JP2005295204A - データ通信システム及び表示機能付電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コストアップを招くことなく、伝送路内で発生するクロストークノイズに起因する表示データの誤表示を防止することができる「データ通信システム及び表示機能付電子機器」を提供すること。
【解決手段】 アナログ伝送ラインALとデジタル伝送ラインDLが並設された伝送路1と通信可能に接続され得る電子機器10は、伝送ラインALを介して入力されるアナログ信号に対し所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータSDを出力する信号処理部23と、その出力されたデータSDを画面上に表示する表示部24と、信号処理部23の前段に接続されたミュート回路22と、制御部25とを有する。伝送ラインDLにデジタル信号が現れている期間中、制御部25からの制御C1に基づいてミュート回路22はミューティング処理を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 アナログ伝送ラインALとデジタル伝送ラインDLが並設された伝送路1と通信可能に接続され得る電子機器10は、伝送ラインALを介して入力されるアナログ信号に対し所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータSDを出力する信号処理部23と、その出力されたデータSDを画面上に表示する表示部24と、信号処理部23の前段に接続されたミュート回路22と、制御部25とを有する。伝送ラインDLにデジタル信号が現れている期間中、制御部25からの制御C1に基づいてミュート回路22はミューティング処理を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、データ通信システムに係り、特に、アナログ信号用の伝送ラインとデジタル信号用の伝送ラインが並設された伝送路を介して複数の電子機器の間でデータ通信を行うシステム(例えば、車載LANのように通信ケーブルを介して複数の車載機器が相互に接続されているオーディオシステム)、及び当該伝送路と通信可能に接続され得る表示機能付電子機器に関する。
アナログ信号用の伝送ラインとデジタル信号用の伝送ラインが並設された伝送路(典型的には通信ケーブル)を介して各電子機器間でデータ通信を行うシステムでは、同じケーブル内にアナログ伝送ラインとデジタル伝送ラインが存在するため、デジタル通信を行うと、デジタル伝送ライン上を伝搬するデジタル信号(通信フレーム)からの電界の影響により、アナログ伝送ラインにクロストークノイズが重畳する場合が多々ある。
このような場合、ケーブル内で発生するクロストークノイズによる影響を減らす方法として、現状の技術では、アナログ伝送ライン1本毎にそれぞれ専用のリターンラインを追加したり、差動伝送方式にしたりするなどの方法がある。しかし、これらの方法では、ケーブル内に収容する伝送ラインの数(芯数)が増えてしまうため、ケーブルの重量が増大し、またコストの増加を招いてしまうといった問題がある。特に、当該システムが車載用の場合、ケーブルの重量が増大することは好ましくない。また、クロストークノイズに起因する影響を低減する別の方法として、ケーブル内に2重シールドの対策を施す方法もあるが、この方法では、上記の方法よりも更にコストの増加を招いてしまう。
これに関連して、アナログ伝送ラインを介して一方の側から他方の側に送られるアナログ信号の品質がそれほど要求されないような場合、例えば、車載用オーディオシステムにおいてスペクトラムアナライザによりオーディオ信号の各周波数帯域毎に周波数成分の表示(以下、「スペアナ表示」ともいう。)を行う場合には、当該アナログオーディオ信号に多少のノイズ成分が重畳してもそれほど重大な悪影響はないものと考えられる。現状の技術では、スペアナ表示のための信号処理用LSIはデジタル信号を直接取り込むことができないので、スペアナ表示用のオーディオ信号をアナログ信号の形態で送ってもらう必要がある。この場合、そのアナログオーディオ信号は、CDプレーヤやオーディオプロセッサなどのオーディオ機器から通信ケーブルを介してスペクトラムアナライザに入力される。このような場合に、その通信ケーブルに対して上記のような高コストの対策を講じなくても他にもっと低コストの方法があればその方が望ましい。その一例として、1本のグランドラインを各伝送ラインに共用させる形でリターンラインとして利用する場合が考えられる。その場合の構成例を図5に示す。
図5は、アナログ信号用及びデジタル信号用の各伝送ラインを内装したケーブルを介してデータ通信を行う場合のシステム構成の一例を概略的に示したものである。図示の例では、アナログ信号用、デジタル信号用の各伝送ラインAL、DL(図示の簡単化のため1本ずつ表示)を1本のグランドラインGLと共に内装したケーブル1を介して、一方の側の電子機器と他方の側の電子機器が通信可能に接続されている。
一方の側の電子機器には、アナログオーディオ信号(例えば、スペアナ表示用のオーディオ信号)の出力を制御するオーディオドライバ2、IE−BUS、CAN−BUS等の通信フレーム(ひとかたまりのデジタルデータ)の入出力を制御する通信バスドライバ3などが設けられており、他方の側の電子機器には、アナログ伝送ラインALを介して送られてくるアナログオーディオ信号の入力を制御するオーディオレシーバ4、デジタル伝送ラインDLを介して通信バスドライバ3に接続される通信バスドライバ5などが設けられている。例えば、オーディオドライバ2はCDプレーヤやMDプレーヤ、オーディオプロセッサなどの出力段に設けられており、通信バスドライバ3はマイクロコンピュータなどのインタフェース部に設けられている。また、オーディオレシーバ4と通信バスドライバ5については、表示機能を備えた1つの電子機器(例えば、スペクトラムアナライザ)の入力段及びインタフェース部にそれぞれ設けられている。
上記の従来技術に関連する技術としては、例えば、特許文献1に記載されるように、入力信号に含まれる周波数成分を複数のバンド(周波数帯域)に分割して表示するスペクトラムアナライザにおいて、複数のバンドのうち特定バンドの周波数成分が存在するとき、その特定バンド以外のバンドの周波数成分の有無に基づいてその特定バンドの周波数成分の表示を制御するようにしたものがある。
特開平9−269342号公報
上述したようにアナログ信号用の伝送ラインとデジタル信号用の伝送ラインを内装したケーブルを介してデータ通信を行う場合に、ケーブル内で発生するクロストークノイズに起因する影響を低減する一方でそのための対策を低コストで実現する方法として、図5に例示したように1本のグランドラインを各伝送ラインに共用させる形でリターンラインとして利用する方法がある。
しかしながら、このようなシステム構成でも、アナログオーディオ信号の伝送中にデジタル通信を行うと、デジタル伝送ラインDL上を伝搬する通信フレームからの電界の影響により、アナログ伝送ラインALにクロストークノイズが重畳する場合がある。その場合の各伝送ライン上の信号波形の一例を図6に示す。
図6の左側の部分に示すように、アナログ伝送ラインALにオーディオ信号(Sで示す部分)が現れている状態でデジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生すると、アナログ伝送ラインAL上のオーディオ信号Sにデジタル伝送ラインDL上の通信フレームからのクロストークノイズ(Nで示す部分)が重畳する。このとき、そのオーディオ信号Sがスペアナ表示データのように品質がそれほど要求されない場合であって、そのノイズ成分Nのレベルが信号成分Sのレベルと比べてはるかに小さい場合には、多少のノイズ成分Nが重畳してもそれほど重大な悪影響は及ぼされない。
しかし、スペアナ表示データのように品質がそれほど要求されないオーディオ信号の場合であっても、重畳するノイズ成分Nのレベルが信号成分Sのレベルと比べて無視できない場合には、最終的にスペアナ表示される内容(信号成分S+ノイズ成分N)は、本来表示されるべき内容(信号成分Sのみ)と違ったものになる。つまり、この場合には、視覚上誤ったスペアナ表示が行われてしまうといった課題があった。
一方、図6の右側の部分に示すように、アナログ伝送ラインALにオーディオ信号が現れていない状態、すなわち、無音時(無信号時)の状態でデジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生すると、同様にしてアナログ伝送ラインALにデジタル伝送ラインDL上の通信フレームからのクロストークノイズ(Nで示す部分)が重畳する。この場合、本来は信号成分のレベルが0であるべきアナログ伝送ラインALにノイズ成分Nが重畳するため、無音時(無信号時)にもかかわらずそのノイズ成分Nがスペアナ表示されてしまう可能性がある。つまり、この場合には、本来表示されるべきでないスペアナ表示が誤って行われてしまうといった課題があった。
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、アナログ信号用及びデジタル信号用の各伝送ラインが並設された伝送路(ケーブル等)を介してデータ通信を行うにあたり、コストアップを招くことなく、伝送路内で発生するクロストークノイズに起因する表示データの誤表示を防止することができるデータ通信システム及び表示機能付電子機器を提供することを目的とする。
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明の一形態によれば、アナログ信号用の第1の伝送ラインとデジタル信号用の第2の伝送ラインが並設された伝送路を介して複数の電子機器の間でデータ通信を行うシステムにおいて、アナログ信号及びデジタル信号を受信する側の電子機器が、前記第1の伝送ラインを介して入力されるアナログ信号に対し所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータを出力する信号処理部と、該信号処理部から出力されるデータを画面上に表示する表示部と、前記信号処理部の前段に接続されたミュート回路と、前記第2の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中、前記ミュート回路に対してミューティング処理を行わせる制御部とを有することを特徴とするデータ通信システムが提供される。
この形態に係るデータ通信システムによれば、アナログ信号及びデジタル信号を受信する側の電子機器において、第2の伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中、すなわち、このデジタル信号により第1の伝送ライン(アナログ)にクロストークノイズが重畳する可能性のある期間中、この第1の伝送ラインを介して信号処理部に入力されるべきアナログ信号を、制御部からの制御に基づいてミュート回路により「ミューティング」している。つまり、この期間中は、第1の伝送ラインにアナログ信号が現れている場合(図6の左側に示す状態)、あるいは無信号時(図6の右側に示す状態)のいずれの場合でも、信号処理部に入力される信号のレベルは実質的に零レベルに低減されている。
従って、この期間中に第1の伝送ラインにクロストークノイズが重畳したとしても、そのノイズ成分も同様にミューティングされるので、そのノイズによる影響が信号処理部及び表示部に及ぶのを防止することができる。これによって、伝送路内で発生するクロストークノイズに起因する表示データの誤表示(例えば、スペアナ表示データの誤表示)を防止することが可能となる。
また、従来の技術ではクロストークノイズによる影響を低減するためにケーブル(伝送路)に対して高コストの対策(アナログ伝送ライン1本毎に専用のリターンラインを設けたり、差動伝送方式にしたりするなど)を講じる必要があったが、本発明ではその必要はないので、コストアップを招くことはない。
また、本発明の他の形態によれば、アナログ信号用の第1の伝送ラインとデジタル信号用の第2の伝送ラインが並設された伝送路を介して複数の電子機器の間でデータ通信を行うシステムにおいて、アナログ信号及びデジタル信号を受信する側の電子機器が、前記第1の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインを介して入力されるアナログ信号を一定時間毎に順次取り込んで所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータを順次出力する信号処理部と、該信号処理部から順次出力されるデータを画面上に表示する表示部と、前記第2の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中及びその後更に所定時間が経過するまでの間、前記信号処理部に対して前記表示部に出力すべきデータの更新を停止させる制御部とを有することを特徴とするデータ通信システムが提供される。
さらに、本発明の各形態に係るデータ通信システムに対応して、それぞれ表示機能付電子機器(アナログ信号及びデジタル信号を受信する側の電子機器)が提供される。
本発明の他の形態に係るデータ通信システム、及び各形態に係るデータ通信システムにおける表示機能付電子機器の動作については、以下に記述する詳細な実施の形態を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るデータ通信システムにおける表示機能付電子機器の構成を概略的に示したものである。本実施形態では、本発明に係るデータ通信システムにおける表示機能付電子機器を車載用オーディオシステムにおけるスペクトラムアナライザに適用した例を示している。
本実施形態に係る車載用オーディオシステム(データ通信システム)10は、伝送路としてのケーブル1を介してスペクトラムアナライザ(表示機能付電子機器)20と他の電子機器(図示せず)とが通信可能に接続されて構成されている。図5に例示したシステム構成と同様に、伝送ケーブル1には、アナログ信号用の伝送ラインAL(図示の簡単化のため1本のみ表示)及びデジタル信号用の伝送ラインDL(図示の簡単化のため1本のみ表示)と共に、これら各伝送ラインに共用させる形で1本のグランドラインが内装されている。
スペクトラムアナライザ20は、オーディオレシーバ21と、ミュート回路22と、信号処理部23と、ディスプレイ装置24と、マイクロコンピュータにより構成された主制御部25と、通信バスドライバ26とを備えている。このうち、オーディオレシーバ21は、CDプレーヤやオーディオプロセッサなどのオーディオ機器からケーブル1内のアナログ伝送ラインALを介して送られてくるアナログオーディオ信号(本実施形態では、スペアナ表示用のオーディオ信号)の入力を制御するものであり、通信バスドライバ26は、主制御部25からの制御に基づいてデジタル伝送ラインDL上を伝搬する通信フレーム(ひとかたまりのデジタルデータ)の入出力を制御するものである。
また、ミュート回路22は、後述するように主制御部25からの制御(制御信号C1)に基づいて、デジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生している期間中、オーディオレシーバ21を介して入力される信号(オーディオ信号、ノイズ成分が重畳したオーディオ信号、又はノイズ成分のみ)のレベルを実質的に零レベルに低減する処理(ミューティング処理)を行う。従って、この期間中は、その後段の信号処理部23に入力される信号のレベルは実質的に零レベルにある。また、デジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生していない期間中(つまり、無信号時)は、ミュート回路22は、オーディオレシーバ21を介して入力される信号をそのまま通過させて後段に出力する。
また、信号処理部23は、演算部23aと信号切替部23bとから構成されている。演算部23aは、ミュート回路22を介して入力されるアナログオーディオ信号をデジタル化した後、そのオーディオ信号に含まれる周波数成分をバンドパスフィルタ(図示せず)を通して複数のバンド(周波数帯域)に分割し、分割した各周波数帯域毎に信号のレベルを検出する。各周波数帯域毎の信号のレベル(この場合、スペアナ表示データ)は、アナログオーディオ信号を一定時間毎に順次取り込んで演算処理を行うことで検出される。信号切替部23bは、後述するディスプレイ装置24の表示制御部24cからのデータ切替制御(切替制御信号SW)に基づいて、演算部23aで検出された各周波数帯域毎の信号のレベル(スペアナ表示データSD)を順次切り替えて出力する。
また、ディスプレイ装置24において、24aはLCDモニタ等からなるスペアナ表示部、24bはスペアナ表示部24aを駆動する表示ドライバ、24cはマイクロコンピュータにより構成された表示制御部を示す。この表示制御部24cは、信号処理部23の信号切替部23bに対し、出力すべき表示データを切り替えるための切替制御信号SWを供給すると共に、この切替制御信号SWに応答して信号切替部23bから出力されたスペアナ表示データSDを、表示ドライバ24bを介してスペアナ表示部24aの画面上に表示させる機能を有している。
また、主制御部25は、通信バスドライバ26を介してデジタル伝送ラインDLとの間で制御データ等の通信フレームの授受を制御し、本電子機器(スペクトラムアナライザ)20全体の制御を行うと共に、本発明に関連する処理としてミュート回路22によるミューティング処理のオン/オフを制御する(制御信号C1)。本実施形態では、デジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生している期間中、アナログ伝送ラインALからオーディオレシーバ21を介して信号処理部23に入力されるべき信号を、信号処理部23の前段に設けたミュート回路22により「ミューティング」したことを特徴とする。
すなわち、動作信号波形の一例として図2に示すように、ミュート回路22は、主制御部25からの制御信号C1に基づいて、デジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生した時点t1でミューティング処理をオン(信号処理部23に入力される信号のレベルを実質的に零レベルに低減した状態)とし、以降、通信フレームが終了するまでの期間中このオン状態を保持し、通信フレームが終了した時点t2でミューティング処理をオフ(入力された信号をそのまま信号処理部23に出力できる状態)とする。つまり、通信フレームが発生している期間中ミューティング処理を行うことで、当該期間中に通信フレームに起因するクロストークノイズがアナログ伝送ラインALに重畳しても、そのノイズ成分による影響が信号処理部23に及ぶのを防止している。
このように本実施形態に係る車載用オーディオシステム10(スペクトラムアナライザ20)においては、デジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生している期間中、すなわち、この通信フレームによりアナログ伝送ラインALにクロストークノイズが重畳する可能性のある期間中、このアナログ伝送ラインALからオーディオレシーバ21を介して信号処理部23に入力されるべき信号を、主制御部25からの制御信号C1に基づいてミュート回路22により「ミューティング」している。つまり、この期間中は、アナログ伝送ラインALにオーディオ信号が現れている場合(図6の左側に示す状態)、あるいは無信号時(図6の右側に示す状態)のいずれの場合でも、信号処理部23に入力される信号のレベルは実質的に零レベルに低減されている。
従って、この期間中に通信フレームに起因するクロストークノイズがアナログ伝送ラインALに重畳したとしても、そのノイズ成分も同様にミューティングされるので、そのノイズ成分による影響が信号処理部23以降に及ぶのを防止することができる。これによって、伝送ケーブル1内で発生するクロストークノイズに起因するスペアナ表示データSDの誤表示を防止することができる。
また、従来の技術ではクロストークノイズによる影響を低減するためにケーブル(伝送路)に対して高コストの対策(アナログ伝送ライン1本毎に専用のリターンラインを設けたり、差動伝送方式にしたりするなど)を講じる必要があったが、本実施形態ではその必要はなく、比較的安価な多芯ケーブル1を用いながらクロストークノイズによる影響を無くすことができるので、コストアップを招くこともない。
また、従来の構成に対してミュート回路22を追加するだけで済み、ハードウエア的に大きな変更を伴わないので、容易に適用することができる。
図3は本発明の他の実施形態に係るデータ通信システムにおける表示機能付電子機器の構成を概略的に示したものであり、図1に示した実施形態の場合と同様に車載用オーディオシステムにおけるスペクトラムアナライザに適用した例を示している。
本実施形態に係る車載用オーディオシステム(データ通信システム)10aにおけるスペクトラムアナライザ(表示機能付電子機器)20aは、図1の実施形態に係るスペクトラムアナライザ(表示機能付電子機器)20と比べて、ミュート回路22を設けていない点、主制御部25が、後述するようにデジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生している期間中及びその後更に所定時間が経過するまでの間、信号処理部23の演算部23aに制御信号C2を供給し、あるいはディスプレイ装置24の表示制御部24cに制御信号C3(破線で表示)を供給して、スペアナ表示データSDの更新を行わないように制御している点で相違する。他の構成及びその動作については、図1に示した実施形態の場合と基本的に同じであるので、その説明は省略する。
上述したように、信号処理部23(演算部23a及び信号切替部23b)では、入力されるアナログオーディオ信号を一定時間毎に順次取り込み、各一定時間毎にそれぞれ演算したものを順次スペアナ表示データSDとして出力している。つまり、ディスプレイ装置24に供給される表示データSDは一定時間毎に更新されている。従って、デジタル伝送ラインDL上の通信フレームが終了した時点で表示データSDの更新を行った場合、その直前(つまり、通信フレームがまだ伝送されている期間中)に演算部23aで演算された周波数成分のデータが残っていると、このデータには通信フレームからのクロストークによるノイズ成分が重畳している可能性が多分にあるので、信号処理部23から出力されるスペアナ表示データSDにノイズが現れるおそれがある。
図1に示した実施形態では、信号処理部23の前段に設けたミュート回路22により、通信フレームが発生している期間中、信号処理部23に入力される信号のレベルを実質的に零レベルにしている。よって、この期間中は演算部23aで積分すべき信号成分は無いので、上記のような不都合は生じない。これに対し、本実施形態(図3)ではミュート回路22を設けていないので、通信フレームの終了時点直後に上記のような不都合が生じる可能性がある。よって、クロストークによるノイズ成分が信号処理部23の後段側(ディスプレイ装置24)に波及しないようにする必要がある。
そこで、本実施形態(図3)では、その動作信号波形の一例として図4に示すように、デジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生している期間中(t1〜t2)及びその後更に所定時間tdが経過するまでの間、主制御部25から信号処理部23の演算部23aに制御信号C2を供給してその演算処理(この場合、積分処理)を停止させることで、スペアナ表示データSDの更新を行わないようにしている。この場合、所定時間tdは、少なくとも、信号処理部23(演算部23a)に順次取り込まれる一定時間分のオーディオ信号が積分されてその結果のデータ(スペアナ表示データSD)が出力されるまでに必要とされる時間に設定されている。あるいは、制御信号C2を供給する代わりに、ディスプレイ装置24の表示制御部24cに制御信号C3(破線で表示)を供給して、表示ドライバ24b(スペアナ表示部24a)に供給すべき表示データの更新を停止させるようにしてもよい。
このように本実施形態に係る車載用オーディオシステム10a(スペクトラムアナライザ20a)においては、デジタル伝送ラインDLに通信フレームが発生している期間中及びその後更に所定時間tdが経過するまでの間、主制御部25からの制御(制御信号C2又はC3)に基づいてスペアナ表示データSDの更新を停止するようにしているので、通信フレームの発生期間中に演算部23aで積分した信号成分にクロストークノイズが重畳していても、そのノイズ成分による影響が信号切替部23b以降に及ぶのを防止することができる。これによって、図1の実施形態の場合と同様に、ケーブル1内で発生するクロストークノイズに起因するスペアナ表示データSDの誤表示を防止することができる。
また、従来の技術で行われていたような、伝送ケーブルに対する高コストの対策(アナログ伝送ライン1本毎に専用のリターンラインを設けたり、差動伝送方式にしたりするなど)を講じる必要はなく、比較的安価な多芯ケーブル1を用いながらクロストークノイズによる影響を無くすことができるので、コストアップを招くこともない。
さらに、従来の構成と比べて実質上のハードウエアの変更を伴わないので、容易に適用することができる。
上述した各実施形態では、本発明に係るデータ通信システム及び表示機能付電子機器を車載用オーディオシステム及びスペクトラムアナライザに適用した場合を例にとって説明したが、適用するシステム及び電子機器が車載用に限定されないことはもちろんである。本発明の要旨からも明らかなように、アナログ信号用の伝送ラインとデジタル信号用の伝送ラインが並設された伝送路(伝送ケーブル等)を介して複数の電子機器(表示機能を備えた電子機器を含む)の間でデータ通信を行うシステム構成であれば、本発明は同様に適用することが可能である。
1…伝送路(ケーブル)、
10,10a…データ通信システム(車載用オーディオシステム)、
20,20a…表示機能付電子機器(スペクトラムアナライザ)、
21…オーディオレシーバ、
22…ミュート回路、
23…信号処理部、
24…ディスプレイ装置、
24a…スペアナ表示部、
24c…表示制御部(マイコン)、
25…主制御部(マイコン)、
26…通信バスドライバ、
AL…アナログ信号用の伝送ライン、
DL…デジタル信号用の伝送ライン、
C1,C2,C3…制御信号、
SD…スペアナ表示データ、
SW…表示データの切替制御信号。
10,10a…データ通信システム(車載用オーディオシステム)、
20,20a…表示機能付電子機器(スペクトラムアナライザ)、
21…オーディオレシーバ、
22…ミュート回路、
23…信号処理部、
24…ディスプレイ装置、
24a…スペアナ表示部、
24c…表示制御部(マイコン)、
25…主制御部(マイコン)、
26…通信バスドライバ、
AL…アナログ信号用の伝送ライン、
DL…デジタル信号用の伝送ライン、
C1,C2,C3…制御信号、
SD…スペアナ表示データ、
SW…表示データの切替制御信号。
Claims (9)
- アナログ信号用の第1の伝送ラインとデジタル信号用の第2の伝送ラインが並設された伝送路を介して複数の電子機器の間でデータ通信を行うシステムにおいて、
アナログ信号及びデジタル信号を受信する側の電子機器が、
前記第1の伝送ラインを介して入力されるアナログ信号に対し所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータを出力する信号処理部と、
該信号処理部から出力されるデータを画面上に表示する表示部と、
前記信号処理部の前段に接続されたミュート回路と、
前記第2の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中、前記ミュート回路に対してミューティング処理を行わせる制御部とを有することを特徴とするデータ通信システム。 - アナログ信号用の第1の伝送ラインとデジタル信号用の第2の伝送ラインが並設された伝送路を介して複数の電子機器の間でデータ通信を行うシステムにおいて、
アナログ信号及びデジタル信号を受信する側の電子機器が、
前記第1の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインを介して入力されるアナログ信号を一定時間毎に順次取り込んで所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータを順次出力する信号処理部と、
該信号処理部から順次出力されるデータを画面上に表示する表示部と、
前記第2の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中及びその後更に所定時間が経過するまでの間、前記信号処理部に対して前記表示部に出力すべきデータの更新を停止させる制御部とを有することを特徴とするデータ通信システム。 - 前記表示部は、前記信号処理部から順次出力されるデータの前記画面上への表示を制御する表示制御部を含み、
前記制御部は、前記第2の伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中及びその後更に所定時間が経過するまでの間、前記信号処理部に対して前記表示部に出力すべきデータの更新を停止させる代わりに、前記表示制御部に対して前記画面上に表示すべきデータの更新を停止させることを特徴とする請求項2に記載のデータ通信システム。 - 前記所定時間は、少なくとも、前記信号処理部に順次取り込まれる一定時間分のアナログ信号が演算されてその結果のデータが出力されるまでに必要とされる時間に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のデータ通信システム。
- 前記アナログ信号及びデジタル信号を受信する側の電子機器は、前記信号処理部において前記アナログ信号に含まれる周波数成分を複数の周波数帯域に分割し、該分割された各周波数帯域毎の周波数成分を前記表示部の画面上に表示するスペクトラムアナライザであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のデータ通信システム。
- 車両に搭載されていることを特徴とする請求項5に記載のデータ通信システム。
- アナログ信号用の第1の伝送ラインとデジタル信号用の第2の伝送ラインが並設された伝送路と通信可能に接続され得る表示機能付電子機器であって、
前記第1の伝送ラインを介して入力されるアナログ信号に対し所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータを出力する信号処理部と、
該信号処理部から出力されるデータを画面上に表示する表示部と、
前記信号処理部の前段に接続されたミュート回路と、
前記第2の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中、前記ミュート回路に対してミューティング処理を行わせる制御部とを有することを特徴とする表示機能付電子機器。 - アナログ信号用の第1の伝送ラインとデジタル信号用の第2の伝送ラインが並設された伝送路と通信可能に接続され得る表示機能付電子機器であって、
前記第1の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインを介して入力されるアナログ信号を一定時間毎に順次取り込んで所定の信号処理を行い、該信号処理されたデータを順次出力する信号処理部と、
該信号処理部から順次出力されるデータを画面上に表示する表示部と、
前記第2の伝送ラインと通信可能に接続され、該伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中及びその後更に所定時間が経過するまでの間、前記信号処理部に対して前記表示部に出力すべきデータの更新を停止させる制御部とを有することを特徴とする表示機能付電子機器。 - 前記表示部は、前記信号処理部から順次出力されるデータの前記画面上への表示を制御する表示制御部を含み、
前記制御部は、前記第2の伝送ラインにデジタル信号が現れている期間中及びその後更に所定時間が経過するまでの間、前記信号処理部に対して前記表示部に出力すべきデータの更新を停止させる代わりに、前記表示制御部に対して前記画面上に表示すべきデータの更新を停止させることを特徴とする請求項8に記載の表示機能付電子機器。
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JP2004107379A JP2005295204A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | データ通信システム及び表示機能付電子機器 |
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-
2004
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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