JP2005299752A - Toroidal type continuously variable transmission - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。 The present invention relates to a toroidal continuously variable transmission that can be used for transmissions of automobiles and various industrial machines.
自動車用変速機として、図3および図4に略示するようなトロイダル型無段変速機を使用することが一部で実施されている。このトロイダル型無段変速機は、入力軸1と同心に入力側ディスク2を支持し、入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に、出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側には、入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸(傾転軸)5,5を中心として揺動するトラニオン6,6が設けられている。各トラニオン6,6には、パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、入力側および出力側の両ディスク2,4の間に挟持(転接)されている。
In some cases, a toroidal continuously variable transmission as schematically shown in FIGS. 3 and 4 is used as an automobile transmission. This toroidal continuously variable transmission supports an
入力側および出力側の両ディスク2,4の互いに対向する内側面2a,4aの断面はそれぞれ、枢軸5を中心とする円弧或いはこのような円弧に近い曲線を回転させて得られる凹面を成している。そして、球状の凸面に形成された各パワーローラ11,11の周面11a,11aが各内側面2a,4aに当接されている。
The cross sections of the
入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置12が設けられている。この押圧装置12は、入力側ディスク2を出力側ディスク4に向けて弾性的に押圧している。また、押圧装置12は、入力軸1と共に回転するカム板13と、保持器14により保持された複数個(例えば4個)のローラ15とから構成されている。また、カム板13の片側面(図3および図4の左側面)には、周方向に亙って凹凸面であるカム面16が形成され、入力側ディスク2の外側面(図3および図4の右側面)にも同様のカム面17が形成されている。そして、複数個のローラ15は、入力軸1に対して放射方向に延びる軸を中心に回転できるように、支持されている。
Between the input shaft 1 and the
このような構成のトロイダル型無段変速機においては、入力軸1を回転させると、その回転に伴ってカム板13が回転し、カム面16によって複数個のローラ15,15が、入力側ディスク2の外側面に設けられたカム面17に押圧される。この結果、入力側ディスク2が複数のパワーローラ11,11に押圧されると同時に、1対のカム面16,17と複数個のローラ15,15の転動面との押し付け合いに基づいて、入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、各パワーローラ11,11を介して、出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定された出力軸3が回転する。
In the toroidal type continuously variable transmission having such a configuration, when the input shaft 1 is rotated, the
入力軸1と出力軸3との回転速度を変える場合であって、入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸5,5を中心として各トラニオン6,6を揺動させ、各パワーローラ11,11の周面11a,11aが、図3に示すように、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接するように、各変位軸9,9を傾斜させる。
When the rotational speeds of the input shaft 1 and the output shaft 3 are changed, and when deceleration is performed between the input shaft 1 and the output shaft 3, the
反対に、増速を行なう場合には、各トラニオン6,6を揺動させ、各パワーローラ11,11の周面11a,11aが、図4に示すように、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とにそれぞれ当接するように、各変位軸9,9を傾斜させる。各変位軸9,9の傾斜角度を図3と図4との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比が得られる。
On the other hand, when the speed is increased, the
図5および図6には、より具体化されたダブルキャビティ型のトロイダル型無段変速機の一例が示されている。なお、図3および図4と共通する構成部材に関しては、以下、同一符号を付して、その詳細な説明または図示を省略する。
図5に示されるように、ケーシング101の内側には、入力軸1が回転自在に支持されている。入力軸1の外周には、円管状の伝達軸103が支持されている。この場合、伝達軸103は、入力軸1と同心的に配設されており、入力軸1に対して回転できる。
FIGS. 5 and 6 show an example of a more specific double cavity type toroidal continuously variable transmission. In addition, about the structural member which is common in FIG.3 and FIG.4, the same code | symbol is attached | subjected below and the detailed description or illustration is abbreviate | omitted.
As shown in FIG. 5, the input shaft 1 is rotatably supported inside the
伝達軸103の両端寄り部分には、第1および第2の入力側ディスク2,2がそれぞれ、ボールスプライン96を介して支持されている。この場合、第1および第2の入力側ディスク2,2は、その内側面2a,2a同士を互いに対向させた状態で同心的に配置されるとともに、ケーシング101の内側で互いに同期して回転できる。
The first and second
伝達軸103の中間部の周囲には、第1および第2の出力側ディスク4,4がスリーブ109を介して支持されている。スリーブ109の中間部の外周面には、出力歯車110が一体に設けられている。この出力歯車110は、伝達軸103と同心的に配置されるとともに、伝達軸103の外径よりも大きな内径を有している。また、出力歯車110は、一対の転がり軸受112を介して、ケーシング101内に設けられた支持壁111に回転自在に支持されている。
Around the intermediate portion of the
第1および第2の出力側ディスク4,4は、スリーブ109の両端部にスプライン係合されている。この場合、出力側ディスク4,4は、それぞれの内側面4a,4aを互いに反対方向に向けた状態で配置されている。したがって、入力側ディスク2と出力側ディスク4は、その内側面2a,4a同士が互いに対向している。
The first and second
図6に示されるように、ケーシング101の内側であって、出力側ディスク4,4の側方位置には、両ディスク4,4を両側から挟む状態で一対のヨーク113a,113bが支持されている。これら一対のヨーク113a,113bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン6の両端部に設けられた枢軸5を揺動自在に支持するため、ヨーク113a,113bの四隅には、円形の支持孔118が設けられるとともに、ヨーク113a,113bの幅方向の中央部には、円形の係止孔119が設けられている。
As shown in FIG. 6, a pair of
一対のヨーク113a,113bは、ケーシング101の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト20a,20bにより、僅かに変位できるように支持されている。これらの支持ポスト20a,20bはそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク4の内側面4aとの間にある第1キャビティ21および第2キャビティ22にそれぞれ対向する状態で設けられている。なお、ポスト20aには、トラニオン6の傾転量を規制する傾転ストッパ150が設けられている。
The pair of
したがって、ヨーク113a,113bは、各支持ポスト20a,20bに支持された状態で、その一端部が第1キャビティ21の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ22の外周部分に対向している。
Accordingly, the
第1および第2のキャビティ21,22は同一構造であるため、以下、第1キャビティ21のみについて説明する。
Since the first and
第1キャビティ21には、一対のトラニオン6が設けられている。トラニオン6の両端部には同心的に枢軸5が設けられており、これらの枢軸5は一対のヨーク113a,113bの一端部に揺動且つ軸方向に変位自在に支持されている。すなわち、枢軸5は、ヨーク113a,113bの一端部に形成された支持孔118の内側に、ラジアルニードル軸受26によって支持されている。ラジアルニードル軸受26は、その外周面が球状凸面で且つその内周面が円筒面である外輪27と、複数本のニードル28とから構成されている。
The
トラニオン6の中間部にはそれぞれ、円孔30が設けられている。また、各円孔30には変位軸31が支持されている。変位軸31はそれぞれ、互いに平行で且つ偏心した支持軸部33と枢支軸部34とを有している。このうち、支持軸部33は、円孔30の内側に、ラジアルニードル軸受35を介して支持されている。また、枢支軸部34の周囲には、別のラジアルニードル軸受38を介して、パワーローラ11が支持されている。
A
なお、第1および第2キャビティ21,22毎に一対ずつ設けられた変位軸31は、第1および第2キャビティ21,22毎に、入力軸1および伝達軸103に対して180度反対側に位置して設けられている。また、変位軸31の各枢支軸部34が各支持軸部33に対して偏心している方向は、入力ディスク2,2と出力ディスク4,4の回転方向に関して同方向となっている。また、偏心方向は入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、パワーローラ11は、入力軸1および伝達軸103の長手方向に沿って僅かに変位できるように支持されている。その結果、トロイダル型無段変速機により伝達されるトルクの変動に基づく構成部材の弾性変形量の変動等に起因して、パワーローラ11が入力軸1および伝達軸103の軸方向に変位する傾向となった場合でも、構成部材に無理な力が加わることがなく、その変位を吸収することができる。
A pair of
また、パワーローラ11の外周面とトラニオン6の中間部内周面との間には、パワーローラ11の外側面から順に、スラスト玉軸受39と、滑り軸受あるいはニードル軸受等のスラスト軸受40とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受39は、パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11の回転を許容する。また、スラスト軸受40は、パワーローラ11からスラスト玉軸受39の外輪41に加わるスラスト荷重を支承しつつ、枢支軸部34および外輪41が支持軸部33を中心に揺動することを許容する。
A
トラニオン6の一端部にはそれぞれ、駆動ロッド42が結合されている。また、これらの駆動ロッド42の中間部外周面には、駆動ピストン43が固着されている。この駆動ピストン43は、駆動シリンダ44内に油密に嵌装されている。そして、駆動ピストン43がトラニオン5を軸方向に変位させるためのアクチュエータを構成している。
A
図5に示されるように、入力軸1と一方の入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置45が設けられている。この押圧装置45は、カム板46と複数のローラ48とを備えており、入力軸1の回転に基づいて一方の入力側ディスク2を他方の入力側ディスク2に向け押圧しつつ回転させる。この場合、カム板46は、入力軸1の中間部にスプライン係合されるとともに、軸方向に亘る変位を阻止された状態で支持されており、入力軸1と共に回転する。また、複数のローラ48は、保持器47に転動自在に保持されている。
As shown in FIG. 5, a loading cam
このように構成されたトロイダル型無段変速機の運転時、入力軸1の回転は、押圧装置45を介して、一方の入力側ディスク2に伝えられ、この入力側ディスク2と他方の入力側ディスク2とが互いに同期して回転する。入力側ディスク2,2の回転は、パワーローラ11を介して、出力側ディスク4,4に伝えられる。出力側ディスク4,4の回転は、出力歯車110により取り出される。
During operation of the toroidal continuously variable transmission configured as described above, the rotation of the input shaft 1 is transmitted to one
入力軸1と出力歯車110との間の回転速度比を変える場合には、制御弁(図示しない)の切換えに基づいて、第1および第2のキャビティ21,22に対応してそれぞれ一対ずつ設けられた駆動ピストン43を、各キャビティ21,22毎に互いに逆方向に同じ距離だけ変位させる。これらの駆動ピストン43の変位に伴って、一対ずつ合計4個のトラニオン6がそれぞれ逆方向に変位し、一方のパワーローラ11が下側に、他方のパワーローラ11が上側にそれぞれ変位する。その結果、各パワーローラ11の周面11a,11aと、入力側ディスク2,2の内側面2a,2a、出力側ディスク4,4の内側面4a,4aとの当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化する。そして、その力の向きの変化に伴って、トラニオン6がヨーク113a,113bに枢支された枢軸5を中心として逆方向に揺動する。この結果、パワーローラ11の周面11a,11aと、入力側ディスク2,2、出力側ディスク4,4との当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車110との間の回転速度比が変化する。
When the rotational speed ratio between the input shaft 1 and the
ところで、このようなトロイダル型無段変速機において、パワーローラ11と入出力側ディスク2,4との動力伝達は、これらの部材表面の損傷を防止するべく、油膜を介したトラクション力により非接触で行なわれる。そのため、パワーローラ11の周面(トラクション面)11aと入出力側ディスク2,4の内側面(トラクション面)2a,4aとの間には、トルクを非接触で伝達するための油膜を形成できる十分な量の潤滑油(トラクション油)を供給する必要がある。
By the way, in such a toroidal-type continuously variable transmission, power transmission between the
また、このようなトロイダル型無段変速機において、ディスク2,4は、前述したようにパワーローラ11と2点(3ローラ式では3点)で接触し、トラクションドライブに必要な大きな力を受けて大きな曲げ応力が生じる。特に、従来のディスク2,4は、前述した構成から分かるように、トラクション面2a,4aが片側にしか無く、その反対側は小径部で軸方向に固定される構造となっている。そのため、パワーローラ11がディスク2,4の外周寄りに接した場合(例えば図3に示される出力側ディスク4、または、図4に示される入力側ディスク2を参照)、曲げモーメントが大きくなり、ディスク2,4に発生する曲げ応力が大きくなる。したがって、特にトルク容量の大きなトロイダル無段変速機では、最悪の場合、ディスク2,4が破損する虞がある。そのため、ディスク2,3は、その芯部に靭性を持たせるべく、表面を硬く芯部を柔らくする浸炭処理もしくは浸炭窒化熱処理が施される場合がある(例えば、特許文献1参照)。
In such a toroidal-type continuously variable transmission, the
しかしながら、前記浸炭窒化熱処理は、焼入れ焼き戻し(いわゆる、ずぶ焼き)と比べて設備も複雑でコストがかかるため、大規模生産の際には、ずぶ焼き処理ができるディスクが望まれている。 However, since the carbonitriding heat treatment is more complicated and expensive than quenching and tempering (so-called soaking), a disk capable of performing the soaking process is desired for large-scale production.
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、焼き入れ焼き戻し処理だけでも曲げ応力に対して十分な強度を確保できるディスクを備えたトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a toroidal continuously variable transmission including a disk that can secure sufficient strength against bending stress only by quenching and tempering. To do.
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、回転トルクが入力される入力軸と、それぞれのトラクション面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に前記入力軸に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力ディスクの前記トラクション面と前記出力側ディスクの前記トラクション面との間に挟持されたパワーローラとを備え、前記入力軸から前記入力側ディスクに入力された回転力がパワーローラを介して所定の変速比で出力側ディスクに伝達されるトロイダル型無段変速機であって、前記入力側ディスクまたは前記出力側ディスクは、高炭素鋼材料を焼入れ焼き戻し処理することにより形成されるとともに、パワーローラと接触するトラクション面をその両側に有していることを特徴とする。 In order to achieve the object, the toroidal continuously variable transmission according to claim 1 rotates concentrically with an input shaft to which rotational torque is input and each traction surface facing each other. An input disk and an output disk that are freely supported by the input shaft; and a power roller that is sandwiched between the traction surface of the input disk and the traction surface of the output disk. Is a toroidal continuously variable transmission in which the rotational force input to the input side disk is transmitted to the output side disk through a power roller at a predetermined speed ratio, wherein the input side disk or the output side disk is: It is formed by quenching and tempering high carbon steel material, and has traction surfaces on both sides that contact the power roller. And wherein the Rukoto.
この請求項1に記載された発明においては、前記入力側ディスクまたは前記出力側ディスクがトラクション面をその両側に有している。すなわち、トラクション面をその両側に有する前記ディスクは、片側にのみトラクション面を有するディスク同士を一体的に結合した一体型ディスクの構成を成している。そのため、ディスクは、焼き入れ焼き戻し処理だけでも曲げ応力に対して十分な強度を確保できる。また、高炭素鋼は清浄度を上げ易いため、非金属介在物の少ない材料を形成することができる。したがって、本請求項のように、前記ディスクを高炭素鋼材料によって形成すれば、ディスクの耐久性を向上させることができる。 In the first aspect of the present invention, the input side disk or the output side disk has traction surfaces on both sides thereof. That is, the disk having the traction surface on both sides thereof constitutes an integrated disk structure in which disks having the traction surface only on one side are integrally coupled. Therefore, the disk can ensure sufficient strength against bending stress only by quenching and tempering. Moreover, since high carbon steel is easy to raise cleanliness, a material with few nonmetallic inclusions can be formed. Therefore, if the disc is made of a high carbon steel material as in the present claims, the durability of the disc can be improved.
また、請求項2に記載のトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載された発明において、トラクション面をその両側に有する前記ディスクは、内径に嵌合する軸と径方向にガタ付き無く嵌合していることを特徴とする。 According to a second aspect of the present invention, the toroidal-type continuously variable transmission according to the first aspect of the invention is characterized in that the disk having traction surfaces on both sides thereof is free from backlash in the radial direction with the shaft fitted into the inner diameter. It is characterized by being fitted.
この請求項2に記載された発明においては、トラクション面をその両側に有する前記ディスクが内径に嵌合する軸と径方向にガタ付き無く嵌合しているため、ディスクの変形が入力軸によって抑制され、ディスクにおいて大きな応力が発生することを防止できる。
In the invention described in
また、請求項3に記載のトロイダル型無段変速機は、請求項1または請求項2に記載された発明において、トラクション面をその両側に有する前記ディスクは、両側の各トラクション面が同じ位相でパワーローラと接触することを特徴とする。
Further, the toroidal continuously variable transmission according to claim 3 is the invention according to
この請求項3に記載された発明においては、パワーローラが前記ディスクの両側に対して同じ位相で接触するため、例えば前記ディスクの外周寄りにパワーローラが当接した場合には、パワーローラからの荷重がディスクの両面で相対して打消し合う。そのため、曲げ応力を発生させないで済む。 In the invention described in claim 3, since the power roller contacts the both sides of the disk at the same phase, for example, when the power roller contacts the outer periphery of the disk, The load cancels out relative to both sides of the disc. Therefore, it is not necessary to generate bending stress.
本発明のトロイダル型無段変速機において、ディスクは、高炭素鋼材料から成り且つトラクション面をその両側に有しているため、焼き入れ焼き戻し処理するだけでも、曲げ応力に対して十分な強度を確保できる。 In the toroidal type continuously variable transmission according to the present invention, the disk is made of a high carbon steel material and has traction surfaces on both sides thereof. Can be secured.
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、ディスクの形状および支持形態にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図3〜図6と同一の符号を付してその詳細な説明を省略することにする。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. The feature of the present invention lies in the shape and support form of the disk, and other configurations and operations are the same as the conventional configuration and operation described above. Therefore, only the features of the present invention will be described below. Other portions are denoted by the same reference numerals as those in FIGS. 3 to 6 and detailed description thereof is omitted.
図1および図2は、本発明に係るトロイダル無段変速機の実施形態を示している。図1に示すように、本実施形態において、出力側ディスク4Aは、高炭素鋼材料(例えばSUJ2、SUJ3等の鋼種)を焼入れ焼き戻し処理することにより形成されるとともに、パワーローラ11と接触するトラクション面4a,4aをその両側に有している。すなわち、本実施形態の出力側ディスク4Aは、片側にのみトラクション面4aを有する従来のディスク4,4(図5参照)同士を一体的に結合した一体型ディスクの構成を成している。
1 and 2 show an embodiment of a toroidal continuously variable transmission according to the present invention. As shown in FIG. 1, in the present embodiment, the
また、本実施形態において、出力側ディスク4Aは、その内径に嵌合する中空シャフト300に径方向にガタ付き無く嵌合している。具体的には、図2に示すように、出力側ディスク4Aは、軸方向に沿って連続して設けられたインロー部302、スプライン304、カラー306により、入力軸1の周囲に嵌合する中空シャフト300に対してガタ付き無く嵌合している。
Further, in the present embodiment, the
このように、本実施形態において、出力側ディスク4Aは、トラクション面4a,4aをその両側に有しており、片側にのみトラクション面を有するディスク4,4同士を一体的に結合した一体型ディスクの構成を成している。そのため、出力側ディスク4Aは、焼き入れ焼き戻し処理だけでも曲げ応力に対して十分な強度を確保できる。また、本実施形態の出力側ディスク4Aは、高炭素鋼材料によって形成されている。高炭素鋼は、清浄度を上げ易いため、非金属介在物を少なくすることができる。そのため、出力側ディスク4Aを高炭素鋼材料によって形成すれば、出力側ディスク4Aの耐久性を向上させることができる。
Thus, in this embodiment, the
また、本実施形態において、一体型の出力側ディスク4Aは、その両側にトラクション面4a,4aを有しているため、所定の状態下では、これらのトラクション面4a,4aが同じ位相でパワーローラ11と接触することになる。すなわち、出力側ディスク4Aの外周径寄りにパワーローラ11が当接する場合(図3に示される減速の場合)には、パワーローラ11から加わる力F1が図2に示すように出力側ディスク4Aの両面4a,4aで相対して打消し合うため、ディスク4Aに曲げ応力が発生することはない。この減速状態では、トラクション動力伝達部の接線力が大きくなるため、これを伝えるために法線力も相当大きくなるが、力F1同士が互いに相殺されることで、ディスク4Aに曲げ応力が作用しないで済む。
In the present embodiment, since the integrated
一方、ディスク4Aの中心寄りにパワーローラ11が接する場合(図4に示される増速の場合)には、各トラクション面4a,4aに対してパワーローラ11から加わる力F2の方向が異なるため、これらの力F2が打ち消し合うことは無い。しかし、本実施形態では、出力側ディスク4Aがその内径に嵌合する中空シャフト300に径方向にガタ付き無く嵌合しているため、ディスク4Aの変形が入力軸1によって抑制され、ディスク4Aにおいて大きな応力が発生することを防止できる。
On the other hand, when the
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できることは言うまでもない。 Needless to say, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention.
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などのハーフトロイダル型無段変速機の他、トラニオンを有さないフルトロイダル型無段変速機にも適用することができる。 The present invention can be applied to a full toroidal continuously variable transmission having no trunnion in addition to a half toroidal continuously variable transmission such as a single cavity type or a double cavity type.
1 入力軸
2 入力側ディスク
2a トラクション面
4,4A 出力側ディスク
4a トラクション面
11 パワーローラ
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (3)
前記入力側ディスクまたは前記出力側ディスクは、高炭素鋼材料を焼入れ焼き戻し処理することにより形成されるとともに、パワーローラと接触するトラクション面をその両側に有していることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 An input shaft to which rotational torque is input, an input-side disk and an output-side disk that are supported concentrically and rotatably on the input shaft in a state where the traction surfaces face each other, and the input disk A power roller sandwiched between the traction surface and the traction surface of the output side disk, and a rotational force input from the input shaft to the input side disk through the power roller at a predetermined speed ratio. In the toroidal type continuously variable transmission transmitted to the output side disk,
The input side disk or the output side disk is formed by quenching and tempering a high carbon steel material, and has a traction surface on both sides thereof in contact with a power roller. Continuously variable transmission.
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070703 |