JP2005330471A - ポリベンザゾールポリマー及びそれを用いた成形体 - Google Patents
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- NJSZFHVSEYFELS-UHFFFAOYSA-N CCc1c2[s]c(C)nc2cc2c1[s]c(-c(cc1)ccc1-c1ccc(C)cc1)n2 Chemical compound CCc1c2[s]c(C)nc2cc2c1[s]c(-c(cc1)ccc1-c1ccc(C)cc1)n2 NJSZFHVSEYFELS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
Description
本発明は、新規なポリベンザゾールポリマー及びそれから得られる成形体に関し、詳しくはベンザゾール環に置換基を有し、分子間架橋が可能なポリベンザゾールポリマー及び繊維やフィルムなどの成形体に関する。
剛直高分子の溶液いわゆる液晶性高分子は流動方向に分子鎖が配向しやすく、一旦配向すると分子鎖がランダムな向きに変わるまでの時間が長くかかるといった性質から高度に配向した高強度・高弾性率成形体を製造することができる。さらに、剛直性ポリマーはガラス転移温度が高いために耐熱性成形体を得ることができる。
剛直性高分子であるポリベンザゾールポリマーは、優れた強度・弾性率・耐熱性を有するため、繊維やフィルムとして利用されている。しかし光学的異方性を示すため、できた繊維やフィルムはフィブリル化しやすく、さらにフィルムでは製膜方向(MD、フィルムの流れ方向、マシンダイレクション)およびMD方向に直角な方向(TD、MDと直角の方向、トランスバースダイレクション)の機械的物性のバランスを取るのが難しい、フィルム厚み方向に対して層間剥離しやすいという欠点を有している。
特開平9−118758号公報
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、従来のポリベンザゾールポリマーの優れた強度・弾性率・耐熱性を損うことなく繊維やフィルムに成形することができ、成形した際に上記従来のポリベンザゾールポリマー欠点を解決しうるポリベンザゾールポリマー及びその成形体を提供せんとすることである。
本発明は、下記一般式(1)で示される分子構造の繰り返し単位を有することを特徴とするポリベンザゾールポリマーである。
本発明のポリベンザゾールポリマーは、ベンザゾール環にハロゲン原子、メチル基、エチル基などの置換基が存在する新規なポリマーであり、繊維やフィルムなどの成形体にするのが容易である。ベンザゾール環のこれらの置換基は、熱または光照射により分子鎖間で架橋を形成できるため、繊維やフィルムに成形して、分子鎖間で架橋させると、従来のポリベンザゾール繊維やフィルムと比較して、耐フィブリル性、耐層間剥離性などの改善が可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るポリベンザゾールポリマーとは、分子鎖中に上記一般式(1)で表される繰り返し単位がランダムまたはブロック共重合したポリベンザゾールであり、ベンザゾール環に置換基(側鎖)を有する。置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、tert-ブチル基などの炭素原子数1〜6のアルキル基やハロゲン原子などであり、中でも反応性の点でメチル基、エチル基、ハロゲン原子が好ましい。
さらに、上記一般式(1)における繰り返し単位中のYは、下記式(2)で示される基が好ましい。
本発明におけるホモポリマーおよび共重合ポリマーの例としては下記のものが挙げられる。
本発明に係るポリベンザゾールポリマーとは、分子鎖中に上記一般式(1)で表される繰り返し単位がランダムまたはブロック共重合したポリベンザゾールであり、ベンザゾール環に置換基(側鎖)を有する。置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、tert-ブチル基などの炭素原子数1〜6のアルキル基やハロゲン原子などであり、中でも反応性の点でメチル基、エチル基、ハロゲン原子が好ましい。
さらに、上記一般式(1)における繰り返し単位中のYは、下記式(2)で示される基が好ましい。
ポリマーの基本的な合成方法としては、例えばWolfeらの米国特許第4,533,693号明細書、Sybertらの米国特許第4,772,678号明細書、Harrisの米国特許第4,847,350号明細書またはGregoryらの米国特許第5,089,591号明細書に記載されている方法を採用することができる。
本発明における共重合体において、置換基を持つ繰り返し構造と置換基を持たない繰り返し構造との割合は、目的とする重合度や架橋度によって適宜選択できるが、重合度を高くするためには、置換基を持つ繰り返し構造のモル分率は、0.8〜0.3が好ましく、より好ましくは0.7〜0.5である。この範囲を外れると、重合度は上がるが架橋部位が少なくなる、架橋部分は多いが重合度が上がりにくい、という結果となる。
ポリベンザゾールポリマーを調製するための好適な溶媒としては、クレゾールやそのポリマーを溶解しうる非酸化性の酸が挙げられる。好適な非酸化性の酸の例としては、ポリリン酸、メタンスルホン酸および高濃度の硫酸あるいはそれらの混合物が挙げられる。中でもポリリン酸及びメタンスルホン酸、特にポリリン酸が好適である。
ドープ中のポリマー濃度は好ましくは少なくとも約7質量%であり、より好ましくは少なくとも10質量%である。最大濃度は、例えばポリマーの溶解性やドープ粘度といった実際上の取り扱い性により限定される。それらの限界要因のために、ポリマー濃度は通常では20質量%を越えることはない。
得られたポリマードープから、公知の方法によって繊維やフィルムの成形体とすることができる。繊維の場合、例えば、米国特許第5,034,250号明細書に記載されている製造法、フィルムの場合、例えば、米国特許第4898924号明細書や米国特許第5445779号明細書などに記載の方法を採用する事ができる。
ドープから製造されたフィラメントやフィルムは、残留鉱酸濃度が8000ppm以下、好ましくは5000ppm以下になるように洗浄され、適宜乾燥される。
ドープから製造されたフィラメントやフィルムは、残留鉱酸濃度が8000ppm以下、好ましくは5000ppm以下になるように洗浄され、適宜乾燥される。
このようにして得られるフィラメントやフィルムを不活性ガス下で処理することにより、架橋させることができる。ここでいう処理とは、300〜600℃における加熱や活性エネルギー照射である。活性エネルギー線とは、波長210〜330nmの紫外線、重水素ランプや水銀ランプ、キセノンランプによる光照射、放射線、電子線などである。不活性ガスとしては一般的には窒素、アルゴン等が用いられる。
本発明のポリマーにおける分子間架橋とは、前記一般式(1)におけるR、すなわち、ベンザゾール骨格におけるメチル基、エチル基などのアルキル基やハロゲン原子などの側鎖が関与するものであり、熱や活性エネルギー線の照射によって、ラジカルが発生し、分子鎖間で架橋することができる。
例えば、Rがメチル基の場合、以下のような架橋構造を形成する。
例えば、Rがメチル基の場合、以下のような架橋構造を形成する。
このような架橋は、処理前のフィラメントと処理後のフィラメントの13C固体NMRを測定することによって確認することができる。メチル基を有する場合は、メチル基に基づくシグナルが減少し、新たにメチレン基に基づくシグナルが観測できる。また、エチル基を有する場合は、エチル基に基づくシグナルが減少し、エチル基のメチレン基とは異なるメチレン基のシグナルが観測できる。さらに、ハロゲン原子を有する場合は、ハロゲン原子が結合している炭素シグナルの高磁場シフトが観測される。
本発明のポリベンザゾールポリマーは、従来のポリベンザゾールポリマーと同様に、500℃に加熱されても主鎖が熱分解することはない耐熱性を有するが、上記のように置換基を有することでポリベンザゾール分子間の架橋が可能であるため、ポリベンザゾールの欠点の改善が可能である。
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はもとより下記の実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の主旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術範囲に含まれる。
(極限粘度)
メタンスルホン酸を溶媒として、0.5g/lの濃度に調製したポリマー溶液の粘度をオストワルド粘度計を用いて25℃恒温槽中で測定し、算出した。
(架橋の確認方法)
処理前のフィルムと処理後のフィルムについて、試料約300mgを7mmφCP/MASプローブに入れ、室温、積算回数1024回、パルス間隔時間20秒の条件で13C固体NMRを測定した。
(極限粘度)
メタンスルホン酸を溶媒として、0.5g/lの濃度に調製したポリマー溶液の粘度をオストワルド粘度計を用いて25℃恒温槽中で測定し、算出した。
(架橋の確認方法)
処理前のフィルムと処理後のフィルムについて、試料約300mgを7mmφCP/MASプローブに入れ、室温、積算回数1024回、パルス間隔時間20秒の条件で13C固体NMRを測定した。
(実施例1)
116%のポリリン酸27.6gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.9g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.7g、テレフタル酸4.3gおよび五酸化リン8.2gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ19時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は23dl/gであった。
得られたドープをテフロン(登録商標)シートに挟み、ヒートプレス機でプレス板温度170℃、圧力150kgf/cm2でプレスした。取り出したドープシートをポリテトラフルオロエチレン製シートから剥がし、蒸留水1Lに15時間浸しリン酸を抽出し、一辺が10cmの金枠に固定し、80℃で1時間乾燥させてフィルムを得ることができた。得られたフィルムを窒素気流下、500℃で1時間加熱処理を行った。加熱前フィルム及び加熱後のフィルムの13C固体NMRスペクトルを比較すると、メチル基に基づくシグナルが減少し、新たにメチレン基に基づくシグナルが観測されることから、加熱処理によって架橋していることが確認できた。
116%のポリリン酸27.6gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.9g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.7g、テレフタル酸4.3gおよび五酸化リン8.2gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ19時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は23dl/gであった。
得られたドープをテフロン(登録商標)シートに挟み、ヒートプレス機でプレス板温度170℃、圧力150kgf/cm2でプレスした。取り出したドープシートをポリテトラフルオロエチレン製シートから剥がし、蒸留水1Lに15時間浸しリン酸を抽出し、一辺が10cmの金枠に固定し、80℃で1時間乾燥させてフィルムを得ることができた。得られたフィルムを窒素気流下、500℃で1時間加熱処理を行った。加熱前フィルム及び加熱後のフィルムの13C固体NMRスペクトルを比較すると、メチル基に基づくシグナルが減少し、新たにメチレン基に基づくシグナルが観測されることから、加熱処理によって架橋していることが確認できた。
(実施例2)
116%のポリリン酸27.5gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.7g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.9g、テレフタル酸4.2gおよび五酸化リン8.0gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ20時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は23dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸27.5gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.7g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.9g、テレフタル酸4.2gおよび五酸化リン8.0gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ20時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は23dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
(実施例3)
116%のポリリン酸27.0gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.6g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.9g、テレフタル酸4.1gおよび五酸化リン7.7gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ24時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸27.0gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.6g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.9g、テレフタル酸4.1gおよび五酸化リン7.7gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ24時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
(実施例4)
116%のポリリン酸27.2gに窒素気流下、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩5.4g、テレフタル酸4.0gおよび五酸化リン7.5gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ30時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は19dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸27.2gに窒素気流下、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩5.4g、テレフタル酸4.0gおよび五酸化リン7.5gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ30時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は19dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
(実施例5)
116%のポリリン酸28.3gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.4g、2−ブロモ−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.0g、テレフタル酸3.7gおよび五酸化リン6.9gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は21dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸28.3gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.4g、2−ブロモ−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.0g、テレフタル酸3.7gおよび五酸化リン6.9gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は21dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
(実施例6)
116%のポリリン酸30.0gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.8g、2−エチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.4g、4,4‘−ビフェニルジカルボン酸4.6gおよび五酸化リン5.5gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸30.0gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩2.8g、2−エチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.4g、4,4‘−ビフェニルジカルボン酸4.6gおよび五酸化リン5.5gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
(実施例7)
116%のポリリン酸28.8gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.1g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.4g、2,6−ナフタレンジカルボン酸4.5gおよび五酸化リン6.2gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸28.8gに窒素気流下、4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩3.1g、2−メチル−4,6−ジアミノレゾルシン二塩酸塩1.4g、2,6−ナフタレンジカルボン酸4.5gおよび五酸化リン6.2gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
(実施例8)
116%のポリリン酸28.8gに窒素気流下、1,3−ジメルカプト−4,6−ジアミノベンゼン二塩酸塩3.8g、1,3−ジメルカプト−2−メチル−4,6−ジアミノベンゼン二塩酸塩1.7g、テレフタル酸3.7gおよび五酸化リン6.8gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸28.8gに窒素気流下、1,3−ジメルカプト−4,6−ジアミノベンゼン二塩酸塩3.8g、1,3−ジメルカプト−2−メチル−4,6−ジアミノベンゼン二塩酸塩1.7g、テレフタル酸3.7gおよび五酸化リン6.8gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は22dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
(実施例9)
116%のポリリン酸26.7gに窒素気流下、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩5.0g、3−メチル−1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩2.3g、テレフタル酸4.2gおよび五酸化リン8.0gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は23dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
116%のポリリン酸26.7gに窒素気流下、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩5.0g、3−メチル−1,2,4,5−テトラアミノベンゼン四塩酸塩2.3g、テレフタル酸4.2gおよび五酸化リン8.0gを加え、反応器内、70℃で15分撹拌混合した。さらに120℃まで昇温させ、3.5時間撹拌混合し脱塩酸を行い、135℃まで昇温させ16時間撹拌しオリゴマー化した。その後、200℃に昇温して重合し、PBOポリマードープを得た。ポリマードープの色は黄色であり、固有粘度は23dl/gであった。
実施例1と同様にフィルムを得ることができ、加熱による架橋が確認できた。
以上より、ベンザゾール環上にハロゲン原子、メチル基、エチル基を導入した構造単位を有するポリベンザゾールポリマーが得られること、該ポリマーからフィルムに成形することができ、得られたフィルムは加熱処理することによって架橋させることが可能である事が分かる。
本発明のポリベンザゾールポリマーは、繊維やフィルムなどの成形品への成形が容易であるのみならず、成形品は熱処理や光照射などの簡単な処理で架橋させることが可能であり、ポリベンザゾール繊維やフィルムの耐フィブリル性、耐層間剥離性などの改善が可能であるため、産業用材料としての利用分野の拡大が期待できる。
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2005
- 2005-04-14 JP JP2005116956A patent/JP2005330471A/ja not_active Withdrawn
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