JP2005339783A - スライダ、ディスクドライブおよび磨耗パッドの除去方法 - Google Patents

スライダ、ディスクドライブおよび磨耗パッドの除去方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005339783A
JP2005339783A JP2005152923A JP2005152923A JP2005339783A JP 2005339783 A JP2005339783 A JP 2005339783A JP 2005152923 A JP2005152923 A JP 2005152923A JP 2005152923 A JP2005152923 A JP 2005152923A JP 2005339783 A JP2005339783 A JP 2005339783A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
edge
air bearing
bearing surface
wear pad
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005152923A
Other languages
English (en)
Inventor
Li-Yan Zhu
立▲彦▼ 朱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAE Magnetics HK Ltd
Original Assignee
SAE Magnetics HK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAE Magnetics HK Ltd filed Critical SAE Magnetics HK Ltd
Publication of JP2005339783A publication Critical patent/JP2005339783A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion
    • G11B5/6011Control of flying height
    • G11B5/6076Detecting head-disk contact
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/60Fluid-dynamic spacing of heads from record-carriers
    • G11B5/6005Specially adapted for spacing from a rotating disc using a fluid cushion

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

【課題】 スライダとディスクとの間の衝突を容易かつ高感度に検出して可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することにより、動作信頼性を確保することが可能なディスクドライブを提供する。
【解決手段】 スライダ30のうちのリセス領域25に、ストリップ状の単一の磨耗パッド15が設けられている。スライダ30が搭載されたディスクドライブのテスト動作時において、その磨耗パッド15の磨耗現象を利用してスライダ30とディスク40との間の衝突が検出される。リセス領域25に磨耗パッド15を設けるだけで衝突が検出されるため、その衝突が容易に検出されると共に、微細かつ脆弱な立体構造を有する磨耗パッド15の磨耗現象を利用することにより僅かな衝突強度が増幅して検出されるため、その検出感度が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気変換器が搭載されたスライダ、スライダを備えたディスクドライブおよびスライダから磨耗パッドを除去する磨耗パッドの除去方法に関する。
磁気記録ディスク(以下、単に「ディスク」という。)に磁気的処理(再生処理および記録処理)を施す磁気記録ディスクドライブ(以下、単に「ディスクドライブ」という。)は、少なくとも1つの磁気変換器(いわゆる磁気トランスデューサ)を備えている。この磁気変換器は、再生処理を実行する再生ヘッドと、記録処理を実行する記録ヘッドとを含んでいる。
図7および図8は、従来のディスクドライブの断面構成を模式的に表しており、図7では一組のスライダ130およびディスク140を示し、図8では複数組のスライダ130およびディスク140を示している。
従来のディスクドライブは、図7および図8に示したように、磁気変換器110が搭載された複数のスライダ130と、複数のディスク140とを備えている。このスライダ130は、リーディング側部分113およびトレーリング側部分120が互いに連結されることによりエアベアリング面ABS(air-bearing-surface )を構成した立体構造を有しており、ヘッドジンバルアセンブリ150により支持されている。なお、スライダ130およびディスク140の組み合わせは、図8に示したように、各組ごとに高さ方向(Z軸方向)に配列されている。
ディスクドライブの動作時においてディスク140が高速で回転すると、そのディスク140上に生じる気流を利用してスライダ130が浮上する。このときのスライダ130の浮上高さ、すなわちスライダ130とディスク140との間の間隔は、フライハイトFH(fly height)と呼ばれている。このスライダ130がディスク140から浮上する際、トレーリングエッジ145とディスク140との間の間隔(すなわちフライハイトFH)は10nm程度となり、一方、リーディングエッジ147とディスク140との間の間隔は100μm程度となる。フライハイトFHが小さいことは、磁気変換器110の磁気解像度の観点において望ましいが、ディスクドライブの動作信頼性の観点において問題を生じさせる。具体的には、フライハイトFHが小さくなると、スライダ130がディスク140に衝突しやすくなり、すなわち磁気変換器110が衝突時にダメージを負いやすくなる。
フライハイトFHを小さくした場合の利点を顕著化するために、磁気変換器110は、トレーリングエッジ145に可能な限り近づいて配置されるようにスライダ130に組み込まれる。一般的なディスクドライブの製造プロセス(ウェハ製造プロセス)において、磁気変換器110は、ウェハの一面から約20μmだけ離れた位置に配置される。この場合においてウェハがスライダ130に分割されると、磁気変換器110は、スライダ130のトレーリングエッジ145から約20μmだけ離れた位置に配置される。スライダ130のピッチ角度(エアベアリング面ABSとディスク140の表面との間の角度)は、一般的に100μrad〜350μrad程度であるため、トレーリングエッジ145と磁気変換器110との間の間隔が約20μmである場合におけるフライハイトFHのばらつきは、約2nm〜7nmとなる。この約2nm〜7nmのばらつきは、フライハイトFHの設定値が10μm程度であることを考慮すると、非常に大きいと言える。
ディスクドライブの製造途中において磁気変換器110をトレーリングエッジ145に近づくようにシフトさせることは困難であるため、ディスクドライブの製造過程では、以下で説明する方法を使用して、トレーリングエッジ145を磁気変換器110に近づくようにシフトさせている。すなわち、スライダ130の製造時において、エッチング手法または他の手法を使用してスライダ130を選択的に掘り下げることにより、そのスライダ130を部分的にリセスさせる。この場合には、スライダ130のうちの実際のトレーリングエッジ145(物理的エッジ)に基づいてフライハイトFHが規定されず、そのスライダ130のうちの見かけのトレーリングエッジ(エアベアリング面ABSの面内に位置するリセス処理後のエッジ)に基づいてフライハイトFHが規定されるため、その見かけのトレーリングエッジと磁気変換器110との間の距離は、5μm程度まで狭まる。
図9および図10は、図7および図8に示したスライダ130のエアベアリング面ABS側から見た平面構成を表している。なお、図9および図10では、スライダ130のうちのリーディング側部分113およびトレーリング側部分120の縮尺を図7および図8に示した場合とは変えて示している。
スライダ130では、図9および図10に示したように、磁気変換器110が横方向(X軸方向)に延在するようにトレーリング側部分120に組み込まれている。図9に示したスライダ130では、部分的にリセスされておらず、すなわちリーディング側部分113およびトレーリング側部分120がいずれもエアベアリング面ABSを構成している。これに対して、図10に示したスライダ130では、トレーリング側部分120が部分的にリセスされ、より具体的には磁気変換器110よりもトレーリングエッジ145に近い側の領域がリセスされることにより、リセス領域125が設けられている。なお、図10では、リセス領域125を見やすくするために、そのリセス領域125に網掛けを施している。このリセス領域125は、トレーリングエッジ145と、そのトレーリングエッジ145とリーディングエッジ147との間に位置するエッジ146とにより規定された平坦領域である。このスライダ130では、エッジ146が見かけのトレーリングエッジとなり、すなわちエッジ146が実際のトレーリングエッジ145よりも磁気変換器110に近接している。
このリセス領域125の形成手法は、副次的な悪影響を伴わずにフライハイトFHを約2nmだけ小さくし、すなわち磁気変換器110を浮上させながらディスク140に約2nmの距離まで近づけることを可能にするものと想定される。実際のところ、磁気変換器110のトレーリング側においてスライダ130にリセス領域125を設けることにより、その磁気変換器110は、僅かなフライハイトFHにおいて、機械的応力を増加させることなくディスク140から浮上可能であると見込まれる。
しかしながら、磁気変換器110の機械的応力は、以下で説明するように、やはり増加し得る。すなわち、話を簡単にするために、磁気変換器110およびリセス領域125の存在を無視した上で、正のピッチ角度においてスライダ130がディスク140に対して平行に浮上する場合を考えると、スライダ130とディスク140との間において衝突が生じる際には、一般的に、ディスク140の表面粗さやディスク140上に存在する異物に起因しようがしまいが、フライハイトFHが小さくなると機械的応力が単調に増加し、特に、その機械的応力はトレーリングエッジ145において最大となる。この現象は、スライダ130に磁気変換器110が搭載されていると共に、そのスライダ130にリセス領域125が設けられている場合においても、同様に得られる。これにより、スライダ130にリセス領域125が設けられている場合には、磁気変換器110に見かけのトレーリングエッジ(エッジ146)が近接していることに起因して、その磁気変換器110が大きな機械的応力の影響を受けるのである。
ディスクドライブの動作信頼性は、磁気変換器110およびディスク140が抱える機械的応力の影響を受ける。特に、巨大磁気抵抗効果(GMR;giant magneto-resistive effect)型の再生ヘッドは、機械的応力の影響を受けやすい。このことから、リセス領域125が設けられたスライダ130に関しては、当然ながら、そのスライダ130が搭載されたディスクドライブの動作信頼性の観点において、未だ改善の余地がある。
このフライハイトに関する問題を改善し、特に、スライダのピッチ運動(縦揺れ)およびロール運動(横揺れ)に関連する問題を改善するために、そのスライダの立体構造に関していくつかのデザインが既に提案されている。
ボルサナ(Bolsana )等は、ディスクドライブの動作中においてフライハイトを最小にするために、支持構造と共に、エッチング手法を使用して形成された側方レールを併せて備えたスライダを提案している(例えば、特許文献1参照。)。
米国特許第5825587号明細書
また、パーク(Park)等は、ディスクドライブの動作中において浮上姿勢を安定にするために、複数の負圧空気孔が設けられたスライダを提案している(例えば、特許文献2参照。)。
米国特許第6477012号明細書
また、アレクソポロス(Alexopoulos )等は、ディスクに連結された6つの小さな磨耗パッドを備えることにより、そのディスクから所定の高さにおいて保持されたスライダを提案している。
ここで、再び図7、図8および図10を参照すると、ディスクドライブの製造途中においてフライハイトFHを平均的に減少させるためには、上記したように、スライダ130にリセス領域125を設けることが有用である。この場合には、スライダ130にリセス領域125を設けたとしても、フライハイトFHの標準偏差が影響を受けない。実際に、平均的なフライハイトFHを有するスライダ130はディスク140に衝突しにくいが、その平均から逸脱した小さなフライハイトFHを有するスライダ130はディスク140に衝突しやすいことが知られている。
ディスクドライブの製造途中においてフライハイトの分布を調べることは極めて困難であるが、そのフライハイトの分布を調べる方法に関してはいくつかの方策が既に提案されている。
ウェン(Wen )等は、フライハイトを測定するための光学装置として、光学フライハイトテスタを提案している(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、この光学フライハイトテスタの測定精度は、フライハイト(=10nm程度)の設定範囲に対応する10nm以下の範囲内において、十分とは言えない。アコースティックエミッション(AE;acoustiec emission)、摩擦またはリードバック信号変調を利用してスライダとディスクとの間の衝突を直接的に検出する方法は、その衝突が頻繁かつ強烈に生じる場合に限って意義がある。
米国特許第6317210号明細書
また、スティルニマン(Stirniman )等は、フライハイトを測定するための干渉法を提案している(例えば、特許文献4参照。)。
米国特許第6665077号明細書
ところで、ディスクドライブの動作信頼性を確保するためには、磁気解像度を増加させつつ、スライダがディスクに衝突することによりディスクドライブが故障することを防止するために、スライダとディスクとの間の衝突を容易かつ高感度に検出することにより、フライハイトを可能な限り小さくし、より具体的には許容可能な最小値(閾値)よりも大きくなるようにフライハイトを設定する必要がある。しかしながら、従来のディスクドライブに搭載されるスライダでは、可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することが困難である。したがって、ディスクドライブの動作信頼性を確保するためには、スライダとディスクとの間の衝突を容易かつ高感度に検出することにより、可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することが可能な技術を確立しなければならない。特に、その技術を確立するために磨耗パッドを使用する場合には、スライダとディスクとの間の衝突を検出するために磨耗パッドを使用したのち、その使用済みの磨耗パッドを除去することが可能な技術を確立することも重要である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、スライダとディスクとの間の衝突を容易かつ高感度に検出して可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することにより、動作信頼性を確保することが可能なスライダおよびディスクドライブを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、使用済みの磨耗パッドを容易に除去することが可能な磨耗パッドの除去方法を提供することにある。
本発明の第1の観点に係るスライダは、エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載されたものであり、2つのサイドエッジとその2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジとにより規定された外形を有すると共に、エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、2つのサイドエッジとトレーリングエッジに一致する第1のエッジとトレーリングエッジとリーディングエッジとの間に位置する第2のエッジとにより規定され、エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、リセス領域に第1のエッジから第2のエッジまでストリップ状に延在することによりリセス領域を二分割するように設けられ、エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に平坦領域およびリセス領域と一体化された単一の磨耗パッドとを含む立体構造を有しているものである。
本発明の第2の観点に係るスライダは、エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載されたものであり、2つのサイドエッジとその2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジとにより規定された外形を有すると共に、エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、2つのサイドエッジとトレーリングエッジに一致する第1のエッジとトレーリングエッジとリーディングエッジとの間に位置する第2のエッジとにより規定され、エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、リセス領域に第1のエッジから第2のエッジまでストリップ状に延在するように設けられ、エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に平坦領域およびリセス領域と一体化された複数の磨耗パッドとを含む立体構造を有しているものである。
本発明の第3の観点に係るスライダは、エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載されたものであり、2つのサイドエッジとその2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジとにより規定された外形を有すると共に、エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、2つのサイドエッジとトレーリングエッジに一致する第1のエッジとトレーリングエッジとリーディングエッジとの間に位置する第2のエッジとにより規定され、エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、リセス領域に幅方向の中央に位置すると共に第1のエッジに隣接するように設けられ、所定の平面形状を有すると共に平坦領域およびリセス領域と別体化され、かつエアベアリング面から突出したオーバーコートにより覆われた単一の磨耗パッドとを含む立体構造を有しているものである。
本発明の第1、第2または第3の観点に係るスライダでは、リセス領域にストリップ状または所定の平面形状を有する単一または複数の磨耗パッドが設けられているため、スライダが搭載されたディスクドライブのテスト動作時において、その磨耗パッドの磨耗現象を利用してスライダとディスクとの間の衝突が検出される。この場合には、リセス領域に磨耗パッドを設けるだけで衝突が検出されるため、その衝突が容易に検出されると共に、微細な立体構造を有する磨耗パッドの磨耗現象を利用することにより僅かな衝突強度が増幅して検出されるため、その検出感度が向上する。これにより、可能な限り小さくなり、より具体的には許容可能な最小値(閾値)よりも大きくなるようにフライハイトが適正に設定されるため、磁気解像度が増加しつつ、スライダとディスクとの間の衝突に起因してディスクドライブが故障することが防止される。
本発明の第1の観点に係るディスクドライブは、エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載された複数のスライダと複数のディスクとを備えたものであり、各スライダが、2つのサイドエッジとその2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジとにより規定された外形を有すると共に、エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、2つのサイドエッジとトレーリングエッジに一致する第1のエッジとトレーリングエッジとリーディングエッジとの間に位置する第2のエッジとにより規定され、エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、リセス領域に第1のエッジから第2のエッジまでストリップ状に延在することによりリセス領域を二分割するように設けられ、エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に平坦領域およびリセス領域と一体化された単一の磨耗パッドとを含む立体構造を有しているものである。
本発明の第2の観点に係るディスクドライブは、エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載された複数のスライダと複数のディスクとを備えたものであり、各スライダが、2つのサイドエッジとその2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジとにより規定された外形を有すると共に、エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、2つのサイドエッジとトレーリングエッジに一致する第1のエッジとトレーリングエッジとリーディングエッジとの間に位置する第2のエッジとにより規定され、エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、リセス領域に第1のエッジから第2のエッジまでストリップ状に延在するように設けられ、エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に平坦領域およびリセス領域と一体化された複数の磨耗パッドとを含む立体構造を有しているものである。
本発明の第3の観点に係るディスクドライブは、エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載された複数のスライダと複数のディスクとを備えたものであり、各スライダが、2つのサイドエッジとその2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジとにより規定された外形を有すると共に、エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、2つのサイドエッジとトレーリングエッジに一致する第1のエッジとトレーリングエッジとリーディングエッジとの間に位置する第2のエッジとにより規定され、エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、リセス領域に幅方向の中央に位置すると共に第1のエッジに隣接するように設けられ、所定の平面形状を有すると共に平坦領域およびリセス領域と別体化され、かつエアベアリング面から突出したオーバーコートにより覆われた単一の磨耗パッドとを含む立体構造を有しているものである。
本発明の第1、第2または第3の観点に係るディスクドライブでは、リセス領域にストリップ状または所定の平面形状を有する単一または複数の磨耗パッドが設けられたスライダを備えているため、上記したように、磁気解像度が増加しつつ、スライダとディスクとの間の衝突に起因してディスクドライブが故障することが防止される。
本発明の第1の観点に係る磨耗パッドの除去方法は、磁気変換器が搭載されると共に磨耗パッドが設けられた複数のスライダと複数のディスクと備えたディスクドライブを使用して、そのディスクドライブのテスト動作時において最小のフライハイトを決定するために磨耗パッドを磨耗させたのち、ディスクドライブの通常動作時において複数のスライダから磨耗パッドを追加磨耗させることにより除去する方法であり、ディスクドライブのテスト動作時においてスライダとディスクとの間の衝突の強度の順に各スライダを分類するステップと、ディスクドライブの通常動作時において複数のスライダのうち最小の衝突強度を有するスライダが最初に使用されたのちに最大の衝突強度を有するスライダが最後に使用されるように、その衝突強度が増加する順に一連のスライダを使用するステップとを含むものである。
本発明の第2の観点に係る磨耗パッドの除去方法は、磁気変換器が搭載されると共に磨耗パッドが設けられた複数のスライダと複数のディスクとを備えたディスクドライブを使用して、そのディスクドライブのテスト動作時において最小のフライハイトを決定するために磨耗パッドを磨耗させたのち、ディスクのフォーマット時において複数のスライダから磨耗パッドを追加磨耗させることにより除去する方法であり、ディスクのフォーマット時において、複数のディスクのうち外部フォーマット機器を使用してスライダとディスクとの間の衝突の強度が最小のディスクをフォーマットしたのち、外部フォーマット機器を使用せずに残りのディスクをフォーマットするものである。
本発明の第1または第2の観点に係る磨耗パッドの除去方法では、磨耗パッドが設けられたスライダを備えるディスクドライブを使用して、テスト動作時において磨耗パッドが磨耗されることにより、その磨耗パッドの磨耗現象を使用してスライダとディスクとの間の衝突が検出されたのち、通常動作時またはディスクのフォーマット時において使用済みの磨耗パッドが追加磨耗される。
本発明の第1、第2または第3の観点に係るスライダでは、リセス領域がスライダがエアベリング面から部分的にエッチングされて掘り下げられることにより形成された領域であってもよい。
また、本発明の第1または第2の観点に係るスライダでは、磨耗パッドがスライダのうちの一部がエッチングされずに残存した部分であってもよい。この場合には、リセス領域がエアベアリング面から0.05μm以上0.2μm以下の範囲内に渡ってリセスされていてもよい。
また、本発明の第1の観点に係るスライダでは、磨耗パッドが10μm未満の幅を有していてもよい。
また、本発明の第2の観点に係るスライダでは、各磨耗パッドの幅が複数の磨耗パッドがテスト動作時において磨耗することにより総体積が0.05μm3 以上0.2μm3 以下の範囲内に渡って減少するように設定されていてもよい。この場合には、複数の磨耗パッドのうちの1つの磨耗パッドがリセス領域を二分割していてもよい。
また、本発明の第3の観点に係るスライダでは、磨耗パッドの平面形状が5μm以上10μm以下の範囲内の半径を有する円形状であり、オーバーコートがカーボンにより構成されていると共にエアベアリング面よりも2nm未満だけ高くなるために十分な厚さを有していてもよい。
本発明の第1、第2または第3の観点に係るスライダによれば、リセス領域にストリップ状または所定の平面形状を有する単一または複数の磨耗パッドが設けられているので、その磨耗パッドの磨耗現象を利用してスライダとディスクとの間の衝突が容易かつ高感度に検出される。したがって、磁気解像度が増加しつつ、スライダとディスクとの間の衝突に起因してディスクドライブが故障することが防止されるため、スライダとディスクとの間の衝突を容易かつ高感度に検出して可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することにより、スライダが搭載されるディスクドライブの動作信頼性を確保することができる。
本発明の第1、第2または第3の観点に係るディスクドライブによれば、リセス領域にストリップ状または所定の平面形状を有する単一または複数の磨耗パッドが設けられたスライダを備えているので、上記したように、磁気解像度が増加しつつ、スライダとディスクとの間の衝突に起因してディスクドライブが故障することが防止される。したがって、スライダとディスクとの間の衝突を容易かつ高感度に検出して可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することにより、動作信頼性を確保することができる。
本発明の第1または第2の観点に係る磨耗パッドの除去方法によれば、磨耗パッドが設けられたスライダを備えるディスクドライブを使用して、テスト動作時において磨耗パッドを磨耗させることによりスライダとディスクとの間の衝突を検出したのち、通常動作時またはディスクのフォーマット時において使用済みの磨耗パッドを追加磨耗させるようにしたので、スライダとディスクとの間の衝突を検出したのちに使用済みの磨耗パッドが除去される。したがって、スライダとディスクとの間の衝突を検出しながら磨耗パッドを容易に除去することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態(第1の観点)に係るディスクドライブの構成について説明する。図1および図2は本実施の形態に係るディスクドライブの構成を表しており、図2は全体の断面構成(YZ面に沿った断面構成)を示し、図1はエアベアリング面ABS側から見た主要部の平面構成(Z軸方向から見た平面構成)を示している。なお、本発明の第1の観点に係る「スライダ」は本実施の形態に係るディスクドライブに搭載されるものであり、本発明の第1または第2の観点に係る「磨耗パッドの除去方法」は本実施の形態に係るディスクドライブの使用手順に基づいて実現されるため、それらの「スライダ」および「磨耗パッドの除去方法」に関しては以下で併せて説明する。
本実施の形態に係るディスクドライブは、ディスク40に磁気的処理(再生処理および記録処理)を施すものであり、図1および図2に示したように、エアベアリング面ABSを有すると共に磁気変換器10が搭載された複数のスライダ30と、複数のディスク40とを備えている。
スライダ30は、磁気変換器10を支持するものであり、ヘッドジンバルアセンブリ50により支持されている。このスライダ30は、図1に示したように、2つのサイドエッジ41,42と、その2つのサイドエッジ41,42に直交するトレーリングエッジ45およびリーディングエッジ47とにより規定された外形を有しており、例えば、矩形状の平面形状を有している。このトレーリングエッジ45は、ディスク40上の所定の領域(情報が再生または記録される領域)がスライダ30に対して相対的に移動する際に最後に通過するエッジであり、一方、リーディングエッジ47は、最初に通過するエッジである。
このスライダ30は、リーディング側に位置するリーディング側部分13と、トレーリング側に位置するトレーリング側部分20とを含み、それらのリーディング側部分13およびトレーリング側部分20が互いに連結されることによりエアベアリング面ABSを構成した立体構造を有している。このリーディング側部分13は、例えば、アルティック(AlTiC)などにより構成されており、トレーリング側部分20は、例えば、アルミナ(Al2 3 )などにより構成されている。このトレーリング側部分20には、横方向(X軸方向)に延在すると共にエアベアリング面ABSに露出するように磁気変換器10が組み込まれている。
特に、スライダ30は、エアベアリング面ABS側において、そのエアベアリング面ABSのうちの一部を構成する平坦領域23と、エアベアリング面ABSからリセスされた(後退した)リセス領域25と、そのリセス領域25に設けられた単一の磨耗パッド15とを含む立体構造を有している。
平坦領域23は、リーディング側部分13と、トレーリング側部分20のうちの一部(リーディング側に位置する部分;磁気変換器10を含む)とにより構成されている。
リセス領域25は、トレーリング側部分20のうちの他の一部(トレーリング側に位置する部分;磁気変換器10を含まない)に設けられている。このリセス領域25は、上記した2つのサイドエッジ41,42と、トレーリングエッジ45に一致するエッジ48(第1のエッジ)と、トレーリングエッジ45とリーディングエッジ47との間に位置するエッジ46(第2のエッジ)とにより規定されており、例えば、矩形状の平面形状を有している。特に、リセス領域25は、例えば、ディスクドライブの製造過程において、そのスライダ30がエアベアリング面ABSから部分的にエッチングされて掘り下げられることにより形成された領域であり、そのエアベアリング面ABSから約0.05μm〜0.2μmに渡ってリセスされている。なお、図1では、リセス領域25を見やすくするために、そのリセス領域25に網掛けを施している。この網掛けの意味するところは、後述する図3〜図6においても同様である。
磨耗パッド15は、ディスクドライブの動作時においてスライダ30がディスク40に衝突することにより磨耗するものである。この磨耗パッド15は、リセス領域25を規定しているエッジ48からエッジ46まで縦方向(Y軸方向)に延在し、すなわち磁気変換器10の延在方向と直交する方向に向かってストリップ状(短冊状)に延在しており、そのリセス領域25を二分割している。また、磨耗パッド15は、エアベアリング面ABSのうちの他の一部を構成していると共に、平坦領域23およびリセス領域25と一体化されている。この「リセス領域25を二分割している」とは、必ずしもリセス領域25を均等に分割している場合に限られず、リセス領域25を不均等に分割している場合も含む意味である。また、「平坦領域23およびリセス領域25と一体化されている」とは、磨耗パッド25が平坦領域23およびリセス領域25と一体として形成されたものであり、その磨耗パッド25が平坦領域23およびリセス領域25と別体として形成されたものではないという意味である。特に、磨耗パッド15は、例えば、上記したように、スライダ30がエアベアリング面ABSから部分的にエッチングされて掘り下げられることによりリセス領域25が形成される際に、そのスライダ30のうちの一部(非エッチング部分)がエッチングされずに残存した部分であり、約5μm〜20μmの長さ(Y軸方向の寸法)および約10μm未満の幅(X軸方向の寸法)を有している。
磁気変換器10は、ディスク40に対して実質的に磁気的処理を施すものであり、例えば、再生処理を実行する再生ヘッドと、記録処理を実行する記録ヘッドとを含んでいる。
ディスク40は、スライダ30(磁気変換器10)により磁気的処理が施される磁気媒体であり、いわゆるハードディスクである。
なお、ディスクドライブを構成している複数のスライダ30および複数のディスク40は、図2に示したように、スライダ30およびディスク40がそれぞれ1つずつ対向配置された組み合わせを1組として、各組ごとに高さ方向(Z軸方向)に配列されている。
次に、図1〜図3を参照して、本実施の形態に係るディスクドライブの使用手順について説明する。図3は、磨耗パッド15の磨耗状態を説明するためのものであり、図1に対応する平面構成を示している。
このディスクドライブを使用する際には、テスト動作(テストモードの動作)を経てから通常動作(通常モードの動作)させるようにする。より具体的には、以下の手順を経ることにより、テスト動作時において最小のフライハイト(閾値)を決定するために磨耗パッド15を磨耗させたのち、通常動作時において複数のスライダ30から使用済みの磨耗パッド15を磨耗させることにより除去する。
すなわち、まず、テスト動作時において、ディスクサーボログの位置エラー信号(PES;position error signal )に基づいてスライダ30とディスク40との間の衝突の強度を調べることにより、その衝突強度の順に各スライダ30を分類する。この「衝突の強度」とは、衝突の頻度や激しさに基づいて決定される指標であり、すなわち磨耗パッド15の磨耗量を反映したものである。この場合には、図1に示したスライダ30がヘッドジンバルアセンブリ50により支持された状態においてディスク40が高速で回転すると、そのヘッドジンバルアセンブリ50の旋回動作に応じてディスク40と対向配置されるようにスライダ30が移動することにより、そのスライダ30がディスク40から浮上し、すなわちスライダ30とディスク40との間にフライハイトが確保される。このときのスライダ30の浮上状態は、図7に示した従来のスライダ130の浮上状態と同様であるため、その説明を省略する。この際、ディスク40の表面粗さやディスク40上の異物などに起因してスライダ30がディスク30に衝突すると、図3に示したように、衝突時の摩擦を利用して磨耗パッド15が磨耗するため、その磨耗パッド15がトレーリングエッジ45から後退する。なお、磨耗パッド15は微細な幅を有する脆弱な立体構造であるため、その磨耗パッド15が磨耗されることによりディスクドライブの動作に悪影響を及ぼしたり、あるいは磨耗時に生じた磨耗かすが堆積しすぎることはない。
続いて、通常動作時において、複数のスライダ30のうち、最小の衝突強度を有するスライダ30が最初に使用されたのちに最大の衝突強度を有するスライダ30が最後に使用されるように、衝突強度が増加する順に一連のスライダ30を使用する。この場合には、図3に示したスライダ30がヘッドジンバルアセンブリ50により支持された状態においてディスク40が高速で回転すると、ヘッドジンバルアセンブリ50の旋回動作に応じてディスク40と対向配置されるようにスライダ30が移動することにより、やはりスライダ30がディスク40から浮上する。この際、衝突強度が増加する順に一連のスライダ30が使用されることにより、その衝突強度が大きな順にスライダ30の使用時間(スライダ30がディスク40に衝突することにより磨耗パッド15が追加磨耗される時間)が長くなり、すなわち磨耗パッド15の追加磨耗量が大きくなる。この結果、一連のスライダ30では、ディスクドライブの磁気的処理動作が安定に実行される範囲内において、使用済みの磨耗パッド15が磨耗することにより除去され、すなわち最小のフライハイトが決定される。
これにより、ディスクドライブでは、テスト動作および通常動作を経ることにより、磨耗パッド15の磨耗現象を利用してスライダ30とディスク40との間の衝突が検出されたのち、その使用済みの磨耗パッド15が除去される。なお、ディスクドライブの使用時における各種条件、例えば、スライダ30のスキュー角、ディスク40の回転スピード、あるいは周辺環境のガス圧またはガス組成などは、自由に設定可能である。
本実施の形態に係るディスクドライブでは、平坦領域23およびリセス領域25と共に、そのリセス領域25に設けられたストリップ状の単一の磨耗パッド15を併せて備えるようにスライダ30を構成したので、テスト動作時における磨耗パッド15の磨耗現象を利用してスライダ30とディスク40との間の衝突が検出される。この場合には、スライダ130にリセス領域125が設けられていない従来のディスクドライブ(図9参照)およびリセス領域125に磨耗パッド15が設けられていない従来のディスクドライブ(図10参照)と比較して、リセス領域25に磨耗パッド15を設けるだけで衝突が検出されるため、その衝突が容易に検出されると共に、微細かつ脆弱な立体構造を有する磨耗パッド15の磨耗現象を利用することにより僅かな衝突強度が増幅して検出されるため、その検出感度が向上する。なお、上記したように、磨耗パッド15はテスト動作および通常動作を経ることにより除去されるため、その後のディスクドライブの磁気的処理時において磨耗パッド15の存在に起因して磁気的処理動作が阻害されることはない。これにより、フライハイトが可能な限り小さくなり、より具体的には許容可能な最小値よりも大きくなるようにフライハイトが適正に設定されるため、磁気解像度が増加しつつ、スライダ30とディスク40との間の衝突に起因してディスクドライブが故障することが防止される。したがって、スライダ30とディスク40との間の衝突を容易かつ高感度に検出して可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することにより、動作信頼性を確保することができる。
特に、本実施の形態では、磁気変換器10のトレーリング側に磨耗パッド15が配置されている場合に、図3に示したように、テスト動作後において磨耗済みの磨耗パッド15が部分的に残存すると、その残存した磨耗パッド15が機械的応力、具体的には磁気変換器10のうちの再生ヘッドにおいて生じた応力集中現象に起因する機械的応力を緩和させる。したがって、磁気変換器10の機械的応力を効果的に減少させることができる。
上記した他、本実施の形態に係るスライダでは、平坦領域23およびリセス領域25と共に、そのリセス領域25に設けられたストリップ状の単一の磨耗パッド15を併せて含む立体構造を有しているので、上記したように、テスト動作時における磨耗パッド15の磨耗現象を利用して、磁気解像度が増加しつつ、スライダ30とディスク40との間の衝突に起因してディスクドライブが故障することが防止される。したがって、スライダ30が搭載されたディスクドライブの動作信頼性を確保することができる。
また、本実施の形態に係る磨耗パッドの除去方法では、磨耗パッド15が設けられたスライダ30を備えるディスクドライブを使用して、テスト動作時において磨耗パッド15を磨耗させることによりスライダ30とディスク40との間の衝突を検出したのち、通常動作時において使用済みの磨耗パッド15を追加磨耗させるようにしたので、上記したように、その磨耗パッド15の磨耗現象を利用してスライダ30とディスク40との間の衝突が検出されたのちに使用済みの磨耗パッド15が除去される。したがって、スライダ30とディスク40との間の衝突を検出しながら磨耗パッド15を容易に除去することができる。
なお、本実施の形態では、ディスクドライブのテスト動作および通常動作を経ることにより使用済みの磨耗パッド15を除去するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、その使用済みの磨耗パッド15を除去することが可能な限り、ディスクドライブの使用手順は自由に変更可能である。具体的な一例を挙げれば、ディスクドライブのテスト動作時において最小のフライハイト(閾値)を決定するために磨耗パッド15を磨耗させたのち、ディスク40のフォーマット時において複数のスライダ30から使用済みの磨耗パッド15を磨耗させることにより除去するようにしてもよい。この場合には、ディスク40のフォーマット時において、複数のディスク40のうち、外部フォーマット機器を使用してスライダ30とディスク40との間の衝突強度が最小のディスク40(衝突強度が最小のスライダ30に対応するディスク40)をフォーマットしたのち、外部フォーマット機器を使用せずに残りのディスク40(残りのスライダ30に対応するディスク40)をフォーマットする。すなわち、磨耗パッド15の追加磨耗量がディスクドライブの通常動作時よりも大きな外部フォーマット機器を使用して、上記した衝突強度が最小のディスク40をフォーマットすることにより、ディスクドライブの通常動作時において磨耗パッド15を追加磨耗させる場合と比較して、衝突強度が最小のスライダ30のうちの磨耗パッド15の追加磨耗量が大きくなるため、その磨耗パッド15の追加磨耗に要する時間が短縮される。この場合においても、ディスク40のフォーマット過程を経ることにより、スライダ30とディスク40との間の衝突を検出するために利用された使用済みの磨耗パッド15が除去されるため、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。この場合には、特に、上記したように、磨耗パッド15の追加磨耗に要する時間が短縮されるため、その磨耗パッド15の追加磨耗作業を短時間で行うことができる。
また、本実施の形態では、ディスクドライブをテスト動作後に通常動作させることにより使用済みの磨耗パッド15を除去するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、レーザビーム加工などを利用して使用済みの磨耗パッド15を除去するようにしてもよい。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図4は、本実施の形態(第2の観点)に係るディスクドライブに搭載されるスライダ31の構成を表しており、上記第1の実施の形態において示した図1に対応する平面構成を示している。なお、本発明の第2の観点に係る「スライダ」は本実施の形態に係るディスクドライブに搭載されるものであるため、その「スライダ」に関しては以下で併せて説明する。
本実施の形態に係るディスクドライブは、スライダ31のうちの磨耗パッドの数および位置が異なり、すなわちスライダ31が単一の磨耗パッド15に代えて複数の磨耗パッド19を含む立体構造を有している点を除き、上記第1の実施の形態において説明したディスクドライブ(図1〜図3参照)と同様の構成を有している。
スライダ31は、複数の磨耗パッド19を含んでいる。ここでは、例えば、図4に示したように、リセス領域25のうちの中央から外れた位置、すなわち磁気変換器10のトレーリング側から外れた位置に、2つのサイドエッジ41,42にそれぞれ隣接するように2つの磨耗パッド19が設けられている。これらの磨耗パッド19の総体積は、例えば、ディスクドライブのテスト動作時において磨耗パッド19が十分に磨耗するように設定されているのが好ましい。特に、各磨耗パッド19の幅は、例えば、複数の磨耗パッド19がテスト動作時において磨耗することにより総体積が約0.05μm3 〜0.2μm3 に渡って減少するように設定されている。
なお、本実施の形態に係るディスクドライブの動作および使用手順は、上記第1の実施の形態において説明した場合と同様である。
本実施の形態に係るディスクドライブでは、平坦領域23およびリセス領域25と共に、そのリセス領域25に設けられたストリップ状の2つの磨耗パッド19を併せて備えるようにスライダ31を構成したので、上記第1の実施の形態においてスライダ30を備えたディスクドライブに関して説明した場合と同様の作用により、スライダ31とディスク40との間の衝突を容易かつ高感度に検出して可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することにより、動作信頼性を確保することができる。
特に、本実施の形態では、磁気変換器10のトレーリング側から外れた位置に2つの磨耗パッド19が配置されているため、ディスクドライブのテスト動作時において磨耗パッド19がスライダ31のロール運動(横揺れ)に敏感に反応しながら磨耗する。この場合には、上記第1の実施の形態において説明した磨耗パッド15とは異なり、磨耗パッド19が磁気変換器10の機械的応力を効果的に減少させる機能を果たさない一方で、その磨耗パッド19の存在に基づいてスライダ31のロール運動に起因する衝突が検出されやすくなるため、その検出感度をより向上させることができる。
上記した他、本実施の形態に係るスライダでは、平坦領域23およびリセス領域25と共に、そのリセス領域25に設けられたストリップ状の2つの磨耗パッド19を併せて含む立体構造を有しているので、上記第1の実施の形態においてスライダ30に関して説明した場合と同様の作用により、スライダ31が搭載されたディスクドライブの動作信頼性を確保することができる。
なお、本実施の形態では、図4に示したように、リセス領域25の中央から外れた位置に2つの磨耗パッド19を設けるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、磨耗パッドの設置数が複数である限り、その磨耗パッドの設置数および設置位置は自由に変更可能である。具体的な一例を挙げれば、リセス領域25に2つの磨耗パッドを設ける場合には、図4に対応する図5に示したように、サイドエッジ41に隣接するように磨耗パッド19を1つだけ設けると共に、上記第1の実施の形態において説明した磨耗パッド15を併せて設けるようにしてもよい。この磨耗パッド15は、上記したように、リセス領域25を二分割している。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、図5に示したスライダ31に関する上記以外の構成は、図4に示した場合と同様である。
本実施の形態に係るディスクドライブまたはスライダに関する上記以外の詳細な構成、動作および作用、ならびに本実施の形態に係る磨耗パッドの除去方法(ディスクドライブの使用手順)に関する詳細な手順、作用および効果は、上記第1の実施の形態と同様である。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
図6は、本実施の形態(第3の観点)に係るディスクドライブに搭載されるスライダ32の構成を表しており、上記第1の実施の形態において示した図1に対応する平面構成を示している。なお、本発明の第3の観点に係る「スライダ」は本実施の形態に係るディスクドライブに搭載されるものであるため、その「スライダ」に関しては以下で併せて説明する。
本実施の形態に係るディスクドライブは、スライダ32のうちの磨耗パッドの構造的特徴が異なり、すなわちスライダ32が単一の磨耗パッド15に代えて単一の磨耗パッド35を含む立体構造を有している点を除き、上記第1の実施の形態において説明したディスクドライブ(図1〜図3参照)と同様の構成を有している。
スライダ32は、付加的な磨耗パッド35を含んでいる。この磨耗パッド35は、リセス領域25のうちの幅方向(X軸方向)の中央に位置すると共に、そのリセス領域25を規定しているエッジ48に隣接するように設けられている。また、磨耗パッド35は、所定の平面形状を有することにより、リセス領域25を規定しているエッジ46から離間されていると共に、平坦領域23およびリセス領域25と別体化されている。この「平坦領域23およびリセス領域25と別体化されている」とは、磨耗パッド35が平坦領域23およびリセス領域25とは別体として形成されたものであり、その磨耗パッド35が平坦領域23およびリセス領域25と一体として形成されたものではないという意味である。ここでは、磨耗パッド35は、例えば、約5μm〜10μmの半径を有する円形状の平面形状を有している。なお、磨耗パッド35の平面形状は、自由に設定可能である。
特に、磨耗パッド35は、エアベリング面ABSから突出したオーバーコート60により覆われている。このオーバーコート60は、磨耗パッド35を物理的に保護するものであり、例えば、カーボンにより構成されていると共に、エアベリング面ABSよりも約2nm未満だけ高くなるために十分な厚さを有している。
なお、本実施の形態に係るディスクドライブの動作および使用手順は、上記第1の実施の形態において説明した場合と同様である。
本実施の形態に係るディスクドライブでは、平坦領域23およびリセス領域25と共に、そのリセス領域25に設けられた円形状の単一の磨耗パッド35を併せて備えるようにスライダ32を構成したので、上記第1の実施の形態においてスライダ30を備えたディスクドライブに関して説明した場合と同様の作用により、スライダ32とディスク40との間の衝突を容易かつ高感度に検出して可能な限り小さくなるようにフライハイトを設定することにより、動作信頼性を確保することができる。
上記した他、本実施の形態に係るスライダでは、平坦領域23およびリセス領域25と共に、そのリセス領域25に設けられた円形状の単一の磨耗パッド35を併せて含む立体構造を有しているので、上記第1の実施の形態においてスライダ30に関して説明した場合と同様の作用により、スライダ32が搭載されたディスクドライブの動作信頼性を確保することができる。
なお、本実施の形態では、図6に示したように、全体に渡って平坦なリセス領域25に磨耗パッド35を設けるようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、リセス領域25をさらに掘り下げることにより設けられた付加的なリセス領域に磨耗パッド35を設けるようにしてもよい。この場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本実施の形態に係るディスクドライブまたはスライダに関する上記以外の詳細な構成、動作および作用、ならびに本実施の形態に係る磨耗パッドの除去方法(ディスクドライブの使用手順)に関する詳細な手順、作用および効果は、上記第1の実施の形態と同様である。
以上、いくつかの実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態において説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。具体的には、本発明に係るスライダおよびディスクドライブに関する構成や磨耗パッドの除去方法に関する手順は、平坦領域およびリセス領域と共に、そのリセス領域に設けられた磨耗パッドを併せて備えるようにスライダを構成した上で、磨耗パッドの磨耗現象を利用してスライダとディスクとの間の衝突を検出したのちにその使用済みの磨耗パッドを除去することにより、ディスクドライブの動作信頼性を確保することが可能な限り、自由に変更可能である。
本発明に係るスライダ、ディスクドライブまたは磨耗パッドの除去方法は、例えばハードディスクドライブなどのディスクドライブに適用することが可能である。
本発明の第1の実施の形態に係るディスクドライブに搭載されるスライダの平面構成(Z軸方向から見た平面構成)を表す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るディスクドライブの全体の断面構成(YZ面に沿った断面構成)を表す断面図である。 磨耗パッドの磨耗状態を説明するための平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るディスクドライブに搭載されるスライダの平面構成(Z軸方向から見た平面構成)を表す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るディスクドライブに搭載されるスライダの構成に関する変形例を表す平面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るディスクドライブに搭載されるスライダの平面構成(Z軸方向から見た平面構成)を表す平面図である。 従来のディスクドライブに搭載される一組のスライダおよびディスクの断面構成(YZ面に沿った断面構成)を表す断面図である。 従来のディスクドライブに搭載される複数組のスライダおよびディスクの断面構成(YZ面に沿った断面構成)を表す断面図である。 従来のディスクドライブに搭載されるスライダの平面構成(Z軸方向から見た平面構成)を表す平面図である。 従来のディスクドライブに搭載されるスライダの他の平面構成(Z軸方向から見た平面構成)を表す平面図である。
符号の説明
10…磁気変換器、13…リーディング側部分、15,19,35…磨耗パッド、20…トレーリング側部分、23…平坦領域、25…リセス領域、30…スライダ、40…ディスク、41,42…サイドエッジ、45…トレーリングエッジ、46,48…エッジ、47…リーディングエッジ、50…ヘッドジンバルアセンブリ、60…オーバーコート、ABS…エアベリング面。

Claims (18)

  1. エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載されたスライダであって、
    2つのサイドエッジと、その2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジと、により規定された外形を有すると共に、
    前記エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、
    前記2つのサイドエッジと、前記トレーリングエッジに一致する第1のエッジと、前記トレーリングエッジと前記リーディングエッジとの間に位置する第2のエッジと、により規定され、前記エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、
    前記リセス領域に、前記第1のエッジから前記第2のエッジまでストリップ状に延在することにより前記リセス領域を二分割するように設けられ、前記エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に前記平坦領域および前記リセス領域と一体化された単一の磨耗パッドと、を含む立体構造を有している
    ことを特徴とするスライダ。
  2. 前記リセス領域が、前記スライダが前記エアベリング面から部分的にエッチングされて掘り下げられることにより形成された領域であり、
    前記磨耗パッドが、前記スライダのうちの一部がエッチングされずに残存した部分である
    ことを特徴とする請求項1記載のスライダ。
  3. 前記リセス領域が、前記エアベアリング面から0.05μm以上0.2μm以下の範囲内に渡ってリセスされている
    ことを特徴とする請求項1記載のスライダ。
  4. 前記磨耗パッドが、10μm未満の幅を有している
    ことを特徴とする請求項1記載のスライダ。
  5. エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載されたスライダであって、
    2つのサイドエッジと、その2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジと、により規定された外形を有すると共に、
    前記エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、
    前記2つのサイドエッジと、前記トレーリングエッジに一致する第1のエッジと、前記トレーリングエッジと前記リーディングエッジとの間に位置する第2のエッジと、により規定され、前記エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、
    前記リセス領域に、前記第1のエッジから前記第2のエッジまでストリップ状に延在するように設けられ、前記エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に前記平坦領域および前記リセス領域と一体化された複数の磨耗パッドと、を含む立体構造を有している
    ことを特徴とするスライダ。
  6. 前記リセス領域が、前記スライダが前記エアベリング面から部分的にエッチングされて掘り下げられることにより形成された領域であり、
    前記磨耗パッドが、前記スライダのうちの一部がエッチングされずに残存した部分である
    ことを特徴とする請求項5記載のスライダ。
  7. 前記リセス領域が、前記エアベアリング面から0.05μm以上0.2μm以下の範囲内に渡ってリセスされている
    ことを特徴とする請求項5記載のスライダ。
  8. 各磨耗パッドの幅が、前記複数の磨耗パッドがテスト動作時において磨耗することにより総体積が0.05μm3 以上0.2μm3 以下の範囲内に渡って減少するように設定されている
    ことを特徴とする請求項5記載のスライダ。
  9. 前記複数の磨耗パッドのうちの1つの磨耗パッドが、前記リセス領域を二分割している
    ことを特徴とする請求項5記載のスライダ。
  10. エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載されたスライダであって、
    2つのサイドエッジと、その2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジと、により規定された外形を有すると共に、
    前記エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、
    前記2つのサイドエッジと、前記トレーリングエッジに一致する第1のエッジと、前記トレーリングエッジと前記リーディングエッジとの間に位置する第2のエッジと、により規定され、前記エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、
    前記リセス領域に、幅方向の中央に位置すると共に前記第1のエッジに隣接するように設けられ、所定の平面形状を有すると共に前記平坦領域および前記リセス領域と別体化され、かつ前記エアベアリング面から突出したオーバーコートにより覆われた単一の磨耗パッドと、を含む立体構造を有している
    ことを特徴とするスライダ。
  11. 前記リセス領域が、前記スライダが前記エアベリング面から部分的にエッチングされて掘り下げられることにより形成された領域である
    ことを特徴とする請求項10記載のスライダ。
  12. 前記リセス領域が、前記エアベアリング面から0.05μm以上0.2μm以下の範囲内に渡ってリセスされている
    ことを特徴とする請求項10記載のスライダ。
  13. 前記磨耗パッドの平面形状が、5μm以上10μm以下の範囲内の半径を有する円形状であり、
    前記オーバーコートが、カーボンにより構成されていると共に、前記エアベアリング面よりも2nm未満だけ高くなるために十分な厚さを有している
    ことを特徴とする請求項10記載のスライダ。
  14. エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載された複数のスライダと、複数のディスクと、を備えたディスクドライブであって、
    各スライダが、
    2つのサイドエッジと、その2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジと、により規定された外形を有すると共に、
    前記エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、
    前記2つのサイドエッジと、前記トレーリングエッジに一致する第1のエッジと、前記トレーリングエッジと前記リーディングエッジとの間に位置する第2のエッジと、により規定され、前記エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、
    前記リセス領域に、前記第1のエッジから前記第2のエッジまでストリップ状に延在することにより前記リセス領域を二分割するように設けられ、前記エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に前記平坦領域および前記リセス領域と一体化された単一の磨耗パッドと、を含む立体構造を有している
    ことを特徴とするディスクドライブ。
  15. エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載された複数のスライダと、複数のディスクと、を備えたディスクドライブであって、
    各スライダが、
    2つのサイドエッジと、その2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジと、により規定された外形を有すると共に、
    前記エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、
    前記2つのサイドエッジと、前記トレーリングエッジに一致する第1のエッジと、前記トレーリングエッジと前記リーディングエッジとの間に位置する第2のエッジと、により規定され、前記エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、
    前記リセス領域に、前記第1のエッジから前記第2のエッジまでストリップ状に延在するように設けられ、前記エアベアリング面のうちの他の一部を構成すると共に前記平坦領域および前記リセス領域と一体化された複数の磨耗パッドと、を含む立体構造を有している
    ことを特徴とするディスクドライブ。
  16. エアベアリング面を有すると共に磁気変換器が搭載された複数のスライダと、複数のディスクと、を備えたディスクドライブであって、
    各スライダが、
    2つのサイドエッジと、その2つのサイドエッジに直交するトレーリングエッジおよびリーディングエッジと、により規定された外形を有すると共に、
    前記エアベアリング面のうちの一部を構成する平坦領域と、
    前記2つのサイドエッジと、前記トレーリングエッジに一致する第1のエッジと、前記トレーリングエッジと前記リーディングエッジとの間に位置する第2のエッジと、により規定され、前記エアベアリング面からリセスされたリセス領域と、
    前記リセス領域に、幅方向の中央に位置すると共に前記第1のエッジに隣接するように設けられ、所定の平面形状を有すると共に前記平坦領域および前記リセス領域と別体化され、かつ前記エアベアリング面から突出したオーバーコートにより覆われた単一の磨耗パッドと、を含む立体構造を有している
    ことを特徴とするディスクドライブ。
  17. 磁気変換器が搭載されると共に磨耗パッドが設けられた複数のスライダと、複数のディスクと、を備えたディスクドライブを使用して、そのディスクドライブのテスト動作時において最小のフライハイトを決定するために磨耗パッドを磨耗させたのち、前記ディスクドライブの通常動作時において前記複数のスライダから前記磨耗パッドを追加磨耗させることにより除去する方法であって、
    前記ディスクドライブのテスト動作時において、前記スライダと前記ディスクとの間の衝突の強度の順に各スライダを分類するステップと、
    前記ディスクドライブの通常動作時において、前記複数のスライダのうち、最小の衝突強度を有するスライダが最初に使用されたのちに最大の衝突強度を有するスライダが最後に使用されるように、その衝突強度が増加する順に一連のスライダを使用するステップと、を含む
    ことを特徴とする磨耗パッドの除去方法。
  18. 磁気変換器が搭載されると共に磨耗パッドが設けられた複数のスライダと、複数のディスクと、を備えたディスクドライブを使用して、そのディスクドライブのテスト動作時において最小のフライハイトを決定するために磨耗パッドを磨耗させたのち、前記ディスクのフォーマット時において前記複数のスライダから前記磨耗パッドを追加磨耗させることにより除去する方法であって、
    前記ディスクのフォーマット時において、前記複数のディスクのうち、外部フォーマット機器を使用して前記スライダと前記ディスクとの間の衝突の強度が最小のディスクをフォーマットしたのち、前記外部フォーマット機器を使用せずに残りのディスクをフォーマットする
    ことを特徴とする磨耗パッドの除去方法。
JP2005152923A 2004-05-25 2005-05-25 スライダ、ディスクドライブおよび磨耗パッドの除去方法 Pending JP2005339783A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/853,458 US7233459B2 (en) 2004-05-25 2004-05-25 Integral wear-pad for slider-disk interference detection

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005339783A true JP2005339783A (ja) 2005-12-08

Family

ID=35424908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005152923A Pending JP2005339783A (ja) 2004-05-25 2005-05-25 スライダ、ディスクドライブおよび磨耗パッドの除去方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7233459B2 (ja)
JP (1) JP2005339783A (ja)
CN (1) CN100485218C (ja)
HK (1) HK1086931A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4154220B2 (ja) * 2002-12-06 2008-09-24 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 磁気ヘッド及びこれを用いた磁気記録再生装置
JP2005235290A (ja) * 2004-02-19 2005-09-02 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気ヘッドスライダ
US8830614B2 (en) 2011-12-21 2014-09-09 HGST Netherlands B.V. Balanced embedded contact sensor with low noise architecture
US8730607B1 (en) 2012-11-30 2014-05-20 HGST Netherlands B.V. Thermoelectric voltage-based differential contact sensor
EP3028276A1 (en) * 2013-07-31 2016-06-08 Hewlett Packard Enterprise Development LP Coating magnetic tape heads

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001516114A (ja) * 1997-08-15 2001-09-25 シーゲイト テクノロジー エルエルシー ディスク記憶システム
JP2003006829A (ja) * 2001-06-26 2003-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気ヘッドスライダおよびその空気潤滑面の作成方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5825587A (en) 1996-03-01 1998-10-20 International Business Machines Corporation Shallow etch air bearing surface features for optimized transducer spacing
US6055129A (en) 1998-02-18 2000-04-25 Samsung Electronics Co., Ltd. Flying negative pressure air bearing slider with divided negative pressure pockets
US6317210B1 (en) 1998-11-13 2001-11-13 Seagate Technology Llc Apparatus for recording fly height measurement
US6466408B2 (en) * 2000-03-16 2002-10-15 International Business Machines Corporation Storage system slider having trailing edge pad and method for making the same
US6707631B1 (en) * 2000-03-20 2004-03-16 Maxtor Corporation Flying-type disk drive slider with wear pad
US6714382B1 (en) 2000-10-13 2004-03-30 Hitachi Global Storage Technologies Self-limiting wear contact pad slider and method for making the same
US6493185B1 (en) * 2000-10-13 2002-12-10 International Business Machines Corporation Optimized pad design for slider and method for making the same
US6665077B1 (en) 2000-10-24 2003-12-16 Seagate Technology Llc Method and apparatus for enhanced sensitivity fly height testing and measurement
JP2002163815A (ja) * 2000-11-27 2002-06-07 Alps Electric Co Ltd 磁気ヘッド及び前記磁気ヘッドを用いた磁気ヘッド装置
WO2002082442A1 (fr) * 2001-04-05 2002-10-17 Fujitsu Limited Curseur avant et son procede de fabrication
US6852013B2 (en) * 2001-05-25 2005-02-08 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Method of burnishing a burnishable rear pad slider in a disk drive
US20020197936A1 (en) * 2001-06-21 2002-12-26 International Business Machines Corporation Method of burnishing a burnishable rear pad slider in a disk drive
JP3811089B2 (ja) * 2002-04-15 2006-08-16 株式会社東芝 摩耗量測定方法
US20040085670A1 (en) * 2002-11-05 2004-05-06 Seagate Technology Llc Method for measuring pad wear of padded slider with MRE cooling effect
US6967818B2 (en) * 2003-07-16 2005-11-22 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Disk drive head with radially spaced read and write elements on respective protrusion pads

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001516114A (ja) * 1997-08-15 2001-09-25 シーゲイト テクノロジー エルエルシー ディスク記憶システム
JP2003006829A (ja) * 2001-06-26 2003-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 磁気ヘッドスライダおよびその空気潤滑面の作成方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN100485218C (zh) 2009-05-06
US20050264939A1 (en) 2005-12-01
US7233459B2 (en) 2007-06-19
HK1086931A1 (en) 2006-09-29
CN1737908A (zh) 2006-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7616405B2 (en) Slider with an air bearing surface having a inter-cavity dam with OD and ID dam surfaces of different heights
US7872833B2 (en) Head with a transducer overcoat having a trailing air flow dam that is shallowly recessed from an air bearing surface
US7916426B2 (en) Head with an air bearing surface having left and right leading pressurizing steps, each with short and long regions
US7903365B2 (en) Magnetic storage device and contact detection method
JP2007179723A (ja) 磁気記録ディスクドライブの浮上高アクチュエータを校正し制御するシステムおよび方法
US7027263B2 (en) Apparatus for look-ahead thermal sensing in a data storage device
US20060023358A1 (en) Method and apparatus for providing a three step air bearing with improved fly height performance
KR100858076B1 (ko) 헤드 장치 및 그것을 갖는 디스크 장치
JP2008226439A (ja) 記録/再生ヘッドおよびその製造方法
US6956707B2 (en) Method for look-ahead thermal sensing in a data storage device
JP2005339783A (ja) スライダ、ディスクドライブおよび磨耗パッドの除去方法
JP2004014073A (ja) 薄膜磁気ヘッド
US7308753B2 (en) Method of manufacturing slider of thin-film magnetic head
US9691422B1 (en) Slider air-bearing surface designs with efficiency-flattening hole
JP2004039215A (ja) 仕切られた低圧領域を有する低圧スライダー、ヘッドジンバルアセンブリ及びディスクドライブ
US6678119B1 (en) Disc head slider having rails with enclosed depressions
US8711520B2 (en) Device with a floating head having a heater element
US11355143B2 (en) Magnetic heads for use in different fluid atmospheres, and related methods
US7042678B2 (en) Magnetic head slider and magnetic disc unit
US6989671B2 (en) Detection of slider-disk interference using a dynamic parametric test
US20020040594A1 (en) Glide head with separated sensitive rail
US10062397B2 (en) Tape head with step-like cross-sectional profile
US20100157480A1 (en) Head slider and storage device
US20080074116A1 (en) Advanced air bearing and detection method for media glide testing at ultra-low flying height
JP2005032420A (ja) 超低位浮上高さスライダの設計態様

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101026

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110317