JP2005296509A - 自走式掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自由な位置で植木鉢などに散水することができなかった。
【解決手段】 ステップS440にてタイマーセット時刻であると判断すると、ステップS446にて待機位置から一つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。散水完了後、ステップS446にて一つめの植木鉢の所在位置から二つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。二つめの植木鉢の所在地での散水が終了したら、ステップS462にて最初の廊下での待機位置へと戻る。
【選択図】 図18
【解決手段】 ステップS440にてタイマーセット時刻であると判断すると、ステップS446にて待機位置から一つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。散水完了後、ステップS446にて一つめの植木鉢の所在位置から二つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。二つめの植木鉢の所在地での散水が終了したら、ステップS462にて最初の廊下での待機位置へと戻る。
【選択図】 図18
Description
本発明は、掃除機構を備えた本体と、操舵及び駆動が可能な駆動機構とを備える自走式掃除機に関するものである。
従来、植物に定期的に散水するロボットに関し、特許文献1〜3が知られている。
特許文献1は乾いた部位の地面に対する散水の機能への言及がある。
特許文献2は走行用の機構を備えており、データキャリアに対面して情報を読み取ることが開示されている。
特許文献3はレール上を走行して散水する技術が開示されている。
特表2003−515210号公報
特開平6−133645号公報
特開平6−315327号公報
特許文献1は乾いた部位の地面に対する散水の機能への言及がある。
特許文献2は走行用の機構を備えており、データキャリアに対面して情報を読み取ることが開示されている。
特許文献3はレール上を走行して散水する技術が開示されている。
特許文献1は散水の機能(第0233段落)に触れているものの何の構成の記載もなく、実質的には開示がない。
特許文献2は走行用の機構を備えており、データキャリアに対面して情報を読み取ることが開示されているが、最も技術的に困難な走行制御の開示がないので、いわゆる願望の記載に過ぎない。
特許文献3はレール上を走行して散水する技術が開示され、走行に関して実現可能ではあるが、レールがない場所で利用することができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、自走して清掃が可能であるとともに、自走の機能を利用しつつ植木鉢などへの散水にも利用可能な自走式掃除機を提供することを目的とする。
特許文献2は走行用の機構を備えており、データキャリアに対面して情報を読み取ることが開示されているが、最も技術的に困難な走行制御の開示がないので、いわゆる願望の記載に過ぎない。
特許文献3はレール上を走行して散水する技術が開示され、走行に関して実現可能ではあるが、レールがない場所で利用することができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、自走して清掃が可能であるとともに、自走の機能を利用しつつ植木鉢などへの散水にも利用可能な自走式掃除機を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、掃除機構を備えた本体と、操舵及び駆動が可能な駆動機構とを備える自走式掃除機であって、室内の地図情報を記憶するマッピング手段と、所定位置で所定の高さの植木鉢に対して散水する散水機構と、所定のタイミングごとに、同地図情報に設定される植木鉢の所在位置に基づいて上記駆動機構を制御して現在位置から同所在位置へ走行させ、同所在位置にて上記散水機構により散水させることが可能な散水制御手段とを具備する構成としてある。
上記のように構成した本発明においては、操舵及び駆動が可能な駆動機構を備えており、本体は自走して掃除することが可能である。また、マッピング手段によって室内の地図情報を記憶しており、散水制御手段は、所定のタイミングごとに、同地図情報に設定される植木鉢の所在位置に基づいて上記駆動機構を制御して現在位置から同所在位置へ走行させる。同所在位置では、散水機構により所定位置で所定の高さの植木鉢に対して散水させる。
すなわち、本来有する自走式の掃除機能を前提として植木鉢の所在位置を与えれば巡回して散水することが可能となる。
自走式の掃除機は室内を徘徊して地図情報を得ることになるが、外部から植木鉢の所在位置の情報を付与することは手間がかかる。このため、請求項3にかかる発明では、上記マッピング手段は、室内で特定位置に設置されて予め特定された位置情報を出力するマーカーから同位置情報を取得し、地図情報に加える。
自走式の掃除機は室内を徘徊して地図情報を得ることになるが、外部から植木鉢の所在位置の情報を付与することは手間がかかる。このため、請求項3にかかる発明では、上記マッピング手段は、室内で特定位置に設置されて予め特定された位置情報を出力するマーカーから同位置情報を取得し、地図情報に加える。
上記のように構成した場合、予め特定された位置情報を出力するマーカーを同位置情報を設定したい特定位置に設置しておくことにより、上記マッピング手段が同位置情報を取得して地図情報に加える。
例えば、植木鉢の所在位置を特定位置として設定することができる。むろん、複数の植木鉢に対応して複数の位置を特定位置として設定しても良い。
自走式掃除機が地図情報を生成するには各種の手法が想定しうるが、地図情報をユーザーが見て分かるようにするためのユーザーインターフェイスを設けるには、地図を表示したり、操作入力を受け付けるなど、費用も手間もかかる。また、自走式掃除機が地図情報を生成しているときは必ずしも希望するときに希望する位置を走行してくれるわけではないので、希望位置にきた時点で操作を受け付ければよいというわけにもいかない。これに対してマーカーをおいておくだけで必要な情報を与えられる構成としておくことにより、極めて簡便に位置情報を設定できる。
例えば、植木鉢の所在位置を特定位置として設定することができる。むろん、複数の植木鉢に対応して複数の位置を特定位置として設定しても良い。
自走式掃除機が地図情報を生成するには各種の手法が想定しうるが、地図情報をユーザーが見て分かるようにするためのユーザーインターフェイスを設けるには、地図を表示したり、操作入力を受け付けるなど、費用も手間もかかる。また、自走式掃除機が地図情報を生成しているときは必ずしも希望するときに希望する位置を走行してくれるわけではないので、希望位置にきた時点で操作を受け付ければよいというわけにもいかない。これに対してマーカーをおいておくだけで必要な情報を与えられる構成としておくことにより、極めて簡便に位置情報を設定できる。
散水機構は、各種の構成で実現できるが、その一例として、請求項4にかかる発明では、上記散水機構は、根本側で鉛直方向に沿って傾動可能な逆J字形の散水ノズルと、同散水ノズルの根本側の回動支点よりもノズル先端側で同散水ノズルを下方から支持して上下動可能なリフト機構を有しており、上記リフト機構は散水前に上がり、散水開始にあたって下がる構成としてある。
上記のように構成した本発明では、リフト機構が散水前に上がる。リフト機構は散水ノズルの根本側の回動支点よりもノズル先端側で同散水ノズルを下方から支持しているので、リフト機構が上がると自ずから散水ノズルの先端側は鉛直方向に沿って情報に傾動していき、逆J字形とした先端は最も高い位置となる。これにより、植木鉢の上縁よりも高い位置となる。もちろん、この最大高さ位置よりも高い植木鉢は対象外となる。
そして、散水開始にあたってリフト機構が下がるので、散水ノズルは植木鉢に向かっておりてくる。このとき、リフト機構は散水ノズルをしたから支えているだけなので、散水ノズルは自重によって降りるだけであり、植物にあたったり、植木鉢の土の上にあたったら下降は止まる。
そして、散水開始にあたってリフト機構が下がるので、散水ノズルは植木鉢に向かっておりてくる。このとき、リフト機構は散水ノズルをしたから支えているだけなので、散水ノズルは自重によって降りるだけであり、植物にあたったり、植木鉢の土の上にあたったら下降は止まる。
このようにして散水を開始するので、個々の植木鉢に対して最適な高さから散水でき、植木鉢の遙か上から散水して周囲に水をまき散らしてしまったりすることがなくなる。
散水機構における機構の一例として、請求項5にかかる発明では、上記散水機構は、上面に開口と蓋を有する給水タンクを有するとともに、所定の給水ステーションとともに利用され、同給水ステーションは、上記本体との位置決め機構を有し、同位置決め機構により上記給水タンクの開口に合わせて給水ノズルを位置合わせ可能であり、上記散水機構は、上記給水ステーションの位置で上記蓋を開いて給水を受ける構成としてある。
散水機構における機構の一例として、請求項5にかかる発明では、上記散水機構は、上面に開口と蓋を有する給水タンクを有するとともに、所定の給水ステーションとともに利用され、同給水ステーションは、上記本体との位置決め機構を有し、同位置決め機構により上記給水タンクの開口に合わせて給水ノズルを位置合わせ可能であり、上記散水機構は、上記給水ステーションの位置で上記蓋を開いて給水を受ける構成としてある。
上記のように構成した場合、給水ステーションが有する本体との位置決め機構により、上面に開口と蓋を有する給水タンクの開口に合わせて給水ステーションの給水ノズルが位置合わせされ、上記散水機構は、上記給水ステーションの位置で上記蓋を開き、上記給水ノズルより給水を受ける。
散水用の水が多くなれば駆動に必要な力が大きくなり、自ずから駆動機構を強力なものとしなければならず、コスト高となる。しかし、給水ステーションでは、上面に開口を有する給水タンクに対して自動的に給水ノズルが位置合わせされて給水されるので、給水タンクは逐次補給可能となり、同給水タンクに保持する散水用の水を少なくできる。従って、駆動機構も必要以上に大きなものが不要となる。
散水機構における機構の一例として、請求項6にかかる発明では、上記散水機構は、所定の一定圧力に散水用の水を加圧するポンプと、加圧された散水用の水を所定の時間だけ散水して水量を制御する電磁バルブとを有し、同電磁バルブを開く時間を調整して散水する水量を調整可能な構成としてある。
上記のように構成した場合、ポンプによって水圧が一定圧力となるので、単位時間あたりの散水水量は決まるから、電磁バルブを開く時間を調整して水量を調整できる。
散水すべき水量は位置情報とともに与えることが可能であり、具体的な水量ではなく、予め決めておいた段階的な水量の指示、例えば多中少といったものでもよい。
本体に備えられる掃除機構については、吸引タイプによる掃除機構を採用しても良いし、ブラシにより掻き込むタイプの掃除機構を採用しても良いし、両者を組み合わせて採用しても良い。
また、操舵及び駆動が可能な駆動機構についても、本体における左右に配置された駆動輪の回転を個別に制御することにより、前進、後進、左右への方向転換及び同一場所での回転といった操舵及び駆動が可能である。なおこの場合、前後などに補助輪を備えても良いことはいうまでもない。また、駆動輪は、車輪のみならず、無端ベルトを駆動する構成で実現しても良い。むろん、これ以外にも、4輪、6輪など、各種の構成で駆動機構を実現可能である。
散水すべき水量は位置情報とともに与えることが可能であり、具体的な水量ではなく、予め決めておいた段階的な水量の指示、例えば多中少といったものでもよい。
本体に備えられる掃除機構については、吸引タイプによる掃除機構を採用しても良いし、ブラシにより掻き込むタイプの掃除機構を採用しても良いし、両者を組み合わせて採用しても良い。
また、操舵及び駆動が可能な駆動機構についても、本体における左右に配置された駆動輪の回転を個別に制御することにより、前進、後進、左右への方向転換及び同一場所での回転といった操舵及び駆動が可能である。なおこの場合、前後などに補助輪を備えても良いことはいうまでもない。また、駆動輪は、車輪のみならず、無端ベルトを駆動する構成で実現しても良い。むろん、これ以外にも、4輪、6輪など、各種の構成で駆動機構を実現可能である。
そして、以上のような構成を踏まえたより具体的な構成の一例として、請求項1にかかる発明は、掃除機構を備えた本体と、同本体における左右に配置されて個別に回転を制御可能で操舵と駆動を実現する駆動輪を有する駆動機構とを備える自走式掃除機であって、清掃を行なうために室内を徘徊する際に室内の地図情報を得て記憶するとともに、同徘徊時には室内の特定位置に設置されて予め特定された位置情報を出力するマーカーから植木鉢の所在位置情報を取得し、上記地図情報に加えるマッピング手段と、根本側で鉛直方向に沿って傾動可能な逆J字形の散水ノズルと、同散水ノズルの根本側の回動支点よりもノズル先端側で同散水ノズルを下方から支持して上下動可能なリフト機構を有しており、上記リフト機構は散水前に上がり、散水開始にあたって下がるとともに、所定の一定圧力に散水用の水を加圧するポンプと、加圧された散水用の水を所定の時間だけ散水して水量を制御する電磁バルブとを有し、同電磁バルブを開く時間を調整して散水する水量を調整可能であるとともに、上面に開口と蓋を有する給水タンクとを有し、所定の給水ステーションの位置で上記蓋を開いて給水を受け、所定位置で所定の高さの植木鉢に対して散水する散水機構と、所定のタイミングごとに、同地図情報に設定される植木鉢の所在位置に基づいて上記駆動機構を制御して現在位置から同所在位置へ走行させ、同所在位置にて上記散水機構により散水させることが可能な散水制御手段とを具備する構成としてある。
上記のような構成とすることにより、マッピング手段は、清掃を行なうために室内を徘徊する際に室内の地図情報を得て記憶するとともに、同徘徊時には室内の特定位置に設置されて予め特定された位置情報を出力するマーカーから植木鉢の所在位置情報を取得し、上記地図情報に加える。散水制御手段は、所定のタイミングごとに、同地図情報に設定される植木鉢の所在位置に基づいて上記駆動機構を制御して現在位置から同所在位置へ走行させる。同所在位置では、散水機構により所定位置で所定の高さの植木鉢に対して散水させる。
散水機構については、リフト機構が散水前に上がる。リフト機構は散水ノズルの根本側の回動支点よりもノズル先端側で同散水ノズルを下方から支持しているので、リフト機構が上がると自ずから散水ノズルの先端側は鉛直方向に沿って情報に傾動していき、逆J字形とした先端は最も高い位置となる。これにより、植木鉢の上縁よりも高い位置となる。もちろん、この最大高さ位置よりも高い植木鉢は対象外となる。
そして、散水開始にあたってリフト機構が下がるので、散水ノズルは植木鉢に向かっておりてくる。このとき、リフト機構は散水ノズルをしたから支えているだけなので、散水ノズルは自重によって降りるだけであり、植物にあたったり、植木鉢の土の上にあたったら下降は止まり、この状態で散水する。また、給水ステーションが有する本体との位置決め機構により、上面に開口と蓋を有する給水タンクの開口に合わせて給水ステーションの給水ノズルが位置合わせされ、上記散水機構は、上記給水ステーションの位置で上記蓋を開き、上記給水ノズルより給水を受ける。さらに、ポンプによって水圧が一定圧力となるので、単位時間あたりの散水水量は決まるから、電磁バルブを開く時間を調整して水量を調整できる。
このようにして、自走式であるという特長を活かし、植木鉢の所在位置への移動が容易なので、多大な付加構成の追加を要することなく、同植木鉢に散水することが可能となる。
図1は、本発明にかかる自走式掃除機の概略構成をブロック図により示している。
同図に示すように、各ユニットを制御する制御ユニット10と、周囲に人間がいるか否かを検知する人体感知ユニット20と、周囲の障害物を検知するための障害物監視ユニット30と、移動を実現する走行系ユニット40と、掃除を行うためのクリーナ系ユニット50と、所定範囲を撮影するカメラ系ユニット60と、無線でLANに接続するための無線LANユニット70と、追加センサなどからなるオプションユニット80とから構成されている。なお、本体BDは薄型の略円筒形状をなしている。
同図に示すように、各ユニットを制御する制御ユニット10と、周囲に人間がいるか否かを検知する人体感知ユニット20と、周囲の障害物を検知するための障害物監視ユニット30と、移動を実現する走行系ユニット40と、掃除を行うためのクリーナ系ユニット50と、所定範囲を撮影するカメラ系ユニット60と、無線でLANに接続するための無線LANユニット70と、追加センサなどからなるオプションユニット80とから構成されている。なお、本体BDは薄型の略円筒形状をなしている。
図2は、各ユニットを具体的に実現する電気系の構成をブロック図により示している。
制御ユニット10として、CPU11と、ROM13と、RAM12がバス14を介して接続されている。CPU11は、ROM13に記録されている制御用プログラムおよび各種パラメータテーブルに従い、RAM12をワークエリアとして使用して各種の制御を実行する。上記制御用プログラムの内容については後述する。
制御ユニット10として、CPU11と、ROM13と、RAM12がバス14を介して接続されている。CPU11は、ROM13に記録されている制御用プログラムおよび各種パラメータテーブルに従い、RAM12をワークエリアとして使用して各種の制御を実行する。上記制御用プログラムの内容については後述する。
また、バス14には操作パネルユニット15が備えられ、同操作パネルユニット15には、各種の操作用スイッチ15aと、液晶表示パネル15bと、表示用LED15cが備えられている。液晶表示パネルは多階調表示が可能なモノクロ液晶パネルを使用しているが、カラー液晶パネルなどを使用することも可能である。
本自走式掃除機はバッテリー17を有しており、CPU11はバッテリ監視回路16を介してバッテリー17の残量をモニター可能となっている。なお、同バッテリー17は誘導コイル18aを介して非接触で供給される電力を用いて充電する充電回路18を備えている。バッテリー監視回路16は主にバッテリー17の電圧を監視して残量を検知する。
人体感知ユニット20として、四つの人体センサ21(21fr,21rr,21fl,21rl)が前方左右斜め方向と後方左右斜め方向に対面させて備えられている。各人体センサ21は赤外線の受光センサを備えるとともに受光した赤外線の光量の変化に基づいて人体の有無を検知するものであり、変化する赤外線照射物体を検知したとき出力用のステータスを変化させるため、CPU11は上記バス14を介して同人体センサ21の検知を取得することが可能となっている。すなわち、CPU11は所定時間毎に各人体センサ21fr,21rr,21fl,21rlのステータスを取得しにいき、取得したステータスが変化していれば、同人体センサ21fr,21rr,21fl,21rlの対向方向に人体の存在を検知することが可能となる。
ここでは赤外線の光量変化に基づくセンサによって人体センサを構成しているが、人体センサはこれに限られるものではない。例えば、CPUの処理量が上がればカラー画像を撮影し、人体に特徴的な肌色の領域を探し、同領域の大きさ、変化に基づいて人体を検知するという構成を実現することもできる。
障害物監視ユニット30は、オートフォーカス(以下、AFと呼ぶ。)用測距センサとしてのAF用パッシブセンサ31(31R,31FR,31FM,31FL,31L,31CL))とその通信用インターフェイスであるAFセンサ通信I/O32と、照明用LED33と、各LEDに駆動電流を供給するLEDドライバ34とから構成されている。まず、AF用パッシブセンサ31の構成について説明する。図3はAF用パッシブセンサ31の概略構成を示している。二軸のほぼ平行な光学系31a1,31a2と、同光学系31a1,31a2の結像位置にほぼそれぞれ配設されたCCDラインセンサ31b1,31b2と、各CCDラインセンサ31b1,31b2の撮像イメージデータを外部に出力するための出力I/O31cとを備えている。
CCDラインセンサ31b1,31b2は160〜170画素のCCDセンサを有しており、各画素ごとに光量を表す8ビットのデータを出力可能となっている。光学系が二軸であるので、結像イメージには距離に応じたずれが生じており、それぞれのCCDラインセンサ31b1,31b2が出力するデータのずれに基づいて距離を計測できる。例えば、近距離になるほど結像イメージのずれが大きく、遠距離になるほど結像イメージのずれはなくなっていく。従って、一方の出力データにおける4〜5画素毎のデータ列を画報の出力データ中でスキャンし、元のデータ列のアドレスと発見されたデータ列のアドレスとの相違を求め、相違量で予め用意しておいた相違量−距離変換テーブルを参照し、実際の距離を求めることになる。
AF用パッシブセンサ31R,31FR,31FM,31FL,31L,31CLのうち、AF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLは正面の障害を検知するために利用され、AF用パッシブセンサ31R,31Lは前方左右直前の障害を検知するために利用され、AF用パッシブセンサ31CLは前方天井までの距離を検知するために利用されている。
図4は正面と前方左右直前の障害をAF用パッシブセンサ31で検知する際の原理を示している。これらのAF用パッシブセンサ31は周囲の床面に対して斜めに向けて配置されている。対向方向に障害物が無い場合、AF用パッシブセンサ31による測距距離はほぼ全撮像範囲においてL1となる。しかし、図面で一点鎖線で示すように段差がある場合、その測距距離はL2となる。測距距離が伸びたら下がる段差があると判断できる。また、二点鎖線で示すように上がる段差があれば測距距離はL3となる。障害物があるときも上がる段差と同様に測距距離は同障害物までの距離として計測され、床面よりも短くなる。
本実施形態においては、AF用パッシブセンサ31を前方の床面に斜めに配向した場合、その撮像範囲は約10cmとなった。本自走式クリーナの幅が30cmであったので、三つのAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLについては撮像範囲が重ならないように僅かに角度を変えて配置している。これにより、三つのAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLにより前方方向の30cmの範囲での障害物と段差を検知できるようになっている。むろん、検知幅はセンサの仕様や取付位置などに応じて変化し、実際に必要となる幅に応じた数のセンサを利用すればよい。
一方、前方左右直前の障害を検知するAF用パッシブセンサ31R,31Lについては撮像範囲を垂直方向を基準として床面に対して斜めに配置している。また、AF用パッシブセンサ31Rを本体左方に取り付けつつ本体中央を横切って右方直前位置から本体幅を超えた右方の範囲を撮像するように対向させてあり、AF用パッシブセンサ31Lを本体右方に取り付けつつ本体中央を横切って左方直前位置から本体幅を超えた左方の範囲を撮像するように対向させてある。
クロスさせないで左右の直前位置を撮影するようにすると、センサは急角度で床面に対面させなければならず、このようにすると撮像範囲が極めて狭くなってしまうので、複数のセンサが必要となる。このため、敢えてクロスさせる配置とし、撮像範囲を広げて少ない数のセンサで必要範囲をカバーできるようにしている。また、撮像範囲を垂直方向を基準として斜めに配置するのは、CCDラインセンサの並び方向が垂直方向に向くことを意味しており、図5に示すように撮像できる幅がW1となる。ここで、撮像範囲の右側で床面までの距離L4は短く、左側で距離L5が長くなっている。本体BDの側面の境界ラインが図面上の波線位置Bであると、境界ラインまでの撮像範囲は段差の検知などに利用され、境界ラインを超える撮像範囲は壁面の有無を検知するために利用される。
前方天井までの距離を検知するAF用パッシブセンサ31CLは天井に対面している。通常はAF用パッシブセンサ31CLが検知する床面から天井までの距離が一定であるが、壁面に近づいてくると撮像範囲が天井ではなく壁面となるので、測距距離が短くなってくる。従って、前方壁面の存在をより正確に検知できる
図6は各AF用パッシブセンサ31R,31FR,31FM,31FL,31L,31CLの本体BDへの取り付け位置を示すとともに、それぞれの床面での撮像範囲を括弧付きの符号で対応させて示している。なお、天井については撮像範囲は省略している。
図6は各AF用パッシブセンサ31R,31FR,31FM,31FL,31L,31CLの本体BDへの取り付け位置を示すとともに、それぞれの床面での撮像範囲を括弧付きの符号で対応させて示している。なお、天井については撮像範囲は省略している。
AF用パッシブセンサ31R,31FR,31FM,31FL,31Lの撮像を証明するように白色LEDからなる右照明用LED33Rと、左照明用LED33Lと、前照明用LED33Mを備えており、LEDドライバ34はCPU11からの制御指示に基づいて駆動電流を供給して照明できるようになっている。これにより、夜間であったり、テーブルの下などの暗い場所でもAF用パッシブセンサ31から有効な撮像イメージのデータを得ることができるようになる。
走行系ユニット40は、モータドライバ41R,41Lと、駆動輪モータ42R,42Lと、この駆動輪モータ42R,42Lにて駆動される図示しないギアユニットと駆動輪を備えている。駆動輪は本体BDの左右に一輪ずつ配置されており、この他に駆動源を持たない自由転動輪が本体の前方側中央下面に取り付けられている。駆動輪モータ42R,42Lは回転方向と回転角度をモータドライバ41R,41Lによって詳細に駆動可能であり、各モータドライバ41R,41LはCPU11からの制御指示に応じて対応する駆動信号を出力する。また、駆動輪モータ42R,42Lと一体的に取り付けられているロータリーエンコーダの出力から現実の駆動輪の回転方向と回転角度が正確に検知できるようになっている。なお、ロータリーエンコーダは駆動輪と直結させず、駆動輪の近傍に自由回転可能な従動輪を取り付け、同従動輪の回転量をフィードバックさせることによって駆動輪にスリップが生じているような場合でも現実の回転量を検知できるようにしても良い。走行系ユニット40には、この他に地磁気センサ43が備えられており、地磁気に照らし合わせて走行方向を判断できるようになっている。また、加速度センサ44はXYZ三軸方向における加速度を検知し、検知結果を出力する。
ギアユニットや駆動輪は各種のものを採用可能であり、円形のゴム製タイヤを駆動させるようにしたり、無端ベルトを駆動させるようにして実現しても良い。
本自走式掃除機における掃除機構は、前方両サイドに配置されて本体BDの進行方向における両側寄りのゴミなどを当該本体BDにおける中央付近にかき寄せるサイドブラシと、本体の中央付近にかき寄せられたゴミをすくい上げるメインブラシと、同メインブラシによりすく上げられるゴミを吸引してダストボックス内に収容する吸引ファンとから構成されている。クリーナ系ユニット50は、各ブラシを駆動するサイドブラシモータ51R,51Lとメインブラシモータ52、それぞれのモータに駆動電力を供給するモータドライバ53R,53L,54と、吸引ファンを駆動する吸引モータ55と、同吸引モータに駆動電力を供給するモータドライバ56とから構成されている。サイドブラシやメインブラシを使用した掃除は床面の状況やバッテリーの状況やユーザの指示などに応じてCPU11が適宜判断して制御するようにしている。
本自走式掃除機における掃除機構は、前方両サイドに配置されて本体BDの進行方向における両側寄りのゴミなどを当該本体BDにおける中央付近にかき寄せるサイドブラシと、本体の中央付近にかき寄せられたゴミをすくい上げるメインブラシと、同メインブラシによりすく上げられるゴミを吸引してダストボックス内に収容する吸引ファンとから構成されている。クリーナ系ユニット50は、各ブラシを駆動するサイドブラシモータ51R,51Lとメインブラシモータ52、それぞれのモータに駆動電力を供給するモータドライバ53R,53L,54と、吸引ファンを駆動する吸引モータ55と、同吸引モータに駆動電力を供給するモータドライバ56とから構成されている。サイドブラシやメインブラシを使用した掃除は床面の状況やバッテリーの状況やユーザの指示などに応じてCPU11が適宜判断して制御するようにしている。
カメラ系ユニット60は、それぞれ視野角の異なる二つのCMOSカメラ61,62を備えており、本体BDの正面方向であってそれぞれことなる仰角にセットされている。また、各カメラ61,62への撮像を指示するとともに撮像イメージを出力するためのカメラ通信I/O63も備えられている。さらに、カメラ61,62の撮像方向に対面させて15コの白色LEDからなるカメラ用照明LED64と、同LEDに照明用駆動電力を供給するためのLEDドライバ65を備えている。
無線LANユニット70は、無線LANモジュール71を有しており、CPU11は所定のプロトコルに従って外部LANと無線によって接続可能となっている。無線LANモジュール71は、図示しないアクセスポイントの存在を前提として、同アクセスポイントはルータなどを介して外部の広域ネットワーク(例えばインターネット)に接続可能な環境となっていることとする。従って、インターネットを介した通常のメールの送受信やWEBサイトの閲覧といったことが可能である。なお、無線LANモジュール71は、規格化されたカードスロットと、同スロットに接続される規格化された無線LANカードなどから構成されている。むろん、カードスロットは他の規格化されたカードを接続することも可能である。
オプションユニット80は、図10に示すように、追加センサなどからなる。本実施形態においては、散水機構82と赤外線通信ユニット83を備えている。赤外線通信ユニット83は後述するマーカーから送信される位置情報をコーディングした赤外線信号を受信可能であり、上記位置情報をデコードしてCPU11に送出可能となっている。
図11は上記マーカー85の外観を示しており、外部には、液晶表示パネル85aと、十字キー85bと、決定キー85cと、戻るキー85dとを備えている。内部には、1チップマイクロコンピュータと赤外線送受信ユニットとバッテリーなどが備えられており、1チップマイクロコンピュータは、上記決定キー85cと戻るキー85dとの操作に応じて液晶表示パネル85aでの表示を制御させつつ、同操作に応じた設定パラメータを生成し、同設定パラメータに応じた位置情報を上記赤外線送受信ユニットから出力できるようになっている。本実施形態において設定できるのは、部屋番号「1〜7と廊下」、清掃選択の「する」「しない」、特別指定としての「EXIT(出口)」「ENT(入口)」「SP1(特別位置1)」「SP2(特別位置2)」「SP3(特別位置3)」「SP4(特別位置4)」である。以下の実施形態では、特別位置1は、一つめの植木鉢の所在位置であり、特別位置2は、二つめの植木鉢の所在位置であり、特別位置3は、三つめの植木鉢の所在位置であり、特別位置4は、四つめの植木鉢の所在位置などを表すものとする。なお、これらの設定に要するフローチャートは特別なものではなく当業者において通常の知識で生成可能なものである。
散水機構82は植木鉢に散水する機構であり、概略構成を図15及び図16に示している。
本体BDの上部には図示しないステーによって給水タンク82aが保持さてており、同給水タンク82aの下部開口には加圧ポンプ82bが接続され、同加圧ポンプ82bの出水口には電磁ポンプ82cが接続されている。電磁ポンプ82cの出水口には弾性を有する散水チューブ82dが接続され、同散水チューブ82dは逆J字形とした中空の散水パイプ82eを貫通している。
本体BDの上部には図示しないステーによって給水タンク82aが保持さてており、同給水タンク82aの下部開口には加圧ポンプ82bが接続され、同加圧ポンプ82bの出水口には電磁ポンプ82cが接続されている。電磁ポンプ82cの出水口には弾性を有する散水チューブ82dが接続され、同散水チューブ82dは逆J字形とした中空の散水パイプ82eを貫通している。
給水タンク82aの上面には中央に円形の開口82a1が形成してあり、同開口82a1を挟むように断面逆L字形とした一対のレール82a2,82a2が互いに平行かつ上端を内向きにして形成されている。レール82a2,82a2の間にはスライド可能な蓋82a3が保持され、同蓋82a3は、通常時、スプリング82a4にて上記開口82aを閉じるように付勢されている。しかし、蓋82a3の上面に突出して形成されている突起82a5が後述する給水ノズルに突き当たると上記スプリング82a4に抗してスライドし、上記開口82a1を開くことになる。
加圧ポンプ82bは給水タンク82aから供給される水を加圧するものであり、CPU11からの指示を受けて動作する。電磁バルブ82cは電気信号によってバルブの開閉を制御するものであり、CPU11からの指示を受けて開状態となったり閉状態となったりする。
散水パイプ82eは、一端を上記本体BDの上面に備えられたブラケット金具によって鉛直方向に回動可能に支持され、他端より上記散水チューブ82dの先端が露出している。この散水パイプ82eと散水チューブ82dとで散水ノズルを構成している。この散水ノズルにおける回動支点よりも先端側の下方にはリフト機構82fが配置されている。リフト機構82fは、回転軸にウォームギアを配した駆動モータ82f1と、同ウォームギアに噛合するとともに鉛直方向と平行に配置された回転ギア82f2と、同回転ギア82f2の回転軸に固定されて同回転ギアとともに所定角度範囲内で回動する上下レバー82f3とから構成されている。駆動モータ82f1が回転すると、ウォームギアに噛合する回転ギア82f2が回転軸に沿って回転し、これに伴って上下レバー82f3の先端が上下する。上下レバー82f3は散水ノズルを下から支持する状態となっており、上下動に伴って散水ノズルの他端は大きく上下動する。なお、上記駆動モータ82f1はCPU11からの指示を受けて所定方向に回転する。
この散水機構とともに給水ステーション84が用意されている。給水ステーション84は、補給用タンクや補給用ポンプを有しており、給水ノズル84aの先端から上記給水タンク82a1に給水する。給水ノズル84aは、本体84bの上面より水平に外方に突き出ており、その高さは上記突起82a3に突き当たる高さであり、先端には下方に向けた開口84a1を有している。給水ノズル84aは根本側で水平平面内で回転可能に支持されており、その回動軸84a2の下端からは上部と同様かつ同方向へ突き出る突出片84a3を有している。突出片84a3はその先端が上記自走式掃除機における本体BDの周面に略密着可能なように凹型に形成されており、本体BDがこの給水ステーション84に近づいてくると最初にこの突出片84a3に突き当たり、突出片84a3は本体BDに密着するように適宜変位する。すなわち、回転軸84aの下端には長穴84a4が形成されており、同長穴84a4に支持ピン84a5が挿入されているので、若干の自由移動が可能であり、本体BDが多少位置ずれしたとしても本体BD自身が自力で近接しようと移動するにつれ、突出片84a3と本体BDとが略密接するように位置合わせされる。なお、長穴84a4内には支持ピン84a5を奥側に付勢するようにスプリング84a6が配設されており、突出片84a3は、通常時、外方に最大限突き出ており、本体BDに押し込まれる余地を残している。本体BDにて突出片84a3が押し込まれると、マイクロスイッチ84a7を変位させ、位置決め完了が通知されることになり、図示しない通電回路によって補給用ポンプが駆動され、補給用タンク内の水が給水ノズル84aの先端の開口84a1より出てくる。
なお、本体BDと突出片84a3とが突き当たるときに給水ノズル84aの先端は蓋82a2の上面にある突起82a3に突き当たり、これに伴って蓋82a3がスライドして開口82a1を開いている。従って、給水ノズル84aの開口84a1から出てくる水は給水タンク82a内に補給されることになる。
次に、上記構成からなる自走式掃除機の動作について説明する。
(1)走行制御及び清掃動作について
図7及び図8は上記CPU11が実行する制御プログラムに対応したフローチャートを示しており、図9は同制御プログラムに従って本自走式掃除機が走行する走行順路を示す図である。
(1)走行制御及び清掃動作について
図7及び図8は上記CPU11が実行する制御プログラムに対応したフローチャートを示しており、図9は同制御プログラムに従って本自走式掃除機が走行する走行順路を示す図である。
電源オンにより、CPU11は図7の走行制御を開始する。ステップS110ではAF用パッシブセンサ31の検知結果を入力し、前方エリアを監視する。前方エリアの監視に使用するのはAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLの検知結果であり、平坦な床面であれば、その撮像イメージから得られるのは図4に示す斜め下方の床面までの距離L1である。それぞれのAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLの検知結果に基づき、本体BD幅に一致する前方の床面が平坦であるか否かが判断できる。ただし、この時点では、各AF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLが対面している床位置と本体の直前位置までの間の情報は何も得られていないので死角となる。
ステップS120ではモータドライバ41R,41Lを介して駆動輪モータ42R,42Lに対してそれぞれ回転方向を異にしつつ同回転量の駆動を指示する。これにより本体BDはその場で回転を始める。同じ場所での360度の回転(スピンターン)に要する駆動モータ42R,42Lの回転量は予め分かっており、CPU11は同回転量をモータドライバ41R,41Lに指示している。
スピンターン中、CPU11はAF用パッシブセンサ31R,31Lの検知結果を入力し、本体BDの直前位置の状況を判断する。上述した死角はこの間の検知結果により、ほぼなくなり、段差、障害物が何も無い場合、周囲の平坦な床面の存在を検知できる。
ステップS130ではCPU11はモータドライバ41R,41Lを介して駆動輪モータ42R,42Lに対してそれぞれ同回転量の駆動を指示する。これにより本体BDは直進を開始する。直進中、CPU11はAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLの検知結果を入力し、正面に障害物がいないか判断しながら前進する。そして、同検知結果から正面に障害物たる壁面が検知できたら、その壁面の所定距離だけ手前で停止する。
ステップS130ではCPU11はモータドライバ41R,41Lを介して駆動輪モータ42R,42Lに対してそれぞれ同回転量の駆動を指示する。これにより本体BDは直進を開始する。直進中、CPU11はAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLの検知結果を入力し、正面に障害物がいないか判断しながら前進する。そして、同検知結果から正面に障害物たる壁面が検知できたら、その壁面の所定距離だけ手前で停止する。
ステップS140では右に90度回転する。ステップS130で壁面の所定距離だけ手前で停止したが、この所定距離は本体BDが回転動作するときに同壁面に衝突せず、また、直前および左右の状況を判断するためのAF用パッシブセンサ31R,31Lが検知する本体幅の外側にあたる範囲の距離である。すなわち、ステップS130にてAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FLの検知結果に基づいて停止し、ステップS140にて90度回転するときには、少なくともAF用パッシブセンサ31Lが壁面の位置を検知できる程度の距離となるようにしている。また、90度回転するときには、上記AF用パッシブセンサ31R,31Lの検知結果に基づいて直前位置の状況を判断しておく。図9はこのようにしてたどり着いた平面図で見たときの部屋の左下角を清掃開始位置として清掃走行を開始する状況を示している。
清掃走行開始位置へたどり着く方法はこれ以外にも各種の方法がある。壁面に当接する状況において右に90度回転するだけでは、最初の壁面の途中から始めることになることもあるため、図9に示すように左下角の最適位置にたどり着くのであれば、壁面に当接して左90度回転し、正面の壁面に当接するまで前進し、当接した時点で180度回転することも望ましい走行制御である。
ステップS150では、清掃走行を実施する。同清掃走行のより詳細なフローを図8に示している。前進走行するにあたり、ステップS210〜S240にて各種のセンサの検知結果を入力している。ステップS210では前方監視センサデータ入力しており、具体的にはAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31FL,31CLの検知結果を入力し、走行範囲の前方に障害物あるいは壁面が存在しないか否かの判断に供することになる。なお、前方監視という場合には、広い意味での天井の監視も含めている。
ステップS220では段差センサデータ入力をしており、具体的にはAF用パッシブセンサ31R,31Lの検知結果を入力し、走行範囲の直前位置に段差がないか否かの判断に供することになる。また、壁面や障害物に沿って平行に移動するときには壁面や障害物までの距離を計測し、平行に移動しているか否かの判断に供することになる。
ステップS230では地磁気センサデータ入力をしており、具体的には地磁気センサ43の検知結果を入力し、直進走行中に走行方向が変化していないか否かを判断するのに利用する。例えば、清掃走行開始時の地磁気の角度を記憶しておき、走行中に検出される角度が記憶されている角度と異なった場合には、左右の駆動輪モータ42R,42Lの回転量をわずかに異ならせて進行方向を修正し、元の角度へ戻す。例えば、地磁気の角度に基づいて角度が増加する方向へ変化(359度から0度への変化は例外点となる))したら左方向へ軌道を修正する必要があり、右の駆動輪モータ42Rの回転量を左の駆動輪モータ42Lの回転量よりも僅かに増やすようにそれぞれのモータドライバ41R,41Lへ駆動を制御する指示を出力する。
ステップS240では、加速度センサデータ入力をしており、具体的には加速度センサ44の検知結果を入力し、走行状態の確認に供することになる。例えば、直進走行開始時に概ね一定の方向への加速度を検知できれば正常な走行と判断できるが、回転する加速度を検知すれば片方の駆動輪モータが駆動されていないような異常を判断できる。また、正常な範囲の加速度値を超えたら段差などから落下したり、横転したような異常を判断できる。そして、前進中に後方にあたる方向への大きな加速度を検知したら前方の障害物に当接した異常を判断できる。このように、加速度値を入力して目標加速度を維持するとか、その積分値に基づいて速度を得るというような走行に対する直接的な制御をすることはないが、異常検出の目的として加速度値を有効に利用している。
ステップS250では、ステップS210とステップS220で入力したAF用パッシブセンサ31FR,31FM,31CL,31FL,31R,31Lの検知結果に基づいて障害物の判定を行う。障害物の判定は、正面、天井、直前のそれぞれの部位毎に行う。正面は障害物あるいは壁面の意味として判定し、直前は段差の判定とともに走行範囲外の左右の状況、例えば壁面の有無などを判定する。天井は鴨居などによって天井までの距離が下がってきているときに正面に障害物がないとしても、そこからは廊下であって室外に出てしまうことを判定するのに利用される。
ステップS260では、各センサからの検知結果を総合的に判断し、回避の必要があるか否かを判断する。回避の必要がない限りステップS270の清掃処理を実行する。清掃処理は、サイドブラシとメインブラシを回転させつつ、ゴミを吸引する処理であり、具体的にはモータドライバ53R,53L,54,56に各モータ51R,51L,52,55を駆動させる指示を出力する。むろん、走行中は常に同指示を出しているのであり、後述するように清掃走行の終端条件が成立したときに停止させることになる。
一方、回避が必要と判断されると、ステップS280にて右に90度ターンを実施する。このターンは同じ位置での90度ターンであり、モータドライバ41R,41Lを介して駆動輪モータ42R,42Lに対してそれぞれ回転方向を異にしつつ90度ターンに必要なだけの回転量の駆動を指示する。回転方向は右の駆動輪に対して後退の方向であり、左の駆動輪に対して前進の方向となる。回転中は段差センサであるAF用パッシブセンサ31R,31Lの検知結果を入力し、障害物の状況を判断する。例えば、正面に障害を検知し、右90度ターンを実施したとき、AF用パッシブセンサ31Rが前方右方の直前位置に壁面を検知しなければ単に正面の壁面に当接したといえるが、回転後も前方右方の直前位置に壁面を検知しているのであれば、角部に入り込んでいるといったことが判断できる。また、右90度回転時にAF用パッシブセンサ31R,31Lのいずれもが前方直前に障害を検知しなければ、壁面に当接したのではなく、小さな障害物などであったと判断できる。
ステップS290では障害物を走査しながらの進路変更のため前進する。壁面に当接し、右90度回転後、前進していく。壁面の手前で停止したのであれば、前進の走行量は概ね本体BDの幅分である。その分の前進後、ステップS300では再度右90度ターンを実施する。
以上の移動の間、正面の障害物、前方左右の障害物の有無は常に走査して状況を確認しており、部屋の中の障害物の有無の情報として記憶していく。
ところで、上述した説明では、右90度ターンを2度実行したが、次に前方に壁面を検知した時点で右90度ターンを実行すると元に戻ってしまうので、二度の90度ターンは、右を繰り返したら、次は左を繰り返し、その次は右というように交互に行っていく。従って、奇数回目の障害物回避では右ターン、偶数回目の障害物回避では左ターンとなる。
ところで、上述した説明では、右90度ターンを2度実行したが、次に前方に壁面を検知した時点で右90度ターンを実行すると元に戻ってしまうので、二度の90度ターンは、右を繰り返したら、次は左を繰り返し、その次は右というように交互に行っていく。従って、奇数回目の障害物回避では右ターン、偶数回目の障害物回避では左ターンとなる。
以上のように障害物を回避しながら、部屋の中をつづら折り状に走査して清掃走行を継続していく。そして、部屋の終端にきたか否かをステップS310にて判断する。清掃走行の終端は、二度目のターン後に、壁面に沿って前進して清掃走行を実施し、その後で前方に障害物を検知した場合と、既に走行した部位に入り込んだ場合である。すなわち、前者hつづれ折り状に走行していった最後の端から端への走行後に生じる終了条件であり、後者は後述するように未清掃エリアを発見して再度清掃走行を開始したときの終了条件になる。
この終端条件が成立していなければ、ステップS210へ戻って以上の処理を繰り返す。終端条件が成立していれば、本清掃走行のサブルーチン処理を終了し、図7に示す処理へ復帰する。
復帰後、ステップS160では、これまでの走行経路と走行経路の周囲の状況から未清掃エリアが残っていないか判断する。未清掃エリアが見つかれば、ステップS170で未清掃エリアの開始点へと移動し、ステップS150に戻って清掃走行を再開する。
未清掃エリアが複数箇所に散在していたとしても、上述したような清掃走行の終端条件が成立するごとに、未清掃エリアの検出を繰り返していくことにより、最終的には未清掃エリアがなくなる。
(2)マッピングについて
未清掃エリアの有無の判断は、各種の手法を利用可能であるが、本実施例においては、図12及び図13に示すマッピングの手法で実現する。
図12は、マッピングのフローチャートを示しており、図13は、マッピングの手法を説明する図である。この例では、上述したロータリーエンコーダの検知結果に基づいて室内での走行経路と、走行中に検出した壁面の有無を記憶領域に確保指定あるマップ上に書き込んでいっており、周囲の壁面が途絶えることなく連続し、かつ、室内の存在していた障害物の周囲も連続し、かつ、室内で障害物を除く範囲を全て走行したか否かで判断する。
復帰後、ステップS160では、これまでの走行経路と走行経路の周囲の状況から未清掃エリアが残っていないか判断する。未清掃エリアが見つかれば、ステップS170で未清掃エリアの開始点へと移動し、ステップS150に戻って清掃走行を再開する。
未清掃エリアが複数箇所に散在していたとしても、上述したような清掃走行の終端条件が成立するごとに、未清掃エリアの検出を繰り返していくことにより、最終的には未清掃エリアがなくなる。
(2)マッピングについて
未清掃エリアの有無の判断は、各種の手法を利用可能であるが、本実施例においては、図12及び図13に示すマッピングの手法で実現する。
図12は、マッピングのフローチャートを示しており、図13は、マッピングの手法を説明する図である。この例では、上述したロータリーエンコーダの検知結果に基づいて室内での走行経路と、走行中に検出した壁面の有無を記憶領域に確保指定あるマップ上に書き込んでいっており、周囲の壁面が途絶えることなく連続し、かつ、室内の存在していた障害物の周囲も連続し、かつ、室内で障害物を除く範囲を全て走行したか否かで判断する。
マッピングのデータベースは、x軸とy軸でアドレス指定可能な二次元のデータベースであり、(1,1)を室内の角部であるスタート地点とし、(n,0)(0,m)については仮の壁面を表している。本体BDの走行に伴って、本体BDの大きさ30cm×30cmを単位エリアとして未走行エリア、掃除完了エリア、壁、障害物の区分をして室内をマッピングしていく。
ステップS400では、スタートポイントのフラグを書き込む。図13に示すように、スタートポイント(1,1)は部屋の角部である。360度スピンターンし、後方と左方に壁面が存在することを確認し、それぞれの単位エリア(1,0)、(0,1)に対して壁のフラグを書き込み(1)、壁と壁の交点(0,0)に対してさらに壁のフラグを書き込む(2)。ステップS402では本体BDの前方に障害があるか否かを判断し、前方に障害がなければステップS404にて単位エリアだけ前進する。この前進は実際には上述した清掃を伴う前進であり、具体的には清掃に伴なう移動中にロータリーエンコーダの出力から単位エリア分だけ移動したときに同期して本マッピング処理が並行して行われることになる。
一方、前方に障害があると判断されたときは、ステップS406にてターン方向に障害があるか判断する。障害の回避は、90度ターンと前進と90度ターンで行うことにしている。ターン方向は、上述したように左と右を2度つつ繰り返して順次変更するようにしている。次の回避のためのターンが右方向であるとすると、前方に障害があるとき、右方向に進んでターンできるか否かを判断することになる。最初の頃は右方向は未清掃エリアであって、ターン方向に障害がないものと判断し、ステップS408にて通常回避運動を行う。
これらの移動後、ステップS410では走行した経路の単位エリアに走行部位フラグを書き込む。走行したということは掃除をしたということなので、清掃完了エリアを表すフラグを書き込む。ステップS412では周囲の壁面の状況を周壁フラグとして各単位エリア毎に書き込む。単位エリア(1,1)から、単位エリア(1,2)へ移動したとき、AFパッシブセンサ31R,31Lの検知結果に基づき、(0,1)、(2,1)の単位エリアについて壁か否かの判断が可能であり、単位エリア(0,1)については壁を表すフラグを書き込み、単位エリア(2,1)については壁がない未走行かつ未清掃を表すフラグを書き込める。
一方、単位エリア(1,20)では前方に障害を検出され、二度の90度ターンと前進とで単位エリア(2,20)へ移動しつつ進行方向は180度反転した。このときは、単位エリア(0,20)、(2,20)、(1,21)、(2,21)のそれぞれについてフラグを書き込む(4)ことができる。また、単位エリア(0,21)については壁と壁の交点であるととの判断に基づき、壁を表すフラグを書き込む(5)。なお、走行済みかつ清掃済みの領域も障害として扱う。
前進をするとき、単位エリア(3,10)と単位エリア(3,11)では右方向に障害物を検知し、その時点では障害物のフラグを書き込む(6)。なお、単位エリア(3,1)〜(3,9)の移動時、進行方向右側には未走行かつ未清掃のエリアを検知しており、これらを表すフラグを書き込んでいる。同様に、後で単位エリア(8,9)〜(8,1)を移動する時、進行方向右側には未走行かつ未清掃のエリアを検知し、これらを表すフラグを書き込むことになる。
また、単位エリア(4,12)では前方に障害物を検知して回避運動を行うが、このときは単位エリア(4,11)に障害物のフラグを書き込んであるので、移動に伴って単位エリア(4,11)には障害物のフラグを書き込む。
ステップS414では走行した単位エリアにおいて上述したマーカー85から位置情報の通信を行ったか否かを判断し、マーカーとの通信を行ったときにはステップS416にてマーカーから得た情報に基づくフラグを書き込む。例えば、ユーザーが避難口を指定するためにマーカー85の操作キー85b〜85dで操作して特定の単位エリアに置いてあったとすると、本体BDが同単位エリアを通過するときに赤外線通信ユニット83にて同位置情報を取得するので、当該単位エリアには避難口を表すフラグを書き込む。
ステップS414では走行した単位エリアにおいて上述したマーカー85から位置情報の通信を行ったか否かを判断し、マーカーとの通信を行ったときにはステップS416にてマーカーから得た情報に基づくフラグを書き込む。例えば、ユーザーが避難口を指定するためにマーカー85の操作キー85b〜85dで操作して特定の単位エリアに置いてあったとすると、本体BDが同単位エリアを通過するときに赤外線通信ユニット83にて同位置情報を取得するので、当該単位エリアには避難口を表すフラグを書き込む。
前進や回避運動を繰り返し、単位エリア(10,20)では進行方向左方に障害を発見する。この場合は、単位エリア(10,21)が連続する壁と判断されているので、単位エリア(11,20)について壁を表すフラグを書き込み(4)、次いで交点(11,21)についても壁を表すフラグを書き込む(5)。
前進や回避運動を繰り返す結果、単位エリア(10,1)では前方に障害を発見し、かつ、ターン方向にも障害があると判断される。従って、この場合はステップS418にて終端か否かを判断する。なお、単位エリア(10,1)については、前方の障害と進行方向左方に壁を発見する(7)(8)。
終端か否かは、未走行かつ未清掃を表すフラグが書き込まれている単位エリアがあるか否かが第一の判断項目となる。未走行かつ未清掃を表すフラグが書き込まれている単位エリアが発見されなくなった場合には、スタートポイントで書き込んだ壁のフラグが連続して一周しているか判断する。一周していれば、室内をX方向とY方向にスキャンしてフラグが書き込まれていない領域を探す。なお、障害物と判断した領域についても壁と同様に一連続した領域として判断して障害物の検出の完了となる。
終端でない場合は、ステップS420にて未走行エリアを検出し、ステップS422にて未走行エリアのスタートポイントへ移動し、上述した処理を繰り返す。そして、最終的に終端と判断されれば、マッピング処理を完了する。マッピングの完了時には室内の壁と走行エリアが一目瞭然となっており、これを各部屋の地図情報として利用する。
全部屋と廊下について以上のマッピング処理を完了し、廊下などについては各部屋への入口をマーカー85にて指定しておく。図14は各部屋と廊下のそれぞれで形成した地図情報を連結する手法を示している。全部屋と廊下について、各部屋の部屋番号(1〜3)と出入口(E)と、廊下からの各部屋への入口(1〜3)などを指定しておくことにより、各部屋毎に得られた地図情報は平面的に連結することができる。
(3)散水制御処理について
図17は散水時刻と散水位置の設定画面を示している。
操作用スイッチ15aと液晶表示パネル15bを操作し、散水する時刻とともに、各回にどの植木鉢の所在地へ赴くと、各植木鉢において散水する水量を「多」または「少」で指定する。巡回する時刻は5回まで設定でき、植木鉢の所在地についてはマーカー85の特別位置SP1〜SP4により、四つの所在地まで設定できるようになっている。時刻の前に付している○と×は、それぞれの時刻の巡回を行うか否かを表している。水量の欄では、1〜4の各植木鉢ごとに散水する量が「多」または「少」で示されている。図17に示す例では、時刻7時00分に一つめの植木鉢と二つめの植木鉢へ散水に赴き、一つめの植木鉢には「多」量の水量を散水し、二つめの植木鉢には「少」量の水量を散水する。時刻12時00分に一つめの植木鉢へ散水に赴き、「少」量の水量を散水する。時刻19時00分に二つめの植木鉢へ散水に赴き、「少」量の水量を散水する。以上のような設定を表している。なお、巡回時刻の設定に伴い、時計機能を備えていることはいうまでもない。
図17は散水時刻と散水位置の設定画面を示している。
操作用スイッチ15aと液晶表示パネル15bを操作し、散水する時刻とともに、各回にどの植木鉢の所在地へ赴くと、各植木鉢において散水する水量を「多」または「少」で指定する。巡回する時刻は5回まで設定でき、植木鉢の所在地についてはマーカー85の特別位置SP1〜SP4により、四つの所在地まで設定できるようになっている。時刻の前に付している○と×は、それぞれの時刻の巡回を行うか否かを表している。水量の欄では、1〜4の各植木鉢ごとに散水する量が「多」または「少」で示されている。図17に示す例では、時刻7時00分に一つめの植木鉢と二つめの植木鉢へ散水に赴き、一つめの植木鉢には「多」量の水量を散水し、二つめの植木鉢には「少」量の水量を散水する。時刻12時00分に一つめの植木鉢へ散水に赴き、「少」量の水量を散水する。時刻19時00分に二つめの植木鉢へ散水に赴き、「少」量の水量を散水する。以上のような設定を表している。なお、巡回時刻の設定に伴い、時計機能を備えていることはいうまでもない。
時刻の設定、及び散水する植木鉢の指定のためのプログラムは当業者が通常の能力で実現しうるフローチャートに従って処理される。
図18は植木鉢を巡回して散水処理するフローチャートを示している。
操作パネルユニット15からの指示により、本処理の実施が指示されると、ステップS440では現在時刻とタイマーのセット時刻とを対比してタイマーセット時刻か否かを判断し、タイマーセット時刻であれば、以下の処理を実行する。
ステップS442では現在位置を保存する。ここで保存しておくことにより、最後の植木鉢の所在地へ赴いた後で、現在地に戻ることができる。
ステップS444では巡回する植木鉢の所在地を取得し、配列変数へ保存する。現在時刻が7:00であるとすると、図17に示すように巡回する植木鉢は一つめと二つめである。従って、二つの植木鉢の所在位置を取得し、配列変数へ保存する。配列変数へ保存することにより、変数nにより、順次巡回していくことが可能となる。このため、変数nに「1」をセットする。
図18は植木鉢を巡回して散水処理するフローチャートを示している。
操作パネルユニット15からの指示により、本処理の実施が指示されると、ステップS440では現在時刻とタイマーのセット時刻とを対比してタイマーセット時刻か否かを判断し、タイマーセット時刻であれば、以下の処理を実行する。
ステップS442では現在位置を保存する。ここで保存しておくことにより、最後の植木鉢の所在地へ赴いた後で、現在地に戻ることができる。
ステップS444では巡回する植木鉢の所在地を取得し、配列変数へ保存する。現在時刻が7:00であるとすると、図17に示すように巡回する植木鉢は一つめと二つめである。従って、二つの植木鉢の所在位置を取得し、配列変数へ保存する。配列変数へ保存することにより、変数nにより、順次巡回していくことが可能となる。このため、変数nに「1」をセットする。
ステップS446では、現在位置から配列変数に保存されているn番目の植木鉢の所在位置への走行経路を求める。
上述したように、地図情報が完備しているときは、現在位置からn番目の植木鉢の所在位置への走行経路を探索することが可能となる。走行経路を得るのは公知の迷路の解答手法を採用可能である。例えば、右手法などによって進行方向に沿って常に右手を壁面に触れながら進行していくと、いずれ入口からゴールへとたどり着ける。その後、冗長な経路を順次消していく。例えば、180度ターンして戻ったところを順次消していく。また、室内であるので、コの字形のターンをしている部位を探し、障害がない限りターン部位を手前側にしていって経路を詰めていく。むろん、このように自動的に走行経路を求めるのではなく、ユーザーに対して走行経路を指示するインターフェイスを提供しても良い。
上述したように、地図情報が完備しているときは、現在位置からn番目の植木鉢の所在位置への走行経路を探索することが可能となる。走行経路を得るのは公知の迷路の解答手法を採用可能である。例えば、右手法などによって進行方向に沿って常に右手を壁面に触れながら進行していくと、いずれ入口からゴールへとたどり着ける。その後、冗長な経路を順次消していく。例えば、180度ターンして戻ったところを順次消していく。また、室内であるので、コの字形のターンをしている部位を探し、障害がない限りターン部位を手前側にしていって経路を詰めていく。むろん、このように自動的に走行経路を求めるのではなく、ユーザーに対して走行経路を指示するインターフェイスを提供しても良い。
このようにして現在位置から植木鉢の所在位置への走行経路が求められた後、ステップS448にて同走行経路に沿って移動する。移動時、CPU11は駆動モータ82f1に対して所定方向への回転を指示し、上下アーム82f3を上げさせる。そして、移動の完了時、CPU11は駆動モータ82f1に対して先ほどとは反対方向への回転を指示し、上下アーム82f3を下げさせる。移動の完了は植木鉢の直前位置を示し、上下アーム82f3を下げることで散水ノズルの先端は最も高い位置から徐々に下がってくる。そして、植木鉢の土面に突き当たったところで下降を停止する。なお、植木鉢の植物に当たって止まることもあるが、それはよしとしている。
ステップS450では当該植木鉢に散水する水量を取得する。水量も植木鉢の所在地を配列変数に保存したときと同様の処理が可能であり、n番目の水量が「多」であるか「少」であるかを配列変数を参照して取得すればよい。
ステップS452では散水を開始するため、電磁バルブ82cに制御信号を送ってバルブを開くとともに、加圧ポンプ82bの駆動を開始する。これにより、散水が開始される。
ステップS454では、先ほど取得した水量に対応したタイムアウト時間を設定し、ステップS456にて同時間に対応してタイムアウトとなったか否かを判断し、タイムアウトとなったらステップS457にて電磁バルブ82cに制御信号を送ってバルブを閉じるとともに、加圧ポンプ82bを停止させる。
ステップS452では散水を開始するため、電磁バルブ82cに制御信号を送ってバルブを開くとともに、加圧ポンプ82bの駆動を開始する。これにより、散水が開始される。
ステップS454では、先ほど取得した水量に対応したタイムアウト時間を設定し、ステップS456にて同時間に対応してタイムアウトとなったか否かを判断し、タイムアウトとなったらステップS457にて電磁バルブ82cに制御信号を送ってバルブを閉じるとともに、加圧ポンプ82bを停止させる。
加圧ポンプ82bで水を一定圧力に加圧しているので、水量は電磁バルブ82cを開いている時間に比例する。この開いておくべき時間をステップS454にてタイムアウト時間として設定しているので、図17に示す設定画面で予め指定しただけの水量を散水することができる。
一つの植木鉢に対する散水が完了したら、ステップS458にて変数nをインクリメントし、ステップS460にて同変数の値から巡回が終わりか否かを判断する。すなわち、ステップS444にて取得した植木鉢の所在地の数よりも多くなっていれば巡回は終わりであり、ステップS462ではステップS442にて保存しておいた最初の現在位置へ戻る。一方、終わりでなければ、ステップS446に戻り、この時点での現在位置から次の植木鉢の所在位置への走行経路を求めることになる。
図19は、部屋3に一つめの植木鉢の所在位置を設定してあり、部屋2に二つめの植木鉢の所在位置を設定してあり、通常時は本体BDが廊下で待機している場合の巡回散水ルートを示している。
上述したように、ステップS440にてタイマーセット時刻であると判断すると、ステップS446にて待機位置から一つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。散水完了後、ステップS446にて一つめの植木鉢の所在位置から二つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。
上述したように、ステップS440にてタイマーセット時刻であると判断すると、ステップS446にて待機位置から一つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。散水完了後、ステップS446にて一つめの植木鉢の所在位置から二つめの植木鉢の所在位置までの走行経路を求め、ステップS448に同所在位置へ赴いて指定されただけの水量の散水を行う(ステップS450〜S458)。
二つめの植木鉢の所在地での散水が終了したら、ステップS462にて最初の廊下での待機位置へと戻る。
自走式走行機能を有効に活かすため、指定されている植木鉢の所在位置を巡回して散水することが可能となる。
10…制御ユニット
20…人体感知ユニット
30…障害物監視ユニット
40…走行系ユニット
50…クリーナ系ユニット
60…カメラ系ユニット
70…無線LANユニット
80…オプションユニット
20…人体感知ユニット
30…障害物監視ユニット
40…走行系ユニット
50…クリーナ系ユニット
60…カメラ系ユニット
70…無線LANユニット
80…オプションユニット
Claims (6)
- 掃除機構を備えた本体と、同本体における左右に配置されて個別に回転を制御可能で操舵と駆動を実現する駆動輪を有する駆動機構とを備える自走式掃除機であって、
清掃を行なうために室内を徘徊する際に室内の地図情報を得て記憶するとともに、同徘徊時には室内の特定位置に設置されて予め特定された位置情報を出力するマーカーから植木鉢の所在位置情報を取得し、上記地図情報に加えるマッピング手段と、
根本側で鉛直方向に沿って傾動可能な逆J字形の散水ノズルと、同散水ノズルの根本側の回動支点よりもノズル先端側で同散水ノズルを下方から支持して上下動可能なリフト機構を有しており、上記リフト機構は散水前に上がり、散水開始にあたって下がるとともに、所定の一定圧力に散水用の水を加圧するポンプと、加圧された散水用の水を所定の時間だけ散水して水量を制御する電磁バルブとを有し、同電磁バルブを開く時間を調整して散水する水量を調整可能であるとともに、上面に開口と蓋を有する給水タンクとを有し、所定の給水ステーションの位置で上記蓋を開いて給水を受け、所定位置で所定の高さの植木鉢に対して散水する散水機構と、
所定のタイミングごとに、同地図情報に設定される植木鉢の所在位置に基づいて上記駆動機構を制御して現在位置から同所在位置へ走行させ、同所在位置にて上記散水機構により散水させることが可能な散水制御手段とを具備することを特徴とする自走式掃除機。 - 掃除機構を備えた本体と、操舵及び駆動が可能な駆動機構とを備える自走式掃除機であって、
室内の地図情報を記憶するマッピング手段と、
所定位置で所定の高さの植木鉢に対して散水する散水機構と、
所定のタイミングごとに、同地図情報に設定される植木鉢の所在位置に基づいて上記駆動機構を制御して現在位置から同所在位置へ走行させ、同所在位置にて上記散水機構により散水させることが可能な散水制御手段とを具備することを特徴とする自走式掃除機。 - 上記マッピング手段は、室内で特定位置に設置されて予め特定された位置情報を出力するマーカーから同位置情報を取得し、地図情報に加えることを特徴とする請求項2に記載の自走式掃除機。
- 上記散水機構は、根本側で鉛直方向に沿って傾動可能な逆J字形の散水ノズルと、同散水ノズルの根本側の回動支点よりもノズル先端側で同散水ノズルを下方から支持して上下動可能なリフト機構を有しており、上記リフト機構は散水前に上がり、散水開始にあたって下がることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の自走式掃除機。
- 上記散水機構は、上面に開口と蓋を有する給水タンクを有するとともに、所定の給水ステーションとともに利用され、同給水ステーションは、上記本体との位置決め機構を有し、同位置決め機構により上記給水タンクの開口に合わせて給水ノズルを位置合わせ可能であり、上記散水機構は、上記給水ステーションの位置で上記蓋を開いて給水を受けることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の自走式掃除機。
- 上記散水機構は、所定の一定圧力に散水用の水を加圧するポンプと、加圧された散水用の水を所定の時間だけ散水して水量を制御する電磁バルブとを有し、同電磁バルブを開く時間を調整して散水する水量を調整可能であることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の自走式掃除機。
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