JP2005312168A - 駆動装置及び自動車車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電動機の制御を的確に内燃機関の運転状態に対応させるとともに、制御系の応答性を向上させる。
【解決手段】 予め設定された設定連結角度PAとなるようにエンジン8のクランクシャフト11と発電電動モータ9の出力軸18とを連結し、発電電動モータ9の出力軸18の回転角度MAを検出するレゾルバ19を備え、設定連結角度PAとレゾルバ19により検出された出力軸18の回転角度MAとからエンジン8の運転状態を判別して発電電動モータ9を制御するようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 予め設定された設定連結角度PAとなるようにエンジン8のクランクシャフト11と発電電動モータ9の出力軸18とを連結し、発電電動モータ9の出力軸18の回転角度MAを検出するレゾルバ19を備え、設定連結角度PAとレゾルバ19により検出された出力軸18の回転角度MAとからエンジン8の運転状態を判別して発電電動モータ9を制御するようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、内燃機関と電動機を有する駆動装置及びこれを原動機として搭載する自動車車両に関する。
近年、原動機として内燃機関と電動機が搭載されたハイブリッド車両が知られている。ハイブリッドの第1の方式として、内燃機関で発電機を駆動して、発電した電力によって電動機が車輪を駆動するシリーズ方式が知られている。
また、第2の方式として、電動機を発電機として切り替えて使うことでバッテリに充電し、その電力で電動機を駆動することにより、内燃機関と電動機とで車輪を駆動するパラレル方式が知られている。
さらに、第3の方式として、発電機と電動機の双方を備え、発電機によりバッテリに充電するとともに、電動機により車輪を駆動するシリーズ・パラレル方式が知られている。
また、第2の方式として、電動機を発電機として切り替えて使うことでバッテリに充電し、その電力で電動機を駆動することにより、内燃機関と電動機とで車輪を駆動するパラレル方式が知られている。
さらに、第3の方式として、発電機と電動機の双方を備え、発電機によりバッテリに充電するとともに、電動機により車輪を駆動するシリーズ・パラレル方式が知られている。
パラレル方式であっても、シリーズ・パラレル方式であっても、内燃機関の出力軸と電動機の出力軸とを独立して配するものが一般的であるが、これらの軸を互いに連結する方式が提案されている。この種の原動機として採用される駆動装置は、内燃機関の出力軸と電動機の出力軸とが連結され、内燃機関の運転状態に基づいて電動機を制御する(例えば、特許文献1参照。)。
この駆動装置では、内燃機関としてのエンジンのクランク角センサによりエンジンの各気筒の工程を認識し、出力軸としてのクランクシャフトのトルク脈動を打ち消すよう電動機が制御される。すなわち、クランク角センサにて検出されるパルス信号に基づいて、電動機が制御される。
特開平7−208228号公報
しかしながら、前記駆動装置では、内燃機関が比較的低回転で運転している場合は出力軸の回転速度が安定しておらず、パルスにより検出するインクリメンタルタイプのクランク角センサでは出力軸の正確な回転角度を検出することができない。すなわち、電動機の制御を的確に内燃機関の運転状態に対応させることができないという問題点があった。
また、内燃機関側のセンサで出力軸の回転角度を検出してから電動機を制御して出力軸の出力トルクを制御しているので、制御系の応答性が悪いという問題点もある。
また、内燃機関側のセンサで出力軸の回転角度を検出してから電動機を制御して出力軸の出力トルクを制御しているので、制御系の応答性が悪いという問題点もある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電動機の制御を的確に内燃機関の運転状態に対応させるとともに、制御系の応答性を向上させた駆動装置及びこれを搭載する自動車車両を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、互いの出力軸が連結された内燃機関及び電動機と、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記電動機を制御する制御手段と、を備えた駆動装置において、前記電動機の出力軸に対する前記内燃機関の出力軸の角度が予め設定された設定連結角度となるように各出力軸を連結し、前記電動機の出力軸の回転角度を検出するアブソリュート検出器を備え、前記制御手段は、前記設定連結角度と前記アブソリュート検出器により検出された前記電動機の出力軸の回転角度とから前記内燃機関の運転状態を判別して、前記電動機を制御することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、アブソリュート検出器により電動機の出力軸の回転角度が絶対位置により検出される。そして、電動機の出力軸に対する内燃機関の出力軸の角度が設定連結角度であることから、電動機の出力軸の回転角度を検出することにより内燃機関の出力軸の回転角度を特定することができる。
このように、内燃機関の出力軸の回転角度が特定されるので、内燃機関の燃焼室が吸入・圧縮・燃焼・排気の各工程におけるどの段階であるかを一意的に特定することができる。これにより、内燃機関の運転状態を一意的に判別して、電動機が制御されることとなる。
このように、内燃機関の出力軸の回転角度が特定されるので、内燃機関の燃焼室が吸入・圧縮・燃焼・排気の各工程におけるどの段階であるかを一意的に特定することができる。これにより、内燃機関の運転状態を一意的に判別して、電動機が制御されることとなる。
従って、アブソリュート検出器により検出された電動機の出力軸の回転角度から内燃機関の運転状態が一意的に判断され、電動機の制御を的確に内燃機関の運転状態に対応させることができる。すなわち、従来のように内燃機関自体の運転状態を監視する必要はないし、検出された運転状態に応じて電動機を制御するフィードバック制御のように制御系の応答性が悪くなることはない。
請求項2に記載の発明では、互いの出力軸が連結された内燃機関及び電動機と、前記内燃機関の運転状態に応じて前記電動機を制御する制御手段と、を備えた駆動装置において、前記電動機の出力軸に対する前記内燃機関の出力軸の角度が予め設定された設定連結角度となるように各出力軸を連結し、前記電動機の出力軸の回転角度を検出するアブソリュート検出器を備え、前記制御手段は、前記設定連結角度と前記アブソリュート検出器により検出された前記電動機の出力軸の回転角度とに基づいて、前記電動機をオープンループで制御することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、アブソリュート検出器により電動機の出力軸の回転角度が絶対位置により検出される。そして、電動機の出力軸に対する内燃機関の出力軸の角度が設定連結角度であることから、電動機の出力軸の回転角度を検出することにより内燃機関の出力軸の回転角度を特定することができる。
このように、内燃機関の出力軸の回転角度が特定されるので、内燃機関の燃焼室が吸入・圧縮・燃焼・排気の各工程におけるどの段階であるかを一意的に特定することができる。これにより、設定連結角度とアブソリュート検出器により検出された電動機の出力軸の回転角度とに基づいて、オープンループで電動機を制御しても、内燃機関の運転状態に応じた電動機の制御が可能となる。
このように、内燃機関の出力軸の回転角度が特定されるので、内燃機関の燃焼室が吸入・圧縮・燃焼・排気の各工程におけるどの段階であるかを一意的に特定することができる。これにより、設定連結角度とアブソリュート検出器により検出された電動機の出力軸の回転角度とに基づいて、オープンループで電動機を制御しても、内燃機関の運転状態に応じた電動機の制御が可能となる。
従って、電動機の制御を的確に内燃機関の運転状態に対応させることができる。すなわち、従来のように内燃機関自体の運転状態を監視する必要はないし、検出された運転状態に応じて電動機を制御するフィードバック制御のように制御系の応答性が悪くなることはない。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の駆動装置において、前記制御手段は、前記内燃機関のトルク変動に対応して、前記電動機の出力軸の出力トルクが平滑となるよう前記電動機を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2の作用に加え、内燃機関に固有のトルク変動に対応して、出力軸の出力トルクが平滑となるように電動機が制御される。これにより、内燃機関及び電動機の出力軸をはじめとした各部品に生じる繰り返し応力が格段に低減されるので、装置の信頼性を飛躍的に向上することができる。また、駆動装置から出力される駆動トルクが平滑となるので、駆動装置により駆動される各種装置へ滑らかな動力を供給することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動装置において、前記電動機の出力軸に対する前記内燃機関の出力軸の角度が一意的に前記設定連結角度となるよう各出力軸を連結する連結機構を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項の作用に加え、各出力軸を互いに連結する際に、電動機の出力軸に対する内燃機関の出力軸の角度が設定連結角度に一意的に定まるので、製造時に作業者等が各出力軸の角度調整等を行う必要がなく、各出力軸の組み付け作業を簡単容易に行うことができる。
また、各出力軸の設定連結角度が一意的であるので、各出力軸の連結後に制御手段における設定連結角度を調整する必要がない。すなわち、装置を製造する段階で、この設定連結角度を、例えば不揮発性の記憶部に記憶させておけばよい。
さらに、設定連結角度が一意的であることから、アブソリュート検出器により検出される回転角度に応じた電動機の制御プログラムも一意的に定まることとなる。すなわち、装置を製造する段階で、この制御プログラムも、例えば不揮発性の記憶部に記憶させておけばよい。
このように、装置を製造する段階で、制御手段が用いる各種パラメータ、各種プログラム等が予め一意的に定まるので、各出力軸を連結した後の各種パラメータ、各種プログラム等を調整する作業を省略することができ、実用に際して極めて有利である。
さらに、設定連結角度が一意的であることから、アブソリュート検出器により検出される回転角度に応じた電動機の制御プログラムも一意的に定まることとなる。すなわち、装置を製造する段階で、この制御プログラムも、例えば不揮発性の記憶部に記憶させておけばよい。
このように、装置を製造する段階で、制御手段が用いる各種パラメータ、各種プログラム等が予め一意的に定まるので、各出力軸を連結した後の各種パラメータ、各種プログラム等を調整する作業を省略することができ、実用に際して極めて有利である。
請求項5に記載の発明では、自動車車両において、請求項1から4のいずれか一項に記載の駆動装置を搭載し、前記駆動装置の出力トルクが、変速機、デファレンシャルを介して駆動輪へ伝達されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、内燃機関と電動機の出力軸を共通とし、内燃機関と電動機を隣接して搭載することにより、ハイブリッド車両でありながら、原動機をコンパクトにすることが可能となる。また、電動機の制御を的確に内燃機関の運転状態に対応させることができるので、乗り心地等が改善されることは勿論、エネルギ消費効率を向上させることができる。
このように、本発明によれば、電動機の制御を的確に内燃機関の運転状態に対応させるとともに、制御系の応答性を向上させることができる。
図1から図7は本発明の一実施形態を示すもので、図1は自動車車両の駆動系を示す概略構成図、図2は駆動装置の概略構成ブロック図、図3は駆動装置におけるエンジンとレゾルバの連結状態を示す一部外観斜視図、図4は駆動装置におけるエンジンとレゾルバの連結状態を示す一部分解斜視図、図5はクランクシャフトの断面図、図6はECUの概略構成ブロック図、図7はクランクシャフトの回転角度とエンジン単体で生じるトルクとの関係及びクランクシャフトの回転角度と発電電動モータから出力軸に付与されるトルクとの関係を示したグラフである。
図1に示すように、この自動車車両1は、駆動装置2の出力トルクが、変速機3、センタデファレンシャル4を介して前輪側及び後輪側へ伝達される。本実施形態においては、この自動車車両1は四輪駆動車であり、前輪側及び後輪側へ伝達された出力トルクは、フロントデファレンシャル5及びリヤデファレンシャル6を介して各駆動輪7へ伝達される。
図1に示すように、この駆動装置2は、内燃機関としてのエンジン8と、電動機としての発電電動モータ9と、エンジン8の運転状態に基づいて発電電動モータ9を制御するECU100と、を備えている。本実施形態においては、この発電電動モータ9は発電部9aと電動部9bとが別個に備えられている。すなわち、本実施形態の自動車車両1は、いわゆるシリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両である。
本実施形態においては、エンジン8は、ピストンの往復動をコネクションロッドを介して出力軸としてのクランクシャフト11へ回転運動として伝達する。また、発電電動モータ9の発電部9aは発電ステータ12と発電ロータ13とを有し、電動部9bは電動ステータ14と電動ロータ15とを有している。発電ステータ12及び電動ステータ14はインバータ16を介してバッテリ17に接続されている。すなわち、発電ロータ13の回動力によりバッテリ17に電力を蓄えることができるし、バッテリ17の電力により電動ロータ15を回転駆動することができる。発電ロータ13と電動ロータ15はシャフト9cにより接続される。
また、発電ロータ13は、シャフト9dにより、出力軸18の回転角度MAを検出するレゾルバ19のレゾルバロータ20と接続される。レゾルバロータ20はクランクシャフト11と接続され、電動ロータ15は変速機3へ駆動装置2の出力トルクを伝達する機関出力軸9eが接続される。本実施形態においては、発電ロータ13、シャフト9c、シャフト9d、電動ロータ15及び機関出力軸9eが、発電電動モータ9の出力軸18をなしている。すなわち、図3に示すように、エンジン8と発電電動モータ9とは互いに出力軸が連結された状態となっており、クランクシャフト11と出力軸18とは一体に回転する。
レゾルバ19は、レゾルバロータ20を包囲しECU100に接続されるレゾルバステータ21を有する。アブソリュート検出器としてのレゾルバ19は、レゾルバロータ20の回転角度MAを絶対値により検出する。尚、レゾルバ19の構成は、従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
レゾルバロータ20とクランクシャフト11とは、レゾルバロータ20に対するクランクシャフト11の角度が予め設定された設定連結角度PAとなるように連結される。駆動装置2は、レゾルバロータ20に対するクランクシャフト11の角度が一意的に設定連結角度PAとなるようレゾルバロータ20とクランクシャフト11を連結する連結機構22を有する。
図4に示すように、本実施形態においては、レゾルバロータ20は、シャフト9dと反対側の壁部は取り外し自在で内部に空洞が形成されている。クランクシャフト11の一端に径方向外側へ延びるフランジ23が形成され、レゾルバロータ20の内部にクランクシャフト11の一端が収容され、フランジ23とレゾルバロータ20におけるシャフト9d側の面とが当接する。連結機構22は、レゾルバロータ20の壁部とフランジ23にそれぞれ周方向に並設された複数のボルト孔20a,23aと、各ボルト孔20a,23aを挿通してシャフト9dと螺合する複数のボルト24とを有し、各ボルト24によりレゾルバロータ20とフランジ23とが締結固定される。本実施形態においては、図5に示すように、計8つのボルト孔23aのうち、7つは略等間隔で並設され、1つのみが隣接するボルト孔23aとの間隔を異にしている。これにより、クランクシャフト11とレゾルバロータ20の角度が一意的に定まるようになっている。
図6に示すように、制御部としてのECU100は、CPU101、ROM102、RAM103、バックアップRAM104、I/Oインターフェース105がバスライン106を介して互いに接続されたマイクロコンピュータを有する。I/Oインターフェース105には、インバータ16、発電電動モータ9のレゾルバステータ21、エンジン8のクランク角センサ25等が接続される。
ROM102には、各種の制御プログラム、制御用固定データ等が記憶されている。RAM103には、各センサ類、スイッチ類等からの信号を処理したデータや、CPU101で演算処理したデータなどが格納されている。また、バックアップRAM104には、イグニッションスイッチと無関係に電力が供給され、エンジン8の運転を停止しても記憶内容が消去されないようになっている。
ROM102には、前述の設定連結角度PAとレゾルバステータ21により検出されたレゾルバロータ20の回転角度MAとから、エンジン8の運転状態を判別して発電電動モータ9を制御するモータ制御プログラム110が記憶される。本実施形態においては、モータ制御プログラム110は、ROM102に記憶された設定連結角度PAとRAM103に格納された回転角度MAとに基づいて、発電電動モータ9の発電部9aと電動部9bをオープンループで制御するよう設定されている。また、モータ制御プログラム110は、エンジン8のトルク変動に対応して、発電電動モータ9の出力軸の出力トルクが平滑となるよう発電電動モータ9を制御するよう設定されている。
以上のように構成された駆動装置2では、レゾルバステータ21により発電電動モータ9の出力軸の回転角度MAが絶対位置により検出される。そして、発電電動モータ9の出力軸に対するエンジン8のクランクシャフト11の角度が設定連結角度PAであることから、発電電動モータ9の出力軸の回転角度MAを検出することによりエンジン8のクランクシャフト11の回転角度を特定することができる。
このように、エンジン8のクランクシャフト11の回転角度が特定されるので、エンジン8の燃焼室が吸入・圧縮・燃焼・排気の各工程におけるどの段階であるかを一意的に特定することができる。これにより、エンジン8の運転状態を一意的に判別して、発電電動モータ9が制御されることとなる。また、オープンループで発電電動モータ9を制御しても、エンジン8の運転状態に応じた発電電動モータ9の制御が可能となる。
具体的には、ECU100は、エンジン8の回転数に応じたクランクシャフト11の回転角度における出力トルクが既知であることから、図7に示すように、エンジン8のトルク変動を打ち消すように発電電動モータ9を制御する。すなわち、ECU100は、エンジン8の出力トルクが所定値Tより増大したときには、発電電動モータ9の発電ロータ13に抵抗を付与して出力軸18の出力トルクを減少させる。また、ECU100は、エンジン8の出力トルクが所定値Tより減少したときには、発電電動モータ9の電動ロータ15に動力を付与して出力軸18の出力トルクを増大させる。この結果、出力軸18の出力トルクは平滑となる。
このように、本実施形態の駆動装置2によれば、レゾルバステータ21により検出された出力軸18の回転角度MAからエンジン8の運転状態が一意的に判断され、発電電動モータ9の制御を的確にエンジン8の運転状態に対応させることができる。すなわち、従来のようにエンジン8自体の運転状態をクランク角センサ11等により監視する必要はないし、検出された運転状態に応じて発電電動モータ9を制御するフィードバック制御のように制御系の応答性が悪くなることはない。
また、本実施形態の駆動装置2によれば、エンジン8に固有のトルク変動に対応して、出力軸18の出力トルクが平滑となるように発電電動モータ9が制御される。これにより、エンジン8及び発電電動モータ9のクランクシャフト11、出力軸18をはじめとした各部品に生じる繰り返し応力が格段に低減されるので、装置の信頼性を飛躍的に向上することができる。また、駆動装置2から出力される駆動トルクが平滑となるので、駆動装置2により駆動される変速機3、センタデファレンシャル4、フロントデファレンシャル5、リヤデファレンシャル6、各駆動輪7へ滑らかな動力を供給することができる。
また、本実施形態の駆動装置2によれば、レゾルバロータ20とクランクシャフト11を互いに連結する際に、発電電動モータ9の出力軸18に対するエンジン8のクランクシャフト11の角度が設定連結角度PAに一意的に定まるので、製造時に作業者等がレゾルバロータ20とクランクシャフト11の角度調整等を行う必要がなく、レゾルバロータ20とクランクシャフト11の組み付け作業を簡単容易に行うことができる。
また、出力軸18とクランクシャフト11の設定連結角度PAが一意的であるので、これらの連結後にECU100における設定連結角度PAを調整する必要がない。すなわち、装置を製造する段階で、この設定連結角度PAを不揮発性の記憶部としてのROM102に記憶させておけばよい。
さらに、設定連結角度PAが一意的であることから、レゾルバステータ21により検出される回転角度MAに応じたモータ制御プログラム110も一意的に定まることとなる。すなわち、装置を製造する段階で、このモータ制御プログラム110もROM102に記憶させておけばよい。
このように、装置を製造する段階で、ECU100が用いる設定連結角度PA等の各種パラメータ、モータ制御プログラム110等の各種プログラム等が予め一意的に定まるので、出力軸18とクランクシャフト11を連結した後の各種パラメータ、各種プログラム等を調整する作業を省略することができ、実用に際して極めて有利である。
さらに、設定連結角度PAが一意的であることから、レゾルバステータ21により検出される回転角度MAに応じたモータ制御プログラム110も一意的に定まることとなる。すなわち、装置を製造する段階で、このモータ制御プログラム110もROM102に記憶させておけばよい。
このように、装置を製造する段階で、ECU100が用いる設定連結角度PA等の各種パラメータ、モータ制御プログラム110等の各種プログラム等が予め一意的に定まるので、出力軸18とクランクシャフト11を連結した後の各種パラメータ、各種プログラム等を調整する作業を省略することができ、実用に際して極めて有利である。
また、本実施形態の自動車車両1によれば、エンジン8と発電電動モータ9の出力軸を共通とし、エンジン8と発電電動モータ9を隣接して搭載することにより、ハイブリッド車両でありながら、原動機をコンパクトにすることが可能となる。また、発電電動モータ9の制御を的確にエンジン8の運転状態に対応させることができるので、乗り心地等が改善されることは勿論、エネルギ消費効率を向上させることができる。
尚、前記実施形態においては、駆動装置2をハイブリッド車両である自動車車両1の原動機としたものを示したが、船舶や鉄道車両などの原動機として用いたものであってもよいし、発電機等にも適用可能なことは勿論である。
また、前記実施形態においては、電動機として発電電動モータ9を用いたものを示したが、発電機能を有さない電動機能のみの電動モータを用いてもよい。また、発電電動モータ9は、電動部9aと発電部9bとが別個独立しているものを示したが、電動部と発電部とが一体で電動機能と発電機能とを切り替えるものを用いてもよい。このタイプの発電電動モータを自動車車両に搭載した場合は、いわゆるパラレル式のハイブリッド車両となる。
また、エンジン8のトルク変動を打ち消すように発電電動モータ9を制御するものを示したが、例えば、図8に示すようにエンジン8のトルク変動の最大値に合わせて出力軸にトルクを付与して出力トルクを平滑にしてもよいし、図9に示すようにエンジン8のトルク変動の最小値に合わせて出力軸18からトルクを吸収して出力トルクを平滑にしてもよく、車両の走行状態等に応じて適宜に変更するようにしてもよい。また、エンジン8のトルク変動の最大値に合わせた場合はバッテリ17に蓄えられている電力を消費し、最小値に合わせた場合はバッテリ17に電力が蓄えられることから、バッテリ17の蓄電状態に応じて適宜に変更するようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、連結機構22として、クランクシャフト11のフランジ23の各ボルト孔23aのうち1つが不等間隔となるよう並べクランクシャフト11と出力軸18の角度が一意的に定まるものを示したが、例えば、クランクシャフト11のフランジ23に出力軸18側へ突出するピンを形成し出力軸18にピンを受容する受容孔を形成して角度が一意的に定まるようにしてもよいし、キーとこれを受容する溝により角度を定めるようにしてもよい。
また、前記実施形態においては、エンジン8のクランクシャフト11と発電電動モータ9の出力軸18を連結したものを示したが、例えばエンジンの出力軸のフライホイールに発電電動モータの出力軸を連結する構成としてもよい。この場合も、エンジンと発電電動モータの出力軸は同軸中心で同じ回転数で回転する。また、前記実施形態のようにエンジンの出力軸と発電電動モータの出力軸とを直接的に連結せず、例えば増速機構や減速機構を介して間接的に連結したものであってもよい。この場合は、各出力軸は異なる回転数で回転し、また同軸中心である必要もない。要するに、各出力軸の相対角度が一義的に定まるよう連結されていれば、各出力軸の連結状態は任意であり、また、連結が直接的であっても間接的であってもよく、発電電動モータの出力軸に対する発電電動モータの出力軸の角度が予め設定された設定連結角度とすることができる。すなわち、エンジンと発電電動モータの配置状態も前記実施形態に限定されるものでなく、各出力軸が連結される程度に互いに隣接して配されていればよい。
また、前記実施形態においては、アブソリュート検出器としてレゾルバ19を用いたものを示したが、絶対位置を検出するものであればエンコーダ等のような他の検出器を用いてもよいことは勿論である。
また、駆動装置2の機関出力軸9eをトルクコンバータに接続して駆動装置2の動力がトルクコンバータを介して変速機3へ伝達されるよう構成してもよいし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 自動車車両
2 駆動装置
3 変速機
4 センタデファレンシャル
5 フロントデファレンシャル
6 リヤデファレンシャル
7 駆動輪
8 エンジン
9 発電電動モータ
11 クランクシャフト
18 出力軸
19 レゾルバ
22 連結機構
100 ECU
110 モータ制御プログラム
MA 回転角度
PA 設定回転角度
2 駆動装置
3 変速機
4 センタデファレンシャル
5 フロントデファレンシャル
6 リヤデファレンシャル
7 駆動輪
8 エンジン
9 発電電動モータ
11 クランクシャフト
18 出力軸
19 レゾルバ
22 連結機構
100 ECU
110 モータ制御プログラム
MA 回転角度
PA 設定回転角度
Claims (5)
- 互いの出力軸が連結された内燃機関及び電動機と、前記内燃機関の運転状態に基づいて前記電動機を制御する制御手段と、を備えた駆動装置において、
前記電動機の出力軸に対する前記内燃機関の出力軸の角度が予め設定された設定連結角度となるように各出力軸を連結し、
前記電動機の出力軸の回転角度を検出するアブソリュート検出器を備え、
前記制御手段は、前記設定連結角度と前記アブソリュート検出器により検出された前記電動機の出力軸の回転角度とから前記内燃機関の運転状態を判別して、前記電動機を制御することを特徴とする駆動装置。 - 互いの出力軸が連結された内燃機関及び電動機と、前記内燃機関の運転状態に応じて前記電動機を制御する制御手段と、を備えた駆動装置において、
前記電動機の出力軸に対する前記内燃機関の出力軸の角度が予め設定された設定連結角度となるように各出力軸を連結し、
前記電動機の出力軸の回転角度を検出するアブソリュート検出器を備え、
前記制御手段は、前記設定連結角度と前記アブソリュート検出器により検出された前記電動機の出力軸の回転角度とに基づいて、前記電動機をオープンループで制御することを特徴とする駆動装置。 - 前記制御手段は、前記内燃機関のトルク変動に対応して、前記電動機の出力軸の出力トルクが平滑となるよう前記電動機を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
- 前記電動機の出力軸に対する前記内燃機関の出力軸の角度が一意的に前記設定連結角度となるよう各出力軸を連結する連結機構を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の駆動装置を搭載し、
前記駆動装置の出力トルクが、変速機、デファレンシャルを介して駆動輪へ伝達されることを特徴とする自動車車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004125050A JP2005312168A (ja) | 2004-04-21 | 2004-04-21 | 駆動装置及び自動車車両 |
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JP2004125050A JP2005312168A (ja) | 2004-04-21 | 2004-04-21 | 駆動装置及び自動車車両 |
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JP2005312168A true JP2005312168A (ja) | 2005-11-04 |
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ID=35440307
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010036808A (ja) * | 2008-08-07 | 2010-02-18 | Yamaha Motor Co Ltd | 車両 |
JP7551238B2 (ja) | 2020-12-08 | 2024-09-17 | ダイハツ工業株式会社 | 車両 |
-
2004
- 2004-04-21 JP JP2004125050A patent/JP2005312168A/ja active Pending
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