JP2005320822A - 2段階推進工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の2重管推進工法が有する問題点を解消し、施工を容易にして、作業能率を向上させ、施工コストを削減する。
【解決手段】 地盤E内で出発立坑H1から到達立坑H2までの推進区間のうち、出発立坑H1側の前半区間には第1の埋設管10のみ、到達立坑H2側の後半区間には第2の埋設管20のみを施工する2段階推進工法である。掘進機30に第1埋設管10を連結して前半区間に第1埋設管10を推進埋設する前半推進工程(a)と、その後、掘進機30と第1埋設管10との連結を解除し、第1埋設管10の内部を通して掘進機30に連結された第2埋設管20を、掘進機30とともに第1埋設管10の列先端から地盤E内に推進させて、到達立坑H2に至る後半区間に第2埋設管20を推進埋設する後半推進工程(b)とを含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、2段階推進工法に関し、詳しくは、1個所の推進区間の前半区間と後半区間とで異なる形態で埋設管を施工する2段階推進工法を対象にしている。
一般的な推進工法の基本作業は、地盤に掘削された出発立坑の内側壁から地盤内に、掘進機と掘進機の後端に連結された埋設管とを推進させて、掘進機によって地盤に掘削されたトンネルに埋設管を推進埋設していく。掘進機に連結された埋設管列の先端が、到達立坑まで推進されれば、1区間の推進作業が終了することになる。
通常の推進工法では、鋼管やヒューム管などからなる1種類の埋設管を、推進区間の全体にわたって施工する。
これとは別に、2重管推進工法と呼ばれる工法が知られている。2重管推進工法では、1区間の推進区間のうち、出発立坑に近い前半区間には、鋼管などからなる大径の外管と、ヒューム管などからなる小径の内管との2重に埋設管を施工し、到達立坑に近い後半区間には、内管だけを施工する。外管は、前半区間だけに施工され、内管は、前半区間および後半区間の全長に施工されることになる。前半区間では、内管と外管とが2重になった状態で推進埋設されるので、2重管推進工法と呼ばれる。
2重管推進工法は、前半区間の地盤上方に、鉄道線路などの構造物が存在する場合に、地盤の過剰な変動や崩落などを防止するのに有効な工法である。また、後半区間の内管を推進埋設する作業では、前半区間で外管の内部空間を移動する内管には、地盤からの抵抗や土圧が加わらないため、全体の抵抗力が格段に減少し、推進力が小さくて済むという利点がある。1種類の埋設管では十分に施工できない長距離の推進工法を可能にする。施工中および施工後に、鉄道線路などの上方の構造物から加わる圧力や振動、衝撃で、内管が損傷することを、外管で保護するという機能も果たせる。
特許文献1には、2重管推進工法に使用する掘進装置に、掘削外径が外管と内管との何れにも対応できるように可変になった回転掘削盤を備えておく技術が示されている。この技術では、後半区間で小径の内管を推進埋設する際に、掘削外径を小さく設定しておくことで、内管の外周と地盤との間に過剰な隙間が生じないという利点がある。内管と地盤の間に裏込め材を注入して埋めるような作業が必要なくなる。
特許文献2には、2重管推進工法の後半区間で、内管の外周と地盤との間に滑材を注入することで、内管の推進をスムーズに行い、付加する推進力を軽減する技術が示されている。
特許第2746866号公報 特許第2754172号公報
従来の2重管推進工法では、埋設管の資材コストが高くつき、作業に手間を要し、作業能率が劣るという問題がある。
前記したように、推進区間のうち、前半区間では、外管と内管とが2重に施工されるので、当然、埋設管の資材コストも2重に必要となる。通常の推進工法に比べて施工コストが高くつくことになる。
また、前半区間で、埋設管列の後端に新たな埋設管を連結する作業では、新たな内管と外管とを2重にした状態で、それぞれを埋設管列の後端に連結することになり、作業の手間がかかる。出発立坑に設置された元押しジャッキで埋設管列に推進力を加える際にも、内外2重の埋設管に同じように推進力を加えるのは難しい。通常は、外管だけに推進力を加えるが、内管の外側で外管だけに確実に推進力を加えるようにするには、技術的にも難しく、面倒な作業が必要である。
さらに、前半区間では、推進抵抗を低減するための滑材注入作業が行い難い。推進抵抗を低減するには、外管の外周と地盤との間に滑材を注入しなければならない。しかし、外管の内側には内管が存在している。内管の内部空間に導入した滑材供給管を、内管を貫通させて外管に接続するには、内管の貫通位置と外管への接続位置とを正確に合わせておく必要がある。非常に手間のかかる技術的に難しい作業である。前半区間で滑材の供給を行わないと、外管は大径であるから、地盤との接触面積が大きく地盤抵抗が大きくなり易い。推進がスムーズに行えなくなったり、過大な推進力を要求されたりすることになる。
これらの問題があるため、2重管推進工法は、施工に手間と技術を要し、作業能率も良くない、コストのかかる推進工法であると思われていた。
本発明の課題は、従来の2重管推進工法が有する問題点を解消し、施工を容易にして、作業能率を向上させ、施工コストを削減することである。
本発明にかかる2段階推進工法は、地盤内において出発立坑から到達立坑に至る推進区間のうち、出発立坑側の前半区間には第1の埋設管、到達立坑側の後半区間には第2の埋設管をそれぞれ施工する2段階推進工法であって、前記地盤を掘削する掘進機に、前記第2埋設管は配置せずに前記第1埋設管を連結して、前記出発立坑から地盤内に推進させて、前記前半区間に第1埋設管を推進埋設する前半推進工程(a)と、前記前半推進工程(a)の後、前記掘進機と前記第1埋設管との連結を解除し、前記出発立坑から地盤内に配置された第1埋設管の内部を通して前記掘進機に連結された前記第2埋設管を、掘進機とともに第1埋設管の列先端から地盤内に推進させ、第1埋設管の列先端から到達立坑に至る後半区間に第2埋設管を推進埋設する後半推進工程(b)とを含む。
〔2段階推進工法の適用範囲〕
基本的には、通常の2重管推進工法が適用されている施工環境や施工条件に適用できる。
具体的には、上下水道管、ガス管、電力配線用配管、情報通信線線用配管、物資搬送用配管および、これらの配管や配線の複合配管など、地盤内に施工されたトンネル空間を利用する用途に適用できる。
〔推進区間〕
基本的には、通常の推進工法あるいは2重管推進工法と同様に設定される。
推進区間は、地盤に垂直方向に掘削された出発立坑と到達立坑との間の区間である。この推進区間の前半区間に、鉄道線路や地上構造物などが存在している状態で、地下に下水道などを施工するときに、2段階推進工法が好ましく適用できる。
鉄道線路などが存在しない通常の地盤の場合でも、1回の推進区間で長い距離にわたって埋設管を施工する場合にも、2段階推進工法が好ましく適用できる。
推進区間の推進経路すなわち埋設管の施工経路は、全長が水平直線である場合のほか、垂直方向に高低差のある傾斜がある場合や、円弧などの曲線である場合、直線と曲線とが混在する場合もある。
推進区間の両端には、出発立坑と到達立坑が施工される。通常、出発立坑は元押しジャッキ等を設置したり、掘進機、埋設管などを搬入したりするので、比較的に大きなスペースを取る。到達立坑は、出発立坑よりも狭いスペースでも良い。掘進機などを撤去する場合にはそれを可能にするスペースが必要である。掘進機の撤去などを行わない場合は、既設の人孔(マンホール)などを利用することもできる。建築物や土木構造物の地下部分を、出発立坑や到達立坑に利用することもできる。
〔埋設管〕
基本的には、通常の推進工法で採用されている埋設管と同様の材料や構造が適用できる。
埋設管の材料には、鋼管、鋼管の内部にリブや補強枠を溶接して補強したもの、コンクリート管、鉄筋コンクリート管、ヒューム管、FRP管、合成樹脂管、セラミック管などがある。複数の材料層が積層された複合管も使用できる。これらの管材の中から、第1埋設管および第2埋設管の要求性能に適した管材を組み合わせればよい。
埋設管の径や長さは、材料の違いや施工条件の違いによっても異なる。通常は、内径で規定する口径を800〜3000mmの範囲に設定することができる。長さは0.6〜4.0mの範囲に設定することができる。
第1埋設管は、相対的に径が大きく、耐力に優れた管材を用いる。例えば、鋼管が使用される。第2埋設管は、相対的に径が小さい管材が使用される。通常、第2埋設管が施工される後半区間は長いので、コストの安価な管材が好ましい。内面に特別な追加加工を加えなくても使用できる管材が好ましい。例えば、下水道の場合、ヒューム管などが使用される。
第2埋設管の外径は、第1埋設管の内径よりも小さくしておく。第1埋設管の内周と第2埋設管の外周との間の隙間が十分にあるほど、第1埋設管の内部を第2埋設管が通過しやすい。但し、第2埋設管の外径が小さくなるので、第1埋設管の施工と同じ掘削径の掘進機では、第2埋設管の外周と地盤との間に大きな隙間が生じ易い。この問題を解消するために、掘削径が可変の掘進機を用い、その掘削径の可変範囲を広く設定することが有効である。通常、第1埋設管の内周と第2埋設管の外周との半径方向の隙間を片側で10〜200mmに設定することができる。
埋設管の端部には、埋設管同士を前後に連結するための嵌合形状や係合形状などの連結構造を設けておくことができる。連結個所からの土砂や地下水の侵入を阻止する封止性を高める封止構造を設けておくこともできる。
〔掘進機〕
基本的には、通常の推進工法で使用されている掘進機と同様の材料や構造が適用できる。
掘進機のうち、地盤を掘削して埋設管を推進させるトンネルを形成する機構には、前面に掘削ビットや掘削刃を備えて回転する回転掘削盤を備えておくことができる。地盤を周囲に圧密してトンネルを拡げる圧密コーンを設けておくことができる。地盤に泥水を噴出し、泥水とともに土砂を排出させる泥水供給装置を備えておくことができる。
このような種々の掘削構造による掘進機の掘削径が可変であるものが好ましい。掘削径が可変である掘進機の構造は、例えば、特許第2746866号公報に開示された技術が適用できる。具体的には、掘削ビットや掘削刃の一部または全体が、掘進機の放射方向に進退自在になっていればよい。掘削ビットなどを進退させるには、油圧機構や電磁アクチュエータ、リンク機構、カム機構、ギア機構など各種の動作機構が採用できる。
掘進機の掘削径は、一定の範囲で連続的に可変であれば、施工条件によって異なる任意の外径の埋設管に対応しやすい。少なくとも、施工に用いる第1埋設管に対応する掘削径と第2埋設管に対応する掘削径との2段階で掘削径が可変であるものが望ましい。
掘削径が可変の掘進機を用いることで、第2埋設管を推進埋設する後半区間で、第2埋設管と周囲の地盤との間に過大な隙間があかない。第2埋設管の推進が正確に安定して実施でき、裏込め材を注入して隙間を埋めるような作業が不要になる。
掘進機の後端には、第1埋設管と第2埋設管とを何れも連結できる構造を備えておく。通常の掘進機には、埋設管を連結するための連結構造を備えている。具体的には、例えば、掘進機の後端で周壁材を少し突き出して、そこに埋設管を嵌入して連結する。このような連結構造を、第1埋設管の径に対応する構造と、第2埋設管の径に対応する構造との2種類設けておけばよい。
具体的には、第1埋設管の連結構造に、径を縮小するための環材を着脱自在に追加することで、第2埋設管の連結も可能にすることができる。掘進機の通常の連結構造に第2埋設管が連結され、掘進機の後端外周に径調整用の環材を介して第1埋設管を連結することもできる。第1埋設管のうち、先頭の第1埋設管だけに、掘進機に備えた第2埋設管に連結できる連結器を着脱自在に設けておくこともできる。その他、2種類の埋設管の連結に必要な形状や構造を追加しておくことができる。
掘進機とその後端に連結される第1および第2埋設管との連結個所に、土砂や地下水の侵入を阻止する封止構造を備えておくことができる。
〔前半推進工程(a)〕
基本的には、埋設管として第1埋設管を用いて、通常の推進工法と同様の作業を行う。
掘進機に第1埋設管を連結する。掘進機の掘削径を第1埋設管に対応する掘削径に設定することができる。出発立坑から、掘進機および第1埋設管を、地盤内に推進させる。前半区間の終点となる所定の距離まで、第1埋設管を推進埋設する。
第1埋設管の推進埋設を行うときに、第1埋設管の内部に導入された滑材供給管から、第1埋設管と地盤との間に滑材を供給することができる。第1埋設管には、滑材を外周面に吐出する滑材供給口を設けておくことができる。滑材供給管や滑材供給口、滑材供給口に滑材供給管を接続するための分岐管構造などは、通常の推進工法における滑材供給構造と共通する構造が採用できる。滑材の供給方法も、通常の推進工法と同様に行える。
〔後半推進工程(b)〕
掘進機と第1埋設管との連結を解除する。掘進機と第1埋設管との連結解除は、地盤内で、第1埋設管の内部空間から作業が行えるようにしておく。出発立坑や地上から遠隔操作で連結解除を行えるようにしておくこともできる。
第2埋設管を、出発立坑から地盤内に配置された第1埋設管の内部を通して掘進機に連結する。第2埋設管は、1度に1本だけを連結して推進埋設してもよいし、1度に複数本を連結して推進埋設することもできる。複数本を連結する場合は、前後の埋設管同士を連結しておく。
掘進機の掘削径を第2埋設管に対応する掘削径に変更することが望ましい。第1埋設管に対応する掘削径から縮小されることになる。
掘進機に連結された第2埋設管を、第1埋設管の列先端から地盤内に推進させる。第1埋設管と第2埋設管との間に、摺動可能な封止部材を配置しておけば、第1埋設管の先端から内部に土砂や地下水が侵入することが阻止できる。封止部材は、通常の推進工法において、掘進機や埋設管に備える封止部材の技術が適用できる。封止部材は、静止している第1埋設管の先端内周に配置しておくことができる。
第2埋設管の後端が第1埋設管の列先端近くになるまで推進されれば、新たな第2埋設管の連結を行い、再び推進作業を行う。このような推進作業を繰り返して、到達立坑から第1埋設管の列先端までの後半区間に、第2埋設管の列を施工する。第2埋設管は、第1埋設管の列先端あるいは列先端からわずかに第1埋設管側に入ったところまで施工される。第1埋設管の出発立坑に近い前半区間には、第2埋設管は施工されない。
推進作業を行う際に、第2埋設管の後端は、第1埋設管の内部にあるので、通常の推進工法において出発立坑に設置される元押しジャッキで、第2埋設管の後端に直接に推進力を加えるのは困難である。
そこで、第1埋設管の内部に存在する第2埋設管の後端に推進力を加える技術手段が必要である。
<推力伝達材の利用>
第1埋設管の内部で、掘進機に連結された第2埋設管の後端から第1埋設管の後端までにわたって、推力伝達材を配置する工程(b−1)と、出発立坑に設置された元押しジャッキで推力伝達材を介して第2埋設管および掘進機に推進力を加える工程(b−2)とを含むことができる。
推力伝達材は、元押しジャッキから第2埋設管まで必要な推進力を伝達できる剛性あるいは耐力を備えていることが要求される。鋼材など機械的強度の高い材料を使用することができる。コンクリートやFRP材などを使用することもできる。形鋼材を枠状に組み立てて溶接やボルト締結で固定して構築された鋼枠材が使用できる。柱材や管材を使用することもできる。
元押しジャッキから第2埋設管までの距離が長い場合は、推力伝達材として、出発立坑から第1埋設管の内部への搬入が行い易い程度の比較的短い寸法のものを、軸方向で前後に並べて配置した状態で推力を伝達させることもできる。この場合、第2埋設管の長さと同じ程度の推力伝達材であれば、第2埋設管を順次連結して行くのと合わせて、推力伝達材も増やして配置するようにできる。第2埋設管の長さより、さらに短い推力伝達材のほうが、搬送などの取り扱いが行い易い。作業状況に合わせて、必要な個数の推力伝達材を組み合わせれば、寸法の異なる第2埋設管の施工にも容易に対応できる。
具体的には、例えば、前記した鋼材で枠状に構築された鋼枠ブロックを多数、軸方向で前後に並べて使用することができる。
推力伝達材には、互いに前後方向に連結固定できる手段を備えておくことができる。嵌合や係合、ボルト締結などの手段が適用できる。但し、推力伝達材は推進方向のみに荷重を伝達できればよいので、特別な固定手段を備えておかなくても、推力の伝達は可能である。施工後の撤去作業は、推力伝達材同士を固定しておかないほうが簡単になる。
第1埋設管の内部には、推力伝達材を支持して推進方向への移動をスムーズにさせるレールや案内部材を設置しておくことができる。このようなレールや案内部材は、第2埋設管を移送したり安定的に支持したりするのにも利用できる。
<移動ジャッキ装置の利用>
第1埋設管の内部に軸方向に移動自在な移動ジャッキ装置を配置する工程(b−3)と、移動ジャッキ装置を第2埋設管の後端に配置して、移動ジャッキ装置から第2埋設管および掘進機に推進力を加える工程(b−4)とを含むことができる。
移動ジャッキ装置には、通常の元押しジャッキと同様に、油圧などで駆動されて作動軸が進退する推力発生ジャッキを備えておく。複数本の推力発生ジャッキを第2埋設管の周方向に沿って間隔をあけて配置しておくこともできる。
移動ジャッキ装置には、第1埋設管の内部を軸方向に移動可能な移動構造を備えておくことができる。推力発生ジャッキを作動させたときの反力を、第1埋設管で支持させるために、移動ジャッキ装置を第1埋設管に着脱自在に固定する固定手段も備えておくことができる。
具体的には、移動構造として、第1埋設管の底面あるいは底部に敷いたレール上を走行する走行車輪を備えておくことができる。固定手段として、移動ジャッキ装置の構造部材と上記レールとを締結する固定ピンや固定ボルトを着脱自在に設けておくことができる。
<滑材の供給>
第2埋設管を推進させる後半推進工程でも、第2埋設管と地盤との間に滑材を供給することができる。具体的には、前記した前半推進工程での滑材供給と共通する技術が適用できる。但し、この段階では推進しない第1埋設管の列には滑材を供給する必要はない。
〔その他の工程〕
第1埋設管および第2埋設管の施工が完了した後は、通常の推進工法あるいは2重管推進工法と同様の後処理工程を行うことができる。
例えば、第2埋設管同士の連結個所に封止処理を行うことができる。第2埋設管の列内面に、コーティング層を塗工形成することができる。シートなどで内貼り施工を行うこともできる。第2埋設管の列後端と、第1埋設管の列先端との間に、固定的な封止構造を構築することができる。第1埋設管の内周面と、第2埋設管の内周面との段差を埋める内張り材を第1埋設管の内周面に施工することもできる。第2埋設管および第1埋設管が、出発立坑および到達立坑に開口する個所をモルタルで埋めたり開口枠を取り付けたりすることができる。第1、2埋設管の内部に照明を設置したり、電力配線や通信配線を敷設したりすることができる。
本発明にかかる2段階推進工法は、推進区間のうちの前半区間では、第1埋設管を掘進機および連結器の後端に連結して推進埋設する。通常の推進工法と同じ作業が行えることになる。埋設管列の後端へ新たな埋設管を連結する作業、元押しジャッキによる推進力の付加、滑材の供給作業なども、通常の推進工法と変わりなく、容易かつ能率的に作業ができる。
後半区間の推進工程を実施する際に、第2埋設管を、第1埋設管の列内部を通して連結器の後端に連結される位置まで配置する作業は、地盤からの抵抗を全く受けない第1埋設管列の内部での作業であるから、非常に簡単かつ能率的に行える。後半区間に第2埋設管を推進埋設する作業は、従来における2重管推進工法と同様に、地盤からの抵抗が大幅に低減された状態でスムーズかつ能率的に行える。特に、第1埋設管の列内部には余分の第2埋設管が存在しないので、その分だけ推進力や稼動エネルギーを低減できる。
施工完了状態では、前半区間には第1埋設管だけが施工され、後半区間には第2埋設管だけが施工されているので、従来の2重管推進工法に比べて、前半区間の長さに相当する第2埋設管の資材が不要になり、資材コストが削減できる。
その結果、従来の2重管推進工法が備えていた利点を損なうことなく、2重管推進工法の欠点を解消し、経済的に作業能率および作業品質を格段に向上させることができる。
図1〜4に示す実施形態は、鉄道線路の下を潜って下水道などを施工する場合を模式的に示している。
〔推進工法の全容〕
図4に示すように、鉄道線路Rの両側で、地盤Eに出発立坑H1と到達立坑H2を掘削施工して、出発立坑H1から到達立坑H2に至る推進区間の地盤E内に埋設管10、20を施工する。
推進区間のうち、出発立坑H1に近い前半区間には、鋼管からなる第1埋設管10の列のみが施工される。到達立坑H2に近い後半区間には、ヒューム管からなる第2埋設管20の列のみが施工される。第2埋設管20の外径は、第1埋設管10の内径よりも小さい。第1埋設管10の先端と第2埋設管20の後端との間は、封止部材16などで封止されている。第1埋設管10から第2埋設管20へと連続した1本のトンネル空間が構成される。第1埋設管10および第2埋設管20の内部空間を、下水道などに利用する。
図では、第2埋設管20のみを施工する後半区間の長さを省略して示しており、実際には、前半区間に比べて後半区間のほうが、かなり長くなる。
鉄道線路Rを横断する前半区間では、耐力に優れた第1埋設管10が施工されているので、鉄道線路Rの下方で地盤変動や崩落などの問題が起こるのを有効に防止できる。
〔前半区間の施工〕
図1に示すように、出発立坑H1の内側壁から地盤Eの内部に向かって、掘進機30と掘進機30の後端に連結された第1埋設管10の列を、推進埋設する。
基本的には、通常の1種類の埋設管を用いる推進工法と同じ装置や設備、作業方法が採用される。
<掘進機>
掘進機30は、基本的には、通常の推進工法用の掘進機と同様の構造を備えている。
全体が概略円筒状をなす掘進機30の外径は、第2埋設管20の外径に合わせて設定されている。第1埋設管10の外径よりも小さな外径である。掘進機30の先端に備えた回転掘削盤32は、通常の掘削ビットや掘削刃に加えて、可動掘削ビット34を備えている。可動掘削ビット34は、回転掘削盤32の外周縁に沿って複数個所に配置され、放射方向に進退する。図示を省略したが、可動掘削ビット34は、回転掘削盤32に内蔵された油圧アクチュエータによって進退する。図1は、可動掘削ビット34を掘進機30の外径よりも外側まで移動させた状態である。可動掘削ビット34の外径で決まる掘削径が、第1埋設管10の外径に対応している。
図示を省略しているが、掘進機30には、回転掘削盤32を回転駆動するモータや減速機、回転掘削盤32で掘削された土砂を排出する排土機構、掘進機30の位置を計測する測量装置、掘進機30の掘進方向を変更する変向ジャッキなど、通常の掘進機30と同様の機構や装置が搭載されている。
掘進機30の後端に、鋼材などからなり取り外し可能な連結環材14を介して、掘進機30の外径よりも内径が大きな第1埋設管10を連結している。連結環材14に隣接して第1埋設管10の先端内周に摺動封止部材12が取り付けられている。
<滑材供給>
図1に示すように、地上から出発立坑H1の内部を経て第1埋設管10の列の内部へと、滑材供給管60が導入される。滑材供給管60は、前後の複数個所で分岐して、分岐したそれぞれの先端が、第1埋設管10の管壁に設置された滑材供給口62に接続される。第1埋設管10の内側には第2埋設管20が存在しないので、滑材供給管60から滑材供給口62への配管取付は容易に行える。
滑材供給口62から地盤Eとの隙間に供給された滑材が、第1埋設管10が推進されるときに地盤Eから加わる摩擦抵抗を低減する。推進がスムーズに行われ、付加すべき推進力を小さくでき、推進時間を短くできる。
<推進作業>
図1に示すように、出発立坑H1に、元押しジャッキ50が設置される。元押しジャッキ50の作動軸52の先端が、当接板54を介して、第1埋設管10の列後端に当接する。
この状態で、掘進機30の回転掘削盤30を回転させて地盤Eを掘削しながら、元押しジャッキ50の作動軸52を前方に進出させて、掘進機30および第1埋設管10の列を前方に推進させる。
第1埋設管10の1本分の推進作業が終了すれば、出発立坑H1内で、第1埋設管10の列の後端に新たな第1埋設管10を連結し、再び、前記した推進作業を行う。なお、図1では、図面スペースの関係で、出発立坑H1の奥行を実際よりも狭く表示している。実際には、元押しジャッキ50と第1埋設管10の列後端との間には、新たな第1埋設管10を挿入配置できるだけの余裕を設けておく。
以上に説明した第1埋設管10の推進作業は、通常の推進工法の場合と基本的に大きな違いはない。
第1埋設管10が、鉄道線路Rの下方領域の全体に推進埋設されれば、前方区間の施工は終了する。
〔後半区間の施工〕
図2、3に示すようにして、第2埋設管20の推進埋設を実施する。
<準備作業>
第1埋設管10と掘進機30とを連結していた連結環材14を撤去して、掘進機30が自由に移動できるようにする。
第1埋設管10の列内部で、滑材供給管60のうち、分岐部分よりも先端側および滑材供給口62を撤去したり、塞いだりしておく。滑材供給管60は、第2埋設管20の推進が進行するにしたがって、前方に延ばされる。
第1埋設管10の内部には第2埋設管20は存在しないので、これらの作業は余裕のあるスペースで、しかも、簡単に行える。
<第2埋設管の配置>
地上から出発立坑H1に、第2埋設管20を搬入し、第1埋設管10の内部に挿入する。第2埋設管20は、1本だけを挿入する。挿入された第2埋設管20を掘進機30の後端に連結する。
第2埋設管20の挿入作業は、地盤Eからは隔離された第1埋設管10の列内部で行うので、第2埋設管20の移動には大きな抵抗は働かない。元押しジャッキ50で大きな力を作用させなくても、人力で押したり、簡単なウィンチ装置で引き動かしたりするだけでも、挿入作業は可能になる。勿論、元押しジャッキ50を利用して、順次、第2埋設管20を前方側に押し込んでいくこともできる。この場合、元押しジャッキ50で加える押し込み力は、推進作業よりも格段に小さな力でよい。
<推力伝達材の配置>
第1埋設管10の内部で掘進機30の後端に連結された第2埋設管20の後端に、推力伝達材40を配置する。
推力伝達材40は、図3にも詳しく示すように、形鋼材を縦横あるいは斜め方向にも枠状に組み立て溶接接合することで、全体が、直方体の箱枠を構成している。推力伝達材40は、クレーンなどを用いて、地上から出発立坑H1の内部に搬入される。さらに、出発立坑H1から第1埋設管10の内部に搬入された推力伝達材40を、第2埋設管20の後端に配置する。図3に示すように、第1埋設管10の底近く左右に軸方向に沿って溶接された丸鋼棒材からなる案内部材42の上に、推力伝達材40を支持させて滑らせるように移動すれば、推力伝達材40の移動が容易に行える。この案内部材42は、第2埋設管20を支持して移動をスムーズにする機能も果たせる。
推力伝達材40は、第2埋設管20の後端から出発立坑H1に開口する第1埋設管10の後端までにわたって配置する。推力伝達材40の一部が、第1埋設管10の後端よりも後方に突き出されている。
<第2埋設管の推進>
基本的には、従来の2重管推進工法における内管すなわち第2埋設管20の推進作業と同じ作業手順が適用できる。
図2に示すように、掘進機30の可動掘削ビット34を中心側に退出させておく。掘削径は、掘進機30および第2埋設管20の外径に相当する。
元押しジャッキ50の作動軸52を、推力伝達材40の後端面に当接する。図3に示すように、左右一対の元押しジャッキ50で、推力伝達材40の左右2個所に当接させる。元押しジャッキ50の作動軸52を進出させれば、推力伝達材40を介して第2埋設管20および掘進機30に推進力が加えられる。掘進機30の回転掘削盤32を回転駆動すれば、掘進機30の推進に伴って、地盤Eが掘削される。
出発立坑H1に導入された滑材供給管60を、第2埋設管20の列内部空間に敷設する。第1埋設管10の列よりも前方で、第2埋設管20の周壁に設けられた滑材供給口62に、滑材供給管60を接続する。
掘進機30の回転掘削盤32で地盤Eを掘削しながら、元押しジャッキ50で加えた推進力によって、掘進機30および第2埋設管20の列を推進させる。第2埋設管20の外周面と地盤Eとの間に滑材を供給して、地盤Eからの抵抗を低減させる。
1本の第2埋設管20が推進されたあと、出発立坑H1内で新たな第2埋設管20を、既に推進された第2埋設管20の列後尾に順次連結していく。このとき、推力伝達材40を一旦、取り除けた状態で、新たな第2埋設管20の挿入を行い、その後、推力段立つ材40を前記同様に配置し直す。
静止した第1埋設管10の中央を第2埋設管20が推進されるときには、第2埋設管20が第1埋設管10の内周面に設けられた摺動封止部材12に当接しながら摺動するので、常に良好な封止状態を維持したままで、第2埋設管20が推進される。
第2埋設管20の推進は、第1埋設管10の先端近くから前方に存在する第2埋設管20とその後方に配置された推力伝達材40とを推進させるので、第1埋設管10の内部全長に第2埋設管20が配置される従来の2重管推進工法に比べて、移動させる資材の全体重量あるいは慣性重量が少なくなる。元押しジャッキ50の作動が容易でスムーズに推進させることができる。
〔推進工法の終了〕
図4に示すように、第2埋設管20が、到達立坑H2まで配置されれば、推進作業は終了する。その後の作業は、通常の推進工法の場合と同様に行える。
掘進機30は第2埋設管20の列先頭から取り外し、到達立坑H2から地上に撤去すればよい。出発立坑H1では、元押しジャッキ50などの推進作業用の設備類を撤去する。第1埋設管10の内部では、推力伝達材40を撤去する。第2埋設管20の列内部では、滑材供給管60の撤去や滑材供給口62を塞ぐ作業が行われる。第2埋設管20および第1埋設管10の内面にコーティング層を施工することができる。出発立坑H1および到達立坑H2の内側壁と、第1埋設管10および第2埋設管20の端部との間を、モルタルを打設して塞ぐ処理を行うこともできる。
このようにして施工が完了した地下の埋設管構造は、下水道などに利用することができる。鉄道線路Rの下方領域では、耐力に優れた鋼管からなる第1埋設管10が存在するので、鉄道線路Rの構造物から加わる圧力や列車通過によって変動する地盤の圧力などが作用しても、十分に耐えることができる。
〔移動ジャッキ装置の利用〕
図5〜7に示す実施形態は、前記推力伝達材40を用いる実施形態とは、第2埋設管20の施工工程が異なる。前半工程を含む基本的な技術内容は前記実施形態と共通するので、相違点を主にして説明する。
図5に示すように、出発立坑H1から前半区間に第1埋設管10を施工する作業は、前記実施形態と共通している。
その後、第1埋設管10と掘進機30との連結を解除したり、掘進機30の後端に第2埋設管20を連結したり、第1埋設管10に敷設された滑材供給管60および滑材供給口62を、第2埋設管20のほうに順次敷設し直したりする作業は、前記実施形態と同様に行える。
この実施形態では、第2埋設管20の後端に、推力伝達材40を配置する代わりに、移動ジャッキ装置80を設置する。
移動ジャッキ装置80は、図6、7に詳しく示すように、鋼材で構築された本体構造82に、複数本の推力発生ジャッキ90が装着されている。推力発生ジャッキ90の作動軸92の先端が、第2埋設管20の後端面に当接している。図7に示すように、第2埋設管20の後端面で四方の均等な位置に推力発生ジャッキ90が配置されている。本体構造82の中央には軸方向に貫通する空間があいており、この空間をとおして、滑材供給管60や掘進機30への各種配管ケーブルを通過させることができる。
図7に詳しく示すように、第1埋設管10の内底近くに、左右一対で対称的に、L形鋼材からなる案内レール70が溶接されている。図6に示すように、案内レール70は、第1埋設管10の略全長にわたって設置されている。
本体構造82の下端には、走行ローラ84が装着されている。走行ローラ84が、案内レール70の上面に載せられる。移動ジャッキ装置80の全体が、走行ローラ84を介して案内レール70に支持される。移動ジャッキ装置80を軸方向に移動させれば、走行ローラ84が案内レール70上をスムーズに回転移動する。比較的に小さな力でも移動ジャッキ装置80を容易に移動させることができる。
本体構造82の下端で、案内レール70の内側面と対面する個所に、抜き差し自在な固定ピン86が取り付けられる。案内レール70の内側面には一定間隔毎にピン挿入孔72が貫通している。移動ジャッキ装置80を所望の位置に移動させたあと、固定ピン86を本体構造82から案内レール70のピン挿入孔72に嵌入すれば、案内レール70に対して移動ジャッキ装置80が固定される。
図6に示すように、第2埋設管20の後端近くに移動ジャッキ装置80を移動させたあと、固定ピン86で案内レール70に固定する。その後、移動ジャッキ装置80の推力発生ジャッキ90を作動させ、作動軸92で第2埋設管20に推進力を加える。
図5に示すように、掘進機30で地盤Eを掘削しながら、移動ジャッキ装置90で推進力を加えられた第2埋設管20および掘進機30が地盤E内を推進する。地盤Eからの反力は、移動ジャッキ装置90の固定ピン86を介して、案内レール70および第1埋設管10で受け止める。
第2埋設管20の1本分の推進が終了すれば、一旦、移動ジャッキ装置90を第1埋設管10の後端から出発立坑H1に引き戻したあと、新たな第2埋設管20を、第1埋設管10の内部を通して既に推進された第2埋設管20の後端に連結する。その後、移動ジャッキ装置80を、前記同様にして、第2埋設管20の後端に配置し、前記同様の推進作業を行う。
以上に説明した実施形態では、出発立坑H1に設置された元押しジャッキ50で、第1埋設管10の内部に配置された推力伝達材40を介して第2埋設管20までの長い距離にわたって推進力を伝達させる必要がない。常に、第2埋設管20の後端に配置される移動ジャッキ装置90で推進力を加えるので、効率的に強力な推進力を伝達することができる。
〔別の施工方法〕
前記実施形態では、前半区間の施工は、掘進機30に第1埋設管10だけを連結していたが、掘進機30に、第1埋設管10と第2埋設管20の両方を連結しておくこともできる。この場合、通常の2重管推進工法における前半区間の施工と同じ施工技術が適用される。掘進機30の後端に連結される第1埋設管10のうち、1本だけあるいは一部だけに第2埋設管20を配置しておいてもよいし、全ての第1埋設管10に第2埋設管20を配置しておいてもよい。
後半区間の施工は、開始時点で、第1埋設管10の内部に第2埋設管20が配置された状態である。その後に、掘進機30と第2埋設管20とを推進させる作業は、前記実施形態と共通している。後半区間の施工が、最初の段階から、掘進機30の後方で第1埋設管10の後尾近くまで第2埋設管20が配置されていれば、第2埋設管20に推進力を加える作業が行い易い。最初の段階では、元押しジャッキ50で直接に第2埋設管20の後端に推進力を加えることもできる。推力伝達材40を挿入配置する場合も、推力伝達材40の使用数を少なくすることができ、手間が省ける。
本発明の2段階推進工法は、例えば、鉄道線路の下を潜る下水道の施工などに有効に適用できる。鉄道線路に悪影響を与えることなく、鉄道線路から悪影響を受けることもなく、簡単かつ能率的で、しかも経済的に埋設管の施工を行うことができる。
本発明の実施形態となる前半区間の施工状態を示す断面図 後半区間の施工状態を示す断面図 前図と直交する断面において推力伝達材の配置構造を示す側面図 推進工法の終了状態を示す断面図 別の実施形態における後半区間の施工状態を示す断面図 前図における要部の詳細断面図 前図と直交する断面における一部切欠側面図
符号の説明
10 第1埋設管
12 摺動封止部材
14 連結環材
16 連結部封止部材
20 第2埋設管
30 掘進機
32 回転掘削盤
34 可動掘削ビット
40 推力伝達材
50 元押しジャッキ
52 作動軸
60 滑材供給管
62 滑材供給口
E 地盤
R 鉄道線路

Claims (6)

  1. 地盤内において出発立坑から到達立坑に至る推進区間のうち、出発立坑側の前半区間には第1の埋設管、到達立坑側の後半区間には第2の埋設管をそれぞれ施工する2段階推進工法であって、
    前記地盤を掘削する掘進機に前記第1埋設管を連結し、前記出発立坑から地盤内に推進させて、前記前半区間に第1埋設管を推進埋設する前半推進工程(a)と、
    前記前半推進工程(a)の後、前記掘進機と前記第1埋設管との連結を解除し、前記出発立坑から地盤内に配置された第1埋設管の内部を通して前記掘進機に連結された前記第2埋設管を、掘進機とともに第1埋設管の列先端から地盤内に推進させ、第1埋設管の列先端から到達立坑に至る後半区間に第2埋設管を推進埋設する後半推進工程(b)と
    を含む2段階推進工法。
  2. 前記後半推進工程(b)が、前記第1埋設管の内部で、前記掘進機に連結された第2埋設管の後端から第1埋設管の後端までにわたって、推力伝達材を配置する工程(b−1)と、前記出発立坑に設置された元押しジャッキで推力伝達材を介して第2埋設管および掘進機に推進力を加える工程(b−2)とを含む
    請求項1に記載の2段階推進工法。
  3. 前記工程(b−1)が、第2埋設管の長さよりも十分に短い長さの鋼枠ブロックからなる前記推力伝達材を、軸方向に多数並べて配置する
    請求項2に記載の2段階推進工法。
  4. 前記後半推進工程(b)が、前記第1埋設管の内部に軸方向に移動自在な移動ジャッキ装置を配置する工程(b−3)と、前記移動ジャッキ装置を前記第2埋設管の後端に配置して、移動ジャッキ装置から第2埋設管および掘進機に推進力を加える工程(b−4)とを含む
    請求項1に記載の2段階推進工法。
  5. 前記前半推進工程(a)が、前記第1埋設管の内部に導入された滑材供給管から、第1埋設管と地盤との間に滑材を供給する工程(a−1)を含み、
    前記後半推進工程(b)が、前記第1埋設管の施工個所よりも前方側で、前記第2埋設管の内部に導入された滑材供給管から、第2埋設管と地盤との間に滑材を供給する工程(b−5)を含む
    請求項1〜4の何れかに記載の2段階推進工法。
  6. 前記掘進機として、前記第1埋設管に対応する掘削径と第1埋設管の内径よりも外径が小さな前記第2埋設管に対応する掘削径とに掘削径が可変である掘進機を用い、
    前記前半推進工程(a)が、前記掘進機の掘削径を前記第1埋設管に対応する掘削径に設定して掘進機を推進させ、
    前記後半推進工程(b)が、前記掘進機の掘削径を前記第1埋設管に対応する掘削径から前記第1埋設管に対応する掘削径に変更したあと、掘進機を推進させる
    請求項1〜5の何れかに記載の2段階推進工法。
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KR101156613B1 (ko) * 2009-08-27 2012-06-15 비엔지건설(주) 비개착식 장거리 터널 구조물의 시공공법

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