JP2005292302A - 液晶表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブラックマスクを省略して開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示する。
【解決手段】観察側とは反対側の基板3の内面に、複数の画素Aをそれぞれ反射表示部A1と透過表示部A2とに区分する反射手段16を設け、液晶分子24aを垂直配向させた誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層24を有し、且つ、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有しない液晶セル1を備え、この液晶セル1を挟んで一対の偏光板25,26をそれぞれの透過軸を実質的に直交させて配置するとともに、液晶セル1と一対の偏光板25,25との間にそれぞれλ/4板27,28を配置して、液晶分子が前記基板面に対して実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるようにした。
【選択図】図2

Description

この発明はアクティブマトリックス型の液晶表示素子に関する。
薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)をアクティブ素子とするアクティブマトリックス型液晶表示素子は、表示の観察側及びその反対側の一対の基板の対向する内面のうち、一方の基板の内面に、複数の画素電極とこれらの画素電極にそれぞれ接続された複数のTFT及び複数のゲート配線及び複数のデータ配線が設けられ、他方の基板の内面に、前記複数の画素電極とそれぞれ対向する領域により行方向及び列方向にマトリックス状に配列する複数の画素を形成する対向電極が設けられ、前記一対の基板間に液晶層が設けられた液晶セルと、この液晶セルの少なくとも観察側に配置された偏光板とにより構成されている。
このアクティブマトリックス型液晶表示素子としては、一対の基板間に、液晶分子を前記基板面に対して実質的に平行に倒伏した状態でツイスト配向させた誘電異方性が正の液晶材料からなる液晶層を設けた液晶セルを備え、前記偏光板の透過軸の向きを、前記液晶分子が前記ツイスト配向状態に配向したときの表示が最も明るくなるように設定したノーマリーホワイトモードのTN型液晶表示素子が広く利用されている。
そして、従来のアクティブマトリックス型液晶表示素子では、マトリックス状に配列している複数の画素の間の領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示するために、前記液晶セルの一対の基板のいずれかの内面に、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応する格子状のブラックマスクを設けている(特許文献1参照)。
特開平10―161102号公報
しかし、上記従来のアクティブマトリックス型液晶表示素子は、ブラックマスクのパターン精度や一対の基板の位置合わせ精度に誤差があっても画素間領域からの光漏れを生じないように、前記ブラックマスクを各画素行及び各画素列の行間及び列間領域の幅よりも3〜5μm程度広い幅に形成する必要があり、そのために、前記ブラックマスクの一側縁または両側縁が画素の側縁部とラップして、開口率を低下させてしまう。
この発明は、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができるアクティブマトリックス型の液晶表示素子を提供することを目的としたものである。
この発明の液晶表示素子は、表示の観察側及びその反対側の一対の基板の対向する内面のうち、一方の基板の内面に、複数の画素電極とこれらの画素電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタ及び複数のゲート配線及び複数のデータ配線が設けられ、他方の基板の内面に、前記複数の画素電極とそれぞれ対向する領域により行方向及び列方向にマトリックス状に配列する複数の画素を形成する対向電極が設けられ、前記一対の基板間に、液晶分子を前記基板面に対して実質的に垂直に配向させた誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層が設けられ、且つ、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有しない液晶セルと、前記液晶セルの少なくとも観察側に、透過軸の向きを前記液晶セルの液晶分子が前記基板面に対して実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるように設定して配置された偏光板とを備えたことを特徴とする。
この発明は、透過表示を行なう液晶表示素子、反射表示を行なう液晶表示素子、反射表示と透過表示の両方の表示を行なう液晶表示素子のいずれにも適用できるものであり、例えば透過表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、前記液晶セルを、入射光の反射手段を有しない透過型液晶セルとし、この透過型液晶セルを挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板を、それぞれの透過軸を実質的に直交させて配置すればよい。
また、この発明を反射表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、前記液晶セルを、観察側とは反対側の基板の内面に、前記観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射手段を複数の画素毎に設けた反射型液晶セルとし、この反射型液晶セルの観察側に1枚の偏光板を配置するとともに、前記液晶セルと前記偏光板との間に、透過光の常光と異常光との間に1/4波長の位相差を与えるλ/4板を配置すればよい。
また、この発明を反射表示と透過表示の両方の表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、前記液晶セルを、観察側とは反対側の基板の内面に、複数の画素をそれぞれ前記観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射表示部と、前記反対側から入射した光を前記観察側へ透過させる透過表示部とに区分する反射手段を設けた反射/透過型液晶セルとし、この反射/透過型液晶セルを挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板をそれぞれの透過軸を実質的に直交させて配置するとともに、前記液晶セルと前記一対の偏光板のうちの少なくとも観察側の偏光板との間に、透過光の常光と異常光との間に1/4波長の位相差を与えるλ/4板を配置すればよい。
この発明の液晶表示素子は、液晶分子を実質的に垂直に配向させた誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層を有し、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有しない液晶セルを備え、前記液晶セルの少なくとも観察側に、偏光板を、その透過軸の向きを前記液晶セルの液晶分子が実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるように設定して配置したものであるため、前記液晶セルに前記ブラックマスクが無くても、複数の画素の間の領域に光漏れを生じることはない。
しかも、この液晶表示素子は、前記液晶セルが各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有していないため、前記ブラックマスクの一側縁または両側縁が画素の側縁部とラップすることによる開口率の低下は無い。
したがって、この液晶表示素子によれば、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができる。
この発明を、透過表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、前記液晶セルを、入射光の反射手段を有しない透過型液晶セルとし、この透過型液晶セルを挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板を、それぞれの透過軸を実質的に直交させて配置することにより、前記液晶セルの液晶分子が実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるようにすればよく、このようにすることにより、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができる。
また、この発明を反射表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、前記液晶セルを、観察側とは反対側の基板の内面に、前記観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射手段を複数の画素の配列領域毎に設けた反射型液晶セルとし、この反射型液晶セルの観察側に1枚の偏光板を配置するとともに、前記液晶セルと前記偏光板との間にλ/4板を配置することにより、前記液晶セルの液晶分子が実質的に垂直に配向したときの表示を黒になるようにすればよく、このようにすることにより、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができる。
また、この発明を反射表示と透過表示の両方の表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、前記液晶セルを、観察側とは反対側の基板の内面に、複数の画素をそれぞれ前記観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射表示部と、前記反対側から入射した光を前記観察側へ透過させる透過表示部とに区分する反射手段を設けた反射/透過型液晶セルとし、この反射/透過型液晶セルを挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板をそれぞれの透過軸を実質的に直交させて配置するとともに、前記液晶セルと前記一対の偏光板のうちの少なくとも観察側の偏光板との間にλ/4板を配置することにより、反射表示のときも透過表示のときも、前記液晶セルの液晶分子が実質的に垂直に配向したときの表示を黒になるようにすればよく、このようにすることにより、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができる。
図1〜図7はこの発明の第1の実施例を示しており、図1は液晶表示素子の液晶セルの一部分の平面図、図2及び図3は前記液晶表示素子の図1におけるII―II線及びIII―III線に沿う拡大断面図である。
この実施例の液晶表示素子は、外部環境の光である外光を利用する反射表示と、液晶表示素子の観察側とは反対側に配置された面光源30からの照明光を利用する透過表示との両方の表示を行なうものであり、図1〜図3に示したように、反射/透過型液晶セル1と、前記液晶セル1を挟んで配置された観察側及びその反対側の一対の偏光板25,26と、前記液晶セル1と前記一対の偏光板24,25との間にそれぞれ配置された2枚のλ/4板27,28と、前記液晶セル1の観察側基板2と観察側のλ/4板27との間に設けられた拡散層29とを備えている。
前記液晶セル1は、TFTをアクティブ素子とするアクティブマトリックス型のものであり、観察側(図2及び図3において上側)及びその反対側(図2及び図3において下側)の一対の透明基板2,3の対向する内面のうち、一方の基板、例えば観察側とは反対側の基板3の内面に、行方向及び列方向に配列する複数の透明な画素電極4と、これらの画素電極4にそれぞれ接続された複数のTFT5と、各画素電極行毎にその一側に沿わせて形成され、各行のTFT5にゲート信号を供給する複数のゲート配線12と、各画素電極列毎にその一側に沿わせて形成され、各列のTFT5にデータ信号を供給する複数のデータ配線13が設けられ、他方の基板、つまり観察側基板2の内面に、前記複数の画素電極4とそれぞれ対向する領域により行方向及び列方向にマトリックス状に配列する複数の画素Aを形成する一枚膜状の透明な対向電極17と、前記複数の画素Aにそれぞれ対応する赤、緑、青の3色のカラーフィルタ18R,18G,18Bが設けられている。
なお、図1ではTFT5を簡略化して示しているが、前記TFT5は、図3に示したように、反対側基板3の基板面上に設けられたゲート電極6と、このゲート電極6を覆うゲート絶縁膜7と、このゲート絶縁膜7の上に前記ゲート電極6と対向させて形成されたi型半導体膜8と、このi型半導体膜8の両側部の上にn型半導体膜9を介して形成されたソース電極10及びドレイン電極11とからなっている。
また、前記複数のゲート配線12は、前記反対側基板3の基板面上に形成されており、前記複数のTFT5のゲート電極6は、そのTFT5に対応するゲート配線12に一体に形成されている。
なお、前記TFT5のゲート絶縁膜(透明膜)7は、前記反対側基板3のほぼ全面にわたって形成されており、前記複数のゲート配線12は、前記ゲート絶縁膜7により覆われている。
一方、前記複数のデータ配線13は、前記ゲート絶縁膜7の上に形成されており、前記TFT5のドレイン電極11は、そのTFT5に対応するデータ配線13に接続されている。
また、前記複数の画素電極4は、前記ゲート絶縁膜7の上に形成されており、その一端縁部を対応するTFT5のソース電極10に接続されている。
そして、前記反対側基板3の内面には、前記複数のTFT5とデータ配線13とを覆う透明なオーバーコート絶縁膜14が、その縁部を前記複数の画素電極4の周縁部の上に僅かな重なり幅で重ねて設けられている。
さらに、前記反対側基板3の内面には、前記各画素電極行にそれぞれ対応させて、補償容量電極15が設けられている。
この補償容量電極15は、前記反対側の基板3の基板面上に、各画素電極4のTFT接続側とは反対側の端縁部と両側縁部とに対応する形状に形成されており、この補償容量電極15と、前記画素電極4の端縁部及び両側縁部と、その間のゲート絶縁膜7とにより、非選択期間の画素電極4の電位を補償する補償容量が形成されている。
なお、前記複数のゲート配線12とデータ配線13及び補償容量電極15は、アルミニウム系合金等の低抵抗金属により形成されており、前記複数のゲート配線12と補償容量電極15の端部は、反対側基板3の一端縁部に形成された図示しない端子配列部に導出され、前記複数のデータ配線13の端部は、前記反対側基板3の一側縁部に形成された図示しない端子配列部に導出されている。
また、前記反対側基板3の内面には、前記複数の画素電極4と反対側基板3の基板面との間に、前記複数の画素Aをそれぞれ観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射表示部A1と観察側とは反対側から入射した光を前記観察側へ透過させる透過表示部A2とに区分する反射手段16が設けられている。
この反射手段16は、反対側基板3の基板面上または前記TFT5のゲート絶縁膜7上(図2では基板面上)に複数の画素Aにそれぞれ部分的に対応させて形成された複数の鏡面反射膜(例えばアルミニウム系合金膜)27aからなっている。
この実施例では、前記反射膜27aを複数の画素Aの中央の領域にそれぞれ対応させて形成し、各画素Aの前記反射膜27aに対応する中央領域を反射表示部A1とし、その周囲の領域を透過表示部A2としている。
また、前記反対側の基板3の基板面上に形成されたアルミニウム系合金等の金属膜からなる前記補償容量電極15は反射膜を兼ねており、したがって、前記複数の画素Aの前記補償容量電極15に対応する縁部領域も、観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射表示部A1aとされている。
一方、観察側基板2の内面に設けられた赤、緑、青の3色のカラーフィルタ18R,18G,18Bは、前記観察側基板2の基板面上に形成されており、これらのカラーフィルタ18R,18G,18Bの上に、前記複数の画素Aの前記反射膜27aに対応する中央領域の反射表示部A1及び前記補償容量電極15に対応する縁部領域の反射表示部A1aのセルギャップを前記透過表示部A2のセルギャップよりも小さくするためのセルギャップ調整用透明膜19が設けられている。
また、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bにはそれぞれ、前記画素Aの中央領域の反射表示部A1に部分的に対応する開口20が設けられており、前記セルギャップ調整用透明膜19は、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bの開口20内に充填して設けられている。なお、この実施例では、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bの開口20を前記反射表示部A1の中央の領域に対応させて形成している。
さらに、前記観察側基板2の内面には、前記反対側基板3の内面に設けられた複数のTFT5にそれぞれ対応させて、前記TFT5への光の入射を阻止するTFT用遮光膜21が設けられている。
このTFT用遮光膜21は、観察側基板2の基板面上に、前記TFT5の全域を覆う必要最小限の面積に形成されており、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bは、前記TFT用遮光膜21の形成部を避けて形成されている。
なお、この実施例では、図3に示したように、前記TFT用遮光膜21を、黒色顔料を添加した黒色レジストによりカラーフィルタ18R,18G,18Bと同じ膜厚に形成しているが、このTFT用遮光膜21は、例えばクロム膜と酸化クロム膜の積層膜により形成してもよい。
そして、前記対向電極17は、前記カラーフィルタ18R,18G,18B及びTFT用遮光膜21とセルギャップ調整用透明膜19の上に形成されている。
さらに、前記観察側基板2と反対側基板3の内面にはそれぞれ、前記電極4,17を覆って垂直配向膜22,23が形成されており、これらの基板2,3の内面、つまり前記垂直配向膜22,23の膜面は、互いに平行な方向にラビング処理されている。
前記観察側と反対側の一対の基板2,3は、前記複数の画素Aがマトリックス状に配列している表示エリアを囲む枠状のシール材(図示せず)を介して接合されており、この一対の基板2,3間の前記シール材により囲まれた領域に、誘電異方性が負のネマティック液晶材料からなる液晶層24が設けられている。
この液晶層24の液晶分子24aは、垂直配向膜22,23の配向性により、一対の基板2,3面に対して実質的に垂直に配向しており、前記複数の画素Aの画素電極4と対向電極17との間にON電界を印加したときに、前記基板2,3面に対し、前記垂直配向膜22,23のラビング方向に沿った方向に分子長軸を揃えて倒伏配向する。
すなわち、前記液晶セル1は、液晶分子24aを実質的に垂直に配向させた誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層24を有するものであり、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクは無い。
そして、この実施例では、前記液晶セル1のセルギャップ調整用透明膜19を、前記画素Aの中央領域及び縁部領域の反射表示部A1,A1aのセルギャップが透過表示部A2のセルギャップの略1/2になる厚さに形成することにより、前記複数の画素Aの中央領域及び縁部領域の反射表示部A1,A1aの液晶層厚dを前記複数の画素Aの透過表示部A2の液晶層厚dの略1/2にするとともに、これらの液晶層厚d,dの値と液晶の屈折率異方性Δnとを選択することにより、ON電界印加時、つまり液晶分子24aが前記ラビング方向に分子長軸を揃えて倒伏配向したときの前記反射表示部A1,A1aのΔndと前記透過表示部A2のΔndとをそれぞれ、Δnd=140±40nm、Δnd=270±40nmに設定している。
また、前記観察側及び反対側の一対の偏光板25,26はそれぞれ、互いに直交する方向に透過軸と吸収軸を有する吸収偏光板であり、観察側偏光板25は前記液晶セル1の観察側に配置され、反対側偏光板26は前記液晶セル1の反対側に配置されている。
また、前記2枚のλ/4板27,28はそれぞれ、透過光の常光と異常光との間に1/4波長(140±40nm)の位相差を与える位相差板であり、その一方のλ/4板(以下、観察側λ/4板と言う)27は、前記液晶セル1の観察側基板2と前記観察側偏光板25との間に配置され、他方のλ/4板(以下、反対側λ/4板と言う)28は、前記液晶セル1の反対側基板3と前記反対側偏光板26との間に配置されている。
そして、この液晶表示素子では、前記観察側偏光板25と反対側偏光板26を、その透過軸25a,26aの向きを前記液晶セル1の液晶分子24aが基板2,3面に対して実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるように設定して配置している。
図4は前記液晶セル1の一対の基板2,3の内面(垂直配向膜22,23の膜面)のラビング方向2a,3aと、観察側及び反対側の偏光板25,26の透過軸25a,26aの向きと、観察側及び反対側のλ/4板27,28の遅相軸27a,28aの向きを示している。
図4のように、前記液晶セル1の一対の基板2,3の内面は、互いに平行で且つ逆向き方向にラビング処理されており、観察側偏光板25は、その透過軸25aを前記一対の基板2,3の内面のラビング方向2a,3aに対して実質的に45°の角度で斜めに交差させて配置され、反対側偏光板26は、その透過軸26aを前記観察側偏光板25の透過軸25aと実質的に直交させて配置されている。
また、観察側λ/4板27は、その遅相軸27aを前記一対の基板2,3の内面のラビング方向2a,3aと実質的に直交させるか、あるいは実質的に平行にし、前記観察側偏光板25の透過軸25aに対して実質的に45°の角度で斜めに交差させて配置されており、反対側λ/4板28は、その遅相軸28aを前記観察側λ/4板27の遅相軸27a実質的に直交(一対の基板2,3の内面のラビング方向2a,3aと実施的に平行、あるいは実質的に直交)させ、前記反対側偏光板26の透過軸26aに対して実質的に45°の角度で斜めに交差させて配置されている。
また、前記液晶セル1と観察側λ/4板27との間に設けられた拡散層29は、一方の面から入射した光を拡散させて他方の面から出射する前方拡散層であり、この拡散層29は、光拡散粒子が混入された粘着剤または樹脂フィルムからなっている。
この液晶表示素子は、前記液晶セル1の液晶層24の複屈折作用と、前記観察側及び反対側のλ/4板27,28の位相差とにより入射光の偏光状態を制御して表示するものであり、前記液晶セル1の各画素Aの液晶分子24aは、前記画素Aの電極4,17間にOFF電界を印加したときに、初期の垂直配向状態に配向し、ON電界を印加したときに、基板2,3面に対して倒伏する方向に配向状態を変える。
図5は前記液晶セル1の1つの画素AにおけるOFF電界印加時とON電界印加時の液晶分子24aの配向状態を示す模式図であり、この実施例では前記液晶セル1の一対の基板2,3の内面を互いに平行で且つ逆向き方向にラビング処理しているため、前記液晶分子24aは、図5(a)に示したOFF電界印加時の垂直配向状態から、ON電界の印加により、図5(b)に示したように、前記基板2,3面に対し、前記ラビング方向2a,3aに沿った方向に分子長軸を揃えて倒伏した非ツイストのホモジニアス配向状態に配向する。
したがって、前記液晶セル1の各画素Aのうち、前記液晶分子24aを初期の垂直配向状態に配向させるOFF電界が印加された画素Aに入射した光は、液晶層24を複屈折作用をほとんど受けずに透過して出射し、液晶分子24aを基板2,3面に対して倒伏配向させるON電界が印加された画素Aに入射した光は、前記液晶層24の複屈折作用により偏光状態を変えて出射する。
そして、この液晶表示素子は、前記液晶セル1の反対側基板3の内面に、前記複数の画素Aをそれぞれ観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射表示部A1と前記反対側から入射した光を前記観察側へ透過させる透過表示部A2とに区分する反射手段16を設けているため、外光を利用する反射表示と、面光源30からの照明光を利用する透過表示との両方の表示を行なうことができる。
なお、この実施例では上述したように、前記液晶セル1の複数の画素Aの補償容量電極15に対応する縁部領域も反射表示部A1aとしているため、外光を利用する反射表示を、前記複数の画素Aの前記反射手段16を形成する反射膜27aに対応する中央領域の反射表示部A1と、前記償容量電極15に対応する縁部領域の反射表示部A1aとによって行なうことができる。
前記液晶表示素子の外光を利用する反射表示について説明すると、図6は前記液晶表示素子の反射表示の模式図であり、前記液晶セル1の1つの画素Aの中央領域及び縁部領域の反射表示部A1,A1aの表示を示している。
図6において、(a)は前記画素Aの電極4,17間に液晶分子24aを初期の垂直配向状態に配向させるOFF電界を印加したときの表示を示し、(b)は前記画素Aの電極4,17間に液晶分子24aを倒伏配向させるON電界を印加したときの表示を示している。
この液晶表示素子は、外光を利用する反射表示のときは、前記液晶セル1の観察側に配置された観察側偏光板25に偏光子と検光子とを兼ねさせる1枚偏光板型の表示を行なうものであり、この反射表示のときは、図6(a),(b)に矢線で示したように、観察側から入射した外光aが、観察側偏光板25によりその透過軸25aに平行な直線偏光aとされ、さらに観察側λ/4板27により、その光の進行方向から見て左右いずれか一方回りの円偏光aとされて液晶セル1の液晶層24に入射する。
そして、OFF電界印加時は、前記液晶層24の液晶分子24aが実質的に垂直に配向しているため、前記観察側λ/4板27により円偏光aとされて液晶層24に入射した光は、前記液晶層24を複屈折作用をほとんど受けずに前記円偏光aのまま透過し、その光のうち、前記画素Aの中央領域及び縁部領域の反射表示部A1,A1aに入射して前記液晶層24を透過した光が反射膜16a及び補償容量電極15により反射され、前記液晶層24を前記円偏光aのまま再び透過して図6(a)のように前記液晶セル1の観察側に出射する。
前記液晶セル1の観察側に出射した前記円偏光aは、前記観察側λ/4板27により、観察側から観察側偏光板25を透過して入射した前記直線偏光aと実質的に直交する直線偏光aとされて前記観察側偏光板25に入射し、この観察側偏光板25により吸収され、前記OFF電界を印加した画素Aの表示が黒になる。
また、ON電界印加時は、前記液晶層24の液晶分子24aが上述したように基板2,3面のラビング方向2a,3aに沿った方向に分子長軸を揃えて倒伏配向するため、前記観察側λ/4板27により円偏光aとされて液晶層24に入射した光は、前記液晶層24の複屈折作用により偏光状態を変え、その光のうち、前記画素Aの中央領域及び縁部領域の反射表示部A1,A1aに入射して前記液晶層24を透過した光が反射膜16a及び補償容量電極15により反射され、前記液晶層24を再び偏光状態を変えて透過して前記液晶セル1の観察側に出射する。
このON電界印加時における前記反射表示部A1,A1aの液晶層24の複屈折作用は、液晶分子24aを倒伏配向させたときの前記反射表示部A1,A1aのΔndが上述したように140±40nmであるため、λ/4板と実質的に同じであり、したがって、前記観察側λ/4板27により円偏光aとされて前記反射表示部A1,A1aの液晶層24に入射した光は、前記液晶層24により観察側から観察側偏光板25を透過して入射した前記直線偏光aと実質的に同じ直線偏光(図示せず)とされて反射膜16aにより反射され、さらに前記液晶層24により、前記観察側λ/4板27を透過して液晶層24に入射した円偏光aとは回転方向が逆の円偏光aとされて図6(b)のように前記液晶セル1の観察側に出射する。
前記液晶セル1の観察側に出射した前記円偏光aは、前記観察側λ/4板27により、観察側から観察側偏光板25を透過して入射した前記直線偏光aと実質的に同じ直線偏光aとされて前記観察側偏光板25に入射し、この観察側偏光板25を透過して観察側に出射し、前記OFF電界を印加した画素Aの表示が明表示になる。
なお、この反射表示のときは、観察側から入射した光のうち、前記画素Aの透過表示部A2に入射して液晶層24を透過した光は、前記液晶セル1の反対側に出射する。
すなわち、この液晶表示素子は、OFF電界を印加したときの表示が黒であるノーマリーブラックモードの反射表示を行なうものであり、各画素Aの表示はそれぞれ、OFF電界の印加により液晶分子24aを初期の垂直配向状態に配向させたときに黒になり、ON電界の印加により前記液晶分子24aを倒伏配向させたときに明表示になる。
前記各画素Aの明表示はそれぞれ、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bにより着色された赤、緑、青のいずれかの色の表示であり、これらの色によってフルカラー画像が表示される。
また、この液晶表示素子は、前記液晶セル1の反対側基板3の内面に、複数の画素Aをそれぞれ反射表示部A1と透過表示部A2とに区分する反射手段16を設けているため、前記外光を利用する反射表示のときの偏光板による光吸収は、観察側偏光板25による吸収だけであり、したがって、前記反射表示によるカラー画像を充分に明るくすることができる。
しかも、この液晶表示素子では、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bにそれぞれ、前記画素Aの中央領域の反射表示部A1に部分的に対応する開口20を設けているため、前記反射表示のときに、複数の画素Aの中央領域の反射表示部A1からそれぞれ、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bにより着色された赤、緑、青のいずれかの色の着色光と、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bの開口内を透過した非着色光とを出射させることができ、したがって、反射表示の明るさを前記非着色光により底上げし、さらに明るいカラー画像を表示することができる。
次に、面光源30からの照明光を利用する透過表示について説明すると、図7は前記液晶表示素子の透過表示の模式図であり、前記液晶セル1の1つの画素Aの透過表示部A2の表示を示している。
図7において、(a)は前記画素Aの電極4,17間に液晶分子24aを初期の垂直配向状態に配向させるOFF電界を印加したときの表示を示し、(b)は前記画素Aの電極4,17間に液晶分子24aを倒伏配向させるON電界を印加したときの表示を示している。
この液晶表示素子は、前記面光源30からの照明光を利用する透過表示のときは、液晶セル1の反対側に配置された反対側偏光板26を偏光子とし、液晶セル1の観察側に配置された観察側偏光板25を検光子として表示するものであり、この透過表示のときは、図7(a),(b)に矢線で示したように、観察側とは反対側から入射した照明光bが、反対側偏光板26によりその透過軸26aに平行な直線偏光bとされ、さらに反対側λ/4板28により、その光の進行方向から見て左右いずれか一方回りの円偏光bとされて液晶セル1の液晶層24に入射する。
なお、この透過表示のときは、前記液晶セル1に入射した光のうち、複数の画素Aの透過表示部A2に入射した光が液晶層24に入射し、反射表示部A1に入射した光は前記反射膜16aにより反対側に反射される。
そして、OFF電界印加時は、前記液晶層24の液晶分子24aが実質的に垂直に配向しているため、前記反対側λ/4板28により円偏光bとされて前記画素Aの透過表示部A2に入射した光は、前記液晶層24を複屈折作用をほとんど受けずに前記円偏光bのまま透過して図7(a)のように前記液晶セル1の観察側に出射する。
前記液晶セル1の観察側に出射した前記円偏光bは、観察側λ/4板27により、前記反対側偏光板26を透過して入射した前記直線偏光bと実質的に同じ直線偏光bとされて観察側偏光板25に入射し、この観察側偏光板25により吸収され、前記OFF電界を印加した画素Aの表示が黒になる。
また、ON電界印加時は、前記液晶層24の液晶分子24aが上述したように基板2,3面のラビング方向2a,3aに沿った方向に分子長軸を揃えて倒伏配向するため、前記反対側λ/4板28により円偏光bとされて前記画素Aの透過表示部A2に入射した光は、前記液晶層24の複屈折作用により偏光状態を変えて前記液晶セル1の観察側に出射する。
このON電界印加時における前記反射表示部A1の液晶層24の複屈折作用は、液晶分子24aを倒伏配向させたときの前記透過表示部A2のΔndが上述したように270±40nmであるため、λ/2板と実質的に同じであり、したがって、前記反対側λ/4板28により円偏光bとされて前記透過表示部A2の液晶層24に入射した光は、前記液晶層24により回転方向が逆の円偏光bとされて図7(b)のように前記液晶セル1の観察側に出射する。
前記液晶セル1の観察側に出射した前記円偏光bは、観察側λ/4板27により、前記反対側偏光板26を透過して入射した前記直線偏光bと実質的に直交する直線偏光bとされて観察側偏光板25に入射し、この観察側偏光板25を透過して観察側に出射し、前記OFF電界を印加した画素Aの表示が明表示になる。
すなわち、この液晶表示素子は、前記面光源30からの照明光を利用する透過表示のときもノーマリーブラックモードの表示を行なうものであり、各画素Aの表示はそれぞれ、OFF電界の印加により液晶分子24aを初期の垂直配向状態に配向させたときに黒になり、ON電界の印加により前記液晶分子24aを倒伏配向させたときに明表示になる。
この透過表示のときも、前記各画素Aの明表示はそれぞれ、前記カラーフィルタ18R,18G,18Bにより着色された赤、緑、青のいずれかの色の表示であり、これらの色によってフルカラー画像が表示される。
また、この透過表示のときは、面光源30から出射して液晶表示素子の観察側に出射する光の経路に反対側偏光板26と観察側偏光板25とが介在するが、前記面光源30から出射した光は、前記反対側偏光板26と観察側偏光板25とをそれぞれ一度ずつ透過するだけであるため、偏光板による光の吸収は、前記反射表示のときと同じであり、したがって明るいカラー画像を表示することができる。
なお、前記面光源30は、外光を利用する反射表示のときに補助光源として利用することもでき、その場合も、前記反射表示と透過表示の両方がノーマリーブラックモードであるため、反射表示と透過表示とを同時に行なうことができる。
さらに、この液晶表示素子は、前記複数の画素Aの中央領域及び縁部領域の反射表示部A1,A1aの液晶層厚dを、透過表示部A2の液晶層厚dよりも小さくしているため、前記反射表示部A1,A1aの液晶層24を往復して透過する光に対する前記液晶層24の複屈折作用と、前記透過表示部A2の液晶層24を一度だけ透過する光に対する前記液晶層24の複屈折作用との差を小さくし、前記反射表示によるカラー画像と前記透過表示によるカラー画像との両方を、ほとんど差の無い品質で表示することができる。
この実施例では、前記反射表示部A1,A1aの液晶層厚dを前記透過表示部A2の液晶層厚dの略1/2にし、ON電界印加時(液晶分子24aが倒伏配向したとき)の前記反射表示部A1,A1aのΔndと前記透過表示部A2のΔndとをそれぞれ、Δnd=140±40nm、Δnd=270±40nmに設定しているため、前記反射表示のときも前記透過表示のときも、OFF電界の印加により最も暗い黒表示を得、ON電界の印加により最も明るい明表示を得ることができる。
また、上記実施例では、液晶セル1の一対の基板2,3の内面にそれぞれ垂直配向膜22,23を形成し、それぞれの基板2,3の内面(垂直配向膜22,23の膜面)を互いに平行な方向にラビング処理しているため、前記ON電圧を印加したときの液晶分子24aの倒伏方向を前記ラビング方向2a,3aに沿った方向に規定して明表示をさらに明るくし、表示画像のコントラストを向上させることができる。
さらに、上記実施例では、前記液晶セル1と観察側λ/4板27との間に拡散層29を設けているため、前記反射表示のときに反射膜16aによる反射光を前記拡散層29により拡散させて出射し、反射表示をさらに明るくするとともに、反射表示と透過表示の両方の視野角を広くすることができる。
そして、前記液晶表示素子は、反対側基板3の内面に、複数の画素Aをそれぞれ観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射表示部A1と、反対側から入射した光を前記観察側へ透過させる透過表示部A2とに区分する反射手段16を設け、液晶分子24aを一対の基板2,3面に対して実質的に垂直に配向させた誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層24を有し、且つ、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有しない反射/透過型液晶セル1を備え、前記反射/透過型液晶セル1を挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板25,26をそれぞれの透過軸25a,26aを実質的に直交させて配置するとともに、前記液晶セル1と前記一対の偏光板25,25との間にそれぞれλ/4板27,28を配置したものであるため、前記反射表示のときも前記透過表示のときも、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができる。
すなわち、前記液晶表示素子は、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有しない液晶セル1を備えたものであるが、前記液晶セル1の液晶層24の液晶分子24aのうち、マトリックス状に配列している複数の画素Aの間の領域の液晶分子24aは、前記画素Aの電極4,17間に印加された電界の影響をほとんど受けないため、この画素間領域の液晶分子24aは、常に基板面に対して実質的に垂直に配向した状態にある。
そして、前記液晶表示素子では、前記液晶セル1を挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板25,26をそれぞれの透過軸25a,26aを実質的に直交させて配置するとともに、前記液晶セル1と前記一対の偏光板25,25との間にそれぞれλ/4板27,28を配置することにより、上述したように、前記液晶セル1の液晶分子24aが実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるようにしているため、液晶分子24aが実質的に垂直に配向した状態にある画素間領域は、その全域にわたって常に黒であり、したがって、前記画素間領域に光漏れを生じることはない。
つまり、前記液晶表示素子にその観察側から観察側偏光板25と観察側λ/4板27とを透過して入射した光(外光)は、画素間領域にも入射し、その光のうち、ゲート配線12及びデータ配線13と補償容量電極15のはみ出し部に入射した光が反射されるが、その反射光は、上述した反射表示のOFF電界印加時と同様に前記観察側偏光板25により吸収され、また前記画素間領域のゲート配線12及びデータ配線13と補償容量電極15の無い部分に入射した光は液晶セル1の反対側に出射するため、観察側から前記画素間領域に入射した光の反射光が前記観察側に漏れることはない。
また、前記液晶表示素子に観察側とは反対側から反対側偏光板26と反対側λ/4板28とを透過して入射した光(例えば面光源30からの照明光)は、前記画素間領域にも入射し、その光のうち、前記画素間領域のゲート配線12及びデータ配線13と補償容量電極15の無い部分に入射した光が前記画素間領域を透過して液晶セル1の観察側に出射するが、その反射光は、上述した透過表示のOFF電界印加時と同様に前記観察側偏光板25により吸収され、また前記ゲート配線12及びデータ配線13と補償容量電極15のはみ出し部に入射した光は反射されて液晶セル1の反対側に出射するため、観察側とは反射側から前記画素間領域に入射した光が前記観察側に漏れることはない。
しかも、前記液晶表示素子は、前記液晶セル1が各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有していないため、前記ブラックマスクの一側縁または両側縁が画素Aの側縁部とラップすることによる開口率の低下は無い。
したがって、前記液晶表示素子によれば、画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示し、しかも開口率を高くすることができる。
また、前記液晶表示素子は、前記ブラックマスクを有しない液晶セル1を備えたものであるが、前記液晶セル1の対向電極17が設けられた観察側基板2の内面に、前記液晶セル1の反対側基板3の内面に設けられた複数のTFT5にそれぞれ対応させて、前記TFT5への光の入射を阻止するTFT用遮光膜21を設けているため、前記TFT5の光による誤動作を無くし、再現性の良い高品質の画像を表示することができる。
なお、上記実施例では、液晶セル1の複数の画素Aの中央領域と補償容量電極15に対応する縁部領域とを反射表示部A1,A1aとしているが、前記複数の画素Aの反射表示部と透過表示部は任意に設定すればよい。
さらに、上記実施例では、液晶セル1の複数の画素Aをそれぞれ反射表示部A1と透過表示部A2とに区分する反射手段16を形成する複数の反射膜16aを、液晶セル1の反対側基板3の基板面上またはTFT5のゲート絶縁膜7上(図2では基板面上)に設けるとともに、前記ゲート絶縁膜7上に複数の画素電極4を設けているが、例えば、複数のTFT5とデータ配線13とを覆う透明なオーバーコート絶縁膜14を画素電極4上も覆うように設け、その上に前記複数の反射膜16aと画素電極4とを重ねて形成して、前記画素電極4をオーバーコート絶縁膜14に設けたコンタクト孔を介してTFT5のソース電極10に接続してもよく、その場合は、前記反射膜16aをTFT5を覆って設けて、前記TFT用遮光膜21を省略してもよい。
また、上記実施例では、液晶セル1の一対の基板2,3の内面(垂直配向膜22,23の膜面)を互いに平行で且つ逆方向にラビング処理しているが、前記一対の基板2,3の内面は、互いに平行で且つ同方向にラビング処理してもよく、その場合も上記実施例と同様に、ON電界を印加したときの液晶分子24aの倒伏方向を前記ラビング方向に沿った方向に規定し、明表示をさらに明るくして表示画像のコントラストを向上させることができる。
さらに、前記ラビング処理は、前記一対の基板2,3のいずれか一方の内面だけに施してもよく、その場合は、液晶分子24aがラビング処理を施した一方の基板側においてラビング方向に沿った方向に分子長軸を揃えて略水平に倒伏し、且つラビング処理を施さない他方の基板側においてその基板面に対して互いに逆向きの2つの方向に傾いた状態で配向するため、表示の視野角を広くすることができる。
さらにまた、前記ラビング処理は、一対の基板2,3のいずれにも施さなくてもよく、その場合は、液晶分子24aがON電界の印加により、一対の基板2、3の両方の基板面に対して互いに逆向きの2つの方向に傾いた状態で配向するため、表示の視野角をさらに広くすることができる。
また、上記実施例では、液晶セル1の複数の画素Aをそれぞれ反射表示部A1と透過表示部A2とに区分する反射手段16を、平坦な反射膜16aにより形成しているが、前記反射手段16を形成する反射膜16aの反射面を凹凸面に形成し、上記実施例において液晶セル1と観察側λ/4板27との間に設けた拡散層29を省略してもよい。
また、上記実施例では、液晶セル1と観察側及び反対側の一対の偏光板25,26との間にそれぞれλ/4板27,28を配置しているが、λ/4板は、前記液晶セル1と観察側偏光板25との間に1枚だけ配置してもよい。
さらに、上記実施例の液晶表示素子は反射表示と透過表示の両方の表示を行なうものであるが、この発明は、透過表示を行なう液晶表示素子や、反射表示を行なう液晶表示素子にも適用することができる。
この発明を透過表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、液晶セルを、一方の基板の内面に複数の画素電極とこれらの画素電極にそれぞれ接続された複数のTFT及び複数のゲート配線及び複数のデータ配線が設けられ、他方の基板の内面に前記複数の画素電極とそれぞれ対向する領域により行方向及び列方向にマトリックス状に配列する複数の画素を形成する対向電極が設けられ、前記一対の基板間に、液晶分子を前記基板面に対して実質的に垂直に配向させた誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層が設けられ、且つ、入射光の反射手段と、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクとを有しない透過型液晶セルとし、この透過型液晶セルを挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板を、それぞれの透過軸を実質的に直交させて配置することにより、前記液晶セルの液晶分子が実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるようにすればよく、このようにすることにより、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができる。
なお、この透過表示を行なう液晶表示素子は、前記透過型液晶セルと前記一対の偏光板のうちの少なくとも観察側の偏光板との間にλ/4板を配置した構成とするのが好ましく、このようにすることにより、液晶表示素子を明るい環境下で使用するときの、観察側から入射して画素間領域ゲート配線及びデータ配線や補償容量電極のはみ出し部により反射された光の観察側への漏れを無くし、明るい環境下でも高コントラストの画像を表示することができる。
また、この発明を反射表示を行なう液晶表示素子に適用する場合は、前記液晶セルを、観察側とは反対側の基板の内面に、前記観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射手段を複数の画素毎に設けた反射型液晶セルとし、この反射型液晶セルの観察側に1枚の偏光板を配置するとともに、前記液晶セルと前記偏光板との間にλ/4板を配置することにより、前記液晶セルの液晶分子が実質的に垂直に配向したときの表示を黒になるようにすればよく、このようにすることにより、開口率を高くし、しかも画素間領域からの光漏れを無くして高コントラストの画像を表示することができる。
この発明の一実施例を示す液晶表示素子の液晶セルの一部分の平面図。 前記液晶表示素子の図1におけるII―II線に沿う拡大断面図。 前記液晶表示素子の図1におけるIII―III線に沿う拡大断面図。 前記液晶表示素子の液晶セルの一対の基板の内面のラビング方向と、観察側及び反対側の偏光板の透過軸の向きと、観察側及び反対側のλ/4板の遅相軸の向きを示す図。 前記液晶表示素子における液晶分子のOFF電界印加時とON電界印加時の配向状態を示す模式図。 前記液晶表示素子の反射表示の模式図。 前記液晶表示素子の透過表示の模式図。
符号の説明
1…液晶セル、2,3…基板、4…画素電極、5…TFT、12…ゲート配線、13…データ配線、15…補償容量電極、16…反射手段、16a…反射膜、17…対向電極、18R,18G,18B…カラーフィルタ、A…画素、A1…反射膜に対応する反射表示部、A1a…補償容量電極に対応する反射表示部、A2…透過表示部、19…セルギャップ調整用透明膜、22,23…垂直配向膜、2a,3a…ラビング方向、24…液晶層、24a…液晶分子、25,26…偏光板、25a,26a…透過軸、27,28…λ/4板、27a,28a…遅相軸、29…拡散層、30…面光源。

Claims (4)

  1. 表示の観察側及びその反対側の一対の基板の対向する内面のうち、一方の基板の内面に、複数の画素電極とこれらの画素電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタ及び複数のゲート配線及び複数のデータ配線が設けられ、他方の基板の内面に、前記複数の画素電極とそれぞれ対向する領域により行方向及び列方向にマトリックス状に配列する複数の画素を形成する対向電極が設けられ、前記一対の基板間に、液晶分子を前記基板面に対して実質的に垂直に配向させた誘電異方性が負の液晶材料からなる液晶層が設けられ、且つ、各画素行及び各画素列の行間及び列間領域に対応するブラックマスクを有しない液晶セルと、
    前記液晶セルの少なくとも観察側に、透過軸の向きを前記液晶セルの液晶分子が前記基板面に対して実質的に垂直に配向したときの表示が黒になるように設定して配置された偏光板とを備えたことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 液晶セルは、入射光の反射手段を有しない透過型液晶セルであり、前記透過型液晶セルを挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板が、それぞれの透過軸を実質的に直交させて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 液晶セルは、観察側とは反対側の基板の内面に、前記観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射手段が複数の画素毎に設けられた反射型液晶セルであり、前記反射型液晶セルの観察側に1枚の偏光板が配置されるとともに、前記液晶セルと前記偏光板との間に、透過光の常光と異常光との間に1/4波長の位相差を与えるλ/4板が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  4. 液晶セルは、観察側とは反対側の基板の内面に、複数の画素をそれぞれ前記観察側から入射した光を前記観察側へ反射する反射表示部と、前記反対側から入射した光を前記観察側へ透過させる透過表示部とに区分する反射手段が設けられた反射/透過型液晶セルであり、前記反射/透過型液晶セルを挟んで、観察側とその反対側の一対の偏光板がそれぞれの透過軸を実質的に直交させて配置されるとともに、前記液晶セルと前記一対の偏光板のうちの少なくとも観察側の偏光板との間に、透過光の常光と異常光との間に1/4波長の位相差を与えるλ/4板が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
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