JP2005291916A - 測位装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電波発信器とアンテナ装置との相対位置を高い精度で検出することができる測位装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置2は、電波発信器1からの電波を受信し、アンテナ装置2に設けたアンテナ21を原点として設定されるアンテナ座標系における電波の到来方向を検出する。アンテナ座標系は三次元の極座標であり、電波発信器1から原点に向かう電波がz軸に対してなす角度φと、z軸と電波発信器1とを含む平面がx軸に対してなす角度θとを求める。アンテナ装置2では、電波発信器1のxy平面からの距離Lvを既知情報に用いて、アンテナ座標系における電波発信器1とアンテナ21との相対位置を算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電波を送信する電波発信器と、電波発信器からの電波を受信するアンテナ装置とを用い、アンテナ装置により検出される電波の到来方向を検出し、電波の到来方向を用いて電波発信器とアンテナとの位置関係を求める測位装置に関するものである。
従来から、無人搬送車やショッピングカートなどにおいて、人の携帯する電波発信器からの電波の到来方向に向かって自動運転する自走装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。すなわち、自走装置が電波発信器からの電波の到来方向に向かって自動運転し、電波発信器と自走装置との距離が小さくなると電波到来方向を検出するための信号強度が飽和することを利用して自走装置を停止させることにより、電波発信器を持っている操作者に自走装置が衝突するのを防止することが記載されている。
また、特許文献1では、電波の到来方向を知るために単一指向性アンテナを機械的に回転させると小型化や軽量化が難しくなることに鑑みて、受信指向性を電子的に制御可能な電子制御式アレーアンテナを用いることが提案されている。電子制御式アレーアンテナとしては、モノポールである励振素子の周囲に等角度間隔で非励振素子を配置してあり、非励振素子に接続した可変リアクタンスのリアクタンス値を変化させることにより指向特性を変化させるものを用いている。
特開2003−177820号公報(第0007段落、図12)
一方、工場内で用いる無人搬送車においては、無人搬送車が自走する領域内の地図情報を持ち、地図情報を用いて目的位置に到達するように走行するものが知られている。この種の無人搬送車では、自走する領域内で自己位置を知らなければ地図情報を用いることができない。また、工場内において用いる無人搬送車では、通過可能な経路が比較的狭いから、自己位置を比較的高い精度で検出することが要求される。
すなわち、特許文献1に記載の技術のように、電波の受信強度がもっとも高くなる方向に自走装置を向けるのではなく、自走装置の自己位置を比較的高い精度で検出することが要求される。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、電波発信器とアンテナ装置との相対位置を高い精度で検出することができる測位装置を提供することにある。
請求項1の発明は、電波を送信する電波発信器と、電波発信器からの電波を受信するアンテナを備えアンテナを原点として設定されるアンテナ座標系における電波の到来方向を検出するアンテナ装置と、アンテナ座標系の1つの基準軸と電波発信器とを含む平面内において前記基準軸の軸方向におけるアンテナと電波発信器との距離を既知情報に用いて前記到来方向からアンテナ座標系における電波発信器とアンテナとの相対位置を算出する位置演算手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、電波発信器からの電波の到来方向と既知情報とを用いて電波発信器とアンテナとの相対位置を算出するから、電波の到来方向を精度よく求めることによって、電波発信器とアンテナとの相対位置を精度よく検出することが可能になる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記アンテナ座標系は三次元の極座標であって、前記アンテナ装置は、アンテナ座標系の原点と前記電波発信器とを結ぶ直線が前記基準軸に対してなす第1の角度と、前記基準軸と電波発信器とを含む平面がアンテナ座標系の他の基準軸に対してなす第2の角度とを前記到来方向として同時に計測することを特徴とする。
この構成によれば、三次元の極座標について2方向を同時に計測することができるから、三次元空間において電波発信器とアンテナとが相対的に移動する場合であっても、三次元空間での相対位置を短時間で算出することが可能になる。すなわち、相対的な移動を伴う場合でもほぼ実時間で位置の追跡が可能になる。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記アンテナは複数個のパラサイト素子を備えパラサイト素子の負荷状態を切り替えることにより受信指向性を変化させる電子走査アンテナであって、アンテナ装置は、電子走査アンテナの負荷状態を時間変化させたときの負荷状態ごとの受信強度から求めた相関行列の成分からなるベクトルを入力とし、前記第1の角度と前記第2の角度とにそれぞれ対応した出力値を出力するニューラルネットワークを備えることを特徴とする。
この構成によれば、パラサイト素子の負荷状態を時間変化させることにより受信指向性を変化させたときの複数の受信強度を用いて第1の角度および第2の角度に相当する出力値を出力させるのであって、ニューラルネットワークを用いることで第1の角度および第2の角度に相当する出力値を同時に得ることができる。また、使用環境に応じてニューラルネットワークを学習させることにより、電波発信器からの直接波だけではなく間接波もアンテナで受信しているような場合でも、電波発信器とアンテナとの相対位置を精度よく求めることが可能になる。
請求項4の発明では、請求項3の発明において、前記ニューラルネットワークの出力は、前記第1の角度および前記第2の角度の正弦および余弦の4つの出力値であることを特徴とする。
この構成によれば、ニューラルネットワークが4種類の出力値を同時に出力するように構成されているから、4種類の情報を組み合わせて第1の角度および第2の角度を求めることができ、ニューラルネットワークのみで第1の角度および第2の角度を求める場合に比較すると、結果の精度および信頼性が高くなる。
請求項5の発明では、請求項2の発明において、前記アンテナは複数個のパラサイト素子を備えパラサイト素子の負荷状態を切り替えることにより受信指向性を変化させる電子走査アンテナであって、アンテナ装置は、前記第1の角度および第2の角度の組と各パラサイト素子に対応するアンテナ出力を成分に持つステアリングベクトルとを対応付けたテーブルと、電子走査アンテナの負荷状態を時間変化させたときの負荷状態ごとの受信強度から求めた相関行列の成分からなるベクトルを入力とし、当該ベクトルとテーブルに格納したステアリングベクトルとの距離が小さいほど値が大きくなるように設定した評価関数の演算を行い、評価関数が最大になるステアリングベクトルをテーブルから求め当該ステアリングベクトルに対応する第1の角度および第2の角度との組を出力する評価演算手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、第1の角度および第2の角度の組と既知のステアリングベクトルとを対応付けたテーブルをあらかじめ作成しておき、アンテナの出力から得られたベクトルとステアリングベクトルとの距離に相当する評価関数を用いてアンテナの出力を評価するから、既知のステアリングベクトルとの距離がもっとも小さくなるように第1の角度および第2の角度を決定することで、第1の角度および第2の角度を再現性よく検出することができる。
請求項6の発明では、請求項1の発明において、前記アンテナ装置は、前記基準軸の軸方向におけるアンテナと電波発信器との距離を計測する計測手段を備えることを特徴とする。
この構成によれば、計測手段により求めた距離を前記既知情報として用いることができ、電波発信器とアンテナとの相対位置を求めるために必要な既知情報をあらかじめ与えておく必要がなく、導入の際の手間が少なくなる。
請求項7の発明では、請求項1ないし請求項6の発明において、前記電波発信器と前記アンテナ装置とを含む空間に固定的に設定されアンテナ座標系の前記基準軸が平行になる基準軸を備えた絶対座標系における他の基準軸の方位を検出する方位検出手段を備え、前記位置演算手段は、別途求めた電波発信器の絶対座標系における座標位置と方位検出手段で求めた方向に基づいて前記アンテナ座標系から絶対座標系に座標変換することにより、電波発信器に対するアンテナの位置を絶対座標系において求めることを特徴とする。
この構成によれば、絶対座標系におけるアンテナの位置を求めることが可能になる。
請求項8の発明では、請求項7の発明において、絶対座標系の1つの基準軸に対してアンテナ座標系の前記基準軸を平行に保つ傾斜防止手段を設けたことを特徴とする。
この構成によれば、傾斜防止手段により絶対座標系に対するアンテナの傾きが防止されるから、電波の到来方向を正確に求めることができる。
請求項9の発明では、請求項7の発明において、絶対座標系の1つの基準軸に対するアンテナ座標系の前記基準軸の傾斜角度を検出する傾きセンサと、傾きセンサにより検出された傾斜角度に応じて前記電波発信器からの電波の到来方向の補正演算を行う補正演算手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、絶対座標系に対してアンテナが傾いている場合でも補正演算により電波発信器からの電波の到来方向を精度よく求めることができる。
本発明の構成によれば、電波発信器からの電波の到来方向と既知情報とを用いて電波発信器とアンテナとの相対位置を算出するから、電波の到来方向を精度よく求めることによって、電波発信器とアンテナとの相対位置を精度よく検出することが可能になるという利点がある。
以下に説明する実施形態は、図1に示すように、定位置に設置した電波発信器1と、電波発信器1からの電波の到来方向を検出するアンテナ装置2とを用い、電波発信器1とアンテナ装置2との相対位置を算出するものである。説明を簡単にするために、電波発信器1は高所に配置され、アンテナ装置2は電波発信器1からの電波を受信可能な領域において電波発信器1との相対高さLvを変化させることなく移動するものとする。この例は、アンテナ装置2を工場内で地上を走行する無人搬送車に設ける場合に相当する。
まず、アンテナ装置2に設けたアンテナ21に原点を設定したアンテナ座標系(座標軸を小文字で表記した座標系)において、電波発信器1とアンテナ装置2との相対位置を求める場合について説明する。アンテナ座標系においてアンテナ21が水平面に対して傾かないものとすれば、アンテナ座標系の1つの基準軸であるz軸と電波発信器1とアンテナ21とを含む平面内で、z軸方向における電波発信器1とアンテナ21との距離は上述した相対高さLvであって既知情報になる。したがって、電波発信器1からアンテナ21への電波の到来方向がわかれば、電波発信器1とアンテナ21との水平面内での距離Lhを求めることができる。ここで、電波の到来方向φをz軸に対する角度として求めるとすれば、距離Lhは、Lh=Lv・tanφになる。この関係は、アンテナ装置2が水平面に平行な面内で移動するものとすれば、x軸およびy軸の向きにかかわらず成立する。
一方、無人搬送車に使用する場合には無人搬送車が走行する空間内での無人搬送車の向きが変化すると、アンテナ座標系におけるz軸と電波発信器1とアンテナ21とを含む平面がx軸に対してなす角度θが変化し、無人搬送車が走行する空間に設定した絶対座標系(座標軸を大文字で表記した座標系)での無人搬送車の位置が変化しなくとも向きが変化するだけでアンテナ21での受信状態に変化が生じることになる。したがって、絶対座標系での無人搬送車の位置を検出しようとすれば、角度θを電波の到来方向として求めることによって、アンテナ座標系における電波発信器1の三次元位置を求め、さらに絶対座標系とアンテナ座標系との間で座標変換が必要になる。また、絶対座標系における電波発信器1の座標位置も必要である。アンテナ座標系のz軸が絶対座標系のZ軸に平行であるように条件が拘束されているときには、アンテナ座標系におけるx軸(またはy軸)と絶対座標系におけるX軸(またはY軸)とがなす角度とがわかれば、アンテナ座標系を絶対座標系に座標変換することができる。つまり、絶対座標系における電波発信器1の位置は既知情報として別途に与えることができるから、絶対座標系において無人搬送車が走行する向き(x軸またはy軸に相当する)がわかれば、アンテナ座標系における電波発信器1の三次元位置を用いて、絶対座標系におけるアンテナ21の位置を特定することができる。無人搬送車が走行する向きを求める技術は周知の種々技術を用いることができる。
上述した例はアンテナ座標系におけるz軸が絶対座標系におけるZ軸と平行であることを前提条件としているが、無人搬送車が傾斜面を移動する場合のように、アンテナ座標系のz軸が絶対座標系のZ軸に対して傾いている場合には、無人搬送車の走行する向きだけではなく、傾きについても検出する必要がある。たとえば、無人搬送車がy軸方向に走行するものとすれば、x軸回りでの傾きの角度であるピッチと、y軸回りでの傾きの角度であるロールとを検出することが必要になる。絶対座標系において無人搬送車が走行する向きはz軸回りの傾き角度であるからヨーに相当し、このことから、ピッチ、ロール、ヨーを求めると、アンテナ座標系から絶対座標系への座標変換が完全なものになると言える。
以上説明したことをまとめると、以下の3種類の場合分けが可能である。すなわち、第1の場合として、電波発信器1とアンテナ21とのz軸方向の距離Lvが既知情報であるときに、電波発信器1とアンテナ21との水平面での距離Lhを求めるには、電波発信器1からアンテナ21に到来する電波のアンテナ座標系におけるz軸に対する到来方向φがわかればよい。第2の場合として、アンテナ座標系におけるz軸が絶対座標系におけるZ軸と平行であるときに、絶対座標系におけるアンテナ21の位置を求めるには電波発信器1からアンテナ21に到来する電波のアンテナ座標系におけるz軸に対する到来方向φだけではなく、x軸に対する到来方向θと、アンテナ座標系でのx軸(またはy軸)が絶対座標系でのX軸(またはY軸)に対してなす角度であるヨーとが必要である。第3の場合は、アンテナ座標系におけるz軸が絶対座標系におけるZ軸に対して傾く可能性がある場合であって、絶対座標系におけるアンテナ21の位置を求めるために、電波発信器1からアンテナ21に到来する電波のアンテナ座標系におけるz軸とx軸とに対する到来方向φ,θと、アンテナ座標系の絶対座標系に対するピッチ、ロール、ヨーとを求めることになる。
上述のように、アンテナ装置2にはアンテナ21への電波の到来方向φ(または、φ,θ)を検出する機能が要求される。そこで、アンテナ21には受信指向性を変化させることができる電子制御式のアレイアンテナ(つまり、電子走査アンテナ)を用いる。この種の電子走査アンテナとしてはフェーズドアレイの原理を用いるものが知られているが、一般にフェーズドアレイの原理によるアンテナ21では、電波発信器1からの電波の到来方向を求める演算の計算量が多くなる。
そこで、アンテナ21には、図2(a)に示すように、リアクタンスの切り替えが可能なパラサイト素子21bを放射素子21aの周囲に等間隔で複数個(図示例では6個)配列した電子走査アンテナ(以下では、「パラサイト負荷切替型アンテナ」と呼ぶ)を用いる。図2では放射素子21aおよびパラサイト素子21bを楕円で示しているが、図は実際の素子形状を表しているのではなく、放射素子21aおよびパラサイト素子21bの素子形状としては種々のものを用いることができる。たとえば、放射素子21aおよびパラサイト素子21bを、ポスト状に形成したり印刷配線基板に平面パターンとして形成したりすることができる。
パラサイト素子21bは、図2(b)のように、放射素子21aと同様に2端子を有しており、一方の端子をスイッチ素子21cを介して開放するか接地するかを選択することにより、リアクタンスを2段階に変化させることができるようにしてある。放射素子21aとパラサイト素子21bとの距離はたとえば使用波長の2分の1よりもやや短い程度に設定されており、スイッチ素子21cによりパラサイト素子21bを開放するか接地するかを切り替えることにより、放射素子21aの周囲の受信指向性を変化させることが可能になっている。したがって、アンテナ21を使用するにあたっては、6個のパラサイト素子21bのうちの1個だけが順次接地されるように、各パラサイト素子21bに設けたスイッチ素子21cをサイクリックに制御する。各パラサイト素子21bに接続したスイッチ素子21cを1回ずつ接地するのに要する時間(つまり、1回の切替周期)は、電波発信器1からの電波をアンテナ21で受信する際の受信状態が切替周期内で変化しない程度の短い時間に設定される。
パラサイト負荷切替型アンテナを用いてアンテナ座標系における電波発信器1の三次元位置を求めるには、まず、パラサイト素子21bを順次接地したときに放射素子21aにおいて得られた受信出力x(t)(i=1,2,……,6)を成分に持つ数1に示す受信ベクトル[x(t)]を用いて数2に示す相関行列Rxxを生成する。ここに、各受信出力x(t)は実部と虚部とを有している。また、[x]はxがベクトルであることを示す。なお、受信ベクトル[x(t)]の成分である受信出力x(t)は同時刻に得られたものではないが、切替周期が短いから実質的に同時刻で得られたとみなしている。
Figure 2005291916
Figure 2005291916
ただし、E[[x]]はアンサンブル平均を表す。相関行列Rxxを評価してアンテナ座標系における電波の到来方向を求める方法には、学習済みのニューラルネットワークを用いる方法と、インターフェロメータと称する評価関数を用いる方法とがある。
ニューラルネットワークを用いる場合には、図3に示すように、ニューラルネットワーク23の前段に前置処理手段22を設け、前置処理手段22において受信ベクトルx(t)から相関行列Rxxを求めた後、相関行列Rxxの成分のうち、数3に示す成分を持つベクトル[b]を生成し、このベクトル[b]を規格化する。ベクトル[b]は、相関行列Rxxの主対角線に対する右側の成分について実部Re(rij)と虚部Im(rij)とを順に並べた成分を有している。
Figure 2005291916
ニューラルネットワーク23は、入力層と中間層と出力層とを備えるRBFニューラルネットワークであって、ニューラルネットワーク23の中間層のニューロンは、数4のように設定してある。
Figure 2005291916
ニューラルネットワーク23により求めようとする値は、図1に示した電波の到来方向φ,θであるから、たとえば、ニューラルネットワーク23を2種類の出力値f([x]),f([x])が得られるように構成し、f([x])=φ、f([x])=θとして、(φ,θ)が既知である複数箇所の教示点に無人搬送車を移動させたときに得られる受信ベクトル[x(t)]でニューラルネットワーク23に教示付き学習を行わせる。教示付き学習により、数5におけるパラメータx、σ 、ωmjの学習が行われ、教示点以外の箇所での到来方向φ,θを求めることが可能になる。ニューラルネットワーク23に学習させる際には、アンテナ21において受信した電波が電波発信器1からの直接波か間接波かにかかわらず、学習したパラメータx、σ 、ωmjに電波の到来方向φ,θが折り込まれるから、間接波が存在している環境下においても間接波が定常的であって無人搬送車の走行する領域内で時間変化を伴わなければ到来方向φ,θを推定することができる。
Figure 2005291916
ニューラルネットワーク23から到来方向φ,θの2種類の出力値を出力するのではなく、到来方向φ,θについてそれぞれ正弦および余弦を出力するように4種類f([x]),f([x]),f([x]),f([x])の出力値を出力する構成とし、f([x])=cosφ,f([x])=sinφ,f([x])=cosθ,f([x])=sinθとしてもよい。この場合には、たとえば、数6における各パラメータx、σ 、ωmjを教示点で学習させればよい。
Figure 2005291916
ニューラルネットワーク23から到来方向φ,θについてそれぞれ正弦および余弦を出力する構成を採用すれば、到来方向φ,θは、次式で求めることができ、2種類の出力値のみを用いる場合に比較すると、多くの情報を用いていることにより、到来方向を求める精度が高くなる。次式におけるiは虚数単位である。
φ=arg{f([x])+if([x])}
θ=arg{f([x])+if([x])}
上述した説明から明らかなように、ニューラルネットワーク23から4種類の出力値cosφ,sinφ,cosθ,sinθを出力する場合には、到来方向φ,θを求める演算をニューラルネットワーク23とは別に行う必要があるから、ニューラルネットワーク23の後段に設けた位置演算手段24を用いて上式の演算を行い到来方向φ,θを算出する。
一方、インタフェロメータと称する評価関数を用いて到来方向φ,θを求める場合には、図4に示すように、図3に示したニューラルネットワーク23に代えて評価関数を求める評価演算手段25と、電波の到来方向φ,θにアンテナ21の出力から求めたステアリングベクトルと称するベクトル値を対応付けたテーブル26とを用いる。
ステアリングベクトルは、実測値または理論値に基づいて求められるものであり、受信アンテナ21に対して信号ベクトル[s(t)]が到来方向(φ,θ)から到来したときの受信出力x(t)を、次式で表したときに得られる[a(φ,θ)]を意味する。
x(t)=[(U+YZ)−1[y]][a(φ,θ)][s(t)]
ただし、Uは単位行列、Yは相互アドミタンス行列、Zはインピーダンス行列、[y]は相互アドミタンス行列Yの第1列ベクトルである。上式は受信出力x(t)を、放射素子21aと各パラサイト素子21bとのそれぞれの組からなる各アンテナの出力の合成とみなしており、ステアリングベクトル[a(φ,θ)]は、放射素子21aと各パラサイト素子21bとのそれぞれの組からなる各アンテナの出力を成分に持つベクトルと言える。
図4に示す構成では、図3に示したニューラルネットワーク23を用いる場合と同様に、前置処理手段22において受信ベクトル[x(t)]から相関行列Rxxを求めており、相関行列Rxxが評価演算手段25への入力になる。評価演算手段25は、既知の到来方向(φ,θ)についてあらかじめ求めてテーブル26に格納してある複数点のステアリングベクトル[a(φ,θ)]を用いて数7に示す評価関数Pintr(φ,θ)を求める。この評価関数Pintr(φ,θ)の分母は、相関行列Rxxの各成分とテーブル26に格納したステアリングベクトル[a(φ,θ)]との距離に相当しており、評価関数Pintr(φ,θ)は電波発信器1からの電波の到来方向φ,θについてたとえば図5のように分布する。ここで、評価関数Pintr(φ,θ)が最大になるステアリングベクトル[a(φ,θ)]に対応する到来方向(φ,θ)は、電波発信器1からの電波の到来方向φ,θとみなすことができる。
Figure 2005291916
上述した技術では、電波の到来方向として図1に示す2つの角度φ,θを求めているが、図1に示す距離Lhのみを求める場合には角度φのみを求めればよいから、上述の説明から角度θに関する構成を省略すればよい。距離Lhの算出は、ニューラルネットワーク23あるいは評価演算手段25の後段に設けた位置演算手段24が行う。ここに、アンテナ座標系のz軸方向におけるアンテナ21と電波発信器1との距離Lvは、z軸に直交する床面のような基準面からアンテナ21までの距離h1と、同じ基準面から電波発信器1までの既知の距離h2との差分|h2−h1|を用いる。つまり、基準面からアンテナ21までの距離h1がわかればよいから、基準面からアンテナ21までの距離h1を一定に保つか、測距センサを用いて基準面とアンテナ21との距離を計測する。
測距センサには、周知のものを用いることができ、たとえば超音波を床面に向かって間欠的に発信し、超音波の発信から受信までの時間を距離に換算する構成の測距センサ、レーザのような光ビームを床面に照射し、PSDのような位置センサによる受光位置の変化を三角測量法により距離に換算する構成の測距センサ、床面に照射する光を強度変調しておき、照射した光と受光した光との強度変調の位相差を距離に換算する構成の測距センサなどを用いることができる。すなわち、測距センサはアンテナ座標系の1つの基準軸であるz軸方向における電波発信器1とアンテナ21との距離を計測しているから、位置演算手段24に与える既知情報を求める計測手段27として機能する。
上述の例では、基準面として床面を例示しているが、z軸に直交する天井面に電波発信器1が取り付けられている場合には、電波発信器1を取り付けた天井面を基準面し、測距センサによりアンテナ21から天井面までの距離を求め、この距離を距離Lvとして用いることが可能である。
図1に示す2つの角度φ,θを用いる場合には、距離Lvと合わせて用いることにより、アンテナ座標系における電波発信器1の三次元位置を求めることができる。したがって、アンテナ座標系から絶対座標系に座標変換すれば、既知である絶対座標系における電波発信器1の座標位置を用いて絶対座標系におけるアンテナ21の位置を知ることができる。絶対座標系における電波発信器1の座標位置は、電波発信器1にあらかじめ与えておいてアンテナ装置2に転送するか、あるいはアンテナ装置2において電波発信器1の設置位置を地図情報として保有しておく。以下では、絶対座標系におけるアンテナ21の位置を求める技術について説明する。
上述したように、アンテナ座標系のz軸と絶対座標系のZ軸とが平行であるときには、絶対座標系に対するアンテナ座標系のヨーを求めればよいから、絶対座標系のXY平面において設定した基準方位を検出する方位検出手段28としての方位センサを設け、方位センサで得られる基準方位に対するアンテナ21の向きを検出すればよい。たとえば、基準方位は、たとえば地磁気により求めた北とすることができる。いま、絶対座標系におけるX軸の正の向きを基準方位とし、角度は原点の周りで左周りにとるものとして、方位センサではアンテナ座標系のx軸が絶対座標系のX軸に対してなす角度θ′を求めることができるから、アンテナ21の出力から求めた電波の到来方向θを用いることにより、絶対座標系での電波発信器1の方位は、θ+θ′になる。すなわち、方位検出手段28は計測手段27とともに位置演算手段24に既知情報を与える。
もっとも、この関係が成立するには、x軸とZ軸とが平行であるという条件が満たされていなければならず、通常は無人搬送車の走行に伴って絶対座標系のXY平面に対してアンテナ21が傾くのであって、アンテナ21が傾くと受信条件が変化し、上述したニューラルネットワーク23や評価演算手段25を用いても電波の到来方向φ,θを正確に求めることができなくなる。したがって、絶対座標系に対するアンテナ21の傾斜角度を傾きセンサにより検出するとともに、絶対座標系のXY平面に対するアンテナ21の傾斜角度を調節可能な駆動装置を設け、傾斜角度(つまり、ピッチとロール)が0に保たれるようにフィードバック制御を行うのが望ましい。傾きセンサとしては、ジャイロセンサを用いることが可能であり、駆動装置としてはピエゾ効果を利用する電歪素子を用いれば高速な応答が期待できる。ただし、傾きが比較的小さい場合には、傾斜角度に応じて電波の到来方向の補正演算が可能であるから、補正演算手段を設け傾きセンサの出力を用いて電波の到来方向の補正演算を行うようにしてもよい。
XY平面に対するアンテナ21の傾斜を防止するためには、傾きセンサの検出結果で駆動装置を制御する構成のほか、アンテナ21に所要の慣性質量を付与しておき、無人搬送車の本体に対してばねのような弾性体で支持する構成を採用してもよい。このような構成であれば、無人搬送車が段差を乗り越えるときのように加速度が作用する場合であってもアンテナ21に作用する加速度を緩和して、アンテナ21の傾斜を抑制することができる。要するに、絶対座標系のXY平面に対してアンテナ21が傾斜しないようにする傾斜防止手段を設けるか、傾斜角度に対する補正演算を行う。
上述した電波発信器1は無人搬送車が走行する領域内でアンテナ21により受信可能な電波を送信しているものであれば、どのようなものでも利用することができるから、工場内において既設である無線LANのアクセスポイントのようにデータ通信用に設けた固定局からの電波を利用することが可能である。この場合に、アンテナ21を電波発信器1の位置検出に用いるだけではなく、データ通信のためのアンテナとしても兼用するのが望ましい。アンテナ21を位置検出とデータ通信とに兼用する場合には、位置検出の期間とデータ通信の期間とを短い周期で交互に繰り返す動作を行えばよい。アンテナ21にはパラサイト負荷切替型アンテナを用いているから、受信指向性が制御可能であって、位置検出期間に検出した電波発信器1の位置に基づいて、データ通信期間には電波発信器1の存在する方向に受信指向性を持たせるようにパラサイト素子のリアクタンスを制御すれば、データ通信の際に不要方向から到来するノイズを抑制することができ、データ通信における通信エラーの発生を低減することができる。
データ通信の内容としては、無人搬送車への制御指示や無人搬送車からの動作状態の報告のほか、絶対座標系における電波発信器1の座標位置を伝送すれば、無人搬送車では、保有している地図情報を用いて走行している正確な位置を把握することが可能になる。すなわち、床面に走行経路を案内するテープなどを貼らなくとも、無人搬送車は地図情報を用いて自律的に走行することが可能になる。
上述した例では、1台の電波発信器1のみを対象にして説明したが、無人搬送車を走行させる区間では、実際には複数台の電波発信器1が配置されることが多い。つまり、アンテナ装置2では複数台の電波発信器1からの電波を同時に受信することになる。また、近年では無線LANのようなデータ通信に用いる周波数帯に他の種々の目的に用いる電波も含まれるから、電波発信器1以外からの電波もアンテナ装置2において受信することになる。
そこで、電波発信器1にはそれぞれ固有のID(識別子)を付与してあり、電波発信器1からはそれぞれのIDを付与したパケットを送信するようにしてある。アンテナ装置2では、データ通信の際だけではなく、位置検出の際にもパケットに含まれるIDを認識し、IDごとに電波発信器1の位置を検出するようにしてある。このように、電波発信器1のIDを利用することにより、不要電波による位置検出の誤差を抑制することができる。また、複数台の電波発信器1からの電波を同時に受信可能な場合には、各電波発信器1からの電波に基づいて求めたアンテナ21の位置について、重心位置を求めたり、重み付け演算(たとえば、受信強度に比例した重みを付けた荷重平均)によって位置を求めることにより、1台の電波発信器1のみを対象として位置を決定する場合よりも、位置の検出精度を高めることが可能になる。
アンテナ21での不要な電波の受信を軽減する技術としては、電波発信器1からの送信する電波に指向性を付与することも考えられる。一般に、無人搬送車が走行する経路は分岐点や交差点を除けば一本線であるから、電波発信器1を無人搬送車の走行経路の上方に配置し、電波発信器1から電波を送信する際に走行経路に沿う方向に指向性を付与しておけば、間接波が発生する確率を大幅に低減することができ、アンテナ装置2において直接波を主成分とした位置検出を行わせることができ、電波発信器1からの電波に指向性を付与していない場合に比較して位置検出の精度を高めることができる。
上述のように、絶対座標系における無人搬送車の位置を検出する位置検出手段としてアンテナ装置2を設ける場合に、無人搬送車に他の位置検出手段(走行距離を検出するエンコーダや物体との距離を計測するレーザレーダなど)も併せて搭載しておき、互いに補完するように用いるのが望ましい。つまり、いずれかの位置検出手段では位置を正確に検出できない状況でも、他の位置検出手段で位置を検出することが可能になる。たとえば、アンテナ装置2で電波発信器1からの電波を受信することにより求めた位置の変化率が規定の閾値以上である場合(つまり、所定の短時間内で位置が規定値以上に変動した場合)や、アンテナ装置2での電波の受信強度の変化率が急変した場合などには、電波発信器1とアンテナ21との間に障害物が存在すると推定し、アンテナ装置2により検出した位置を採用せず、他の位置検出手段で検出した位置を用いる。あるいはまた、複数の位置検出手段で求めた位置に対してファジー論理などを適用することで位置検出の精度を高めることも可能である。
実際に無人搬送車を自律的に走行させる際には、初期状態においてアンテナ装置2では電波発信器1からの直接波を受信していることが必要であるから、立ち上げ時には直接波を受信できる位置においてキャリブレーションを行う必要がある。また、キャリブレーションの後には、絶対座標系のXY平面に対してアンテナ21が傾かないように保持した状態でアンテナ21(無人搬送車)を教示点に移動させ、直接波を受信している状態(間接波が存在していてもよいが直接波が受信できる状態)でニューラルネットワーク23の学習を行ったり、テーブル26を設定したりする。
ところで、上述した構成例は、電波発信器1を定位置に固定し、アンテナ装置2を無人搬送車に設けている場合について説明したが、アンテナ装置2を定位置に固定し電波発信器1を無人搬送車に搭載する構成を採用しても、絶対座標系における無人搬送車の位置検出が可能である。この場合、アンテナ21は定位置に固定されているから、絶対座標系に設定した基準方位(たとえば、X軸方向の正の向き)にアンテナ座標系の1つの座標軸を一致させることができ、方位センサを用いることなく絶対座標系での無人搬送車の位置検出が可能になる。また、上述のような間接波の影響を許容するのであれば、電波発信器1は無指向性でよく、無人搬送車のピッチやロールの傾きは位置検出にほとんど影響しないから無人搬送車の傾きに対してアンテナ21の傾きを防止する装置や傾きに対する補正演算は不要になる。
ただし、無人搬送車の位置はアンテナ装置2で検出しているから、電波発信器1を搭載している無人搬送車に対してアンテナ装置2で検出した位置をデータ通信により通知する必要がある。したがって、電波発信器1とアンテナ装置2との間でのデータ通信の通信速度は無人搬送車の走行速度との兼ね合いで決定され、比較的高速であることが要求される。
上述した各構成例は、電波発信器1とアンテナ装置2との一方が定位置に固定され、絶対座標系での無人搬送車の位置を検出するものであったが、複数台の無人搬送車を設け、いずれか1台の無人搬送車に対して他の無人搬送車が追従して走行する構成とする場合には、先導する無人搬送車に電波発信器1を設け、追従する無人搬送車にアンテナ装置2を設ければよい。ここでは、説明を簡単にするために2台の無人搬送車が存在し、一方に電波発信器1が搭載され、他方にアンテナ装置2が搭載されているものとする。
この場合、アンテナ装置2を備える無人搬送車には、アンテナ装置2で得られるアンテナ座標系での電波発信器1の位置に基づいて、電波発信器1を備える無人搬送車に対して規定した距離間隔および規定した角度で追従して走行するようにプログラムを設定したマイクロコンピュータからなる走行制御手段を設けておく。電波発信器1を備える無人搬送車を何らかの情報に基づいて走行させれば、アンテナ装置2を備える無人搬送車は電波発信器1を搭載した無人搬送車に追従して走行する。
上述のように、電波発信器1を設けた無人搬送車とアンテナ装置2を設けた無人搬送車とを各別に設けてもよいが、この組み合わせでは主従の関係が常に一定である。そこで、アンテナ21を送信と受信とに兼用し、送信用の回路と受信用の回路とをアンテナ切替器を介してアンテナ21に接続すれば、アンテナ切替器での切替によて無人搬送車の主従の関係を入れ替えることができる。
このような構成を採用すれば、複数台の無人搬送車が互いに他の無人搬送車の相対位置を知ることが可能になる。また、いずれかの無人搬送車について絶対座標系での位置がわかれば、互いに他の無人搬送車の絶対位置を知ることが可能になる。その結果、複数台の無人搬送車が互いに他の無人搬送車の位置情報を用いて協調するように動作することが可能になり、複数台の無人搬送車を連携動作させることが可能になる。ただし、協調の内容については別途に定義することが必要である。
なお、アンテナ21としては、上述したパラサイト負荷切替型アンテナ以外に、他のアレイアンテナを用いることも可能である。また、無人搬送車を自律的に走行させる場合を例としたが、他の移動体でも上述した技術思想は適用可能である。上述した前置処理手段22、位置演算手段24、評価演算手段25、テーブル26はマイクロコンピュータにより容易に実現することができる。ニューラルネットワーク23については、マイクロコンピュータを用いてソフトウェアシミュレーションにより構成してもよいが、専用のハードウェアで構成するのが望ましい。
本発明の実施形態の原理説明図である。 同上に用いるアンテナの一例を示し、(a)は概略構成図、(b)はパラサイト素子の原理説明図である。 同上に用いるアンテナ装置の一例を示すブロック図である。 同上に用いるアンテナ装置の他例を示すブロック図である。 図4に示したアンテナ装置の動作例を示す図である。
符号の説明
1 電波発信器
2 アンテナ装置
21 アンテナ
21a 放射素子
21b パラサイト素子
23 ニューラルネットワーク
24 位置演算手段
25 評価演算手段
26 テーブル
27 計測手段
28 方位検出手段

Claims (9)

  1. 電波を送信する電波発信器と、電波発信器からの電波を受信するアンテナを備えアンテナを原点として設定されるアンテナ座標系における電波の到来方向を検出するアンテナ装置と、アンテナ座標系の1つの基準軸と電波発信器とを含む平面内において前記基準軸の軸方向におけるアンテナと電波発信器との距離を既知情報に用いて前記到来方向からアンテナ座標系における電波発信器とアンテナとの相対位置を算出する位置演算手段とを備えることを特徴とする測位装置。
  2. 前記アンテナ座標系は三次元の極座標であって、前記アンテナ装置は、アンテナ座標系の原点と前記電波発信器とを結ぶ直線が前記基準軸に対してなす第1の角度と、前記基準軸と電波発信器とを含む平面がアンテナ座標系の他の基準軸に対してなす第2の角度とを前記到来方向として同時に計測することを特徴とする請求項1記載の測位装置。
  3. 前記アンテナは複数個のパラサイト素子を備えパラサイト素子の負荷状態を切り替えることにより受信指向性を変化させる電子走査アンテナであって、アンテナ装置は、電子走査アンテナの負荷状態を時間変化させたときの負荷状態ごとの受信強度から求めた相関行列の成分からなるベクトルを入力とし、前記第1の角度と前記第2の角度とにそれぞれ対応した出力値を出力するニューラルネットワークを備えることを特徴とする請求項2記載の測位装置。
  4. 前記ニューラルネットワークの出力は、前記第1の角度および前記第2の角度の正弦および余弦の4つの出力値であることを特徴とする請求項3記載の測位装置。
  5. 前記アンテナは複数個のパラサイト素子を備えパラサイト素子の負荷状態を切り替えることにより受信指向性を変化させる電子走査アンテナであって、アンテナ装置は、前記第1の角度および第2の角度の組と各パラサイト素子に対応するアンテナ出力を成分に持つステアリングベクトルとを対応付けたテーブルと、電子走査アンテナの負荷状態を時間変化させたときの負荷状態ごとの受信強度から求めた相関行列の成分からなるベクトルを入力とし、当該ベクトルとテーブルに格納したステアリングベクトルとの距離が小さいほど値が大きくなるように設定した評価関数の演算を行い、評価関数が最大になるステアリングベクトルをテーブルから求め当該ステアリングベクトルに対応する第1の角度および第2の角度との組を出力する評価演算手段とを備えることを特徴とする請求項2記載の測位装置。
  6. 前記アンテナ装置は、前記基準軸の軸方向におけるアンテナと電波発信器との距離を計測する計測手段を備えることを特徴とする請求項1記載の測位装置。
  7. 前記電波発信器と前記アンテナ装置とを含む空間に固定的に設定されアンテナ座標系の前記基準軸が平行になる基準軸を備えた絶対座標系における他の基準軸の方位を検出する方位検出手段を備え、前記位置演算手段は、別途求めた電波発信器の絶対座標系における座標位置と方位検出手段で求めた方向に基づいて前記アンテナ座標系から絶対座標系に座標変換することにより、電波発信器に対するアンテナの位置を絶対座標系において求めることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の測位装置。
  8. 絶対座標系の1つの基準軸に対してアンテナ座標系の前記基準軸を平行に保つ傾斜防止手段を設けたことを特徴とする請求項7記載の測位装置。
  9. 絶対座標系の1つの基準軸に対するアンテナ座標系の前記基準軸の傾斜角度を検出する傾きセンサと、傾きセンサにより検出された傾斜角度に応じて前記電波発信器からの電波の到来方向の補正演算を行う補正演算手段とを備えることを特徴とする請求項7記載の測位装置。
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