JP2005294654A - 基板ホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウエハの中心位置出しが精確に行われる基板ホルダを提供する。
【解決手段】 全体としては内部に段差を有する筒状形状を成し、互いの間に隙間を設けて放射状に複数分割されており、各分割体31A,…,31F内に電極32A,…,32Fが設けられ、各電極に電源33から電圧を印加することにより段差上面上にウエハ39をチャック出来るように成した第1静電チャック体31、内部に段差を有する筒状形状を成し、内部に電極35が設けられ、電極35に電源37から電圧を印加することにより内側面と第1静電チャック体外側面との間に空間を開けた状態で段差上面上に第1静電チャック体31をチャック出来るように成した第2静電チャック体34を備えており、空間に板バネ36A,…,36Fを配設している。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体素子製作時等において基板を保持するための基板ホルダに関する。
半導体素子を作成する装置として、電子ビーム描画装置の如き荷電粒子を使用した荷電粒子ビーム描画やレーザービームを使用した光ビーム描画装置等がある。又、作成した半導体を検査する装置として、電子ビーム検査装置の如き荷電粒子を使用した荷電粒子ビーム検査装置やレーザービームを使用した光ビーム検査装置等がある。
この様な半導体作成に関わる装置においては、半導体素子が作成される被描画材料や半導体素子が作成された被検査試料はステージ上に載せられた状態で、描画や検査が行われる。
図1は、電子ビーム描画装置の一概略例を示したものである。
図中1は電子銃、2は該電子銃からの電子ビームをステージ3上に載置された被描画材料4上に集束させるための集束レンズ、5X,5Yはパターン描画位置データに基づく被描画材料上の位置に電子ビームを照射させるためのX,Y方向偏向器である。
この様な装置において、半導体パターンを描画する時は、電子銃1からの電子ビームを集束レンズ2により被描画材料4上に集束させる。同時に、偏向器5X,5Yは制御装置(図示せず)からのパターンデータに基づく偏向信号に従って電子ビームで被描画材料4上の所定の箇所を走査させ、所定のパターンを被描画材料上に描く様にしている。
さて、半導体パターンが描画される被描画材料4は、実際には、ホルダに保持された状態でステージ3に載置される。
図2は、半導体パターンが描画されるウエハの如き基板のホルダの一概略例を示したものである。尚、図2(a)は基板ホルダの横断面図で、図2の(b)は図2の(a)のA−A断面図である。
図中11は筒状のホルダ本体(四角柱にその中心軸に沿って円柱状の孔が開けられた筒状体)で、その上面には、ホルダ本体11の内側寸法より小さい内径のドーナツ状の上面規制リング12が取り付けられている。
13は、その下面中心に、板バネ14を保持する様に摘み15が取り付けられたウエハ載置台である。
16a,16bは、ホルダ本体11の内面に形成された溝で、板バネ14の端部がそれぞれ入れられることによって、板バネ14の弾力性によりウエハ載置台13がホルダ本体11に取り付けられることになる。
ウエハを基板ホルダにセットする場合には、ホルダ本体11から取り外されたウエハ載置台13上の所定箇所に所定の向きでウエハ17を載せ、該ウエハが載せられたウエハ載置台13をホルダ本体11の内側空間部に持って行き、板バネ14の端部をそれぞれ溝16a,16bに入れる。すると、板バネ14の弾力性によりウエハ載置台13がホルダ本体11に取り付けられると同時に、ウエハ載置台13に載せられたウエハ17は上面規制リング12で上面周囲が規制され、この結果、ウエハ17は基板ホルダにセットされることになる。
ウエハを基板ホルダから取り外す場合には、板バネ14の端部をそれぞれ溝16A,16bから外し、摘み15を持ってウエハ17が載せられたウエハ載置台13をホルダ本体11から取り外す。そして、ウエハ載置台13からウエハを取り外す。
上記の様な基板ホルダでは、板バネ14による外力によってウエハ載置台13を押し上げて上面規制リング12とでウエハ17を固定する際、ウエハ17の応力に基づいてウエハ17自体に歪みが発生し易い。又、この様な固定構造では、ウエハの歪みを逃がすことは難しい。又、ウエハ載置台13と上面規制リング12の加工精度に基づくウエハの歪みも見逃せない。
上記の様な構成の基板ホルダに対し、ウエハ固定時にウエハに歪みを生じさせない基板ホルダとして、静電チャックを利用したものがある。
図3及び図4は静電チャックから成る基板ホルダの概略を示したもので、前者は単極型、後者は双極型である。
図3に示す単極型静電チャックは、例えば、セラミックの如き絶縁材から成る載置体21中に電極22が埋設されており、直流電源23からこの電極22とウエハ24間に直流電圧を印加することによって絶縁材製載置体21の表面(吸着面)上に載置されたウエハ24が静電力に基づいて吸着される様に構成されている。
図4に示す双極型静電チャックは、絶縁材製載置体21中に、一組の電極22A,22Bが設けられており、直流電源23からこれらの電極22A,22Bに直流電圧を印加することによって絶縁材製載置体21の吸着面上に載置されたウエハ24が静電力に基づいて吸着される様に構成されている。
特開平4−356912号公報(第(2)頁、図3) 特開平2003−060018号公報(第(2)頁、図4)
この様な静電チャックを利用した基板ホルダにウエハを固定した場合、ウエハに歪みを生じさせることはない。しかし、次の様な問題がある。
ウエハ24は絶縁材製載置体21の吸着面の所定の位置に精確に固定される必要があり、一般的に、ウエハ24の中心が絶縁材製載置体21の吸着面の中心に一致する様に固定される必要がある。しかし、精確に中心合わせされた状態で固定されなかった場合、この様な基板ホルダを備えた荷電粒子ビーム装置等において、所定の位置に荷電粒子ビーム等が照射されないことになってしまう。
しかし、電極に電圧を印加する前、即ち、チャック前の段階において、ウエハ24が絶縁材製載置体21の吸着面上の所定位置に精確にセットすることは難しく、チャック時に、精確に中心合わせされない状態で固定されてしまう。尚、荷電粒子ビーム装置においては、ウエハ上に形成されたマークの位置を検出し、ウエハが所定の位置からずれて固定された分、荷電粒子を偏向させて補正する方法があるが、そのずれ分が大きいと、その分、補正のための偏向量が大きくなり、偏向歪みの問題が生じる。
本発明は、この様な問題を解決する新規な基板ホルダを提供することを目的とする。
本発明の基板ホルダは、全体としては内側に基板を収容する段差を有する筒状形状を成し、互いの間に放射方向の隙間を設けて複数分割されており、該各分割体内に電極が設けられ、該電極に電圧を印加することにより段差下面上に基板をチャック出来るように成した第1静電チャック体、及び、内側に前記第1静電チャック体を収容する段差を有する筒状形状を成し、その内部に電極が設けられ、該電極に電圧を印加することによりその段差側面と第1静電チャック体外周面との間に空間を開けて段差下面上に前記第1静電チャック体をチャック出来るように成した第2静電チャック体を備え、前記空間に導電性弾性体を配設したことを特徴とする。
本発明の基板ホルダは、基板固定時に基板に歪みを生じさせず、且つ、基板の中心位置出しを精確に行うことが出来る。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図5は本発明の基板ホルダの一概略例を示したもので、図5の(a)は上断面図で、図5の(b)は図5の(a)のB−B断面図である。
図中31は、全体として見た時、内側に基板を収容する段差を設けた二段構えの筒状体を成し、その下段筒状部の上面上にウエハ32を載置する様に成した第1静電チャック体で、例えば、セラミックの如き絶縁材から成る。該第1静電チャック体は、各々の間に等しい間隔を設けて環状に配置された6つの等しい分割部分31A,31B,31C,31D,31E,31Fから成り、各々の下段筒状部中に、電極32A,32B,32C,32D,32E,32Fが埋設されている。そして、直流電源33から、隣同士が互いに異極の電圧が印加されるようになっている。即ち、例えば、電極32A,32C,32Eに正電圧が印加され、電極32B,32D,32に負正電圧が印加されるように成っている。
34は、内側に第1静電チャック体及び基板を収容する段差を設けた二段構えの筒状体を成す第2静電チャック体で、例えば、セラミックの如き絶縁材から成り、その下段筒上部の上面上に、その上段筒状部の内側面と前記第1静電チャック体31の外側面との間に間隔を開けて、前記第1静電チャック体31を載せている。該第2静電チャック体の上段筒状部中に、前記分割部分31A,31B、31C,31D,31E,及び31Fを取り囲む様にリング状の電極35が埋設されている。
前記第1静電チャック体31の各分割部分31A,31B,31C,31D,31E,31Fの外周面には、それぞれ、板バネ36A,36B,36C,36D,36E,36Fが取り付けられている。該板バネ36A,36B,36C,36D,36E,36Fを取り付ける場合、少なくとも、板バネの中央部が第2静電チャック体34の上段筒状部の内側面(段差側面)に接する様に、板バネ36A,36B,36C,36D,36E,36Fの両端部を各分割部分の外周面にそれぞれ取り付ける様にする。
37は、板リング状の電極35と、前記板バネ36A,36B,36C,36D,36E,36Fと間に直流電圧を印加する(板リング状の電極35に正電圧、板バネに負電圧を印加する)直流電源である。
38は、例えば、アルミニウム等から成るベース台である。
この様な構成の基板ホルダは、例えば、電子ビーム描画装置のステージ上に予め固定されている。
この様な構成の基板ホルダにウエハを載せ、次の様にして、該ウエハの上に電子ビーム照射によりパターンを描ける状態にする。
先ず、ウエハ39を手動或いは搬送機構(図示せず)を使用して第1静電チャック体31の下段筒状部の上面上に、所定の向きにして載せる。そして、電源33をオンの状態にし、電極32A,32C,32Eに正電圧を印加し、電極32B,32D,32に負正電圧を印加する。すると、ウエハ39は、静電吸着力により、第1静電チャック体31の下段筒状部の上面上に固定される。
次に、電源37をオンの状態にし、リング状の電極35に正電圧を印加し、板バネ36A,36B,36C,36D,36E,36Fに負電圧を印加する。すると、静電吸着力により、各板バネ36A,36B,36C,36D,36E,36Fは、第2静電チャック体34の上段筒状部側に徐々に吸引されていく。この第2静電チャック体34の上段筒状部側への吸引により、前記第1静電チャック体31を成す各分割部分31A,31B,31C,31D,31E,31Fは、それぞれ均等に、第2静電チャック体34の上段筒状部側に滑動し、第1静電チャック体31全体が、均等に放射方向に拡がる。この様な各分割部分31A,31B,31C,31D,31E,31Fの滑動により、該各分割部分31A,31B,31C,31D,31E,31Fの上段筒状部内側面とウエハ39の外周側面との間に隙間が出来る。
次に、電源33をオフの状態にする。すると、第1静電チャック体31の静電吸着力が消失し、ウエハ39は第1静電チャック体31上に自重のみで載っている状態となる。
次に、電源37をオフの状態にする。すると、第2静電チャック体34の静電吸着力が消失し、各板バネ36A,36B,36C,36D,36E,36Fの第2静電チャック体34の上段筒状部側への吸引が解かれる。その結果、第1静電チャック体31の各分割部分31A,31B,31C,31D,31E,31Fは、中心方向に向かって、第2静電チャック体34の下段筒状部上面上を滑動し、第1静電チャック体31の各分割部分31A,31B,31C,31D,31E,31Fの上段筒状部内側面がウエハ39の外周側面に接触し、ウエハ39を中心方向に押圧する。
この様に、前記電源33のオン、電源37のオン、電源33のオフ、電源37のオフをこの順序で複数回繰り返すことにより、ウエハ39の中心位置出しが精確に行われることになる。
この様にしてウエハ39の中心位置出しが完了した時点で、前記電源33をオンの状態にし、続いて、電源37をオンの状態にしてウエハ39を第1静電チャック体31に固定する。この状態において、パターン描画が開始される。
尚、前記例では、第2静電チャック体34を一体ものとしたが、第1静電チャック体31と同様に分割し、各分割体間に間隔を設け、各分割体を第1静電チャック体31の各分割体に対応させて、放射状に配設する様にしても良い。但し、この場合には、リング状電極も分割され、板バネと、各電極間に異なった極性の電圧が印加されるように成す。
又、前記例では、第1静電チャック体31を6分割体に成したが、6分割体に限定されない、例えば、4分割体でも良いし、8分割体でも良い。
電子ビーム描画装置の一概略例を示している。 従来の基板ホルダの一概略例を示している。 従来の基板ホルダの一概略例を示している。 従来の基板ホルダの一概略例を示している。 本発明の基板ホルダの一概略例を示している。
符号の説明
1…電子銃
2…集束レンズ
3…ステージ
4…被描画材料
5X…X方向偏向器
5Y…Y方向偏向器
11…ホルダ本体
12…上面規制リング
13…ウエハ載置台
14…板バネ
15…摘み
16a,16b…溝
17…ウエハ
21…絶縁材製載置体
22,22A,22B…電極
23…直流電源
24…ウエハ
31…第1静電チャック体
31A,31B,31C,31D,31E,31F…第1静電チャック分割体
32A,32B,32C,32D,32E,32F…電極
33…電源
34…第2静電チャック体
35…リング状電極
36A,36B,36C,36D,36E,326…板バネ
37…電源
38…ベース台
39…ウエハ

Claims (3)

  1. 全体としては内側に基板を収容する段差を有する筒状形状を成し、互いの間に放射方向の隙間を設けて複数分割されており、該各分割体内に電極が設けられ、該電極に電圧を印加することにより段差下面上に基板をチャック出来るように成した第1静電チャック体、及び、内側に前記第1静電チャック体を収容する段差を有する筒状形状を成し、その内部に電極が設けられ、該電極に電圧を印加することによりその段差側面と第1静電チャック体外周面との間に空間を開けて段差下面上に前記第1静電チャック体をチャック出来るように成した第2静電チャック体を備え、前記空間に導電性弾性体を配設した基板ホルダ。
  2. 前記第2静電チャック体は互いの間に隙間を設け、第1静電チャック体の分割体に対応させて放射状に分割されており、該各分割体内に電極が設けられている請求項1記載の基板ホルダ。
  3. 前記弾性体は板バネである請求項1記載の基板ホルダ。
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