JP2005342640A - 海洋深層イオン水及び海洋深層イオン水氷並びに鮮魚保存方法 - Google Patents

海洋深層イオン水及び海洋深層イオン水氷並びに鮮魚保存方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 魚の鮮度を長期に亘って維持することができる海洋深層イオン水及び海洋深層イオン水氷並びに鮮魚保存方法を提供する。
【解決手段】 水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水及びこの海洋深層イオン水を製氷化した海洋深層イオン水氷の少なくとも何れか一方と共に鮮魚を保存するようにした。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鮮魚の保存に用いられる海洋深層イオン水及び海洋深層イオン水氷並びに鮮魚保存方法に関する。
最近になって、海洋深層水を利用した商品が数多く提案されており、またメディア等において海洋深層水の話題が取り上げられることが多くなってきた。ここで、海洋深層水は、長期に亘って高い水圧が付与され且つ低温で熟成された水深約200m以上に存在する海水のことである。このように、海洋深層水は、太陽光が十分に届かない深さに存在しているため、窒素、リン、ケイ素等の無機栄養塩類が植物プランクトンの光合成により消費されずに残っており、人間にとって必要な栄養素を豊富に含んでいる。このため、このような海洋深層水を利用した飲料水(例えば、特許文献1参照)等が提案されている。
なお、近年、海洋深層水を電気分解することにより得られるイオン水を製氷化した電解水氷を鮮度保存用氷として用いるという試みがなされているが(例えば、特許文献2参照)、海洋深層水の利用による十分な効果が得られていないのが現状である。
特開2000−354865号公報 特開2002−277118号公報
本発明は、このような事情に鑑み、魚の鮮度を長期に亘って維持することができる海洋深層イオン水及び海洋深層イオン水氷並びに鮮魚保存方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得たものであることを特徴とする海洋深層イオン水にある。
かかる第1の態様では、海洋深層イオン水と共に鮮魚を保存することで、水深500m未満の海洋深層水を電気分解した海洋深層イオン水と比較して、鮮度判定指標であるK値の上昇が長期に亘って低く抑えられる。すなわち、魚の鮮度が長期に亘って維持される。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、海洋深層アルカリ性イオン水であることを特徴とする海洋深層イオン水にある。
かかる第2の態様では、海洋深層アルカリ性イオン水と共に鮮魚を保存することで、海洋深層酸性イオン水や、海洋深層酸性イオン水と海洋深層アルカリ性イオン水との混合したイオン水と比較して、K値の上昇がさらに長期に亘って低く抑えられる。
本発明の第3の態様は、水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水を製氷化したものであることを特徴とする海洋深層イオン水氷にある。
かかる第3の態様では、海洋深層イオン水を製氷化することで、一般的な氷や、水深500m未満の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水を製氷化したイオン水氷と比較して、魚の鮮度が長期に亘って良好に維持される。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、海洋深層アルカリ性イオン水を製氷化したものであることを特徴とする海洋深層イオン水氷にある。
かかる第4の態様では、海洋深層アルカリ性イオン水氷と共に鮮魚を保存することで、海洋深層酸性イオン水氷や、海洋深層酸性イオン水と海洋深層アルカリ性イオン水との混合したイオン水を製氷化したイオン水氷と比較して、K値の上昇がさらに長期に亘って低く抑えられる。
本発明の第5の態様は、水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水、及び当該海洋深層イオン水を製氷化して得た海洋深層イオン水氷の少なくとも何れか一方と共に鮮魚を保存することを特徴とする鮮魚保存方法にある。
かかる第5の態様では、海洋深層イオン水及び海洋深層イオン水氷の少なくとも何れか一方と共に鮮魚を保存することで、水深500m未満の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水又はこの海洋深層イオン水を製氷化して得た海洋深層イオン水氷を用いて鮮魚を保存した場合と比較して、K値の上昇が長期に亘って低く抑えられる。すなわち、魚の鮮度が長期に亘って維持される。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記海洋深層イオン水として海洋深層アルカリ性イオン水を用いることを特徴とする鮮魚保存方法にある。
かかる第6の態様では、海洋深層アルカリ性イオン水と共に鮮魚を保存することで、海洋深層酸性イオン水や、海洋深層酸性イオン水と海洋深層アルカリ性イオン水との混合したイオン水を用いた場合と比較して、K値の上昇が長期に亘ってさらに低く抑えられる。
本発明では、水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水及びこの海洋深層イオン水を製氷化して得た海洋深層水氷の少なくとも何れか一方と共に鮮魚を保存することで、一般的な氷やイオン水氷、さらには一般の海洋深層水、すなわち、水深500m未満の海洋深層水又はこの海洋深層水のイオン水氷を用いた場合と比較して、K値の上昇を長期に亘って低く抑えることができる。すなわち、魚の鮮度を長期に亘って維持することができるという効果を奏する。
ここで、「K値」とは、魚の鮮度判定指数のことである。詳細には、魚肉のアデノシン三リン酸(ATP)は、酵素により分解して、アデノシン二リン酸(ADP)、アデニル酸(AMP)、イノシン酸(IMP)、イノシン(HR)、及びヒポキサンチン(H)の順に反応が進む。このような魚肉のATP分解反応は、死後直ちに開始する。このことから、魚類の生きの良さを示す鮮度については、一般的に、ATP分解過程を目安として、下記数1によって求められる「K値」(鮮度判定指数)で表される。なお、魚類は、イノシン酸が多いほど旨みを増し、イノシンやヒポキサンチンが多くなるにつれて鮮度が低下する。
Figure 2005342640
本願発明でいう海洋深層イオン水とは、海洋深層アルカリ性イオン水、海洋深層酸性イオン水又はこれらの混合イオン水のことであり、必要に応じて、これら各イオン水に各種ミネラル成分等を適宜加えてもよい。そして、本発明においては、このような海洋深層イオン水の中でも、特に、海洋深層アルカリ性イオン水を用いて鮮魚を保存することで、例えば、海洋深層酸性イオン水よりも魚の鮮度を長期に亘って良好に維持することができる。
ここで、このような海洋深層イオン水の原料となる特定の海洋深層水は、水深500m以上から取水したものであり、例えば、静岡県の下田沖合で水深500mから取水した海洋深層水、沖縄県の久米島沖合で水深612mから取水した海洋深層水等が挙げられる。なお、下記表1には、下田沖合取水の水深0m、100m、200m、300m、400m、500mの各海水に含まれる元素濃度(μg/ml)を示す。
Figure 2005342640
上記表1に示すように、水深500mの海洋深層水は、例えば、表層水(水深0m)と比べて、カルシウム(Ca)、亜鉛(Zn)、テルル(Te)等の各元素濃度が大きい。このように、本発明において使用する特定の海洋深層水は、カルシウム、亜鉛、テルル等が豊富に含まれている。また、この特定の海洋深層水は、リン脂質やトコフェノール等の抗酸化物質も含んでいる。本発明では、このような特定の海洋深層水を電気分解することで、抗酸化物質等がイオン化され、これらの成分が魚に対して作用することで、上述した下田沖の表層水又は水深100mの海水、あるいは水深500m未満の海洋深層水を電気分解したものと比べて、K値の上昇を長期に亘って低く抑えることができる。このように、K値の上昇が低く抑えられたのは、上述したATP分解反応の過程、特に、イノシン酸が分解してイノシンが生成される過程において、海洋深層イオン水に含まれるイオン化した抗酸化物質やカルシウム、亜鉛、テルル等が作用し、イノシン酸の分解反応を遅らせることができたためと考えられる。特に、このような特定の海洋深層水には、一般的な水深500m未満の海洋深層水や表層水と比べて、カルシウムや亜鉛、テルル等の元素濃度が高い。このため、このような特定の海洋深層水を電気分解した、海洋深層アルカリ性イオン水には、カルシウムや亜鉛、テルル等が豊富に含まれており、魚の鮮度を保持する効果を高めていると考えられる。
なお、海洋深層イオン水の原料となる特定の海洋深層水は、17O−NMRスペクトルにて65Hz以上、好ましくは70Hz以上、例えば、78Hzの半値幅を有するピークが検出される深層水であるのがよく、このような条件を満たすものとしては、例えば、沖縄県の沖合等で取水される海洋深層水が挙げられる。なお、沖縄県の沖合約30kmの水深1400mから取水した海洋深層水の17O−NMRスペクトルの半値幅は約78Hz(pH8.2)であった。
このような17O−NMRスペクトルにて65Hz以上の半値幅を有するピークが検出される特定の海洋深層水は、例えば、半値幅が65Hzより低いものと比べてエネルギーレベルが高く、このような海洋深層水を電気分解して得られる海洋深層イオン水と共に鮮魚を保存することで、K値の上昇を長期に亘って低く抑えることができる。
ここで、上述した海洋深層イオン水については、空気(例えば、CO)に触れると中和反応が生じてpHが変化する虞があり、本発明では、海洋深層イオン水を製氷化して海洋深層イオン水氷とするのが好ましい。これにより、pH安定性を高めることができる。そして、本発明では、このような海洋深層イオン水氷と共に鮮魚を保存することで、海洋深層イオン水と比べて、K値の上昇を長期に亘ってさらに低く抑えることができる。勿論、海洋深層アルカリ性イオン水を製氷化した海洋深層アルカリ性イオン水氷と共に鮮魚を保存すれば、より効果的である。
なお、鮮魚の保存環境については、例えば、10℃以下、好ましくは5℃以下の低温とするのが好ましい。また、少なくとも海洋深層イオン水氷を用いて鮮魚を保存する際には、所望のタイミングで海洋深層イオン水氷を補充するのが好ましい。
本発明によれば、水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水及びこの海洋深層イオン水を製氷化して得た海洋深層イオン水氷の少なくとも何れか一方と共に鮮魚を保存することにより、魚の鮮度を長期に亘って維持することができるという効果を奏する。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。勿論、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(試験例1)
複数匹の鯵を即刹した後、直ぐに、これら鯵の群の一匹についてK値を測定した後、下記の実施例1及び2、比較例1〜7の各氷水と共に14日間保存し、再びK値を求めて、それぞれ比較した。
(実施例1及び2)
アルカリイオン整水器(中国電力株式会社製)を用いて、グラスフィルターで濾過した海洋深層水を電気分解して、海洋深層酸性イオン水(pH5.96)及び海洋深層アルカリ性イオン水(pH8.47)を製造した。次に、製造した海洋深層酸性イオン水及び海洋深層アルカリ性イオン水について脱気処理をした後、直ちに−(マイナス)20℃で製氷化することで、実施例1の海洋深層酸性イオン水氷、実施例2の海洋深層アルカリ性イオン水氷を作製した。
(比較例1〜3)
グラスフィルターで濾過しただけの海洋深層水(pH7.59)、この海洋深層水を脱塩処理した海洋深層飲料水(pH6.79)、水道水(pH7.25)を実施例1及び2と同様にして製氷化し、比較例1の海洋深層水氷、比較例2の海洋深層飲料水氷、比較例3の水道水氷を作製した。
(比較例4〜7)
アルカリイオン整水器(中国電力株式会社製)を用いて、グラスフィルターで濾過した海洋深層飲料水及び水道水を電気分解して、各海洋深層飲料酸性イオン水(pH3.14)、海洋深層飲料アルカリ性イオン水(pH8.87)、水道酸性イオン水(pH3.53)及び水道アルカリ性イオン水(pH9.05)をそれぞれ製造し、実施例1及び2と同様にして製氷化し、比較例4の海洋深層飲料酸性イオン水氷、比較例5の海洋深層飲料アルカリ性イオン水氷、比較例6の水道酸性イオン水氷、比較例7の水道アルカリ性イオン水氷をそれぞれ作製した。
なお、海洋深層水は、沖縄県の久米島沖合2.3kmの水深約612mより取水した久米島海洋深層水を用いた。一方、海洋深層飲料水は、久米島海洋深層水を脱塩処理した久米島海洋深層水開発株式会社製の硬度1000の飲料水を用いた。
(鯵の保存条件)
即刹後の鯵を実施例1及び2、比較例1〜7の各水氷と共にそれぞれ袋に詰めて、14日間4℃の低温室に氷水の状態で保存した。また、比較のため、鯵だけを袋にそのまま入れて、同様の条件下で保存した。なお、各水氷は、粉砕して1日おきに補充した。
(K値の測定)
K値の測定には、鮮度測定器KV−101(オリエンタル電気株式会社製)を用いた。詳細には、まず、鯵の背肉約2gに10%トリクロロ酢酸を5ミリリットル加えて攪拌し、濾過した後、得られた濾液にメチルレッドを1〜2滴及び10NのKOHを数滴加えて中和し、これを抽出液(S)とした。次に、基礎反応液(0.05Mリン酸緩衝液)と洗浄用水とを1:1の割合で混合し、37℃で10分間洗浄を行った。そして、50マイクロリットルの抽出液(S)に酵素試薬(ATPase、ミオキナーゼ、デアミナーゼ、アルカリホスファダーゼを混合したもの)を50マイクロリットル加えた後、37℃で15分間インキュベートして酵素反応させて試料(S)とした。その後、反応セルに0.1Mリン酸緩衝液を1.2ミリリットル入れ、これに抽出液(S)を10マイクロリットル加え、その後さらに、酵素試薬(ヌクレオチドホスホリラーゼとキサンチンオキシダーゼとを配合したもの)を10マイクロリットル加え、成分濃度に比例した溶存酸素の減少を高性能ポーラロフラフ式酵素電極で計測して、Dとした。さらに、これに試料(S)を20マイクロリットル加え、同様に高性能ポーラロフラフ式酵素電極で計測して、Dとした。なお、Dは、HR及びHの総量であり、Dは、ATP関連化合物総量(ATP+ADP+AMP+IMP+HR+H)である。K値は、上記数式1により求めた。その結果を下記表2に示す。
Figure 2005342640
上記表2に示す結果より、水深612mの久米島海洋深層水を電気分解して得た久米島海洋深層イオン水からなる実施例1及び2の各水氷で保存した鯵のK値は、比較例1〜7の水氷で保存したもの又は比較例8の鯵だけで保存したものよりも低い値であった。特に、実施例2の海洋深層アルカリ性イオン水氷を用いたものは、14日目でもK値が38.5%と低く、食用に用いることができるものであった。また、保存後の実際の鯵について腐敗状況の外観検査を行ったところ、実施例1及び2の各水氷で保存した鯵は、比較例1〜7の氷水で保存した鯵と比べて、目が黒く、身が引き締まり、表皮の色も殆ど変化していなかった。
また、実施例1及び2の各水氷で保存した鯵のK値は、比較例4及び5の水氷よりも低かった。この理由としては、比較例4及び5の各氷水の原料である海洋深層飲料水の製造段階において、海洋深層水の脱塩処理により、その海洋深層水に含まれる抗酸化物質、例えば、リン脂質やトコフェノール等の成分が除去されたためと考えられる。
以上の試験結果から、実施例1及び2のような水深612mの久米島海洋深層水を電気分解して得た久米島海洋深層イオン水からなる海洋深層イオン水氷と共に鮮魚を保存することで、魚の鮮度を長期に亘って維持できることが分かった。特に、実施例2の海洋深層アルカリ性イオン水氷は、実施例1よりも、K値が低く抑えられたことから、優れた鮮度保持効果が得られることが分かった。
(試験例2)
即刹後の鯵についてK値を測定した後、上述した試験例1と同様の条件下で、下記の実施例3及び4、比較例9の各氷水と共に14日間保存し、3日目、7日目、14日目のK値を求めて、それぞれ比較した。その結果を下記表3に示す。
(実施例3及び4)
上述した実施例1及び2と同様に海洋深層水を電気分解して海洋深層酸性イオン水(pH5.79)及び海洋深層アルカリ性イオン水(pH8.15)を製造すると共に各イオン水を製氷化することで、実施例3の海洋深層酸性イオン水氷、実施例4の海洋深層アルカリ性イオン水氷を作製した。
(比較例9)
蒸留水1リットルに35gの食塩を溶解して3.5%食塩水を調製し、この食塩水を製氷化することで、比較例9の食塩水氷を作製した。
Figure 2005342640
上記表3に示す結果より、塩化ナトリウム以外のミネラル成分や抗酸化物質を含む実施例3及び4の各水氷で保存した鯵のK値は、3日目、7日目、14日目のそれぞれにおいて、比較例9の食塩水氷で保存したものよりも低い値であった。なお、実施例4の海洋深層アルカリ性イオン水氷により保存した鯵のK値は、実施例3の海洋深層酸性イオン水氷で保存した鯵のK値よりも低い値であった。
以上の試験結果からも、実施例3及び4のような水深612mの久米島海洋深層水を電気分解して得た久米島海洋深層イオン水からなる海洋深層イオン水氷と共に鮮魚を保存することで、魚の鮮度を長期に亘って維持できることが分かった。
上述した実施例では、鯵の保存方法を例示して説明したが、勿論これに限定されず、本発明は、鯵以外の様々な魚類を保存する際に適用することができ、特に、高価な魚の保存に適用すれば、質の高い新鮮な魚を比較的容易に提供することができる。

Claims (6)

  1. 水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得たものであることを特徴とする海洋深層イオン水。
  2. 請求項1において、海洋深層アルカリ性イオン水であることを特徴とする海洋深層イオン水。
  3. 水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水を製氷化したものであることを特徴とする海洋深層イオン水氷。
  4. 請求項3において、海洋深層アルカリ性イオン水を製氷化したものであることを特徴とする海洋深層イオン水氷。
  5. 水深500m以上の海洋深層水を電気分解して得た海洋深層イオン水、及び当該海洋深層イオン水を製氷化して得た海洋深層イオン水氷の少なくとも何れか一方と共に鮮魚を保存することを特徴とする鮮魚保存方法。
  6. 請求項5において、前記海洋深層イオン水として海洋深層アルカリ性イオン水を用いることを特徴とする鮮魚保存方法。


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