JP2005343550A - 収納ケースおよび包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 嵩密度が高く、端部に厚みの大きな部位を有する網状体を積層状態で充填しても、1枚ずつ網状体を取り出せる収納ケースおよび包装体を提供する。
【解決手段】 収納ケース及び包装体は、複数の軟質網状体1を、断面逆U字状の形態で積層して充填して収容するための長方体状のケース本体4と、このケース本体の長手方向の一方の端部側において長手方向に対して直交する方向に形成され、かつ前記網状体1を取り出すための取り出しとを備えており、前記取り出し口5がケース本体4の端部側に形成されている。前記網状体1は、平均繊度5〜50デニールの繊維で構成され、平均目開き0.1〜2mm、目付5〜50g/m2の水切り袋であってもよく、網状体1の一方の開口端が伸縮加工2により、他方の端部が閉じ加工3により厚みが大きく形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 収納ケース及び包装体は、複数の軟質網状体1を、断面逆U字状の形態で積層して充填して収容するための長方体状のケース本体4と、このケース本体の長手方向の一方の端部側において長手方向に対して直交する方向に形成され、かつ前記網状体1を取り出すための取り出しとを備えており、前記取り出し口5がケース本体4の端部側に形成されている。前記網状体1は、平均繊度5〜50デニールの繊維で構成され、平均目開き0.1〜2mm、目付5〜50g/m2の水切り袋であってもよく、網状体1の一方の開口端が伸縮加工2により、他方の端部が閉じ加工3により厚みが大きく形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、多数の軟質網状体(例えば、台所などで使用する水切り袋などの袋状網状体)をコンパクトに収容しても、軟質網状体の取り出しが容易な収納ケースおよびこのケースに網状体を収納した包装体に関する。
家庭の台所では、野菜や果物などの食品の残渣や切りくずなどの不溶物を捕集し、前記不溶物が排水口から流出するのを防止するため、袋状網状体で構成された水切り袋(ゴミ袋)が使用されている。この水切り袋としては、不織布、孔空きフィルム、ネトロン、ワリフなどが使用されている。これらの水切り袋は、さほど嵩が高くないため、通常、樹脂フィルムで包装されている。
一方、前記不溶物の捕集効率を高めるためには、繊維の太さを細くするとともに水切り袋の目を細かくするのが有利である。このような水切り袋として、繊維径が小さな繊維で密に形成されたストッキングタイプの水切り袋が知られている。しかし、このような水切り袋は嵩高く、大きな収納容積を必要とする。そのため、多数(30枚以上)の水切り袋を樹脂フィルムで包装しても、包装体が非常に嵩高くなるとともに容積が大きくなるため、家庭の台所での配置スペースが大きくなるとともに、スーパーマーケットなどでの陳列数が小さくなり陳列空間を有効に利用できなくなる。さらに、前記包装体は自己支持性がないため、家庭での置き場所が制約されたり、陳列棚などに自立させて陳列できない。
多数の水切り袋の容積を低減するため、紙箱などのケースに水切り袋を充填して収容することが考えられる。しかし、ケースの取り出し口から水切り袋を摘んで引き出すと、引き出し操作に伴って、当該水切り袋に隣接又は接触した1又は複数の水切り袋も引き出されてしまう。例えば、30枚以上の水切り袋を紙箱内に充填して収容すると、特に最初の1枚目から20枚目くらいまでの取り出し操作において、複数枚(2〜3枚程度)の水切り袋が同時に取り出されてしまう。特に、水切り袋の開口部にはゴム加工され、底部にはミシン目加工などによる閉じ加工で施されているため、両端部の厚みが大きい。そのため、水切り袋の両端部の厚みにより隣接又は接触する水切り袋が引き出され、複数枚の水切り袋が同時に取り出されやすくなる。そして、過剰に取り出された水切り袋の処置に困るだけでなく、消費者には不便又は不快感を与える。
特開平7−257667号公報(特許文献1)には、ケース本体の上側面部と、前記ケース本体内に内蔵させるティッシュペーパーの最上部との間に、中押え板を挿入したティッシュケースが開示されている。この文献では、ケース本体の長手方向の中央部に開口部を形成している。しかし、このようなケースを前記水切り袋に適用しても、取り出し操作により引き出される水切り袋と、この水切り袋に隣接又は接触する水切り袋との摩擦係数が大きいため、1枚ずつ水切り袋を取り出すことが困難である。
このような問題は、前記ストッキング状の水切り袋に限らず、軟質網状体(特に、嵩高く、目付が小さなメッシュ状又は袋状網状体)でも同様に生じる。
特開平7−257667号公報(特許請求の範囲、図1)
従って、本発明の目的は、ケースから複数枚の網状体が取り出されるのを防止し、1枚ずつ網状体を取り出すことができる収納ケースおよび包装体を提供することにある。
本発明の他の目的は、嵩密度が高く、端部に厚みの大きな部位を有する網状体を積層状態で充填しても、1枚ずつ網状体を取り出すことができる収納ケースおよび包装体を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、容積を小さくし、家庭での配置場所が制約されることがなく、陳列数を増加できるとともに、自立陳列が可能な収納ケースおよび包装体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、軟質網状体を積層し、かつケース本体内に充填して収容するケースにおいて、ケース本体の長手方向の中央部ではなく端部に、ケース本体の長手方向に対して横断する方向に取り出し口を形成すると、軟質網状体の一方の端部が優先的に引き出され、1枚ずつ軟質網状体を取り出すことができることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の収納ケース(包装ケース又は包装容器)は、積層された軟質網状体(又はメッシュ体)を収容(特に充填して収容)するためのケース本体と、このケース本体の長手方向に対して横断する方向に形成され、かつ前記網状体を取り出すための取り出し口とを備えたケースであって、前記取り出し口がケース本体の端部側に形成されている。このような収納ケースにおいて、複数の軟質網状体は、一方の開口端が伸縮加工され、かつ他方の端部が閉じた複数の袋状網状体であってもよく、これら複数の網状体は、長方体状のケース本体内に、断面逆U字状の形態で積層して収容(特に充填して収容)してもよい。また、取り出し口は、ケース本体の長手方向の一方の端部側において長手方向に対して直交する方向に形成され、かつ開閉可能であってもよい。さらに、網状体は、目付5〜50g/m2の袋状網状体(又はストッキング状網状体)で構成してもよく、この袋状網状体の一方の開口端が伸縮加工により厚みが大きく形成され、他方の端部は閉じ加工により厚みが大きく形成されていてもよい。さらに、網状体は、平均繊度(又は平均太さ)5〜50デニールの繊維で構成され、定常状態(非伸縮状態)での平均目開き0.1〜2mmの水切り袋であってもよい。
本発明は、前記ケース本体に複数の前記軟質網状体が積層状態で収容された包装体(又は収容体)も包含する。すなわち、本発明の包装体(又は収容体)は、積層された複数の軟質網状体と、これらの網状体が積層状態で収容されたケース本体と、このケース本体の長手方向に対して横断する方向に形成され、かつ前記網状体を取り出すための取り出し口とを備えており、この取り出し口がケース本体の端部側に形成されている。軟質網状体は、対向する両端部の厚みが大きく形成されていてもよく、厚みの大きな一方の端部を、ケース本体の長手方向のうち取り出し口側の側壁に向けて軟質網状体を収容してもよい。
このような収納ケースおよび包装体では、ケース本体の端部側に取り出し口が形成されているため、軟質網状体を取り出し口から取り出すと、軟質網状体の一方の端部(ケース本体の取り出し口側の端部)が優先的に引き出される。そのため、網状体の取り出し操作において、取り出すべき網状体が、種々の方向から隣接又は接触した網状体を引きずりつつ取り出し口に向かって集合させるのを防止でき、1枚の網状体を円滑に取り出すことができる。
本発明では、ケース本体の端部側に取り出し口が形成されているため、網状体の取り出し操作において、確実に1枚ずつ網状体を取り出すことができる。特に、積層状態で嵩密度が大きな網状体や端部に厚みの大きな部位を有する網状体をケース本体内に積層状態で充填して収容しても、1枚ずつ網状体を取り出すことができる。さらに、ケース本体内に網状体を収容するため、容積を小さくできるとともに、家庭での配置場所が制約されることがなく、ケース本体を利用して自立陳列が可能である。そのため、輸送・保管のための収容スペース、家庭での配置スペースや陳列空間を有効に利用でき、輸送・保管数や陳列数も増加できる。
必要により添付図面を参照しつつ本発明をより詳細に説明する。図1は本発明の収納ケースおよび包装体の一例を示す部分切欠概略斜視図であり、図2は図1の収納ケース内に収容可能な軟質帯状体を示す概略斜視図である。図3は包装体から軟質網状体が取り出される状態を示す概略図である。
この包装体は、ケース本体4と、このケース本体内に積層状態で充填して収容された複数の軟質網状体(メッシュ体)1と、前記ケース本体4に形成され、前記網状体1を1枚ずつ取り出すための取り出し口5とを備えている。前記ケース本体4は、断面4角枠形状の長方体の紙箱で構成されており、長手方向の両端は閉じている。すなわち、ケース本体4の一方の端部開口部は、対向する辺から延びる一対の折り曲げ片7a,7bと、一方の折り曲げ片に隣接する辺から延出し、前記一対の折り曲げ片7a,7bで端部開口部を閉止した状態で前記開口部をカバー可能なカバー域8と、このカバー域から延出し、かつ前記開口部をカバー域8でカバーした状態で内方へ折り曲げ可能な舌片9とで構成された閉止構造で閉塞可能である。また、ケース本体4の他方の端部開口部は、対向する辺から延び、かつ前記開口部を閉止可能な一対の折り曲げ片(図示せず)と、一方の折り曲げ片に隣接する辺から延出し、前記一対の折り曲げ片で端部開口部を閉止した状態で前記開口部をカバー可能なカバー域(図示せず)と、このカバー域から延出し、かつ前記開口部をカバー域でカバーした状態で内方へ折り曲げ可能な舌片(図示せず)と、他方の折り曲げ片に隣接する辺から延出し、前記カバー域と接合可能な接合域(図示せず)と、この接合域から延出した起立片10とで構成された閉止構造により閉塞可能である。なお、前記起立片10には、包装体を、棒状体などの懸垂体に吊り下げるための孔11が形成可能である。
前記軟質網状体1として、この例では、平面形状が四角形状の水切り袋が示されている。すなわち、前記軟質網状体1は、平均繊度(又は平均太さ)10〜30デニールの繊維(単繊維又はフィラメント糸など)で構成され、平均目開き0.2〜1mm、目付10〜30g/m2程度のストッキング状の袋状網状体1を構成している。このような網状体1は縦横方向に伸縮(又は伸長)可能である。さらに、前記軟質網状体1の一方の開口端部(口部)には、伸縮性を付与するため伸縮性糸状を編成する編み加工が施されて伸縮加工部2が形成され、他方の端部(底部)はミシン加工により閉じられ、閉じ加工部3が形成されている。そのため、前記軟質網状体1の両端部(対向する両端部の伸縮加工部2及び閉じ加工部3)の厚みが大きく形成されている。
複数の前記軟質網状体1は、厚みの大きな一方の端部(この例では、開口端部又は伸縮加工部2)を、ケース本体4の長手方向の側壁に向けて積層状態で充填してケース本体4内に収容されている。
なお、この例では、軟質網状体1の長さは、ケース本体4の長さに対して若干短く(例えば、ケース本体4の長さに対して87〜93%程度)、軟質網状体1の幅はケース本体4の幅に対して大きい。そのため、複数の軟質網状体1は、両側部が湾曲した状態、すなわち断面逆U字状の形態で積層してケース本体4内に収容されている。また、軟質網状体1の充填密度を高めるため、ケース本体4の高さを100mmとするとき、80〜120枚程度の軟質網状体1が積層状態で充填されている。より具体的には、ケース本体4(長さ約24cm、高さ約5.3cm、幅約7.5cm)内に50枚程度の軟質網状体1(長さ約22cm、幅約15cm)が積層して集束状態で充填されている。
このような収納ケースおよび包装体において、網状体1の取り出し口5をケース本体4の長手方向の中央部に形成すると、網状体1が軟質であるだけでなく、両端部(伸縮加工部2および閉じ加工部3)の厚みが大きく、しかも摩擦抵抗が大きなメッシュ状であるため、網状体1の取り出し操作に伴って、取り出すべき網状体1が、隣接又は接触した網状体1(下部の網状体1)を種々の方向から引きずりつつ取り出し口5に向かって集合させ、取り出し口5から複数の網状体1が引き出される。
そこで、この例では、ケース本体4の長手方向の端部側において、ケース本体4の長手方向に対して直交する方向に所定の幅Wで取り出し口5が形成されている。この例では、ケース本体4の端部から、ケース本体4の長さに対して3〜15%程度の距離Xをおいて取り出し口5が形成されている。また、取り出し口5は、ケース本体4の長さに対して10〜25%程度の幅Wで形成されている。より具体的には、ケース本体4の一方の端部からX=2.5cmを余して幅W=3.5cmの取り出し口5が形成されている。この取り出し口5は、ケース本体4の短手方向(幅方向)に所定の幅で破断可能に形成された2条のミシン目列により形成されており、これらのミシン目列は、ケース本体4の一方の側壁と上面とのコーナー部からケース本体4の幅方向に延び、他方の側壁で逆台形状に狭まる形態で形成されている。そのため、ミシン目列を破断することにより、前記コーナー部を支持部(又は支点)として屈曲可能な屈曲片(又は開閉部材)6により前記取り出し口5が開閉可能である。
このような収納ケースおよび包装体では、図3に示されるように、ケース本体4の端部側に取り出し口5が形成されているため、軟質網状体1を取り出し口5から取り出すと、軟質網状体1の一方の端部(この例では、厚みの大きな開口端部又は伸縮加工部2)が優先的に引き出される。そのため、網状体1のうち厚みの大きな他方の端部(底部又は閉じ加工部3)がケース内に位置していても、取り出し口5側に位置する1枚の網状体1の取り出し操作に伴って、隣接又は接触した網状体1(下部の網状体1)に作用する牽引力を低減でき、隣接又は接触した網状体1(下部の網状体1)が上部の網状体1の取り出しに伴って引きずられながら取り出し口5に向かって集合するのを抑制できる。そのため、複数の網状体1の引き出しを抑制しつつ、網状体1を1枚ずつ円滑に取り出すことができる。
前記ストッキングタイプの網状体1は、台所の三角コーナー部、排水口などの処理部に配置可能なゴミ受け部材(通気又は通水可能なゴミ捕集部材、台所部材など)の内側に配設し、開口端部(口部)を前記ゴミ受け部材の外側に折り返して開口部に収縮力を作用させることにより簡単に装着できる。また、このような網状体1を使用すると、繊維径および目開きが小さいため、水切れがよく、しかも細かいゴミも有効に捕集できる。
なお、網状体は、前記水切り袋に限らず積層状態においてずり抵抗(摩擦抵抗)が大きな種々の軟質網状体(メッシュ体)、例えば、フィルター(気体、液体などの流体の処理フィルターなど)、防塵シートなどであってもよい。網状体は種々の繊維、例えば、合成繊維[ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維など)、ポリエステル系繊維(ポリエチレンテレフタレート系繊維、ポリブチレンテレフタレート系繊維など)、ナイロン系繊維、アクリル系繊維、ウレタン系繊維、ポリビニルアセタール系繊維など]、半合成繊維[セルロースアセテート繊維など]、再生繊維[レーヨン繊維、ポリノジック繊維、キュプラ繊維など]、天然繊維[綿、麻など]などで構成してもよい。繊維又はフィラメントの構造は特に限定されず、繊維又はフィラメント糸は複数の繊維(又はフィラメント)を用いた複合繊維であってもよい。繊維としては、通常、合成繊維[ポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ナイロン系繊維、アクリル系繊維、ウレタン系繊維など]を用いる場合が多い。
網状体は、編み組織を有する織布(又は編成体)であってもよく、不織布で構成してもよい。網状体としては、通常、ストッキング状の袋状網状体のように、目付が小さな編成布又は不織布を用いる場合が多い。網状体の目付は、5〜50g/m2程度の範囲から選択する場合が多く、例えば、10〜40g/m2、好ましくは10〜30g/m2(例えば、10〜20g/m2)程度であってもよい。
網状体を構成する繊維の繊度は特に制限されないが、多くの網状体を収容するためには、網状体を小さな繊維で構成するのが有利である。繊維(単繊維又はフィラメント糸)の平均繊度(平均太さ)は、5〜50デニール、好ましくは10〜40デニール、さらに好ましくは15〜30デニール程度であってもよく、通常、10〜30デニール程度であってもよい。さらに、網状体の平均目開き(又はメッシュ間隔)は、用途に応じて選択でき、細かなゴミを有効に捕集するためには、例えば、定常状態(非伸縮状態)において、0.1〜2mm、好ましくは0.2〜1.5mm、さらに好ましくは0.3〜1mm程度であり、0.2〜1mm(例えば、0.5〜1mm)程度であってもよい。
網状体の平面形状は特に制限されず、用途に応じて、三角形状、四角形状、五角形状などの多角形状であってもよく、円形状、楕円形状などであってもよい。網状体は、通常、平面形状が多角形状(四角形状など)である場合が多い。網状体は、袋状に限らず、シート状であってもよい。また、袋状の網状体であっても、開口端の伸縮加工は必ずしも必要ではなく、用途に応じて種々の加工処理を施すことができる。なお、開口端の伸縮加工は、ゴム弾性を有する材料による加工、例えば、ウレタン系繊維などの伸縮性繊維の編成により行ってもよく、ゴム紐などの伸縮性紐の取り付け(縫合、結合など)により行ってもよい。なお、必要であれば、網状体を伸縮性繊維で構成し、伸縮性を付与してもよい。また、袋状網状体の端部の閉じ加工は、ミシン掛けに限らず、例えば、熱溶着、布帛の縫合などにより行ってもよい。
前記伸縮加工や閉じ加工により、加工部位の厚みが他の領域よりも大きくなりやすい。このような厚みの大きな部位(加工部位)は、網状体の側部の適所に形成できるが、通常、袋状又は筒状網状体の開口部及び/又は底部(軟質網状体の対向する両端部)である場合が多い。すなわち、袋状又は筒状網状体(又はストッキング状網状体)では、一方の開口端が伸縮加工により、また他方の端部が閉じ加工により厚みが大きく形成されている場合が多い。
このような軟質網状体は、積層した形態でケース本体4内に収容される。特に、容積を低減するため、軟質網状体は積層状態で充填してケース本体4内に収容される。網状体の積層形態は特に制限されず、網状体は種々の方向に配向させて配置してもよい。例えば、複数の網状体は、一方の端部をランダム方向に向けて積層してもよく、一方の端部から対向する端部に向かう方向を交差させて積層してもよく、一方の端部と対向する端部とを互いに入れ違い(又は交互に)に積層してもよく、一方の端部を所定方向に向けて積層してもよい。網状体の取り出しを容易にするためには、網状体の一方の端部(特に厚みの大きな一方の端部)を、ケース本体の長手方向のうち取り出し口側の側壁に向けて収容するのが有利である。
網状体の積層形態は特に制限されず、単に重ね置きの形態や葛折りの形態であってもよく、収容容積を低減するため、網状体の積層体を束ね(又は集束し)たり巻いてもよく、積層体を折り畳んでもよく、断面逆U字状(又は逆V字状)の形態で両側部を湾曲又は屈曲させてもよく、断面逆U字状の形態からさらに両側部を集束又は近接(又は接触)させて下部が開口又は閉じた形態であってもよい。網状体の収容容積を低減するためには、嵩高い積層体を充填するので有利であり、通常、断面逆U字状(又は逆V字状)の形態や折り畳みの形態で積層体をケース本体4内に収容、特に充填すれば十分である。特に、網状体のうち厚みが大きくてもよい一方の端部(前記伸縮加工部など)を積層体の所定の端部に揃えて(積層体の軸方向の端部に向けて)収容するのが有利である。
軟質網状体の長さは、定常状態(非伸縮状態)において、ケース本体4の長さに対応していてもよく、ケース本体4の長さに対して若干長くてもよく短くてもよい。ケース本体4の長さに対して若干短い場合、例えば、軟質網状体の長さは、ケース本体4の長さに対して80〜95%、好ましくは85〜95%、さらに好ましくは87〜93%程度であってもよい。軟質網状体の充填密度は、取り出し性を損なわない限り特に制限されず、ケース本体4の高さを100mmとするとき、50〜150枚、好ましくは60〜130枚、さらに好ましくは70〜120枚、特に80〜120枚程度であってもよい。
ケース本体は、紙箱に限らず、プラスチックケース、木質ケースなどであってもよいが、通常、経済性や加工性などの点から、紙(特に厚紙)で形成する場合が多い。ケース本体の長手方向の両端部において、閉塞構造は特に制限されず、開閉不能であってもよく、開閉可能であってもよい。ケース本体の断面形状は、少なくとも1つの面に形成された取り出し口から網状体が取り出し可能であればよく、前記四角枠(又は方形枠)状に限らず、断面三角形、五角形、六角形などの多角形状、断面楕円状、円筒状などの湾曲状であってもよく、平坦面と湾曲面とで構成された異形状であってもよい。ケース本体は、網状体の収容形態に応じた形状であればよく、長方体状に限定されない。
取り出し口は、ケース本体の端部側において、ケース本体の長手方向に対して横断する方向に形成すればよく、ケース本体に対する取り出し口の横断方向は特に制限されず、斜め方向に交差していてもよいが、通常、ケース本体の長手方向に対して直交する方向に形成する場合が多い。取り出し口は、ケース本体の上面全体を横断する必要はなく、幅方向の中央部などに形成してもよい。また、取り出し口の形状は、方形状に限らず、幅方向の両側部が側方に膨出して湾曲した矩形状、楕円形状(例えば、長軸が幅方向に向いた楕円形状など)などであってもよい。
ケース本体の端部と取り出し口との距離Xは、紙などの軟質又は可撓性材で構成する場合、ケースの形態(特にケース本体の端部の形態)を維持できればよく、取り出し口は、ケース本体の端部から、ケース本体の長さに対して0〜30%(例えば、5〜30%)、好ましくは5〜25%、さらに好ましくは5〜20%、特に7〜15%程度の距離Xをおいて形成してもよい。また、取り出し口は、ケース本体を横断する必要はなく、ケース本体の上面において、幅方向の両側部を残して所定の幅Wで形成してもよい。取り出し口の幅Wは、ケース本体の長さに対して5〜30%(好ましくは7〜25%、さらに好ましくは10〜20%)程度であってもよい。
さらに、取り出し口は、開放していてもよく、前記屈曲片や、取り出し口に形成された蓋体などの開閉部材により開閉可能であってもよい。内容物の網状体の汚染などを防止するため、取り出し口は、通常、開閉可能である場合が多い。また、取り出し口を開閉するための開閉部材の適所(例えば、開閉部材のうちケース本体と接触可能な端部)は、取り出し口に対する閉じ状態を維持するため、ケース本体に対して仮止め可能であってもよい。
本発明は、ケース本体又は包装体から軟質網状体を1枚ずつ取り出すのに有用である。そのため、家庭の台所などで、水切り袋、フィルター、防塵シート又は防塵シートなどを収容した包装体として利用するのに有用である。特に、充填していても1枚ずつ取り出せるので、台所などでのゴミ処理部材に装着するための網状体を収容するのに適している。
1…軟質網状体
2…伸縮加工部
3…閉じ加工部
4…ケース本体
5…取り出し口
6…屈曲片(開閉部材)
2…伸縮加工部
3…閉じ加工部
4…ケース本体
5…取り出し口
6…屈曲片(開閉部材)
Claims (6)
- 積層された軟質網状体を収容するためのケース本体と、このケース本体の長手方向に対して横断する方向に形成され、かつ前記網状体を取り出すための取り出し口とを備えたケースであって、前記取り出し口がケース本体の端部側に形成されている収納ケース。
- 一方の開口端が伸縮加工され、かつ他方の端部が閉じた複数の袋状網状体を、断面逆U字状の形態で積層して収容するための長方体状のケース本体と、このケース本体の長手方向の一方の端部側において長手方向に対して直交する方向に形成され、かつ開閉可能に形成された取り出し口とを備えている請求項1記載の収納ケース。
- 網状体が、目付5〜50g/m2のストッキング状袋状網状体で構成され、この袋状網状体の一方の開口端が伸縮加工により、他方の端部が閉じ加工により厚みが大きく形成されている請求項1記載の収納ケース。
- 網状体が、平均繊度5〜50デニールの繊維で構成され、平均目開き0.1〜2mmの水切り袋である請求項1記載の収納ケース。
- 積層された複数の軟質網状体と、これらの網状体が積層状態で収容されたケース本体と、このケース本体の長手方向に対して横断する方向に形成され、かつ前記網状体を取り出すための取り出し口とを備えており、この取り出し口がケース本体の端部側に形成されている包装体。
- 軟質網状体の対向する両端部の厚みが大きく形成されており、厚みの大きな一方の端部を、ケース本体の長手方向のうち取り出し口側の側壁に向けて軟質網状体が収容されている請求項5記載の包装体。
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