JP2005296635A - 生体情報測定方法および測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体情報の測定に適する安定した測定部位を的確に決定し、生体情報の測定に適する安定した測定部位において、生体情報としての特定成分の濃度をバラツキなく測定する。
【解決手段】爪上皮から遠位指節間関節の間における測定部位を決定する測定部位決定手段と、測定部位に光を照射するための情報検出用素子と、情報検出用素子に光を入射させるための光源と、情報検出用素子から出射する光を検出するための光検出手段と、光検出手段から得られた情報に基づき特定成分を測定する処理手段と、で生体情報測定装置を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体組織に含まれるグルコース、コレステロール、尿素または中性脂肪などの、生体情報である特定成分を、透過光、反射光、散乱光または透過反射光により非侵襲的に測定する生体情報測定方法および測定装置に関する。
近年、被験者のグルコースを非侵襲的に測定する装置が提案されている。
例えば非特許文献1に記載されているように、生体の表皮のグルコース濃度は、血糖値の変化に対して正比例で変化することが知られており、また、例えば特許文献1に記載されているように、600nmから1100nmの近赤外線を被験者に投射し、被験者内を経由した光の特定波長成分を分析し血糖値を求める方法も知られている。
また、中赤外線とATR(減衰全反射)プリズムを用い、入射光がATRプリズムの反射面と生体との境界で減衰全反射を繰り返し、その後ATRプリズム外部に出射された光を分析する方法も知られている。例えば特許文献2においては、ATRプリズムを口あるいは指に挟んで密着させて分析を行う方法が提案されている。
この特許文献2記載の方法では、エバネッセント波(いわゆるしみだし光)を定量分析に応用されている。ATRプリズム中を進行する光は、わずかに口唇あるいは指に浸入した後、反射する。したがって、光は、口唇または指の中に存在する体液に含まれる各成分の影響を受ける。そこで、反射光の光量を測定することにより、体液の反射率や吸収率などの変化を検出することができ、体液中の各成分の情報を得ることができるのである。
上記特許文献1および2によると、生体組織中のグルコースなどの成分には、光の吸収ピークが存在するため、この吸収ピークに対応する波数の光を生体に照射した場合、生体中のグルコース濃度に応じて光の吸収量が異なってくる。したがって、この生体からの帰還光を測定することにより、グルコースの濃度に関する情報が得られる。ここで濃度に関する情報とは、濃度の絶対値、濃度の時間的変化などを意味する。
ところで、特許文献3においては、エバネッセント光は用いられていないが、光源から近赤外光を生体組織に照射し、当該生体組織を通過してきた光のエネルギーを測定することによって、生体組織中のグルコース濃度を求める方法が開示されている。具体的には、特に指のうちの爪の部分に光を通過させて生体情報を測定する方法が提案されている。
特表平5−508336号公報。 特開平9−113439号公報。 特開平3−173535号公報 山村ら編、「現代皮膚科学大系3B 皮膚の構造と機能II」、中山書店、1982年
しかしながら、上記の従来の光学測定には、つぎのような問題がある。
上記特許文献1および3記載の方法では近赤外光が用いられており、確かに近赤外光は赤外光に比べて水に対する吸収強度が小さいため、水溶液や生体を透過し易く分析に適している。その反面、近赤外光を用いた場合は、赤外光を用いた場合に比べて、各種成分の吸収ピークが複雑に重なり合い、単独の成分に関する情報を得ることが困難である。
ここで、生体の皮膚は、表皮、真皮および皮下組織などで構成されている。真皮には血管が存在し、血液が循環して流れている。真皮には、汗腺、毛根および立毛筋などの構造物が多く含まれ、表皮は、最も外側から順に、角質層、顆粒層、有棘層および基底層を含む4層構造を有している。角質層はいわゆる「死んだ細胞」であり、ここでは代謝活動は行なわれていない。
したがって、上記特許文献1に記載されているように皮膚に近赤外光を照射した場合は、光が真皮まで光が到達し、血液中の散乱体である赤血球が測定中に移動して光の散乱状態を変化させてしまい、得られる信号が影響を受けてしまうという問題がある。汗腺、毛根および立毛筋などの構造物からの影響も受けてしまう。
また、特許文献3記載のように、爪の部分において光を透過させて測定を行う場合、爪の部分にはグルコースがほとんど含まれておらず、また、爪が光の進行を邪魔したり光が爪で散乱したりすることにより、生体情報を正確に測定することが困難であるという問題がある。
また、減衰全反射を用いた前記特許文献2記載の従来の方法において用いられるエバネッセント光は、一般的に、その波長オーダの深さまで測定対象に侵入するだけであり、浅い表面深さまでの測定しかできない。
しかしながら、爪の部分や皮膚の最表面にある角質層には生体情報を与えてくれる成分がほとんど含まれておらず、光学測定に対する妨害部分として作用する。角質層は部位によって厚みが異なり、この角質層の厚みによって光の到達量が変化し、検出される信号が変化してしまうため、測定結果にバラツキが生じて安定しないという問題がある。
また、エバネッセント光を用い、角質層のない口唇粘膜において測定を行う場合、唾液が介在すると、測定中あるいは測定毎に唾液の厚さが変化するおそれがある。この唾液層の厚みに変動が生じると、光の到達量が変化し、検出される信号が変化してしまうため、測定結果にバラツキが生じて安定しないという問題がある。
そこで、本発明は、上述のような従来からの問題を解消することを目的とし、より具体的には、本発明は、生体情報の測定に適する安定した測定部位を的確に決定し、生体情報の測定に適する安定した測定部位において、生体情報としての特定成分の濃度をバラツキなく測定することができる生体情報測定方法および生体情報測定装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明は、
生体に含まれる特定成分の濃度を測定するための装置であって、
爪上皮から遠位指節間関節の間における測定部位を決定する測定部位決定手段と、
前記測定部位に光を照射し、前記測定部位から出射した光を検出するための情報検出用素子と、
前記測定部位に接触させた前記情報検出用素子に光を入射させるための光源と、
前記測定部位に接触させた前記情報検出用素子から出射する光を検出するための光検出手段と、
前記光検出手段から得られた情報に基づき前記特定成分を測定する処理手段と、を含む生体情報測定装置を提供する。
前記生体情報測定装置は、前記情報検出用素子を前記測定部位に当接させる当接手段を含むのが好ましい。
また、前記測定部位決定手段が、爪に照射した光の信号情報と、皮膚に照射した光の信号情報の違いに基づいて前記測定部位を決定するものであるのが好ましい。
また、前記測定部位決定手段は、所定の位置を確認し得る視覚確認手段を具備するのが好ましい。かかる視覚確認手段としては、透明窓と、測定部位を位置付けるために当該透明窓に設けられた基準線と、の組合せが考えられる。
また、前記測定部位決定手段は、皮膚構造上存在する段差を検知するものであってもよい。
さらに本発明は、生体に含まれる特定成分の濃度を測定するための方法であって、
(1)爪上皮から遠位指節間関節の間において測定部位を決定する工程、
(2)前記測定部位に入射されたのちに前記測定部位から出射した光を検出する工程、
(3)前記工程(2)において検出した光に基づいて、前記測定部位の特定成分の濃度を特定する工程を含む生体情報測定方法を提供する。
前記工程(1)において、爪に照射した光の信号情報と、皮膚に照射した光の信号情報の違いに基づいて前記測定部位を決定するのが好ましい。
また、前記工程(1)においては、視覚により前記測定部位を決定してもよい。
さらに、前記工程(1)においては、皮膚構造上存在する段差を検知することによって前記測定部位を決定してもよい。
本発明に係る生体情報測定方法および生体情報測定装置よれば、上記のように爪上皮から遠位指節間関節の間において測定部位を的確に決定するため、生体情報の測定に適する安定した測定部位において、生体情報としての特定成分の濃度をバラツキなく測定することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略することもある。
まず、本発明の生体情報測定方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明はこれらのみに限定されるものではない。図1は、本発明の実施の形態1に係る生体情報測定方法を説明するための図である。
まず、工程(1)においては、図1に示すように、爪上皮2cから遠位指節間関節1aの間における測定部位を決定して、当該測定部位に情報検出用素子12を接触させる。
つぎに、工程(2)では、光源11から情報検出用素子12に光を入射し、入射光が指1の測定部位に吸収・反射されて情報検出用素子12内を伝搬していく。このとき、測定部位に含まれる特定成分の量に応じた量の光が吸収され、その後、光は情報検出用素子12から出射される。そして、情報検出用素子12から出射された光を、光検出手段13によって検出する。
ついで、工程(3)において、工程(2)における検出光から得られた情報を信号処理手段14によって処理・演算し、前記測定部位における特定成分の濃度を特定する。
工程(2)で用いる光検出手段13、および工程(3)で用いる信号処理手段14は、後述する。
ここで、情報検出用素子12のセンシング面と測定部位との間の様子を示す概略拡大断面図を図2に示す。図2に示すように、情報検出用素子12のセンシング面12aはV型に加工されており、指の測定部位の皮膚表面に密着して押圧されている。この測定部位においては、表面から角質層4a、表皮4および真皮6と続いている。
情報検出用素子12は、センシング面12aがV型の形状を有することにより、光が角質層4aを含む表皮4および真皮6を透過するよう構成されている。
表皮4は、上述したように角質層4a、顆粒層、有棘層および基底層を含むが、本明細書および図面では、角質層4a以外の詳細な層の構造は省略する。
これら表皮4を形成する角質層4aの細胞以外の細胞は生細胞である。そのため、細胞として生存するために、栄養分が補給されなければならない。これらの細胞は、真皮6に存在する毛細血管により栄養を得る。また、上述のように表皮4中のグルコース濃度は、血糖値の変化に対して正比例で変化することが知られている。
そして、表皮4には、汗腺、毛根、毛根に付随する立毛筋などの構造物が存在せず、また、血液の循環がないため、血液中の細胞(例えば赤血球など)の心拍に応じて光の散乱状態を変化させる要因も存在しない。以上のことから、測定部位において表皮4の部分を測定することは非常に大きな利点がある。
一方、真皮6には血液がたくさん流れていることから、測定結果に影響を与えるようにも考えられる。しかしながら、測定時に測定部位を固定して静置すると血液の流れが滞留することから、特に応答性に悪影響を与えることなくグルコース濃度を測定することができる。
情報検出用素子12においては、センシング面12aにおけるV型(V字状)部分の大きさ(深さ)や角度を調節することによって、角質層4a内に光がしみ込む深さ12bをある程度制御することができる。V型部分の具体的な態様としては、複数の溝を連続して並列させるのがなお一層好ましい。これは、複数の溝から各々の信号が得られ、信号量が増すという理由によるものである。
また、V型部分で表皮4を挟み込むようにしてこの表皮4および/または真皮6内を測定するため、必要な情報を与えてくれる成分があまり含まれていない角質層4aは薄いほうがより好ましい。
つぎに、図3〜6を参照しながら、指のなかで本発明における測定部位として好ましい部分について説明する。図3の(a)は指1の上面図であり、図3の(b)は指1の側面図である。また,図3の(c)は指1の概略断面図である。図4は、図3の(c)のAで示される部分の拡大斜視図である。さらに図5および6は、それぞれ図4のBおよびCで示される部分の拡大斜視図である。
指1の先端の構造を簡単に説明する。指1の先端に存在する爪甲2は、根元部分が皮膚の内部に保護されている。爪甲2は皮膚内に斜めに嵌入しており、爪母(または爪根)2aを覆う部分が後爪郭3と呼ばれる。爪母2aは、半月状の白色帯である爪半月2bの前後から嵌入部分あたりを示す。
嵌入する爪甲2によって表皮4がこの部分で折り畳まれた状態となり、爪母2aに密着する部分を腹層3aと呼び、指1の表面側にある部分を背層3bと呼ぶ。そして、これらの部位の総称が後爪郭3である。この後爪郭3から爪甲2に向かって伸びる半透明の角質部分は爪上皮2cと呼ばれる。
図5に示すように、真皮6内には、動脈と静脈が吻合した毛細血管係蹄5が存在し、この蹄状の部分が真皮6内の乳頭層と呼ばれる山状部分と平行して走っている。すなわち最外層の角質層4aとは直交して存在する。
後爪郭3の内部の真皮6には、図6に示すように、動脈と静脈が吻合した毛細血管係蹄5が、最外層の角質層4aとほぼ平行に走り、直径も太い。
以上のことから、図5に示すように、表皮4は、毛細血管係蹄5上部から栄養されることになり、図6に示すように、毛細血管係蹄5が最外層の角質層4aとほぼ平行にはしっていることから、後爪郭3付近の表皮4は血管全面から栄養され、他の部位より成分濃度が高いと考えられる。そこで、測定部位として、爪上皮2cから遠位指節間関節1aまでの範囲の中で、後爪郭3付近の部分を使用するのがなお一層好ましい。
なお、図3および4に示す構造は、例えば「現代皮膚科学大系3A 皮膚の構造と機能I」、中山書店、1982年に記載されている。
また、本発明の方法では、測定部位の後爪郭3を検知するために測定部位決定手段を使用する。この測定部位決定手段は、後爪郭3などの軟ケラチンからなる皮膚と、硬ケラチンからなる爪甲2とを判別する手段であって、例えば光によって皮膚と爪の違いを検知することが可能である。
例えば、指1に光を照射し、反射光などを検出することで爪と皮膚のスペクトルの違いを判断し、爪甲2から皮膚に変化する部位である爪上皮2cを検知することができる。このスペクトルの違いは、爪と皮膚の硫黄含有量の差であってもよい。また、爪と皮膚の脂質量の差で違いを検出し判断するものであってもよい。
また、指1に光を照射し、爪と皮膚の反射率の違いを検出し判断するものであってもよい。すなわち、光を用いて爪と皮膚の違いを検出できるものであればよく、この実施の形態に限定されるものではない。
さらに、爪甲2と爪上皮2cあるいは後爪郭3との皮膚構造上存在する段差を利用し、後爪郭3を検知するものであってもよい。爪甲2と爪上皮2cあるいは後爪郭3の違いをCCDカメラなどの撮影により映像で判断するものであってもよい。
さらにまた、測定部位決定手段は、所定の位置を確認し得る視覚確認手段を具備するのが好ましい。かかる視覚確認手段としては、透明窓と、測定部位を位置付けるために当該透明窓に設けられた基準線と、の組合せが考えられる。これによれば、直接目視で測定部位を決定することができる。
このように本発明の方法では、毛細血管係蹄5が皮表とほぼ平行に走り、成分濃度が高いと考えられる部位である、後爪郭3あるいはその後爪郭3を含む範囲を決定し、その表皮4および/または真皮6に光を侵入させて測定するものである。このため常に同じ部位の測定を行なうことができ、安定した測定結果を得ることができる。
つぎに、本発明の測定方法を実施するための測定装置を、図7を参照しながら説明する。
図7は生体情報測定装置21の概略断面図である。指1を挿入する中空部(凹部)22、指1を載置するための保持台23、および挿入部24を有する。この挿入部24は、ニトリルゴムなどの弾性体で構成し、伸縮自在の孔を設けるのが好ましく、遮光手段も兼ねているのが好ましい。また絞りシャッター状の挿入部24としてもよい。
凹部22の内面には、後爪郭3を検知するための測定部位決定手段25を設ける。例えば挿入部24から挿入されてくる指1に、光25aを照射し、反射光25bなどを検出することで爪と皮膚の反射率の違いを判断し、爪から皮膚に変化する部位である爪上皮2cを検知する。
また、ランプ26を生体情報測定装置21の上面に設け、爪から皮膚に変化する部位である爪上皮2cを検知したとき、点灯させるのが好ましい。これにより、測定部位が挿入されたことを使用者に知らせることができる。
測定手段27は情報検出用素子を含み、情報検出用素子が凹部22内で移動することができるように当接手段である移動手段28を備えている。この移動手段28は、測定手段27の情報検出用素子を後爪郭3に当接し密着して押圧するよう、例えばスライドして上下降するよう構成する。例えば歯車機構などの既存の技術を用いればよい。
また、測定手段27の移動距離を、測定部位決定手段25によって計測することができるようにするとなお好ましい。
情報検出用素子に内蔵されるセンシング面は、図2の説明で記述したように、角質層4aを含む表皮4に光が透過するよう、V型の構造となっている。このセンシング面は、V型に限定するものではなく、表皮4のみに光が透過する構成であれば、例えば光ファイバーであってもよい。
また、生体情報測定装置21は、図示しないが、図1の説明で記述したような光源と光検出手段と信号処理手段を有している。
この光源は、測定手段27内に内蔵し、情報検出用素子に直接光を導いてもよいし、生体情報測定装置21側に内蔵し、光ファイバーなどの導光路を用いて情報検出用素子に光を導いてもよい。
ここで、光源としては、測定対象である測定成分の吸収波長の光を発するものであれば用いることができる。例えば、SiCを棒状に焼結したグローバ光源、CO2レーザ、タングステン灯、LD、LED、ハロゲン光源などが挙げられる。
情報検出用素子の材料としては、当該分野で公知のものを用いることができる。例えば、シリコン、ゲルマニウム、SiC、ダイアモンド、ZnSe、ZnSおよびKrSなどが挙げられる。
また、光検出手段も、測定手段27内に内蔵して情報検出用素子からの出射光を直接導いてもよいし、生体情報測定装置21側に内蔵して光ファイバーなどの導光路を用いて光を導いてもよい。
ここで、光検出手段としては、当該分野で公知のものを用いることができる。例えば、焦電センサやMCT検出器(量子型検出器の一種であるHgCdTe検出器)などが挙げられる。
前記処理手段は、生体情報測定装置21あるいは測定手段27内に内蔵し、光検出手段で得られた情報を処理・演算し、生体情報測定装置21の上面に備えた表示部29に、その情報から得られた血糖値などを表示する。
生体情報測定装置21は分光器を具備していてもよく、また、前記処理手段は、光の特定波長の強度と特定成分の濃度との関係を示す標準データを記憶した記憶部を有する換算手段を具備していてもよい。例えば、換算手段は、記憶部に記憶されている標準データを用いて、光検出手段において検出された出射光の特定波長の強度を、特定成分の濃度に換算することができる。
生体情報測定装置21の挿入部24から指1を挿入していくと、測定部位決定手段25が爪から皮膚に変化する部位である爪上皮2cを検知し、生体情報測定装置21上面に設けたランプ26が点灯する。
その位置で指1の挿入を止めると、後爪郭3に情報検出用素子が密着して押圧されるように、測定手段27を移動させて下降させることで、測定が開始される。
測定部位決定手段25の動作開始のためには、スイッチを設けてもよいし、挿入部24に接触スイッチを内蔵し、指1を挿入したことで自動的に作動するようにしてもよい。測定部位決定手段25が爪上皮2cを検知したときの表示は、ランプ26の点灯であってもよいし、ブザーなどの音声表示であってもよい。また、ランプ26の点灯でなく、表示部29の明滅表示や文字イラストなどの視覚的表示であってもよい。
また、測定手段27の移動動作開始のためには、スイッチを設けてもよいし、測定部位決定手段25が爪上皮2cを検知し、さらに、指1の静止を検知して自動的に作動するようにしてもよい。さらに、指1を挿入した際に当該指1の位置がズレることを防止するため、測定部位決定手段25を、距離をおいて2箇所以上に(すなわち、複数の測定部位決定手段25)設置してもよい。
このように、爪と皮膚の違いを検知し表示することで、指1の挿入を最適の位置で止めることができ常に同じ位置の設定を再現することができる。
図8は、生体情報測定装置21に具備させることのできる表示部30の一例を示す概略図である。図示しないが、生体情報測定装置21内にCCDカメラを具備すれば、凹部22内を撮影し、表示部30にその映像を表示することができる。
表示部30には基準線31が記されており、指1を挿入しながら、表示部30の基準線31に、爪上皮2cと後爪郭3との境目を合わせ目視で位置決めすることができる。
また、図9の(a)は、本発明の他の実施の形態に係る生体情報測定装置の構成を示す概略上面図であり、図9の(b)は、図9の(a)におけるA−A線断面図である。また、図9の(c)は、図9の(b)における矢印Bからみた生体情報測定装置の正面図である。
この生体情報測定装置によれば、指1が挿入されることを直接目視で確認し、指1の所定の位置に情報検出用素子12を位置決めすることができる。
情報検出用素子12と透明体で構成された表示部30とが情報検出用素子用保持台84に固定されている。表示部30には基準線31が記され、情報検出用素子12に光を入射させるための光入射素子81a、情報検出用素子12から出射した光を分光素子(図示せず)や光検出器(図示せず)に導くための光出射素子81bが備えられている。
情報検出用素子用保持台84は、図9の(a)におけるA−A線方向、およびA−A線に略垂直な方向に移動させることが可能であり、所望の位置でネジ部85を用いて固定することができる。
情報検出用素子用保持台84は、保持台82に取り付けられている。また、保持台86は保持台82に取り付けられており、情報検出用素子12が適度に指1に接触するように、ネジ部83を用いて情報検出用素子用保持台84の高さを調整・固定することができる。
また、図9の(c)に示すように、情報検出用素子用保持台84において情報検出用素子12の横には、バネやゴムなどの弾性体、発泡体やクッションなどで構成された指押し当て部90を設置してもよい。また、情報検出用素子用保持台84に突起部91を設けるとともに、保持台86にも同様の突起部を設け(図示せず)、情報検出用素子用保持台84と保持台86とを輪ゴム92で固定してもよい。この場合、指1に対する押し付け圧力を安定させることが可能になり好ましい。
保持台86の上面には、指1の位置決めをするための位置決め部材87を設けてもよい。位置決め部材87は、突起部やリブで構成することができる。これにより、保持台86において指1の位置決めを安定して行うことができる。
ここで、情報検出用素子用保持台84の位置の具体的な調整方法をより詳細に説明する。まず、表示部30と保持台86との間に指1を挿入し、指1の遠位指節間関節1aを位置決め部材87に接触させ、接触した位置で指1を静止する。
つぎに、情報検出用素子用保持台84をスライドさせて、目視にて上爪皮2cの部分を表示部30の基準線31に合わせ、ネジ部85を用いて情報検出用素子用保持台84を固定する。
また、情報検出用素子用保持台84の高さについては、保持台82を上下にスライドさせ、情報検出用素子12が指1に適度に接触するように情報検出用素子用保持台84の位置を調整して固定すればよい。これにより、指1の後爪郭に情報検出用素子12を接触させることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る生体情報測定装置において、測定部位に情報検出用素子12を高い再現性をもって容易かつ確実に接触させることができる。
つぎに、図10は、本発明の更に別の実施の形態に係る生体情報測定装置51の概略図である。図10において、図1〜7と同じ構成要素については同じ符号を用いて示した。これらの説明は省略する。
この実施の形態に係る生体情報測定装置51は、底面に回転自在なローラ52を備え、側面の一部が底面と角度を90°以上に形成されるテーパ状53となっている。このテーパ状部分53に情報検出用素子12を内蔵し、さらに光源11、検出器13および信号処理手段14を内蔵する。
この生体情報測定装置51は、後爪郭3の検知手段を兼ねている。この生体情報測定装置51を図10の(a)に示すように、指1の遠位指節間関節1aから爪側に移動させる。ここで、ローラ52が後爪郭3から爪上皮2cおよび爪甲2に移動した時点で、その皮膚構造上存在する段差により、生体情報測定装置51全体が下がり、段違いの位置にまでローラ52が移動したことがわかる。すなわち、生体情報測定装置51が爪側に移動したことを判断することができる。
そして、図10の(b)に示すように、そのまま後爪郭3側に生体情報測定装置51を傾斜させることで、後爪郭3に情報検出用素子12を密着させる。
この状態で、測定を行えばよく、生体情報測定装置51の移動は、手に持って手動により動かしてもよく、自動的に指1面を走行し段差を検知して傾斜させてもよい。
また、情報検出用素子12に接触スイッチを設け、後爪郭3と情報検出用素子12が接触した際、この接触を感知してスイッチが入り測定が開始される構造であればなお一層好ましい。
また、生体情報測定装置51を、指1の遠位指節間関節1a方向から爪側に移動させずに、一点鎖線で示すように爪側から移動させてもよい。
この場合、ローラ52が爪甲2側にあり、生体情報測定装置51のテーパ状部分53、すなわち情報検出用素子12が、後爪郭3に当接した時点で後爪郭3の位置を判断することができる。そのため、測定するにはそのまま後爪郭3側に情報検出用素子12が接触するよう傾斜させればよい。
このように、本発明は、毛細血管係蹄5が皮表とほぼ平行に走り、成分濃度が高いと考えられる部位である後爪郭3あるいはその後爪郭3を含む範囲を検知し、その表皮4内のみに光を照射して測定できるものであり、測定部位を検知することで常に同じ位置での測定を行なうことができ、安定した測定結果を得ることができる。
以上のように、本発明の生体情報測定方法および生体情報測定装置によれば、爪上皮から遠位指節間関節の間において測定部位を的確に決定するため、生体情報の測定に適する安定した測定部位において、生体情報としての特定成分の濃度をバラツキなく測定することができる。このような本発明の生体情報測定方法および生体情報測定装置は、特に医療分野における血液成分の測定に有用である。
本発明に係る生体情報測定方法を説明するための図である。 本発明に係る生体情報測定方法において情報検出用素子と測定部位が接する様子を示す拡大断面図である。 生体である指の構造を示す図である。 生体である指の構造をさらに詳細に示す図である。 図4においてBで示された部分を拡大した概略断面図である。 図4においてCで示された部分を拡大した概略断面図である。 本発明の一実施の形態に係る生体情報測定装置の構成を示す概略断面図である。 本発明における表示部を説明するための上面図である。 本発明の別の実施の形態に係る生体情報測定装置の構成を示す図である。 本発明のさらに別の実施の形態に係る生体情報測定装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 指
2 爪甲
2c 爪上皮
3 後爪郭
4 表皮
12 情報検出用素子

Claims (9)

  1. 生体に含まれる特定成分の濃度を測定するための装置であって、
    爪上皮から遠位指節間関節の間における測定部位を決定する測定部位決定手段と、
    前記測定部位に光を照射し、前記測定部位から出射した光を検出するための情報検出用素子と、
    前記測定部位に接触させた前記情報検出用素子に光を入射させるための光源と、
    前記測定部位に接触させた前記情報検出用素子から出射する光を検出するための光検出手段と、
    前記光検出手段から得られた情報に基づき前記特定成分を測定する処理手段と、を含む生体情報測定装置。
  2. 前記情報検出用素子を前記測定部位に当接させる当接手段を含む請求項1記載の生体情報測定装置。
  3. 前記測定部位決定手段が、爪に照射した光の信号情報と、皮膚に照射した光の信号情報の違いに基づいて前記測定部位を決定する請求項1記載の生体情報測定装置。
  4. 前記測定部位決定手段が所定の位置を確認し得る視覚確認手段を具備する請求項1記載の生体情報測定装置。
  5. 前記測定部位決定手段が皮膚構造上存在する段差を検知することによって前記測定部位を決定する請求項1記載の生体情報測定装置。
  6. 生体に含まれる特定成分の濃度を測定するための方法であって、
    (1)爪上皮から遠位指節間関節の間において測定部位を決定する工程、
    (2)前記測定部位に入射されたのちに前記測定部位から出射した光を検出する工程、
    (3)前記工程(2)において検出した光に基づいて、前記測定部位の特定成分の濃度を特定する工程を含む生体情報測定方法。
  7. 前記工程(1)において、爪に照射した光の信号情報と、皮膚に照射した光の信号情報の違いに基づいて前記測定部位を決定する請求項6記載の生体情報測定方法。
  8. 前記工程(1)において、視覚により前記測定部位を決定する請求項6記載の生体情報測定方法。
  9. 前記工程(1)において、皮膚構造上存在する段差を検知することによって前記測定部位を決定する請求項6記載の生体情報測定方法。
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