JP2005315837A - 目標識別装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】姿勢及び運動に関するパラメータの推定を最小限にした識別を実現すると共に、パラメータ設定の影響による識別性能低下を抑えた識別を実現する目標識別装置を得る。【解決手段】目標の運動や姿勢に関する目標パラメータ推定値を推定する目標パラメータ推定器1と、候補目標の参照用波形データを生成する参照用波形データ生成器2と、位置合わせパラメータを参照として観測波形データと参照用波形データとの位置合わせを行いその位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力する位置合わせ器3と、参照用波形データの種類学習を行いその種類学習結果を出力する種類学習器4と、判別対象位置正規化波形データの種類判別を行いその種類判別結果を出力する種類判別器5とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、レーダによって得られた反射波から目標の種類を決定する類識別問題を対象とし、さらに詳しくは前記目標の種類を解として求める目標識別装置に関するものである。
類識別問題の例として、船舶または航空機等の目標の類識別問題について考える。
従来より、レーダで得られる反射波から目標の類識別を行う装置がよく知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された従来装置の場合、辞書波形選択器、姿勢/運動パラメータ推定器、種類判別器、参照用波形ファイル、追尾データファイル、レーダ観測諸元ファイル、観測波形ファイル、種類判別結果ファイルを備えている。
次に、特許文献1に開示された従来装置の動作について説明する。まず、姿勢/運動パラメータ推定器おいて、追尾データファイルから出力される目標の追尾情報と、レーダ観測諸元ファイルから出力されるレーダ観測諸元情報とを入力として、これらの情報に基づき各候補目標の進行方向/姿勢/回転運動等のパラメータである姿勢/運動パラメータ値を推定もしくは決定し出力する。
次に、辞書波形選択器において、姿勢/運動パラメータ推定器から出力される姿勢/運動パラメータ値を第一の入力とし、参照用波形ファイルから出力される、候補目標ごとの様々な姿勢/運動に対応した既存の波形データである参照用波形データを第二の入力として、それぞれの候補目標の参照用波形データの中から、姿勢/運動パラメータ値に基づいて、辞書波形データを選択し、出力する。
このように、従来装置は、種類判別対象となるデータと比較する辞書波形を選択する際に、追尾データに基づき目標の進行方向/姿勢/回転運動等の多くのパラメータを推定する必要があり、推定精度に識別精度が依存する。
また、種類判別器では、辞書波形選択器から出力される辞書波形データを第一の入力とし、観測波形ファイルから出力される観測波形データを第二の入力として、辞書波形データと観測波形データとの相関をとるなどのパターンマッチングを行い、最も相関の高い波形を検出して出力する。この出力は、前記従来装置全体の出力となり、種類判別結果ファイルに入力される。
このように、特許文献1に開示された従来装置では、個々の目標ごとに、進行方向/姿勢/回転運動等に関する複数のパラメータを推定し、それらの推定値に基づいて、候補目標毎に限られた個数の辞書波形データを選択し、全候補目標の辞書波形データと観測波形データとの相関算出を行って、種類判別を行うため、推定精度に識別精度が依存するという課題があった。
上述した特許文献1に開示された従来装置は、多くのパラメータ推定から得られた辞書波形に基づき種類判別を行う装置であったが、それ以外にも、辞書波形を用いずに種類判別を行う従来装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に開示された従来装置においては、特徴量抽出器、種類学習器、種類判別器、参照用波形ファイル、観測波形ファイル、学習パラメータファイル、種類学習結果ファイル、種類判別結果ファイルを備えている。
次に、前記特許文献2の従来装置の動作について説明する。まず、特徴量抽出器において参照用波形ファイルから出力される参照用波形データを第一の入力とし、観測波形ファイルから出力される種類判別対象となる波形データである観測波形データを第二の入力とし、参照用波形データ及び観測波形データに対し、特徴量抽出を行い、特徴量抽出結果を出力する。
従来行われてきた特徴量抽出手法としては、判別対象の性質に応じて、識別の際の指標として有用と思われる、例えば目標の大きさや速度といった変数を算出する方法や(例えば、特許文献2参照)、ウェーブレット変換がある(例えば、特許文献3参照)。
以上のように、種類学習時の属性である特徴量を、判別対象の性質に応じて抽出する方法では、判別対象目標に対し、どのような属性値に基づく判別が有効であるか未知の場合に、試行錯誤的に特徴量を抽出するなど、多くの困難を要する(例えば、特許文献2参照)。また、ウェーブレット変換のような特徴量抽出手法で特徴量を抽出する場合、特徴量の抽出の際に多くのパラメータ設定を行うため、パラメータの設定に性能が依存し、性能の低下も起こり得る(例えば、特許文献3参照)。
次に、種類学習器において、前記学習パラメータファイルから出力される前記学習パラメータを第一の入力とし、前記特徴量抽出器から出力され学習に用いる前記参照波形データの特徴量抽出結果である参照波形特徴量抽出結果を第二の入力として、前記参照波形特徴量抽出結果に基づき種類学習を行い、種類学習の結果である種類学習結果を出力する。
従来行われてきた種類学習手法としては、ニューラルネットワークがある(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。ニューラルネットワークとは、生命の神経回路網を模倣した学習手法であり、教師データに基づき、最終的に最適な種類間の境界を決定する。この場合の学習パラメータとしては、ニューロンが発火する際の閾値や、ニューロンの数など手法に特化したものがある。ニューラルネットワークで高次元データを対象とする場合、データの次元数に応じたニューロン数が必要となるため、階層的にも複雑になり、演算時間の観点でも現実的ではない。したがって、高次元データを対象とする場合には、ユーザの指標に基づく特徴量選択や、前記ウェーブレット変換などの一般的な特徴量抽出手法に基づく特徴量抽出を行って、次元の削減を行う。
種類判別器では、前記種類学習結果ファイルから出力される前記種類学習結果を第一の入力とし、特徴量抽出器から出力され種類判別対象となる前記観測波形データの特徴量抽出結果である観測波形特徴量抽出結果を第二の入力として、前記種類学習結果と前記観測波形特徴量抽出結果に基づき前記観測波形データの種類判別を行い、結果を種類判別結果として出力する。この出力は、前記従来装置全体の出力となり、種類判別結果ファイルに入力される。
特開2002-357657号公報 特表2003-507716号公報 特表2000-514921号公報
以上のように前記従来装置では、種類学習の前処理として特徴量抽出を行うが、判別に有効な特徴量が不明な場合に特徴量の選択が困難であり、また、一般的な特徴量抽出手法に基づき抽出を行う場合であっても、特徴量を算出する際に多くのパラメータを設定するため、これらのパラメータ設定に識別性能が依存してしまい、パラメータ設定によって識別性能が変動してしまう、という課題があった。
この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、レーダで得られる波形データを対象に、姿勢及び運動に関するパラメータの推定を最小限にした識別を実現すると共に、ユーザによる種類判別のための特徴量の選択が不要で、かつ、種類判別の前処理段階でのパラメータ設定を最小限にして、パラメータ設定の影響による識別性能低下を抑えた識別を実現する目標識別装置を得ることを目的とする。
この発明に係る目標識別装置は、目標の位置/速度情報である追尾データとレーダの観測諸元情報であるレーダ観測諸元データとの入力に基づいて目標の運動や姿勢に関するパラメータである目標パラメータ推定値を推定する目標パラメータ推定器と、候補目標の形状データである目標別諸元データと、前記レーダ観測諸元データと、前記目標パラメータ推定器から出力される目標パラメータ推定値との入力に基づいて候補目標の参照用波形データを生成する参照用波形データ生成器と、観測波形データ及び参照用波形データの位置合わせを行うためのパラメータである位置合わせパラメータと、種類不明の目標をレーダで観測して得られた反射波の波形データである観測波形データと、前記参照用波形データ生成器から出力される参照用波形データとの入力に基づいて前記位置合わせパラメータを参照として前記観測波形データと前記参照用波形データとの位置合わせを行いその位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力する位置合わせ器と、参照用波形データを学習するためのパラメータである学習パラメータと、前記位置合わせ器から出力される位置合わせ後の位置正規化波形データである参照用位置正規化波形データとの入力に基づいて前記参照用波形データの種類学習を行いその種類学習結果を出力する種類学習器と、前記種類学習器から出力される種類学習結果と、前記位置合わせ器から出力される種類判別の対象の位置正規化波形データである判別対象位置正規化波形データと、前記目標パラメータ推定器から出力される目標パラメータ推定値との入力に基づいて前記判別対象位置正規化波形データの種類判別を行いその種類判別結果を出力する種類判別器とを備えたものである。
この発明によれば、レーダで得られる波形データを対象に、姿勢や運動に関するパラメータの推定を最小限にした識別が可能となる。また、特徴量の選択や抽出を行うことなく、ユーザが位置合わせの基準を指定するだけで、パラメータ設定の影響による性能の振れを最小限に抑えた類識別処理を行うことが可能となる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による目標識別装置の構成を示すブロック図である。図1に示す実施の形態1に係る目標識別装置10は、目標の位置/速度情報である追尾データファイル12からの追尾データと、レーダの観測諸元情報であるレーダ観測諸元ファイル18からのレーダ観測諸元データとの入力に基づいて目標の運動や姿勢に関するパラメータである目標パラメータ推定値を推定する目標パラメータ推定器1と、候補目標の形状データである目標別諸元ファイル11からの目標別諸元データと、前記レーダ観測諸元ファイル18からのレーダ観測諸元データと、前記目標パラメータ推定器1から出力される目標パラメータ推定値との入力に基づいて候補目標の参照用波形データを生成する参照用波形データ生成器2とを備えている。
また、観測波形データ及び参照用波形データの位置合わせを行うためのパラメータである位置合わせパラメータファイル15からの位置合わせパラメータと、種類不明の目標をレーダで観測して得られた反射波の波形データである観測波形ファイル13からの観測波形データと、前記参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データとの入力に基づいて前記位置合わせパラメータを参照として前記観測波形データと前記参照用波形データとの位置合わせを行いその位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力する位置合わせ器3を備えている。
さらに、参照用波形データを学習するためのパラメータである学習パラメータファイル16からの学習パラメータと、前記位置合わせ器3から出力される位置合わせ後の位置正規化波形データである参照用位置正規化波形データとの入力に基づいて前記参照用波形データの種類学習を行いその種類学習結果を出力する種類学習器4と、前記種類学習器4から出力される種類学習結果と、前記位置合わせ器3から出力される種類判別の対象の位置正規化波形データである判別対象位置正規化波形データと、前記目標パラメータ推定器1から出力される目標パラメータ推定値との入力に基づいて前記判別対象位置正規化波形データの種類判別を行いその種類判別結果を出力する種類判別器5とを備えている。
なお、種類学習器4から出力される種類学習結果は、種類学習結果ファイル17に一次格納された後、種類判別器5に与えられる。また、種類判別器5からの種類判別結果は、種類判別結果ファイル14に格納される。
次に、実施の形態1に係る目標識別装置10の動作について説明する。まず、目標パラメータ推定器1では、目標識別装置10全体の入力として追尾データファイル12から出力される追尾情報、同じく目標識別装置10全体の入力としてレーダ観測諸元ファイル18から出力されるレーダ観測諸元情報を入力として、参照用波形データ生成及び種類判別に必要な、目標に関するパラメータ推定値である目標パラメータ推定値を推定もしくは決定し、出力する。目標パラメータ推定値としては、各候補目標の進行方向/回転運動等の運動パラメータや、姿勢に関するパラメータが考えられる。
なお、目標パラメータ推定値は、参照用波形データ生成に用いる目標パラメータ推定値である参照用目標パラメータ推定値と、種類判別対象となる観測目標の目標パラメータ推定値である観測目標パラメータ推定値からなる。ここで、参照用目標パラメータ推定値は、レーダで観測済みの候補目標の追尾データや、シミュレーションで生成された追尾データから推定され、観測目標パラメータ推定値は、レーダで取得された種類判別対象となる観測目標の追尾データから推定される。
次に、参照用波形データ生成器2では、目標識別装置10全体の入力として目標別諸元ファイル11から出力される候補目標の形状情報である目標別諸元情報を第一の入力とし、同じく目標識別装置10全体の入力としてレーダ観測諸元ファイル18から出力されるレーダ観測諸元情報を第二の入力とし、目標パラメータ推定器から出力される参照用目標パラメータ推定値を第三の入力として、前記目標パラメータ推定器で推定対象外であった目標パラメータに対し、学習パラメータとして与えられた目標パラメータ生成基準に基づき、複数のパラメータ値を生成する。
具体例として、角度のパラメータθの場合、目標パラメータ生成基準としてパラメータ間隔が30として与えられたとすると、30度間隔となり、θ=0,30,60,90,120,150,180が生成される。これらの目標パラメータ生成値に基づき、レーダ観測諸元情報とそれぞれの候補目標の目標別諸元データと目標パラメータ推定値から参照用波形データを生成し、出力する。例えば、姿勢のパラメータを推定対象、運動パラメータを推定対象外とした場合、目標パラメータ推定値としては姿勢のパラメータが一意に与えられ、目標パラメータ生成値としては運動パラメータが複数与えられる。また、推定対象外の目標パラメータに対しても、仮の推定値を算出し、想定される推定誤差に基づき推定値付近にパラメータをふって、目標パラメータ生成値としても良い。
なお、学習に必要なパラメータのうち、推定もしくは決定を行うものと、複数生成を行うものとの区別は、予想される推定精度や候補目標の性質、観測条件等からユーザが決定する。
次に、位置合わせ器3では、位置合わせパラメータファイル15から出力される位置合わせパラメータを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定された基準位置番号により、基準位置番号が示す位置を波形の中心になるよう位置合わせを行い、位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力する。
図2に本実施の形態1で示した位置合わせを行った波形データの例を示す。図2(a)において、Vsは基準位置番号の示す位置を表し、図2(b)は、基準位置番号の示す位置を、位置合わせの基準となる位置である基準位置とし、基準位置が中心(横軸方向の広がり33に対し17の点)になるよう波形をずらした後の波形を表している。本実施の形態1は、最大ピーク位置を基準位置番号で指定した例である。
このように本実施の形態1で示した位置合わせ処理では、ユーザは位置合わせの中心位置を指定するだけで良く、生成された位置正規化データは、そのまま種類学習及び種類判別対象データとなる。すなわち、種類学習や種類判別の前処理としての、特徴量抽出や特徴量選択は特に行わない。
なお、参照用波形生成処理、及び参照用波形データに対する位置合わせ処理は、複数の候補目標、及び複数の追尾データから得られた目標パラメータ推定値を対象として行われるため、これらの実行方法に関しては、目標種類別もしくは目標パラメータ推定値別に異なるプロセッサ上で並列処理を行う方法も考えられる。独立した処理として並列実行することにより、参照用波形データ生成処理及び位置合わせ処理の処理時間短縮が実現できる。
次に、種類学習器4において、学習パラメータファイル16から出力される学習パラメータを第一の入力とし、位置合わせ器3から出力される位置合わせ後の参照用波形データである参照用位置正規化波形データを第二の入力として、参照用位置正規化波形データに基づき種類学習を行い、種類学習の結果である種類学習結果を出力する。
種類学習を行う例を示す。本実施の形態1では、学習手法として境界線を決定する手法である線形判別法を適用する。線形判別法にはいくつかの手法があるが、ここでは共分散行列に基づく線形判別法を用いる。共分散行列に基づく線形判別法とは、異なる種類のデータ同士はできるだけ離れ、同一種類のデータ同士はなるべく近くに分布するように、全データの中心を表すクラスタ中心を通るベクトルwにデータを射影して判別分析を行う方法であり、各データの射影結果yと各種類の平均ベクトルの射影結果yxとを比較し、最も近いyxを持つ種類に属するものとする。境界はwに垂直でクラスタ中心を通る直線として定義される。図3(a)に線形判別法による種類学習例を示す。△は種類1の教師データ、■は種類2の教師データであるとすると、種類学習により、図3(a)ように境界線が決定される。
前記例では種類学習に共分散行列に基づく線形判別を適用する例を示したが、その他にもサポートベクターマシンなどの高次元データでの有効性が示されている学習手法を適用しても良い。サポートベクターマシンは、全教師データからの距離と方向に基づき境界となる直線を求める方法であり、距離を最大にし、かつそれぞれの種類ごとに、教師データからみた直線の方向が同じになるような直線を決定する。サポートベクターマシンは線形判別法の変形手法の一つとして考えられている。前述の共分散行列に基づく線形判別法等の一般的な線形判別法とサポートベクターマシンとの大きな違いは、カーネル関数とよばれる関数の線形和で学習に必要な関数を表すことにより、非線形な境界定義が可能な点である。カーネル関数は複数種類存在し、学習パラメータにおいて、いずれのカーネルを選択するかを指定する。
以上のように、観測データの性質/分布状況等によって、適する種類学習手法は異なるため、それぞれの学習手法の特徴を踏まえた上で、手法の選択を行えば良い。
種類判別器5では、種類学習結果ファイル17から出力される種類学習結果を第一の入力とし位置合わせ器3から出力され種類判別対象の位置正規化波形データである観測位置正規化波形データを第二の入力とし、目標パラメータ推定器1から出力される観測目標パラメータ推定値を第三の入力として、種類学習結果に基づき観測位置正規化波形データの種類判別を行い、結果を種類判別結果として出力する。この出力は、この発明の目標識別装置10全体の出力となり、種類判別結果ファイル14に入力される。
図3(b)に種類判別を行う例を示す。種類学習結果として求められた境界線に基づき、種類を判別する。図3(b)で△が多く属する境界線の上側の領域を種類1の境界領域、逆に、■が多く属する境界線の下側の領域を種類2の境界領域とし、いずれの領域に属するかによって種類判別対象観測データの種類を判別する。図3(b)において、黒三角と◇は種類が未定の観測データであり、黒三角と◇がそれぞれ種類1、種類2と判別される。
このように、本実施の形態1で示した種類学習結果に基づく種類判別方法では、従来装置における辞書波形データ選択時のように、姿勢及び運動に関するパラメータである姿勢/運動パラメータ値を全て推定もしくは決定する必要はなく、推定が比較的難しいと考えられているパラメータの値を複数の値に設定して、それぞれに対応した参照用波形データを生成し、それらの複数の参照用波形データに基づく学習を行う。したがって、推定もしくは決定を行うパラメータは比較的推定精度が高いと考えられるパラメータに限定され、これより、識別精度のパラメータ推定精度への依存を極力少なくすることが可能になる。
なお、これらの手法による学習及び種類判別は、基本的には種類が2つの場合の境界線を決定する方法であるため、多数の種類を対象として種類判別を行う場合には、例えば、トーナメント方式と呼ばれる方式がある。トーナメント方式では、2種類ずつ全ての種類の組み合わせで種類学習を行い、それぞれの境界線(判別平面)を決定する。次に、判別対象データがどちらの種類に近いかの種類判別を、勝ち残り方式で、複数の種類の組み合わせに対して行い、最終的に勝ち残った種類を目標の種類とする。
ここで、この発明で対象としている波形データの第一の例としては、横軸が距離軸方向、縦軸が振幅値からなる波形がある。距離軸方向の振幅値からなる波形データを類識別対象データとすることにより、時間的変位に基づく波形情報の取得が困難な状況でも、波形データを用いて類識別を実現できる。
波形データの第二の例としては、横軸が時間軸方向、縦軸が振幅値からなる波形がある。距離方向を軸とする波形情報の取得が困難な状況、例えば、距離方向への広がりが微小な目標に対し、時間的変位に基づく波形情報を取得し、時間軸方向の波形データとして類識別対象データとすることにより、波形データを用いた類識別を実現できる。
波形データの第三の例として、前記距離軸方向の波形データと前記時間軸方向の波形データとの両方を組み合わせても良い。この場合、それぞれの波形データごとに種類判別を行い、その結果を照らし合わせて最終的な種類判別を行う方法が考えられる。それぞれの種類判別結果が異なる場合は、種類判別時に算出される種類判別結果に対する評価値である種類判別評価値に基づき、種類判別評価値の高い方の判別結果を採用する。例えば種類判別手法がサポートベクターマシンの場合であれば、判別平面からの距離を種類判別評価値とみなし、最終的な種類判別結果を決定する方法が考えられる。距離軸方向と時間軸方向の2軸方向の波形データを組み合わせて用いることにより、より多くの情報に基づく多段的な判定が可能となり、類識別性能の向上が期待できる。
波形データの第四の例として、距離軸方向もしくは時間軸方向の振幅値のかわりに、これらの軸に対する振幅値と位相値を組み合わせて用いる方法が考えられる。振幅値だけでなく位相も属性値として組み込むことにより、類識別に用いる属性として、波形の周期性に関する情報が追加され、類識別性能向上につながる。
以上のように、本実施の形態1で示した目標識別装置によれば、レーダ観測画像データを対象に、姿勢や運動に関するパラメータの推定を最小限にした識別が可能となる。また、特徴量の選択や抽出を行うことなく、ユーザが位置合わせの中心位置を指定するだけで、パラメータ設定の影響による性能の振れを最小限に抑えた類識別処理を行うことが可能となる。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2による目標識別装置を図1、図4に基づいて説明する。実施の形態2に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図4に示す構成を有する。すなわち、図4に示すように、位置合わせ器3は、位置合わせパラメータと観測波形データ及び参照用波形データを入力し、観測波形データと参照用波形データとに対し、位置合わせパラメータとして指定された複数の平均算出位置番号からそれらの位置の平均値である位置平均を求める位置番号指定位置平均算出器31と、位置番号指定位置平均算出器31からの位置平均を基準位置として決定する基準位置決定器32と、基準位置決定器32から出力される基準位置と観測波形データ及び参照用波形データを入力し、基準位置が波形の中心位置となるように位置合わせを行い位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力するデータ位置変換器33とを有する。
次に、実施の形態2の動作について説明する。実施の形態1では、位置合わせ器3で、基準となる位置番号を1つ指定して位置合わせを行う例を示したが、本実施の形態2では、位置合わせ器3を構成する位置番号指定位置平均算出器31と基準位置決定器32とデータ位置変換器33において、複数指定した位置番号に基づき基準位置を決定後、位置合わせを行う例を示す。
位置番号指定位置平均算出器31では、位置合わせパラメータファイル15から出力される位置合わせパラメータを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定された複数の平均算出位置番号Nnに基づき、それらの位置の平均である位置平均Vmを算出し出力する。
基準位置決定器32では、位置番号指定位置平均算出器31から出力される位置平均を基準位置とし、出力する。
例えば図5において、平均算出位置番号としてN1、N2を指定した場合、これらの位置平均である点Vmを基準位置として位置合わせを行う。なお、図5(a)と(b)は位置合わせ前と位置合わせ後を示す。
データ位置変換器33では、基準位置決定器32から出力される基準位置と参照用波形データと観測波形データを入力として、基準位置が波形の中心になるよう位置合わせを行い、位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力する。
以上のように、本実施の形態2で示した目標識別装置によれば、基準となる位置番号を複数指定可能としたことにより、観測状況に応じた、柔軟な位置合わせ基準の設定が可能となり、観測状況に適した位置合わせを実現できる。また平均化した基準を用いることにより、観測誤差の吸収も可能となる。
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3による目標識別装置を図1、図6に基づいて説明する。実施の形態3に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図6に示す構成を有する。すなわち、図6に示すように、位置合わせ器3は、観測波形データと参照用波形データとを入力し、観測波形データと参照用波形データに対し、各波形を構成する点である波形構成点を振幅値で降順に並び替えした時の順位である降順番号を生成し降順番号データとして出力する降順番号決定器34と、降順番号決定器34からの降順番号データ、観測波形データ、参照用波形データ、及び基準位置決定に用いる降順番号を示す位置合わせパラメータである基準決定位置順位を入力し、基準決定位置順位に基づき基準位置を決定し出力する前記基準位置決定器32と、基準位置、観測波形データ、及び参照用波形データを入力し、基準位置が波形の中心位置となるように位置合わせを行い位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力するデータ位置変換器33とを有する。
次に、実施の形態3の動作について説明する。実施の形態2では、位置合わせ器3で、基準となる位置を複数指定して位置合わせを行う例を示したが、本実施の形態3では、位置合わせ器3を構成する降順番号決定器34と基準位置決定器32において、各波形を構成する点を波形の振幅値で降順にソート後、ソート結果に基づき基準位置を決定する例を示す。
降順番号決定器34では、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第一の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第二の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、各波形を構成する点である波形構成点を振幅値で降順にソートし、ソート後の各波形構成点の順位である降順番号を生成し降順番号データとして出力する。
次に、基準位置決定器32では、位置合わせパラメータファイル15から出力される降順番号を示す前記位置合わせパラメータである基準決定位置順位Nsを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力とし、降順番号決定器34から出力される降順番号データを第四の入力として、降順番号データに基づき、ソート後の波形構成点からNs番目を決定し、Ns番目の点を基準位置として出力する。なお、Ns番目の構成点が存在しない場合は、降順番号順で最後尾となる最小振幅の構成点を基準位置とする。例えば図2において、基準決定位置順位として1を指定した場合、図2(b)と同様に、最大振幅をとるピーク位置を基準位置として位置合わせを行う。
以上のように、本実施の形態3で示した目標識別装置によれば、ユーザが波形の変動状況を事前に把握することなく、位置合わせ基準となる位置の順位を指定するだけで、ピーク位置のような特徴的振幅値をとる位置での位置合わせが可能になり、その結果、波形の分布状況に適した位置合わせを実現できる。
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4による目標識別装置を図1、図7に基づいて説明する。実施の形態4に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図7に示す構成を有する。すなわち、図7に示すように、位置合わせ器3は、観測波形データと参照用波形データとを入力し、観測波形データと参照用波形データに対し、各波形を構成する点である波形構成点を振幅値で降順に並び替えした時の順位である降順番号を生成し降順番号データとして出力する降順番号決定器34と、観測波形データ、参照用波形データ、降順番号データ及び波形の位置の平均値である位置平均を決定するための位置合わせパラメータである平均算出位置順位を入力し、観測波形データと参照用波形データと平均算出位置順位と降順番号データから位置平均を算出し出力する順位指定位置平均算出器35と、位置平均を入力とし、位置平均から基準位置を決定し出力する基準位置決定器32と、基準位置、観測波形データ、及び参照用波形データを入力し、基準位置が波形の中心位置となるように位置合わせを行い位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力するデータ位置変換器33とを有する。
次に、実施の形態4の動作について説明する。実施の形態3では、位置合わせ器3で、指定した位置順位の示す位置をそのまま基準位置として位置合わせを行う例を示したが、本実施の形態4では、位置合わせ器3を構成する降順番号決定器34と順位指定位置平均算出器35と基準位置決定器32において、指定した位置順位以上の複数位置から基準位置を決定する例を示す。
降順番号決定器34では、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第一の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第二の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、波形構成点を振幅値で降順にソートし、ソート後の各波形構成点の順位である降順番号を生成し降順番号データとして出力する。
次に、順位指定位置平均算出器35では、位置合わせパラメータファイル15から出力される降順番号を示す前記位置合わせパラメータである平均算出位置順位Nmを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力とし、降順番号決定器34から出力される降順番号データを第四の入力として、降順番号データに基づき、ソート後の波形構成点からNm番目を決定し、Nm番目以上の点の位置平均を算出し出力する。
基準位置決定器32では、順位指定位置平均算出器35から出力される位置平均を入力として、位置平均を基準位置として出力する。例えば図5において、平均算出位置順位として2を指定した場合、図5と同様に、振幅の上位2点(N1,N2)の位置平均である点Vmを基準位置として位置合わせを行う。
以上のように、本実施の形態4で示した目標識別装置によれば、ユーザが波形の変動状況を事前に把握することなく、位置合わせ基準となる位置の順位を指定するだけでよく、かつ波形の変位量が顕著な複数の点を用いて位置合わせを行うことにより、観測状況に応じた、柔軟な位置合わせ基準の設定が可能となり、観測状況に適した位置合わせを実現できる。また平均化した基準を用いることにより、観測誤差の吸収も可能となる。
実施の形態5.
図8は、この発明の実施の形態5による目標識別装置の構成を示すブロック図である。図8に示す実施の形態5に係る目標識別装置において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。この実施の形態5では、図1に示す実施の形態1の構成に対して、観測波形データ、参照用波形データ、及び位置合わせパラメータである位置順位算出率の入力に基づいて平均算出位置順位を決定し位置合わせ器3に出力する位置順位決定器6をさらに備えている。また、位置合わせ器3としては、図7に示す実施の形態4に係る構成を有する。
次に、実施の形態5の動作について説明する。実施の形態4では、位置合わせ器3で、位置合わせパラメータとして指定された平均算出位置順位に基づき位置合わせを行う例を示したが、本実施の形態5では、位置順位決定器6において、平均算出位置順位を自動的に決定後、出力し、位置合わせ器3の入力として位置合わせを行う例を示す。
位置順位決定器6では、平均算出位置順位Nmを決定するための前記位置合わせパラメータである位置順位算出率Rmを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から参照用波形データの一部として出力される、もしくは観測波形ファイル13から観測波形データの一部として出力される波形の横軸方向の広がりを表す総セル数Nを第二の入力として、位置順位算出率Rmと総セル数Nから、式(1)に基づき平均算出位置順位Nmを決定し、出力する。なお、位置順位算出率Rmは、0<Rm≦1.0とする。
Nm=N×Rm (1)
以上のように、本実施の形態5で示した目標識別装置によれば、ユーザがセル数等の個々の波形の情報を事前に把握することなく、位置合わせの基準となる比率を与えるだけで、波形の変位量が顕著な複数の点を位置合わせの基準とすることが可能になり、その結果、レーダ観測波形データの分布状況に適した位置合わせを実現できる。
実施の形態6.
図9は、この発明の実施の形態6による目標識別装置の構成を示すブロック図である。図9に示す実施の形態6に係る目標識別装置において、図1に示す実施の形態1と同一部分は同一符号を付してその説明は省略する。この実施の形態6では、図1に示す実施の形態1の構成に対して、観測波形データ、参照用波形データ、及び位置合わせパラメータである平均算出位置順位を入力し、観測波形データ及び参照用波形データから平均算出位置順位を変更するためのパラメータである位置順位変更率を決定し、位置順位変更率に基づき平均算出位置順位を変更し位置合わせ器3に出力する位置順位変更器7をさらに備えている。また、位置合わせ器3としては、図7に示す実施の形態4に係る構成を有する。
次に、実施の形態6の動作について説明する。実施の形態5では、位置順位決定器6により平均算出位置順位を自動的に決定する例を示したが、本実施の形態6では、種類判別結果の識別精度が求める水準より低い場合などに、識別精度の向上を目的として、位置順位変更器7において、平均算出位置順位を自動的に変更する例を示す。
位置順位変更器7では、前記位置合わせパラメータとして平均算出位置順位Nmを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から参照用波形データの一部として出力される、もしくは観測波形ファイル13から観測データの一部として出力される総セル数Nを第二の入力として、平均算出位置順位Nmとセル数Nから、式(2)に基づき位置順位算出率Rmを算出し、次に平均算出位置順位Nmを変更するためのパラメータである位置順位変更率Umを乱数等を用いて決定後、位置順位算出率Rmと位置順位変更率Umと総セル数Nから、式(3)に基づき平均算出位置順位変更値Nm’を決定し出力する。なお、位置順位変更率Umは、0<Um≦1/Rmとする。
Rm=Nm/N (2)
Nm’=N×Rm×Um (3)
以上のように、本実施の形態6で示した目標識別装置によれば、基準位置決定に用いる位置順位を、事前に与えた指標に基づいて自動的に算出し直した値に変更することにより、波形の観測状況に応じて柔軟に基準位置を変更可能となり、観測状況に適した位置合わせが可能となる。
実施の形態7.
以下、この発明の実施の形態7による目標識別装置を図1、図10に基づいて説明する。実施の形態7に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図10に示す構成を有する。すなわち、図10に示すように、位置合わせ器3は、図4に示す実施の形態2に係る位置合わせ器3の構成に対し、観測波形データ、参照用波形データ、及び平均算出位置番号を決定するための位置合わせパラメータである平均算出下限値の入力に基づいて平均算出位置番号を算出し位置番号指定位置平均算出器31に出力する下限指定平均算出位置抽出器36をさらに有する。
次に、実施の形態7の動作について説明する。実施の形態2では、平均算出位置番号で指定した複数位置から位置平均を算出する例を示したが、本実施の形態7では、指定された振幅値の下限値に基づき、位置平均算出に用いる複数位置を抽出して、位置平均を算出する例を示す。
下限指定平均算出位置抽出器36では、位置合わせパラメータファイル15から出力される位置合わせパラメータを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定された平均算出下限値に基づき、平均算出下限値以上の振幅値である位置を平均算出位置番号として出力する。
位置番号指定位置平均算出器31では、下限指定平均算出位置抽出器36から出力される平均算出位置番号を第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、平均算出位置番号に基づき位置平均を算出し出力する。
以上のように、本実施の形態7で示した目標識別装置によれば、ユーザが設定した振幅値の下限値に基づき位置平均算出に用いる点を抽出することにより、波形の観測条件に見合った基準位置に基づく位置合わせが可能となる。
実施の形態8.
以下、この発明の実施の形態8による目標識別装置を図1、図11に基づいて説明する。実施の形態8に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図11に示す構成を有する。すなわち、図11に示すように、位置合わせ器3は、図7に示す実施の形態4に係る位置合わせ器3の構成に対し、観測波形データ、参照用波形データ、及び降順番号算出に用いる位置番号を抽出するための位置合わせパラメータである降順番号算出下限値の入力に基づいて降順番号算出に用いる位置番号である降順番号算出位置番号を算出し降順番号決定器34に出力する下限指定降順番号算出位置抽出器37をさらに有する。
次に、実施の形態8の動作について説明する。実施の形態4では、位置平均算出に用いる位置順位決定処理として、全ての位置番号を振幅値に基づき降順にソートする例を示したが、本実施の形態8では、指定された振幅値の下限値に基づき、下限値以下の点の除去を行い、除去後の点に対し降順にソートを行う例を示す。
下限指定降順番号算出位置抽出器37では、位置合わせパラメータファイル15から出力される位置合わせパラメータを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定された降順番号算出下限値に基づき、降順番号算出下限値以上の振幅値である位置を降順番号算出に用いる位置である降順番号算出位置番号とし、出力する。
降順番号決定器34では、下限指定降順番号算出位置抽出器37から出力される降順番号算出位置番号を第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、降順番号算出位置番号で示される波形構成点を振幅値で降順にソートし、ソート後の降順番号を、抽出済みの降順番号である抽出後降順番号データとして出力する。
以上のように、本実施の形態で8示した目標識別装置によれば、ユーザが設定した振幅値の下限値以下の点を除去してソートすることより、振幅値にばらつきがあり、降順番号の上位に予想外に振幅値の低い点が含まれる場合に、このような点が位置平均算出対象となることを防ぐことができる。また、対象データの削減により、ソート処理時間の短縮も実現できる。
実施の形態9.
以下、この発明の実施の形態9による目標識別装置を図1、図12に基づいて説明する。実施の形態9に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図12に示す構成を有する。すなわち、図12に示すように、位置合わせ器3は、図4に示す実施の形態2に係る位置合わせ器3の構成に対し、観測波形データ、参照用波形データ、及び位置合わせパラメータである平均算出差分値の入力に基づいて平均算出位置番号を算出し位置番号指定位置平均算出器31に出力する差分指定平均算出位置抽出器38をさらに有する。
次に、実施の形態9の動作について説明する。実施の形態7では、指定された振幅値の下限値に基づき、位置平均算出に用いる複数位置を抽出する例を示したが、本実施の形態9では、指定された振幅値の差分値に基づき、位置平均算出に用いる複数位置を抽出する例を示す。
差分指定平均算出位置抽出器38では、位置合わせパラメータファイル15から出力される位置合わせパラメータを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定された平均算出差分値に基づき、最大振幅値からの差分値が平均算出差分値以上である位置を平均算出位置番号とし、出力する。
位置番号指定位置平均算出器31では、差分指定平均算出位置抽出器38から出力される平均算出位置番号を第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、平均算出位置番号に基づき位置平均を算出し出力する。
以上のように、本実施の形態9で示した目標識別装置によれば、ユーザが設定した振幅値の差分値に基づき位置平均算出に用いる点を抽出することにより、位置合わせに用いる点の絶対的な下限値が不明な場合であっても、相対的な下限値を設定することができ、波形の観測条件に見合った基準位置に基づく位置合わせが可能となる。
実施の形態10.
以下、この発明の実施の形態10による目標識別装置を図1、図13に基づいて説明する。実施の形態10に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図13に示す構成を有する。すなわち、図13に示すように、位置合わせ器3は、図7に示す実施の形態4に係る位置合わせ器3の構成に対し、観測波形データ、参照用波形データ、位置合わせパラメータ及び降順番号決定器34からの降順番号データを入力し、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定される降順番号算出差分値に基づき降順番号算出に用いる位置番号である降順番号算出位置番号を算出し順位指定位置平均算出器35に出力する差分指定降順番号算出位置抽出器39をさらに有する。
次に、実施の形態10の動作について説明する。実施の形態8では、指定された振幅値の下限値に基づき、下限値以下の点の除去する例を示したが、本実施の形態10では、指定された振幅値の差分値に基づき、差分値以上の点を除去する例を示す。
差分指定降順番号算出位置抽出器39では、位置合わせパラメータファイル15から出力される位置合わせパラメータを第一の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第二の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第三の入力とし、降順番号決定器34から出力される降順番号データを第四の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、第一の位置合わせパラメータとして指定された降順番号算出差分値に基づき、最大振幅からの差分が降順番号算出差分値以上の点を除去し、除去後の降順番号データを抽出後降順番号データとして出力する。
順位指定位置平均算出器35では、位置合わせパラメータファイル15から出力される第二の前記位置合わせパラメータである平均算出位置順位Nmを第一の入力とし、差分指定降順番号算出位置抽出器39から出力される抽出後降順番号データを第二の入力とし、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データを第三の入力とし、観測波形ファイル13から出力される観測波形データを第四の入力として、観測波形データ及び参照用波形データに対し、抽出後降順番号データに属する波形構成点からNm番目を決定し、Nm番目以上の点の位置平均を算出し出力する。
以上のように、本実施の形態10で示した目標識別装置によれば、ユーザが設定した振幅値の差分値以上の点を除去することにより、除去基準となる絶対的な下限値が不明な場合であっても、相対的な下限値を設定することができる。またこれらの点を除去することにより、振幅値にばらつきがあり、降順番号の上位に予想外に振幅値の低い点が含まれる場合に、位置平均算出対象となることを防ぐことができる。
実施の形態11.
以下、この発明の実施の形態11による目標識別装置を図1、図14に基づいて説明する。実施の形態11に係る目標識別装置は、図1に示す構成を備え、位置合わせ器3として、図14に示す構成を有する。すなわち、図14に示すように、位置合わせ器3は、図4に示す実施の形態2に係る位置合わせ器3の構成に対し、位置番号指定位置平均算出器31の代わりに、観測波形データ、参照用波形データ、位置合わせパラメータを入力とし、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定される相関算出パラメータに基づき相関高位置を算出し基準位置決定器32に出力する相関算出器40を有する。
相関算出器40では、観測波形データ及び参照用波形データに対し、位置合わせパラメータとして指定される相関算出パラメータに基づき相関高位置を算出し、基準位置決定器32に出力する。相関算出パラメータには、相関算出基準波形データを決定するためのパラメータが設定される。例えば、相関算出基準波形データとする波形データの番号や、あるいは、乱数等を用いて相関算出基準波形データを自動的に決定することを指示する命令でも良い。
相関値の算出式の例を式(4)に示す。相互相関関数Rxy(t)は、波形x(t)、y(t)のうち一方の波形をτだけ遅延させたときのずらし量τの関数として定義される。相互相関関数Rxy(t)が最大となるτを求め、波形x(t)の中心位置t=tに対する波形y(t)の相関高位置t=t+τを、位置合わせに用いる相関高位置とする。最大となるτが複数ある場合は、その中から任意の1点を選択する。
Figure 2005315837
基準位置決定器32では、相関算出器40からの出力である相関高位置を入力とし、相関高位置を基準位置として決定し、データ位置変換器33に出力する。データ位置変換器33では、基準位置決定器32から出力される基準位置を入力とし、基準位置に基づくデータ位置変換処理を行い、位置正規化波形データを出力する。
図15に相関高位置に基づく位置合わせ例を示す。図15(b)は、相関算出基準波形x(t)を、図15(a)はx(t)との相関算出を行う波形y(t)を示す。x(t)の中心位置をt=tとすると、x(t)の中心位置とのy(t)の相関高位置はt=t+τとなる。相関高位置での位置合わせにより、波形y(t)のデータ位置は、図15(c)のように変換される。
以上のように、実施の形態11で示した目標識別装置によれば、最大振幅位置やピーク位置といった振幅が大きい位置のみに依存することなく、波形全体の相関を考慮した位置合わせが可能となる。
実施の形態12.
以下、この発明の実施の形態12による目標識別装置を、図1、図4、図6〜図13、図16に基づいて説明する。実施の形態12に係る目標識別装置は、図1もしくは図8もしくは図9に示す構成を備え、位置合わせ器として、図4もしくは図6もしくは図7もしくは図10もしくは図11もしくは図12もしくは図13の構成を有し、位置合わせ器3内のデータ位置変換器33として、図16に示す構成を有する。すなわち、図16に示すように、データ位置変換器33は、観測波形データ、参照用波形データ、基準位置決定器32から出力される基準位置を入力とし、観測波形データ及び参照用波形データに対し、基準位置に基づきデータシフト処理を行うデータシフト器331と、データシフト器331から出力されるシフトデータと、位置合わせパラメータを入力とし、シフトデータに対し、位置合わせパラメータとして指定される範囲調整命令に基づき範囲調整処理を行い、範囲調整後のシフトデータを位置正規化波形データとして出力する範囲調整器332を有する。
データシフト器331では、基準位置決定器32から出力される基準位置がデータ範囲の中心となるよう、シフト処理を行う。ここまでの処理は、実施の形態2でのデータ位置変換処理と同じである。シフト処理後のデータは、処理前のデータとデータ範囲が異なる点に注意する。前記実施の形態2では、データ範囲が変わることへの対処は特に行っていない。
ここで、波形間のデータ範囲が異なる、すなわち属性数が異なることの影響を考える。属性値がない属性は無属性値(null値)として扱われる。null値の影響に関しては、判別平面算出手法にもよるが、多くの無属性値を含むことは、属性の有無に類別平面が影響される等、好ましくない。また、波形に周期性等がある場合、その周期性を無視してnull値として扱うことは、波形のオリジナルの形状を損なう危険性がある。
範囲調整器332では、データシフト器331から出力されるシフトデータを入力とし、シフトデータに対し、範囲調整命令に従って範囲調整処理を行う。
範囲調整命令の第一の例としては、データシフト後に、データ範囲外から範囲内となったためnull値である属性に対し、適当な値を埋めるよう指示する「nullデータ変換命令」がある。図17にnullデータ変換命令による範囲調整処理例を示す。図17(a)がデータシフト前の波形データであり、図17(b)は基準位置による位置合わせ後のデータである。位置合わせ処理により、属性1〜4がnull値となるため、それらに0値を埋める。
ここで、前記例では、null値である属性を0値で埋めているが、0値がデータとして意味を持つような場合、例えば属性値が正負にまたがっている場合や、対数値である場合には、0値以外の値にする方法が考えられる。例えば、属性値の下限値が既知であれば、null値である属性を下限値に設定、あるいは属性値が正負に分布する場合は、属性値全体にバイアス処理を行い、連続性を保ったまま、全て0以上になるよう変換し、それからnull値である属性を0値にする方法等が考えられる。
なお、データ範囲外となった属性に関しては、切り捨てとする。図17(a)の属性23〜26は範囲外となるため、切り捨てられる。
以上のように、本実施の形態12で示した目標識別装置によれば、位置合わせ後の波形データのデータ範囲をそろえることにより、無属性値を最小に抑え、属性の有無に類別平面が影響されることを抑えることができる。また、新たにデータ範囲内となったデータをnull値からデータの観測状況を考慮した適切な値に変換することにより、オリジナルの波形に近いデータへの変換が可能となり、オリジナルの波形の特徴を損なうことなく、位置合わせ処理を行うことができる。
以上の説明では、null値を変換する範囲調整方法を示したが、範囲調整命令の第二の例として、例えば、得られた波形に周期性があることが自明な場合に、範囲外となるデータの周期性を考慮して、折り返しさせるよう指示する「折り返し処理命令」がある。図18に第二の範囲調整方法による処理例を示す。図18(a)が折り返し処理前の波形データであり、図18(b)は基準位置による位置合わせ後のデータである。位置合わせ処理により、範囲外となった図18(a)の属性23〜26の属性値は、折り返し処理により、図18(b)に示すように、新たに属性1〜4の属性値として追加される。
以上のように、本実施の形態の12における第二の範囲調整方法によれば、範囲外となるデータを切り捨てることなく、波形の周期性を考慮して、折り返し処理させることにより、波形のオリジナル形状を保った状態での位置合わせが可能となる。
以上の説明では、波形に周期性がある場合に、折り返し処理をさせる範囲調整方法を示したが、さらに、範囲調整命令の第三の例として、周期性がない場合でも適用可能な、データ範囲拡張を指示する「範囲拡張処理命令」がある。図19に第三の範囲調整方法による処理例を示す。範囲拡張処理命令として指定されたデータの拡張後の範囲を表すデータ拡張範囲に基づき、シフト処理前の全データが残るようにデータ範囲を拡張する。具体的には拡張前のデータ範囲のk倍の長さのデータ拡張範囲とする。ここで、kは正数であり、例えばk=2のように固定値としても良いし、範囲拡張処理命令として指定しても良い。データ範囲拡張後、null値の属性には、例えば0値を埋める。なお、0値がデータとして意味を持つ場合や、属性値が正負にまたがる場合は、前記第一の範囲調整方法同様、下限値への設定や、バイアス処理等を行う。
図19はk=2とした場合の例であり、(a)が位置合わせ前、(b)が範囲拡張処理を伴う位置合わせ後のデータをあらわす。属性数は26から52に拡張される。範囲拡張前の属性1〜26がそのまま属性18〜43となり、属性1〜17、属性44〜52に0値が埋められている。
ここで前記例のように、基準位置が中心位置にくるように位置合わせを行う場合、波形の位置ずれは拡張前のデータ範囲長の高々1/2程度である。したがってk=2として、データ範囲を倍に拡張することにより、全データが範囲内となる。
以上のように、本実施の形態の12における第三の範囲調整方法によれば、オリジナルの波形からの情報量の欠落がない状態での位置合わせが可能となる。
以上の説明では、波形に周期性がない場合にも適用可能な、範囲拡張処理を行う方法を示したが、さらに第四の範囲調整方法として、第三の方法とは逆に、データ範囲を縮小する方法がある。図20に第四の範囲調整方法による処理例を示す。範囲縮小処理命令として指定されたデータの縮小後の範囲を表すデータ縮小範囲に基づき、シフト処理前のデータの一部が残るようにデータ範囲を縮小する。図20(a)が位置合わせ前、図20(b)が範囲縮小処理による位置合わせ後のデータである。範囲縮小処理により、属性数26から属性数15に縮小される。範囲縮小前の属性1〜26のうち、基準位置9を中心とした2〜16がそのまま属性1〜15となり、縮小前の属性1、17〜26は切り捨てられる。
なお、前記例ではデータ縮小範囲を範囲縮小処理命令で指定する例を示したが、あるいは参照用波形データのシフトデータに付随する情報として得られる目標情報から決定しても良い。データ縮小範囲算出に用いる目標情報としては、例えば目標の最大幅推定値がある。この場合、最大幅推定値を基準にデータ縮小範囲を決定する。具体的には最大幅推定値のk倍の長さをデータ縮小範囲とする。ここで、kは正数であり、例えばk=2のように固定値としても良いし、範囲縮小処理命令として指定しても良い。
ここで、例えば、前記例でk=2とする、すなわち目標の最大幅推定値の2倍長をデータ縮小範囲とした場合、目標の全長がデータ範囲内におさまり、かつ、余分な情報の除去も可能となり、データの絞込み効果が期待できる。
以上のように、本実施の形態の12における第四の範囲調整方法によれば、目標の最大幅等の目標情報を踏まえて、データ範囲を縮小することにより、必要最小限の情報を残すような、効率の良いデータの絞込みが可能となる。さらに、データ絞込みに伴うノイズの除去等により、類別性能向上が期待できる。
実施の形態13.
以下、この発明の実施の形態13による目標識別装置を図1、図8、図9、図21に基づいて説明する。実施の形態13に係る目標識別装置は、図1もしくは図8もしくは図9に示す構成を備え、種類学習器4として、図21に示す構成を有する。すなわち、図21において、位置合わせ器3は、複数の位置合わせパラメータと、参照用波形データ生成器2から出力される参照用波形データとを入力とし、複数の位置合わせパラメータに対し、位置合わせパラメータ毎に参照用位置正規化波形データを生成して出力し、種類学習器4は、学習パラメータ、位置合わせ器3から出力される参照用位置正規化波形データを入力とし、参照用位置正規化波形データに対し、学習パラメータに基づき種類学習処理を行う学習処理器41と、学習処理器41から出力される種類学習結果と、学習パラメータを入力とし、学習パラメータとして指定される学習評価命令に基づき種類学習結果の評価を行い、最良の種類学習結果とその際の位置合わせパラメータを最良の位置合わせパラメータとして決定し、最良の位置合わせパラメータを位置合わせ器3に出力し、最良の種類学習結果を種類判別器5に出力する学習評価器42を有する。そして、位置合わせ器3では、学習評価器42から出力される位置合わせパラメータと、観測波形データとを新たな入力とし、判別対象位置正規化波形データを生成して出力し、種類判別器5では、位置合わせ器3から出力される判別対象位置正規化波形データと、目標パラメータ推定器1から出力される目標パラメータ推定値と、学習評価器42から出力される種類学習結果の入力とを入力とし、種類学習結果に基づいて判別対象位置正規化波形データの種類判別を行い、種類判別結果を出力するようになされている。
次に、実施の形態13の動作について説明する。本実施の形態13では、位置合わせ器3の入力となる位置合わせパラメータとして、複数のパラメータを入力し、位置合わせ器3では、それぞれのパラメータに対し位置合わせ処理を行う。
複数位置合わせパラメータ設定の第一の方法として、同一の位置合わせ方法におけるパラメータ値を複数設定する方法が考えられる。具体的には、例えば基準位置を複数指定し、それぞれの基準位置での位置合わせを行う。例えば図5(a)にて、点N1、N2を各基準位置とし、基準位置ごとに参照用位置正規化波形データを生成する。
次に、種類学習器4の学習処理器41では、それぞれの位置合わせパラメータ値、例えば各基準位置に基づき生成された参照用位置正規化波形データ毎に学習を行う。
学習評価器42では、学習処理器41から出力された種類学習結果の評価を行い、複数の位置合わせパラメータ値の中から、最良の学習評価値が得られた位置合わせパラメータを決定して、位置合わせ器3に出力し、同じく最良の学習評価値が得られた種類学習結果を種類判別器5に出力する。
なお、学習結果の評価方法としては、例えば学習対象外とした参照用位置正規化波形データへの類別性能評価を行う方法や、Leave-one-out法と呼ばれる手法の適用が考えられる。ここで、Leave-one-out法とは、n個のデータのうち、n−1個を学習データ、残り1個を類別対象データ(以下、テストデータ)として学習/類別処理を行う方法である。この操作を、n個のデータ全てがテストデータになるようn回繰り返すことにより、学習段階での性能評価が可能となる。Leave-one-out法による学習性能評価は、全参照用位置正規化波形データを対象に行う。学習評価方法は固定とするか、あるいは学習パラメータとして学習評価命令で指定される。
位置合わせ器3では、学習評価器42から出力された最良の位置合わせパラメータを入力として、観測波形データに対し、位置合わせ処理を行い、判別対象位置正規化波形データを出力する。
種類判別器5では、学習評価器42から出力された最良の種類学習結果と、位置合わせ器3から出力された判別対象位置正規化波形データとを入力として、判別対象位置正規化波形データに対する種類判別を行い、種類判別結果を出力する。
以上の例では、異なる基準位置で生成された参照用位置正規化波形データが混在する状態で、学習を行わないことを前提としているが、場合によっては、混在しても良い。その場合、最終的な基準位置として複数の基準位置が、学習評価器42から出力される。その結果、位置合わせ器3における観測波形データに対する位置合わせ処理は、学習評価後の複数の基準位置からランダムに一つ選択して基準位置とする、あるいは複数の基準位置に対して位置合わせを行っても良い。複数の基準位置に対する位置合わせを行った場合は、複数の位置正規化データが生成されるので、それらに対する種類判別器5での判別結果から、判別結果の信頼度が高いものを選ぶ、あるいは判別結果の多数決で最終的な機種を決定しても良い。判別結果の信頼度の判定は、判別器に依存するが、たとえば、サポートベクターマシンの場合は、判別時に出力される判別平面からの距離を信頼度とみなすことが可能である。
以上のように、本実施の形態13で示した目標識別装置によれば、位置合わせーパラメータ値への依存を最小限に抑え、複数のパラメータ値の中から、評価結果に基づいて、最良の値を選択することにより、類別性能向上が期待できる。
前記第一の複数位置合わせパラメータ設定方法では、複数の異なる位置合わせパラメータ値を設定する方法を示したが、第二の複数位置合わせパラメータ設定方法として、異なる位置合わせ方法を複数個選択して、複数の異なる位置合わせ処理を行う方法でも良い。位置合わせ方法として、例えば、実施の形態2で示した位置平均に基づく方法と、実施の形態3で示した位置順位に基づく方法と、実施の形態11で示した相関高位置に基づく方法等を選択する。学習処理器41では、位置合わせ器3から出力された、位置合わせ方法の異なる参照用位置正規化波形データ毎に種類学習を行い、種類学習結果を出力する。さらに、学習評価器42では、それぞれの位置合わせ方法によって生成された位置正規化波形データの学習結果を入力とし、第一の方法と同様に、学習結果の評価を行い、評価値の高い位置合わせ方法を決定し、位置合わせパラメータとして、前記位置合わせ器3に出力する。
以上のように、本実施の形態13における、第二の複数位置合わせパラメータ設定方法によれば、位置合わせ方法の選択への依存を最小限に抑え、複数の位置合わせ方法の中から、評価結果に基づいて、最良の方法を選択することにより、類別性能向上が期待できる。
前記第二の複数位置合わせパラメータ設定方法では、異なる位置合わせ方法を複数個選択する方法を示したが、第三の複数位置合わせパラメータ設定方法として、異なる範囲調整方法を複数個選択して、複数の異なる範囲調整処理を行う方法でも良い。例えば、範囲調整方法として、範囲拡張処理と範囲縮小処理とを選択する等が考えられる。
学習処理器41では、位置合わせ器3から出力された、範囲調整方法の異なる参照用位置正規化波形データ毎に種類学習を行い、種類学習結果を出力する。さらに、学習評価器42では、それぞれの範囲調整方法によって生成された位置正規化波形データの学習結果を入力とし、第一の方法と同様に、学習結果の評価を行い、評価値の高い範囲調整方法を決定し、位置合わせパラメータとして、前記位置合わせ器3に出力する。
以上のように、本実施の形態13における、第三の複数位置合わせパラメータ設定方法によれば、範囲調整方法の選択への依存を最小限に抑え、複数の範囲調整方法の中から、評価結果に基づいて、最良の方法を選択することにより、類別性能向上が期待できる。
前記第三の複数位置合わせパラメータ設定方法では、異なる範囲調整方法を複数個選択する方法を示したが、第四の複数位置合わせパラメータ設定方法として、相関算出基準波形データを複数個選択して、複数の異なる相関算出基準波形データによる位置合わせ処理を行う方法でも良い。なお、複数の相関算出基準波形の選択方法としては、例えば、位置合わせパラメータとして与えられる複数相関算出命令により、選択する波形数を指示して、指定された数の波形を乱数等を用いてランダムに選択する方法が考えられる。
学習処理器41では、位置合わせ器3から出力された、相関算出基準波形データの異なる参照用位置正規化波形データ毎に種類学習を行い、種類学習結果を出力する。さらに、学習評価器42では、それぞれの相関算出基準波形データを基準として生成された位置正規化波形データの学習結果を入力とし、第一の方法と同様に、学習結果の評価を行い、評価値の高い相関算出基準波形データを決定し、位置合わせパラメータとして、前記位置合わせ器3に出力する。
以上のように、本実施の形態13における、第三の複数位置合わせパラメータ設定方法によれば、相関算出基準波形データの選択への依存を最小限に抑え、複数の相関算出基準波形データの中から、評価結果に基づいて、もっとも基準として適している波形を選択することにより、類別性能向上が期待できる。
なお、前記相関算出基準波形データを選択する際に、ランダムに複数の波形を抽出する方法を示したが、その他、規則的に抽出する方法も考えられる。例えば、データ取得条件に合わせて、観測パラメータを網羅できるよう、抽出する方法がある。学習に用いる参照用波形データが、目標の姿勢のパラメータ5種(A,A2,A3,A4,A5)、運動パラメータ5種(B,B2,B3,B4,B5)の組み合わせからなり、波形番号iとパラメータの組み合わせ(Aj,Bk)との関係がi=5×(k−1)+jで表されるとする。ここで、(i=1,A,B),(i=2,A,B2),・・・, (i=5,A,B5),(i=6,A2,B), ・・・, (i=10,A2,B5), ・・・, (i=21,A5,B) ・・・,(i=25,A5,B5)と、パラメータの組み合わせの規則的な順序で波形が番号付けされているとする。相関算出基準波形として、全ての姿勢を網羅するために、例えば(A,B),(A2,B),(A3,B),(A4,B),(A5,B)を選択することを考える。この場合、波形は番号の間隔5で規則的に抽出すれば良い。具体的には、複数相関算出命令により、波形番号間隔5で相関算出基準波形を抽出するよう、指示する。
以上のように、本実施の形態13における、複数位置合わせパラメータを規則的に抽出する方法によれば、例えば波形の観測パラメータの振り方に規則性がある場合等に、パラメータを網羅的に選択して、その中から最良の相関算出基準波形を抽出することができ、類別性能向上が期待できる。
なお、この発明は、航空機等の単独目標の波形データを用いて類識別を行う場合の例を示したが、それ以外にも、目標とクラッタとの類識別問題や、レーダから得られた大量の電波画像データを利用した類識別問題への適用も可能である。
この発明の実施の形態1による目標識別装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1で示した位置合わせを行った波形データの例を示す図である。 この発明の実施の形態1における種類学習と種類判別の例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2で示した位置合わせを行った波形データの例を示す図である。 この発明の実施の形態3による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5による目標識別装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6による目標識別装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態7による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態8による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態9による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態10による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態11による位置合わせ器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態11で示した位置合わせ処理を行った波形データの例を示す図である。 この発明の実施の形態12によるデータ位置変換器の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態12で示した範囲外データ処理を行った波形データの例を示す図である。 この発明の実施の形態12で示した範囲外データ処理を行った波形データの例を示す図である。 この発明の実施の形態12で示した範囲外データ処理を行った波形データの例を示す図である。 この発明の実施の形態12で示した範囲外データ処理を行った波形データの例を示す図である。 この発明の実施の形態13による種類学習器の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 目標パラメータ推定器、2 参照用波形データ生成器、3 位置合わせ器、4 種類学習器、5 種類判別器、6 位置順位決定器、7 位置順位変更器、10 目標識別装置、11 目標別諸元ファイル、12 追尾データファイル、13 観測波形ファイル、14 種類判別結果ファイル、15 位置合わせパラメータファイル、16 学習パラメータファイル、17 種類学習結果ファイル、18 レーダ観測諸元ファイル、31 位置番号指定位置平均算出器、32 基準位置決定器、33 データ位置変換器、34 降順番号決定器、35 順位指定位置平均算出器、36 下限指定平均算出位置抽出器、37 下限指定降順番号算出位置抽出器、38 差分指定平均算出位置抽出器、39 差分指定降順番号算出位置抽出器、40 相関算出器、331 範囲調整処理決定器、332 データ処理器、 41 学習処理器、42 学習評価器。

Claims (26)

  1. 目標の位置/速度情報である追尾データとレーダの観測諸元情報であるレーダ観測諸元データとの入力に基づいて目標の運動や姿勢に関するパラメータである目標パラメータ推定値を推定する目標パラメータ推定器と、
    候補目標の形状データである目標別諸元データと、前記レーダ観測諸元データと、前記目標パラメータ推定器から出力される目標パラメータ推定値との入力に基づいて候補目標の参照用波形データを生成する参照用波形データ生成器と、
    観測波形データ及び参照用波形データの位置合わせを行うためのパラメータである位置合わせパラメータと、種類不明の目標をレーダで観測して得られた反射波の波形データである観測波形データと、前記参照用波形データ生成器から出力される参照用波形データとの入力に基づいて前記位置合わせパラメータを参照として前記観測波形データと前記参照用波形データとの位置合わせを行いその位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力する位置合わせ器と、
    参照用波形データを学習するためのパラメータである学習パラメータと、前記位置合わせ器から出力される位置合わせ後の位置正規化波形データである参照用位置正規化波形データとの入力に基づいて前記参照用波形データの種類学習を行いその種類学習結果を出力する種類学習器と、
    前記種類学習器から出力される種類学習結果と、前記位置合わせ器から出力される種類判別の対象の位置正規化波形データである判別対象位置正規化波形データと、前記目標パラメータ推定器から出力される目標パラメータ推定値との入力に基づいて前記判別対象位置正規化波形データの種類判別を行いその種類判別結果を出力する種類判別器と
    を備えた目標識別装置。
  2. 請求項1に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記位置合わせパラメータと前記観測波形データ及び前記参照用波形データを入力し、前記観測波形データと前記参照用波形データとに対し、位置合わせパラメータとして指定された複数の平均算出位置番号からそれらの位置の平均値である位置平均を求める位置番号指定位置平均算出器と、
    前記位置番号指定位置平均算出器からの位置平均を基準位置として決定する基準位置決定器と、
    前記基準位置決定器から出力される基準位置と前記観測波形データ及び前記参照用波形データを入力し、前記基準位置に基づき位置合わせを行い位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力するデータ位置変換器と
    を有することを特徴とする目標識別装置。
  3. 請求項1に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記観測波形データと前記参照用波形データとを入力し、前記観測波形データと前記参照用波形データに対し、各波形を構成する点である波形構成点を波形データの大きさで降順に並び替えした時の順位である降順番号を生成し降順番号データとして出力する降順番号決定器と、
    前記降順番号決定器からの降順番号データ、前記観測波形データ、前記参照用波形データ、及び前記基準位置決定に用いる降順番号を示す前記位置合わせパラメータである基準決定位置順位を入力し、前記基準決定位置順位に基づき前記基準位置を決定し出力する前記基準位置決定器と、
    前記基準位置、前記観測波形データ、及び前記参照用波形データを入力し、前記基準位置に基づき位置合わせを行い位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力するデータ位置変換器と
    を有することを特徴とする目標識別装置。
  4. 請求項1に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記観測波形データと前記参照用波形データとを入力し、前記観測波形データと前記参照用波形データに対し、各波形を構成する点である波形構成点を波形データの大きさで降順に並び替えした時の順位である降順番号を生成し降順番号データとして出力する降順番号決定器と、
    前記観測波形データ、前記参照用波形データ、前記降順番号データ及び波形の位置の平均値である位置平均を決定するための前記位置合わせパラメータである平均算出位置順位を入力し、前記観測波形データと前記参照用波形データと前記平均算出位置順位から前記位置平均を算出し出力する順位指定位置平均算出器と、
    前記位置平均を入力とし、前記位置平均から前記基準位置を決定し出力する基準位置決定器と、
    前記基準位置、前記観測波形データ、及び前記参照用波形データを入力し、前記基準位置に基づき位置合わせを行い位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力するデータ位置変換器と
    を有することを特徴とする目標識別装置。
  5. 請求項4に記載の目標識別装置において、
    前記観測波形データ、前記参照用波形データ、及び前記位置合わせパラメータである位置順位算出率の入力に基づいて平均算出位置順位を決定し前記位置合わせ器に出力する位置順位決定器をさらに備えた
    ことを特徴とする目標識別装置。
  6. 請求項4に記載の目標識別装置において、
    前記観測波形データ、前記参照用波形データ、及び前記位置合わせパラメータである平均算出位置順位を入力し、前記観測波形データ及び前記参照用波形データから前記平均算出位置順位を変更するためのパラメータである位置順位変更率を決定し、前記位置順位変更率に基づき前記平均算出位置順位を変更し前記位置合わせ器に出力する位置順位変更器をさらに備えた
    ことを特徴とする目標識別装置。
  7. 請求項2に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記観測波形データ、前記参照用波形データ、及び前記平均算出位置番号を決定するための前記位置合わせパラメータである平均算出下限値の入力に基づいて前記平均算出位置番号を算出し前記位置番号指定位置平均算出器に出力する下限指定平均算出位置抽出器をさらに有する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  8. 請求項4に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記観測波形データ、前記参照用波形データ、及び降順番号算出に用いる位置番号を抽出するための前記位置合わせパラメータである降順番号算出下限値の入力に基づいて降順番号算出に用いる位置番号である降順番号算出位置番号を算出し前記降順番号決定器に出力する下限指定降順番号算出位置抽出器をさらに有する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  9. 請求項2に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記観測波形データ、前記参照用波形データ、及び前記位置合わせパラメータである平均算出差分値の入力に基づいて前記平均算出位置番号を算出し前記位置番号指定位置平均算出器に出力する差分指定平均算出位置抽出器をさらに有する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  10. 請求項4に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記観測波形データ、前記参照用波形データ、前記位置合わせパラメータ及び前記降順番号決定器からの降順番号データを入力し、前記観測波形データ及び前記参照用波形データに対し、前記位置合わせパラメータとして指定される降順番号算出差分値に基づき降順番号算出に用いる位置番号である降順番号算出位置番号を算出し前記順位指定位置平均算出器に出力する差分指定降順番号算出位置抽出器をさらに有する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の目標識別装置において、
    前記波形データとして、種類不明の目標をレーダで観測して得られた反射波の距離軸方向の振幅でなる波形データとする
    ことを特徴とする目標識別装置。
  12. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の目標識別装置において、
    前記波形データとして、種類不明の目標をレーダで観測して得られた反射波の時間軸方向の振幅でなる波形データとする
    ことを特徴とする目標識別装置。
  13. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の目標識別装置において、
    前記波形データとして、種類不明の目標をレーダで観測して得られた反射波の距離軸方向及び時間軸方向の振幅でなる波形データとする
    ことを特徴とする目標識別装置。
  14. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の目標識別装置において、
    前記波形データとして、種類不明の目標をレーダで観測して得られた反射波の振幅及び位相でなる波形データとする
    ことを特徴とする目標識別装置。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の目標識別装置において、
    前記参照用波形データ生成器による参照用波形データ生成処理と、前記位置合わせ器による位置合わせ処理とを、目標パラメータ推定値別に並列処理する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  16. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載の目標識別装置において、
    前記参照用波形データ生成器による参照用波形データ生成処理と、前記位置合わせ器による位置合わせ処理とを、目標種類別に並列処理する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  17. 請求項1に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、
    前記位置合わせパラメータと前記観測波形データ及び前記参照用波形データを入力し、前記観測波形データと前記参照用波形データとに対し、位置合わせパラメータとして指定された相関算出パラメータに基づき、相関算出対象となる相関算出基準波形データとの波形間の相関が高い位置である相関高位置を求める相関算出器と、
    前記相関算出器から出力される相関高位置を入力とし、前記相関高位置を基準位置として決定し出力する基準位置決定器と、
    前記基準位置決定器から出力される基準位置と前記観測波形データ及び前記参照用波形データを入力し、前記基準位置に基づき位置合わせを行い位置合わせ結果である位置正規化波形データを出力するデータ位置変換器と
    を有することを特徴とする目標識別装置。
  18. 請求項2ないし4、17のいずれか1項に記載の目標識別装置において、
    前記データ位置変換器は、
    前記基準位置、前記観測波形データ、前記参照用波形データ、及び前記位置合わせパラメータを入力とし、前記観測波形データと前記参照用波形データに対し、前記基準位置に基づき、データシフト処理を行い、データシフト後のデータであるシフトデータを出力するデータシフト器と、
    前記データシフト器から出力されるシフトデータと、前記位置合わせパラメータとして指定される範囲調整方法を示す範囲調整命令を入力とし、前記範囲調整命令に基づく範囲調整処理を行い、範囲調整後のデータを位置正規化波形データとして出力する範囲調整器と
    を有することを特徴とする目標識別装置。
  19. 請求項18に記載の目標識別装置において、
    前記範囲調整器は、
    データの折り返し処理を行う命令である折り返し処理命令を前記範囲調整命令として入力し、前記折り返し処理命令に基づき、範囲調整処理を行う
    ことを特徴とする目標識別装置。
  20. 請求項18に記載の目標識別装置において、
    前記範囲調整器は、
    データの範囲拡張処理を行う命令である範囲拡張処理命令を前記範囲調整命令として入力し、前記範囲拡張処理命令に基づき、範囲調整処理を行う
    ことを特徴とする目標識別装置。
  21. 請求項18に記載の目標識別装置において、
    前記範囲調整器は、
    データの範囲縮小処理を行う命令である範囲縮小処理命令を前記範囲調整命令として入力し、前記範囲縮小処理命令に基づき、範囲調整処理を行う
    ことを特徴とする目標識別装置。
  22. 請求項1に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、複数の位置合わせパラメータと、前記参照用波形データ生成器から出力される参照用波形データとを入力とし、複数の位置合わせパラメータに対し、位置合わせパラメータ毎に前記参照用位置正規化波形データを生成して出力し、
    前記種類学習器は、
    前記学習パラメータと、前記位置合わせ器から出力される複数の位置合わせパラメータ毎に生成された参照用位置正規化波形データを入力とし、前記参照用位置正規化波形データの種類学習を行い、複数の種類学習結果を出力する学習処理器と、
    前記学習処理器から出力される前記複数の位置合わせパラメータ毎に算出された種類学習結果と、前記学習パラメータとを入力とし、学習結果の評価を行い、最終的な種類学習結果及び位置合わせパラメータを決定し、出力する学習評価器とを有し、
    前記位置合わせ器では、前記学習評価器から出力される位置合わせパラメータと、前記観測波形データとを新たな入力とし、前記判別対象位置正規化波形データを生成して出力し、
    前記種類判別器では、前記位置合わせ器から出力される前記判別対象位置正規化波形データと、前記目標パラメータ推定器から出力される目標パラメータ推定値と、前記学習評価器から出力される種類学習結果を入力とし、種類学習結果に基づいて前記判別対象位置正規化波形データの種類判別を行い、種類判別結果を出力する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  23. 請求項22に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、異なる複数の位置合わせ方法を位置合わせパラメータとして入力する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  24. 請求項22に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、異なる複数の範囲調整方法を位置合わせパラメータとして入力する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  25. 請求項22に記載の目標識別装置において、
    前記位置合わせ器は、複数の相関算出基準波形データとの相関値を求めることを指示する複数相関算出命令を位置合わせパラメータとして入力する
    ことを特徴とする目標識別装置。
  26. 請求項25に記載の目標識別装置において、
    前記複数相関算出命令は、相関算出基準波形データ抽出を規則的に行うよう指定する
    ことを特徴とする目標識別装置。
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