JP2005278340A - モータ駆動用電圧変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 直流ブラシモータを簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動することができるモータ駆動用電圧変換装置を提供する。
【解決手段】 モータ駆動用の電圧変換装置11は、交流電圧源10と直流ブラシモータ60との間に接続され、交流電圧源10の交流電圧から直流ブラシモータ60を回転駆動する直流電圧を得る。電圧変換装置11は、交流電圧源10と直流ブラシモータ60との間に接続されるSCR14と、直流ブラシモータ60の逆起電力を検出する電圧検出回路24と、SCR14のゲート端子に接続され、検出された逆起電力に基づき逆起電力が所定レベルVaに保持されるようにゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを制御するマイクロコンピュータ27及びゲート信号生成回路26とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】 モータ駆動用の電圧変換装置11は、交流電圧源10と直流ブラシモータ60との間に接続され、交流電圧源10の交流電圧から直流ブラシモータ60を回転駆動する直流電圧を得る。電圧変換装置11は、交流電圧源10と直流ブラシモータ60との間に接続されるSCR14と、直流ブラシモータ60の逆起電力を検出する電圧検出回路24と、SCR14のゲート端子に接続され、検出された逆起電力に基づき逆起電力が所定レベルVaに保持されるようにゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを制御するマイクロコンピュータ27及びゲート信号生成回路26とを備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、交流電圧から直流ブラシモータを回転駆動する直流電圧を得るモータ駆動用電圧変換装置に関するものである。
従来、交流電圧(例えば単相交流100V)から直流ブラシモータ駆動用の直流電圧(例えば12V)を得る用途において、フォワード型コンバータ、RCC(Ringing Choke Converter )方式による絶縁式スイッチング電源が一般的である。
しかし、いずれも高周波スイッチング回路と絶縁トランスとを使用することで高精度で安定した直流電圧が得られるものの、高価で形状も大きくなっている。従って、高い電圧安定度を必要とせず、低コスト且つ簡便に直流電圧を必要とするモータ駆動の用途には適さない。
また、交流電圧から簡便に上記直流電圧を得る方法として、50若しくは60Hz用のトランスを介して電圧を変換し、整流器及び大型の電解コンデンサを使用することでも直流電圧を得ることができるが、上述の方式に比較して更に大型で重量も増加することになるため、広い設置スペースを要することになっている。
さらに、これらを解決するために特許文献1の従来例(第3図)や実施例(第1図)で示される回路方式も提案されている。そして、これら回路方式で得られる直流電圧を直流ブラシモータの駆動に利用し得ることも推測される。
特開平5−137378号公報(第1図、第3図)
しかし、特許文献1の従来例の回路方式でも、比較的簡便にモータ駆動用の直流電圧が得られるものの、交流電圧源と電圧制御回路(7)及びスイッチング素子(8)の駆動用電源とはトランス(3)を用いた絶縁を要することでやはり形状、重量とも大きくなる。特に、この回路方式では、電解コンデンサ(5)も高価で、電圧制御回路を駆動するための外部制御回路も必要になるなど、コストの増大を余儀なくされる。
また、特許文献1の実施例の回路方式では、直流電圧に著しいリップルが発生することから電圧安定度が低減され、直流ブラシモータの回転速度が不安定になる可能性がある。
本発明の目的は、直流ブラシモータを簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動することができるモータ駆動用電圧変換装置を提供することにある。
本発明の目的は、直流ブラシモータを簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動することができるモータ駆動用電圧変換装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、交流電圧源と直流ブラシモータとの間に接続され、該交流電圧源の交流電圧から直流ブラシモータを回転駆動する直流電圧を得るモータ駆動用電圧変換装置において、前記交流電圧源と前記直流ブラシモータとの間に接続されるサイリスタ素子と、前記直流ブラシモータの逆起電力を検出する検出回路と、前記サイリスタ素子のゲート端子に接続され、前記検出された逆起電力に基づき該逆起電力が所定レベルに保持されるように該ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを制御するゲート制御回路とを備えたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、前記検出回路は、前記逆起電力が所定レベルを超えることで降伏するツェナーダイオードと、前記ツェナーダイオードに接続され該ツェナーダイオードの降伏によって点灯する発光素子と、前記ゲート制御回路に接続され該発光素子の点灯によりオン状態になって該ゲート制御回路に出力する論理レベルを切り替える受光素子とを有するフォトカプラとを備えたことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、前記交流電圧源の交流電圧が極性反転するタイミングを検出する基準タイミング検出回路を備え、前記ゲート制御回路は、前記検出された極性反転するタイミングを基準に前記ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを制御することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、前記ゲート制御回路は、前記検出された逆起電力が所定レベルを超えるときに前記ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを現在の発生タイミングに対し第1の所定時間だけ遅らせ、前記検出された逆起電力が所定レベルを超えないときに前記ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを現在の発生タイミングに対し第2の所定時間だけ早めることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、前記サイリスタ素子は、SCRであることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、前記交流電圧源に接続され、該交流電圧源の交流電圧を全波整流する整流器を備え、前記サイリスタ素子は、前記整流器を介して前記交流電圧源に接続される双方向サイリスタであることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、前記交流電圧源に接続され、該交流電圧源の交流電圧を全波整流する整流器を備え、前記サイリスタ素子は、前記整流器を介して前記交流電圧源に接続される双方向サイリスタであることを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、前記ゲート制御回路により前記サイリスタ素子のゲート端子に出力されるトリガパルスの発生タイミングが制御されることで、前記直流ブラシモータの逆起電力が所定レベルに保持されて該モータの回転速度も一定に保持される。このように、交流電圧から直流ブラシモータを回転駆動する直流電圧を得るにあたって、例えば絶縁トランス、電圧変換のためのトランスや大型の電解コンデンサを設ける必要がない。これにより、直流ブラシモータは、簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動される。
請求項1に記載の発明によれば、前記ゲート制御回路により前記サイリスタ素子のゲート端子に出力されるトリガパルスの発生タイミングが制御されることで、前記直流ブラシモータの逆起電力が所定レベルに保持されて該モータの回転速度も一定に保持される。このように、交流電圧から直流ブラシモータを回転駆動する直流電圧を得るにあたって、例えば絶縁トランス、電圧変換のためのトランスや大型の電解コンデンサを設ける必要がない。これにより、直流ブラシモータは、簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動される。
なお、サイリスタ素子とは、サイリスタ構造を有する素子を意味するもので、いわゆるSCRのみならず双方向サイリスタ(トライアック)も含めた概念である。また、逆起電力は、磁界中に回転する電機子コイル内部に誘起される起電力であって、この逆起電力が一定のときに直流ブラシモータの回転速度が一定になることは広く知られていることである。
請求項2に記載の発明によれば、前記検出回路による逆起電力の検出は、前記ツェナーダイオードの降伏によるフォトカプラを介した論理レベルの切り替えによって行われる。従って、ゲート制御回路は、論理レベルがH(ハイ)かL(ロー)かのみで逆起電力が所定レベルを超えるか否かを判断しうる。換言すれば、ゲート制御回路は、逆起電力の監視のためにA/D(アナログ/ディジタル)変換器を備える必要がないため、より安価なゲート制御回路を採用し得る。特に、前記受光素子によりゲート制御回路に出力される論理レベルの切り替えは、該受光素子と光学的に結合され電気的には絶縁された発光素子の点灯に対応して設定される。
請求項3に記載の発明によれば、前記ゲート制御回路により出力されるトリガパルスの発生タイミングの基準は、前記極性反転するタイミングとされる。従って、前記基準タイミング検出回路を、例えば前記交流電圧源の交流電圧のレベルを監視するのみの極めて簡易な回路構成とし得る。
請求項4に記載の発明によれば、前記ゲート制御回路により出力されるトリガパルスの発生タイミングは、前記検出された逆起電力が所定レベルを超えるか否かで現在の発生タイミングに対し第1の所定時間だけ遅らせ、或いは第2の所定時間だけ早めるように制御される。従って、前記トリガパルスの発生タイミングは、特別な演算をすることなく前記検出された逆起電力に応じたこれら第1若しくは第2の所定時間による現在の発生タイミングの徐変によって調整され、直流ブラシモータは一定の回転速度にて回転駆動される。
請求項5に記載の発明によれば、前記サイリスタ素子(SCR)は整流作用を持ち合わせる。従って、サイリスタ素子のゲート端子にトリガパルスを出力すると、交流電圧は半波整流されるため、別途、整流器を設ける必要がない。
請求項6に記載の発明によれば、前記整流器により全波整流された交流電圧から直流ブラシモータを回転駆動する直流電圧を得ることになるため、例えばSCRに比べてより大きなモータ出力が得られる直流ブラシモータへの適用が可能になる。
以上詳述したように、請求項1乃至6に記載の発明では、直流ブラシモータを簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動することができる。
以下、本発明を具体化したモータ駆動用電圧変換装置の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。なお、図1は本実施形態の電圧変換装置を示す回路図であり、図2はその出力波形等を示すタイムチャートである。
図1に示されるように、電圧変換装置11は、例えば単相交流100Vの交流電圧源(商用電源)10と直流ブラシモータ60との間に接続されており、交流電圧から直流ブラシモータ60を回転駆動する一定レベル(例えば12V)の直流電圧を得るための電源として構成されている。この電圧変換装置11は、リアクトル12と、フライバックダイオード13と、SCR14と、定電圧回路15と、制御回路16とを備えている。
前記リアクトル12は、一端が交流電圧源10の一端に接続されており、他端が直流ブラシモータ60のプラス端子60aに接続されている。そして、前記フライバックダイオード13は、カソードがリアクトル12の一端に接続されており、アノードが直流ブラシモータ60のマイナス端子60bに接続されている。
SCR14は、アノードが直流ブラシモータ60のマイナス端子60bに接続されており、カソードが交流電圧源10の他端に接続されている。このSCR14は、制御回路16からゲート端子へと出力される後述するゲート信号のトリガパルスの発生タイミングに応じて出力電圧を変化させる。
ここで、図2(a)では交流電圧源10による交流電圧の出力波形を、図2(b)ではゲート信号の出力波形を、図2(c)では交流電圧源10にSCR14のみを接続したと仮定してその出力波形(サイリスタ出力)を示している。同図に示されるように、交流電圧の極性がプラス側にあるタイミングでゲート信号にトリガパルスが出力されると、SCR14は交流電圧の極性がマイナス側に反転するまでの間で交流電圧を出力する。つまり、SCR14は、半波整流された交流電圧のトリガパルスが出力された以降の電圧を出力する。いうまでもなく、SCR14からの出力電圧(電力)は、交流電圧の極性がプラス側に反転したときを時刻t0で表すと、上記トリガパルスが時刻t0からの経過時間Tが短いタイミングで発生するほど大きくなり、同経過時間Tが長いタイミングで発生するほど小さくなる。図2(b)(c)では、SCR14の動作を説明するために便宜的にトリガパルスの発生タイミングの変動量(時間)を誇張して示しているが、実際には十分に小さい所定時間ずつ調整される。
なお、SCR14は、ダイオードと同様に整流作用を持ち合わせているため、半波整流された交流電圧に基づきその出力電圧が制御されることになるが、低電圧(例えば12V以下)の直流ブラシモータ60を駆動させる分には十分な出力電圧が得られる。換言すると、低電圧の直流ブラシモータ60を駆動させる際には、SCR14の整流作用を利用することで、ダイオードブリッジのような整流回路を設ける必要がない。
前記定電圧回路15は、前記制御回路16の電源供給用の回路であって、ダイオード21と、コンデンサ22と、ツェナーダイオード23とを備えている。そして、ダイオード21のアノードは交流電圧源10の一端に接続されている。また、ダイオード21のカソードはコンデンサ22の一端及びツェナーダイオード23のカソードにそれぞれ接続されており、これらコンデンサ22の他端及びツェナーダイオード23のアノードは交流電圧源10の他端に接続されている。この定電圧回路15は、交流電圧源10の交流電圧をダイオード21により半波整流し、これをコンデンサ22により平滑化して直流電圧を得る。このコンデンサ22の両端に生じる直流電圧が制御回路16の電源として供給される。なお、コンデンサ22の両端に生じる電圧は、これに並列接続されたツェナーダイオード23によりその上限値(例えば5V)が制限されている。このように、定電圧回路15は、出力電流が数mA程度の小容量のものであるため、ツェナーダイオード23により簡便に構成されている。
前記制御回路16は、検出回路としての電圧検出回路24と、基準タイミング検出回路25と、ゲート制御回路を構成するゲート信号生成回路26及びマイクロコンピュータ27とを備えている。
電圧検出回路24は、抵抗31と、コンデンサ32と、ツェナーダイオード33と、フォトカプラ34と、抵抗35とを備えている。抵抗31の一端は前記プラス端子60aに接続されたリアクトル12の他端に接続されている。また、抵抗31の他端はコンデンサ32の一端に接続されており、コンデンサ22の他端は前記マイナス端子60bに接続されたSCR14のアノードに接続されている。さらに、抵抗31の他端はツェナーダイオード33のカソードに接続されており、ツェナーダイオード33のアノードはフォトカプラ34を介してSCR14のアノードに接続されている。
すなわち、上記フォトカプラ34は、発光ダイオードにより構成される発光素子34aと、NPNトランジスタにより構成される受光素子34bとを有する。そして、発光素子34aのアノードはツェナーダイオード33のアノードに接続されており、発光素子34aのカソードはSCR14のアノードに接続されている。
一方、受光素子34bのコレクタは抵抗35を介して前記定電圧回路15のコンデンサ22の一端に接続されており、エミッタは前記交流電圧源10の他端に接続されている。そして、電圧検出回路24は、受光素子34b(コレクタ)及び抵抗35間において前記マイクロコンピュータ27に接続されている。
この電圧検出回路24では、直流ブラシモータ60のプラス端子60a及びマイナス端子60b間の電圧が所定レベルVa(12V)を超えずコンデンサ32の両端の電圧がツェナーダイオード33の降伏電圧を超えなければ、発光素子34aは導通せず消灯のままである。このとき、受光素子34bはオフ状態になることからコレクタに接続されたマイクロコンピュータ27にはHレベルの信号が出力される。
一方、直流ブラシモータ60のプラス端子60a及びマイナス端子60b間の電圧が所定レベルVaを超えてコンデンサ32の両端の電圧がツェナーダイオード33の降伏電圧を超えると、発光素子34aは導通して点灯する。このとき、受光素子34bはオン状態になることからコレクタに接続されたマイクロコンピュータ27には抵抗35を介して電圧降下したLレベルの信号が出力される。
つまり、電圧検出回路24は、直流ブラシモータ60のプラス端子60a及びマイナス端子60b間の電圧が所定レベルVaを超えるか否かに応じて論理レベルを切り替えてマイクロコンピュータ27に対し出力する。
基準タイミング検出回路25は、ダイオード36及び抵抗37,38を備えている。ダイオード36のアノードは前記交流電圧源10の一端に接続されており、カソードは抵抗37,38を介して交流電圧源10の他端に接続されている。そして、基準タイミング検出回路25は、抵抗37,38間において前記マイクロコンピュータ27に接続されている。この基準タイミング検出回路25は、交流電圧源10の交流電圧をダイオード36により半波整流し、抵抗37,38で分圧した電圧をマイクロコンピュータ27に対し出力する。すなわち、マイクロコンピュータ27に出力される信号は、交流電圧源10の交流電圧の極性がプラス側にあるときにHレベルになり、マイナス側にあるときにLレベルになる。従って、基準タイミング検出回路25から出力される信号がLレベルからHレベルに切り替わるタイミングは、交流電圧源10の交流電圧がマイナス側からプラス側に極性反転するゼロクロスのタイミングとしてマイクロコンピュータ27に供される。
ゲート信号生成回路26は、PNPトランジスタからなるスイッチング素子40及び抵抗41,42,43を備えている。スイッチング素子40のエミッタは前記定電圧回路15のコンデンサ22の一端に接続されており、ベースは抵抗41を介してマイクロコンピュータ27に接続されている。そして、抵抗42は、一端がスイッチング素子40のエミッタに接続されており、他端が抵抗41及びマイクロコンピュータ27間に接続されている。また、スイッチング素子40のコレクタは、抵抗43を介してSCR14のゲート端子に接続されている。
上記スイッチング素子40は、マイクロコンピュータ27から抵抗41を介してベースにLレベルの駆動信号が出力されると、オン状態になることからコレクタに接続されたSCR14のゲート端子には抵抗43を介して電圧降下したLレベルの信号がゲート信号として出力される。一方、スイッチング素子40は、マイクロコンピュータ27から抵抗41を介してベースにHレベルの駆動信号がパルス状に出力されると、オフ状態になることからコレクタに接続されたSCR14のゲート端子には抵抗43を介してHレベルのパルス状の信号(トリガパルス)がゲート信号として出力される。つまり、マイクロコンピュータ27から出力されるパルス状の駆動信号は、SCR14のゲート端子に出力されるトリガパルスを形成するものである。このトリガパルスの発生タイミングにより、SCR14からの出力電圧が制御されることは既述のとおりである。
前記マイクロコンピュータ27は、前記定電圧回路15のコンデンサ22の一端及び他端にそれぞれ接続されて一定レベルの電源が供給されている。このマイクロコンピュータ27は、前記電圧検出回路24及び基準タイミング検出回路25から出力される論理レベルに基づき、ゲート信号生成回路26へと出力するパルス状の駆動信号を制御してゲート端子に出力されるトリガパルスの発生タイミングを制御する。
すなわち、図2(d)に直流ブラシモータ60が一定速度で回転駆動されているときのプラス端子60a及びマイナス端子60b間の電圧(モータ電圧)を示したように、モータ電圧は、基本的に回転速度に応じた逆起電力に相当する一定レベルに保持されている。ただし、このモータ電圧は、トリガパルスの発生タイミングに合わせてパルス状に変動する。従って、基準タイミング検出回路25から出力される信号がLレベルからHレベルに切り替わるタイミング(時刻t0)に合わせてモータ電圧をサンプルすることで、直流ブラシモータ60の逆起電力が検出される。つまり、マイクロコンピュータ27は、モータ電圧をサンプルすべく上記タイミングに合わせて電圧検出回路24からの信号がLレベルかHレベルかを判別する。
そして、マイクロコンピュータ27は、電圧検出回路24からの信号がHレベルのとき、直流ブラシモータ60の逆起電力が所定レベルVaを超えていないことから、トリガパルスの発生タイミングを現在よりも早めるべくゲート信号生成回路26に出力するパルス状の駆動信号を早めに出力する。このとき、上記トリガパルスは、ゼロクロスのタイミング(時刻t0)からの経過時間Tがより短いタイミングで発生することになり、SCR14の出力電圧がその分大きくなることは既述のとおりである。SCR14の出力電圧が大きくなることで、直流ブラシモータ60の回転速度がその分増加することはいうまでもない。
一方、マイクロコンピュータ27は、電圧検出回路24からの信号がLレベルのとき、直流ブラシモータ60の逆起電力が所定レベルVaを超えていることから、トリガパルスの発生タイミングを現在よりも遅らせるべくゲート信号生成回路26に出力するパルス状の駆動信号を遅らせて出力する。このとき、上記トリガパルスは、ゼロクロスのタイミング(時刻t0)からの経過時間Tがより長いタイミングで発生することになり、SCR14の出力電圧がその分小さくなることは既述のとおりである。SCR14の出力電圧が小さくなることで、直流ブラシモータ60の回転速度がその分低下することはいうまでもない。
なお、上記トリガパルスの発生タイミングは、直流ブラシモータ60の逆起電力が所定レベルVaを超えるか否かで現在の発生タイミングに対し第1の所定時間だけ遅らせ、或いは第2の所定時間だけ早めるようにゲート信号生成回路26に出力されるパルス状の駆動信号が制御されるようになっている。これら第1及び第2の所定時間は、直流ブラシモータ60の逆起電力を所定レベルVaに保持する好適な値に設定されている。そして、直流ブラシモータ60は、負荷電流が変動しても、逆起電力が所定レベルVaに安定して保持されることで定速回転制御される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、マイクロコンピュータ27等によりSCR14のゲート端子に出力されるトリガパルスの発生タイミングが制御されることで、直流ブラシモータ60の逆起電力が所定レベルVaに保持されて同モータの回転速度も一定に保持される。このように、交流電圧から直流ブラシモータ60を回転駆動する直流電圧を得るにあたって、例えば絶縁トランス、電圧変換のためのトランスや大型の電解コンデンサを設ける必要がない。これにより、直流ブラシモータ60を、簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動することができる。
(1)本実施形態では、マイクロコンピュータ27等によりSCR14のゲート端子に出力されるトリガパルスの発生タイミングが制御されることで、直流ブラシモータ60の逆起電力が所定レベルVaに保持されて同モータの回転速度も一定に保持される。このように、交流電圧から直流ブラシモータ60を回転駆動する直流電圧を得るにあたって、例えば絶縁トランス、電圧変換のためのトランスや大型の電解コンデンサを設ける必要がない。これにより、直流ブラシモータ60を、簡便な構成で一定の回転速度にて回転駆動することができる。
(2)本実施形態では、電圧検出回路24による逆起電力の検出は、ツェナーダイオード33の降伏によるフォトカプラ34を介した論理レベルの切り替えによって行われる。従って、マイクロコンピュータ27は、論理レベルがHかLかのみで逆起電力が所定レベルVaを超えるか否かを判断しうる。換言すれば、マイクロコンピュータ27は、逆起電力の監視のためにA/D変換器を備える必要がないため、より安価なマイクロコンピュータを採用し得る。特に、受光素子34bによりマイクロコンピュータ27に出力される論理レベルの切り替えを、同受光素子34bと光学的に結合され電気的には絶縁された発光素子34aの点灯に対応して設定することができる。
(3)本実施形態では、マイクロコンピュータ27等により出力されるトリガパルスの発生タイミングの基準は、交流電圧がマイナス側からプラス側へと極性反転するタイミングとされる。そして、基準タイミング検出回路25を、交流電圧源10の交流電圧のレベルを監視するのみの極めて簡易な回路構成にすることができる。
(4)本実施形態では、マイクロコンピュータ27等により出力されるトリガパルスの発生タイミングは、検出された逆起電力が所定レベルVaを超えるか否かで現在の発生タイミングに対し第1の所定時間だけ遅らせ、或いは第2の所定時間だけ早めるように制御される。従って、前記トリガパルスの発生タイミングを、特別な演算をすることなく前記検出された逆起電力に応じたこれら第1若しくは第2の所定時間による現在の発生タイミングの徐変によって調整することができる。そして、直流ブラシモータ60の負荷電流が変動しても、上記逆起電力が所定レベルVaに保持されることで同直流ブラシモータ60の回転速度を一定に保持することができる。
(5)本実施形態では、SCR14の整流作用により、別途、整流器を設ける必要がない。
(6)本実施形態では、直流ブラシモータ60の回転速度を逆起電力として検出したことで、別途、ホール素子等を備えた特別な回転センサを設ける必要がない。
(6)本実施形態では、直流ブラシモータ60の回転速度を逆起電力として検出したことで、別途、ホール素子等を備えた特別な回転センサを設ける必要がない。
(6)本実施形態では、商用電源である交流電圧源10から安価に直流ブラシモータ駆動用の直流電源が得られる。そして、電圧変換装置11を、全体として小型化し、且つ、部品点数及びコストも削減することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・スイッチング素子40は、スイッチングに係る回路構成の極性によってはNPNトランジスタを採用してもよい。また、スイッチング素子としてMOSFETを採用してもよい。この場合、スイッチングに係る回路構成の極性に応じてNチャネル若しくはPチャネルのMOSFETを採用すればよい。
・スイッチング素子40は、スイッチングに係る回路構成の極性によってはNPNトランジスタを採用してもよい。また、スイッチング素子としてMOSFETを採用してもよい。この場合、スイッチングに係る回路構成の極性に応じてNチャネル若しくはPチャネルのMOSFETを採用すればよい。
・逆起電力をアナログ信号としてリニアに検出する検出回路を採用してもよい。この場合、マイクロコンピュータとしてA/D変換器を備えたICを採用し、検出回路とマイクロコンピュータとの間を、例えばアイソレーション・アンプを介して接続すればよい。
・マイクロコンピュータ27等によるトリガパルスの発生タイミングの調整(除変)は、所定時間(第1若しくは第2の所定時間))ずつでなくてもよい。例えば逆起電力をアナログ信号としてリニアに検出している場合には、逆起電力と所定レベルVaとの偏差に応じて上記トリガパルスの発生タイミングの調整量(時間)を変えてもよい。
・サイリスタ素子として双方向サイリスタ(トライアック)を採用してもよい。この場合、交流電圧源10にその交流電圧を全波整流する整流器(ダイオードブリッジなど)を接続し、双方向サイリスタをこの整流器を介して交流電圧源10に接続すればよい。このように変更した場合、電圧変換装置は、整流器により全波整流された交流電圧から直流ブラシモータを回転駆動する直流電圧を得ることになるため、例えばSCRに比べてより大きなモータ出力が得られる直流ブラシモータへの適用が可能になる。
・マイクロコンピュータは、トリガパルスの発生タイミングを制御(サイリスタ素子の位相制御)し得るのであれば、タイマー等の最小限の機能を備えたICであってもよい。
10…交流電圧源、11…電圧変換装置、14…サイリスタ素子としてのSCR、16…制御回路、24…検出回路としての電圧検出回路、25…基準タイミング検出回路、26…ゲート制御回路を構成するゲート信号生成回路、27…ゲート制御回路を構成するマイクロコンピュータ、33…ツェナーダイオード、34…フォトカプラ、34a…発光素子、34b…受光素子、60…直流ブラシモータ。
Claims (6)
- 交流電圧源と直流ブラシモータとの間に接続され、該交流電圧源の交流電圧から直流ブラシモータを回転駆動する直流電圧を得るモータ駆動用電圧変換装置において、
前記交流電圧源と前記直流ブラシモータとの間に接続されるサイリスタ素子と、
前記直流ブラシモータの逆起電力を検出する検出回路と、
前記サイリスタ素子のゲート端子に接続され、前記検出された逆起電力に基づき該逆起電力が所定レベルに保持されるように該ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを制御するゲート制御回路とを備えたことを特徴とするモータ駆動用電圧変換装置。 - 請求項1に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、
前記検出回路は、
前記逆起電力が所定レベルを超えることで降伏するツェナーダイオードと、
前記ツェナーダイオードに接続され該ツェナーダイオードの降伏によって点灯する発光素子と、前記ゲート制御回路に接続され該発光素子の点灯によりオン状態になって該ゲート制御回路に出力する論理レベルを切り替える受光素子とを有するフォトカプラとを備えたことを特徴とするモータ駆動用電圧変換装置。 - 請求項1又は2に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、
前記交流電圧源の交流電圧が極性反転するタイミングを検出する基準タイミング検出回路を備え、
前記ゲート制御回路は、前記検出された極性反転するタイミングを基準に前記ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを制御することを特徴とするモータ駆動用電圧変換装置。 - 請求項3に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、
前記ゲート制御回路は、
前記検出された逆起電力が所定レベルを超えるときに前記ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを現在の発生タイミングに対し第1の所定時間だけ遅らせ、
前記検出された逆起電力が所定レベルを超えないときに前記ゲート端子に出力するトリガパルスの発生タイミングを現在の発生タイミングに対し第2の所定時間だけ早めることを特徴とするモータ駆動用電圧変換装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、
前記サイリスタ素子は、SCR(Silicon Controlled Rectifier)であることを特徴とするモータ駆動用電圧変換装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動用電圧変換装置において、
前記交流電圧源に接続され、該交流電圧源の交流電圧を全波整流する整流器を備え、
前記サイリスタ素子は、前記整流器を介して前記交流電圧源に接続される双方向サイリスタであることを特徴とするモータ駆動用電圧変換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004090341A JP2005278340A (ja) | 2004-03-25 | 2004-03-25 | モータ駆動用電圧変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004090341A JP2005278340A (ja) | 2004-03-25 | 2004-03-25 | モータ駆動用電圧変換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005278340A true JP2005278340A (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=35177414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004090341A Pending JP2005278340A (ja) | 2004-03-25 | 2004-03-25 | モータ駆動用電圧変換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005278340A (ja) |
-
2004
- 2004-03-25 JP JP2004090341A patent/JP2005278340A/ja active Pending
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