JP2005300105A - 環境低負荷の発破工法及び発破装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 火工品由来の実体を有する残存物の量を低減し、また発破時の騒音を低減した環境低負荷の発破工法及び発破装置を提供する。
【解決手段】 穿孔6内の導爆線5と爆薬(親ダイ2)から構成されるユニット15を複数設け、各ユニット15を地表に敷設する導爆線14にて連結すると共に、その地表に敷設された導爆線14の一箇所以上に、導火管10の両端にコネクター9を有する伝達装置13を結合し、この伝達装置13のコネクターは時間の遅延手段を有するものであって、非電気式の起爆手段を用いて段発発破を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 穿孔6内の導爆線5と爆薬(親ダイ2)から構成されるユニット15を複数設け、各ユニット15を地表に敷設する導爆線14にて連結すると共に、その地表に敷設された導爆線14の一箇所以上に、導火管10の両端にコネクター9を有する伝達装置13を結合し、この伝達装置13のコネクターは時間の遅延手段を有するものであって、非電気式の起爆手段を用いて段発発破を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、地中発破、及びベンチ発破等に使用される爆薬の起爆手段として、非電気式の起爆手段を用いて発破を行う環境低負荷の発破工法及び発破装置に関し、さらに詳しくは発破時の騒音を低減し、発破後に火工品由来の実体を有する残存物を低減した環境低負荷の発破工法及び発破装置に関する。
従来から爆薬を使用し、採石、採鉱のための発破における起爆手段として、多数発破が可能な電気雷管や非電気式の導火管付き雷管が用いられてきた。
起爆手段として電気雷管を用いた発破では、発破後、脚線が残存し、破砕物であるズリ内からこの残存した脚線を回収することは困難であった。
一方、非電気式の導火管付き雷管として、ノネル雷管が知られている(例えば非特許文献1、特許文献1など参照)。このノネル雷管は、雷管と導火管とから構成され、迷走電流や雷や電磁波の影響を受けないことから電気雷管より安全性が高いことが知られているものの、その長さは膨大なものになり、大型鉱山ではその総延長が250Km/年にもなるといわれる。そのため、発破後、火工品由来の実体を有する残存物、具体的には爆薬の爆轟により裁断されない導火管が多量に残存する。
砕石作業・土木工事より発生するズリにおいて、これより生産された砕石の一部はコンクリート用の骨材として利用される他、多くは造成土として造成地の埋め立てに使用される。このとき、前述の残存物の造成土への混入が、自然生態系へ影響を及ぼさないとは言い切れない。また、そのままズリ破砕物を、例えばコンクリート用骨材として使用するとコンクリートの硬化後、装飾性の観点から問題となる場合があることが指摘されている(例えば特許文献1参照)。
また石灰石の使用用途としてはコンクリート用の骨材ばかりではなく、医薬品、食品添加物、化粧品等に使用される高品位石灰石(炭酸カルシウム)としての用途もあるが、その場合、残存する異物の除去処理を十分に行う必要がある。
したがって、起爆手段として電気雷管を使用した場合の脚線の回収や非電気雷管式の導火管付き雷管を使用した場合の残存物を回収するには、多くの人手と時間を要するという問題があった。また残存した電気雷管に由来する脚線、または導火管付き雷管に由来する導火管が、発破後の鉱石を粉砕するための機械(クラッシャー)に巻き込まれ、時として故障の原因となるという問題もあった。
起爆手段として電気雷管を用いた発破では、発破後、脚線が残存し、破砕物であるズリ内からこの残存した脚線を回収することは困難であった。
一方、非電気式の導火管付き雷管として、ノネル雷管が知られている(例えば非特許文献1、特許文献1など参照)。このノネル雷管は、雷管と導火管とから構成され、迷走電流や雷や電磁波の影響を受けないことから電気雷管より安全性が高いことが知られているものの、その長さは膨大なものになり、大型鉱山ではその総延長が250Km/年にもなるといわれる。そのため、発破後、火工品由来の実体を有する残存物、具体的には爆薬の爆轟により裁断されない導火管が多量に残存する。
砕石作業・土木工事より発生するズリにおいて、これより生産された砕石の一部はコンクリート用の骨材として利用される他、多くは造成土として造成地の埋め立てに使用される。このとき、前述の残存物の造成土への混入が、自然生態系へ影響を及ぼさないとは言い切れない。また、そのままズリ破砕物を、例えばコンクリート用骨材として使用するとコンクリートの硬化後、装飾性の観点から問題となる場合があることが指摘されている(例えば特許文献1参照)。
また石灰石の使用用途としてはコンクリート用の骨材ばかりではなく、医薬品、食品添加物、化粧品等に使用される高品位石灰石(炭酸カルシウム)としての用途もあるが、その場合、残存する異物の除去処理を十分に行う必要がある。
したがって、起爆手段として電気雷管を使用した場合の脚線の回収や非電気雷管式の導火管付き雷管を使用した場合の残存物を回収するには、多くの人手と時間を要するという問題があった。また残存した電気雷管に由来する脚線、または導火管付き雷管に由来する導火管が、発破後の鉱石を粉砕するための機械(クラッシャー)に巻き込まれ、時として故障の原因となるという問題もあった。
また、ミリセコンドオーダーの段発発破を行うために所定の秒時を得るための伝達装置として導爆線と併用し、金属管内部に遅延手段を内蔵し起爆用と受爆用の雷管が向き合って装着されたMSコネクターも知られている(例えば非特許文献2)。
具体的には、MSコネクターは図3に示す構成であって、特定の太さの導爆線を金属管内部に挿入し、金属管をかしめることにより導爆線とMSコネクターとを結合する。
しかしながら、導爆線とMSコネクターとをかしめて結合する作業は簡便性に欠き、また、MSコネクターでは使用する導爆線の線径が限定されるため、導爆線のかしめた状態が良くないと、導爆線が金属管より抜けたり、また、雷管の遅延手段より離れたりするため着火伝爆不良を起こすという問題があった。さらに、一般汎用の導爆線では、芯薬量が10g/m程度であって、その爆轟時の騒音の問題が懸念された。
具体的には、MSコネクターは図3に示す構成であって、特定の太さの導爆線を金属管内部に挿入し、金属管をかしめることにより導爆線とMSコネクターとを結合する。
しかしながら、導爆線とMSコネクターとをかしめて結合する作業は簡便性に欠き、また、MSコネクターでは使用する導爆線の線径が限定されるため、導爆線のかしめた状態が良くないと、導爆線が金属管より抜けたり、また、雷管の遅延手段より離れたりするため着火伝爆不良を起こすという問題があった。さらに、一般汎用の導爆線では、芯薬量が10g/m程度であって、その爆轟時の騒音の問題が懸念された。
本発明の目的は、前記従来の電気雷管や非電気式の導火管付き雷管を使用した場合の火工品由来の実体を有する残存物の量を格段に低減し、また従来のMSコネクターを用いた場合に比較して発破時の騒音を低減した環境低負荷の発破工法及び発破装置を提供することにある。
本発明の第1の発明は、穿孔内の導爆線と爆薬からなるユニットを複数設け、該各ユニットを地表に敷設する導爆線にて連結すると共に、その地表に敷設された導爆線の一箇所以上に、導火管の両端にコネクターを有する伝達装置を結合し、この伝達装置のコネクターが時間の遅延手段を有するものであって、非電気式の起爆手段を用いて段発発破を行うことを特徴とする環境低負荷の発破工法である。
本発明の第2の発明は、前記伝達装置におけるコネクターが導火管に接続された所定の秒時を有する雷管と、雷管を収納するためと導爆線を巻き付けるための形状を有するコンテナーブロックとからなるものである前記の環境低負荷の発破工法である。
本発明の第3の発明は、導爆線は、その外径が5mm未満で、芯薬量が10g/m未満である前記の環境低負荷の発破工法である。
本発明の第4の発明は、穿孔内の導爆線と爆薬から構成される複数のユニットと、各ユニットを連結して地表に敷設する導爆線と、その地表に敷設された導爆線の一箇所以上に結合された、導火管の両端にコネクターを有する伝達装置とからなる装置であって、前記コネクターは時間の遅延手段を有するものであって、非電気式の起爆手段を用いて段発発破を行うことを特徴とする環境低負荷の発破装置である。
本発明の第1の発明である発破工法及び第4の発明である発破装置によれば、導火管付き雷管を用いることなく導爆線を用い、導火管は伝達装置に付属するに過ぎないので、発破後の残留物はわずかである。そのため、例えば本発明を石灰石の採石を目的とする発破に適用した場合、そのままコンクリート用の骨材として利用でき、医薬品、食品添加物、化粧品等に使用される高品位石灰石(炭酸カルシウム)として利用する場合にも、残存する異物は僅かであるため除去処理も容易である。
また、本発明の第2の発明では、特定構成の伝達装置を用いているため、伝達装置と導爆線とを結合する手段が巻き付けるのみであり、簡便で結合状態が目視にて確認できる。しかも、導爆線の外径が従来のように限定されず、伝爆不良を起こすことなく、確実に衝撃波を伝達でき、また線径の細い、すなわち芯薬量の少ない導爆線を使用することが可能である。
さらに、本発明の第3の発明では、線径が細く、芯薬量が少ない導爆線を使用しているので、従来の伝達装置であるMSコネクターを用いた場合に比較してより確実な発破作業を可能にすることと、発破時の騒音を低減することができる。
以下に本発明を実施するための態様について詳細に説明する。
図1は、本発明の発破工法の一例を説明するための概念図である。
この例では、石灰石等の採石に適用したベンチ発破の例を示している。
石灰石の岩盤1に削孔された6つの穿孔6には、それぞれ孔底から親ダイ2、増ダイ3、込め物4が順次装填されている。この例では合計6つの穿孔6が示されているが、岩盤1の状況、使用する爆薬の種類等に応じ穿孔6の数やその間隔等が適宜決められることは説明するまでもない。またこの図1の実施例では穿孔6内の導爆線5と爆薬から構成されるユニット15を3つずつ直列状に配した段を2段並列状に配設した例を示しているが、段数についても適宜決められることも云うまでもないし、配列自体も特に限定するものではない。
図1は、本発明の発破工法の一例を説明するための概念図である。
この例では、石灰石等の採石に適用したベンチ発破の例を示している。
石灰石の岩盤1に削孔された6つの穿孔6には、それぞれ孔底から親ダイ2、増ダイ3、込め物4が順次装填されている。この例では合計6つの穿孔6が示されているが、岩盤1の状況、使用する爆薬の種類等に応じ穿孔6の数やその間隔等が適宜決められることは説明するまでもない。またこの図1の実施例では穿孔6内の導爆線5と爆薬から構成されるユニット15を3つずつ直列状に配した段を2段並列状に配設した例を示しているが、段数についても適宜決められることも云うまでもないし、配列自体も特に限定するものではない。
各穿孔6内の導爆線5は、その一端が爆薬に装着されている。図面上では導爆線5の端末部は親ダイ2内に5cm以上差し込まれて装着されるが、導爆線の装着方法は爆薬が起爆可能であれば特にその方法は制限されるものではなく、適宜決められることは説明するまでもない。
また、この導爆線5の他端は、地表に敷設された導爆線14と結合部7で接続されている。尚、図面上では、穿孔6内の導爆線5と地表に敷設される導爆線14とを別符号で示した。
この地表に敷設された導爆線14の分岐個所8には、伝達装置13のコネクター9が結合されている。
即ち図1の実施例では、地表に敷設する導爆線14にて、ユニット15を3つずつ直列状に配した段が2段並列状に配設されるように連結し、後段側の前端の導爆線14に、導火管10の両端にコネクター9を有する伝達装置13を結合している。
しかし、前述のようにユニット15や導爆線14の配列は、特に限定するものではないので、例えば地表に敷設する導爆線14にて全てのユニット15を直列状に連結してもよく、その場合には、伝達装置13は、ユニット15の起爆時間を変化させるために、連結する導爆線14間に結合してもよい。
尚、この実施例ではベンチ発破の例を示したが、地中発破において、地表とは穿孔の内部でない部分、即ち岩盤表面であることは改めて説明するまでもない。
また、この導爆線5の他端は、地表に敷設された導爆線14と結合部7で接続されている。尚、図面上では、穿孔6内の導爆線5と地表に敷設される導爆線14とを別符号で示した。
この地表に敷設された導爆線14の分岐個所8には、伝達装置13のコネクター9が結合されている。
即ち図1の実施例では、地表に敷設する導爆線14にて、ユニット15を3つずつ直列状に配した段が2段並列状に配設されるように連結し、後段側の前端の導爆線14に、導火管10の両端にコネクター9を有する伝達装置13を結合している。
しかし、前述のようにユニット15や導爆線14の配列は、特に限定するものではないので、例えば地表に敷設する導爆線14にて全てのユニット15を直列状に連結してもよく、その場合には、伝達装置13は、ユニット15の起爆時間を変化させるために、連結する導爆線14間に結合してもよい。
尚、この実施例ではベンチ発破の例を示したが、地中発破において、地表とは穿孔の内部でない部分、即ち岩盤表面であることは改めて説明するまでもない。
本発明に用いる伝達装置13の一例を図2を用いて説明する。
伝達装置13は1対のコネクター9,9と導火管10よりなる。
コネクター9は、長さが45cm程度の導火管10の両端に同じ秒時に調整された雷管11が取り付けられ、各雷管11はそれぞれ導爆線14を巻き付けるためのコンテナーブロック12内に格納された形態を有するものである。
コンテナーブロック12の材質は導爆線14の爆轟時に破断粉砕される材質であり、特に限定されるものではないが、好ましくはプラスティック製である。また、コンテナーブロック12の形状は導爆線14を堅牢に巻き付けるための形状を有するものであり、図2に示された形状に限定されないことは説明するまでもない。
伝達装置13の作動機構は、一方のコネクター9に結合された、具体的には巻き付けられた導爆線14の爆轟により雷管11が誘爆され、その雷管11の添装薬の爆轟により隣接する導火管10内の火薬成分を爆轟伝播させる。この爆轟伝播は導火管10内を他方のコンテナーブロック12内にある雷管11まで到達し、この雷管11が所定の秒時で爆轟し、この爆轟によりこのコンテナーブロック12に巻き付けられた導爆線14を爆轟させ、伝達を継続させる。
またこの雷管11内には遅延手段、例えば延時薬も収納されている。
ここで用いられる伝達装置13の導火管10は、プラスチックチューブの内壁面に反応性物質、例えばニトロアミン化合物であるオクトーゲン(HMX)とアルミニウム等の微粉末が塗布されたものである。
伝達装置13は1対のコネクター9,9と導火管10よりなる。
コネクター9は、長さが45cm程度の導火管10の両端に同じ秒時に調整された雷管11が取り付けられ、各雷管11はそれぞれ導爆線14を巻き付けるためのコンテナーブロック12内に格納された形態を有するものである。
コンテナーブロック12の材質は導爆線14の爆轟時に破断粉砕される材質であり、特に限定されるものではないが、好ましくはプラスティック製である。また、コンテナーブロック12の形状は導爆線14を堅牢に巻き付けるための形状を有するものであり、図2に示された形状に限定されないことは説明するまでもない。
伝達装置13の作動機構は、一方のコネクター9に結合された、具体的には巻き付けられた導爆線14の爆轟により雷管11が誘爆され、その雷管11の添装薬の爆轟により隣接する導火管10内の火薬成分を爆轟伝播させる。この爆轟伝播は導火管10内を他方のコンテナーブロック12内にある雷管11まで到達し、この雷管11が所定の秒時で爆轟し、この爆轟によりこのコンテナーブロック12に巻き付けられた導爆線14を爆轟させ、伝達を継続させる。
またこの雷管11内には遅延手段、例えば延時薬も収納されている。
ここで用いられる伝達装置13の導火管10は、プラスチックチューブの内壁面に反応性物質、例えばニトロアミン化合物であるオクトーゲン(HMX)とアルミニウム等の微粉末が塗布されたものである。
また伝達装置13に用いられる導火管10は、発破後の破片が目につき易いように、例えば赤、橙のような着色されたものが好ましい。
従来の非電気式の導火管付き雷管を使用した発破工法においては、図1の導爆線のほとんどが導火管であることから、前記特許文献1に記載のようにその長さは膨大なものになり、しかもその導火管はそれ自身爆轟しないことから、発破作業後残存し、その残留物は大量になる。
それに対して、本発明で用いる伝達装置の導火管は、前述のように伝達装置13に付属するに過ぎず、45cm程度であり、導爆線5,14は爆轟して、その残留物は残らないので、短い導火管10と雷管11管体部分のわずかな破片が残留物になるにすぎない。
従来の非電気式の導火管付き雷管を使用した発破工法においては、図1の導爆線のほとんどが導火管であることから、前記特許文献1に記載のようにその長さは膨大なものになり、しかもその導火管はそれ自身爆轟しないことから、発破作業後残存し、その残留物は大量になる。
それに対して、本発明で用いる伝達装置の導火管は、前述のように伝達装置13に付属するに過ぎず、45cm程度であり、導爆線5,14は爆轟して、その残留物は残らないので、短い導火管10と雷管11管体部分のわずかな破片が残留物になるにすぎない。
また、本発明に用いられる導爆線5,14の最小芯薬量はほぼ1.5g/m程度であり、その外径は3.2mm程度である。例えば芯薬量がほぼ3.2g/mで、外径が3.7mm程度のものや、芯薬量がほぼ5.3g/mで、外径が4.0mm程度のものでも使用できる。一方、従来の一般汎用の導爆線の場合は、前記のように芯薬量が10g/m程度であり、外径は5.0mm程度である。
本発明においては、発破時の騒音の観点から、できるだけ少ない芯薬量の導爆線5,14を用いることが好ましい。
本発明においては、発破時の騒音の観点から、できるだけ少ない芯薬量の導爆線5,14を用いることが好ましい。
図1の実施例では、2段目に相当する2列目(図中では後列)への分岐個所8(2段目を構成する導爆線14の前端)に伝達装置13のコネクター9が接続されている。
このコネクター9には、前記のように所定の秒時に設定された雷管11が取り付けられているため、1段目の起爆後、所定の秒時で2段目が起爆することになる。
伝達装置は、同列内の穿孔の起爆時間を変化させるために、地表の導爆線を直列状に連結する場合、連結する導爆線間に伝達装置を挿入することもある。
このコネクター9には、前記のように所定の秒時に設定された雷管11が取り付けられているため、1段目の起爆後、所定の秒時で2段目が起爆することになる。
伝達装置は、同列内の穿孔の起爆時間を変化させるために、地表の導爆線を直列状に連結する場合、連結する導爆線間に伝達装置を挿入することもある。
なお、本発明の発破工法で用いられる爆薬の種類は、特に限定されるものではなく、例えば石灰石等の採掘のような明かり発破では、親ダイ2として、ダイナマイトや含水爆薬等が用いられ、また増ダイ2としては、硝安油剤爆薬が多く用いられる。
具体的な発破方法は、図1において、最上部導爆線14の右方向より、地表に敷設された導爆線14を専用の発破器を用いて点火することにより導爆線14,5の爆轟波が手前の各親ダイ2に伝達され、親ダイ2が起爆して増ダイ3が起爆する。また分岐点8ではその爆轟波が伝達装置13の作用により所定の秒時を経て2段目である2列目の導爆線14に伝達され、各親ダイ2、各増ダイ3が起爆する。導爆線5,14は爆轟するので残留物は存在しない。残留物は伝達装置13に用いられている短い導火管10と雷管11の破片だけである。
また従来の伝達装置であるMSコネクターとは異なり、本発明で用いる伝達装置13では線径の細い、すなわち芯薬量の少ない導爆線14が使用できるので、その分発破時の騒音を減少させることができる。
また従来の伝達装置であるMSコネクターとは異なり、本発明で用いる伝達装置13では線径の細い、すなわち芯薬量の少ない導爆線14が使用できるので、その分発破時の騒音を減少させることができる。
本発明による伝達装置を使用して図1に示した発破諸元において発破作業を実施したところ、発破後の残留物として長さ40cm弱の使用済み導火管(重量2g強)とコネクター部雷管管体部分の破片(重量20g程度)との総量:約20数g程度であった。
一方、図1における導爆線に代えて非電気式の導火管付き雷管を使用し、図1に示した発破諸元と同様な発破作業を実施した際、地表に敷設された使用済み導火管約23m(約140g)と導火管を接続するためのコネクター部の残骸(重量60g強)が残留物(総量:200g強)として回収された。しかし、その一部が地表に現れ、回収することのできない地中に埋没してしまっている使用済み導火管が各所に見られ、総残留物量は上記200g強よりもさらに多いと思われた。
本発明による伝達装置を使用して、芯薬量が1.5g/mである導爆線とを併用して図1に示した発破諸元において発破作業を実施した際の発破音は、従来の伝達装置であるMSコネクター、及び芯薬量が10g/mである導爆線とを併用した際の発破音との比較において、人体の聴覚においても明らかに小さく、騒音測定レベルにおいても前者の方が10デシベル低い値であった。
一方、図1における導爆線に代えて非電気式の導火管付き雷管を使用し、図1に示した発破諸元と同様な発破作業を実施した際、地表に敷設された使用済み導火管約23m(約140g)と導火管を接続するためのコネクター部の残骸(重量60g強)が残留物(総量:200g強)として回収された。しかし、その一部が地表に現れ、回収することのできない地中に埋没してしまっている使用済み導火管が各所に見られ、総残留物量は上記200g強よりもさらに多いと思われた。
本発明による伝達装置を使用して、芯薬量が1.5g/mである導爆線とを併用して図1に示した発破諸元において発破作業を実施した際の発破音は、従来の伝達装置であるMSコネクター、及び芯薬量が10g/mである導爆線とを併用した際の発破音との比較において、人体の聴覚においても明らかに小さく、騒音測定レベルにおいても前者の方が10デシベル低い値であった。
各種の土木工事、採石、及び採鉱のための地中発破、及びベンチ発破などに利用できる。
1 岩盤
2 親ダイ
3 増ダイ
4 込め物
5 (穿孔内の)導爆線
6 穿孔
7 導爆線の結合部
8 分岐個所
9 コネクター
10 導火管
11 雷管
12 コンテナーブロック
13 伝達装置
14 (地表に敷設された)導爆線
15 ユニット
2 親ダイ
3 増ダイ
4 込め物
5 (穿孔内の)導爆線
6 穿孔
7 導爆線の結合部
8 分岐個所
9 コネクター
10 導火管
11 雷管
12 コンテナーブロック
13 伝達装置
14 (地表に敷設された)導爆線
15 ユニット
Claims (4)
- 穿孔内の導爆線と爆薬から構成されるユニットを複数設け、各ユニットを地表に敷設する導爆線にて連結すると共に、その地表に敷設された導爆線の一箇所以上に、導火管の両端にコネクターを有する伝達装置を結合し、この伝達装置のコネクターは時間の遅延手段を有するものであって、非電気式の起爆手段を用いて段発発破を行うことを特徴とする環境低負荷の発破工法。
- コネクターは、導火管に接続された所定の秒時で爆轟する雷管と、雷管を収納するためと導爆線を巻き付けるための形状を有するコンテナーブロックとからなるものである請求項1に記載の環境低負荷の発破工法。
- 導爆線は、その外径が5mm未満で、芯薬量が10g/m未満である請求項1又は2に記載の環境低負荷の発破工法。
- 穿孔内の導爆線と爆薬から構成される複数のユニットと、各ユニットを連結して地表に敷設する導爆線と、その地表に敷設された導爆線の一箇所以上に結合された、導火管の両端にコネクターを有する伝達装置とからなる装置であって、前記伝達装置のコネクターは時間の遅延手段を有するものであって、非電気式の起爆手段を用いて段発発破を行うことを特徴とする環境低負荷の発破装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004120298A JP2005300105A (ja) | 2004-04-15 | 2004-04-15 | 環境低負荷の発破工法及び発破装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010133675A (ja) * | 2008-12-08 | 2010-06-17 | Kacoh Co Ltd | 爆破の制御方法 |
JP2011122757A (ja) * | 2009-12-09 | 2011-06-23 | Universal Shipbuilding Corp | 水中試験用爆破装置 |
WO2024066103A1 (zh) * | 2022-09-30 | 2024-04-04 | 中交路桥建设有限公司 | 弱风化粉砂岩光面爆破炮孔结构、导爆索连接结构及方法 |
-
2004
- 2004-04-15 JP JP2004120298A patent/JP2005300105A/ja active Pending
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