JP2005315800A - 超音波探傷装置 - Google Patents

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健一 木津
Tomoyuki Sawayama
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Abstract

【課題】亀裂の深さ又は大きさの測定における位置調整を容易にし得る超音波探傷装置を提供する。
【解決手段】対象物20に超音波を入射させる送信用振動子1と、対象物20の亀裂19で回折した超音波を受信する受信用振動子2と、車輪3及び4と、支持部材とを用いて超音波探傷装置を構成する。車輪3及び4は、互いの間隔が一定に保持されて対象物20上を平行に転がるように、又回転軸3aと4aとが転がり方向に互いに離れて位置するように支持部材に取り付ける。車輪3及び4の内部に、送信用振動子1又は受信用振動子2を収容するための空間を形成する。空間には超音波伝播用の液体を充填する。送信用振動子1及び受信用振動子2は、空間内において、それが収容されている車輪3又は4と共に回転しないよう支持部材に固定する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、超音波探傷装置に関する。
従来から、種々の分野において、金属部品等の表面又は内部の亀裂の発生やその大きさを調べるため、超音波を用いた探傷試験が行われている。超音波による亀裂の深さの測定は、図7に示すようにして行うことができる(例えば、特許文献1、非特許文献1〜3参照。)。
図7は、従来からの超音波による亀裂の深さ測定を示す斜視図である。図7に示すように、先ず、送信用振動子31と受信用振動子32とを予め定めた距離Lをおいて配置する。このとき、送信用振動子31と受信用振動子32との間を亀裂34が横切るように、送信用振動子31及び受信用振動子32の位置調整を行う。通常、この作業は測定者の手作業で行われる。
次いで、対象物33に対して送信用振動子31から超音波を入射する。更に、亀裂34の底部を回折して入射点側の反対側に進む超音波を受信用振動子32で受信し、送信から受信までの時間を測定する。この測定した時間から超音波の進んだ距離が算出される。その後、算出した距離と、送信用振動子から受信用振動子までの距離Lとから亀裂の深さDが算出される。
また、以下に示す特許文献2には、車体に送信用振動子と受信用振動子とを取り付け、これらを結ぶ線に平行に2本の車軸を配置し、各車軸の両端に車輪を取り付けた探傷装置が開示されている。このような車輪付の探傷装置によれば、送信用振動子と受信用振動子との距離は常に一定に保つことができ、又車輪によって探傷装置を移動できるため、測定者は亀裂の測定を容易に行うことができる。
更に、以下に示す特許文献3には、車輪の内側に、送信用及び受信用の両方を兼ねる振動子を、車輪と一緒に回転しないように取り付けて構成した探傷装置が開示されている。この探傷装置においては、超音波の送信及び受信は、車輪の内側に充填された液体と車輪とを介して行われる。
特開昭54−150188号公報 特開2003−139747号公報(第3図) 特開平6−102261号公報 「ブリティッシュ・スタンダード(BRITISH STANDARD)」、1993年、BS7706 ジョセフ・クラウトクレーマ(Josef Krautkramer)、ヘルベルト・クラウトクレーマ(Herbert Krautkramer)著、「ウルトラソニック・テスティング・オフ・マテリアルズ(Ultrasonic Testing of Materials)」、スプリンガー・ベルラーグ(Springer Verlag)、1990年、p.323 「超音波探傷試験III」、社団法人日本非破壊検査協会、1989年2月1日、p.133−134
しかしながら、図7に示した測定方法においては、対象物33に多数の亀裂34が発生している場合、亀裂34の数だけ、送信用及び受信用振動子の移動及び位置調整、超音波の入射、送信から受信までの時間の測定、亀裂の深さの算出を行う必要がある。このため、測定に長時間を要し、測定者に大きな負担となる。また、測定者が亀裂を見逃す恐れがあり、検査漏れが生じる可能性もある。
また、特許文献2に開示された超音波探傷装置は、多数の亀裂が直列に並んだ状態で発生している場合には、測定者の負担軽減に有効であるが、多数の亀裂が並列に並んだ状態で発生している場合には、却って測定者の負担を大きくしてしまう。即ち、後者の場合では、亀裂毎に、車体を方向転換させて送信用振動子及び受信用振動子の位置調整を行う必要があるため、却って測定者に負担となるのである。
一方、特許文献3に開示された超音波探傷装置によれば、超音波が車輪を通過するため、車輪による移動を行いながら、超音波の送信及び受信を行うことができる。また、車輪が一つのため、方向転換も容易である。このため、多数の亀裂が存在している場合であっても、亀裂毎に位置調整をする必要がなく、超音波の送信及び受信を行いながら、多数の亀裂が発生している箇所の上で任意の方向に車輪を転がすだけで良い。よって、短時間で検査を行うことができ、しかも検査漏れを抑制できる。
しかしながら、特許文献3に開示された超音波探傷装置では、その構造上、振動子は一つしか配置できず、超音波の送信と受信とを同じ振動子で行う必要がある。このため、測定対象物に亀裂が生じていることを検知することはできても、亀裂の深さを測定することは不可能である。このことから、特許文献3に開示された超音波探傷装置の用途は限られている。
本発明の目的は、上記問題を解消し、亀裂の深さ又は大きさの測定における位置調整を容易にし得る超音波探傷装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明における超音波探傷装置は、対象物に超音波を入射させ、対象物の亀裂で回折した超音波を受信する超音波探傷装置であって、前記対象物に超音波を入射させる送信用振動子と、前記対象物の亀裂で回折した超音波を受信する受信用振動子と、2つの車輪と、支持部材とを備え、前記2つの車輪は、互いの間隔が一定に保持されて前記対象物上を平行に転がるように、又それぞれの回転軸が転がり方向に互いに離れて位置するように前記支持部材に取り付けられ、前記2つの車輪それぞれの内部には、前記送信用振動子又は前記受信用振動子を収容するための空間が形成され、前記空間には超音波伝播用の液体が充填されており、前記送信用振動子及び前記受信用振動子は、前記空間内において、それが収容されている前記車輪と共に回転しないよう配置されていることを特徴とする。
本発明において、振動子は、液体が充填された車輪の空間内に、車輪と共に回転しないように支持部材に取り付けられる。また、車輪は2つであり、一方の車輪の空間内に送信用振動子が配置され、他方の車輪の空間内に受信用振動子が配置される。更に、2つの車輪は、互いの間隔が一定に保持された状態で対象物上を平行に転がるように支持部材に取り付けられている。従って、車輪による移動を行いながら超音波の送信及び受信が可能となるため、亀裂毎に移動を停止して振動子の位置調整を行う必要はない。更に、亀裂の深さ又は大きさを測定できる。
また、本発明において、2つの車輪は、回転軸が転がり方向において互いに離れて位置するように、支持部材に取り付けられるため、対象物の上面から見た超音波の伝播方向は車輪の転がり方向に対して斜めの方向となる。このため、多数の亀裂が並列に並んだ状態で発生している場合であっても、又直列に並んだ状態で発生している場合であっても、亀裂の配列方向に車輪を転がすだけで各亀裂の深さ又は大きさを測定できる。
上記本発明における超音波探傷装置においては、前記2つの車輪それぞれの車軸となる2本のシャフト部材を更に備え、前記2本のシャフト部材それぞれは、前記2つの車輪のいずれかの前記空間内に、一部分が突き出した状態で前記支持部材に固定され、前記送信用振動子及び前記受信用振動子は、いずれか一方のシャフト部材に固定されている態様とできる。また、前記対象物としては、ガスタービンのタービンブレードが挙げられる。
また、前記2つの車輪それぞれの外周面には、前記対象物の表面と密着する部材を取り付けられるのが好ましい。この場合、前記車輪と前記対象物とが密着するため、超音波の伝播を確実に行うことができる。また、前記対象物の表面と密着する部材は、ゴム材料で形成されたチューブ状の部材であるのが好ましい。この場合、前記チューブ状の部材は前記2つの車輪それぞれの外周面に嵌め込まれる。また、前記ゴム材料は天然ゴムであるのが好ましい。この場合、前記車輪と前記対象物との密着度を高めることができる。
以下、本発明の超音波探傷装置について図1〜図6を用いて説明する。最初に、図1〜図3を用いて本発明の超音波探傷装置の一例における構造を説明する。図1は、本発明の超音波探傷装置の一例を示す正面図である。図1において、超音波探傷装置を構成する一方の車輪は断面図で示している。図2は、図1に示す超音波探傷装置の側面図である。図3は、図1に示す超音波探傷装置の車輪の内部構造を示す分解斜視図である。
図1に示す超音波探傷装置は、対象物に超音波を入射させ、対象物の亀裂で回折した超音波を受信することによって、対象物の表面又は内部の亀裂の深さや大きさを測定する。図1に示すように、超音波探傷装置は、主に、対象物に超音波を入射させる送信用振動子1と、対象物の亀裂で回折した超音波を受信する受信用振動子2と、車輪3及び4と、支持部材5とを備えている。
また、図1に示すように、車輪3及び4は、互いの間隔が一定に保持された状態で対象物上を平行に転がるように、支持部材5に取り付けられている。更に、受信用振動子2は、車輪4の内部に形成された空間に、車輪4と共に回転しないように配置されている。送信用振動子1は車輪3の内部に形成された空間に、車輪3と共に回転しないように配置されている。
具体的には、本例では、支持部材5は、車輪3を保持するための腕部5aと、車輪4を保持するための腕部5cと、腕部5aと5cとを連結する連結部5bとで形成されている。また、腕部5aにはシャフト部材6が固定されており、腕部5bにはシャフト部材7が固定されている。シャフト部材6及び7の固定は、図2からも分るようにボルト15による締め付けによって行われている。
また、本例では、シャフト部材6及び7には、ベアリング8が嵌め込まれている(図1及び図3参照)。車輪3及び4には、円柱状にくり抜かれた形状の凹部9(車輪3の凹部9については図示せず)が形成されている。更に、凹部9はベアリング8の外輪と嵌合している。このため、シャフト部材6は車輪3の車軸となり、シャフト部材7は車輪4の車軸となる。更に、凹部9とベアリング8とによって、車輪3及び4の内部に空間が形成される。
また、本例では、凹部9とベアリング8とで形成された空間には、シャフト部材6及び7の一部が突き出している。また、図1及び3に示すように、シャフト部材7の突き出した部分の対象物側(下側)には、切り欠き7aが形成されている。また、受信用振動子2は切り欠き7aの上面に取り付けられている。
なお、シャフト部材6にも、図1及び3に示した切り欠き7aと同様の切り欠きが設けられており、送信用振動子1はこの切り欠きに取り付けられている。本例では、このような構成により、車輪3及び4が回転しても、送信用振動子1及び受信用振動子2は一定の位置に保持されることとなる。
また、車輪3及び4における凹部9とベアリング8とによって形成された空間には、超音波伝播用の液体(接触媒質)が充填されており、この空間は接触媒質貯油室として機能する。このため、送信用振動子1から発信された超音波は、この接触媒質と車輪3とを伝播して対象物に入射する。対象物から車輪4へと入射した超音波は、この接触媒質を伝播して、受信用振動子2で受信される。図1において、16は、空間内に充填された接触媒質をシールするためのリングシールである。
車輪3及び4の内部の空間に充填する液体、即ち、接触媒質としては、オイルやグリセリン等を用いることができる。なお、本例においては、超音波に対する物性が周知されており、且つ、超音波用の接触媒質として一般に使用されているマシンオイルを使用している。
本発明において、シャフト部材6及び7の形状は、図1及び図3に示した形状に限定されるものではない。シャフト部材6及び7の形状は、車輪3及び4の内部形状や送信用振動子1及び受信用振動子2の形状に合わせて適宜設定できる。但し、本例では、シャフト部材6及び7は、後述のケーブル17又は18を通すために中空状に形成されている。また、6b及び7bは、中空ボルトである。6c及び7cは、ケーブル17または18の接続用コネクタ(図示せず)を固定するためのナットである。
また、本発明において、車輪3及び4の形成材料としては、高密度ポリスチレン、アクリル、ポリイミド、ガラス、鉄等が挙げられる。このうち、超音波伝播性能に優れている点から、高密度ポリスチレンが好ましいものとして挙げられる。
このように、本例では、車輪3及び4が回転しても送信用振動子1及び受信用振動子2は回転せず、又車輪3及び4を介して超音波の伝播が可能である。このため、超音波の送信及び受信を行いながら、超音波探傷装置を移動させることができる。
また、従来において、図7で示したように振動子を直接対象物の上に配置する場合は、対象物へのグリス等の塗布が行われている。これは、振動子の下面と対象物の表面との間に空気が存在すると超音波の伝播が阻害されるためである。これに対し、本例では、図1〜図3に示すように、車輪3及び4の外周面に、対象物の表面と密着する部材12が取り付けられている。このため、車輪3及び4は対象物に隙間無く接触できるので、従来のように対象物の表面にグリス等を塗布しなくても良い。
本例では、部材12は、図3に示すように、ゴム材料で形成されたチューブ状の部材であり、車輪3及び4の外周面に嵌めこまれている。この場合、ゴム材料としては、天然ゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム等が挙げられる。また、この場合の部材12の肉厚や形成材料は特に限定されるものではなく、対象物の種類やそれに応じて決定される超音波の周波数を考慮して、適宜最適なものを選択すれば良い。
例えば、対象物が、後述の図4及び図5に示すようにガスタービンのタービンブレードの場合は、肉厚が0.1mmの天然ゴムが好ましい。また、対象物がコンクリートの場合は、肉厚が2mmの天然ゴムが好ましい。なお、部材12として、シリコンオイル等を含浸させた油取り紙を用いることもできる。
また、図2に示すように、車輪3及び4は、それぞれの回転軸が転がり方向に互いに離れて位置するように支持部材5に取り付けられている。本例では、腕部5cの中心を連結部5bの中心に対してオフセットすることによって、車輪3の回転軸と車輪4の回転軸との間に距離を設けている。このため、対象物の上面からみた超音波の伝播方向は、車輪3及び4の転がり方向に対して傾斜した方向となる。この点については、図4〜図6を用いて後述する。
なお、図1及び図3において、10はスペーサ、11は蓋部材である。スペーサ10及び蓋部材11はボルト14によって車輪3又は4に取り付けられている。13は、接触媒質の注入口を塞ぐためのボルトである。
また、図1において、ケーブル17は、送信用振動子1へのバルサー回路(図示せず)で発生したパルス信号の入力及び電力供給のために用いられている。ケーブル18は、超音波を受信した受信用振動子2からの信号を測定装置(図示せず)に出力するために用いられている。
本例では、ケーブル17からパルス信号を入力すると、送信用振動子1が励振し、それにより超音波(超音波ビーム)が発信される。このとき、対象物の表面に亀裂が発生している場合は、超音波ビームの一部は亀裂の最深部で回折し、回折波が受信用振動子2に受信される。回折波を受信すると、受信用振動子2は測定装置に信号を入力する。また、測定装置は、受信用振動子2からの信号が入力されると、超音波の送信から受信までの時間を測定し、この測定した時間から超音波の進んだ距離を算出する。その後、測定装置は、算出した距離と、送信用振動子1から受信用振動子2までの距離とから亀裂の深さを算出する。
次に、本発明における超音波探傷装置による亀裂の深さ測定について、図4〜図6を用いて説明する。図4〜図6は、本発明の超音波探傷装置による亀裂の深さ測定を概念的に示す図である。図4及び図6は上面図で示し、図5は側面図で示している。なお、図4〜図6においては、送信用振動子1、受信用振動子2、車輪3及び4のみが示されており、超音波探傷装置を構成する他の部品については省略している。
図4及び図5の例において、対象物20はガスタービンのタービンブレードである。ガスタービンのタービンブレードにおいては、その表面に、高温の燃焼空気による酸化を防ぐためのコーティングが施されている。しかし、タービンブレードに熱応力が繰返し作用すると、コーティングに多数の亀裂19が並列に並んだ状態で発生し、更に、この亀裂19はタービンブレードの基材にも進展する(図4及び図5参照)。
ここで、図4に示す車輪3の回転軸3aと車輪4の回転軸4aとが一致している場合を検討する。この場合、対象物の上面からみた超音波の伝播方向は、亀裂19の亀裂方向と一致する。よって、亀裂19の配列方向に車輪3及び4を転がした場合は、回折波が生じず、亀裂の深さを測定することは不可能となる。よって、図4に示す車輪3の回転軸3aと車輪4の回転軸4aとが一致している場合は、亀裂方向に車輪3及び4を転がすため、亀裂19毎に車輪3及び4の方向転換が必要となる。
これに対して、本発明では、図4に示すように、車輪3の回転軸3aと車輪4の回転軸4aとは、転がり方向において互いに離れて位置している。よって、対象物20の上面からみた超音波の伝播方向は、車輪3及び4の転がり方向に対して傾斜した方向となり、亀裂19の亀裂方向に対しても傾斜した方向となる。このため、図4及び図5に示すように、亀裂19の配列方向に車輪3及び4を転がすと、亀裂19の最深部で回折波が生じ、亀裂19の深さを測定できる。
また、本発明では、上述したように、車輪3及び4を転がしながら超音波の送信及び受信ができるため、亀裂19ごとに位置調整をする必要がなく、車輪3及び4を対象物20上で転がしていくだけで、次々と亀裂19の深さを測定できる。
更に、図6に示すように、多数の亀裂19が直列に並んだ状態で発生している場合であっても、対象物の上面からみた超音波の伝播方向は、亀裂19の亀裂方向に対して傾斜した方向となる。よって、図6の場合であっても、亀裂19の配列方向に車輪3及び4を転がすことで、亀裂19の最深部で回折波が生じ、亀裂19の深さを測定できる。また、この態様においては、各亀裂19の深さの変化も測定できる。
また、図4〜図6の例において、多数の亀裂19のうち幾つかの亀裂方向が、対象物20の上面からみた超音波の伝播方向と一致する場合は、超音波の伝播方向がその亀裂方向に対して斜めになるように車輪3及び4の進行方向を若干変えてやれば良い。また、このときの進行方向の変更角度は小さく、測定者の負担にならない程度である。
なお、本発明において、車輪3の回転軸3aと車輪4の回転軸4aとの間の距離Sは、受信された超音波の分解識別と超音波信号の送受信とが可能な範囲で設定すれば良く、特に限定されるものではない。具体的には、距離Sは1mm〜5mm程度に設定できる。但し、図4及び図5に示したように、ガスタービンのタービンブレードを対象物20とするのであれば、亀裂19の間隔(並列方向)を考慮して、距離Sは1mm程度に設定するのが好ましい。
また、図4〜図6においては、対象物20の表面に発生した亀裂19の深さの測定を行う例について説明しているが、本発明の超音波探傷装置によれば、対象物の内部に発生した亀裂の大きさの測定も可能である。更に、本発明の超音波探傷装置は、亀裂の有無のみを調べる場合にも有効である。
以上のように、本発明における超音波探傷装置によれば、対象物の亀裂が生じた箇所で車輪を転がすだけで、亀裂の深さや大きさが測定できる。このため、亀裂が多数存在している場合であっても、短時間に測定でき、測定者の負担は小さなものとなる。また、本発明の超音波探傷装置は、ガスタービンのタービンブレードのような多数の亀裂が密集して発生する場合に特に有効である。
本発明の超音波探傷装置の一例を示す正面図であり、超音波探傷装置を構成する一方の車輪は断面図で示している。 図1に示す超音波探傷装置の側面図である。 図1に示す超音波探傷装置の車輪の内部構造を示す分解斜視図である。 本発明の超音波探傷装置による亀裂の深さ測定を概念的に示す上面図である。 本発明の超音波探傷装置による亀裂の深さ測定を概念的に示す側面図である。 本発明の超音波探傷装置による亀裂の深さ測定を概念的に示す上面図である。 従来からの超音波による亀裂の深さ測定を示す斜視図である。
符号の説明
1 送信用振動子
2 受信用振動子
3、4 車輪
3a、4a 回転軸
5 支持部材
5a、5c 腕部
5b 連結部
6、7 シャフト部材
6b、7b ボルト
6c、7c ナット
7a 切り欠き
8 ベアリング
9 凹部
10 スペーサ
11 蓋部材
12 対象物の表面と密着する部材
13、14、15 ボルト
16 リングシール
17、18 ケーブル
19 亀裂
20 対象物

Claims (6)

  1. 対象物に超音波を入射させ、対象物の亀裂で回折した超音波を受信する超音波探傷装置であって、
    前記対象物に超音波を入射させる送信用振動子と、前記対象物の亀裂で回折した超音波を受信する受信用振動子と、2つの車輪と、支持部材とを備え、
    前記2つの車輪は、互いの間隔が一定に保持されて前記対象物上を平行に転がるように、又それぞれの回転軸が転がり方向に互いに離れて位置するように前記支持部材に取り付けられ、前記2つの車輪それぞれの内部には、前記送信用振動子又は前記受信用振動子を収容するための空間が形成され、前記空間には超音波伝播用の液体が充填されており、
    前記送信用振動子及び前記受信用振動子は、前記空間内において、それが収容されている前記車輪と共に回転しないよう配置されていることを特徴とする超音波探傷装置。
  2. 前記2つの車輪それぞれの車軸となる2本のシャフト部材を更に備え、
    前記2本のシャフト部材それぞれは、前記2つの車輪のいずれかの前記空間内に、一部分が突き出した状態で前記支持部材に固定され、
    前記送信用振動子及び前記受信用振動子は、いずれか一方のシャフト部材に固定されている請求項1記載の超音波探傷装置。
  3. 前記2つの車輪それぞれの外周面に、前記対象物の表面と密着する部材が取り付けられている請求項1または2に記載の超音波探傷装置。
  4. 前記対象物の表面と密着する部材が、ゴム材料で形成されたチューブ状の部材であり、前記チューブ状の部材は前記2つの車輪それぞれの外周面に嵌め込まれている請求項3に記載の超音波探傷装置。
  5. 前記ゴム材料が天然ゴムである請求項4に記載の超音波探傷装置。
  6. 前記対象物がガスタービンのタービンブレードである請求項1〜5のいずれかに記載の超音波探傷装置。
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JP2008051557A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Kansai Electric Power Co Inc:The 超音波探触子及び超音波探傷装置
JP2011127996A (ja) * 2009-12-17 2011-06-30 Kansai Electric Power Co Inc:The 超音波探触子及び超音波探傷装置
KR101202185B1 (ko) * 2010-10-21 2012-11-20 주식회사 에네스지 터빈로터 중심공을 통한 휠 도브테일 자동 초음파탐상 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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