JP2005283193A - 光学測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光学測定器で測定する上で目的の成分以外の成分が混在することが多い。例えば尿糖(尿中のグルコース)の旋光測定の場合は、尿中にビタミンCやアミノ酸が排泄されることがある。フィルターを通過させることも考えられるが、グルコースの分子量(180)とビタミンCやアミノ酸は似通っていることから、分子の大きさで分離するのは困難である。
【解決手段】 陽極の電極10と陰極の電極11の間に隔膜9を配置する構造とする。例えばイオン交換膜が陰イオン交換膜であれば、水の電気分解によって酸性の領域7とアルカリ性の領域8に分かれる。アルカリ性の領域8のビタミンCおよびアミノ酸は陰イオンとなり、陰イオン交換樹脂を通過して酸性の領域7へ電気泳動される。領域7のアミノ酸は陽イオンに変化するが、陰イオン交換膜を通過できないので領域8に戻れない。
【選択図】 図2
【解決手段】 陽極の電極10と陰極の電極11の間に隔膜9を配置する構造とする。例えばイオン交換膜が陰イオン交換膜であれば、水の電気分解によって酸性の領域7とアルカリ性の領域8に分かれる。アルカリ性の領域8のビタミンCおよびアミノ酸は陰イオンとなり、陰イオン交換樹脂を通過して酸性の領域7へ電気泳動される。領域7のアミノ酸は陽イオンに変化するが、陰イオン交換膜を通過できないので領域8に戻れない。
【選択図】 図2
Description
本発明は光学測定装置に関し、特に液体成分の試料中に含まれる旋光性物質の濃度を高精度に測定する技術に関するものでである。
従来、試料中の旋光性物質の濃度を測定する手段として、試料に光線を入射してその旋光角より濃度を求める方式が知られており、この方法は非常に有用であるとされる。すなわち、例えばグルコース濃度を測定する方法としては、一般にGOD法などの酵素を用いた酵素法が知られているが、この方法では電極を試料に接触させる必要があり、また測定原理上、測定回数に限度があるため一定期間ごとのメンテナンスや、装置の一部の交換、緩衝液の追加などの処置を行う必要が生じる。その点、光線を用いる旋光角測定方式に於いては直接試料に触れることなく測定することが可能であるため、比較的長い期間において特にメンテナンス等を必要とせず測定が可能である。ここで、その期間は光源の寿命、もしくは試料セルの汚れなどに依存する。
旋光角より試料中の旋光性物質の濃度を求める方法の原理は式1に基づく。
θ(λ)=α(λ)・c・L(式1)
ここで、θ(λ)は光線の波長をλとしたときの旋光角、α(λ)は光線の波長をλとしたときの旋光性物質の比旋光度、cは試料中における旋光性物質の濃度、Lは試料の光路長である。式1において、比旋光度α(λ)は旋光性物質固有の係数であり、光線の波長λや温度によって変化する値ではあるが、濃度測定前に既知の値である。また、試料の光路長Lも同様に濃度測定前に既知の値であるため、試料に光線を入射したときの旋光角θ(λ)を測定することにより、旋光性物質の濃度cを求めることが出来る。
θ(λ)=α(λ)・c・L(式1)
ここで、θ(λ)は光線の波長をλとしたときの旋光角、α(λ)は光線の波長をλとしたときの旋光性物質の比旋光度、cは試料中における旋光性物質の濃度、Lは試料の光路長である。式1において、比旋光度α(λ)は旋光性物質固有の係数であり、光線の波長λや温度によって変化する値ではあるが、濃度測定前に既知の値である。また、試料の光路長Lも同様に濃度測定前に既知の値であるため、試料に光線を入射したときの旋光角θ(λ)を測定することにより、旋光性物質の濃度cを求めることが出来る。
また、旋光角は、直線偏光を試料に入射させ、試料を通過した光線を検光子へ入射させ、検光子を透過した光線をフォトダイオードなどの受光素子に入射し、光電変換することによって得られた信号を用いて求める。すなわち、偏光子の透過軸に対する検光子の透過軸の傾きをφとし、試料による旋光角をβとすると、受光素子で受光する光強度Iは、
I=T×I0cos2(φ−β)(式2)
となる。
I=T×I0cos2(φ−β)(式2)
となる。
ここで、Tは試料、偏光子、及び検光子の反射や吸収による減衰すべてを考慮した透過率、I0は入射光の強度を表す。式2より分かる様に、光強度Iはφが変化することによって変化し、回転角度π(rad)毎に極小点が得られる。よって、偏光子の透過軸に対する検光子の透過軸の傾きφを変化させたときの光強度Iを測定することによって試料による旋光角βを求めることが出来る。
ここで、偏光子の透過軸に対する検光子の透過軸の傾きφを変化させる方法としては、第一に偏光子を回転させる方法が考えられるが、この方法では機械的動作が必要となってしまうため、装置として比較的大型になるという課題があった。そこで旋光角変調素子としてファラデー素子(例えば、特許文献1参照。)や液晶素子を用いて電気的に偏光面を変調する方法が挙げられる。
直線光を旋光させるために液晶素子を使用することついては、液晶素子とλ/4板を組み合わせたセナーモント旋光器があり、発展系としては可変電圧印加可能な3つの液晶素子を光照射方向に対して直列に配置させ、より自由度の高い光変調が可能になる装置の発明がある(例えば、特許文献2参照。)。また、液晶素子の旋光性を用いた濃度測定装置
としては、従来の機械的な動作部が無いことを特徴としている発明がある(例えば、特許文献3参照。)。さらなる発展形として、液晶素子による位相変調を周期的に行うことにより高精度で安定した測定が可能な発明もある(例えば、特許文献4参照。)。
としては、従来の機械的な動作部が無いことを特徴としている発明がある(例えば、特許文献3参照。)。さらなる発展形として、液晶素子による位相変調を周期的に行うことにより高精度で安定した測定が可能な発明もある(例えば、特許文献4参照。)。
図5は、上記文献での光学系を表している。レーザダイオード21から出射した光束は、レンズ22でコリメートされ、平行光となり、偏光子23Aにより、垂直方向から45°傾斜した方向に振動する直線偏光になる。次に、液晶素子31により水平方向もしくは垂直方向の偏光成分が位相変調される。液晶素子31は、水平方向もしくは垂直方向に液晶分子長軸が揃ったホモジニアス配向の液晶素子であり、電圧印加により液晶分子が立ち、分子長軸方向の屈折率が変化し、位相変調を行う事ができる。
ここで、液晶素子31により一方の偏光成分のみに位相変調を加えると、直交する偏光成分同士で干渉させる事になる。
ここで、液晶素子31により一方の偏光成分のみに位相変調を加えると、直交する偏光成分同士で干渉させる事になる。
次に、透過光はハーフミラー24により反射光36と直進光30に分岐され、直進光30は、水平軸と垂直軸が45°傾斜した4分の1波長板26Aに入射し、水平・垂直方向の振動成分をそれぞれ反対方向に回転する円偏光成分に変換する事ができる。さらに、直進光30は試料を保持した試料容器25に入射し、試料の旋光度に伴った右回り円偏光と左回り円偏光間で±θの位相差が与えられる。さらに、4分の1波長板26Aと光軸が一致もしくは直交する4分の1波長板26Bを透過し、左右回りの円偏光が、それぞれ水平もしくは垂直方向に直交する偏光成分に変換される。
水平もしくは垂直方向から45°傾斜した偏光子23Bを透過する事により、上述の直交する偏光成分間の干渉信号が得られ、一方の光速が位相変調されているためビート信号が得られ、フォトダイオード29Aにより電気信号に変換される。フォトダイオード29Bより得られるビート信号は、試料の旋光度の影響は受けておらず、フォトダイオード29A、29Bの信号間により検出される位相差により、試料の旋光度が検出されることによって濃度を求める事ができる。
上記一連の制御は1チップマイコンを含む制御回路20によって行われる。すなわち液晶素子31は、制御20からの配線32により伝達される信号により駆動され、受光素子29Bからの配線33により伝達される信号と、受光素子29Aからの配線34により伝達される信号をシステム処理して濃度を計算する機能を持つ。
特開平7−218889号公報(図3)
特開平9−145605号公報(図1)
特開2001−356089号公報(図2)
特開2002−277387号公報(図3)
しかし、上記の方法により旋光角を求めることは可能だが、実際の測定試料は目的とする旋光性成分以外の旋光性成分が混在することが多い。例えば尿糖(尿中のグルコース)測定の場合は、尿中にビタミンC(比旋光度23°)がサプリメントの摂取などにより排泄されることがある。フィルターを通過させることも考えられるが、グルコースの分子量(180)とビタミンCの分子量(176)は似通っていることから、分子の大きさで分離するのは困難である。また、尿中には旋光性を有する複数のアミノ酸も排泄され、分子量はグルコースとほぼ同じであり、分子の大きさで分離するのは困難である。また、電界
を印加しても、ビタミンCは電気泳動により還元されるが、多くのアミノ酸は両性アミノ酸となっている可能性が高く、電気泳動されない。
を印加しても、ビタミンCは電気泳動により還元されるが、多くのアミノ酸は両性アミノ酸となっている可能性が高く、電気泳動されない。
そこで、本発明では上述した従来技術による問題点を解消し、目的の成分の旋光度を測定することが可能な光学測定装置を提供することを目的とする。
これらの課題を解決するために本発明による光学測定装置は、試料容器に入れられる試料に光を透過させることによって光特性を測定する光学測定装置であって、試料容器に複数の電極と、試料容器を複数の領域に分ける隔膜とを有し、複数の領域の少なくとも一つに試料に光を透過させるための光路を有することを特徴とする。
また、試料が液体であり、電極に電圧を印加して、試料中の測定対象物質の光特性を測定する場合に阻害要因となる測定妨害物質を光路から離間させて光特性が測定される。
さらには、試料が液体であり、電極に電圧を印加する前に光特性を測定するとともに、電極に電圧を印加して光特性を測定し、その差異から光特性が算出される。
また、光路が電極から離れたところに設けられているのが好ましい。また、光特性が旋光度であることが有用であり、光透過率でも有用である。さらに、隔膜がイオン交換膜であることが好ましく、隔膜がバイポーラ膜でも好ましい。
また、陽極側の電極と隔膜とに挟まれる領域を低pHとし、陰極側の電極と隔膜とに挟まれる領域を高pHとするか、または陽極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を高pHとし、陰極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を低pHとすることが望ましい。また、陽極側の電極と隔膜とに挟まれる領域か、陰極側の電極と隔膜に挟まれる領域のうち、どちらか一方の領域について光特性の測定を行うことが好ましい。また、電極近傍に絶縁膜を有することがより好ましい。
また、試料が液体であり、電極に電圧を印加して、試料中の測定対象物質の光特性を測定する場合に阻害要因となる測定妨害物質を光路から離間させて光特性が測定される。
さらには、試料が液体であり、電極に電圧を印加する前に光特性を測定するとともに、電極に電圧を印加して光特性を測定し、その差異から光特性が算出される。
また、光路が電極から離れたところに設けられているのが好ましい。また、光特性が旋光度であることが有用であり、光透過率でも有用である。さらに、隔膜がイオン交換膜であることが好ましく、隔膜がバイポーラ膜でも好ましい。
また、陽極側の電極と隔膜とに挟まれる領域を低pHとし、陰極側の電極と隔膜とに挟まれる領域を高pHとするか、または陽極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を高pHとし、陰極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を低pHとすることが望ましい。また、陽極側の電極と隔膜とに挟まれる領域か、陰極側の電極と隔膜に挟まれる領域のうち、どちらか一方の領域について光特性の測定を行うことが好ましい。また、電極近傍に絶縁膜を有することがより好ましい。
(作用)
試料中の旋光性物質による旋光角を測定することにより試料中の旋光性物質の濃度を測定する光学測定装置において、例えば尿糖測定の場合は、サプリメントの摂取などにより排泄される尿中に存在するビタミンCや種々のアミノ酸を除去する必要がある。簡単な方法としては測定容器に電極を設けて電界を印加することが考えられる。通常の尿のpHは5〜7であり、ビタミンCは陰イオンの状態であるので、陰電極と陽電極間の電界により電気泳動されて陽電極側に移動する。従って、電極から離れた箇所に測定光路を設定することによって尿中グルコースのみの測定は可能である。しかしながら、尿中のいくつかのアミノ酸は上記pHにおいては双極性を有する状態の場合が多く、電気泳動は起こらない。
試料中の旋光性物質による旋光角を測定することにより試料中の旋光性物質の濃度を測定する光学測定装置において、例えば尿糖測定の場合は、サプリメントの摂取などにより排泄される尿中に存在するビタミンCや種々のアミノ酸を除去する必要がある。簡単な方法としては測定容器に電極を設けて電界を印加することが考えられる。通常の尿のpHは5〜7であり、ビタミンCは陰イオンの状態であるので、陰電極と陽電極間の電界により電気泳動されて陽電極側に移動する。従って、電極から離れた箇所に測定光路を設定することによって尿中グルコースのみの測定は可能である。しかしながら、尿中のいくつかのアミノ酸は上記pHにおいては双極性を有する状態の場合が多く、電気泳動は起こらない。
そこで、本発明においては図2に示すごとく、陽極の電極10と陰極の電極11の間に隔膜9を配置する構造とする。例えば隔膜9が陰イオン交換膜であれば、水の電気分解によって酸性の領域7とアルカリ性の領域8に分かれる。アルカリ性の領域8のビタミンCおよびアミノ酸は陰イオンとなり、陰イオン交換樹脂を通過して酸性の領域7へ電気泳動される。領域7のアミノ酸は陽イオンに変化するが、陰イオン交換膜を通過できないので領域8に戻れない。ここで、陽極の電極10および陰極の電極11は水の電気分解の役目と電気泳動のための電界印加の役目をする。
すなわち、酸性である領域8にはほとんどイオン化していない旋光性成分であるグルコースが残留することとなる。領域8に光路断面12のごとく光を通過させて旋光度を測定することによってグルコース濃度を測定できる。
すなわち、酸性である領域8にはほとんどイオン化していない旋光性成分であるグルコースが残留することとなる。領域8に光路断面12のごとく光を通過させて旋光度を測定することによってグルコース濃度を測定できる。
また、実際に電解を加えて電流が流れる状態にすると、電極付近では酸化還元反応が起こるので分子間の反応により新たな成分が発生する可能性があり、電極の摩耗も激しくなる。従って、高電圧で大電流を流すことは好ましくない。そこで、図3に示すごとく水の
電気分解ではなく、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜を組み合わせたバイポーラ膜を使用する整流性による電気泳動によりpH調整を行う。すなわち、溶液中のH+イオンはバイポーラ膜である隔膜49を介して領域48に電気泳動され、OH-イオンはバイポーラ膜である隔膜49を介して陽電極側に電気泳動される。この時、陽電極と陰電極の間に加わる電圧は、水の電気分解に必要な電圧より低いので両電極付近では水素ガスや、酸素ガスは発生しない。
電気分解ではなく、陰イオン交換膜と陽イオン交換膜を組み合わせたバイポーラ膜を使用する整流性による電気泳動によりpH調整を行う。すなわち、溶液中のH+イオンはバイポーラ膜である隔膜49を介して領域48に電気泳動され、OH-イオンはバイポーラ膜である隔膜49を介して陽電極側に電気泳動される。この時、陽電極と陰電極の間に加わる電圧は、水の電気分解に必要な電圧より低いので両電極付近では水素ガスや、酸素ガスは発生しない。
さらには、図4に示すごとく陰極である電極11付近に陰イオン交換膜である隔膜53を配置して陽イオンが接近しないようにし、陽極である電極10付近に陽イオン交換膜である隔膜52を配置して陰イオンが接近しなようにすることによって、比較的高い電圧を両電極に加えて、電気泳動速度を速めることが出来る。
以上の説明のように、本発明の光学測定装置においては、下記に記載する効果を有する。
試料中に含まれる旋光性物質の濃度を、試料中の旋光性物質による旋光度から求める光学測定装置において、イオン交換膜を備えてpH調整して、目的の成分以外の旋光性成分を除いた領域を測定できるので、高精度の光学測定が可能となる。また、特別な試薬は不要であるので準メンテナンスフリーとなる。さらには、陰電極付近には陰イオン交換膜を配置して陽イオンが接近しないようにし、陽電極付近に陽イオン交換膜を配置して陰イオンが接近しなようにすることによって、 高い電圧を両電極に加えても電極付近で溶液内の分子反応が起きない。
光特性によって液体の成分濃度を測定する光学測定装置であり、隔膜と電極を備えた容器に、液体を流し込み、電極に電圧印加して、成分濃度が測定される。光学特性が旋光度である場合は効果が大きい。隔膜がイオン交換膜であれば、測定対象成分以外のイオンを除去しやすい。隔膜がバイポーラ膜であれば、低印加電圧で駆動できる。成分濃度の測定が電圧印加前および後に行われることによって除去された成分量も判明する。
電極のうち陽極側の電極と隔膜に挟まれる領域を低pHとし、電極のうち陰極側の電極と隔膜に挟まれる領域を高pHとしすることによって液体中の成分の電子状態を変更できる。また、電極のうち陽極側の電極と隔膜に挟まれる領域を高pHとし、電極のうち陰極側の電極と隔膜に挟まれる領域を低pHとしても液体中の成分の電子状態を変更できる。
電極のうち陽極側の電極と隔膜に挟まれる領域を低pHとし、電極のうち陰極側の電極と隔膜に挟まれる領域を高pHとしすることによって液体中の成分の電子状態を変更できる。また、電極のうち陽極側の電極と隔膜に挟まれる領域を高pHとし、電極のうち陰極側の電極と隔膜に挟まれる領域を低pHとしても液体中の成分の電子状態を変更できる。
陽極側の電極と隔膜に挟まれる領域か、電極のうち陰極側の電極と隔膜に挟まれる領域のうち、どちらか一方の領域について成分濃度の測定を行うことによって成分の測定が可能となる。液体の成分をイオン化し、電気泳動させることによって測定阻害物質を除去できる。電極のうち陰極側の電極付近に隔膜を配置し、電極に絶縁膜を配置することによって電圧印加による電流は流れないという効果も奏する。
以下、図面を用いて本発明を利用した光学測定装置の最適な実施形態を説明する。
(第一の実施形態)
図1は本発明の実施形態のシステム全体を示す図である。図1において、レーザダイオード21から出射した光束は、レンズ22でコリメートされ、平行光となり、偏光子23Aにより、垂直方向から45°傾斜した方向に振動する直線偏光になる。次に、液晶素子31により水平方向もしくは垂直方向の偏光成分が位相変調される。液晶素子31は、水平方向もしくは垂直方向に液晶分子長軸が揃ったホモジニアス配向の液晶素子であり、電圧印加により液晶分子が立ち、分子長軸方向の屈折率が変化し、位相変調を行う事ができ
る。ここで、液晶素子31により一方の偏光成分のみに位相変調を加えると、直交する偏光成分同士で干渉させる事になる。
図1は本発明の実施形態のシステム全体を示す図である。図1において、レーザダイオード21から出射した光束は、レンズ22でコリメートされ、平行光となり、偏光子23Aにより、垂直方向から45°傾斜した方向に振動する直線偏光になる。次に、液晶素子31により水平方向もしくは垂直方向の偏光成分が位相変調される。液晶素子31は、水平方向もしくは垂直方向に液晶分子長軸が揃ったホモジニアス配向の液晶素子であり、電圧印加により液晶分子が立ち、分子長軸方向の屈折率が変化し、位相変調を行う事ができ
る。ここで、液晶素子31により一方の偏光成分のみに位相変調を加えると、直交する偏光成分同士で干渉させる事になる。
次に、透過光はハーフミラー24により反射光36と直進光30に分岐され、直進光30は、水平軸と垂直軸が45°傾斜した4分の1波長板26Aに入射し、水平・垂直方向の振動成分をそれぞれ反対方向に回転する円偏光成分に変換する事ができる。さらに、直進光30は試料容器1に入射し、試料の旋光度に伴った右回り円偏光と左回り円偏光間で±θの位相差が与えられる。さらに、4分の1波長板26Aと光軸が一致もしくは直交する4分の1波長板26Bを透過し、左右回りの円偏光が、それぞれ水平もしくは垂直方向に直交する偏光成分に変換される。
水平もしくは垂直方向から45°傾斜した偏光子23Bを透過する事により、上述の直交する偏光成分間の干渉信号が得られ、一方の光速が位相変調されているためビート信号が得られ、フォトダイオード29Aにより電気信号に変換される。フォトダイオード29Bより得られるビート信号は、試料の旋光度の影響は受けておらず、フォトダイオード29A、29Bの信号間により検出される位相差により、試料の旋光度が検出されることによって濃度を求める事ができる。
試料容器1は直進光30が試料容器1の中心よりずれた側に透過するように配置されている。電源2は試料容器1に配置された陽電極と陰電極に電圧を印加し、必要に応じて所定の電圧を印加できる。
上記一連の制御は1チップマイコンを含む制御回路3によって行われる。すなわち液晶素子31は、制御回路20からの配線32により伝達される信号により駆動され、電源2は所定の電圧で印加するよう制御回路3からの配線32により伝達される信号によりON/OFFと印加電圧を指示する。また、制御回路3は受光素子29Bからの配線33により伝達される信号と、受光素子29Aからの配線34により伝達される信号をシステム処理して濃度を計算する機能を持つ。
図2は試料容器1の断面図を示す。容器6は試料容器1の筐体である。電極10は電源2からの配線4に接続された陽極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。電極11は電源2からの配線5に接続された陰極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。隔膜9は市販の陰イオン交換膜(例えばネオセプタAMX)であり、陰イオンのみを通過させる。光路断面12は直進光30(図1中)の光断面を示し、光学測定の結果は光路断面12にかかる成分の特性が反映される。
ここで、尿中グルコースを測定することを考える。尿中旋光成分としてはグルコース(比旋光度+53度)、ビタミンC(比旋光度+24度)およびアミノ酸(例えばヒスチジンの比旋光度は−38度)が想定される。これをそのまま測定すると、各々の成分比と比旋光度に応じた旋光度を測定することとなり、目的のグルコースのみの旋光度を測定することは出来ないので、グルコース以外の旋光成分であるビタミンCとアミノ酸を除去する必要がある。この除去方法を以下に示す。
まず、電極10および電極11間に所定の電圧(例えば1.5V)を印加すると、両電極では下記の通りの水の電気分解が起こる。
陽極:2H2O → O2↑ + 4H+ + 4e-
陰極:4H+ + 4e- → 2H2↑
上記反応により、陽極側のpHは下がるので酸性になり、陰極側のpHは上がるのでアル
カリ性になる。すなわち、隔膜9より電極10側の領域7は酸性となり、隔膜9より電極11側の領域8はアルカリ性となる。
陽極:2H2O → O2↑ + 4H+ + 4e-
陰極:4H+ + 4e- → 2H2↑
上記反応により、陽極側のpHは下がるので酸性になり、陰極側のpHは上がるのでアル
カリ性になる。すなわち、隔膜9より電極10側の領域7は酸性となり、隔膜9より電極11側の領域8はアルカリ性となる。
この時、領域8中のビタミンCは陰イオン(V-)であるので、電気泳動により陰イオン交換膜である隔膜9を通過して領域7に移動する。また、領域8中の両性アミノ酸は領域8がアルカリ性になるため、陰イオン(A-)となるので、V-同様に電気泳動して領域7に移動する。領域7に移動したアミノ酸は酸性領域のため陽イオンとなるので、電気泳動により領域8に移動しようとするが、陰イオン交換膜を通過することが出来ないので領域8には戻らない。
上記のアミノ酸の特性は一般的に下記の化学式1で表される。
ここで、Rは各アミノ酸特有の有機分子を表し、PIはアミノ酸内の陽イオンと陰イオンの解離が等しくなるpH(等電点)を示す。たとえば、尿中に含まれるアミノ酸の1つであるヒスチジン(比旋光度−38度)のPI点は7.6であるから、低pH(例えばpH3)では陽イオンであり高pH(例えばpH9)では陰イオンである。
上記のアミノ酸の特性は一般的に下記の化学式1で表される。
ここで、Rは各アミノ酸特有の有機分子を表し、PIはアミノ酸内の陽イオンと陰イオンの解離が等しくなるpH(等電点)を示す。たとえば、尿中に含まれるアミノ酸の1つであるヒスチジン(比旋光度−38度)のPI点は7.6であるから、低pH(例えばpH3)では陽イオンであり高pH(例えばpH9)では陰イオンである。
すなわち、領域8おける旋光性成分としては、ほとんどイオン化しないグルコース(G)のみが残留することとなる。領域8に直進光30を光路断面12で示すとおり透過すれば、グルコースの旋光度が測定でき、尿中グルコースの濃度が測定できることとなる。
また、あらかじめ電圧印加前の光学測定を行っておくことにより、電圧印加前と後の差から、グルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、下記の式を解けばよい。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]
さらには、領域9側に関して測定を行い、その増減を測定することによりグルコースおよびグルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、下記の式を解けばよい。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]+2[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]ここで、本実施の形態では、隔膜を陰イオン交換膜としたが、通常の隔膜としても良い。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]
さらには、領域9側に関して測定を行い、その増減を測定することによりグルコースおよびグルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、下記の式を解けばよい。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]+2[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]ここで、本実施の形態では、隔膜を陰イオン交換膜としたが、通常の隔膜としても良い。
(第二の実施の形態)
図2は第2の実施の形態の試料容器の断面図を示す。ここで、システム全体は第一の実施の形態と同じであり、図1中の試料容器の構造を変更しただけである。容器6は試料容器1の筐体である。電極10は電源2からの配線4に接続された陽極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。電極11は電源2からの配線5に接続された陰極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。隔膜49は市販のバイポーラ膜(例えばネオセプタBP-1E)であり、陽イオンおよび陰イオンを各々特定の方向に通過させる。光路断面12は直進光30の光断面を示し、光学測定の結果は光路断面12にかかる成分の特性が反映される。
図2は第2の実施の形態の試料容器の断面図を示す。ここで、システム全体は第一の実施の形態と同じであり、図1中の試料容器の構造を変更しただけである。容器6は試料容器1の筐体である。電極10は電源2からの配線4に接続された陽極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。電極11は電源2からの配線5に接続された陰極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。隔膜49は市販のバイポーラ膜(例えばネオセプタBP-1E)であり、陽イオンおよび陰イオンを各々特定の方向に通過させる。光路断面12は直進光30の光断面を示し、光学測定の結果は光路断面12にかかる成分の特性が反映される。
ここで、尿中グルコースを測定することを考える。尿中旋光性成分としてはグルコース(比旋光度53度)、ビタミンC(比旋光度24度)およびアミノ酸(例えばヒスチジンの比旋光度は−38度)が想定される。これをそのまま測定すると、各々の成分比と比旋光度に応じた旋光度を測定することとなり、目的のグルコースのみの旋光度を測定することは出来ないので、グルコース以外の旋光性成分であるビタミンCとアミノ酸を除去する
必要がある。この除去方法を以下に示す。
必要がある。この除去方法を以下に示す。
まず、電極10および電極11間に各電極で水の電気分解が起こらない程度の電圧(例えば0.9V)を印加すると、隔膜49によって尿中の陽イオンは領域47から領域48へ電気泳動される。逆に、隔膜49によって陰イオンは領域48から領域47へ電気泳動される。すなわち、尿中でイオンの整流現象が起こり、H+イオンは領域8に多くなり、OH-イオンは領域47に多くなる。従って、領域47はアルカリ性となり領域48は酸性となる。
この時、領域48中のビタミンCは陰イオン(V-)であるので、電気泳動により隔膜49を通過して領域47へ移動する。また、領域48中の両性アミノ酸は領域48が酸性になるため、陽イオン(A+)となるので、電気泳動して電極11付近に移動する。逆に、領域47中のアミノ酸は領域47がアルカリ性になるため、陰イオン(A-)となるので、電気泳動して電極10付近に移動する。
上記のアミノ酸の特性は一般的に下記の化学式2で表される。
ここで、Rは各アミノ酸特有の有機分子を表し、PIはアミノ酸内の陽イオンと陰イオンの解離が等しくなるpH(等電点)を示す。たとえば、尿中に含まれるアミノ酸の1つであるヒスチジン(比旋光度−38度)のPI点は7.6であるから、低pH(例えばpH3)では陽イオンであり、高pH(pH9で)は陰イオンである。
上記のアミノ酸の特性は一般的に下記の化学式2で表される。
ここで、Rは各アミノ酸特有の有機分子を表し、PIはアミノ酸内の陽イオンと陰イオンの解離が等しくなるpH(等電点)を示す。たとえば、尿中に含まれるアミノ酸の1つであるヒスチジン(比旋光度−38度)のPI点は7.6であるから、低pH(例えばpH3)では陽イオンであり、高pH(pH9で)は陰イオンである。
すなわち、領域48おける陽イオン化したアミノ酸(A+)は電極付近に停滞し、光路断面12付近にはグルコース以外の旋光性成分は存在しない。従って、光学測定によってグルコースの旋光度が測定でき、尿中グルコースの濃度が測定できることとなる。
また、あらかじめ電圧印加前の光学測定を行っておくことにより、電圧印加前と後の差から、グルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、下記の式を解けばよい。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]
さらには、領域47側に関して光学測定を行い、その増減を測定することによりグルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、上記の式を解けばよい。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]
さらには、領域47側に関して光学測定を行い、その増減を測定することによりグルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、上記の式を解けばよい。
(第三の実施の形態)
図4は第三の実施の形態の試料容器の断面図を示す。ここで、システム全体は第一の実施の形態と同じであり、図1中の試料容器の構造を変更しただけである。容器6は試料容器1の筐体である。電極10は電源2からの配線4に接続された陽極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。電極11は電源2からの配線5に接続された陰極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。隔膜49は市販のバイポーラ膜(例えばネオセプタBP-1E)であり、陽イオンおよび陰イオンを各々特定の方向に通過させる。絶縁膜52および絶縁膜53は薄型の絶縁体(例えばセラミック)であり、イオンを通過させない。光路断面12は直進光30の光断面を示し、光学測定の結果は光路断面12にかかる成分の特性が反映される。
図4は第三の実施の形態の試料容器の断面図を示す。ここで、システム全体は第一の実施の形態と同じであり、図1中の試料容器の構造を変更しただけである。容器6は試料容器1の筐体である。電極10は電源2からの配線4に接続された陽極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。電極11は電源2からの配線5に接続された陰極であり、チタンにプラチナメッキされた金属である。隔膜49は市販のバイポーラ膜(例えばネオセプタBP-1E)であり、陽イオンおよび陰イオンを各々特定の方向に通過させる。絶縁膜52および絶縁膜53は薄型の絶縁体(例えばセラミック)であり、イオンを通過させない。光路断面12は直進光30の光断面を示し、光学測定の結果は光路断面12にかかる成分の特性が反映される。
ここで、尿中グルコースを測定することを考える。尿中旋光性成分としてはグルコース(比旋光度53度)、ビタミンC(比旋光度24度)およびアミノ酸(例えばヒスチジン
の比旋光度は−38度)が想定される。これをそのまま測定すると、各々の成分比と比旋光度に応じた旋光度を測定することとなり、目的のグルコースのみの旋光度を測定することは出来ないので、グルコース以外の旋光性成分であるビタミンCとアミノ酸を除去する必要がある。この除去方法を以下に示す。
の比旋光度は−38度)が想定される。これをそのまま測定すると、各々の成分比と比旋光度に応じた旋光度を測定することとなり、目的のグルコースのみの旋光度を測定することは出来ないので、グルコース以外の旋光性成分であるビタミンCとアミノ酸を除去する必要がある。この除去方法を以下に示す。
まず、電極10および電極11間に各電極で所定の電圧(例えば2.0V)を印加すると、隔膜49によって尿中の陽イオンは領域57から領域58へ電気泳動される。逆に、隔膜49によって陰イオンは領域58から領域57へ電気泳動される。すなわち、尿中でイオンの整流現象が起こり、H+イオンは領域58に多くなり、OH-イオンは領域57に多くなる。従って、領域47はアルカリ性となり領域58は酸性となる。この時、絶縁膜53により陽イオンであるH+イオンは陽極である電極11に到達しないので、水の電気分解は起こらず、水素は発生しない。また、陽極である電極10では絶縁膜52により陰イオンであるOH-イオンは陽極である電極11に到達しないので、水の電気分解は起こらず、酸素は発生しない。すなわち、電気泳動によるH+とOH-の領域57と領域58間の移動はあるが、電流は流れない状態となる。
一方、領域58中のビタミンCは陰イオン(V-)であるので、電気泳動により隔膜49を通過して領域47へ移動する。また、領域58中の両性アミノ酸は領域58が酸性になるため、陽イオン(A+)となるので、電気泳動により絶縁膜53付近に移動する。逆に、領域57中のアミノ酸は領域57がアルカリ性になるため、陰イオン(A-)となるので、電気泳動により絶縁膜52付近に移動する。
上記のアミノ酸の特性は一般的に下記の化学式3で表される。
ここで、Rは各アミノ酸特有の有機分子を表し、PIはアミノ酸内の陽イオンと陰イオンの解離が等しくなるpH(等電点)を示す。たとえば、尿中に含まれるアミノ酸の1つであるヒスチジン(比旋光度−38度)のPI点は7.6であるから、低pH(例えばpH3)では陽イオンであり高pH(例えばpH9)では陰イオンである。
上記のアミノ酸の特性は一般的に下記の化学式3で表される。
ここで、Rは各アミノ酸特有の有機分子を表し、PIはアミノ酸内の陽イオンと陰イオンの解離が等しくなるpH(等電点)を示す。たとえば、尿中に含まれるアミノ酸の1つであるヒスチジン(比旋光度−38度)のPI点は7.6であるから、低pH(例えばpH3)では陽イオンであり高pH(例えばpH9)では陰イオンである。
すなわち、領域58おける陽イオン化したアミノ酸は絶縁膜53付近に停滞し、光路断面12付近にはグルコース以外の旋光性成分は存在しない。従って、光学測定によってグルコースの旋光度が測定でき、尿中グルコースの濃度が測定できることとなる。しかも、この構造であれば水の電気分解は起こらず電流が流れないので、比較的高い電圧(例えば3V)を印加しても成り立ち、電気泳動によるイオンの移動速度が早くなる。
また、あらかじめ電圧印加前の光学測定を行っておくことにより、電圧印加前と後の差から、グルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、下記の
式を解けばよい。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]
さらには、領域57側に関して光学測定を行い、その増減を測定することによりグルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、上記の式を解けばよい。
式を解けばよい。
[電圧印加前旋光度]=[グルコース旋光度]+[(ビタミンC+アミノ酸)旋光度]
[電圧印加後旋光度]=[グルコース旋光度]
さらには、領域57側に関して光学測定を行い、その増減を測定することによりグルコース以外の旋光性成分の濃度測定を行うことも可能である。すなわち、上記の式を解けばよい。
以上の発明によれば、目的の旋光性成分を光学的に測定することが可能である。
上述の実施形態においては、旋光度測定装置の旋光素子として液晶素子を用いているが
、これに限ることではなく、旋光角変調手段としてファラデー素子などを用いた場合においても同様の効果が得られる。また、光学測定装置として旋光度測定装置の場合について説明したが、光測定であれば例えば光透過率などの測定でも良く、イオン交換膜と電極を組み合わせることで、光学測定の阻害となる成分を除去できればよい。さらに、電極については実施形態の素材の金属電極に限るものではなく、カーボン電極や銅に金メッキを施した電極などでも良い。絶縁膜52および絶縁膜53はセラミックに限るものではなく絶縁体であれば良く、電極に酸化処理などを施してコーティングしても良い。隔膜9や隔膜49で分けられる領域については必ずしも等しくなくても良く、必要に応じて設定することが出来る。
、これに限ることではなく、旋光角変調手段としてファラデー素子などを用いた場合においても同様の効果が得られる。また、光学測定装置として旋光度測定装置の場合について説明したが、光測定であれば例えば光透過率などの測定でも良く、イオン交換膜と電極を組み合わせることで、光学測定の阻害となる成分を除去できればよい。さらに、電極については実施形態の素材の金属電極に限るものではなく、カーボン電極や銅に金メッキを施した電極などでも良い。絶縁膜52および絶縁膜53はセラミックに限るものではなく絶縁体であれば良く、電極に酸化処理などを施してコーティングしても良い。隔膜9や隔膜49で分けられる領域については必ずしも等しくなくても良く、必要に応じて設定することが出来る。
1 試料容器
6 容器
9 隔膜
11 電極
12 光路断面
6 容器
9 隔膜
11 電極
12 光路断面
Claims (12)
- 試料容器に入れられる試料に光を透過させることによって光特性を測定する光学測定装置であって、前記試料容器に複数の電極と、前記試料容器を複数の領域に分ける隔膜とを有し、前記複数の領域の少なくとも一つに前記試料に光を透過させるための光路を有する光学測定装置。
- 前記試料が液体であり、前記電極に電圧を印加して、前記試料中の測定対象物質の光特性を測定する場合に阻害要因となる測定妨害物質を前記光路から離間させて光特性が測定されることを特徴とする請求項1に記載の光学測定装置。
- 前記試料が液体であり、前記電極に電圧を印加する前に光特性を測定するとともに、前記電極に電圧を印加して光特性を測定し、その差異から光特性が算出されることを特徴とする請求項1に記載の光学測定装置。
- 前記光路が前記電極から離れたところに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学測定装置。
- 前記光特性が旋光度であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学測定装置。
- 前記光特性が光透過率であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光学測定装置。
- 前記隔膜がイオン交換膜であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光学測定装置。
- 前記隔膜がバイポーラ膜であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学測定装置。
- 陽極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を低pHとし、陰極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を高pHとすることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光学測定装置。
- 陽極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を高pHとし、陰極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域を低pHとすることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光学測定装置。
- 前記陽極側の電極と前記隔膜とに挟まれる領域か、前記陰極側の電極と前記隔膜に挟まれる領域のうち、どちらか一方の領域について前記光特性の測定を行うことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の光学測定装置。
- 電極近傍に絶縁膜を有することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の光学測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004094196A JP2005283193A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | 光学測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004094196A JP2005283193A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | 光学測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005283193A true JP2005283193A (ja) | 2005-10-13 |
Family
ID=35181767
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004094196A Pending JP2005283193A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | 光学測定装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005283193A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8293095B2 (en) | 2005-06-21 | 2012-10-23 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Microfluidic device for electrically regulating the pH of a fluid therein and method of regulating the pH of a fluid in a microfluidic device using the same |
CN108489964A (zh) * | 2017-02-16 | 2018-09-04 | 爱科来株式会社 | 电解装置 |
-
2004
- 2004-03-29 JP JP2004094196A patent/JP2005283193A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8293095B2 (en) | 2005-06-21 | 2012-10-23 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Microfluidic device for electrically regulating the pH of a fluid therein and method of regulating the pH of a fluid in a microfluidic device using the same |
CN108489964A (zh) * | 2017-02-16 | 2018-09-04 | 爱科来株式会社 | 电解装置 |
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