JP2005311027A - 熱伝導性シートおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することを課題としている。
【解決手段】
本発明は、前記課題を解決するために、バインダーと該バインダーよりも高い熱伝導率を有する熱伝導性繊維とを備え、前記バインダーが前記熱伝導性繊維に含浸されてなる熱伝導性シートであって、前記熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されていることを特徴とする熱伝導性シートを提供する。
【選択図】 なし。
本発明は、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することを課題としている。
【解決手段】
本発明は、前記課題を解決するために、バインダーと該バインダーよりも高い熱伝導率を有する熱伝導性繊維とを備え、前記バインダーが前記熱伝導性繊維に含浸されてなる熱伝導性シートであって、前記熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されていることを特徴とする熱伝導性シートを提供する。
【選択図】 なし。
Description
本発明は、バインダーと該バインダーよりも高い熱伝導率を有する熱伝導性繊維とを備え、前記バインダーが前記熱伝導性繊維に含浸されてなる熱伝導性シートとその製造方法に関する。
発熱部品から発生する熱を、放熱部材を用いて周囲へ放散する場合、発熱部品と放熱部材とが接触する面で、いずれか一方の表面に凹凸があれば、点接触することなり、発熱部品から放熱部品への熱抵抗が高くなる。その結果、発熱部品から放熱部品への熱の移動が効率よく行われず発熱部品の温度が異常に上昇してしまう問題があった。
特に半導体素子等の発熱性電子部品を用いる電子装置等においては、通電により発熱性電子部品が発熱し、この発熱により発熱性電子部品や他の電子部品に動作不良が生じたり、発熱性電子部品を設けた基板に熱ストレスを与えたりする等の問題があった。
特に半導体素子等の発熱性電子部品を用いる電子装置等においては、通電により発熱性電子部品が発熱し、この発熱により発熱性電子部品や他の電子部品に動作不良が生じたり、発熱性電子部品を設けた基板に熱ストレスを与えたりする等の問題があった。
これらの問題を解決するため、電子装置等における発熱性電子部品には放熱部材が取り付けられ、発熱性電子部品から発生する熱を電子装置外に放散させる手法がとられている。この時、発熱性電子部品から放熱部材への熱抵抗を減らすため、両者の間に熱伝導性を有する熱伝導性シートが用いられている。
ここで、発熱部品から放熱部品への熱の移動が効率よく行われるためには、使用する熱伝導性シートが発熱部品と放熱部材との表面に充分に追従し、且つ、高い熱伝導率を有することが必要である。このような要求に対し、従来の熱伝導性シートの一例を挙げると、熱伝導性を高めるために、例えば、酸化アルミ、酸化珪素、酸化マグネシウム、窒化硼素等の熱伝導性の高い無機充填材を配合した、シリコーンゴムシートを示すことができる(特許文献1)。
特開昭56−837号公報
このような熱伝導性シートにおいては、高い熱伝導性を得るべく無機充填材を多量に添加すると、シートは重く、さらに柔軟性が低下し発熱部品や放熱部材の表面に対する追従性も悪くなる。すなわち、熱伝導性シート自体の熱伝導率は高くなる一方で、発熱部品から放熱部材への熱抵抗が高くなり、結果として発熱部品から放熱部品への熱の移動が効率よく行われない問題があった。
又、熱伝導性シートの発熱部品と放熱部材との表面に対する追従性を高めることも試みられている。発熱部品と放熱部材との表面に対する追従性を高めた従来の熱伝導性シートの一例を挙げると、縮合硬化型の液状シリコーンゴムの様な縮合型ゲルをバインダーとして使用して、これにシリコーンオイルと窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機充填材を添加し、常温で形状保持していることを特徴とする熱伝導性ゲルからなる熱伝導性シートを示すことができる(特許文献2)。
特開平10−189838号公報
しかし、この熱伝導性ゲルからなる熱伝導性シートの場合は発熱部品や放熱部材の表面に対する高い追従性を得ることが出来る反面、熱伝導率が1W/mK程度と低い値であるため、発熱性電子部品から放熱部材への熱の移動が効率よく行われないという問題を解決するには至っていない。
又、このような熱伝導性ゲルからなる熱伝導性シートは無機充填材の添加量を増加させると、熱伝導性シートの強度が急激に低下してしまうことから、熱伝導率を向上させることは困難である。
又、このような熱伝導性ゲルからなる熱伝導性シートは無機充填材の添加量を増加させると、熱伝導性シートの強度が急激に低下してしまうことから、熱伝導率を向上させることは困難である。
又、熱伝導率を高める手段として、上述のような無機充填材ではなく、繊維方向の熱伝導性が10W/mK以上の高い値を示す超高分子量ポリエチレン繊維やポリベンザゾール繊維等の高熱伝導性繊維を用い、該高熱伝導性繊維を面方向に垂直となるように植毛したものをバインダーで一体化させた熱伝導性シートも提案されている(特許文献3)。
特開2003−166178号公報
しかし、この様な熱伝導性シートでは、繊維が熱伝導性シートの面方向に対し垂直に配向されているため、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対しての追従性に乏しいものであった。
本発明は、上記問題点を鑑み、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するために、バインダーと該バインダーよりも高い熱伝導率を有する熱伝導性繊維とを備え、前記バインダーが前記熱伝導性繊維に含浸されてなる熱伝導性シートであって、前記熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されていることを特徴とする熱伝導性シートを提供する。
このことにより、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することができる。
このことにより、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することができる。
又、好ましくは、前記熱伝導性シートは電気絶縁性を有しているものとすることができる。
このことにより、前記熱伝導性シートが電子装置に用いられる場合等においても、発熱性電子部品と放熱部材との間の電気絶縁性を確保することができる。
このことにより、前記熱伝導性シートが電子装置に用いられる場合等においても、発熱性電子部品と放熱部材との間の電気絶縁性を確保することができる。
又、前記熱伝導性シートを得るために、熱伝導性繊維を用いた熱伝導性繊維織物にバインダーを含浸させ予備シートを作成し、ついで、複数枚の前記予備シートを積層一体化させブロック体を作成した後に、前記熱伝導性繊維織物の熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されるように前記ブロック体をスライスすることによって熱伝導性シートを製造する熱伝導性シート製造方法を提供する。
本発明によれば、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することができる。
以下に、バインダーと該バインダーより高い熱伝導率を有する熱伝導性繊維とを備え、前記熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されていることを特徴とする熱伝導性シートの一実施形態を説明する。
本実施形態の熱伝導性シートには熱伝導性繊維として繊維方向の熱伝導率が10W/mK以上の高い値を有する超高分子量ポリエチレン繊維が用いられ、且つ、該超高分子量ポリエチレン繊維は熱伝導性シートの一方の表面から、他の表面まで貫通するように配されている。その結果、本実施形態の熱伝導性シートは、熱伝導性シートの一方の表面から他の表面へ熱の伝わる速度が高くなる、すなわち、高い熱伝導率を有するのである。
本実施形態の熱伝導性シートには、バインダーとして柔軟なシリコーンゲルが用いられており、熱伝導性シート自体も柔軟性を有している。又、従来の熱伝導性シートは高熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して垂直(熱伝導性シートの平面方向に対して0度の角度)に配されているため、その圧縮応力が、高熱伝導性繊維の圧縮応力とバインダーの圧縮応力との総和に近い値となるのに対し、本実施形態によれば、超高分子量ポリエチレン繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されているために、熱伝導性シートに加えられた圧縮応力を高熱伝導性繊維とバインダーとの間のずり応力に転化することができる。前記ずり応力は、高熱伝導性繊維の圧縮応力とバインダーの圧縮応力との総和に比べ小さな値となることから、本実施形態により、発熱部品や放熱部材の表面の凹凸に対する追従性において、さらに優れた熱伝導性シートを得ることができるのである。
なお、前記熱伝導性繊維は、熱伝導性が用いるバインダーよりも高いものであれば特に限定するものではないが、繊維方向の熱伝導率が10W/mK以上の高熱伝導性繊維が好ましく、高熱伝導性繊維としては、超高分子量ポリエチレン繊維やポリベンザゾール繊維等の絶縁性樹脂繊維、又は、グラファイト繊維や、アルミ、銅等からなる金属繊維といった導電性繊維が挙げられる。本実施形態の高熱伝導性繊維としては発熱性電子部品と放熱部材との間の電気絶縁性を確保できるという点から前記絶縁性樹脂繊維が好適である。
又、前記熱伝導性繊維は、その表面に脱脂処理、帯電防止処理、プライマー処理、カップリング剤処理、表面コーティング処理、めっき処理等の表面処理が施されたものであっても良い。
又、前記熱伝導性繊維は、その表面に脱脂処理、帯電防止処理、プライマー処理、カップリング剤処理、表面コーティング処理、めっき処理等の表面処理が施されたものであっても良い。
前記バインダーは、熱伝導性シートの製造工程に悪影響を及ぼさず、外力によって容易に変形する材料であれば特に限定されるものではないが、該バインダーとしては高分子ゲル、ゴム、プラスチック等の高分子材料が例示される。
前記高分子ゲルとしては、シリコーンゲル、アクリルゲル等が例示される。
前記高分子ゲルとしては、シリコーンゲル、アクリルゲル等が例示される。
前記ゴムとしては、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、シリコーンゴム、エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等の合成ゴム、又は、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体等のポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素樹脂系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー、又は、天然ゴムが例示でき、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
前記プラスチックとしては、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂等の合成樹脂、又は、天然樹脂が例示でき、それぞれ単独で使用してもよく、もしくは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
又、熱伝導性シートは必要に応じ、いろいろな添加剤が配合されていても良い。例えば、芳香族メルカプタン系、芳香族ジスルフィド系、芳香族メルカプタン亜鉛系の素練り促進剤、有機酸系、ニトロソ化合物系、スルフェンアミド系のスコーチ防止剤、パラフィン系、芳香族系、ナフテン系、液状ゴム系の可塑剤、ロジン誘導体系、テルペン系の天然樹脂系粘着付与剤やクマロン(インデン)樹脂系、石油樹脂系、アルキルフェノール樹脂系、キシレン・ホルムアルデヒド系樹脂等の合成樹脂系粘着付与剤、ハロゲン系、金属水和物系、シリコン系、リン系難燃剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、架橋剤、架橋助剤、加硫もどり防止剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤といった一般的なゴムプラスチック配合薬品が挙げられる。
さらに熱伝導性を向上させる為に酸化アルミ、酸化珪素、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化物等を無機充填材として添加しても良い。
さらに熱伝導性を向上させる為に酸化アルミ、酸化珪素、酸化マグネシウム等の金属酸化物や、窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウム等の窒化物等を無機充填材として添加しても良い。
本実施形態の熱伝導性シートは、繊維方向の熱伝導率として10W/mK以上の値を有する高熱伝導性繊維を用いた高熱伝導性繊維織物にバインダーを含浸させ予備シートを作成し、次いで、複数枚の前記予備シートを積層一体化させブロック体を作成した後に、前記ブロック体を前記熱伝導性繊維織物の熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されるようにスライスして製造することができる。
ここで、高熱伝導性繊維織物にバインダーを含浸させ予備シートを作成する方法としては、特に限定するものではないが、ディッピング、ナイフコート、ロールコート、キスコート、パイプドクターノズルコート等が挙げられる。又、バインダーを含浸しやすくするために、バインダーを有機溶剤等で希釈して用いてもよい。
ここで、高熱伝導性繊維織物にバインダーを含浸させ予備シートを作成する方法としては、特に限定するものではないが、ディッピング、ナイフコート、ロールコート、キスコート、パイプドクターノズルコート等が挙げられる。又、バインダーを含浸しやすくするために、バインダーを有機溶剤等で希釈して用いてもよい。
このようにして得た予備シートを複数枚重ねてブロック体とする製法としては、加圧・加熱してバインダー同士を融着させる方法や、接着剤を用いて接着させる方法等が挙げられる。
ブロック体をスライスし熱伝導性シートとする時の厚さは、特に限定されないが、熱伝導性シートの取り扱い性の面から0.05mm以上とするのが好ましい。又、スライスは、マルチブレード方法、レーザ加工方法、ナイフ加工等の一般的なスライス方法が例示される。もちろん、例示した以外の方法でスライスを行ってもよい。
ブロック体をスライスし熱伝導性シートとする時の厚さは、特に限定されないが、熱伝導性シートの取り扱い性の面から0.05mm以上とするのが好ましい。又、スライスは、マルチブレード方法、レーザ加工方法、ナイフ加工等の一般的なスライス方法が例示される。もちろん、例示した以外の方法でスライスを行ってもよい。
本発明において熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対してなす角度とは、熱伝導性シートの断面を顕微鏡にて観察し、無作為に100箇の熱伝導性繊維を選び、該熱伝導性繊維の熱伝導性シートの表面側の端部と裏面側の端部とを結ぶ直線が、熱伝導性シート平面に対してなす角度を測定し、平均値を求めて得た値をいい、熱伝導性シートの厚みが前記高熱伝導性繊維織物の厚みに対し大きな値となる場合は、前記ブロック体をスライスする際に角度を設けてスライスすることで、前記角度と、スライスされた熱伝導性シートの平面方向に対して高熱伝導性繊維がなす角度とをほぼ同じ値とすることができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
有機溶剤(トルエン)にて15%の濃度に希釈したエチレン酢酸ビニル共重合体(V5772ET、三井デュポンポリケミカル(株))をバインダーとして、超高分子量ポリエチレン繊維織物(ダイニーマDD1215、東洋紡(株))にディッピングにて含浸させ予備シートを作成した。前記予備シートを、繊維方向を揃えて100枚重ね、100℃の温度条件にて、200N/cm2の圧力で60分間加圧し、一体化させた後に冷却して取り出し、ブロック体を作製した。前記ブロック体を、超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が熱伝導性シートの平面方向に対し45度の角度をなすよう、ナイフを用いてスライスし、厚さ1mmの熱伝導性シートを得た。
(実施例1)
有機溶剤(トルエン)にて15%の濃度に希釈したエチレン酢酸ビニル共重合体(V5772ET、三井デュポンポリケミカル(株))をバインダーとして、超高分子量ポリエチレン繊維織物(ダイニーマDD1215、東洋紡(株))にディッピングにて含浸させ予備シートを作成した。前記予備シートを、繊維方向を揃えて100枚重ね、100℃の温度条件にて、200N/cm2の圧力で60分間加圧し、一体化させた後に冷却して取り出し、ブロック体を作製した。前記ブロック体を、超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が熱伝導性シートの平面方向に対し45度の角度をなすよう、ナイフを用いてスライスし、厚さ1mmの熱伝導性シートを得た。
(実施例2)
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が熱伝導性シートの平面方向に対し85度の角度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が熱伝導性シートの平面方向に対し85度の角度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
(実施例3)
バインダーにシリコーンゲル(CY52−276、東レ・ダウコーニングシリコーン(株))を用い、超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が熱伝導性シートの平面方向に対し70度の角度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
バインダーにシリコーンゲル(CY52−276、東レ・ダウコーニングシリコーン(株))を用い、超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が熱伝導性シートの平面方向に対し70度の角度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
(比較例1)
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの平面方向に対し垂直(90度)となるようにスライスした以外は実施例3と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの平面方向に対し垂直(90度)となるようにスライスした以外は実施例3と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
(比較例2)
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの面方向に対し40度となるようにスライスした以外は実施例3と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの面方向に対し40度となるようにスライスした以外は実施例3と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
(比較例3)
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの面方向に対し40度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの面方向に対し40度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
(比較例4)
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの面方向に対し90度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
超高分子量ポリエチレン繊維織物の繊維が、熱伝導性シートの面方向に対し90度となるようにスライスした以外は実施例1と同様にして厚さ1mm熱伝導性シートを得た。
評価
各実施例および比較例の熱伝導性シートは、熱伝導率、アスカーC硬度、熱抵抗、体積抵抗率を測定した。
各実施例および比較例の熱伝導性シートは、熱伝導率、アスカーC硬度、熱抵抗、体積抵抗率を測定した。
熱伝導率
熱伝導率は、NETZSCH製LFA447(測定温度:60℃)により測定した。
熱伝導率は、NETZSCH製LFA447(測定温度:60℃)により測定した。
アスカーC硬度
アスカーC硬度は、熱伝導性シートを12枚重ねて12mmの厚みとし、アスカーC硬度計により、荷重1kgfで測定した。
アスカーC硬度は、熱伝導性シートを12枚重ねて12mmの厚みとし、アスカーC硬度計により、荷重1kgfで測定した。
熱抵抗
熱抵抗は、熱伝導性シートをTO−3型トランジスタと放熱部材との間に挟み、50N/cm2の圧力で圧縮させ、TO−3型トランジスタに20Wの電力をかけて5分間保持し、TO−3型トランジスタと放熱部材の温度差を測定し、次式に従い熱抵抗を算出した。
熱抵抗(℃/W)=温度差(℃)/電力(W)
熱抵抗は、熱伝導性シートをTO−3型トランジスタと放熱部材との間に挟み、50N/cm2の圧力で圧縮させ、TO−3型トランジスタに20Wの電力をかけて5分間保持し、TO−3型トランジスタと放熱部材の温度差を測定し、次式に従い熱抵抗を算出した。
熱抵抗(℃/W)=温度差(℃)/電力(W)
体積抵抗率
体積抵抗率はJIS K 6249により実施した。
体積抵抗率はJIS K 6249により実施した。
評価の結果を表1に示す。
実施例1乃至3においては、熱抵抗が0.5℃/W以下の優れた値を示したのに対し、比較例では熱伝導率自体は実施例3と大きく変わらないにもかかわらず、高い熱抵抗値を示した。
これは、高熱伝導性繊維織物と熱伝導性シートの平面方向とのなす角度が0度の場合、実施例3に比べ熱伝導性シートが硬くなり、TO−3型トランジスタと放熱部材との表面に充分に追従しなかったためである。
即ち、高熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されていることを特徴とする熱伝導性シートにより、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することができるのである。
これは、高熱伝導性繊維織物と熱伝導性シートの平面方向とのなす角度が0度の場合、実施例3に比べ熱伝導性シートが硬くなり、TO−3型トランジスタと放熱部材との表面に充分に追従しなかったためである。
即ち、高熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されていることを特徴とする熱伝導性シートにより、発熱部品と放熱部材との表面の凹凸に対する優れた追従性と高い熱伝導率とを有する熱伝導性シートを提供することができるのである。
Claims (3)
- バインダーと該バインダーよりも高い熱伝導率を有する熱伝導性繊維とを備え、前記バインダーが前記熱伝導性繊維に含浸されてなる熱伝導性シートであって、
前記熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されていることを特徴とする熱伝導性シート。 - 電気絶縁性を有することを特徴とする請求項1記載の熱伝導性シート。
- 請求項1又は2記載の熱伝導性シートを製造する製造方法であって、
熱伝導性繊維織物にバインダーを含浸させ予備シートを作成し、次いで、複数枚の前記予備シートを積層一体化させブロック体を作成した後に、前記熱伝導性繊維織物の熱伝導性繊維が熱伝導性シートの平面方向に対して45度以上85度以下の角度に配向されるように前記ブロック体をスライスして熱伝導性シートとすることを特徴とする熱伝導性シートの製造方法。
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