JP2005316181A - ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 個体撮像素子を用いた撮影系に好適な、構成レンズ枚数の少ない、コンパクト、高変倍比で、優れた光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置を得ること。
【解決手段】 物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群を有し、双方のレンズ群の空気間隔を変えてズーミングを行うズームレンズにおいて、該第1レンズ群は物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第11レンズと像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第12レンズより成り、該第2レンズ群は物体側及び像側の面が凸形状の正の屈折力の第21レンズ、物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第22レンズ、像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第23レンズより成り、該第11レンズの像側の面及び該第21レンズの物体側と像側の面が非球面形状であること。
【選択図】 図1

Description

本発明は主にデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、或いは監視カメラ等のように固体撮像素子を用いた撮像装置に好適なズームレンズに関するものである。
近年、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置に用いられるCCDなどの固体撮像素子の著しい技術進歩により、その高密度化、高画素化などが進み、高画質の画像が記録可能となってきた。
これに伴い、これらの撮像装置に使用される撮影レンズとしてのズームレンズには、より高い光学性能を持つものが要望されている。また、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどの小型化に伴い、それらに搭載されるズームレンズに対しても、当然ながら更なる小型化、薄型化、軽量化が要望されている。
この種の撮像装置には、レンズ最後部と撮像素子との間に、ローパスフィルターや色補正フィルターなどの各種光学部材を配置する為、それに用いる光学系には、比較的バックフォーカスの長いレンズ系が要求される。
比較的高い光学性能が得られ、しかもレンズ系全体が小型で変倍比が2倍から3倍程度、Fナンバーが広角端のズーム位置で2.8から4.8程度であるズームレンズとして、従来より2群ズームレンズが良く知られている。この2群ズームレンズでは、物体側より像側へ順に負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群よりなり、それら2つのレンズ群の空気間隔を変化させてズーミングを行っている。
この2群ズームレンズは比較的少ないレンズ枚数でレンズ系が構成出来るため、小型化を狙うズームタイプのレンズ系としてよく利用されている。
また、レンズ枚数の少ない2群ズームレンズは鏡筒構造も2群以上のレンズ群を移動させてズーミングを行うズームレンズに比べて比較的簡易な構造にしやすく、カメラ収納時の薄型化という点で好ましい。
2群ズームレンズとして例えば、第1レンズ群を負レンズと正レンズの2つのレンズで構成したものが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
特開平4−56814号公報 特開2000−9997号公報 特開2002−323654号公報
上述した各特許文献で提案されている2群ズームレンズは、小型で高解像度の撮像装置用にしては、光学性能的に多少改善の余地がある。例えば特許文献1で提案されている2群ズームレンズでは、第2レンズ群をトリプレット構成、又は、トリプレット構成に正レンズを1枚減らしたレンズ構成としており、負レンズを挟む両サイドの正レンズはマージナル部におけるコンタクト構造をとっていない。又、仮にマージナルコンタクト構造をとる場合、それらのレンズ外径が大きくなる傾向があった。
また、特許文献2及び特許文献3では、2群ズームレンズ全体としての構成レンズ枚数が6枚と比較的多く、小型及び構成の簡易さにおいて必ずしも十分でない。
また、広角端のズーム位置における焦点距離は、ローパスフィルターや赤外カットフィルター等を挿入し、かつ十分なワーキングディスタンスをとるため、所定の長さのバックフォーカスが要求されるので、広角端のズーム位置における焦点距離とバックフォーカスの長さをバランス良くとることが重要になってきている。
本発明は構成レンズ枚数の少ない、コンパクトで、優れた光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置の提供を目的とする。
この他本発明は、固体撮像素子を用いた撮影系に好適な、構成レンズ枚数の少ない、コンパクト、高変倍比で、優れた光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置の提供を目的とする。
本発明のズームレンズは、
物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群を有し、双方のレンズ群の空気間隔を変えてズーミングを行うズームレンズにおいて、該第1レンズ群は物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第11レンズと像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第12レンズより成り、該第2レンズ群は物体側及び像側の面が凸形状の正の屈折力の第21レンズ、物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第22レンズ、像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第23レンズより成り、該第11レンズの像側の面及び該第21レンズの物体側と像側の面が非球面形状であることを特徴としている。
本発明によれば、構成レンズ枚数の少ない、コンパクトで、優れた光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置が得られる。
この他、本発明によれば、
固体撮像素子を用いた撮影系に好適な、構成レンズ枚数の少ない、コンパクト、高変倍比で、優れた光学性能を有するズームレンズ及びそれを有する撮像装置が得られる。
以下、本発明のズームレンズ及びそれを有する撮像装置の実施例について説明する。
図1(A)、(B)、(C)は本発明の実施例1のズームレンズの広角端(短焦点距離端)、中間のズーム位置、望遠端(長焦点距離)におけるレンズ断面図、図2(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例1のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端(長焦点距離)における収差図である。実施例1は変倍比2.8、開口比2.88〜4.75程度のズームレンズである。
図3(A)、(B)、(C)は本発明の実施例2のズームレンズの広角端(短焦点距離端)、中間のズーム位置、望遠端(長焦点距離)におけるレンズ断面図、図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例2のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例2は変倍比2.8、開口比2.88〜4.82程度のズームレンズである。
図5(A)、(B)、(C)は本発明の実施例3のズームレンズの広角端(短焦点距離端)、中間のズーム位置、望遠端(長焦点距離)におけるレンズ断面図、図6(A)、(B)、(C)はそれぞれ実施例3のズームレンズの広角端、中間のズーム位置、望遠端における収差図である。実施例3は変倍比2.8、開口比2.88〜4.74程度のズームレンズである。
図7は本発明のズームレンズを備えるデジタルカメラ(撮像装置)要部概略図である。
各実施例のズームレンズは撮像装置に用いられる撮影レンズ系であり、レンズ断面図において、左方が物体側で、右方が像側である。
図1、図3、図5のレンズ断面図において、L1は負の屈折力(光学的パワー=焦点距離の逆数)の第1レンズ群、L2は正の屈折力の第2レンズ群、SPは開口絞りであり、第2レンズ群L2の物体側に位置している。
Gは光学フィルター、フェースプレート、水晶ローパスフィルター、赤外カットフィルター等に相当する光学ブロックである。IPは像面であり、ビデオカメラやデジタルスチルカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面に、銀塩フィルム用カメラの撮影光学系として使用する際にはフィルム面に相当する感光面が置かれる。
収差図において、d、gは各々d線及びg線、M、Sはメリディオナル像面、サジタル像面、倍率色収差はg線によって表している。
尚、以下の各実施例において広角端と望遠端のズーム位置は変倍用レンズ群(第2レンズ群)が機構上、光軸上移動可能な範囲の両端に位置したときのズーム位置をいう。
各実施例のズームレンズでは、広角端から望遠端のズーム位置へのズーミングに際して、第1レンズ群L1が像側に凸状の軌跡で往復移動、第2レンズ群L2が物体側に移動している。
各実施例のズームレンズは、第2レンズ群L2の移動により主な変倍を行い、第1レンズ群L1の往復移動によって変倍に伴う像点の移動を補正している。
又、第1レンズ群で合点(フォーカス)を行っている。
開口側SPはズーミングに際して第2レンズ群L2とともに移動している。
一般に負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群とで構成し、双方のレンズ群を移動させてズーミングを行うタイプのズームレンズにおいて、全変倍範囲にわたり良好な光学性能を有し、かつレンズ枚数を削減して、レンズ系の薄型化を図るには、非球面をレンズ系中の適切な箇所に用いることが有効である。更にズーミング際の移動量が比較的大きくなる第2レンズ群のレンズ構成及び変倍による像面変動を補正する第1レンズ群のレンズ構成を適切に設定して、ズーミングにおける収差変動を極力抑える必要がある。
そこで各実施例では、第1レンズ群L1を物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第11レンズG11と、像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第12レンズG12とで構成している。
さらに第2レンズ群を物体側及び像側の面が凸形状の正の屈折力の第21レンズG21、物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第22レンズG22、そして像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第23レンズG23とで構成している。
そして実施例1〜3では、第11レンズG11の像側の面と第21レンズG21の物体側と像側の面を非球面形状としている。このように第11レンズG11の像側の面を非球形状にすることで強い負の屈折力を発生した時に生じる非点収差などの軸外収差を補正しつつレンズ全長を大きくなる傾向を抑制している。又第21レンズG21の物体側と像側の面を非球面形状とすることで球面収差及び非点収差を適切に補正している。これによって、レンズ枚数が第1レンズ群L1に2枚、第2レンズ群L2に3枚と全体として5枚と少ないにもかかわらず、全変倍範囲において良好な光学性能を有したズームレンズを実現している。
また各実施例では、第2レンズ群L2中、第22レンズG22と第23レンズG23とがマージナルコンタクトで保持することにより、鏡筒または機構的間隔保持手段(例えば分離環等)を介した際に発生する製造誤差からの諸収差の低減や、仕様の変動を抑えることを容易にしている。
各実施例では、以上のように負の屈折力のレンズ群が先行する全体として2つのレンズ群を有し、これら2つのレンズ群のレンズ構成を適切に設定することにより、レンズ枚数を少なくし、レンズ系全体の小型化を図った撮影画像66°〜25°、変倍比3程度、Fナンバー2.8程度のズームレンズを達成している。
又、各実施例のズームレンズにおいて、良好なる光学性能を得るため、又はレンズ系全体の小型化を図るに、次の諸条件のうち1つ以上を満足するようにしている。これにより各条件式に相当する効果を得ている。
前記第iレンズ群の焦点距離をfi、広角端のズーム位置における全系の焦点距離をfwとするとき、
1.5<|f1|/fw<2.5 ‥‥(1)
1.0< f2/fw <2.0 ‥‥(2)
1.0<|f1|/f2<1.5 ‥‥(3)
なる条件を満足している。
条件式(1)〜(3)は、第1レンズ群L1と、第2レンズ群L2のパワー(屈折力)に関するものである。条件式(1)〜(3)は各実施例のズームレンズにおいて、CCDの直前に水晶等のローパスフィルターや赤外カットフィルターなどを配置する為のスペースを過不足なく確保する為、及び3倍程度の変倍比を容易に得るためのものである。
条件式(1)は第1レンズ群L1の屈折力を、条件式(2)は第2レンズ群L2の屈折力を、条件式(3)はその第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の屈折力の比を特定している。
条件式(1)の下限値を超えると、第1レンズ群の発散力(負の屈折力)が強くなりすぎて、バックフォーカスが必要以上に長くなり、結果として、レンズ全長の短縮が難しくなる。又上限値を超えて第1レンズ群L1の焦点距離が長くなると最適なバックフォーカスを確保するためには第2レンズ群L2の屈折力を弱くせねばならず、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2の空気間隔やズーミングにおける各レンズ群の移動量を増大せねばならなくなり、レンズ全長の短縮が難しくなる。
条件式(2)の下限値を超えるとバックフォーカスを十分確保することが困難となる。又上限値を超えて第2レンズ群L2の焦点距離が長くなりすぎるとバックフォーカスが必要以上に長くなりレンズ全長の短縮が難しくなる。
条件式(3)は、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2の屈折力の比をバランス良く保ちつつレンズ全系をCCDのサイズが小さくなっても広い画角を確保することができる焦点距離とするためのものである。
尚、更に好ましくは、条件式(1)〜(3)の数値範囲を次の如く設定するのが良い。
1.7<|f1|/fw<2.4・・・(1a)
1.3<f2/fw<1.9・・・・・(2a)
1.1<|f1|/f2c<1.4・・(3a)
◎第11レンズG11と第12レンズG12との空気間隔をD2、第11レンズG11の材料のd線に対する屈折率をN11、アッベ数をν11、第12レンズG12の材料のd線に対する屈折率をN12、アッベ数をν12、第1レンズ群L1の焦点距離をf1、全系の望遠端のズーム位置における焦点距離をfTとするとき、
0.1<D2/|f1|<0.2 ‥‥(4)
1.4<ν11/ν12<2.0 ‥‥(5)
(N11+N12)/2>1.8 ‥‥(6)
0.4<|f1|/fT<0.9 ‥‥(7)
なる条件を満足している。
条件式(4)は第1レンズ群L1における第11レンズG11と第12レンズG12の間の空気間隔と第1レンズ群L1の焦点距離の比に関し、主に広角端と望遠端のズーム位置でのコマ収差や球面収差をバランス良く補正するためのものである。条件式(4)の下限値を超えると望遠端のズーム位置での球面収差がアンダーになる傾向があり、また広角端と望遠端のズーム位置におけるコマ収差のバランスが崩れ、適切なレンズ形状の設定が困難になる。又上限値を超えると望遠端のズーム位置での球面収差が補正不足になる傾向があり、また空気間隔が広くなることでレンズ系の小型化の妨げとなってしまい良くない。以上の如く条件式(4)を満足すれば良いが、レンズ系の小型化を図るためには望ましくは条件式(4)の下限値を0.15、上限値を0.19にすることが望ましい。
条件式(5)は第1レンズ群L1における第11レンズG11の材料のアッベ数と第12レンズG12の材料のアッベ数の比に関し、主に変倍に際しての色収差の発生量を抑えるためのものである。条件式(5)の関係が崩れると全変倍範囲において色収差が増大し、特に望遠端のズーム位置における軸上色収差が増大して、これを補正することが困難となるので良くない。以上の如く条件式(5)を満足すれば良いが、レンズ系の高性能化を図るためには、望ましくは条件式(5)の下限値を1.5、上限値を1.8にすることが望ましい。
条件式(6)は第1レンズ群L1における第11レンズG11の材料のd線に対する屈折率と第12レンズG12の材料のd線に対する屈折率の比に関し、主にレンズ系のコンパクト化を図るためのものである。条件式(6)の下限値を超えた硝材を用いてレンズ系のコンパクト化を図ろうとすると、レンズ面の曲率がきつくなり、軸外収差が増大し、これを補正することが困難となるので良くない。また、d線に対する屈折率が1.8を大きく上回ると短波長域での透過率が減少してしまうため、望ましくは条件式(6)の値が1.80〜1.83程度におさまることが望ましい。
条件式(7)は第1レンズ群L1の屈折力と望遠端のズーム位置における全系の屈折力の比に関し、主に像面変動を補正する作用を有する第1レンズ群L1の屈折力を適切に規定し、第2レンズ群L2による変倍作用により変動する諸収差を抑えるためのものである。条件式(7)の下限値を超えて第1レンズ群L1の屈折力が強まると第2レンズ群L2の屈折力も強まることとなり、この結果として、ズーミングにおける第2レンズ群の移動量は減少するが、ズーミングに際して諸収差の変動が大きくなり、これを良好に補正するのが困難となり良くない。上限値を超えて第1レンズ群L1の屈折力が弱まると諸収差の補正は良好となるが、第2レンズ群L2の屈折力も弱まるため、第2レンズ群L2の移動量も大きくなりレンズ系の小型化を妨げ良くない。以上の如く条件式(7)を満足すれば良いが、球面収差の適切な補正を図るためには望ましくは条件式(7)の下限値を0.6、上限値を0.8にすることが望ましい。
◎物体側から数えて第i番目のレンズ面の曲率半径をri、前記第22レンズG22と第23レンズG23との空気間隔をDL、広角端のズーム位置における全系の焦点距離をfwとするとき、
1.5≦r10/r9<2.5 ‥‥(8)
0≦DL/fw<0.2 ‥‥(9)
なる条件を満足している。
条件式(8),(9)は負の屈折力の第22レンズG22とそれに続く正の屈折力の第23レンズG23のマージナル条件または、接合条件に関し、それぞれ下限値は接合状態を意味する。また、両式とも上限値を超えるとマージナルコンタクトをするためには、第23レンズG23の材料の屈折力が強くなりすぎ、広角域での軸外光束の上光線のコマフレアーの補正が困難となり好ましくない。
尚、更に好ましくは、条件式(8),(9)の数値範囲を
1.7≦r10/r9<2.0 ‥‥(8a)
0.05≦DL/fw<0.15 ‥‥(9a)
の如く設定すれば更に、好ましい。
撮像手段として、1/4”サイズのCCD撮像画面に対して広い画角を有するズームレンズは、その広角端のズーム位置における焦点距離が該CCDの有効対角画面寸法よりも短い。従って、レンズ単体が有する外周部のコバの焦点距離に対する割合が大きくなる。一眼レフレックスカメラ用で広角端のズーム位置における焦点距離が35mm程度のズームレンズの場合でも、1/4”CCD(φ4.5mm程度)用のカメラの広角端の焦点距離3.6mm程度のズームレンズの場合でも、レンズ単体の環合部である外周部のコバの厚さは1mmから2mm程度である。従って、レンズの肉厚と焦点距離の関係も従来とは大きく異なってくる。
また近年のCCDサイズの縮小化に伴い、CCD素子上にレンズアレイ等を配置して光エネルギーの集光率を上げ感度不足を補うことが行われている。これらのCCD素子の場合、CCD素子へ入射する光線束がある角度を超えた場合急激に感度低下をおこすことが知られている。これを撮影レンズ側に置き換えて説明すると撮影レンズの射出瞳位置が短くなりすぎる事は、実際には周辺光量が十分入るように設定されていてもTV画面では周辺光量不足を起こしたように映る、所謂シェーディングが発生する。
従って、本発明のようなビデオカメラや電子スチルカメラ用のズームレンズではこのシェーディングを避けるために絞りSPはズーミングに際し光軸上を移動し、射出瞳位置を適切な位置に保持することが望ましい。しかし、一般的に電気的に絞りSPの開閉を行わせるための機構を配置させる必要から絞りSPをズーミング中固定させても良い。
各実施例では、フォーカスを第1レンズ群L1を移動させて行っているが、全体繰り出し方式やさらに広角化を狙った場合はパンフォーカスとしても良い。
各実施例では、フォーカスを第1レンズ群L1を移動させて行っているが、全体繰り出し方式やさらに広角化を狙った場合はパンフォーカスとしても良い。
尚、以上の各実施例においては、第1レンズ群L1の物体側にフィルター、コンバーターレンズを又は/及び第2レンズ群L2の像側に屈折力の小さなレンズ群を付加してもよい。
以上のように、各実施例によれば、負の屈折力のレンズ群が先行するネガティブリード型の2つのレンズ群より成るズームレンズにおいて、前述の如く各レンズ群のレンズ構成を適切に設定することにより、一般的に1/4”サイズと呼ばれる有効対角画面サイズがφ4.5mm程度のCCDに対しても十分な広さの撮影画角を確保できる焦点距離と、必要十分なバックフォーカスを確保することができ、しかも高い光学性能を有し、軽量化、小型化、特にカメラの収納時の薄型化が図れるズームレンズを達成している。
次に本発明のズームレンズを撮影光学系として用いたビデオカメラ(撮像装置)の実施例を図7を用いて説明する。
図7において、20はビデオカメラ本体、21は本発明のズームレンズによって構成された撮影光学系、22は撮影光学系21によって被写体像を受光するCCD等の撮像素子、23は撮像素子22が受光した被写体象を記録する記録手段、24は不図示の表示素子に表示された被写体像を観察するためのファインダーである。
上記表示素子は液晶パネル等によって構成され、撮像素子22上に形成された被写体像が表示される。
このように本発明のズームレンズをビデオカメラ等の撮像装置に適用することにより、小形で高い光学性能を有する撮像装置を実現している。
次に、本発明の数値実施例を示す。各数値実施例において、iは物体側からの面の順序を示し、Riはレンズ面の曲率半径、Diは第i面と第i+1面との間のレンズ肉厚および空気間隔、Ni,νiはそれぞれd線に対する屈折率、アッベ数を示す。
また、最も像側の2つの面はフェースプレート等のガラス材である。また、k、A、B、C、Dは非球面係数である。非球面形状は光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にしてxとするとき
x=(h/R)/[1+{1−(1+k)(h/R)1/2
+Ah+Bh+Ch+Dh
で表わされる。但しRは曲率半径である。
又「e−0X」は「×10−x」を意味している。fは焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角を示す。又前述の各条件式と各数値実施例との関係を表1に示す。
実施例1のズームレンズの光学断面図 実施例1のズームレンズの広角端中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例2のズームレンズの光学断面図 実施例2のズームレンズの広角端中間のズーム位置、望遠端における収差図 実施例3のズームレンズの光学断面図 実施例3のズームレンズの広角端中間のズーム位置、望遠端における収差図 本発明の撮像装置の要部概略図
符号の説明
L1:第1レンズ群
L2:第2レンズ群
SP:絞り
IP:像面
G:ガラスブロック
d:d線
g:g線
S:サジタル像面
M:メリディオナル像面

Claims (9)

  1. 物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群を有し、双方のレンズ群の空気間隔を変えてズーミングを行うズームレンズにおいて、該第1レンズ群は物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第11レンズと像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第12レンズより成り、該第2レンズ群は物体側及び像側の面が凸形状の正の屈折力の第21レンズ、物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第22レンズ、像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第23レンズより成り、該第11レンズの像側の面及び該第21レンズの物体側と像側の面が非球面形状であることを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2、広角端のズーム位置における全系の焦点距離をfwとするとき、
    1.5<|f1|/fw<2.5
    1.0< f2/fw <2.0
    1.0<|f1|/f2<1.5
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1のズームレンズ。
  3. 前記第11レンズと前記第12レンズとの空気間隔をD2、d線に対する該第11レンズの材料の屈折率をN11、アッベ数をν11、d線に対する該12レンズの材料の屈折率をN12、アッベ数をν12、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、全系の望遠端のズーム位置における焦点距離をfTとするとき、
    0.1<D2/|f1|<0.2
    1.4<ν11/ν12<2.0
    (N11+N12)/2>1.8
    0.4<|f1|/fT<0.9
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1又は2のズームレンズ。
  4. 物体側から数えて第i番目のレンズ面の曲率半径をri、前記第22レンズと第23レンズとの空気間隔をDL、広角端のズーム位置における全系の焦点距離をfwとするとき、
    1.5≦r10/r9<2.5
    0≦DL/fw<0.2
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1、2又は3のズームレンズ。
  5. 物体側より像側へ順に、負の屈折力の第1レンズ群と正の屈折力の第2レンズ群を有し、双方のレンズ群の空気間隔を変えてズーミングを行うズームレンズにおいて、該第1レンズ群は物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第11レンズと像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第12レンズより成り、該第2レンズ群は物体側及び像側の面が凸形状の正の屈折力の第21レンズ、物体側の面が凸でメニスカス形状の負の屈折力の第22レンズ、像側の面が凹でメニスカス形状の正の屈折力の第23レンズより成り、該第1レンズ群の焦点距離をf1、該第2レンズ群の焦点距離をf2、広角端のズーム位置における全系の焦点距離をfwとするとき、
    1.5<|f1|/fw<2.5
    1.0< f2/fw <2.0
    1.0<|f1|/f2<1.5
    なる条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
  6. 前記第11レンズと前記第12レンズとの空気間隔をD2、d線に対する該第11レンズの材料の屈折率をN11、アッベ数をν11、d線に対する該第12レンズの材料の屈折率をN12、アッベ数をν12、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、全系の望遠端のズーム位置における焦点距離をfTとするとき、
    0.1<D2/|f1|<0.2
    1.4<ν11/ν12<2.0
    (N11+N12)/2>1.8
    0.4<|f1|/fT<0.9
    なる条件を満足することを特徴とする請求項5に記載のズームレンズ。
  7. 物体側から数えて第i番目のレンズ面の曲率半径をri、前記第22レンズと第23レンズとの空気間隔をDL、広角端のズーム位置における全系の焦点距離をfwとするとき、
    1.5≦r10/r9<2.5
    0≦DL/fw<0.2
    なる条件を満足することを特徴とする請求項5又は6のズームレンズ。
  8. 撮像素子に像を形成する為の光学系であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項のズームレンズ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項のズームレンズと該ズームレンズによって形成された像を受光する固体撮像素子を有していることを特徴とする撮像装置。
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