JP2005282492A - 翼形状作成プログラム及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 翼型の変更(調整)を行うに際して、翼断面形状(翼型)を決める複数の設計因子を翼厚関数の前縁側と後縁側とで独立して変更することができる翼形状作成プログラム及び方法を提供する。
【解決手段】 翼形状作成プログラム及び方法の構成を、翼形状の断面上に定義される翼厚の変化を表す翼厚関数の定義式が、翼厚関数の最大翼厚点より前縁側の前縁翼厚関数を定義する第1関数としての3次関数と、翼厚関数の最大翼厚点より後縁側の後縁翼厚関数を定義する第2関数としての3次関数とにより構成され、翼形状の断面のキャンバライン長、最大翼厚の位置、最大翼厚値、前縁翼厚変化率、後縁翼厚変化率、前縁翼厚値及び後縁翼厚値を設計因子として定義され、第1関数と第2関数とが、最大翼厚点において接線連続とする境界条件を有する、構成とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は冷却ファンなどの翼形状を作成するための翼形状作成プログラム及び方法に関する。
例えば車両に搭載される冷却ファンの設計において、冷却ファンの翼形状を作成(作図)する際には、まず、翼のハブ径方向の複数箇所における翼断面形状を作成(作図)し、これらの翼断面形状に基づいてスプライン補間などにより翼の全体的な形状(外径線や外径面)を作成(作図)する。そして、翼断面形状を作図する一般的な方法の一つとして、下記の「非特許文献1」などに示されている「Joukowski翼型」を用いる方法が挙げられる。
この方法の概要を図11に示す。「Joukowski翼型」は、図11(a)に示すような中心がMとM’の2つの円1,2の組み合わせに対し、下記の式(1)により座標変換(写像)して得られる図11(b)に示すような翼型(翼断面形状)3である。この場合、翼型形状(翼断面形状)を変更するためには、座標変換前の2つの円1,2の形状を調節する。なお、翼断面形状の基本骨格である「平均矢高曲線(キャンバライン)」を作図する一般的な方法の一つとしては、「Joukowski翼型」を用いる方法が挙げられ、この方法では図11(b)に示す翼型(翼断面形状)3の中心を結んでキャンバライン4を作図する。
Figure 2005282492
藤本武助著,「第2次改著 流体力学」,第2次改著第6版,株式会社養賢堂,1992年1月20日発行 P141
翼の性能(揚力性能や抗力性能)を向上させるには、翼形状の断面(翼型)の形状(翼断面形状)を変更(調整)して翼の性能に与える影響を検討する必要があるが、そのためには翼断面形状を決める複数の設計因子(詳細後述)をそれぞれ独立して変更(調整)することにより、翼の性能に対する各設計因子の寄与度を直接検討することが有効である。特に、翼断面における翼厚の変化を表す翼厚関数の最大翼厚点(図3参照:詳細後述)より前縁側と、前記最大翼厚点より後縁側とでそれぞれ独立して各設計因子を変更することができれば、翼の性能の検討に非常に有効である。
ところが、「Joukowski翼型」を用いる方法などの従来の手法では、各設計因子をそれぞれ独立して変更することが困難であり、勿論、翼厚関数の前縁側と後縁側とでそれぞれ独立して各設計因子を変更することも困難である。
従って本発明は上記の事情に鑑み、翼型の変更(調整)を行うに際して、翼断面形状(翼型)を決める複数の設計因子を翼厚関数の前縁側と後縁側とで独立して変更することができる翼形状作成プログラム及び方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明の翼形状作成プログラムは、コンピュータによって仮想的に定義された空間上で翼形状を作成する翼形状作成プログラムにおいて、前記翼形状の断面上に定義される翼厚の変化を表す翼厚関数の定義式は、前記翼厚関数の最大翼厚点より前縁側の前縁翼厚関数を定義する第1関数と、前記翼厚関数の最大翼厚点より後縁側の後縁翼厚関数を定義する第2関数と、により構成されることを特徴とする。
また、第2発明の翼形状作成プログラムは、第1発明の翼形状作成プログラムにおいて、前記翼厚関数定義式は、前記第1関数及び前記第2関数が、それぞれ3次関数で定義されており、前記翼形状の断面のキャンバライン長、最大翼厚の位置、最大翼厚値、前縁翼厚変化率、後縁翼厚変化率、前縁翼厚値及び後縁翼厚値を設計因子として定義され、前記第1関数と前記第2関数とが、前記最大翼厚点において接線連続とする境界条件を有する、ことを特徴とする。
また、第3発明の翼形状作成方法は、仮想的に定義された空間上で翼形状を作成する翼形状作成方法において、前記翼形状の断面上に定義される翼厚の変化を表す翼厚関数の定義式は、前記翼厚関数の最大翼厚点より前縁側の前縁翼厚関数を定義する第1関数と、前記翼厚関数の最大翼厚点より後縁側の後縁翼厚関数を定義する第2関数と、
により構成されることを特徴とする。
また、第4発明の翼形状作成方法は、第3発明の翼形状作成方法において、前記翼厚関数定義式は、前記第1関数及び前記第2関数が、それぞれ3次関数で定義されており、前記翼形状の断面のキャンバライン長、最大翼厚の位置、最大翼厚値、前縁翼厚変化率、後縁翼厚変化率、前縁翼厚値及び後縁翼厚値を設計因子として定義され、前記第1関数と前記第2関数とが、前記最大翼厚点において接線連続とする境界条件を有する、ことを特徴とする。
第1発明の翼形状作成プログラム又は第3発明の翼形状作成方法によれば、翼形状の断面上に定義される翼厚の変化を表す翼厚関数の定義式は、翼厚関数の最大翼厚点より前縁側の前縁翼厚関数を定義する第1関数と、翼厚関数の最大翼厚点より後縁側の後縁翼厚関数を定義する第2関数とにより構成されることを特徴とするため、翼厚関数定義式(第1関数及び第2関数)を定義するための複数の設計因子のうち、第1関数と第2関数の境界の最大そり点に関する設計因子を除いて、第1関数と第2関数とで、翼厚関数の前縁側と後縁側の設計因子(第1関数のみに用いられる設計因子と第2関数のみに用いられる設計因子)をそれぞれ独立して設定(変更)することができる。このため、流れ場に及ぼす各設計因子の影響が系統的に検討可能となって、流れ場のチューニングが容易となり、より高性能の翼型を開発可能となる。
また、第2発明の翼形状作成プログラム又は第4発明の翼形状作成方法によれば、翼厚関数定義式は、第1関数及び第2関数が、それぞれ3次関数で定義されており、翼形状の断面のキャンバライン長、最大翼厚の位置、最大翼厚値、前縁翼厚変化率、後縁翼厚変化率、前縁翼厚値及び後縁翼厚値を設計因子として定義され、第1関数と第2関数とが、最大翼厚点において接線連続とする境界条件を有することを特徴としており、翼断面形状(翼型)を決める設計因子として最適な上記7つの設計因子(キャンバライン長、最大翼厚の位置、最大翼厚値、前縁翼厚変化率、後縁翼厚変化率、前縁翼厚値、後縁翼厚値)を選定して、この設計因子に適合する第1関数及び第2関数として3次関数を選定したため、各設計因子をそれぞれ独立して変更可能となり、各設計因子が翼の性能(揚力性能や抗力性能)に及ぼす影響度(翼性能への寄与度)を直接把握することが可能になる。そして、このように各設計因子をそれぞれ独立して変更可能であることから、流れ場に及ぼす各設計因子の影響が系統的に検討可能となって、流れ場のチューニングが容易となり、より高性能の翼型を開発可能となる。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づき詳細に説明する。ここでは本発明の翼形状作成プログラムを、冷却ファンの翼形状作成に適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る翼形状作成プログラムを実行するためのパーソナルコンピュータの外観図である。また、図2(a)は冷却ファンの正面図、図2(b)は前記冷却ファンの側面図(図2(a)のA方向矢視図)である。
図1に示すように、パーソナルコンピュータ11はコンピュータ本体12と、コンピュータ本体12に接続された入力手段としてのキーボード13及び表示手段としてのCRTや液晶などのディスプレイ装置14などの周辺機器とを有している。
コンピュータ本体12はCPU、ハードディスク(HD)ドライブ、コンパクトディスク(CD)ドライブなどが装備されており、例えばHDやCDなどの記録媒体に記憶された翼形状作成プログラムP(ソフトウエア)を、CPUにより実行する。翼形状作成プログラムPは、パーソナルコンピュータ11によって仮想的に定義された空間上で翼形状を作成するプログラムであり、詳細は後述するが、翼断面形状(翼型)の形状変更を行うに際して翼断面形状を決める複数の設計因子をそれぞれ独立して変更することができるものである。
キーボード13は翼形状作成プログラムPを実行するためのデータなどをコンピュータ本体12に入力するためのものである。ディスプレイ装置14はキーボード13からコンピュータ本体12へ入力されるデータや、コンピュータ本体12において翼形状作成プログラムPを実行した結果などを表示画面15に表示するためのものであり、例えばチェックリストウインドウ16(詳細後述)を表示する。
図2には車両に搭載される冷却ファンの一例を示している。図2に例示する冷却ファン21は円柱状のハブ22の外周面22aに複数枚(図示例では8枚)の翼23を設けてなるものであり、図示しない回転軸が例えば車両のエンジンの回転軸に結合されて回転駆動される。また、図2(b)の側面視において、各翼23は翼弦がハブ中央軸Bに対し、所定の翼傾斜角度で傾斜した状態でハブ外周面22aに設けられている(図7参照)。なお、翼23の外形としては、図示例のものに限らず、各種のものがある。
そして、かかる冷却ファン21の設計において、冷却ファン21の各翼23の翼形状を作成(作図)する際、本実施の形態では翼形状作成プログラムPをパーソナルコンピュータ11で実行することによって、翼断面における翼厚の変化を表す翼厚関数を導出し、別途指定されたキャンバラインに対して、翼厚関数で計算される翼厚を有する翼断面形状を作成(作図)する。
以下、この翼形状作成プログラムPの翼厚関数作成機能(プログラム)、翼厚関数チェック機能(プログラム)及びチェックリストウインドウ表示機能(プログラム)について図3〜図10に基づき、詳細に説明する。
なお、図3は翼断面形状(翼型)を決める設計因子及び翼厚関数を3次関数で作図する際の座標系(翼厚関数作図方法)を示す説明図、図4は前縁翼厚変化率のみを変化させたときの翼厚関数の作図例を示す図である。また、図5は設定した最大翼厚点以外の翼厚点の翼厚値が最大翼厚点の最大翼厚値よりも大きい翼型及び翼厚関数の作図例を示す図、図6は設定した最大翼厚点以外の翼厚点に変曲点を有する翼型及び翼厚関数の作図例を示す図、図7は翼断面がハブからはみ出した場合の例を示す図、図8はチェックリストウインドウの例を示す図、図9は最大翼厚値に問題のない形状の翼型及び翼厚関数の作図例を示す図、図10は設定した最大翼厚点以外の翼厚点の翼厚値が最大翼厚点の最大翼厚値よりも僅かに大きい微妙な形状の翼型及び翼厚関数の作図例を示す図である。
まず、翼形状作成プログラムPの翼厚関数作成機能について説明する。
翼厚関数作成(作図)機能を設けるに際し、翼断面形状(翼型)を決めるのに最適(基本的)な設計因子として下記の(1)〜(7)に示す7つの設計因子を選択した(図3参照)。
(1)キャンバライン長Lc
(2)最大翼厚の位置xTmax
(3)最大翼厚値yTmax
(4)前縁翼厚変化率α
(5)後縁翼厚変化率β
(6)前縁翼厚値Tf
(7)後縁翼厚値Tb
図3に示すように、キャンバライン31は翼断面(翼型)32の翼厚Bの中心を結んだ線であり、キャンバライン長Lcとはキャンバライン31の長さである。翼断面32の翼厚Bはキャンバライン31上の各そり点SPにおけるキャンバライン31の接線と直交する方向の翼厚である。そして、翼厚関数33は、この翼厚Bの変化、即ちキャンバライン31の前縁31a(翼断面32の前縁32a)からキャンバライン31の後縁31b(翼断面32の後縁32b)までの変化を表したものである。キャンバライン31の前縁31aが気流の流入する側であり、キャンバライン31の後縁31bが気流の流出する側である。
この翼厚関数33をxy座標系で表すため、キャンバライン31のキャンバライン長方向の位置を表す座標軸をx軸とし、キャンバライン31の前縁31aをx軸の原点としており、翼厚Bの大きさを表す座標軸をy軸としている。最大翼厚値yTmaxは翼厚Bの最大値である。翼厚関数33上の各点を翼厚点BPといい、これらの翼厚点BPのなかで翼厚Bが最大翼厚値yTmaxとなる点を最大翼厚点BPMという。xy座標系において、翼厚Bはy座標で表され、翼厚関数33の各翼厚点BPからx軸上に下ろした垂線の長さである。最大翼厚の位置xTmaxは翼厚Bが最大翼厚値yTmaxとなるキャンバライン方向(x軸方向)の位置である。
前縁翼厚変化率αは、翼厚関数33の前縁33aにおける翼厚Bの変化率であり、翼厚関数33の前縁33aにおける接線33cとx軸に平行な線34aとのなす角度である。後縁翼厚変化率βは、翼厚関数33の後縁33bにおける翼厚Bの変化率であり、翼厚関数33の後縁33bにおける接線33dとx軸に平行な線34bとのなす角度である。前縁翼厚値Tfは、翼厚関数33の前縁33aにおける翼厚Bの値である。前縁翼厚値Tfは、翼断面32の前縁部が円弧状でゼロの場合もあり、図示例のように前記前縁部が平坦になっていてある値を有している場合もある。後縁翼厚値Tbは、翼厚関数33の後縁33bにおける翼厚Bの値である。後縁翼厚値Tbは、翼断面32の後縁部が鋭角でゼロの場合もあり、図示例のように前記後縁部が平坦になっていてある値を有している場合もある。
そして、翼形状の断面32上に定義される翼厚Bの変化を表す翼厚関数33の定義式を、翼厚関数33の最大翼厚点BPMより前縁側の前縁翼厚関数を定義する第1関数と、翼厚関数33の最大翼厚点BPMより後縁側の後縁翼厚関数を定義する第2関数とにより構成する。即ち、図3に示すように翼厚関数33を、最大翼厚点BPMを境にして前縁側と後縁側とに分け、最大翼厚点BPMより前縁側の前縁翼厚関数33Aを定義(表記)する第1関数として式(2)の3次関数を選定し、最大翼厚点BPMより後縁側の後縁翼厚関数33Bを定義(表記)する第2関数として式(3)の3次関数を選定した。
Figure 2005282492
第1関数及び第2関数として3次関数を選定した理由は、翼断面32の形状(翼厚関数33の形状)を決める最適な設計因子として上記7つの設計因子を選定したことにより、これらの設計因子から下記の(1)〜(8)の8つの拘束条件を設定することができるためである。即ち、詳細は後述するが、下記の8つの拘束条件(1)〜(8)のうち、翼厚関数33の前縁側に対しては4つの拘束条件(1)、(3)、(5)、(7)を設定し、翼厚関数33の後縁側に対しては他の4つの拘束条件(2)、(4)、(6)、(8)を設定することができることから、これらの拘束条件によって式(2)及び式(3)の3次関数の各係数(aL、bL、cL、dL、aT、bT、cT、dT)を全て一意に決定することができるためである。拘束条件(1)〜(4)は翼厚関数33の通過点に関わる拘束条件であり、拘束条件(5)〜(8)は翼厚関数33の通過点での接線の傾きに関わる拘束条件である。
なお、設計因子(拘束条件)の数が少なければ第1関数及び第2関数として2次関数を用い、設計因子(拘束条件)の数が多ければ4次以上の関数を用いることも考えられるが、設計因子(拘束条件)の数が少ないと十分な翼型の調整をすることができず、また、設計因子(拘束条件)の数が多すぎても、徒に関数式が複雑になる。このため、第1関数及び第2関数としては、翼断面形状(翼型)を決める設計因子として最適な7つの設計因子(キャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、前縁翼厚変化率α、後縁翼厚変化率β、前縁翼厚値Tf、後縁翼厚値Tb)に適合する関数として3次関数を選択することが最良であるといえる。
(1)xL=0のとき yL=Tf :前縁位置(前縁翼厚値)
(2)xT=Lcのとき yT=Tb :後縁位置(キャンバライン長、後縁翼厚値)
(3)xL=xTmaxのとき yL=yTmax :最大翼厚の位置、最大翼厚値
(4)xT=xTmaxのとき yT=yTmax :最大翼厚の位置、最大翼厚値
(5)xL=0のとき dyL/dxL=tanα :前縁翼厚変化率
(6)xT=Lcのとき dyT/dxT=tan(−β):後縁翼厚変化率
(7)xL=xTmaxのとき dyL/dxL=0 :最大翼厚の位置(接線の傾き)
(8)xT=xTmaxのとき dyT/dxT=0 :最大翼厚の位置(接線の傾き)
拘束条件(1)は式(2)に対しての翼厚関数33の前縁位置(前縁翼厚値Tf)に関する拘束条件である。xL=0のとき、即ち、翼厚関数33の前縁33aの位置では、翼厚値yL=Tfとなる。拘束条件(2)は式(3)に対しての翼厚関数33の後縁位置(キャンバラインLc、後縁翼厚値Tb)に関する拘束条件である。xT=Lc(キャンバライン長)のとき、即ち、翼厚関数33の後縁33bの位置では、翼厚値yT=Tbとなる。拘束条件(3)は式(2)に対しての翼厚関数33の最大翼厚の位置xTmaxと最大翼厚値yTmaxに関する拘束条件である。拘束条件(4)は式(3)に対しての翼厚関数33の最大翼厚の位置xTmaxと最大翼厚値yTmaxに関する拘束条件である。拘束条件(5)は式(2)に対しての翼厚関数33の前縁翼厚変化率αに関する拘束条件、即ち、翼厚関数33の前縁33aの位置における接線の傾きに関する拘束条件である。拘束条件(6)は式(3)に対しての翼厚関数33の後縁翼厚変化率βに関する拘束条件、即ち、翼厚関数33の後縁33bの位置における接線の傾きに関する拘束条件である。
拘束条件(7)は式(2)に対しての最大翼厚の位置xTmax、即ち、翼厚関数33の最大翼厚点BPMでの接線の傾きに関する拘束条件である。拘束条件(8)は式(3)に対しての最大翼厚の位置xTmax、即ち、翼厚関数33の最大翼厚点BPMでの接線の傾きに関する拘束条件である。拘束条件(7),(8)では最大翼厚の位置xTmax(最大翼厚点BPM)での接線の傾きdyL/dxL=0としているが、これは最大翼厚の位置xTmax(最大翼厚点BPM)で接線の傾きがゼロでないと、設定した最大翼厚点BPMでの翼厚Bの値(yL、yT)が最大ではなくなるためである。また、拘束条件(7),(8)は、最大翼厚の位置xTmax(最大翼厚点BPM)における最大翼厚値が同じyTmaxで且つ接線の傾きdyL/dxL、dyT/dxTが同じゼロであるため、第1関数の式(2)と第2関数の式(3)とが、最大翼厚点BPMにおいて接線連続であるという境界条件を有していることも意味している。
そして、以上の拘束条件(1)〜(8)に基づき、各設計因子(キャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、前縁翼厚変化率α、後縁翼厚変化率β、前縁翼厚値Tf、後縁翼厚値Tb)をそれぞれ独立に設定(変更)して、式(2),(3)の3次関数の各係数(aL、bL、cL、dL、aT、bT、cT、dT)を求める。このことにより、式(2)の3次関数によって前縁翼厚関数33Aを定義(作図)し、且つ、式(3)によって後縁翼厚関数33Bを定義(作図)することができ、これらの式(2),(3)の3次関数の組み合わせによって翼厚関数33全体を定義(作図)することができる。
なお、式(2),(3)の3次関数の各係数(aL、bL、cL、dL、aT、bT、cT、dT)と設計因子(キャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、前縁翼厚変化率α、後縁翼厚変化率β、前縁翼厚値Tf、後縁翼厚値Tb)との関係は、次の式(4)〜(11)に示すとおりである。なお、式の表示が複雑になるのを避けるため、bT,cT,dTの式(9),(10),(11)にはaTが含まれているが、式(8)のようにaTは設計因子のみの関数であるため、bT,cT,dTも設計因子のみの関数であるといえる。
下記の式(4)〜(7)から明らかなように、前縁側の3次関数の式(2)の各係数aL、bL、cL、dLは、設計因子の最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、前縁翼厚変化率α、前縁翼厚値Tfを決めることで一意に決まる。また、下記の式(8)〜(11)から明らかなように、後縁側の3次関数の式(3)の各係数aT、bT、cT、dTは、設計因子のキャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、後縁翼厚変化率β、後縁翼厚値Tbを決めることで一意に決まる。なお、下記の関係式(4)〜(11)の導出手順については後述する。
Figure 2005282492
Figure 2005282492
式(2)及び式(3)の3次関数によって作成(作図)した翼厚関数33は、予め作成(作図)されたキャンバライン31と組み合わされる。即ち、キャンバライン31の各そり点SPに対して翼厚関数33の各翼厚点BPの翼厚Bの値(yL、yT)が、各そり点SPの接線に対して直交する方向に加えられる。その結果、翼断面32の形状が作成(作図)される。かかる翼断面形状は翼のハブ径方向の複数箇所について作成(作図)され、これらの翼断面形状を基づきスプライン補間が行われてスプライン線(翼の外形線)やスプライン面(翼の外形面)が作成(作図)されることにより、翼の全体的な形状(外径線や外径面)が作成(作図)される。なお、この場合、キャンバライン33は前述の「Joukowski翼型」を用いる方法によって作成されたものでもよく、何れの方法で作成されたものでもよい。
以上のように、本実施の形態例によれば、パーソナルコンピュータ11によって仮想的に定義された空間上で翼形状を作成する翼形状作成プログラムPにおいて、前記翼形状の断面32上に定義される翼厚Bの変化を表す翼厚関数33の定義式は、翼厚関数33の最大翼厚点BPMより前縁側の前縁翼厚関数33Aを定義する第1関数(3次関数)と、翼厚関数33の最大翼厚点BPMより後縁側の後縁翼厚関数33Bを定義する第2関数(3次関数)とにより構成されているため、第1関数と第2関数の境界の最大翼厚点BPMに関する設計因子(最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax)を除いて、第1関数と第2関数とで、翼厚関数33の前縁側と後縁側の設計因子をそれぞれ独立して設定(変更)することができる。このため、流れ場に及ぼす各設計因子の影響が系統的に検討可能となって、流れ場のチューニングが容易となり、より高性能の翼型を開発可能となる。なお、第1関数と第2関数の境界の最大翼厚点BPMに関しては、勿論、第1関数と第2関数とで最大翼厚の位置xTmax及び最大翼厚値yTmaxは等しく、接線は連続で傾きがゼロである。
そして特に本実施の形態例では、翼断面形状(翼型)を決める設計因子として最適な7つの設計因子(キャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、前縁翼厚変化率α、後縁翼厚変化率β、前縁翼厚値Tf、後縁翼厚値Tb)を選定し、この設計因子に適合する第1関数及び第2関数として式(2),(3)の3次関数を選定したため、各設計因子をそれぞれ独立して変更可能となるため、各設計因子が翼の性能(揚力性能や抗力性能)に及ぼす影響度(翼性能への寄与度)を直接把握することが可能になる。
例えば、図4には前縁翼厚変化率αのみを3とおりに変更して作成(作図)した翼厚関数33の例と、この翼厚関数33とキャンバライン31とに基づいて作成(作図)された翼断面32の例とを示す。図4では前縁翼厚変化率αのみが変化し、その他の設計因子(キャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、後縁翼厚変化率β、前縁翼厚値Tf、後縁翼厚値Tb)は変化していないため、前縁翼厚変化率αが翼の性能に及ぼす影響を直接把握することができる。そして、このように各設計因子をそれぞれ独立して変更可能であることから、流れ場に及ぼす各設計因子の影響が系統的に検討可能となって、流れ場のチューニングが容易となり、より高性能の翼型を開発可能となる。
ここで、式(2),(3)の3次関数における各係数(aL、bL、cL、dL、aT、bT、cT、dT)と設計因子(キャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、前縁翼厚変化率α、後縁翼厚変化率β、前縁翼厚値Tf、後縁翼厚値Tb)との関係の導出手順を示す。
まず、翼厚関数前縁側の3次関数式(2)の各係数(aL、bL、cL、dL)と設計因子との関係の導出手順は、次のとおりである。
Figure 2005282492
Figure 2005282492
次に、翼厚関数後縁側の3次関数式(3)の各係数(aT、bT、cT、dT)と設計因子との関係の導出手順は、次のとおりである。
Figure 2005282492
Figure 2005282492
続いて、翼形状作成プログラムPにおける翼厚関数チェック機能及びチェックリストウインドウ表示機能について説明する。
翼形状作成プログラムP(式(2),(3)の3次関数)によって翼厚関数33を作成(作図)する際、翼断面形状(翼型)を決める7つの設計因子(キャンバライン長Lc、最大翼厚の位置xTmax、最大翼厚値yTmax、前縁翼厚変化率α、後縁翼厚変化率β、前縁翼厚値Tf、後縁翼厚値Tb)の組み合わせによっては、満たすべき8つの拘束条件(1)〜(8)を満足しても、図5に例示する翼厚関数33のように、設定した最大翼厚点BPM以外の翼厚点BPにおいて、設定した最大翼厚点BPMでの最大翼厚値yTmaxよりも大きな翼厚Bの値(yL、xL)を有する翼厚関数となる場合や、図6に例示する翼厚関数33のように、設定した最大翼厚点BPM以外の翼厚点BPに変曲点を有する翼厚関数となる場合がある(極大もしくは極小となる点を有する場合もある)。
そこで、翼形状作成プログラムPでは、これらのこと(設定した最大翼厚値よりも大きな翼厚値を有するかどうか、設定した最大翼厚点以外の翼厚点に極大もしくは極小となる点又は変曲点を有するかどうか)を翼厚関数33の作成時に数値的にチェックし、更には翼断面32がハブ22からはみ出していないかどうかもチェックして、これらのチェック結果をチェックリストウインドウに表示する。具体的には次のとおりである。
<設定した最大翼厚値よりも大きな翼厚値を有するかどうかのチェック方法>
設計因子(拘束条件)を設定して係数を求めた翼厚関数定義式の第1関数(3次関数)及び第2関数(3次関数)において、翼厚Bの値(yL、xL)を、キャンバライン方向(図3のx軸方向)に翼厚関数33の全域に亘って計算する。即ち、式(2)の3次関数については、設計因子(拘束条件)に基づいて各係数を求めた後、xL=0からxL=xTmaxまでの各位置(各翼厚点BP)での翼厚値yLを計算し、式(3)の3次関数についても、設計因子(拘束条件)に基づいて各係数を求めた後、xT=xTmaxからxT=Lcまでの各位置(各翼厚点BP)での翼厚値yTを計算する。
そして、この計算した翼厚値yL,yTを、設計因子として設定した最大翼厚値yTmaxと比較することにより、最大翼厚値yTmaxよりも大きな翼厚値yL,yTを有するかどうかをチェックする。
<設定した最大翼厚点以外に極大、極小、変曲点を有するかどうかのチェック方法>
設計因子(拘束条件)を設定して係数を求めたキャンバライン定義式の第1関数(3次関数)及び第2関数(3次関数)を微分(一階微分或いは二階以上の微分)することにより、翼厚関数33が設計因子として設定した最大翼厚の位置xTmax以外の位置(最大翼厚点BPM以外の翼厚点BP)で極大もしくは極小となる点又は変曲点を有するかどうかを、翼厚関数33の全域に亘ってチェックする。
例えば、設計因子(拘束条件)を設定して係数を求めた翼厚関数定義式の第1関数(3次関数)及び第2関数(3次関数)において、翼厚関数33の接線の傾き(dyL/dxL、dyT/dxT)を、キャンバライン方向(図3のx軸方向)に翼厚関数33の全域に亘って計算する。即ち、式(2)の3次関数については、設計因子(拘束条件)に基づいて各係数を求めた後、xL=0からxL=xTmaxまでの各位置(各翼厚点BP)での接線の傾き(dyL/dxL)を計算し、式(3)の3次関数についても、設計因子(拘束条件)に基づいて各係数を求めた後、xT=xTmaxからxT=Lcまでの各位置(各翼厚点BP)での接線の傾き(dyT/dxT)を計算する。そして、この計算した接線の傾き(dyL/dxL、dyT/dxT)の符号の正負が、設定した最大翼厚の位置xTmax以外の位置(最大翼厚点BPM以外の翼厚点BP)の前後で逆転するかどうか(即ち極大もしくは極小となる点を有するかどうか)をチェックする。
<翼断面がハブからはみ出していないかどうかのチェック方法>
翼厚関数定義式(3次関数)によって作成(作図)した翼厚関数33に基づいて作成(作図)された翼断面32が、ハブ中央軸Bに対する傾斜角度も考慮したとき、側面視(上面視)においてハブ22からはみ出しいないかどうかをチェックする。図7には側面視(上面視)において翼断面32の前縁側の部分Cがハブ22からはみ出している場合の例を示している。
<チェックリストウインドウの表示方法>
上記チェック方法によるチェック結果を、図8に示すような表示画面15上のチェックリストウインドウ16に表示する。チェックリストウインドウ16の縦欄のCurve1〜3は、それぞれハブ径方向における翼の各位置の翼断面に対して作成(作図)された翼厚関数を表している。なお、作成する翼厚関数の本数は図示例の3本に限らず、作成しようとする翼の形状などに応じて2本でも、4本以上でもよい。
チェックリストウインドウ16の横欄のError1〜4は、上記チェック方法によってチェックした項目である。即ち、Error1は翼厚関数33全体において、設定した最大翼厚値よりも大きな翼厚値を有するかどうかのチェック結果であり、最大翼厚値yTmaxよりも大きな翼厚値yL,yTを有しない場合には問題なしとして「丸印」を表示し、最大翼厚値yTmaxよりも大きな翼厚値yL,yTを有する場合には、最大翼厚値や最大翼厚の位置の設定条件(前提条件)に反することになり問題があるため、「warning(警告)」を表示する。
Error2は前縁翼厚関数33Aにおいて極大もしくは極小となる点又は変曲点を有するかどうかのチェック結果であり、極大もしくは極小となる点又は変曲点を有しない場合には問題なしとして「丸印」を表示し、極大もしくは極小となる点又は変曲点を有する場合には、前縁側(前縁翼厚関数33A)に極大もしくは極小となる点又は変曲点があると翼の性能に悪影響を及ぼすことが多いと考えられるため、問題ありとして「warning(警告)」を表示する。Error3は後縁翼厚関数33Bにおいて極大もしくは極小となる点又は変曲点を有するかどうかのチェック結果であり、極大もしくは極小となる点又は変曲点を有しない場合には問題なしとして「丸印」を表示し、極大もしくは極小となる点又は変曲点を有する場合には「caution(注意)」を表示する。ここで「Warning(警告)」ではなく、「caution(注意)」を表示するのは、後縁側(後縁翼厚関数33B)に最大翼厚点以外の翼厚点で極大もしくは極小となる点又は変曲点があっても翼の性能に悪影響を及ぼすとは限らず、むしろ好影響を及ぼすことも考えられるためである。何れにしても「caution(注意)」と表示することにより、開発者は極大もしくは極小となる点又は変曲点があることを確実に認識することができる。
Error4は翼断面32がハブ22からはみ出していないかどうかのチェック結果であり、ハブ22からはみ出していない場合には問題なしとして「丸印」を表示し、ハブ22からはみ出している場合には、必ずしも問題ではなく開発者にハブ22からはみ出していることを認識させる程度でよいため、「caution(注意)」を表示する。
なお、図8の表示画面16に表示されている「Close」ボタン42はチェックリストウインドウ16を閉じる(消す)ために押す(例えばマウスによってクリックする)ためのボタンである。
以上のように、本実施の形態例によれば、翼厚関数定義式の第1関数(3次関数)及び第2関数(3次関数)において、翼厚Bの値(yL,yT)を、翼厚関数33の全域に亘って計算し、この計算した翼厚値(yL,yT)を、設計因子として設定した最大翼厚値yTmaxと比較することにより、翼厚関数33が最大翼厚値yTmaxよりも大きな翼厚値(yL,yT)を有するかどうかをチェックするため、目視では確認しづらい微妙な翼厚値(yL,yT)の問題の有無も、翼厚関数33の作成時に数値的に確実にチェックすることができ、翼の開発効率が向上する。例えば図9の翼厚関数33では翼厚値に問題はないが、図10の翼厚関数33では設定した最大翼厚点BPMにおける最大翼厚値yTmaxよりも、前縁寄りの翼厚点BPにおける翼厚Bの値(yL)のほうが僅かに大きい。このような微妙な翼厚値(yL)の問題も確実にチェックすることができる。
また、本実施の形態例によれば、翼厚関数定義式の第1関数(3次関数)及び第2関数(3次関数)を微分することにより、翼厚関数33が設計因子として設定した最大翼厚の位置以外の位置で極大もしくは極小となる点又は変曲点を有するかどうかを、翼厚関数33の全域に亘ってチェックするため、目視では確認しづらい微妙な極大もしくは極小となる点又は変曲点の有無も、翼厚関数33の作成時に数値的に確実にチェックすることができ、翼の開発効率が向上する。
また、本実施の形態例によれば、最大翼厚値よりも大きな翼厚値を有するかどうか、最大翼厚点以外の翼厚点に極大もしくは極小となる点又は変曲点を有するかどうか、更には翼断面がハブからはみ出していないかどうかのチェック結果をチェックリストウインドウ16に表示するため、これらのチェック結果が一目瞭然となり、翼の開発効率が向上する。
本発明は翼形状作成プログラム及び方法に関し、車両に搭載される冷却ファンの翼形状を作成する場合の他、飛行機などの各種装置の翼形状を作成する場合にも適用することができる。
で本発明の実施の形態に係る翼形状作成プログラムを実行するためのパーソナルコンピュータの外観図ある。 (a)は冷却ファンの正面図、(b)は前記冷却ファンの側面図((a)のA方向矢視図)である。 翼断面形状(翼型)を決める設計因子及び翼厚関数を3次関数で作図する際の座標系(翼厚関数作図方法)を示す説明図である。 前縁翼厚変化率のみを変化させたときの翼厚関数の作図例を示す図である。 設定した最大翼厚点以外の翼厚点の翼厚値が最大翼厚点の最大翼厚値よりも大きい翼厚関数の作図例を示す図である。 設定した最大翼厚点以外の翼厚点に変曲点を有する翼厚関数の作図例を示す図である。 翼断面がハブからはみ出した場合の例を示す図である。 チェックリストウインドウの例を示す図である。 最大翼厚値に問題のない形状の翼厚関数の作図例を示す図である。 設定した最大翼厚点以外の翼厚点の翼厚値が最大翼厚点の最大翼厚値よりも僅かに大きい微妙な形状の翼厚関数の作図例を示す図である。 「Joukowski翼型」を用いた翼断面形状の作図方法を示す説明図ある。
符号の説明
11 パーソナルコンピュータ
12 コンピュータ本体
13 キーボード
14 ディスプレイ装置
15 表示画面
16 チェックリストウインドウ
21 冷却ファン
22 ハブ
22a 外周面
23 翼
31 キャンバライン
31a 前縁
31b 後縁
32 翼断面
32a 前縁
32b 後縁
33 翼厚関数
33a 前縁
33b 後縁
33c,33d 接線
33A 前縁翼厚関数
33B 後縁翼厚関数
34a,34b x軸に平行な線
42 「Close」ボタン

Claims (4)

  1. コンピュータによって仮想的に定義された空間上で翼形状を作成する翼形状作成プログラムにおいて、
    前記翼形状の断面上に定義される翼厚の変化を表す翼厚関数の定義式は、
    前記翼厚関数の最大翼厚点より前縁側の前縁翼厚関数を定義する第1関数と、
    前記翼厚関数の最大翼厚点より後縁側の後縁翼厚関数を定義する第2関数と、
    により構成されることを特徴とする翼形状作成プログラム。
  2. 前記翼厚関数定義式は、
    前記第1関数及び前記第2関数が、それぞれ3次関数で定義されており、
    前記翼形状の断面のキャンバライン長、最大翼厚の位置、最大翼厚値、前縁翼厚変化率、後縁翼厚変化率、前縁翼厚値及び後縁翼厚値を設計因子として定義され、
    前記第1関数と前記第2関数とが、前記最大翼厚点において接線連続とする境界条件を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の翼形状作成プログラム。
  3. 仮想的に定義された空間上で翼形状を作成する翼形状作成方法において、
    前記翼形状の断面上に定義される翼厚の変化を表す翼厚関数の定義式は、
    前記翼厚関数の最大翼厚点より前縁側の前縁翼厚関数を定義する第1関数と、
    前記翼厚関数の最大翼厚点より後縁側の後縁翼厚関数を定義する第2関数と、
    により構成されることを特徴とする翼形状作成方法。
  4. 前記翼厚関数定義式は、
    前記第1関数及び前記第2関数が、それぞれ3次関数で定義されており、
    前記翼形状の断面のキャンバライン長、最大翼厚の位置、最大翼厚値、前縁翼厚変化率、後縁翼厚変化率、前縁翼厚値及び後縁翼厚値を設計因子として定義され、
    前記第1関数と前記第2関数とが、前記最大翼厚点において接線連続とする境界条件を有する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の翼形状作成方法。
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