JP2005315716A - 半導体力学量センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 支持基板に支持された半導体層にエッチングによりトレンチを形成することで支持基板からリリースされた可動部を形成してなる半導体角速度センサにおいて、エッチングによって可動部を確実にリリースできるようにする。
【解決手段】 支持基板に支持された半導体層にエッチングにより半導体層の厚さ方向に貫通するトレンチ2が形成されており、半導体層には、トレンチ2によって区画され支持基板からリリースされた可動部20、30が備えられており、角速度が印加されたときの可動部20、30の変位状態に基づいて印加角速度を検出するようにした角速度センサにおいて、トレンチ2のうち可動部20、30に設けられているトレンチ2aの幅W1が、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅となっている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、支持基板に支持された半導体層にエッチングによりトレンチを形成することで支持基板からリリースされた可動部を形成してなる半導体力学量センサに関する。
一般に、この種の半導体力学量センサは、支持基板に支持された半導体層にエッチングにより半導体層の厚さ方向に貫通するトレンチが形成されており、半導体層には、トレンチによって区画され支持基板からリリースされた可動部が備えられているものである(たとえば、特許文献1参照)。
そして、角速度や加速度などの力学量が印加されたときの可動部の変位状態に基づいて印加力学量を検出するようにしている。
このような半導体力学量センサとしては、たとえば、両シリコン基板を酸化膜を介して貼り合わせてなるSOI(シリコンオンインシュレータ)基板を用いた角速度センサが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
このような半導体力学量センサは、SOI基板における両シリコン基板のうち一方を支持基板とし、半導体層としての他方のシリコン基板に対して、他方のシリコン基板の表面側からトレンチエッチングを施して可動部などの構造体のパターンを区画形成し、さらにサイドエッチングにより、他方のシリコン基板の下部を除去することで可動部をリリースしてなる、いわゆる表面加工型の半導体力学量センサである。
また、このような表面加工型の半導体力学量センサにおいては、エッチングの効率化や可動部の軽量化などのために、可動部などのエッチング残し部として面積の大きい部分に、複数個のトレンチ(貫通穴)を設けることが行われている(たとえば、特許文献3参照)。
特開2001−91265号公報 特開2001−133268号公報 特開2001−99861号公報
ところで、このような可動部を有する半導体力学量センサにおいては、本発明者らの検討によれば、次のような問題が生じることがわかった。
すなわち、支持基板上に支持された半導体層に上記したようなトレンチエッチングを施して、可動部を形成する工程において、可動部をリリースする際のエッチングレートがトレンチ幅に依存してしまう、ということが新たに発見された(図5参照)。
このため、可動部をリリースするにあたり、可動部のうちトレンチ幅の広い広ギャップ部(例えば20μm幅)のトレンチに面した部分では、エッチングが進まずリリースができないという問題が発生した。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、支持基板に支持された半導体層にエッチングによりトレンチを形成することで支持基板からリリースされた可動部を形成してなる半導体力学量センサにおいて、エッチングによって可動部を確実にリリースできるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、支持基板(1a)に支持された半導体層(1b)にエッチングにより半導体層(1b)の厚さ方向に貫通するトレンチ(2)が形成されており、半導体層(1b)には、トレンチ(2)によって区画され支持基板(1a)からリリースされた可動部(20、30)が備えられており、力学量が印加されたときの可動部(20、30)の変位状態に基づいて印加力学量を検出するようにした半導体力学量センサにおいて、トレンチ(2)のうち可動部(20、30)もしくはその外周に設けられているトレンチ(2a)の幅が、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅となっていることを特徴としている。
それによれば、可動部(20、30)は、当該可動部(20、30)または可動部(20、30)の外周に設けられているトレンチ(2)からリリースエッチングされるが、その可動部(20、30)もしくは可動部(20、30)の外周に設けられているトレンチ(2a)の幅が、センサのうちでリリースのエッチングレートが最大となるような幅となっているため、可動部(20、30)のエッチング時間を極力短いものにすることができる。
そのため、本発明によれば、支持基板(1a)に支持された半導体層(1b)にエッチングによりトレンチ(2)を形成することで支持基板(1a)からリリースされた可動部(20、30)を形成してなる半導体力学量センサにおいて、エッチングによって可動部(20、30)を確実にリリースさせることができる。
ここで、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の半導体力学量センサにおいては、可動部(20、30)に設けられているトレンチ(2a)の幅が、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅となっているものにできる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の半導体力学量センサにおいて、トレンチ(2)のうち可動部(20、30)の外周に設けられているトレンチ(2c、2d)は、比較的広い幅の部分とそれに対して比較的狭い幅の部分とが存在しており、可動部(20、30)に設けられているトレンチ(2a、2b)のうち、上記比較的広い幅の部分のトレンチ(2c)に面する部位に設けられているトレンチ(2a)の幅が、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅となっていることを特徴としている。
それによれば、可動部(20、30)のうち比較的広い幅を有するトレンチ(2c)に面する部位は、本来リリースのエッチングレートが遅い部位であるが、本発明では、当該部位に、エッチングレートが最大となるような幅を有するトレンチ(2a)を設けているため、当該部位において適切なリリースエッチングを行うことができ、好ましい。
さらに、請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の半導体力学量センサにおいて、可動部(20、30)に設けられているトレンチ(2a、2b)のうち、上記比較的狭い幅の部分のトレンチ(2d)に面する部位に設けられているトレンチ(2b)の幅は、上記比較的広い幅の部分のトレンチ(2c)に面する部位に設けられているトレンチ(2a)の幅よりも、エッチングレートが遅くなるような幅となっていることを特徴としている。
可動部(20、30)のうち比較的狭い幅を有するトレンチ(2d)に面する部位は、比較的広い幅を有するトレンチ(2a)に面する部位よりも、リリースのエッチングレートが速い部位であるが、本発明のようにすることにより、可動部(20、30)における比較的狭い幅を有するトレンチ(2d)に面する部位において、過大にエッチングがなされることを防止することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る半導体力学量センサとしての半導体角速度センサ100の概略平面構成を示す図であり、図2は、図1中のA−A一点鎖線に沿った概略断面図である。また、図3は、図1中のB部の拡大平面図である。
この角速度センサ100は、シリコン基板等からなる半導体基板1を加工することにより形成されたものである。
具体的には、この半導体基板1に、エッチング等の周知の半導体製造技術を用いてトレンチ2を形成することにより、図1に示されるように、固定された部分としての枠状の基部10、この基部10における枠内周部に位置して可動となっている可動部20、30等からなる構造体が区画され形成されている。
より具体的に言うならば、図2に示されるように、本角速度センサ100は、たとえば半導体基板1として両シリコン基板1a、1bを酸化膜1cを介して貼り合わせてなるSOI(シリコンオンインシュレータ)基板1を用いて形成されている。
そして、このSOI基板1における両シリコン基板1a、1bのうち第1のシリコン基板1a(図2中の下側)を支持基板として構成しており、半導体層としての第2のシリコン基板1b(図2中の上側)に対して、第2のシリコン基板1bの表面側からトレンチエッチング、さらにはサイドエッチングといった周知のマイクロマシン加工技術を施す。
それによって、当該第2のシリコン基板1bに上記トレンチ2を形成するとともに、当該トレンチ2によって区画された上記各部10、20、30等の構造体を、当該第2のシリコン基板1bに形成するものである。
ここで、図1では、上記構造体が形成されている第2のシリコン基板1bの表面側、すなわち支持基板1a上に支持された半導体層1bの表面側が示されている。また、図1中の破線および図2に示されるように、第2のシリコン基板1bのうち基部10の内周に位置する部位は、酸化膜1cと離間するように薄くなった薄肉部3となっている。
それによって、この基部10の内周部すなわち薄肉部3では、上記構造体が形成されている第2のシリコン基板1bは、第1のシリコン基板1aすなわち支持基板1aからリリースしている。
このようして、本例においては、当該第2のシリコン基板1bは、その基部10において、酸化膜1cを介して第1のシリコン基板1a上に支持されて固定されており、可動部20は、第1のシリコン基板1aすなわち支持基板1aからリリースされて可動となっている。
図1に示されるように、可動部20、30は、略矩形状の駆動用振動部20と、駆動用振動子部20を取り囲む矩形枠状の検出用振動部30と、駆動用振動部20および検出用振動部30を連結する複数個(図示例では4個)の駆動用梁部21と、検出用振動部30およびその外周の基部10を連結する複数個(図示例では2個)の検出用梁部31と、を備えている。
駆動用振動部20は、駆動用梁部21を介して検出用振動部30と一体化されており、さらに言うならば、駆動用振動部20は検出用振動部30および検出用梁部31を介在させてはいるが、駆動用梁部21を介して検出用振動部30、基部10、さらに支持基板としての第1のシリコン基板1aに連結されている。
各々の駆動用梁部21は、コの字型の折り返し形状をなしており、その一端部側が駆動用振動部20に接続され、他端部側が検出用振動部30における枠内周面に接続されている。
また、駆動用梁部21においては、上記コの字形状における互いに平行な一対の平行棒部22および23が、その長手方向と直交する方向にたわむようになっている。そのため、駆動用振動部20は図1中の矢印X方向に振動可能となっている。以下、この矢印X方向を、駆動用振動部20が振動する第1の方向Xと言うことにする。
一方、各々の検出用梁部31は、一対の梁32、33が平行に離間して配置されるとともにこれら両梁32、33の両端部が連結された長方形枠形状をなしている。
そして、一方の梁32の中間部が、基部10における枠内周面から突出した突出部に接続されて、基部10に固定支持されており、他方の梁33の中間部が、検出用振動部30に接続されている。
つまり、検出用振動部30は、検出用梁部31を介して基部10、さらには支持基板としての第1のシリコン基板1aに連結されている。
また、検出用梁部31においては、上記した互いに平行な一対の梁32、33が、その長手方向と直交する方向にたわむようになっている。
そのため、検出用振動部30は、上記基板1の平面内にて駆動用振動部20の振動方向である第1の方向Xと直交する方向、すなわち図1中の矢印Y方向に振動可能となっている。以下、この矢印Y方向を、検出用振動部30が振動する第2の方向Yと言うことにする。
また、検出用振動部30の外周部には、この外周部と対向する基部10の内周部に向かって突出する櫛歯状の突起部35が形成されており、この突起部35とかみ合うように当該基部10の内周部からも櫛歯状の突起部11が形成されており、両方の突起部11、35により、本センサ100の検出電極部11、35が構成されている。
なお、これら検出電極部11、35と可動部20、30とは、ともに基部10に連結されているが、基部10には図示しないトレンチ(溝)が形成されることにより、これら検出電極部11、35と可動部20、30とは、互いに電気的に独立している。
このように、本角速度センサ100においては、支持基板としての第1のシリコン基板1aに支持された半導体層としての第2のシリコン基板1bをエッチングすることにより、第2のシリコン基板1bの厚さ方向に貫通するトレンチ2が形成されている。
そして、第2のシリコン基板1bには、第1のシリコン基板1aからリリースされた可動部20、30が形成されている。ここで、可動部20、30は、駆動用振動部20と検出用振動部30とからなる。
そして、検出用振動部30は、第2の方向Yに変位可能な検出用梁部31を介して基部10から第1のシリコン基板1aに連結されており、駆動用振動部20は、第1の方向Xに変位可能な駆動用梁部21を介して検出用振動部30に連結されている。
さらに、この角速度センサ100において、本実施形態では、図1〜図3に示されるように、トレンチ2としては、可動部20、30の外周のトレンチ2(2c、2d)以外にも、可動部20、30すなわち駆動用振動部20および検出用振動部30にも、トレンチ2(2a、2b)が形成されている。
なお、本角速度センサ100においては、基部10の内周部において、エッチング残し部としての比較的面積の小さい各梁21、31や各櫛歯部11、35には、トレンチは設けられておらず、それ以外の部分であって面積が比較的大きい部分、すなわち駆動用振動部20および検出用振動部30にトレンチ2a、2bが設けられている。
上述したように本角速度センサ100は、SOI基板1における第1のシリコン基板1aを支持基板とし、第2のシリコン基板1bの表面側からトレンチエッチング、サイドエッチングを施すことにより、第2のシリコン基板1bに、第1のシリコン基板1aからリリースされた可動部20、30を形成することにより製造することができる。
そこで、本実施形態においても、このような表面加工型の半導体デバイスとしての角速度センサ100におけるエッチングの効率化や軽量化のために、エッチング残し部として面積の大きい可動部20、30に、複数個のトレンチ2a、2bを設けている。
ここにおいて、図3に示されるように、本実施形態では、センサ100全体のトレンチ2のうち可動部20、30に設けられているトレンチ2aの幅W1が、センサ100のうちでリリースのエッチングレートが最大となるような幅となっている。
特に、本実施形態では、図3に示されるように、可動部20、30の外周に設けられているトレンチ2c、2dは、比較的広い幅W3の部分のトレンチ2cとそれに対して比較的狭い幅W4の部分のトレンチ2dとが存在している。
そして、可動部20、30に設けられているトレンチ2a、2bのうち、上記比較的広い幅W3の部分のトレンチ2cに面する部位に設けられているトレンチ2aの幅W1が、センサ100のうちでリリースのエッチングレートが最大となるような幅となっている。
また、可動部20、30に設けられているトレンチ2a、2bのうち、上記比較的狭い幅W4の部分のトレンチ2dに面する部位に設けられているトレンチ2bの幅W2は、上記比較的広い幅W3の部分のトレンチ2cに面する部位に設けられているトレンチ2aの幅W1よりも、エッチングレートが遅くなるような幅となっている。
なお、本実施形態でいうトレンチの幅とは、トレンチの長手方向とは直交する方向に沿った幅であり、いわゆるトレンチ線幅のことである。
このような角速度センサ100の製造方法について、図4を参照して、より具体的に述べておく。図4は、本センサ100の製造方法を示す工程図である。
まず、図4(a)に示されるように、SOI基板1を用意し、このSOI基板1の第2のシリコン基板1bにフォトリソグラフ技術を用いて上記構造体10〜30に対応した形状のマスクを形成する。
その後、図4(b)に示されるように、CF4やSF6等のガスを用いてドライエッチング等にてトレンチエッチングを行い、トレンチ2を形成することによって、上記構造体10〜30のパターンを一括して形成する。
続いて、図4(c)に示されるように、さらにエッチングを進め、リリースエッチングとしてサイドエッチングを行って第2のシリコン基板1bの下部を除去し、上記薄肉部3を形成することで、可動部20、30をリリースする。このようにして角速度センサ100を製造することができる。
かかる構成を有する角速度センサ100の作動について述べる。まず、図示しないが電磁駆動もしくは容量駆動等により、駆動用振動部20を図1中の第1の方向Xに振動(駆動振動)させる。
この駆動振動のもと、図1に示されるように、紙面垂直方向の軸周りすなわち第1の方向Xおよび第2の方向Yと直交する軸周りに、角速度Ωが角速度センサ100に印加されると、駆動用振動部20に対して、第2の方向Yにコリオリ力が発生する。
このコリオリ力は、駆動用梁部21から検出用振動部30に伝わり、検出用振動部30と駆動用振動部20とが、図1中の第2の方向Yに一体に振動(検出振動)する。そして、この検出振動により、上記両突起部11、35間の距離が変化する。この距離変化を基部10に形成された図示しない配線部等を介して、当該両突起部11、35間の容量変化として検出することにより、上記角速度Ωが検出されるのである。
ところで、本実施形態によれば、第1のシリコン基板1aに支持された第2のシリコン基板1bにエッチングにより第2のシリコン基板1bの厚さ方向に貫通するトレンチ2が形成されており、第2のシリコン基板1bには、トレンチ2によって区画され第1のシリコン基板1aからリリースされた可動部20、30が備えられており、角速度が印加されたときの可動部20、30の変位状態に基づいて印加角速度を検出するようにした角速度センサにおいて、トレンチ2のうち可動部20、30に設けられているトレンチ2aの幅W1が、センサ100のうちでエッチングレートが最大となるような幅となっていることを特徴とする角速度センサ100が提供される。
可動部20、30は、当該可動部20、30および可動部20、30の外周に設けられているトレンチ2からリリースエッチングされるが、本実施形態では、その可動部20、30に設けられているトレンチ2aの幅W1を、センサ100のうちでリリースのエッチングレートが最大となるような幅としているため、可動部20、30のエッチング時間を極力短いものにすることができる。
そのため、本実施形態によれば、角速度センサ100において、エッチングによって可動部20、30を確実にリリースさせることができる。
特に、上述したように(図3参照)、本実施形態の角速度センサ100においては、トレンチ2のうち可動部20、30の外周に設けられているトレンチ2c、2dは、比較的広い幅W3の部分とそれに対して比較的狭い幅W3の部分とが存在しており、可動部20、30に設けられているトレンチ2a、2bのうち、上記比較的広い幅W3の部分のトレンチ2cに面する部位に設けられているトレンチ2aの幅W1が、センサ100のうちでエッチングレートが最大となるような幅となっていることを特徴としている。
それによれば、可動部20、30のうち比較的広い幅W3を有するトレンチ2cに面する部位は、本来リリースのエッチングレートが遅い部位であるが、本実施形態では、当該部位に、エッチングレートが最大となるような幅W1を有するトレンチ2aを設けているため、当該部位において適切なリリースエッチングを行うことができ、好ましい。
さらに、上述したように(図3参照)、本実施形態の角速度センサ100においては、可動部20、30に設けられているトレンチ2a、2bのうち、上記比較的狭い幅W4の部分のトレンチ2dに面する部位に設けられているトレンチ2bの幅W2は、上記比較的広い幅W3の部分のトレンチ2cに面する部位に設けられているトレンチ2aの幅W1よりも、エッチングレートが遅くなるような幅となっていることを特徴としている。
可動部20、30のうち比較的狭い幅W4を有するトレンチ2dに面する部位は、比較的広い幅W3を有するトレンチ2cに面する部位よりも、リリースのエッチングレートが速い部位であるが、本実施形態のようにすることにより、可動部20、30における比較的狭い幅W4を有するトレンチ2dに面する部位において、過大にエッチングがなされることを防止することができる。
本実施形態における上記した効果等について、図5および図6も参照して、より具体的に述べる。
図5は、トレンチ幅(単位:μm)とリリースエッチングのレート(単位:μm/分)との関係について、本発明者らが調査した結果を示す図である。また、図6は、本実施形態の角速度センサ100において、従来のトレンチ構成を採用した比較例を示す平面図であり、上記図3と同様の視点にて示してある。
図5に示されるように、エッチングレートは、あるトレンチ幅のところで最大となる。ここでは、トレンチ幅が図5中のP1点、たとえば7μm程度のところで、エッチングレートは最大値となる。また、トレンチ幅が約10μmを超えていくと、エッチングレートはほぼ0に近くなっていく。
上記図3に示される本実施形態の構成の場合、可動部20、30の外周に設けられている比較的広い幅W3のトレンチ2cの幅W3は、10μm以上、たとえば20μm程度である。
また、可動部20、30に設けられているトレンチ2a、2bのうち、上記比較的広い幅W3の部分のトレンチ2cに面する部位に設けられているトレンチ2aの幅W1は、最大エッチングレートとなる7μm程度とする。
また、可動部20、30に設けられているトレンチ2a、2bのうち、上記比較的狭い幅W4の部分のトレンチ2dに面する部位に設けられているトレンチ2bの幅W2は、上記幅W3よりもエッチングレートが遅くなる幅であり、たとえば図5中のP2点となる3μmまたは9μm程度とする。図3においては、幅W2は3μm程度としている。
このようにすることにより、本実施形態においては、可動部20、30において比較的リリースのエッチングレートが遅い部位では、エッチング時間を短くして確実なリリースを実現するとともに、可動部20、30において比較的エッチングレートの速い部位において、過大にエッチングがなされることを防止することができる。
それに対して、図6に示される比較例では、可動部20、30におけるトレンチ2bの幅W2が、すべて実質的に同一である。そのため、可動部20、30のうち比較的狭い幅W4を有するトレンチ2dに面する部位では、確実にリリースがなされるが、可動部20、30のうち比較的広い幅W3を有するトレンチ2cに面する部位では、エッチング残りが生じ、リリースが不完全になる可能性がある。
以上述べてきたように、本実施形態によれば、支持基板1aに支持された半導体層1bにエッチングによりトレンチ2を形成することで支持基板1aからリリースされた可動部20、30を形成してなる半導体力学量センサとしての角速度センサ100において、エッチングによって可動部20、30を確実にリリースさせることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、センサ100のうちでエッチングレートが最大となるような幅W1を有するトレンチ2aは、可動部20、30に設けられていたが、可動部20、30の外周に位置するトレンチ、すなわち上記図3でいうならば、可動部20、30の外形を区画するトレンチ2c、2dであってもよい。
また、本発明は、角速度センサに限定されるものではなく、加速度センサなどに適用してもよい。
要するに、本発明は、支持基板に支持された半導体層にエッチングにより半導体層の厚さ方向に貫通するトレンチが形成されており、半導体層には、トレンチによって区画され支持基板からリリースされた可動部が備えられており、力学量が印加されたときの可動部の変位状態に基づいて印加力学量を検出するようにした半導体力学量センサにおいて、トレンチのうち可動部もしくは可動部の外周に設けられているトレンチの幅を、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅としたことを要部とするものであり、その他の部分については、適宜設計変更が可能である。
本発明の実施形態に係る半導体力学量センサとしての角速度センサの概略平面構成を示す図である。 図1中のA−A一点鎖線に沿った概略断面図である。 図1中のB部の拡大平面図である。 上記実施形態の角速度センサの製造方法を示す工程図である。 トレンチ幅とリリースエッチングのレートとの関係について調査した結果を示す図である。 従来のトレンチ構成を採用した比較例を示す平面図である。
符号の説明
1…半導体基板としてのSOI基板、1a…支持基板としての第1のシリコン基板、
1b…半導体層としての第2のシリコン基板、2…トレンチ、
2a、2b…可動部に設けられているトレンチ、
2c、2d…可動部の外周に設けられているトレンチ、
20…可動部としての駆動用振動部、30…可動部としての検出用振動部。

Claims (4)

  1. 支持基板(1a)に支持された半導体層(1b)にエッチングにより前記半導体層(1b)の厚さ方向に貫通するトレンチ(2)が形成されており、
    前記半導体層(1b)には、前記トレンチ(2)によって区画され前記支持基板(1a)からリリースされた可動部(20、30)が備えられており、
    力学量が印加されたときの前記可動部(20、30)の変位状態に基づいて前記印加力学量を検出するようにした半導体力学量センサにおいて、
    前記トレンチ(2)のうち前記可動部(20、30)もしくはその外周に設けられているトレンチ(2a)の幅が、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅となっていることを特徴とする半導体力学量センサ。
  2. 前記可動部(20、30)に設けられているトレンチ(2a)の幅が、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅となっていることを特徴とする請求項1に記載の半導体力学量センサ。
  3. 前記トレンチ(2)のうち前記可動部(20、30)の外周に設けられているトレンチ(2c、2d)は、比較的広い幅の部分とそれに対して比較的狭い幅の部分とが存在しており、
    前記可動部(20、30)に設けられている前記トレンチ(2a、2b)のうち、前記比較的広い幅の部分のトレンチ(2c)に面する部位に設けられている前記トレンチ(2a)の幅が、センサのうちでエッチングレートが最大となるような幅となっていることを特徴とする請求項2に記載の半導体力学量センサ。
  4. 前記可動部(20、30)に設けられている前記トレンチ(2a、2b)のうち、前記比較的狭い幅の部分のトレンチ(2d)に面する部位に設けられている前記トレンチ(2b)の幅は、前記比較的広い幅の部分のトレンチ(2c)に面する部位に設けられている前記トレンチ(2a)の幅よりも、エッチングレートが遅くなるような幅となっていることを特徴とする請求項3に記載の半導体力学量センサ。
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