JP2005293978A - エレクトロルミネッセンス表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 エレクトロルミネッセンス素子から発せられる熱を放熱するとともに、駆動回路基板に実装されたトランジスタやドライバIC等から発せられる放射熱を反射および放熱することのできるエレクトロルミネッセンス表示装置を提供する。
【解決手段】 封止基板3と駆動回路基板17との間に金属メッキからなる熱線反射層12を形成する。
【選択図】 図2
【解決手段】 封止基板3と駆動回路基板17との間に金属メッキからなる熱線反射層12を形成する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、エレクトロルミネッセンス表示装置に関し、特に、エレクトロルミネッセンス素子から発せられる熱を放熱するとともに、フレキシブル回路基板を介して接続された駆動回路基板に実装されたトランジスタやドライバIC等から発せられる放射熱を反射および放熱することのできるエレクトロルミネッセンス表示装置に関する。
近年、エレクトロルミネッセンス(以下、「EL」と称する。)素子を用いたEL表示素子が、CRTやLCDに代わる表示素子として注目されている。
しかし、EL素子は自発光素子であり発光時に発熱するため、EL素子が形成されたガラス基板の温度が上昇し、例えば60°C以上に温度が上昇すると、EL素子の発光材料の劣化が起こり、その寿命が低下してしまうため、EL表示素子においてさまざまな放熱構造が採用されてきた。
このような放熱構造を採用した従来のEL表示素子の一例としては、デバイスガラス基板の表面に多数のEL素子が形成された表示領域を有しており、この表示領域には、複数の画素がマトリクス状に配置され、各画素毎にEL素子が配置されているものがある。
そして、前記表示領域の全面は、表面にEL素子が形成されたアルミニウムからなるカソード層によって被覆されている。また、前記デバイスガラス基板の観察者側の面には偏光板が貼り付けられている。
前記デバイスガラス基板は、エポキシ樹脂等から成るシール樹脂を用いて封止ガラス基板と貼り合わされており、この封止ガラス基板には、前記表示領域に対応した領域に凹状のポケット部がエッチングによって形成されている。
そして、前記ポケット部を含む前記封止ガラス基板の内面には、クロム層やアルミニウム層等の金属層をスパッタあるいは蒸着して熱伝導層が形成されている。
前記シール樹脂は、前記封止ガラス基板のポケット部の周辺部と、前記デバイスガラス基板の端部との間に挟まれるように形成され、両基板を接着し、封止している。
また、前記熱伝導層上のポケット部には、水分等の湿気を吸収するための乾燥剤層が塗布されている。
そして、前記カソード層と前記乾燥剤層との間には、複数の球状の熱伝導性スペーサが散布されている。
以上の構成から、EL素子から発生される熱が、カソード層、熱伝導性スペーサ、熱伝導層を経由して、封止ガラス基板の側へ放熱されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前述した従来のEL表示素子の放熱構造は、EL素子から発生された熱をEL表示素子の外側へ放熱するものであるが、EL表示素子には、フレキシブル回路基板により接続され、EL表示素子の背面側に配置されたEL表示素子駆動用の駆動回路基板に実装されたトランジスタやドライバIC等から発せられる放射熱が影響してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、エレクトロルミネッセンス(EL)素子から発せられる熱を放熱するとともに、駆動回路基板に実装されたトランジスタやドライバIC等から発せられる放射熱を反射および放熱することのできるエレクトロルミネッセンス表示素子を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため本発明に係るエレクトロルミネッセンス表示装置の特徴は、表示領域にエレクトロルミネッセンス素子を配設したデバイス基板と封止基板とを備えるエレクトロルミネッセンス表示素子と、前記封止基板の背面側に配置され、前記エレクトロルミネッセンス表示素子を駆動するための駆動回路基板とを有するエレクトロルミネッセンス表示装置であって、前記封止基板と前記駆動回路基板との間に熱線反射層が形成されている点にある。
また、前記封止基板と前記熱線反射層との間に熱伝導層が配設されていることが好ましい。さらに、前記熱線反射層と前記駆動回路基板との間に空気層が配設されていることが好ましい。
本発明に係るエレクトロルミネッセンス表示装置によれば、封止基板と駆動回路基板との間に形成された熱線反射層が駆動回路基板に実装されたトランジスタやドライバIC等から発せられる熱(放射熱)を反射してエレクトロルミネッセンス表示素子に伝導しにくくすることができる。
また、熱線反射層と封止基板との間に熱伝導層を設けることにより、局部的なエレクトロルミネッセンス素子からの熱を表示素子全面に均一に伝導することができ、局部的なエレクトロルミネッセンス素子の寿命の低下を防止することができる。さらに、熱線反射層と駆動回路基板との間に空気層があればより効果的に熱線を反射することができる。
そして、各エレクトロルミネッセンス素子および駆動回路基板に実装されたトランジスタやドライバIC等から発せられる熱を効率よく外部へ放熱することができ、各エレクトロルミネッセンス素子の温度が過度に上昇して発光材料の劣化および寿命の低下を引き起こしてしまうことを防止することができる。
以下、図面を用いて本発明に係るエレクトロルミネッセンス表示素子の実施形態について説明する。
図1は本発明に係るエレクトロルミネッセンス表示素子の実施形態を示す概略断面図、図2は図1のエレクトロルミネッセンス表示素子を用いたエレクトロルミネッセンス表示装置の概略断面図である。
本実施形態のエレクトロルミネッセンス(以下、「EL」と称する。)表示素子1は、図1に示すように、ガラスやプラスチック等からなるデバイス基板2と封止基板3とを有しており、前記デバイス基板2には、前記封止基板3よりも側方に張り出した突出部2aが形成されている。
前記デバイス基板2の内面2bには、複数の画素(図示せず)がマトリクス状に配置されたカラーフィルタ4が形成されており、このカラーフィルタ4の表面にはITOからなる透明導電膜が積層され、この透明導電膜をフォトリソ法によりストライプ状にパターニングした透明電極5が形成されている。
また、前記透明電極5の表面には、前記カラーフィルタ4の各画素上に位置するようにそれぞれEL発光素子6が配設され、各EL発光素子6の表面にはアルミニウム合金からなる導電膜が積層され、この導電膜をフォトリソ法により前記透明電極5と直交するストライプ状にパターニングした電極7が形成されている。なお、前記各電極5,7の端部はそれぞれ前記突出部2aに引き出されて電極端子部8が形成されており、この電極端子部8には、後述するEL表示素子1駆動用の駆動回路基板17がフレキシブル回路基板15を介して接続されるようになっている。また、前記カラーフィルタ4、前記各電極5,7および前記各EL発光素子6により表示領域9が構成されている。
前記封止基板3の表面(前記デバイス基板2との対向面)3aには、前記デバイス基板2の表示領域9に対応する部位にエッチングにより凹部3aが形成されており、この凹部3a内には水分を吸収するための乾燥剤層10が形成されている。
また、前記封止基板3の背面側には、18μm程度の銅箔からなる熱伝導層11が形成されており、この熱伝導層11の表面には、0.5μm程度のクロムメッキからなる熱線反射層12が形成されている。なお、前記熱伝導層11には、前記突出部2aが突出する方向と逆の方向に若干張り出した張出部11aが形成されている。また、前記熱伝導層11は、金箔あるいは銀箔により代替可能であるが、金箔および銀箔はコストがより掛かることから銅箔であることが好ましい。
そして、前記デバイス基板2の表示領域9の周辺部と、前記封止基板3の凹部3aの周辺部とにシール材13が配設され、前記両基板2,3が接着されてEL表示素子1が完成される。
本実施形態のEL表示素子1は、図2に示すように、フレキシブル回路基板15を介して接続された駆動回路基板17とともに、メタルフレーム22内に収納されてEL表示装置14を構成している。
前記フレキシブル回路基板15は可撓性を有する絶縁性のフィルム基板からなり、このフレキシブル回路基板15の両面には、エッチングにより所定の導電パターン(図示せず)が形成され、この両面に形成された導電パターンは複数のスルーホール(図示せず)を介して接続されて形成されている。
また、前記フレキシブル回路基板15の両面に形成された導電パターンの、それぞれ長手方向における外端部には、表面にニッケルメッキおよび金メッキを施された電極端子部16a,16bが形成されている。
さらに、前記両電極端子部16a,16bを除く前記導電パターンの表面にはカバーフィルム(図示せず)が被覆されている。
前記駆動回路基板17は絶縁性基板からなり、この駆動回路基板17の一方の面には、エッチングにより所定の導電パターン18が形成されており、この導電パターン18上にはトランジスタ19およびドライバIC20等が実装されている。
さらに、前記導電パターン18が前記駆動回路基板17の一方の端部に引き回され、電極端子部18aが形成されている。
前記メタルフレーム22はほぼ矩形状に形成されており、前面板22aには、前記EL表示素子1の表示領域9に対応する部位に開口22eが形成されており、観察者はこの開口22eから表示画像を観察することができる。
また、前記前面板22aにそれぞれ隣接するとともに、対向している側壁22b,22cには、前記メタルフレーム22内に収納された前記EL表示素子1および前記駆動回路基板17を保持するための爪部22d(側壁22cの爪部は図示せず)がそれぞれ形成されている。
そして、前記EL表示素子1の電極端子部8と、前記フレキシブル回路基板15の電極端子部16aとを対向させ、この対向する面に異方性導電フィルム(図示せず)を配設して、加熱および加圧することにより接続され、同様に、前記駆動回路基板17の電極端子部18aと、前記フレキシブル回路基板15の電極端子部16bとが接続されている。
こうして、前記フレキシブル回路基板15により前記EL表示素子1と接続された前記駆動回路基板17が、前記フレキシブル回路基板15を折り曲げて前記EL表示素子1の背面側に配置される。このとき、前記EL表示素子1と前記駆動回路基板17との間に間隙を設けるとともに、前記フレキシブル回路基板15に折り曲げ方向の力が加わった際に前記導電パターン17に断線が生じることを防止するため、前記EL表示素子1と前記駆動回路基板17との間に、前記フレキシブル回路基板15側の外周面が円弧形状に形成された断熱材21が間歇的に配設されている。なお、前記断熱材21は、弾性を有する樹脂あるいはウレタンスポンジ等から形成されている。
そして、前記フレキシブル回路基板15により接続された前記EL表示素子1および前記駆動回路基板17が、前記EL表示素子1の表示領域9が前面板22a側になるように前記メタルフレーム22内に収納され、前記各側壁22b,22cにそれぞれ形成された爪部22dにより保持されてEL表示装置14が完成される。なお、前記EL表示素子1から張り出した熱伝導層11の張出部12aは、前記メタルフレーム22の後方側へ折れ曲がるとともに、前記メタルフレーム22の側壁22bの内面に接触している。
このような構成からなるEL表示装置14において、本実施形態のEL表示素子1によれば、各EL発光素子6に電圧が印加され、各EL発光素子6が発光する際に発した熱を熱伝導層11に伝導させることができ、さらに、熱伝導層11の張出部12aがメタルフレーム22の側壁22bの内面に接触しているため、熱伝導層11に伝導された熱をメタルフレーム22の側壁22bから放熱することができる。
また、熱伝導層11の表面に形成された熱線反射層12により、駆動回路基板17に実装されたトランジスタ19やドライバIC20から発せられた熱を反射することができる。
また、放射熱等の熱線を効率的に反射させるためには、熱線を反射させた後に吸収がないように熱線反射層12を空気層に接するように配置することが好ましい。さらに、この空気層での熱の滞留を防ぐために、前記断熱材21を間歇的に配置し、断熱材21が存在しない箇所から熱を外に放熱することが好ましい。
このため、各EL発光素子6から発せられる熱と、トランジスタ19やドライバIC20から発せられた熱とにより各EL発光素子6の熱が過度に上昇してしまうことを防止することができ、各EL発光素子6の発光材料の劣化および寿命の低下を引き起こしてしまうことを防止することができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、熱伝導層11と熱線反射層12との間に断熱材を設けることにより、トランジスタ19やドライバIC20から発せられた熱が熱伝導層11に伝導することを防止することができ、熱伝導層11の熱の上昇を抑えることができ、各EL発光素子6に対する熱の影響をより抑えることができる。
また、本実施形態においては熱線反射層12をクロムメッキにより形成しているが、アルミニウムにより形成した場合においてもほぼ同様の効果を奏することができる。さらに、熱伝導層11の表面に赤外線遮断フィルムを貼着してもよい。
1 EL表示素子
2 デバイス基板
3 封止基板
4 カラーフィルタ
5 透明電極
6 EL発光素子
7 電極
8 電極端子部
9 表示領域
10 乾燥剤層
11 熱伝導層
12 熱線反射層
13 シール材
14 EL表示装置
15 フレキシブル回路基板
17 駆動回路基板
22 メタルフレーム
2 デバイス基板
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5 透明電極
6 EL発光素子
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12 熱線反射層
13 シール材
14 EL表示装置
15 フレキシブル回路基板
17 駆動回路基板
22 メタルフレーム
Claims (3)
- 表示領域にエレクトロルミネッセンス素子を配設したデバイス基板と封止基板とを備えるエレクトロルミネッセンス表示素子と、前記封止基板の背面側に配置され、前記エレクトロルミネッセンス表示素子を駆動するための駆動回路基板とを有するエレクトロルミネッセンス表示装置であって、
前記封止基板と前記駆動回路基板との間に熱線反射層が形成されていることを特徴とするエレクトロルミネッセンス表示装置。 - 前記封止基板と前記熱線反射層との間に熱伝導層が配設されている請求項1に記載のエレクトロルミネッセンス表示装置。
- 前記熱線反射層と前記駆動回路基板との間に空気層が配設されている請求項1または2に記載のエレクトロルミネッセンス表示装置。
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JP2004106130A JP2005293978A (ja) | 2004-03-31 | 2004-03-31 | エレクトロルミネッセンス表示装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011044360A (ja) * | 2009-08-21 | 2011-03-03 | Panasonic Electric Works Co Ltd | 発光装置 |
JP2013069912A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Panasonic Corp | 照明装置 |
JP2016162720A (ja) * | 2015-03-05 | 2016-09-05 | コニカミノルタ株式会社 | 発光装置 |
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2004
- 2004-03-31 JP JP2004106130A patent/JP2005293978A/ja active Pending
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