JP2005313448A - 液体貯留部材、及び、液体消費装置 - Google Patents

液体貯留部材、及び、液体消費装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡単な構成で液体貯留部材内の複数の検出位置で液量を検出可能とする。
【解決手段】 プリズム部66は、入射した光を透過又は反射可能な検出部70を途中に有すると共に、検出部70、入射部67、及び、出射部68を除く領域を、内部を通る光を導く光導波領域として構成し、検出部70は、インク貯留空部58内における上端検出位置Uから下端検出位置Lまでに亘って延在する縦長なスリット状に形成され、インクに浸漬した浸漬部分では入射した光の大部分をインク側に透過し、インクに浸漬していない非浸漬部分では入射した光の大部分を液量検出光として下流側に反射する状態に設けられ、上端検出位置Uから下端検出位置Lまでの間のインクの液面の位置に応じて出射部68の出射光量が変化するように構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、インク等の液体を貯留する液体貯留部材、及び、インクジェット式プリンタ等の液体消費装置に関するものであり、特に、発光素子及び受光素子から成る光センサを用いて液量を検出可能な液体貯留部材、及び、液体消費装置に関するものである。
液体を消費する液体消費装置としては、例えば、液体を液滴として吐出可能な液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから液体状のインクをインク滴として記録紙等の吐出対象物に対して吐出・着弾させて記録を行うインクジェット式プリンタ等の画像記録装置を挙げることができる。
この種の液体消費装置は、液体を貯留した液体貯留部材を着脱可能に搭載し、この液体貯留部材内の液体を液滴として液体噴射ヘッドから吐出するように構成されているのが一般的である。そして、液体貯留部材内の液体の残量が僅かとなった場合(以下、ニアエンドという)には、使用者が液体貯留部材の交換のタイミングを把握することができるように、液体貯留部材内の液体の残量を使用者に報知する構成を採ることが望ましい。
液体貯留部材内の液体の残量を検出するための手段としては、種々のものが提案されている。例えば、液体貯留部材としてのインクタンクの対向壁にそれぞれ透明な透光窓を設けると共に、この透光窓を介してインクタンク内に光を出射する発光素子と、この発光素子から出射されてインクタンク内を通った光を受光する受光素子とから構成される光学系(光センサ)を備え、受光素子が受光する光量の変化に基づいてインクタンク内のインク残量を検出するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭62−156963号公報
上記特許文献1に開示の構成では、インク残量を検出可能な位置(検出位置)が一箇所に限られる。即ち、発光素子の光が出射される部分のみでしかインク残量の検出ができない。
また、任意位置でのインク残量の検出を可能とするため、発光素子及び受光素子を液面の変化方向に移動可能な構成を採ったものや、発光素子及び受光素子の組を複数設け、これらの組をそれぞれ異なる検出位置に配置する構成を採ったものも提案されているが、何れも構成が大掛かりになったり、コスト面で不利となる問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で液体貯留部材内の液面の位置に応じた液量を連続的に検出可能な液体貯留部材、及び、液体消費装置を提供することにある。
本発明の液体貯留部材は、上記目的を達成するために提案されたものであり、液体を貯留する貯留空部と、該貯留空部と外部とを連通する液体連通部とを有し、
液体を消費する液体消費装置に装着され、該液体消費装置側の液体流路と前記貯留空部とを前記液体連通部を通じて連通可能に構成された液体貯留部材であって、
上流端側に入射部、下流端側に出射部を有し、前記液体消費装置側の発光素子からの光を前記入射部から入射し、前記出射部から前記液体消費装置側の受光素子に向けて出射可能な光導波路を備え、
該光導波路は、内部を通る光を透過又は反射可能な検出部を途中に有すると共に、該検出部、前記入射部、及び、前記出射部を除く領域を、内部を通る光を導く光導波領域として構成され、
前記検出部は、前記貯留空部内における上端検出位置から下端検出位置までに亘って延在する縦長なスリット状に形成され、液体に浸漬した浸漬部分では入射した光の大部分を液体側に透過し、液体に浸漬していない非浸漬部分では入射した光の大部分を液量検出光として下流側に反射する状態に設けられ、
上端検出位置から下端検出位置までの間の液面の位置に応じて前記出射部の出射光量が変化するように構成されたことを特徴とする。
上記構成によれば、貯留空部において上端検出位置から下端検出位置までに亘って延在する縦長なスリット状に形成された検出部の浸漬部分では入射した光の大部分が液体側に透過し、非浸漬部分では入射した光の大部分が液量検出光として下流側に反射するので、上端検出位置から下端検出位置までの間の液面の位置に応じて前記出射部の出射光量が変化する。これにより、簡単な構成で液体貯留部材の液量を液面の位置に応じて連続的に検出することが可能となる。
上記構成において、前記光導波領域の表面が鏡面加工されていることが望ましい。
また、上記構成において、前記検出部が、上端検出位置から下端検出位置に向けて次第に細く形成されていることが望ましい。
この構成によれば、検出部における非浸漬部分で液量検出光として反射された光が浸漬部分で透過するのを低減することができる。
また、この構成に替えて、前記検出部を、上記貯留空部内への配置状態において上端検出位置から下端検出位置に向けて液面変化方向に対して傾斜する状態に形成する構成を採用しても良い。
また、上記構成において、前記検出部の少なくとも一部を半鏡面加工するようにしても良い。
さらに、上記構成において、前記検出部の少なくとも一部を粗面加工することもできる。
上記各構成において、前記入射部が該入射部側の光導波路の軸方向に対して傾斜した傾斜面であることが望ましい。
この構成に替えて、前記入射部が曲面形状に形成されている構成を採用しても良い。
また、前記入射部が粗面加工されている構成を採用することもできる。
また、前記各検出部が、前記光導波路の内部を通る光の少なくとも一部が液体との境界部における全反射の臨界角よりも小さく、且つ、空気との境界部における全反射角の臨界角よりも大きい液量検出角度で入射される状態に設けられていることが望ましい。
上記各構成において、前記液量検出角度が略45°に設定される構成を採用することができる。
なお、略45°とは、45°から多少前後にずれた状態を含む意味である。
上記各構成において、前記光導波路が、前記検出部よりも上流側に、内部を通る光の進行方向を変換してこの光を前記検出部に対して前記液量検出角度で入射させる進行方向変換部を有することが望ましい。
この構成により、発光素子側から入射される光が直進光の場合でも、この光を進行方向変換部によって検出部に液量検出角度で入射させることができる。
そして、上記各構成において、前記光導波路が、内部の光を前記入射部から前記出射部に向けて単一方向に通すように構成されていることが望ましい。
なお、「単一方向」の文言は、光導波路を通る光の全体的な流れの方向が単一であることを意味し、途中の反射方向は考慮しない意味で用いる。
この構成によれば、光導波路は、内部に光を単一方向に通すことができれば足りるので、例えば、往路光及び復路光のような双方向の光を通すものと比較して、光導波路の軸に直交する方向の断面積を小さくすることができる。これにより、貯留空部内における光導波路の体積が占める割合を可及的に小さくすることができ、また、光導波路の形状の自由度を確保することができる。そのため、本発明を比較的小型の液体貯留部材にも適用することができる。
本発明の液体消費装置は、上記各構成の液体貯留部材を搭載し、
前記入射部に光を出射する発光素子、及び、前記出射部からの出射光を受光する受光素子を有する光センサを有し、前記受光素子の受光量の変化に基づいて、前記貯留空部内の液量を検出する液量検出手段を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、貯留空部において上端検出位置から下端検出位置までに亘って延在する縦長なスリット状に形成された検出部の浸漬部分では入射した光の大部分が液体側に透過し、非浸漬部分では入射した光の大部分が液量検出光として下流側に反射するので、上端検出位置から下端検出位置までの間の液面の位置に応じて前記出射部の出射光量が変化する。これにより、簡単な構成で液体貯留部材の液量を液面の位置に応じて連続的に検出することが可能となる。
さらに、液体を液滴として吐出可能な液体噴射ヘッドを備えた液体消費装置に、本発明の液体貯留部材を適用することで、貯留空部内の液量が僅かとなった状態を検出することが可能であるので、使用者に対してその旨を報知する構成を採ることもできる。そして、使用者は、これに応じて液体貯留部材のより適切な交換タイミングを把握することができる。これにより、液体が空になった状態で液体噴射ヘッドの動作が継続されることによる液体噴射ヘッドの損傷等の不具合を未然に防止することが出来る。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下においては、本発明の液体消費装置の一種として、本発明の液体貯留部材に相当するインクカートリッジ内のインクをインク滴として吐出可能なインクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッドの一種:以下、記録ヘッドという)を備えたインクジェット式プリンタ(以下、プリンタと略記する)を例に挙げる。
図1はプリンタ1の構成を示す斜視図である。このプリンタ1は、記録ヘッド2が取り付けられると共に、インクカートリッジ3が着脱可能に取り付けられるキャリッジ4と、記録ヘッド2の下方に配設されたプラテン5と、記録ヘッド2(キャリッジ4)を記録紙6(吐出対象物の一種)の紙幅方向に移動させるキャリッジ移動機構7と、ヘッド移動方向に直交する方向である紙送り方向に記録紙6を搬送する紙送り機構8とを備えて概略構成されている。ここで、紙幅方向とは、主走査方向であり、紙送り方向とは、副走査方向である。
キャリッジ4は、主走査方向に架設されたガイドロッド9に軸支された状態で取り付けられており、キャリッジ移動機構7の作動により、ガイドロッド9に沿って主走査方向に移動するように構成されている。キャリッジ4の主走査方向の位置は、リニアエンコーダ10によって検出され、検出信号が位置情報としてプリンタコントローラの制御部42(図3参照)に送信される。これにより、制御部42はこのリニアエンコーダ10からの位置情報に基づいてキャリッジ4(記録ヘッド2)の走査位置を認識しながら、記録ヘッド2による記録動作(吐出動作)等を制御することができる。
また、キャリッジ4には、各インクカートリッジ3内のインク残量(本発明における液量に相当)を検出するために用いられる光センサ37(図3参照)が設けられている。この光センサ37を用いたインク残量の検出については後述する。
図2は、上記記録ヘッド2の構成を説明する部分断面図である。この記録ヘッド2は、ケース12と、このケース12内に収納される振動子ユニット13と、ケース12の底面(先端面)に接合される流路ユニット14等を備えている。上記のケース12は、例えば、エポキシ系樹脂により作製され、その内部には振動子ユニット13を収納するための収納空部15が形成されている。振動子ユニット13は、圧力発生素子の一種として機能する圧電振動子16と、この圧電振動子16が接合される固定板17と、圧電振動子16に駆動信号等を供給するためのフレキシブルケーブル18とを備えている。圧電振動子16は、圧電体層と電極層とを交互に積層した圧電板を櫛歯状に切り分けることで作製された積層型であって、積層方向に直交する方向に伸縮可能な縦振動モードの圧電振動子である。
流路ユニット14は、流路形成基板19の一方の面にノズルプレート20を、流路形成基板19の他方の面に弾性板21をそれぞれ接合して構成されている。この流路ユニット14には、リザーバ22と、インク供給口23と、圧力室24と、ノズル連通口25と、ノズル開口26とを設けている。そして、インク供給口23から圧力室24及びノズル連通口25を経てノズル開口26に至る一連のインク流路が、ノズル開口26毎に対応して形成されている。リザーバ22には、インク供給路22′(本発明における液体流路に相当)を介してインク供給針62(図4参照)が接続されている。
上記ノズルプレート20は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル開口26が列状に穿設されたステンレス等の金属製の薄いプレートである。このノズルプレート20には、ノズル開口26の列(ノズル列)が複数設けられており、1つのノズル列は、例えば180個のノズル開口26によって構成される。そして、本実施形態における記録ヘッド2は、夫々異なる色のインク(本発明における液体の一種)、具体的には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の合計4色のインクを貯留する4つのインクカートリッジ3を装着可能に構成されており、これらの色に対応させて合計4列のノズル列がノズルプレート20に形成されている。このインクカートリッジ3についての詳細は後述する。
上記弾性板21は、支持板27の表面に弾性体膜28を積層した二重構造である。本実施形態では、金属板の一種であるステンレス板を支持板27とし、この支持板27の表面に樹脂フィルムを弾性体膜28としてラミネートした複合板材を用いて弾性板21を作製している。この弾性板21には、圧力室24の容積を変化させるダイヤフラム部29が設けられている。また、この弾性板21には、リザーバ22の一部を封止するコンプライアンス部30が設けられている。
上記のダイヤフラム部29は、エッチング加工等によって支持板27を部分的に除去することで作製される。即ち、このダイヤフラム部29は、圧電振動子16の先端面が接合される島部31と、この島部31を囲う薄肉弾性部32とからなる。上記のコンプライアンス部30は、リザーバ22の開口面に対向する領域の支持板27を、ダイヤフラム部29と同様にエッチング加工等によって除去することにより作製され、リザーバ22に貯留された液体の圧力変動を吸収するダンパーとして機能する。
そして、上記の島部31には圧電振動子16の先端面が接合されているので、この圧電振動子16の自由端部を伸縮させることで圧力室24の容積を変動させることができる。この容積変動に伴って圧力室24内のインクに圧力変動が生じる。そして、記録ヘッド2は、この圧力変動を利用してノズル開口26からインク滴を吐出させるようになっている。
図3はプリンタ1の電気的な構成を示すブロック図である。このプリンタ1は、プリンタコントローラ35と、プリントエンジン36と、光センサ37とで概略構成されている。プリンタコントローラ35は、ホストコンピュータ等の外部装置からの印刷データ等が入力される外部インタフェース(外部I/F)39と、各種データ等を記憶するワークエリアとして機能するRAM40と、各種データ処理のための制御ルーチン等を記憶したROM41と、各部の制御を行う制御部42と、クロック信号CKを発生する発振回路43と、記録ヘッド2へ供給する駆動信号を発生する駆動信号発生回路44と、印刷データをドットパターンに展開することで得られた吐出データや駆動信号等を記録ヘッド2に出力するための内部インタフェース(内部I/F)45とを備えている。
プリントエンジン36は、記録ヘッド2と、キャリッジ移動機構7と、紙送り機構8とから構成されている。記録ヘッド2は、吐出データがセットされるシフトレジスタ(SR)49と、シフトレジスタ49にセットされた吐出データをラッチするラッチ回路50と、電圧増幅器として機能するレベルシフタ51と、圧電振動子16に対する駆動信号の供給を制御するスイッチ回路52と、圧電振動子16とを備えている。
光センサ37は、拡散光を出射する発光ダイオードで構成された発光素子55と、フォトダイオード等により構成される受光素子56とを有しており、本実施形態においては4つのインクカートリッジ3に対応させて発光素子55及び受光素子56を合計4組備えている(発光素子55a〜55d及び受光素子56a〜56d)。この光センサ37は、制御部42と電気的に接続されており、この制御部42により発光素子55からの発光が制御されると共に、受光素子56で受光された光量(受光量)に応じた受光信号が制御部42に出力されるようになっている。
次に、上記インクカートリッジ3について説明する。図4は、インクカートリッジ3の構成を説明する断面図である。本実施形態におけるインクカートリッジ3は、内部にインク貯留空部(本発明における貯留空部の一種)58が形成された中空箱体状のケース59と、蓋部材60と、インク貯留空部58とインクカートリッジ3の外部とを連通するインク導出部61(本発明における液体連通部に相当)により構成される。ケース59は上面が開放された箱状部材であり、蓋部材60はケース59の開放上面を塞ぐ板状部材である。そして、これらのケース59と蓋部材60は、共にポリプロピレン等の合成樹脂で作製された部材であり、溶着や接着等によって液密状態で一体化されている。また、インク導出部61は、ケース59の底部に形成されており、記録ヘッド2側に設けられたインク供給針62が挿入される部分である。このインク導出部61内には、例えばエラストマー等の弾性材料により作製されたパッキン63が配設されている。このパッキン63は、その弾性によって、挿入されたインク供給針62に当接して液密状態を確保する。
インク導出部61のインク貯留空部58側の端部には、インク内の異物を濾別するフィルタ64が配設されている。このため、インク貯留空部58内のインクは、フィルタ64によって濾過された後にインク供給針62側に導出されるようになっている。そして、インク導出部61にインク供給針62が挿入されると、このインク供給針62のインク導入孔(図示せず)及び針流路62′を通じてインク貯留空部58とインク供給路22′(図2参照)とが液密状態で連通し、記録ヘッド2のリザーバ22側にインクが供給されるようになっている。
このインクカートリッジ3のインク貯留空部58内には、例えば、アクリル、ガラス等の光透過性部材により形成されたプリズム部66(本発明における光導波路の一種に相当)が配設されている。プリズム部66は、本実施形態においてはポリカーボネート製の断面矩形状の棒材で作製されており、発光素子55からの光が入射される入射部67が形成された入射導波路66aと、受光素子56に対してプリズム部66内部を通ってきた光を出射可能な出射部68が形成された出射導波路66bと、これらの導波路66a,66bを一連に繋ぐ連結導波路66cとによって略コ字状に形成されている。即ち、プリズム部66は、上流端側に入射部67、下流端側に出射部68を有し、発光素子55からの光を入射部67から入射し、内部を単一方向に通して出射部68から受光素子56に向けて出射可能に構成されている。
このプリズム部66の形状に関し、内部に光を単一方向に通すことができれば足りるので、例えば、往路光及び復路光のような双方向の光を通すものと比較して、プリズム部66の軸に直交する方向の断面積を小さくすることができる。これにより、インク貯留空部58内におけるプリズム部66の体積が占める割合を可及的に小さくすることができ、また、プリズム部66の形状の自由度を確保することができる。そのため、このプリズム部66は、インクカートリッジ3のように比較的小型の液体貯留部材にも適用することができる。
なお、このプリズム部66の入射部67、出射部68、及び、液量検出領域である検出部70を除く領域は鏡面加工されており、この鏡面加工が施された鏡面領域は、入射した光を導く光導波領域として構成されている(図中太線部分)。この鏡面領域(光導波領域)の表面は、クロムやアルミニウム等の金属の蒸着又はスパッタリング等によって金属膜を形成することで鏡面加工が施されている。この金属膜の厚さは光や赤外線の波長以上の厚み、具体的には、1μm以上の厚みに設定されており、鏡面領域に入射した光はほぼ全反射するようになっている。この鏡面加工に関し、金属膜にさらにSiO(二酸化シリコン),Al(アルミナ),ZrO(ジルコニア),Ta(五酸化タンタル)等の誘電体膜を積層することで、金属膜のみの場合よりも光損失の少ない鏡面を形成することができる。また、上記誘電体膜を、プリズム部66全体に保護膜として形成することにより、貯留される液体、即ち、本実施形態におけるインク等によって鏡面加工部分やプリズム部66全体が侵されるのを防止することができる。
プリズム部66の途中、具体的には、入射導波路66aには、この入射導波路66aの長手方向(プリズム部66の軸方向)に縦長なスリット状の検出部70が設けられている。この検出部70は、鏡面加工が施されていない領域であり、入射した光を透過又は反射可能に構成されている。また、本実施形態における検出部70は、図5に示すように、液面変化方向の上側から下側に向けて次第に細くなる先細り形状に形成されている。
さらに、検出部70には、撥水材料を塗布することで撥水処理が施されており、これにより、インクに浸漬していない非浸漬状態においてインク滴が付着するのを可及的に抑制し、インク滴が付着した部分で光が散乱して検出精度が低下するのを防止することが可能となる。撥水材料としては、フッ素系コーティング材を用いることができる。なお、この撥水処理をプリズム部66全体に施しても良い。
上記プリズム部66は、検出部70の上端及び下端がそれぞれインク貯留空部58における上端検出位置U及び下端検出位置Lに配置され、且つ、入射部67と出射部68とが蓋部材60から外側(上方)に突出した状態でインクカートリッジ3に固定されている。即ち、検出部70は、インク貯留空部58における上端検出位置Uから下端検出位置Lまでに亘って延在している。
インクカートリッジ3がプリンタ1(キャリッジ4)の然るべき位置に適切に装着された状態では、入射部67及び出射部68は、それぞれ光センサ37の発光素子55及び受光素子56に対向するようになっている。そして、入射部67は、入射導波路66a(入射部67側のプリズム部66)の軸方向に対して45°の角度を有する傾斜面として形成されると共に、発光素子67からの光が略垂直に入射される状態に構成されている。即ち、発光素子55から出射された光は、斜め、即ち、略45°の入射角でプリズム部66の鏡面領域に入射する。鏡面領域に入射した光は対向する鏡面領域に向けて反射する。つまり、プリズム部66は、入射部67から入射した光が、対向する鏡面領域間で交互に入反射を繰り返しながら内部を進行するように構成されている。そのため、プリズム部66の内部を通る光は、途中に設けられた検出部70にも略45°の角度で入射される。
ここで、本実施形態における発光素子55から出射される光に対し、プリズム部66の材質であるポリカーボネートの屈折率は約1.59、水性インクの屈折率は約1.33である。このことから、検出部70がインクに浸漬した状態(以下、浸漬状態という)での検出部70とインクとの境界部における全反射の臨界角は略57°である。一方、検出部70に空気が接触している状態(以下、非浸漬状態という)での検出部70と空気(屈折率1)との境界部における全反射の臨界角は略39°である。即ち、検出部70は、図6に示すように、インクとの境界部における臨界角よりも小さく、空気との境界部における全反射角の臨界角よりも大きい角度(以下、液量検出角度θdと表記する)で、プリズム部66の内部を通る光が入射されるようになっている。そのため、検出部70において、インクに浸漬した浸漬部分に入射した光の大部分はインク側(インク貯留空部58側)に透過する一方、インクに浸漬していない(空気が接触した)非浸漬部分に入射した光の大部分は液量検出光として下流側に反射し、出射部68から出射して受光素子56に到達するようになっている。
以上のように構成されたプリズム部66では、インク貯留空部58内における上端検出位置Uから下端検出位置Lまでの間のインクの液面の位置に応じて出射部68の出射光量が連続して変化するようになっている。そして、上記構成のプリンタ1では、プリズム部66、制御部42、及び光センサ37が本発明における液量検出手段として機能し、出射部68の出射光量の変化、即ち、受光素子56の受光量(受光信号)の変化に基づいて、インク貯留空部58内のインク残量が検出される。
以下、インク残量の検出について図4、図7、及び図8を参照して説明する。なお、図4は、インク貯留空部58内のインクが満量であってインクの液面が上端検出位置Uよりも上方に位置する状態を示している。また、図7は、インクの液面が上端検出位置Uを下回って、インク残量が略半分となった状態(インク液面が上端検出位置Uと下端検出位置Lとの略中間に位置する状態)を示しており、図8は、インクの液面が下端検出位置Lを下回って、インク残量が僅か(ニアエンド)となった状態を示している。
図4の状態において、発光素子55から出射され、傾斜面として形成された入射部67にほぼ垂直に入射した光は、対向する鏡面領域間で液量検出角度θdでの入反射を交互に繰り返しながら入射導波路66aの内部を進行し、検出部70に液量検出角度θdで入射する。図4に示す状態では、検出部70の全体が浸漬状態であるので、検出部70に入射した光の大部分はインク側(インク貯留空部58側)に透過する。
したがって、図4に示す状態においては、出射部68の出射光量は最も少ない。この出射部68の出射光は受光素子56で受光され、この受光量に応じたレベルの受光信号が受光素子56制御部42に出力される。本実施形態においては、ROM41等の記憶手段に、出射部68の出射光量、即ち、受光素子56の受光信号のレベルとインク残量との関係を表すテーブルが記憶されており、制御部42は、このテーブルを参照して、受光信号のレベルに応じたインク残量を判定(検出)する。制御部42は、図4の状態における受光信号のレベルでは、インク貯留空部58内のインク残量が充分な状態にあると判定する。
次に、図7の状態では、インク貯留空部58内のインクの液面が、上端検出位置Uと下端検出位置Lとの略中間に位置しているので、検出部70の上側半分は非浸漬状態であり、下側半分は浸漬状態である。そして、検出部70の非浸漬部分に入射した光は大部分が液量検出光として下流側に反射する一方、浸漬部分に入射した光は大部分がインク側に透過する。上記したように、本実施形態の検出部70は、上側(上端検出位置U側)から下側(下端検出位置L側)に向けて次第に細く形成されているため、非浸漬部分で液量検出光として反射された光が浸漬部分で透過するのを低減することができる。これにより、非浸漬部分で液量検出光として反射された光の少なくとも一部は、出射部68から出射して受光素子56に受光されるので、出射部68からの出射光量は、インクの液面の位置に応じて連続的に変化する。したがって、受光素子56から制御部42に出力される受光信号のレベルも連続的に変化するので、制御部42は、インク残量を連続的に検出することが可能となり、図7に示す状態においては、インク貯留空部58内のインク残量が略半分となったと判定する。
そして、図8の状態、即ち、インク貯留室58内のインク残量が僅かとなって、インクの液面が下端検出位置Lを下回った状態では、検出部70の全体が非浸漬状態となる。そのため、検出部70に入射した光は大部分が液量検出光として下流側に反射し、出射部68から出射される。これにより、出射部68の出射光量は、図7の状態と比べてさらに増加して最大となり、受光素子56からは受光量に応じたレベルの受光信号が制御部42に出力される。そして、制御部42は、上記テーブルに基づき受光素子56からの受光信号がニアエンドに相当するレベルを超えた場合には、インク貯留室58内のインク残量がニアエンドになったと判断する。つまり、インク残量がニアエンドとなった状態が検出される。
制御部42は、以上のようにしてインク貯留室58内のインク残量を検出すると、使用者に対してインクカートリッジ3内のインク残量を報知する処理を行う。例えば、制御部42は、インク残量を示す情報を外部I/F39を介してホストコンピュータ等の外部装置に出力する。これに応じて外部装置では、このインク残量の情報に基づいて各インクカートリッジ3内のインク残量に関する表示装置への表示を行うことができる。例えば、使用者がインクカートリッジ3内のインク残量を視覚的に容易に認識することができるようにインク残量に応じて長さが変化するバーを表示したり、残りのインクでの印刷可能枚数を表示したりすることができる。
また、制御部42は、インク残量がニアエンドとなった場合には、プリンタ1の筐体の外表面に設けられた表示装置や外部装置の表示装置等に、ニアエンドとなったことを示すランプ(図示せず)等を点灯又は点滅させる制御を行うことで、使用者に対してインクカートリッジ3内のインク残量が僅かとなった旨を報知する。これにより、使用者は、より適切なインクカートリッジ3の交換タイミングを把握することができるので、インクを無駄なく使用することができ、使用者に対するランニングコストの負担を低減することができる。また、インクカートリッジ3内のインクが空となった状態で記録動作が継続されることによる記録ヘッド2の損傷等の不具合を防止することができる。
以上のように、プリズム部66を、インク貯留空部58内における上端検出位置Uから下端検出位置Lまでの間のインクの液面の位置に応じて出射部68の出射光量が連続的に変化するように構成したので、簡単な構成でインクカートリッジ3(インク貯留空部58)内のインクの液面の位置に応じたインク残量を連続的に検出することが可能となる。そのため、制御部42は、より詳細なインク残量を使用者に対して報知することができ、使用者は、インクカートリッジ3のより適切な交換タイミングを把握することができる。
なお、検出部70の形状に関しては、図5に示したような先細り形状には限らず、任意の形状を採用することができる。例えば、図9に示すように、上端検出位置Uから下端検出位置Lまで同じ幅の矩形のスリット状にすることもできる。この場合、検出部70における非浸漬部分で液量検出光として下流側に反射された光を浸漬部分で反射可能にするという観点から、検出部70を少なくとも一部を半鏡面加工するのが好ましい。この半鏡面は、クロムやアルミニウム等の金属の蒸着又はスパッタリング等によって比較的薄い金属膜を形成することで構成することができる。なお、半鏡面の金属膜の厚みに関し、検出部70がインクに浸漬した状態で受光素子56が受光信号を出力可能な量の光が反射される程度の厚み、具体的には、10nm〜300nm程度が望ましい。
また、図10に示すように、検出部70を、インク貯留空部58内への配置状態において上端検出位置Uから下端検出位置Lに向けて液面変化方向に対して傾斜する状態に形成するようにしてもよい。この構成によっても、非浸漬部分で液量検出光として反射された光が浸漬部分で透過するのを低減することができるので、インク残量の連続的な検出が可能となる。
また、検出部70を、鏡面加工されていない非鏡面領域と、鏡面加工されている鏡面領域との2つの領域に分けて構成することもできる。即ち、検出部70の一部に鏡面加工を施しても良い。この構成によっても、非浸漬部分で液量検出光として下流側に反射された光を浸漬部分の鏡面領域で反射可能にすることができる。この場合、非鏡面領域に対する鏡面領域の面積の割合を調整することで、浸漬状態において状態検出光として反射される光の光量を任意に設定することができる。
また、検出部70の全体に半鏡面加工を施して、浸漬状態と非浸漬状態とに拘らず出射部68から必ず光が出射されるように構成することで、インクカートリッジ3の装着状態の適否や光センサ37の動作状態を検出することが可能となる。例えば、制御部42は、出射部68から出射光が得られている状態、即ち、受光素子56から受光信号が出力されている状態では、インクカートリッジ3の装着状態や光センサ37の動作状態が正常であると判断する。一方、発光素子55及び受光素子56に対する入射部67及び出射部68の位置がずれている場合や、光センサ37が寿命や故障等により動作しない等の不具合が発生している場合には出射部68から光が出射されず、受光素子56から受光信号が出力されないので、制御部42は、インクカートリッジ3の装着状態や光センサ37の動作状態が異常であると判断する。この場合、制御部42が使用者に対してインクカートリッジ3又は光センサ37が異常状態である旨を報知する処理を行うことで、使用者はインクカートリッジ3の装着状態を確認したり、光センサ37の発光素子55又は受光素子56の交換等の措置を行うことができる。
なお、検出部70の少なくとも一部の表面を粗面加工することにより、この粗面加工を施した部分に入射した光を透過し易くすることも可能である。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図11は、第2実施形態におけるインクカートリッジ3の構成を説明する断面図である。なお、上記第1実施形態と同一の部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。本実施形態におけるプリズム部75は、ポリカーボネート製の断面円形の棒材によって略U字状に作製されており、上記第1実施形態におけるプリズム部66と同様に、入射部67、出射部68、及び、検出部70を除いて鏡面加工が施されている(図中太線部分)。
本実施形態におけるプリズム部75は、図12に示すように、入射部67が球面形状に形成されている点に特徴を有する。そして、発光素子55から出射された光は、この入射部67において屈曲し、同図に示すように散乱光としてプリズム部75に入射する。即ち、このプリズム部75は、入射部67から入射した光が様々な角度で鏡面領域での入反射を繰り返しながら内部を進行するように構成されている。この構成によっても、プリズム部75の内部を通る光の成分の少なくとも一部を、液量検出角度θdで検出部70に入射させることが可能であるので、検出部70の浸漬状態又は非浸漬状態に応じて出射部68の出射光量が変化する。したがって、本実施形態においても、この出射部68の出射光量の変化に基づいてインク貯留空部58内のインク残量を連続的に検出することが可能である。
なお、本実施形態においては、入射部67を、凸状の球面形状に構成した例を示したが、発光素子55側からの光を散乱光としてプリズム部内に入射可能な形状であれば、これには限らない。例えば、入射部67を凹状の球面形状に形成しても良い。また、例えば、図13に示すように、入射部67の表面を粗面加工することで、細かい凹凸を設けるようにしても良い。これらの構成によっても、発光素子55側からの光を散乱させることができる。
図14は、本発明の第3実施形態におけるインクカートリッジ3の構成を説明する断面図であり、上記各実施形態と同一の部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。本実施形態におけるプリズム部76は、上記第1実施形態と同様にポリカーボネート製の断面矩形状の棒材で作製されており、入射導波路66aと、出射導波路66bと、これらの導波路66a,66bの軸方向と90°で交わる連結導波路66cとによって略コ字状に形成されている。また、このプリズム部76も、入射部67、出射部68、及び、検出部70を除いて鏡面加工が施されている。
そして、本実施形態においては、入射導波路66aと連結導波路66cとの交差部分に、これらの導波路66a,66cのそれぞれの軸方向に対して45°の角度を有する第1反射面77aが形成され、連結導波路66cと出射導波路66bとの交差部分に、これらの導波路66c,66bに対してそれぞれ22.5°,67.5°の角度を有する第2反射面77bが形成されている点に特徴を有する。
また、本実施形態における発光素子55′は、直進光を出射する半導体レーザーで構成されており、この発光素子55′から出射された光は、入射部67から入射導波路66aの軸方向とほぼ平行にプリズム部76内に入射し、入射導波路66aを通じて第1反射面77aに入射するようになっている。上記したように、この第1反射面77aは入射導波路66aの軸方向に対して45°の角度を有するため、第1反射面77aに入射した光は、この面で反射され、第2反射面77b側に向けて90°進行方向を変換する。
第1反射面77aで反射された光は、図15に示すように、略67.5°の角度で第2反射面77bに入射すると共に同角度で反射され、検出部70に向けて45°進行方向を変換する。そして、第2反射面77bで反射した光は、検出部70に対して略45°、即ち、液量検出角度θdで入射するようになっている。即ち、これらの反射面77a,77bは、検出部70よりも上流側に設けられ、プリズム部76の内部を通る光の進行方向を変換し、検出部70に対して液量検出角度θdで入射させる進行方向変換部の一種に相当する。
このように、発光素子55′側から入射される光が直進光の場合でも、この光を反射面77a,77bによって検出部70に液量検出角度θdで入射させることができるので、インクの液面の位置に応じて出射部68の出射光量が変化する。したがって、本実施形態の構成においても、この出射部68の出射光量の変化に基づいてインク貯留空部58内のインク残量の連続的な検出が可能である。
ところで、本発明は、上記した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
例えば、上記液量検出角度θdに関し、上記実施形態においては、この液量検出角度を45°に設定した例を示したが、これに限らず、インクとの境界部における臨界角よりも小さく、空気との境界部における全反射角の臨界角よりも大きい角度であれば任意の角度を採用することができる。
また、上記各実施形態においては、貯留空部内の液体が減少する液体貯留部材としてインクカートリッジ3を例示したが、これには限らない。例えば、プリンタにおけるクリーニング動作やフラッシング動作(インク滴の捨て打ち)等により生じる廃インクを貯留する廃インクタンクのように、貯留空部内の液体が増加する液体貯留部材にも本発明を適用することも可能である。この場合、貯留空部の液体が満量の直前に相当する検出位置に検出部を配置し、出射部からの出射光が得られなくなった状態を満量直前として検出することができる。
なお、光センサ37に関し、上記では、4つのインクカートリッジ3に対応させて発光素子55及び受光素子56を4組設けた例を示したが、これには限らない。例えば、発光素子55及び受光素子56を1組だけ設け、検出対象のインクカートリッジ3の入射部67及び出射部68がそれぞれ発光素子55及び受光素子56に対向するようにキャリッジ4を移動する構成としても良い。
また、上記実施形態では、本発明の圧力発生素子として所謂縦振動モードの圧電振動子16を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、電界方向(圧電体と内部電極との積層方向)に振動可能な圧電振動子であってもよい。また、ノズル列毎にユニット化されているものに限らず、所謂撓み振動モードの圧電振動子のように、圧力室24毎に設けられるものであってもよい。さらに、圧電振動子に限らず、発熱素子等の他の圧力発生素子を用いることもできる。
また、本発明は、液体を貯留する液体貯留部材を搭載するものであれば、上記プリンタ以外の液体消費装置にも適用できる。例えば、ディスプレー製造装置、電極製造装置、チップ製造装置、マイクロピペット等にも適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。 プリンタの電気的な構成を説明するブロック図である。 インクカートリッジの構成を説明する断面図であり、インク貯留空部内のインクが満量の状態を示す図である。 図4におけるA−A線矢視図である。 検出部に入射される光の入射角度を説明する拡大図である。 インクカートリッジの構成を説明する断面図であり、インク貯留空部内のインク残量が略半分となった状態を示す図である。 インクカートリッジの構成を説明する断面図であり、インク貯留空部内のインク残量がニアエンドとなった状態を示す図である。 検出部の変形例を説明する模式図である。 検出部の他の変形例を説明する模式図である。 第2実施形態におけるインクカートリッジの構成を説明する断面図である。 入射部の形状を説明する拡大図である。 入射部の変形例を説明する拡大図である。 第3実施形態におけるインクカートリッジの構成を説明する断面図である。 第3実施形態における検出部に入射される光の入射角度を説明する拡大図である。
符号の説明
1 プリンタ,2 記録ヘッド,3 インクカートリッジ,4 キャリッジ,5 プラテン,6 記録紙,7 キャリッジ移動機構,8 紙送り機構,9 ガイドロッド,10 リニアエンコーダ,12 ケース,13 振動子ユニット,14 流路ユニット,15 収納空部,16 圧電振動子,17 固定板,18 フレキシブルケーブル,19 流路形成基板,20 ノズルプレート,21 弾性板,22 リザーバ,22′ インク流路,23 インク供給口,24 圧力室,25 ノズル連通口,26 ノズル開口,27 支持板,28 弾性体膜,29 ダイヤフラム部,30 コンプライアンス部,31 島部,32 薄肉弾性部,35 プリンタコントローラ,36 プリントエンジン,37 光センサ,39 外部インタフェース,40 RAM,41 ROM,42 制御部,43 発振回路,44 駆動信号発生回路,45 内部インタフェース,47 紙送りモータ,49 シフトレジスタ,50 ラッチ回路,51 レベルシフタ,52 スイッチ回路,55 発光素子,56 受光素子,58 インク貯留空部,59 ケース,60 蓋部材,61 インク導出部,62 インク供給針,63 パッキン,64 フィルタ,66,75,76 プリズム部,67 入射部,68 出射部,70 検出部,77a,77b 反射面

Claims (15)

  1. 液体を貯留する貯留空部と、該貯留空部と外部とを連通する液体連通部とを有し、
    液体を消費する液体消費装置に装着され、該液体消費装置側の液体流路と前記貯留空部とを前記液体連通部を通じて連通可能に構成された液体貯留部材であって、
    上流端側に入射部、下流端側に出射部を有し、前記液体消費装置側の発光素子からの光を前記入射部から入射し、前記出射部から前記液体消費装置側の受光素子に向けて出射可能な光導波路を備え、
    該光導波路は、内部を通る光を透過又は反射可能な検出部を途中に有すると共に、該検出部、前記入射部、及び、前記出射部を除く領域を、内部を通る光を導く光導波領域として構成され、
    前記検出部は、前記貯留空部内における上端検出位置から下端検出位置までに亘って延在する縦長なスリット状に形成され、液体に浸漬した浸漬部分では入射した光の大部分を液体側に透過し、液体に浸漬していない非浸漬部分では入射した光の大部分を液量検出光として下流側に反射する状態に設けられ、
    上端検出位置から下端検出位置までの間の液面の位置に応じて前記出射部の出射光量が変化するように構成されたことを特徴とする液体貯留部材。
  2. 前記光導波領域の表面は、鏡面加工されていることを特徴とする請求項1に記載の液体貯留部材。
  3. 前記検出部は、上端検出位置から下端検出位置に向けて次第に細く形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体貯留部材。
  4. 前記検出部は、上記貯留空部内への配置状態において上端検出位置から下端検出位置に向けて液面変化方向に対して傾斜する状態に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体貯留部材。
  5. 前記検出部の少なくとも一部は、半鏡面加工されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の液体貯留部材。
  6. 前記検出部の少なくとも一部は、粗面加工されていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の液体貯留部材。
  7. 前記入射部は、該入射部側の光導波路の軸方向に対して傾斜した傾斜面として形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の液体貯留部材。
  8. 前記入射部は、曲面形状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の液体貯留部材。
  9. 前記入射部は、粗面加工されていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の液体貯留部材。
  10. 前記検出部は、前記光導波路の内部を通る光の少なくとも一部が、液体との境界部における全反射の臨界角よりも小さく、且つ、空気との境界部における全反射角の臨界角よりも大きい液量検出角度で入射される状態に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の液体貯留部材。
  11. 前記液量検出角度は、略45°に設定されていることを特徴とする請求項10に記載の液体貯留部材。
  12. 前記光導波路は、前記検出部よりも上流側に、内部を通る光の進行方向を変換してこの光を前記検出部に対して前記液量検出角度で入射させる進行方向変換部を有することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の液体貯留部材。
  13. 前記光導波路は、内部の光を前記入射部から前記出射部に向けて単一方向に通すことを特徴とする請求項1から請求項12の何れかに記載の液体貯留部材。
  14. 請求項1から請求項13の何れかに記載の液体貯留部材を搭載し、
    前記入射部に光を出射する発光素子、及び、前記出射部からの出射光を受光する受光素子を有する光センサを有し、前記受光素子の受光量の変化に基づいて、前記貯留空部内の液体量を検出する液量検出手段を備えることを特徴とする液体消費装置。
  15. 液体を液滴として吐出可能な液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする請求項14に記載の液体消費装置。
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JP2017170820A (ja) * 2016-03-25 2017-09-28 セイコーエプソン株式会社 液体残量検出装置、記録装置、および液体残量検出方法

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