JP2005291236A - 金属製管状部材とセラミック製管状部材との接続部のシール構造 - Google Patents

金属製管状部材とセラミック製管状部材との接続部のシール構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属製部材とセラミック製部材との接続部を、800℃以上にもなる操作温度で、かつ、圧力差のある条件下でシールする。
【解決手段】 金属製部材112と、セラミック製部材102との接続部のシール構造101であって、少なくとも上記接続部を覆う金属製周回部材104と、該金属製周回部材の少なくとも一部を覆うセラミック製周回部材105とを備え、操作温度における熱膨張率が、上記セラミック製周回部材105、上記セラミック製管状部材102、上記金属製管状部材112、そして上記金属製周回部材104の順に従って高くなるように設定し、操作温度において、上記金属製周回部材104が、上記セラミック製管状部材102と、金属製管状部材112とに密着し、上記セラミック製周回部材105が、上記金属製周回部材104に密着することにより接続部をシールする、金属製管状部材112とセラミック製管状部材102との接続部のシール構造。
【選択図】 図5

Description

本発明は、金属製管状部材とセラミック製管状部材との接続部のシール構造に関する。本発明は、特に、管状のセラミック製部材と金属製部材との接続部を800℃付近の高温条件下で有効に、かつ簡単にシールする方法に関する。
セラミック製材料と、金属材料とのシールは、燃料電池、熱交換器、合成ガスの反応装置などに用いられるが、セラミックと金属材料との熱膨張率が異なるために、完全にシールすることは困難である。セラミック材料と金属材料を高温の環境下でシールする方法としては、セラミックと金属材料を金属ろう付け材料や無機系のセラミック接着材で接合し、シール部分をなくす方法が知られている。この場合、セラミックと金属材料の熱膨張率が大きく異なると、熱負荷をかけた際にセラミックが破断するなどの問題点がある。また、金属材料とセラミック材料を機械的にシールし、熱膨張による伸び差を吸収しシール性を保つ方法がある。例えば、セラミック繊維や網組セラミック繊維をシール部分に挿入し、Oリングのように使用する方法である。しかし、この方法では、完全にシールすることは困難である。
金属材料で形成した断面形状がC型のCリングなどをシール部分に組込みシールする方法が開示されている(例えば、特許文献1を参照。)。この方法は、チューブ状のセラミック材料をインコネルなどの金属サポート部材に組込み、セラミック材料と金属サポート部材からなる環状部分に金属リングを挿入してシールする方法である。この方法では、金属材料よりもセラミック材料の熱膨張率が大きい場合、環状部分の溝幅は高温時に狭くなることになり、金属リングとセラミック材料及び金属サポート部材の接触部分にシールに必要な面圧を確保できシールできるとしている。また、この方法では、金属部材よりもセラミック材料の熱膨張率が小さい場合でも、金属リングの形状、溝構造を最適設計することでシールできるとしているが、シールの組込みなどの問題点が考えられる。
さらに、セラミック材料と金属材料の接触部分に液状の材料を封入し、シールを行う方法が知られている。例えば、高温時に溶融する珪酸ソーダガラスなどをシール材として液状のガスケットとして使用するものである(例えば、特許文献2、特許文献3を参照。)。その他に、銀や銀合金など高温時に溶融する金属液体をシール材として使用する方法がある(例えば、特許文献4を参照。)。しかし、液状のシール材料を用いてシールする方法では、膜表裏で圧力差が大きい場合、シールが困難であること、また液状のシール材を保持する構造を十分に考えないとシール材がこぼれるといった問題点がある。
特開2001−50394号公報 特開平5−325999号公報 特開平6−231784号公報 特開2002−349714号公報
本発明は、セラミック製の管状部材と、金属製の管状部材とを、高温で、かつ管状部材の内部と外部に圧力差が生ずる条件であっても、完全にシールし、膜反応装置や燃料電池装置などの特定の装置の一部材として取扱の容易なシール構造を得ることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は一つの形態によれば、金属製管状部材と、セラミック製管状部材との接続部のシール構造であって、少なくとも上記接続部を覆う金属製周回部材と、該金属製周回部材の少なくとも一部を覆うセラミック製周回部材とを備え、操作温度における熱膨張率が、上記セラミック製周回部材、上記セラミック製管状部材、そして上記金属製周回部材の順に従って高くなるように設定し、操作温度において、上記金属製周回部材が上記セラミック製管状部材と金属製管状部材とに密着し、上記セラミック製周回部材が上記金属製周回部材に密着することにより接続部をシールする。
ここで、「操作温度」とは、金属製管状部材と、セラミック製管状部材との接続部を含んでなる装置、プラント等の操作温度であり、本発明の目的を達成することができるこのような装置等の操作温度は、通常、500〜1000℃である。
また、「周回部材」とは、管状の部材を周回するように設けられる部材である。通常、リング状の部材をいうが、管の軸方向に厚みを有する場合があり、帯状、あるいは筒状ということもできる部材である。
上記金属製周回部材が長方形の断面を有し、該金属製周回部材の内側面が、セラミック製管状部材の外側面と金属製管状部材の外側面とに接し、該金属製管状部材の操作温度における熱膨張率が該金属製周回部材の操作温度における熱膨張率よりも高いか、または同一であることが好ましい。
ここで、金属製周回部材の断面とは、周回する方向と垂直方向の断面をいう。
上記金属製周回部材がU型の断面を有し、該U型の金属製周回部材の内側面がセラミック製管状部材の外側面に接し、該U型の金属製周回部材の底面が金属製管状部材に接し、該金属製管状部材の操作温度における熱膨張率が該金属製周回部材の操作温度における熱膨張率よりも低いか、または同一であることが好ましい。
上記セラミック製管状部材と、上記金属製周回部材との間に、軟質金属製周回部材をさらに備え、操作温度で該軟質金属製周回部材が変形することにより、該セラミック製管状部材への応力を緩和することが好ましい。
ここで、軟質金属製周回部材とは、金、銀、銅など、操作温度付近で変形し得る金属、または合金をいう。
本発明は、また別の形態によれば、金属製管状部材と、セラミック製管状部材との接続部のシール構造であって、少なくとも上記接続部を覆う金属製周回部材を備え、操作温度における熱膨張率を、上記金属製周回部材と上記金属製管状部材とが同一であるか、上記金属製周回部材が上記金属製管状部材よりも低く、かつ上記セラミック製管状部材が最も低くなるように設定し、操作温度において、上記金属製周回部材が上記セラミック製管状部材と上記金属製管状部材とに密着することにより接続部をシールする。
上記金属製周回部材が、断面がO型の金属製リングであることが好ましい。また、断面がO型の金属製リングは開口部を有することが好ましい。
本発明の効果として、800℃付近の高温の操作温度において、管の内部と外部に圧力差がある場合に、金属製の管状部材とセラミック製の管状部材とを完全にシールすることができる。したがって、例えば、反応装置において、金属製の管状部材とセラミック製の管状部材との接続部から、管の内部と外部とを各々流れる、異なる種類のガスが混合して、反応効率を下げたりすることがなく、所望の反応を実施することができる。また、シール構造自体の構造が簡潔で、自緊性があるため、反応装置などの一部材として、簡便に取り扱うことができる。さらには、同様のセラミック製の管状部材が、近接して複数設けられている場合に、隣接する管状部材と接触して、破損するのを防止することができる。
以下に本発明を、図面を用いて詳細に説明するが、各図面を構成する部材の縮尺、相対的な大きさは、必ずしもかかる図面に表した大きさに限定されるものではない。また、同じ部材には同じ符号を付して表す。
本発明のシール構造は、燃料電池や、合成ガスを製造する膜反応装置において、金属製の部材とセラミック製の部材との接続部に好ましく用いられる。したがって、本発明のシール構造が好ましく用いられる膜反応装置について、まず説明する。
膜反応装置は、一般にメタンと水蒸気とから水素を製造する水蒸気改質反応に用いられるものである。膜反応装置では、酸素透過性を有する酸素分離膜を用い、反応器内を該酸素分離膜で区切り、一方に空気などの酸素含有ガスを流し(空気側と呼ぶ)、他方にメタンや天然ガスなどの炭化水素ガス及びスチームを流し(反応側と呼ぶ)、空気側から反応側に移行した空気中の酸素を原料として以下の反応で合成ガスを製造する。
図1に、本発明のシール構造が用いられる膜反応装置の一形態を示す。図1に示す膜反応装置1は、膜反応装置1本体内部に、隔壁により隔てられた空気流通領域3とガス流通領域6とを含んでなる。空気流通領域3は、空気供給口4と排気ガス排出口5とを有し、酸素透過性管2の内部空間を含んでなる。この空気流通領域3は、酸素透過性管2と管板12からなる隔壁により、同じ膜反応装置1本体内部にあるガス流通領域6と隔離されている。酸素透過性管2は、一方の末端が閉じた形状となって、その閉じた末端がガス流通領域6側に突出するように設けられている。また、空気流通領域3内には、酸素透過性管2内部に高温の空気を供給するように、導入管11が設置されている。図1においては、説明のために、酸素透過性管2を1本のみ含んでなる形態を示したが、実際には、100〜10,000本程度の酸素透過性管2を備えるものである。好ましくは、酸素透過性管2が、1,000本〜5,000本設けられる。このような、複数の酸素透過性管が設けられている膜反応装置の斜視図を図2に示す。
酸素透過性管2は、少なくともその一部が酸素透過性の膜により形成された管構造部であり、内部が空洞であって、その管構造部を形成する外壁の少なくとも一部が酸素透過性の膜により形成されている。その内部は空気流通領域3に属し、その外部はガス流通領域6と接するように構成される。酸素透過性管2は、その内部が空気流通領域3、外部がガス流通領域6となっているため、酸素透過性膜を介して、空気流通領域3からガス流通領域6への酸素の移動が可能である。このような酸素透過性膜としては、酸素イオン・電子伝導性を併せ持つ混合伝導性固体電解質、具体的には、LaSr1−xCoOなどの金属酸化物や、このような金属酸化物中のSrの代わりにBa、Caを添加したものや、別にFeを添加したものなどが用いられる。
酸素流通領域3において、空気中の酸素は、酸素透過性膜の表面で解離し酸素イオンになる。酸素イオンはガス流通領域6に向かって拡散し、電子は、酸素イオンとは逆向きに移動する。ガス流通領域6の酸素透過性膜の表面に達した酸素イオン同士が結合して酸素分子となるか、あるいは原料ガスと反応し電子を放出する。得られた酸素ガスあるいは、酸素透過性膜の表面で反応して得られたCOなどのガスは、原料ガスの流れ方向に向かって拡散していく。酸素透過性膜に電子伝導性がない場合は、膜表面に外部電極を設置し、電子を外部回路によって伝導させることもできる。空気流通領域3には、導入管11や酸素透過性管2を支えるため、あるいはガス流通領域と隔離するための複数の管板12が設けられる。
ガス流通領域6は、原料ガス供給口7と合成ガス排出口8とを有し、空気流通領域3との隔壁となる管板12と酸素透過性管2とにより空気流通領域3と隔てられている。ガス流通領域6には、上記原料ガス供給口7と上記合成ガス排出口8とを結ぶように酸素透過性管2の周囲に該酸素透過性管2に対して同心円状に外管9が設けられる。この外管9と、酸素透過性管2とで規定される領域を環状領域10といい、環状領域10は、ガス流通領域6の一部をなす。環状領域10では、原料ガスの部分酸化反応及び水蒸気改質反応が生ずる。
外管9とは、酸素透過性管2の外径よりも大きい内径を有する管であって、酸素透過性管2の外周を取り囲むように、酸素透過性管2と同心円状に配置される。外管9の上端は、原料ガス供給口7とつながっており、下端は合成ガス排出口8とつながっている。即ち、外管9は原料ガス供給口7から導入されたガスが合成ガス排出口8へ達するまでの間の、原料ガスの通り道となる領域である。上述のように、外管9は酸素透過性管2の外周を囲むように設けられ、原料ガスは、外管9と酸素透過性管2との間にできる環状領域10を流れる。なお、環状領域10とは、ガス流通領域6のうち、特に外管9と酸素透過性管2との間にできる領域のみを指すが、環状領域10もガス流通領域6の一部であり、本明細書中でこれらの用語を同じ意味で用いることもある。
図1に示す膜反応装置において、セラミック製部材である酸素透過性管2と、管板12aから立ち上がった部分の接続部Aが、本発明のシール構造である。
次に、図1に示す実施の形態による膜反応装置1内での原料ガスと水蒸気と空気との反応の進行について説明する。高温の空気は、空気供給口4より空気流通領域3に供給され、導入管11に流量分布がないように、均一に供給される。空気は、導入管11の下部で折返し、酸素透過性管2と導入管11とにより形成される部分を上方に向かって折り返しながら、酸素の一部は酸素透過性管2を透過して、環状領域10に供給される。酸素透過性管2を酸素のみが選択的に透過することにより酸素濃度が低下した空気である排気ガスは、排気ガス排出口5から抜き出される。
一方、原料ガスは水蒸気とともに原料ガス供給口7から導入され、膜反応装置1本体内にあるガス流通領域6に導入され、次いで、環状領域10に導入される。環状領域10においては、空気流通領域3を流れる空気から酸素のみが、酸素透過性管2を透過して拡散してきている。この酸素と、環状領域10を流れる原料ガスの主成分であるメタンとが反応し、以下の式(2)で表される部分酸化反応が進行する。この熱で、式(1)で表される水蒸気改質反応が進行する。式(2)による発熱量と式(1)による吸熱量を同等か、あるいは発熱量が若干上回るように酸素透過性管2からの酸素量と、原料のメタン及び水蒸気量が調整される。
CH + HO → CO +3H …(1)
CH + 1/2O → CO +2H …(2)
また、環状領域10の下部であって、ガス流通領域6の排出口8近くに充填された二次触媒層13の作用により、部分酸化反応の反応熱を利用して、さらなる水蒸気改質反応が進行し、H/COのモル比が約2となった合成ガスが製造される。得られた合成ガスは、合成ガス排出口8より抜き出される。
図3に示す膜反応装置1aは、酸素透過性管2の両端が開放端で、ガスの流通経路が図1に示す膜反応装置1とは異なるが、同じ原理で合成ガスを効率的に製造することができるものである。ここでは、セラミック製部材である酸素透過性管2と管板12aから垂直に立ち上がった部分の接続部A、及び酸素透過性管2と管板12eから立ち上がった部分の接続部Aが、本発明のシール構造となっている。
次に、これらの膜反応装置が用いられる合成ガス製造装置20の全体を図4に示して説明する。かかる合成ガス製造装置20は、原料の天然ガスから合成ガスを製造するための一連の操作を行う装置であって、その構成要素として複数の装置を含んでなる。図示する合成ガス製造装置20は、脱硫装置22と、予備改質装置23と、本発明に係る膜反応装置1(1a)とを含み、さらに合成ガス製造装置20全体の熱効率を高めるための複数の熱交換器21を含んでなる。
脱硫装置22は原料ガス中の改質触媒の被毒成分となる硫黄分を除去する。原料ガスが低温の場合、熱交換器21で予熱する必要がある。脱硫装置22の排出口では、原料ガスに水蒸気が添加される。膜反応装置1(1a)でカーボンが析出するのを防止するためである。さらに、膜反応装置1(1a)の上流に予備改質装置23が設置される。水蒸気改質反応に用いられる水蒸気が添加された原料ガスは、予備改質装置23に供給される。予備改質装置23は、原料ガス中に含まれるエタンなどの炭素数2以上の低級炭化水素をCOとHに分解し、膜反応装置1(1a)に供給するものである。予備改質装置23を経た原料ガスには、水蒸気のほか二酸化炭素を供給することができる。膜反応装置1(1a)で製造された合成ガスのH/COのモル比を調整するためである。上述の膜反応装置1(1a)は予備改質機能を有するように設計することができるため、必ずしも予備改質装置23を合成ガス製造装置20に含める必要はない。
このようにして、原料ガスに水蒸気、二酸化炭素を目的の合成ガスの組成(H/CO)に合うように流量を調整する。その後、調整された原料ガスを、膜反応装置1(1a)に供給し、改質反応が行われる。空気などの酸素含有ガスはブロワ25を介して膜反応装置1(1a)に供給される。空気は、膜反応装置1(1a)から排出された高温の排気ガスと熱交換器21により熱回収を行い、高温で膜反応装置1(1a)に供給する。熱交換器21による予熱が不十分な場合、膜反応装置1(1a)の上流にさらに別の熱交換器21、あるいは燃焼器を組み込んで、空気に燃焼ガスを直接混合して加熱する加熱装置26を設置してもよい。
上述のような膜反応装置において、セラミック製部材である酸素透過性膜2と、金属製管状部材である管板12aから垂直に立ち上がった部分との接続部をシールすることは、ガス流通領域6と空気流通領域3とをシールすることであり、膜反応装置1(1a)において非常に重要である。ガス流通領域6と空気流通領域3とのシール性が十分でないとガス流通領域6の原料ガスが空気流通領域3に流入して燃焼反応を起こし、異常発熱などの運転トラブル、ひいては爆発による災害や反応効率の低下といった可能性があるためである。セラミック製の酸素分離膜2は、その作動温度が800℃以上となる。一方、ガス流通領域6は、2〜3MPaの加圧状態となり、空気流通領域3は大気圧付近で運転することが好ましく、酸素分離膜2の表裏に2〜3MPa以上の差圧が生じることになる。このような条件下で充分なシール性を有する本発明のシール構造を以下に詳細に説明する。
本発明の第一の実施形態によるシール構造を、図5に示す。本シール構造101は、セラミック製部材102と、金属製管状部材103との接続部のシール構造であって、図1または3におけるAで示される部分である。なお、図5は、セラミック製管状部材102と、金属製管状部材103とを、管の径方向と垂直に、かつ管の中心軸を通るように切断した断面図である。図5においては、管の中心軸から半分のみを示したが、かかるシール構造は中心軸に線対称であり、図5に示されていない部分も同様の構造となっている。第一の実施形態によるシール構造101は、セラミック製部材102と、金属製サポート部材103と、金属製リング104と、セラミック製補強リング105とを備える。
ここで、以下のシール構造の説明において、軸方向とは、セラミック製管状部材102と、金属製管状部材103とに共通する、管の中心軸と平行な方向をいう。半径方向とは、管の半径方向、すなわち中心軸に垂直な方向をいう。また、管またはリング状部材の内側面とは、半径方向内側に面している面をいい、管またはリング状部材の外側面とは、半径方向外側に面している面をいう。
さらに、各部材を指す用語は、本実施の形態、及び以下の実施の形態において特定の形態を説明するために請求の範囲と同一ではない。すなわち、金属製管状部材は金属製サポート部材103、セラミック製管状部材はセラミック製部材102、金属製周回部材は金属製リング104、セラミック製周回部材はセラミック製補強リング105を指称している。
金属製サポート部材103は、例えば図1に示す膜反応装置1に用いられる場合には、膜反応装置1に水平に設けられた管板12aから垂直に立ち上がった部分である。図5に示す金属製サポート部材103は、一端が開放端となっている管状の構造体をなす本体103aを備える。本体103aの内径は一定であり、本体103aの開口部の外径Rは、本体103aの外径Rと比較して小さくなっている。本体103aには、セラミック製部材102との接続用凸部103bが設けられている。接続用凸部103bは、管の半径方向の外側に外径がRになるように軸方向に厚みを持って張り出している。接続用凸部103bのセラミック製部材102に垂直な垂直接続面103cと、セラミック製部材102の内径に沿った周回接続面103dとから、金属製サポート部材103とセラミック製部材102との接続面が構成される。
この金属製サポート部材103に対して、管の中心軸が同一になるようにセラミック製部材102が配置されている。セラミック製部材102は、内径がRより大きく外径が外径Rに等しい。セラミック製部材102と、金属製サポート部材103との接続部は、通常、接触することない。垂直接続面103cと周回接続面3とに沿って、緩衝材106が充填され、緩衝材106を介して金属製サポート部材103とセラミック製部材102とが配置される。
ここで、本明細書において、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との「接続部」とは、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との間の接合部であって、セラミック製部材102と金属製サポート部材103とを接続したときに構成される一続きの管の内部に物質を流通させた場合に、管の内部から外部に物質が漏出する出口となる箇所、すなわち間隙を含む部分をいう。また、「接続部を覆う」とは、上述の管の内部から外部に物質が漏出する出口を覆って、物質の漏出ができなくなるような状態にすることを言う。
セラミック製部材102と、金属製サポート部材103との外径が同一の部分には、金属製サポート部材103とセラミック製部材102の端部との接続部を覆うように、セラミック製部材102と、金属製サポート部材103との外側面に、金属製リング104が設けられる。金属製リング104は、セラミック製部材102よりも熱膨張率が大きい。金属製リング104は、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との外側面を周回しており、金属製リング104の下端は溶接部Wで、金属製サポート部材103に接合されている。金属製リング104の形状は、軸方向に沿って厚みを有する帯状であり、その軸方向に平行な断面は長方形となっている。
金属製リング104のさらに外側には、金属製リング104よりも熱膨張率が小さく、セラミック製部材102よりも熱膨張率がさらに小さいセラミック製補強リング105が設けられている。セラミック製補強リング105は、金属製リング104の外側面を周回しており、図示しないが、セラミック製補強リング105の下部に落下防止用のリングを金属製サポート部材に溶接などにより取付けて支持するなどの方法により固定されている。セラミック製補強リング105の形状もまた、軸方向に沿って厚みを有する帯状であるが、金属製リング104よりもその厚みは小さく、金属製リング104の外側面の一部を覆っている。
上記のシール構造は、膜反応装置の操作温度である800℃付近で次のように作用する。800℃付近では、常温の状態と比べて全ての部材が半径方向に膨張するが、熱膨張率が最も小さいセラミック製補強リング105の内側面には、セラミック製補強リング105と比較して熱膨張率が大きい金属製リング104の外側面が密着し、金属製リング104の内側面には、セラミック製部材102の外側面と金属製サポート部材103の外側面とが密着する。管の中心軸から最も外側に位置するセラミック製補強リング105は、熱膨張率が最も小さく、上記のように各部材が膨張して、各部材間に適切な面圧が確保されるため、各部材の間に隙間が生ずることがなく、接続部がシールされる。さらにこのとき、セラミック製部材102と金属製サポート部材103とは、金属製リング104からの応力を受けるが、金属製リング104は帯状で、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との接触面積が大きいため、一点に力が集中することはない。
また、熱膨張によってセラミック製部材102の先端部と垂直接続面103cとの距離が近づき、場合によっては、セラミック製部材102に下部方向への荷重が作用したときであっても、緩衝材106によりセラミック製部材102の破損が生ずることがないように設計されている。このような緩衝材106としては、セラミック繊維、セラミック粉体などを用いることができるが、これらには限定されない。
次に、本実施形態によるシール構造101に用いられる部材を構成する材料について説明する。各部材は、上述のような熱膨張率を満たすように選択される。具体的には、セラミック製補強リング105、セラミック製部材102、金属製リング104の順にしたがって、熱膨張率が大きくなるように選択される。また、金属製サポート部材103の操作温度における熱膨張率は、金属製リング104より大きいか、または金属製リング104と同一であるように選択される。
用いることができるセラミック製部材102としては、通常用いられるLa1−xCaCrO、La1−xSrCrO、YMnO、La1−xCaMnO、La1−xSrMnO、LaFeO、La1−xCaCoO、La1−xSrCoO、(ZrO0.9(Y0.1、Zr0.85Ca0.15などが挙げられるが、これらには限定されない。
用いることができる金属製サポート部材103としては、通常、装置等に用いられる、ヘインズアロイ230、ハステロイX、インコネル600、インコネル625、ヘインズアロイ25、インコロイ800、SUS310Sなどが挙げられるが、これらには限定されない。
用いることができる金属製リング104の材料としては、金属製サポート部材103と同じ材料などが挙げられるが、これらには限定されない。上記の熱膨張率の関係をみたしている材料を用いることができる。金属製リング104の内側面、すなわち、セラミック製部材102と金属製サポート部材103とに接する部分には軟質金属を5〜50μmの厚さにめっきする。熱膨張により、金属製リング104の内側面に接しているセラミック製部材102に過度の応力が発生したときに、軟質金属が変形して応力を緩和するためである。軟質金属としては、金、銀、銅などが挙げられるが、これらには限定されない。操作温度で変形することができるものであれば用いることができる。
用いることができるセラミック製補強リング105の材料には、セラミック製部材102に用いられる材料よりも低熱膨張率の材料を使用する。具体的には、アルミナ、ムライト、窒化珪素などが挙げられるがこられには限定されない。
このような使用可能な材料の中から所望の操作温度における熱膨張率の値が、上述の条件をみたすように材料を選択する。膜反応装置などにおいて使用されるセラミック製部材102である代表的なペロブスカイト型酸化物の平均熱膨張係数(単位×10−6−1、室温〜1000℃)は、表1に示すとおりであり、通常のアルミナやムライト、窒化珪素などに比べると大きい。一方、金属材料の熱膨張係数(単位×10−6−1)は、表2に示すとおりである。
Figure 2005291236
Figure 2005291236
セラミック製補強リング105及び金属製リング104の形状は、セラミック製部材102と補強リングの熱膨張差を考慮して決定することができる。
具体的な設計として、図1〜3のいずれかに示す膜反応装置1(1a)に用いる場合、操作温度が800℃として設計され、セラミック製部材102は外径が20mm、内径が15mm、管厚が2.5mmのペロブスカイト型酸化物La1-xSrMnOからなる酸素透過性管であり、金属製サポート部材103は、Rが10mmのインコネル625からなる部材である。このとき、金属製リング104は、半径方向の厚みが0.5mmであり、軸方向の厚みが15mmであるインコネル625からなる部材である。金属製リング104の内側面には、15μmの銀をめっきする。また、セラミック製補強リング105は、半径方向の厚みが、3mmであり、軸方向の厚みが7mmであるアルミナからなる部材である。しかしながら、設計上の寸法や、用いる材料の組み合わせは、この例には限定されない。当業者であれば、上記の熱膨張率の条件に基づいて材料の選択、および寸法の設計をすることができる。
第一の実施形態のシール構造によれば、800℃付近の高温で、管の内部と外部に圧力差がある場合であっても、金属製サポート部材103とセラミック製部材102とを完全にシールすることができる。本実施形態によれば、金属製リング104とセラミック製補強リング105とを線接触ではなく、面接触で、セラミック製部材102と金属製サポート部材103とに接触させるため、比較的破損しやすいセラミック製部材102に局部的な応力が集中することを防止することができる。したがって、例えば、図1〜3のいずれかに示す膜反応装置1(1a)において用いられる場合、金属製サポート部材103とセラミック製部材102との接続部で、管の内側を流れる空気と管の外側を流れる原料ガスが混合して、反応効率を下げたり、望ましくない反応が生じたりすることがなく、所望の反応を実施することができる。
さらに、構造が単純で、シール部分への組み込みが容易な自緊式のシール構造101であるため、膜反応装置のような比較的複雑な装置の一部材として、簡便に取り扱うことができる。さらには、図2に示す膜反応装置のように、同じセラミック製部材102が、近接して複数設けられる場合に、隣接する管状のセラミック製部材102と接触して、セラミック製部材102が破損するのを防止することができる。
本発明の第二の実施形態によるシール構造を、図6に示す。第二の実施形態によるシール構造101aは、セラミック製部材102と、金属製サポート部材103と、金属製リング104と、該金属製リングの外側に設けられたセラミック製補強リング105と、軟質金属リング107を備える。図6は、セラミック製管状部材102と、金属製サポート部材103との接続部を、管の径方向と垂直に、管の中心軸を通るように切断した断面図である。図6においては、管の中心軸から半分のみを示したが、かかるシール構造は中心軸に線対称であり、図6に表さなかった部分も同様の構造となっている。
金属製サポート部材103は、図5に示す第一の実施形態で説明したものと同一の構成である。この金属製サポート部材103に対して、管の中心軸が同一になるように、内径がRより大きく外径が外径Rよりも小さいセラミック製部材102が配置されている。セラミック製部材102の先端に近い部分の外側面には、軟質金属リング107が周回している。軟質金属リング107の外径は、金属製サポート部材103の接続用凸部103bの外径Rに等しい。
セラミック製部材102と金属製サポート部材103との接続部は、接触することなく、垂直接続面103c、周回接続面103dに沿って充填されている緩衝材106を介して配置されている。また、軟質金属リング107は、金属製サポート部材103と接触しないように配置されている。
軟質金属リング107と、金属製サポート部材103の外径が同一の部分には、金属製サポート部材103とセラミック製部材102との接続部を覆うように、軟質金属リング107と、金属製サポート部材103との外側面に、金属製4リングが設けられる。金属製4リングは、その操作温度における熱膨張率が、セラミック製部材102よりも大きく、金属製サポート部材103よりも小さいか、または金属製サポート部材103と同一である。金属製リング104は、軟質金属リング107と金属製サポート部材103との外側面を周回しており、溶接部Wで金属製サポート部材103に接合されている。金属製リング104の形状は、軸方向に沿って厚みを有する帯状であり、その軸方向に平行な断面は、ほぼ長方形である。
金属製リング104のさらに外側には、セラミック製補強リング105が設けられている。セラミック製補強リング105は、金属製リング104よりも熱膨張率が小さく、セラミック製部材102よりも熱膨張率がさらに小さい。このセラミック製補強リング105は、第一の形態で説明したものと同様の機能を有し、同様の作用を有する部材であり、金属製リング104に対して、第一の形態で説明したのと同じように設置される。
上記のシール構造は、膜反応装置の操作温度である800℃付近で第一の形態と同様に作用する。すなわち、各部材の熱膨張率の差により、各部材間に適切な面圧が確保され、各部材間に隙間が生ずることがなく密着することにより、接続部がシールされる。ここで、特に第二の実施形態によれば、セラミック製部材102と金属製リング104との間に存在する軟質金属リング107は800℃付近で、変形する。したがって、セラミック製部材102と金属製リング104との膨張率の差により、セラミック製部材102と金属製リング104との間に過度の応力が発生した時に、軟質金属リング107が変形して、応力を低減するように作用することができる。
セラミック製部材102と、金属製サポート部材103と、金属製リング104と、セラミック製補強リング105との材料は、第一の実施形態と同様に選択することができ、同様に機能させることができるため、ここでは説明を省略する。軟質金属リング107としては、金、銀、銅などの800℃付近で変形する金属を主成分として含む金属材料を選択することができる。
具体的な設計として、図1〜3のいずれかに示す膜反応装置1(1a)に用いる場合、操作温度が800℃として設計され、セラミック製部材102は外径が20mm、内径が15mm、管厚が2.5mmのペロブスカイト型酸化物La1-xSrMnOからなる酸素透過性管であり、金属製サポート部材103は、Rが10.5mmのインコネル625からなる部材である。軟質金属リング107は、半径方向の厚みが0.5mmであり、軸方向の厚みが15mmであるインコネル625からなる部材である。このとき、金属製リング104は、半径方向の厚みが0.5mmであり、軸方向の厚みが30mmであるインコネル625からなる部材である。金属製リング104の内側面には、15μmの銀をめっきする。また、セラミック製補強リング105は、半径方向の厚みが、3mmであり、軸方向の厚みが7mmであるアルミナからなる部材である。しかしながら、設計上の寸法や、用いる材料の組み合わせは、この例には限定されない。当業者であれば、上記の熱膨張率の条件に基づいて材料の選択、および寸法の設計をすることができる。
第二の実施形態の変形を図7に示す。図7に示すシール構造101a−1によれば、金属製リング104が、金属製サポート部材103の接続用凸部103bから本体103aに沿って、さらに広い表面積に渡って金属製サポート部材103を覆うように設けられている点で、図6に示す第二の実施形態と異なる。このような構造とすることで、金属製リング104がさらに広い表面積に渡って金属製サポート部材103を覆うことで、シール性を高め、かつ応力を緩和することができるようになる。さらに、軟質金属リング107の嵌合部107aと、金属製リング104の嵌合部104aとが設けられており、接触面の面圧を増大しシール性を高めることができる。図7では、嵌合部107aには凹凸が設けられ、嵌合部104aには凹凸が設けられていない形態を示したが、本実施の形態によれば、嵌合部107aか嵌合部104aのいずれか一方に凹凸が設けられていればよい。また、図示はしていないが、金属製リング104とセラミック製補強リング105との間にも嵌合部が設けられていても良い。このような嵌合部を設けることで、接触面の面圧を増大しシール性を高めるといった利点が得られる。
第二の実施形態の別の変形を図8に示す。図8に示すシール構造101a−2によれば、セラミック製部材102の外側面が、軟質金属リング107で覆われている。さらに、金属製リング104の外側面であって、セラミック製補強リング105で覆われていない部分が、金属製サポート部材103と金属製リング104の接触面の面圧を増大させシールする作用をする金属リング112で覆われている。ここで、金属製サポート部材103は金属製リング104よりも熱膨張率が大きいか、同一である。また、金属製サポート部材103は金属リング112よりも熱膨張率が大きいか、同一である。金属製リング104と金属リング112との熱膨張率の関係は、同一でもよく、どちらかが大きくてもよい。金属製リング104は変形しうる材料で製造することができるためである。さらに、軟質金属リング107の嵌合部107aと、金属製リング104の嵌合部104aとが設けられている。図8では、嵌合部107aには凹凸が設けられ、嵌合部104aには凹凸が設けられていない形態を示したが、本実施の形態によれば、嵌合部107aか嵌合部104aのいずれか一方に凹凸が設けられていればよい。図示はしていないが、金属製リング104とセラミック製補強リング105との間にも嵌合部が設けられていても良い。このような嵌合部を設けることで、接触面の面圧を増大しシール性を高めるといった利点が得られる。
図8に示す形態では、セラミック製補強リング105と金属リング112とは接触していないが、金属リング112の軸方向の厚みを大きくして、セラミック製補強リング105と金属リング112とが接触するように配置することもできる。このようにすることで、金属製リング104の外側面の全体を、セラミック製補強リング105と金属リング112と覆うことができ、シール性、応力緩和の両方の面で有用である。
第二の実施形態のシール構造101aによれば、第一の実施形態における利点に加えて、セラミック製部材102と金属製リング104との膨張率の差によりセラミック製部材102と金属製リング104との間に過度の応力が発生した場合であっても、軟質金属リング107が変形して過度の応力を吸収することができるため、セラミック製部材102の破損を防いで、より多様な材料の組み合わせでシール機能を確保することができる。
本発明の第三の実施形態によるシール構造を図9に示す。第三の実施形態によるシール構造101bは、セラミック製部材102と、金属製サポート部材103と、U型金属製リング8と、セラミック製補強リング105とを備える。図9は、セラミック製管状部材102と、金属製サポート部材103との接続部を、管の径方向と垂直に、かつ管の中心軸を通るように切断した断面図である。図9においては、管の中心軸から半分のみを示したが、かかるシール構造は中心軸に線対称であり、図9に表さなかった部分も同様の構造となっている。
図9に示す金属製サポート部材103は、例えば図1に示す膜反応装置1(1a)に用いられる場合には、膜反応装置1に水平に設けられた管板12aから垂直に立ち上がった部分である。金属製サポート部材103は、一端が開放端となっている管状構造体の本体103aを備える。体部103aの内径は一定であり、開口端の外径Rが、本体103aの外径Rと比較して小さくなっている。本体103aには、半径方向外側に張り出すように、接続用凸部103bが設けられている。接続用凸部103bの外径Rは、金属製サポート部材本体103a部の外径Rの約二倍程度となるように設計されている。接続用凸部103bは、セラミック製部材102の先端部を収容することができる溝部103gを備える。接続用凸部103bには、さらにセラミック製部材102の外側面を周回するようにに設けられるU型金属リングを収容することができる縁部103hが設けられている。
この金属製サポート部材103に対して、管の中心軸が同一になるように、かつ金属製サポート部材103の溝部103gにはまるようにセラミック製部材102が配置されている。セラミック製部材102と、金属製サポート部材103の溝部103gとは直接に接触することなく、垂直接続面103c、周回接続面103dに沿って充填される緩衝材106を介して配置される。
セラミック製部材102の周囲には、セラミック製部材102と溝部103gとの接続部を覆うように、U型金属リング108が設けられる。U型金属リング108の熱膨張率は、セラミック製部材102よりも大きく、金属製サポート部材103よりもさらに大きいか、または金属製サポート部材と同一である。U型金属リング108は、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との両方に接触している。U型金属リング108の形状は、軸方向に平行な断面がU型である。第三の実施形態において、U型の底面は縁部103hの底面に沿って配置され、U型の開口部は溝部103gの上方に向いている。このように配置されて、U型金属リング108は、その内側面がセラミック製部材102に接し、外側面が縁部103hの側面に接し、底面は縁部103hの底面に接している。
U型金属リング108には、U型の内部を埋めるように、U型金属リング108よりも熱膨張率が小さく、セラミック製部材102よりも熱膨張率がさらに小さいセラミック製補強リング105が設置されている。セラミック製補強リング105の内側面はU型金属リング108に接着されているが、セラミック製補強リング105の外側面は、U型金属リング108に接しないように設けられる。
上記のシール構造101bは、膜反応装置の操作温度である800℃付近で次のように作用する。800℃付近では、常温と比べて全ての部材が膨張するが、熱膨張率が最も小さいセラミック製補強リング105の内側面には、セラミック製補強リング105と比較して熱膨張率が大きいU型金属リング108が密着し、U型金属リング108の内側面には、セラミック製部材102が密着する。また、U型金属リング108の底部には、金属製サポート部材103が密着する。このように各々の部材が膨張することで、部材間の空隙がなくなり、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との接続部がシールされて、接続部から物質が流出することができないようになる。
最も外側に位置するセラミック製補強リング105の熱膨張率が最も小さいため、各部材の間に隙間が生ずることがなく、接続部がシールされる。さらにこのとき、セラミック製部材102と金属製サポート部材103とは、U型金属リング108からの応力を受けるが、U型金属リング108は、軸方向に平行な面と垂直な面を有するため、接触面積が大きいばかりでなく、力の向きを分散して、一定方向への応力を緩和することができる。
次に、本実施形態によるシール構造に用いられる部材を構成する材料について説明する。各部材は、上述のような熱膨張率を満たすように選択される。具体的には、セラミック製補強リング105、セラミック製部材102、金属製サポート部材103の順にしたがって、熱膨張率が大きくなり、U型金属リング108の熱膨張率は、金属製サポート部材103よりもさらに大きいか、または同一であるように選択される。セラミック製補強リング105、セラミック製部材102、金属製サポート部材103は、第一の実施の形態で説明したものを材料として使用することができる。U型金属リング108の材料としては、金属製サポート部材103と同じ物を用いることが出来る。具体的には、ヘインズアロイ230、ハステロイX、インコネル600、インコネル625、ヘインズアロイ25、インコロイ800、SUS310Sなどを用いることができるが、これらには限定されない。U型金属リング108の外側面、すなわち、セラミック製部材102および金属製サポート部材103に接する面には、軟質金属を5〜50μm程度めっきする。
セラミック製補強リング105及びU型金属リング108の形状は、セラミック製部材102とセラミック製補強リング105との熱膨張差を考慮して決定することができる。
具体的な設計として、図1〜3のいずれかに示す膜反応装置1(1a)に用いる場合、操作温度が800℃として設計され、セラミック製部材102は外径が20mm、内径が15mm、管厚が2.5mmのペロブスカイト型酸化物La1-xSrMnOからなる酸素透過性管であり、金属製サポート部材103は、Rが17mmのインコネル625からなる部材である。このとき、U型金属リング108は、半径方向の厚みが、4.5mmであり、U型の厚みが0.5mmであり、軸方向の厚みが5.5mmであるインコネル625からなる部材である。U型金属リング108の外側面には、15μmの銀がめっきされている。また、セラミック製補強リング105は、半径方向の厚みが、3mmであり、軸方向の厚みが5mmであるアルミナからなる部材である。しかしながら、設計上の寸法や、用いる材料の組み合わせは、この例には限定されない。当業者であれば、上記の熱膨張率の条件に基づいて材料の選択、および寸法の設計をすることができる。
図9に示すシール構造101bの変形として、U型金属リング108の底面と金属製サポート部材103との接触面は嵌合するように設計してもよい。嵌合部を設けることで、接触面の面圧が増大し、シール性を向上できるという利点が得られる。
第三の実施形態のシール構造101bによれば、第一、第二の実施形態と比較して、溶接部が不要となるという利点が得られる。
本発明の第四の実施形態によるシール構造を、図10に示す。第四の実施形態によるシール構造101cは、セラミック製部材102と、金属製サポート部材103と、U型金属リング108と、セラミック製補強リング105と、軟質金属リング107を備える。図10は、セラミック製管状部材102と、金属製サポート部材103との接続部を、管の径方向と垂直に、かつ管の中心軸を通るように切断した断面図である。図10においては、管の中心軸から半分のみを示したが、かかるシール構造は中心軸に線対称であり、図10に表さなかった部分も同様の構造となっている。
図10に示すシール構造101cは、セラミック製部材102とU型金属リング108との間に軟質金属リング107が設けられている点で、図9に示すシール構造101bと異なる。軟質金属リング107は、金属製サポート部材103には接することがないように、セラミック製部材102の周囲に沿って設置されている。
上記のシール構造101cは、膜反応装置1(1a)の操作温度である800℃付近で次のように作用する。800℃付近では、常温と比べて全ての部材が半径方向に膨張するが、熱膨張率が最も小さいセラミック製補強リング105の内側面には、セラミック製補強リング105と比較して熱膨張率が大きいU型金属リング108が密着し、U型金属リング108の内側面には、軟質金属リング107が密着する。また、U型金属リング108の底部には、金属製サポート部材103とが密着する。このように各々の部材が膨張することで、セラミック製部材102と金属製サポート部材103と隙間がシールされ、隙間部分から物質が流出することができないようになる。
最も外側に位置するセラミック製補強リング105の熱膨張率が最も小さいため、各部材間で適切な面圧が確保され、各部材間に隙間が生ずることがなく、接続部がシールされる。さらにこのとき、セラミック製部材102と金属製サポート部材103とは、U型金属リング108からの応力を受けるが、U型金属リング108は、軸方向に平行な面と垂直な面を有するため、接触面積が大きいばかりでなく、力の向きを分散して、一定方向への応力を緩和することができる。軟質金属リング107が、操作温度付近で変形するため、セラミック製部材102に対する応力をさらに吸収するのに役立つ。
具体的な設計として、図1〜3のいずれかに示す膜反応装置1(1a)に用いる場合、操作温度が800℃として設計され、セラミック製部材102は外径が20mm、内径が15mm、管厚が2.5mmのペロブスカイト型酸化物La1-xSrMnOからなる酸素透過性管であり、金属製サポート部材103は、Rが34mmのインコネル625からなる部材である。このとき、U型金属リング108は、半径方向の厚みが、4.5mmであり、U型の厚みが0.5mmであり、軸方向の厚みが5.5mmであるインコネル625からなる部材である。U型金属リング108の外側面には、15μmの銀がめっきされている。軟質金属リング107は、半径方向の厚みが、0.5mmであり、軸方向の厚みが7.5mmである銀からなる部材である。セラミック製補強リング105は、半径方向の厚みが3mmであり、軸方向の厚みが5mmであるアルミナからなる部材である。しかしながら、設計上の寸法や、用いる材料の組み合わせは、この例には限定されない。当業者であれば、上記の熱膨張率の条件に基づいて材料の選択、および寸法の設計をすることができる。
第四の実施形態の変形として、溝部103gに沿って、熱膨張率がU型金属リング108と同一の、別のU型金属リングをさらに配置し、よりシール機能を向上させることもできる。このとき、溝部103gに沿ってさらに設けられるU型金属リングは、U型金属リング108と接触しているが、軟質金属リング107には接触しないように配置する。
また別の変形として、U型金属リング108の底面と金属製サポート部材103との接触面、およびU型金属リング108の内側面と軟質金属リング107の外側面は嵌合するように設計してもよい。嵌合部を設けることで、接触面の面圧が増大し、シール性を向上できるという利点が得られる。
さらに別の変形として、緩衝材106の替わりに軟質金属からなる緩衝層を用いても緩衝材と同じ作用が得られる。
第四の実施形態のシール構造101cによれば、第三の実施形態による利点に加えて、軟質金属リング107が変形し、セラミック製部材102への応力を吸収することができるという利点が得られる。
本発明の第五の実施形態によるシール構造を、図11に示す。第五の実施形態によるシール構造101dは、セラミック製部材102と、金属製サポート部材103と、O型金属製リング109とを備える。図11は、セラミック製管状部材102と、金属製サポート部材103との接続部を、管の径方向と垂直に、かつ管の中心軸を通るように切断した断面図である。図11においては、管の中心軸から半分のみを示したが、かかるシール構造は中心軸に線対称であり、図11に表さなかった部分も同様の構造となっている。
図11に示す金属製サポート部材103は、一端が開放端となっている管状構造をなす本体103aを備える。本体103aの外側面には、本体103aを周回するように、接続用凸部103bが螺合部103kにより接合されている。接続用凸部103bには、セラミック製部材102の先端部を収容することができる溝部103gが設けられている。本体103aと接続用凸部103bとは、その一部が螺合部103kで接合されているため、本体103aの外側面と、接続用凸部103bの内側面との間には空間部分が存在する。一方、本体103aの開口端には、管の半径方向外側へ向かって張り出す開口端縁部103iが設けられている。開口端縁部103iと、接続用凸部103bのセラミック製部材102に面した端部と、セラミック製部材102の内側面とは、空間部120を形成している。この空間部120には、本体103aと接続用凸部103bとセラミック製部材102の内側面とに接してO型金属製リング109が設けられている。この、O型金属製リング109は、金属製サポート部材103よりも熱膨張率が低く、セラミック製部材102よりも熱膨張率が高い。
O型金属製リング109は、セラミック製部材102の軸方向と平行な断面が略O型の中空の部材である。O型金属製リング109には、接続用凸部103bに接する部分と、セラミック製部材102の内側面に接する部分との間に、開口部が設けられている。O型金属製リング109と本体103aとの接線(断面図である図11では接点として表されている)と、O型金属製リング109とセラミック製部材102の内側面との接線で形成される面は、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との接続部を覆っている。これにより、セラミック製部材102と金属製サポート部材103との内部から物質が漏出できないようになっている。
上記のシール構造は、膜反応装置の操作温度である800℃付近で次のように作用する。800℃付近では、常温と比べて全ての部材が膨張するが、熱膨張率が最も小さいセラミック製部材102の内側面には、セラミック製部材102と比較して熱膨張率が大きいO型金属製リング109が密着し、O型金属製リング109の内側面には、O型金属製リング109よりも膨張率が大きいか、またはO型金属製リング109と同じ膨張率の金属製サポート部材103の外側面が半径方向に膨張して、密着する。O型金属製リング109の開口部は、金属製サポート部材103とセラミック製部材102の接触面の面圧を増大させるのような作用をする。
次に、本実施形態によるシール構造101dに用いられる部材を構成する材料について説明する。各部材は、上述のような熱膨張率を満たすように選択される。具体的には、セラミック製部材102、O型金属製リング109、金属製サポート部材103の順にしたがって、熱膨張率が大きくなるように、またはセラミック製部材102の熱膨張率が最も低く、O型金属製リング109と金属製サポート部材103の熱膨張率が同一になるように選択される。用いることができるセラミック製部材102、用いることができる金属製サポート部材103は、第一の実施形態において説明した材料から、上記の条件に適合する材料を選択することができる。
O型金属製リング109は、熱膨張率が、金属製サポート部材103よりも低いか、または金属製サポート部材103と同じ材料のうち、特に、耐熱性を有する金属材料を用いる。具体的には、ヘインズアロイ230、ハステロイX、インコネル600、インコネル625、ヘインズアロイ25、インコロイ800、SUS310Sが挙げられるがこれらには限定されない。また、O型金属製リング109のリング外側面には、金、銀、銅などの軟質金属をめっきする。他の実施形態と同様、軟質金属のめっきは、操作温度である800℃付近で変形して、セラミック製部材102に対する応力を緩和し、セラミック製部材102の破損を防止することができる。
具体的な設計として、図1〜3のいずれかに示す膜反応装置1(1a)に用いる場合、操作温度が800℃として設計され、セラミック製部材102は外径が25mm、内径が20mm、管厚が2.5mmのペロブスカイト型酸化物La1-xSrMnOからなる酸素透過性管であり、金属製サポート部材103は、本体103aの内径が5.5mm、Rが10mm、Rが15mmのインコネル625からなる部材である。このとき、O型金属製リング109は、内径が15mmであり、断面の外径が2.4mmであり、内径が2.1mmであるインコネル625からなる部材である。O型金属製リング109の外側面には、15μmの銀がめっきされている。しかしながら、設計上の寸法や、用いる材料の組み合わせは、この例には限定されない。当業者であれば、上記の熱膨張率の条件に基づいて材料の選択、および寸法の設計をすることができる。
第五の実施形態の変形を図12に示す。図12に示すシール構造101d−1によれば、金属製サポート部材103の本体103aには、開口端縁部が設けられておらず、本体103aの開口端付近の外側面に部材103jが螺合部103kにより接合されている。部材103jは、図11に示す開口端縁部と同様に、本体103aの半径方向外側に張り出している。このような構造により、部材103jと、本体103aの外側面と、セラミック製部材102の内側面とが、空間部120を形成し、空間部にはO型金属製リング109が取り付けられている。
第五の実施形態の別の変形を図13に示す。図13に示すシール構造101d−2によれば、金属製サポート部材103の接続用凸部103bに溝部が設けられていない点と、セラミック製部材102に、金属製サポート部材103に開口端縁部に平行になるように内側へ突出する凸部102aが設けられ、凸部103aと開口端縁部103iとの間に、軟質金属からなる緩衝層113が設けられている点で、図11に示す第五の実施形態と異なる。
第五の実施形態の別の変形を図14に示す。図14に示すシール構造101d−3によれば、金属製サポート部材103の接続用凸部103bにセラミック製部材102を収容する溝部が設けられておらず、セラミック製部材102は、その先端部が露出したままとなっている。金属製サポート部材103には、図12に示す実施の形態と同様に、部材103jが設けられ、部材103jと、本体103aの外側面と、セラミック製部材102の内側面とが、空間部120を形成し、空間部にはO型金属製リング109が取り付けられている。さらに、セラミック製部材102に、内側へ突出する凸部102aが設けられ、凸部102aと部材103jとの間に、軟質金属からなる緩衝層113が設けられている。緩衝層113は、セラミック製部材102が圧縮応力をうけて破損することを防止するといった作用をする。
第五の実施形態のさらに別の変形として、図11〜15において図示したO型金属製リング109の替わりに、断面がU型、V型、開口部のないO型の金属製リングを用いることもできる。このような断面の形状が異なる金属製リングを用いるときも、セラミック製部材102と、金属製サポート部材103との接続部が適切に覆われるように金属製リングを配置することで、O型金属製リング109と同様の作用をして、接続部をシールすることができる。また、各金属製リングのセラミック製部材102と接する面には、軟質金属をめっきすることができる。あるいは各金属製リングのセラミック製部材102と接する箇所に軟質金属からなる緩衝性の部材を設けることができる。これにより、セラミック製部材102への応力の集中を緩和することができる。
さらに、図11〜15で示す形態においては、O型金属製リング109と接続用凸部103bとが直接に接しているが、緩衝層113を介してO型金属製リング109と接続用凸部103bとを配置してもよい。緩衝層113は、操作温度で変形して、O型金属製リング109と金属製サポート部材103との間の過度の応力を緩和する。また、上述の実施の形態において、金属製サポート部材103の本体103aと接続用凸部103bとは「螺合」しているように記載したが、このような部材間の接合は、特定の方法には限定されない。当業者が通常使用することができる技術を、適宜用いて、本発明の構造の部材を設計し、製造することができる。
第五の実施形態によれば、他の実施形態と比べて、少ない構成部材で同様のシール機能を達成することができる。
上記の実施の形態において、本発明を、特定の膜反応装置に用いられるセラミック製の管状部材と、金属製の管状部材との接続部のシール構造を例として説明したが、本発明は、これらの実施の形態に説明された装置の特定の部材にのみ用いられるものではない。すなわち、本発明は、上記例示したものと異なる装置であっても、あるいは上記例示したものと異なる寸法であっても、セラミック製の管状部材と、金属製の管状部材との接続部を、所定の操作温度でシールする機能を有する、全てのシール構造に関するものである。したがって、本発明の活用例として、上記した他に、燃料電池装置、高温ガスの熱交換器における、セラミック製部材と金属製部材のシール構造が挙げられ、それらの部材の寸法を変更した形態であっても、同様の作用をすることができる。
本発明のシール構造が好ましく用いられる膜反応装置の一例を示す断面図である。 本発明のシール構造が好ましく用いられる膜反応装置の一例を示す斜視図である。 本発明のシール構造が好ましく用いられる膜反応装置の別の例を示す断面図である。 本発明のシール構造が好ましく用いられる膜反応装置を一部に含む合成ガス製造装置を示す。 第一の実施形態に係るシール構造を示す断面図である。 第二の実施形態に係るシール構造を示す断面図である。 第二の実施形態の変形に係るシール構造を示す断面図である。 第二の実施形態の変形に係る別のシール構造を示す断面図である。 第三の実施形態に係るシール構造を示す断面図である。 第四の実施形態に係るシール構造を示す断面図である。 第五の実施形態に係るシール構造を示す断面図である。 第五の実施形態の変形に係るシール構造を示す断面図である。 第五の実施形態の変形に係る別のシール構造を示す断面図である。 第五の実施形態の変形に係る別のシール構造を示す断面図である。
符号の説明
101、101a、101b、101c、101d、 シール構造
102 セラミック製部材
103 金属製サポート部材
104 金属製リング
105 補強用セラミック製リング
106 緩衝材
107 軟質金属製リング
108 U型金属製リング
109 O型金属製リング
112 金属製リング
113 緩衝層

Claims (6)

  1. 金属製管状部材と、セラミック製管状部材との接続部のシール構造であって、
    少なくとも上記接続部を覆う金属製周回部材と、
    該金属製周回部材の少なくとも一部を覆うセラミック製周回部材と
    を備え、
    操作温度における熱膨張率が、上記セラミック製周回部材、上記セラミック製管状部材、そして上記金属製周回部材の順に従って高くなるように設定し、
    操作温度において、上記金属製周回部材が上記セラミック製管状部材と金属製管状部材とに密着し、上記セラミック製周回部材が上記金属製周回部材に密着することにより接続部をシールするシール構造。
  2. 上記金属製周回部材が長方形の断面を有し、該金属製周回部材の内側面が、セラミック製管状部材の外側面と金属製管状部材の外側面とに接している請求項1に記載のシール構造。
  3. 上記金属製周回部材がU型の断面を有し、該U型の金属製周回部材の内側面がセラミック製管状部材の外側面に接し、該U型の金属製周回部材の底面が金属製管状部材に接している請求項1に記載のシール構造。
  4. 上記セラミック製管状部材と、上記金属製周回部材との間に、軟質金属製周回部材をさらに備え、
    操作温度において、該軟質金属製周回部材が変形することにより、該セラミック製管状部材への応力を緩和する請求項1〜3のいずれかに記載のシール構造。
  5. 金属製管状部材と、セラミック製管状部材との接続部のシール構造であって、
    少なくとも上記接続部を覆う金属製周回部材を備え、
    操作温度における熱膨張率を、上記金属製周回部材と上記金属製管状部材とが同一であるか、上記金属製周回部材が上記金属製管状部材よりも低く、かつ上記セラミック製管状部材が最も低くなるように設定し、
    操作温度において、上記金属製周回部材が上記セラミック製管状部材と上記金属製管状部材とに密着することにより接続部をシールするシール構造。
  6. 上記金属製周回部材が、断面がO型の金属製リングである請求項5に記載のシール構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007139192A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Air Products & Chemicals Inc シールアセンブリ及びシールアセンブリ製造操作方法
EP4339495A1 (en) * 2022-09-19 2024-03-20 Honeywell International Inc. Sealing of ceramic to metallic tubes with different cte for high temperature reactors

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