JP2005340983A - 階層型ネットワークとその構成方法、及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成が頻繁に更新されるネットワーク及び多数のユーザを収容するネットワークにおいて、アドレス情報を含むネットワーク構成情報の管理を自動化し、管理コストを低減する。また、ユーザが個々の端末に対して行う構成情報設定を自動化し、ネットワークサービスの可用性を向上させるネットワークインフラを構築する。
【解決手段】ネットワークを構成する装置間の接続状態を階層構造と捉え、階層情報を含むトポロジ情報に基づいて、ネットワークを構築する。階層化されたネットワーク構成において、個々の階層を管理するサーバもしくはサーバ機能を持つ情報中継装置が、自分の装置よりも下流側のインタフェースを通じて該装置に接続された中継装置に対して、該下流の中継装置において利用可能な前記識別情報を決定し、決定した識別情報を下流装置へ通知することにより、有効なアドレス配布を実現する。
【選択図】図3
【解決手段】ネットワークを構成する装置間の接続状態を階層構造と捉え、階層情報を含むトポロジ情報に基づいて、ネットワークを構築する。階層化されたネットワーク構成において、個々の階層を管理するサーバもしくはサーバ機能を持つ情報中継装置が、自分の装置よりも下流側のインタフェースを通じて該装置に接続された中継装置に対して、該下流の中継装置において利用可能な前記識別情報を決定し、決定した識別情報を下流装置へ通知することにより、有効なアドレス配布を実現する。
【選択図】図3
Description
本技術は、ネットワークを構成する端末その他の装置におけるネットワーク構成情報の自動設定方法に関する。特に、携帯情報端末による相互通信ネットワークのように、複数の端末及びサーバの接続状況(ネットワークトポロジ)が頻繁に変更される場合、また多数のネットワークが相互に接続され多層化された構成をとる場合において、装置間での通信を確保し、経路制御を行うためのネットワーク構成情報(アドレス配布状況)の管理方法に係る。
インターネットや企業ネットワークでは、その多くがOSI階層モデルのネットワーク層プロトコルとして、IP(Internet Protocol)を利用している。IPネットワークでは、ネットワークを構成する装置のインタフェースに設定されるIPアドレスに基づいて装置を識別し、ネットワークトポロジを認識する。このIPアドレスに基づいた経路制御を行うため、RIP(Routing Information Protocol)、OSPF(Open Shortest Path First)、BGP(Border Gateway Protocol)などのルーティングプロトコルが利用されている。ネットワーク内で使用されているアドレス情報を、パケット中継装置間で相互に通知し、ネットワーク構成状況をデータベースとして装置内に保持する。データベースに登録されたアドレスの分布に基づいて自装置から到達可能な経路を検索し、またそこに至る最適経路を決定する。このルーティングプロトコルの働きにより、ネットワークを介したデータ通信を実現している。
従来のネットワークでは、IPアドレスの設定は、サーバ及びルータ装置のインタフェースに対して、ネットワーク設計等を経てネットワーク管理者が予め決定したアドレスを設定することが多い。各インタフェースに対して設定されるアドレス番号やネットマスク、デフォルトゲートウエイを含む、ネットワーク接続に必要な情報を、以下まとめてネットワーク構成情報と記述する。これらネットワーク構成情報は、装置の移動や回線増設など、ネットワークの構成が変更される際に、各装置において再度設定行う必要がある。
現状では、これらの設定は多くが手動によって行われるため、システム管理者の負担の増大を招き、さらには複雑な設定を要求されることによりシステムトラブルの原因となる可能性が大きい。個人ユーザの使用するPCや携帯端末についても同様である。ユーザは、自身の使用する端末をネットワークへ接続するために、ネットワークアドレス、ネットマスク、ゲートウエイアドレス、DNSサーバ、及びプロキシなどの接続情報を、それぞれの端末に個別に設定する必要があった。そのため、ネットワーク管理者の、ここのユーザへのアドレス割当て作業はもちろんのこと、個人が複数のアドレスを所有する場合などに管理する情報が多く、可用性の面で大きな問題となる。
また、従来、グローバルに使用できるIPアドレスは組織単位で使用を申請して登録されるが、小規模なネットワークや個人で使用することを目的とする家庭内LANなどでは、プライベートアドレス空間を使用することが多い。このプライベートアドレスは個々のネットワーク内で自由に使用でき、それらは閉じたネットワーク内でのみ使用することが決められている。モバイル環境が普及すると、LANのみならず、PAN(Personal Area Network)など個人管理の小規模ネットワークが偏在し、情報交換などのため互いに接続する状況が考えられる。このとき、同じアドレスを持つ端末が相互に接続されたネットワーク内に複数存在する場合には、パケットの正常なルーティングができなくなる。従って、これら管理者が異なる複数のネットワークを接続するため、アドレス情報はじめネットワーク構成情報の管理が必要である。そのため、自身のネットワークに加え、外部ネットワークの管理によるコストは次第に増大する傾向にある。
現在、アドレス管理を自動化するために広く用いられるのはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)である。DHCPはアドレス管理サーバ(DHCPサーバ)をネットワーク内に備え、当該ネットワークに属する端末(DHCPクライアント)に対して、使用可能なネットワーク構成情報を、有効期限を決めて付与する。DHCPクライアント機能を持つ端末は、自身のネットワーク利用に際して設定を意識する必要がなく、ネットワーク構成情報はDHCPサーバの設定のみで終了するため、一度サーバ設定を行えば、当該ネットワークへの端末の増減に対して設定変更の必要がなく、管理コストが低減できる。IPv4のプライベートアドレス空間で主に用いられてきたDHCPに対し、IPv6では、ルータから端末へのアドレス自動配布方法として、RA(Router Advertisement)が用意されている。
これは端末の接続されるインタフェースに設定されたネットワーク識別情報(Network Prefix)と、端末側のインタフェースの持つMACアドレスとを組み合わせ端末用アドレスを生成する方法である。これらの方式は、ルータ及びサーバと同じコリジョンドメインに属する装置に対してアドレスを提供する方法であり、各装置のサブネットにおける端末の設定には対応していない。IPv6では、これらサブネットで利用するネットワーク識別子(Prefix)配布し、Prefixを受信した装置は、自装置のサブネットで、当該Prefixと端末インタフェースのMACを用いてRAにより配布アドレスを決定することができる。
このPrefixを配布する方法をPD(Prefix Delegation)と呼び、現在標準化が進められている。PDとRAを組み合わせることにより、ネットワークの階層構造が2階層までの場合には、ネットワーク内でのアドレス重複などの矛盾を生じることなく、各装置への設定が可能である。
従来のIPアドレス設定方法では、ネットワークの設計・構築からユーザ端末へのアドレス配布に至るまで、ネットワーク構築作業の全般がネットワーク管理者に委ねられる。現在、携帯型の端末が多様化し、個々のユーザがそれぞれ複数の端末を所持することも珍しくはない。モバイル端末のこうした普及により、端末とネットワークを使った情報サービスの多様化が進んでおり、移動先あるいは移動中のネットワークを介した情報へのアクセスなど、ユーザがオンデマンドで情報を入手できる環境が整いつつある。
また、将来のネットワークにおいては、モバイル環境の充実とユーザ端末の普及により、各ユーザの保持する端末が形成するネットワークは、その構成が頻繁に変化する。業務等での一時的な外出先におけるネットワーク接続に加え、ユーザ相互の直接通信によるアドホック型のネットワーク構成も随所に見られる。会議室における端末間通信はその一例である。
上記のように構成が頻繁に変化するネットワークを管理・運用する場合、ネットワーク利用者の接続状況を随時監視し、ネットワーク構成(トポロジ)が変化する都度、構成情報を更新するという運用方法は現実的ではない。構成が頻繁に変化するネットワークにおいては、個々のネットワークを利用するユーザの入れ替わりが頻発するので、個々のユーザに対して決められたアドレスを割り振ることが困難なためである。ユーザの入れ替わりが頻繁になる原因としては、例えば、サテライトオフィスの利用や、通常オフィスにおける携帯端末からの情報アクセスの増加等である。
一方、従来のアドレス自動設定の際に用いられているDHCPは、フラットなネットワークを想定した技術であり、ネットワークトポロジを考慮していない。従って、サブネットを持つネットワークなど、階層構造を持つネットワークに対しては、整合性のあるネットワーク構成情報(例えばアドレスなど)の配布ができない。ここで、「整合性のあるネットワーク構成情報の配布」とは、ネットワーク管理区分や、端末間の接続関係(トポロジ)を反映し、通信におけるパケットの経路を想定したアドレスを予め決定することである。すなわち、通常のネットワークは、管理される単位ごとに区別される、複数のネットワークによって構成される。
あるネットワークは、その中に複数のサブネットワークを含み、各サブネットワーク内部には、さらに複数のネットワークが含まれる、という階層構成をとる。これらのネットワーク単位で経路を集約し、ネットワーク相互の通信を確立することが、ネットワークの管理、特定コミュニティ内でのサービス提供、メンバ間情報共有などネットワーク利用上有利であり、ネットワーク区分ごとに利用するアドレス番号を規定しておくことが普通である。
よって、従来のDHCPでは、階層構造を持つネットワークに対しては、正常なルーティングが不可能である。また一方、IPv6で利用できるPD及びRAを用いたアドレス配布方式で対応できるネットワーク構成は2階層までであり、3層以上の多階層から成る構成のときに、やはり整合性のあるアドレス配布ができないという問題がある。
さらに、DHCP、DHCPv6を利用する従来のアドレス配布方式では、他のサーバのアドレス配布状況がわからないため、任意の階層に属する装置間での通信を実現することは困難である。
携帯端末の普及とネットワーク環境の拡大に伴い、ネットワークの構造が、コア網とアクセス網、あるいはインターネットとイントラネットという分類で表現される従来のネットワーク構成とは異なるものになりつつある。中継装置が移動するアドホック型ネットワークや、P2Pのユーザ間通信がよい例である。
携帯端末の普及とネットワーク環境の拡大に伴い、ネットワークの構造が、コア網とアクセス網、あるいはインターネットとイントラネットという分類で表現される従来のネットワーク構成とは異なるものになりつつある。中継装置が移動するアドホック型ネットワークや、P2Pのユーザ間通信がよい例である。
移動可能な装置が相互に接続しネットワークを構成するには、相互通信経路に加えて外部ネットワークへの各端末からの通信経路を確保しなければならない。その際、経路に沿った装置間の通信順序が重要になる。アドレス設定の整合性を確保し、通信路を確保するためには、既に経路を確保している他の装置との接続を行う必要がある。
以上のように、ネットワーク構成情報の設定順序を考慮すると、通信経路に沿った階層構造が生じる。従来のネットワークに見られる、フラットなネットワークを構成する装置がそれぞれサブネットを持つ構造とは異なり、ネットワークを構成する各装置は、自装置に直結された上流装置の属する既存のネットワークのうち、いずれかへ接続することになり、必ずしも全ての装置が同一のコリジョンドメインに属するわけではない。従って、本発明は、階層化したネットワークにおける通信経路確保手段、ないしアドレス配布手段を提供することを目的とする。
本発明の基本概念は、階層化されたネットワーク構成において、個々の階層を管理するサーバもしくはサーバ機能を持つ情報中継装置が、下流側の階層に属する情報中継装置に対して、下流側の中継装置が使用可能なアドレスを配布することにより、自立的にネットワークの階層構造を構成する点にある。
このため、本発明の情報中継装置は、ネットワークの接続形態(以下、「トポロジ(構成)情報」)情報と、ネットワークアドレスを含む識別情報とを内部に保持し、更に、自装置及びその接続対象であるネットワークのトポロジ情報を収集し、トポロジ情報に基づいて自装置と周囲の装置との接続状態とネットワーク構成とを把握する。装置は、把握した情報に基づき、下流側の中継装置において利用可能な前記識別情報を決定する。更に、決定した識別情報を下流装置へ通知することにより、有効なアドレス配布を実現する。
なおここで、情報中継装置で構成されるネットワークにおいては、便宜的にコアネットワーク側を上流、ユーザ端末側を下流と表現するが、他に適当な表現がなければ、コアネットワーク側を下流、ユーザ端末側を上流と表現する場合もある。以上、詳細は、実施の形態欄で説明される。
本発明では、将来的に予測される、移動端末により形成されるネットワークに対し、階層化によるトポロジ管理方法を提案する。この階層型ネットワークと、トポロジ情報管理、及び下流で利用可能な識別情報のみを下流装置に対して配布する識別情報管理によって、整合性のあるアドレス配布を実現する。任意の階層に属する端末間での通信が可能になる。またネットワーク構成が変更された場合も、階層構造を活かし、識別情報の再配布によって端末間の相互通信を確保することが可能である。装置の移動を考慮した柔軟なネットワーク構築が実現できる。
本発明を用いることで、アドレス情報をはじめとするネットワーク構成情報の設定、更新を自動化し、ユーザとしての立場から見たネットワークの可用性を向上させることができる。これにより、従来困難であった整合性のあるアドレス配布を自動化し、また組織内ネットワークや個人向けサービスを提供する場合のネットワーク全体に関わる基本的な設定を、基幹サーバにおいて行うだけで端末装置やネットワーク構成変更に自動的に対応できるため、ネットワーク管理者の負担を大幅に低減する。
図1は、本実施例で想定するネットワークの構成例である。中継装置610〜660は互いに接続しあうことにより、一つの通信領域であるネットワーク100を形成する。図1に示したネットワークは、各中継装置に属するサブネットが一つしかなく、構成としては最も単純なネットワークである。それぞれの装置はネットワーク100の中で移動した場合でも、接続相手を随時変更することによって接続性を保つことが可能であり、いわゆるアドホック型のネットワークを構成する。
図1に示したネットワークは、中継装置610〜660のうち、中継装置610、620、630、640が接続され、端末装置670から中継装置610、ネットワーク603を介してサーバ602に通じる通信経路が形成されている状態を示している。また、中継装置620、630、640、660はそれぞれ自身の管理するネットワークNet E 611、Net F 631、Net D 200、Net G 661を持つ。中継装置650および660は、図6の状態では接続されていないが、中継装置の管理者または中継装置自身がネットワークへ接続要求を出すことにより、ネットワークへ接続できうるものとする。更にまた、中継装置610〜660は、それぞれ自由に移動することもできるものとする。
これらの中継装置は、従来のPC、サーバ、ルータ型の装置でもよいし、携帯型端末であってもよい。また、これらの装置間の通信は、Ethernet(登録商標)などの優先接続を用いてもよいし、802.11b/gなどの無線規格によって接続されてもよい。なお、図中で、本実施例で述べる上流側とは外部ネットワーク601側を意味し、下流側とは、端末装置670側を意味する。すなわち、上流ネットワーク側とは、基幹ネットワークに近い側のネットワークを意味し、インターネットやイントラネット等も上流ネットワークに含まれる。
本構成で、ネットワーク構成情報は上流側から順に決定される。中継装置610は外部への通信経路として必ず通過する装置であり、外部接続のためのグローバルなアドレスを保持するものとする。従来のフラットなネットワーク構成とは異なり、Net A 611は、中継装置610の管理下、Net B 621は中継装置620の管理下、Net C 631は中継装置630の管理下、Net D 641は中継装置640の管理下に、それぞれ属する構成をとる。この情報は各中継装置のトポロジ情報管理データベース(以下、「DB」と記述する)に保持される。
ここで、トポロジ情報とは、端末、サーバなど機器同士の接続関係と、それによって実現されるネットワークの構成を示す経路図(経路情報)をトポロジ情報と呼ぶ。ここでは、特に個々の装置が接続される対向側装置の情報(装置ID、インタフェースID、経路情報を含む)、各インタフェースが当該端末から見て上流側か下流側かを示すインタフェースの接続方向、及び回線種別の情報を、トポロジ情報と称する。ここで、上流側か下流側かはトポロジ情報決定側か否かによって端末同士で相対的に一意に決定される。
従って、トポロジ情報は、Net A 610は中継装置610の管理下、Net B 621及びNet E 622は中継装置620の管理下、Net C 631及びNet F 632は中継装置630の管理下、Net D 641及び端末装置670は中継装置640の管理下となる。これらの関係は、各中継装置及び端末が移動する度に変更され、各装置に保持されているトポロジ情報も更新される。
図2は、図1に示したトポロジを有するネットワークにおいて、実際にアドレスを配布する方法を示した図である。図2のネットワークにおいては、ネットワークの識別情報は、ネットワークの各階層において管理される。例えば、図2に示すネットワークがIPv6プロトコルに従うネットワークの場合は、上流側の中継装置から下流側中継装置にprefixが配布される。また、IPv4プロトコルに従うネットワークである場合は、上流側から下流側に実アドレスが配布される。
本ネットワーク例は、階層管理ネットワークと外部ネットワークとを接続する基準装置1001と、中継装置1002〜1004と、端末装置1005〜1010とによって構成される。各装置は、それぞれインタフェースを備え、それぞれが各インタフェースによって接続される。基準装置側がネットワークの上流に、各端末側が下流に相当する。
階層関係を整理すると次のようになる。基準装置1001は、インタフェース1001aと、1002aを管理する。中継装置1002は、インタフェース1002b〜1002e、及びインタフェース1003a、1004a、1005a、1006aとを管理する。同様に、中継装置1003は、インタフェース1003b〜1003d、1007a、1008a、1009aを管理し、中継装置1004は、インタフェース1004b、1010aを管理する。
図2は、図1の任意の階層のネットワークを拡大して示した図である。基準装置1001は、図1の各階層における最上位の装置であり、ネットワーク100においては、中継装置610に、ネットワーク622においては、中継装置620に相当する。ここで、前者の場合を想定すると、中継装置1002は図1の中継装置620に、中継装置1003は図1の中継装置630に、また中継装置1004は、図1の中継装置650に相当する。端末1005、1006は、図1のネットワーク622に属し、端末1007、1008、1009はネットワーク632に属し、また端末1010は中継装置650のサブネット651に属する。
なお、ここで「ネットワーク識別情報」とは、対象となる中継装置及び端末のインタフェースが持つアドレス番号及びprefixを含むネットワーク上での識別情報を指す言葉として用いている。具体的にはアドレス番号を指すが、ネットワーク上での位置を把握できるIDであれば利用可能である。
識別情報を各階層で管理するため、基準装置1001及び中継装置1002〜1004はアドレス情報他の識別情報を管理する識別情報管理機能を備える。ネットワーク内にあるインタフェースは、上記の管理関係に従って、識別情報を配布される。具体的には、中継装置1002が基準装置1001に接続する場合、基準装置1001によってインタフェース1001a及び1002aの識別情報が決定され、中継装置1002aは基準装置からの通知に従って、インタフェース1002aの識別情報を設定する。
中継装置1002は、自身の管理下にあるインタフェース1002b〜1002eに対して装置の接続が確認されると、各インタフェース及びその接続先のインタフェースに使用する識別情報を決定し、自身のインタフェースに識別情報を設定すると共に、接続先インタフェースに対して、決定した識別情報を通知する。中継装置1002は、インタフェース1002bと1005aの通信、インタフェース1002cと1006aの通信、インタフェース1002dと1003aの通信、インタフェース1002eと1004aの通信で使用される識別情報を決定し、装置1002の識別情報DBに登録する。中継装置1003、1004、端末装置1005及び1006は、通知された識別情報を、対象である自身のインタフェースに設定する。
同様に、中継装置1003では、インタフェース1003bと1007a間、インタフェース1003cと1008a間、インタフェース1003dと1009a間で使用する識別情報を決定し、自身のインタフェースへ設定すると共に、各端末装置へ通知する。中継装置1004の管理下にあるインタフェース1004bと1010aについても同様に処理する。
本実施例では、識別情報を階層別に管理するため、自身と直接接続されたインタフェースに関する情報を自身の識別情報管理DBに保持する。各装置内のトポロジ情報DB及び識別情報DBを用いて、上位装置から指定される識別情報と、自身の管理下にある装置の識別情報との対応付けを実現する。階層別に管理されるトポロジ情報及び識別情報に関しては、中継装置間で相互に通知し、装置間の接続情報を保持しておいてもよい。各階層における、管理下の装置で使用する識別情報の決定は、上流側の装置からネットワーク識別子を含む情報を指定してもよいし、各階層の中継装置が独自に判断して下流のアドレスを決定してもよい。後者の場合には、特に、トポロジ情報及び識別情報の使用状況に関する中継装置間の相互通信処理を行い、ネットワークアドレスを含む識別情報の整合性を保つ。
図3は、図1および図2の階層ネットワークを構成するパケット中継装置の一構成例である。以下の説明では、図3の中継装置が図6の620であるとして説明するが、他の中継装置610,或いは中継装置630〜660であっても構成は同じである。
中継装置1は、入力処理部4と、スイッチ部5と、出力処理部6と、制御部30と、トポロジ情報処理部20と、アドレス情報を含む識別情報処理部10とを含む。入力処理部4は、入力回線2−1〜2−nを介して入力されたパケットのヘッダ情報を抽出し、パケットの宛先情報を含むヘッダ情報を、制御部30へ通知する。制御部30は、受信パケットのヘッダに含まれる宛先情報に基づいてスイッチを切り替えるための経路表31を保持する。経路表31には、パケットの宛先を識別する識別子と、送信元を識別する識別子と、送信先へ出力するための出力先ポートの識別子の対応情報が含まれる。
制御部30では、入力処理部4から受信した宛先情報に適する出力先を、経路表31に基づいて決定し、当該パケットを受信した入力ポートと出力ポートとの組合せを、スイッチ部5に通知する。スイッチ部5では、通知される入出力ポートの対応情報に基づきスイッチ内の経路を切り替える。受信パケットは、切り替えられた経路に従って出力ポートに送られ、出力ポートでヘッダ情報の更新若しくは修正が行われた後、送信回線3−1〜3−nを通じて次の装置へ送られる。
入力処理部4で受信されるパケットには、OSPFやBGPのルーティングプロトコルで利用される制御パケットも含まれる。この制御パケットにより、装置のインタフェース間での接続状態やアドレス情報が通知され、制御部30において通知された経路情報に基づいて経路表31が構成される。この経路表31は、ネットワークの構成や回線に使用状況に応じ、経路情報を参照して随時最適な経路を選択するように計算され、更新される。
本実施例においては、ネットワークの構成を示す情報として、経路表以外に装置間若しくはネットワーク間、あるいはネットワークと装置との間における相互依存関係を利用する。装置とネットワークの関係、あるいはネットワークとサブネットワークといった関係は、ネットワーク構成を把握する上で有効な情報である。装置は自身が属するネットワーク識別子、自身が管理するネットワーク及び装置の識別子に関する情報を自装置内に保持し、自身と接続先装置との位置関係を判断する。ネットワーク構成情報には、接続先のネットワーク若しくは装置が、自身から判断してネットワークのコア側(以下、「上流側」と称する)に相当するか、ネットワークのユーザ(末端)側(以下、「下流側」と称する)に相当するかを示す識別子が含まれる。
本実施例では、ネットワークを構成する各装置において構成を把握するため、自身の管理するネットワーク及び装置に割り当てられる、アドレス番号を含むネットワーク上での識別情報を、自身の識別情報処理部10に保持する。識別情報処理部10は、自身の管理下にある装置及びネットワークの識別情報を識別情報DBへ記憶する。識別情報処理部10は、下流側に属する装置及びネットワークに対して、使用可能なアドレス情報などネットワーク上での識別番号を計算もしくは抽出し、割り当てる。識別情報DBへ保持される、下流側装置での識別情報の利用状況は、装置の移動やネットワークからの切断など接続状況に応じて随時更新される。この識別情報には、自装置の上流にあたる装置の識別情報、及び外部ネットワークへ接続するためのゲートウエイ装置の識別情報が含まれていてもよい。
入力処理部4は、受信したパケットのヘッダ情報に基づき、制御部30、トポロジ情報処理部20、識別情報処理部10のいずれかと通信を行う。受信情報がルーティング情報の場合には、制御部への通知、トポロジ情報の場合には、トポロジ情報処理部20への通知、また識別情報を受信した場合には、識別情報処理部10への通知を行う。制御部30、トポロジ情報処理部20、識別情報処理部10は、受信情報に基づき、情報の新規登録もしくは保持情報の更新を行う。
トポロジ情報処理部20、識別情報処理部10に保持される情報は、必要に応じて、制御部30、入力処理部4、出力処理部6から随時参照される。また、識別情報及びトポロジ情報処理部は相互に情報を参照し、ネットワーク構成情報の計算処理を行うことにより階層型ネットワークを実現する。
図4はトポロジ情報処理部で管理されるネットワーク構成情報の一例である。本実施例では、図4のネットワーク構成情報は、テーブル形式でトポロジ情報DB21に保持される。図4のフィールド2のテーブルは、各装置の持つインタフェースの識別子フィールド201、インタフェースに割り当てられたアドレス番号を含むネットワーク上での識別情報フィールド202、各インタフェースの属性を示す識別子フィールド203、接続先の装置もしくはネットワークの識別子フィールド204、接続先の装置もしくはネットワークに備えられ自身と接続されているインタフェースの識別子フィールド205を含む。属性フィールド203には、接続先の装置が自身にとって上流に相当するか、下流に相当するか、あるいは下流の中の一カテゴリとして、自身のサブネットに相当するか、といった情報が含まれる。
ここで、属性フィールド203に含まれる属性情報について、図1の中継装置620を例として説明する。ネットワーク100において中継装置620より上流に相当する中継装置610とはNet A 611で接続されている。このNet A 611にいたるインタフェースがIF 1である。図2と図1の対比で中駅装置1001を図1の610、中継装置1002を図1の520とみなすと、IF 1は、図2ではインタフェース1002aに相当する。同様に、テーブルに記載されている下流向きインタフェースIF 2、IF 3については、それぞれNet B 621、Net D 623に接続するインタフェースであり、これらは図2のインタフェース1002d、1002eに相当する。IF 4は自装置の管理下にあるサブネットへの接続であり、図1のNet E 622を形成するインタフェースである。図2では、1002bもしくは1002cにあたる。
なお、識別子フィールド205には、自装置のインタフェースと接続されている相手先のインタフェースの識別情報IDに関する情報が格納される。論理的な接続を仮定する場合には、論理ポート番号がフィールド201に来て、出力番号のポートが、フィールド205に格納される。
実際に中継装置を動作させる上では、インタフェース識別子フィールド201と属性フィールド203、もしくは接続先識別子フィールド204と属性フィールド203との対応付けが少なくとも必要である。他の情報は、例えば従来のルーティイングプロトコルの動作で生成される経路表を、本テーブルと同時に参照して得ることも可能であるし、独自のプロトコルによって、これらの情報を収集してもよい。また、図4に示したテーブルは、対応させる項目の一例を示したものであり、ネットワーク構成における装置及びネットワークそれぞれの相互依存関係を記述する、他のパラメータを用いて表記しても構わない。
ここで、新たに接続された装置からのアドレス要求パケットを受信した場合の動作を例に、図4のテーブルの利用方法を説明する。図3の入力ポートに入ったパケットは、入力処理部4でヘッダ情報を抽出される。受信ポートが下流向けポートであった場合には、宛先情報及び送信元情報、さらには受診したインタフェースもしくはポートIDに基づき、当該中継装置とパケット送信元装置との接続関係をトポロジ情報として、図4のテーブルの形式でトポロジ情報DB21に格納する。
トポロジDBには、図4のように自装置のインタフェースに設定されているアドレス情報が格納されている。識別情報管理部に問い合わせ、利用可能なアドレスを検索して、パケットを受信した自装置のインタフェースへアドレスを設定すると共に、識別情報管理DB11に格納するアドレス利用状況データを更新する。また、下流側装置へのアドレス配布のため識別情報管理DBから利用可能なアドレスを検出し、制御部30でアドレス通知パケットを生成後、当該装置に向けパケットを送出する。特定のポートにおける接続情報が変更された場合も同様である。変更情報を検知したポートに対して、トポロジ情報DBでインタフェースの属性を検索し、属性が下流側であったときに、インタフェースの設定を変更し、識別情報管理DBを更新する。
図5は、識別情報処理部に保持されるネットワーク識別情報の一例である。本実施例では、図5のネットワーク識別情報は、テーブル形式で識別管理DB11に保持される。ネットワーク識別情報テーブルに格納されるデータの例としては、自装置の管理下にある装置及びネットワークの種別を識別するための情報が格納される種別フィールド301、種別フィールドで記述されるネットワークや装置に対して配布可能なアドレスが格納されるアドレス情報及びネットワーク識別情報フィールド302、自装置が管理する対象である装置及びネットワークの識別子を格納する識別子フィールド303、自装置のインタフェースと各接続先との対応情報フィールド304が含まれる。
対応情報フィールド304には、トポロジを知るための接続先の情報が格納される。自装置の出力ポート番号を格納しても良いが、その場合、出先ポートに加え、相手先の接続ポートを、フィールドを追加して記録する。これにより、自装置が、ネットワークトポロジを把握する手がかりにできる。また、これらの情報に加え、自装置にとって上流にあたる装置の識別情報、及び上位ネットワークにおける特定サーバの識別情報を含めても構わない。
アドレス配布の重複を回避するため、他の中継装置が管理する装置若しくはネットワークに関する識別子の利用状況を相互に通知する場合、それらの情報を、図3に類似の対応表を用いて識別情報管理DBに保持しておくことが有効である。管理下にある下流の装置に対してアドレス情報を配布する場合、これらの情報を含む識別情報管理DBを参照して利用可能なアドレス情報を選択することができる。また、アドレス決定にあたっては図2に示すトポロジ情報を利用することもできる。その場合、自装置の識別情報や上流装置で使用されている識別情報を参照してアドレスを決定する。
図5のテーブルは識別情報管理部10内の識別情報管理DBに保持される。自装置をネットワークへ新規に接続した場合もしくは自装置の下流側インタフェースへ他の装置が新たに接続された場合に、制御部30及びトポロジ情報処理部20からの要求に応じて、また識別情報処理部内で、下流側へ通知するアドレスを決定する際に、参照される。アドレス決定に際して、インタフェースの属性に関する情報をトポロジ情報DBから取得する。決定したアドレス情報は、制御部へ通知される。
なお、図4に示したテーブルにおいて、実際に装置を動作させるには、からなずしも図4に示した全てのフィールドを用いてテーブルを構成する必要はなく、インタフェース(ポート)識別子フィールド201と、属性フィールド203があれば原理的には動作可能である。アドレス情報フィールド202、接続先ネットワーク識別子フィールド204、接続先インタフェース識別子フィールド205はオプションフィールドになる。
同様に、図5に示すテーブルを構成する上で、必要最小限のフィールドは、アドレスフィールド302とネットワーク種別フィールド301で、その中でも特に、自装置下流側(サブネットを含む)に関する部分の情報306がミニマムフィールドとなる。ネットワーク種別フィールド301は、実際にはインタフェース(ポート)識別子フィールド304で置き換えてもよい。接続先ノードの識別子フィールド303と接続先インタフェースの識別子304、また上位向けインタフェースのアドレス情報に関する行307、及びゲートウエイ情報に関する行308は、オプション情報である。
上で述べたオプションフィールドないしオプション情報を持つ利点としては、自装置の置かれた接続状態を、より詳しく知ることができる点である。つまり、オプションフィールドないしオプション情報を、接続を許可するか否かといった判断をするための補助情報として活用することができる。接続を許可し、テーブルに載せた後には、例えばアプリケーションレイヤでの転送制御など、IPアドレス以外の条件を付加して転送制御を行う際に利用できる。行307や行308に格納されるアドレス情報は、制御部30にあるルーティングテーブル31があれば原理的には不要であるが、自装置に関連したアドレスを識別情報管理DB11に纏めておくことで、前述の高位レイヤ処理を行なう際に使いやすくなる。例えば、制御用のソフトウェア設計が簡単になる等の利点がある。
図6は、トポロジ情報及び識別情報を装置間で相互に通知する際に利用する制御パケットの基本構成を示す図である。データパケットのヘッダ部には、宛先装置もしくはネットワークの識別情報401、送信元識別情報402、通知情報の種別を示す識別子403、対象識別子404、状態識別子405、データ部406が含まれる。宛先識別子401及び送信元識別子402は、パケットのルーティングに用いられる。
情報種別識別子403は、当該パケットが識別情報配布要求のためのパケットか、識別情報配布のためのパケットか、あるいは装置の新規接続と、該装置の識別情報を通知することを目的としたパケットか、といったパケット送信目的を識別するための識別子である。尚、トポロジ情報と識別情報との区別は、この情報種別識別子403フィールドで実現してもよく、別途識別用のフィールドを用意してもよい。対象識別子404は、通知される情報が対象とする装置若しくはネットワークの識別情報を示す。また状態識別子405は、パケットに含まれる情報が新規登録に関するものか、既登録情報の更新に関するものか、あるいは登録情報の削除に関するものか、といった処理の識別に用いられる。データ部406には装置のトポロジ情報、識別情報などの通知されるべき情報が格納される。
フィールド403から406の情報は、パケットのヘッダ部分に記述してもよいし、従来の例えばIPパケットのデータ部分に記述しておいてもよい。前者の場合には新規にパケットフォーマットを定義するため、独自のプロトコルによって処理する必要が生じる。後者の方法をとった場合には、パケット中継時にデータ部を参照し、必要な情報を抽出できるよう、パケットのヘッダ部に特定の識別子を挿入する。またこのとき、入力処理部4には、図6に示すフォーマットを解釈するための機能を備える。
次に、図2に示したアドレス配布を実行する際に各中継装置で実行される連携動作と、その際に各々の中継装置で実行される動作について説明する。図2に示したアドレス配布を実行するに当たっては、個々の中継装置の下流側に(パターン1)と、上位の中継装置から識別情報が指定される方式(パターン2)とがある。初めに、パターン1について説明する。
(パターン1)
図7は、識別情報を各階層で独自指定する場合に、ネットワークを構成する各中継装置が実行する連携動作の一例を示すシーケンス図である。ここで、図7に示される「基準装置1001」、「中継装置1002」、「中継装置1003」、「端末1009」のネットワーク上での階層関係を、図1と対比させて説明する。図2のネットワークを、図1のネットワーク100の一部である、中継装置620以下を切り出したものとみなすと、基準装置1001は、切り出した階層の最上位に位置する中継装置620、中継装置1002は図1の中継装置630、中継装置1003は図1の中継装置640、端末装置1009は、図1の端末670に相当する。
図7は、識別情報を各階層で独自指定する場合に、ネットワークを構成する各中継装置が実行する連携動作の一例を示すシーケンス図である。ここで、図7に示される「基準装置1001」、「中継装置1002」、「中継装置1003」、「端末1009」のネットワーク上での階層関係を、図1と対比させて説明する。図2のネットワークを、図1のネットワーク100の一部である、中継装置620以下を切り出したものとみなすと、基準装置1001は、切り出した階層の最上位に位置する中継装置620、中継装置1002は図1の中継装置630、中継装置1003は図1の中継装置640、端末装置1009は、図1の端末670に相当する。
各階層で独自にアドレスを指定するため、アドレス配布の順序は階層に依存しない。但し、この場合には、各階層を形成する中継装置間で、識別情報の相互通知は行わなければならない。ステップ601で、第1の中継装置1002から第2の中継装置1003の上位インタフェースに対して識別情報が通知され、第1の中継装置1002には該識別情報が登録される。第2の中継装置は、ステップS602により自身の上位装置である第1の中継装置1002へ、自身の持つトポロジ情報及び識別情報を通知する。
また、ステップS603にて、基準装置1001から第1の中継装置1002の上位インタフェースに対して、ステップS601とは独自に識別情報が配布される。第1の中継装置は、ステップS604で自身の保持するトポロジ情報と識別情報を、基準装置1001へ通知する。さらに、第2の中継装置1003は、ステップS605で、自身の管理下にある端末装置1009に対して、使用する識別情報を指定し、配布する。配布した識別情報は、第2の中継装置1003に保持され、この情報はまたステップS606、S607で上流装置へそれぞれ伝達される。
図8は、図7に示した連携動作が実行される際に、各中継装置で実行される識別情報配布処理を示すフローチャートである。ここでは、識別情報を各中継装置が独自に指定する場合の識別情報設定処理の一例を示す。装置をネットワークに接続し、上流装置から自装置の上流側インタフェースの識別情報を受信し、設定するまでの処理は、図13に関する後段の実施例で詳細に説明する。なお、図8の「開始」ステップとS101の間に存在する(2)という数字は、後述する図9に示される(2)からの続きであることを示す。
ステップS502で受信する上流側インタフェースの識別情報は、自身が直接所属する装置によって決定される。上流側インタフェース識別子を受信した後、ステップS504にて、自身の下流に装置が検出された場合は、ステップS505で下流側装置及び自身のインタフェースの属性情報をトポロジ情報処理部に登録する。続いてステップS506において、自身の下流側で使用する識別情報を決定する。このステップS506では、他の装置から受信した識別情報の使用状況、及びトポロジ情報に基づいて使用可能な識別情報が計算される。決定した識別情報を、ステップS507で配布した後、ステップS508で自装置の識別情報処理部に配布状況を登録し、他の中継装置へ自身の識別情報を配布して処理を終了する。
ネットワーク構成情報受信ステップS502は、入力処理部4のいずれかのポートにて行われる。入力処理部4でパケットの内容を抽出した後、ステップS503は入力処理部4とトポロジ処理部20との間で処理される。ステップS504の判断と、ステップS505の新規端末登録は、トポロジ処理部20で行われる。配布アドレスの決定S506は、トポロジ情報処理部20と識別情報管理部10との間での使用アドレスの確認を経て、識別情報管理部10にて行う。識別情報配布は、制御部30でのパケット生成の後、スイッチ部5、送信処理部6を経て当該ポートから送出される。パケットの一連の処理は、制御部30を介して行ってもよい。トポロジ情報DB及び識別情報管理DBは、経路制御の補助として利用することもできるからである。
自装置をネットワークへ接続するまでは、図4に示すトポロジ情報テーブルには情報が入っていない。まず上流向きの属性を持つインタフェースが決定され、そのアドレス情報と接続先のインタフェース(ポート)識別子が決定される。下流側の装置に対するアドレス配布が終了した段階で、トポロジ管理テーブルには、下流側に属する自装置インタフェースが決定され、その接続先情報がテーブルに書き加えられる。図5の識別情報テーブルも、ネットワーク接続以前には何らの情報も含まれていない。自装置が、自身のインタフェースあるいは下流側インタフェースに対してアドレス配布を行った際に、初めてしき識別情報テーブルが生成され、アドレス及びprefixの利用状況が記録される。
次に、識別情報を階層別に管理する場合で、中継装置の管理するトポロジ情報が変化するときの処理を説明する。図9は、各階層別に配布する識別情報を決定する場合の、トポロジ変化に対する処理を示す。ステップS901で装置のインタフェースにおいて接続状況の変化を検知すると、まずステップS902ではその変化が、装置の追加もしくは接続先の更新に関する通知か、切断に関する通知かを判断する。ここで切断に関する通知である場合には、関連するトポロジ情報DB及び識別情報DBを更新し、処理を終了する。
ステップS902の結果、新規接続である場合、トポロジ情報に基づいて当該インタフェースの属性を検索し、上流向けであるときには、図12の処理に従って、当該インタフェース及び自装置下流の関連する識別情報に関しての更新処理を行う。当該インタフェースが下流側であった場合には、ステップS904でトポロジ情報及び他の装置における識別情報の利用状況に基づいて、自装置から新規に配布する識別情報を決定し、ステップS905で決定情報を通知し、ステップS906でトポロジ情報及び識別情報の更新を登録すると共に、必要があれば他の装置へ更新情報を通知して一連の変更処理を終了する。
状態変化を検知するステップS901は、入力処理部4にてパケットを受信し、パケットヘッダに基づき変更通知であると判断された場合に、当該パケットに含まれる情報はトポロジ情報管理部へ通知される。(通常パケットであれば、制御部30の経路表31を参照し、スイッチ5及び送信処理部6を介して適当な出力ポートから次の中継装置へ転送される。)
ステップS902ではトポロジ情報DBの登録内容を参照し、パケットを受信したインタフェース(ポート)に対する新規接続か接続情報の変更にあたるかを判断する。さらにステップS903の処理のため、インタフェース属性を検索する。ここでアドレス新規配布が必要な場合は、トポロジ情報処理部20から識別情報処理部10へアドレス決定要求を通知し、ステップS904の処理を依頼する。制御部30を介したアドレス通知処理S905と、決定したアドレスをトポロジ情報DB21へ追記するステップS906で処理を終了する。
ステップS902ではトポロジ情報DBの登録内容を参照し、パケットを受信したインタフェース(ポート)に対する新規接続か接続情報の変更にあたるかを判断する。さらにステップS903の処理のため、インタフェース属性を検索する。ここでアドレス新規配布が必要な場合は、トポロジ情報処理部20から識別情報処理部10へアドレス決定要求を通知し、ステップS904の処理を依頼する。制御部30を介したアドレス通知処理S905と、決定したアドレスをトポロジ情報DB21へ追記するステップS906で処理を終了する。
ステップS901で検知したインタフェースの接続状況の変化は、図4のテーブルに反映される。具体的には、ステップS902の判断に基づき、新規接続の場合には、テーブルにエントリされるインタフェースが追加され、切断の場合にはテーブルエントリから当該インタフェースの情報が削除される。同様に、新規接続の場合には、新規使用アドレス決定後に図5のテーブルエントリが追加され、回線切断の場合には使用中のアドレスリストから当該インタフェースもしくは下流の中継装置で使用していたアドレスの情報が削除される。
(パターン2)
図10は、上位装置が下位装置に対して識別情報の条件を指定する場合の、各中継装置間の連携動作のシーケンスを表す。基準装置1001から中継装置1002に対して、ステップS801で中継装置1001の上流向けインタフェースのアドレスで使用する識別情報を通知し、ステップS802で、装置1002で使用可能な識別情報の条件を通知する。装置1002は与えられた条件に基づいて、ステップS803で次段の中継装置の上流側インタフェースで使用する識別情報を指定し、さらにステップS804で、自身が与えられた条件を満たす、中継装置1003の下流で使用可能な識別情報の条件を決定し、通知する。装置1003は、装置1002から通知された条件の中から、自身で利用する識別情報を決定し、ステップS805で配下の端末1009に対して、利用可能な識別情報を通知する。ステップS806、S807でのトポロジ情報の配布は、必要に応じて行う。
図10は、上位装置が下位装置に対して識別情報の条件を指定する場合の、各中継装置間の連携動作のシーケンスを表す。基準装置1001から中継装置1002に対して、ステップS801で中継装置1001の上流向けインタフェースのアドレスで使用する識別情報を通知し、ステップS802で、装置1002で使用可能な識別情報の条件を通知する。装置1002は与えられた条件に基づいて、ステップS803で次段の中継装置の上流側インタフェースで使用する識別情報を指定し、さらにステップS804で、自身が与えられた条件を満たす、中継装置1003の下流で使用可能な識別情報の条件を決定し、通知する。装置1003は、装置1002から通知された条件の中から、自身で利用する識別情報を決定し、ステップS805で配下の端末1009に対して、利用可能な識別情報を通知する。ステップS806、S807でのトポロジ情報の配布は、必要に応じて行う。
基準装置1001,中継装置1002、1003または端末1009と、実際のネットワークトポロジとの関係は、図7で説明した場合と同じなので省略する。
図11には、中継装置が、自身の下流装置に配布する識別情報を、上位の装置から指定される場合の処理を示す。なお、図11に現れる(3)(4)(5)等の丸数字は、後述する図12に現れる丸数字(3)(4)(5)の続きであることを示す。
図11には、中継装置が、自身の下流装置に配布する識別情報を、上位の装置から指定される場合の処理を示す。なお、図11に現れる(3)(4)(5)等の丸数字は、後述する図12に現れる丸数字(3)(4)(5)の続きであることを示す。
ステップS701からS705までの処理は図8と同様である。自装置の管理下に識別情報を設定する必要がある場合、ステップ706で、自身の上流装置から、自身の管理化で使用可能なネットワーク識別子あるいはネットワークアドレスを含む識別情報もしくは識別情報に関する条件を受信し、受信した識別情報、もしくは受信した条件に基づいて、ステップS707で自装置の管理下に通知する識別情報を決定する。決定した情報を、ステップS708で下流装置へ通知し、処理を終了する。
ステップS708に続き、装置間におけるトポロジ情報及び識別情報の相互通知をいっても構わない。ステップS707での識別情報決定処理時に、有効な識別子を決定するために参照することができる。尚、ステップS706で受信する識別情報もしくは条件は、下流の中継装置が、自身のインタフェースにおける接続状況に応じて要求してもよいし、予め上流装置から下流装置に条件を通知してもよい。
自装置のインタフェース(ポート)を用いて他の中継装置と接続すると、接続したインタフェース間でリンクアップし、装置間で相互にトポロジ情報が通知される。自装置にとって当該インタフェースが上流に属するか下流に属するかが、ここで決定される。多くの場合に後から接続した装置が下流側に相当するため、フローチャートではそのように記述している。これらの情報は、例えば自装置が図1の620とすると、中継装置610と接続されるインタフェースから得る中継装置610のトポロジ情報から、自装置が中継装置610の下流側に属することが分かる。
トポロジ情報の通知は図3の入力処理部4を通じて行われる。入力処理部4でパケットヘッダ情報を解析し、トポロジ情報通知パケットであると判断された場合には、制御部30を介してパケットに含まれる情報がトポロジ情報処理部20に通知される。尚、このトポロジ情報は、トポロジ情報処理部20もしくは入力処理部4にパケット解析機能を備えておき、双方で直接やりとりしてもよい。上流装置よりprefixを入手するステップS706では、自装置下流側で使用するprefixを上流装置から受信していない場合に、制御部30及び入力処理部4、スイッチ部5、出力処理部6を通じて通知要求パケットを上流装置へ通知する。
Prefixの受信はトポロジ情報と同じく入力処理部4を介して行い、通知された情報は識別情報処理部へ通知される。またこの通知されたprefixに基づき、制御部30にて下流装置向けアドレス通知パケットを生成し、入力処理部4から出力処理部6を経て対象となる装置に向け送出される。また、図11のステップを実行した結果、図4と図5のテーブルは、図8の各ステップ実行時と同様に変化する。
自装置をネットワークへ接続するまでは、図4に示すトポロジ情報テーブルには情報が入っていない。まず上流向きの属性を持つインタフェースが決定され、そのアドレス情報と接続先のインタフェース(ポート)識別子が決定される。下流側の装置に対するアドレス配布が終了した段階で、トポロジ管理テーブルには、下流側に属する自装置インタフェースが決定され、その接続先情報がテーブルに書き加えられる。図5の識別情報テーブルも、ネットワーク接続以前には何らの情報も含まれていない。自装置が、自身のインタフェースあるいは下流側インタフェースに対してアドレス配布を行った際に、初めてしき識別情報テーブルが生成され、アドレス及びprefixの利用状況が記録される。
図12には、パターン2の場合の、トポロジ変化時の処理を示す。ステップS1001、S1002の処理は、図9と同様である。通信の切断が検出されたときは、ステップS1006により、自装置のトポロジ情報及び識別情報DBを更新し、必要ならは他の装置へ更新情報を通知して終了する。ステップS1003で、当該インタフェースが上流向けであった場合には、当該インタフェース及び自装置の下流側で必要な識別情報の更新を行う。上記の識別情報更新処理は、図7に示したシーケンスと同じである。
当該インタフェースが下流向けであった場合、トポロジ情報に基づくステップS1004の判断で自装置の上流にあたる装置が存在しない場合には、自装置が最上流にあたる。このときは自装置内でアドレスを決定し、決定事項を配布する。自装置の上流側に装置が存在する場合には、上流装置から受信する識別情報の条件付けに従い、識別情報を配布する。但し、ステップS1005で未だ自装置から当該インタフェース向けに配布するために必要な識別情報、あるいはその条件を受け取っていない場合には、上流装置から必要な情報を受信した後に識別情報を決定し、配布する。
ステップS1001のインタフェース(ポート)での接続状態変更は、入力処理部4にて検出する。新規接続か接続情報の変更かは、当該インタフェースの情報がトポロジ情報処理部に格納されているか否かを確認することで分かる。この確認は入力処理部4からパケットを受信した制御部30とトポロジ情報処理部20との間の通信により行う。(入力処理部4とトポロジ情報処理部20とで直接通信してもよい。)アドレス変更など接続情報の変更の場合、利用可能なアドレスを決定し、図8と同様の処理によりアドレスDB及びトポロジDBを更新する。新規接続の場合には、ステップS1003でトポロジDB21を参照して当該インタフェースの属性を確認し、自装置が対処となる階層の下流側の装置に相当する場合、図11の処理に従う。
自装置が上流側であるとき、ステップS1004にて、トポロジ情報DB21を用いて自装置よりもさらに上流側の中継装置が存在するか否かを確認する。自装置が最上流となるとき、識別情報処理部10にて当該インタフェースの下流側で使用するアドレスを決定し、インタフェースへnアドレス設定及び下流装置への通知を行う。上流装置がある場合は上流装置からprefixを受け取り、それに基づいたアドレス決定及び通知処理を行う。もしprefixを受け取っていない場合には、まずprefixを受け取り、以降同様にprefixに基づいたアドレス決定及び下流装置への通知を行う。
検知したインタフェースの接続状況の変化は、図4のテーブルに反映される。具体的には、ステップS1002の判断に基づき、新規接続の場合には、テーブルにエントリされるインタフェースが追加され、切断の場合にはテーブルエントリから当該インタフェースの情報が削除される。同様に、新規接続の場合には、新規使用アドレス決定後に図5のテーブルエントリが追加され、回線切断の場合には使用中のアドレスリストから当該インタフェースもしくは下流の中継装置で使用していたアドレスの情報が削除される。上流側装置が通知するアドレス情報もしくはprefixは、図5の配布アドレス欄に記録される。このときインタフェース一つにつきアドレスを一つ記録するのではなく、複数インタフェースに対し一つのprefix、あるいは一つのインタフェースに対し複数のアドレスあるいはprefixが割り当てられる場合も含む。
図13には、本実施例の中継装置をネットワークに接続した場合に、中継装置が実行する動作のフローチャートを示した。図1と対比して説明すると、例えば、現在接続されていない中継装置660がネットワークに接続する際に、中継装置内で実行される動作に相当する。ここで、図13に示されている丸数字(1)は、後述する図20、図22、図23のフローチャートに現れる(1)の続きであることを示す番号である。
まず、ステップS101で、サーバ、ルータ、携帯端末など本発明を適用したパケット中継装置をネットワークに接続する。装置をネットワークに接続するための契機となる動作としては、例えば、自装置の電源が入っている状態なら無線電波の検知、もしくはLANケーブルの接続等がある。また、自装置が常時接続環境にあれば、中継装置あるいは端末装置の電源を入れることもネットワークへの接続の契機となる。また端末の管理画面から「接続」ボタンを押す、などの操作も、ネットワークへの接続の契機となる。
装置接続とネットワーク構成情報の受信は、装置の入出力インタフェース(ポート)で行う。入力処理部4にて受信したパケットを解析し、制御部30で受信内容を確認して、トポロジ情報処理部20にDB21のデータ追加及び更新を指示する。ステップS104から以降は制御部30がトポロジ情報DB21を参照し、自装置の下流側インタフェースが使用されているか否かを確認し、下流側に装置が接続された場合に、上流側と同様にトポロジ情報を登録し、利用するアドレスの決定と下流側インタフェースへの設定と接続先装置への通知を行う。また、図13のステップを実行した結果、図4と図5のテーブルは、図8の各ステップ実行時と同様に変化する。
自装置をネットワークへ接続するまでは、図4に示すトポロジ情報テーブルには情報が入っていない。まず上流向きの属性を持つインタフェースが決定され、そのアドレス情報と接続先のインタフェース(ポート)識別子が決定される。下流側の装置に対するアドレス配布が終了した段階で、トポロジ管理テーブルには、下流側に属する自装置インタフェースが決定され、その接続先情報がテーブルに書き加えられる。図5の識別情報テーブルも、ネットワーク接続以前には何らの情報も含まれていない。自装置が、自身のインタフェースあるいは下流側インタフェースに対してアドレス配布を行った際に、初めてしき識別情報テーブルが生成され、アドレス及びprefixの利用状況が記録される。
ステップS102として、アドレス情報を含む、当該端末がネットワークに接続するために必要な設定情報を、ネットワークに接続された他の装置から受信する。このとき、自装置にとっては、ネットワーク構成情報を通知してきた装置が上流側の装置に相当する。ステップS103にて該上流装置をトポロジ管理DBに登録する。さらに、ステップS104で自装置の下流側に相当するインタフェースが別の装置に接続されていることが分かる場合、ステップS105にてその装置をトポロジ情報管理DBに登録する。続いてステップS106で、受信したアドレスに基づいて自装置及び管理下のネットワークで使用するアドレスを決定し、ステップS107で下流側にアドレスを配布して一連の処理を終了する。
尚、ステップS106での下流装置で使用するアドレス決定に際しては、上位の装置より自装置の管理下にあるネットワークで使用可能な識別情報あるいは利用可能な識別情報に関する条件を入手し、その情報に基づいて決定してもよく、自身でトポロジ情報、及び他の装置における識別情報利用状況に基づいて判断し、決定してもよい。後者の方法では、各装置の保持される識別情報を相互に通知する手段が必要である。従って、例えばステップS107に続いて、識別情報の更新状況を他の装置へ通知するステップを含んでもよい。また、ステップS103及びS105のトポロジ情報登録は、一連の処理終了後に行ってもよいし、各インタフェースのトポロジ属性が判明次第、随時行ってもよく、ここで処理手順を限定するものではない。
以上、本実施例の中継装置を用いることにより、階層構造を有するネットワークにおいてアドレスの自動配信が可能となる。
実施例1では、ネットワークの各階層に配置される中継装置が、下流側に配布するアドレスを個別に管理する方式のアドレス配布方法について説明した。本実施例では、特定のサーバもしくは通信装置において、下流側中継装置へのアドレス配布のための識別情報を集中的に管理する方式のアドレス配布方法を示す。
図14には、図2と同じ構成のネットワークにおいて、識別情報を集中管理する方法を説明する図である。ネットワークを構成する中継装置、端末、及び各インタフェースの管理関係は、図2と同じである。また、図14に示した各装置と実際のネットワークのトポロジとの関係も、実施例1で説明したものと同様である。更にまた、ネットワークを構成する各中継装置(基準装置含む)の内部構造も、図3に示した装置の構造と大凡同じであるものとする。
中継装置1002のインタフェース1002aは、基準装置1001で決定された識別情報を用いて通信を行う。中継装置1002の配下に属するインタフェース1002b、1002c、1002d、1002e、1005a、1006a、1003a、1004aに対して、これらのトポロジ情報及び装置種別(中継装置か端末装置か、ネットワーク内での役割を識別する識別子)に基づいて、これらのインタフェース間の通信で利用する識別情報もしくは識別情報の条件付けを、基準装置1001において行う。中継装置1002は、装置1001によって指定される情報に基づいて自身の配下で使用する識別情報を決定し、配下の中継装置及び端末に通知する。中継装置1003は、自身の配下にあるインタフェース1003b、1003c、1003d、1007a、1008a、1009aにおいて使用する識別情報を、同じく基準装置1001から通知される条件にしたがって決定する。
中継装置1002は、中継装置1003と基準装置1001との間のトポロジ情報及び識別情報に関する通信を中継する。装置1004及び端末1010に関しても同様に、利用可能な識別情報は、装置1001でトポロジ情報に基づいて決定され、装置1002で中継されて装置1004に通知される。本実施例では、基準装置1001が全てのトポロジ情報を認識する必要があるため、装置種別と配下の端末数を含む、各階層で管理されるトポロジ情報の一部または全部を装置間で互いに通信するか、基準装置1001あてに通知する。
図15は、本実施例の、基準装置1001から識別情報に関する条件を各中継装置に配布する場合の処理の流れを説明するシーケンスである。ステップS1201で基準装置1001から第1の中継装置1002の上位インタフェース用識別情報が配布され、第1の中継装置1002は、受信情報を自装置のインタフェースに設定する。このインタフェースは、基準装置1001と直接接続されるインタフェースである。次に、基準装置は、ステップS1202のトポロジ情報の通知に基づいて、ステップS1203で第1の中継装置1002の管理下において使用可能な識別情報の条件付けを行い、第1の中継装置1002へ通知する。
第1の中継装置1002は、与えられた条件下で管理下のインタフェース及び装置1003の上位インタフェースに対して識別情報を配布する。この段階では、第2の中継装置1003の存在は第1の中継装置1002しか知らない。装置1003は、自身のトポロジ情報を上位装置である装置1002へ通知し、第1の中継装置1002は、第2の中継装置1003のトポロジ情報を基準装置1001へ通知する。基準装置1001は、受信したトポロジ情報に基づいて第2の中継装置1003の管理下で使用可能な識別情報の条件付けを行い、ステップ1207で第2の中継装置1003へ決定した識別情報を通知する。このとき、第1の中継装置1002は、基準装置1001と第2の中継装置1003との通信を中継する。ステップS1208で、第2の中継装置は、受信条件に従って、自身の管理下にある端末装置に対して識別情報を通知する。
図16は、図14に示した論理構成のネットワークにおける識別情報及びトポロジ情報を集中管理するネットワークに対して、中継装置を接続する場合の装置内部処理を示すフローチャートである。図16に示されている丸数字(6)(7)(8)は、図17のフローチャートにおいて、(6)(7)(8)に処理が至った場合に、図16と同様の処理を行うことを示す番号を意味する。
ステップS1101において装置をネットワークへ接続すると、ステップS1102で上位装置から、自装置のインタフェースに対して利用可能な識別情報が配布される。自装置にては、当該インタフェースが上流向きのインタフェースとなる。この受信情報を、当該インタフェースに設定し、該インタフェース及びし装置の上流装置に関する識別情報を、自装置のトポロジ情報処理部へ登録する。ここで、上流装置の識別情報には、装置名及びアドレスを含む識別情報が含まれる。また、自装置が直接接続する上流装置に加え、自装置が使用する識別情報を決定する、ネットワーク全体にわたる識別情報を管理する装置に関する識別情報を保持しておくこともでき、図18の基準装置がこれにあたる。
さらに、自装置の他のインタフェースにおいて装置間の接続がある場合、これらのインタフェースは下流に属する。本実施例では、装置の管理下である下流装置に対する識別情報配布は、ステップS1107において、基準装置から与えられる、このとき、自装置と基準装置の間に存在する他の中継装置は、該識別情報を中継する。これに先立ち、識別情報配布のため、ステップS1106にて自装置の下流側のトポロジ情報の一部もしくは全部を基準装置へ通知する。そのため、前段のステップS1105で、自装置下流側のトポロジ情報を把握しておかなくてはならない。
自装置は、ステップ1108で、受信した利用可能な識別情報もしくは識別情報についての条件に従って、下流で利用可能な識別情報を決定し、配布する。あるいは、この識別情報を上流装置から直接配布してもよい。後者の場合は、基準装置が全てのトポロジ情報を取得することになるため、適用対象が比較的小規模なネットワークに限られる。ステップS1109で、識別情報を配布した装置が、自身の識別情報管理DBに配布状況を登録し、処理を終了する。
尚、自装置下流側で利用可能な識別情報もしくはそのための条件に関しては、自装置の接続時に、上流インタフェース用の識別情報と共に、予め決定された条件を受信しておくこともできる。このとき、ステップS1106は省略可能である。また、ステップS1103及びS1105、またS1109におけるトポロジ情報及び識別情報DBへの登録は、各インタフェースの属性及び識別情報が決定次第、随時行ってもよく、また一連の処理が終了した後に行ってもよい。
装置接続を検知するステップS1101は図3の入力処理部4で処理される。ステップS1102では当該インタフェース(ポート)を通じて接続した上流側の装置より、上流側のトポロジ情報を受信し、また必要なアドレス情報を受信して当該インタフェースへ設定する。トポロジ情報及びアドレス情報の受信は、入力処理部4でパケットヘッダの解析を行った後、制御部30を通じてトポロジ情報処理部20と識別情報処理部10に通知される。自装置の下流側に装置が存在するか否かは、入力処理部4及びトポロジ情報DB21を参照することで分かる。
入力処理部4で接続が確認され、トポロジ情報DB21に該当する接続情報が記録されていない場合、トポロジ情報管理DB21に新規に記録し、下流装置へ接続インタフェースの属性を含むトポロジ情報を通知する。次に制御部30を介して上位装置へのアドレス情報配布要求を送出する。このとき、要求パケットは入力処理部4からスイッチ部5、出力処理部6を経由して上流向けインタフェースより送出される。
ステップS1107で識別情報を集中管理している上位装置より当該インタフェースもしくは下流装置で使用するアドレス情報を受信した後、制御部30から入力処理部4を通じて同様の処理により下流装置へのアドレス情報配布パケットを送出し、配布アドレス情報を識別情報管理DB11に登録する。また、図16のステップを実行した結果、図4と図5のテーブルは、図8の各ステップ実行時と同様に変化する。
自装置をネットワークへ接続するまでは、図4に示すトポロジ情報テーブルには情報が入っていない。まず上流向きの属性を持つインタフェースが決定され、そのアドレス情報と接続先のインタフェース(ポート)識別子が決定される。下流側の装置に対するアドレス配布が終了した段階で、トポロジ管理テーブルには、下流側に属する自装置インタフェースが決定され、その接続先情報がテーブルに書き加えられる。図5の識別情報テーブルも、ネットワーク接続以前には何らの情報も含まれていない。自装置が、自身のインタフェースあるいは下流側インタフェースに対してアドレス配布を行った際に、初めてしき識別情報テーブルが生成され、アドレス及びprefixの利用状況が記録される。
図17は、図14に示した、本実施例の識別情報の集中管理を適用したネットワークにおいて、接続状態が変化した場合の装置内処理を説明する図である。ステップS1301で装置のインタフェースにおける状態変化を検知した場合、その変化が、新規装置の接続もしくは接続状況の更新に関するものか、ネットワークの切断に関するものかを判断する。切断通知である場合には、識別情報及びトポロジ情報管理DBを更新し、必要ならば他の装置へ更新を通知して終了する。該インタフェースが他の装置に接続されている場合、インタフェースが上流側か下流側のどちらに属するかを調査する。
ここで、インタフェースが上流向きであった場合、図16の手順に従って、ネットワーク構成情報の設定を行う。インタフェースが下流向きのとき、自装置の上流側に装置が存在するかどうかを調べ、自装置が最上流である場合には、図16のステップS1108、S1109に従い、配布する識別情報を決定して該インタフェースを含む下流装置へ識別情報を配布する。上流装置があり、自装置下流で使用可能なネットワーク識別子を含む識別情報もしくはその条件を入手していないとき、図16のステップ1106からの処理に従い、上位装置からの指示を得て、下流側インタフェースの設定を行う。既に識別情報についての条件を得ている場合には、上流から通知された条件に従う識別情報を決定し、該インタフェースへ登録する。
IFでの状態変化は、入力処理部4で検知する。状態変化がアドレス変更を伴う新規接続の場合は、入力処理部4から制御部30への状態通知に続き、トポロジ情報処理部にてトポロジ管理DB21を参照しインタフェースの状態を調べる。当該インタフェースの属性が上流であった場合には図16のステップS1101からの処理を行う。属性が下流であった場合、同様にトポロジ情報を検索し、自装置の上流に別の装置が存在しない場合には、自身が最上流の装置として他の装置で使用するアドレス情報を指定する。このときは、図16のステップS1108以降の処理を行う。上流装置が存在するとき、上流装置からアドレス情報を受け取り、アドレス情報を自身の識別情報処理部10へ記録すると共に、下流側へアドレス情報を通知する。このときは図16のステップS1105以降の処理を行う。
検知したインタフェースの接続状況の変化は、図4のテーブルに反映される。具体的には、ステップS1002の判断に基づき、新規接続の場合には、テーブルにエントリされるインタフェースが追加され、切断の場合にはテーブルエントリから当該インタフェースの情報が削除される。同様に、新規接続の場合には、新規使用アドレス決定後に図5のテーブルエントリが追加され、回線切断の場合には使用中のアドレスリストから当該インタフェースもしくは下流の中継装置で使用していたアドレスの情報が削除される。
上流側装置が通知するアドレス情報もしくはprefixは、図5の配布アドレス欄に記録される。このときインタフェース一つにつきアドレスを一つ記録するのではなく、複数インタフェースに対し一つのprefix、あるいは一つのインタフェースに対し複数のアドレスあるいはprefixが割り当てられる場合も含む。
図18は、図14の基準装置1001による識別情報集中管理方法において、装置間情報通知に関する処理を示すフローチャートである。ステップS1401で、制御パケットを受信すると、ステップS1402にてそのパケットのヘッダ情報を抽出し、ステップS1403で、該通知内容が自装置の管理下を対象としたものか否かを判断する。ここで自装置宛ての情報ではないことが判明したときは、当該受信パケットを宛先装置へ転送するため、ステップS1407でルーティングプロトコルなどを利用してアドレス情報を検索し、ステップS1408でパケットを送出する。
ステップS1403で、自装置管理下で必要とする情報であった場合には、ステップS1404で通知内容を読み出し、ステップS1405で、通知内容の処理を行う。この処理には、下位装置への識別情報配布、自装置の管理下で使用可能な識別情報の条件登録、トポロジ情報及び識別情報の更新が含まれる。下位装置へのアドレス配布に関しては、トポロジ情報及び通知される識別情報の条件に基づいて決定される。ここで、条件付けの方法にはネットワーク識別子の指定を含む。ステップS1406で管理下の識別情報に関するDBを更新し、終了する。必要ならば、このステップS1406に続いて、更新情報の相互通知を行ってもよい。
実施例2の装置ないしアドレス配布方法は、実施例1と比較して、アドレス管理装置を一つ用意することで各端末におけるアドレス計算処理を低減し、ネットワーク処理の効率を向上させるというメリットがあり、比較的小規模なネットワークに適している。
本実施例では、図1に示したネットワークよりも、構造がより複雑になった場合の実施例について説明する。
図19は、図1のネットワーク構成に対して、中継装置680及び690が追加された時のネットワーク構成例である。また、中継装置650と中継装置620、中継装置660と中継装置630とが接続され、通信経路数が増加した状態を示す。図1の階層ネットワークがネットワーク100内の単経路を形成するものであったのに対し、図19では階層構成が複数枝分かれして存在するネットワーク構成となる。移動端末が多数自由に移動することを考慮すると、より一般的な構成である。なお、実施例2と同様、ネットワークを構成する中継装置の内部構造は、図3に示した中継装置と大凡同じであるものとする。
図19は、図1のネットワーク構成に対して、中継装置680及び690が追加された時のネットワーク構成例である。また、中継装置650と中継装置620、中継装置660と中継装置630とが接続され、通信経路数が増加した状態を示す。図1の階層ネットワークがネットワーク100内の単経路を形成するものであったのに対し、図19では階層構成が複数枝分かれして存在するネットワーク構成となる。移動端末が多数自由に移動することを考慮すると、より一般的な構成である。なお、実施例2と同様、ネットワークを構成する中継装置の内部構造は、図3に示した中継装置と大凡同じであるものとする。
Net E 622が中継装置620と680とを接続し、Net F 631が中継装置630と690とを接続し、新規に通信経路を形成する。図1に対して装置680が装置620の管理下のネットワークに接続し、ネットワーク100内及び外部ネットワーク601、さらにはサーバ602との通信経路を新たに確立した構成である。この状態で、Net I 651に属する端末装置671は、端末装置670及び外部サーバ602との通信が可能である。同様に、中継装置690は装置630の管理下のネットワークNet F 631に接続することにより、ネットワーク100に参加する。
本構成では、Net A 611が中継装置610の配下に、Net B 621と、Net E 622と、Net H 623とが中継装置620の配下に、Net C 631と、Net F 632と、Net K 633とが中継装置630の配下に、Net D 641と、端末670が中継装置640の配下に、Net I 651と端末671が中継装置650の配下に、Net G 661が中継装置660の配下に、Net J 681が中継装置680の配下に、Net L 691が中継装置690の配下に、それぞれ属する様子を示している。なお、図19のNet D200は、中継装置640のサブネットである。中継装置660が新たにネットワークに加わるとき、装置660から見た上流側装置としては、中継装置630と中継装置610が対応する。
図20は、図13のフローチャートで示した基本処理を行う際、上位にあたる装置が複数検出された場合の処理を説明するフローチャートである。図20中の丸数字(1)は、図13のステップS101からの処理を行うことを示す番号である。また、丸数字(10)は、図23の丸数字(10)との対応関係を示す番号である。
ステップS201で自装置の上流に相当する装置を検出すると、ステップS202で、自装置のトポロジ情報管理DBに、既に他の上位装置が登録されていないかどうかを調べる。上位装置が未だ登録されていない場合は、図5のステップS102以降の処理に従って上位装置をトポロジ情報DB及び識別情報DBに登録し、処理を終了する。ステップS202において別の上位装置が登録されていることが判明した場合は、当該インタフェースは既に自装置の管理下である下位のネットワークとして設定する必要があるため、該上位装置から得られる識別情報は使用せず、処理を終了する。
尚、S202の判断は、識別情報を上位装置から受信したインタフェースの属性が既に設定されているか否かでも判断することができる。予め設定されている場合は、既に上位装置と自装置との接続が確立されていることを表すため、下流属性のインタフェースで受信する識別情報に関しては使用しないという方法もある。さらには、予め識別情報を交換する際に、各インタフェースが持つ属性情報を利用し、装置間で識別情報を通知するか否かを決定することにしてもよい。
上位ネットワークとの接続は、入力処理部4にて検知する。次いで制御部30の判断でトポロジ情報管理DB21を参照し、当該インタフェースの属性が既に登録されているか否かを調べる。登録されている場合、その後の処理は行う必要がない、登録されていない場合、図13の処理に従い、インタフェースへのアドレス設定とトポロジ情報の登録を行う。尚、状態変化を検知したインタフェースの属性に関しては、入力処理部4とトポロジ情報処理部20との間で直接通知することも可能である。この場合、トポロジDB21に情報が確認できない場合に、制御部30の判断で上流装置との接続処理を開始する。また、図20のステップを実行した結果、図4と図5のテーブルは、図8の各ステップ実行時と同様に変化する。
自装置をネットワークへ接続するまでは、図4に示すトポロジ情報テーブルには情報が入っていない。まず上流向きの属性を持つインタフェースが決定され、そのアドレス情報と接続先のインタフェース(ポート)識別子が決定される。下流側の装置に対するアドレス配布が終了した段階で、トポロジ管理テーブルには、下流側に属する自装置インタフェースが決定され、その接続先情報がテーブルに書き加えられる。図5の識別情報テーブルも、ネットワーク接続以前には何らの情報も含まれていない。自装置が、自身のインタフェースあるいは下流側インタフェースに対してアドレス配布を行った際に、初めてしき識別情報テーブルが生成され、アドレス及びprefixの利用状況が記録される。
図21に、複数の上位装置が同時に検出された場合の、自装置への識別情報設定処理を示す。図20と同様、図中の丸数字(1)は、図13のステップS101との対応関係を示す。
自装置から見て上流に相当する装置がトポロジ情報DBに登録されていない場合、ステップS302で複数の上位装置を検出した場合、続くステップS302で有効な上流装置を決定する処理を行う。本処理では、上流装置の持つインタフェースのMACアドレス番号、若しくは上流装置の持つ識別情報か、自装置に割り当てられる予定の識別情報に基づいて決定してもよい。また別の方法として、自装置から該上流装置を介した場合の特定装置への回線コスト値や通信応答時間を基準に優先順位を決定しても、識別情報の受信順序によって優先順位を決定してもよい。以降、図5のステップS102以降に従って、識別情報の設定及びトポロジ情報DB、識別情報DBの登録を行って処理を終了する。
自装置から見て上流に相当する装置がトポロジ情報DBに登録されていない場合、ステップS302で複数の上位装置を検出した場合、続くステップS302で有効な上流装置を決定する処理を行う。本処理では、上流装置の持つインタフェースのMACアドレス番号、若しくは上流装置の持つ識別情報か、自装置に割り当てられる予定の識別情報に基づいて決定してもよい。また別の方法として、自装置から該上流装置を介した場合の特定装置への回線コスト値や通信応答時間を基準に優先順位を決定しても、識別情報の受信順序によって優先順位を決定してもよい。以降、図5のステップS102以降に従って、識別情報の設定及びトポロジ情報DB、識別情報DBの登録を行って処理を終了する。
上位ネットワークとの接続は入力処理部4にて検知する。ここで、入力処理部4からの通知によりトポロジ情報DB21を参照し、上位ネットワークに関する情報が未登録である場合に、初めて複数のインタフェースから上位ネットワークへ接続できることが分かる。制御部30はこれらの情報を受け、トポロジ情報処理部20へ上位インタフェース決定を指示する。以下、図13のステップS101からの処理を行う。また、図21のステップを実行した結果、図4と図5のテーブルは、図8の各ステップ実行時と同様に変化する。
自装置をネットワークへ接続するまでは、図4に示すトポロジ情報テーブルには情報が入っていない。図8のステップS503の処理を行った後、まず上流向きの属性を持つインタフェースが決定され、そのアドレス情報と接続先のインタフェース(ポート)識別子が決定される。ステップS508まで終了し、下流側の装置に対するアドレス配布が終了した段階で、トポロジ管理テーブルには、下流側に属する自装置インタフェースが決定され、その接続先情報がテーブルに書き加えられる。図5の識別情報テーブルも、ネットワーク接続以前には何らの情報も含まれていない。自装置が、自身のインタフェースあるいは下流側インタフェースに対してアドレス配布を行った際に、初めてしき識別情報テーブルが生成され、アドレス及びprefixの利用状況が記録される。
図22は、自装置のインタフェースにおいて、接続状態の変更を検知した際の処理を示す。ここでは他の装置の移動などの外部的要因により、自装置を含むネットワーク構成が変更された場合を想定しているが、より一般的には自装置をネットワークへ新規に接続する場合も含まれる。ステップS401で自装置のインタフェースにおける新規接続若しくは通信切断を含む状態変化を検知した場合、次のステップS402で当該インタフェースの属性を、トポロジ情報DBに基づいて調査する。ここで当該インタフェースが下流向きであった場合、状態変化は自装置の管理下において生じたことになる。管理対象の識別情報に変更があると判断される場合には、ステップS406で自装置内の識別情報管理DBを更新する。
ステップS402で、インタフェースの状態変化が上流装置向けであった場合、ステップS403にて一旦、自装置内において上位装置に関するトポロジ情報を削除し、またステップS404にて当該装置の識別情報を識別情報管理DBから削除する。ステップS403及びS404の順序はどちらが先でも構わない。その後、ステップS405で上流装置を検索し、上流装置が発見された場合には、図5の処理に従い、ネットワークへの再接続を行う。このとき、必要に応じて(同一の上流装置に再接続した場合以外は必要になる)、自装置周辺で使用されるネットワークトポロジ情報及び識別情報は変更されるため、随時自装置内のトポロジ情報DB及び識別情報DBを更新する。
上位ネットワークとの接続は入力処理部4にて検知する。ステップS402ではトポロジ情報DB21を参照し、当該インタフェースの属性を調べる。属性が下流であった場合には、自装置の管理する識別情報DB11を更新する。属性が上流であるとき、トポロジ情報DB21の上流属性のインタフェースに関する情報を一時消去し、同時に自装置のインタフェースと下流側のある中継装置に対して割り振られたアドレス情報、すなわち自身が管理するアドレス情報を、識別情報DB11から消去する。ステップS405から改めて上流装置を検索し、以降図13と同様の処理を行う。
図4のテーブルエントリは、上流向きのインタフェースに関する情報が一時消去される。
再度上流側装置に接続するか、自身が最上流装置となり、トポロジ情報が確定した際にテーブルに記録する。識別情報DB11に関しても同様に、一旦全データが消去された後、アドレス再設定が生じた場合に改めてテーブルに記録される。
再度上流側装置に接続するか、自身が最上流装置となり、トポロジ情報が確定した際にテーブルに記録する。識別情報DB11に関しても同様に、一旦全データが消去された後、アドレス再設定が生じた場合に改めてテーブルに記録される。
図23には、複数の中継装置が互いに接続された場合の処理の手順を説明するフローチャートを示す。ステップS1501にてインタフェースへの接続を検知すると、続くステップS1502で、自装置の接続先である一つもしくは複数の中継装置のうち、上位装置として認識できるものを検索する。上位装置か否かは、当該装置が既にネットワーク構成情報を保持しているか否かで判断できる。また、当該装置の接続インタフェースが、その装置の上流側か否かを、接続時に制御信号で通知してもよい。いずれの方法によっても、上流装置が存在する場合には、図20に示すフローチャートで上位装置への接続を検知した場合と同じ状態であり、以降の処理は図20の手順に従う。
次に、接続された装置がそれぞれ上位の装置と接続されていない場合、アドレスはじめ構成情報を決定するためには、現在接続されている装置間での階層関係を決定し、第一にネットワーク構成情報の決定権を持つ装置を決めておく必要がある。ステップS1503の判断において、階層関係が既に確立されている場合には、図13に示した基本処理の手順に従い、構成情報の配布と装置内データベースへの状態登録を行う。ステップS1503で階層関係が見出せない場合には、ステップS1504で装置間の階層関係を定義する。
ここでは、装置インタフェースのMACアドレスに基づく順序付けでもよいし、その他の利用可能な識別情報を利用してもよい。以下、ステップS1505で上位装置での配布アドレス決定し、ステップS1506で下流側の装置へ通知、各装置でのアドレス情報設定を行う。配布アドレス情報及び、確立されたネットワークでの接続関係を示すトポロジ情報は、各装置のトポロジ情報処理部及び識別情報処理部に登録され、保持される。
本実施例で示したアドレス配布方法は、実施例1また2と全く別のケースではなく、独立にそれぞれの中継装置において接続すべき上位装置が複数存在した場合の処理である。本実施例のアドレス配布方法は、接続対象となる装置が通常複数存在するような形態のネットワーク、例えばアドホック型ネットワークに適しており、実施例1、2の基本処理を補うものと考えられる。
本実施例では、実施例1から3で説明したアドレス配布方法を企業内ネットワークのアドレス管理に適用した応用例について説明する。業種によって頻度は異なるものの、企業内ネットワークにおいても、サーバの設置や撤去、人事異動などに起因してネットワーク構成の変化が生じる。従来の企業内ネットワークでは、ネットワーク上の全ルータ、全サーバの設定を管理者が行なっており、異動の激しい業種においては、管理者は全ルータ、全サーバの設定の更新を頻繁に行なう必要があるため、ネットワーク管理者の負担が非常に大きくなっていた。
図24は、本実施例で想定する企業内ネットワークのネットワークトポロジ図である。本構成例で、組織ネットワーク2501に接続する装置は、サーバ2520を通じて、外部ネットワーク2512に通信可能である。すなわち、サーバ2520が外部ネットワークとのゲートウェイとなっている。通常、組織は部、課、係などの階層構造を成し、それぞれの事業所においては、部課別、もしくは会議室や実験室といった機能の違いに基づいてネットワークの管理を行っている。図24において、中継装置2531〜2533は、組織ネットワークの上位に位置し、それぞれ互いに接続されてネットワーク2511を形成している。
このネットワークは、部レベルでの相互通信を行う。各部には、通常複数の課が存在し、それらは部ごとに用意された中継装置の下位装置として接続される。中継装置2541と2542は、中継装置2531の配下として、また中継装置2543は中継装置2533の配下にそれぞれ存在している。各課に設置された中継装置2541〜2543は、さらにそれぞれの配下に複数の係を持ち、各係ごとに中継装置2551〜2554が置かれる。
実際の組織の形態と同様に、下位の装置が管理するネットワークは、上位の装置のネットワークに包含される形態になる。ネットワーク2505、2506は、上位ネットワーク2503に、ネットワーク2507は、ネットワーク2504に含まれる。さらにネットワーク2503と2504は上位ネットワークである2502に包含され、部レベルのネットワーク2502と2508は、組織ネットワーク2501の一部を形成する階層構造である。
実施例1から3で説明したように、有効アドレスの配布方法には、個々の階層のネットワークが各々判断する場合と、特定のサーバないしルータが一元的に判断する場合の2種類がある。前者は図2で説明した方法であり、図24のネットワークにおいて、中継装置2520〜2554によって示される個々の中継装置が、下流側中継装置ないし端末に配布する有効アドレスを決定する。後者は、図14で説明した方法であり、図24のネットワークにおいては、最上位の階層のネットワークの中継装置2520(あるいは中継装置2531)が、各階層に配布可能な有効アドレスを決定する。
中継装置2520は一般的にはゲートウエイ装置と呼ばれる装置である。但しより正確に言えば、従来のゲートウエイに加え、トポロジ管理機能及びアドレス管理機能を持ったゲートウエイということが出来る。本実施例に当てはめれば、図2及び図14の基準装置に相当し、また図1、図19で言えば中継装置610にあたる。図25に中継装置2520の機能構成の一例を示す。図3で説明した機能に加え、必要に応じてファイアウォール機能、NAT, NAPT, IPv4-IPv6変換を含む、外部ネットワークと内部ネットワークを接続するためのアドレス変換機能、またIP電話との共存に必要な、SIP-H.323変換そ含むプロトコル変換機能を追加した構成となる。
階層構造を構成して上位装置から下位装置へ識別情報を配布することによって、ネットワーク管理者の負担は大幅に軽減される。特に多くの社員が所属する下位のネットワーク2505〜2507、及び2510では、携帯端末の普及によりトポロジは頻繁に更新されるが、そうした場合に各係レベルで識別情報の管理を行い、そのとりまとめを上位組織で行うことで、複雑な設定、管理の必要なくネットワークを運営することが出来る。さらには組織の変更や人事異動に伴うネットワーク構成の変更にも対応できる。
図24中には部レベルの装置間はネットワーク2511を形成しているが、課レベル、係レベルなど各階層でネットワークを構成することは可能である。但し、識別情報及びトポロジ情報の管理においては、本実施例のネットワーク構成方法を適用するため、上流階層と下流階層、及び水平レベルでの接続情報を識別し、上流方向から識別情報を得ることで実現できる。
特にモバイル環境におけるネットワークサービスが普及する将来の基盤ネットワークとして活用することが可能である。個人端末間での双方向通信サービスに向けたインフラ設計や、モバイル環境での利用を前提とするネットワークサービス提供に有効である。
1パケット中継装置
4入力処理部
5スイッチ部
6出力処理部
10識別情報処理部
20トポロジ情報処理部
30制御部
100階層化ネットワーク。
4入力処理部
5スイッチ部
6出力処理部
10識別情報処理部
20トポロジ情報処理部
30制御部
100階層化ネットワーク。
Claims (28)
- パケットを受信する入力インタフェースと、パケットを送信する出力インタフェースと、前記入力インタフェースで受信したパケットのヘッダを解析する手段と、前記入力インタフェースと出力インタフェースとの接続を装置内部で切り替えるスイッチ部と、
自装置が属するネットワークのトポロジ情報により定まる上流・下流を区別する識別子と、自装置以外のノード装置に配布するためのアドレスとを対応させて格納するデータベースと、当該データベースに格納される情報を読み出す手段とを備え、
前記下流側に属するノード装置に対しては、前記下流を示す識別子に対応するアドレスを配布することを特徴とするパケット中継装置。 - 複数の入力ポートを有しデータパケットを受信する入力処理部と、
複数の出力ポートを有し前記受信したデータパケットを送出する出力処理部と、
前記データパケットの経路を装置内部で切り替えるスイッチ部と、
経路制御部と、ネットワークの接続形態であるトポロジ情報を管理するトポロジ情報処理部と、ネットワークアドレスを含む識別情報を管理する識別情報制御部とを有し、
前記入力処理部は、前記受信したデータパケットのヘッダ情報に含まれる転送情報を抽出する手段と、前記抽出した転送情報を前記経路制御部に通知する手段と、前記受信したデータパケットをスイッチ部に送る手段とを有し、
前記経路制御部は、自装置から到達可能な宛先を算出する手段と、前記宛先情報を保持する手段と、前記データパケットのヘッダ情報及び宛先情報に基づいて該データパケットの送信先から、送出するインタフェースを決定する手段と、前記インタフェース情報を前記スイッチ部へ通知する手段とを有し、
前記スイッチ部は、前記スイッチ切り替え情報に基づいて、前記入力ポートと前記出力ポートの接続を切り替える手段を有し、
前記トポロジ情報処理部は、自装置及びその接続対象であるネットワークのトポロジ情報を収集する手段と、前記トポロジ情報に基づいて自装置と周囲の装置との接続状態及びネットワーク構成を認識する手段と、前記接続情報及び階層情報を保持する手段とを有し、
前記識別情報制御部は、自装置及びその接続対象である中継装置及びネットワークに関する識別情報を収集する手段と、前記収集した識別情報を保持する手段とを有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報処理部は、ネットワーク間、装置間、もしくはインタフェース間における相互の依存関係を認識する手段を有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報処理部は、ネットワークを構成する複数の中継装置について、相互の相対的な階層関係を判断もしくは決定する手段を有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記識別情報処理部は、自装置の管理下にあるネットワーク及び該ネットワークに属する装置において使用可能なアドレス情報を含むネットワーク構成情報を判定もしくは決定する手段を有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記識別情報処理部は、自装置の管理下にあるネットワーク及び該ネットワークに属する装置に対し、該ネットワーク及び装置に使用可能なアドレス情報を含むネットワーク構成情報を通知する手段を有することを特徴とする、請求項1もしくは2に記載のパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報は、サブネットを含む、ネットワークにおける階層構造を識別するための識別子を含むことを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報は、装置間及びネットワーク間の管理・被管理関係を含むことを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記識別情報は、ネットワークアドレス、ネットワークプレフィックス、インタフェース識別子のうち、いずれか一つもしくは複数の情報を含むことを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報処理部は、前期トポロジ情報を装置間で相互に通知する手段と、
他の中継装置から受信した前記トポロジ情報を前記トポロジ情報処理部に保持する手段とを有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報処理部は、ネットワーク構成(トポロジ)の変動を検知する手段と、
検知された前記トポロジ情報に基づいて装置内に保持されるトポロジ情報を更新する手段とを有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記識別情報処理部は、前期識別情報を装置間で相互に通知する手段と、
他の中継装置から受信した前記識別情報を前記識別情報制御部に保持する手段とを有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記識別情報処理部は、前記ネットワーク構成(トポロジ)の変動に基づいて、装置内に保持される前期識別情報の利用状況を更新する手段を有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報処理部は、制御パケットを用いて前記トポロジ情報を含む制御情報を通知することを特徴とするパケット中継装置。 - 前記識別情報処理部は、制御パケットを用いて前記識別情報を含む制御情報を通知することを特徴とするパケット中継装置。
- 請求項14または15に記載のパケット中継装置において、
前記制御パケットは、制御パケットであることを示すパケット種別の識別子と、送信情報の種別を示す送信情報識別子と、送信元となる装置の識別子と、送信先である装置の識別子と、前記トポロジ情報もしくは前記識別情報を含む通知内容とを含むことを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記トポロジ情報処理部は、前記制御部もしくは前記識別情報処理部に対し、保持されている情報を相互に通知する手段を有することを特徴とするパケット中継装置。 - 請求項2に記載のパケット中継装置において、
前記識別情報処理部は、前記制御部もしくは前記トポロジ情報処理部に対し、保持されている情報を相互に通知する手段を有することを特徴とするパケット中継装置。 - 複数の入力ポートを含む入力処理部と、複数の出力ポートを含む出力処理部と、前記入力ポートと前記出力ポートとを接続し、装置内部での通信経路を生成すると共に、前期入力ポート及び出力ポートとの対応を切り替えるスイッチ部と、経路制御部と、を備え、さらにネットワークの接続形態であるトポロジ情報を管理するトポロジ情報処理部と、ネットワークアドレスを含む識別情報を管理する識別情報制御部と、のいずれかもしくは両方を備える、一つもしくは複数のパケット中継装置で構成され、階層構造を有することを特徴とするネットワークにおいて、
ネットワークを構成する一つもしくは複数の装置、及び各装置に備えられた一つもしくは複数のインタフェースに対して、ネットワークを介して通信するための識別子、及びネットワーク構成情報を設定するネットワーク構成方法であって、
前記階層構成を、コアネットワーク側を上流、ユーザ端末側を下流と表現した場合に、前記中継装置が、該装置よりも下流側のインタフェースを通じて該装置に接続された中継装置に対して、該下流の中継装置において利用可能な前記識別情報を決定するステップと、
前記決定した識別情報を通知するステップと、該下流の中継装置が、さらに下流の中継装置に対して配布可能な前記識別情報を、該下流の中継装置に対して通知するステップとを有し、
前記下流の中継装置は、通知された前記識別情報に基づいて、自装置のインタフェースに識別情報を設定するステップと、下流側で使用可能なアドレスを決定し、必要な場合に通知するステップと、を含むことを特徴とするネットワーク構成方法。 - 請求項19に記載のネットワーク構成方法において、
前記識別子は、前記各装置のインタフェースに設定されるアドレス情報と、前記各装置が属するネットワークを識別するネットワーク識別情報と、前記各装置に接続される他のネットワーク構成装置の識別子情報とを含むことを特徴とするネットワーク構成方法。 - 請求項19に記載のネットワーク構成方法において、
前記アドレス決定ステップは、自装置で利用するアドレス情報を保持する識別子情報保存ステップと、各装置で利用中の識別子を、装置間で相互に通知するステップと、上流装置から識別子情報を受信した場合に、該指定情報に基づき自装置及びインタフェースの識別子を決定するステップとを含むことを特徴とするネットワーク構成方法。 - 請求項19に記載のネットワーク構成方法において、
前記アドレス決定ステップは、自装置の上流に接続されている装置から自装置の配下もしくは、より下流のネットワークで使用可能なネットワーク識別子を受け取るステップと、
前記受信したネットワーク識別子に基づいて自装置から割り当てるネットワークもしくは装置識別子を決定するステップと、のうち一つもしくは複数のステップを含むことを特徴とするネットワーク構成方法。 - 請求項19に記載のネットワーク構成方法において、
前記アドレス決定ステップは、自装置の持つネットワーク構成情報及び前記上流装置から受信した識別情報を、自装置の下流に接続されたネットワークもしくは装置に通知するステップと、下流装置からネットワーク構成情報を受信するステップと、自装置の持つネットワーク構成情報及び前期下流のネットワーク構成情報を、前記上流装置へ通知するステップとのうち一つもしくは複数のステップを含むことを特徴とするネットワーク自動構成方法。 - 請求項19に記載のネットワーク構成方法において、
前記識別情報通知ステップは、階層によって割り当てるネットワークプレフィックス長を制御することにより、各階層で前記パケット中継装置に割り当てられる識別情報の範囲内で、各装置の下流側で使用可能な識別情報を決定する識別情報決定ステップを含むことを特徴とするネットワーク構成方法。 - 請求項19に記載のネットワーク構成方法において、
前記アドレス決定ステップは、自装置または他の装置から通知された前記トポロジ情報もしくは前記識別情報に基づき、ネットワークを構成する複数の中継装置間の階層関係を判断、もしくは決定するステップを含むことを特徴とするネットワーク構成方法。 - 複数のサブネットにより構成されるネットワークであって、
当該サブネットは、少なくとも1つのパケット中継装置を備え、
当該パケット中継装置は、複数の入力ポートを含む入力処理部と、複数の出力ポートを含む出力処理部と、前記入力ポートと前記出力ポートとを接続し、装置内部での通信経路を生成すると共に、前期入力ポート及び出力ポートとの対応を切り替えるスイッチ部と、経路制御部とを備え、
更に、ネットワークの接続形態であるトポロジ情報を管理するトポロジ情報処理部と、ネットワークアドレスを含む識別情報を管理する識別情報制御部とのいずれかを少なくとも備え、
前記各中継装置は、自装置の管理するネットワークの情報を、前記識別情報制御部に保持する手段と、自装置及び自装置の属するネットワーク、さらに自装置を管理する装置及びネットワークと、自装置の管理下にある装置及びネットワークについての依存関係と、
各装置の接続状況とを前記トポロジ情報処理部に保持する手段とを有することを特徴とするネットワーク。 - 請求項26に記載のノード装置において、
前記各中継装置は、自装置を管理する中継装置の識別情報を前記識別情報制御部に保持することを特徴とするネットワーク。 - 請求項26に記載のノード装置において、
前記識別情報は、ユーザ側の末端を下流方向と表現した場合、下流側の装置に割り当てられる識別情報が、該装置を管理する上流の装置の持つ識別情報の範囲内に含まれることを特徴とするネットワーク。
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