JP2005310974A - 搬送指示発行装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送支持の偏りを防止することで、搬送効率を向上させることができる搬送支持発行装置を提供する。
【解決手段】搬送指示発行装置100は、ワークを搬送する動作を定義する搬送指示を受付ける搬送指示受付部12と、搬送指示を出力する搬送指示発行部32と、搬送条件と、搬送指示の発行を許可する上限数とを対応させた搬送制限データを記憶する搬送制限データ記憶部22と、搬送指示発行部32より出力された搬送指示を搬送条件毎に計数するカウント部34と、カウント部34で計数された搬送条件毎の計数値を上限数と比較する比較部35と、比較部35による比較の結果、計数値が上限数以上の場合、対応する搬送条件に該当する搬送指示の出力を禁止する制限部31とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】搬送指示発行装置100は、ワークを搬送する動作を定義する搬送指示を受付ける搬送指示受付部12と、搬送指示を出力する搬送指示発行部32と、搬送条件と、搬送指示の発行を許可する上限数とを対応させた搬送制限データを記憶する搬送制限データ記憶部22と、搬送指示発行部32より出力された搬送指示を搬送条件毎に計数するカウント部34と、カウント部34で計数された搬送条件毎の計数値を上限数と比較する比較部35と、比較部35による比較の結果、計数値が上限数以上の場合、対応する搬送条件に該当する搬送指示の出力を禁止する制限部31とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、搬送指示発行装置に関し、特に搬送効率を向上させた搬送指示発行装置に関する。
半導体や液晶などを製造する生産ラインは複数の製造装置から構成される。このため製造装置へ材料または仕掛り品を適宜搬送する、搬送システムが用いられている。搬送システムは、軌道上あるいは所定の経路を自走する複数の搬送車を有し、搬送指示発行装置から入力された搬送指示に従って搬送指示を搬送車に割り当て、搬送作業を実行する。この搬送指示発行装置では、搬送システムで複数の搬送車を用いて効率的な搬送作業を実施できるように、搬送指示を入力する必要がある。
特開2001−156145号公報(特許文献1)には、新規の搬送指示を搬送指示リストに追加するときに、搬送指示の搬送完了予定時刻と、搬送先のタクトタイムが終了する制限時間とを比較し、搬送完了予定時刻が制限時間を超える場合に、搬送完了予定時刻が制限時間を超えないように該搬送指示の実行順位をあげることを特徴とする自動搬送システムの搬送指示割付方法が記載されている。
特開2001−156145号公報
しかしながら上記の従来技術は、搬送完了予定時刻が制限時間を超えないように該搬送指示の実行順位をあげるため、同じ搬送条件の搬送作業を実行する指示が連続して発行された場合には、その同じ搬送条件の搬送作業が終了するまで他の搬送条件の搬送作業が実行されなくなってしまう。これにより、材料または仕掛り品が供給されなくなった装置で処理が停止するばかりでなく、生産ライン全体が停止するという事態が起こりうる。
本発明は、かかる問題を解決するためになされたもので、この発明の目的は、搬送指示の偏りを防止することで搬送効率を向上させる搬送指示発行装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明のある局面に従うと、搬送指示発行装置は、ワークを搬送する動作を定義する搬送指示を受付ける搬送指示入力手段と、搬送指示を出力する搬送指示発行手段と、搬送条件と搬送指示の発行を許可する上限数とを対応させた搬送制限データを記憶する搬送制限データ記憶手段と、搬送指示発行手段により出力された搬送指示を搬送条件毎に計数する計数手段と、計数手段で計数された搬送条件毎の計数値と上限数とを比較する比較手段と、比較手段による比較の結果、計数値が上限数以上の場合、対応する搬送条件に該当する搬送指示の出力を禁止する制限手段とを備える。
この発明に従えば、搬送条件毎に上限数までは搬送指示を出力するが、上限数を超える搬送条件の搬送指示は出力されない。このため同じ搬送条件の搬送指示が連続して所定数を超えて出力されることはない。その結果、搬送指示の偏りを防止することで、搬送効率を向上させる搬送指示発行装置を供給することが出来る。
好ましくは、搬送指示は生産装置からの指示であるかオペレータからの指示であるかを区別する情報を含み、上限数は、生産装置からの搬送指示とオペレータからの搬送指示とに対して個別に定められる。
この発明に従えば、生産装置からの指示とオペレータからの指示とに対して個別に上限数を定めることができる。このため、生産装置からの指示とオペレータの指示とに対して適切な上限数を設定することができ、搬送効率の向上がはかれる。
好ましくは、制限手段は、出力を禁止した搬送指示を記憶するスプール手段と、スプール手段に記憶された搬送指示を、所定の条件に従って搬送指示入力手段に再入力する、再発行手段とをさらに備える。
この発明に従えば、制限手段により出力を禁止され、スプール手段に記憶されていた搬送指示を、所定の条件に従って搬送指示入力手段に再入力する。このため出力を禁止した搬送指示を適切なタイミングで出力できる。
好ましくは、再発行手段は、搬送指示発行手段により出力された搬送指示による搬送が完了した搬送指示と同じ搬送条件に該当する搬送指示がスプール手段に記憶されていることを条件に、該当する搬送指示を搬送指示入力手段に再入力する。
この発明に従えば、搬送作業が完了した場合に、該当するスプール中の搬送指示を再入力する。このため、出力を禁止した搬送指示が搬送作業が完了した時点で出力される。
好ましくは、再発行手段は、搬送制限データを変更または削除するための搬送制限データ保守手段をさらに備え、搬送制限データ保守手段により変更または削除された搬送制限データの搬送条件に該当する搬送指示がスプール手段に記憶されていることを条件に、該当する搬送指示を搬送指示入力手段に再入力する。
この発明に従えば、ユーザは搬送制限データを変更または削除することにより、搬送作業の制限を状況に応じて最適なものとすることができる。また、搬送制限データが変更または削除された場合に、該当するスプール中の搬送指示を再入力することで、搬送制限データの変更結果を直ちに搬送作業に反映させることができる。
好ましくは、再発行手段は、搬送指示を変更または削除するための搬送指示保守手段をさらに備え、搬送指示保守手段により変更または削除された搬送指示と同じ搬送条件に該当する搬送指示がスプール手段に記憶されていることを条件に、該当する搬送指示を搬送指示入力手段に再入力する。
この発明に従えば、ユーザは搬送指示を変更または削除することにより、搬送指示を状況に応じて最適なものにできる。また、搬送指示が変更または削除された場合に、該当するスプール中の搬送指示を再入力することで、搬送指示の変更結果を直ちに搬送作業に反映させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、図中同一符号は同一または相当する部材を示し、重複する説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は第1の実施の形態の搬送指示発行装置の構成を示すブロック図である。図1を参照して、搬送指示発行装置100は、生産装置10の要求または操作端末11を介したオペレータの指示により、処理予定のワークをある装置から別の装置へと搬送する搬送指示を、搬送システム200に対して発行する。搬送システム200は搬送指示に基づいて搬送作業を実行する。また、搬送システム200は搬送作業の完了など作業状況を搬送指示発行装置100に通知する。このようにして、搬送作業が行なわれる。
図1は第1の実施の形態の搬送指示発行装置の構成を示すブロック図である。図1を参照して、搬送指示発行装置100は、生産装置10の要求または操作端末11を介したオペレータの指示により、処理予定のワークをある装置から別の装置へと搬送する搬送指示を、搬送システム200に対して発行する。搬送システム200は搬送指示に基づいて搬送作業を実行する。また、搬送システム200は搬送作業の完了など作業状況を搬送指示発行装置100に通知する。このようにして、搬送作業が行なわれる。
搬送指示発行装置100は、搬送作業の内容を指示する搬送指示を受付ける搬送指示受付部12と、搬送指示の発行を制限する搬送制限データの保守を行なう搬送制限データ保守部21と、搬送制限データを記憶する搬送制限データ記憶部22と、搬送指示の発行を制限する制限部31とを含む。
搬送指示受付部12は、生産装置10の要求またはオペレータによる操作端末11からの指示により搬送作業を受付ける。また搬送指示受付部12は、操作端末11によるオペレータからの入力を受付け、搬送指示を参照、変更または削除するなどの保守作業を可能とする。なお、生産装置10と搬送指示受付部12との間に、生産装置からの要求を受け最適な搬送指示を作成する、搬送指示作成部を別途設けてもよい。
搬送制限データ保守部21は、オペレータからの入力を受付ける操作端末である。搬送制限データ記憶部22は入力された搬送制限データを記憶する。また搬送制限データ保守部21は、搬送制限データ記憶部22に記憶された搬送制限データの参照、追加、変更または削除が可能である。これにより、オペレータは搬送制限データの保守作業を実行できる。なお、搬送指示受付部12の操作端末11と搬送制限データ保守部21とを共用してもよい。
搬送制限データ記憶部22は、搬送条件と上限数とを関連付けて記憶する。搬送条件は、搬送動作で定義される。上限数は搬送条件毎に定められ、上限数を超える搬送条件の搬送指示は出力を禁止される。
また、搬送指示発行装置100は搬送指示の発行を制限する制限部31と、搬送システムに搬送指示を発行する搬送指示発行部32と、生産装置の処理状況、搬送作業の進行状況等を管理する工程管理部33とを含む。制限部31はカウント部34と比較部35とを含む。制限部31は、搬送指示受付部12に入力された搬送指示が、搬送制限データ記憶部22に記憶された条件に該当するかどうかを判断する。カウント部34は条件に該当する搬送指示の出力数を積算する。条件毎に積算した搬送指示の出力数が搬送制限データ記憶部22に記憶された対応する上限数以上の場合、搬送指示の発行を禁止する。具体的には搬送指示は破棄される。上限数未満の場合には、搬送指示発行部32により、搬送システム200に対して搬送指示を発行する。
搬送システム200は、発行済み搬送指示記憶部210を含む。発行済み搬送指示記憶部210は、搬送指示発行装置100により搬送システム200に対して発行された搬送指示を記憶する。搬送システム200は発行済み搬送指示記憶部210に記憶された搬送指示に従って搬送作業を実行する。このため、搬送システム200が搬送作業を実行する前であれば、発行済み搬送指示記憶部210に記憶された搬送指示を削除または指示内容を変更することで、発行済みの搬送指示を取消すまたは搬送作業を変更することができる。
以下、搬送制限データの例と搬送指示の例とを用いて、搬送指示発行の処理内容を説明する。
図2は搬送動作に基づく搬送制限データの一例を示す図である。図2を参照して、搬送制限データは、搬送条件T1(i)と上限数L(T1(i))とを含む。条件T1(i)はi番目の搬送条件を示す。この図では搬送条件として搬送動作が定義されている。搬送動作は搬送元装置と搬送先装置を特定する。搬送元装置と搬送先装置とは、所属ラインと、所属エリアと、所属ゾーンと、装置名とを含む。ゾーンは一台以上の装置で構成され、エリアは一つ以上のゾーンで構成され、ラインは一つ以上のエリアで構成される。このように、搬送元および搬送先の装置は、ゾーン、エリア、ラインという単位でグループ化されている。
条件T1(1)は、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送元装置EQ1から、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送先装置EQ2に搬送する作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T1(1))は2である。なお、搬送動作としては、搬送先と搬送元が一意に定まればよい。このため搬送動作には、装置を特定する番号のみ、あるいは装置を特定できる位置情報のみを用いてもよい。
条件T1(2)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3から、所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である搬送先装置EQ1に搬送する作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T1(2))は3である。
条件T1(3)は、搬送元の所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1であり、搬送先の所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ2である搬送作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T1(3))は5である。
条件T1(4)は、搬送元の所属ラインがL1、所属エリアがA1であり、搬送先の所属ラインがL2、所属エリアがA2である搬送作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T1(4))は10である。
条件T1(5)は、搬送元の所属ラインがL1であり、搬送先の所属ラインがL2である搬送作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T1(5))は20である。
条件T1(1)および条件T1(2)では、ラインとエリアとゾーンと装置名とを全て指定し、搬送元および搬送先の装置を具体的に指定して搬送制限を設定している。これに加え、条件T1(3)〜T1(5)のように搬送元および搬送先の装置に関して、ラインとエリアとゾーンと、これら2つ以上の組み合わせとで定められる、グループ単位で搬送制限を設定することもできる。例えば、条件T1(3)のようにラインとエリアとゾーンのみが指定された場合はそのゾーンに所属する全装置が対象となり、条件T1(5)のようにラインのみが指定された場合はそのラインに所属する全装置が対象となる。また、搬送元はラインのみを指定し、搬送先はラインとエリアのみを指定するなど、搬送元と搬送先で異なる単位のグループを用いてもよい。このように、ゾーン、エリア、ラインなどのグループ単位で搬送制限を設定することが可能である。この結果、搬送制限に関する設定の自由度を高めることができる。図2を参照して、条件T1(3)に該当する搬送指示は条件T1(4)および条件T1(5)にも該当する。このような場合、最も限定される条件の搬送指示としてカウントすることとする。例えば条件T1(3)に該当する搬送指示は、条件T1(3)のみにカウントし、条件T1(4)および条件T1(5)にはカウントしない。条件T1(3)に該当せず、かつ条件T1(4)に該当する搬送指示は、条件T1(4)にカウントし、条件T1(5)にはカウントしない。なお、複数の条件に該当する搬送指示を、該当する全ての条件にカウントすることとしてもよい。
図3は搬送指示の一例を示す図である。図3を参照して搬送指示I(j)はj番目の搬送指示を示し、この順番で処理される。また、搬送指示には、搬送動作と、ワークと、発行者とが含まれる。
搬送指示I(1)は、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1である搬送元装置EQ1のポート番号がP2のポートから、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1である搬送先装置EQ2のポート番号がP1のポートに、機種名W1、工程番号XXのワークを搬送する指示がオペレータから手動で発行されたことを示す。搬送指示I(3)と搬送指示I(4)は搬送指示I(1)と同じ内容である。
搬送指示I(2)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3のポート番号がP1のポートから、搬送先の装置の所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である装置EQ1のポート番号がP1のポートに、機種名W2、工程番号YYのワークを搬送する指示が生産装置から自動で発行されたことを示す。
搬送指示I(5)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3のポート番号がP1のポートから、搬送先の装置の所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である装置EQ1のポート番号がP1のポートに、機種名W1、工程番号XXのワークを搬送する指示が自動で発行されたことを示す。
次に、図2の搬送制限データT1(1)とT1(2)とが定義され図3の搬送指示I(1)〜I(5)が入力された場合の搬送指示の発行について説明する。搬送指示発行装置100には、図3の搬送指示が順に入力される。搬送指示I(1),I(3),I(4)は搬送条件T1(1)に合致する。また、搬送指示I(2)とI(5)は搬送条件T1(2)に合致する。図2の搬送制限データでは、搬送条件T1(1)の上限数L(T1(1))は2とされているので、搬送指示I(1),I(3)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T1(2)の上限数L(T1(2))は3とされているので、搬送指示I(2),I(5)は搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。ところが、搬送指示I(4)は搬送条件T1(1)の上限数L(T1(1))である2を超えてしまうため、制限部31により搬送指示I(4)は出力を禁止される。この結果、同一条件に該当する搬送指示は上限数を超えることがない。このため、搬送指示の偏りを防止できる。
なお、搬送指示が発行されない場合には、次にオペレータにより発行されない搬送指示と同じ条件の搬送指示が入力されると、搬送指示受付部12は、オペレータに対し、その搬送指示は発行されないことを通知する。また、搬送制限データの上限数を0とすることにより、該当する搬送指示を発行させないようにすることもできる。この場合も、オペレータに対し、その搬送指示は発行されないことを通知する。
以下、図2の搬送制限データが定義された際に、図3の搬送指示が入力された場合の制限部31での処理について説明する。
図4は第1の実施の形態の制限部31で実行される処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、ステップS01では、搬送指示受付部12に搬送指示が入力されたか否かを判定する。入力がない場合にはステップS200に進み、入力がある場合にはステップS10に進む。
ステップS10では、入力された搬送指示が搬送制限データに該当するか否かを判定する。まず搬送制限データ記憶部22から搬送条件を読み出す。次に制限部31において入力された搬送指示が搬送条件に該当するかどうかを判定する。搬送指示がn番目の搬送条件T1(n)に該当する場合ステップS11に、どの条件にも該当しない場合はステップS100に進む。ここで搬送条件の総数はNであり、nは1≦n≦Nを満たす自然数である。
ステップS11では条件T1(n)に対応するカウンタC(T1(n))の値が、条件T1(n)の上限数L(T1(n))以上か未満かを比較部35で判定する。上限数未満ならばステップS12に進み、以上ならばステップS200に進む。ステップS200に進むとは搬送指示が発行されなかったということである。
ステップS12ではカウント部34が備える、カウンタC(T1(n))が1加算される。なお、初期状態ではカウンタC(T1(n))の値は0である。次いでステップS100に進む。
ステップS100では搬送指示が発行される。次いでステップS200に進み、搬送作業の進捗状況を確認する。
このように搬送制限データのどの条件にも該当しない場合、あるいは条件に該当してもカウンタの値が上限数未満の場合にはステップS100に進み搬送指示が発行される。そうでない場合は搬送指示の発行は禁止され、ステップS200に進む。発行が禁止された搬送指示は、破棄される。
ステップS200では、搬送作業が完了したか否かを判定する。搬送指示発行装置100は、搬送システム200から搬送状況を受信している。発行した搬送指示が搬送システム200において実行され、作業が完了すると、搬送システム200は搬送指示発行装置100に作業が完了したことを通知する。この通知に基づいて搬送作業の完了を検知する。搬送作業が完了していない場合にはS01に戻り、搬送作業完了あるいは他の搬送作業の入力があるまで待機する。搬送作業が完了した場合には、ステップS210に進む。
ステップS210では、作業完了した搬送指示が、搬送制限データに該当するか否かを判定する。まず搬送制限データ記憶部22から搬送条件を読み出す。次に作業完了した搬送指示が搬送条件に該当するかどうかを判定する。ステップS210では条件T1(n)に該当するか否かを判定する。該当する場合ステップS220に、該当しない場合ステップS01に戻る。ここで搬送条件の総数はNであり、nは1≦n≦Nを満たす自然数である。
ステップS220ではカウント部34に含まれる、カウンタC(T1(n))を1減算する。なお、カウンタの最小値は0である。この後ステップS01に戻り、次の搬送作業の完了まで待機する。
上述したように、搬送作業が完了した場合に対応するカウンタの値を1減ずることで、制限部31に対して搬送作業の進行を反映させる。
なお、第1の実施の形態では、搬送指示受付部12は、搬送指示が一つ入力されたら、搬送指示を発行するか、発行しないかを直ちに判定する。これに加え、搬送指示を記憶する手段を備え、入力された搬送指示を一旦記憶し、所定の時間に入力される複数の搬送指示をまとめて処理するようにしてもよい。
以上本実施の形態の搬送指示発行装置に従えば、搬送条件毎に上限数までは搬送指示を出力するが、上限数を超える搬送条件の搬送指示は出力を禁止される。このため同じ搬送条件の搬送指示が連続して所定数を超えて出力されることはない。その結果、搬送指示の偏りを防止することで、搬送効率を向上させることができる。
<第2の実施の形態>
図5は第2の実施の形態の搬送指示発行装置の構成を示すブロック図である。図5を参照して、搬送指示発行装置100Aは制限部31Aを除いて、図1に示した第1の実施の形態の搬送指示発行装置100と同じである。搬送指示発行装置100Aの制限部31Aは、カウント部34と、比較部35と、スプール部36と、再発行部37とを含む。
図5は第2の実施の形態の搬送指示発行装置の構成を示すブロック図である。図5を参照して、搬送指示発行装置100Aは制限部31Aを除いて、図1に示した第1の実施の形態の搬送指示発行装置100と同じである。搬送指示発行装置100Aの制限部31Aは、カウント部34と、比較部35と、スプール部36と、再発行部37とを含む。
第1の実施の形態と同様、制限部31Aのカウント部34は、搬送指示受付部12に入力された搬送指示が、搬送制限データ記憶部22に記憶された条件に該当するかどうかを判断し、条件毎に該当する搬送指示の出力数を積算する。積算した搬送指示の数が搬送制限データ記憶部22に記憶された上限数以上となる条件の搬送指示に関しては、搬送指示を一時的にスプール部36へ記憶する。上限数未満の場合には、搬送指示発行部32により、搬送システム200に対して搬送指示を発行する。
スプール部36に記憶された搬送指示は、再発行イベントが発生した時に、再発行手段37により、搬送指示受付部12に再度入力される。
再発行イベントには、搬送制限データ記憶部22に記憶された搬送制限データが変更された場合と、搬送指示の変更または削除など、搬送作業の状態が変化した場合と、搬送システム200から搬送作業が完了した通知を受け取った場合とが含まれる。
再発行部37は、これらの再発行イベントを検出し、スプール部36に記憶された、再発行イベントに関連する搬送指示を再度搬送指示受付部12に入力する。また、再発行部37は、搬送指示受付部12に入力した搬送指示を、スプール部36から削除する。この結果、一旦スプールした搬送指示が、搬送指示数が上限数未満となることを条件に搬送システム200へ発行される。
搬送指示受付部12は、操作部と表示部とを有し、オペレータによる操作部の操作により、スプール部36に記憶した搬送指示を表示部に表示し(参照)、また、スプール部36に記憶されている搬送指示を変更または削除することができる。さらに、オペレータによる操作部の操作により、発行済み搬送指示記憶部210に記憶されている、搬送システム200に対して発行済みの搬送指示も参照可能であり、変更または削除も可能である。
なお、搬送指示入力用の操作端末11を、搬送指示受付部の操作部と兼用してもよい。
第2の実施の形態において、図2の搬送制限データT1(1)とT1(2)とが定義され、図3の搬送指示I(1)〜I(5)が入力された場合の搬送指示の発行について説明する。搬送指示発行装置100Aには、図3の搬送指示が順に入力される。搬送指示I(1),I(3),I(4)は搬送条件T1(1)に合致する。また、搬送指示I(2),I(5)は搬送条件T1(2)に合致する。図2の搬送制限データでは搬送条件T1(1)の上限数は2とされているので、搬送指示I(1)と搬送指示I(3)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T1(2)の上限数は3とされているので、搬送指示I(2),I(5)は搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。ところが、搬送指示I(4)は搬送条件T1(1)の上限数2を超えてしまうため、制限部31Aにより搬送指示I(4)は発行されることなく、一時的にスプール部36に記憶される。この結果、同一条件に該当する搬送指示は上限数を超えることがない。このため、搬送指示の偏りを防止できる。
以下、図2の搬送制限データが定義された際に、図3の搬送指示が入力された場合の制限部31Aでの処理について説明する。
図6は第2の実施の形態の制限部31Aで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、ステップS300が追加された点、ステップS200〜S220の処理がステップS400での搬送指示再発行処理に変更された点を除いて、図4に示した第1の実施の形態の制限部31での処理と同じである。
ステップS11では条件T1(n)に対応するカウンタC(T1(n))の値が、条件T1(n)の上限数L(T1(n))以上か未満かを比較部35で判定する。上限数未満ならばステップS12に進み、以上ならばステップS300に進む。ステップS300に進むとは搬送指示の出力が禁止されるということである。
ステップS300では、出力を禁止した搬送指示を、スプール部36に一時的に記憶する。次にステップS400に進む。
ステップS400では、再発行イベントを検出してスプール中の搬送指示を再入力する、搬送指示再発行処理を実施する。
図7は図6のステップS400で実行される搬送指示再発行処理を示すフローチャートである。図7を参照して、ステップS410では、搬送制限データが変更されたか否かを検出する。これは、オペレータが搬送制限データ保守部21を介して、搬送制限データ記憶部22に記憶した搬送制限データを変更または削除したか否かを検出することである。変更を検出した場合にはステップS440に進み、そうでない場合にはステップS420に進む。
ステップS420(ステップS410でNOの場合)では、搬送指示が変更されたか否かを検出する。これは、搬送指示受付部12において、オペレータが操作端末11を介して、スプール部36に記憶した搬送指示を削除または変更したか否か、あるいは発行済み搬送指示記憶部210の搬送指示を削除または変更したか否かを検出することである。搬送指示の変更または削除を検出した場合にはステップS421に進み、そうでない場合にはステップS430に進む。
ステップS421では、発行済み搬送指示記憶部210の搬送指示を削除した場合、削除した搬送指示に対応するカウンタを減算する。また発行済み搬送指示記憶部210の搬送指示の内容を変更した場合、変更前の搬送指示に対応するカウンタを減算するとともに変更後の搬送指示に対応するカウンタを加算する。例えば条件T1(1)に該当する搬送指示を発行済み搬送指示記憶部210から削除した場合、制限部31Aはカウント部34のカウンタC(T1(1))を1減算する。また発行済み搬送指示記憶部210に記憶された搬送指示のうち、条件T1(1)に該当する搬送指示を条件T1(2)に該当する搬送指示に変更した場合、制限部31Aはカウント部34のカウンタC(T1(1))を1減算するとともにカウンタC(T1(2))を1加算する。次いでステップS440に進む。
ステップS430(ステップS420でNOの場合)では、搬送作業が完了したか否かを判定する。発行した搬送指示が搬送システム200において実行され、作業が完了すると、搬送システム200は工程管理部33に作業が完了したことを通知する。搬送作業が完了した場合には、ステップS431に進む。搬送作業が完了していない場合には処理を終了する。
ステップS431では作業が完了した搬送指示に対応するカウンタを減算する。例えば条件T1(1)に該当していた搬送指示が搬送システム200に発行されていた場合、搬送システム200は、指示された搬送作業が完了した場合に、工程管理部33に作業が完了したことを通知する。工程管理部33への通知に基づいて、制限部31Aはカウント部34のカウンタC(T1(1))を1減算する。このようにステップS430およびステップS431の処理は、図4のステップS200〜220と同様の処理を実行する。次いでステップS440に進む。
上述したようにステップS410、ステップS420、ステップS430のいずれかにおいて再発行イベントが発生する(ステップS410、ステップS420、ステップS430のいずれかがYESの場合)と、ステップS440に進むことになる。
ステップS440では、対応するスプール中の搬送指示をスプール部36から削除するとともに、削除した搬送指示を搬送指示受付部12に再入力する。この結果図6のステップS01から始まる処理を再度繰り返し、ステップS100に進んだ搬送指示は搬送指示発行部32により搬送システム200に対して搬送指示が発行される。
対応する搬送指示は、ステップS410の場合は、搬送制限データの変更により、上限数が大きくなった、あるいは制限が削除された(上限数が設定されなくなった)搬送条件に該当する搬送指示である。ステップS420の場合は、削除または変更された発行済みの搬送指示と同じ条件の搬送指示である。ステップS430の場合は、作業が完了した搬送指示と同じ条件の搬送指示である。
<第1の変形例>
図8はワークに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図8の搬送制限データは搬送制限データ記憶部22に記憶されている。図8を参照して、搬送制限データは搬送条件と上限数とを関連付ける。搬送条件は、ワークとロット状態とを定義する。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。
図8はワークに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図8の搬送制限データは搬送制限データ記憶部22に記憶されている。図8を参照して、搬送制限データは搬送条件と上限数とを関連付ける。搬送条件は、ワークとロット状態とを定義する。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。
条件T2(1)は、機種名W1であり処理予定の工程番号がXXのワークを、生産装置が処理不可能な場合に搬送する搬送指示を示す。該当する搬送指示の上限数L(T2(1))は2である。なお、搬送条件としては、ワークが一意に定まればよい。このため搬送条件のワークの定義として、ワークを特定する番号を用いてもよい。 条件T2(2)は、機種名W2であり処理予定の工程番号がYYのワークを、生産装置が処理可能な場合に搬送する搬送指示を示す。該当する搬送指示の上限数L(T2(2))は2である。
図8の搬送制限データT2(1)とT2(2)とが定義された際に、図3の搬送指示I(1)〜I(5)が入力された場合の搬送指示の発行について説明する。搬送指示発行装置100Aには、図3の搬送指示が順に入力される。搬送指示I(1)と搬送指示I(3)〜I(5)は搬送条件T2(1)に合致する。また、搬送指示I(2)は搬送条件T2(2)に合致する。図8の搬送制限データでは搬送条件T2(1)の上限数は2とされているので、搬送指示I(1),I(3)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T2(2)の上限数は2とされているので、搬送指示I(2)も、搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。ところが、搬送指示I(4),I(5)は搬送条件T2(1)の上限数2を超えてしまうため、制限部31Aにより搬送指示I(4),I(5)の出力が禁止される。具体的には搬送指示は発行されることなく、一時的にスプール部36に記憶される。
以下、図8の搬送制限データが定義された際に、図3の搬送指示が入力された場合の制限部31Aでの処理について説明する。この場合の処理は図6において条件T1(1)とカウンタC(T1(1))と上限数L(T1(1))とが、それぞれ条件T2(1)とカウンタC(T2(1))と上限数L(T2(1))とに、条件T1(2)とカウンタC(T1(2))と上限数L(T1(2))とが、それぞれ条件T2(2)とカウンタC(T2(2))と上限数L(T2(2))とに、変更されたものとなる。つまり、搬送条件の内容と上限数が異なる以外は、処理の流れは同じである。
以上、第1の変形例の搬送指示発行装置に従えば、ワークに応じて上限数を定めるため、特定のワークを搬送する指示が、所定値を超えて連続して出力されることはない。
<第2の変形例>
図9は搬送動作とワークとに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図9を参照して、搬送制限データは搬送条件と、上限数とを関連付ける。搬送条件は、搬送動作と、ワークと、ロット状態とを定義する。搬送動作は搬送元装置と搬送先装置を特定する。搬送元装置と搬送先装置とは、所属ラインと、所属エリアと、所属ゾーンと、装置名とを含む。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。
図9は搬送動作とワークとに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図9を参照して、搬送制限データは搬送条件と、上限数とを関連付ける。搬送条件は、搬送動作と、ワークと、ロット状態とを定義する。搬送動作は搬送元装置と搬送先装置を特定する。搬送元装置と搬送先装置とは、所属ラインと、所属エリアと、所属ゾーンと、装置名とを含む。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。
条件T3(1)は、搬送元装置EQ1(所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1)から、搬送先装置EQ2(所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1)に、機種名W1であり処理予定の工程番号がXXのワークを、生産装置が処理不可能な場合に搬送する作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T3(1))は2である。
条件T3(2)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3から、所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である搬送先装置EQ1に、機種名W2であり処理予定の工程番号がYYのワークを、生産装置が処理可能な場合に搬送する作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T3(2))は2である。
条件T3(3)は、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送元装置EQ1から、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送先装置EQ2に、機種名W2であり処理予定の工程番号がYYのワークを、生産装置が処理可能な場合に搬送する作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T3(3))は2である。
条件T3(4)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3から、所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である搬送先装置EQ1に、機種名W1であり処理予定の工程番号がXXのワークを、生産装置が処理不可能な場合に搬送する作業が該当する。該当する搬送指示の上限数L(T3(4))は2である。
図9の搬送制限データT3(1)〜T3(4)が定義され、図3の搬送指示I(1)〜I(5)が入力された場合の搬送指示の発行について説明する。搬送指示発行装置100Aには、図3の搬送指示が順に入力される。搬送指示I(1),I(3),I(4)は搬送条件T3(1)に合致する。また、搬送指示I(2)は搬送条件T3(2)に合致する。また、搬送指示I(5)は搬送条件T3(4)に合致する。図9の搬送制限データでは搬送条件T3(1)の上限数は2とされているので、搬送指示I(1),I(3)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T3(2)の上限数は2とされているので、搬送指示I(2)は搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T3(4)の上限数は2とされているので、搬送指示I(5)は搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。ところが、搬送指示I(4)は搬送条件T3(1)の上限数2を超えてしまうため、制限部31Aにより搬送指示I(4)は発行されることなく、一時的にスプール部36に記憶される。この結果、同一条件に該当する搬送指示は上限数を超えることがない。このため、搬送指示の偏りを防止できる。
図10は、図9の搬送制限データが定義された場合の、第2の変形例の制限部31Aで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図10を参照して、ステップS501では、搬送指示受付部12に搬送指示が入力されたか否かを判定する。入力がない場合にはステップS540に進み、入力がある場合にはステップS510に進む。
ステップS510では、入力された搬送指示が搬送制限データに該当するか否かを判定する。まず搬送制限データ記憶部22から搬送条件を読み出す。次に制限部31Aにおいて入力された搬送指示が搬送条件に該当するかどうかを判定する。ステップS510では条件Tm(n)に該当するか否かを判定する。該当する場合ステップS511に、該当しない場合ステップS520に進む。Tm(n)において、mは搬送制限データを区分する識別子であり、nはその搬送制限データのn番目の条件であることを示す。
ステップS511ではカウンタC(Tm(n))の値が、条件Tm(n)の上限数以上か未満かを比較部35で判定する。上限数未満ならばステップS512に進み、以上ならばステップS530に進む。
ステップS530では、搬送指示をスプール部36に一時的に記憶する。
ステップS512ではカウント部34に含まれる、カウンタC(Tm(n))に1加算する。なお、初期状態では全てのカウンタの値は0である。次いでステップS520に進む。ステップS520では搬送指示が発行される。
ステップS540では、再発行イベントを検出してスプール中の搬送指示を再入力する、図7に示した、搬送指示再発行処理を実施する。
このように搬送制限データのどの条件にも該当しない、あるいは条件に該当してもカウンタの値が上限数未満の場合にはステップS520に進み搬送指示が発行される。そうでない場合はステップS530に進み、搬送指示をスプール部36に一時的に記憶する。
以上、第2の変形例の搬送指示発行装置に従えば、搬送動作とワークとに応じて上限数を定めるため、特定のワークを特定の装置間で搬送する指示が、所定値を超えて連続して出力されることはない。
<第3の変形例>
図11は搬送動作と発行者とに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図11を参照して、搬送制限データは搬送条件T4(i)と上限数L(T4(i),k)とを含む。条件T4(i)はi番目の搬送条件を示す。ここで搬送条件として搬送動作が定義されている。搬送動作は搬送元装置と搬送先装置を特定する。搬送元装置と搬送先装置とは、所属ラインと、所属エリアと、所属ゾーンと、装置名とを含む。また、上限数は発行者ごとの搬送指示に対して定められる。発行者とはオペレータと生産装置である。発行者ごとの搬送指示は、生産装置の要求に応じて発行された搬送指示(自動指示)と、オペレータの指示により発行された搬送指示(手動指示)である。
図11は搬送動作と発行者とに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図11を参照して、搬送制限データは搬送条件T4(i)と上限数L(T4(i),k)とを含む。条件T4(i)はi番目の搬送条件を示す。ここで搬送条件として搬送動作が定義されている。搬送動作は搬送元装置と搬送先装置を特定する。搬送元装置と搬送先装置とは、所属ラインと、所属エリアと、所属ゾーンと、装置名とを含む。また、上限数は発行者ごとの搬送指示に対して定められる。発行者とはオペレータと生産装置である。発行者ごとの搬送指示は、生産装置の要求に応じて発行された搬送指示(自動指示)と、オペレータの指示により発行された搬送指示(手動指示)である。
上限数を示すL(T4(i),k)においてkは1,2,3の値をとる。k=1で手動指示に対する上限数を、k=2で自動指示に対する上限数を、k=3で手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数を示す。つまり、手動指示に対する上限数L(T4(i),1)と、自動指示に対する上限数L(T4(i),2)と、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数L(T4(i),3)とが条件T4(i)に対して設定されている。
条件T4(1)は、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送元装置EQ1から、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送先装置EQ2に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が2であり、自動指示の場合は上限数が3であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は4である。
条件T4(2)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3から、所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である搬送先装置EQ1に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が3であり、自動指示の場合は上限数が4であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は5である。
図11の搬送制限データT4(1)とT4(2)が定義された際に、図3の搬送指示I(1)〜I(5)が入力された場合について説明する。搬送指示発行装置100には、図3の搬送指示が順に入力される。搬送指示I(1),I(3),I(4)は搬送条件T4(1)に合致する。また、搬送指示I(2),I(5)は搬送条件T4(2)に合致する。図11の搬送制限データでは、搬送条件T4(1)の手動指示の上限数は2とされているので、搬送指示I(1),I(3)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T4(2)の自動指示の上限数は4とされているので搬送指示I(2),I(5)は、搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。ところが、搬送指示I(4)は搬送条件T4(1)の手動指示の上限数2を超えてしまうため、制限部31Aにより搬送指示I(4)は発行されることなく、一時的にスプール部36に記憶される。
この例では条件T4(1)の手動指示の上限数は2とされているため手動指示は制限に達している。このため、これ以降は手動指示と自動指示とを含め、条件T4(1)に合致する搬送指示は発行されない。この様に、手動指示と、自動指示と、手動指示と自動指示とを合計した合計指示とのいずれかが上限数を超える場合には搬送指示は発行されない。
図12は、図11の搬送制限データが定義された場合の、第3の変形例の制限部31Aで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図12を参照して、ステップS601では、搬送指示受付部12に搬送指示が入力されたか否かを判定する。入力がない場合にはステップS640に進み、搬送指示再発行処理を実施する。入力がある場合にはステップS610に進む。
ステップS610では、入力された搬送指示が搬送制限データに該当するか否かを判定する。まず搬送制限データ記憶部22から搬送条件を読み出す。次に制限部31Aにおいて入力された搬送指示が搬送条件に該当するかどうかを判定する。ステップS610では条件T4(n)に該当するか否かを判定する。該当する場合ステップS611に、該当しない場合ステップS620に進む。
ステップS611では下記の(a)〜(c)の3つの条件のうち、いずれかに該当するか否かを比較部35で判定する。(a)カウンタC(T4(n),1)の値が、条件T4(n)の手動指示の上限数L(T4(n),1)以上である。(b)カウンタC(T4(n),2)の値が、条件T4(n)の自動指示の上限数L(T4(n),2)以上である。(c)カウンタC(T4(n),1)とカウンタC(T4(n),2)との和が、条件T4(n)の合計指示の上限数L(T4(n),3)以上である。ここで、カウンタC(T4(n),1)はカウント部34に含まれる、条件T4(n)の手動指示に対応したカウンタである。また、カウンタC(T4(n),2)はカウント部34に含まれる、条件T4(n)の自動指示に対応したカウンタである。(a)〜(c)の条件のうちいずれかに該当するならばステップS630に進み、そうでなければステップS612に進む。
ステップS612では、入力された搬送指示が、オペレータによる手動指示か、生産装置による自動指示かを判定する。手動指示の場合はステップS613に進み、自動指示の場合はステップS614に進む。
ステップS613ではカウンタC(T4(n),1)に1加算する。なお、初期状態では全てのカウンタの値は0である。次いでステップS620に進む。
ステップS614ではカウンタC(T4(n),2)に1加算する。次いでステップS620進む。
ステップS620では、入力された搬送指示が発行される。
ステップS630では、入力された搬送指示は発行されず、スプール部36に搬送指示を一時的に記憶する。
このように搬送指示が搬送制限データのどの条件にも該当しない、あるいは条件に該当してもカウンタの値が上限数未満の場合には、ステップS620に進み搬送指示が発行される。そうでない場合はステップS630に進み、搬送指示をスプール部36に一時的に記憶する。ステップS620に進んだ場合でも、ステップS630に進んだ場合でも、次にステップS640に進む。
ステップS640では、再発行イベントを検出してスプール中の搬送指示を再入力する、図7に示した、搬送指示再発行処理を実施する。次いでS601に戻り、処理を継続する。
以上、第3の変形例の搬送指示発行装置に従えば、搬送動作と発行者とに応じて上限数を定めるため、特定の装置間で搬送する指示が、所定値を超えて連続して出力されることはない。また、生産装置からの指示とオペレータの指示とに対して適切な上限数を設定することができる。
<第4の変形例>
図13はワークと発行者とに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図13の搬送制限データは搬送制限データ記憶部22に記憶されている。図13を参照して、搬送制限データは、ワークとロット状態とを定義する。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。また上限数は手動指示と、自動指示と、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計とに対して定められる。
図13はワークと発行者とに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図13の搬送制限データは搬送制限データ記憶部22に記憶されている。図13を参照して、搬送制限データは、ワークとロット状態とを定義する。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。また上限数は手動指示と、自動指示と、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計とに対して定められる。
条件T5(1)は、機種名W1であり処理予定の工程番号がXXのワークを、生産装置が処理不可能な場合に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が2であり、自動指示の場合は上限数が2であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は3である。
条件T5(2)は、機種名W2であり処理予定の工程番号がYYのワークを、生産装置が処理可能な場合に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が3であり、自動指示の場合は上限数が3であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は5である。
図13の搬送制限データT5(1)とT5(2)とが定義された際に、図3の搬送指示I(1)〜I(5)が入力された場合の搬送指示の発行について説明する。搬送指示発行装置100Aには、図3の搬送指示が順に入力される。搬送指示I(1)と搬送指示I(3)〜I(5)は搬送条件T5(1)に合致する。また、搬送指示I(2)は搬送条件T5(2)に合致する。図13の搬送制限データでは搬送条件T5(1)の手動指示の上限数は2とされているので、搬送指示I(1),I(3)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また搬送条件T5(1)の自動指示の上限数は2とされているので、搬送指示I(5)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T5(2)の自動指示の上限数は3とされているので搬送指示I(2)も、搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。ところが、搬送指示I(4)は搬送条件T5(1)の手動指示の上限数2を超えてしまうため、制限部31Aにより搬送指示I(4)は発行されることなく、一時的にスプール部36に記憶する。
以下、図13の搬送制限データが定義された際に、図3の搬送指示が入力された場合の制限部31Aでの処理について説明する。この場合の処理は図12において条件T4(1)と条件T4(2)とが、それぞれ条件T5(1)と条件T5(2)とに、変更されたものとなる。それにともない、カウンタC(T4(1),1)とカウンタC(T4(1),2)と上限数L(T4(1),1)と上限数L(T4(1),2)と上限数L(T4(1),3)とが、それぞれカウンタC(T5(1),1)とカウンタC(T5(1),2)と上限数L(T5(1),1)と上限数L(T5(1),2)と上限数L(T5(1),3)とに変更される。このように対応する条件と上限数とカウンタとが変更される以外、処理の流れに違いはない。
以上、第4の変形例の搬送指示発行装置に従えば、ワークと発行者とに応じて上限数を定めるため、特定のワークを搬送する指示が、所定値を超えて連続して出力されることはない。また、生産装置からの指示とオペレータの指示とに対して適切な上限数を設定することができる。
<第5の変形例>
図14は搬送動作とワークと発行者とに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図14を参照して、搬送制限データは搬送条件と、上限数とを関連付ける。搬送条件は、搬送動作と、ワークと、ロット状態とを定義する。搬送動作は搬送元装置と搬送先装置を特定する。搬送元装置と搬送先装置とは、所属ラインと、所属エリアと、所属ゾーンと、装置名とを含む。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。また、上限数は手動指示と、自動指示と、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計とに対して定められる。
図14は搬送動作とワークと発行者とに基づく搬送制限データの一例を示す図である。図14を参照して、搬送制限データは搬送条件と、上限数とを関連付ける。搬送条件は、搬送動作と、ワークと、ロット状態とを定義する。搬送動作は搬送元装置と搬送先装置を特定する。搬送元装置と搬送先装置とは、所属ラインと、所属エリアと、所属ゾーンと、装置名とを含む。ワークは機種名と、工程番号とで特定される。ロット状態は、予定工程の生産装置が処理可能な状態であるか否かで定まる。また、上限数は手動指示と、自動指示と、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計とに対して定められる。
条件T6(1)は、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送元装置EQ1から、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送先装置EQ2に、機種名W1であり処理予定の工程番号がXXのワークを、生産装置が処理不可能な場合に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が2であり、自動指示の場合は上限数が2であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は3である。
条件T6(2)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3から、所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である搬送先装置EQ1に、機種名W2であり処理予定の工程番号がYYのワークを、生産装置が処理可能な場合に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が3であり、自動指示の場合は上限数が3であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は5である。
条件T6(3)は、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送元装置EQ1から、所属ラインがL1、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ1の搬送先装置EQ2に、機種名W2であり処理予定の工程番号がYYのワークを、生産装置が処理可能な場合に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が2であり、自動指示の場合は上限数が3であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は4である。
条件T6(4)は、所属ラインがL2、所属エリアがA1、所属ゾーンがZ2である搬送元装置EQ3から、所属ラインがL2、所属エリアがA2、所属ゾーンがZ4である搬送先装置EQ1に、機種名W1であり処理予定の工程番号がXXのワークを、生産装置が処理不可能な場合に搬送する作業が該当する。さらに、該当する搬送指示が手動指示の場合は上限数が2であり、自動指示の場合は上限数が2であり、手動指示と自動指示とを合わせた搬送指示の合計に対する上限数は3である。条件に該当する搬送指示の数がこれら上限数を超える場合には搬送指示を制限する。
図14の搬送制限データT6(1)〜T6(4)とが定義され、図3の搬送指示I(1)〜I(5)が入力された場合の搬送指示の発行について説明する。搬送指示発行装置100Aには、図3の搬送指示が順に入力される。搬送指示I(1),I(3),I(4)は搬送条件T6(1)に合致する。また、搬送指示I(2)は搬送条件T6(2)に合致する。また、搬送指示I(5)は搬送条件T6(4)に合致する。図14の制限データでは搬送条件T6(1)の手動指示の上限数L(T6(1),1)は2とされているので、搬送指示I(1),I(3)は搬送指示発行部32により、搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T6(2)の自動指示の上限数L(T6(2),2)は3とされているので、搬送指示I(2)は搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。また、条件T6(4)の自動指示の上限数L(T6(4),2)は2とされているので、搬送指示I(5)は搬送指示発行部32により搬送システム200に搬送指示が発行される。ところが、搬送指示I(4)は搬送条件T6(1)の手動指示の上限数L(T6(1),1)である2を超えてしまうため、制限部31Aにより搬送指示I(4)は発行されることなく、一時的にスプール部36に記憶される。
図15は、図14の搬送制限データが定義された場合の、第5の変形例の制限部31Aで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図15を参照して、対応する条件とカウンタが異なる以外は図12の処理と同じである。Tm(n)が、図11の制限データにおいてはT4(n)、(m=4)であったが、図14の搬送制限データの場合にはT6(n)、(m=6)となっただけである。これらの条件と、対応する上限数とカウンタとを用い、ステップS601〜ステップS640と同様の処理を、ステップS701〜ステップS740で実行する。
以上、第5の変形例の搬送指示発行装置に従えば、搬送動作とワークと発行者とに応じて上限数を定めるため、特定のワークを特定の装置間で搬送する指示が、所定値を超えて連続して出力されることはない。また、生産装置からの指示とオペレータの指示とに対して適切な上限数を設定することができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態は第2の実施の形態の搬送指示発行装置と同様の構成であるが、処理の流れが異なる。
第3の実施の形態は第2の実施の形態の搬送指示発行装置と同様の構成であるが、処理の流れが異なる。
以下、図2の搬送制限データが定義された際に、図3の搬送指示が入力された場合の制限部31Aでの処理について説明する。
図16は第3の実施の形態の制限部31Aで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図16を参照して、ステップS801では、搬送指示受付部12に搬送指示が入力されたか否かを判定する。入力がない場合にはステップS840に進み、入力がある場合にはステップS802に進む。
ステップS802では、入力された搬送指示を、スプール部36に一時的に記憶する。次にステップS810に進む。
ステップS810では、入力された搬送指示が搬送制限データに該当するか否かを判定する。まず搬送制限データ記憶部22から搬送条件を読み出す。次に制限部31Aにおいて入力された搬送指示が搬送条件に該当するかどうかを判定する。搬送指示がn番目の搬送条件T1(n)に該当する場合ステップS811に、どの条件にも該当しない場合はステップS820に進む。ここで搬送条件の総数はNであり、nは1≦n≦Nを満たす自然数である。
ステップS811では条件T1(n)に対応するカウンタC(T1(n))の値が、条件T1(n)の上限数L(T1(n))以上か未満かを比較部35で判定する。上限数未満ならばステップS812に進み、以上ならばステップS840に進む。ステップS840に進むとは搬送指示の出力が禁止されるということである。
ステップS812ではカウント部34が備える、カウンタC(T1(n))が1加算される。なお、初期状態ではカウンタC(T1(n))の値は0である。次いでステップS820に進む。
ステップS820では搬送指示が発行される。次いでステップS840に進む。
ステップS821では、ステップS820で発行された搬送指示がスプール部36から削除される。次いでステップS840に進む。
ステップS840では、再発行イベントを検出してスプール中の搬送指示を再入力する、搬送指示再発行処理を実施する。
このように、処理の流れは異なるものの、第2の実施の形態と同様、同一条件に該当する搬送指示は上限数を超えることがない。このため、搬送指示の偏りを防止できる。
以上本実施の形態の搬送指示発行装置に従えば、同じ搬送条件の搬送指示が多量に入力された場合でも、上限数を超える搬送指示の出力を禁止してスプールするため、搬送指示の偏りを解消することができる。また、制限手段により出力を禁止され、スプール手段に記憶されていた搬送指示を、所定の条件に従って搬送指示入力手段に再入力する。このため出力を禁止した搬送指示を適切なタイミングで出力できる。
また、生産装置からの指示とオペレータからの指示とに対して個別に上限数を定めることができる。このため、生産装置からの指示とオペレータの指示とに対して適切な上限数を設定することができ、搬送効率の向上がはかれる。
また、搬送作業が完了した場合に、該当するスプール中の搬送指示を再入力する。このため、出力を禁止した搬送指示が搬送作業が完了した時点で出力される。
また、ユーザは搬送制限データを変更または削除することにより、搬送作業の制限を状況に応じて最適なものとすることができる。また、搬送制限データが変更または削除された場合に、該当するスプール中の搬送指示を再入力することで、搬送制限データの変更結果を直ちに搬送作業に反映させることができる。
また、ユーザは搬送指示を変更または削除することにより、搬送指示を状況に応じて最適なものにできる。また、搬送指示が変更または削除された場合に、該当するスプール中の搬送指示を再入力することで、搬送指示の変更結果を直ちに搬送作業に反映させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態は次の発明を含む。
(1)ワークを搬送する動作を定義する搬送指示を受付ける搬送指示入力手段と、
前記搬送指示を記憶する搬送指示記憶手段と、
前記搬送指示を出力する搬送指示発行手段と、
搬送条件と、搬送指示の発行を許可する上限数とを対応させた搬送制限データを記憶する搬送制限データ記憶手段と、
前記搬送指示発行手段により出力された搬送指示を前記搬送条件毎に計数する計数手段と、
前記計数手段で計数された前記搬送条件毎の計数値と前記上限数とを比較する比較手段と、
前記搬送条件に該当しない搬送指示を削除するとともに、前記比較手段による比較の結果、前記計数値が前記上限数未満の場合、対応する搬送条件に該当する搬送指示を前記搬送指示記憶手段から削除する搬送指示削除手段とを備えた、搬送指示発行装置。
(1)ワークを搬送する動作を定義する搬送指示を受付ける搬送指示入力手段と、
前記搬送指示を記憶する搬送指示記憶手段と、
前記搬送指示を出力する搬送指示発行手段と、
搬送条件と、搬送指示の発行を許可する上限数とを対応させた搬送制限データを記憶する搬送制限データ記憶手段と、
前記搬送指示発行手段により出力された搬送指示を前記搬送条件毎に計数する計数手段と、
前記計数手段で計数された前記搬送条件毎の計数値と前記上限数とを比較する比較手段と、
前記搬送条件に該当しない搬送指示を削除するとともに、前記比較手段による比較の結果、前記計数値が前記上限数未満の場合、対応する搬送条件に該当する搬送指示を前記搬送指示記憶手段から削除する搬送指示削除手段とを備えた、搬送指示発行装置。
10 生産装置、11 操作端末、12 搬送指示受付部、21 搬送制限データ保守部、22 搬送制限データ記憶部、31,31A 制限部、32 搬送指示発行部、33 工程管理部、34 カウント部、35 比較部、36 スプール部、37 再発行部、100,100A 搬送指示発行装置、200 搬送システム、210 発行済み搬送指示記憶部。
Claims (6)
- ワークを搬送する動作を定義する搬送指示を受付ける搬送指示入力手段と、
前記搬送指示を出力する搬送指示発行手段と、
搬送条件と、搬送指示の発行を許可する上限数とを対応させた搬送制限データを記憶する搬送制限データ記憶手段と、
前記搬送指示発行手段により出力された搬送指示を前記搬送条件毎に計数する計数手段と、
前記計数手段で計数された前記搬送条件毎の計数値と前記上限数とを比較する比較手段と、
前記比較手段による比較の結果、前記計数値が前記上限数以上の場合、対応する搬送条件に該当する搬送指示の出力を禁止する制限手段とを備えた搬送指示発行装置。 - 搬送指示は生産装置からの指示であるかオペレータからの指示であるかを区別する情報を含み、
前記上限値は、生産装置からの搬送指示とオペレータからの搬送指示とに対して個別に定められる、請求項1に記載の搬送指示発行装置。 - 前記制限手段は、出力を禁止した搬送指示を記憶するスプール手段と、
前記スプール手段に記憶された搬送指示を、所定の条件に従って前記搬送指示入力手段に再入力する、再発行手段とをさらに備えた、請求項1に記載の搬送指示発行装置。 - 前記再発行手段は、前記搬送指示発行手段により出力された搬送指示による搬送が完了した搬送指示と同じ搬送条件に該当する搬送指示が前記スプール手段に記憶されていることを条件に、
前記該当する搬送指示を前記搬送指示入力手段に再入力する、請求項3に記載の搬送指示発行装置。 - 前記再発行手段は、前記搬送制限データを変更または削除するための搬送制限データ保守手段をさらに備え、
前記搬送制限データ保守手段により変更または削除された搬送制限データの搬送条件に該当する搬送指示が前記スプール手段に記憶されていることを条件に、
前記該当する搬送指示を前記搬送指示入力手段に再入力する、請求項3に記載の搬送指示発行装置。 - 前記再発行手段は、前記搬送指示を変更または削除するための搬送指示保守手段をさらに備え、
前記搬送指示保守手段により変更または削除された搬送指示と同じ搬送条件に該当する搬送指示が前記スプール手段に記憶されていることを条件に、
前記該当する搬送指示を前記搬送指示入力手段に再入力する、請求項3に記載の搬送指示発行装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013052960A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Daifuku Co Ltd | 物品搬送設備 |
JP2019056693A (ja) * | 2017-09-20 | 2019-04-11 | 株式会社 システムスクエア | X線検査装置 |
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2004
- 2004-04-20 JP JP2004124440A patent/JP2005310974A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013052960A (ja) * | 2011-09-02 | 2013-03-21 | Daifuku Co Ltd | 物品搬送設備 |
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