JP2005308732A - 標識柱の振動耐久性評価方法 - Google Patents

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和隆 安部
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Abstract

【課題】 本発明は、振動環境に対して適正な強度を有する標識柱を迅速、且つ確実に設
計することができる標識柱の振動耐久性評価方法を提供する。
【解決手段】 振動環境下に立設される標識柱の振動耐久性評価方法であって、前記標識
柱に関する情報を基にし、該標識柱の固有振動数を推定する固有振動数推定工程と、前記
振動環境が標識柱に与える振動の振動数、及び固有振動数推定工程で推定された固有振動
数を基に、該標識柱が共振する可能性の有無を判断する共振判断工程と、該共振判断工程
で標識柱が共振する可能性が有ると判断された際に、該共振によって標識柱に生じる応力
を推定する応力推定工程と、該応力推定工程で得られた応力で該標識柱の破損の可能性の
有無を判断する破損判断工程とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、振動環境下に立設される片持ち式、或いは門型式の標識柱の振動耐久性評価方法に関する。
従来から、歩行者や運転者等から視認可能な高所に道路標識を設置すべく、該道路標識は、片持ち式、或いは門型式の標識柱に取り付けられている。
該道路標識は、表示領域を確保すべく大きなプレートで構成されている。該道路標識は、前記標識柱の腕部、或いは梁部に垂設されており、自然風や車輌の通過に伴って発生する風の風圧を受ける態様となっている。
そのため、標識柱は、道路標識に風圧が作用して疲労破壊(き裂やひび割れ)等が起こらないように強度設計されている。なお、公共設備に用いられるものは、公的機関、或いは団体によって定めされた設計指針に基づいて設計されており、当該標識柱については、道路公団等の団体が定めた設計指針に基づいて設計されている。
また、既設の標識柱に作用する応力を測定し、その応力発生状態で該標識柱に破損の可能性が有るか否かを判断するシステムも提供されている。これにより、標識柱が破損する虞が有ると判断された際に、標識柱の補強を行うことができ、標識柱の破損を未然に防ぐことができる。(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−296252号公報
しかしながら、標識柱を振動させる要因は、風だけでなく該標識柱の設置環境によって様々なものがあるため、上述の如く、風のみを考慮して設計された標識柱は、強度的に十分なものではなく、設置後に風以外の要因が起因して振動し疲労破壊してしまうといった問題がある。
すなわち、車輌の通行量の多い場所や、高架道路、道路橋等に設置される標識柱は、車輌の通過や、高架道路等の揺れに伴って振動することがある。そうすると、標識柱の固有振動数と、設置環境により標識柱が振動した際の振動数とが近似、或いは一致した場合に、標識柱が共振して該標識柱に過剰な応力が生じてき裂やひび割れが発生して破損してしまう場合がある。
特に、近年における高架道路や道路橋は、耐震性が考慮され、桁や脚等の高架部が、ゴム等の弾性部材や、減衰装置等を介して支持される傾向にあるため、高架部の固有振動数が低くなって標識柱の固有振動数に近づき、或いは一致する傾向にあり、標識柱が高架部と共振を起こして破損するといった事例が多数発生している。
また、上述の如く、既設の標識柱に生じる応力を測定し、標識柱の破損の可能性の有無を判断しても、標識柱の補強や取り替えを回避することはできず、該標識柱の補強作業や取り替え作業が煩雑である上に、補強後の標識柱の見栄えが低下してしまうといった問題がある。
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、振動環境に対して適正な強度を有する標識柱を迅速、且つ確実に設計することができる標識柱の振動耐久性評価方法を提供しようとするものである。
本発明にかかる標識柱の振動耐久性評価方法は、振動環境下に立設される標識柱の振動耐久性評価方法であって、前記標識柱に関する情報を基にし、該標識柱の固有振動数を推定する固有振動数推定工程と、前記振動環境が標識柱に与える振動の振動数、及び固有振動数推定工程で推定された固有振動数を基に、該標識柱が共振する可能性の有無を判断する共振判断工程と、該共振判断工程で標識柱が共振する可能性が有ると判断された際に、該共振によって標識柱に生じる応力を推定する応力推定工程と、該応力推定工程で得られた応力で該標識柱の破損の可能性の有無を判断する破損判断工程とを備えたことを特徴とする。なお、ここで「振動環境」とは、標識柱に振動を与える条件を含んだ環境を意味し、例えば、自然風が標識柱を振動させる環境、標識柱が設置される耐震構造の高架道路や道路橋であって、高架部の揺れにより標識柱を振動させる環境、車輌の通過により標識柱を振動させる環境等を含むものであり、「標識柱の情報」とは、標識柱の各部の寸法、標識柱に採用されている材料の強度特性等を含む概念である。
上記方法によれば、設置しようとする標識柱についての情報(例えば、各部の寸法、材料、材料強度等)を基に標識柱の固有振動数が推定される(固有振動数推定工程)。そして、標識柱の設置予定の場所で発生する振動の振動数、すなわち、標識柱を設置した際に、その環境(振動環境)が標識柱に与える振動の振動数と、推定された標識柱の固有振動数とを基に、設置される予定の標識柱が共振するか否かが判断される(共振判断工程)。共振すると判断された場合、標識柱に生じる応力が推定され(応力推定工程)、該応力が標識柱の破壊域に有るか否かをみて該標識柱の破損の可能性が判断される(破損判断工程)。したがって、破損の可能性があると判断された場合には、破損判断工程で標識柱が破損する可能性がないと判断されるまで、標識柱の形態や材質等に変更を加えて上記工程を繰り返し行うことで、最終的に振動環境に対して適正な強度を有する標識柱、すなわち、振動環境下に設置されても破損することのない標識柱を設計することができる。
また、本発明の一形態として、前記応力推定工程は、前記標識柱の情報を、評価の基準となる基準用標識柱に基づいて予め設定された応力算出式に代入することで、共振状態の標識柱に生じる応力を算出するように構成されてもよい。このようにすれば、複雑な解析を繰り返し行うことなく必要な情報を応力算出式に代入するだけで、所望する形態の標識柱に作用すると推定される応力を迅速、且つ確実に算出することができる。
この場合、前記応力算出式は、基準用標識柱における所定の情報及び該情報の内容を任意に変更した複数の変更情報と、前記情報及び変更情報を基に有限要素解析を介して得られた複数の基準モーメントとの関係を示す近似式を含んでなり、応力推定工程は、評価対象となる前記標識柱の情報と、該情報を基に算出された算出モーメントとが前記近似式を成立させるか否かが判断される判断工程を含み、該判断工程で近似式を成立させると判断した場合に、その条件下の基準モーメント又は算出モーメントを基に標識柱に生じる応力を算出することが好ましい。このようにすれば、精度の高い有限要素解析から得られた解析結果を基準とすることになり、得られる計算結果(算出応力)は信頼性が高いものとなる。なお、ここで「近似式を成立させる」とは、完全に成立させることは勿論のこと、概ね成立させることも含むものであり、「算出」とは、構造力学或いは材料力学で採用される簡易な一般公式を用いて結果を得ることをいう。
より好ましくは、前記所定の情報が基準用標識柱を形成する複数の主要構成部材に対応して設定され、前記応力算出式は、該所定の情報に対応して前記近似式を複数含んでなり、応力推定工程は、基準用標識柱における所定の情報に対応した標識柱における複数の情報を基に複数の算出モーメントを算出し、判断工程で各算出モーメントが、対応する近似式のそれぞれを成立させると判断した場合に、該条件下の各基準モーメント又は各算出モーメントを合計した合計モーメントを基に標識柱に生じる応力を算出、又は、該条件下の基準モーメント又は算出モーメントを基に算出した個別応力を合計して標識柱に生じる応力を算出することが好ましい。
かかる応力の算出方法は、標識柱を形成する各構成の重量や各所の寸法等の情報が標識柱に対する曲げモーメント(応力)の発生の要因となり、各主要構成部材が作用させる曲げモーメントの合計(累積)が標識柱に作用するモーメント(断面係数が一定である場合には各主要構成部材に起因する応力の合計応力)であることを前提にしたものである。即ち、標識柱の各主要構成部材を個別に捉え、各主要構成部材が作用させるモーメント(応力)の合計が標識柱における全体的なモーメント(応力)であるという考えに基づくものである。
このようにすることで、評価対象の標準柱について算出モーメントを算出するに当たり、単純な構造の主要構成部材毎に取り扱うことができ、簡易な一般公式から容易に算出モーメントに算出することができる。その上、各近似式が解析精度の高い有限要素解析によって得られた基準モーメントに基づくものであるので、該近似式を基準にして導かれた基準モーメント又は算出モーメントを基にして算出した応力は非常に精度の高いもの(信頼性の高いもの)となる。
さらに、前記近似式は、基準用標識柱とは別に選択された複数の検証用標識柱における所定の情報を基に有限要素解析を介して得られた複数の検証モーメントのうち、近似式を成立させる検証モーメントが存在する範囲が前記標識柱の評価範囲に設定され、応力推定工程は、判断工程で前記標識柱の情報と、該情報を基に算出された算出モーメントとが前記評価範囲内で近似式を成立させると判断した場合に、標識柱に生じる応力を算出するようにしてもよい。このようにすれば、近似式の中でも信頼性の乏しい範囲に属する標識柱、即ち、好ましい結果が得られないものを予め除外することができる。従って、最終的な判断に至るまでに評価を終了することができ、処理効率を高めることができる。
そして、前記有限要素解析は、静的な情報を動的に取り扱うための動的係数を含み、評価対象となる標識柱の前記算出モーメントは、前記動的係数に基づく補正係数を含んで算出されることが好ましい。ここで、動的係数とは、標識柱に加わる外力(例えば、重力加速度等)や振動に対する標識柱の減衰率等を加味した係数をいう。このようにすれば、評価される標識柱の情報が静的なものであっても、現実の状況(動的な状況)になったに等しい、或いは近づけた状態にしたものとして取り扱うことができる。これにより、振動環境下で実際に生じる振動での発生応力と略同一の応力、或いは、実際の発生応力に近似した応力を算出することができ、算出される応力の信頼性を有限要素解析によるものに加えてさらに高いものとすることができる。
したがって、本発明にかかる標識柱の振動耐久性評価方法によれば、振動環境に対して適正な強度を有する標識柱を迅速、且つ確実に設計することができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の一実施形態にかかる標識柱の振動耐久性評価方法ついて、添付図面を参酌しつつ説明する。なお、本実施形態にかかる標識柱の振動耐久性評価方法の説明に先立ち、本実施形態において評価する標識柱の一形態について説明する。
本実施形態にかかる標識柱は、図1に示す如く、高架道路Rの脚部Lに略水平に延設されたアームA上に立設された棒状の支柱部10と、該支柱部10の上端部に略水平方向に延設された棒状の腕部11とで構成されており、該腕部11に外郭が略長方形状のプレートからなる標識13が支柱部10の軸線に沿うように固着されるものである。前記支柱部10の下端部には、周方向に一定間隔を有して四枚の補強用リブ12が固着されている。なお、本実施形態において、前記高架道路Rは、耐震の観点から高架部R1(脚L、及び桁B)が弾性部材(例えば、ゴム(図示しない))を介して支持されている。なお、弾性部材に支持された前記高架部R1の固有振動数は、1〜5Hzの範囲にあることが経験値から得られている。
本実施形態にかかる標識柱の振動耐久性評価方法(以下、単に方法という)は、振動環境下(本実施形態においては、固有振動する前記高架部R1)に設置される標識柱の振動に対する強度を評価する方法であり、コンピュータ処理により実行される。すなわち、該方法は、プログラム化されており、制御装置、演算装置を備えたコンピュータ(ハードウェア)でプログラムを実行させることで、前記標識柱1の振動に対する耐久性を評価できるようになっている。
該方法(プログラム)は、前記標識柱1の情報を基に該標識柱1の固有振動数を推定する固有振動数推定工程と、前記標識柱1が設置される環境(高架部R1の揺れ、風、車輌の通過等)が前記標識柱1に与える振動の振動数、及び固有振動数推定工程で推定された固有振動数を基に、前記標識柱1が共振するか否かを判断する共振判断工程と、該共振判断工程で共振する可能性があると判断された際に、該共振によって標識柱1に生じる応力を推定する応力推定工程と、該応力推定工程で得られた応力で、標識柱1が破損する可能性の有無を判断する破損判断工程とで構成されている。
具体的には、図2に示す如く、予め設計して図面化した標識柱1(本実施形態においては、前記片持ち式の標識柱1)の図面データを前記コンピュータに入力し(S1)、該入力された図面データから以後の工程で必要とされる当該標識柱の情報(例えば、前記支柱部10や腕部11の各長さ、径、材質、これらが筒状体である場合には肉厚等)が抽出される(S2)。
そして、予め固有振動数が算出されて設定された寸法、形態、材質等を異にする複数種類の標準標識柱の中から、入力された図面データ、或いは抽出された前記情報を基に、標識柱1と類型のものが選択され(S3)、選択された標準標識柱に対応する固有振動数が前記標識柱1の固有振動数であると推定(確定)される(固有振動数推定工程S4)。
前記標準標識柱の固有振動数は、固有振動数推定式によって算出されている。片持ち式標識柱には、図1のような逆L型タイプと、腕部11が2本あるF型タイプ(図9参照)とがあるが、このうち逆L型タイプについての固有振動数推定法を具体的に説明すると、該固有振動推定式は、振動の数値解法であるレーレー法により導き出されたものである。該レーレー法とは、減衰や摩擦等のエネルギー逸散を無視し、エネルギ保存の法則を用いて線形系の基本固有振動数を求める手法である。通常は運動エネルギTと位置エネルギ(ポテンシャルエネルギ)Usが等しいと仮定して固有振動数を求めるが、本実施形態においては、ポテンシャルエネルギUsの代わりに重力による静荷重を与えることによって発生する仕事Uwと運動エネルギTとが等しいとして仮定して固有振動数を算出する静たわみ法を用いている。
仕事Uwは、
Uw=(1/2)×ΣWiYi…式(1)
で表され、Wiは、各質点の仕事量であり、Wi=Mig(Miは、離散化された集中質量であり、gは重力である)で表される。また、Yiは、重力による変形モードの荷重位置での値である。このYiは、標識柱1の腕部11の集中荷重と支柱部10の等分布荷重に分けて考え、腕部11を図3(イ)に示した条件下の片持ち梁とみた際(片持ち梁に対し、支点Bから距離b離れた位置Cに荷重Pが集中荷重として作用した際)の腕部11(片持ち梁)の先端から任意の距離xの位置での撓み算出式
ρ=(P・b3)/(3EI)×(1−3(x−a)/2b+(x−a)3/2b3)と、
支柱部10を図3(ロ)に示した条件下の片持ち梁とみた際(全長Lの片持ち梁に等分布荷重wが作用した際)の支柱部10(片持ち梁)の先端から任意の距離xの位置での撓み算出式
ρ=w/(24EI)×(3L4−4L3x+x4)とを合わせた式、
すなわち、
Yi=(P・b3)/(3EI)×(1−3(x−a)/2b+(x−a)3/2b3)+w/(24EI)×(3L4−4L3x+x4)と表される。なお、Eは、縦弾性係数、Iは、断面二次モーメント、Pは、腕部11に作用する総重量、wは、支柱部10の単位長さ当たりの重量である。
運動エネルギTは、
T=(ω2/2g)×ΣWiYi2…式(2)
で表される。
以上より、仕事Uw=運動エネルギTとすることで角速度ωを求めることができ、角速度ωの推定式は、
ω2=g×(ΣWiYi)/(ΣWiYi2)…式(3)
或いは、
ω2=g×(ΣWiYi)/(ΣWiYi2)…式(4)
となる。そして、対象とする標識柱を質点系のモデルに置き換えることで解析誤差が発生するので、誤差と真値との差を埋めるべく、固有振動数の実測値や有限要素法の固有解析を行った結果と比較して得られた係数αが反映され、複数種類の標準標識柱の固有振動数Fを算出する固有振動数推定式は、
F=α×ω/(2π)…式(5)
或いは、
F=α+ω/(2π)…式(6)
で表される。したがって、式(5)又は式(6)に式(3)又は式(4)を代入することで固有振動数Fが得られることになる。
そして、該固有振動数推定式から算出された標識柱1の固有振動数と、該標識柱1を設置しようとする環境(本実施形態においては、高架部R1の揺れ)が標識柱1に与える振動の振動数(前記高架部R1の固有振動数:1〜5Hz)とを基に、当該環境下に標識柱1を設置した際に、標識柱1が共振するか否かが判断される(共振判断工程:S5)。この際(共振判断工程:S5)において、標識柱1の固有振動数が、高架部R1の固有振動数(1〜5Hz)の範囲内、或いは近似値である場合には、当該形態の標識柱1では共振を起こすと判断され(S5でYES)、高架部R1の揺れ(振動)の振動数(固有振動数)から懸け離れた値である場合には、共振しないと判断される(S5でNO)。ここで共振しないと判断された場合(S5でNO)、設計した標識柱1は、振動環境(高架部R1の揺れ)に耐え得ることができる適正な強度を有するものであるとして評価が完了する(END)。なお、上述の如く、標識柱1を設置しようとする環境が標識柱1に与える振動の振動数は、該振動環境における種々の条件に基づき算出された推定値や、実測や実験等から得られた経験値等を採用することができる。
一方、共振判断工程(S5)において、共振すると判断された場合(S5でYES)、評価の基準となる基準用標識柱に基づいて予め設定した応力算出式に抽出された必要な情報(標識柱の情報:数値)が代入され、標識柱1が共振した際に、該標識柱1(例えば、支柱部10の下端部や、補強用リブ12、支柱部10と腕部11との接続部分等)に生じる応力が算出(推定)される(応力推定工程:S6)。
該応力算出式は、有限要素法による動解析(時刻歴応答解析、又は周波数応答解析)及び静解析の解析結果と、構造力学で用いられる発生応力算出の理論との関係を求めることで決定されたものである。すなわち、該応力算出式は、前記発生応力算出の理論と、有限要素法での解析(以下、有限要素解析という。)により得られた解析結果との相関関係から係数を算出し、該係数を介した発生応力算出の理論から推定されたものである。なお、前記係数(後述する動的係数を含む。)は、後述する破損判断工程において安全サイドの結果が得られるように、算出される応力が大きくなる安全係数を含んでいる。
ここで、応力算出式及びこれを用いる応力推定工程について具体的に説明すると、前記応力算出式は、基準用標識柱における所定の情報(数値)及び該情報の内容を任意に変更した複数の変更情報(数値)と、前記情報及び変更情報を基に有限要素解析を介して得られた複数の基準モーメントとの関係を示す近似式を含んでいる。そして、応力推定工程は、評価対象となる前記標識柱の情報と、該情報を基に算出された算出モーメントとが前記近似式を成立させるか否かが判断される判断工程を含み、該判断工程で近似式を成立させると判断した場合に、その条件下の基準モーメント又は算出モーメントを基に標識柱に生じる応力を算出するようにしている。
本実施形態においては、評価の精度を高めるべく、前記近似式は、基準用標識柱とは別に選択された複数の検証用標識柱における所定の情報を基に有限要素解析を介して得られた複数の検証モーメントのうち、近似式を成立させる検証モーメントが存在する範囲が前記標識柱の評価範囲に設定されている。即ち、基準モーメントから得られた近似式から得られる結果のうち、信頼性の高い範囲を検証用標識柱の情報を基に特定し、その特定された範囲(評価範囲)のみを応力の算出に用いるようにしている。
そして、応力推定工程は、判断工程で前記標識柱の情報と、該情報を基に算出された算出モーメントとが前記評価範囲内で近似式を成立或いは概ね成立させると判断した場合に、標識柱に生じる応力を算出するようにしている。さらに、本実施形態に係る方法は、振動が標識柱に作用した際の評価を行うものであるので、算出した応力が実際の発生応力に近づくように、前記有限要素解析には、静的な情報を動的に取り扱うための動的係数を含むようにしている。
かかる動的係数は、有限要素解析の対象となる基準用標識柱、及び検証用標識柱の支柱部についての減衰率、振動によって各部分の静的な荷重が動的なものとなる(重力加速度が加わる)として扱うための外力が代表的なものとなる。
そして、一般公式から得られる評価対象の標識柱の算出モーメントについては、前記動的係数に基づいて定められた補正係数を含んで算出され、動的係数を含めることによる近似式との差を無くすようににしている。
前記基準用標識柱は、既設の標識柱であって所定の期間(例えば、耐用年数)内に破損が生じなかったものや、所定の期間を越えても破損しなかったものである。本実施形態に係る基準標識柱は、風荷重を考慮して設計された既設の標識柱であって、複数種類の標識柱のそれぞれを有限要素解析を行ったものの中で、発生応力が小さいものを採用している。なお、基準用標識柱は、十分に強度があるもの(所定期間内に破損が起こらなかったもの)であればよく、例えば、固有振動数推定工程において用いられる前記標準標識柱が十分な強度を有するものであれば、これを基準標識柱としてもよい。
前記検証用標識柱は、基準用標識柱と同様に、既設の標識柱であって所定の期間(例えば、耐用年数)内に破損が生じなかったものである。即ち、過去の実績から問題がないとされる標識柱の中から良好なものを基準の標識柱(基準用標識柱)として選択し、該基準用標識柱とは別の標識柱であって、基準用標識柱と同様に過去の実績から問題がないとされる標識柱の中から良好なものを基準の適正を検証するための複数の標識柱(検証用標識柱)を選択している。該検証用標識柱は、情報の値が基準用標識柱とは異なるものを選択することが好ましい。
前記基本標識柱及び検証標識柱は、評価の対象となる標識柱1と同様に、支柱部10、腕部11、標識13を基本的な主要構成部材としている。なお、以下の説明において、標識柱1の各構成と同一又は相当する構成について、同一名称及び同一符号を付すと共に、基本標識柱及び検証用標識柱についても評価対象となる標識柱1と同一符号(1)を付すこととする。
そして、本実施形態に係る応力推定工程の基本的な考え方について具体的に説明すると、応力推定工程は、標識柱(逆L型の標識柱であって評価対象となる標識柱、基準用標識柱、検証用標識柱のそれぞれ)1を構成する主要構成部材である支柱部10、腕部11、標識13をそれぞれ独立したものとして個別に捉え、それによって算出される各主要構成部材10,11,13が作用させるモーメントの累積が標識柱1全体の発生モーメントであるという考えに基づくものである。
即ち、図4(イ)に示した標識柱1の各主要構成部材(支柱部10、腕部11、標識13)を独立したものであることを前提に、図4(ロ)に示す如く、標識13が取り付けられた腕部11の重量によって生じる腕部11の基部(支柱部10の先端)のモーメントM(図4(イ)参照)の作用により支柱部10に発生する発生モーメント(第一モーメント)M1と、振動によって腕部11の重量が動的なものとなって支柱部10の先端に集中荷重として作用した際の支柱部10における発生モーメント(第二モーメント)M2と、振動によって支柱部10の重量(質量)が動的なものとなって支柱部10全体に等分布荷重が作用した際の支柱部10における発生モーメント(第三モーメント)M3とを累積することで、支柱部10に作用する全体的な発生モーメント(合計モーメント)Mtが得られることに基づいている。なお、図4(ロ)は、X軸に標識柱1の支柱部10の長さをとり、Y軸に発生モーメント(支柱部10の断面係数が一定であるという前提に立てば発生応力でもよい)をとっている。
そして、本実施形態においては、上記前提を基に、基準用標識柱1の腕部11、及び支柱部10の情報と、該情報を変更した複数の変更情報から、応力算出の基準となるモーメント(基準モーメント)を有限要素解析により求める。なお、発明者は、上記構成を有する標識柱1の基部に作用する発生モーメントが、支柱部10の重量、腕部11の長さ、腕部11の総重量、及び標識13の重量のそれぞれとの相関が高いことを確認している。これに基づき、本実施形態に係る情報(基準を設定すべく任意に数値が変更される対象となる情報)として、支柱部10の重量、腕部11の長さ、腕部11の総重量(腕部11の重量+標識13の重量)、標識13の重量が設定されている。なお、基準モーメントを算出するに当たり、各情報及び変更情報に基づき動的係数を含めて有限要素解析されることになる。
ここで、基準(基準モーメントに基づく近似式(近似線))の設定について標識13の重量(情報)を一例にして説明すると、上述の如く選択された基準用標識柱1に取り付けられている標準的な標識13の重量(情報)、及び該重量を所定量(例えば、10kg)ずつ増加させて複数の変更値(変更情報)を設定し、標識13の標準的な重量及び複数の変更値のそれぞれについて有限要素解析を行い、各条件(重量及び変更値)での支柱部10に作用するモーメント(基準モーメント)を算出する。なお、ここで算出される基準モーメントは、上述の如く、累積することを前提に支柱部10の基部に作用するものである。
そして、それぞれの情報から得られた複数の解析結果(基準モーメント)を基に近似式を設定する。この近似式の設定は、有限要素解析を介して得られた複数の計算結果(基準モーメント)を基に最小自乗法を用いて導き出される。これを概念的にグラフ化して説明すると、図5(イ)に示す如く、複数の基準モーメントをプロットし(図においてプロット値を×印で示す。)、図5(ロ)に示す如く、各基準モーメントに対する近似線SL1’(近似式から得られる線)が引かれる。
そして、該近似式における標識柱1の評価精度を高めるべく、上述の如く予め選択された複数の検証用標識柱1,1…の情報(この説明においては標識13の重量)を用い、標識柱1の応力算出に有効な範囲を設定する。即ち、各検証用標識柱1,1…の標準的な情報から有限要素解析により、各検証用標識柱1,1…についてのモーメント(検証モーメント)を導き、各検証用標識柱1,1…の情報と検証モーメントとを代入し、該近似式が成立する情報の範囲(この説明においては標識13の重さの範囲)が評価に活用するのに信頼性がある範囲であるとして設定する。これを概念的にグラフ化して説明すると、図5(ハ)に示す如く、検証モーメントをプロットし(図において、プロット値を○印又は△印で示す)、検証モーメント(プロット値)が近似線SL1’上に重複する範囲を基準となる近似線SL1として設定するようにしている(図5(ニ)参照)。
即ち、近似式(近似線SL1’)が表されたグラフ上に有限要素解析によって得られた複数の検証モーメント(○印及び△印)と、検証用標識柱1が備える標識13の重量とを基にプロットし、該プロットの中で近似式から得られる近似線SL1’に重なる、或いは略重なる部分(範囲)が標識柱1の評価の基準として設定される(図5(ニ))。以上のように設定された基準(近似式及び評価範囲)は、プログラムに組み込まれている。
そして、以上のように予め設定された基準(近似式)を用いて評価対象となる標識柱1の情報(本実施形態においては、S1で入力した図面データ)を基にモーメント(算出モーメント)を算出する。該標識柱1に対する算出モーメントは、簡易な一般公式を用いて算出される。
具体的には、
標識13の重量と発生モーメントとの相関を対象とした場合の一般公式としては、
M(Kg・mm)=P1(Kg)×Ls(mm) である。なお、Mは、発生モーメント、P1は、評価対象の標識柱1に取り付けられる標識13の重さ、Lsは、腕部の基端から標識13の取り付けられた位置(重心位置)までの水平距離である(図4(イ)参照)。
なお、腕部11の長さと発生モーメントとの相関を対象とした場合の一般公式としては、
M(kg・mm)=W1(kg/mm)×L12 (mm)/2 である。なお、Mは、発生モーメント、W1は、腕部11の単位長さ重量、L1は、腕部11の全長である(図4(イ)参照)。
また、腕部11の総重量(腕部11+標識13の重量)と発生モーメントとの相関を対象とした場合の一般公式としては、
M(Kg・mm)=P(Kg)×Ls(mm) である。なお、Mは、発生モーメント、Pは、腕部11の重量(W1×L1)と標識13の重量P1との合計重量、Lsは、腕部11の基端から標識13の取り付けられた位置(重心位置)までの水平距離である(図4(イ)参照)。
さらに、支柱部10の重量と発生モーメントとの相関を対象とした場合の一般公式としては、
M(kg・mm)=W2(kg/mm)×L22 (mm)/2 である。なお、Mは、発生モーメント、W2は、支柱部10の単位長さ重量、L2は、支柱部10の全長である(図4(イ)参照)。
そして、上記一般公式から得られた計算結果に対し上述した補正係数を加味して(例えば、乗じて)補正値を算出し、当該補正値を算出モーメントとして取り扱う。なお、取り扱う各主要構成部材10,11,13が単純な構成(構造)であるため、上述の一般公式を用いて算出モーメントを手計算によって求めることも可能であるが、本実施形態において、上述の如く各一般公式がプログラム中に組み込まれており、上述の如く入力された評価対象となる標識柱の図面データ(情報)がプログラムに対する各入力値として扱われて算出されるようになっている。また、プログラムには動的係数に基づく補正係数も組み込まれており、算出される算出モーメントが補正係数を加味したものとなるようになっている。
そして、算出モーメント(補正値)と標識柱1の情報(本説明においては標識13の重量)を基に、上述の如く設定した所定範囲(情報範囲)内で近似式が成立するか否かが判断される(判断工程)。即ち、図6(イ)及び図6(ロ)に示す如く、算出モーメントをグラフ上にプロットし(図においてプロット値を●印で示す。)、算出モーメント(プロット値)がグラフ上の近似線SL1と一致、或いは略一致するか否かが判断される。そして、近似式が成立或いは略成立した場合(図6(イ)に示す如く近似線SL1上にプロット値が載った場合)、該標識柱1は応力の算出対象であると判断される一方、近似式が不成立した場合(図6(ロ)に示す如く近似線SL1からプロット値が外れた場合)、該標識柱1は基準外として本実施形態に係る方法(評価)が終了する。
なお、上述の如く、該応力推定工程は、各情報から得られる個別の基準モーメントによって支柱部10に作用する発生モーメントの累積から支柱部10の基部に生じる発生応力を算出することを前提としているので、上述した情報、即ち、標識13の重量の場合と同様に、腕部11の長さ、腕部11の総重量(腕部11の重量+標識13の重量)、支柱部10の重量についての近似式(近似線SL1,SL2,SL3,SL4)を設定する(図7(イ)〜(ニ)参照)と共に、一般公式から評価対象の標識柱1の算出モーメント(補正値)を求めて、それぞれが近似式を成立させるか否かを判断し、設定した情報の全てに対応する近似式を成立させることになる標識柱1のみが応力算出の対象とされる。
そして、各情報の近似式を成立させた標識柱1については、各情報に対応する発生モーメント(基準モーメント又は算出モーメント)を合計して支柱部10の基部に生じる発生モーメント(合計モーメント)が算出され、該発生モーメントを一般公式に代入して支柱部10の基部に対する発生応力が算出される。なお、支柱部10の基部に生じる発生モーメントは、動的係数(補正係数)を考慮した発生モーメント(基準モーメント又は算出モーメント)の合計値である上に、精度の高い有限要素解析から導き出された近似式を基準にして導き出されたものであるので、非常に信頼性の高いものであり、簡易な一般公式を用いて発生応力を算出しても、当該発生応力は信頼性の高いものとなる。
ここで発生応力の算出に採用される一般公式としては、
σ(Kg/mm2)=Mt(Kg・mm)/Z(mm3
=Mt(Kg・mm)×Y(mm)/I(mm4)である。
この場合、Mtは、支柱部10の基部に作用する発生モーメントであって、評価対象の標識柱1の各情報に基づいて算出された算出モーメント又は近似式(近似線SL1,SL2,SL3,SL4)から得られた基準モーメントの合計値(合計モーメント)、Zは、支柱部10の基部における断面係数、Yは、支柱部10の基端から重心位置までの距離(断面が均等である場合は支柱部10の全長(L2)/2)、Iは、支柱部10の断面二次モーメントである。
なお、上述のように、算出モーメント又は基準モーメントを合計して得られた発生モーメントMtを上記一般公式に代入して支柱部10の基部における発生応力を算出する以外に、例えば、各算出モーメント又は各基準モーメントを一般公式に代入して、各情報毎に支柱部10の基部に作用させる発生応力を算出し、その発生応力の合計値を支柱部10の基部に作用する発生応力とすることも可能である。即ち、各主要構成部材についての情報毎に導いた発生モーメント(基準モーメント又は算出モーメント)の累積が支柱部10に作用する発生モーメント(合計モーメント)Mtであることを前提にしているので、情報毎に算出した発生応力を合計した合計値が支柱部10の基部に作用する発生応力として取り扱うことができる。
ここで各情報に対する発生応力の算出に採用される一般公式は、支柱部10の基部に作用する発生モーメントを代入する一般公式と同様に、
σ(Kg/mm2)=Mp(Kg・mm)/Z(mm3
=Mp(Kg・mm)×Y(mm)/I(mm4)である。
ただし、この場合において、Mpは、各情報毎の発生モーメントである。
このように支柱部10の基部における発生応力の算出についても、プログラムの実行により行われる。この場合、一般公式を用いて評価対象の標識柱1の情報毎に算出モーメントを算出する場合とは異なり、算出モーメントと近似式との対比から発生応力の算出に至るまで連続的に行われることになる。
以上のように応力が算出されると、図2に示す如く、算出された応力が当該標識柱1の破壊域に有るか否かをみて(S7)、該標識柱1が破損するか否かが判断される(破損判断工程:S8)。
該破損判断工程S8について具体的に説明すると、当該標識柱1が破損するか否かを判断するに当たり、図8に示すような接合方法毎に見い出された疲労設計曲線図(S−N曲線図)が用いられている。なお、図8に示す疲労設計曲線図は一例である。
疲労設計曲線図は、縦軸に応力振幅値Sが設定され、横軸に繰り返し回数Nが設定されている。上記構成の標識柱1(片持ち式の標識柱1)の耐用期間を20年と設定した場合、
繰り返し回数N(該疲労設計曲線の横軸のプロット値)=
共振時の振動数(Hz)×X(回/時間)×24(時間)×365 (日)×20(年)…式(7a)
又は、
繰り返し回数N=共振時の振動数(Hz)×X(回/日)×365 (日)×20(年)…式(7b)
又は、
繰り返し回数N=X(回/時間)×24(時間)×365 (日)×20(年)…式(7c)
又は、
繰り返し回数N=X(回/日)×365 (日)×20(年)…式(7d)
から求めることができる。なお、X(回/時間)又はX(回/日)は、高架道路、道路橋等に乗り入れする車両の統計的データ、又は高架道路、道路橋の実測データから求めることができる。例えば、高架道路、道路橋の加速度データを測定し、これをレインフロー法等の手法により加速度範囲頻度分布を作成して、線形累積被害則を適用させることにより、ある一定の加速度が一時間、又は一日当たり何回繰り返して発生するかを求めた値を採用することができる。
そして、式(7a)、式(7b)、式(7c)、式(7d)の何れかにより得られた繰り返し回数Nを疲労設計曲線図の横軸にプロットするとともに、前記応力推定工程において算出した応力Sを疲労設計曲線図の縦軸にプロットし(S7)、そのプロット値が該疲労設計曲線図に記された疲労設計曲線の上側に位置する場合に、算出された応力が標識柱1の破壊域にあり、当該標識柱1が疲労によって破損(き裂、ひび割れ等)する虞があると判断される(S8でYES)。
そして、標識柱1の破損の虞があると判断された場合(S8でYES)には、該形態の標識柱1では共振を起こして破損する虞がある旨がコンピュータに接続されたモニタ(図示しない)に表示され(S9)、当該標識柱1の振動耐久性についての評価が完了する(END)。これにより、図面データを入力した形態の標識柱1が強度的に弱いものであると判断することができ、設計者は、再度標識柱1の形態に変更を加えるとともに、上記工程(プログラム)によって変更後の標識柱1の破損の可能性を判断し、最終的に振動環境に対して適正な強度を有する標識柱1が設計されることになる。
その一方で、標識柱1が疲労によって破損する虞が内と判断された場合(S8でYES)、該標識柱1は変更を加えることなく採用することができるとして評価が終了する(END)。
以上のように、該方法によれば、標識柱1を製造して設置する前の設計段階において、所望する標識柱1が、設置される振動環境に対して強度的に適正なものであるかを判断することができるので、該振動環境に対して適正な強度を有する標識柱を設計することができ、信頼性の高い標識柱1を提供することができる。これにより、耐用期間内に標識柱1の補強工事や取り替え工事を行う必要がなくなり、標識柱1の保守、点検作業を簡素化することができる。
また、所望する形態の標識柱1に関するデータ(情報)等を予め設定した応力算出式に代入して算出するようにしているので、極めて高速な算出が可能であり、当該標識柱1の振動耐久性の判断を迅速に行うことができる。また、応力算出式は、有限要素法により解析された解析結果を基に見出された係数を介した発生応力算出の理論から決定されたものであり、精度の高い算出結果を得ることができる。即ち、応力算出式が解析精度の高い有限用度解析によって得られた近似式(近似線)を含み、該近似式を基準にするようにしたので、計算結果(算出応力)を信頼性の高いものにすることができる。
特に、基準用標識柱1における所定の情報(各数値)を、該基準用標識柱1を形成する複数の主要構成部材(支柱部10、腕部11、標識13)に対応して設定すると共に、前記応力算出式が各情報に対応して近似式(近似線SL1,SL2,SL3,SL4)を複数含むように設定し、応力推定工程(判断工程)において、評価対象の標識柱1に対する各算出モーメントが、対応する近似式のそれぞれを成立させる(近似線SL1,SL2,SL3,SL4のそれぞれに一致する)と判断した場合に、各基準モーメント又は各算出モーメントを合計した合計モーメントを基に標識柱に生じる応力を算出するようにしたので、評価対象の標準柱1について算出モーメントを算出するに当たり、単純な構造の主要構成部材10,11,13毎に取り扱うことができる。これにより主要構成部材10,11,13毎に簡易な一般公式から容易に算出モーメントに算出することができる。さらに各近似式が、精度の高い有限要素解析によって得られた解析結果を基にして得られたものであるので、これを基準とした算出モーメントを合計した合計モーメントから得られる応力は非常に信頼性の高いものとなる。
また、基準となる近似式を設定するにあたり、有限要素解析に静的な情報を動的に取り扱うための動的係数を含ませるようにし、評価対象となる標識柱の前記算出モーメントを前記動的係数に基づく補正係数を含んで算出するようにしたので、現実の状況(動的な状況)になったに等しい、或いは近づけた状態にしたものとして取り扱うことができる。これにより、振動環境下で実際に生じる振動での発生応力と略同一の応力、或いは、実際の発生応力に近似した条件での応力を算出することができ、より信頼性の高い結果を得ることができる。
尚、本発明にかかる標識柱の振動耐久性評価方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態において、片持ち式の標識柱1についての破損可能性の有無の判断を行うようにしたが、当該方法は、片持ち式の標識柱1の破損可能性の有無の判断を行うものに限定されず、例えば、支柱部10の上端部から二本の腕部11が延びた、いわゆるF型の標識柱1(図9)や、二本の支柱部の上端同士を梁で連結させた、いわゆる門型式の標識柱1などの破損可能性の有無を判断することも可能である。この場合、固有振動数推定工程において用いられる複数の標準標識柱の中に、当該F型の標識柱1や門型式の標識柱1に関する標準標識柱を複数設定し、これらの固有振動数を予め算出して設定しておけばよい。
上記実施形態にかかる固有振動数推定工程において、予め設定した複数の標準標識柱の中から設置しようとする標識柱1と類型のものを選択し、その選択された標準標識柱の固有振動数を標識柱1の固有振動数を推定するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、固有振動数推定工程において図面データから必要な情報を抽出し、該抽出した情報を基に前記固有振動数推定式で個別に固有振動数を算出するようにしてもよい。
また、上記実施形態にかかる応力推定工程において、図面データから抽出した情報を基に応力算出式によって発生すると推定される応力を個別に算出するようにしたが、前記固有振動数推定工程と同様に、材質や形態を異にする複数の標準標識柱を設定し、該標準標識柱について情報を基に応力算出式で発生すると推定される応力を算出しておき、入力された図面データに対応する標識柱1と類型、或いは同一の標準標識柱を選択し、該標準標識柱に対応する応力を、共振時に発生する応力として推定するようにしてもよい。
上記実施形態において、高架道路Rの脚部Lに延設されたアームA上に設置する標識柱1の振動の耐久性についての評価方法を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、前記高架道路Rの道路上(側道)に立設される標識柱や、高速で且つ交通量の多い平面道路に立設される標識柱等について評価を行うようにしても勿論よい。つまり、標識柱に振動が加わるような振動環境下に設置される標識柱であれば、各振動環境下における諸条件を用いることで該標識柱についての耐久性を評価することができる。
上記実施形態において、検証モーメントが基準モーメントから得られた近似式を完全に成立させる状態(基準モーメントから得られた近似線SL1’上に検証モーメントのプロット値が重複した状態)であるため、当該近似線SL1’を評価の基準としての近似式SL1として採用するようにしているが、これに限定されるものではなく、例えば、検証モーメントが基準モーメントから得られる近似式を完全に成立させない場合であっても、検証用モーメントが近似式(基準モーメント)よりもプラス側にあることを前提に、応力算出において許容できる範囲内にある場合には、複数の検証用モーメントを基に最小自乗法で近似式を設定し、該近似式を標識柱1の評価の基準とするようにしてもよい。即ち、検証モーメントの複数のプロット値が、応力算出(発生モーメントの算出)において許容できる範囲内で、基準モーメントから得られた近似線SL1’に対してプラス側(発生モーメントのプラス側)に外れていることを前提に、検証モーメントを基に最小自乗法によって近似線を導き、該近似線SL1を標識柱に対する評価の基準に設定し、該近似線SL1において基準モーメントの近似線SL1’と略平行となる範囲を標識柱の評価に適用する範囲に設定するようにしてもよい。このようにしても、検証モーメントから得られた近似線SL1が基準モーメントから得られた近似式SL1’よりもプラス側にあるため、標識柱を安全サイド側で評価することができる。
上記実施形態において、検証用標識柱1,1…を選定し、検証用標識柱1,1…の情報から得られる検証モーメントを基に、近似式の適用可能範囲(評価範囲)を絞り込むようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、適用可能範囲を絞り込むことなく複数の基準モーメントから得られた近似式をそのまま活用するようにしてもよい。但し、この場合においては、経験に基づいて選出した基準用標識柱1の情報のみに頼ることになるので、評価の精度を高めるには、上記実施形態の如く、複数の標識柱の情報を加味した近似式を得ることが好ましい。
上記実施形態において、基準用標識柱1を形成する各主要構成部材(支柱部10、腕部11、及び標識13)のそれぞれを独立した構成として捉え、各主要構成部材の情報毎に近似式を設定するようにしたが、例えば、標識柱1全体を捉えた近似式を作成し、評価対象の標識柱のついては、上記実施形態と同様に各主要構成部材毎に算出モーメントを算出した後にそれらを合計し、その合計した算出モーメントと近似式とを比較するようにしてもよい。このようにしても、あくまでも有限要素解析を用いて導き出された基準モーメントに基づいて近似式が設定されるので、応力算出する価値のある標識柱であるか否かの判断は勿論のこと、応力算出に用いられる発生モーメントの信頼性も十分に得られる。但し、プログラムの利便性や設定の煩雑性等を考慮すれば、上記実施形態と同様にすることが好ましい。
上記実施形態において、有限要素解析において動的係数を含むようにし、算出モーメントについても補正係数を加味するようにしたが、これらの係数は必要に応じて考慮するようにすればよい。但し、精度の高い設計を行うには、動的係数及び補正係数を考慮することが好ましいことは言うまでもない。
上記実施形態において、応力推定工程(S6)において、評価対象の標識柱1の各主要構成部材10,11,13に対応する算出モーメントを算出する一般公式と補正係数とをプログラムに組み込んでおき、前記算出モーメントを内部処理によって算出するようにしたが、上記実施形態のように標識柱1の主要構成部材10,11,13を個別に取り扱うようにすれば、各主要構成部材10,11,13を単純な構成のものとして取り扱うことができるので、これらに対応する算出モーメントを手計算によっても十分に算出することができる。従って、かかる一般公式等をプログラムに組み込むことは必須ではなく、例えば、手計算によって一般公式から得られた算出モーメントをプログラム(応力推定工程を実行するプログラム)に対する入力値として取り扱うようにしてもよい。
上記実施形態において、近似式を設定する情報として、標識13の重量、腕部11の長さ、腕部11の総重量、及び支柱部10の重量の四つを採用したが、例えば、こらら以外の情報を加えてもよい。即ち、標識柱1には、これらの四つ構成以外にも支柱部10に応力を発生させる主要構成部材を備えているものがあるので、近似式を設定する情報は、標識柱1の形態に合わせて増減するようにすればよい。
本発明の一実施形態にかかる標識柱の振動耐久性評価方法で評価される標識柱の全体図を示す。 同実施形態にかかる標識柱の振動耐久性評価方法のフロー図を示す。 同実施形態にかかる標識柱の振動耐久性評価方法に用いる撓み算出式を算出するための説明図であって、(イ)は、片持ち梁に集中荷重が作用した状態、(ロ)は、片持ち梁に等分布荷重が作用した状態を示す。 同実施形態に係る標識柱の振動耐久性評価方法における発生応力の算出過程を説明するための説明図であって(イ)は、標識柱をモデル化すると共に標識柱に対して作用する情報(荷重状況等)を示し、(ロ)は、標識柱の各主要構成部材が支柱部に作用させる発生モーメントを示したモーメント図を示す。 同実施形態に係る標識柱の振動耐久性評価方法における応力推定工程で採用される基準の設定方法を概念的に説明するためのグラフであって、(イ)は、基準用標識柱の情報及び変更情報をプロットした状態を示し、(ロ)は、(イ)でプロットしたプロット値(情報毎の基準モーメント)に対する近似式(近似線)を設定する状態を示し、(ハ)は、(ロ)で設定した近似線に対して適用可能な範囲を設定する状態を示し、(ニ)は、適用範囲が設定された近似式(近似線)を示す。 同実施形態に係る標識柱の振動耐久性評価方法における応力推定工程の判断工程で近似線と評価対象の標識柱の算出モーメントとを対比する状態を概念的にグラフ化したものであって、(イ)は、評価対象の標識柱の算出モーメントが近似式を成立(算出モーメントが近似線と一致)した状態を示し、(ロ)は、評価対象の標識柱の算出モーメントで近似式が不成立(算出モーメントが近似線と不一致)となる状態を示す。 同実施形態に係る標識柱の振動耐久性評価方法における応力推定工程で採用される近似式を概念的にグラフ化したものの一覧であって、(イ)は、図6で示した標識の重量と発生モーメントとの相関に着目した近似式(近似線)を示し、(ロ)は、腕部の長さと発生モーメントとの相関に着目した近似式(近似線)を示し、(ハ)は、腕部の総重量(腕部の重量と標識の重量の合計重量)と発生モーメントとの相関に着目した近似式(近似線)を示し、(ニ)は、支柱部の重量と発生モーメントとの相関に着目した近似式(近似線)を示す。 同実施形態にかかる破損判断工程で用いられる疲労設計曲線図の一例を示す。 同実施形態にかかる標識柱の振動耐久性評価方法で評価される他の標識柱の全体図を示す。
符号の説明
1…標識柱、10…支柱部、11…腕部、12…補強用リブ、13…標識

Claims (6)

  1. 振動環境下に立設される標識柱の振動耐久性評価方法であって、前記標識柱に関する情報を基にし、該標識柱の固有振動数を推定する固有振動数推定工程と、前記振動環境が標識柱に与える振動の振動数、及び固有振動数推定工程で推定された固有振動数を基に、該標識柱が共振する可能性の有無を判断する共振判断工程と、該共振判断工程で標識柱が共振する可能性が有ると判断された際に、該共振によって標識柱に生じる応力を推定する応力推定工程と、該応力推定工程で得られた応力で該標識柱の破損の可能性の有無を判断する破損判断工程とを備えたことを特徴とする標識柱の振動耐久性評価方法。
  2. 前記応力推定工程は、前記標識柱の情報を、評価の基準となる基準用標識柱に基づいて予め設定された応力算出式に代入することで、共振状態の標識柱に生じる応力を算出するように構成されてなる請求項1記載の標識柱の振動耐久性評価方法。
  3. 前記応力算出式は、基準用標識柱における所定の情報及び該情報の内容を任意に変更した複数の変更情報と、前記情報及び変更情報を基に有限要素解析を介して得られた複数の基準モーメントとの関係を示す近似式を含んでなり、応力推定工程は、評価対象となる前記標識柱の情報と、該情報を基に算出された算出モーメントとが前記近似式を成立させるか否かが判断される判断工程を含み、該判断工程で近似式を成立させると判断した場合に、その条件下の基準モーメント又は算出モーメントを基に標識柱に生じる応力を算出する請求項2記載の標識柱の振動耐久性評価方法。
  4. 前記所定の情報が基準用標識柱を形成する複数の主要構成部材に対応して設定され、前記応力算出式は、該所定の情報に対応して前記近似式を複数含んでなり、応力推定工程は、基準用標識柱における所定の情報に対応した標識柱における複数の情報を基に複数の算出モーメントを算出し、判断工程で各算出モーメントが、対応する近似式のそれぞれを成立させると判断した場合に、該条件下の各基準モーメント又は各算出モーメントを合計した合計モーメントを基に標識柱に生じる応力を算出、又は、該条件下の基準モーメント又は算出モーメントを基に算出した個別応力を合計して標識柱に生じる応力を算出する請求項3記載の標識柱の振動耐久性評価方法。
  5. 前記近似式は、基準用標識柱とは別に選択された複数の検証用標識柱における所定の情報を基に有限要素解析を介して得られた複数の検証モーメントのうち、近似式を成立させる検証モーメントが存在する範囲が前記標識柱の評価範囲に設定され、応力推定工程は、判断工程で前記標識柱の情報と、該情報を基に算出された算出モーメントとが前記評価範囲内で近似式を成立させると判断した場合に、標識柱に生じる応力を算出する請求項3又は4記載の標識柱の振動耐久性評価方法。
  6. 前記有限要素解析は、静的な情報を動的に取り扱うための動的係数を含み、評価対象となる標識柱の前記算出モーメントは、前記動的係数に基づく補正係数を含んで算出される請求項3乃至5記載の標識柱の振動耐久性評価方法。
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