以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明を適用した写真シール販売装置1の全体の構成を示す斜視図である。この写真シール販売装置1には、後述する撮影装置などがとりつけられた筐体11が含まれており、筐体11と写真シール販売装置1の後方(図中左側)の後方パネル44との間の空間が、ユーザが写真(画像)を撮影する撮影空間21とされる。撮影空間21と、筐体11を挟んで反対側に編集空間22が設けられている。ユーザは、撮影空間21に入って写真(画像)を撮影し、画像の撮影が終了すると、編集空間22に移動して撮影空間21で撮影された画像を編集する。
また、写真シール販売装置1の上部には、天井パネル40と、天井枠50aおよび50bが設けられており、撮影空間21および編集空間22のそれぞれに入ったユーザが外部から見えないように、カーテン41および42が、天井枠50aおよび天井枠50bに沿って設けられている。
さらに、筐体11の側面パネル43上には、事後処理用モニタ61およびシール取り出し口62が設けられている。編集空間22で編集された画像に基づいて生成された写真シールシートは、シール取り出し口62から排出され、ユーザにより取得される。また、写真シールシートが排出されるまでの間、ユーザは、事後処理用モニタ61に表示されるゲームなどを楽しんだり、アンケートなどに答えたりすることができる。
また、写真シール販売装置1の図中左側の後部パネル44の上部には、ユーザの指令に基づいて設定される写真の背景に対応する背景カーテンが格納されている背景カーテン格納部80が設けられている。
図2は、写真シール販売装置1を、図1の右側側面から見た図である。
天井パネル40の内部には、ユーザを照射する蛍光灯などの照明装置と、撮影時に光を照射するストロボ51が設けられている。天井パネル40の下側の面40aは、斜め下方向に傾斜しており、ストロボ51により照射される光を拡散させる、乳白色のアクリル板などの拡散板により構成される。
ユーザ20は、写真(画像)を撮影するとき、撮影空間21の中の任意の位置で図中右方向を向いて立つ。そして、筐体11に設けられた(図4を参照して後述する)操作パネル151を操作して、背景の設定を行う。写真の撮影に先立って、設定された背景に応じた背景カーテンが背景カーテン格納部80から図中下方向に引き出される。
背景カーテン格納部80は、例えば、第1格納部81と第2格納部82に分割され、それぞれ種類の異なる背景カーテンを格納し、図示せぬ背景駆動部により、背景カーテンを引き出し、または収納する。本発明においては、第1格納部81には、柄(模様など)のある背景カーテンが複数種類格納され、第2格納部82には、単色の背景カーテンが複数種類格納される。この例では、設定された背景に対応する単色の背景カーテン91が第2格納部82から引き出されている。
例えば、背景として単色の背景カーテンを選択するユーザは、写真シールの画像において、その画像の美しさ、いわば「写り」を重視する場合が多い。このような場合、撮影される写真は、被写体となるユーザの顔の部分のアップとされる場合が多く、ユーザは、撮影装置が設けられている筐体11に近づいて写真(画像)を撮影した方がより美しい、「写り」の良い写真を撮影することができる。従って、「写り」重視の場合、撮影空間21の奥行(図中左右の方向)はあまり広くなくても良い。
一方、背景として柄のある背景カーテンを選択するユーザは、写真シールの画像において、その画像の楽しさ(おもしろさ)、いわば「遊び」を重視する場合が多い。例えば、柄のある背景カーテンとして、外国をイメージさせる柄のある背景を選択した場合、ユーザは、その国をイメージさせるようなポーズをとったり、またはその国をイメージさせるような服装を着用していることが考えられる。このような場合、ユーザは、撮影装置が設けられている筐体11から、ある程度離れて、背景カーテンの柄全体が写るように撮影した方がより楽しい写真を撮影することができる。従って、「遊び」重視の場合、撮影空間21の奥行(図中左右の方向)は広いほうが良い。
なお、図4を参照して後述するように撮影装置には被写体の画像をリアルタイムで確認できる取り込み画像表示部が設けられており、ユーザは、取り込み画像表示部に表示される画像を見て、撮影される画像の中で背景カーテンの柄全体が写っていることを確認できる。
また、図15を参照して後述する画像補正処理において撮影された画像を補正する際に、単色の背景カーテンが引き出されている場合、背景カーテンと被写体(ユーザ)との距離(前後の位置関係)のばらつきが小さいほうが適正に画像を補正することができるので、単色の背景カーテンは、撮影装置が設けられた筐体11に近い位置に配置したほうがよい。
このため、本発明の写真シール販売装置1においては、撮影空間21において、より筐体11から離れた位置に配置される第1格納部81に、柄のある背景カーテンが複数種類格納され、撮影空間21において、より筐体11に近い位置に配置される第2格納部82に、単色の背景カーテンが複数種類格納される。このようにすることで、「写り」重視のユーザには、顔をアップにした美しい写真シールを提供し、「遊び」重視のユーザには、全身が撮影された楽しい写真シールを提供することができる。
また、柄のある背景カーテンが引き出された場合、これに同期して照明の変更が行われる。例えば、朝日をイメージさせる柄のある背景カーテンが引き出された場合、図3を参照して後述する後方照明装置により照射される光がより明るくなるように設定され、照明も背景の雰囲気に合うように変更される。このようにすることで、背景に応じたより楽しい写真を撮影することができる。
上述したように、ユーザ20は、撮影空間21で写真の撮影が終了した後、編集空間22へ移動する。そして、編集台180に設けられた編集用モニタ(後述)を利用して画像の編集を行う。
図3は、写真シール販売装置1を図2の図中上方向から見た図である。同図に示されるように、編集台180には、撮影空間21で撮影された画像が表示される編集用モニタ181−1および181−2が設けられている。
また、編集台180の筐体11をはさんで背面(図2においては、側面パネル43の裏側に位置する部分)、すなわち筐体11に向かって撮影空間21に立つユーザ20の正面には、円形の横方向照明装置121、カメラなどからなる撮影装置101、下方向照明装置111、および反射板141が設けられている。横方向照明装置121は、被写体であるユーザ20に、ユーザ20の右側前方から光を照射し、下方向照明装置111は、被写体であるユーザ20に下側から光を照射する。また、反射板141は、その表面が光を乱反射させる部材で構成され、横方向照明装置121、下方向照明装置111などから照射された光を乱反射させて、被写体であるユーザ20に、ユーザ20の左側前方から光を照射する。反射板141を構成する、光を乱反射させる部材としては、例えば、表面に凹凸のある銀箔、つやけしを施した白板などが使用される。
このように、ユーザ20の左側には、照明装置を設置せず、反射板141を設置するようにしたので、ユーザの左右にそれぞれ照明装置を設置する場合と比較して、写真シール販売装置1の製造コスト、消費電力などを抑制することができる。
また、筐体11に向かって撮影空間21に立つユーザ20の斜め後方には、サイドストロボ71−1および71−2が設けられている。サイドストロボ71−1および71−2には、後述するように開口部を設けるように薄板を組んで光源を覆って照明を調整するルーバー(スリット)が設けられており、サイドストロボ71−1および71−2から照射される光は、それぞれ矢印77−1および77−2の方向へ向かう。これにより被写体であるユーザ20には、自身の斜め後方から光を照射され、撮影空間21においてユーザ20の頭部(髪の毛など)が光った、きれいな画像を撮影することができる。
サイドストロボ71−1および71−2の後ろ側(図中左側)の面73−1および73−2は、それぞれ半透明の部材で構成されており、サイドストロボ71−1および71−2が発光したとき、光が後ろ(図中左方向)にも漏れるように構成されている。
なお、サイドストロボ71−1および71−2の詳細な構成については、図9を参照して後述する。
図3に示されるように撮影空間21は、図中左右の方向に所定の奥行を持って構成される。撮影空間21におけるA−A線からB−B線までの間に立っているユーザ20を、撮影装置101に内蔵されるカメラにより撮影することができる。この例では、ユーザ20は、撮影空間21の中で、A−A線とC−C線の間に立っている。このような場合、ユーザ20には、横方向照明装置121、下方向照明装置111、反射板141、および後述するフロントストロボなどにより前方(図中右側)から充分な光が照射される。
しかし、例えば、ユーザ20が、撮影空間21において後ろ(図中左方向)に移動し、C−C線とB−B線の間に立っている場合、横方向照明装置121、下方向照明装置111、反射板141、および後述するフロントストロボなどからの距離が遠くなり、ユーザ20に前方(図中右側)から充分な光を照射することができない。そこで、本発明においては、サイドストロボ71−1および71−2の後ろ側(図中左側)の面73−1および73−2を、それぞれ半透明の部材で構成する。このようにすることで、ユーザ20が、撮影空間21において後ろ(図中左方向)に移動しても、被写体であるユーザ20には、サイドストロボ71−1および71−2の後ろ側の面73−1および73−2から漏れる光が当たるので、撮影されるユーザ20の画像が暗くなることはなく、きれいな画像を撮影することができる。
また、上述した背景カーテン91にも、サイドストロボ71−1および71−2の後ろ側の面73−1および73−2から漏れる光が当たるので、背景が明るくはっきりとした画像を撮影することができる。
さらに、後部パネル44の両端部(図中左上と左下の部分)には、後方照明装置131−1および131−2が設けられており、被写体であるユーザ20に後方から光を照射する。
写真シール販売装置1を利用するユーザ20は、最初に矢印130aに従って、撮影空間21の図中右側の入り口から撮影空間21に入り写真(画像)を撮影する。その後、ユーザ20は、矢印130bに従って、撮影空間21の図中左側の出口から撮影空間21を出て、編集空間22に入り、撮影された画像の編集を行う。そして、ユーザ20は、編集空間22から矢印130cに従って事後処理用モニタ61の前へ移動し、事後処理用モニタ61に表示されるGUI(graphical user interface)などに基づいて、出力される写真シールの分割数(シール枚数、レイアウトなど)を指定し、シール取り出し口62から排出させる写真シールを受け取る。
図4は、図3におけるユーザ20の位置から前方(図3中右側)を見た筐体11の図である。同図に示されるように、筐体11の中央付近に撮影装置101が設置されており、その下側に下方向照明装置111が設けられている。下方向照明装置111は、上述したように、その上部111aが斜め上向きに構成されており、ユーザ20の斜め下側から光を照射するとともに、その下部111bは、床面と垂直になるように構成されており、ユーザ20の下側(ユーザ20の足元など)に光を照射する。下方向照明装置111の右側には、上述した操作パネル151が設けられている。
撮影装置101の内部には、CCDカメラなどにより構成され、ユーザの画像を撮影するカメラ102が設けられている。また、カメラ102の下側には、カメラ102により撮影された画像を表示する取り込み画像表示部103が設けられている。さらに、取り込み画像表示部103の両端にはスピーカ107−1および107−2が設けられている。
ユーザは、写真シール販売装置1で写真を撮影するとき、図中左下側に設けられた硬貨投入口161に所定の金額の硬貨を投入する。その後、ユーザは、スピーカ107−1および107−2から出力される音声、操作パネル151に表示された画像などに従って、操作パネル151を操作し、取り込み画像表示部103に表示される画像を見ながら写真を撮影する。操作パネル151は、タッチパネルとして構成され、必要に応じて、ユーザによる操作を受け付けるGUI(graphical user interface)、カメラ102により撮影された画像などが表示される。例えば、操作パネル151に撮影開始ボタンが表示された場合、ユーザは指で操作パネル151上の撮影開始ボタンの位置に触れることにより、撮影の開始を指令する。
撮影装置101の上側には、鏡面パネル106が設けられており、鏡面パネル106の上側には、黒色パネル105が設けられ、黒色パネル105の上側には、フロントストロボ104が設けられている。
フロントストロボ104は、ユーザの写真を撮影するとき発光し、被写体であるユーザに前方から光を照射する。鏡面パネル106は、表面が鏡で構成され、図6または図7を参照して後述するように、図中上方向に所定の角度をもつように取り付けられている。従って、フロントストロボ104から照射された光は、鏡面パネル106によって反射し、被写体であるユーザに前方やや下方向からさらに光を照射する。これにより撮影された画像においては、ユーザの目の中で、フロントストロボ104および鏡面パネル106により前方から照射された光が反射するいわゆるアイキャッチ効果を得ることができ、きれいな画像を撮影することができる。また、ユーザの目の中で反射する光は、黒色パネル105を挟んで上と下に位置するので、撮影された画像の中のユーザの目が上下の2点で輝く美しいアイキャッチ効果を得ることができる。
また、反射板141は、一部がミラー(鏡)142として構成されている。これにより光を反射する効果が高まるとともに、ユーザが写真を撮影中に外から他人にのぞかれることを抑制する。
図5は、筐体11を編集空間22に立ったユーザからみた図である。同図に示されるように、上述した編集用モニタ181−1および181−2とともに、タッチペン182−1および182−2が設けられている。この例では、2人のユーザが同時に編集を行うことができるように構成されており、ユーザは、それぞれタッチペン182−1および182−2を用いて、編集用モニタ181−1および181−2に表示された画像を、所望のサイズに拡大または縮小したり、文字や図形を書き加えたりして編集を行う。
編集台180の中央付近に設けられたスピーカ183から、編集方法、編集を続けられる残り時間などを告げる音声が出力される。
図6は、図4の中央の撮影装置101の付近を拡大した斜視図である。同図に示されるように、取り込み画像表示部103には、カメラ102により撮影されたユーザ20の画像が表示されている。なお、取り込み画像表示部103に表示される画像は動画であっても静止画であってもよい。また、ユーザ20が操作パネル151を操作して、背景の設定などを行っている場合、その背景に対応する色、模様、風景などがユーザ20の画像と合成されて表示されるようにしてもよい。
図7は、図6のフロントストロボ104と鏡面パネル106をやや右側から見た図である。同図に示されるように鏡面パネル106は、正面ではなく、やや上方向を向くように、すなわち、鏡面パネル106を正面から見た場合、その鏡面には鏡面パネル106の上側に位置する物体が写るように、所定の角度をつけられて取り付けられている。これにより上述したように、鏡面パネル106の上側に位置するフロントストロボ104から発せられた光が、鏡面パネル106に反射して、ユーザを前方から照射する。
図8は、図4の反射板141のミラー142の付近を拡大した図である。図3と図4を参照して上述したように、ユーザ20の左側に位置する反射板141の一部はミラー(鏡)142として構成されているので、ユーザ20は、撮影を行う前にミラー142に自分の姿を写して、服装や髪型の乱れなどを事前にチェックすることができる。また、ミラー142には、ユーザ20の右側に位置するカーテン41付近、すなわち撮影空間21への入り口付近の光景が写りこむ。この例では、カーテン41を開けて撮影空間21の中をみている人143が、ミラー142に写り込んでいる。
ユーザは、写真シール販売装置1を利用して写真を撮影しているとき、撮影のためにポーズをとっていることが多く、このとき、例えばカーテン41の隙間から他人にのぞかれるのはユーザに不快感を与えることになる。しかし、本発明の写真シール販売装置1においては反射板141の一部がミラー142とされているので、写真を撮影中に、外から撮影空間21をのぞこうとすると、撮影空間21の内部にいるユーザと、ミラー142を介して目があってしまい(自分がのぞいていることが撮影空間21の内部にいるユーザに気づかれてしまい)、その結果、撮影中に撮影空間21をのぞきづらくなる。
このように、反射板141の一部はミラー142として構成することにより、ユーザが写真を撮影中に他人から撮影空間21の中をのぞかれることを抑制することができ、その結果、写真シール販売装置1を利用するユーザにとって快適な撮影空間21を提供することができる。
図9は、図3を参照して上述したサイドストロボ71−1の詳細な構成を説明する図である。同図に示されるように、サイドストロボ71−1には、ルーバー72−1乃至72−3が設けられており、ルーバー72−1乃至72−3は、図3を参照して上述したように、サイドストロボ71−1が発した光が、ユーザの斜め後ろ方向から照射されるように光の進む方向を制御する。
これにより、ユーザの後方から光を照射して、頭部(髪の毛など)が光った、きれいな画像を撮影することができるとともに、例えば、サイドストロボ71−1から発せられた強い光がカメラ102のレンズに直接入射して乱反射することによりハレーションを起こすなどの事象を回避し、きれいな画像を提供することができる。
また、上述したように、サイドストロボ71−1(を固定するカバー)の後ろ側の面73−1は、半透明の部材で構成されており、サイドストロボ71−1が発光したとき、光が後ろにも漏れるように構成されているので、ユーザが、サイドストロボ71−1より後ろに立っている場合であっても、被写体であるユーザには充分な光が当たるので、撮影される画像が暗くなることはなく、きれいな画像を撮影することができる。さらに、上述した背景カーテン91にも、サイドストロボ71−1および71−2の後ろ側の面73−1および73−2から漏れる光が当たるので、背景が明るくはっきりとした画像を撮影することができる。
なお、サイドストロボ71−2もサイドストロボ71−1と同様の構成である。
図10は、写真シール販売装置1の内部の構成例を示すブロック図である。同図において、CPU(Central Processing Unit)201は、ROM(Read Only Memory)202に記憶されているプログラム、または、プログラム記憶部204からRAM(Random Access Memory)203にロードしたプログラムに従って写真シール販売装置1の全体の動作を、バス250を介して制御する。RAM203にはまた、CPU201が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
プログラム記憶部204は、ハードディスクやそのドライブからなり、CPU201が実行する様々なプログラムなどを記憶する。また、プログラム記憶部204内の所定の領域には、撮影された画像の補正を行う補正プログラムが記憶されている。
ドライブ230は、フロッピディスクやハードディスクなどの磁気ディスク231、CD-ROM,DVDなどの光ディスク232、光磁気ディスク233、または半導体メモリ234などの記録媒体に記憶されているプログラムを読み出し、バス250を介してプログラム記憶部204などに供給する。例えば、ドライブ230からは、被写体の画像と合成する新たなフレーム画像などが供給される。
撮影装置101には、上述したカメラ102および取り込み画像表示部103の他に、カメラ制御部205が配置されている。カメラ制御部205は、ユーザが操作パネル151を操作することにより入力したカメラ102の調節要求に応じて、カメラ102のズーム率、取り込む光量などを制御する。
画像処理部206は、ユーザが撮影し、編集する画像として選択した画像について、プログラム記憶部204に記憶されている補正プログラムに基づいて、背景などに応じて色合いなどの補正を行い、所定の枚数だけ記憶する。例えば、画像記憶部206は、編集対象画像を6枚まで記憶する。なお、画像処理部206の詳細については、図14を参照して後述する。
硬貨処理部207は、硬貨投入口161から投入された硬貨をカウントし、画像の作成代金として予め設定されている所定の金額が投入されたと判定したとき、それをCPU201に通知する。
プリンタ221は、画像シールを作成する部分であり、カメラ102により撮影され、後述の編集処理などが施された後の画像をシール紙ユニット211から供給されるシール紙212などに印刷し、出力する。
IDタグリーダライタ210は、シール紙ユニット211に付されているIDタグ213からIDを読み取り、CPU201に通知する。CPU201は、IDタグリーダライタ210より通知されたIDを、予めROM202に記憶しているIDと照合することにより、シール紙ユニット211に収納されているシール紙212が、写真シール販売装置1が使用するシール紙として適当なシール紙であるか否かを判定し、写真シール販売装置1を使用可能、または使用不可能にする。
操作パネル151は、CPU201の制御に基づいて画像を表示するとともに、ユーザによる操作に基づいて所定の信号(コマンド)を生成し、バス250に出力する。
音声出力制御部251は、CPU201からの制御に基づいてスピーカ107−1または107−2を制御し、撮影方法などを説明する各種の音声ガイダンスや、例えば、静止画像を取り込むときのシャッター音などの効果音を出力する。また、音声出力制御部263は、スピーカ183を制御し、編集方法などを説明する各種の音声ガイダンスや、画像に書き込むときに発生される効果音などを出力する。このように、スピーカ107−1若しくは107−2またはスピーカ183には、必要に応じてそれぞれ異なる音が出力される。
映像入出力制御部261は、撮影処理が終了し、ユーザが編集を開始するとき、画像処理部206からバス250を介して転送されてくる編集対象画像を内蔵するメモリ(図示せず)に記憶する。そして、映像入出力制御部261は、タッチパネル262において編集入力がされたとき、編集対象画像上における、その入力位置を検出し、編集対象画像に反映させて編集用モニタ181−1または181−2に表示させる。なお、図10においては、編集用モニタ181−1または181−2とタッチパネル262は別の位置に示されているが、実際には積層して配置されている。
照明制御部281は、CPU201からの制御に基づいて、横方向照明装置121、下方向照明装置111、後方照明装置131−1または131−2、サイドストロボ71−1または71−2、フロントストロボ104などの各照明装置の発光を制御する。
事後処理制御部301は、CPU201の指令に基づいて、事後処理用モニタ61に印刷する画像の分割数の設定指示、ゲーム、アンケートなどの画面が表示されるように制御する。
背景制御部321は、操作パネル151から出力されるユーザの指令に対応するコマンドに基づいて、背景カーテンを選択し、背景カーテンを引き出し、または収納するように背景駆動部322を制御する。
次に、図11と図12のフローチャートを参照して、写真シール販売装置1の画像撮影処理について説明する。
最初にステップS1において、CPU201は、プログラム記憶部204に記憶されている、撮影の進行方法などのデモ画面を、操作パネル151上に表示させる。ステップS2においてCPU201は、硬貨処理部207からの信号をもとに、硬貨投入部161に所定の代金が投入されたか否かを判定し、投入されたと判定するまでデモ画面を表示して待機する。
ステップS2において、所定の代金が投入されたと判定された場合、CPU201は、ステップS3において、図13を参照して後述する撮影準備処理を実行する。これにより、操作パネル151を介してユーザの指令が入力され、撮影する画像の背景の設定などが行われる。また、このとき設定された背景に対応して、所定のフレームや模様などの前景が取り込み画像表示部103に表示される画像に合成されて表示され、ユーザは、取り込み画像表示部103に表示された前景に従ってポーズをとるようにすることも可能である。
ステップS3の処理の後、ステップS4において、CPU201は、所定の時間が経過したか否か、または、ユーザにより操作パネル151上に表示された撮影開始ボタンが操作されたか否かを判定し、所定の時間が経過した、または、ユーザにより撮影開始ボタンが操作されたと判定するまで待機する。
ステップS4において所定の時間が経過した、または、ユーザにより撮影開始ボタンが操作されたと判定された場合、CPU201は、ステップS5に進み、操作パネル151上に、カウントダウンインジケータを表示させるとともに、スピーカ107−1および107−2からカウントダウンの音声を出力し、画像の撮影を行う。
図12のステップS6において、CPU201は、画像処理部206を制御して、図15を参照して後述する画像補正処理を実行させる。これにより、例えば、ステップS3の処理で設定された画像の背景に対応して、予め設定された割合で被写体の色合いを変化させるなど、ステップS5で撮影された画像の補正が行われる。
そして、ステップS7において、CPU201は、ステップS6で補正された画像を画像処理部206内のメモリに保存し、ステップS8において、操作パネル151上にその画像を表示する。
ステップS9において、CPU201は、残り撮影可能枚数が1枚以上あるか否かを判定し、残り撮影可能枚数が1枚以上あると判定した場合、ステップS5に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行する。
ステップS9において、残り撮影可能枚数が0枚であると判定された場合、CPU201は、ステップS10に進み、編集空間22において編集可能か否かを判定する。
例えば、他のユーザが編集空間22を利用している場合、ステップS10において、編集空間22において編集可能ではないと判定され、処理はステップS11に進む。ステップS11において、CPU201は、操作パネル151に待機画面を表示させることにより、ユーザに待機を促す。
一方、ステップS10において、編集空間22において編集可能であると判定された場合、処理はステップS12に進む。ステップS12において、CPU201は、操作パネル151に編集空間22への案内を表示させることにより、ユーザに対して編集空間22への移動を促す。また、このとき編集空間へ案内する音声が、スピーカ107−1および107−2から出力される。
ステップS12の処理の後、処理は、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返し実行される。
このようにして、写真シールのもととなる画像の撮影が行われる。
次に図13のフローチャートを参照して、図11のステップS3の撮影準備処理の詳細について説明する。
ステップS51において、CPU201は、操作パネル151を介して背景の設定受け付ける。このとき、操作パネル151上には、背景を選択するGUI(graphical user interface)が表示され、ユーザがGUIに基づいて背景を選択することにより、背景の設定が行われる。
ステップS52において、CPU201は、設定の終了が指令されたか否かを判定し、設定の終了が指令されたと判定されるまで待機する。例えば、操作パネル151のGUIに基づいて、ユーザが所定のボタンなど操作することにより設定の終了が指令される。ステップS52において、設定の終了が指令されたと判定された場合、ステップS51で設定された背景(の種類)を特定する情報が背景制御部321に出力され、処理は、ステップS53に進む。
ステップS53において、背景制御部321は、背景駆動部322を制御して、ステップS51で設定された背景に対応する背景カーテンを引き出させる。このとき、例えば、被写体であるユーザの立つ位置を、スピーカ107−1および107−2から出力される音声、または取り込み画像表示部103に表示されるサインなどにより指示するようにしてもよい。例えば、単色の背景カーテンに対応する背景が設定されている場合、図15を参照して後述する画像補正処理において、背景カーテンと被写体との距離(前後の位置関係)のばらつきが小さいほうがより適正に画像を補正することができ、被写体であるユーザの立つ位置を指示することにより、よりきれいな画像の写真シールを提供することができる。
このようにして、撮影準備処理が行われることにより、撮影される画像の背景が設定され、背景カーテン格納部80から、設定された背景に対応する背景カーテンが引き出される。
なお、この例では、撮影準備処理において、背景の設定が行われる例について説明したが、撮影準備処理において、背景の設定に加えて、例えば、画像の色合いを表す撮影モードなどが設定されるようにしてもよい。
次に、図14と図15を参照して、図10の画像処理部206と、画像処理部206により実行される図12のステップS6の画像補正処理の詳細について説明する。
図14は、図10画像処理部206の詳細な構成例を示すブロック図である。背景情報管理部401は、操作パネル151を介して入力される、ユーザにより選択された(ステップS51)背景の情報を記憶し、管理する。補正プログラム選択部402は、予めプログラム記憶部204などに記憶されている、画像の補正を行う複数の補正プログラムのうち、背景情報管理部401から提供される背景の情報に対応する補正プログラムを選択し、読み出す。補正実行部403は、補正プログラム選択部402により選択された補正プログラムを実行し、画像データを補正する。
次に、図15のフローチャートを参照して、図12のステップS6の画像補正処理の詳細について説明する。
ステップS61において、背景情報管理部401は、設定された(例えば、ステップS51でユーザにより選択された)背景の情報を取得し、補正プログラム選択部402に出力する。
ステップS62において、補正プログラム選択部402は、ステップS61で取得された背景の情報に基づいて、設定された背景に対応する補正プログラムを、プログラム記憶部204から選択して、読み出す。上述したように、プログラム記憶部204内の所定の領域には、画像の補正を行う補正プログラムが、予め記憶されている。
図16は、プログラム記憶部204に記憶されている補正プログラムの例を示す図である。同図に示されるように、背景の種類(1,2,3,・・・)に対応付けられて、補正プログラム(A,B,C,・・・)が記憶されている。背景の種類は、設定された背景を識別する情報であり、例えば、背景の種類「1」は、単色赤色の背景であり、背景カーテン91がこれに対応する。補正プログラムは、背景の種類に応じて最適な画像処理(画像の補正)を行うプログラムであり、例えば、補正プログラム「A」は、画像の中の赤色の成分を抑制するように画像を補正する。
背景として、単色赤色の背景カーテン91が設定されている場合、撮影される画像には、フロントストロボ104などから照射された光が背景カーテン91に反射して、カメラ102入射した光が多く含まれており、画像全体がやや赤みがかかった色合いになる。このため、補正プログラム「A」は、画像の中の赤色の成分を抑制することにより、画像全体を自然な色合いに補正し、被写体であるユーザがきれいに見えるように補正する処理が含まれている。
このように、設定された背景の種類に応じて最適な画像の補正を行う補正プログラムが、背景の種類に対応付けられて記憶されている。
もちろん、補正プログラム「A」により、画像の中の赤色の成分が強調されるようにすることも可能である。あるいはまた、設定された背景の他に、撮影モードなどが考慮されて、補正プログラムが選択されるようにすることも可能である。
以上においては、単色の背景カーテンに対応する背景が設定されていた場合に選択される補正プログラムの例について説明したが、柄のある背景カーテンに対応する背景が設定されていた場合、背景カーテンの柄に応じて画像の補正が行われるように補正プログラムが選択される。例えば、朝日をイメージさせる柄のある背景カーテンが引き出されるように背景が設定されていた場合、撮影された画像の中で背景部分が明るくなるように補正する補正プログラムが選択される。
図15に戻って、補正実行部403は、ステップS62で選択された補正プログラムを実行し、上述したように画像の補正を行う。
このようにして、設定された背景に応じて画像の補正が行われる。どのような背景を選択しても、背景の種類に応じて最適な画像処理(画像の補正)が行われるので、写真シールの中で、ユーザがきれいに見え、その結果、ユーザの満足度を高めることができる。
次に、図17のフローチャートを参照して、写真シール販売装置1の編集処理について説明する。この処理は、撮影空間21における撮影を終了したユーザが、編集空間22において編集を行うときに実行される。
最初にステップS81において、CPU201は、画像処理部206内に記憶(保存)された編集対象の画像を取得する。そしてCPU201は、ステップS82に進み、映像入出力制御部261を介して、編集用モニタ181−1および181−2に、ステップS81で取得した画像、編集機能ボタン、編集終了ボタンを含む編集画面を表示させ、ユーザがタッチペン182−1および182−2を操作して行われる編集入力の受け付けを開始する。ユーザは、表示された画像に対してタッチペン182−1および182−2を操作することにより、画像の編集を行う。
また、このとき、例えば撮影時に設定された背景に対応する編集用のツール(所定のマーク画像などを編集対象の画像に合成するスタンプツールなど)が編集用モニタ181−1および181−2に表示され、ユーザは表示されたツールを利用して画像を編集するようにしてもよい。このようにすることで、撮影時の雰囲気が編集時に活かされるようにすることができる。
CPU201は、ステップS83において、ユーザがタッチペン182−1および182−2を操作して入力した編集情報をリアルタイムに編集対象の画像に重ね合わせた編集画像を、映像入出力制御部261を介して、編集用モニタ181−1および181−2に表示させる。これにより、ユーザは、編集した画像を参照しながら、さらなる編集を行うことができる。
ステップS84において、CPU201は、予め決められた所定の時間が経過したか否か、または、ユーザがタッチペン182−1または182−2を操作することにより、編集画面に表示された編集終了ボタンを操作されたか否かを判定し、所定の時間が経過した、または、編集終了ボタンが表示されたと判定するまで、編集画像を表示しながら待機する。
ユーザの操作により、所定の時間が経過した、または、編集終了ボタンが表示されたと判定した場合、CPU201は、ステップS85に進み、編集用モニタ181−1および181−2に事後処理用モニタ61への案内を表示させることにより、ユーザに対して事後処理用モニタ61への移動を促す。また、このとき事後処理用モニタ61へ案内する音声が、スピーカ183から出力される。
ステップS85の処理の後、処理はステップS86に進み、CPU201は、事後処理用モニタ61に予め設定されたGUIを表示して、写真シールの分割数の選択を受け付ける。このとき、ユーザにより、出力される写真シールのシール枚数(分割数)が事後処理用モニタ61のGUIを操作することにより選択される。
ステップS87において、CPU201は、編集データである編集画像に基づいて、撮影された編集対象画像と編集画像を重畳し、印刷データを作成し、ステップS88において、ステップS86で選択された写真シールの分割数に基づいて、印刷データをプリンタ221によりシール紙212に印刷する。そして、ステップS89において、CPU201は、印刷されたシール紙をシール取り出し口62から排出させる。シールを排出させたCPU201は編集処理を終了する。
このように、編集空間にいるユーザに対して編集処理が行われる。
なお、上述した一連の処理をハードウェアで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わない。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータなどに、通信部を介して接続されるネットワークや光ディスク232などにより構成されるリムーバブル記録メディアからインストールされる。
また、本明細書において上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。