JP2005293005A - 仕訳システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 勘定科目を借方及び貸方に決定する方法を、簿記のルール(資産・負債・資本・費用・収益の区分とその増減)を意識することなく、仕訳作業ができる新規な仕訳システムの開発を技術課題とした。
【解決手段】 記憶装置11に、勘定科目辞書D1、助詞辞書D2及び行為語辞書D3が記録されるものであり、簡潔な文章形式で入力された取引の取引要素の勘定科目及びその付加情報を前記勘定科目辞書D1で検索し、また助詞及びその付加情報を前記助詞辞書D2で検索し、更にまた行為語及びその付加情報を前記行為語辞書D3で検索し、これら助詞及び行為語並びにその付加情報をもとに前記勘定科目の貸借を決定することを特徴として成り、簿記の考え方に従った手法とは異なる方法で正確な仕訳が行えるため、仕訳を行う労力の軽減を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明はパソコン等を用いて複式簿記による会計処理を行うにあたって、簿記のルールを意識することなく適確な仕訳を行うことのできる仕訳システムに係るものである。
企業等において会計処理を行う場合、通常は取引が発生した時点で振替伝票に記入する等の処理が行われるものであり、この際、仕訳を行わなくてはならないため、会計担当者には複式簿記の考え方に基づいた仕訳のルールを熟知していることが要求される。
ここで前記仕訳とは、簿記上の取引が発生してそれを仕訳帳等の帳簿に記録する際に、複式簿記の考え方にしたがって、取引要素を勘定科目で表現し、この勘定科目及び金額を借方(左側)と貸方(右側)に記入することである。そして複式簿記の考え方では、負債、資本及び収益に属する勘定科目は、増加を貸方に、減少を借方にそれぞれ記録し、資産及び費用に属する勘定科目は、増加を借方に、減少を貸方にそれぞれ記録することとなっている。
実際の処理作業としては、例えば企業において「ボールペンを現金800円で買った。」という簿記上の取引が発生した場合、会計担当者は領収証を見て、頭の中で「ボールペンは消耗品という勘定科目になり、これは費用勘定で、これが増加したから借方に記入。現金は資産勘定で、これが減少したから貸方に記入。」と複式簿記の考え方に基づいて判断し、仕訳帳等の帳簿に記録するものである。
ところで近時、パソコンの普及・低廉化にともない、複雑な会計処理を容易に行うことのできる会計ソフトも普及・低廉化してきており、更に簿記知識を殆ど有しない人であっても仕訳作業を行うことができるような仕訳補助機能が盛り込まれることにより、小規模企業等にあってもこの種の会計ソフトが導入されつつある。
前記仕訳補助機能には大別して、「1.以前取り扱った類似する取引を検索して参照するもの。」、「2.あらかじめ設定された取引モデルの中から利用者が選択するもの。」がある(例えば特許文献1、2参照)。
しかしながら従来の仕訳補助機能では、過去に類似した取引を行っていない場合や、利用者が取引モデル(仕訳)を充分に理解できていない場合には、結局のところ適切な仕訳を行うことができないのが実情である。
特開2003−331209公報 特開平8−263574号公報
本発明はこのような背景を認識してなされたものであって、簿記知識を有する人はもちろんのこと、簿記知識を殆ど有しない人であっても、複式簿記の考え方にしたがった仕訳作業を意識することなく適切な仕訳を行うことのできる、新規な仕訳システムの開発を技術課題としたものである。
すなわち請求項1記載の仕訳システムは、入力装置と、表示装置と、処理装置と、記憶装置とを具え、前記記憶装置に記録されたプログラムによって会計処理が行われる会計処理システムにおいて、前記記憶装置には、勘定科目辞書、助詞辞書及び行為語辞書が記録されるものであり、簡潔な文章形式で入力された取引の取引要素の勘定科目及びその付加情報を前記勘定科目辞書で検索し、また助詞及びその付加情報を前記助詞辞書で検索し、更にまた行為語及びその付加情報を前記行為語辞書で検索し、これら助詞及び行為語並びにその付加情報をもとに前記勘定科目の貸借を決定することを特徴として成るものである。
この発明によれば、簿記の考え方に従った手法とは異なる方法で正確な仕訳が行えるため、仕訳に不慣れな人であっても取引内容を簡潔な文章によって入力するだけで適切な仕訳を行うことができ、また仕訳に慣れた人にとっても仕訳を行う労力の軽減を図ることができる。
また請求項2記載の仕訳システムは、前記要件に加え、前記記憶装置にはデータ修正辞書が記録されるものであり、前記簡潔な文章形式で入力された取引が、このデータ修正辞書に収録された定義に該当するときには、取引要素の勘定科目及びその付加情報、助詞及びその付加情報、行為語及びその付加情報、金額データ等を、修正・追加したうえで勘定科目の貸借を決定することを特徴として成るものである。
この発明によれば、仕訳システムによって文法上処理できる取引の範囲を拡張することができる。
また請求項3記載の仕訳システムは、前記要件に加え、前記取引要素の勘定科目を原因科目と結果科目とに分類し、前記行為語の付加情報に基づいて取引が受取取引であるか支払取引であるかを判別し、受取取引である場合には、前記結果科目を借方に、原因科目を貸方に決定し、一方、支払取引である場合には、前記結果科目を貸方に、原因科目を借方に決定することを特徴として成るものである。
この発明によれば、行為語の付加情報に基づいて貸借が決定されるため、操作者が簿記の考え方にしたがった仕訳作業を意識することなく適切な仕訳を行うことができる。
更にまた請求項4記載の仕訳システムは、前記請求項3記載の要件に加え、前記取引要素の勘定科目を原因科目と結果科目とに分類するにあたっては、前記助詞を助詞A、助詞B及び助詞Cに分類し、前記取引内容文章中に助詞Aがある場合には、この助詞Aの直前の名詞によって特定される勘定科目を原因科目とするとともに、助詞Bまたは助詞Cの直前の名詞によって特定される勘定科目を結果科目とし、また前記取引文章中に助詞Aが無く、助詞B及び助詞Cがある場合には、この助詞Bの直前の名詞によって特定される勘定科目を原因科目とするとともに、助詞Cの直前の名詞によって特定される勘定科目を結果科目とすることを特徴として成るものである。
この発明によれば、「消耗品を現金で購入した。」と「現金で消耗品を購入した。」のように、取引要素(名詞・勘定科目)や助詞の位置が異なる取引内容文章であっても、取引内容が同じであれば同じ仕訳を行うことができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
本発明によれば、パソコン等を用いて複式簿記による会計処理を行うにあたって、簿記の考え方とは異なる手法により正確な仕訳を行うことができ、仕訳作業に慣れた人はもちろんのこと、不慣れな人であっても、簿記の考え方にしたがった仕訳作業を意識することなく適切な仕訳を行うことが可能となり、会計ソフトの操作性を高めることができるため、その普及を促進することができる。
本発明の仕訳システムの最良の形態の一つは以下の実施例に示すとおりであるが、この実施例に対して本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
図中符号Sで示すものが本発明の適用対象である会計処理システムであり、このものは少なくともコンピュータ1と、このコンピュータ1によって実行される会計処理プログラムPとにより構成される。
前記コンピュータ1は図1に示すように一例としてパーソナルコンピュータ(以下パソコンと称する)が適用されるものであり、中央処理装置(CPU)10、HDD等の記憶装置11やメモリ12等を具えて構成される本体13に対して、入力装置たるマウス14、キーボード15等が接続され、更に液晶ディスプレイ等の表示装置16が接続されて成るものである。
そして前記記憶装置11に対して会計処理プログラムPが記録されるとともに、この会計処理プログラムPが実行され、操作者が表示装置16の表示に従って適宜入力装置から文字データや数字データを入力することにより、複式簿記に基づいた会計処理が行われるものである。
なおこの実施例では前記コンピュータ1としてデスクトップ型のパソコンを用いたが、このほかにもノートブック型のパソコンや、ワークステーション、PDA(PersonalDigitalAssistant・情報携帯端末)等様々な形態のコンピュータを適用することが可能である。
続いて前記会計処理プログラムP及び本発明の仕訳システムを実現するための仕訳プログラムPJについて説明する。
まず前記会計処理プログラムPは、従来より紙の帳簿類を用いて人力で行われていた複式簿記による会計処理を、コンピュータ1により処理・記録するためのプログラムであり、日々の帳簿付けや、確定申告に必要な税務資料等の作成を行うことができるものである。
更に具体的には、振替伝票・現金出納帳・預金出納帳・売掛帳・買掛帳等の帳簿類をワークシート形式で前記記憶装置11またはメモリ12中に仮想構築するとともに、これらの帳簿類に入力されたデータから、仕訳帳・総勘定元帳・試算表・決算書・貸借対照表等を生成することができるものである。
このように会計処理プログラムPは、従来より人力で行われていた複式簿記による会計処理をコンピュータ1により行うという性質のものであり、発明の背景でも述べたようにすでに種々のものが市場に出回っており、どのような会計処理プログラムPであっても本発明の仕訳システムの適用対象となるものである。
また前記仕訳プログラムPJは、種々の会計処理プログラムPに対して一体化して、あるいは別プログラムとして組み合わせて使用されるものであり、この実施例では図1に示すように、仕訳プログラムPJを会計処理プログラムPの一部として組み込み、会計処理プログラムPが実行される過程で適宜操作者の選択によって仕訳プログラムPJが実行されるようにした。
また前記仕訳プログラムPJは記憶装置11に記録され、一例として図2、3に示すフローチャートに従って簿記上取引における勘定科目の貸借を決定するものであるが、その詳細については後述する事例の中で説明するものとし、その前に仕訳システムを実現するために前記記憶装置11またはメモリ12内に構築される必須要素について説明する。
具体的には、勘定科目辞書D1、助詞辞書D2、行為語辞書D3及びデータ修正辞書D4が前記記憶装置11またはメモリ12に記録されるものであり、これら辞書は、取引内容文章中で用いられる名詞(取引要素)、助詞、動詞(行為語)に対して付加される付加情報及びデータ修正情報が記録されたデータベースである。
ここで前記取引内容文章とは、「ボールペンを購入し、現金800円を支払った。」、「普通預金から現金4000円を引き出した。」等、簿記上の取引を口語調で表現した簡潔な文章を意味するものである。
以下前記辞書類について説明すると、まず前記勘定科目辞書D1は図4(a)に示すように、名詞または勘定科目で入力される取引内容文章中の取引要素に対して付与される「勘定科目」、「決済有効区分」等の付加情報を記録したデータベースである。
前記勘定科目とは、取引を帳簿記録するときに取引の内容によって分類する計算の単位(Account、a/c)であり、「資産」、「負債」、「資本」、「経費」、「収益」の5つの勘定のいずれかに属するものである。
また前記決済有効区分とは、前記取引要素が企業会計上、受取または支払の決済が可能なものであるか否かを示す情報であり、この実施例では、「現金」及び「普通預金」等を可能(決済可)とした。
また前記助詞辞書D2は図4(b)に示すように、取引内容文章中の助詞に対して付与される「助詞A」、「助詞B」、「助詞C」及び「助詞D」等の付加情報を記録したデータベースである。
ここで助詞Aに分類される助詞は「を」、「が」、「は」等であり、また助詞Bに分類される助詞は「から」、「より」等であり、更にまた助詞Cに分類される助詞は「へ」、「に」、「で」、「にて」、「により」等であり、更に助詞Dに分類される助詞は「と」、「や」、「および」等である。なお前記助詞Dについては後述するように、前記助詞A、助詞Bまたは助詞Cとして扱われるものである(A〜Cに修正される)。
更にまた前記行為語辞書D3は図4(c)に示すように、取引内容文章中の行為語(動詞)に対して付与される「受取」または「支払」等の決済属性を付加情報として記録したデータベースである。
前記決済属性とは、決済行為が「受取」、「支払」、「不処理」の何れであるかを示す情報であり、この実施例では、「売った」、「受け取った」、「入金された」、「振り込まれた」等の動詞が「受取」とされ、「買った」、「支払った」、「振り込んだ」、「入金した」、「引き落とされた」等の動詞が「支払」とされるものである。
なお本発明にあっては、これら決済属性が「受取」または「支払」である基本取引のみの仕訳を対象とするものであり、「相殺した」、「返品した」、「差し引いた」、「値引きした」等の行為語を含んだ複雑取引(基本取引以外の取引)については対象外とし、前記決済属性を「不処理」とした。
因みに「買掛金を、振込手数料を差し引いて普通預金から振り込んだ。」という取引の場合、本発明の仕訳システムでは「買掛金を普通預金から振り込んだ」という基本取引と、「振込手数料を差し引いて」という複雑取引とに分けて扱うものである。
また前記データ修正辞書D4は図4(d)に示すように、取引内容文章形式で入力された取引が、本発明の仕訳システムによって適確に処理されるようにするために、取引要素の勘定科目及びその付加情報、助詞及びその付加情報、行為語及びその付加情報の修正や追加を行うためのデータベースである。そしてこのような修正や追加は、あらかじめ設定された定義に基づいて行われるものであり、以下にその例を示す。
定義1.勘定科目に「売上」があり、決済属性のデータがない場合には、決済属性に「受取」を追加する。
対象文例「今日の売上は現金100円だった。」
定義2.勘定科目に「仕入」があり、決済属性のデータがない場合には、決済属性に「支払」を追加する。
対象文例「今日の仕入は現金100円だった。」
定義3.勘定科目に「商品」があり、行為語に「売った」がある場合には、勘定科目の「商品」を「売上」に修正する。
対象文例「商品1を現金1000円で売った。」
定義4.勘定科目に「商品」があり、行為語に「買った」がある場合には、勘定科目の「商品」を「仕入」に修正する。
対象文例「商品2を現金1000円で買った。」
定義5.行為語に「売り上げた」があり、勘定科目に「売上」データがない場合には、勘定科目に「売上」を追加し、更に助詞属性に「助詞A」を追加する。
対象文例「現金100円で売り上げた。」
定義6.行為語に「仕入れた」があり、勘定科目に「仕入」データがない場合には、勘定科目に「仕入」を追加し、更に助詞属性に「助詞A」を追加する。
対象文例「現金100円で仕入れた。」
定義7.勘定科目に「売上」がある場合にはそのところの助詞属性を「助詞A」に修正する。
対象文例「現金100円で売上。」
定義8.勘定科目に「仕入」がある場合にはそのところの助詞属性を「助詞A」に修正する。
対象文例「現金100円で仕入。」
定義9.勘定科目があるところの金額データがない場合には、金額を追加する。
対象文例「商品を現金100円で仕入れた。」
もちろんこれらの例の他にも、本発明の仕訳システムによって仕訳処理を適確に行うための定義を適宜追加することも可能である。
なおこのデータ修正辞書D4には、後述する助詞Dの助詞属性を修正するための定義も記録されるものであり、定義10(「助詞属性に「助詞D」がある場合、これを適正な「助詞A」、「助詞B」、「助詞C」の何れかに修正する。」)を収録した。
本発明の仕訳システムを実現するための仕訳プログラムPJ及びデータベースは一例として以上述べたように構成されるものであり、以下、本発明の仕訳システムによる仕訳方法について説明する。
〔会計処理プログラムの起動〕
まずはじめに操作者は、マウス14やキーボード15を操作して会計処理プログラムPを起動するものであり、記憶装置11に記録された会計処理プログラムPはメモリ12に読み込まれ、中央処理装置10によって演算処理が行われる。
なお会計処理プログラムPが導入され、初めて起動されたときには、使用する勘定科目や取引銀行口座等の必要事項を、適宜のメニュー画面にしたがって入力し、初期設定を行うものである。
〔仕訳プログラムの起動〕
そして操作者が取引を入力するにあたっては、表示装置16の画面に現金出納帳、預金出納帳、売掛帳、買掛帳、振替伝票あるいは仕訳帳等のうちのいずれかを表示させ、各帳簿の日付欄、金額欄、科目欄、摘要欄等にデータが入力されるものである。
このとき操作者が、文章形式での入力を行いたい場合、あるいは勘定科目または金額を借方・貸方のどちらに入れたら良いのか判らない場合、仕訳プログラムPJを起動するものであり、記憶装置11に記録された仕訳プログラムPJはメモリ12に読み込まれ、中央処理装置10によって演算処理が行われ、図2、3に示すフローチャートに従った処理が行われる。
〔取引内容文章の入力〕
仕訳プログラムPJが起動されると、表示装置16には一例として図5(a)または図5(b)に示すような取引内容文章入力テーブルT1が表示されるものであり、操作者はキーボード15を用いて取引を取引内容文章形式で取引内容文章入力テーブルT1に対して入力する(ステップS10)。
なおこの際、表示装置16に文例を表示するとともに、取引を本仕訳システムに適切な文章で表現するための注意点を表示するようにしてもよい。
〔仕訳処理〕
(1)取引内容文章の適否判断(行為語の付加情報基づく判断)
前記取引内容文章が入力されると、仕訳システムはステップS11において行為語辞書D3を参照して取引内容文章中の行為語を検索するとともに、検索された行為語とこれに付加された決済属性を図5(c)に示すデータ処理テーブルT2の該当欄にストアする。続いて決済属性をステップS12においてチェックして「不処理」がない場合にはステップS13に進む。
一方、「不処理」がある場合には、ステップS14に進み、「この取引は扱うことができません。再度入力してください。」等のメッセージを表示してステップS10に戻る。
次いでステップS13においては、複数の行為語がある場合、決済属性の「受取」と「支払」とが混在しているか否かをチェックし、混在している場合(具体的には「セーターを売って(受取)、現金1000円を支払った(支払)。」にはステップS14に進み、「この取引は行為語の使い方が間違っています。再度入力してください。」等のメッセージを表示してステップS10に戻る。
一方、「受取」と「支払」とが混在していない場合には、ステップS21に進み、勘定科目辞書D1を参照して取引内容文章中の名詞を検索するとともに、検索された名詞と、これに付加された勘定科目、決済有効区分をデータ処理テーブルT2の該当欄にストアするものである。
続いてステップS22に進み、助詞辞書D2を参照して取引内容文章中の助詞を検索するとともに、検索された助詞と、これに付加された助詞属性をデータ処理テーブルT2の該当欄にストアするものである。
(2)データの修正
続いて取引文章形式で入力された取引を、本発明の仕訳システムによって適確に仕訳処理するために、データ処理テーブルT2にストアされたデータを修正したり、不足データの追加を行う。このようなデータの修正・追加を行うことにより、本発明の仕訳システムによって取り扱うことのできる取引の範囲を拡張することができる。
(2−1)助詞Dの修正
まずステップS23において、データ処理テーブルT2にストアされた助詞属性をチェックし、ここに「助詞D」があった場合には、ステップS24において助詞属性を「助詞A」、「助詞B」あるいは「助詞C」に修正する。
一例を図6に示すと、「車を現金100000円と支払手形1000000円で買った。」とういう取引内容文章の場合、図6(c)に示すデータ処理テーブルT2中の「と」の助詞属性「助詞D」を、図6(d)に示すように「助詞C」に修正するものである。
なおこのような助詞属性の修正は、データ修正辞書D4に記録された定義10に基づいて行われるものであり、具体的には、「助詞D」を、この「助詞D」の後、勘定科目データがある入力欄の助詞属性が「助詞A」、「助詞B」、「助詞C」のいずれかになるまでを一つのグループとし、この一グループの「助詞D」をその「助詞A」、「助詞B」、「助詞C」のいずれかと同じ助詞属性に修正する。この処理を、データ処理テーブルT2の助詞属性欄に「助詞D」が無くなるまで修正を行う。
一方、「助詞D」がなかった場合にはステップS25に進む。
(2−2)決済属性・勘定科目等の修正
ステップS25においては、データ処理テーブルT2にストアされたデータをチェックし、データ修正辞書D4に収録された定義に基づいてデータの修正、データの追加が行われる。
一例を示すと前出の取引内容文章の場合、図6(d)に示すように、定義9に基づいて車の金額データ欄に「1100000円」が追加される。
(3)原因科目と結果科目の決定
続いて原因科目と結果科目の決定を行うものであり、ステップS26(図3に示す、図2のフローチャートのサブルーチン)は取引内容文章中の助詞の組み合わせに応じて複数の流れがあるため、以下にそれぞれ個別に説明する。
(3−1)助詞Bと助詞Cがある場合(図2、3、7参照)
まず始めに仕訳システムはデータ処理テーブルT2を参照して、ステップS260において「助詞A」があるか否かを判断し、「助詞A」が無い場合にはステップS261に進み「助詞B」があるか否かを判断し、「助詞B」がある場合にはステップS262に進み「助詞C」があるか否かを判断し、「助詞C」がある場合にはステップS263に進み、「助詞B」の直前に位置する名詞によって特定される勘定科目を「原因科目」とし、「助詞C」の直前に位置する名詞によって特定される勘定科目を「結果科目」としてデータ処理テーブルT2の該当欄にストアする。
なおステップS261で「助詞B」がないと判断された場合、及びステップS262で「助詞C」がないと判断された場合にはステップS14に戻り、「この取引は助詞の使い方が適切ではありません。再度入力してください。」等のメッセージを表示してステップS10に戻る。
因みにこのケースに該当する取引内容文章の一例として、「普通預金から当座預金へ15000円入金した。」が挙げられる。
(3−2)助詞Aと助詞Cがある場合(図2、3、8参照)
次に仕訳システムがステップS260において「助詞A」があると判断した場合には、ステップS264に進み、「助詞B」があるか否かを判断し、「助詞B」が無い場合にはステップS265に進み、「助詞C」があるか否かを判断し、「助詞C」がある場合にはステップS266に進み、「助詞A」の直前に位置する名詞によって特定される勘定科目を「原因科目」とし、「助詞C」の直前に位置する名詞によって特定される勘定科目を「結果科目」としてデータ処理テーブルT2の該当欄にストアする。
なおステップS265で「助詞C」がないと判断された場合にはステップS14に戻り、「この取引は助詞の使い方が適切ではありません。再度入力してください。」等のメッセージを表示してステップS10に戻る。
因みにこのケースに該当する取引内容文章の一例として、前出の「車を現金100000円と支払手形1000000円で買った。」や「ボールペンを現金800円で買った。」が挙げられる。
(3−3)助詞Aと助詞Bがある場合(図2、3、9参照)
次に仕訳システムがステップS260において「助詞A」があると判断し、更にステップS264において「助詞B」があると判断した場合にはステップS267に進み、「助詞A」の直前に位置する名詞によって特定される勘定科目を「原因科目」とし、「助詞B」の直前に位置する名詞によって特定される勘定科目を「結果科目」としてデータ処理テーブルT2の該当欄にストアする。
因みにこのケースに該当する取引内容文章の一例として、「普通預金から現金1000円を引き出した。」が挙げられる。
(4)貸借付与
続いてステップS31に進むものであり、決済属性が「支払」であるか「受取」であるかをチェックし、「受取」であればステップS32において原因科目を貸方に決定し、結果科目を借方に決定してデータ処理テーブルT2の該当欄にストアする。
一方、「支払」であればステップS33において原因科目を借方に決定し、結果科目を貸方に決定してデータ処理テーブルT2の該当欄にストアする。
続いてステップS34において結果科目がすべて決済可であるか否かをチェックし、すべて決済可でなければステップS14に戻り、「この取引は決済不能です。再度入力してください。」等のメッセージを表示してステップS10に戻る。
一方、すべて決済可であればステップS35に進み、借方の合計金額と貸方の合計金額が同じになっているか否かをチェックする。同じになっていなければステップS14に戻り、「この取引は貸借の金額が異なっています。再度入力してください。」等のメッセージを表示してステップS10に戻り、同じになっていればステップS40に進む。
(5)データ転送
次いでステップS40において、前記データ処理テーブルT2にストアされたデータが、前記記憶装置11またはメモリ12中にワークシート形式で仮想構築された振替伝票等の帳簿テーブルに転送されるものであり、これら帳簿類は記憶装置11やリムーバルメディア等に保存される。
上述したように、本発明の仕訳システムによれば、パソコン等を用いて複式簿記による会計処理を行うにあたって、簿記の考え方に従った手法とは異なる手法で正確に仕訳が行われるため、操作者(会計担当者)が取引を取引内容文章形式で入力するだけで適切な仕訳を行うことが可能となり、会計ソフトの操作性を高めることができるため、その普及を促進することができる。
なお本発明の仕訳システムにあっては、「消耗品を現金で購入した。」と「現金で消耗品を購入した。」のように、取引要素や助詞の位置が異なる取引内容文章であっても、取引内容が同じであれば同じ仕訳を行うことができる。
〔他の実施例〕
本発明は上述した実施例を基本となる実施例とするものであるが、本発明の技術的思想に基づいて以下に示すような実施例を採ることもできる。
まず上述した基本となる実施例では、原因科目及び結果科目の決定を、ステップS26において図3に示すフローチャートに従って行ったが、この決定を操作者自身で行うようにすることもできる。
具体的には画面上に名詞及び勘定科目を表示し、これらひとつひとつの勘定科目が原因科目または結果科目のどちらかであるかを操作者が指定し、適宜データ処理テーブルT2の該当欄にストアするものである。そしてステップS31以降は基本となる実施例と同様に処理され貸借付与が行われることとなる。
また基本となる実施例では、コンピュータ1としてパソコンを用い、このパソコンに具えられた記憶装置11に会計処理プログラムP及び仕訳プログラムPJを記録するようにしたが、ネットワーク上のサーバーに会計処理プログラムP及び仕訳プログラムPJを記録しておき、このネットワークに接続されたコンピュータ1により会計処理プログラムP及び仕訳プログラムPJを実行するようにすることも可能である。
もちろんこのほかにも、仕訳プログラムPJをネットワーク上のサーバーに記録しておき、このネットワークに接続されたコンピュータ1に会計処理プログラムPを記録するとともに実行し、ネットワークを介して仕訳プログラムPJを実行するようにすることも可能である。
更にまた基本となる実施例では、取引内容文章入力テーブルT1への取引内容文章の入力は、キーボード15を用いて行うようにしたが、取引内容文章を紙に書き、これをOCRで読み取るとともに文字データに変換して取引内容文章入力テーブルT1に入力したり、あるいは音声入力装置を用いて、取引内容文章を読み上げるとともに文字データに変換して取引内容文章入力テーブルT1に入力するようにすることも可能である。
本発明の仕訳システムが適用されるコンピュータを示す斜視図及び会計処理プログラムを示すブロック図である。 本発明の仕訳システムによる仕訳処理方法の手順を示すフローチャートである。 図2のフローチャートのサブルーチンを示すフローチャートである。 勘定科目辞書、助詞辞書、行為語辞書及びデータ修正辞書を示す表である。 取引内容文章入力テーブル及びデータ処理テーブルを示す表である。 助詞Dの修正及びデータ修正の例を示す取引内容文章が入力された取引内容文章入力テーブル及びデータ処理テーブルを示す表である。 助詞B及び助詞Cが含まれる取引内容文章が入力された取引内容文章入力テーブル及びデータ処理テーブルを示す表である。 助詞A及び助詞Cが含まれる取引内容文章が入力された取引内容文章入力テーブル及びデータ処理テーブルを示す表である。 助詞A及び助詞Bが含まれる取引内容文章が入力された取引内容文章入力テーブル及びデータ処理テーブルを示す表である。
符号の説明
S 会計処理システム
1 コンピュータ
10 中央処理装置
11 記憶装置
12 メモリ
13 本体
14 マウス
15 キーボード
16 表示装置
P 会計処理プログラム
PJ 仕訳プログラム
D1 勘定科目辞書
D2 助詞辞書
D3 行為語辞書
D4 データ修正辞書
T1 取引内容文章入力テーブル
T2 データ処理テーブル

Claims (4)

  1. 入力装置と、表示装置と、処理装置と、記憶装置とを具え、前記記憶装置に記録されたプログラムによって会計処理が行われる会計処理システムにおいて、前記記憶装置には、勘定科目辞書、助詞辞書及び行為語辞書が記録されるものであり、簡潔な文章形式で入力された取引の取引要素の勘定科目及びその付加情報を前記勘定科目辞書で検索し、また助詞及びその付加情報を前記助詞辞書で検索し、更にまた行為語及びその付加情報を前記行為語辞書で検索し、これら助詞及び行為語並びにその付加情報をもとに前記勘定科目の貸借を決定することを特徴とする仕訳システム。
  2. 前記記憶装置にはデータ修正辞書が記録されるものであり、前記簡潔な文章形式で入力された取引が、このデータ修正辞書に収録された定義に該当するときには、取引要素の勘定科目及びその付加情報、助詞及びその付加情報、行為語及びその付加情報、金額データ等を、修正・追加したうえで勘定科目の貸借を決定することを特徴とする請求項1記載の仕訳システム。
  3. 前記取引要素の勘定科目を原因科目と結果科目とに分類し、前記行為語の付加情報に基づいて取引が受取取引であるか支払取引であるかを判別し、受取取引である場合には、前記結果科目を借方に、原因科目を貸方に決定し、一方、支払取引である場合には、前記結果科目を貸方に、原因科目を借方に決定することを特徴とする請求項1または2記載の仕訳システム。
  4. 前記取引要素の勘定科目を原因科目と結果科目とに分類するにあたっては、前記助詞を助詞A、助詞B及び助詞Cに分類し、前記取引内容文章中に助詞Aがある場合には、この助詞Aの直前の名詞によって特定される勘定科目を原因科目とするとともに、助詞Bまたは助詞Cの直前の名詞によって特定される勘定科目を結果科目とし、また前記取引文章中に助詞Aが無く、助詞B及び助詞Cがある場合には、この助詞Bの直前の名詞によって特定される勘定科目を原因科目とするとともに、助詞Cの直前の名詞によって特定される勘定科目を結果科目とすることを特徴とする請求項3記載の仕訳システム。
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