JP2005324095A - 嫌気性処理方法及び嫌気性処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の濃度を高く維持し有機性廃水の処理効率の向上が図れる嫌気性処理方法及び嫌気性処理システムを提供すること。
【解決手段】 嫌気性処理装置10に含まれる上向流式嫌気性処理槽12内において上向きに流動する有機性廃水を嫌気性汚泥14に通し、有機性廃水を嫌気性処理する。次に、上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を収集装置30によって集め、凝集装置50において、集められた浮上汚泥に無機凝集剤を添加して凝集させて凝集汚泥を形成する。そして、その形成された凝集汚泥を返送手段L7によって嫌気性処理装置に戻す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、嫌気性処理方法及び嫌気性処理システムに関するものである。
有機物を含む有機性廃水の処理方法として、グラニュール状の嫌気性汚泥を用いたUASB(Upflow Anaerobic Sludge Blanket)法やEGSB(Expanded Granular Sludge Bed)法が知られている。これらの方法では、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽において、高密度で沈降性のよいグラニュール状の嫌気性汚泥(以下、単に「グラニュール汚泥」とも称す)からなる層に、嫌気性処理槽の下部から上部に向かうように有機性廃水を通して有機性廃水を嫌気性処理する。
しかしながら、嫌気性処理において生成されたガスがグラニュール汚泥の内部に内包されてグラニュール汚泥の比重が小さくなり、グラニュール汚泥の沈降性が低下する場合がある。この沈降性の低下したグラニュール汚泥は嫌気性処理槽内の水面に浮上し、処理水とともに嫌気性処理槽から流出する。これにより、嫌気性処理槽内のグラニュール汚泥の量が次第に減少して処理能力が低下する。そして、嫌気性処理槽内のグラニュール汚泥の減少量が大きいと、嫌気性処理システムの運転を中止しなければならない場合もある。
上記のようなグラニュール汚泥の浮上やそれに伴う嫌気性処理槽からの流出を防止するために、有機性廃水にカルシウム化合物又は鉄塩を添加する方法(例えば、特許文献1)が提案されている。
特許文献1に記載の技術では、処理すべき有機性廃水にカルシウム化合物又は鉄塩を添加することによって、それらを核にしてグラニュール汚泥を凝集させて、グラニュール汚泥の比重を大きくしてグラニュール汚泥の沈降性の改善を図ろうとしている。
この場合、処理を施すべき有機性廃水に添加しているので、その添加量が多くなったり、もともと沈降性のよいグラニュール汚泥までも凝集し難溶性の無機物として不必要に蓄積するという場合がある。
このような問題が生じない方法として、例えば、特許文献2に記載の方法がある。この方法では、浮上したグラニュール汚泥や、浮上しやすくなったグラニュール汚泥を収集して破砕ポンプで破砕することによってグラニュール汚泥の内部に包含されたガスを脱気した後に嫌気性処理槽に戻している。
特開平8−141590号公報 特開平8−103794号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載の方法では、グラニュール汚泥が過度に破砕されてグラニュール汚泥が小粒化し、逆にグラニュール汚泥が浮上しやすくなる場合がある。また、グラニュール汚泥を破砕する際に沈降性のよいグラニュール汚泥までも破砕してしまう場合がある。そのため、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内のグラニュール汚泥の濃度を高く維持することができない場合も有る。
そこで、本発明は、上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の濃度を高く維持し有機性廃水の処理効率の向上が図れる嫌気性処理方法及び嫌気性処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る嫌気性処理方法は、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内において上向きに流動する有機性廃水を嫌気性汚泥に通し、有機性廃水を嫌気性処理する方法であって、上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を集める収集工程と、収集工程で集められた浮上汚泥に無機凝集剤を添加して凝集させて凝集汚泥を形成する凝集工程と、凝集工程において形成された凝集汚泥を嫌気性処理装置に戻す返送工程と、を備えることを特徴とする。
この場合、収集工程で集められた浮上汚泥が凝集工程において無機凝集剤によって凝集されて凝集汚泥が形成され、その凝集汚泥が嫌気性処理装置に返送される。凝集汚泥は、嫌気性汚泥を含んで構成されている。そして、凝集汚泥は、凝集されているのでその比重も大きく沈降性がよい。そのため、凝集汚泥が返送されると、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の濃度が高くなり、有機性廃水の処理効率が向上する。また、凝集汚泥が核となって上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥が凝集し沈降性の向上が図れる。これにより、上向流式嫌気性処理槽の嫌気性汚泥の浮上が抑制され流出しにくくその濃度が高くなるので、有機性廃水の処理効率が向上する。
また、本発明に係る嫌気性処理方法においては、上記収集工程で集められた浮上汚泥を破砕する破砕工程を備え、破砕工程で破砕された浮上汚泥を、凝集工程で凝集させて凝集汚泥を形成することが好ましい。この場合、破砕工程で浮上汚泥が破砕されることによって、浮上汚泥に付着したり内包されていたりした気泡が脱気される。そのため、凝集工程で形成された凝集汚泥が、嫌気性処理装置に返送された際に、上向流式嫌気性処理槽における嫌気性汚泥の沈降性が更に向上する。
更に、本発明に係る嫌気性処理方法での凝集工程においては、無機質からなる微粒子群を更に添加することが好適である。このような微粒子群を更に添加することによって、凝集汚泥に微粒子が含まれるので、嫌気性汚泥の沈降性がよくなる傾向にある。
更にまた、本発明に係る嫌気性処理方法における上記微粒子群を構成する微粒子が、焼却灰、ゼオライト、アルミナ、シリカ、酸化鉄、酸化チタン、炭素材料及び焼成セラミックスの少なくとも1つからなることが好ましい。このような微粒子からなる微粒子群の添加により、微粒子を含んだ凝集汚泥が形成されやすい。
本発明に係る嫌気性処理方法は、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内において上向きに流動する有機性廃水を嫌気性汚泥に通し、有機性廃水を嫌気性処理する方法であって、上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を含む有機性廃水を上向流式嫌気性処理槽から排水する排水工程と、排水工程において排水された有機性廃水に無機凝集剤を添加して有機性廃水に含まれる浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成する凝集工程と、凝集工程で形成された凝集汚泥を含む有機性廃水から凝集汚泥を集める収集工程と、収集工程で有機性廃水から収集された凝集汚泥を嫌気性処理装置に戻す返送工程と、を備えることを特徴とする。
この場合、排水工程で排水された有機性廃水に含まれる浮上汚泥が凝集工程において無機凝集剤によって凝集されて凝集汚泥が形成され、その凝集汚泥が嫌気性処理装置に返送される。凝集汚泥は、嫌気性汚泥を含んで構成されている。そして、凝集汚泥は、凝集されているのでその比重も大きく沈降性がよい。そのため、凝集汚泥が返送されると、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の濃度が高くなり、有機性廃水の処理効率が向上する。凝集汚泥を核として上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥が凝集して沈降性の向上が更に図れる。そのため、上向流式嫌気性処理槽の嫌気性汚泥の浮上が抑制され流出しにくくその濃度が高くなるので、有機性廃水の処理効率が向上する。
また、本発明に係る嫌気性処理システムは、有機性廃水を上向きに流動させて嫌気性汚泥に通すことによって有機性廃水を嫌気性処理する上向流式嫌気性処理槽を含む嫌気性処理装置と、上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を集める収集装置と、収集装置で集められた浮上汚泥に無機凝集剤を添加して浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成する凝集装置と、凝集装置で形成された凝集汚泥を嫌気性処理装置に返送する返送手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成では、上向流式嫌気性処理槽の嫌気性汚泥を用いて有機性廃水が嫌気性処理され、浮上汚泥が収集装置によって集められる。そして、収集装置で集められた浮上汚泥に、凝集装置によって無機凝集剤が添加されて凝集汚泥が形成され、その凝集汚泥が返送手段によって嫌気性処理槽に返送される。
凝集汚泥は、嫌気性汚泥を含んで構成されている。そして、凝集汚泥は、凝集されているのでその比重も大きく沈降性がよい。そのため、凝集汚泥が返送されると、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の濃度が高くなり、有機性廃水の処理効率が向上する。凝集汚泥が核となって上向流式嫌気性処理槽の嫌気性汚泥が凝集し沈降性の向上を更に図れる。これにより、上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の浮上が抑制され流出しにくく、その濃度が高くなるので、有機性廃水の処理効率が向上する。
本発明に係る嫌気性処理システムにおいては、収集装置で収集された浮上汚泥を破砕する破砕装置を備え、凝集装置は、破砕装置において破砕された浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成することが好ましい。
この場合、破砕工程で浮上汚泥が破砕されることによって、浮上した嫌気性汚泥に付着したり内包されていたりした気泡が脱気される。そのため、凝集工程で形成された凝集汚泥が嫌気性処理装置に返送されると、上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の沈降性が更に向上する。
また、本発明に係る嫌気性処理システムは、有機性廃水を上向きに流動させて嫌気性汚泥に通すことによって有機性廃水を嫌気性処理する上向流式嫌気性処理槽を含む嫌気性処理装置と、上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を含む有機性廃水を上向流式嫌気性処理槽から排水する排水手段と、排水手段によって排水された有機性廃水に無機凝集剤を添加して有機性廃水に含まれる浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成する凝集装置と、凝集装置によって形成された凝集汚泥を含む有機性廃水から凝集汚泥を集める収集装置と、収集装置で有機性廃水から分離された凝集汚泥を嫌気性処理装置に戻す返送手段と、を備えることを特徴とする。
この場合、排水手段によって排水された有機性廃水に含まれる浮上汚泥を、凝集装置において凝集汚泥とする。そして、その凝集汚泥を含む有機性廃水から凝集汚泥を収集装置によって集める。その収集された凝集汚泥を返送手段によって嫌気性処理装置に返送する。凝集汚泥は、嫌気性汚泥を含んで構成されている。そして、凝集汚泥は、凝集されているのでその比重も大きく沈降性がよい。そのため、凝集汚泥が返送されると、嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の濃度が高くなり、有機性廃水の処理効率が向上する。また、凝集汚泥が核として上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥が凝集して沈降性の向上が図れる。そのため、上向流式嫌気性処理槽の嫌気性汚泥の浮上が抑制され流出しにくくその濃度が高くなるので、有機性廃水の処理効率が向上する。
本発明によれば、上向流式嫌気性処理槽内の嫌気性汚泥の濃度を高く維持し有機性廃水の処理効率の向上が図れる嫌気性処理方法及び嫌気性処理システムを提供することが可能である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の説明においては、同一の要素には同一の符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る嫌気性処理システムの一実施形態の構成を示す概略図である。
嫌気性処理システム1は、有機性廃水を上向きに流動させてグラニュール状の汚泥(以下、「グラニュール汚泥」と称す)に通すことによって有機性廃水を嫌気性処理するための上向流式の嫌気性処理装置10を有する。
嫌気性処理装置10は、原水流入管L1を通ってきた有機性廃水を受け入れる酸生成槽11を有している。酸生成槽11は、酸生成菌により有機性廃水に含まれる有機物を酢酸等に分解する。また、酸生成槽11において、中和剤としてアルカリ剤(例えば、水酸化ナトリウム)を添加することも好ましい。酸生成槽11には、送水管L2が接続されており、酸生成槽11内の有機性廃水が上向流式嫌気性処理槽12に流入するようになっている。
嫌気性処理槽12は、図2に示すように直方体状の容器からなっており、その下部に、送水管L2に連絡しており有機性廃水を嫌気性処理槽12内に流入させる流入部13が設けられている。流入部13は、例えば、長手方向に均一に穴部が設けられた送水管である。また、嫌気性処理槽12の下部には、有機性廃水を嫌気性処理するためのグラニュール汚泥からなるスラッジブランケット層14が形成されている。
嫌気性処理槽12では、その下部に設けられた流入部13から有機性廃水を内部に導入することによって上向きの流動を生じさせ、スラッジブランケット層14に有機性廃水を通して、有機性廃水を嫌気性処理する。これにより、スラッジブランケット層14の上部には、嫌気性処理された有機性廃水(処理水)を含む液層15が形成されている。液層15の処理水には、スラッジブランケット層14から浮上した浮上汚泥や、嫌気性処理によって発生したガス(例えば、メタンガス)が含まれている。なお、浮上汚泥は、グラニュール汚泥が浮いたものであり、例えば、グラニュール汚泥にガスが付着したり、ガスが内包されたりなどしたものである。
また、嫌気性処理槽12の上部には、嫌気性処理槽12を密閉するカバー16が設けられている。カバー16は、液層15の液面よりも上方であって嫌気性処理槽12の側壁17の上端よりも下方に配置されている。カバー16の中央部には、浮上汚泥とガスとを含む処理水からガスを分離するための分離槽18が、その上端部がカバー16から突出し、その下端部が液層15内に含まれるように配置されている。
分離槽18の下端部には、処理水を分離槽18の内部に導入する導入口が形成されている。この導入口に処理水を導くために、分離槽18の下方であって導入口の両側には、分離槽18の底部に沿った導入板19が設けられている。導入板19は、鉛直方向に対して互いに逆側に傾斜している。また、導入板19には、導入口の下方において、導入口に導入されなかった処理水を下側に返送するための返送口が形成されている。
また、導入板19の下方には、導入板19の返送口を通って返送される処理水の流れを整えるための整流板20が設けられている。
上記スラッジブランケット層14を通過し上向きに流動している処理水は、導入板19によって矢印A方向に流されて導入板19と分離槽18との間に形成された導入路21に、液層15の液面側から流入するようになっている。その際に、処理水に含まれるガスは、カバー16と液面との間に出ていくため、分離槽18、カバー16、側壁17及び液面とによって画される空間は、ガス溜り部22として機能する。ガス溜り部22に溜ったガスは、例えば、側壁17側から嫌気性処理槽12外に排出されるようにすればよい。
上記導入路21を通った処理水の一部は、矢印B方向に流れて導入口から分離槽18内に流入し、他の部分は、矢印C方向に流れて導入板19の返送口から下側に流れるようになっている。
分離槽18内に流入した処理水は、分離槽18の側壁からあふれて、分離槽18、カバー16及び側壁17とによって形成される領域に溜るため、その領域は、処理水溜り部23となっている。処理水溜り部23には処理水の一部を酸生成槽11(図1参照)に返送する処理水返送路L3と、他の部分を排水する排水管L4が接続されている。
また、分離槽18内の処理水の液面における導入口の直上部付近には、オーバフロー式であって、処理水に含まれる浮上汚泥を収集する収集槽30が設けられている。なお、分離槽18において、分離槽18の側壁と収集槽30との間には、導入口から流入した処理水が直接処理水溜り部23に流入しないようにするための隔壁24が設けられている。収集装置としての収集槽30は、断面が逆三角形状になっており、分離槽18内に溜っている処理水の液面近傍の浮上汚泥が収集槽30内に流れ込み収集される。収集槽30は、集められた浮上汚泥を汚泥破砕装置40に導入する汚泥排出管L5に連絡している。
図1を参照すると、汚泥破砕装置40は、収集槽30で収集された浮上汚泥を破砕し浮上汚泥内に含まれる気泡を取り除く。汚泥破砕装置40としては、回転羽や回転刃などを有するポンプや回転翼を有するミキサーなどが例示されるが、浮上汚泥を破砕して浮上汚泥に付着した気泡や浮上汚泥に内包された気泡を分離できれば特に限定されない。汚泥破砕装置40には、破砕された浮上汚泥を凝集装置50に導入する汚泥排出管L6が連絡している。
凝集装置50は、上記汚泥排出管L6からの破砕汚泥に、その破砕汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成させる無機質の微粒子(以下、「無機微粒子」と称す)及び無機凝集剤を添加するための添加装置51を有している。無機凝集剤は、例えば、第一鉄又は第二鉄の塩化物、硫酸塩、硝酸塩及び有機酸塩の少なくとも1つであるが、アルミニウムの塩化物、硫酸塩、硝酸塩及び有機酸塩の少なくとも1つでもよい。
無機微粒子は、例えば、石炭フライアッシュ等の焼却灰、ゼオライト、シリカ、アルミナ、酸化鉄、酸化チタン、活性炭、コークス、焼成セラミックスの何れか1つからなっているものである。なお、添加装置51は、複数の無機微粒子(無機微粒子群)を添加する場合、先に例示した各種の無機微粒子を少なくとも1種類以上を添加すればよい。無機微粒子の比重は約2〜5.5程度であるものが好ましく、無機微粒子の粒径は、約10〜1000μmであることが好ましく、粒径は約50〜200μmがより好ましい。
無機凝集剤や無機微粒子の添加量は、汚泥量によって異なるが、例えば、数mg/L〜数十g/L程度、好ましくは、約10mg/L〜5g/Lである。
また、添加装置51は、無機微粒子及び無機凝集剤の添加により形成された凝集汚泥を中和させるための中和剤を添加する機能も有する。中和剤としては、例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ剤が使用され、水酸化鉄や水酸化アルミニウムの生成に適した中性付近(pHが約5〜9)に調整することが好ましい。更に、水酸化鉄や水酸化アルミニウムを含んだ凝集汚泥を強固にするために高分子凝集剤を併用することもできる。添加装置51は、上記無機微粒子及び無機凝集剤を、混合槽52に投入し、中和剤を中和槽53に投入する。
混合槽52と中和槽53とは、1つの直方体状の容器からなっており、仕切壁54で仕切られている。混合槽52は、汚泥排出管L6からの破砕汚泥を受け入れる。混合槽52は、図示しない攪拌翼又は循環ポンプを有しており、添加装置51から添加された無機微粒子と無機凝集剤と破砕汚泥とを均一に混合して凝集する。
中和槽53は、仕切壁54を越えて流入した凝集汚泥を、添加装置51から添加された中和剤によって中和処理するためのものである。中和槽53には、中和槽53内の凝集汚泥を、嫌気性処理装置10内の送水管L2に導入する汚泥返送管(汚泥返送手段)L7が接続されており、汚泥返送管L7付近には、汚泥排出管L6から導入された破砕汚泥が無機凝集剤などと混合される前、或いは凝集する前に、破砕汚泥が中和槽53から流出するのを防止する隔壁55が設けられている。
次に、上記嫌気性処理システム1を用いた有機性廃水の処理方法について説明する。
原水流入管L1を通して、有機性廃水を酸生成槽11に流入させ有機性廃水を酸生成槽11に貯水する。この酸生成槽11に貯水された有機性廃水を酸生成菌により分解する。その際、中和剤を添加しておくことは好ましい。酸生成槽11に貯水されている有機性廃水を、送水管L2を通して流入部13から嫌気性処理槽12内に流入させる。
ここで、図2を参照して、嫌気性処理槽12内での嫌気性処理ついて説明する。嫌気性処理槽12の下部に配置された流入部13から流入した有機性廃水は、上向きに流動してスラッジブランケット層14を通過する。これにより、有機性廃水が嫌気性処理される。
その嫌気性処理された有機性廃水である処理水は、上向きに流動しているため図2の矢印A方向に流れて導入板19と分離槽18との間の導入路21に流入する。その際、嫌気性処理により発生したガスが液面から出ていくので、導入路21に流入する処理水にはガスの含有量が減少している。液面から出てきたガスは、ガス溜り部22に溜り、嫌気性処理槽12から排気される。
導入路21を通る処理水の一部は分離槽18の下端部に形成された導入口から分離槽18に流入するが、他の部分は導入板19の返送口を通ってスラッジブランケット層14側に返送される。
上記分離槽18に流入した処理水の一部は側壁から処理水溜り部23に排出される。この処理水溜り部23に溜った処理水は、処理水返送路L3を通って酸生成槽11(図1参照)に返送されるとともに、排水管L4を通って排水される。なお、排水管L4を通って排水された処理水は、更に好気性処理を施した後に又は直接系外に排水される。
図1を参照すると、分離槽18内に溜められた処理水の液面に浮かんでいる浮上汚泥は、収集槽30に流入し、収集槽30によって浮上汚泥が収集される(収集工程)。収集槽30で集められた浮上汚泥は、汚泥排出管L5を通して汚泥破砕装置40(図1参照)に導入され、浮上汚泥が破砕される(破砕工程)。
汚泥破砕装置40によって破砕された浮上汚泥である破砕汚泥は混合槽52に汚泥排出管L6を通って導入される。この混合槽52内に導入された破砕汚泥に、添加装置51から無機微粒子群及び無機凝集剤を添加し混合する。これにより、破砕汚泥が、凝集して凝集汚泥になる(凝集工程)。
この混合槽52内において、無機微粒子群と無機凝集剤とが混合された凝集汚泥は、仕切壁54を越えて中和槽53に流入する。中和槽53において、凝集汚泥に添加装置51から中和剤を添加して中和処理する。そして、その中和槽53で更に凝集した凝集汚泥を、汚泥返送管L7を通して送水管L2に返送する(返送工程)。送水管L2は流入部13に連絡しているため、送水管L2に返送することによって嫌気性処理槽12に凝集汚泥が返送される。
上記処理方法においては、浮上汚泥として嫌気性処理槽12から流出したグラニュール汚泥に、無機微粒子及び無機凝集剤が添加されて凝集汚泥が形成される。そして、その凝集汚泥が嫌気性処理槽12に返送される。凝集汚泥は、グラニュール汚泥からなっているので、有機性廃水を嫌気性処理することが可能である。また、凝集汚泥として返送されるので、沈降性が良くなっており、浮上して流出されにくい。したがって、嫌気性処理槽12内のグラニュール汚泥の濃度が高くなり、有機性廃水の処理効率が向上する。
また、本実施形態の嫌気性処理システム1を用いた嫌気性処理方法では、上述のように浮上したグラニュール汚泥を収集し、凝集させて戻しているため、例えば、原水流入管L1に直接無機凝集剤や無機微粒子を添加する場合に比べて、それらの添加量を少なくすることができる。更に、もともと沈降性のよいグラニュール汚泥には無機凝集剤が添加されにくくなっているので、沈降性のよいグラニュール汚泥が凝集して嫌気性処理槽12の底に堆積することが抑制されている。
本実施形態では、凝集汚泥は、無機凝集剤だけでなく無機微粒子を含んでいる。無機微粒子は、グラニュール汚泥と結合するとともに、無機凝集剤の水酸化物に取り込まれ、汚泥と無機微粒子と水酸化物とからなる凝集汚泥を形成する。無機微粒子は、その比重が大きいため、無機微粒子を含むことにより更に沈降性のよい汚泥になっている。したがって、グラニュール汚泥を含む凝集汚泥の浮上が更に抑制される。
なお、無機微粒子の粒径があまり小さいと沈降性の改善が図りにくく、大きすぎると嫌気性処理槽12の底に堆積する。そのため、上述したように、無機微粒子の比重は、約2〜5.5が好ましく、その粒径は、10〜1000μmが好ましく、50〜200μmが更に好ましい。
本実施形態においては、収集槽30で集められた浮上汚泥は、汚泥破砕装置40で破砕してから混合槽52に導入されているが、汚泥排出管L5を通して直接混合槽52に導入してもよい。この場合でも、混合槽52は、攪拌翼又は循環ポンプなどによって破砕効果も有しているのでグラニュール汚泥に含まれる気泡などが分離される傾向にある。
また、無機凝集剤の添加量が少ない場合には、混合槽52内のpHの低下が少ないので、中和槽53を設けずに、混合槽52で形成された凝集汚泥を、汚泥返送管L7を通して送水管L2に返送してもよい。更に、凝集汚泥は、送水管L2に導入するようになっているが、嫌気性処理装置10に返送されていればよく、例えば、原水流入管L1に導入したり、酸生成槽11に導入したり、嫌気性処理槽12に直接導入してもよい。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態の嫌気性処理システム2の構成の概略説明図である。
嫌気性処理システム2は、分離槽18内に分離槽を有さず、嫌気性処理槽12の後段であって、汚泥破砕装置40の前段に収集装置としての沈殿槽60が配置されている点で嫌気性処理システム1と相違する。
沈殿槽60は、処理水溜り部23から送水管L8を通って流入する処理水と共に流出した浮上汚泥を分離する。沈殿槽60には、浮上汚泥が分離された処理水を排水するための排水管L9が接続されている。また、沈殿槽60には、沈殿した浮上汚泥を汚泥破砕装置40に導入するための汚泥排出管L10が接続されている。
嫌気性処理システム2を用いた有機性排水の嫌気性処理方法は、処理水溜り部23から送水管L8に流れた処理水を沈殿槽60で分離する点で嫌気性処理システム1を用いた場合と相違する。嫌気性処理システム2において、嫌気性処理槽12内で嫌気性処理された有機性廃水である処理水は、分離槽18の下端部に形成された導入口から分離槽18内に流入すると処理水溜り部23に流入する。この処理水溜り部23の処理水の一部は、処理水返送路L3を通って酸生成槽11に返送される。
そして、処理水のうち酸生成槽11に返送されなかった処理水は、送水管L8を通って沈殿槽60に導入され、その処理水に含まれる浮上汚泥が沈殿槽60で収集される。その沈殿槽60で集められた浮上汚泥は、汚泥破砕装置40で破砕され、凝集装置50に導入される。そして、凝集装置50において嫌気性処理システム1と同様に凝集汚泥が形成されて送水管L2を通して嫌気性処理槽12に返送される。
この場合、送水管L8を通る処理水とともに嫌気性処理槽12から流出した浮上汚泥としてのグラニュール汚泥は沈殿槽60で収集され、処理水から分離される。そのため、嫌気性処理槽12から流出した浮上汚泥(グラニュール汚泥)をより多く収集できるようになっている。
沈殿槽60で収集された浮上汚泥は、第1の実施形態の嫌気性処理システム1の場合と同様に、汚泥破砕装置40で破砕された後に、凝集装置50で凝集汚泥が形成されてから嫌気性処理槽12に返送される。この凝集汚泥によって、嫌気性処理槽12内のグラニュール汚泥の濃度が高くなり、有機性廃水の処理効率が向上するのは第1の実施形態の場合と同様である。
本実施形態の嫌気性処理システム2においては、嫌気性処理槽12から流出した浮上汚泥をより多く収集できるので、返送される凝集汚泥の量がより多くなる。これにより、更に、有機性廃水の処理効率が向上する。
なお、本実施形態においても、汚泥破砕装置40を設けずに、沈殿槽60で収集された浮上汚泥を、汚泥排出管L10によって直接混合槽52に導入してもよい。この場合でも、混合槽52は、攪拌翼又は循環ポンプなどによる破砕効果も有しているのでグラニュール汚泥に含まれる気泡などが分離される傾向にある。
また、中和槽53を設けずに、混合槽52で形成された凝集汚泥を、汚泥返送管L7を通して送水管L2に返送してもよい。更に、凝集汚泥は、送水管L2に導入するようになっているが、嫌気性処理装置10に返送されていればよく、例えば、原水流入管L1に導入したり、酸生成槽11に導入したり、嫌気性処理槽12に直接導入してもよい。また、収集装置は、沈殿槽60に限らず、浮上分離槽、ろ過槽、及び膜分離槽などであってもよい。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態の嫌気性処理システムの構成の概略説明図である。
嫌気性処理システム3は、処理水溜り部23に、処理水溜り部23からの処理水を混合槽52に導入する送水管(排水手段)L11が接続されている点、及び、収集装置としての沈殿槽70が凝集装置50の後段に配置されている点で嫌気性処理システム2と相違する。
嫌気性処理システム3では、凝集装置50の混合槽52は、浮上汚泥を含む処理水を受け入れ、添加装置51から添加される無機凝集剤及び無機微粒子と処理水とを混合し、処理水中の浮上汚泥を凝集させる。中和槽53は、混合槽52において形成される凝集汚泥を含む処理水を受け入れる。添加装置51は、中和槽53内の処理水に中和剤を添加して、凝集汚泥を中和処理すると共に好ましくは更に凝集させる。中和槽53には、中和剤が添加された処理水を沈殿槽70に流入させる送水管L12が接続されている。
沈殿槽70は、中和槽53からの凝集汚泥を含む処理水を沈降分離によって、処理水と凝集汚泥とに分離する。沈殿槽70には、凝集汚泥が分離された処理水を排水する排水管L13が接続されている。また、沈殿槽70には、凝集汚泥を送水管L2に返送する汚泥返送管(返送手段)L14が接続されている。
この嫌気性処理システム3の処理方法では、嫌気性処理システム2の場合と同様に、浮上汚泥を含む処理水(有機性廃水)が送水管L11を通って嫌気性処理槽12から流出する(排水工程)。この送水管L11を通って流出した浮上汚泥を含む処理水が混合槽52に導入される。そして、添加装置51からの無機凝集剤及び無機微粒子の添加により、処理水に含まれる浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成する(凝集工程)。更に、中和槽53において、凝集汚泥に添加装置51から中和剤を添加して中和処理する。
そして、その凝集汚泥を、送水管L12を通して収集装置としての沈殿槽70に導入し、凝集汚泥と処理水とを分離する(収集工程)。沈殿槽70で分離された処理水は、排水管L13を通して排水される。また、沈殿槽70で分離された凝集汚泥は、汚泥返送管L14を通って送水管L2に返送されて嫌気性処理槽12に戻る。
嫌気性処理システム3を用いた上記嫌気性処理方法では、嫌気性処理槽12から送水管L11を通って排出された処理水に含まれる浮上汚泥に、無機凝集剤及び無機微粒子が添加される。これにより、浮上汚泥が凝集して凝集汚泥が形成される。そして、その凝集汚泥を含む処理水が送水管L12を通して沈殿槽70に導入されて、凝集汚泥と処理水とに分離される。
凝集汚泥は、浮上汚泥よりも沈降性がよいので、凝集汚泥が処理水から分離されやすい。これにより、処理水の水質が向上する傾向にある。また、凝集汚泥の沈降性が良いことから、嫌気性処理槽12から流出した浮上汚泥を効率よく収集することができる。
なお、本実施形態においても、中和槽53を設けずに、混合槽52で形成された凝集汚泥を、送水管L12を通して沈殿槽70に導入してもよい。また、収集装置は、沈殿槽70に限らず、浮上分離槽、ろ過槽、及び膜分離槽などであってもよい。更に、凝集汚泥は、送水管L2に導入するようになっているが、原水流入管L1に導入したり、酸生成槽11に導入したり、嫌気性処理槽12に直接導入してもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、嫌気性処理装置は、酸生成槽を含んでいるとしたが、必ずしも酸生成槽を有していなくても良い。また、添加装置51から無機微粒子及び無機凝集剤を添加するようにしているが、無機凝集剤だけ添加してもよい。また、添加装置51を用いずに、作業者が無機凝集剤を添加してもよい。
以下、本発明の効果をより一層明らかにするために、(実施例1)、(実施例2)及び(比較例)を示す。
(実施例1)
第1の実施形態の嫌気性処理システム1を用いて化学的酸素要求量(CODcr)が約25000mg/lであるビール工場廃水をCODcr負荷20kg−CODcr/m/d、及び、当初のグラニュール汚泥の濃度約40000mg−VSS/Lの条件で処理を行った。本実施例においては、汚泥破砕装置50はミキサー(東京理化器械社製)とした。また、破砕汚泥に添加する無機凝集剤として、塩化第二鉄を用いた。添加量は、500mg/Lとした。また、中和槽63に添加する中和剤としては、水酸化ナトリウムを用い、pHを6.5〜7に調整した。上記条件において、嫌気性処理システム1を3ヶ月運転して有機性廃水の嫌気性処理を実施した。また、上記と同様の条件で、無機凝集剤としてPAC(ポリ塩化アルミニウム)を用いて、嫌気性処理システム1を3ヶ月運転して有機性廃水の嫌気性処理を実施した。
その結果、塩化第二鉄、PACのいずれの場合にも、嫌気性処理槽12内のグラニュール汚泥の沈降性が改善された。具体的には、嫌気性処理槽12のグラニュール汚泥の濃度は、無機凝集剤として塩化第二鉄を用いた場合、約70000mg-VSS/Lに増加した。また、無機凝集剤としてPACを用いた場合、約65000mg-VSS/Lに増加した。また、無機凝集剤として塩化第二鉄及びPACの何れを用いた場合でもCODcr除去率85%以上の安定処理を実施することができた。
(実施例2)
実施例1において、混合槽62に溜められた破砕汚泥に無機凝集剤として塩化第二鉄を500mg/L添加するとともに、無機微粒子として、石炭フライアッシュを250m/L添加した以外は、実施例1の条件と同じ条件で有機性廃水を処理した。なお、無機微粒子の粒径は、約100〜200μmであった。無機微粒子として、石炭フライアッシュを用いた場合と同様の条件で、無機微粒子をゼオライト、アルミナ、酸化鉄、酸化チタン、コークス及び焼成セラミックスとして、夫々について嫌気性処理システム1を3ヶ月運転して有機性廃水の嫌気性処理を実施した。
その結果、無機微粒子として上記の何れを添加した場合にも、グラニュール汚泥の沈降性が改善された。具体的には、グラニュール汚泥の濃度は、約75000〜80000mg−VSS/Lに増加するとともに、CODcr除去率85%以上の安定処理を行うことができた。実施例1と比較すれば、無機微粒子の添加により更にグラニュール汚泥の濃度が向上していることがわかる。
(比較例)
比較例として、混合槽62及び中和槽63内の破砕汚泥に無機凝集剤及び中和剤を添加しない以外の条件は実施例1の条件と同じにして嫌気性処理システムを運転した。
この場合は、嫌気性処理槽内のグラニュール汚泥の濃度は約30000mg/Lで、実施例1よりもグラニュール汚泥の濃度が減少した。また、CODcr除去率も80%以下に低下した。
第1の実施形態の嫌気性処理システムの構成の概略説明図である。 嫌気性処理槽の構成の概略説明図である。 第2の実施形態の嫌気性処理システムの構成の概略説明図である。 第3の実施形態の嫌気性処理システムの構成の概略説明図である。
符号の説明
1…嫌気性処理システム、10…嫌気性処理装置、12…上向流式嫌気性処理槽、30…分離槽(収集装置)、40…汚泥破砕装置、50…凝集装置、51…添加装置、52…混合槽、53…中和槽、L7…汚泥返送管(返送手段)、L11…汚泥返送管(排水手段)

Claims (8)

  1. 嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内において上向きに流動する有機性廃水を嫌気性汚泥に通し、有機性廃水を嫌気性処理する方法であって、
    前記上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を集める収集工程と、
    前記収集工程で集められた浮上汚泥に無機凝集剤を添加して凝集させて凝集汚泥を形成する凝集工程と、
    前記凝集工程において形成された凝集汚泥を前記嫌気性処理装置に戻す返送工程と、
    を備えることを特徴とする嫌気性処理方法。
  2. 前記収集工程で集められた浮上汚泥を破砕する破砕工程を備え、
    前記破砕工程で破砕された浮上汚泥を、前記凝集工程で凝集させて凝集汚泥を形成することを特徴とする請求項1に記載の嫌気性処理方法。
  3. 前記凝集工程において、無機質からなる微粒子群を更に添加することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の嫌気性処理方法。
  4. 前記微粒子群を構成する微粒子が、焼却灰、ゼオライト、アルミナ、シリカ、酸化鉄、酸化チタン、炭素材料及び焼成セラミックスの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項3に記載の嫌気性処理方法。
  5. 嫌気性処理装置に含まれる上向流式嫌気性処理槽内において上向きに流動する有機性廃水を嫌気性汚泥に通し、有機性廃水を嫌気性処理する方法であって、
    前記上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を含む有機性廃水を前記上向流式嫌気性処理槽から排水する排水工程と、
    前記排水工程において排水された有機性廃水に無機凝集剤を添加して前記有機性廃水に含まれる浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成する凝集工程と、
    前記凝集工程で形成された凝集汚泥を含む有機性廃水から凝集汚泥を集める収集工程と、
    前記収集工程で有機性廃水から収集された凝集汚泥を前記嫌気性処理装置に戻す返送工程と、
    を備えることを特徴とする嫌気性処理方法。
  6. 有機性廃水を上向きに流動させて嫌気性汚泥に通すことによって有機性廃水を嫌気性処理する上向流式嫌気性処理槽を含む嫌気性処理装置と、
    前記上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を集める収集装置と、
    前記収集装置で集められた浮上汚泥に無機凝集剤を添加して前記浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成する凝集装置と、
    前記凝集装置で形成された凝集汚泥を前記嫌気性処理装置に返送する返送手段と、
    を備えることを特徴とする嫌気性処理システム。
  7. 前記収集装置で収集された浮上汚泥を破砕する破砕装置を備え、
    前記凝集装置は、前記破砕装置において破砕された浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成することを特徴とする請求項6に記載の嫌気性処理システム。
  8. 有機性廃水を上向きに流動させて嫌気性汚泥に通すことによって有機性廃水を嫌気性処理する上向流式嫌気性処理槽を含む嫌気性処理装置と、
    前記上向流式嫌気性処理槽内を浮上した浮上汚泥を含む有機性廃水を前記上向流式嫌気性処理槽から排水する排水手段と、
    前記排水手段によって排水された有機性廃水に無機凝集剤を添加して前記有機性廃水に含まれる浮上汚泥を凝集させて凝集汚泥を形成する凝集装置と、
    前記凝集装置によって形成された凝集汚泥を含む有機性廃水から凝集汚泥を集める収集装置と、
    前記収集装置で有機性廃水から分離された凝集汚泥を前記嫌気性処理装置に戻す返送手段と、
    を備えることを特徴とする嫌気性処理システム。
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