JP2005322330A - 光記録媒体、光記録再生方法および光記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の光ディスクと同等の可搬性や信頼性を確保したまま、従来の光源と記録材料を使用する構成で従来よりも高い記録密度を実現する光記録媒体を提供する。また、上記光記録媒体を使用して、従来よりも装置の省エネルギー・小型化が可能で、さらに従来よりも高い記録密度を実現する光記録再生方法および光記録再生装置を提供する。
【解決手段】光の照射によって情報が記録再生される光記録層13を備える光記録媒体10において、光記録層13に、照射レーザ光の波長より外形寸法が小であり導電性を有する構造体12が複数配列されてなる。
【選択図】図3
【解決手段】光の照射によって情報が記録再生される光記録層13を備える光記録媒体10において、光記録層13に、照射レーザ光の波長より外形寸法が小であり導電性を有する構造体12が複数配列されてなる。
【選択図】図3
Description
本発明は、超高密度で高容量の光記録・再生可能な光記録媒体、光記録再生方法および光記録再生装置に関するものである。
従来から、高密度で高容量の記録媒体および記録再生方法が求められている。とりわけ、光を用いた記録・再生について種々検討が行われており、例えば、次のような技術や知見が提供されている。
(1)従来技術1
微小開口型の近視野光発生素子、近視野光記録装置、および近視野光顕微鏡において、近視野光強度と解像度の両方を向上させることを目的として、図28に示すように、入射光偏光を制御あるいは保存して微小開口406に入射させ、さらに、微小開口406の輪郭のうち一ヶ所が、入射光の偏光方向と略直交している構造および配置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
微小開口型の近視野光発生素子、近視野光記録装置、および近視野光顕微鏡において、近視野光強度と解像度の両方を向上させることを目的として、図28に示すように、入射光偏光を制御あるいは保存して微小開口406に入射させ、さらに、微小開口406の輪郭のうち一ヶ所が、入射光の偏光方向と略直交している構造および配置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
図29(b)は従来技術1による三角形微小開口432を示す。
また、図30は計算機シミュレーションによって微小開口の真下20nmにおける電場エネルギー分布を求めた結果である。開口との相対位置を示すために、図29(a),(b)に示した開口形状と重ねて表示している。ここで、図30(a)は円形微小開口の場合であり、図30(b)は三角形微小開口の場合である。入射光は図中に示したX方向の直線偏光を持つ。また、図30(a)の場合はエネルギーが開口全体に広がって分布しているが、図30(b)の場合は三角形の右辺に局在している。これは偏光方向に垂直なエッジに光が局在するためである。
また、図30は計算機シミュレーションによって微小開口の真下20nmにおける電場エネルギー分布を求めた結果である。開口との相対位置を示すために、図29(a),(b)に示した開口形状と重ねて表示している。ここで、図30(a)は円形微小開口の場合であり、図30(b)は三角形微小開口の場合である。入射光は図中に示したX方向の直線偏光を持つ。また、図30(a)の場合はエネルギーが開口全体に広がって分布しているが、図30(b)の場合は三角形の右辺に局在している。これは偏光方向に垂直なエッジに光が局在するためである。
図31は図30(a),(b)のそれぞれにおいての線分A−A´上のプロファイルを重ねて表示したものである。図30(a)でのプロファイル441に比べて図30(b)でのプロファイル442は強度が約10倍、半値全幅が0.8倍になっている。強度が大きくなっている理由は、図29に示すように三角形開口の開口面積が円形開口より大きいことが考えられる。また、プロファイルの幅が狭くなっている理由は、図30に示すように三角形開口の光が局在していることが考えられる。
上記従来技術1は、近接場光を用いて記録再生を行う高密度光記録の方式を提供しており、回折限界によらない近接場光を用いることにより従来の伝搬光を用いた方法よりも遙かに高い記録密度を実現することができる。ここでは、近接場光ヘッドの開口を三角形にして、この三角形の底辺に直交する方向の直線偏光を光源とすることにより前記底辺部分に強い電界が局所的に発生するため、近接場光ヘッドの開口を光記録媒体に数十nm以下に近づけて、前記電界(周波数は光源のそれと同じなので近接場光)が光記録媒体に及ぶようにし、光記録媒体上に情報を記録・再生することが可能である。
しかし、この場合、光記録媒体表面にゴミがあると近接場光ヘッドとの間に挟まり記録再生ができなくなる問題がある。また、僅かな振動などで光記録媒体表面と近接場光ヘッドが衝突し、双方が破損し記録再生ができなくなる。したがって、この方式の場合は光記録媒体を、近接場光ヘッドを含むいわゆるドライブと着脱することができる可搬性のある光ディスクを構成することができない。なぜなら着脱により外部のゴミなどが進入しやすいからである。また振動にも弱いので、従来の光ディスクの特徴である信頼性の高い情報記録システムを構築することができない。
(2)従来技術2
図32に示すように、理想的金属遮光膜(厚さゼロの完全導体)に開口が空いている場合を考える。この遮光膜に直線偏光(x方向)の平面波の伝搬光が照射され、この開口の大きさは現実的に作製できる大きさとして50〜100nm(可視光波長のλ/10程度)とすると、この場合の金属遮光膜面内の電界分布はおおよそ図33(a)のようになる。また、x方向断面上での電場の様子を図33(b)に示す。開口のエッジ部分での金属自由電子の集中により、開口直下には、開口直径と同程度の範囲内でx方向に非常に強い電場が発生することが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
図32に示すように、理想的金属遮光膜(厚さゼロの完全導体)に開口が空いている場合を考える。この遮光膜に直線偏光(x方向)の平面波の伝搬光が照射され、この開口の大きさは現実的に作製できる大きさとして50〜100nm(可視光波長のλ/10程度)とすると、この場合の金属遮光膜面内の電界分布はおおよそ図33(a)のようになる。また、x方向断面上での電場の様子を図33(b)に示す。開口のエッジ部分での金属自由電子の集中により、開口直下には、開口直径と同程度の範囲内でx方向に非常に強い電場が発生することが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。
(3)従来技術3
多値情報の記録再生のために、図34に示すように、情報記録媒体501の記録層502は、レーザビーム506の照射による温度変化により記録マーク505を生じる構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。ここで、金属層503には、光の反射率及び電気抵抗のうちの少なくとも一方がその周辺部分に比較して異なっている特異部分504が周期的に形成されており、この特異部分504は反射率及び電気抵抗のうちの少なくとも一方が周辺部分と違うことにより金属層503の温度変化をアシストする構成となっている。これにより、マークの記録位置精度を高め、反射光量変化のダイナミックレンジを拡大し、高記録密度化を図ることが可能である。
多値情報の記録再生のために、図34に示すように、情報記録媒体501の記録層502は、レーザビーム506の照射による温度変化により記録マーク505を生じる構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。ここで、金属層503には、光の反射率及び電気抵抗のうちの少なくとも一方がその周辺部分に比較して異なっている特異部分504が周期的に形成されており、この特異部分504は反射率及び電気抵抗のうちの少なくとも一方が周辺部分と違うことにより金属層503の温度変化をアシストする構成となっている。これにより、マークの記録位置精度を高め、反射光量変化のダイナミックレンジを拡大し、高記録密度化を図ることが可能である。
すなわち、従来技術3においては、記録したい部分の場所で金属層503と反射率あるいは電気抵抗が異なる部分を設けている。反射率が異なるとこの部分が回りの金属層よりも熱の吸収が大きいため、この部分が他の部分よりも発熱量が多い。さらに、電気抵抗が高いつまり熱のキャリアを自由電子とすると、熱伝導が低いので、熱がこの部分にこもりやすい。したがって、特異部分504だけが周りの金属層503と比べて高い温度に早く到達するため、ヒートモードで記録する光ディスクの場合、この特異部分に対応する記録層502の部分のみに記録することが可能である。さらに、レーザ光スポットの強度分布における強度が強い中心部分を使った記録(俗に筆先記録といわれる方法)において、特異部分がない場合よりも安定して、小さいマークを記録することができる。
しかしながら、この場合、レーザ光の交番電界が直接記録層の原子あるいは分子を振動させ温度を上昇させるため、レーザのエネルギーが熱に変換される効率が悪い。また、特異部分以外の部分でも熱が発生するので、特異部分とそれ以外の部分との温度分布のコントラストが悪く、記録マークの大きさを小さくすることができないという問題がある。
(4)従来技術4
図35に示すように、情報ピットのトラック方向における幅と情報ピットの再生用光スポットに対するトラック方向のシフト量の組み合わせによって、多値情報を記録する。また、光学的情報記録媒体から反射または透過された再生用光束を検出するための多分割光検出器と、予め設定された情報ピットのトラック方向の幅と再生用光スポットに対するトラック方向のシフト量の組み合わせによる多値情報の各情報ピットに対応した全光量と光量分布を記憶するための記憶手段と、前記多分割光検出器で得られた情報ピットの全光量及び光量分布と前記記憶手段に記憶された全光量及び光量分布の相関をとってそれぞれの情報ピットの情報を認識するための情報認識手段とを設ける構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。これにより、情報の多値度を高めて記録媒体の記録容量を大きくとれるようにし、また情報の再生も高速で行なうことが可能である。
図35に示すように、情報ピットのトラック方向における幅と情報ピットの再生用光スポットに対するトラック方向のシフト量の組み合わせによって、多値情報を記録する。また、光学的情報記録媒体から反射または透過された再生用光束を検出するための多分割光検出器と、予め設定された情報ピットのトラック方向の幅と再生用光スポットに対するトラック方向のシフト量の組み合わせによる多値情報の各情報ピットに対応した全光量と光量分布を記憶するための記憶手段と、前記多分割光検出器で得られた情報ピットの全光量及び光量分布と前記記憶手段に記憶された全光量及び光量分布の相関をとってそれぞれの情報ピットの情報を認識するための情報認識手段とを設ける構成が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。これにより、情報の多値度を高めて記録媒体の記録容量を大きくとれるようにし、また情報の再生も高速で行なうことが可能である。
すなわち、従来技術4は、従来の光記録媒体と記録再生光ピックアップを用いたまま、記録するマークの大きさ、かつ/または、マーク位置を多値化し、記録密度を向上しようとする方法である。
しかしながら、16値の多値記録をしても、実際は、信号が多値になることによるノイズマージンの低下や誤り訂正に必要な面積の増加などにより、従来の2値記録のせいぜい1.5倍程度の記録密度にしかならなかった。
しかしながら、16値の多値記録をしても、実際は、信号が多値になることによるノイズマージンの低下や誤り訂正に必要な面積の増加などにより、従来の2値記録のせいぜい1.5倍程度の記録密度にしかならなかった。
(5)従来技術5
図36に示すように、感光材料に対物レンズを用いてレーザを集光し、3次元的に一点一点データを屈折率変化として書き込み、その3次元的に記録されたデータを反射型の共焦点光学系を用いて読みだす構成が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。これにより、記憶装置の大容量化が可能となる。
図36に示すように、感光材料に対物レンズを用いてレーザを集光し、3次元的に一点一点データを屈折率変化として書き込み、その3次元的に記録されたデータを反射型の共焦点光学系を用いて読みだす構成が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。これにより、記憶装置の大容量化が可能となる。
ここで、上記従来技術5では、記録時に光記録媒体内で2光子吸収を生じさせるために、高出力のフェムト秒レーザが必要である。しかしながら、フェムト秒レーザの価格は数千万円以上であり、また、少なくとも数十cm立方程度の容積が必要で、従来の半導体レーザに比べると著しく高価かつ大型である。したがって、従来の光ディスクのようなパーソナルコンピュータの周辺機器として使用することは極めて困難である。また、高効率に2光子吸収を発生する高感度な記録材料が必要であるが、未だ実用的なものは開発されていない。
(6)従来技術6
ホログラフィを利用して情報の記録または再生を行うと共に、情報量を減少させることなく光学系を小さく構成できるようにするために、図37に示す装置が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。すなわち、記録時には、空間光変調器825によって情報光が生成され、位相空間光変調器817によって位相が空間的に変調された記録用参照光が生成される。また、情報光および記録用参照光は、光情報記録媒体801の情報記録層803に対して一方の面側より同軸的に且つ反射面上で収束するように照射される。情報の記録時には、P偏光の記録用参照光とS偏光の情報光が、2分割旋光板821によって、光束の断面を2分割した各領域毎に異なる方向に旋光される。情報記録層803では、反射面に入射する前の情報光と反射面で反射された後の記録用参照光との干渉による干渉パターンが記録されると共に、反射面に入射する前の記録用参照光と反射面で反射された後の情報光との干渉による干渉パターンが記録される構成となっている。
ホログラフィを利用して情報の記録または再生を行うと共に、情報量を減少させることなく光学系を小さく構成できるようにするために、図37に示す装置が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。すなわち、記録時には、空間光変調器825によって情報光が生成され、位相空間光変調器817によって位相が空間的に変調された記録用参照光が生成される。また、情報光および記録用参照光は、光情報記録媒体801の情報記録層803に対して一方の面側より同軸的に且つ反射面上で収束するように照射される。情報の記録時には、P偏光の記録用参照光とS偏光の情報光が、2分割旋光板821によって、光束の断面を2分割した各領域毎に異なる方向に旋光される。情報記録層803では、反射面に入射する前の情報光と反射面で反射された後の記録用参照光との干渉による干渉パターンが記録されると共に、反射面に入射する前の記録用参照光と反射面で反射された後の情報光との干渉による干渉パターンが記録される構成となっている。
上記従来技術6は、いわゆる体積ホログラムメモリであるが、レーザ光の干渉を利用しているので、光源の波長シフトに対して特性が非常に敏感なため、発光波長が安定しない半導体レーザを使用するとエラーが発生しやすいなど、特性が安定しない問題があった。また、書き込み時に既に記録したデータを部分的に消去してしまうなどの問題があり、発明から数十年経た現在でも研究の域を出ていないのが現状である。
本発明の目的は、従来の光ディスクと同等の可搬性や信頼性を確保したまま、上記従来技術1のようなスライダを使わずに、また上記従来技術5,6のような特殊な光源や記録材料を必要とせずに、従来の光源と記録材料を使用する構成で従来よりも高い記録密度を実現する光記録媒体を提供することである。また、本発明の目的は、上記従来技術3よりも高い光利用効率で、かつ、高い精度で小さいマークを記録することを可能とし、従来よりも高い記録密度を実現する光記録媒体を提供することである。
また、本発明の目的は、上記光記録媒体を使用して、従来よりも装置の省エネルギー・小型化が可能で、さらに従来よりも高い記録密度を実現する光記録再生方法および光記録再生装置を提供することである。
前記課題を解決するために本発明は、光の照射によって情報が記録再生される光記録層を備える光記録媒体において、前記光記録層に、前記照射光の波長より外形寸法が小であり導電性を有する構造体が複数配列されてなることを特徴とする光記録媒体である(請求項1)。
ここで、前記構造体の外形寸法は、前記照射光に対して該構造体内でプラズモン共鳴を生じる寸法であることが好ましい。
また、前記構造体は、金、銀、アルミニウム、銅、白金の少なくとも1種からなることが好適である。
前記構造体は粒子であることが好ましく、前記構造体の外形は、円形、四角形、三角形のいずれかであるとよい。
前記課題を解決するために提供する本発明は、光の照射によって情報が記録再生される光記録層を備える光記録媒体において、前記光記録層に、前記照射光の波長より開口寸法が小である開口部が複数設けられた導電性薄膜を備えることを特徴とする光記録媒体である(請求項6)。
ここで、前記開口部の開口寸法は、前記照射光に対して前記導電性薄膜内でプラズモン共鳴を生じる寸法であることが好ましい。
また、前記導電性薄膜は、金、銀、アルミニウム、銅、白金の少なくとも1種からなることが好適である。
前記開口部の形状は、円形、四角形、三角形のいずれかであるとよい。
前記課題を解決するために提供する本発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光記録媒体を用い、前記照射光を直線偏光として、該照射光の偏光方向を変化させて前記光記録層に情報を多重記録することを特徴とする光記録再生方法である(請求項10)。
ここで、前記記録時の偏光方向に合わせた直線偏光の光を照射して、前記光記録層に多重記録された情報の1つを再生することが好ましい。
ここで、前記記録時の偏光方向に合わせた直線偏光の光を照射して、前記光記録層に多重記録された情報の1つを再生することが好ましい。
前記課題を解決するために提供する本発明は、請求項10または11に記載の方法を用いて記録再生を行うことを特徴とする光記録再生装置である(請求項12)。
本発明の光記録媒体によれば、導電性を有し、外形寸法(あるいは開口寸法)が光源の光の波長より小のナノサイズの構造体(あるいはナノサイズの開口部を有する導電性薄膜)を光記録層に設けてあるので、光源からの光照射により情報の記録および再生を行うと、従来技術3よりも高い光利用効率で、かつ、高い精度で小さいマークを記録することを可能とし、もって、省エネルギー・小型で、さらに従来技術5,6のように特殊な光源や記録材料を必要とせずに従来の光源と記録材料を使用しながら高い記録密度の光ディスクを実現することができる。とくに、前記構造体の外形寸法(あるいは導電性薄膜の開口部寸法)を調整することにより光源からの光を前記構造体(あるいは前記導電性薄膜)の共鳴周波数の光とすることで、より高記録密度の光ディスクとすることができる。
また、本発明の光記録再生方法によれば、上記光記録媒体に対して直線偏光の光を照射することにより生じる構造体直下およびその近傍(導電性薄膜の場合は、開口部直下およびその近傍)での電界の局在化を利用することで、該照射光の偏光方向を変化させて前記光記録層に情報を多重記録し、またその再生をすることが可能となる。すなわち、従来技術1のようにスライダを使わないため、従来の光ディスクと同等の可搬性や信頼性を確保でき、さらに従来技術5,6のように特殊な光源や記録材料を必要せず従来の光源と記録材料を使用しながら、従来よりも高い記録密度を達成することができる。
また、本発明の光記録再生装置によれば、上記光記録再生方法を採用することで従来の装置構成を利用しながら、従来よりも高い記録密度を達成することができる。
また、本発明の光記録再生方法によれば、上記光記録媒体に対して直線偏光の光を照射することにより生じる構造体直下およびその近傍(導電性薄膜の場合は、開口部直下およびその近傍)での電界の局在化を利用することで、該照射光の偏光方向を変化させて前記光記録層に情報を多重記録し、またその再生をすることが可能となる。すなわち、従来技術1のようにスライダを使わないため、従来の光ディスクと同等の可搬性や信頼性を確保でき、さらに従来技術5,6のように特殊な光源や記録材料を必要せず従来の光源と記録材料を使用しながら、従来よりも高い記録密度を達成することができる。
また、本発明の光記録再生装置によれば、上記光記録再生方法を採用することで従来の装置構成を利用しながら、従来よりも高い記録密度を達成することができる。
本発明者らは、上記課題に関して検討を行う中で、つぎのような知見を得た。
すなわち、図1に示すような、突起部を有する石英基板の突起部斜面にAl遮光膜を形成してなる突起型の近接場光プローブを用い、該プローブの石英基板側から直線偏光のレーザ光を照射すると、プローブ先端開口周辺に近接場光が発生する。
この近接場光を走査型近接場光顕微鏡(SNOM)により観測すると、図2(a),(b)に示すように、プローブ先端の石英とAl遮光膜の境界部に、偏光方向に並んで電界が集中しており、導電性の構造体開口部のエッジに電界(ここでは近接場光)を強く集中させることが可能であることが確認された。
本発明者らは、この知見を基に上記課題を解決すべく、鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
すなわち、図1に示すような、突起部を有する石英基板の突起部斜面にAl遮光膜を形成してなる突起型の近接場光プローブを用い、該プローブの石英基板側から直線偏光のレーザ光を照射すると、プローブ先端開口周辺に近接場光が発生する。
この近接場光を走査型近接場光顕微鏡(SNOM)により観測すると、図2(a),(b)に示すように、プローブ先端の石英とAl遮光膜の境界部に、偏光方向に並んで電界が集中しており、導電性の構造体開口部のエッジに電界(ここでは近接場光)を強く集中させることが可能であることが確認された。
本発明者らは、この知見を基に上記課題を解決すべく、鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
以下に、本発明に係る光記録媒体の第1の実施の形態について説明する。
図3は、本発明に係る光記録媒体の第1の実施の形態における構成を示しており、図3(a)はその上面図、図3(b)はその断面図である。
光記録媒体10は、光記録層13と、光記録層13に複数配列されてなる構造体12と、ランドグルーブ溝が形成された基板11とを備える。
図3は、本発明に係る光記録媒体の第1の実施の形態における構成を示しており、図3(a)はその上面図、図3(b)はその断面図である。
光記録媒体10は、光記録層13と、光記録層13に複数配列されてなる構造体12と、ランドグルーブ溝が形成された基板11とを備える。
基板11は、従来から広く使用されている材料を用いればよく、例えばポリカーボネートが挙げられる。
構造体12は、導電性を有する材料からなる。その材料として金属材料や半導体材料であればよいが、記録再生時に照射する光の電界の周波数に応答できる自由電子の易動度を有する材料であることが好ましく、金、銀、アルミニウム、銅、白金のうち少なくとも1種からなることがとくに好ましい。なお図3においては、構造体12として金からなる円盤状の粒子、すなわち金ドットの例を示している。
また、構造体12の外形(上面から見た場合の形状)は、円形、四角形、三角形のいずれかであることが好ましい。しかし、構造体12の外形はこれに限定されるわけではない。なお、図3では円形の場合を示している。
また、構造体12の外形寸法は、記録再生のために照射されるレーザ光の波長より小であることが好ましく、例えば真空中での波長が400nmのレーザ光に対しては200nm以下、より好ましくは100nm以下である。ただし、レーザ光の波長はこれに限定されるわけではない。ここで、その外形寸法は、照射されるレーザ光に対して構造体12内で光共鳴(プラズモン共鳴)を生じる寸法であることが好ましい。この場合、構造体12の材質および構造(形状)、構造体12の周囲にある材質(基板11、光記録層13)の屈折率、照射するレーザ光波長(周波数)などから設定するとよい。また、構造体12の外形寸法の下限はとくになく、実際に製造可能な大きさであればよい。
ここで、光共鳴(プラズモン共鳴)とは、構造体12内部に光(電磁波)を照射すると、その光のエネルギーにより構造体12内部の電子が振動されるが、このとき照射する光のある周波数において電子の運動(振動)が共鳴する現象をいう。
また、構造体12の厚みは、とくに制限はないが、例えば10〜100nmである。
構造体12は、例えば図3(a)に示すように、基板11のランドグルーブそれぞれにおいて2次元平面上で構造体12同士が一定の間隔を保ちながら最密充填の状態で配列され、光記録層13の上あるいは下、もしくは光記録層13に埋め込まれる状態で配置されるとよい。
なお、図3ではランドとグルーブの両方に構造体12(金ドット)を配置した例を示したが、ランドだけあるいはグルーブだけの構成でも良い。また、特に構造体12を2次元的に最密充填に配置する必要はなく、正方格子に配置しても良い。前記ランドグルーブはトラッキングエラー信号を得るために配置するものである。
なお、図3ではランドとグルーブの両方に構造体12(金ドット)を配置した例を示したが、ランドだけあるいはグルーブだけの構成でも良い。また、特に構造体12を2次元的に最密充填に配置する必要はなく、正方格子に配置しても良い。前記ランドグルーブはトラッキングエラー信号を得るために配置するものである。
光記録層13は、従来から広く使用されている材料を用いればよく、例えばフタロシアニンやアニリンなどの有機色素などが挙げられる。また特に有機色素でなくても熱による記録ができる材料であってもよく、あるいはポリカーボネートのような可視光をほとんど吸収しない材料でもよい。
図4に、本発明に係る光記録媒体の第1の実施の形態のバリエーションを示す。
光記録媒体20は、光記録層23と、光記録層23の記録再生用の光であるレーザ光が照射される面上に複数配列されてなる構造体22と、ランドグルーブ溝のない基板21とを備え、基板21にランドグルーブが形成されていない点を除いて、図3の光記録媒体10と構成が同じである。
光記録媒体20は、光記録層23と、光記録層23の記録再生用の光であるレーザ光が照射される面上に複数配列されてなる構造体22と、ランドグルーブ溝のない基板21とを備え、基板21にランドグルーブが形成されていない点を除いて、図3の光記録媒体10と構成が同じである。
光記録媒体20では、構造体22(金ドット)列の間隔が離れており(図4(a)では判りやすくするために点線で構造体22(金ドット)列の並びを示してある。)、これが実質上のトラックとなり、トラッキングエラー信号を得ることができる。これは既に実用化されているCD−ROMやDVD−ROMなどの光ディスクのトラッキング動作と同様である。これらの光ディスクでは情報を記録しているピット列がトラッキングエラー信号を与えることになる。
なお、図3,4では、基板11,12側から記録再生用のレーザ光が照射されている例を示しているが、構成材料や媒体構成によっては光記録層13,23側からレーザ光を照射してもよい。
つぎに、本発明に係る光記録媒体の第2の実施の形態について説明する。
図5は、本発明に係る光記録媒体の第2の実施の形態における構成を示しており、図5(a)はその上面図、図11(b)はその断面図である。
光記録媒体30は、光記録層34と、光記録層34に開口部33が複数設けられた導電性薄膜32と、ランドグルーブ溝が形成された基板31とを備える。これは、図3に示した光記録媒体10において、構造体12に代えて導電性薄膜32とした構成である。
図5は、本発明に係る光記録媒体の第2の実施の形態における構成を示しており、図5(a)はその上面図、図11(b)はその断面図である。
光記録媒体30は、光記録層34と、光記録層34に開口部33が複数設けられた導電性薄膜32と、ランドグルーブ溝が形成された基板31とを備える。これは、図3に示した光記録媒体10において、構造体12に代えて導電性薄膜32とした構成である。
導電性薄膜32は、導電性を有する材料からなる薄膜であり、その構成材料として金属材料や半導体材料であればよいが、記録再生時に照射する光の電界の周波数に応答できる自由電子の易動度を有する材料であることが好ましく、金、銀、アルミニウム、銅、白金のうち少なくとも1種からなることがとくに好ましい。
また、導電性薄膜32に設けられる開口部33の形状(上面から見た場合の形状)は、円形、四角形、三角形のいずれかであることが好ましい。しかし、構造体12の外形はこれに限定されるわけではない。なお、図5においては円形の場合を示している。
また、開口部33の開口寸法は、記録再生のために照射されるレーザ光の波長より小であることが好ましく、例えば真空中での波長が400nmのレーザ光に対しては200nm以下、より好ましくは100nm以下である。ただし、レーザ光の波長はこれに限定されるわけではない。ここで、その開口寸法は、照射されるレーザ光に対して導電性薄膜32内でプラズモン共鳴を生じる寸法であることが好ましい。この場合、導電性薄膜32の材質および開口部33の構造(形状)、開口部33の周囲にある材質(基板31、光記録層34)の屈折率、照射するレーザ光波長(周波数)などから設定するとよい。また、開口部33の開口寸法の下限はとくになく、実際に製造可能な大きさであればよい。
また、導電性薄膜32の厚みは、とくに制限はないが、例えば10〜100nmである。
また、開口部33は、例えば図5(a)に示すように、基板31のランドグルーブそれぞれにおいて2次元平面上で開口部33同士が一定の間隔を保ちながら最密充填の状態で配列され、光記録層34の上あるいは下、もしくは光記録層34に埋め込まれる状態で配置されるとよい。
なお、図5ではランドとグルーブの両方に開口部33を配置した例を示したが、ランドだけあるいはグルーブだけの構成でも良い。また、特に開口部33を2次元的に最密充填に配置する必要はなく、正方格子に配置しても良い。
なお、図5ではランドとグルーブの両方に開口部33を配置した例を示したが、ランドだけあるいはグルーブだけの構成でも良い。また、特に開口部33を2次元的に最密充填に配置する必要はなく、正方格子に配置しても良い。
つぎに、本発明の光記録再生装置について説明する。
図6は、本発明の光記録再生装置の全体図を示す。光記録媒体10は回転モータ軸70に接合され、回転モータにより光記録媒体10は高速(線速にして数m/秒)に回転する。また、光記録媒体10表面に対向して光ピックアップ60が配置され、光ピックアップ60から光記録媒体10に対して記録再生を行うためのレーザ光が照射される。また、光ピックアップ60は、図示しない直線運動をするアクチュエータにより光記録媒体10の動径方向(放射方向)に移動され、光ピックアップ60内にある微動のアクチュエータとともに、いわゆるトラッキング動作をする構成となっている。なお、光記録媒体10は、回転モータ軸70から簡単に取り外しができるようになっており、可搬性のある、いわゆるリムーバブルメディアである。
図6は、本発明の光記録再生装置の全体図を示す。光記録媒体10は回転モータ軸70に接合され、回転モータにより光記録媒体10は高速(線速にして数m/秒)に回転する。また、光記録媒体10表面に対向して光ピックアップ60が配置され、光ピックアップ60から光記録媒体10に対して記録再生を行うためのレーザ光が照射される。また、光ピックアップ60は、図示しない直線運動をするアクチュエータにより光記録媒体10の動径方向(放射方向)に移動され、光ピックアップ60内にある微動のアクチュエータとともに、いわゆるトラッキング動作をする構成となっている。なお、光記録媒体10は、回転モータ軸70から簡単に取り外しができるようになっており、可搬性のある、いわゆるリムーバブルメディアである。
図7に、本発明の光記録媒体10の記録再生を実現する光ピックアップ60の光学系の構成例を示す。
半導体レーザ61から発せられたレーザ光は、偏光子63により直線偏光になり、λ/4板64を通ることにより円偏光になり、ついで無偏光なビームスプリッタ65を通過する。
半導体レーザ61から発せられたレーザ光は、偏光子63により直線偏光になり、λ/4板64を通ることにより円偏光になり、ついで無偏光なビームスプリッタ65を通過する。
回転偏光子66は、偏光子が偏光子板面に垂直な軸を中心に回転できるようになっていて、ここでは偏光方向がトラッキング方向に対してなす角度が0度、60度、120度で止まるようになっている。この角度調整は、例えば回転モータとエンコーダにより、電気信号により、前記角度に合わせられるようになっている。この回転偏光子66には円偏光の光が入るので、これを通った光は0度、60度、120度の何れかの偏光角の直線偏光になる。
したがって、先に述べた方法により、設定した偏光方向に並ぶ方向の構造体12(金ドット)の縁部分に情報が記録されるようになる。ここで、例えば偏光角0度の記録が終わったら、回転偏光子66の偏光角を60度にして同じ場所に別な情報を記録する。さらに偏光角120度についても同様に同じ場所に別な情報を記録することができる(この多重記録については実施例で詳述する)。
再生の場合はレーザ光の発光強度を記録時よりも小さくし、再生したい偏光角に回転偏光子66の角度を合わせると記録の時と同じように、設定した偏光角の直線偏光の光が光記録媒体10に照射される。光記録媒体10からの反射光の偏光は、照射した光の偏光と同じになるので、対物レンズ67で拾われた反射光はほとんど損失無く回転偏光子66を通る。そして反射光は、ビームスプリッタ65によりフォトダイオード69の方に反射され、集光レンズ68によりフォトダイオード69上に到達し、情報が読み取られる。以上の動作により、光記録媒体10上の特定の偏光角に対応する情報のみを再生することができる。
図8に、本発明の光記録媒体10の記録再生を実現する光ピックアップ70の光学系の別の構成例を示す。
図8は、光記録媒体10からの透過光を使って再生をする構成である。反射光をビームスプリッタによりフォトダイオード方向に向ける構成を除いて図7における構成および動作と同じであるため、詳しい動作説明は省略する。但し、透過光は偏光子やビームスプリッタをまったく通らないので、これによる光の損失が少なく高効率である。
図8は、光記録媒体10からの透過光を使って再生をする構成である。反射光をビームスプリッタによりフォトダイオード方向に向ける構成を除いて図7における構成および動作と同じであるため、詳しい動作説明は省略する。但し、透過光は偏光子やビームスプリッタをまったく通らないので、これによる光の損失が少なく高効率である。
以上のように、本発明では光記録再生装置において従来の光源(半導体レーザ61,71)、光学素子(偏光子など)、光記録媒体において従来の記録材料(基板、光記録層(有機色素やポリカーボネートなどの透明樹脂))を用いるので、従来技術5,6のような高価で大型な装置や、特殊な部品や材料を必要としない。すなわち小型化が容易で商業的に実用化が可能な方式である。また達成できる記録容量は従来のBlu−rayディスクに本実施例を適用した場合は、約85GB(φ12cmディスクにおいて)を達成できる。また、再生用レーザ光を光記録媒体10または30に照射した際に、構造体12または開口部33の周期のタイミングで信号をサンプリングすれば、レーザ光のスポット内に含まれる構造体12または開口部33の光学特性によって信号レベルが変化する。構造体12または開口部33の光学特性は事前の記録動作の結果である。また、スポット内に複数の構造体12または開口部33が存在するので、信号は多値レベルになる。この信号について2次元多値信号処理による判定を行い、2値情報の再生を行えば、さらに記録容量が向上し、100〜300GBの記憶容量を達成できる。
なお、上記図6〜図8では光記録媒体10を用いた例を示したが、光記録媒体20,30を用いても同様の効果を得ることができる。
(実施例1)
本発明の中核となる、構造体(金ドット)の光共鳴(プラズモン共鳴)の現象を予測するため、本発明の光記録媒体10を前提としたFDTD(Finite Difference Time−Domain Analysis;時間領域差分法)シミュレーションを行った。図9には本実施例のシミュレーションモデルを示す。ここで、構造体12は膜厚40nmの金ドットである。
本発明の中核となる、構造体(金ドット)の光共鳴(プラズモン共鳴)の現象を予測するため、本発明の光記録媒体10を前提としたFDTD(Finite Difference Time−Domain Analysis;時間領域差分法)シミュレーションを行った。図9には本実施例のシミュレーションモデルを示す。ここで、構造体12は膜厚40nmの金ドットである。
使用するレーザ光(伝送光)L1の真空中での波長は500nmであり、構造体12(金ドット)の直径は、この波長よりも充分小さい62.5nmとした。この大きさの金ドットが共鳴を起こす周波数に前記レーザ光L1の周波数が設定されている。
構造体12(金ドット)の直径をレーザ光L1の波長よりも小さくする理由は、伝搬光を用いる場合、スポット径は波長とほぼ等しくなるので、スポット径よりも外形寸法の小さい構造体12(金ドット)を使わないと記録密度の点で不利になるためである。また、構造体12(金ドット)と使用するレーザ光L1の波長との関係を言えば、構造体12(金ドット)の外形寸法は、レーザ光L1の波長よりも小さく、かつ、レーザ光L1の波長で構造体12(金ドット)がプラズモン共鳴を生じさせるように設定する。
レーザ光L1のスポット中の強度分布はガウシアン分布とし、中心強度の1/e2になるところの直径を500nmとした。また、レーザ光L1の偏光は、直線偏光で紙面上左右の方向にした。
また、隣接する構造体12(金ドット)同士の間隔は図9に示した通り125nm、T.P.109nmとし、この間隔を保ったまま2次元平面上で最密充填となるように構造体12(金ドット)を配置した。
また、隣接する構造体12(金ドット)同士の間隔は図9に示した通り125nm、T.P.109nmとし、この間隔を保ったまま2次元平面上で最密充填となるように構造体12(金ドット)を配置した。
図10にシミュレーション結果を示す。これからわかるように、金ドットがレーザ光L1により共鳴を起こすことにより、金ドット内に光強度が集中している。特に、金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中していることが認められた。
この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は光記録媒体直上でのレーザ光の強度密度の100倍程度になる。このような状態では金ドット内で電子がレーザ光により共鳴を起こして振動しているために、金ドットそのものにジュール熱が発生する。その値は前記光強度と前記レーザ光周波数での金の電気伝導度の積である。したがって、ジュール熱が発生する分布は図10における光強度分布と同じとなる。また、発生するジュール熱も非共鳴の場合の100倍程度になる。つまりヒートモードでの記録を行うとすると、感度が約百倍になる、つまり著しく高感度になる。また、半導体レーザの発光強度が同じであれば、記録に要する時間が1/100で済むことになるので、高速記録が実現できる。あるいは、半導体レーザの発光強度を小さくすることができるので、省エネルギーになり地球環境保護の効果がある。
発生したジュール熱は金ドット周辺の光記録層の温度を上昇させ、光記録層の変質あるいは変形(溶融などによる)を生じさせ、情報を記録することができる。あるいは光記録層そのものが金ドット周辺に集中した光強度を吸収し、変質あるいは変形を生じ、情報を記録することができる。
さらに、光強度が金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で強く集中していることを利用して、同一記録場所での多重記録が可能である。すなわち、図11に示すように偏光方向を、例えばトラック方向に対する角度として0度、60度、120度に変化させることで、それぞれ金ドット周辺の光記録層の異なる部分R0,R60,R120に情報を記録することができる。つまり偏光の方向により情報を多重(ここでは三重)に記録でき、同じ場所に多重数倍(三倍)の情報が記録できるので、記録密度を高くすることができる。
この記録された情報を再生する際には、記録したときよりも半導体レーザの発光強度を低くして、読み出すことができる。光記録媒体内の光強度は照射したレーザ光強度に全て比例するので、記録が生じない程度にレーザ強度を下げれば非破壊に再生ができる。この場合も光強度の分布は図10と同じである(絶対値は小さい)。
このとき、記録時の偏光方向と再生時の偏光方向を一致させれば、金ドット周辺の読み出したい部分だけに光強度を集中できるので、その部分からの反射光または透過光を検出すれば、所望の偏光の情報だけを再生することができる。よって、再生光の偏光方向と同じ偏光方向で記録した情報のみを再生することができる。つまり多重化して記録した情報の内の一つを分離して再生することができる。なお、本実施例では多重数を三重にしたが、構造体12の粒子形状の工夫によりさらに局所的に電界を集中することができれば多重数を増やし、さらに高密度な記録再生を実現することができる。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体10を用いた実験を行ったところ、構造体12(金ドット)の周辺に偏光方向に並んで光記録層13が変成していることが確認された。また、再生も上記のように可能であった。
(実施例2)
つぎに、本発明の光記録媒体30を前提としたFDTDシミュレーションを行った。図12に本実施例のシミュレーションモデルを示す。ここでは、シミュレーションモデルの前提となる光記録媒体の構成として、実施例1で使用した光記録媒体10(図3)に代えて光記録媒体30(図5)に変更しており、それ以外の条件は実施例1(図9)と同じとしている。すなわち、光記録媒体30において、導電性薄膜32は膜厚40nmの金薄膜であり、開口部33は開口直径62.5nmとした。また、隣接する開口部33同士の間隔は図12に示した通り125nm、T.P.109nmとし、この間隔を保ったまま2次元平面上で最密充填となるように開口部33を配置した。また、使用するレーザ光(伝送光)を、真空中での波長が500nm、スポット中の強度分布はガウシアン分布として、その中心強度の1/e2になるところの直径が500nmであり、紙面上左右の方向に直線偏光となるレーザ光L1とした。
つぎに、本発明の光記録媒体30を前提としたFDTDシミュレーションを行った。図12に本実施例のシミュレーションモデルを示す。ここでは、シミュレーションモデルの前提となる光記録媒体の構成として、実施例1で使用した光記録媒体10(図3)に代えて光記録媒体30(図5)に変更しており、それ以外の条件は実施例1(図9)と同じとしている。すなわち、光記録媒体30において、導電性薄膜32は膜厚40nmの金薄膜であり、開口部33は開口直径62.5nmとした。また、隣接する開口部33同士の間隔は図12に示した通り125nm、T.P.109nmとし、この間隔を保ったまま2次元平面上で最密充填となるように開口部33を配置した。また、使用するレーザ光(伝送光)を、真空中での波長が500nm、スポット中の強度分布はガウシアン分布として、その中心強度の1/e2になるところの直径が500nmであり、紙面上左右の方向に直線偏光となるレーザ光L1とした。
図13にシミュレーション結果を示す。ここでも導電性薄膜32内でプラズモン共鳴が生じている。特に、開口部33の縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中している。したがって、実施例1の場合と同じく記録密度の向上が可能である。また、光強度が集中している部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は光記録媒体30直上でのレーザ光の強度密度の100倍程度になる。したがって、実施例1で示した図7と同じように偏光多重による記録密度の向上、記録・再生スピードの高速化が可能である。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
(実施例3)
図14に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例1と同様、構造体12aとして金ドットが基板上にある構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmであり、金ドットの直径は、この波長よりも充分小さい40nmとした。なお、この大きさの金ドットが共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数は設定されてはいない。
図14に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例1と同様、構造体12aとして金ドットが基板上にある構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmであり、金ドットの直径は、この波長よりも充分小さい40nmとした。なお、この大きさの金ドットが共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数は設定されてはいない。
図15にシミュレーション結果を示す。特に、金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中している。また光強度の分布傾向は実施例1と同様である。プラズモン共鳴は生じていないので、この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は光記録媒体直10上でのレーザ光の強度密度の数倍程度にしかならない。しかし、先に述べたように金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中しているので、実施例1と同じように偏光多重による記録密度の向上が可能である。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体10を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体10を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
(実施例4)
図16に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例2と同様の構成で、導電性薄膜32aに開口部33aが設けられた構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmであり、開口部33aの直径は、この波長よりも充分小さい40nmとした。この開口部33aの大きさでは導電性薄膜32a内でプラズモン共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図16に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例2と同様の構成で、導電性薄膜32aに開口部33aが設けられた構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmであり、開口部33aの直径は、この波長よりも充分小さい40nmとした。この開口部33aの大きさでは導電性薄膜32a内でプラズモン共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図17にシミュレーション結果を示す。導電性薄膜32a中の開口部33aの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中している。また光強度の分布傾向は実施例2と同様である。プラズモン共鳴は生じていないので、この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は記録媒体直上でのレーザ光の強度密度の数倍程度にしかならない。しかし、先に述べたように導電性薄膜32a中の開口部33aの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中しているので、実施例1と同じように偏光多重による記録密度の向上が可能である。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
(実施例5)
図18に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例1と同様、構造体12bとして金ドットが基板上にある構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、金ドットの外形は円形ではなく正方形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この大きさの金ドットが共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図18に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例1と同様、構造体12bとして金ドットが基板上にある構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、金ドットの外形は円形ではなく正方形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この大きさの金ドットが共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図19にシミュレーション結果を示す。特に、構造体12bである金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向、すなわち偏光方向に直交する辺の集辺で光強度が強く集中している。また光強度の分布傾向は実施例1と同様である。プラズモン共鳴は生じていないので、この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は記録媒体直上でのレーザ光の強度密度の数倍程度にしかならない。しかし、先に述べたように金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中しているので、図20に示すように0度偏光と90度偏光の2方向に偏光多重化ができる。つまり同一の記録場所で異なる部分R0,R90の2つの記録が可能であり、記録密度が2倍になる。
なお、ここでは非共鳴の状態での実施例を示したが、使用する光の波長(周波数)や構造体の材料、記録材料などの種類によりドットに共鳴を生じさせることができる。この状態では記録密度は本実施例と同じであるが、共鳴による感度上昇により高速な記録・再生が可能となる。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体10を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体10を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
(実施例6)
図21に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例2と同様の構成で、導電性薄膜32bに開口部33bが設けられた構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、開口部33bの形状は円形ではなく正方形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この開口部33bの大きさでは導電性薄膜32b内でプラズモン共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図21に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例2と同様の構成で、導電性薄膜32bに開口部33bが設けられた構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、開口部33bの形状は円形ではなく正方形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この開口部33bの大きさでは導電性薄膜32b内でプラズモン共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図22にシミュレーション結果を示す。導電性薄膜32b中の開口部33bの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向、すなわち偏光方向に直交する辺の集辺で光強度が強く集中している。また光強度の分布傾向は実施例2と同様である。プラズモン共鳴は生じていないので、この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は記録媒体直上でのレーザ光の強度密度の数倍程度にしかならない。しかし、先に述べたように導電性薄膜32b中の開口部33bの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中しているので、実施例5と同じように0度偏光と90度偏光の2方向に偏光多重化ができる。つまり同一の記録場所で異なる部分R0,R90の2つの記録が可能であり、記録密度が2倍になる。
なお、ここでは非共鳴の状態での実施例を示したが、使用する光の波長(周波数)や構造体の材料、記録材料などの種類により導電性薄膜に共鳴を生じさせることができる。この状態では記録密度は本実施例と同じであるが、共鳴による感度上昇により高速な記録・再生が可能となる。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
(実施例7)
図23に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例1と同様、構造体12cとして金ドットが基板上にある構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、金ドットの外形は円形ではなく正三角形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この大きさの金ドットが共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図23に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例1と同様、構造体12cとして金ドットが基板上にある構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、金ドットの外形は円形ではなく正三角形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この大きさの金ドットが共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図24にシミュレーション結果を示す。特に、構造体12cである金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向、すなわち偏光方向に直交する辺の集辺で光強度が強く集中している。また光強度の分布傾向は実施例1と同様である。プラズモン共鳴は生じていないので、この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は記録媒体直上でのレーザ光の強度密度の数倍程度にしかならない。しかし、先に述べたように金ドットの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中しているので、図25に示すように0度偏光、60度偏光と120度偏光の3方向に偏光多重化ができる。つまり同一の記録場所で異なる部分R0,R60,R120の3つの記録が可能であり、記録密度が3倍になる。
なお、ここでは非共鳴の状態での実施例を示したが、使用する光の波長(周波数)や構造体の材料、記録材料などの種類によりドットに共鳴を生じさせることができる。この状態では記録密度は本実施例と同じであるが、共鳴による感度上昇により高速な記録・再生が可能となる。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体10を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体10を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
(実施例8)
図26に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例2と同様の構成で、導電性薄膜32cに開口部33cが設けられた構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、開口部33cの形状は円形ではなく正三角形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この開口部33cの大きさでは導電性薄膜32c内でプラズモン共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図27にシミュレーション結果を示す。導電性薄膜32c中の開口部33cの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向、すなわち偏光方向に直交する辺の集辺で光強度が強く集中している。また光強度の分布傾向は実施例2と同様である。プラズモン共鳴は生じていないので、この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は記録媒体直上でのレーザ光の強度密度の数倍程度にしかならない。しかし、先に述べたように導電性薄膜32c中の開口部33cの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中しているので、実施例7と同じように0度偏光、60度偏光と120度偏光の3方向に偏光多重化ができる。つまり同一の記録場所で異なる部分R0,R60,R120の3つの記録が可能であり、記録密度が3倍になる。なお、ここでは非共鳴の状態での実施例を示したが、使用する光の波長(周波数)や構造体の材料、記録材料などの種類によりドットに共鳴を生じさせることができる。この状態では記録密度は本実施例と同じであるが、共鳴による感度上昇により高速な記録・再生が可能となる。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
図26に、本実施例の構成と寸法図及びシミュレーションモデルを示す。実施例2と同様の構成で、導電性薄膜32cに開口部33cが設けられた構成になっている。但しここで使用するレーザ光の真空中での波長は400nmである。また、開口部33cの形状は円形ではなく正三角形になっており、その一辺の長さは、この波長よりも充分小さい40nmとした。この開口部33cの大きさでは導電性薄膜32c内でプラズモン共鳴を起こす周波数に前記レーザ光の周波数が設定されてはいない。
図27にシミュレーション結果を示す。導電性薄膜32c中の開口部33cの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向、すなわち偏光方向に直交する辺の集辺で光強度が強く集中している。また光強度の分布傾向は実施例2と同様である。プラズモン共鳴は生じていないので、この部分の光強度面密度(単位面積あたりの光強度)は記録媒体直上でのレーザ光の強度密度の数倍程度にしかならない。しかし、先に述べたように導電性薄膜32c中の開口部33cの縁の部分で偏光方向に並ぶ方向で光強度が強く集中しているので、実施例7と同じように0度偏光、60度偏光と120度偏光の3方向に偏光多重化ができる。つまり同一の記録場所で異なる部分R0,R60,R120の3つの記録が可能であり、記録密度が3倍になる。なお、ここでは非共鳴の状態での実施例を示したが、使用する光の波長(周波数)や構造体の材料、記録材料などの種類によりドットに共鳴を生じさせることができる。この状態では記録密度は本実施例と同じであるが、共鳴による感度上昇により高速な記録・再生が可能となる。
本シミュレーションに基づいて上記構成の光記録媒体30を用いた実験を行ったところ、上記方式での記録再生が可能であることを確認した。
10,20,30 光記録媒体
11,21,31 基板
12,22,12a,12b,12c 構造体
13、23,34 光記録層
32,32a,32b,32c 導電性薄膜
33,33a,33b,33c 開口部
60 光ピックアップ
61,71 半導体レーザ
62,72 コリメータレンズ
63,73 偏光子
64,74 λ/4板
65 ビームスプリッタ
66,75 回転偏光子
67,76 対物レンズ
68,77 集光レンズ
69,78 フォトダイオード
70 モータ軸
100 光記録再生装置
L1,L2 レーザ光
R0,R60,R90,R120 記録部分
11,21,31 基板
12,22,12a,12b,12c 構造体
13、23,34 光記録層
32,32a,32b,32c 導電性薄膜
33,33a,33b,33c 開口部
60 光ピックアップ
61,71 半導体レーザ
62,72 コリメータレンズ
63,73 偏光子
64,74 λ/4板
65 ビームスプリッタ
66,75 回転偏光子
67,76 対物レンズ
68,77 集光レンズ
69,78 フォトダイオード
70 モータ軸
100 光記録再生装置
L1,L2 レーザ光
R0,R60,R90,R120 記録部分
Claims (12)
- 光の照射によって情報が記録再生される光記録層を備える光記録媒体において、
前記光記録層に、前記照射光の波長より外形寸法が小であり導電性を有する構造体が複数配列されてなることを特徴とする光記録媒体。 - 前記構造体の外形寸法は、前記照射光に対して該構造体内でプラズモン共鳴を生じる寸法であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記構造体は、金、銀、アルミニウム、銅、白金の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記構造体は粒子であることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記構造体の外形は、円形、四角形、三角形のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 光の照射によって情報が記録再生される光記録層を備える光記録媒体において、
前記光記録層に、前記照射光の波長より開口寸法が小である開口部が複数設けられた導電性薄膜を備えることを特徴とする光記録媒体。 - 前記開口部の開口寸法は、前記照射光に対して前記導電性薄膜内でプラズモン共鳴を生じる寸法であることを特徴とする請求項6に記載の光記録媒体。
- 前記導電性薄膜は、金、銀、アルミニウム、銅、白金の少なくとも1種からなることを特徴とする請求項6に記載の光記録媒体。
- 前記開口部の形状は、円形、四角形、三角形のいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の光記録媒体。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の光記録媒体を用い、
前記照射光を直線偏光として、該照射光の偏光方向を変化させて前記光記録層に情報を多重記録することを特徴とする光記録再生方法。 - 前記記録時の偏光方向に合わせた直線偏光の光を照射して、前記光記録層に多重記録された情報の1つを再生することを特徴とする請求項10に記載の光記録再生方法。
- 請求項10または11に記載の方法を用いて記録再生を行うことを特徴とする光記録再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004139836A JP2005322330A (ja) | 2004-05-10 | 2004-05-10 | 光記録媒体、光記録再生方法および光記録再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004139836A JP2005322330A (ja) | 2004-05-10 | 2004-05-10 | 光記録媒体、光記録再生方法および光記録再生装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005322330A true JP2005322330A (ja) | 2005-11-17 |
Family
ID=35469492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004139836A Pending JP2005322330A (ja) | 2004-05-10 | 2004-05-10 | 光記録媒体、光記録再生方法および光記録再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005322330A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009170013A (ja) * | 2008-01-11 | 2009-07-30 | Sony Corp | 光情報記録方法、光情報記録媒体、光情報再生装置、光情報再生方法及び光情報記録再生装置 |
-
2004
- 2004-05-10 JP JP2004139836A patent/JP2005322330A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009170013A (ja) * | 2008-01-11 | 2009-07-30 | Sony Corp | 光情報記録方法、光情報記録媒体、光情報再生装置、光情報再生方法及び光情報記録再生装置 |
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