JP2005278943A - 折畳杖 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連結部を構成する雄継手20と雌継手30と継手リング40とを以下のように形成したことを特徴とする。前記継手リング40には、前記雄継手20の前記雄パイプ嵌合部25を緩挿する継手穴46が形成され、前記雄継手20の雄鍔23を当接させる継手当接面431が形成され、前記雌継手30の雌鍔33を案内する継手係合部433が形成され、前記雄継手20に形成されている雄テーパ部21と前記雌継手30に形成されている雌テーパ部31との面接触が唯一の接触部分であるように前記雄継手20と前記雌継手30とが形成され、前記雄テーパ部21の両側にはテーパ状の雄係止部211及び雄案内部212が形成され、前記雌テーパ部31に隣接してテーパ状の雌案内部311が形成されている。
【選択図】図2
Description
従来から市販され使用されている折畳杖の連結部が、図9に示されるように、雄継手20Dと雌継手30Dからなり、雄継手20Dに雄テーパ部21Dと雄直線案内部22Dを有し、雌継手30Dに雌テーパ部31Dを有する連結部の構成が開示されている(以後、上記の開示を、従来市販品と記載する)。
連結部材(10)は雄継手(20)と雌継手(30)と継手リング(40)とから構成され、継手リング(40)は前記雄継手(20)の雄パイプ嵌合部(25)を緩挿する継手穴(46)が形成され、前記雄継手(20)の雄鍔(23)を当接させる継手当接面(431)が形成され、前記雌継手(30)の雌鍔(33)を案内する継手係合部(433)を形成した構成とし、
雄継手(20)に設けた雄テーパ部(21)と雌継手(30)に設けた雌テーパ部(31)とが面接触し、前記雄テーパ部(21)の両側にはテーパ状の雄係止部(211)及び雄案内部(212)が形成され、前記雌テーパ部(31)に隣接してテーパ状の雌案内部(311)を形成した構成とし、
継手リング(40)には、前記雄継手(20)の前記雄パイプ嵌合部(25)を緩挿する継手穴(46)が形成され、前記雄継手(20)の雄鍔(23)を当接させる継手当接面(431)が形成され、前記雌継手(30)の雌鍔(33)を案内する継手係合部(433)を形成した構成とし、更に前記継手リング(40)には、蓄光材料が付加されている折畳杖を提供することにより上記の課題を解決する手段としたものである。
1)継手リング40には外周にリング部43及び中心部分に継手穴46が形成され、リング部43の内周には継手係合部433及びパイプ係合部434が形成され、継手穴46の両平面部には継手当接面431及びパイプ当接面432が形成されていること、
2)雄継手20の雄テーパ部21及び雌継手30の雌テーパ部31が同一のテーパで形成されており、折畳杖の使用状態である雄継手20と雌継手30が連結されている状態のときには雄テーパ部21と雌テーパ部31のみで面接触して嵌合していること、
3)雄テーパ部21の両側にはテーパ状の雄係止部211と雄案内部212とが形成され、雌テーパ部31の雄継手20連結側にはテーパ状の雌案内部311が形成されていること、
4)雄継手20の中心部に雄紐穴26が形成され雌継手30の中心部に雌紐穴36が形成されていること、
である。
連結部材10は雄継手20、雌継手30及び継手リング40によって構成されている。
雄継手20は、図1(a)に示されるように、一端に鍔を持つ円柱状部材の鍔部から3段のテーパ部が先細に延設されて形成され、円柱中心部に貫通穴を形成した形状を有している。従って、円柱状部分が雄パイプ嵌合部25、鍔が雄鍔23、鍔側から1段目のテーパ部が雄係止部211、2段目のテーパ部が雄テーパ部21、3段目のテーパ部が雄案内部212、貫通穴が雄紐穴26として形成されていることになる。さらに、雄鍔23には、雄パイプ嵌合部25の外周に沿って平面状の雄係合面231が形成され雄係止部211の周囲に平面状の雄遊嵌面232が形成されている。
さらに、雄継手20と雌継手30は雄テーパ部21と雌テーパ部31によってのみ面接触するように形成されている。
継手リング40は、図1(c)及び図1(a)、図1(b)に示されるように、円板の両平面から円周部分に環状部分を残して深い座ぐり及び浅い座ぐり加工し、円板の中心部に雄継手20の雄パイプ嵌合部25及び雌継手30の雌パイプ嵌合部35を緩挿可能な直径を有する穴が形成されている。従って、環状部分がリング部43、深い座ぐりの周壁部分が継手係合部433、深い座ぐりの底平面部分が継手当接面431、浅い座ぐりの周壁部分がパイプ係合部434、浅い座ぐりの底平面部分がパイプ当接面432、緩挿可能な穴が継手穴46として形成されている。
パイプ部材50は、金属材料のアルミニウム製のパイプであり、外径16mm、肉厚1.5mmである。雄継手20及び雌継手30は金属材料のアルミニウム製であり、継手リング40はプラスチック材料のナイロン製であり、雄継手20の雄テーパ部21及び雌継手30の雌テーパ部31におけるテーパ角度は8度である(なお、テーパ角度については、「JIS工業用語大辞典」第4版、(財)日本規格協会発行、第1255頁参照)。さらに、継手リング40には蓄光材料を塗布又は練り込んでいる。
しかしながら、ゴム紐61、ハンドル62及び石突き63は、折畳杖に従来から使用されている部材であって強度及び形状においてほとんど同等であるので説明を省略する。
雄継手20と継手リング40とパイプ部材50との組み付けは、図1及び図2に示されるように、継手リング40の継手係合部433方向から継手穴46に雄継手20の雄パイプ嵌合部25を挿入し、パイプ部材50を雄パイプ嵌合部25に圧入し、雄係合面231と継手当接面431及びパイプ部材50の端面とパイプ当接面432を圧着して組み付ける。雌継手30とパイプ部材50との組み付けは、図1及び図2に示されるように、パイプ部材50を雌パイプ嵌合部35に圧入し、雌係合面331とパイプ部材50の端面を圧着して組み付ける。
図3(a)に示されるように、上端側パイプ52はパイプ部材50の上端に紐係止具611が固着され、下端に継手リング40と雄継手20が取り付けられている。中間パイプ51はパイプ部材50の上端に雌継手30が取り付けられ、下端に継手リング40と雄継手20が取り付けられている。下端側パイプ53はパイプ部材50の上端に雌継手30が取り付けられ、下端に紐係止具611が固着されている。
さらに、図4に示されるように、全長を調節できる杖とするために、ハンドル62を嵌着したハンドル側パイプ54に数個の掛止穴541を設け、上端側パイプ52に掛止突起521を出没自在に取り付け、掛止突起521を任意の掛止穴541に掛合し全長を調節して回転輪545によって固定する構造を付加しても良い。
本発明の折畳杖を使用した場合には、図1及び図2に示されるように、雄継手20と雌継手30との連結は雄テーパ部21と雌テーパ部31との面接触によって行われており、雄継手20に形成されている雄係止部211、雄案内部212及び雄当接面232は雌継手30の雌案内部311、雌当接面332とは接触しないように形成されていることによって、軸方向及び軸直角方向の力に対してテーパ面方向及びテーパ面直角方向の力としてテーパ部の面接触部分に作用させることになって連結をより強くするという効果及び雄当接面232と雌当接面332とが接触していないために雄継手20と雌継手30とが抜け易く連結解除を容易にすることができるという効果がある。
本発明の実施例に係る折畳杖の組み立てにおいては、雄当接面232と雌当接面332との間隔は約0.4mmである。
雄継手20が雌継手30へ入るということは、図5(a)に示されるように、円Oの内部に円o1があることであり、このとき円o1の中心位置が存在する領域は円Oに円o1が内接して移動する円o1の中心位置の軌跡が示す円o11の内部であることから、円o11の直径は(D−a)である。しかしながら、図5(b)に示されるように、b=1.5aとなると、円o2の中心位置の軌跡が示す円o21の直径は(D−b)=(D−1.5a)となり、円o21の直径は円o11の直径より小さくなる。
上記のことは、雌案内部311の外周直径Dに対して雄案内部212の内周直径dが小さければ小さいほど雄継手20が雌継手30に入り易くなることを示しており、雄案内部212及び雌案内部311にテーパ部分を形成して直径Dと直径dの差を大きくしているために雄継手20が雌継手30により入り易くなるという効果を発揮している。
また、本発明の実施例に係る折畳杖に全長調節機構を付加した「新おりたたみストレート杖」を財団法人製品安全協会(CONSUMER PRODUCT SAFETY ASSOCIATION)のCPSA0073(棒状つえの認定基準及び基準確認方法)による試験項目「2.強度」、試験方法「(2)支柱中央部に200N(20kgf)の荷重を加えたとき、荷重点の最大たわみ量は10mm以下であること。また、荷重を除去した後、破損、外れ及び使用上支障のある変形がないこと。」によって試験した結果において、試験結果「最大たわみ量9.4mm:異状なし」の試験成績報告書を財団法人日本文化用品安全試験所より受けていることからも本発明の折畳杖の強度が強く安全性が確保されているという効果が認められる。
20 雄継手
21 雄テーパ部
211 雄係止部
212 雄案内部
23 雄鍔
231 雄係合面
232 雄遊嵌面
25 雄パイプ嵌合部
26 雄紐穴
30 雌継手
31 雌テーパ部
311 雌案内部
33 雌鍔
331 雌係合面
332 雌遊嵌面
35 雌パイプ嵌合部
36 雌紐穴
40 継手リング
43 リング部
431 継手当接面
432 パイプ当接面
433 継手係合部
434 パイプ係合部
46 継手穴
50 パイプ部材
51 中間パイプ
52 上端側パイプ
521 掛止突起
53 下端側パイプ
54 ハンドル側パイプ
541 掛止穴
542 雄ねじ
543 雌ねじ
544 係止輪
545 回転輪
61 ゴム紐
611 紐係止具
612 紐係止ピン
62 ハンドル
621 固着輪
63 石突き
Claims (4)
- 複数本のパイプを連結部によって連結し、上端及び下端とで固定したゴム紐をパイプ内部に挿通し、上端にハンドルを下端に石突きを装着し、折り畳んで収納可能にした折畳杖において、
連結部材(10)は雄継手(20)と雌継手(30)と継手リング(40)とから構成され、継手リング(40)は前記雄継手(20)の雄パイプ嵌合部(25)を緩挿する継手穴(46)が形成され、前記雄継手(20)の雄鍔(23)を当接させる継手当接面(431)が形成され、前記雌継手(30)の雌鍔(33)を案内する継手係合部(433)を形成したことを特徴とする折畳杖。 - 雄継手(20)に設けた雄テーパ部(21)と雌継手(30)に設けた雌テーパ部(31)とが面接触し、前記雄テーパ部(21)の両側にはテーパ状の雄係止部(211)及び雄案内部(212)が形成され、前記雌テーパ部(31)に隣接してテーパ状の雌案内部(311)が形成されていることを特徴とする請求項1記載の折畳杖。
- 前記継手リング(40)には、蓄光材料が付加されていることを特徴とする請求項1又は2記載の折畳杖。
- 複数本のパイプを連結部によって連結し、上端及び下端とで固定したゴム紐をパイプ内部に挿通し、上端にハンドルを下端に石突きを装着し、折り畳んで収納可能にした折畳杖において、
連結部が連結部材(10)である雄継手(20)と雌継手(30)と継手リング(40)とから構成され、前記雄継手(20)に設けた雄テーパ部(21)と前記雌継手(30)に設けた雌テーパ部(31)とが面接触し、前記雄テーパ部(21)の両側にはテーパ状の雄係止部(211)及び雄案内部(212)が形成され、前記雌テーパ部(31)に隣接してテーパ状の雌案内部(311)が形成され、前記継手リング(40)には前記雄継手(20)の前記雄パイプ嵌合部(25)を緩挿する継手穴(46)を設けて前記雄継手(20)の雄鍔(23)を当接させる継手当接面(431)が形成されるとともに前記雌継手(30)の雌鍔(33)を案内する継手係合部(433)が形成され、前記雄継手(20)の中心部に雄紐穴(26)を設け、前記雌継手(30)の中心部に雌紐穴(36)を設けたことを特徴とする折畳杖。
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