができる。このような目的に対するシリカカップリング剤の使用はよく知られており、シリカカップリング剤は一般に、シリカ-ゴムのカップリング効果をつくりだすために、シリカと反応する部分およびエラストマーと相互作用する他の部分を有する。
前述したように、本発明を実施する上で、特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムは、約−60℃〜約−90℃(これとは別に約−65℃〜約−85℃)の範囲のガラス転移温度(Tg)を有するのが好ましい。
前述したように、本発明を実施する上で、特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムは、約50〜約100(これとは別に約50〜約85)の範囲の、100℃でのムーニー(ML1+4)粘度を有するのが好ましい。
特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムは、得られるトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーが、当業者による過度の実験を必要としないと考えられる前記の特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーである限り、たとえば、約1:4:3の範囲のモル比(およそのモル比であることを意図している)のジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)とトリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)とn-ブチルリチウム(n-BuLi)で構成される触媒複合物質(a catalyst composite)の存在下における有機溶媒中での重合によって製造することができる。特殊化したコポリマーが得られる限り、必要に応じてアミン含有バリウムアルコキシド〔たとえば、2-N,N-ジメチルアミノエトキシエタノールのバリウム塩(Ba-N,N-DMEE)〕をBaDEGEEの代わりに使用することができる。2-N,N-ジメチルアミノエトキシエタノールのバリウム塩(Ba-N,N-DMEE)、トリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)、およびn-ブチルリチウム(n-BuLi)のおよそのモル比は、Ba-N,N-DMEE: TOA: n-BuLiが約1:4:3の範囲である。アミン含有バリウムアルコキシド(Ba-N,N-DMEE)を使用する触媒系が、米国特許第6,627,715号に記載されている。
この触媒複合物質は、たとえば、ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)を適切な溶媒(たとえばエチルベンゼン)中に混合して得られる0.29M溶液の約7.2ml;トリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)を適切な溶媒(たとえばヘキサン)中に混合して得られる1M溶液の約16.8ml;およびn-ブチルリチウム(n-BuLi)を適切な溶媒(たとえばヘキサン)中に混合して得られる1.6M溶液の約7.9ml;で構成されてよい。これら3つの触媒成分のモル比(すなわち、BaDEGEE:TOA:n-BuLi)は、たとえば前記のような約1:4:3であってよい。
米国特許第6,627,715号に開示されているように、ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)、アミン、トリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)、およびn-ブチルリチウム(n-BuLi)からなる4成分触媒系も、天然ゴム含量の高いトレッドゴム組成物中の天然ゴムの一部置き換え物として使用するための高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーを製造するのに使用することができる。4成分触媒系におけるBaDEGEE:アミン:TOA:n-BuLiのモル比は、得られるトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーが、当業者による過度の実験を必要としないと考えられる前記特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーである限り約1:1:4:3(この比はおよその比であることが意図されている)であり、このときアミンは、第一アミン、第二アミン、もしくは第三アミンのいずれであってもよく、また環状アミン、非環式アミン、芳香族アミン、もしくは脂肪族アミンのいずれであってもよく、代表的なアミンは、たとえばn-ブチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、およびTMEDA(N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミンであって、好ましいのはピロリジンである。
1つの態様においては、触媒複合物質は、得られるトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーが前記特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーである限り、1,3-ブタジエンモノマーへ導入する前に予備作製することもできるし、あるいは1,3-ブタジエンモノマーへの触媒成分の別々の付加もしくは導入によってその場で作製することもできる。予備作製した触媒複合物質(preformed catalyst composite)は、たとえば、1,3-ブタジエンモノマーに導入する前にBaDEGEE成分、TOA成分、およびBuLi成分の3成分全てを含んだ3成分の予備作製複合物質であってもよいし、あるいはBaDEGEE成分とTOA成分とを含んだ2成分の予備作製複合物質(1,3-ブタジエンモノマーに導入する前にn-BuLi成分を加える)であってもよい。
1つの態様においては、有機溶媒重合(organic solvent polymerization)は、バッチ重合プロセスとしても、あるいは連続重合プロセスとしても行なうことができる。バッチ重合プロセスと連続重合プロセスは一般に、当業者によく知られている。
前述したように、必要に応じてカップリング剤をシリカと共に使用して、シリカを含有するゴム組成物の補強を促進することができる。このようなカップリング剤は通常、シリカ(たとえば沈降シリカ)上のヒドロキシル基と反応する部分、およびジエン炭化水素をベースとするエラストマーと相互作用する別の異なった部分を有する。
上記のシリカカップリング剤は、たとえば、ポリスルフィドブリッジ中に2〜約8個のイオウ原子(一般には、平均で約2.3〜約4個のイオウ原子)を含有するビス(トリアルコキシシリルアルキル)ポリスルフィドであってよい。アルキル基は、たとえば、メチル基、エチル基、およびプロピル基から選択することができる。このようなカップリング剤の代表的なものは、たとえばビス(トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドである。
前記トレッドゴム組成物のための、合成ジエンをベースとする追加エラストマーの代表的なものは、たとえば、合成のシス-1,4-ポリイソプレンゴム、シス-1,4-ポリブタジエンゴム、スチレン/ブタジエンコポリマーゴム、イソプレン/ブタジエンコポリマーゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマーゴム、および3,4-ポリイソプレンゴムである。
当業者には容易にわかることであるが、本発明のゴム組成物は、ゴム配合業界に一般的に知られている方法〔たとえば、イオウ加硫可能な種々のゴム成分と、通常使用されている種々の添加物質[たとえば、硬化剤(イオウ等)、活性剤、遅延剤と促進剤、加工助剤(オイル等)、粘着性付与樹脂を含めた樹脂、シリカ、可塑剤、充填剤、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、素練り促進剤、および補強用物質(カーボンブラック等)]とを混合するという方法〕によって配合される。当業者には公知のことであるが、イオウ加硫可能な物質とイオウ加硫された物質(ゴム)の意図する用途に応じて、上記の添加剤が選択され、通常は従来の量にて使用される。
補強用カーボンブラックの一般的な添加量については前述したとおりである。粘着性付与樹脂(使用する場合)の一般的な量は、約0.5〜約10phr(通常は約1〜約5phr)を構成してよい。加工助剤の一般的な量は1〜20phrを構成してよい。このような加工助剤としては、たとえば、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、および/またはパラフィン系プロセスオイルがある。シリカ(使用する場合)については前述したとおりである。酸化防止剤の一般的な量は約1〜約5phrを構成する。代表的な酸化防止剤は、たとえば、ジフェニル-p-フェニレンジアミンおよび他の物質〔たとえば、「Vanderbilt Rubber Handbook(1978),p.344-346」に開示の物質〕である。オゾン劣化防止剤の一般的な量は約1〜約5phrを構成する。ステアリン酸を含んでよい脂肪酸(使用する場合)の一般的な量は約0.5〜約3phrを構成する。酸化亜鉛の一般的な量は約2〜約6phrを構成する。ワックスの一般的な量は約1〜約5phrを構成する。マイクロクリスタリンワックスが使用されることが多い。素練り促進剤の一般的な量は約0.1〜約1phrを構成する。代表的な素練り促進剤は、たとえば、ペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジスルフィドである。上記添加剤の存在と相対量は、天然ゴム含量の高い組成物とそのトレッドを有するタイヤにより本質的に注力している本発明の態様ではないと考えられる。
加硫は、イオウ加硫剤の存在下で行なわれる。適切なイオウ加硫剤の例としては、イオウ元素(遊離イオウ)やイオウ供与性の加硫剤(たとえば、アミンジスルフィド、高分子ポリスルフィド、またはイオウ-オレフィン付加物)がある。イオウ加硫剤はイオウ元素であるのが好ましい。当業者には公知のことであるが、イオウ加硫剤は約0.5〜約4phrの範囲の量で使用され、好ましいのは約0.5〜約2.25phrの範囲である。
促進剤は、加硫に必要とされる時間および/または温度を調節するために、そして加硫物の特性を改良するために使用される。1つの実施態様においては、単一の促進剤系(すなわち一次促進剤)を使用することができる。従来、一次促進剤は約0.5〜約2.0phrの範囲の量にて使用されている。他の実施態様においては、加硫剤を活性化し、且つ加硫物の特性を改良するために、一般には一次促進剤がより多い量(0.5〜2phr)にて使用され、そして一般には二次促進剤がより少ない量(0.05〜0.50phr)にて使用される、という2種以上の促進剤の組み合わせ物が使用される。これらの促進剤の組み合わせ物を使用すると、最終的な特性に対して相乗効果をもたらすことが知られており、どちらかの促進剤の単独使用の場合より幾分良好な最終特性が得られる。さらに、通常の加工温度によっては影響を受けないで、普通の加硫温度にて満足できる硬化をもたらすような遅延作用促進剤を使用することができる。本発明において使用することができる適切なタイプの促進剤は、アミン、ジスルフィド、グアニジン、チオウレア、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバメート、およびキサンテートである。一次促進剤はスルフェンアミドであるのが好ましい。二次促進剤が使用される場合、二次促進剤は、グアニジン化合物、ジチオカルバメート化合物、またはチウラム化合物であるのが好ましい。イオウ加硫剤と促進剤の存在および相対量は、タイヤトレッド用の天然ゴム高含量ゴム組成物の特定のブレンドにより本質的に注力している本発明の態様ではないと考えられる。
場合によっては、酸化亜鉛、脂肪酸、イオウ、および促進剤の組み合わせ物が硬化剤と総称されることがある。
場合によっては、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、およびワックスの組み合わせ物が分解防止剤(antidegradant)と総称されることがある。
本発明のタイヤは、当業者にとっては周知である種々の方法にしたがって、造り上げ、造形し、成形し、そして硬化することができる。
本発明は、下記の実施例(特に明記しない限り、部とパーセントは重量基準である)を参照することによってより理解が深まるであろう。
(実施例I)
予備作製触媒による高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーの製造
本実施例は、約12.5%の結合スチレン含量を有する高トランス-1,4-スチレン-ブタジエンコポリマーを、予備作製触媒を使用してバッチ反応器中にて製造することを示している。高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーを、ここではポリマーサンプルC(実施例IIIの表1にまとめられている)と呼ぶ。
予備作製触媒は、ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)をエチルベンゼン溶媒中に混合して得られる0.9M溶液20mlと、トリオクチルアルミニウム(TOA)をヘキサン溶媒中に混合して得られる1M溶液72mlとを反応させることによって製造した。得られた触媒混合物を、70℃にて30分にわたって熱エージングして予備アルキル化されたバリウム化合物を作製した。周囲温度に冷却した後、予備アルキル化されたバリウム化合物に1.6Mのn-ブチルリチウム(n-BuLi)33.8mlを加えて、トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーを製造するための予備作製触媒を形成させた。BaDEGEE対TOA対n-BuLiのモル比は1:4:3であった。予備作製触媒のモル濃度はバリウム中0.143Mであった。この予備作製触媒複合物質は、高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーを直接製造するのに使用することができる(場合によっては、70℃においてさらに熱エージングを行なう)。
本実施例に対する高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーを製造するために、1,3-ブタジエンモノマーと、スチレンモノマーと、ヘキサン溶媒と、乾燥したシリカ/アルミナ/モレキュラーシーブとの予備混合物(プレミックス)2200g(20.1重量%のスチレンと1,3-ブタジエンを含有)を作製した。スチレン対ブタジエンの比は16.5:83.5であった。このプレミックスを1ガロン(3.8リットル)容量の反応器中に仕込んだ。
反応器中のプレミックスに上記の予備作製触媒(バリウム中0.143M)溶液14.5mlを加え、さらに熱エージングを行なった。
スチレンモノマーと1,3-ブタジエンモノマーの重合は、90℃にて3.5時間行なった。重合混合物中に含まれている未反応残留モノマーに関するGC(ガスクロマトグラフィー)分析によれば、この時点でのモノマー転化率は、1,3-ブタジエンとスチレンに対してそれぞれ95%および78%であった。3mlのニートエタノール(neat ethanol)を加えて重合反応を停止させた。こうして得られたポリマーセメントを反応器から取り出し、1phm(モノマー100重量部当たりの部数)の酸化防止剤で安定化させた。大気圧条件下にて約50℃で蒸発させることによって揮発性溶媒(ヘキサン等)を実質的に除去し、回収したポリマーを真空オーブン中にて50℃でさらに乾燥した。
回収したスチレン-ブタジエンコポリマーのガラス転移温度(Tg)は−80.3℃であり、融解温度(Tm)は13.1℃であった。
回収したスチレン-ブタジエンコポリマーを炭素13NMR(核磁気共鳴分析機器)によって測定し、約12.5%のスチレン単位、約3.2%の1,2-ポリブタジエン単位、約11.8%のシス-1,4-ポリブタジエン単位、および約72.4%のトランス-1,4-ポリブタジエン単位で構成されていることがわかった。トランス-1,4-ポリブタジエン単位の含量は、スチレン/ブタジエンポリマーのポリブタジエン部分を基準として約82.8%であった。この高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマー(HTSBR)の100℃でのムーニー粘度(ML1+4)は75であった。GPC(ゲル透過クロマトグラフ分析機器)分析によれば、HTSBRの数平均分子量(Mn)は約129,000であり、重量平均分子量(Mw)は約181,000であった。したがってHTSBRの不均一性インデックス(heterogeneity index)(HI)〔(Mw/Mn)比として表示される〕は1.40であった。ここで製造したHTSBRはサンプルCとして識別され、後述の配合物実験に使用される。触媒系についての詳細な説明が米国特許第6,627,715号に開示されている。
(実施例II)
連続重合による高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーの製造
本実施例では、連続反応器中において、予備作製触媒を使用して、約1.6%の結合スチレン含量を有する高トランス-1,4-スチレン-ブタジエンコポリマーを製造することについて説明する。この高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーをポリマーサンプルAと呼び、実施例IIIの表1に記載されている。
ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)、トリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)、およびn-ブチルリチウム(n-BuLi)で構成される触媒系を使用して、スチレンモノマーと1,3-ブタジエンモノマーとの重合による連続重合プロセスによって高トランス-ブタジエンコポリマーを製造した。
高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーのサンプルを、連続重合反応器にて作製した。サンプルはそれぞれ、直列に連結された2連続のジャケット付き5リットル反応器において個別の重合を行なうことによって作製した。
各反応器に、直径3インチ(7.6cm)の複数の軸流タービン(AFT)および混合プロセスを補助するための内部バッフルを取り付けた。反応器中の攪拌は、約450rpmのタービンローター速度で行なった。滞留時間は、第1の反応器中にて1.62時間、反応器間の接続管(tubular piping)中にて0.084時間、第2の反応器中にて1.63時間、およびセメントミキサーへの接続管中にて0.0117時間に設定した。第1の反応器の内部温度を約200°F(約93℃)に調節し、第2の反応器の内部温度を約195°F(約90℃)に調節した(エチレングリコールを供給して、各反応器外周のジャケットの冷却を行なった)。
それぞれの物質を計量し、連続反応器構成物に圧力を供給した。第1の反応器中への物質導入システム(material entry system)は、0.25インチ(0.64cm)のSS(ステンレス鋼)管で構成されるアウター・ディップ・レッグ(outer dip leg)の内側に1/8インチ(0.32cm)のSS管で構成されるインナー・ディップ・レッグを含む、という配置構成であった。2つのディップ・レッグのそれぞれに対する管が、温度制御された別の熱交換器を通ってから反応器に導入されるよう構成された。スチレン含量のかなり高いHTSBR(たとえば、実施例IIIに記載の、36%のスチレンを含有するサンプルE)を製造する場合は、スチレンモノマーの大部分を消費させるのに追加の助触媒〔たとえば、カリウム2,7-ジメチル-2-オクトキシド(KDMO)〕が必要とされることがある。この助触媒を、第2の反応器からセメントを供給しつつ、セメントミキサーの底部に供給することができる。
第1の反応器中に供給したこのような物質の1つは、スチレンモノマーと1,3-ブタジエンモノマーをヘキサン溶媒中に混合して得られるプレミックス(ヘキサン中20.1%のスチレンと1,3-ブタジエンを含む)であり、このプレミックスはさらに、1,3-ブタジエン100万部当たり約50部の1,2-ブタジエンを含有した。スチレン対1,3-ブタジエンの比は2:18であった。モノマープレミックスを、200°F(93℃)にて4956.4g/時の割合で熱交換器に通し、第1の反応器中に導入した。
第1の反応器に供給した他の物質は、19.66g/時の流量での、BaDEGEE〔ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩〕の10重量%ヘキサン溶液であり、これを29.13g/時の流量でTOA(トリオクチルアルミニウム)の25重量%ヘキサン溶液に加え、この混合物を、24.10g/時の流量でn-BuLi(n-ブチルリチウム)の3.96重量%ヘキサン溶液に加えた。本溶液が200°F(93℃9にて熱交換器を通り、そしてインナー・ディップ・レッグを通って第1の反応器に入った。これにより、モノマー100g当たりバリウム0.5ミリモルの供給速度、バリウム1モル当たりTOA4モルの供給速度、およびバリウム1モル当たりn-BuLi3モルの供給速度が得られた。
高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーの実験的製造を、乾燥ヘキサンを満たした反応器を使用して開始した。重合体(部分的に反応したスチレンモノマーと1,3-ブタジエンモノマーが溶媒/触媒系中に存在し、セメントと呼ばれることがある)が、第1の反応器からセメントミキサーを通って第2の反応器に流動していった。系の3回の完全なターンオーバー(turnover)を可能にするよう、そして系の定常状態を達成するよう、実験的なポリマー製造を約4.5時間にわたって進行させた。反応器中の温度プロフィール、およびモノマーからポリマーへの転化率が一定の値を保持するようになったとき、系が定常状態にあると決定した。
定常状態を達成した後、生成したスチレン-ブタジエンコポリマーセメントを次の2時間にわたって採集した。セメントの採集を始めてから30分後に、イソプロパノールの10重量%ヘキサン溶液24.2g(バリウム1モル当たり4.0モルのイソプロパノール)を加えて重合を停止させ、そして酸化防止剤の10重量%ヘキサン溶液201.5gを加えてポリマーを保護・安定化させた。
セメント(ポリマーがヘキサン中に溶解している状態)を5ガロン(18.9リットル)のバケット中に回収した。このセメントを、バケットからポリエチレンフィルムをライニングしたトレーに注ぎ込み、溶媒が全て蒸発除去されるまでエアオーブン中にて130°F(54℃)で乾燥した。
回収したスチレン-ブタジエンコポリマーを、DSC(示差走査熱量計)、NMR(核磁気共鳴)、GPC(ゲル透過クロマトグラフィー)、およびムーニー(ML1+4)試験によって分析した。試験の結果、100℃でのムーニー(ML1+4)粘度が80、Tgが−89℃、そして融解温度が23℃であることがわかった。
高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーの微細構造は、1.6%のポリスチレン含量、約3.5%の1,2-ポリブタジエン含量、約14.9%のシス-1,4-ポリブタジエン含量、および80%のトランス-1,4-ポリブタジエン含量で構成されることがわかった。分子量は、Mnが約94,480であり、Mwが約251,800であり、Mw/Mn不均一性インデックス(HI)は2.67であった。本実施例において製造したHTSBRをサンプルA(後述の配合実験に使用される)と識別する。
(実施例III)
連続重合による高トランス-スチレン-ブタジエンコポリマーの製造
本実施例は、連続反応器中において、予備作製触媒を使用して、それぞれ約7.2%、約26.7%、および約36.1%の結合スチレン含量を有する高トランス-1,4-スチレン-ブタジエンコポリマーを製造することについて説明する。これらの高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーをポリマーサンプルB、D、およびEと呼び、実施例IIIの表1に記載されている。
この製造は、実施例IIに記載の連続重合法に基づいた、スチレンモノマーと1,3-ブタジエンモノマーとの重合による連続重合法によるものであり、ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)とトリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)とn-ブチルリチウム(n-BuLi)とを含んだ触媒系を使用する。
ポリマーサンプルEを作製する場合、実施例IIに記載のように殆どのスチレンモノマーの重合を完了させるには、追加の助触媒KDMO(カリウム2,7-ジメチル-2-オクトキシド)を使用しなければならなかった。KDMO対n-BuLiのモル比は1.5:1であった。
下記の表1には、ポリマーサンプルA〜Eの種々の特性がまとめられている。ポリマーサンプルAの製造が実施例IIに、ポリマーサンプルCの製造が実施例Iに、そしてポリマーサンプルB、D、およびEの製造が本実施例IIIに示されている。
Figure 2005344111
(実施例IV)
天然ゴムの一部をトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーサンプルAとBで置き換えて得られるゴム組成物
ゴム組成物中の天然ゴムの一部を、トランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーサンプルAとB(それぞれ1.6%と7.2%の結合スチレン含量を有する)で置き換えることの実施可能性を評価するための実験を行なった。
ゴム組成物の天然ゴム含量の高いサンプルを、本実施例ではゴムサンプル“Cpd1”、“Cpd2”、および“Cpd3”として識別し、このとき“Cpd1”はトランス-1,4-スチレン/ブタジエンゴムを含有しない対照標準サンプルであり、Cpd2はポリマーサンプルAを含有し、Cpd3はポリマーサンプルBを含有した。
これらのゴムサンプルは、ゴムと補強用充填剤および他のゴム配合成分とを、非生産的な混合工程(non-productive mixing stage)において、内部ゴム混合機(internal rubber mixer)中にて約160℃の温度で約4分にわたって混合することによって作製した。次いで本混合物を、内部ゴム混合機中にて、約160℃の温度で約4分にわたってさらにミキシングした。得られた混合物を、生産的な混合工程(productive mixing stage)において、硬化剤を含んだ内部ゴム混合機中にて約110℃の温度で約2分にわたって混合した。このゴム組成物を、非生産的混合工程のそれぞれの間で、また第2の非生産的混合工程と生産的混合工程との間で40℃未満に冷却した。
ゴム組成物サンプルに対する基本的な配合処方を下記の表2に示す。
Figure 2005344111
下記の表3は、表2の基本的配合処方に基づいた天然ゴム含量の高いゴム組成物の硬化挙動と種々の物理的特性を示している。硬化ゴムサンプルを、たとえば、応力-歪み、反発弾性、硬度、引裂強度、および耐摩耗性に関して測定する場合は、ゴムサンプルを約150℃の温度で約32分硬化させた。
Figure 2005344111
1 ムービング・ダイ・レオメーター(Moving Die Rheometer)機器(アルファ・テクノロジー社によるモデルMDR-2000)にしたがって得られるデータ。エラストマー材料の硬化特性(たとえば、トルクやT90)を決定するのに使用される。
2 インストロン社(Instron Corporation)による自動化試験システム(Automated Testing System)機器(1つのシステム中に6回のテストを組み込む)にしたがって得られるデータ。このような機器は、極限引張強度、極限伸び、およびモジュラス等を測定することができる。表に記載のデータは、インストロン4201ロードフレーム(load frame)であるリング引張試験ステーション(ring tensile test station)を作動させることによって生成させる。
3 ゴム組成物の2つのサンプル間の界面接着力を測定するための剥離強度接着性(引裂強度)試験にしたがって得られるデータ。具体的には、このような界面接着力は、一方のゴム組成物を他方から、引き裂かれていない試験片に対して直角に引き離すことによって測定され、このときインストロン機器の使用により、ゴム組成物の2つの端部が互いに180°の角度にて分かれる。ゴムサンプル間の界面での接触面積は、2つのゴムサンプルが互いに接触するのを可能にするよう、切り抜きウインドウを有するプラスチックフィルム〔たとえばマイラー(Mylar)(商標)フィルム〕をサンプル間に配置することによって促進される。次いでサンプルを一緒に加硫し、こうして得られる2種のゴム組成物の複合材料を、剥離強度(引裂強度)試験に使用する。たとえば、未硬化のゴムサンプルは、ゴム組成物を粉砕し、粉砕ゴムの両側のそれぞれに適切なリムーバブル・フィルム(たとえばポリエチレンフィルム)を貼り付けることによって作製する。2つの未硬化のゴムサンプルを、粉砕ゴム組成物から150×150×2.4mm(厚さ)のサイズに切り出す。第1のサンプルの一方の側からポリエチレンフィルムを除去し、ゴムサンプルに対する寸法安定性を付与するために、当該側に布帛裏材料(たとえばポリエステルコード布帛)を縫い合わせる。第1のサンプルの他の側からポリエチレンフィルムを除去し、マイラーフィルムのセパレーターシート(5mm幅×50mm長さの切り抜きウンイドウを有する)をサンプルの露出ゴム表面上の中心に配置する。第2のサンプルの一方の側からポリエチレンフィルムを除去する。第1と第2のサンプルをその間に存在するマイラーフィルムと共にプレスし、マイラーフィルム中のウインドウによってサンプルが互いに接触できるよう、ローラーを使用して一緒に縫い合わせる。2つのサンプルの複合材料を、予熱ダイヤフラムをベースとする硬化用モールド(curing mold)の底部キャビティ中に配置する。この複合材料をセロファンフィルムのシートで被覆する。モールド内のセロファンフィルム上に膨張可能なブラダー(expandable bladder)を配置し、そして硬化用ブラダー(curing bladder)の上に金属製の上蓋を配置して、モールド内全体にわたる集成体を形成させる。集成体を含んだモールドを予熱した硬化用プレス(curing press)中に配置する。モールド全体を覆うようにしてプレスを閉じ、硬化用モールドの上のエアライン固定具によって、硬化用モールドと共に膨張可能なブラダーに6.9バール(10psi)の空気圧力を加える。150℃のキュアー温度を使用する。約32分にわたってキュアーした後、モールドへのエアラインを止め、プレスからモールドを取り除き、次いでトッププレート(ブラダー)を取り除く。この複合材料をモールドから取り出し、約23℃に自然冷却し、セロファンを除去する。硬化複合材料から25mm(1インチ)のテストストリップを、組み込まれているマイラーフィルム(前記したウインドウを有する)ができるだけほどよくテストストリップの中央近くに位置するようにカットする。テストストリップの開放端における第1と第2のサンプルの部分(開放端は、マイラーフィルムによって隔離された第1と第2のゴムサンプルで構成されており、したがってゴムサンプルの相当部分が共に硬化していない)を、ゴムサンプルのそれぞれの開放端を露出するよう引っ張って分け、露出したマイラーフィルムストリップを切り取る。サンプルの引っ張り分けた端部をインストロン試験機のグリップに取り付ける。剥離接着強度(引裂強度)は、インストロン機器により、95℃にて500mm/分(20インチ/分)のクロスヘッド速度にて行なう。前記マイラーウインドウ内の一緒にキュアーされたサンプルの部分を引っ張り分けるための力は、インストロン機器によって報告されている荷重-撓み曲線の下のデータから得られ、N-cmとして表示される。便宜上、このような引裂強度試験を本明細書ではG-tear試験と呼ぶ。
4 ツウィック(Zwick)ドラム摩耗ユニット(モデル6102)を使用して2.5ニュートンの力でDIN53516耐摩耗性試験手順にしたがって得られるデータ。DIN規格はドイツの試験基準である。DIN耐摩耗性の結果は、実験室で使用される対照標準ゴム組成物に対する相対値として報告されている。
5 ラバー・プロセス・アナライザー(Rubber Process Analyzer)〔アルファテクノロジーズ社(以前はフレクシス社、その以前はモンサント社)によるRPA2000(商標)機器として〕にしたがって得られるデータ。RPA-2000機器に関する説明が下記の刊行物においてなされている:「H.A.Palowski,et al,Rubber World,June 1992 and January 1997」および「Rubber & Plastics News,April 26 and May 10,1993」
天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴムに対する効果的な一部置き換えのための有望物質として考慮する上での、合成エラストマー〔たとえば、本発明において使用するための高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマー(ゴム)〕の重要な物理的特性はその引裂強度特性であると考えられ、これに関して、本明細書では、合成エラストマーの引裂強度が天然ゴムの引裂強度と少なくとも同等でなければならない、と考える。本発明に関する限り、合成ゴムの引裂強度が天然ゴムの引裂強度と少なくとも同等である場合にのみ、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーの他の指定されている物理的特性を調べ、適切な値であるかどうかを評価する。
したがって、本発明の場合、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーが充分な引裂強度をもたなければ、他の物理的特性が適切であろうとなかろうと、結果として相当の内部発熱を伴う作動条件(連結車両を載せた場合の使用時)下にて相当な荷重を受けるよう意図もしくは設計されている比較的大形のタイヤのタイヤトレッド中の天然ゴムに対する有効な置き換え物として使用するには不適切であると考えられる。
タイヤトレッドのチップ・チャンク抵抗を高めるためには、23℃または95℃において測定したときの引裂強度値がより高くなることが通常は要求される。
100℃での反発弾性および100℃でのtanδは、連結された車両に対するタイヤの転がり抵抗および燃料節約に関し、100℃での反発弾性特性に対してはより高い値が求められ、100℃でのtanδ特性に対してはより低い値が求められる。
低歪み剛性特性(low strain stiffness properties)(ショアーA硬度の値で示される)と10%歪み値でのG’については、コーナリング係数、ハンドリング、およびタイヤトレッドの耐摩耗性を高めるためにより高い値が求められる。
DIN摩耗値については、耐摩耗性を示すものとして、また連結車両が駆動されているときのトレッドの耐摩耗性を予測するものとして、通常はより低い値が要求される。
表3からわかるように、天然ゴム含量の高いゴム組成物中における30phrの天然ゴムを30phrのポリマーサンプルA(結合スチレン含量はわずか1.6%)で一部置き換えると(Cpd2)、天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd1)と比較して、ゴム組成物の引裂強度が大幅に低下した(23℃にて49%、95℃にて36%)。
表3からわかるように、天然ゴム含量の高いゴム組成物中における30phrの天然ゴムを30phrのポリマーサンプルB(結合スチレン含量は7.26%で幾らか多い)で一部置き換えると(Cpd3)、天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd1)と比較して、ゴム組成物の引裂強度が大幅に低下した(23℃にて40%、95℃にて27%)。
したがって、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーサンプルAとB(結合スチレン含量がそれぞれ1.6%および7.2%)は、得られるゴム組成物の引裂強度が大幅に低下するので、天然ゴム含量の高いタイヤトレッド中の天然ゴムの一部置き換え物としては適していないと考えられる。
(実施例V)
天然ゴムの、高トランス-1,4-SBRによる一部置き換え
ゴム組成物中における天然ゴムの一部の、高トランス-1,4-スチレン/ポリブタジエン(HTSBR)ポリマーサンプルB(結合スチレン含量7.2%)と高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルC(結合スチレン含量12.5%)による一部置き換えを評価するために、さらなる実験を行なった。
ゴムサンプルのブレンドは、30phrの高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルCと高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルDを使用して作製した。本実施例においては、ゴムサンプルを、ゴムサンプル“Cpd4”、“Cpd5”、および“Cpd6”として識別し、このときゴムサンプル“Cpd4”は、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーを含有しない対照標準サンプルである。
ゴム組成物は実施例IIに記載の手順にしたがって作製した。
ゴムサンプルに対する基本的な配合処方は実施例IIの表2に示してある。
下記の表4は、ゴム組成物の硬化挙動と種々の物理的特性を示している。
Figure 2005344111
表4からわかるように、天然ゴム含量の高いゴム組成物中における30phrの天然ゴムを30phrのポリマーサンプルB(結合スチレン含量は7.2%)で一部置き換えると(Cpd5)、天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd4)と比較して、得られるゴム組成物の引裂強度が低下した(23℃にて9%、95℃にて25%)。
表4からわかるように、天然ゴム含量の高いゴム組成物中における30phrの天然ゴムを30phrのポリマーサンプルC(125%というかなり高い結合スチレン含量を有する)で一部置き換えると(Cpd6)、天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd4)と比較して、ゴム組成物の引裂強度が23℃においては実際に3%増大(したがって、天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd4)と同等)したが、95℃においては引裂強度が大幅に低下した(19%)。
したがって、表4からわかるように、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマー中の結合スチレン含量が高いほうが(たとえば、Cpd5における7.2%よりCpd6における12.5%のほうが)、天然ゴム含量の高いゴム組成物の引裂強度を保持するのにより好ましいと思われる。しかしながら、95℃における引裂強度特性は、12.5%のスチレンを含有するトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーを、天然ゴム含量の高いゴム組成物中の天然ゴムに対する一部置き換え物として使用する上で受け入れ可能とは考えられない。
このことは、幾らか多いスチレンを含有するトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーが、天然ゴム含量の高いゴム組成物中の天然ゴムの一部置き換え物として適している、ということを示していると考えられる。
(実施例VI)
天然ゴムの、高トランス-1,4-SBRによる一部置き換え
ゴム組成物中における天然ゴムの一部の、高トランス-1,4-スチレン/ポリブタジエン(SBR)ポリマーサンプルB(結合スチレン含量7.2%)と高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルD(結合スチレン含量26%)による一部置き換えを評価するために、さらなる実験を行なった。
それぞれ、30phrの高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルCと高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルDを含有する天然ゴム含量の高いゴム組成物のサンプルを作製した。本実施例においては、それぞれゴムサンプル“Cpd7”、“Cpd8”、および“Cpd9”として識別し、このときゴムサンプル“Cpd7”は、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーを含有しない対照標準サンプルであった。
これらのゴム組成物は実施例IIに記載の手順にしたがって作製した。
ゴムサンプルに対する基本的な配合処方は実施例IIの表2に示されている。
下記の表5は、ゴム組成物の硬化挙動と種々の物理的特性を示している。
Figure 2005344111
表5からわかるように、天然ゴム含量の高いゴム組成物中における30phrの天然ゴムを30phrのポリマーサンプルB(結合スチレン含量は7.2%)で一部置き換えると(Cpd8)、本実施例の場合、天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd7)と比較して、得られるゴム組成物の引裂強度が低下した(23℃にて24%、95℃にて23%)。
表5からわかるように、天然ゴム含量の高いゴム組成物中における30phrの天然ゴムを30phrのポリマーサンプルD(結合スチレン含量はかなり高くて26%)で一部置き換えると(Cpd9)、ゴム組成物の引裂強度が、23℃において1%だけ、そして95℃において4%低下し、したがって天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd7)の引裂強度の少なくとも90%が保持された。
したがって、天然ゴム含量の高い対照標準ゴム組成物(Cpd7)中の天然ゴムの一部置き換えに対しては、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマー中により高いレベルの結合スチレンが含まれていること(たとえば26%のスチレン)が、得られるゴム組成物(Cpd7)の引裂強度特性〔天然ゴム含量の高い組成物(Cpd7)自体の引裂抵抗特性の少なくとも90%〕をもたらす上でより好ましい、ということが表5からわかる。
天然ゴム含量の高いゴム組成物(Cpd9)の、剛性、ヒステリシス(反発弾性)、および耐摩耗性に関する他の重要な硬化特性は、天然ゴムをサンプルDの高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマー30phrで置き換えた場合に受け入れ可能であると考えられる。なぜなら、得られるゴム組成物の23℃と95℃における引裂抵抗特性が対照標準ゴム組成物(Cpd7)の少なくとも90%であるからである。
(実施例VII)
天然ゴムの、高トランス-1,4-SBRによる一部置き換え
ゴム組成物中の天然ゴムの、高トランス-1,4-スチレン/ポリブタジエン(SBR)ポリマーサンプルD(結合スチレン含量26%)および高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルE(結合スチレン含量35%)による一部置き換えを評価するためにさらなる実験を行なった。
それぞれ30phrの、高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルDおよび高トランス-1,4-SBRポリマーサンプルEを含有する天然ゴム含量の高いゴム組成物サンプルを作製し、本実施例においては、それぞれゴムサンプル“Cpd10”、“Cpd11”、および“Cpd12”として識別した。ゴムサンプル“Cpd10”は、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーを含有しない対照標準サンプルである。
ゴム組成物は実施例IIに記載の手順にしたがって作製した。
ゴムサンプルに対する基本的な配合処方は実施例IIの表2に示されている。
下記の表6は、ゴム組成物の硬化挙動と種々の物理的特性を示している。
Figure 2005344111
表6からわかるように、Cpd12において、天然ゴムの一部を30phrのトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーサンプルE(35%のスチレンを含有)で置き換えると、対照標準の天然ゴム組成物Cpd10ならびにCpd11(天然ゴムの一部を、26%の結合スチレンを含有するトランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーDの30phrで置き換え)の場合と同等(対照標準Cpd10の引裂強度特性の10%以内)の引裂強度値が得られた。
しかしながら、ヒステリシス特性(すなわち、100℃での反発弾性と100℃でのtanδ)は、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーのヒステリシス性が高すぎるために荷重条件下でのタイヤ運転時において発熱を起こしやすいという点において、天然ゴムベースのタイヤトレッドに使用するには許容されない(対照標準のCpd10の高温反発弾性値に対して10%を超える低下)と考えられる。このことから、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーを天然ゴムベースのタイヤトレッド中の天然ゴムに対する一部置き換え物として使用する場合は、コポリマー中のスチレンのレベルを35%未満にすべきである、ということがわかる。
(実施例VIII)
天然ゴムの、高トランス-1,4-SBRによる一部置き換え
ゴム組成物中の天然ゴムの、種々の量の高トランス-1,4-スチレン/ポリブタジエン(HTSBR)ポリマーサンプルD(結合スチレン含量26%)による一部置き換えを評価するためにさらなる実験を行なった。本実施例では、これらのゴムサンプルをゴムサンプル“Cpd13”〜“Cpd18”として識別し、このときゴム組成物サンプル“Cpd13”は高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーを含有しない対照標準サンプルである。
ゴム組成物は実施例IIに記載の手順にしたがって作製した。
ゴムサンプルに対する基本的な配合処方は実施例IIの表2に示されている。
下記の表7は、ゴム組成物の硬化挙動と種々の物理的特性を示している。
Figure 2005344111
表7からわかるように、26%の結合スチレンを含有する高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンポリマーサンプルD(これまでの検討において、天然ゴム組成物に対する30phrの一部置き換え量で使用した場合に最適のスチレンレベルであることが観察されている)は、10phrから40phrの量までの、天然ゴムの一部置き換えレベルにて使用したときに適切な引裂強度をもたらす。剛性を含めた他の重要な特性は受け入れ可能であると考えられる。
しかしながら、高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーを、天然ゴムに代わる50phrの置き換え量にて使用すると(すなわちCpd18)、得られるゴム組成物の引裂強度(95℃)がかなり低下し、したがってここでは、重量物の使用が意図された(このため内部発熱が起こりやすい)天然ゴムベースのタイヤトレッドに対しては適していないと考えられる。
ゴム組成物(すなわちCpd14〜Cpd17)に対して得られるこうした引裂強度値と反発弾性値との組み合わせを、対照標準Cpd13と比較して考察することにより、このような高トランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマーを、天然ゴム含量の高いタイヤトレッド用の天然ゴム高量のゴム組成物中における天然ゴムの最大50phrまで天然ゴムの代わりに適切に使用することができる、ということがわかる。
本発明を例示するために、特定の代表的な実施態様を詳細に示してきたが、当業者にとって、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良や変更を行なってよいのはもちろんである。

Claims (2)

  1. 天然ゴム含量の高いゴム組成物のトレッドを有するタイヤであって、ゴム100重量部当たりの重量部(phr)に基づいて、
    (A) 5〜40phrの特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーエラストマー、このとき前記コポリマーエラストマーは、20〜30%の範囲の結合スチレン含量、ならびに50〜80%のトランス-1,4-異性体単位、10〜20%のシス-1,4-異性体単位、および2〜10%のビニル-1,2-異性体単位で構成されるポリブタジエン部分の微細構造を有する;
    (B) 95〜60phrの天然のシス-1,4-ポリイソプレンゴム;
    (C) 5〜15phrの少なくとも1種の追加の、ジエンをベースとする合成エラストマー、このとき前記ゴム組成物の前記天然ゴム含量が少なくとも55phrである限り、前記合成エラストマーは、前記特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーを含めた、イソプレンおよび/または1,3-ブタジエンのポリマー、ならびにスチレンとイソプレンおよび/または1,3-ブタジエンとのコポリマーから選択される;
    (D) 30〜120phrの粒状の補強用充填剤、このとき前記充填剤は
    (1) 30〜115phrのゴム補強用カーボンブラック、および
    (2) 5〜25phrの非晶質の合成沈降シリカ
    で構成される;ならびに
    (E) シリカ上のヒドロキシル基と反応する部分および前記エラストマーと相互作用する他の部分を有するシリカカップリング剤;
    を含むことを特徴とする前記タイヤ。
  2. 前記の特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーが、
    (A) 得られるトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーが前記の特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーである限りは、それぞれ1:4:3のモル比の、ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)とトリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)とn-ブチルリチウム(n-BuLi);または
    (B) 得られるトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーが前記の特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーである限りは、それぞれ1:4:3のモル比の、2-N,N-ジメチルアミノエトキシエタノールのバリウム塩(Ba-N,N-DMEE)とトリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)とn-ブチルリチウム(n-BuLi);または
    (C) 得られるトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーが前記の特殊化したトランス-1,4-スチレン/ブタジエンコポリマーである限りは、それぞれ1:1:4:3のモル比の、ジ(エチレングリコール)エチルエーテルのバリウム塩(BaDEGEE)とアミンとトリ-n-オクチルアルミニウム(TOA)とn-ブチルリチウム(n-BuLi)、このとき前記アミンは、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、tert-ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、およびTMEDA(N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミンから選択される;
    で構成される触媒複合物質の存在下にて有機溶媒中で重合させることによって製造される、請求項1記載のタイヤ。
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