JP2005331520A - フィクスチャの電気長を求める方法、フィクスチャの電気長を求めるプログラム、および、電子測定装置 - Google Patents

フィクスチャの電気長を求める方法、フィクスチャの電気長を求めるプログラム、および、電子測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フィクスチャの電気長を求める
【解決手段】
電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、電子測定装置とフィクスチャとを接続し、DUTポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定周波数範囲における位相特性を電子測定装置で測定し、周波数範囲内の第一の測定点における測定の結果から電気長を求め、測定結果の全てを電気長を用いて補正し、補正された測定結果が最大値を示す周波数と補正された測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する第二の測定点における測定結果から電気長を求めるか、または、第二の測定点における補正された測定結果から求められる残留電気長を電気長に加えることを特徴とする方法。
【選択図】図6

Description

本発明は、電子測定装置に接続されるフィクスチャの特性を求める技術に関する。
ネットワークアナライザで被測定物を測定する際に、補助的に用いられる装置の1つにフィクスチャ(治具)がある。フィクスチャは、例えば、ネットワークアナライザのポート形状と被測定物の端子形状が異なるなど、ネットワークアナライザに被測定物を直接接続できない時に用いられる。フィクスチャは少なからず電気的特性を有するので、ネットワークアナライザがフィクスチャを介して被測定物を測定する場合、その測定結果は被測定物の特性に加えてフィクスチャの特性を含んでいる。フィクスチャの特性は、測定結果の再現性など測定精度に大きな影響を及ぼす。そこで、測定結果からフィクスチャの特性を除去することが行われる。
ネットワークアナライザの各ポートに接続されるフィクスチャのそれぞれが、互いに独立しているとみなせる場合、1ポート校正法によりフィクスチャを特性化することができる(例えば、特許文献1を参照。)。しかし、被測定物が非同軸形の端子あるいはポートを有する時、1ポート校正法を使用できない場合がある。1ポート校正法はオープン標準器およびショート標準器およびロード標準器を必要とするが、これらの標準器のうちロード標準器は非同軸形で広帯域な特性を有するものの入手が難しいからである。そこで、1ポート校正法のようにフィクスチャを絶対的に特性化する代わりに、基準測定装置と実測定装置との相互関係を求めて、基準測定装置の測定結果に対する実測定装置の測定結果の再現性を向上させる試みもなされている(例えば、特許文献2を参照。)。
特開平11−38054号公報(第2〜3頁、図6および図7) 特開2003−240827号公報 特開2001−13186号公報(第3頁、図7) 特開平8−15348号公報 特開平8−226945号公報
従来技術によれば、非同軸系では、広帯域なロード標準器を入手することが困難なため、1ポート校正法による高精度な測定が望めない。また、相互関係を求める方法では、基準測定装置が変わる場合、新たに相互関係を求め直す手間が生じる。そこで、本発明は、同軸−非同軸形のフィクスチャの絶対的な特性を、ロードおよびロード標準器を用いずに求めることができる方法および装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、フィクスチャの特性を電気長成分と残留インピーダンス成分とに分け、それぞれの成分を求める方法または装置を提供するものである。
すなわち、本第一の発明は、電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡する第一のステップと、所定の周波数範囲における前記フィクスチャの位相特性を、前記電子測定装置で測定する第二のステップと、前記周波数範囲内の第一の測定点における前記測定の結果から前記電気長を求める第三のステップと、前記電気長を用いて前記測定結果の全てを補正する第四のステップと、前記補正された測定結果が最大値を示す周波数と前記補正された測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する第二の測定点における前記測定結果から前記電気長を求めるか、または、前記第二の測定点における前記補正された測定結果から求められる残留電気長を前記電気長に加える第五のステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本第二の発明は、本第一の発明の方法において、前記測定結果の全てを、前記第五のステップで得られた前記電気長を用いて補正する第六のステップをさらに含み、前記第六のステップにおける補正の結果のうち前記第二の測定点における値が所定範囲内もしくは所定値になるまで、前記第五のステップと前記第六のステップが交互に繰り返されることを特徴とするものである。
さらに、本第三の発明は、本第一の発明または本第二の発明の方法において、前記第一の測定点が、前記周波数範囲の中心周波数に対応する測定点、または、前記周波数範囲の高周波側端もしくは低周波側端の測定点であることを特徴とするものである。
またさらに、本第四の発明は、電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、前記電子測定装置と前記フィクスチャとを接続する第一のステップと、前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡する第二のステップと、所定の周波数範囲における前記フィクスチャの群遅延特性を、前記電子測定装置で測定する第三のステップと、前記測定の結果が最大値を示す周波数と前記測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する測定点における前記測定結果から前記電気長を求める第四のステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本第五の発明は、電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、前記電子測定装置に前記フィクスチャを接続するステップと、前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡するステップと、所定の周波数範囲における前記フィクスチャの位相特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、前記測定された位相についての近似直線の傾きから前記フィクスチャの電気長を求めるステップとを含み、前記測定された位相に対する前記近似直線の誤差の正の最大値の絶対値と、前記誤差の負の最大値の絶対値との差が所定値未満または実質的ゼロであることを特徴とするものである。
さらに、本第六の発明は、電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、前記電子測定装置に前記フィクスチャを接続するステップと、前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡するステップと、所定の周波数範囲における前記フィクスチャの群遅延特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、前記測定された群遅延の最大値と最小値との中間値から前記電気長を求めるステップとを含むことを特徴とするものである。
またさらに、本第一の発明乃至本第六の発明のいずれかの方法において、前記開放が、前記被測定物の電極間隔で開放されることを特徴とするものである。
また、本第八の発明は、電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における位相特性を、前記電子測定装置で測定する第一のステップと、前記周波数範囲内の第一の測定点における前記測定の結果から前記電気長を求める第二のステップと、前記電気長を用いて前記測定結果の全てを補正する第三のステップと、前記補正された測定結果が最大値を示す周波数と前記補正された測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する第二の測定点における前記測定結果から前記電気長を求めるか、または、前記第二の測定点における前記補正された測定結果から求められる残留電気長を前記電気長に加える第四のステップとを実行させるプログラムである。
さらに、本第九の発明は、本第八の発明のプログラムにおいて、前記電子測定装置または前記制御装置に、前記測定結果の全てを、前記第六のステップで得られた前記電気長を用いて補正する第七のステップをさらに実行させ、前記第六のステップにおける補正の結果のうち前記第二の測定点における値が所定範囲内もしくは所定値になるまで、前記第六のステップと前記第七のステップが交互に繰り返されることを特徴とするものである。
またさらに、本第十の発明は、本第八の発明または本第九の発明のプログラムにおいて、前記第一の測定点が、前記周波数範囲の中心周波数に対応する測定点、または、前記周波数範囲の高周波側端もしくは低周波側端の測定点であることを特徴とするものである。
また、本第十一の発明は、電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における群遅延特性を、前記電子測定装置で測定する第一のステップと、前記測定の結果が最大値を示す周波数と前記測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する測定点における前記測定結果から前記電気長を求める第二のステップとを実行させるプログラムである。
さらに、本第十二の発明は、電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における位相特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、前記測定された位相についての近似直線の傾きから前記フィクスチャの電気長を求めるステップとを実行させ、前記測定された位相に対する前記近似直線の誤差の正の最大値の絶対値と、前記誤差の負の最大値の絶対値との差が所定値未満または実質的ゼロであることを特徴とするものである。
またさらに、本第十三の発明は、電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における群遅延特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、前記測定された群遅延の最大値と最小値との中間値から前記電気長を求めるステップとを実行させるプログラムである。
また、本第十四の発明は、本第八の発明乃至本第十三の発明のいずれかのプログラムにおいて、前記開放が、前記被測定物の電極間隔で開放されることを特徴とするものである。
さらに、本第十五の発明は、本第八の発明乃至本第十四の発明のいずれかのプログラムを実行する制御装置が内蔵されるか、外部接続されることを特徴とする電子測定装置である。
またさらに、本第十六の発明は、ネットワークアナライザと被測定物との間に接続され、対称性を有するフィクスチャの網特性を求める方法であって、前記ポートが短絡された前記フィクスチャの網特性を前記ネットワークアナライザで測定して第一の網特性を取得するステップと、前記ポートが開放された前記フィクスチャの網特性を前記ネットワークアナライザで測定して第二の網特性を取得するステップと、事前に測定された前記フィクスチャの電気長または前記フィクスチャの電気長の定義値を用いて、前記第一の網特性および前記第二の網特性をそれぞれ補正するステップと、前記フィクスチャの対称性を利用して、前記補正された第一の網特性と前記補正された第二の網特性とから演算により前記フィクスチャの残留インピーダンス成分の網特性を求めるステップとを含むことを特徴とするものである。
また、本第十七の発明は、本十六の発明の方法において、前記残留インピーダンス成分の網特性を求めるステップを、次式に基づき実施する、
Figure 2005331520
ただし、
Figure 2005331520
ことを特徴とするものである。
さらに、本第十八の発明は、本第十五の発明または本第十六の発明の方法において、前記開放が、前記被測定物の電極間隔で開放されることを特徴とするものである。
またさらに、本第十九の発明は、電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの電気長を求めるステップと、前記ポートが短絡された前記フィクスチャの網特性を前記ネットワークアナライザで測定して第一の網特性を取得するステップと、前記ポートが開放された前記フィクスチャの網特性を前記ネットワークアナライザで測定して第二の網特性を取得するステップと、事前に測定された前記フィクスチャの電気長または前記フィクスチャの電気長の定義値を用いて、前記第一の網特性および前記第二の網特性をそれぞれ補正するステップと、前記フィクスチャの対称性を利用して、前記補正された第一の網特性と前記補正された第二の網特性とから演算により前記フィクスチャの残留インピーダンス成分の網特性を求めるステップとを実行させるプログラムである。
また、本第二十の発明は、本十九の発明のプログラムにおいて、前記残留インピーダンス成分の網特性を求めるステップを、次式に基づき実施する、
Figure 2005331520
ただし、
Figure 2005331520
ことを特徴とするものである。
さらに、本第二十一の発明は、本第十九の発明または本第二十の発明のプログラムにおいて、前記開放が、前記被測定物の電極間隔で開放されることを特徴とするものである。
またさらに、本第十九の発明は、本第十六の発明乃至本第二十一の発明のプログラムを実行する制御装置が内蔵されるか、外部接続されることを特徴とするネットワークアナライザである。
なお、フィクスチャの網特性は、回路パラメータからなる回路行列により特徴づけられるものである。
本発明によれば、ロードおよびロード標準器を用いずに、フィクスチャの絶対的な特性を求めることができる。これにより、フィクスチャに起因する誤差を測定結果から除去することができる。その結果、例えば、ネットワークアナライザにおける測定において、従来に比べて、被測定物の真の特性により近い値を求めることができる。また、本発明によれば、フィクスチャの電気長を従来に比べて高精度に求めることができる。
本発明の実施の形態を、添付の図面を参照しながら、以下に説明する。本発明の実施形態は、測定システム1000である。まず、はじめに測定システム1000の構成について説明する。ここで、図1を参照する。図1は、電子測定装置の一例であるネットワークアナライザ100を含む測定システム1000を示す図である。ネットワークアナライザ100は、測定部110と、演算制御部120と、メモリ130と、インタフェース部140とを備える。測定部110、演算制御部120、メモリ130、および、インタフェース部140は、バス150を介して、互いに接続されている。測定部110は、同軸形の測定ポート111、112および113を備える。測定部110は、これらの測定ポートを介して接続される被測定物の特性を測定する装置である。以下、被測定物をDUTと称する。本実施形態において、測定ポートの数は3つであるが、これに限定される訳ではなく、1つでも、2つでも、あるいは、4つ以上であっても良い。演算制御部120は、バス150を介して接続される測定部110などを制御し、また、補正処理やパラメータ変換などの数値演算処理を実施する装置である。演算制御部120は、例えば、CPUやDSPなどで構成される。メモリ130は、半導体メモリやハードディスクドライブなどのような、いわゆる記憶装置であって、データやプログラムが格納される。インタフェース部140は、ネットワークアナライザ100と外部装置、または、ネットワークアナライザ100とオペレータとの入出力を行う装置である。バス150は、制御やデータ転送のための信号線である。
ネットワークアナライザ100は、同軸形の測定ケーブル210、220および230を介して、フィクスチャ300が接続されている。測定ケーブル210は、ネットワークアナライザの測定ポートと同じ特性インピーダンスを有し、両端に同軸コネクタ211および212を備える。測定ケーブル220は、両端に同軸コネクタ221および222を備える。測定ケーブル230は、両端に同軸コネクタ231および232を備える。
フィクスチャ300は、対称性を有する、同軸−非同軸形のフィクスチャである。つまり、フィクスチャ300は、同軸系と非同軸系を双方向に変換する装置である。フィクスチャ300は、同軸形の測定器ポート311、312および313と、非同軸形のDUTポート321、322および323を備える。DUTポート321、322および323は、DUT400が接続される。なお、各測定器ポート間(311−312、311−313、312−313)のアイソレーションは、各測定器ポート(311、312、313)に関連するフィクスチャ300の一部を独立して特性化できる程度に、高いものとする。
次に、上記のように構成された測定システム1000において、フィクスチャ300を特性化し、フィクスチャ300を介して測定したDUT400の測定結果をフィクスチャ300の特性化結果で補正する手順について、以下に説明する。なお、測定結果は、測定値と同義に使われる。
まず、フィクスチャ300の特性化方法の概念について述べる。本発明は、同軸系の校正面と非同軸系の測定面との間の装置をフィクスチャとし、そのフィクスチャを特性化する。ここで、図2を参照する。図2は、フィクスチャ300のみを示す図である。上記のように、各測定器ポート間のアイソレーションは十分に高いので、フィクスチャ300を、電気的に互いに独立したフィクスチャ300aおよび300bおよび300cの集合体と見なすことができる。そこで、本発明は、フィクスチャ300aおよび300bおよび300cのそれぞれを個別に特性化する。ここで、図3を参照する。図3は、フィクスチャ300aに関連する測定系のみを示した図である。図3における測定系は図1の一部であるので、図中の各構成要素の説明は省略する。図3において、コネクタ212と測定器ポート311との境界面Pは同軸系であり、DUTポート321とDUT400との境界面Pは非同軸系である。次に、図4を参照する。図4は、図3の一部であって、フィクスチャ300aがモデル化されている。本発明では、フィクスチャ300aの特性を、電気長成分Sと、電気長以外の成分である残留インピーダンス成分Sとに分けて、それぞれを測定する。フィクスチャ300aの全体的な特性Sは、電気長成分Sと残留インピーダンス成分Sとの合成により表現される。図4において、SおよびSは、Sパラメータ行列である。また、S11、S12、S21、S22は、Sパラメータである。さらに、θは、ある周波数における移相量、言い換えれば、ある周波数において電気長が通過信号に挿入する位相量である。上記の作業を、フィクスチャ300a、300bおよび300cについて行うと、フィクスチャ300の全体的な特性が明らかになる。以上が、フィクスチャ300の特性化方法の概念である。
次に、フィクスチャ300aの特性化と測定結果の補正の手順について説明する。以下、図3、図4および図5を参照する。図5は、全体的な流れを示すフローチャートである。図5のフローチャートにおける各工程の処理は、メモリ130に格納されるプログラムを演算制御部120が実行して測定部110やメモリ130やインタフェース部140などを制御することにより為されるものである。
まず、境界面Pにおいて1ポート校正によりベクトル校正を行う(ステップS10)。具体的には、オープン標準器およびショート標準器およびロード標準器を順番にコネクタ212に接続し、測定部110に反射測定を実施させ、得られた3つの測定結果を基に演算制御部120に誤差モデルを解かせて、補正用のデータを得る。得られた補正用データはメモリ130に格納される。これにより、境界面Pは、校正面となる。次に、フィクスチャ300aの電気長成分Sを求める(ステップS20)。ここで求められる電気長成分Sは、残留インピーダンス成分Sの周波数−位相特性に現れるリップルが0°(開放時)または180°(短絡時)を中心にして振幅するような値(または行列)、または、残留インピーダンス成分Sの周波数−群遅延特性に現れるリップルがゼロ秒を中心にして振幅するような値(または行列)が求められる。このリップルは、ネットワークアナライザ100からの進行波と測定面Pからの反射波が干渉することにより生じるものである。ネットワークアナライザ100内における方向性結合器(不図示)の不完全性もリップルを生じさせる要因である。次に、フィクスチャ300aの残留インピーダンス成分Sを求める(ステップS30)。なお、フィクスチャ300aの全体的な特性Sは、電気長成分Sと残留インピーダンス成分Sとの合成により表現される。このようにして得られたフィクスチャ300aの特性は、以後の測定結果を補正するためのデータに反映される(ステップS40)。具体的には、ディエンベディング機能やポート延長補正機能で用いられる補正用データとして、フィクスチャ300aの特性S(もしくはSとSのそれぞれ)がメモリ130に書き込まれる。または、校正時に作成された補正用データにフィクスチャ300aの特性S(もしくはSとSのそれぞれ)を合成する。そして、フィクスチャ300aを介して測定されるDUT400の特性を測定部110に測定させ、演算制御部120に上記の補正用データに基づいて測定結果を補正させる(ステップS50)。その結果、DUT400の真の特性により近い値が求められる。なお、フィクスチャ300aの全体的な特性Sを求めることが目的である場合、つまり、フィクスチャ300aの電気長成分Sの正確な値を必要としない場合、ステップ20でフィクスチャ300aの電気長成分Sを実測する代わりに、フィクスチャ300の設計情報からフィクスチャ300aの電気長成分Sの定義値を導出し、それをフィクスチャ300aの電気長成分Sとしても、ステップ20以後の処理を実施しても良い。さて、上記の一連の処理(ステップS10〜ステップS50)は、フィクスチャ300aのみならず、フィクスチャ300bおよび300cについても実施される。フィクスチャ300bおよび300cについても実施する場合、対象となるDUTポートが、フィクスチャ300aについて実施する場合とは異なるが、そのような変更は当業者であれば容易に想像されるので、ここでは詳述しない。
次に、ステップS20の処理について詳述する。以下、図3、図4および図6を参照する。図6は、ステップS20における処理の流れを示すフローチャートである。図6のフローチャートにおける各工程の処理は、メモリ130に格納されるプログラムを演算制御部120が実行して測定部110やメモリ130やインタフェース部140などを制御することにより為されるものである。
まず、DUTポート321を開放または短絡し、測定部110に反射測定を実施させてフィクスチャ300aの周波数−位相特性を求め、測定結果をメモリ130に格納させる(ステップS21a)。ここで、開放は、何も接続しない単なる開放である。さらに、開放は、DUTポートに接続される被測定物の電極間隔で開放されることが望ましい。なお、DUTポートの電極間隔が被測定物の電極間隔よりも大きい場合、被測定物の電極間隔と同じ間隔に配置された電極を有するデバイスが、開放のためにDUTポートに接続される。また、短絡は、最短距離で電気的に接続することをいう。さらに、短絡によって生じるインダクタンス成分をできるだけ小さくすることが望ましい。これら開放および短絡の定義は、本明細書全体において有効とする。なお、フィクスチャ300aの周波数−位相特性を測定する周波数範囲は、前述のステップS50(不図示)で測定されるDUT400の測定周波数範囲を含む。次に、演算制御部120により、メモリ130に格納された測定結果を参照して、位相特性を測定した周波数範囲の中心周波数に対応する測定点における測定結果から電気長成分Sを求める(ステップS22a)。中心周波数に対応する測定点は、中心周波数を有する測定点、または、中心周波数より低く中心周波数に最も近い周波数を有する測定点、もしくは、中心周波数より高く中心周波数に最も近い周波数を有する測定点のいずれかである。中心周波数における測定結果を周波数微分し、さらに2で割ると、電気長を時間で表す群遅延が得られる。反射測定では電気長成分が2倍に見えるので、どこかの段階で測定結果を半分にする必要がある。そして、補正用データがSパラメータ行列である場合、電気長成分Sは、以下のように表現される。ここで、θは、ある周波数fにおける位相シフト量であって、上記の群遅延の値に2πfを乗じたものである。
Figure 2005331520
なお、補正用データが時間値であれば、電気長成分Sは上記の群遅延値で表現される。このようにして得られた電気長成分Sは、メモリ130に格納される。次に、演算制御部120により、ステップS22aで求めた電気長成分Sを用いて、メモリ130に格納されている測定結果をポート延長補正する(ステップS23a)。この時、ポート延長補正は、全測定点の測定結果に対して施される。なお、ポート延長補正は、測定結果から電気長に起因する位相シフトを除去する補正である。測定結果はそのまま維持され、補正結果が新たにメモリ130に格納される。次に、演算制御部120により、補正結果が最大値を示す周波数と補正結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する測定点おける測定結果から電気長成分Sを求める(ステップS24a)。電気長成分Sの求め方は、ステップS22aと同じである。中間周波数に対応する測定点は、中間周波数を有する測定点、または、中間周波数より低く中間周波数に最も近い周波数を有する測定点、もしくは、中間周波数より高く中間周波数に最も近い周波数を有する測定点のいずれかである。メモリ130内の電気長成分Sは、新たに得られた電気長成分Sによって上書きされる。次に、演算制御部120により、ステップS24aで求めた電気長を用いて、メモリ130に格納されている測定結果をポート延長補正する(ステップS25a)。この時、ポート延長補正は、全測定点の測定結果に対して施される。メモリ130内の測定結果は、そのまま維持される。また、メモリ130の補正結果は、新たに得られた補正結果によって上書きされる。そして、中間周波数に対応する測定点における測定結果が所定範囲内または所定値になるまで、ステップS24aとステップS25aは交互に繰り返し実施される(ステップS26a)。ここで、所定値は、DUTポート321が開放される時は0°であり、DUTポート321が短絡される時は180°である。また、所定範囲は、上記の所定値を中心とする範囲である。所定範囲は、例えば、DUTポート321が開放される時、−0.1°〜0.1°に設定される。なお、ステップS24aにおいて、中間周波数に対応する測定点おける測定結果から直接的に電気長成分Sを求める代わりに、中間周波数に対応する測定点おける補正結果から残留電気長を求めて電気長成分Sに加え、新たな電気長成分Sとすることもできる。なお、残留電気長とは、補正してもなお、ゼロならずに残っている電気長をいう。
以上に説明したステップS20の一連の処理は、測定結果のグラフにおいて、図7Aから図7Dで示される変化を生じさせる。図7A〜図7Dは、DUTポート321が開放された時のフィクスチャ300aの周波数−位相特性の測定結果を示す図である。図7Aから図7Dにおいて、横軸は周波数であり、縦軸は位相である。また、両軸ともに、リニアスケールで表示されている。さて、図7Aにおいて、Mは、測定周波数範囲の中心周波数を示すマーカーである。ステップS23aの処理により、マーカーMは、位相値ゼロを示す横軸上に移動する。その結果を示した図が、図7Bである。つまり、図7Bは、周波数−位相特性の測定結果を補正した結果を示す図である。次に、図7Cを参照する。図7Cは、図7Bと同じく、周波数−位相特性の測定結果を補正した結果を示す図である。ただし、表示されているマーカーが図7Bと異なる。図7Cにおいて、Mは、補正結果の最大値を示すマーカーである。また、Mは、補正結果の最小値を示すマーカーである。さらに、Mは、マーカーMとマーカーMとの中間周波数を示すマーカーである。ステップS25aの処理により、マーカーMは、位相値ゼロを示す横軸上に移動する。その結果を示した図が、図7Dである。以上が、ステップS20に関する説明である。
次に、ステップS30の処理について詳述する。以下、図3、図4および図8を参照する。図8は、ステップS30における処理の流れを示すフローチャートである。図8のフローチャートにおける各工程の処理は、メモリ130に格納されるプログラムを演算制御部120が実行して測定部110やメモリ130やインタフェース部140などを制御することにより為されるものである。
まず、DUTポート321が短絡されたフィクスチャ300aの網特性を測定部110に測定させる(ステップS31)。次に、DUTポート321が開放されたフィクスチャ300aの網特性を測定部110に測定させる(ステップS32)。ステップS31とステップS32における測定は、反射測定である。なお、ステップS31とステップS32は実施する順番が入れ替わっても良い。また、ステップS20において、周波数−位相特性を測定しているので、その測定結果を、ステップS31またはステップS32のいずれかで流用することができる。一般的なネットワークアナライザの場合、ステップS31およびステップS32において、網特性の測定結果として、それぞれ4つのSパラメータが取得される。次に、ステップS20で得られた電気長Sに基づいて、DUTポート321開放時のフィクスチャ300aの測定結果、および、DUTポート321短絡時のフィクスチャ300aの測定結果を、それぞれポート延長補正する。次に、それらの補正結果に基づき、演算制御部120に次式を計算させ、フィクスチャ300aの残留インピーダンス成分Sを求める。
Figure 2005331520
ただし、
Figure 2005331520
得られた残留インピーダンス成分Sは、メモリ130に格納される。以上が、ステップS30に関する説明である。
上述した実施形態は、幾つかの変形が可能である。例えば、ステップS22aにおいて、中心周波数に対応する測定点における測定結果から電気長成分Sを求め、ステップS23aにおいて、電気長成分Sにより位相特性の測定結果を補正している。これらの工程では、中心周波数に対応する測定点に限らず、測定周波数範囲の任意の測定点を参照することができる。ただし、取り扱いの容易さの観点から考えると、中心周波数に対応する測定点以外には、測定周波数範囲の低周波側端または高周波側端の測定点が好適であろう。
また、ステップS20には、次の3つの代替え手順がある。まず、ステップS20の第一の代替え例について説明する。ここで、図3、図4および図9を参照する。図9は、ステップS20の第一の代替え例における処理の流れを示すフローチャートである。図9のフローチャートにおける各工程の処理は、メモリ130に格納されるプログラムを演算制御部120が実行して測定部110やメモリ130やインタフェース部140などを制御することにより為されるものである。
まず、DUTポート321を開放または短絡し、測定部110に反射測定を実施させてフィクスチャ300aの周波数−位相特性を求め、測定結果をメモリ130に格納させる(ステップS21b)。また、フィクスチャ300aの周波数−位相特性を測定する周波数範囲は、ステップS50で測定されるDUT400の測定周波数範囲を含む。次に、演算制御部120により、メモリ130に格納された測定結果を近似する直線(近似直線)を求め、近似直線の傾きから電気長成分Sを求める(ステップS22b)。この時、測定結果に対する近似直線の誤差の正の最大値の絶対値と、誤差の負の最大値の絶対値との差が所定値未満または実質的ゼロとなるような近似直線が求められる。また、電気長成分Sは、近似直線の傾きの半値である。以上が、第一の代替え例に関する説明である。
次に、ステップS20の第二の代替え例について説明する。ここで、図3、図4および図10を参照する。図10は、ステップS20の第二の代替え例における処理の流れを示すフローチャートである。図10のフローチャートにおける各工程の処理は、メモリ130に格納されるプログラムを演算制御部120が実行して測定部110やメモリ130やインタフェース部140などを制御することにより為されるものである。
まず、DUTポート321を開放または短絡し、測定部110に反射測定を実施させてフィクスチャ300aの周波数−群遅延特性を求め、測定結果をメモリ130に格納させる(ステップS21c)。また、フィクスチャ300aの周波数−群遅延特性を測定する周波数範囲は、ステップS50で測定されるDUT400の測定周波数範囲を含む。次に、演算制御部120により、メモリ130に格納された測定結果の最大値と最小値との中間値から電気長成分Sを求める(ステップS22c)。なお、電気長成分Sは、上記中間値の半値である。以上が、第二の代替え例に関する説明である。
次に、ステップS20の第三の代替え例について説明する。ここで、図3、図4および図11を参照する。図11は、ステップS20の第三の代替え例における処理の流れを示すフローチャートである。図11のフローチャートにおける各工程の処理は、メモリ130に格納されるプログラムを演算制御部120が実行して測定部110やメモリ130やインタフェース部140などを制御することにより為されるものである。
まず、DUTポート321を開放または短絡し、測定部110に反射測定を実施させてフィクスチャ300aの周波数−群遅延特性を求め、測定結果をメモリ130に格納させる(ステップS21d)。また、フィクスチャ300aの周波数−群遅延特性を測定する周波数範囲は、ステップS50で測定されるDUT400の測定周波数範囲を含む。次に、演算制御部120により、補正結果が最大値を示す周波数と補正結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する測定点おける測定結果から電気長成分Sを求める(ステップS22d)。中間周波数に対応する測定点は、中間周波数を有する測定点、または、中間周波数より低く中間周波数に最も近い周波数を有する測定点、もしくは、中間周波数より高く中間周波数に最も近い周波数を有する測定点のいずれかである。また、電気長成分Sは、中間周波数に対応する測定点おける測定結果の半値である。補正用データがSパラメータ行列である場合、電気長成分Sは、以下のように表現される。ここで、θは、ある周波数fにおける位相シフト量であって、測定結果である群遅延の値に2πfを乗じたものである。
Figure 2005331520
なお、補正用データが時間値であれば、電気長成分Sは測定結果そのままで表現される。このようにして得られた電気長成分Sは、メモリ130に格納される。以上が、第三の代替え例に関する説明である。
上記のように電気長成分Sは、位相特性の結果からも群遅延特性の結果からも求めることができる。ここで、図12を参照する。図12は、周波数−位相特性と周波数−群遅延特性の実測結果を示すグラフである。図において、位相のグラフは、僅かにノイズが重畳されている。一方、群遅延のグラフは、激しく振れている。この状態は、群遅延が位相を周波数微分した値であることに由来する。動きが激しいノイズは、微分されることによって、増幅されてしまうのである。群遅延のグラフにおけるこのように大きな振れは、正しい電気長成分Zを求めにくくする。従って、測定系に内在するノイズ量が大きい場合、周波数−位相特性から電気長成分Zを求める方法が好ましい。
さて、本実施形態ではネットワークアナライザが自立して動作しているが、ネットワークアナライザが外部装置に制御されるように本実施形態を変形することもできる。ここで、図13を参照する。図13は、測定システム2000を示す図である。図13において、図1と同一の構成要素には同一の参照番号を付して説明を省略する。図13において、ネットワークアナライザ100は、コンピュータなどの外部制御装置500と接続されている。外部制御装置500は、演算制御部520と、メモリ530と、インタフェース部540とを備える。演算制御部520、メモリ530、および、インタフェース部540は、バス550を介して、互いに接続されている。演算制御部520は、バス550を介して接続されるメモリ530などを制御し、また、数値演算処理を実施する装置である。演算制御部520は、例えば、CPUやDSPなどで構成される。メモリ530は、半導体メモリやハードディスクドライブなどのような、いわゆる記憶装置であって、データやプログラムが格納される。インタフェース部540は、外部制御装置500と外部装置、または、外部制御装置500とオペレータとの入出力を行う装置である。バス550は、制御やデータ転送のための信号線である。インタフェース部140とインタフェース部540とが通信し、演算制御部520に演算制御部120の役割を代行させ、メモリ530にメモリ130の役割を代行させる。以上のように構成されたシステム2000は、例えば、演算制御部140の処理能力が貧弱である場合に適している。
最後に、本発明の効果を明らかにするための実測結果を示す。ここで、図14を参照する。図14は、コンデンサの共振周波数付近の測定結果を示すものである。図14には、3つの測定結果が示されている。1つは、インピーダンスアナライザでの測定結果である。残りの2つは、ネットワークアナライザでの測定結果である。また、ネットワークアナライザの測定結果のうちの1つは、補正されたもの、すなわち、本発明技術により求められたフィクスチャの特性が除去されたものである。図を見て明らかなように、補正により、フィクスチャの真の特性に近い値が得られる。
本発明の方法および装置は、非同軸測定系において顕著な効果を奏するが、同軸測定系においても適用可能である。すなわち、同軸形オープンと同軸形ショートを用いて、フィクスチャの特性を求めることもできる。また、電気長を測定する方法は、周波数−位相測定または周波数−群遅延測定が可能な測定器であれば、ネットワークアナライザ以外の他の電子測定装置にも適用できる。さらに、電気長を測定する方法は、DUTなどのような、フィクスチャ以外の装置の電気長を求める場合に対しても適用可能である。その場合、フィクスチャ以外の装置の一端を開放または短絡して測定すれば良い。さらに、本発明において回路パラメータは、Sパラメータに限定されず、例えば、Tパラメータなど他の回路パラメータであっても良い。
測定システム1000の構成を示すブロック図である。 フィクスチャ300aを示す図である。 フィクスチャ300aに関する測定系を示す図である。 図3において、フィクスチャ300aをモデル化した図である。 フィクスチャ300aの特性化と測定結果の補正についての概略手順を示すフロ−チャートである。 電気長成分Sを求める手順を示すフローチャートである。 フィクスチャ300aの周波数−位相特性の測定結果を示す図である。 フィクスチャ300aの周波数−位相特性の補正された測定結果を示す図である。 フィクスチャ300aの周波数−位相特性の補正された測定結果を示す図である。 フィクスチャ300aの周波数−位相特性の補正された測定結果を示す図である。 残留インピーダンス成分Sを求める手順を示すフローチャートである。 ステップS20の第一の代替え例を示すフローチャートである。 ステップS20の第二の代替え例を示すフローチャートである。 ステップS20の第三の代替え例を示すフローチャートである。 位相特性と群遅延特性の実測値の比較例を示すグラフである。 測定システム2000の構成を示すブロック図である。 インピーダンス測定の結果を比較する図である。
符号の説明
100 ネットワークアナライザ
110 測定部
111,112,113 測定ポート
120,520 演算制御部
130,530 メモリ
140,540 インタフェース部
140 演算制御部
150 バス
210,220,230 測定ケーブル
211,212,221,222,231,232 同軸コネクタ
300 フィクスチャ
311,312,313 測定器ポート
321,322,323 DUTポート
400 被測定物(DUT)
500 外部制御装置
1000,2000 測定システム

Claims (15)

  1. 電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、
    前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡する第一のステップと、
    所定の周波数範囲における前記フィクスチャの位相特性を、前記電子測定装置で測定する第二のステップと、
    前記周波数範囲内の第一の測定点における前記測定の結果から前記電気長を求める第三のステップと、
    前記測定結果の全てを、前記電気長を用いて補正する第四のステップと、
    前記補正された測定結果が最大値を示す周波数と前記補正された測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する第二の測定点における前記測定結果から前記電気長を求めるか、または、前記第二の測定点における前記補正された測定結果から求められる残留電気長を前記電気長に加える第五のステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記測定結果の全てを、前記第五のステップで得られた前記電気長を用いて補正する第六のステップをさらに含み、
    前記第六のステップにおける補正の結果のうち前記第二の測定点における値が所定範囲内もしくは所定値になるまで、前記第五のステップと前記第六のステップが交互に繰り返されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第一の測定点が、前記周波数範囲の中心周波数に対応する測定点、または、前記周波数範囲の高周波側端もしくは低周波側端の測定点、であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、
    前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡するステップと、
    所定の周波数範囲における前記フィクスチャの群遅延特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、
    前記測定の結果が最大値を示す周波数と前記測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する測定点における前記測定結果から前記電気長を求めるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  5. 電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、
    前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡するステップと、
    所定の周波数範囲における前記フィクスチャの位相特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、
    前記測定された位相についての近似直線の傾きから前記フィクスチャの電気長を求めるステップと、
    を含み、
    前記測定された位相に対する前記近似直線の誤差の正の最大値の絶対値と、前記誤差の負の最大値の絶対値との差が所定値未満または実質的ゼロである、
    ことを特徴とする方法。
  6. 電子測定装置と被測定物との間に接続されるフィクスチャの電気長を求める方法であって、
    前記被測定物を接続するための前記フィクスチャのポートを開放または短絡するステップと、
    所定の周波数範囲における前記フィクスチャの群遅延特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、
    前記測定された群遅延の最大値と最小値との中間値から前記電気長を求めるステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  7. 前記開放が、前記被測定物の電極間隔で開放されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の方法。
  8. 電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、
    被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における位相特性を、前記電子測定装置で測定する第一のステップと、
    前記周波数範囲内の第一の測定点における前記測定の結果から前記電気長を求める第二のステップと、
    前記測定結果の全てを、前記電気長を用いて補正する第三のステップと、
    前記補正された測定結果が最大値を示す周波数と前記補正された測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する第二の測定点における前記測定結果から前記電気長を求めるか、または、前記第二の測定点における前記補正された測定結果から求められる残留電気長を前記電気長に加える第四のステップと、
    を実行させるプログラム。
  9. 前記電子測定装置または前記制御装置に、
    前記測定結果の全てを、前記第六のステップで得られた前記電気長を用いて補正する第七のステップをさらに実行させ、
    前記第六のステップにおける補正の結果のうち前記第二の測定点における値が所定範囲内もしくは所定値になるまで、前記第六のステップと前記第七のステップが交互に繰り返されることを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
  10. 前記第一の測定点が、前記周波数範囲の中心周波数に対応する測定点、または、前記周波数範囲の高周波側端もしくは低周波側端の測定点、であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のプログラム。
  11. 電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、
    被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における群遅延特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、
    前記測定の結果が最大値を示す周波数と前記測定結果が最小値を示す周波数との中間周波数に対応する測定点における前記測定結果から前記電気長を求めるステップと、
    を実行させるプログラム。
  12. 電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、
    被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における位相特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、
    前記測定された位相についての近似直線の傾きから前記フィクスチャの電気長を求めるステップと、
    を実行させ、
    前記測定された位相に対する前記近似直線の誤差の正の最大値の絶対値と、前記誤差の負の最大値の絶対値との差が所定値未満または実質的ゼロである、
    ことを特徴とするプログラム。
  13. 電子測定装置または前記電子測定装置を制御する装置に、
    被測定物を接続するためのポートが開放または短絡されたフィクスチャの所定の周波数範囲における群遅延特性を、前記電子測定装置で測定するステップと、
    前記測定された群遅延の最大値と最小値との中間値から前記電気長を求めるステップと、
    を実行させるプログラム。
  14. 前記開放が、前記被測定物の電極間隔で開放されることを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれかに記載のプログラム。
  15. 請求項8乃至請求項14のいずれかに記載のプログラムを実行する制御装置が内蔵されるか、外部接続されることを特徴とする電子測定装置。
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