JP2005279055A - 展示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 酸素吸収剤を用いて無酸素状態で展示物の長期保存を可能し、かつ装置コストや維持管理を軽減できる構造を与える。
【解決手段】 透明ケースの外周縁にローレット面を形成し、一方、台座には、透明ケースの装着溝と、載置面の所定の位置に酸素吸収剤を収容する収容部と、空気を出し入れする吸排気孔と、吸排気孔を通じて空気を吸排気し伸縮するベローズと、空気注入孔と、空気注入孔に設けられ装着後の透明ケース内の気体の流出を抑止する逆止弁とを有し、透明ケースを装着溝に装着した状態で、ローレット面と装着溝の間に取り外しを容易にした封止部材を設けるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 透明ケースの外周縁にローレット面を形成し、一方、台座には、透明ケースの装着溝と、載置面の所定の位置に酸素吸収剤を収容する収容部と、空気を出し入れする吸排気孔と、吸排気孔を通じて空気を吸排気し伸縮するベローズと、空気注入孔と、空気注入孔に設けられ装着後の透明ケース内の気体の流出を抑止する逆止弁とを有し、透明ケースを装着溝に装着した状態で、ローレット面と装着溝の間に取り外しを容易にした封止部材を設けるようにした。
【選択図】 図1
Description
この発明は、カビや害虫から展示資料を守り長期に渡り保存す展示装置に関するものである。
美術品、標本等の資料を内部に収容して展示を行う展示装置は、観覧できるように、上部が、例えばガラス、アクリル等からなる透明部材を用いた箱状の透明ケースで構成されている。このような展示装置において、収容する展示物によっては、害虫やカビによる被害、酸化による腐食などの被害を防止するための処理が要求される。従来、防虫、殺虫の防止処理には、透明ケース内に防虫剤を設置する方法、展示品を一旦展示ケースより出して臭化メチル等の薫蒸剤により薫蒸したり、防虫剤を用いたりする方法がとられていた。しかし、透明ケース中に防虫剤を設置する場合には、頻繁に交換を行うため面倒な管理を伴うこと、透明ケースの空間が薬剤過多の状態となること、ナフタリンと樟脳を併用する誤使用で展示物にダメージを与えることなどの問題があった。特に、密封されたケースの場合、防虫剤の交換の際に透明ケースの開け閉めしなければならないが、構造によってその作業が複雑となるため、誤って展示物を破損させることもあり、労力と膨大な経費を要してきた。また、薫蒸等の処理は展示中には行うことができず、人体に対する悪影響もあり、使用方法において難点があった。さらに、従来の展示装置においては、展示物の酸化による劣化という問題もあった。
このような問題を解決するために、窒素ガス発生器で生成した窒素ガスをケース内に供給して満たし無酸素状態を形成して殺虫効果を与えると共に酸化による展示物の劣化防止を行う展示装置が提案されてきた(例えば特許文献1参照。)。この展示装置に適用された構造としては、展示物を置く台座の上部に透明ケースが装着されるが、透明ケースは、その開口縁部と台座の周縁との間にパッキングを介してネジ止めすることで封止するようにしたものである。また、透明ケースと台座部との周縁の間を接着剤により固定封止する構造もある。
従来の展示装置は、以上のように構成されているが、次のような問題がある。
透明ケースを、パッキングを介してネジにて台座に締め付ける構造であるため、長期保存に用いると、パッキングの劣化やネジによるケースの破損等などが起こりやすい。また、固定するために接着剤を使用する構造もあるが、ケースの開封が困難となり、接着剤の溶剤が展示物に悪影響を及ぼすおそれもあった。さらに、ケース内を窒素ガス雰囲気にするためにボンベや窒素ガス発生器等を備えているので、装置コスト、維持管理費、運搬性などに難点があった。
透明ケースを、パッキングを介してネジにて台座に締め付ける構造であるため、長期保存に用いると、パッキングの劣化やネジによるケースの破損等などが起こりやすい。また、固定するために接着剤を使用する構造もあるが、ケースの開封が困難となり、接着剤の溶剤が展示物に悪影響を及ぼすおそれもあった。さらに、ケース内を窒素ガス雰囲気にするためにボンベや窒素ガス発生器等を備えているので、装置コスト、維持管理費、運搬性などに難点があった。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、酸素吸収剤を用いて無酸素状態で展示物の長期保存を可能し、かつ装置コストや維持管理を軽減できる構造の展示装置を得ることを目的とする。
この発明に係る展示装置は、上面に展示物を置くための載置面を有する台座と、一つの面に開口部を持つ箱状体で構成され前記台座の上部に被せて展示物を展示する透明ケースとを備えた展示装置において、透明ケースが、開口部を囲む4面の外周縁にローレット加工が施された所定の幅を持つ帯状のローレット面を有し、台座が、載置面の周囲に設けられ、透明ケースの4面の縁部が挿入される装着溝と、載置面の所定の位置に設けられ酸素吸収剤を収容する収容部と、還流孔が設けられ収容部の上面に装着される蓋体と、載置面の片隅に設けられ、当該台座の底部と通じ空気を出し入れする吸排気孔と、吸排気孔の載置面側に設けられ、装着後の前記透明ケース内の気圧に応じて吸排気孔を通じて空気を吸排気し伸縮するベローズと、載置面の他の片隅に設けられ、当該台座の底部と通じ装着後の透明ケース内に所定の気体を注入するための注入孔と、注入孔に設けられ、装着後の透明ケース内の気体の流出を抑止する逆止弁とを有し、透明ケースを装着溝に装着した状態で、ローレット面と装着溝の間に取り外しを容易にした封止部材を設けるようにしたものである。
この発明によれば、透明ケースに形成したローレット面と装着溝に施した封止部材により密閉機能を高め、長期に渡りその密閉機能を維持できる効果がある。また、初期の設定時において、逆止弁を介して空気を注入し酸素吸収剤の反応を促進させて内部の窒素ガスや炭酸ガスの気体の増加を図り、無酸素状態を形成することができる効果がある。その際、ベローズによりほど良い圧力調整を行うことができるため、加圧や減圧により透明ケースおよび封止部にかかる負荷の軽減を図ることができる効果がある。さらに、酸素吸収剤が収容する展示物の素材などに影響を及ぼさないように使用する酸素吸収剤の種類を選択できる効果がある。さらに、取り外しを容易にした封止部材を用いたことで、酸素吸収剤の交換時に透明ケースの破損を起こすことも無く、また、大掛かりなボンベや窒素ガス発生器を使用しない構造のため、装置コストを削減でき、かつ管理を容易にする効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による展示装置を示す組立斜視図、図2は同展示装置のケースの正面図である。
展示装置は透明ケース1と台座2を備え、必要に応じて台座2の下に収納部または脚部3を備えている。透明ケース1は、ガラス、アクリル等からなる透明部材を用い、台座2に装着する下側に開口部を持つ箱状体で構成されている。また、この透明ケース1は、全体が透明の場合と、部分的に透明である場合、例えば上面だけが透明で周囲側面が不透明となる場合などがある。いずれの場合にも、5面が空気漏れしないように結合された構成を有している。透明ケース2の開口部を囲む4面の外周縁には適当な幅で帯状に千鳥格子等の桝目を付けるローレット(またはナーリング)加工が施されたローレット面11を有する。また、上記4面のローレット面11の上部には、外側にかつ垂直方向に延びる固定片12が所定数設けられている。
図1はこの発明の実施の形態1による展示装置を示す組立斜視図、図2は同展示装置のケースの正面図である。
展示装置は透明ケース1と台座2を備え、必要に応じて台座2の下に収納部または脚部3を備えている。透明ケース1は、ガラス、アクリル等からなる透明部材を用い、台座2に装着する下側に開口部を持つ箱状体で構成されている。また、この透明ケース1は、全体が透明の場合と、部分的に透明である場合、例えば上面だけが透明で周囲側面が不透明となる場合などがある。いずれの場合にも、5面が空気漏れしないように結合された構成を有している。透明ケース2の開口部を囲む4面の外周縁には適当な幅で帯状に千鳥格子等の桝目を付けるローレット(またはナーリング)加工が施されたローレット面11を有する。また、上記4面のローレット面11の上部には、外側にかつ垂直方向に延びる固定片12が所定数設けられている。
一方、台座2は、例えばアクリルなどのプラスチック材で形成され、上面に展示物を置くための載置面20を有し、この載置面20の周囲には、透明ケース1の4面の開口部側の縁部13を挿入し装着するための二段溝(装着溝)26が形成されている。この二段溝26は、後述するが、底部に開口側の外周より小さい外周を持つ奥溝261を形成している。また、載置面20の一つの片隅には台座2の底部と通じる吸排気孔9が設けられ、その載置面20にはベローズ24が取り付けられている。このベローズ24としては、伸縮を容易にする柔らかい材質で、悪環境でも劣化が見られない材質、例えばフッ素樹脂製のものがよい。また、もう一つの片隅には、台座2の底部と通じ装着後の透明ケース内に所定の気体を注入するための注入孔10が設けられている。この注入孔10の載置面側には、装着後の透明ケース内からの気体の流出を抑止する逆支弁21が取り付けられている。なお、この逆止弁21の取り付け位置は、載置面20側に限定されるものではなく、台座2の底部側でもよい。また、逆止弁21自体も、その機能を満足するものであれば、簡単な構造でよい。載置面20の中央には、酸素吸収剤を収容するための所定サイズおよび凹部形状を持つ収容部27が設けられている。収容部27の上面には、載置面20と略同一平面を形成するように蓋体22が装着されるようになっている。この蓋体22には適当な数の還流孔23が設けられている。収容部27に収容される酸素吸収剤としては、酸素だけを吸収し炭酸ガスを発生しない脱酸素剤、あるいは酸素を吸収し、代わりに炭酸ガスを発生する脱酸素剤などが考えられ、展示物の素材などに応じて選択することになる。例えば、炭酸ガスによる変色や劣化などの影響を受ける展示物に対しては、酸素だけを吸収し炭酸ガスを発生しない脱酸素剤を収容すればよいし、一方、炭酸ガス等により影響を受けない展示物に対しては、酸素を吸収し炭酸ガスを発生する脱酸素剤を収容すればよい。
図3は展示装置の透明ケースを台座に装着した状態を示す断面図、図4は同展示装置の状態を示す平面図である。図3および図4により透明ケース1を台座2の上面に装着し、展示装置として機能させる手順を説明する。
台座2の中央に設けられた収容部27に酸素吸収剤(図示せず)を収容して、上面に蓋体22を装着する。この場合、酸素吸収剤としては、装着後の透明ケース1内の、例えば3倍の容積の酸素を吸収できる分量が使用される。次に、載置面20には中敷(図示せず)が敷かれ、その上に展示物が置かれる。その後、透明ケース1の4面の開口側の縁部を装着溝26に挿入し、透明ケース1と二段溝26の間に比較的取り外し容易な材質の封止部材を設ける。また、透明ケース1を固定片12にネジを挿入して台座2の周縁部に固定する。しかし、固定片12によるネジ止め構造は、補強的な手段であり、後述する封止部材によるシール構造が強固であれば、必要とはされないものである。
台座2の中央に設けられた収容部27に酸素吸収剤(図示せず)を収容して、上面に蓋体22を装着する。この場合、酸素吸収剤としては、装着後の透明ケース1内の、例えば3倍の容積の酸素を吸収できる分量が使用される。次に、載置面20には中敷(図示せず)が敷かれ、その上に展示物が置かれる。その後、透明ケース1の4面の開口側の縁部を装着溝26に挿入し、透明ケース1と二段溝26の間に比較的取り外し容易な材質の封止部材を設ける。また、透明ケース1を固定片12にネジを挿入して台座2の周縁部に固定する。しかし、固定片12によるネジ止め構造は、補強的な手段であり、後述する封止部材によるシール構造が強固であれば、必要とはされないものである。
封止部材は、例えば次のようにして構成される。
二段溝26の底部にある奥溝261にシール材(第1のシール材)8を施し、透明ケース1の4面の縁部を奥溝261まで挿入すると、透明ケース1の縁部を包むようにして透明ケース1と台座2間にシール材8が介在する。これにより、透明ケース1の4面の縁部は奥溝261内に狭持される。シール材8としては、例えば硬度20前後の粘着シートまたはパテが用いられる。酸素吸収剤を入れてから1次シールの形成終了までの作業は、酸素吸収剤の反応が進まないうちに行う必要がある。次に、シール材8の上部で透明ケース1のローレット面11と二段溝26の上溝の外周面間にシール材(第2のシール材)7を流し込む。このシール材7の機能は、次に挿入されるOリング6と1次シール間に隙間が生じないようにすることである。シール材7としては、例えばガス不透過性の高いパテを用いる。また、半永久に保存する場合には、腐りにくく劣化しにくい蜜蝋とカルバナ蝋およびグリセリンまたはワセリンを混合したものを厚めに流し込むとよい。その混合比は蜜蝋8に対しカルバナ蝋1、グロセリンおよびワセリンを1の割合にするとよい。
二段溝26の底部にある奥溝261にシール材(第1のシール材)8を施し、透明ケース1の4面の縁部を奥溝261まで挿入すると、透明ケース1の縁部を包むようにして透明ケース1と台座2間にシール材8が介在する。これにより、透明ケース1の4面の縁部は奥溝261内に狭持される。シール材8としては、例えば硬度20前後の粘着シートまたはパテが用いられる。酸素吸収剤を入れてから1次シールの形成終了までの作業は、酸素吸収剤の反応が進まないうちに行う必要がある。次に、シール材8の上部で透明ケース1のローレット面11と二段溝26の上溝の外周面間にシール材(第2のシール材)7を流し込む。このシール材7の機能は、次に挿入されるOリング6と1次シール間に隙間が生じないようにすることである。シール材7としては、例えばガス不透過性の高いパテを用いる。また、半永久に保存する場合には、腐りにくく劣化しにくい蜜蝋とカルバナ蝋およびグリセリンまたはワセリンを混合したものを厚めに流し込むとよい。その混合比は蜜蝋8に対しカルバナ蝋1、グロセリンおよびワセリンを1の割合にするとよい。
次に、シール材7の上部で透明ケース1のローレット面11と二段溝26の上溝の開口側の外周面間に弾力性を持ったOリング6を圧入する。このOリング6としては、例えば硬度45〜50のものが使用される。最後に、Oリング6の上部で透明ケース1のローレット面11と二段溝26の上溝の外周面間に二段溝26の略開口面までシール材(第3のシール材)5を充填する。充填したシール材5には、長期経過後でも取り除きやすい材質のもの、例えば蜜蝋または変性シリコン樹脂が用いられる。蜜蝋は、長期に渡り腐敗しにくく、また、透明ケース1を後日外す場合があれば、温度75度前後に加温することで容易に流し取ることが可能である。
上記のようにして組み立られた展示装置は、透明ケース1に形成されたローレット面11と2段溝26に施された封止部とで密着性を高め、装着された透明ケース1内の密閉性を高めると共に、透明ケース1のずれを防止することができる。
上記のようにして組み立られた展示装置は、透明ケース1に形成されたローレット面11と2段溝26に施された封止部とで密着性を高め、装着された透明ケース1内の密閉性を高めると共に、透明ケース1のずれを防止することができる。
次に、初期設定を行うが、酸素を吸収して炭酸ガスを出さない酸素吸収剤を用いた場合を例に説明する。
上記組立の終了後、5時間から7時間経過させる。その間酸素吸収剤が反応し酸素が無くなるが、透明ケース1内は酸素が無くなった分減圧される。その時点で、逆止弁21を押し上げて減圧になった分だけ外気を透明ケース1内に入れる。この作業を、それぞれ7時間程度置いて2回から3回繰り返す。その結果、酸素吸収剤の反応によりケース1内は、酸素が減少し、窒素ガスの濃度が上がる。また、このことにより透明ケース1および封止部に加わる減圧による負荷も小さくなる。この作業過程において、透明ケース1内が減圧になるが、その時は吸排気孔9を介してベローズ24内に外気が吸い込まれ膨張し、減圧を軽減する。この動作でベローズ24は伸びるから、ベローズ24のサイドにメモリ板を置くか、減圧計を置いて、透明ケース1内の圧力の状況を監視するようにしてもよい。
なお、逆止弁21を押し上げて注入する外気は、簡単なポンプを用いて透明ケース1内の気圧を外気より増加させるようにしてもよいし、空気の代わりに窒素ガスを注入してもよい。透明ケース1内の気圧を増加させた場合にもベローズ24は圧力調整を行うことになる。いずれにしても、組立後の初期の段階で行えば、後は長期に渡り作業をすることなく、設定状態を維持することができる。
上記組立の終了後、5時間から7時間経過させる。その間酸素吸収剤が反応し酸素が無くなるが、透明ケース1内は酸素が無くなった分減圧される。その時点で、逆止弁21を押し上げて減圧になった分だけ外気を透明ケース1内に入れる。この作業を、それぞれ7時間程度置いて2回から3回繰り返す。その結果、酸素吸収剤の反応によりケース1内は、酸素が減少し、窒素ガスの濃度が上がる。また、このことにより透明ケース1および封止部に加わる減圧による負荷も小さくなる。この作業過程において、透明ケース1内が減圧になるが、その時は吸排気孔9を介してベローズ24内に外気が吸い込まれ膨張し、減圧を軽減する。この動作でベローズ24は伸びるから、ベローズ24のサイドにメモリ板を置くか、減圧計を置いて、透明ケース1内の圧力の状況を監視するようにしてもよい。
なお、逆止弁21を押し上げて注入する外気は、簡単なポンプを用いて透明ケース1内の気圧を外気より増加させるようにしてもよいし、空気の代わりに窒素ガスを注入してもよい。透明ケース1内の気圧を増加させた場合にもベローズ24は圧力調整を行うことになる。いずれにしても、組立後の初期の段階で行えば、後は長期に渡り作業をすることなく、設定状態を維持することができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、透明ケースの開口部を囲む4面の外周縁にローレット加工が施された所定の幅を持つ帯状のローレット面を形成し、一方、台座には、透明ケースの4面の縁部が挿入される装着溝を載置面の周囲に設け、載置面の所定の位置に酸素吸収剤を収容する収容部を設け、この収容部の上面に還流孔が設けられた蓋体を装着するようにし、当該台座の底部と通じ空気を出し入れする吸排気孔を載置面の片隅に設け、この吸排気孔を通じて空気を吸排気し伸縮するベローズを透明ケース内に設け、当該台座の底部と通じ装着後の透明ケース内に所定の気体を注入するための注入孔を載置面の他の片隅に設け、装着後の透明ケース内の気体の流出を抑止する逆止弁を注入孔に設け、透明ケースを装着溝に装着した状態で、ローレット面と装着溝の間に取り外しを容易にした封止部材を設けるように構成している。また、特に、この実施の形態1では、台座の装着溝は、底部に当該装着溝の開口側の外周より小さい外周を持ち、透明ケースの4面の縁部が挿入される奥溝を有する二段溝を形成しており、封止部材として、透明ケースを奥溝まで挿入した際、4面の縁部を狭持するように奥溝に第1のシール材を施し、第1のシール材の施された奥溝の上部でローレット面と上溝の外周面間に第2のシール材を所定厚流し込み、第2のシール材の上部でローレット面と上溝の開口側の外周面間に弾力性を持ったOリングを圧入し、Oリングの上部でローレット面と上溝の外周面間に二段溝の開口面まで第3のシール材を充填するようにしている。
したがって、透明ケースに形成したローレット面と装着溝に施した封止部材により密閉機能を高め、長期に渡りその密閉機能を維持することができる。逆止弁により空気を注入して酸素吸収剤の反応を促進させ、透明ケース内の窒素ガスや炭酸ガスの気体の増加を図り、無酸素状態を形成することができる。その際、ベローズによりほど良い圧力調整を行うことができるため、加圧や減圧により透明ケースおよび封止部にかかる負荷の軽減を図ることができる。透明ケース内から酸素を除去して窒素ガスや炭酸ガスで満たすようにしたので、収容した展示物をカビや害虫の被害から守り、長期に渡る保存を可能とする。酸素吸収剤が収容される展示物の素材などに影響を及ぼさないように使用する酸素吸収剤の種類を選択することができる。防虫剤や殺虫剤を使用しないため交換作業の手間が長期に渡り無くなる。取り外しを容易にする封止部材を用いたことで、酸素吸収剤の交換時に透明ケースの破損を起こすことも無い。大掛かりなボンベや窒素ガス発生器を使用しない構造のため、装置コストを削減でき、かつ交換作業が少ないため管理が容易になるなどの効果が得られる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、台座に設けられた装着溝を二段溝とした例について示した。装着溝は台座を切削加工することにより形成されるが、その際、装着溝が歪むので、透明ケースを装着した場合、封止部材を設けるスペースが一定でなく封止部材を施すのが困難になることがある。二段溝としたのはこの問題を解決するための構造である。しかし、精度の高い切削加工を行えば、二段溝にしなくても済む。その場合の装着溝は、断面を単純な凹状にすればよい。
断面を凹状とした装着溝とした場合、封止部材の構成も単純にすることができる。すなわち、台座の装着溝の底部にパテ材を施し、次に、パテ材の上部で前記装着溝の外周面と透明ケースのローレット面間にOリングを圧入する。最後に、Oリングの上部に蜜蝋やエステルなどの蝋材を充填すればよい。このことにより、実施の形態1と同様な効果を奏することができる。また、二段溝の場合であっても封止部材は同様なものを用いて行ってもよい。
上記実施の形態1では、台座に設けられた装着溝を二段溝とした例について示した。装着溝は台座を切削加工することにより形成されるが、その際、装着溝が歪むので、透明ケースを装着した場合、封止部材を設けるスペースが一定でなく封止部材を施すのが困難になることがある。二段溝としたのはこの問題を解決するための構造である。しかし、精度の高い切削加工を行えば、二段溝にしなくても済む。その場合の装着溝は、断面を単純な凹状にすればよい。
断面を凹状とした装着溝とした場合、封止部材の構成も単純にすることができる。すなわち、台座の装着溝の底部にパテ材を施し、次に、パテ材の上部で前記装着溝の外周面と透明ケースのローレット面間にOリングを圧入する。最後に、Oリングの上部に蜜蝋やエステルなどの蝋材を充填すればよい。このことにより、実施の形態1と同様な効果を奏することができる。また、二段溝の場合であっても封止部材は同様なものを用いて行ってもよい。
1 透明ケース
2 台座
3 収納部または脚部
5,8 シール材
6 Oリング
7 グリース
9 吸排気孔
10 注入孔
11 ローレット面
12 固定具
13 縁部
20 載置面
21 逆支弁
22 蓋体
23 還流孔
24 ベローズ
26 二段溝
27 収容部
261 奥溝
2 台座
3 収納部または脚部
5,8 シール材
6 Oリング
7 グリース
9 吸排気孔
10 注入孔
11 ローレット面
12 固定具
13 縁部
20 載置面
21 逆支弁
22 蓋体
23 還流孔
24 ベローズ
26 二段溝
27 収容部
261 奥溝
Claims (3)
- 上面に展示物を置くための載置面を有する台座と、一つの面に開口部を持つ箱状体で構成され前記台座の上部に被せて展示物を展示する透明ケースとを備えた展示装置において、
前記透明ケースは、開口部を囲む4面の外周縁にローレット加工が施された所定の幅を持つ帯状のローレット面を有し、
前記台座は、
前記載置面の周囲に設けられ、前記透明ケースの4面の縁部が挿入される装着溝と、
前記載置面の所定の位置に設けられ酸素吸収剤を収容する収容部と、
還流孔が設けられ前記収容部の上面に装着される蓋体と、
前記載置面の片隅に設けられ、当該台座の底部と通じ空気を出し入れする吸排気孔と、
前記吸排気孔の載置面側に設けられ、装着後の前記透明ケース内の気圧に応じて前記吸排気孔を通じて空気を吸排気し伸縮するベローズと、
前記載置面の他の片隅に設けられ、当該台座の底部と通じ装着後の前記透明ケース内に所定の気体を注入するための注入孔と、
前記注入孔に設けられ、装着後の前記透明ケース内の気体の流出を抑止する逆止弁とを有し、
前記透明ケースを前記装着溝に装着した状態で、前記ローレット面と前記装着溝の間に取り外しを容易にした封止部材を設けるようにしたことを特徴とする展示装置。 - 封止部材は、台座の装着溝の底部に施されるパテ材と、弾力性を持ち前記パテ材の上部で前記装着溝の外周面と透明ケースのローレット面間に圧入されるOリングと、当該Oリングの上部に充填される蝋材とから構成されたことを特徴とする請求項1記載の展示装置。
- 台座の装着溝は、底部に当該装着溝の開口側の外周より小さい外周を持ち、透明ケースの4面の縁部が挿入される奥溝を有する二段溝を形成し、
封止部材は、
透明ケースを前記奥溝まで挿入した際、前記4面の縁部を狭持するように前記奥溝に施される第1のシール材と、
前記第1のシール材の施された奥溝の上部でローレット面と上溝の外周面間に所定厚流し込まれる第2のシール材と、
前記第2のシール材の上部で前記ローレット面と前記上溝の開口側の外周面間に圧入される弾力性を持ったOリングと、
前記Oリングの上部で前記ローレット面と前記上溝の外周面間に前記二段溝の開口面まで充填される第3のシール材とで形成されたことを特徴とする請求項1記載の展示装置。
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004100447A Pending JP2005279055A (ja) | 2004-03-30 | 2004-03-30 | 展示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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