JP2005326096A - 換気口の防火構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 大きな換気口でも、火災時に、外部から建物の内部に炎の入り難い換気口の防火構造を提供することである。
【解決手段】 換気口4の屋外側に、多数の通孔54を有する耐火性金属板5を設け、換気口4の屋内側に、火災時に一定時間、形状を保持可能な材料の遮蔽板6を設ける。この遮蔽板6の下部に通気部61を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、火災時に、外部から換気口を経て建物の内部に炎の入り難い換気口の防火構造に関する。
従来、火災時に、建物を延焼から護るために、外壁や窓等を防火構造にしている。
そして、最近の建物は、部屋内を空調し易くするために、密閉性をよくしている。このように、密閉性をよくすると、人の呼吸する炭酸ガス等が充満し居住性能が悪くなるので、これを防ぐために建物に換気口を設けて換気している。
従って、建物を延焼から護るためには、外壁や窓だけでなく、この換気口も、火災時の外部から建物の内部に炎の入り難い防火構造にする必要がある。
この換気口の防火構造としては、特許文献1に記載されている構造が知られている。
即ち、特許文献1に記載されている換気口の防火構造は、回転自在に軸着された2枚の金属製の防火板と、この防火板に換気口を閉じようとする力をかける弾性部材と、この弾性部材の閉じる力に抗して防火板を開けた状態に保持するヒューズとからなり、常時、この2枚の防火板を開けた状態にして防火板の先端部をヒューズで連結し固定して建物内を換気していて、火災時には、火災の熱によって防火板を開けた状態に保持しているヒューズが溶融してなくなり、その結果、弾性部材の力によって防火板が回転して換気口を閉じ、炎を建物の内部に入れ難くするものである。
特開2001−33089号公報
しかしながら、この特許文献1に記載されている換気口の防火構造では、通気口が小さい(直径または縦横の寸法が150mm以下程度)ときには、火災時に、防火板が閉じて建物が延焼することを防ぐことができるが、換気口が大きいと、この換気口を閉じている防火板が火災時の熱によって高温になり、その結果、防火板が変形し隙間が生ずる。すると、この隙間から炎が建物の内部に入るようになる。
そして、建物の換気口には、小さいものばかりでなく、大きな換気口もあるが、特許文献1に記載されている換気口の防火構造では、上記のように低下し、建物の内部に炎が入り易く防火性能が低下するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、大きな換気口でも、火災時に、外部から建物の内部に炎の入り難い換気口の防火構造を提供することである。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであって、請求項1に記載の発明は、換気口の屋外側には、多数の通孔を有する耐火性金属板が設けられ、換気口の屋内側には、火災時に一定時間、形状を保持可能な材料の遮蔽板が設けられ、この遮蔽板の下部に通気部が設けられているものである。
この請求項1に記載の発明における耐火性金属板とは、火災時の熱によって溶融しない金属板のことであって、アルミニウムのように、火災時の熱によって簡単に溶融する金属を含まない。かかる耐火性金属板としては、鋼板や亜鉛メッキ鋼板やステンレス鋼板等が好適である。
この耐火性金属板には、多数の通孔が設けられているが、この通孔の形状は適宜でよい。即ち、丸孔であってもよいし、スリット状であってもよいし、模様状に設けたものであってもよいが、この耐火性金属板は換気口の屋外側に設けられていて、ここに雨水が吹き付けるので、この雨水が換気口に吹き付けても雨水が建物の内部に入らない構造にすることが好ましい。
かかる雨水が建物の内部に入らない構造の耐火性金属板としては、請求項3に記載されている発明のように屋外側が低くなるように傾斜した横方向に長い複数の耐火性長尺板状体と、この間に設けられたスリット状の通孔とからなるものにすると、吹き付けた雨水が、この耐火性長尺板状体の表面を伝って屋外側に落下し、建物の内部に入らなくなるので、かかる構造の耐火性金属板が好適である。
また、この請求項1に記載の発明における火災時に一定時間、形状を保持可能な材料とは、火災時に一定時間、形状を保持し、炎を建物の内部に入れない材料をいう。かかる材料としては、耐火材料等のように、火災のときに燃えない材料は勿論のこと、石膏ボードのように、表面材等の一部の材料が燃えるものであっても、火災時に一定時間、形状を保持できるものや、木板のように燃える材料であっても、火災のときに一定時間形状を保持できるもの等がある。
ここで一定時間とは、火災が発生してから消防隊が来て鎮火するまでの時間であって、通常30分〜1時間である。
特に、請求項4に記載されている石膏ボードが安価であるので、好適である。
そして、内壁材に石膏ボードを使用している場合には、この内壁材を換気口まで延長して、この延長した石膏ボードを遮蔽板にすると、遮蔽板を特別に設ける必要がないし、内壁と遮蔽板とが連続した美麗な壁となるので、好ましい。
この請求項1に記載の発明における遮蔽板に設けられた通気部とは、遮蔽板に設けられた空気が通過する部分をいい、内壁と遮蔽板とが互い違いになってい、この間の隙間であってもよいが、一般には、遮蔽板に通孔を設ける。かかる通孔としては、丸孔であってもよいし、多角形の孔でもよいし、スリット状の長孔であってもよい。そして、この通孔が換気のための通気部になるのである。
この通孔の数は適宜でよい。例えば、小さな通孔を全面に渡って多数設けたものでもよいし、上下、左右の部分に1個または多数設けたものでもよい。また、遮蔽板を換気口より小さくし、この遮蔽板と換気口の側縁との間に形成される隙間である通孔であってよい。
そして、この通気部の位置は遮蔽板の下部に設ける。これは、火災時には、耐火性金属板の通孔を通過した炎は上方に向かって行くので、この炎が室内に入り難いようにするためである。
そして、この通気部の面積は適宜でよいが、請求項2に記載の発明のように、耐火性金属板の多数の通孔の有効総面積と略等しいか有効総面積より大きいと、この遮蔽板が換気孔の通気性能を低下させないので好ましい。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明に係り、前記遮蔽板の通気部の面積が耐火性金属板の多数の通孔の有効総面積と略等しいか有効総面積より大きくなされているものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明に係り、前記多数の通孔を有する耐火性金属板が、屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い複数の耐火性金属長尺板状体と、この複数の耐火性金属長尺板状体の間に設けられたスリット状の通孔とからなるものである。
この請求項3記載の発明における屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い複数の耐火性金属長尺板状体と、この耐火性金属長尺板状体との間に設けられたスリット状の通孔とからなるものの代表的なものとしては、一般にがらりと称するものがある。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3に記載の発明に係り、前記遮蔽板が石膏ボードである。
(作用)
請求項1に記載の発明では、換気口の屋外側には、多数の通孔を有する耐火性金属板が設けられ、換気口の屋内側には、火災時に一定時間、形状を保持可能な材料の遮蔽板が設けられ、この遮蔽板の下部に通気部が設けられているので、常時、建物の中の空気は、遮蔽板に設けられている通気部と耐火性金属板に設けられている多数の通孔とを通って換気され、建物の居住性能がよい。
そして、火災時に炎がこの換気口に向かってきても、この換気口の屋外側に設けられている耐火性金属板で、大部分の炎と熱が遮断されるが、炎の一部は耐火性金属板に設けられている多数の通孔を通って内部に入ることがある。
しかし、この多数の通孔を通って内部に入った炎は、多数の通孔に分散して入るために小さな炎であり、しかも、換気口の屋内側に設けられた遮蔽板との間の空間を通過している間に、炎の勢いが低下し、遮蔽板に届かないか、届いても、通孔の中に入った炎は上方に向かうので、遮蔽板の下部に設けられている通気部に入らず、殆どの炎がこの遮蔽板で遮蔽される。
そして、この遮蔽板は、火災時に一定時間、形状を保持可能であるので、しばらくは、この遮蔽板で炎が遮蔽される。
通常の火災では、発生すると、消防隊が来て、この火災を鎮火するので、この鎮火にするまでの間、火災時の炎の侵入を喰い止めればよいのである。
それでも尚、この遮蔽板に設けられている通気部を通って内部に入ることがあるが、この炎は極めて小さく、建物の内部の物を燃やさない。このようにして延焼を防ぐことができる。
このように、請求項1に記載の発明は、耐火性金属板と遮蔽板の2重になっている板で防火する構造になっていて、大きな換気口でも、火災時に炎が建物の内部に入り難い防火性能のよい換気口の防火構造である。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明に係り、前記遮蔽板の通気部の面積が、耐火性金属板の多数の通孔の有効総面積と略等しいか有効総面積より大きくなされているので、遮蔽板を設けても換気が十分に行われ、建物の居住性能に悪影響を与えない。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の発明に係り、前記多数の通孔を有する耐火性金属板が、屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い複数の耐火性金属長尺板状体と、この複数の耐火性金属長尺板状体の間に設けられたスリット状の通孔とからなるので、雨水がこの換気口に吹き付けても、この換気口に設けられている耐火性金属長尺板状体に当たり、外側が低くなっている耐火性金属板状体の表面を伝って屋外方向に流れて行く。従って、この間に設けられているスリット状の通孔を経て雨水が建物の内部に入らない防水性能のよい換気口である。
請求項4記載の発明では、請求項1乃至請求項3に記載の発明に係り、前記遮蔽板が石膏ボードであるので、遮蔽板を安価に設けることができる。
特に、内壁面材として石膏ボードを使用した建物の場合では、この内壁面材の石膏ボードを換気口まで延長すればよく、設け易いし、内側から壁を見たときに、内壁面材と遮蔽板との区別が付かず、一体の壁に見え美麗である。
以上説明したように、請求項1に記載の発明は、換気口の屋外側には、多数の通孔を有する耐火性金属板が設けられ、換気口の屋内側には、火災時に一定時間、形状を保持可能な材料の遮蔽板が設けられ、この遮蔽板の下部に通気部が設けられているから、建物の中の空気が、常時、遮蔽板に設けられている通気部と耐火性金属板に設けられている多数の通孔とを通って換気され、建物の居住性能がよいし、火災時には炎がこの換気口に向かってきても、この炎を換気口の屋外側に設けられている耐火性金属板と屋内側に設けられている遮蔽板の2重になっている板で防ぐことができ、大きな換気口でも火災時に建物の内部に火の入り難い防火性能のよい換気口の防火構造をしている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に係り、前記遮蔽板の通気部の面積が、耐火性金属板の多数の通孔の有効総面積と略等しいか有効総面積より大きくなされているから、遮蔽板を設けても換気が十分に行われ、建物の居住性能に悪影響を与えない。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明に係り、前記多数の通孔を有する耐火性金属板が、屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い複数の耐火性金属長尺板状体と、この複数の耐火性金属長尺板状体の間に設けられたスリット状の通孔とからなるから、雨水がこの換気口に吹き付けても、この換気口に設けられている耐火性金属長尺板状体に当たり、外側が低くなっている耐火性金属板状体の表面を伝って屋外方向に流れて行き、この間に設けられているスリット状の通孔を経て雨水が建物の内部に入らない防水性能のよい換気口である。
請求項4記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明に係り、前記遮蔽板が石膏ボードであるから、遮蔽板を安価に設けることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例で説明する。
図1は、本発明の一実施例を示すものであって、建物の換気口の断面を示す断面図である。
図1において、1は外壁であり、この外壁1は外壁面材2と内壁パネル3とからなる。
外壁面材2は硬質木片セメント板であって、内壁パネル3の屋外側面に取り付けられている。そして、この外壁面材2は後述の換気口4の部分が切り取られている。
内壁パネル3は、図示しない木製の枠と、この枠材の外側に取り付けられた合板の外側面材31と、枠材の内側に取り付けられた石膏ボードの内壁面材32と、この外側面材31と内壁面材32との間に設けられているガラスウールである断熱材39とからなり、後述の換気口4となる内壁開口部42の周囲には、矩形状に枠組された木製の換気口枠33が設けられ、この換気口枠33で囲まれた部分が切り取られている。
換気口4は、外壁面材2が切り取られている縦が略58cm、横が略209cmの外側開口部41と内壁パネル42が切り取られている縦が略52cm、横が略200cmの内側開口部42とからなり、この換気口4の周囲には、内壁パネル3に設けられている換気口枠33が現れている。
そして、この換気口4の屋外側には、耐火性金属板5が設けられ、換気口4の屋内側には、石膏ボードの遮蔽板6が設けられている。
耐火性金属板5は、周囲に設けられた枠51と、この両側の枠51に差し渡された屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い本体と先端が下方向に垂下した水切りとからなる複数の鋼製の耐火性金属長尺板状片52と、この耐火性金属長尺板状片52の間に設けられた鋼製の補助板状片53と、耐火性金属長尺片52と補助板状片53の間に設けられた複数のスリット状の通孔54と盲部55からなる。
そして、この耐火性金属板5は、換気口4の屋外側にある外側開口部41に嵌め込まれ、この耐火性金属板5の枠51が換気口枠33にビス59で取り付けられている。
なお、この複数の通孔54の有効総面積は略1245cm2 である。
このように、多数の通孔54を有する耐火性金属板5が、屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い複数の耐火性金属長尺板状体52と、この複数の耐火性金属長尺板状体52の間に設けられたスリット状の通孔54とからなるので、この換気口4に雨水が吹き付けても、この換気口4の屋外側に設けられている耐火性金属長尺板状体52に当たり、外側が低くなっている耐火性金属長尺板状体52の表面を伝って屋外方向に流れて行く。従って、雨水がこの間に設けられているスリット状の通孔54を経て建物の内部に入らない防水性能のよい換気口4である。
遮蔽板6は、内壁パネル3の内壁面材32である石膏ボードが延設されたものであり、この遮蔽板6の換気口4の下部に相当する場所に縦が略7.5cm、横が略166cmの通孔が設けられ、この通孔が通気部61となっている。
この通気部61の面積は略1245cm2 であり、耐火性金属板5の複数の通孔54の有効総面積と略等しくなっている。
このように、遮蔽板6の通気部61の面積が、耐火性金属板5の多数の通孔54の有効総面積と略等しいので、遮蔽板6を設けても換気が十分に行われ、建物の居住性能に悪影響を与えない。
次に、この換気口の施工方法について説明する。
木材を矩形状に組み立てて枠を製造し、この枠の屋外側に外側面材31を取り付け、枠の屋内側に内壁面材32を取り付け、この外側面材31と内壁面材32との間に断熱材39を設けて内壁パネル3を製造する。
この際、この内壁パネル3の内壁開口部42(縦が略52cm、横が略200cm)にする予定の場所には、木製の換気口枠33を設け、この換気口枠33で囲まれた部分には断熱材を設けないし、この換気口枠33で囲まれた部分の外側面材31を切り取って、内側開口部41とする。
この際、内壁面材32である石膏ボードを残し、この石膏ボードを内側開口部41を覆う遮蔽板6とし、この遮蔽板6の下側を縦略7.5cm、横略166cmだけ切り取って通孔とし、この通孔を通気部61とする。
なお、外側面材31を切り取って内側開口部41としたり、内壁面材32を延長した遮蔽板6を切り取って通気部61を設ける作業は、内壁パネル3の枠に取り付ける前に行ってもよいし、後に行ってもよい。
このように、遮蔽板6も石膏ボードであるので、遮蔽板6を安価に設けることができるし、内壁面材32と遮蔽板6が共に石膏ボードであるので、内壁パネル2の内壁面材32を延長すれば遮蔽板6とすることができ、遮蔽板6を設け易いし、内側から壁を見たときに、内壁パネル3の内壁面材32と遮蔽板6との区別が付け難く一体の壁に見えて美麗である。
このようにして製造した内壁パネル3を建物本体に取り付ける。
一方、外壁面材2の外側開口部41に相当する部分を縦略58cm、横略209の矩形状に切り取って、外側開口部41を設けておく。
そして、建物本体の内壁パネル3を取り付けた後に、この内壁パネル3に外壁面材2を取り付ける。
この際、内壁パネル3に設けられている内側開口部42と外壁面材2に設けられている外側開口部41とを合わせる。
このようにすると、内側開口部42と外側開口部41とからなる換気口4と、この換気口4の屋内側に設けられている遮蔽板6とが完成する。
そして、この換気口4の屋外側にある外側開口部41に耐火性金属板5を嵌め込み、この耐火性金属板5の枠51を換気口枠33にビス59で固定し取り付けると、換気口4の防火構造が完成する。
このようして完成した換気口4の防火構造では、換気口4の屋外側には、多数の通孔54を有する耐火性金属板5が設けられ、換気口4の屋内側には、火災時に一定時間、形状を保持可能な石膏ボードであるの遮蔽板6が設けられ、この遮蔽板6には、通気部61が設けられているので、常時、建物の中の空気は、遮蔽板6に設けられている通気部61と耐火性金属板5に設けられている多数の通孔54とを通って換気され、建物の居住性能がよい。
そして、隣家が燃えるというような火災時には、炎がこの換気口4に向かってきても、この換気口4の屋外側に設けられている耐火性金属板5で、大部分の炎と熱が遮断される。
しかし、炎の一部は耐火性金属板5に設けられている多数の通孔54を通って内部に入ることがあるが、この遮蔽板6まで達した炎は、多数の通孔54に分散して入るために小さな炎であり、しかも、換気口4の屋外側に設けられた耐火性金属板5と換気口4の屋内側に設けられた遮蔽板6との間を通過している間に、炎の勢いが低下し、遮蔽板6に届かないか、届いても、通孔54の中に入った炎は上方に向かうので、遮蔽板6の下部に設けられている通気部61に入らず、殆どの炎がこの遮蔽板6で遮蔽される。
この遮蔽板6は火災時に一定時間、形状を保持可能であるので、しばらくは、この遮蔽板6で炎が遮蔽される。
通常の火災では、発生すると、消防隊が来て、この火災を鎮火するので、この鎮火にするまでの間、火災の炎を喰い止めればよいのである。
それでも尚、この遮蔽板6に設けられている通気部61を通って内部に入ることがあるが、この通気部61に入った炎は極めて小さく、建物の内部の物を燃さない。このようにして、延焼を防ぐことができる。
このように、この換気口4の構造は、耐火性金属板と5遮蔽板6の2重になっている板で防火されるので、縦が略51cm、横が略200cmというように大きな内側開口部42を有する換気口4でも建物の内部に炎が入り難く延焼を防止することのできる防火性能のよい防火構造である。
この実施例では、換気口を外壁面材と内壁パネルからなる壁に取り付けるようにしたが、この壁は特に限定しない。例えば、外壁パネルと内壁パネルと、この間に設けた断熱材からなる壁であってもよいし、その他の壁でもよい。
又、建物としても特に限定しない。例えば、木造の建物でよいし、鉄筋コンクリート建ての建物でもよいし、鉄骨系の建物でもよい。また、現地で建てる従来の建物でもよいし、工場で建物ユニットを製造し、施工現場ではこの建物ユニットを組み立てるだけのユニット建物でもよい。また、住宅であってもよいし、非住宅であってもよい。
また、この実施例では、耐火性金属板として、周囲に設けられた枠と、この両側の枠に差し渡された屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い本体と先端が下方向に垂下した水切りとからなる複数の鋼製の耐火性金属長尺板状片と、この耐火性金属長尺板状片の間に設けられた鋼製の補助板状片と、耐火性金属長尺片と補助板状片の間に設けられた複数のスリット状の通孔と盲部からなるものであるが、かかる構造でなくてもよい。 例えば、補助板状片や盲部等がなくてもよいし、耐火性金属片の一部または全部が回転してスリット状の通孔を塞ぐようにしてもよい。また、全く異なる構造、例えば、単に、板に多数の通孔が設けられたものでもよい。
また、この実施例では、石膏ボードを遮蔽板にしたが、その他の材料の遮蔽板であってもよい。例えば、金属板や木材等で遮蔽板を設けてもよい。
また、この実施例では、遮蔽板に設ける通気部の面積と耐火性金属板に設ける多数の通孔の有効総面積が略同じであるが、遮蔽板に設ける通気部の面積を耐火性金属板に設ける多数の通孔の有効総面積より大きくしてもよい。
実施例の建物の換気口の断面を示す断面図である。
符号の説明
4 換気口
5 耐火性金属板
54 通孔
6 遮蔽板
61 通気部

Claims (4)

  1. 換気口の屋外側には、多数の通孔を有する耐火性金属板が設けられ、換気口の屋内側には、火災時に一定時間、形状を保持可能な材料の遮蔽板が設けられ、この遮蔽板の下部に通気部が設けられていることを特徴とする換気口の防火構造。
  2. 前記遮蔽板の通気部の面積が、耐火性金属板の多数の通孔の有効総面積と略等しいか有効総面積より大きくなされていることを特徴とする請求項1に記載の換気口の防火構造。
  3. 前記多数の通孔を有する耐火性金属板が、屋外側が低く傾斜した状態に設けられている横方向に長い複数の耐火性金属長尺板状片と、この複数の耐火性金属長尺板状片の間に設けられたスリット状の通孔とからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の換気口の防火構造。
  4. 前記遮蔽板が石膏ボードであることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の換気口の防火構造。
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